JPH06256537A - 延伸フィルムまたはシート - Google Patents
延伸フィルムまたはシートInfo
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- JPH06256537A JPH06256537A JP7524192A JP7524192A JPH06256537A JP H06256537 A JPH06256537 A JP H06256537A JP 7524192 A JP7524192 A JP 7524192A JP 7524192 A JP7524192 A JP 7524192A JP H06256537 A JPH06256537 A JP H06256537A
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- Japan
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- film
- sheet
- glutarimide
- stretching
- stretched film
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 グルタルイミド構造単位5〜80モル%とメ
タクリル酸メチル単位95〜20モル%とから構成され
るグルタルイミドアクリル樹脂よりなる延伸フィルムま
たはシート。 【効果】 メタクリル酸メチル単位とグルタルイミド構
造単位からなるグルタルイミド樹脂の延伸フィルムまた
はシートにより、透明性、耐候(光)性、耐熱性、蒸着
特性、印刷特性、耐透湿性および機械的性質に優れたフ
ィルムまたはシートが得られた。これらは反射鏡用フィ
ルムあるいはシート、偏光板支持板、銘板や、オーバー
ヘッドプロジェクター用フィルムとして好適である。
タクリル酸メチル単位95〜20モル%とから構成され
るグルタルイミドアクリル樹脂よりなる延伸フィルムま
たはシート。 【効果】 メタクリル酸メチル単位とグルタルイミド構
造単位からなるグルタルイミド樹脂の延伸フィルムまた
はシートにより、透明性、耐候(光)性、耐熱性、蒸着
特性、印刷特性、耐透湿性および機械的性質に優れたフ
ィルムまたはシートが得られた。これらは反射鏡用フィ
ルムあるいはシート、偏光板支持板、銘板や、オーバー
ヘッドプロジェクター用フィルムとして好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば反射鏡用フィル
ムあるいはシート、偏光板支持板、銘板や、オーバーヘ
ッドプロジェクター用フィルムとして好適な、透明性、
耐候(光)性、耐熱性、金属薄膜の密着特性、印刷特
性、防透湿性および機械的性質に優れたフィルムまたは
シートに関する。
ムあるいはシート、偏光板支持板、銘板や、オーバーヘ
ッドプロジェクター用フィルムとして好適な、透明性、
耐候(光)性、耐熱性、金属薄膜の密着特性、印刷特
性、防透湿性および機械的性質に優れたフィルムまたは
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】透明性、耐候(光)性および機械的性質
に優れたフィルムまたはシートとしてメタクリル酸メチ
ルを主成分としたアクリル樹脂の延伸物が知られてい
る。(特公昭49−13220、特公昭57−3294
2)しかしながら、これらのフィルムまたはシートは9
0℃を超えて加熱されると収縮し、高温下で使用できな
い欠点がある。また、ぬれ指数が40dyne/cmで
例えば銀真空蒸着やアルミニウム真空蒸着でフィルムま
たはシート上に形成した金属膜の密着強度がいまひとつ
安定性に欠ける問題がある。
に優れたフィルムまたはシートとしてメタクリル酸メチ
ルを主成分としたアクリル樹脂の延伸物が知られてい
る。(特公昭49−13220、特公昭57−3294
2)しかしながら、これらのフィルムまたはシートは9
0℃を超えて加熱されると収縮し、高温下で使用できな
い欠点がある。また、ぬれ指数が40dyne/cmで
例えば銀真空蒸着やアルミニウム真空蒸着でフィルムま
たはシート上に形成した金属膜の密着強度がいまひとつ
安定性に欠ける問題がある。
【0003】また耐熱性の向上を目的にメタクリル酸メ
チル、無水マレイン酸またはマレイミドおよび芳香族ビ
ニル化合物からなる共重合体の延伸フィルムまたはシー
トが提案されているが、原料の無水マレイン酸、マレイ
ミドの加水分解性や臭気など、生産性や作業環境上の問
題があり、また耐熱性もいまひとつ満足できるものでは
なかった。(特願昭63−199442、特願昭63−
194808)
チル、無水マレイン酸またはマレイミドおよび芳香族ビ
ニル化合物からなる共重合体の延伸フィルムまたはシー
トが提案されているが、原料の無水マレイン酸、マレイ
ミドの加水分解性や臭気など、生産性や作業環境上の問
題があり、また耐熱性もいまひとつ満足できるものでは
なかった。(特願昭63−199442、特願昭63−
194808)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来の問題点の解決にあり、すなわち透明性、耐候(光)
性、耐熱性、金属薄膜の密着特性、印刷特性、防透湿性
および機械的性質に優れた透明性のフィルムまたはシー
トの開発である。
来の問題点の解決にあり、すなわち透明性、耐候(光)
性、耐熱性、金属薄膜の密着特性、印刷特性、防透湿性
および機械的性質に優れた透明性のフィルムまたはシー
トの開発である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題の
解決に関し鋭意検討した結果、グルタルイミド構造単位
を有するある種の樹脂の延伸フィルムまたはシートが、
驚くべきことに、透明性、耐候(光)性、耐熱性、金属
薄膜の密着特性、印刷特性、防透湿性および機械的性質
と多くの特性に優れていることを見出し本発明を完成し
た。
解決に関し鋭意検討した結果、グルタルイミド構造単位
を有するある種の樹脂の延伸フィルムまたはシートが、
驚くべきことに、透明性、耐候(光)性、耐熱性、金属
薄膜の密着特性、印刷特性、防透湿性および機械的性質
と多くの特性に優れていることを見出し本発明を完成し
た。
【0006】すなわち、本発明の目的は、下記一般式
[1]で表されるグルタルイミド構造単位5〜80モル
%とメタクリル酸メチル単位95〜20モル%とから構
成されるグルタルイミドアクリル樹脂の延伸フィルムま
たはシートによって達成される。
[1]で表されるグルタルイミド構造単位5〜80モル
%とメタクリル酸メチル単位95〜20モル%とから構
成されるグルタルイミドアクリル樹脂の延伸フィルムま
たはシートによって達成される。
【0007】
【化2】 (ただし式[1]において、Rは水素、炭素数が1〜8
のアルキル基、炭素数が5〜10のシクロアルキル基ま
たは炭素数が6〜10のアリール基を表す。)一般式
[1]で表されるグルタルイミド構造単位とメタクリル
酸メチル単位とから構成されるグルタルイミドアクリル
樹脂(以下、グルタルイミド樹脂と略記する)は汎用の
アクリル樹脂に比べ脆く、単にフィルム状にした場合使
用に堪えないものである。またTgが高く、これが延伸
でき、機械的強度が改善されること、さらに金属膜の密
着性、印刷性の良好な透明なフィルムまたはシートとな
ることは全く予想できないことであった。
のアルキル基、炭素数が5〜10のシクロアルキル基ま
たは炭素数が6〜10のアリール基を表す。)一般式
[1]で表されるグルタルイミド構造単位とメタクリル
酸メチル単位とから構成されるグルタルイミドアクリル
樹脂(以下、グルタルイミド樹脂と略記する)は汎用の
アクリル樹脂に比べ脆く、単にフィルム状にした場合使
用に堪えないものである。またTgが高く、これが延伸
でき、機械的強度が改善されること、さらに金属膜の密
着性、印刷性の良好な透明なフィルムまたはシートとな
ることは全く予想できないことであった。
【0008】
【作用】グルタルイミド樹脂のフィルムまたはシートは
延伸することによって使用に耐えうる機械的強度とな
る。フィルムの機械的強度は耐折強度つまり折曲げに耐
えられる回数で評価することができ、未延伸フィルムが
1回の折曲げによって破断する脆いものであるのに対
し、本発明のフィルムは3回以上となり、フィルムの加
工、使用に耐えられるものとなる。
延伸することによって使用に耐えうる機械的強度とな
る。フィルムの機械的強度は耐折強度つまり折曲げに耐
えられる回数で評価することができ、未延伸フィルムが
1回の折曲げによって破断する脆いものであるのに対
し、本発明のフィルムは3回以上となり、フィルムの加
工、使用に耐えられるものとなる。
【0009】耐熱性は汎用のアクリル樹脂の延伸フィル
ムまたはシートの使用限界温度(収縮しない限界温度)
が90℃であるのに比べ、例えばRが水素であり、グル
タルイミド構造単位の含有量が25モル%の樹脂からな
る本発明の延伸フィルムまたはシートでは140℃に達
する。
ムまたはシートの使用限界温度(収縮しない限界温度)
が90℃であるのに比べ、例えばRが水素であり、グル
タルイミド構造単位の含有量が25モル%の樹脂からな
る本発明の延伸フィルムまたはシートでは140℃に達
する。
【0010】また汎用アクリル樹脂や、メタクリル酸メ
チル、無水マレイン酸あるいはマレイミドおよび芳香族
ビニル化合物からなる共重合体の延伸フィルムまたはシ
ートのぬれ指数が40dyne/cmであるのに比べ、
メタクリル酸メチルを同様に主成分とするにもかかわら
ず、本発明のフィルムまたはシートのそれは以外にも4
4dyne/cmにも達し、金属膜の密着強度、また印
刷性が改善できた。
チル、無水マレイン酸あるいはマレイミドおよび芳香族
ビニル化合物からなる共重合体の延伸フィルムまたはシ
ートのぬれ指数が40dyne/cmであるのに比べ、
メタクリル酸メチルを同様に主成分とするにもかかわら
ず、本発明のフィルムまたはシートのそれは以外にも4
4dyne/cmにも達し、金属膜の密着強度、また印
刷性が改善できた。
【0011】金属膜の密着性、印刷性を向上する方法と
してコロナ放電処理を行いぬれ性を改良する(ぬれ指数
を大きくする)ことは一般に行われていることである
が、アクリルの場合コロナ放電処理によりフィルム同士
がブロッキングを起こす問題が生じ、この方法を適用す
ることができず、金属膜の密着性向上、印刷性向上がで
きないのが現状である。
してコロナ放電処理を行いぬれ性を改良する(ぬれ指数
を大きくする)ことは一般に行われていることである
が、アクリルの場合コロナ放電処理によりフィルム同士
がブロッキングを起こす問題が生じ、この方法を適用す
ることができず、金属膜の密着性向上、印刷性向上がで
きないのが現状である。
【0012】透明性、耐熱性、耐光性、金属膜の密着性
に優れた本発明のフィルムまたはシートは、照明器具の
効率向上に照明の裏側に使用される反射鏡として特に好
適なものである。
に優れた本発明のフィルムまたはシートは、照明器具の
効率向上に照明の裏側に使用される反射鏡として特に好
適なものである。
【0013】本発明のフィルムまたはシート上に金属膜
を形成し、反射鏡を製造する方法としては種々の方法が
適用できるが乾式薄膜を形成する乾式プロセス、すなわ
ち真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテング、イ
オンアシスト蒸着、CVDなどが好ましく、特に真空蒸
着、スパッタリングが好ましい方法としてあげられる。
を形成し、反射鏡を製造する方法としては種々の方法が
適用できるが乾式薄膜を形成する乾式プロセス、すなわ
ち真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテング、イ
オンアシスト蒸着、CVDなどが好ましく、特に真空蒸
着、スパッタリングが好ましい方法としてあげられる。
【0014】金属としては、銀、アルミニウム、金、白
金、クロムなどが使用でき、特に照明用反射鏡として反
射効率がよい等の理由から銀、アルミニウムが好まし
い。反射鏡として使用される場合の金属膜の厚みは通常
500〜1500オングストロームが好ましく使用され
る。2種以上の金属を積層してもよく、また金属薄膜の
保護が必要な場合耐擦傷性塗料などで保護膜を形成す
る。
金、クロムなどが使用でき、特に照明用反射鏡として反
射効率がよい等の理由から銀、アルミニウムが好まし
い。反射鏡として使用される場合の金属膜の厚みは通常
500〜1500オングストロームが好ましく使用され
る。2種以上の金属を積層してもよく、また金属薄膜の
保護が必要な場合耐擦傷性塗料などで保護膜を形成す
る。
【0015】更に本発明のフィルムは、飽和吸湿率が比
較的高いにもかかわらず、以外にも透湿性が低い点も特
長である。ヨウ素を偏光素子とするポリビニルアルコー
ル偏光板は支持板と呼ばれる保護フィルムを通過してく
る水分によって起こる性能劣化が問題であるが、本発明
のフィルムの透湿度は現在支持板として使用されている
トリアセテートフィルムの約1/20と低く、支持板と
して使用した場合偏光板の耐久性が改善できる。更に、
ぬれ指数が高く支持板用途におけるもうひとつの大きな
問題点である偏光板との接着性も良好であり、透明性な
どの光学的性質が良好であることから偏光板の支持板と
しても好適である。
較的高いにもかかわらず、以外にも透湿性が低い点も特
長である。ヨウ素を偏光素子とするポリビニルアルコー
ル偏光板は支持板と呼ばれる保護フィルムを通過してく
る水分によって起こる性能劣化が問題であるが、本発明
のフィルムの透湿度は現在支持板として使用されている
トリアセテートフィルムの約1/20と低く、支持板と
して使用した場合偏光板の耐久性が改善できる。更に、
ぬれ指数が高く支持板用途におけるもうひとつの大きな
問題点である偏光板との接着性も良好であり、透明性な
どの光学的性質が良好であることから偏光板の支持板と
しても好適である。
【0016】本発明のフィルムまたはシートの基体樹脂
であるグルタルイミド樹脂は、メタクリル酸メチル単位
とグルタルイミド構造単位からなることを必須とし、グ
ルタルイミド構造のRは水素、炭素数が1〜8のアルキ
ル基、炭素数が5〜10のシクロアルキル基または炭素
数が6〜10のアリール基であり、水素、メチル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基が好ましいものとして挙げ
られ、特に水素、メチル基が好ましい。炭素数が多いと
耐熱性が劣る。
であるグルタルイミド樹脂は、メタクリル酸メチル単位
とグルタルイミド構造単位からなることを必須とし、グ
ルタルイミド構造のRは水素、炭素数が1〜8のアルキ
ル基、炭素数が5〜10のシクロアルキル基または炭素
数が6〜10のアリール基であり、水素、メチル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基が好ましいものとして挙げ
られ、特に水素、メチル基が好ましい。炭素数が多いと
耐熱性が劣る。
【0017】グルタルイミド構造単位の含有量は5〜8
0%、好ましくは10〜75%であり、含有量が少ない
と樹脂のTgが低下し、本発明のフィルムの耐熱性が達
成できない。含有量が多すぎると、延伸中に破断しやす
くなり、また樹脂の製法上、アミド構造等がポリマー鎖
中に残存するようになり、成形中に着色するなど好まし
くない。
0%、好ましくは10〜75%であり、含有量が少ない
と樹脂のTgが低下し、本発明のフィルムの耐熱性が達
成できない。含有量が多すぎると、延伸中に破断しやす
くなり、また樹脂の製法上、アミド構造等がポリマー鎖
中に残存するようになり、成形中に着色するなど好まし
くない。
【0018】メタクリル酸メチル単位は耐候(光)性、
透明性等の本発明のフィルムまたはシートの特長の達成
に必要である。
透明性等の本発明のフィルムまたはシートの特長の達成
に必要である。
【0019】本発明の効果を損わない範囲で他のメタク
リル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
など他の単量体単位を含んでいてもよい。
リル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
など他の単量体単位を含んでいてもよい。
【0020】グルタルイミド樹脂の分子量は6〜15万
(PS換算)であることが好ましい。分子量が低いと機
械的強度の改善が不十分となり、大きすぎると延伸性な
ど成形性が劣り、好ましくない。
(PS換算)であることが好ましい。分子量が低いと機
械的強度の改善が不十分となり、大きすぎると延伸性な
ど成形性が劣り、好ましくない。
【0021】グルタルイミド樹脂に、本発明の効果を損
わない範囲で、可塑剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、および滑剤などの樹脂改質剤を添加、あるいは他
の樹脂をブレンドすることができる。
わない範囲で、可塑剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、および滑剤などの樹脂改質剤を添加、あるいは他
の樹脂をブレンドすることができる。
【0022】グルタルイミド樹脂は、例えば、メタクリ
ル酸メチルとN−置換メタクリルアミドあるいは/およ
びメタクリルアミドをメタノール中でラジカル重合し、
得られた共重合体を、ナトリウムメトキシドの存在下環
化することにより製造できる。
ル酸メチルとN−置換メタクリルアミドあるいは/およ
びメタクリルアミドをメタノール中でラジカル重合し、
得られた共重合体を、ナトリウムメトキシドの存在下環
化することにより製造できる。
【0023】具体的には、特開平2−153904号の
方法が好ましい製造例として挙げられる。
方法が好ましい製造例として挙げられる。
【0024】本発明のフィルムまたはシートは、グルタ
ルイミド樹脂を例えば、押出成形することにより未延伸
フィルムまたはシートを作製し、これを延伸することに
より製造することができる。
ルイミド樹脂を例えば、押出成形することにより未延伸
フィルムまたはシートを作製し、これを延伸することに
より製造することができる。
【0025】用途によっては、例えば一方向の機械的強
度の改善で十分で、一軸延伸フィルムまたはシートが使
用できる場合もあるが、一般には二軸延伸したフィルム
またはシートが好ましい。
度の改善で十分で、一軸延伸フィルムまたはシートが使
用できる場合もあるが、一般には二軸延伸したフィルム
またはシートが好ましい。
【0026】二軸延伸したフィルムまたはシートの二軸
両方向のオリエンテーションリリースストレス(AST
M D1504、以下ORSと略記する)は3以上〜3
0kg/cm2 が好ましく、特に5〜25kg/cm2
がよい。ORSは延伸フィルムまたはシートに凍結され
た、延伸により生じた内部応力である。ORSが小さい
と機械的強度の改良効果が低下し、高すぎると加熱形状
安定性が劣ったものとなる。
両方向のオリエンテーションリリースストレス(AST
M D1504、以下ORSと略記する)は3以上〜3
0kg/cm2 が好ましく、特に5〜25kg/cm2
がよい。ORSは延伸フィルムまたはシートに凍結され
た、延伸により生じた内部応力である。ORSが小さい
と機械的強度の改良効果が低下し、高すぎると加熱形状
安定性が劣ったものとなる。
【0027】二軸延伸法は、公知の方法、例えばフラッ
ト同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法、チュブラー延伸
法、圧延法が使用できる。延伸温度は、樹脂のTgより
10℃高い温度からTgより40℃高い温度の範囲が適
当であり、低すぎると延伸が困難で、高すぎると3kg
/cm2 以上のORSの達成が困難となり、また延伸ム
ラの大きいものしか得られない。延伸倍率は1.5〜
2.5倍が好適である。小さすぎるとORSが小さいも
のしか得られず、また大きすぎると破断しやすくなりま
た延伸ムラも大きくなる。延伸速度は、通常100〜5
000%/分が使用される。一般に延伸終了後速やかに
冷却される。
ト同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法、チュブラー延伸
法、圧延法が使用できる。延伸温度は、樹脂のTgより
10℃高い温度からTgより40℃高い温度の範囲が適
当であり、低すぎると延伸が困難で、高すぎると3kg
/cm2 以上のORSの達成が困難となり、また延伸ム
ラの大きいものしか得られない。延伸倍率は1.5〜
2.5倍が好適である。小さすぎるとORSが小さいも
のしか得られず、また大きすぎると破断しやすくなりま
た延伸ムラも大きくなる。延伸速度は、通常100〜5
000%/分が使用される。一般に延伸終了後速やかに
冷却される。
【0028】本発明のフィルムまたはシートの厚みは、
本質的に制限されるものではないが、製造上10μ〜5
mm、更に20μ〜2mmが好ましい。厚みが薄いと成
形中破断しやすく、また厚すぎると延伸に大きな延伸荷
重が必要となる。
本質的に制限されるものではないが、製造上10μ〜5
mm、更に20μ〜2mmが好ましい。厚みが薄いと成
形中破断しやすく、また厚すぎると延伸に大きな延伸荷
重が必要となる。
【0029】尚、本発明においては254μ未満の厚み
のものをフィルム、254μ以上のものをシートと区別
した。
のものをフィルム、254μ以上のものをシートと区別
した。
【0030】以下に発明の説明において用いた特性値の
測定方法を示す。 ・透明性:全光線透過率、ヘイズで評価。
測定方法を示す。 ・透明性:全光線透過率、ヘイズで評価。
【0031】ASTM D1003により測定した。 ・ORS:ASTM D1504により測定した。 ・加熱収縮率:被測定物に150mmの長さの直線を記
入し、所定温度に保たれた強制温風循環式恒温オーブン
内で30分間加熱後、記入した直線の長さ(Lmm)を
スケールで読取り、下記計算式により加熱収縮率を求め
た。 加熱収縮率(%)=100×(150−L)/150 ・耐折強度:被測定物より15mm巾の短冊状の試片を
切出し、MIT型耐折疲労試験機{東洋精機(株)製、
折曲げ速度30回/分、荷重1kg}により破断するま
での折曲げ回数を求めた。 ・透湿度:JIS Z 0208に従い測定した。 ・ぬれ指数:JIS K 6768に従い測定した。 ・金属蒸着膜密着性:蒸着面側にカッターナイフによっ
て1cm2 面積中に100個の碁盤目状の切れ込みを付
け、セロテープ剥離テストで評価した。 ・分子量:GPC測定により、ポリスチレンの分子量標
準品と比較し求めた(ポリスチレン換算)。
入し、所定温度に保たれた強制温風循環式恒温オーブン
内で30分間加熱後、記入した直線の長さ(Lmm)を
スケールで読取り、下記計算式により加熱収縮率を求め
た。 加熱収縮率(%)=100×(150−L)/150 ・耐折強度:被測定物より15mm巾の短冊状の試片を
切出し、MIT型耐折疲労試験機{東洋精機(株)製、
折曲げ速度30回/分、荷重1kg}により破断するま
での折曲げ回数を求めた。 ・透湿度:JIS Z 0208に従い測定した。 ・ぬれ指数:JIS K 6768に従い測定した。 ・金属蒸着膜密着性:蒸着面側にカッターナイフによっ
て1cm2 面積中に100個の碁盤目状の切れ込みを付
け、セロテープ剥離テストで評価した。 ・分子量:GPC測定により、ポリスチレンの分子量標
準品と比較し求めた(ポリスチレン換算)。
【0032】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。
【0033】実施例1 グルタルイミド環のRが水素で、グルタルイミド構造単
位の含有量が25モル%、メタクリル酸メチル単位が7
5モル%であり、分子量が9万であるグルタルイミド樹
脂(Tgが150℃)を280℃の押出温度でシリンダ
ー径が20mmの押出機で押出成形し、約400μの未
延伸シートを作製した。これをパンタグラフ式二軸延伸
試験機{東洋精機(株)製}により、170℃の延伸温
度、一方向1000%/分の延伸速度、一方向2倍の延
伸倍率で同時二軸延伸し、98μの厚みの延伸フィルム
を作製した。この二軸延伸物のORSは両方向とも14
kg/cm2 であった。
位の含有量が25モル%、メタクリル酸メチル単位が7
5モル%であり、分子量が9万であるグルタルイミド樹
脂(Tgが150℃)を280℃の押出温度でシリンダ
ー径が20mmの押出機で押出成形し、約400μの未
延伸シートを作製した。これをパンタグラフ式二軸延伸
試験機{東洋精機(株)製}により、170℃の延伸温
度、一方向1000%/分の延伸速度、一方向2倍の延
伸倍率で同時二軸延伸し、98μの厚みの延伸フィルム
を作製した。この二軸延伸物のORSは両方向とも14
kg/cm2 であった。
【0034】耐折強度は約50回と機械的強度は改善さ
れ、透明性は全光線透過率が93%、ヘイズが0.3%
と良好であった。140℃で30分間加熱しても加熱収
縮率は0.2%と耐熱性は良好で、またぬれ指数は44
dyne/cmであった。
れ、透明性は全光線透過率が93%、ヘイズが0.3%
と良好であった。140℃で30分間加熱しても加熱収
縮率は0.2%と耐熱性は良好で、またぬれ指数は44
dyne/cmであった。
【0035】比較例1 実施例1に使用した樹脂を実施例1と同様にして押出成
形して100μの厚みの未延伸フィルムを作製した。
形して100μの厚みの未延伸フィルムを作製した。
【0036】耐折強度は、1回目の折曲げで破断し、極
めて脆いフィルムで、蒸着等の加工工程に耐えられない
機械的強度に劣るフィルムであった。
めて脆いフィルムで、蒸着等の加工工程に耐えられない
機械的強度に劣るフィルムであった。
【0037】実施例2 グルタルイミド環のRが水素で、グルタルイミド構造単
位の含有量が15モル%、メタクリル酸メチル単位が8
5モル%であり、分子量が7.5万であるグルタルイミ
ド樹脂(Tgが138℃)を275℃の押出温度でシリ
ンダー径が20mmの押出機で押出成形し、約400μ
の未延伸シートを作製した。これをパンタグラフ式二軸
延伸試験機{東洋精機(株)製}により、160℃の延
伸温度、一方向1000%/分の延伸速度、一方向2倍
の延伸倍率で同時二軸延伸し、101μの厚みの延伸フ
ィルムを作製した。この二軸延伸物のORSは両方向と
も13kg/cm2 であった。
位の含有量が15モル%、メタクリル酸メチル単位が8
5モル%であり、分子量が7.5万であるグルタルイミ
ド樹脂(Tgが138℃)を275℃の押出温度でシリ
ンダー径が20mmの押出機で押出成形し、約400μ
の未延伸シートを作製した。これをパンタグラフ式二軸
延伸試験機{東洋精機(株)製}により、160℃の延
伸温度、一方向1000%/分の延伸速度、一方向2倍
の延伸倍率で同時二軸延伸し、101μの厚みの延伸フ
ィルムを作製した。この二軸延伸物のORSは両方向と
も13kg/cm2 であった。
【0038】耐折強度は約40回と機械的強度は改善さ
れ、透明性は全光線透過率が93%、ヘイズが0.2%
と良好であった。130℃で90分間加熱しても加熱収
縮率は0.3%と耐熱性は良好で、またぬれ指数は43
dyne/cmであった。
れ、透明性は全光線透過率が93%、ヘイズが0.2%
と良好であった。130℃で90分間加熱しても加熱収
縮率は0.3%と耐熱性は良好で、またぬれ指数は43
dyne/cmであった。
【0039】実施例3 グルタルイミド環のRがメチル基で、グルタルイミド構
造単位の含有量が68モル%、メタクリル酸メチル単位
が32モル%であり、分子量が9.5万であるグルタル
イミド樹脂を280℃の押出温度でシリンダー径が20
mmの押出機で押出成形し、約200μの未延伸シート
を作製した。これをパンタグラフ式二軸延伸試験機{東
洋精機(株)製}により、165℃の延伸温度、一方向
500%/分の延伸速度、一方向1.75倍の延伸倍率
で同時二軸延伸し、65μの厚みの延伸フィルムを作製
した。この二軸延伸物のORSは両方向とも11kg/
cm2 であった。
造単位の含有量が68モル%、メタクリル酸メチル単位
が32モル%であり、分子量が9.5万であるグルタル
イミド樹脂を280℃の押出温度でシリンダー径が20
mmの押出機で押出成形し、約200μの未延伸シート
を作製した。これをパンタグラフ式二軸延伸試験機{東
洋精機(株)製}により、165℃の延伸温度、一方向
500%/分の延伸速度、一方向1.75倍の延伸倍率
で同時二軸延伸し、65μの厚みの延伸フィルムを作製
した。この二軸延伸物のORSは両方向とも11kg/
cm2 であった。
【0040】耐折強度は約60回と機械的強度は改善さ
れ、透明性は良好であった。130℃で30分間加熱し
ても加熱収縮率は0.2%と耐熱性は良好で、またぬれ
指数は44dyne/cmであった。
れ、透明性は良好であった。130℃で30分間加熱し
ても加熱収縮率は0.2%と耐熱性は良好で、またぬれ
指数は44dyne/cmであった。
【0041】比較例2 メタクリル酸メチル単位94重量%、アクリル酸メチル
単位6重量%の共重合樹脂(分子量15万)を250℃
の押出温度でシリンダー径が20mmの押出機で押出成
形し、約500μの未延伸シートを作製した。これをパ
ンタグラフ式二軸延伸試験機{東洋精機(株)製}によ
り、130℃の延伸温度、一方向1000%/分の延伸
速度、一方向2倍の延伸倍率で同時二軸延伸し、120
μの厚みの延伸フィルムを作製した。この二軸延伸物の
ORSは両方向とも11kg/cm2 であった。
単位6重量%の共重合樹脂(分子量15万)を250℃
の押出温度でシリンダー径が20mmの押出機で押出成
形し、約500μの未延伸シートを作製した。これをパ
ンタグラフ式二軸延伸試験機{東洋精機(株)製}によ
り、130℃の延伸温度、一方向1000%/分の延伸
速度、一方向2倍の延伸倍率で同時二軸延伸し、120
μの厚みの延伸フィルムを作製した。この二軸延伸物の
ORSは両方向とも11kg/cm2 であった。
【0042】耐折強度は約25回と機械的強度は改善さ
れたが95℃で30分間加熱することで7%も収縮し
た。またぬれ指数は40dyne/cmであった。
れたが95℃で30分間加熱することで7%も収縮し
た。またぬれ指数は40dyne/cmであった。
【0043】比較例3 メタクリル酸メチル単位70重量%、N−フェニルマレ
イミド単位20重量%およびスチレン単位10重量%か
らなる共重合樹脂(分子量10万)を250℃の押出温
度でシリンダー径が20mmの押出機で押出成形し、約
400μの未延伸シートを作製した。これをパンタグラ
フ式二軸延伸試験機{東洋精機(株)製}により、14
5℃の延伸温度、一方向1000%/分の延伸速度、一
方向2倍の延伸倍率で同時二軸延伸し、99μの厚みの
延伸フィルムを作製した。この二軸延伸物のORSは両
方向とも12kg/cm2 であった。
イミド単位20重量%およびスチレン単位10重量%か
らなる共重合樹脂(分子量10万)を250℃の押出温
度でシリンダー径が20mmの押出機で押出成形し、約
400μの未延伸シートを作製した。これをパンタグラ
フ式二軸延伸試験機{東洋精機(株)製}により、14
5℃の延伸温度、一方向1000%/分の延伸速度、一
方向2倍の延伸倍率で同時二軸延伸し、99μの厚みの
延伸フィルムを作製した。この二軸延伸物のORSは両
方向とも12kg/cm2 であった。
【0044】耐折強度は約12回と機械的強度は改善さ
れたが125℃で30分間加熱して10も収縮した。ま
たぬれ指数は40dyne/cmであった。
れたが125℃で30分間加熱して10も収縮した。ま
たぬれ指数は40dyne/cmであった。
【0045】実施例4 実施例1において作製したフィルムに、真空蒸着装置
{日本真空技術(株)製、SRC−10−D}を使用し
て、4.5×10-5Torr、推積速度2〜10の速度
で銀を真空蒸着した。蒸着した銀の膜厚は760オング
ストロームであった。
{日本真空技術(株)製、SRC−10−D}を使用し
て、4.5×10-5Torr、推積速度2〜10の速度
で銀を真空蒸着した。蒸着した銀の膜厚は760オング
ストロームであった。
【0046】蒸着膜の密着試験では剥離が見られず良好
であった。また140℃に30分加熱しても変化は見ら
れなかった。フィルムの透明性が高いため、綺麗な蒸着
フィルムであり、照明用反射鏡として好適なものであっ
た。
であった。また140℃に30分加熱しても変化は見ら
れなかった。フィルムの透明性が高いため、綺麗な蒸着
フィルムであり、照明用反射鏡として好適なものであっ
た。
【0047】実施例5 実施例1において作製したフィルムに、実施例4と同様
の方法によりアルミニウム真空蒸着を行った。蒸着膜の
厚みは810オングストロームであった。
の方法によりアルミニウム真空蒸着を行った。蒸着膜の
厚みは810オングストロームであった。
【0048】蒸着膜の密着試験では剥離が見られず良好
であった。また140℃に30分加熱しても変化は見ら
れなかった。フィルムの透明性が高いため、綺麗な蒸着
フィルムであり、照明用反射鏡として好適なものであっ
た。
であった。また140℃に30分加熱しても変化は見ら
れなかった。フィルムの透明性が高いため、綺麗な蒸着
フィルムであり、照明用反射鏡として好適なものであっ
た。
【0049】比較例4 比較例2において作製したフィルムに、実施例4と同様
の方法により銀の真空蒸着を行った。蒸着膜の厚みは7
40オングストロームであった。
の方法により銀の真空蒸着を行った。蒸着膜の厚みは7
40オングストロームであった。
【0050】蒸着膜の密着試験では碁盤目の交差する部
分に剥離が見られた。また100℃に30分加熱して約
7%も収縮した。
分に剥離が見られた。また100℃に30分加熱して約
7%も収縮した。
【0051】実施例6 グルタルイミド環のRが水素で、グルタルイミド構造単
位の含有量が20モル%、メタクリル酸メチル単位が8
0モル%であり、分子量が9万であるグルタルイミド樹
脂から実施例1と同様にして、350μの未延伸シート
を作製した。165℃で一方向1000%/分の延伸速
度、一方向2.1倍の延伸倍率で逐次二軸延伸し、80
μの厚みの延伸フィルムを作製した。フィルムの透湿度
は21g/m2 ・24hrであった。
位の含有量が20モル%、メタクリル酸メチル単位が8
0モル%であり、分子量が9万であるグルタルイミド樹
脂から実施例1と同様にして、350μの未延伸シート
を作製した。165℃で一方向1000%/分の延伸速
度、一方向2.1倍の延伸倍率で逐次二軸延伸し、80
μの厚みの延伸フィルムを作製した。フィルムの透湿度
は21g/m2 ・24hrであった。
【0052】このようにして得られたフィルムを厚さ3
0μのヨウ素を偏光素子としたポリビニルアルコール偏
光フィルムの両面にウレタン系接着剤で接着して偏光板
を作製した。偏光板は2枚平行透過率が40%、偏光度
が99.9%以上と偏光性能が優れていた。80℃、9
0%の条件で耐久テストを行ったが350時間経過後も
2枚平行透過率が45%、偏光度が98.8%と変化は
軽微であった。
0μのヨウ素を偏光素子としたポリビニルアルコール偏
光フィルムの両面にウレタン系接着剤で接着して偏光板
を作製した。偏光板は2枚平行透過率が40%、偏光度
が99.9%以上と偏光性能が優れていた。80℃、9
0%の条件で耐久テストを行ったが350時間経過後も
2枚平行透過率が45%、偏光度が98.8%と変化は
軽微であった。
【0053】一方、偏光板の支持板として使用されてい
る80μのトリアセテートフィルムの透湿度は480g
/m2 ・24hrであった。これを支持板として偏光板
を作製し、80℃、90%の条件で耐久テストを行っ
た。初期偏光性能は2枚平行透過率が41%、偏光度が
99.9%以上であったが、100時間経過後、2枚平
行透過率が51%、偏光度が75.3%となり偏光板と
しての使用に耐えないものとなった。
る80μのトリアセテートフィルムの透湿度は480g
/m2 ・24hrであった。これを支持板として偏光板
を作製し、80℃、90%の条件で耐久テストを行っ
た。初期偏光性能は2枚平行透過率が41%、偏光度が
99.9%以上であったが、100時間経過後、2枚平
行透過率が51%、偏光度が75.3%となり偏光板と
しての使用に耐えないものとなった。
【0054】実施例7 実施例1に使用の樹脂から実施例1と同様にして約90
0μの未延伸シートを作製し、180℃の温度、一方向
300%/分の延伸速度、一方向1.75倍の延伸倍率
で逐次二軸延伸し、310μの厚みの延伸シートを作製
した。この二軸延伸物のORSは一方向が5.2kg/
cm2 他方が6kg/cm2 であった。
0μの未延伸シートを作製し、180℃の温度、一方向
300%/分の延伸速度、一方向1.75倍の延伸倍率
で逐次二軸延伸し、310μの厚みの延伸シートを作製
した。この二軸延伸物のORSは一方向が5.2kg/
cm2 他方が6kg/cm2 であった。
【0055】このシートは、140℃の温度に30分加
熱しても変形せず、全光線透過率が93%、ヘイズが
0.3%と透明性にも優れ銘板として好ましいものであ
った。
熱しても変形せず、全光線透過率が93%、ヘイズが
0.3%と透明性にも優れ銘板として好ましいものであ
った。
【0056】
【発明の効果】メタクリル酸メチル単位とグルタルイミ
ド構造単位からなるグルタルイミド樹脂の延伸フィルム
またはシートにより、透明性、耐候(光)性、耐熱性、
蒸着特性、印刷特性、耐透湿性および機械的性質に優れ
たフィルムまたはシートが得られた。これらは反射鏡用
フィルムあるいはシート、偏光板支持板、銘板や、オー
バーヘッドプロジェクター用フィルムとして好適であ
る。
ド構造単位からなるグルタルイミド樹脂の延伸フィルム
またはシートにより、透明性、耐候(光)性、耐熱性、
蒸着特性、印刷特性、耐透湿性および機械的性質に優れ
たフィルムまたはシートが得られた。これらは反射鏡用
フィルムあるいはシート、偏光板支持板、銘板や、オー
バーヘッドプロジェクター用フィルムとして好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 79:00 B29L 7:00 4F (72)発明者 村田 好史 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式[1]で表されるグルタルイ
ミド構造単位5〜80モル%とメタクリル酸メチル単位
95〜20モル%とから構成されるグルタルイミドアク
リル樹脂よりなる延伸フィルムまたはシート。 【化1】 (ただし式[1]において、Rは水素、炭素数が1〜8
のアルキル基、炭素数が5〜10のシクロアルキル基ま
たは炭素数が6〜10のアリール基を表す。) - 【請求項2】 二軸両方向のオリエンテーションリリー
スストレス(ASTM D1504)が3〜30kg/
cm2 である請求項1に記載の延伸フィルムまたはシー
ト。 - 【請求項3】 請求項2に記載の二軸延伸フィルムまた
はシート上に金属の薄膜が形成された延伸フィルムまた
はシート。 - 【請求項4】 金属が銀またはアルミニウムである請求
項3に記載の金属被覆された延伸フィルムまたはシー
ト。 - 【請求項5】 偏光フィルムの片面または両面に請求項
2に記載の二軸延伸フィルムまたはシートが積層されて
いることを特徴とする偏光板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7524192A JPH06256537A (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 延伸フィルムまたはシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7524192A JPH06256537A (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 延伸フィルムまたはシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06256537A true JPH06256537A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=13570532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7524192A Pending JPH06256537A (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 延伸フィルムまたはシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06256537A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 1992-02-26 JP JP7524192A patent/JPH06256537A/ja active Pending
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