JPH08311124A - イミド化アクリル樹脂の製造方法 - Google Patents

イミド化アクリル樹脂の製造方法

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JPH08311124A
JPH08311124A JP14967195A JP14967195A JPH08311124A JP H08311124 A JPH08311124 A JP H08311124A JP 14967195 A JP14967195 A JP 14967195A JP 14967195 A JP14967195 A JP 14967195A JP H08311124 A JPH08311124 A JP H08311124A
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JP
Japan
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units
extruder
methacrylic acid
copolymer
anhydride
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JP14967195A
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Kazuhiko Akiyama
和彦 秋山
Yoshifumi Murata
好史 村田
Mitsuo Otani
三夫 大谷
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/30Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/48Isomerisation; Cyclisation

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  • Polymers & Plastics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 押出機中において、メタクリル酸および/ま
たはアクリル酸単位を含むビニル単量体単位からなる共
重合体に、塩基性化合物から選ばれる少なくとも1種の
閉環促進剤0.001〜1重量%を存在させることによ
り、六員環酸無水物単位を含有する熱可塑性共重合体に
変換せしめた後、アンモニアまたは尿素水溶液とを反応
させて、六員環酸無水物単位をグルタルイミド単位に実
質的に変換することを特徴とするイミド化アクリル樹脂
の製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、押出機を用いて工業
的に有利に、耐熱性に優れた透明なイミド化アクリル樹
脂が得られる。この熱可塑性重合体は例えば弱電部品や
工業部品とくに車両部品などの各種用途に好適に用いら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明性および耐熱性の優
れたイミド化アクリル樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸メチルを主成分とするメタ
クリル樹脂は、その透明性、耐侯性、成形加工性、美観
等に優れているため、グレージング(はめ込み窓)、灯
光用カバー、装飾品などとして、屋内外を問わず自動車
関連分野、照明器具関連分野などの幅広い分野で使用さ
れている。
【0003】しかしながら、自動車関連分野、照明器具
関連分野などでは、更に熱変形温度が高く、透明性、機
械的性質のよい樹脂材料の要求が高くなってきている。
この要求を満たすための多くの検討がなされ、例えば、
メタクリル酸とメタクリル酸メチルおよび/またはスチ
レンとの共重合によって耐熱性の優れた材料が製造でき
ることは既に知られている。しかし、一般にこの方法で
得られるメタクリル酸を共重合された樹脂は吸水性が高
くなるため、吸水による耐熱性の低下がみられるととも
に成形加工中に脱水により揮発性物質が発生して成形品
の外観が劣るものとなり実用化されていない。
【0004】メタクリル樹脂の耐熱性を向上させる方法
として、メタクリル系重合体をイミド化する方法が知ら
れている。例えば、特開昭52−63989号公報に
は、実質的に無水状態において押出機中でアクリル系重
合体とアンモニアまたは第一級アミンとを約200℃〜
450℃の温度において反応させイミド単位を含むDM
Fに可溶なイミド化アクリル樹脂の製法が記載されてい
る。しかしながらこの方法は非常に特殊な構造の押出機
を用い、しかも実質的に無水の条件を維持して製造する
方法であり、高価な装置経費と非常にわずらわしい条件
の維持が要求されるばかりでなく、部分的にイミド化さ
れたアクリル樹脂を製造する場合、得られた生成物が組
成的に不均一になりやすいという問題がある。
【0005】また、特開昭58−71928号公報に
は、押出機中でアクリル酸またはメタクリル酸が少なく
とも50%含有するポリマーより揮発性物質を分離し
て、対応する酸無水物を形成した後、圧力が100〜3
00psiの押出機中でアンモニアまたはアンモニア発
生剤と反応させることにより、イミド単位を含有するポ
リマーを形成する製法が開示されている。しかしなが
ら、酸無水物を形成する際、メタクリル酸メチル単位を
必須成分とする重合体においては、メタクリル酸単位と
メタクリル酸メチル単位との脱メタノール反応からの酸
無水物単位の生成が主反応となり、メタクリル酸単位と
メタクリル酸単位との脱水反応よりも、より長時間の反
応時間を必要とするので、通常の押出機では、この反応
を完結するのに十分な反応時間を確保することが難し
く、酸無水物への転化が不十分となる。そのためにアン
モニアと酸無水物との反応で生成するイミド単位の割合
が低下するとともに、熱安定性が悪く、成型加工時に成
形品の表面にスプラシュが発生するという問題がある。
【0006】さらに、特開昭62−4704号公報に
は、メタクリル酸またはt−メタクリル酸ブチル若しく
はその両方とメタクリル酸メチルとを、場合によりさら
に芳香族ビニル化合物を加えて、連続塊状重合法により
共重合させ、ついで得られた反応生成物をそのまま減圧
下加熱処理して酸無水物単位を形成し、その後この重合
体を単離することなくアンモニアや第一級アミン類と反
応させて六員環イミド単位を形成する製法が記載されて
いる。しかしながら、この製法は酸無水物単位を生成す
る工程およびイミド単位を生成する工程において、高温
真空室中で共重合体樹脂の滞留時間を長くとる必要あ
り、生成ポリマーに着色が生じるなどの問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、工業的に有利に実施可能であり、一般的な押出
機を用い、耐熱性、透明性に優れたイミド化アクリル樹
脂の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタクリ
ル酸メチル単位とメタクリル酸又はアクリル酸単位を含
むビニル単量体単位からなる共重合体を安価な装置であ
る一般的な押出機を用い、無色透明で耐熱性に優れたイ
ミド化アクリル樹脂を工業的に有利に製造する方法を鋭
意研究を重ねた結果、塩基性化合物から選ばれる少なく
とも1種の閉環促進剤を存在させることにより押出機中
で容易に酸無水物単位を形成した後、アンモニアまたは
尿素水溶液と反応させてイミド化アクリル樹脂を製造す
る方法を見出だし、この知見に基づいて本発明をなすに
至った。
【0009】すなわち、押出機中において、メタクリル
酸および/またはアクリル酸単位を含むビニル単量体単
位からなる共重合体に、塩基性化合物から選ばれる少な
くとも1種の閉環促進剤0.001〜1重量%を存在さ
せることにより、六員環酸無水物単位を含有する熱可塑
性共重合体に変換せしめた後、アンモニアまたは尿素水
溶液を反応させて、六員環酸無水物単位を下記一般式
(1)
【0010】
【化2】
【0011】に示すグルタルイミド単位に実質的に変換
することを特徴とするイミド化アクリル樹脂の製造方法
により達成できる。
【0012】本発明の方法に用いるメタクリル酸および
/またはアクリル酸単位を含むビニル単量体単位からな
る共重合体は、メタクリル酸および/またはアクリル酸
と、メタクリル酸メチルと、これらと共重合可能な他の
ビニル単量体とからなる共重合体であれば特に制限がな
いが、メタクリル酸メチル単位を主体とし、これらと、
メタクリル酸および/またはアクリル酸単位と、所望に
より共重合可能な他のビニル単量体単位とからなる共重
合体が好ましい。これらの中で、透明性、耐候性などの
観点から、メタクリル酸メチル単位を主体とし、メタク
リル酸および/またはアクリル酸単位とからなる共重合
体が特に好ましい。
【0013】該共重合体におけるメタクリル酸および/
またはアクリル酸単位の含有量は、特に制限はないが、
共重合体の3〜40重量%であることが好ましく、さら
に好ましくは10〜30重量%である。メタクリル酸お
よび/またはアクリル酸単位の含有量が3重量%未満で
あると、酸無水物単位の量が少ないため、アンモニア又
は尿素水溶液で酸無水物単位をイミド単位に変換しても
耐熱性のあるイミド化アクリル樹脂は得られ難くなる傾
向があり、またその含有量が40重量%より多ければ、
押出機中でこの共重合体を六員環酸無水物単位を含有す
る熱可塑性共重合体に変換し製造する際、ポリマー鎖間
でカルボン酸による分子間架橋が発生して溶融押し出し
が難しくなる傾向があり、また、アンモニア又は尿素水
溶液で酸無水物単位をイミド単位に変換して得られたイ
ミド化アクリル樹脂の溶融粘度がかなり高くなり溶融押
し出しが難しくなる傾向があるからである。
【0014】メタクリル酸およびアクリル酸と共重合可
能な他のビニル単量体としては、一般に汎用熱可塑性樹
脂の単量体として用いられているものが適用でき、例え
ば、不飽和カルボン酸アルキルエステル、芳香族ビニル
化合物、塩化ビニル、アクリロニトリルなどが挙げられ
る。なかでも不飽和カルボン酸アルキルエステル、芳香
族ビニル化合物から選ばれた1種又は2種以上が好まし
く使用される。
【0015】上記不飽和カルボン酸アルキルエステルと
しては、例えばメタクリル酸エステル、アクリル酸エス
テルであり、具体的には、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ボルニル、メ
タクリル酸イソボロニル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル等が挙げられる。
【0016】また芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン等が挙げられるが、スチレンが
最も好ましく用いられる。
【0017】本発明の製造に用いられる閉環促進剤は、
塩基性化合物、すなわち無機塩基性化合物及び有機塩基
性化合物である。
【0018】無機塩基性化合物としては、例えば水酸化
カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアル
カリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシ
ウム等のアルカリ土類金属水酸化物などを挙げることが
できるが、なかでも水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
などのアルカリ金属水酸化物が好ましく用いられる。
【0019】また有機塩基性化合物としては、例えばト
リエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミンなどの
アミン類、2−フェニルメチルイミダゾール、グアニジ
ン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデ
セン−7などのイミン類、水酸化トリメチルフェニルア
ンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの水
酸化第四アンモニウム塩、P−トルエンスルホニウム酸
ナトリウムなどのスルホニウム塩基、ナトリウムメチラ
ート、カリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カ
リウムエチラートなどのアルカリ金属誘導体アルコキシ
ドなどを挙げることができるが、なかでもナトリウムメ
チラートが好ましく用いられる。
【0020】これら閉環促進剤の形態としては、固体、
水溶液、有機溶剤溶液のいずれであっても良い。その添
加方法は単量体の重合時に単量体に一部あるいは全量添
加しても良いし、または共重合体に添加し混合機を用い
て混合してもよい。またその添加量は、共重合体に対し
て0.001〜1重量%であり、好ましくは0.01〜
0.5重量%である。添加量が0.001重量%未満の
場合には、メタクリル酸またはアクリル酸の分子内環化
反応が遅く、押出機中で六員環酸無水物へ変換する割合
が少なくなる。一方1重量%を越える場合には、添加量
に見合って分子内環化反応は促進されず、また分子間反
応が進行し架橋物が発生しやすくなるため好ましくな
い。
【0021】本発明の製造方法においては、一軸または
多軸スクリューのベント付き押出機が用いられる。共重
合体に一定割合の閉環促進剤を添加したものが該押出機
に供給される。その際、200〜350℃の温度範囲で
熱処理されることが好ましく、さらに好ましくは260
〜320℃の温度範囲である。熱処理温度が200℃よ
り低いときは分子内環化反応が遅く、よって六員環酸無
水物への変換が少なくなる傾向があり、一方350℃よ
り高いときは着色が著しくなる傾向があるからである。
また押出機中の滞留時間は通常0.5〜5分間の範囲で
ある。熱処理時の圧力としては、常圧下でも分子内環化
反応は進行し六員環酸無水物への変換を行うことができ
るが、減圧下、好ましくは100Torr以下で行うことに
より、十分に分子内環化反応が完結でき六員環酸無水物
へ完全に変換することができるのでより好ましい。
【0022】次いで、六員環酸無水物単位に変換した共
重合体を、引き続き一軸または多軸スクリューのベント
付き押出機中でアンモニアまたは尿素水溶液を通常20
0〜350℃、好ましくは250〜290℃で反応さ
せ、該六員環酸無水物単位をグルタルイミド単位に実質
的に変換する。なお、本発明において、六員環酸無水物
単位をグルタルイミド単位に実質的に変換するとは、該
六員環酸無水物単位の80%以上をグルタルイミド単位
に変換することをいう。六員環酸無水物をグルタルイミ
ド単位に変換するために、アンモニアまたは尿素水溶液
が用いられる。その際、尿素水溶液の濃度は30〜50
重量%が好ましく用いられる。またアンモニアは水溶
液、液状、ガス状のいずれでも良いが、水溶液の場合
は、その濃度が20重量%以上であることが好ましい。
【0023】押出機中の滞留時間は通常0.1〜5分間
程度で十分である。また押出機中における圧力について
は、イミド環化反応の反応試剤として蒸気圧の高いアン
モニアを使用する場合は加圧下が好ましく、溶融重合体
と混練が十分に行うためには少なくとも5kg/cm2 であ
ることが望ましい。一方、尿素水溶液の場合は常圧下で
もイミド環化反応が進行する。過剰のアンモニアまたは
尿素水溶液から発生した微量の熱分解生成物、水分を速
やかに除去するため、押出機のベント口で減圧下にして
取り除くことが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、実施例でさらに詳しく説明する。な
お、実施例、比較例で用いた評価・測定方法は次のとお
りである。 (1)重合体の還元粘度の測定方法 オストワルド粘度計により重合体濃度0.5g/dl のジメチ
ルホルムアミド溶液の流動時間(ts )とジメチルホル
ムアミドの流動時間(t0 )とを温度25±0.1℃で
測定し、ts /t0 値から重合体の相対粘度ηrel を求
め、次式より算出した値である。
【0025】還元粘度=(ηrel −1)/0.5 (2)成形品の全光線透過率(%)の測定方法 ASTM D−1003によって測定した。 (3)熱変形温度の測定方法 ASTM D−648に基づいて測定した。 (4)グルタルイミド組成(mol%)の測定方法 核磁気共鳴測定装置(日本電子製GX270MHz)を
用い、グルタルイミドのN−Hプロトンに特有な吸収ピ
ーク10.4ppmの積分強度により算出した。 (5)六員環酸無水物の定量方法 攪拌機の備わった300mlオートクレーブを用い、六
員環酸無水物単位を含有する熱可塑性樹脂15gをエタ
ノール100ml中に仕込み、120℃に加熱し無水物
をカルボン酸とエチルエステルの半エステルに変換した
後、室温までポリマー溶液を冷却して、60℃で減圧乾
燥した。
【0026】このサンプルを核磁気共鳴測定装置(日本
電子製GX270MHz)を用い六員環酸無水物からの
エチルエステルに基づく4ppm のメチレンプロトンピー
ク、メタクリル酸メチルのメチルエステルに基づく3.
6ppm のメチルプロトンピーク、メタクリル酸のカルボ
ン酸に基づく12.2ppm のピークの積分強度をもとに
六員環酸無水物およびメタクリル酸メチル、メタクリル
酸の定量を行った。 (6)熱分開始温度の測定方法 熱重量測定装置(TGA)を使用し、試料重量5mgで
2 ガス雰囲気で昇温速度10℃/分で昇温し重量減少
が始まる温度を熱分解開始温度とした。
【0027】実施例1 攪拌機の備わった75リットルオートクレーブに31.
3リットルの水と50gのヒドロキシセルロースを仕込
み溶解した後、6800gのメタクリル酸、15900
gのメタクリル酸メチル、90gのオクチルメルカプタ
ンおよび80gのラウロイルパーオキサイドを加え、こ
の混合物を窒素雰囲気下で撹拌し内温を60℃に昇温し
て重合を行った。4時間後に温度を100℃に上げ、更
に1.5時間重合を行い反応を完結させた。その後重合
物を冷却して取り出し、遠心分離を行い、水洗浄の後8
0℃で乾燥を行った。このビーズの組成は、NMR分析
の結果30mol%のメタクリル酸、70mol%のメ
タクリル酸メチルであった。 このビーズにナトリウム
メチラート0.03重量%をミキサーにより混合した
後、これをベント付き30φ二軸押出機(池貝製PCM
−30型L/D=33.5)を用い、押出温度300
℃、スクリュー回転数90rpm で押し出し、造粒した。
得られたペレットのポリマー組成は六員環無水物の定量
方法のNMR測定から分析したところ、六員環酸無水物
が24.3mol%,メタクリル酸が6.8mol%,
メタクリル酸メチルが68.9mol%であった。
【0028】次いで、液体添加口を設けたベント付き3
0φ二軸押出機(池貝製PCM−30型L/D=33.
5)を用いて、押出温度280℃、スクリュウ回転数9
0rpmで、液体添加口から40重量%の尿素水溶液を
15ml/minで送液し、六員環酸無水物ポリマー溶融物に
添加した。この尿素水溶液をポリマー溶融物とよく混合
させ、六員環酸無水物単位をN−Hグルタルイミド単位
に転化した。生成物は33g/min の割合でペレットとし
て得られた。得られたポリマーはN−Hグルタルイミド
が26.7mol%、メタクリル酸メチルが61.4m
ol%、メタクリル酸が8.2mol%、六員環酸無水
物が3.7mol%であった。得られた重合体の物性を
表1に示す。
【0029】実施例2 攪拌機の備わった75リットルオートクレーブに31.
3リットルの水と50gのヒドロキシセルロースを仕込
み溶解した後、4540gのメタクリル酸と18160
gのメタクリル酸メチルと90gのオクチルメルカプタ
ン、80gのラウロイルパーオキサイドを加え、この混
合物を窒素雰囲気下で撹拌し、内温を62℃に昇温し重
合を行った。4時間後に温度を100℃に上げ、更に
1.5時間重合を行い反応を完結させた。その後重合物
を冷却して取り出し、遠心分離を行い、水洗浄の後80
℃で乾燥を行った。このビーズの組成は、NMR分析の
結果20mol%のメタクリル酸、80mol%のメタ
クリル酸メチルであった。
【0030】このビーズにナトリウムメチラートを0.
03重量%をミキサーにより混合した後、これをベント
付き30φ二軸押出機(池貝製PCM−30)を用い、
押出温度300℃、スクリュー回転数90rpm で押し出
し、造粒した。得られたペレットのポリマー組成は六員
環無水物の定量方法によりNMR測定から分析したとこ
ろ、六員環酸無水物が20.7mol%、メタクリル酸
が2.2mol%、メタクリル酸メチルが77.1mo
l%であった。
【0031】次いで、液体添加口を設けたベント付き3
0φ二軸押出機(池貝製PCM−30型L/D=33.
5)を用い、押出温度280℃、スクリュウ回転数90
rpmにより、液体添加口から40重量%尿素水溶液を
15ml/minで送液して六員環酸無水物ポリマー溶融物に
添加した。この尿素水溶液をポリマー溶融物とよく混合
させ、六員環酸無水物単位をN−Hグルタルイミド単位
に転化した。生成物は33g/min の割合でペレットとし
て得られた。得られたポリマーはN−Hグルタルイミド
が16.8mol%、メタクリル酸メチルが72.6m
ol%、メタクリル酸が6.1mol%、六員環酸無水
物が4.5mol%であった。得られた重合体の物性を
表1に示す。
【0032】実施例3 攪拌機の備わった75リットルオートクレーブに31.
3リットルの水と50gのヒドロキシセルロースを仕込
み溶解した後、6800gのメタクリル酸と15900
gのメタクリル酸メチルと90gのオクチルメルカプタ
ン、80gのラウロイルパーオキサイドを加え、この混
合物を窒素雰囲気下で撹拌し、内温を60℃に昇温し重
合を行った。4時間後に温度を100℃に上げ、更に
1.5時間重合を行い反応を完結させた。その後重合物
を冷却して取り出し、遠心分離を行い、水洗浄の後80
℃で乾燥を行った。このビーズの組成は、NMR分析の
結果30mol%のメタクリル酸、70mol%のメタ
クリル酸メチルであった。
【0033】このビーズにナトリウムメチラートを0.
03重量%をミキサーにより混合した後、これをベント
付き30φ二軸押出機(池貝製PCM−30)を用い、
押出温度300℃、スクリュー回転数90rpm で押し出
し、造粒した。得られたペレットのポリマー組成は六員
環無水物の定量方法によりNMR測定から分析したとこ
ろ、六員環酸無水物が24.3mol%、メタクリル酸
が6.8mol%、メタクリル酸メチルが68.9mo
l%であった。
【0034】次いで、液体添加口を設けたベント付き3
0φ二軸押出機(池貝製PCM−30型L/D=33.
5)を用い、押出温度280℃、スクリュウ回転数90
rpmにより、液体添加口から25重量%アンモニア水
溶液を17ml/minで送液して六員環酸無水物ポリマー溶
融物に添加した。このアンモニア水溶液をポリマー溶融
物とよく混合させ、六員環酸無水物単位をN−Hグルタ
ルイミド単位に転化した。生成物は33g/min の割合で
ペレットとして得られた。得られたポリマーはN−Hグ
ルタルイミドが22.5mol%、メタクリル酸メチル
が59.8mol%、メタクリル酸が6.3mol%、
六員環酸無水物が11.4mol%であった。得られた
重合体の物性を表1に示す。
【0035】比較例1 攪拌機の備わった75リットルオートクレーブに31.
3リットルの水と50gのヒドロキシセルロースを仕込
み溶解した後、4540gのメタクリル酸、18160
gのメタクリル酸メチル、90gのオクチルメルカプタ
ンおよび80gのラウロイルパーオキサイドを加え、こ
の混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、内温を62℃に昇温
し重合を行った。4時間後に温度を100℃に上げ、更
に1.5時間重合を行い反応を完結させた。その後重合
物を冷却して取り出し、遠心分離を行い、水洗浄の後8
0℃で乾燥を行った。このビーズの組成は、NMR分析
の結果20mol%のメタクリル酸、80mol%のメ
タクリル酸メチルであった。
【0036】このビーズ重量を触媒添加なしでベント付
き30φ二軸押出機(池貝製PCM−30)を用い、押
出温度280℃、スクリュー回転数90rpm で押し出
し、造粒した。このペレットのポリマー組成は、六員環
無水物の定量方法により、NMR測定から分析したとこ
ろ、グルタル酸無水物が13.7mol%,メタクリル
酸が9.2mol%,メタクリル酸メチルが77.1m
ol%であった。
【0037】次いで、液体添加口を設けたベント付き3
0φ二軸押出機(池貝製PCM−30型L/D=33.
5)を用い、押出温度280℃、スクリュウ回転数90
rpmにより、液体添加口から40重量%尿素水溶液を
15ml/minで送液して、六員環酸無水物ポリマー溶融物
に添加した。この尿素水溶液をポリマー溶融物とよく混
合させ、六員環酸無水物単位をN−Hグルタルイミド単
位に転化した。生成物は33g/min の割合でペレットと
して得られた。得られたポリマーはN−Hグルタルイミ
ドが9.7mol%、メタクリル酸メチルが73.1m
ol%、メタクリル酸が13.2mol%、六員環酸無
水物が4.mol%であり、イミド単位の生成が少な
く、熱安定性に劣るものであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、押出機を用いて
工業的に有利に、耐熱性に優れた透明なイミド化アクリ
ル樹脂が得られる。この熱可塑性重合体は例えば弱電部
品や工業部品とくに車両部品などの各種用途に好適に用
いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機中において、メタクリル酸および
    /またはアクリル酸単位を含むビニル単量体単位からな
    る共重合体に、塩基性化合物から選ばれる少なくとも1
    種の閉環促進剤0.001〜1重量%を存在させること
    により、六員環酸無水物単位を含有する熱可塑性共重合
    体に変換せしめた後、アンモニアまたは尿素水溶液を反
    応させて、六員環酸無水物単位を下記一般式(1) 【化1】 に示すグルタルイミド単位に実質的に変換することを特
    徴とするイミド化アクリル樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 共重合体が、メタクリル酸メチル単位を
    主体とし、共重合体中のメタクリル酸および/またはア
    クリル酸単位の含有量が3〜40重量%である請求項1
    項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 押出機中における熱処理温度が200〜
    350℃である請求項1または2記載の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290136A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Kaneka Corp イミド化メタクリル系樹脂組成物
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JP2010261025A (ja) * 2009-04-09 2010-11-18 Kaneka Corp 樹脂組成物及びその製造方法、成型体、フィルム、光学用フィルム、偏光子保護フィルム、偏光板
JP2016065148A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社日本触媒 イミド構造含有(メタ)アクリル系樹脂
JP2016065144A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社日本触媒 イミド構造含有(メタ)アクリル系樹脂の製造方法

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