JP2006187877A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 記録ヘッドがインクを吐出していないときに記録用紙を間欠的に搬送するシリアル記録型のインクジェット記録装置において、キャリッジを移動させながら記録ヘッドが記録用紙に向けてインクを吐出しているとき、記録用紙を記録ヘッドに対して微少振動させる。これにより、記録用紙に向けて記録ヘッドからインクを吐出して画像又は文字を形成しているときに、インクの付着(着弾)位置を微少に散乱させることができるので、仮に、各搬送時毎に搬送量が相違していても、バンディングを目立たなくすることができる。したがって、高価なモータや高精精度の構成部品を採用する、又は各構成部品の寸法精度等を現状以上に高めることなく、バンディングの発生をを防止することができる。
【選択図】 図6
Description
これにより、例えば正弦波等を用いて振動変位させる場合に比べて、インクの付着位置に周期性が発生すること確実に防止できるので、イングの付着位置を確実に散乱させることができ、バンディングを確実に目立たなくすることができる。
これにより、本発明も請求項4に記載の発明と同様に、例えば正弦波等を用いて振動変位させる場合に比べて、インクの付着位置に周期性が発生すること確実に防止できるので、イングの付着位置を確実に散乱させることができ、バンディングを確実に目立たなくすることができる。
そこで、請求項7に記載の発明では、記録ヘッドが被記録媒体上に記録するための記録データを識別し、この記録データが文字データであると識別されたときには、振動付与手段の作動を禁止する振動付与禁止手段を備えることを特徴とすることにより、不必要に振動付与手段を作動させることを防止しつつ、バンディングの発生を防止している。
なお、振動付与手段は、請求項9に記載の発明のごとく、被記録媒体及び記録ヘッドのうち少なくとも一方に振動を付与するように配設された振動付与用アクチュエータにて構成してもよい。
(第1実施形態)
本実施形態は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナー機能、ファクシミリ機能、および電話機能等を備えた多機能装置に本発明を適用した場合の一例であり、図1に多機能装置1の斜視図を示す。
また、インクノズル群10a〜10dそれぞれは、記録用紙の搬送方向に配列された同じ色のインクを吐出するインクノズル(図示せず。)によって構成されてキャリッジ11の移動方向に順に配列されており、各色のインクノズルは、例えば150個ずつ配設されている。
プリンタ3を制御する電子制御装置70の入力側には、操作パネル6、キャリッジ送り用エンコーダ39、及びレジストセンサ69等が接続され、一方、出力側には、用紙搬送モータ40を駆動する駆動回路40a、キャリッジモータ30を駆動する駆動回路40、及びインクノズル群10a〜10dのうち所望のインクノズルからインクを吐出させる駆動回路10g等が接続されている。
図5は、本実施形態に係るシリアル記録型のインクジェットプリンタ3の記録処理の概要を示すメイン制御フローであり、記録処理が開始されると、先ず、記録処理の準備が行われ(S1)、記録準備が終了すると、用紙搬送モータ40が回転し始めて記録用紙Pが記録ヘッド10側に給紙される(S3)。ここで、記録処理の準備とは、キャリッジ11を待機位置から記録開始可能位置へと移動する、記録データをRAMに展開する、及び記録する上で必要な各種設定値を設定する等の行為が挙げられる。
図6は副走査駆動処理の概要を示す副走査駆動フローであり、副走査駆動処理が開始されると、先ず、記録形態に応じて記録用紙Pをその搬送方向(副走査方向)に微少振動させる必要があるか否か、つまり振動駆動を許可するか否かが判定される(S21)。
図7は始動駆動の概要を示す振動駆動処理フローであり、この振動駆動処理フローが起動されると、先ず、振動駆動フラグが1であるか否かが判定される(S41)。そして、振動駆動フラグが1でないと判定されたとき、つまり振動駆動処理フローが初めて起動されたときには(S41:NO)、総移動量(Σctrlval)及び閾値(Threshold_out)に初期値として0が入力された後(S43)、前回、振動駆動処理フローが起動されたときに求められた総移動量(この場合は、0)に、前回、振動駆動処理フローが起動された時から現在までの記録用紙Pの移動量(ctrlval)が積算され、その積算された値が、今回、振動駆動処理フローが起動された時の総移動量(Σctrlval)として記憶される(S45)。
本実施形態では、記録ヘッド10から記録用紙Pに向けてインクが吐出されている場合に、記録用紙Pを微少振動させて記録用紙Pを記録ヘッド10に対して相対的に振動変位させるので、記録用紙Pに向けて記録ヘッド10からインクを吐出して画像又は文字を形成しているときに、インクの付着(着弾)位置を微少に散乱させることができる。
そこで、本実施形態では、記録すべきデータが文字データの場合には振動駆動を実行せず、記録すべきデータが画像データである場合、及び副走査方向の解像度が高い場合のうち少なくとも一方の場合のみ振動駆動を行うので、不必要に振動駆動処理を行うことなく、バンディングの発生を防止することができる。
第1実施形態では、多値乱数(ランダム)信号に基づいて記録用紙Pを記録ヘッド10に対して相対的に振動変位させたが、本実施形態は、図12に示すように、M系列乱数(ランダム)信号発生器76にて、既に2値化されたランダム信号を発生させて記録用紙Pを記録ヘッド10に対して相対的に振動変位させるものである。
第1実施形態では、多値ランダム信号(rndval)から2値化後のランダム信号(oprval)を決定するための閾値(Threshold_out)を、記録用紙Pの総移動量(Σctrlval)に基づいて変化させて振動変位パターンを変更したが、本実施形態は、記録用紙Pの総移動量(Σctrlval)が所定量を超えたときには、振動駆動を停止させるものである。
次に、本実施形態に係るプリンタ3の特徴を説明する。
第3実施形態では、記録用紙Pの総移動量(Σctrlval)が所定量を超えたときには、振動駆動を停止させるものであったが、本実施形態は、記録用紙Pの総移動量(Σctrlval)が所定量を超えた場合には、その総移動量(Σctrlval)が正転側に所定量を超えたのか、又は逆転側に所定量を超えたのかを判定し、その判定結果に応じて振動変位パターンを変化させるものである。
また、記録ヘッド10が記録領域に存在していないと判定されたときは(S91:NO)、現在の記録ラインの記録が終了しているか否かが判定される(S113)。そして、現在の記録ラインの記録が終了していると判定されたときは(S113:YES)、記録用紙Pが次の記録ラインまで搬送された後(S103)、副走査駆動処理が終了してメイン制御フローに戻り、一方、現在の記録ラインの記録が終了していないと判定されたときは(S113:NO)、S91に戻る。
ここで、振動変位パターン2とは、ランダム信号(oprval)の平均値が逆転側(例えば、−0.5)となるようにランダム信号(oprval)が正規分布したものを言い、振動変位パターン3とは、ランダム信号(oprval)の平均値が正転側(例えば、+0.5)となるようにランダム信号(oprval)が正規分布したものを言う。
次に、本実施形態の特徴を説明する。
上述の実施形態では、用紙搬送モータ40、つまり搬送ローラ41た排紙ローラ45を正転又は逆転させて記録用紙Pを記録ヘッド10に対して振動変位させたが、本実施形態は、図18に示すように、記録用紙P及び記録ヘッド10のうち少なくとも一方(本実施形態では、記録ヘッド10)に振動が付与されるようにピエゾ素子等の振動付与用アクチュエータ80を配設したものである。
上述の実施形態では、記録用紙Pを記録ヘッド10に対して相対的に振動駆動するための制御信号をソフトウェア的に生成したが、本実施形態は、図19に示されるブロック図のごとく、記録用紙Pを記録ヘッド10に対して相対的に振動駆動するための制御信号を生成するためのハードウェアを電子制御装置70内又は専用の基板等に設けたものである。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、多値乱数信号たM系列乱数信号に基づいて記録用紙Pを振動駆動したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば正弦波や他の乱数信号に基づいて振動駆動してもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
2c…用紙ガイド、2d…給紙ローラ、3…インクジェットプリンタ、
4…読み取り装置、5…排紙トレー、6…操作パネル、10…記録ヘッド、
10a…インクノズル群、10g…駆動回路、11…キャリッジ、
12…ガイド機構、13…キャリッジ移動機構、14…用紙搬送機構、
15…メンテナンス機構、16…フレーム、17…プラテン、
20…カートリッジ装着部、21a…インクカートリッジ、
22a…インクチューブ、22c…インクチューブ、25…ガイド軸、
26…ガイドレール、30…キャリッジモータ、30a…駆動回路、31…プーリ、
31…駆動プーリ、32…従動プーリ、39…キャリッジ送り用エンコーダ、
40…駆動回路、40…用紙搬送モータ、40a…駆動回路、41…搬送ローラ、
42…駆動プーリ、43…従動プーリ、44…ベルト、45…排紙ローラ、
46…中間プーリ、47…従動プーリ、48…ベルト、50…用紙搬送用エンコーダ、
51…エンコーダディスク、52…フォトインタラプタ、68…メディアセンサ、
69…レジストセンサ、70…電子制御装置、80…振動付与用アクチュエータ。
Claims (9)
- 被記録媒体に向けてインクを選択的に吐出可能な記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、所定方向に往復移動するキャリッジと、
前記記録ヘッドがインクを吐出していないときに被記録媒体を前記所定の方向と直交する方向に間欠的に搬送する搬送手段と、を有し、
前記キャリッジの移動及び前記記録ヘッドによるインクの吐出と、前記搬送手段による間欠的な搬送とを交互に繰り返し行うことで被記録媒体上に画像を記録するシリアル記録型のインクジェット記録装置であって、
前記キャリッジを移動させながら前記記録ヘッドが被記録媒体に向けてインクを吐出しているとき、被記録媒体を前記記録ヘッドに対して相対的に振動させる振動付与手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記振動付与手段の作動中に、前記記録ヘッドに対する被記録媒体の相対的な振動変位パターンを変化させる振動パターン変化手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記振動パターン変化手段は、前記記録ヘッドに対する被記録媒体の相対変位量に基づいて振動変位パターンを変化させることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記振動付与手段は、多値乱数信号に基づいて被記録媒体を前記記録ヘッドに対して相対的に振動変位させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
- 前記振動付与手段は、M系列乱数信号に基づいて被記録媒体を前記記録ヘッドに対して相対的に振動変位させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記振動付与手段の作動中に、前記記録ヘッドに対する被記録媒体の相対変位量が所定量以上となった場合に前記振動付与手段の作動を停止させる振動付与停止手段を備えることを特徴とする請求項1又は5に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録ヘッドが被記録媒体上に記録するための記録データを識別し、この記録データが文字データであると識別されたときには、前記振動付与手段の作動を禁止する振動付与禁止手段を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
- 前記搬送手段は、記録媒体を搬送する搬送ローラと、この搬送ローラを駆動する駆動源と、この駆動源を制御する制御手段とからなり、
前記搬送ローラが正逆回転方向に振動回転するように、前記制御手段が前記駆動源を制御することにより、前記振動付与手段が構成されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。 - 前記振動付与手段は、被記録媒体及び前記記録ヘッドのうち少なくとも一方に振動を付与するように配設された振動付与用アクチュエータからなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
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