JPH0460127B2 - - Google Patents

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JPH0460127B2
JPH0460127B2 JP16841683A JP16841683A JPH0460127B2 JP H0460127 B2 JPH0460127 B2 JP H0460127B2 JP 16841683 A JP16841683 A JP 16841683A JP 16841683 A JP16841683 A JP 16841683A JP H0460127 B2 JPH0460127 B2 JP H0460127B2
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polymer
tert
meth
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butyl
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JP16841683A
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Kazuo Kishida
Isao Sasaki
Koji Nishida
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は耐熱性及び透明性が優れた新規な熱可
塑性重合体の製造方法に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等の
透明性ビニル重合型熱可塑性樹脂は家庭電気製
品、車輌用光学部品、計器板、採光用窓材等に広
く用いられており、近年に至つては光学繊維用素
材等の特殊な用途にも使用されるようなつてき
た。 しかしながら、これらビニル重合型熱可塑性樹
脂は加熱すること解重合を起し、それらのモノマ
ーに分解されやすいという欠点を有していた。 このため、これら樹脂にはその耐熱性の増大が
強く要望されている。 これらビニル重合型熱可塑性樹脂の耐熱性を向
上せしめる方法としては特開昭55−102614号及び
特開昭57−153008号公報に記載の如く無水マレイ
ン酸構造を導入する方法が提案されている。 この方法はポリマーの主鎖中に環構造を形成さ
せて剛直性を付与させることにより耐熱性を増大
させるものである。 無水マレイン酸はその共重合特性が他のジビニ
ルモノマーとは可成り異なつており、その共重合
体性を向上するにはスチレンを共重合モノマーと
して併用する方法がよい方法であることが知られ
ている。この場合、無水マレイン酸/スチレン系
共重合体はポリマー主鎖中にマレイン酸無水物の
五員環構造が形成させられることにより耐熱性が
向上する。このようなポリマーとしては、例え
ば、メチルメタクリレート/無水マレイン酸/ス
チレン三元系コポリマーや、更にこれら三元系コ
ポリマーに他のビニルモノマーを共重合せしめた
四元系コポリマーがある。しかながら、これらポ
リマーは多成分共重合ポリマーであるため、その
製造が難しくなるばかりでなく得られたポリマー
の透明性が必ずしも良好なものではないという問
題を有している。 製造が容易で、しかも耐熱性、耐熱分解性及び透
明性に優れるポリマーを得る方法としては、ポリ
メタクリル酸重合体を熱分解することにより得ら
れるグルタル酸無水物環構造をポリマー主鎖中に
形成させる方法が知られている。ここでいうグル
タル酸無水物と称するものは通常重合体中アクリ
ル酸又はメタアクリル酸{以下、「アクリル酸又
はメタクリル酸」を単に「(メタ)アクリル酸」
と記す。}ユニツト間で脱水反応により得られる
(メタ)アクリル酸無水物を意味する。 この様な重合体側鎖反応に関しては、P.H.
GrantとN.GrassieによるPolymer1 25
(1960)に記載されている。その記載によると、
ポリメタクリル酸を200℃で熱分解した場合、グ
ルタル酸無水物六員環構造がポリマー主鎖中に生
成すると同時にポリマー間でも縮合反応が起り架
橋性重合体が得られる。 しかしながら、このポリマーは分子間架橋を有
するため溶媒に溶解せずまた溶融もしない。換言
すれば、これらの方法によつて得られる樹脂は、
熱可塑性を有さず、加工性に劣るものであつた。 以上のようにポリマー側鎖反応ではセグメント
間の反応だけでなくポリマー間でも反応が起り架
橋性重合体が得られるのが通例である。 実際、従来の高分子画合鎖反応を利用して得ら
れた耐熱分解性の工業産品は非溶解性の架橋性重
合体に限られていた。 [発明の目的] 本発明は熱可塑性、透明性、耐熱性及び耐熱分
解性を兼備した重合体を容易に得ることができる
製造方法を提供することを目的とする。 [発明の概要] 本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討を
重ねたところ上記の如き不都合な架橋反応を生起
せしめることなく、重合体側鎖反応生基を分子内
セグメント間で互いに反応せしめることによつ
て、グルタル酸無水物六員環構造を主鎖中に含
み、かつ、架橋構造が実質的に存在しない耐熱分
解性に優れた熱可塑性重合体が得られることを見
い出し本発明を完成した。 即ち、本発明の熱可塑性重合体の製造方法は、
tert−ブチルアクリレート又はtert−ブチルメタ
クリレート5〜99.9重量%と、アクリル酸又はメ
タクリル酸0.1〜50重量%と、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル及びスチレンからなる
群より選ばれた少なくとも1種のエチレン性単量
体94.9重量%以下からなる混合物を共重合体させ
て得た重合体を、130〜450℃で熱分解することを
特徴とする。 本発明に用いる原料重合体中のtert−ブチル
(メタ)アクリレート構造単位は、分子間架橋結
合を形成することなく、分子内にグルタル酸無水
物環を生成せしめるための必須成分である。 即ち、原料重合体中のtert−ブチル(メタ)ア
クリレート構造単位は加熱処理することによつて
容易にイソブテンを生成・脱離し、隣接セグメン
トであるtert−ブチル(メタ)アクリレートが縮
合反応して分子内セグメント間で(メタ)アクリ
ル酸無水物環を形成する。また、隣接基が(メ
タ)アクリル酸エステルセグメントである場合は
tert−ブチル(メタ)アクリレートと、(メタ)
アクリル酸エステルのセグメント間で縮合反応が
起り、(メタ)アクリル酸無水物環が生成する。 以上の様なグルタル酸無水物環を生成する高分
子側鎖反応では、驚くべきことに、高分子環の縮
合反応は起らずに非架橋型重合体が生成し、その
結果、溶媒可溶かつ溶融可能な重合体が得られ
る。 このような結果となる理由は明確ではないが、
重合体のtert−ブチル(メタ)アクリレートセグ
メントが熱分解により分子内セグメント間縮合反
応が効率良く優先的に進行するためと考えられ
る。 tert−ブチル(メタ)アクリレート単量体とし
ては、tert−ブチルメタクリレートが好ましい。 tert−ブチルメタクリレートを含有する重合体
を熱分解すると、tert−ブチルメタクリレートセ
グメントは極めて容易に側鎖分解してイソブテン
を生成・脱離し、縮合反応によつてメタクリル酸
無水物を構成して、本発明である耐熱性及び耐熱
性分解性に優れた新規熱可塑性重合体を得ること
ができる。 原料重合体中のtert−ブチル(メタ)アクリレ
ート単量体の含有量は5〜99.9重量とする。特に
含有量が5重量%未満であると十分な耐熱性が得
られない。 また、本発明に用いる原料重合体には(メタ)
アクリル酸を含む。この(メタ)アクリル酸は原
料重合体の熱分解を促進せしめるための本発明の
必須成分である。 (メタ)アクリル酸が原料重合体に一定量存在
すると、熱分解反応は低温で進行し、また、熱分
解反応時間が短くなる。 (メタ)アクリル酸の含有量は0.1〜50重量%
とする。この含有量が0.1未満であると、tert−ブ
チルメタクリレートセグメントの隣接部に(メ
タ)アクリル酸が存在する確率が極めて低くなる
ために側鎖分解反応が十分に促進されなくなつて
しまう。また、含有量が50重量%を超えると、原
料共重合体の透明性は劣り白濁重合体となり、熱
分解反応終了後の加熱成形試料の黄色度は大とな
り、また、透明性も劣るものとなる。 更に、本発明に用いる原料重合体には、スチレ
ン、クロロスチレン等の置換スチレン、アクリル
酸エステル及びメタクリル酸エステルからなる群
より選ばれた少なくとも1種のエチレン性単量体
を含む。アクリル酸エステル又はメタクリル酸エ
ステル(以下、(メタ)アクリル酸エステルと記
す)としては、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートな
どの炭素数1〜18個を有する脂肪族又は芳香族官
能基を含むアルキル(メタ)アクリレートを挙げ
ることができる。 上記エチレン性単量体はその重合体が加熱によ
り可及的に着色し難しく、かつ、分子間架橋構造
を形成し難いものであることが好ましい。この観
点から、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、2−エチルエキ
シルメタクリレート、ラウリルメタクリレートな
どのメタクリル系単量体が好ましく、特に、メチ
ルメタクリレートが好ましい。 エチレン性単量体の含有量は94.9重量%以下と
する。含有量が94.9重量%を超えると耐熱分解性
の高い重合体が得られなくなるからである。 本発明に係る原料重合体を得るのに使用される
重合触媒としては、通常のラジカル重合開始剤を
使用することが出来る。 具体的には、例えば、ジ−tert−ブチルペルオ
キシド、ジクミルペルオキシド、メチルエチルケ
トンペルオキシド、tert−ブチルペルフルタレー
ト、tert−ブチルペルベンゾエート、メチルイソ
ブチルケトンペルオキシド、ラウロイルペルオキ
シド、シクロキシルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキ
サン、tert−ブチルペルオクタノエート、tert−
ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペルオ
キシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化物
及びメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート、
1,1′−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリ
ル、2−フエニルアゾ−2,4−ジメチル−4−
メトキシバレロニトリル、2−カルバモイル−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げ
られる。 また、原料重合体の調製用の連鎖移動剤として
は、公知の重合度調製剤、例えばアルキルメルカ
プタン、四塩化炭素、四臭化炭素、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルホルムアミド、トリエチルア
ミンなどが挙げられ、特に、アルキルメルカプタ
ンが好ましい。 重合方法としてはフリーラジカル開始の場合、
乳化重合、懸濁重合、塊状重合及び溶液重合が挙
げられるが目的に応じて他の製造方法を採用する
ことが出来る。またグーリニヤール試薬重合開始
触媒、アルキルリチウム系イオン重合触媒等を用
いることもできる。 これら原料重合体の熱分解処理温度は130〜450
℃、好ましくは150〜300℃とする。 また、熱分解処理雰囲気としては窒素、アルゴ
ン等の不活性ガス雰囲気を用いることが好まし
い。活性ガスを用いると、しばしば異常反応が起
こり、目的とする重合体が得られなくなつてしま
うからである。 このようにして得られる重合体はグルタル酸無
水物環構造単位のみならず、場合によつては、未
反応の原料セグメントであるtert−ブチル(メ
タ)アクリレート構造単位、又は、中間体セグメ
ントである(メタ)アクリル酸構造単位を含むこ
とができる。本発明により得られた重合体は分子
間架橋が実質的に存在しない。 得られる重合体中の架橋構造の有無の簡便分析
法としては重合体の溶融流動性の測定、或いはジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テ
トラヒドロフラン、メチルエチルケトン等の溶媒
への溶解性の確認により方法がある。また、重合
体の溶液中の未溶解粒子を光学的もしくは物理的
手法によつて測定して重合体中の架橋構造の生成
の有無を確認することが出来る。 光学的手法としては、例えば、光散乱法があ
り、物理的手法としては、遠心分離機によつて溶
液濃度の塩化をみる方法がある。また、架橋性重
合体を遠心分離によつてゲル状態で分離すること
も可能である。 また、本発明により得られた重合体は、固有粘
度が0.01〜2dl/grであることが好ましい。 固有粘度が、0.01dl/gr未満では重合体とし
て機械的強度が不足するため実用上使用が困難と
なる。又2dl/grを超えると粘度が大となり溶
融成形などの賦形性に問題が生じることがある。 特に、成形材料として使用する場合には、この
重合体の固有粘度は0.1〜1dl/grであること
が好ましい。 尚、本明細書において、重合体の固有粘度は、
デロービシヨツプ(Deereax−Bischoff)粘度計
によつて試料ポリマー濃度0.5重量%のジメチル
ホルムアミド溶液の流動時間(ts)とジメチルホ
ルムアミドの流動時間(to)とを温度25±0.1℃
で測定し、ts/to値からポリマーの相対粘度ηrel
を求め、しかる後、次式より算出した値である。 ηinh=(lnηrel)/c (式中、cは溶媒100mlあたりのポリマーのグラ
ム数を表わす。) [発明の効果] 本発明の熱可塑性重合体の製造方法は耐熱性及
び透明性に優れた重合体を得ることができ、各種
の成形材料や被覆材、レジスト材、光学材料及び
耐熱フイルムなどとして利用することが出来る。
また、比較的固有粘度の高いものは溶融賦形され
形成材料や繊維素材としての適性を有している。
また、この重合体は低分子量ポリアミン等の架橋
剤を併用すると架橋硬化性を示す樹脂組成物とす
ることができる。 更には、本発明により得られた熱可塑性重合体
とアンモニア又はアンモニア発生能を有する試薬
を加熱反応させることによつてグルタルイミド環
構造を有する重合体を得ることができる。尚、ア
ンモニア発生能を有する試薬としては尿素、置換
尿素、ホルムアミド及びアンモニア水溶液が挙げ
られる。また、メチルアミン、エチルアミン、ア
ニリン等の一級アミンと反応させるとN−アルキ
ル置換グルタルイミド環構造を有する重合体とす
ることができる。 [発明の実施例] 以下、実施例によつて、本発明を更に詳しく説
明する。 これらの実施例において、重合体の特性測定法
は次の方法によつた。 赤外線吸収スペクトルは赤外線分光光度計((株)
日立製作所製285型を用いKBrデイスク法によつ
て測定した。 数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)
及びZ平均分子量(Mz)は東洋曹達(株)製ゲルパ
ーミエーシヨンクロマトグラフイーHLC−
802URを用い、試料濃度0.1(重量/体積)%と
し、エリユーシヨンは溶媒としてジメチルホルム
アミドを用い、流速1.2ml/分で行ない、検量線
は単分散ポリスチレン検量線を用いた。 耐熱製試験はASTM−D−1525に従いビカツ
ト軟化点測定機(東洋製機製作所製)を用い、昇
温速度50±5℃/hrとし試料片は5×10×10mmの
ものを用いた。 貯蔵弾性率(E′)及び損失弾性率(E″)は動
的粘弾性測定装置(東洋ボルドウイン(株)製)を用
い110Hz昇温速度2℃/分で測定した。 ガラス転移温度の測定には作動走査熱量計
(PERKINT−ELMER DSC−2C型)を使用し
た。 耐熱分解性の測定は熱重量分析(TGA)
(PERKIN−ELMER TGS−1型)によつた。 溶解性試験は簡便法としては、特定の溶媒によ
る溶解性を黙視試験した。同時に遠心分離法(久
保田製作所(株)製KH−180遠心分離機)により
15000回転/分で60分遠心分離した後ゲル分の存
在の有無により溶解性の評価とした。 なお、以下に記載される「部」は重量部を表わ
すものとする。 実施例 1 メチルメタクリレート49部、tert−ブチルメタ
クリレート49部、メタクリル酸2部、2,2′−ア
ゾビスイソブイロニトリル0.01部及びtert−ドデ
シルメルカプタン0.1部を溶解してガラス性アン
プル内に入れ、液体窒素温度下で冷却した後、脱
気をくり返して室素雰囲気下で封管した。次いで
この封管アンプルを加熱浴中に入れ70℃で15時間
加熱した後、更に120℃で3時間加熱して重合を
完結させた。この重合における単量体の反応転化
率は96%であつた。 次に、この生成重合体をテトラヒドロフランに
溶解した後、n−ヘキサン中へ投入して沈澱させ
る操作を数回くり返して重合体を精製した。 精製重合体は次のような物性を有していた。 数平均分子量(Mn);8.75×104 重量平均分子量(Mw);22.6×104 Z平均分子量(Mz);33.7×104 Mw/Mn=2.58、Mz/Mn=3.85 固有粘度;0.42dl/gr また、この重合体の赤外吸収スペクトルを測定
したところ波数1720cm-1にエステルカルボニルの
伸縮振動に基づく吸収が観測された。 次に、この重合体をガラス管に入れ窒素雰囲気
下でオイル浴中、230℃、3時間加熱分解反応さ
せた。この反応において揮発性有機ガス分として
イソブテンが生成しその他メタノール及び水の生
成も確認された。反応終了後、1時間、1.0mmHg
の減圧下で揮発成分を除去して発泡した白色の樹
脂体を得た。この樹脂体を粉砕した重合体粉末は
次の様な物性を有していた。 数平均分子量(Mn);8.70×104 重量平均分子量(Mw);22.2×104 Z平均分子量(Mz);33.1×104 Mw/Mn=2.55、Mz/Mn=3.80 固有粘度;0.40dl/gr この重合体のジメチルホルムアミド10(重量/
体積)%溶液として溶解すると均一に溶解してい
ることが目視判定された。この溶液を15000回/
分で遠心分離操作して沈澱部にゲル成分の存在の
有無を確認したところ、均一溶液でゲル成分は存
在しなかつた。 また、この重合体を250℃、150Kg/cm2で加熱加
圧成形して厚さ150μmのフイルムを作成し、動
的粘弾性を測定した。損失弾性率(E″)の分散
ピークは152℃に現れた。 また、差動操作熱量計を使用して求めたガラス
転移温度は125〜154℃の間であつた。 更に、上記成形フイルムの赤外吸収スペクトル
の測定を行なつた結果、波数1720cm-1にエステル
カルボニルの伸縮振動の吸収の他、波数1756及び
1802cm-1にグルタル酸無水物基の生成による酸無
水物カルボニル伸縮振動の吸収が確認された。 次に、この重合体をメルトインデクサー(東洋
精機製作所にかけて230℃、10Kg荷重下で押出し
たところ良好なストランド状樹脂体が得られ
58gr/10分のMI値を示した。 出発原料である、tert−ブチルメタクリレート
とメチルメタクレートとの共重合体の分子量及び
分子量分布と、この原料共重合体を加熱処理する
ことにより得た熱可塑性重合体の分子量及び分子
量分布をゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイ
ー(GPC)測定によつて比較したところ、重合
体には加熱分解に伴う脱オレフイン化、脱水、脱
アルコール及びその熱分解初期のわずかなポリマ
ー鎖の分解による見掛け上の分子量の低下が認め
られた。しかしながら、分子間架橋反応に基づく
分子量の増大並びに分子量分布の拡大及び主鎖切
断に基づく分子量は大幅な低下及び分子量分布の
大幅な変化は認められなかつた。 次に、この重合体を25φベント式押出機(第一
実業(株)製、ダイス温度230℃、アダプター温度230
℃、スクリユーバレル温度200〜230℃、フルフラ
イトスクユーL/D=24)を使用して押出成形後
ペレツト化した。このペルツト化した重合体を使
用して1オンス立型スクリユー式射出成形機(山
城精機製作所製SAV−30A)により平板成形板
(60×80×20mm)を得た。 この樹脂成形板について、ASTM D−1003に
従い光学的性質を測定したところ全光線透過率90
%、曇価4.5であつた。 この重合体の物性の主なものを第1表に示す。 実施例 2〜5 第1表に示すように単量体組成物を用いて実施
例1と同様な操作をくり返して原料重合体を得、
これに加熱処理を施して重合体を得た。 その物性を測定した結果を第1表に示す。 実施例 6〜8 メチルメタクリレート49部、tert−ブチルメタ
クリレート49部、メタクリル酸2部、2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.01部及びtert−デド
シルメルカプタン0.1部を溶解してガラス性アン
プル内に入れ、実施例1と同様にオイル浴中、
230℃で30分間加熱分解反応させた。赤外吸収ス
ペクトルの酸無水物カルボニルの吸収量から反応
転化率は45%と確認された。 更に、熱分解処理を行ない、第1表に示す加熱
処理時間後に得られた重合体の物性を測定した。 その結果を第1表に示す。 実施例 9〜14 第1表に示す単量体組成物を用いて実施例1と
同様にして原料重合体を得た。この重合体をオイ
ル浴で中230℃分間加熱し熱分解せしめた。 この分解物の反応転化率を赤外吸収スペクトル
の酸無水物カルボニルの吸収から求めた。その結
果を第1表に示す。 また、更に加熱分解反応を3時間行なつて得ら
れた重合体の物性を併せて第1表に掲げる。 比較例 1 メチルメタクリレート100部、2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリル0.01部及びtert−ドデシル
メルカプタン0.1部を溶解してガラス製アンプル
内に入れ、液体窒素温度下で冷却した後、脱気を
くり返して窒素雰囲気下で封管した。 次いでこの封管アンプルを加熱浴中に入れ70℃
で15時間加熱た後、更に120℃で3時間加熱して
重合を完結させた。この重合における単量体の反
応転化率は97%であつた。 次に、この生成重合体をテトラヒドロフランに
溶解した後、n−ヘキサン中へ投入して沈澱させ
る操作を数回くり返して重合体を精製した。この
精製重合体は次の様な物性を有していた。 数平均分子量(Mn);5.71×104 重量平均分子量(Mw);14.3×104 Z平均分子量(Mz);20.0×104 Mw/Mn=2.68、Mz/Mn=3.50 固有粘度;0.30dl/gr また、この重合体の赤外吸収スペクトルを測定
したところ波数1720cm-1にエステルカルボニルの
伸縮振動に基づく吸収が観測された。 次にこの重合体をガラス管に入れ窒素雰囲気下
でオイル浴中、230℃、5時間加熱分解反応させ
た。この反応において揮発性有機ガスが生成した
が揮発性ガス成分はメチルメタクリレート単量体
でありこれは重合体主鎖の解重合にもとづくもの
であつた。 反応終了後、1時間1.0mmHgの減圧下で揮発成
分を除去して透明の樹脂体を得た。この樹脂体を
粉砕した重合体粉末は次のような物性を有してい
た。 数平均分子量(Mn);5.20×104 重量平均分子量(Mw);13.5×104 Z平均分子量(Mz);17.8×104 Mw/Mn=2.6、Mz/Mn=3.42 固有粘度;0.27dl/gr この重合体をクロロホルム10(重合/体積)%
混合体として混合させると、重合体は均一に溶解
することが目視判定された。この溶液を15000
回/分で遠心分離操作して沈澱部にゲル成分の存
在有無を確認したところ、均一溶液でゲル成分は
存在しなかつた。 この重合体試料を250℃、150Kg/cm2で加熱加圧
成形して厚さ150μmのフイルムを作成し、動的
粘弾性を測定した。 損失弾性率(E″)の分散ピークは107℃であつ
た。 同様にして10×10×15mmの平板を作成してビカ
ツト軟化点を測定したところ98℃であつた。 また、作動走査熱量計を使用してガラス転移温
度を測定したところ、その温度は78〜109℃の間
であつた。 更に、上記成形フイルム赤外吸収スペクトルの
測定を行なつたところ、波数1720cm-1にエステル
カルボニルの伸縮振動の吸収が観測されたが加熱
分解反応前の重合体と同様波長1756及び1802cm-1
にグルタル酸無水物基の生成による酸無水物カル
ボニル伸縮振動の吸収は認められなかつた。ま
た、加熱分解重合体をメルトインデクサー(東洋
精機製作所製)にかけて230℃、10Kg荷重下で押
出したところ良好なストランド状樹脂体が得られ
15gr/10分のMI値を示した。 第1表に得られた物性の主なものを示す。 比較例 2 メチルメタクリレート50部、tert−ブチルメタ
クリレート50部、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル0.01部及びtert−ドデシルメルカプタン0.1
部を溶解してガラス製アンプル内に入れ、実施例
1と同様にして得られた重合体をオイル浴中、
230℃、30分間加熱分解せしめた。この分解物は
赤外吸収スペクトルの酸無水物カルボニル吸収量
から反応転化率が30%と確認された。 この重合体について引続き計5時間加熱分解反
応を行なつたところ、実施例1で得られた重合体
と同様の重合体が得られた。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 tert−ブチルアクリレート又はtert−ブチル
    メタクリレート5〜99.9重量%と、アクリル酸又
    はメタクリル酸0.1〜50重量%と、アクリル酸エ
    ステル、メタクリル酸エステル及びスチレンから
    なる群より選ばれた少なくとも1種のエチレン性
    単量体94.9重量%以下からなる混合物を共重合体
    させて得た重合体を、130〜450℃で熱分解するこ
    とを特徴とする耐熱性に優れた熱可塑性重合体の
    製造方法。
JP16841683A 1983-09-14 1983-09-14 熱可塑性重合体の製造方法 Granted JPS6060111A (ja)

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EP1994978A1 (en) * 2007-05-25 2008-11-26 Evonik Röhm GmbH Process for preparation of methyl methacrylate by esterification during oxidation
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