JPH05341124A - 偏光板 - Google Patents

偏光板

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JPH05341124A
JPH05341124A JP4177380A JP17738092A JPH05341124A JP H05341124 A JPH05341124 A JP H05341124A JP 4177380 A JP4177380 A JP 4177380A JP 17738092 A JP17738092 A JP 17738092A JP H05341124 A JPH05341124 A JP H05341124A
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polarizing plate
formula
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polarizing
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Kazuhiko Hazama
和彦 間
Mitsuo Matsumoto
光郎 松本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 偏光フィルムの片面または両面に、特定の繰
返し単位から構成される脂環式ポリカーボネート系樹脂
からなるフィルムまたはシートが積層されていることを
特徴とする偏光板である。 【効果】透湿性が低く、透明性、吸湿寸法安定性および
耐熱性に優れた脂環式構造単位を有するポリカーボネー
ト樹脂のフィルムまたはシートを偏光板支持板とした偏
光板により、耐久性に優れた偏光板が得られた。この偏
光板は、車載化など使用環境の拡大している、LCDの
偏光板として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性に優れた偏光板に
関する。
【0002】
【従来の技術】LCD(液晶デスプレイ)に使用される
偏光板は、偏光フィルム単独では耐久性等実用に耐えな
いため、片面あるいは両面に透明な合成樹脂のフィルム
またはシートが保護用に貼着された構造になっている。
偏光板支持板と呼称されているこの保護用のフィルムま
たはシートとして、従来、セルローストリアセテート樹
脂(以下TACと略記する)の透明フィルムまたはシー
トが使用されてきた。
【0003】しかしながら、TACを支持板とした偏光
板においては、TACのフィルムまたはシートの透湿性
が高いため、透過した水分による偏光フィルムの劣化の
防御がいまひとつ満足できるものでなく、高温高湿条件
で偏光板が脱色するなどの問題があり、LCDの車載化
などLCDの使用環境の拡大に伴い、耐久性の向上した
偏光板が望まれていた。
【0004】偏光板支持板として、透明性に優れたアク
リル樹脂の延伸フィルムまたはシート、またエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物を流延製膜して得られるフ
ィルムを使用した偏光板も提案されているが、アクリル
樹脂の延伸フィルムまたはシートはそれ自体が耐熱性に
劣る欠点があり、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物のフィルムは透明性に劣り、また製法が流延法に限ら
れ、溶剤回収など環境上問題があるなどの欠点があり、
いずれも満足できるものではない(特開第昭55−15
5307号、特公平3−23881号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来の問題点の解決にあり、すなわち偏光板特性に優れ、
かつ耐久性の改良された偏光板の開発である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題の
解決に関し鋭意検討した結果、ある種の脂環式ポリカー
ボネート系樹脂のフィルムまたはシートが、驚くべきこ
とに、透湿性が低く、透明性、吸湿寸法安定性および耐
熱性に優れており、偏光板支持板として優れていること
を見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明の目的は、偏光フィルム
の片面または両面に、下記一般式[1]〜[3]で表さ
れる繰返し単位から構成され、単位[1]のモル分率
(x)は単位[2]のモル分率(y)と単位[3]のモ
ル分率(z)の合計モル分率(y+z)に実質的に等し
く、単位[2]のモル分率(y)は20モル%以上50
モル%以下の範囲である脂環式ポリカーボネート系樹脂
のフィルムまたはシートが積層されていることを特徴と
する偏光板によって達成される。
【0008】
【化2】 ただし、式[1]において、nは0、1または2であ
り、式[3]において、Aは炭素数が20以下の2価の
飽和脂肪族炭化水素基、飽和脂環式炭化水素基または芳
香族炭化水素基である。
【0009】偏光フィルムとしては、公知の偏光性能を
有するフィルム、例えばポリビニルアルコール系フィル
ム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィル
ム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィル
ムのごとき親水性高分子フィルムに、ヨウ素または二色
性染料を吸着させた偏光フィルム、ポリアルコールの脱
水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物のごときポリ
エン配向フィルムからなる偏光フィルムなどが使用でき
る。親水性高分子フィルムに、ヨウ素または二色性染料
を吸着させた偏光フィルム、特にポリビニルアルコール
系フィルムにヨウ素を吸着させた偏光フィルムは偏光特
性に優れ好ましい。偏光フィルムの厚みは、本質的に限
定されるものでないが、通常5〜100μのものが使用
される。
【0010】偏光板支持板として使用される脂環式ポリ
カーボネート系樹脂(以下は脂環式ポリカーボネート樹
脂と略記する)のフィルムまたはシートは、10〜50
0μ、特に20〜300μの厚みのものが一般に使用さ
れる。厚みが薄すぎると保護効果が不十分となり、また
厚すぎた場合には偏光板の厚みが厚くなり取扱性が損わ
れ一般に好ましくない。
【0011】脂環式ポリカーボネート樹脂の、一般式
[1]の構造単位の含有量(x)は実質的に50モル%
である。一般式[2]の構造単位の含有量(y)は20
〜50モル%であり、好ましくは30〜50モル%であ
る。含有量が20モル%未満では透湿率が高くなる傾向
があり好ましくない。一般式[3]の構造単位の含有量
(z)は基本的に50−yモル%である。
【0012】一般式[1]の構造単位は具体的には以下
のものであり、特にnが1または2である繰返し単位で
ある場合、フィルムまたはシートの耐熱性が高く好まし
い。
【0013】n=0の場合
【0014】
【化3】 n=1の場合
【0015】
【化4】 n=2の場合
【0016】
【化5】 また一般式[3]の構造単位は具体的には例えば以下の
ものが挙げられる。
【0017】Aが飽和脂肪族炭化水素の場合
【0018】
【化6】 Aが飽和脂環式炭化水素の場合
【0019】
【化7】 Aが芳香族炭化水素の場合
【0020】
【化8】 偏光板支持板としては、一般に低複屈折性であることが
要求され、この場合成形する際多少の配向が生じても複
屈折性の少ないフィルムまたはシートが得られる、配向
複屈折性の少ない飽和脂肪族炭化水素または飽和脂環式
炭化水素構造が好ましく選択される。特に、Aが飽和脂
環式炭化水素の場合耐熱性が高く、また吸湿寸法安定性
に優れ好ましい。
【0021】偏光板が、位相差フィルムと組合されて使
用される用途においては、Aとして一部芳香族炭化水素
構造を選択し、フィルムまたはシートを延伸して、偏光
板支持板に位相差フィルムの機能を兼備させることがで
きる。
【0022】一般式[1]および一般式[3]で表され
る構造単位はそれぞれ1種類だけであっても2種類以上
が混合されていてもよい。また本発明の効果を損わない
範囲で他の構造単位を含んでいてもよい。その置換量は
通常10モル%以下である。
【0023】脂環式ポリカーボネート樹脂の分子量は数
平均分子量で10000〜200000(ポリスチレン
換算)であることがよく、更に好ましくは20000〜
150000がよい。分子量が低いと支持板の機械的強
度が不十分となり、大きすぎると支持板の成形が困難と
なる。
【0024】また、脂環式ポリカーボネート樹脂中のア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、チタン、亜鉛、鉛、マ
ンガン、アンチモン、ゲルマニウムまたはこれら金属の
化合物の含有量が金属元素濃度で5ppm以下である場
合、押出成形による製膜工程等で着色が少なく、特に低
着色の要求される用途に好ましい。従来、樹脂の製造に
おいてこれらの金属または金属の化合物が重合触媒とし
て使用され樹脂中に混入したまま使用されていたが、本
発明者等は、これらの金属または金属化合物がフィルム
またはシートにわずかに存在する着色の原因になってお
り、これらの混入を実質的になくすることで着色が抑制
できることを見出した。このようなものは、例えば樹脂
の製造においてテトラフェニルホウ素酸テトラ−n−ブ
チルアンモニウム等のホウ素酸エステルを重合触媒とし
て使用する新規な方法で達成できる。
【0025】脂環式ポリカーボネート樹脂は、対応する
酸やそのエステル、酸塩化物(一般式[2]であらわさ
れる構造単位にはホスゲン)、酸無水物、ジオールやそ
のエステルもしくはアルコキシド等の原料より、公知の
方法により製造することができる(特開平2−6951
9号)。触媒としては、テトラアルキルオルソチタネー
ト、酢酸亜鉛、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、カ
リウム−t−ブトキシドやナトリウムメトキシド等の種
々のアルコキシド、リチウムやナトリウム等のアルカリ
金属、水素化リチウムや水素化ナトリウム等のアルカリ
金属の水素化物などの公知の触媒が使用できる。またテ
トラフェニルホウ素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム
等のホウ素酸エステルを触媒とする新規な方法で製造で
きる。
【0026】脂環式ポリカーボネート樹脂には、本発明
の効果を損わない範囲で、可塑剤、染顔料、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、および滑剤などの樹脂改質剤を添加、
あるいは他の樹脂をブレンドすることができる。
【0027】フィルムまたはシート形状に成形する方法
としては公知の方法が採用できるが、押出成形法が好ま
しい方法として挙げられる。押出成形における溶融温度
としては、通常180〜350℃の範囲の温度が使用さ
れ、特に200〜300℃が好ましく使用される。
【0028】脂環式ポリカーボネートのフィルムまたは
シートは延伸されていてもよく、低複屈折性が要求され
る場合には、大きな配向複屈折を生じさせる芳香族環を
含まない組成の樹脂の延伸フィルムまたはシートが使用
でき、偏光板支持板に位相差フィルムの機能を兼備させ
る場合には、芳香族環を含む組成の樹脂の延伸フィルム
またはシートが使用される。
【0029】延伸により耐折強度など機械的強度が改善
され、取扱性が向上する利点がある。特に延伸方向のオ
リエンテーションリリースストレス(ASTM D15
04、以下ORSと略記する)が3〜30Kg/cm2
であるものが機械的強度が改善され好ましい。ORSは
延伸フィルムまたはシートに凍結されている、延伸によ
り生じた内部応力である。
【0030】延伸は、公知の方法が使用でき、例えば樹
脂のガラス転移温度(Tg)より10℃高い温度から、
50℃高い温度の間の温度で、ロール一軸延伸法、テン
ター一軸延伸法、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法、イ
ンフレーション法により延伸できる。延伸倍率は1.1
〜3.5倍が好ましく用いられる。
【0031】本発明の偏光板は、一般に偏光フィルムの
両面に脂環式ポリカーボネートのフィルムまたはシート
を支持板として積層した形状であるが、他方の面が水分
の透過が実質的にない用途においては、片面のみ脂環式
ポリカーボネートのフィルムまたはシートを積層した形
状であることもできる。積層は公知の方法を適用するこ
とができ、例えば透明接着剤で貼着する方法があげられ
る。接着剤としては、透明なものが用途に応じ選択で
き、例えば、ポリウレタン系、エポキシ系、アクリル系
またはPVA系のものなどが使用できる。
【0032】
【作用】本発明の偏光板は、偏光板支持板に使用される
脂環式ポリカーボネートのフィルムまたはシートの低い
透湿性により、耐久性の優れたものとなっている。
【0033】本発明に偏光板支持板として使用されてい
る脂環式ポリカーボネート系樹脂のフィルムまたはシー
トの水蒸気透過率は低く、例えば式[1]のnが1で、
式[2]のモル分率が50%であるものは、5g/m2
/24hr/0.1mmと、従来使用されているTAC
の約1/100である。汎用のビスフェノールA系のポ
リカーボネート樹脂のフィルムまたはシートが、35g
/m2 /24hr/0.1mmであることから、ポリカ
ーボネート系樹脂でこのような透湿性の低いフィルムま
たはシートが可能であることは、全く予想できないこと
であった。
【0034】偏光フィルムの性能劣化は水分と熱による
相乗作用によって起こるものであり、透湿率が低い脂環
式ポリカーボネート系樹脂のフィルムまたはシートを支
持板とすることで、通過してくる水分による偏光フィル
ムの偏光性能の劣化が抑制でき、TACを偏光板支持板
とした従来の偏光板に比べ、画期的に耐久性の改善され
た偏光板が可能となった。
【0035】本発明の偏光板は、脂環式ポリカーボネー
ト系樹脂のフィルムまたはシートの透明性が、100μ
の厚みで、全光線透過率が93%、ヘイズが0.3%
と、合成樹脂のフィルムまたはシートの中で最も透明性
が良好であるアクリル樹脂の透明性と同等であり、偏光
フィルムに積層されても偏光フィルムの偏光性能の保持
が良好で、偏光特性の良好な偏光板となる。
【0036】また、脂環式ポリカーボネート系樹脂のフ
ィルムまたはシートは、吸湿寸法安定性に優れ、湿度変
化による偏光板の変形も改良される。
【0037】尚、本発明においては254μ未満の厚み
のものをフィルム、254μ以上のものをシートと区別
した。
【0038】以下に特性値の測定方法を示す。 ・透明性:全光線透過率、ヘイズ(ASTM D100
3)により評価した。 ・測色:JIS K7105に従い測定した(C光源、
10゜視野、透過法)。 ・金属分析:原子吸光法により分析した。 ・複屈折性:東芝硝子(株)製歪検査器SVP−10型
により観察した。 ・吸湿寸法安定性:オーブンで80℃、48時間乾燥
後、23℃、95%の湿度の環境に7日間放置後の寸法
変化で評価した。 ・透湿度、水蒸気透過率:JIS Z0208に従い測
定した。 ・数平均分子量:GPC測定により、ポリスチレンの分
子量標準品と比較し求めた(ポリスチレン換算)。 ・ガラス転移温度(Tg):示差熱分析法(窒素中、昇
温温度10℃/分)により測定した。 ・ORS:ASTM D1504に従い測定した。 ・耐折強度:被測定物を15mm巾の短冊にして、MI
T型耐折疲労試験機{(株)東洋精機製作所製、折曲げ
速度30回/分}により破断せずに折曲げられた回数を
求めた。 ・偏光板の偏光性能:偏光板を2枚、光吸収軸を平行に
なるように重ねた時の平行透過率Tp、および平行透過
率Tpと偏光板を2枚、光吸収軸が直交するように重ね
た時の直交透過率Thとから次式により計算される偏光
度pによって評価した。(測定波長;550nm) p=((Tp−Th)/(Tp+Th))1/2
【0039】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。
【0040】実施例1 トランス−2、3−ジ(ヒドロキシメチル)−ペルヒド
ロ−1、4:5、8−ジメタノナフタレン13.4Kg
とジフェニルカーボネート12.9Kgおよび触媒とし
てテトラフェニルホウ素酸テトラ−n−ブチルアンモニ
ウム0.7gを用い、溶融縮合反応により、式[4]で
表される繰返し構造単位からなる脂環式ポリカーボネー
ト樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は3800
0であり、Tgは125℃であった。
【0041】これを250℃の押出温度で押出成形し、
100μのフィルムを作製した。
【0042】
【化9】 このフィルムを原子吸光法で金属分析したが、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、チタン、亜鉛、鉛、マンガ
ン、アンチモン、ゲルマニウム元素の含有量はいずれも
1ppm以下であった。
【0043】全光線透過率が93%であり、また、測色
値は、L* が96.39、a* が−0.01、b* が
0.19と着色のほとんど認められない透明性に優れた
無色のフィルムであった。透湿度は5g/m2 /24h
rであった。また、120℃に加熱しても形状変化は見
られず、乾燥フィルムを23℃で4日間水に浸漬しても
寸法変化は、約0.01%であった。
【0044】作製したフィルムを、厚さ30μのヨウ素
を偏光素子としたポリビニルアルコール偏光フィルムの
両面にウレタン系接着剤で接着して偏光板を作製した。
偏光板は2枚平行透過率が40%、偏光度が99.9%
以上と偏光性能が優れていた。80℃、90%の条件で
耐久テストを行ったが350時間経過後も2枚平行透過
率が42%、偏光度が99.2%と変化は軽微であっ
た。
【0045】比較例1 偏光板の支持板として使用されている80μのトリアセ
テートフィルム(富士写真フィルム(株)製、FT−8
0)の透湿度は480g/m2 /24hrであった。こ
れを実施例1に使用の偏光フィルムの両面に貼着して偏
光板を作製し、80℃、90%の条件で耐久テストを行
った。初期偏光性能は2枚平行透過率が41%、偏光度
が99.9%以上であったが、100時間経過後、2枚
平行透過率が51%、偏光度が75.3%となり偏光板
としての使用に耐えないものとなった。
【0046】実施例2 実施例1において、トランス−2、3−ジ(ヒドロキシ
メチル)−ペルヒドロ−1、4:5、8−ジメタノナフ
タレン13.4Kgの代りにトランス−2、3−ジ(ヒ
ドロキシメチル)−ペルヒドロ−1、4:5、10:
6、9−トリメタノアントラセン17.4Kgを使用し
た以外同様の方法により数平均分子量が62000の式
[5]で表される繰返し構造からなる脂環式ポリカーボ
ネート樹脂を製造し、押出成形により80μのフィルム
を作製した。
【0047】
【化10】 このフィルムを原子吸光法で金属分析したが、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、チタン、亜鉛、鉛、マンガ
ン、アンチモン、ゲルマニウム元素の含有量はいずれも
1ppm以下であった。
【0048】全光線透過率が93%であり、また、測色
値は、L* が96.31、a* が−0.02、b* が
0.28と着色のほとんど認められない透明性に優れた
無色のフィルムであった。透湿度は6g/m2 /24h
rと低いものであった。
【0049】実施例1と同様にして実施例1に使用した
偏光フィルムの両面に貼着して偏光板を作製した。偏光
板は2枚平行透過率が41%、偏光度が99.9%以上
と偏光性能が優れていた。80℃、90%の条件で耐久
テストを行ったが350時間経過後も2枚平行透過率が
42%、偏光度が99.6%と変化は軽微であった。
【0050】実施例3 実施例1において、トランス−2、3−ジ(ヒドロキシ
メチル)−ペルヒドロ−1、4:5、8−ジメタノナフ
タレン13.4Kgの代りにトランス−2、3−ジ(ヒ
ドロキシメチル)−ペルヒドロ−1、4:5、8−ジメ
タノナフタレン6.7Kgおよびトランス−2、3−ジ
(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
4.7Kgを使用した以外同様の方法により式[6]で
表される構造単位からなる数平均分子量が48000の
脂環式ポリカーボネート樹脂を製造し、押出成形により
300μのシートを作製した。
【0051】
【化11】 透明性に優れたシートであり、実施例1と同様にして実
施例1に使用した偏光フィルムの両面に貼着して偏光板
を作製した。偏光板は2枚平行透過率が40%、偏光度
が99.9%以上と偏光性能が優れていた。80℃、9
0%の条件で耐久テストを行ったが350時間経過後も
2枚平行透過率が42%、偏光度が99.0%と変化は
軽微であった。
【0052】実施例4 トランス−2、3−ジ(ヒドロキシメチル)−ペルヒド
ロ−1、4:5、8−ジメタノナフタレン13.4K
g、ジフェニルカーボネート9.0Kg、ジフェニルテ
レフタレート3.5Kgおよび水素化リチウム0.5g
を原料として、実施例1と同様の方法により式[7]で
表される構造単位からなる数平均分子量が35000の
脂環式ーボネート樹脂を製造した。
【0053】
【化12】 押出成形により80μのフィルムを作製した。透明性に
優れたフィルムであり、実施例1と同様にして実施例1
に使用した偏光フィルムの両面に貼着して偏光板を作製
した。偏光板は2枚平行透過率が41%、偏光度が9
9.9%以上と偏光性能が優れていた。80℃、90%
の条件で耐久テストを行ったが350時間経過後も2枚
平行透過率が43%、偏光度が99.1%と変化は軽微
であった。
【0054】実施例5 実施例1に使用の脂環式ポリカーボネート樹脂から押出
成形により約400μのシートを作製した。これを東洋
精機製作所(株)製のパンタグラフ式延伸試験機を用い
て、160℃、縦横各2倍の延伸倍率で同時二軸延伸を
行い、100μの厚みの延伸フィルムを作製した。
【0055】このフィルムを原子吸光法で金属分析した
が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、チタン、亜鉛、
鉛、マンガン、アンチモン、ゲルマニウム元素の含有量
はいずれも1ppm以下であった。
【0056】全光線透過率が93%であり、また、測色
値は、L* が96.37、a* が−0.01、b* が
0.18と着色のほとんど認められない透明性に優れた
無色のフィルムであった。また、耐折強度は50回と強
く、取扱い強度に優れていた。透湿度は4g/m2 /2
4hrであった。
【0057】複屈折性は認められず、実施例1と同様に
して実施例1に使用した偏光フィルムの両面に貼着して
偏光板を作製した。偏光板は2枚平行透過率が40%、
偏光度が99.9%以上と偏光性能が優れ、延伸による
影響はなかった。80℃、90%の条件で耐久テストを
行ったが350時間経過後も2枚平行透過率が41%、
偏光度が99.4%と変化は軽微であった。
【0058】
【発明の効果】透湿性が低く、透明性、吸湿寸法安定性
および耐熱性に優れた脂環式構造単位を有するポリカー
ボネート樹脂のフィルムまたはシートを偏光板支持板と
した偏光板により、耐久性に優れた偏光板が得られた。
この偏光板は、車載化など使用環境の拡大している、L
CDの偏光板として有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光フィルムの片面または両面に、下記
    一般式[1]〜[3]で表される繰返し単位から構成さ
    れ、単位[1]のモル分率(x)は単位[2]のモル分
    率(y)と単位[3]のモル分率(z)の合計モル分率
    (y+z)に実質的に等しく、単位[2]のモル分率
    (y)は20モル%以上50モル%以下の範囲である脂
    環式ポリカーボネート系樹脂からなるフィルムまたはシ
    ートが積層されていることを特徴とする偏光板。 【化1】 ただし、式[1]において、nは0、1または2であ
    り、式[3]において、Aは炭素数が20以下の2価の
    飽和脂肪族炭化水素基、飽和脂環式炭化水素基または芳
    香族炭化水素基である。
  2. 【請求項2】 脂環式ポリカーボネート系樹脂の数平均
    分子量が10000以上200000以下である請求項
    1に記載の偏光板。
  3. 【請求項3】 脂環式ポリカーボネート樹脂中のアルカ
    リ金属、アルカリ土類金属、チタン、亜鉛、鉛、マンガ
    ン、アンチモン、ゲルマニウムまたはこれら金属の化合
    物の含有量が金属元素濃度で5ppm以下である請求項
    1〜2に記載の偏光板。
  4. 【請求項4】 脂環式ポリカーボネート系樹脂のフィル
    ムまたはシートが延伸されたものである請求項1〜3に
    記載の偏光板。
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