JPH05105716A - 色調再現性に優れたメタクリルイミド基含有重合体及びその製造方法 - Google Patents

色調再現性に優れたメタクリルイミド基含有重合体及びその製造方法

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JPH05105716A
JPH05105716A JP26481691A JP26481691A JPH05105716A JP H05105716 A JPH05105716 A JP H05105716A JP 26481691 A JP26481691 A JP 26481691A JP 26481691 A JP26481691 A JP 26481691A JP H05105716 A JPH05105716 A JP H05105716A
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color tone
methacrylimide
less
methyl methacrylate
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JP26481691A
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Naoki Yamamoto
直己 山本
Masaharu Fujimoto
雅治 藤本
Hisao Anzai
久雄 安西
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/30Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups
    • C08F8/32Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups by reaction with amines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造直後に射出成形して得られた成形品の色
調と、製造後数日〜数ケ月経た後に成形して得られた成
形品の色調の差の少ない高イミド化率のメタクリルイミ
ド基含有重合体を提供する。 【構成】 製造直後に射出成形された平板でYI軸(Y
0 )が3以下、全光線透過率が88%以上であり、か
つ酸素吸収後に射出成形された平板のYI値(YI1
とYI0 の差(ΔYI)が6以下であるメタクリルイミ
ド基含有重合体。 【効果】 射出成形前のペレットの保管状態にかかわら
ず、安定に良好な色調を再現する高イミド化率のメタク
リルイミド基含有重合体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明性および耐熱性に優
れたメタクリルイミド基含有重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸メチル重合体は透明性のみ
ならず、耐候性および機械的性質に優れるため、高性能
プラスチック光学材料および装飾素材として用いられ、
近年では短距離光通信、光センサー等の分野で用途開発
が進められている。しかしながら、メタクリル酸メチル
重合体は熱変形温度が100℃前後と低いため、耐熱性
を要求される分野への利用には不十分であり、耐熱性の
向上に対する要求が強い。メタクリル酸メチル重合体の
耐熱性を向上させる方法として、メタクリル酸メチル重
合体をイミド化する方法が知られており、例えば、
(1)アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのエステ
ルの重合体と第1級アミン、アンモニアまたは第1級ア
ミンもしくはアンモニアを発生させる化合物とを溶媒の
存在下に加熱して反応させる方法(米国特許第2,14
6,209号、ドイツ特許第1,077,872号およ
び同第1,242,369号)、(2)メタクリル酸メ
チル重合体を水の存在下で第1級アミンと反応させる方
法(米国特許第3,284,425号)及び(3)アク
リル系重合体とアンモニアまたは第1級アミンとを押出
機中で反応させる方法(米国特許第4,246,374
号)が提案されている。
【0003】しかしながら、上記(1)の方法では、使
用されている溶媒の沸点が高いために生成したイミド化
重合体から溶媒を商業的規模で完全に分離することは困
難であり、その結果、得られるイミド化重合体が帯色
し、生成重合体の透明性が低下する。また、上記(2)
の方法は、水の存在下で反応させるために部分的にイミ
ド化させる重合体を得ようとする場合にメタクリル酸メ
チルセグメントの加水分解がおこり、そのために所望の
耐熱性を有するイミド化重合体が得難く、また、均一な
イミド化反応も困難である。また、上記(3)の方法で
はイミド化反応が高粘度の重合体とガス状のイミド化物
質との反応であるために均一なイミド化反応を行なうこ
とが困難であり、そのために均一に部分イミド化された
重合体が得難い。さらに、この方法では高イミド化率の
ものを得ようとすると重合体の劣化がおこり、特にイミ
ド化率95%以上では高度の劣化が生じて生成物の工業
的利用価値が損なわれることが知られている。
【0004】また、(4)特開昭62−89705号公
報には上記(3)の方法で得られるイミド重合体中の酸
価を低減せしめる方法が示されているが、この方法にて
もイミド化反応の形式は(3)の方法と同一であるの
で、高イミド化率の重合体の色調を改善するに至ってい
ないことは明らかである。このように、上記(1)〜
(4)の方法は高イミド化率で色調良好なグルタルイミ
ド基含有重合体が得られないという欠点を有していた。
【0005】色調良好な高イミド化率重合体を得る方法
としては、混合溶媒中、加圧下で連続的にアミンと原料
ポリメチルメタクリレート又はメチルメタクリレート共
重合体を反応させるのが好適であり、特開昭63−23
4002号公報には原料ポリメチルメタクリレート中の
メチルメタクリレートダイマー量を低減して、高度の連
続溶液イミド化プロセスに供することにより初期黄色度
あるいは熱老化黄着色度の低い重合体が得られることが
示されている。しかしながら、この方法にて得られた優
れた色調を有する重合体でも、射出成形に供する際にペ
レットが酸素を大量に吸収していた場合は色調が損なわ
れる傾向にあることが知られており、特願平2−451
81号明細書ではかかる成形時の色調再現性不良を解決
するためにペレット中の酸素を除去して射出成形に供す
る方法が提案されている。以上のように色調に優れたメ
タクリルイミド基含有重合体はすでに得られているもの
の、これらの性能に加えて酸素吸収後の射出成形による
黄着色まで低減せしめた色調再現性良好な重合体は得ら
れていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】メタクリルイミド基含
有重合体はイミド化率が高いほど良好な耐熱性(高い熱
変形温度)を有し、産業上の利用価値も増すものであ
る。特にモノメチルアミンによってイミド化されたイミ
ド化率85%以上の重合体は、ビスフェノールAポリカ
ーボネートをしのぐ耐熱性を有し、低イミド化率のもの
とは異なる価値を有し、さらにイミド化率95%以上の
重合体は大気中にて吸湿した状態で評価される実用耐熱
性においてもビスフェノールAポリカーボネートをしの
ぐ性能を有するので、特別に利用価値が高い。その反
面、先に述べた成形時の色調再現性はイミド化率が大き
くなるほど低下する傾向があり、イミド化率85%以上
で色調再現性が良好なものを得ることは難しく、イミド
化率95%以上ではさらに困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、前記し
た如き従来技術の問題を改良して、射出成形前のペレッ
トの保管状態にかかわらず安定に良好な色調を再現する
高イミド化率のメタクリルイミド基含有重合体を提供す
ることにある。
【0008】即ち、本発明は下記の一般式(A)で示さ
れるメタクリルイミド構造単位85重量%以上と、メタ
クリル酸メチルあるいはメタクリル酸メチルと共重合可
能なエチレン性単量体単位15重量%以下からなる重合
体であって、製造直後に射出成形された3mm厚平板のY
I値(YI0 )が3以下、全光線透過率が88%以上で
あり、かつ酸素吸収後に射出成形された3mm厚平板のY
I値(YI1 )とYI0 の差(ΔYI)が6以下である
色調再現性に優れたメタクリルイミド基含有重合体及び
その製造方法に関するものである。
【0009】
【化3】 上記の条件を満足する重合体は、通常の熱風乾燥に次ぐ
射出成形によって常に充分良好な色調安定性が確保され
る。
【0010】本発明のメタクリルイミド基含有重合体は
メタクリル酸エステルの重合体のイミド化物である。イ
ミド化されるメタクリル酸エステル重合体はメタクリル
酸エステル単独重合体またはメタクリル酸エステルと共
重合可能なエチレン性単量体との共重合体であって、還
元粘度〔η〕が0.2〜1.0、好ましくは0.25〜
0.8である。単独重合体および共重合体を構成するメ
タクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸tert−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、
メタクリル酸ノルボニル、メタクリル酸2−エチルシク
ロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなど、アクリル酸エ
ステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ノルボニル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ベンジルなど
を用いることができる。共重合可能なエチレン性単量体
としては、メタクリル酸エステル以外のメタクリル酸エ
ステル、アクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル
酸、スチレン、2−メチルスチレン等の置換スチレン等
が挙げられる。上記の単量体は、単独でもよくまた2種
以上併用することもできる。これらのメタクリル酸エス
テル重合体のうち本発明においては、メタクリル酸メチ
ル単独重合体または25重量%以上のメタクリル酸メチ
ルと75重量%以下の共重合可能なエチレン性単量体と
の共重合体が好ましい。特に、メタクリル酸メチルの単
独重合体は透明性の点から最も好ましい。
【0011】また、本発明の重合体はイミド化率が85
%以上、好ましくは95%以上である。イミド化率が8
5%未満では従来技術の範囲内での製造方法でも成形時
の色調安定性は比較的良好となるが、イミド体の耐熱性
が最大に発揮されず、やや低い熱変形温度を有する重合
体しか得られない。また、上記の通り本発明の重合体
は、製造直後に射出成形された3mm厚平板のYI値(Y
0 )が3以下、全光線透過率が88%以上であり、か
つ酸素吸収後に射出成形された3mm厚平板のYI値(Y
1 )とYI0 の差(ΔYI)が6以下であることが必
要である。
【0012】本発明の重合体の酸価は、特に酸価低減の
ための処理をしなくても0.3meq/kg未満であるか、必
要に応じてさらに酸価を低減させるためにエステル化反
応剤による処理の追加工程を加えてもよい。また、高酸
価とする必要がある場合はイミド化反応終了後にエステ
ル結合を酸に変換する処理を行なってもよい。本発明の
重合体の色調安定性と重合体中に残存するモノマーアミ
ド量との相関は小さいが、それ以外の性能を向上させる
上でモノマーアミド量は1000ppm以下が好ましい。
さらに実質的にポリマー側鎖アミドを含まないことが好
ましい。
【0013】本発明の重合体の成形時の色調安定性以外
の性質は特開昭62−234002号公報や特開平2−
242806号公報に記載されているような色調改良の
ための手法を取り入れることによってさらに改善され
る。
【0014】本発明の重合体を得るには、脱揮押出時の
樹脂温度は320℃以下とすることが必要であり、これ
よりも高い温度では重合体の成形時の色調安定性が損な
われる。また、樹脂温度を310℃以下にすると色調安
定性はさらに向上するが、通常の押出機で樹脂温度を2
80℃以下にすると揮発分の残存量を低下させることが
次第に困難になり、熱老化性や成形性等の他の性能を低
下させる場合がある。押出時の樹脂温度は、せん断発熱
によってバレル設定温度よりも10〜70℃上昇し、そ
の度合はイミド化率が上昇すると顕著になる。せん断発
熱は、押出機の回転数を低下することによってある程度
小さくできる。
【0015】好ましくは、本発明のメタクリルイミド基
含有重合体は、次の方法によって工業的有利に連続的に
製造することができる。すなわち、メタクリルイミド基
含有重合体を連続的に製造するにあたり、10〜60重
量%の不活性溶媒、90〜40重量%のメタクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステルと共重合可能なエチ
レン性単量体との混合物、0.0001〜0.5重量%
のラジカル重合開始剤、0〜5重量%の重合体分子量調
整剤からなる溶液に、不活性ガスを導入して溶存酸素を
除去した後、実質的に均一に混合された第一の反応区域
に連続的に導入し、60〜190℃の温度にて少なくと
も単量体の40重量%を重合体に転化し、引き続いて、
プラグフロー流れを持つ第二の反応区域で80〜170
℃温度にて少なくとも初めの単量体の80重量%を
〔η〕が0.2〜1.0dl/gの重合体に転化した後、重
合反応液と下記一般式(II) R−NH2 (II) (式中、Rは水素原子または炭素数1〜20の脂肪族、
芳香族もしくは脂環族炭化水素基を表す)で示される、
イミド化物質とを、50〜190℃の温度にて少なくと
も1分以上実質的に均一に混合して、少なくとも上下2
つの区域(b),(a)を有する第3の多段反応区域に
おいて、第一の下の区域(a)で220〜240℃温度
にて68kg/cm2以上の圧力下でイミド化反応を行い、次
いで上の区域(b)で反応生成物を220〜240℃の
温度にて熟成し、最終的に220〜240℃の温度に加
熱された上の区域(b)の反応液を大気圧未満の減圧帯
域に導入し、揮発分を除去した後、二軸ベント押出機を
使用して320℃以下の樹脂温度にて脱揮押出賦形す
る。
【0016】イミド化反応に使用する溶媒は特開昭63
−234002号公報に示されるような特定の溶解性パ
ラメータを有する2種の溶媒を混合して用いるのが好ま
しく、コスト及び取り扱い性の面から芳香族炭化水素/
アルキルアルコール系混合溶媒がさらに好ましい。
【0017】原料ポリメチルメタクリレートは、特に問
題となる不純物を含まない限り別途合成されたものを用
いてもよいが、工業的に有利なのは特開昭63−234
002号公報に示されるごとく、連続的にポリメチルメ
タクリレートを溶液重合し、これを連続的にイミド化槽
に供給する方法がある。
【0018】本発明の重合体を得るには脱揮押出の条件
を最適範囲内に保つことが肝要であり、イミド化反応温
度を特定範囲内に保つことが好ましい。イミド化反応は
220〜240℃の間にあることが好ましく、220℃
未満では85%以上の高いイミド化率は得られ難く、2
40℃以上では生成する重合体の成形時の色調安定性が
低下する場合がある。また、イミド化時の圧力は68kg
/cm2以上の圧力であることが好ましく、これより低い圧
力でイミド化反応を行なうと、理由は明らかではないが
得られる重合体の性能が変動しやすくなる。
【0019】酸素吸収したペレットを射出成形に供する
際、射出成形機中でいかなる反応が生じているのかは明
らかでないが、この傾向はイミド化反応温度を低下し、
脱揮押出時の樹脂温度を320℃以下とすることによっ
て著しく低減される。特に脱揮押出時の樹脂温度の制御
は重要で、通常の2軸脱揮押出機ではせん断発熱のため
バレルの設定温度よりも樹脂温度の方が高くなってしま
い、しかも真の樹脂温度をバレルに備え付けられた樹脂
温度計で測定することは困難で、熱電対を直接押出機先
端から挿入して測定することが必要である。本発明の樹
脂温度とは、このようにして直接測定された樹脂温度を
指す。
【0020】ペレットが大気中の酸素を吸収することに
よって生じる成形時の色調悪化は、ペレット製造後数日
で現われはじめ、通常2〜6ケ月まで経時的な色調変化
が続く。この現象がペレット中の酸素吸収に起因するも
のであることは、ペレットを100%酸素雰囲気下に1
〜7日間保管した後に射出成形することによって確認さ
れる。また、このようにペレットを酸素中に保管して成
形評価する方法は、該重合体がどの程度成形時の色調安
定性を有するかを判断する加速拡大評価として適してお
り、数ケ月後に現われて色調のずれを数日間の期間で予
測することが可能である。本発明者らの経験から、酸素
中約1日の加速吸収後に得られた成形品の色調と大気中
半年放置後に得られた成形品の色調がほぼ一致する。
【0021】しかし、酸素加速吸収の期間が1日〜2日
程度と短いと酸素吸収量がペレットの表面積に大きく依
存するので評価の精度が低下する。酸素吸収期間は7日
間程度が適当で、ペレットの大きさは通常の射出成形用
ペレットの大きさ(直径2〜3mm、長さ3〜4mm)にそ
ろえて評価を行なう。射出成形条件は、この材料の実用
的な成形条件の範囲内からシリンダー温度300℃、シ
リンダー内滞在時間約3分を選択し、厚さ3mmの平板試
験片を得ることにする。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例中の物性評価は下記の方法によっ
た。 (1)イミド化率(グルタルイミド単位含有率) 重合体の窒素含有量を元素分析で求め、重合体総重量に
対するグルタルイミド環単位重量の割合を算出して重量
%であらわした。 (2)全光線透過率 製造直後の重合体ペレットあるいは製造直後の重合体ペ
レット1kgを2リットル容のアルミラミネート袋に入れ
て袋の中を酸素に置換した後に密封し、40±2℃で7
日間保管した後のペレットを用い、シリンダー温度30
℃、シリンダー内滞在時間約3分にて続けて10ショッ
ト以上成形し、10ショット目以降の厚さ3mmの平板試
片を用いて測定した。 (3)黄色度指数(YI値) 製造直後の重合体ペレットあるいは製造直後の重合体ペ
レット1kgを2リットル容のアルミラミネート袋に入れ
て袋の中を酸素に置換した後に密封し、40±2℃で7
日間保管した後のペットを用い、シリンダー温度30
℃、シリンダー内滞在時間約3分にて続けて10ショッ
ト以上成形し、10ショット目以降の厚さ3mmの平板試
片を用いて分光光度計によって測定した。
【0023】実施例1 メチルメタクリレート70部、トルエン24部、メタノ
ール6部、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル0.1部、n−オクチルメルカプタン0.12部
からなる原料フイード液中の溶存酸素を除いた後、温度
110℃、内容積20リットルの第一の攪拌槽型反応装
置に2.4kg/Hr の速度にて連続的に供給した。反応装
置を出た直後の重合転化率を測定したところ78%、
〔η〕=0.35であった。この重合液を多管式の熱交
換タイプの第二の反応器(内径12.7mm、長さ100
0mmの直管30本より構成)に導入して、125℃の温
度にて90%以上の重合転化率まで重合を進めた。さら
に、この重合液を下記イミド化物質と混合して第三の反
応域の攪拌槽型反応装置に供給した。一方、イミド化物
質(メチルアミン)を溶解希釈する混合溶媒(トルエ
ン:メタノール=1:1重量比)にメチルアミンを加え
て19重量%とし、2.0kg/Hr の速度で供給し上記重
合液と混合して第三の反応域へ供給した。イミド化物質
と重合液は、インラインミキサーを使用して充分混合
後、70kg/cm2の圧力に保たれている第三の反応域へ供
給した。重合液とイミド化物質との混合液は第三の反応
域(内容積15リットル、温度235℃)の攪拌型反応
装置の下部から供給しイミド化反応を行った後、この反
応域を出た反応液は上部の内容積3リットル、温度23
5℃の熟成反応域となる攪拌槽型反応装置に供給した。
これらの反応域を出た反応液は、ノズル口から100ト
ールの減圧下に調節されたタンク内にフラッシングし、
フラッシングされた該重合体は、クロムメッキにより耐
腐食化したスクリュー(軸は超硬度鋼材)上に供給し、
ステンレス鋼によるバレルを保持した30φダブルベン
ト付二軸押出機でストランド状に賦形し、ペレット化し
た。ダブルベント付き押出機はベント部真空度5mmHg、
温度220℃、メタリング部温度220℃に設定し、1
00rpm で回転させた。吐出された樹脂ストランド温度
を実測したところ292℃であった。得られたメタクリ
ルイミド含有重合体は直径約3mm、長さ約3mmのペレッ
ト状にした。窒素元素分析により重合体のイミド化率を
求めたところ91%であった。また、酸滴定によりこの
重合体は0.12meq/g の酸化(メタクリル酸の重量に
換算して1.0重量%)を含むことがわかった。なお、
1H−NMRによる分析では、この重合体中に有意な量
のポリマー側鎖アミドは見られなかった。また、製造直
後の重合体ペレットをそのまま射出成形して厚み3mmの
平板を製造したところ、平板の全光線透過率は91%、
YI値は1.4であった。一方、酸素7日吸収後に射出
成形して得られた厚み3mmの平板の全光線透過率は90
%、YI値は5.4であった。
【0024】実施例2〜4 押出機回転数及び設定温度を表1のように変えた以外は
実施例1と同様に実験を行なった。結果を表1に示す。
【0025】実施例5 メチルアミン溶液の濃度を23%とする以外は実施例1
と同様に実験を行なった。結果を表1に示す。
【0026】実施例6〜10、比較例1〜6 表1に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に実験
を行なった。結果を表1に併記する。
【0027】参考例1〜4 低イミド化率の重合体の実験結果を表1に示すが、この
重合体は成形時の色調安定性は本来良好で、樹脂温度を
高くしても劣化の度合は小さいものであった。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明のメタクリルイミド基含有重合体
は、大気中の酸素を吸収した後に射出成形しても、製造
直後に射出成形したものとの色調の差が少ないものであ
り、その工業的意義は大きい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(A)で示されるメタクリ
    ルイミド構造単位85重量%以上と、メタクリル酸メチ
    ルあるいはメタクリル酸メチルと共重合可能なエチレン
    性単量体単位15重量%以下からなる重合体であって、
    製造直後に射出成形された3mm厚平板のYI値(Y
    0 )が3以下、全光線透過率が88%以上であり、か
    つ酸素吸収後に射出成形された3mm厚平板のYI値(Y
    1 )とYI0 の差(ΔYI)が6以下である色調再現
    性に優れたメタクリルイミド基含有重合体。 【化1】
  2. 【請求項2】 一般式(A)で示されるメタクリルイミ
    ド構造単位の含量が95重量%以上である請求項第1項
    に記載の色調再現性に優れたメタクリルイミド基含有重
    合体。
  3. 【請求項3】 酸価が0.3meq/kg未満である請求項第
    1項に記載の色調再現性に優れたメタクリルイミド基含
    有重合体。
  4. 【請求項4】 実質的にポリマー側鎖アミドを含まない
    請求項第1項に記載の色調再現性に優れたメタクリルイ
    ミド基含有重合体。
  5. 【請求項5】 製造工程中の押出機内における樹脂温度
    を320℃以下とすることを特許とする下記の一般式
    (A)で示されるメタクリルイミド構造単位85重量%
    以上と、メタクリル酸メチルあるいはメタクリル酸メチ
    ルと共重合可能なエチレン性単量体単位15重量%以下
    からなる重合体であって、製造直後に射出成形された3
    mm厚平板のYI値(YI0 )が3以下、全光線透過率が
    88%以上であり、かつ酸素吸収後に射出成形された3
    mm厚平板のYI値(YI1 )とYI0 の差(ΔYI)が
    6以下である色調再現性に優れたメタクリルイミド基含
    有重合体の製造方法。 【化2】
  6. 【請求項6】 メタクリル樹脂と一級アミンを有機溶媒
    の存在下で連続的に反応させ、次いで320℃以下の樹
    脂温度で脱揮押出することを特徴とする請求項第5項に
    記載の色調再現性に優れたメタクリルイミド基含有重合
    体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074086A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Kaneka Corp イミド樹脂
JP2010254742A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Kaneka Corp 光学フィルム

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