JPH0662694B2 - 耐熱性に優れた共重合体の製造方法 - Google Patents

耐熱性に優れた共重合体の製造方法

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JPH0662694B2
JPH0662694B2 JP7155491A JP7155491A JPH0662694B2 JP H0662694 B2 JPH0662694 B2 JP H0662694B2 JP 7155491 A JP7155491 A JP 7155491A JP 7155491 A JP7155491 A JP 7155491A JP H0662694 B2 JPH0662694 B2 JP H0662694B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業用の利用分野】本発明は、優れた耐熱性を有する
共重合体の製造方法に関し、更に詳しくは、優れた耐熱
変形性、耐熱分解性及び耐水白化性を有する極めて実用
的なメタクリル系樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリメチルメタクリレート又は
メチルメタクリレートを主成分とした樹脂は、透明性、
表面光沢、機械的強度、成形性などの優れた特性から、
自動車部品、電気関係部品、ディスプレー等の広い分野
で使用されている。しかし,その耐熱変形性は必ずしも
充分でなく、高温での形状安定性が要求される用途など
においては、その使用は制限を受けている。
【0003】従って、メチルメタクリレート系樹脂の耐
熱変形性を向上させる研究が広く行われ、いくつかの報
告や提案がなされている。従来から、芳香族ビニル単量
体、無水マレイン酸及びその他ビニル単量体よりなる共
重合体の製造方法が知られている。(特公昭40−15
829号公報、特開昭55−102614号公報、米国
特許第3336267号明細書、フランス特許第147
6215号明細書)しかし、無水マレイン酸を共重合し
た重合体は高い熱変形温度を有しているが、無水マレイ
ン酸単量体が存在するために高温時の水に対しては勿論
のこと、熱に対しても化学変化を起こし分解し易い。従
って、射出成形又は押出成形加工する際に著しい制約を
受け、しかも熱分解に起因する銀条(シルバーストリー
ク)等の外観不良が起こり、製品の不良率が高まる。ま
た、製品を水又は水蒸気に接触させたり、高温下にさら
したりした場合、製品外観の白化等を引き起こす欠点が
ある。 また、メチルメタクリレート、スチレン、及び
無水マレイン酸に更にα−メチルスチレンを用いて耐熱
変形性を改善する方法も提案されている。(特開昭56
−81322号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
他の成分を用いることなく、特に熱変形温度が高く、耐
熱分解性が著しく改善した、メチルメタクリレート、ス
チレン及び無水マレイン酸からなる共重合体を製造する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定のモノ
マー組成範囲で、特定の開始剤と連鎖移動剤を用いて塊
状重合を行った後、加熱脱揮することにより、残存単量
体が少なく、熱変形温度が高く、熱分解性が著しく改善
されたメチルメタクリレート系樹脂が得られることを見
い出した。
【0006】すなわち本発明は、下記化学式(1)で示
されるメチルメタクリレート単位(MMA)、
【0007】
【化5】
【0008】下記化学式(2)で示されるアルキルアク
リレート単位(RA)、
【0009】
【化6】
【0010】下記化学式(3)で示される無水マレイン
酸単位(MAH)、
【0011】
【化7】
【0012】下記化学式(4)で示されるスチレン単位
(ST)
【0013】
【化8】
【0014】が不規則に配列結合した分子構造を有する
共重合体を塊状重合により製造した後、加熱脱揮するこ
とにより、メチルメタクリレート41〜97.5モル
%、炭素数1〜4のアルキルアクリレート0〜5モル
%、無水マレイン酸1〜26モル%及びスチレン1.5
〜58モル%、かつ無水マレイン酸に対するスチレンの
割合が1:1〜1:5のモル比を有し、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量
が8万〜25万、熱分解指数αが7以下、重合体中の無
水マレイン酸モノマーの残量が0.1以下である共重合
体を製造する方法である。
【0015】一般的にポリメタクリレートは、特に耐候
性に優れた透明な樹脂である。しかしその欠点である耐
熱変形温度を高めるために他の共重合成分を1種又は2
種以上組み合わせて導入する方法が一般に行われるが、
満足しうる耐熱変形性を得ようとすれば、ポリメチルメ
タクリレートの優れた特性がそこなわれるという不都合
が回避できなかった。従ってそれら他の共重合成分、例
えば無水マレイン酸やスチレンの導入は、その量が著し
く制限を受け、充分な改善効果は得られなかった。
【0016】本発明においては、このようなメチルメタ
クリレート系樹脂において、特に無水マレイン酸及びス
チレンを共重合成分とする共重合体について、無水マレ
イン酸とスチレンを特定のモル範囲に選び、かつ共重合
成分を特定の範囲の割合で構成することにより、ポリメ
チルメタクリレートの優れた特性を保有し、しかも顕著
に改善された耐熱変形性を兼備したものである。
【0017】本発明の樹脂は、メチルメタクリレート4
1〜97.5モル%、炭素数1〜4のアルキルアクリレ
ート0〜5モル%、無水マレイン酸1〜26モル%、好
ましくは12〜22モル%及びスチレン1.5〜58モ
ル%の構成成分からなる共重合体である。この成分範囲
量を逸脱するときは、本発明の改善効果は得られない。
上記構成において、無水マレイン酸とスチレンのモル比
が1:1.5〜1:5の範囲であることが極めて重要
で、この範囲を逸脱するときも本発明の目的は達成され
ない。無水マレイン酸に対するスチレンの割合が上記範
囲よりも少ないと耐熱変形性の改善効果が不十分である
し、越えると物性、特に引張強度等の機械的強度が低下
し好ましくない。無水マレイン酸に対するスチレン特に
好ましい割合は2〜3モル倍である。
【0018】このような無水マレイン酸とスチレンの導
入条件下でメチルメタクリレートが41モル%未満の場
合は機械強度が低くなり、97.5モル%を超えた場合
は高い耐熱変形性が得られない。好ましくは41〜70
モル%である。アルキルアクリレートは、0〜5モル%
用いることが好ましく、用いることにより耐熱分解性を
改良することができる。5モル%を超えて場合は耐熱変
形性が低下し好ましくない。アルキルアクリレートとし
ては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート等を用いることができる。アルキルアク
リレートは必要があれば添加するが、添加する場合に
は、0.5〜5モル%、好ましくは1〜5モル%が必要
である。0.5モル%未満であれば効果がでない。無水
マレイン酸が1モル%未満又はスチレンが1.5モル%
未満の場合は耐熱変形性の改良効果が少なく、無水マレ
イン酸が26モル%を超えた場合は機械強度が低くな
り、スチレンが58モル%を超えた場合にも樹脂の強度
は低下する。好ましくは、無水マレイン酸が12〜22
モル%であり、スチレンが18〜40モル%である。
【0019】さらに、本発明においては、このような共
重合体に残留するモノマーが1.5重量%以下にするこ
とが重要であり、好ましくは1.0重量%以下である。
この量が、1.5重量%を超えると、その可塑効果によ
り耐熱変形性を低下させ、また加熱加工時に揮発分によ
る発泡現象で外観を著しく損なう等の問題を引き起こす
ので好ましくない。
【0020】特に、残留無水マレイン酸の量は0.1重
量%以下である必要があり、無水マレイン酸が多く残留
するとポリマーの熱分解性に影響を及ぼし、ポリマーは
黄色を呈するようになるため極力これを低減する必要が
ある。共重合体の熱分解指数αは、7以下であることが
必要であり、7を超える場合は射出成形時にシルバー等
が発生し好ましくない。該共重合体中の残存無水マレイ
ン酸の量が0.1重量%を超える場合、熱分解指数は7
を超え、また無水マレイン酸とスチレンの配合モル比、
開始剤の種類と量、連鎖移動剤の種類を特定しなけれ
ば、熱分解指数を7以下にする事は困難である。
【0021】本発明の共重合体の分子量は、GPCで測
定した値で8万から25万である必要がある。分子量が
8万未満であると、引張強度等の機械物性が著しく低下
してしまい好ましくない。また25万を超える場合に
は、溶融時の粘度が高くなり射出成形が困難になり好ま
しくない。本発明の共重合体を製造する方法において、
重合はラジカル開始剤を使用した塊状重合が適してい
る。共重合においては、使用する開始剤は、例えば、ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)の様なアゾ系開始剤、ベ
ンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エ
チルヘキサノエート等の過酸化物を用いることが出来
る。特にラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオ
キサイドを用いた場合、透明性、耐熱水白化性に優れて
おり好ましい。
【0022】使用する連鎖移動剤は、ブチルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタンを
用いることができる。次に、共重合体中の無水マレイン
酸の残量を少なくするためには、無水マレイン酸に対す
るスチレンのモル比が1:1から1:5の範囲にあるこ
とが非常に重要である。このような状態で重合した共重
合体を、ベント付押出機等用いて揮発分を除去すること
により共重合体中に残留する無水マレイン酸の量を0.
1重量%以下にすることが可能になった。
【0023】しかしながら、従来の方法によれば無水マ
レイン酸残量を低くすることは困難であった。例えばフ
ランス特許第1476215号明細書に開示された実施
例1の方法によれば得られた共重合体の無水マレイン酸
残量が0.2重量%となり、本発明の目的は達し得な
い。本発明の樹脂の特に好ましい製造方法としては、対
向して走行する2個の表面処理した鋼製エンドレスベル
トとその両側辺部において同一速度で走行する一対の連
続した軟質塩化ビニル製ガスケットとで成形空間を構成
し、得られる注型重合体の厚みを一定にし、脱泡処理を
行った上記構成成分モノマーの部分重合物を連続的に注
入し40℃から80℃の第一重合帯域を通過した後、1
10℃〜130℃の第二重合帯域および徐冷ゾーンを通
過し、無色透明な板を得ることができる。この板を粉砕
し、ベント付押出機で揮発分を除去しながらペレットを
得る。
【0024】本製造方法において無水マレイン酸の残量
の少ない共重合体を得るためには、無水マレイン酸に対
するスチレンのモル比が1:1から1:5の範囲にある
ことが非常に重要であり、モル比が1:1より低い場合
に於いては無水マレイン酸残量の低い透明板を得ること
はできない。また板を粉砕し、ベント付押出機で揮発分
を除去する場合、透明板中に残存する無水マレイン酸の
量が0.5重量%以上存在する場合には、得られたペレ
ットが黄色に着色するなど、実用に供することはできな
い。
【0025】他の好ましい製造方法としては、連続バル
グ重合法が可能である。50℃〜150℃の範囲の一定
温度で均一重合反応を行う第一反応器で30重量%〜7
0重量%の重合率まで重合せしめ、次いで流通式反応器
からなる第二反応器で、重合率を更に10重量%〜30
重量%上昇せしめ、重合体を得る方法において得られる
共重合体連鎖中の無水マレイン酸に対するスチレンのモ
ル比が1:1から1:5の範囲にあるようにすることに
よって、第二反応器を出た重合体混合物中に残留する単
量体の揮発成分のうちに占める無水マレイン酸の濃度比
率が2.5重量%以下になる様に反応せしめた後、脱気
工程に送ることにより無水マレイン酸の濃度を0.1重
量%以下の重合体を得ることができる。上記無水マレイ
ン酸に対するスチレンのモル比が1:1以下である場合
には脱気工程へ送られる重合混合体中に占める無水マレ
イン酸の比率を2.5重量%以下にすることは困難であ
り、このような場合得られたペレットは著しく黄色に着
色し実用に供し得ない。
【0026】本発明の樹脂には、その製造段階におい
て、例えばアクリロニトリルのような共重合可能なモノ
マー、又はジビニルベンゼンのような架橋剤の少量を用
いたり、着色剤、安定剤、可塑剤等を本発明の効果を損
なわない程度に併用してもさしつかえない。
【0027】
【実施例】共重合体の組成分析 a)赤外吸収スペクトルによる分析 MMA単位に帰属される−C=O吸収、1710c
-1、MAH単位に帰属される
【0028】
【化9】
【0029】の吸収、1760cm-1、ST単位に帰属
される
【0030】
【化10】
【0031】吸収、690cm-1を用いて、共重合組成
を分析した。 b)酸価定量法によるMAH単位の分析 油脂分析で応用されている酸価定量法を用いてMAH単
位の分析を行った。1gのポリマーをアセトン50cc
に溶解し、アセトン/メタノール=1/1重量比混合液
にKOHを溶解した規定液を用いて滴定した。得られた
MAHの値は上記a)法とよく一致したので、実施例で
はa)法の値を示した。 c)GPCの分子量測定 GPCの分子量測定は、一般には、例えば文献「ゲルク
ロマトグラフィー(基礎編)」(武田他著:講談社発
行、97−122ページ)記載のように行われる。
【0032】例えば、本発明の共重合体の分子量は、次
のようにして測定した。カラムとしてHSG−20,5
0(島津製作所(株)製)2本を使用し、プレッシャケ
ミカル社製の標準ポリスチレンを用いて検量線を作っ
た。共重合体75mgをメチルエチルケトン30ミリリ
ットルに溶解した試料液を用いて得られた溶出曲線を等
分割し、分割点における曲線の高さを測定し、次式によ
り重量平均分子量Mwを求める。キャリアー溶媒はメチ
ルエチルケトンを用い流量1〜1.5ミリリットル/m
in、30℃で測定を行う。
【0033】
【数1】
【0034】ただしHiは分割点iにおける溶出曲線の
高さ、Mi(p)は分割点iにおける標準ポリスチレン
の分子量、QM ,QP は共重合体とポリスチレンのQ因
子であり、それぞれ40と41である。 d)熱分解性指数αの測定 熱分解ガスクロマトグラフィー(島津製作所製DY−I
A,G(6A))を用い、450℃で共重合体をN2
囲気中で分解させ60分間に分解発生する全分解ガスを
検出積算しこれをxとし、290℃で30分間に分解発
生するガスを検出積算しこれをyとし、熱分解性指数α
=y/x×100としてαを計算した。 e)熱分解重量減少測定法 第二精工舎製、示差熱熱重量同時測定装置(SSC/5
60GH)を用いて測定した。サンプル40〜45mg
を用い、N2 雰囲気下で、150℃、10分予熱後実験
温度での測定を開始した。
【0035】以下、実施例によって発明を具体的に説明
するが、耐熱変形性の評価はASTM−D648に定め
られたHDTを測定することで行った。(熱処理なし)
残留モノマーはGC法により常法に従って測定したもの
である。メルトインデックスはASTM−D1238
(I条件)に従って測定し、曲げ強度については、AS
TM−D790に従って測定した。
【0036】
【実施例1】対向して走行する2個のテフロンコーティ
ングしたエンドレスベルトとその両側辺部において同一
速度で走行する一対の連続した軟質塩化ビニル製ガスケ
ットとで成形空間を構成した装置を用いて重合体を得
た。原材料としてメタクリル酸メチル90、スチレン
5、無水マレイン酸5重量%からなる単量体と単量体を
100としてラウリルパーオキサイド0.3重量部、オ
クチルメルカプタン0.12重量部からなる単量体混合
物を、攪拌器付の予備重合槽に投入し、20〜30℃の
温度で15分脱気した後、45℃で約10時間反応さ
せ、重合率30%の予備重合体を得た。この予備重合体
を、板厚4mmに調整した上記の成形空間に注入し、連
続的に透明な板を得た。
【0037】得られたシート状樹脂を、カッターミルで
粉砕し、これをベント付30mm二軸押出機を使用して
ベント部150Torr、樹脂温度250℃にてストラ
ンドダイスより押し出しペレットにする。こうして得ら
れたペレットは、通常のメタクリル樹脂成形材料(旭化
成工業K.K.製デルペット80N)と同様に3オンス
射出成形機にて成形が可能で得られた物性試験片を用い
物性を測定する。
【0038】ペレット中に残留したモノマーはMMAが
0.15重量%、MAH0.01重量%以下、ST0.
01重量%以下であり、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーで測定した分子量は15万、熱分解性指数α
は3.3、HDTは98℃である。
【0039】
【実施例2〜8及び比較例1〜5】実施例7と同様の装
置、条件を用い種々の配合組成で重合し、第1表及び第
2表の結果を得た。
【0040】
【比較例6】攪拌機の付いた容器で、メチルメタクリレ
ート(MMA)75部、無水マレイン酸(MAH)10
部及びスチレン(ST)15部を全体が200gになる
ように混合し、これにベンゾイルパーオキシド0.6
g、ラウリルメルカプタン0.6gを加え溶解してモノ
マー配合液を作製した。
【0041】別に大きさが250×300mm、厚さが
6mmの2枚のガラス板の外周辺縁を、柔軟性のある塩
化ビニル製ガスケットで張り回し、2枚のガラス板の距
離が3.5mmになるようにして、セルを組み立てて準
備し、直ちに準備した上記ガラスセルに注入し満たす。
次いで50〜60℃に温調した温水槽に18時間保ち、
その後105〜110℃に温調した熱風循環オーブン中
に3時間保ったのち、室内で静置放冷してガラス板を除
去し、シート状樹脂を得た。
【0042】得られたシート状樹脂を、カッターミルで
粉砕し、これをベント付30mm二軸押出機を使用して
ベント部150Torr、樹脂温度250℃にてストラ
ンドダイスより押し出しペレットにする。こうして得ら
れたペレットは、通常のメタクリル樹脂成形材料(旭化
成工業K.K.製デルペット80N)と同様に3オンス
射出成形機にて成形が可能で得られた物性試験片を用い
物性を測定する。
【0043】ペレット中に残留したモノマーはMMAが
0.35重量%、MAH0.2重量%、ST0.1重量
%であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
測定した分子量は10万、熱分解性指数αは8.0、H
DTは90℃である。
【表1】
【表2】
【発明の効果】本願の方法によると、残量単量体が少な
く、熱変形温度が高く、熱分解性が著しく改善されたメ
タクリレート系樹脂が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 222:06 212:08)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式(1)で示されるメチルメタ
    クリレート単位(MMA)、 【化1】 下記化学式(2)で示されるアルキルアクリレート単位
    (RA)、 【化2】 下記化学式(3)で示される無水マレイン酸単位(MA
    H)、 【化3】 下記化学式(4)で示されるスチレン単位(ST) 【化4】 が不規則に配列結合した分子構造を有する共重合体を塊
    状重合により製造した後、加熱脱揮することにより、メ
    チルメタクリレート41〜97.5モル%、炭素数1〜
    4のアルキルアクリレート0〜5モル%、無水マレイン
    酸1〜26モル%及びスチレン1.5〜58モル%、か
    つ無水マレイン酸に対するスチレンの割合が1:1〜
    1:5のモル比を有し、ゲルパーミエーションクロマト
    グラフィーで測定した分子量が8万〜25万、熱分解指
    数αが7以下、重合体中の無水マレイン酸モノマーの残
    量が0.1重量%以下である共重合体を製造する方法。
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