JPH085165B2 - 保護用フイルムおよびその被覆物 - Google Patents

保護用フイルムおよびその被覆物

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JPH085165B2
JPH085165B2 JP62065045A JP6504587A JPH085165B2 JP H085165 B2 JPH085165 B2 JP H085165B2 JP 62065045 A JP62065045 A JP 62065045A JP 6504587 A JP6504587 A JP 6504587A JP H085165 B2 JPH085165 B2 JP H085165B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は保護用フィルムおよびその被覆物に関し、さ
らに詳しくはポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂な
どの成形品にラミネートし、耐候性を改良するととも
に、表面性に優れ、かつ被覆物に耐衝撃性の低下を惹起
させない保護用フィルムおよびその被覆物に関する。
〔従来の技術〕
ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂などは、その
優れた機械的物性により多方面に利用されているが、耐
候性が劣るため、屋外使用において変色、物性低下が問
題となっている。その対策として、前記樹脂成形品(以
下、単に樹脂と称することがある)をゴム成分で補強し
たアクリルフィルムでラミネートすることが知られてい
る。
ここでゴム成分で補強したアクリルフィルムとして
は、多層構造を有するアクリルゴムで補強したもの、例
えば市販品としてアクリプレン(三菱レーヨン(株)の
商品名)、およびアクリル酸ブチルを多量添加したも
の、例えば市販品としてハイエス(日本カーバイド
(株)の商品名)があげられる。
しかしながら、このようなゴム成分で補強したアクリ
ルフィルムをラミネートしたものは、ゴム成分の耐候性
が低いため、耐候性の改良が充分でなく、また、フィル
ムの表面性が不良で、例えばこのようなアクリルフィル
ムを透明なポリカーボネート樹脂にラミネートしたもの
は、外観の劣化をまぬがれないという欠点がある。
一方、ゴム成分で補強されていない通常のアクリル樹
脂をラミネートしたり、またはラッカーとして被覆する
と外観は改良されるが、保護膜が脆いため、被覆された
基材の耐衝撃性が低下する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、このような従来のアクリル系保護膜
の問題点すなわち外観不良、耐候性不足、および耐衝撃
性低下を同時に解決する保護フィルムおよびその被覆物
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、メタクリル酸メチルを主成分とするア
クリル樹脂の延伸された層(A)と、アクリル酸エステ
ルとメタクリル酸エステルを主成分とし、アクリル酸エ
ステル含有量が30重量%以上である共重合体の層(B)
とを積層したフィルムを、層(B)を基材側にして基材
にラミネートすることにより、上記問題を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、メタクリル酸メチル単位を80〜
100重量%含むメタクリレート系重合体の延伸された層
(A)と、アクリル酸エステル単位の量が少なくとも30
重量%である、アクリル酸エステルとメタクリル酸エス
テルとの共重合体からなる層(B)とを積層した保護用
フィルムおよび階保護フィルムを前記層(B)を基材側
にして基材に積層させてなる被覆物に関する。
アクリル樹脂のフィルムの表面性は、従来のゴム成分
で補強した市販アクリルフィルムに較べ良好であるが、
延伸することによりさらに光沢が増加して欠点が目立た
なくなり、表面性が大幅に改良される。また表面性のよ
い前記延伸フィルムを単独で基材にラミネートした場
合、耐衝撃性が低下するが、延伸されたフィルムと基材
の間に、アクリル酸エステルを特定量含むアクリル酸エ
ステル−メタクリル酸エステル共重合体を介在させるこ
とにより、耐衝撃性の低下を防止することができる。例
えばポリカーボネート樹脂に通常のアクリル樹脂をラミ
ネートした場合、衝撃によりアクリル樹脂に生じたノッ
チがポリカーボネート樹脂に伝播し、ラミネート物の衝
撃強度を低下させるといわれているが、本発明の保護フ
ィルムをポリカーボネート樹脂にラミネートすると、延
伸アクリルフィルムと基材の間に介在するアクリル酸エ
ステルを多く含む共重合体がノッチの伝播を遮断し、ラ
ミネート物の衝撃強度が向上する。
また本発明のフィルムの表面層(A)は、ゴム成分で
補強した市販のアクリルフィルムと異なり、多量のゴム
成分を含まないため耐候性も良好である。
以上のように、本発明の保護フィルムは、表面性、耐
候性および衝撃強度低下防止を同時に満足させるもので
あるが、特に表面性が改善されることは、保護フィルム
と基材のラミネートに主に用いられる熱ラミネート工程
を考慮すると、驚くべきことである。すなわち、延伸フ
ィルムは、熱ラミネートが行なわれる熱変形温度以上で
は、残留応力により熱収縮が生じ、熱ラミネートにおい
て、しわ、そりなどの発生が予想される。特に延伸され
た層(A)と、層(A)に較べ軟化温度の低い樹脂の層
(B)を積層した本発明の保護フィルムにおいては、柔
らかくなった(B)層にしわが発生することは当然と考
えられたが、実際は予想に反して熱ラミネートによるし
わの発生がなく、表面性の良好なラミネート物が得られ
た。
本発明のフィルムの延伸された層(A)の厚みは10〜
300μ、特に25〜200μの範囲が好ましい。厚みが小さす
ぎると下地の保護性能が不充分となり、またフィルム強
度も低下し、一方大きすぎると延伸フィルムの製造が困
難となる。
延伸された層(A)の樹脂は、メタクリル酸メチルを
80重量%以上含むメタクリレート系重合体である。メタ
クリル酸メチルが80重量%未満では、表面層の耐候性が
低下し、好ましくない。このメタクリレート系重合体
は、メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル、
アクリル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン、メ
タクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などの重合成
分を含むことができる。表面層(A)の重合体のメルト
フローインデックスは0.5〜25.0g/10分(ASTM:D1238−
I)の範囲が好ましい。メルトフローインデックスが高
すぎると延伸された層(A)の強度が不足し、一方、メ
ルトフローインデックスが低すぎる場合には成形、延伸
が困難となる。
延伸は、表面性の改良および取扱いに充分な強度が得
られればよく、通常2倍(面積)以上の2軸延伸が選ば
れ、例えば特公昭49−32200号公報に記載の条件が選ば
れる。延伸はインフレーション法、逐次2軸延伸、同時
2軸延伸などいずれの方法でもよい。
層(A)と層(B)の積層は、まずフィルム状の
(A)を延伸し、これに層(B)を積層するか、または
延伸前の層(A)に層(B)を積層することにより行な
われる。後者の場合、積層物は次いで延伸される。積層
方法としては、種々の方法があげられ、例えば前者の場
合、フィルム状の層(A)に層(B)用の樹脂をコーテ
ィングする方法、層(A)用樹脂、層(B)用樹脂を先
にフィルム化しておき、両者を熱ラミネートする方法、
後者の場合には、前記の方法の他にさらに共押出して積
層物とする方法などがあげられる。また、延伸された層
(A)用の樹脂のフィルムと、層(B)用の樹脂のフィ
ルムを基材に重ね、層(A)と層(B)の積層および基
材へのラミネートを同時に行なうこともできる。
本発明において、共重合体からなる層(B)の厚みは
衝撃強度低下の防止の面から5μ以上が好ましい。層
(B)の厚みは例えば300μ以上でも特に性能に影響は
ないが、コストが高くなる。なお、層(B)は、延伸さ
れていてもよい。
層(B)の樹脂組成は、アクリル酸エステルおよびメ
タクリル酸エステルを主成分とし、アクリル酸エステル
を30重量%以上含むものである。
アクリル酸エステルが30重量%以下の場合、衝撃強度
の低下を充分防止できず、かつ基材との熱ラミネートに
高温を必要とし好ましくない。アクリル酸エステルとメ
タクリル酸エステルの合計量は、(B)層の耐候性を保
つため50重量%以上が望ましい。
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルとし
ては、各々、メチルエステル、エチルエステル、ブチル
エステル、シクロヘキシルエステル、オクチルエステル
など、アルコール部分の炭素数が1〜18の炭化水素系で
あるエステルが使用でき、これらを複数種併用すること
もできる。
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル以外
のモノマーとして、これらと共重合できるモノマー、例
えばアクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸、アク
リル酸、無水マレイン酸などを第3成分として共重合し
てもよい。
層(B)の樹脂の重合度は、比較的低くてもよいが、
強度を保つため500以上が望ましい。
本発明の保護フィルムには、耐候性向上のために紫外
線吸収剤を添加することが望ましい。これは特に屋外使
用の場合には必要である。紫外線吸収剤としては、公知
の紫外線吸収剤が使用でき、例えば2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチ
ルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールな
どのベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系などの紫
外線吸収剤があげられる。
紫外線吸収剤は保護フィルムの層(A)または層
(B)もしくは両者に添加され、その添加量は、保護膜
の厚みによって異なるが、一般には0.1〜5重量%の範
囲が好ましい。添加量が少なすぎると耐候性能が低下
し、また多すぎると溶融成膜などフィルムの製造工程で
紫外線吸収剤が昇華し、キャスティングロール等が汚
れ、連続運転に支障を来すことがある。
基材に保護フィルムをラミネートする方法としては通
常、層(A)、(B)を熱圧着させる熱ラミネートが好
ましいが、場合においては接着剤を使用しても本発明の
効果を損なうものでない。
熱圧着の温度は、層(B)の樹脂組成によって異なる
が、一般に100〜150℃で行なわれ、圧力は通常5〜50kg
/cm2の範囲である。
保護フィルムによって保護される基材としては、ポリ
カーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂などの各種成形品があ
げられるが、その他の樹脂成形品または鋼板等にポリ塩
化ビニル樹脂等をコーティングした基材にも適用でき
る。
本発明の保護フィルムおよび保護される基材は、透
明、半透明または不透明でも、無色または着色物であっ
てもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって制約されるもので
ない。
なお、実施例中、基材として用いたポリカーボネート
シートはポリカーボネート樹脂ペレット(出光石油化学
(株)製A−2700番)を押出し成形したものを使用し
た。
また得られた保護フィルムの被覆製品は下記のように
評価した。
Izod衝撃強度はASTM D−256の方法によった。
表面性は、下記の判断で評価した。
○:ポリメタクリル酸メチル樹脂の押出シート(協和ガ
ス化学工業(株)製、コモグラスシート)と同等の表面
性で、目立った欠点やダイラインがない。
×:微小の欠点が全面にあり、ダイラインも認められ
る。
促進耐候性試験は、サンシャインウエザーメーター
(スガ試験機(株)製)を使用し、変色は、カラーアナ
ライザー((株)日立製作所製307型)で評価した。
実施例1 メタクリル酸メチル94重量部、アクリル酸メチル6重
量部を共重合にして得られたアクリル樹脂(イ)(メル
トフローインデックス1.5g/10分)を、押出成形機で成
形し、0.4mmの厚みのシートを作製した。これを、パン
タグラフ式2軸延伸試験機で、130℃で4倍に同時2軸
延伸し、100μの厚みの延伸フィルムを得た。
メタクリル酸メチル60重量部およびアクリル酸ブチル
40重量部を懸濁重合して得られた樹脂(ロ)(ポリスチ
レン換算平均重量分子量(GPC測定):98,000)を、酢酸
エチルに溶解し、流延法により20μの厚みのフィルムを
得た。
3mm厚のポリカーボネートシートの上に樹脂(ロ)か
らなるフィルム、その上に樹脂(イ)からなる延伸フィ
ルムを重ね、130℃で20kg/cm2の圧力で5分間プレス
し、ポリカーボネートシートにフィルムをラミネートし
た。
得られたラミネート物の表面性は良好で、しわなどは
全く認められず、また耐衝撃性も優れていた。物性値を
第1表に示す。
比較例1 ゴム成分含有アクリルフィルムであるアクリプレン
(三菱レーヨン(株)の商品名)をポリカーボネートシ
ートに140℃、圧力20kg/cm2の条件でプレスし、ラミネ
ートした。表面に小さな欠点およびダイラインがあり、
外観が不良であった。
比較例2 実施例1において、樹脂(ロ)を介在させることな
く、ポリカーボネートシートとアクリル延伸フィルムを
ラミネートした。保護膜の表面性は良好であったが、ラ
ミネートしないポリカーボネートシートに較べ、衝撃強
度が大きく低下した。その物性を第1表に示す。
実施例2 実施例1において得られたアクリル樹脂(イ)のシー
トの片面に、第2表に示した樹脂(ハ)〜(ヘ)の酢酸
エチル溶液をコーティングし、乾燥して積層物を得た。
積層物を実施例1の方法により延伸し、積層物の4倍延
伸フィルムを得た。
延伸フィルムを樹脂(ハ)〜(ヘ)の面をポリカーボ
ネートシート側にし、実施例1の方法に従ってラミネー
トした。ラミネート物の表面性は良好で、その衝撃強度
も優れていた。これらの物性値を第2表に示す。
比較例3 実施例2において、樹脂(ハ)〜(ヘ)の代わりに、
アクリル酸エステル含量の少ない第2表に示した樹脂
(ト)〜(チ)を用い、ポリカーボネートシートのラミ
ネート物を得た。これらの測定値を第2表に示す。層
(B)中のアクリル酸エチルの含有量が少ないと、衝撃
強度が大きく低下することがわかる。
実施例3 実施例1において、樹脂(イ)の延伸フィルムに変え
て第3表に示した樹脂(リ)〜(ル)の延伸フィルムを
用い、ポリカーボネートシートのラミネート物を作製し
た。得られたラミネートシートは表面性、衝撃強度とも
に良好であった。結果を第3表に示す。
実施例4 実施例1において、樹脂(イ)の延伸フィルムに紫外
線吸収剤2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾールを1.2%添加し、ポリカーボネ
ートシートのラミネート物を作製した。得られたラミネ
ートシートは表面性、衝撃強度ともに良好であり、また
促進耐候性試験において、ラミネートしないポリカーボ
ネートに変色が見られたのに対し、ほとんど変色は見ら
れなかった。結果を第4表に示す。
比較例4 比較例1において作製したアクリプレン(三菱レーヨ
ン(株)の商品名)ラミネート物の促進耐候性試験を行
なった。ポリカーボネート単独の場合に較べ改善は認め
られたが、変色が見られた。
比較例5 実施例1に記載の樹脂(ロ)に、紫外線吸収剤2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾールを1.2%添加し、20μの厚みのフィルムを、
実施例1の方法に従い作製した。このフィルムを3mmの
厚さのポリカーボネートシートにラミネートした。ラミ
ネート物の促進耐候性試験を行なったところ、変色が見
られた。結果を第4表に示す。
実施例5 メタクリル酸メチル95重量部、アクリル酸エチル5重
量部を共重合して得られたアクリル樹脂(リ)(メルト
フローインデックス2.0g/10分)に、紫外線吸収剤とし
て2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾールを1.2%添加し、押出し成形によりシ
ートを作製した。このシートを135℃で、面積で9倍に
延伸して120μの延伸フィルムを得た。
メタクリル酸メチル55重量部、アクリル酸エチル42
部、メタクリル酸2部を酢酸エチル中で溶液重合して共
重合体(ワ)(ポリスチレン換算重量平均分子量:72,00
0)の溶液を得た。この溶液から流延法により40μの厚
みのフィルムを得た。
延伸フィルムと共重合体(ワ)のフィルムを、95℃の
温度、10kg/cm2の圧力で2分間プレスして保護用フィル
ムを作製した。
厚さ3mmのポリ塩化ビニル樹脂のシート(筒中プラス
チック工業(株)製、商品名サンロイドプレート)に、
共重合体(ワ)の側をシートに向け、100℃、20kg/cm2
の条件でプレスしてラミネート物を作製した。このラミ
ネート物の表面性はよく、また、耐候性も著しく向上し
た。結果を第5表に示す。
比較例6 厚さ3mmのポリ塩化ビニル樹脂のシート(前記サンロ
イドプレート)にアクリプレン(三菱レイヨン(株)
製、厚み75μ)を130℃、20kg/cm2の条件で5分間プレ
スし、ラミネートした。得られたラミネート物の表面は
不良で、また、耐候性の改善は認められたが、変色が見
られた。結果を第5表に示す。
比較例7 実施例1で用いたアクリル樹脂(イ)を押出成形して
0.1mmの厚みのフィルムを作製したが、フィルムは脆
く、押出成形中にひび割れや破断等の欠点が発生し、長
尺のものは得られず、取扱性に劣っていた。
次いで、実施例1と同様にして3mm厚のポリカーボネ
ートシートの上に樹脂(ロ)からなるフィルム、その上
に押出成形で得られた上記フィルムを重ね、プレスして
ポリカーボネートシートにフィルムをラミネートした。
得られたラミネート物のフィルム表面には、押出成形時
に生じた細かな筋状のライン(ダイライン)が改善され
ずに残り、表面性に劣るものであった。また、ラミネー
ト物表面のフィルムに端部からひび割れや欠落が生じや
すく、実用に耐え得るものではなかった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、表面性および耐候性に優れ、衝撃強
度の低下防止を同時に満足させる保護用フィルムが得ら
れ、またこの保護用フィルムを積層した被覆物は、従来
のアクリルフィルムを積層したものに較べ表面性、耐候
性および衝撃強度のすべての面で優れたものになる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸メチル単位を80〜100重量%
    含むメタクリレート系重合体の延伸された層(A)と、
    アクリル酸エステル単位の量が少なくとも30重量%であ
    る、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共
    重合体からなる層(B)とを積層した保護用フィルム。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、アクリル
    酸エステルとメタクリル酸エステルのアルコール部分の
    炭素数が各々1〜18である保護用フィルム。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項または第2項におい
    て、層(A)の厚みが10〜300μ、層(B)の厚みが5
    〜300μである保護用フィルム。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項ないし第3項のいず
    れかにおいて、層(A)および/または層(B)に、紫
    外線吸収剤を0.1〜5重量%添加した保護用フィルム。
  5. 【請求項5】メタクリル酸メチル単位を80〜100重量%
    含むメタクリレート系重合体の延伸された層(A)と、
    アクリル酸エステル単位の量が少なくとも30重量%であ
    る、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共
    重合体からなる層(B)とを層(B)を基材側にして基
    材に積層させてなる被覆物。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第5項において、アクリル
    酸エステルとメタクリル酸エステルのアルコール部分の
    炭素数が各々1〜18である被覆物。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第5項または第6項におい
    て、層(A)の厚みが10〜300μ、層(B)の厚みが5
    〜300μである被覆物。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第5項ないし第7項のいず
    れかにおいて、層(A)および/または層(B)に、紫
    外線吸収剤を0.1〜5重量%添加した被覆物。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第5項ないし第8項のいず
    れかにおいて、基材がポリカーボネート樹脂、ポリ塩化
    ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂およびポリア
    ミド樹脂から選ばれた樹脂の成形品である被覆物。
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