JP5012650B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5012650B2
JP5012650B2 JP2008127274A JP2008127274A JP5012650B2 JP 5012650 B2 JP5012650 B2 JP 5012650B2 JP 2008127274 A JP2008127274 A JP 2008127274A JP 2008127274 A JP2008127274 A JP 2008127274A JP 5012650 B2 JP5012650 B2 JP 5012650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
recording
paper
test pattern
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008127274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009274317A (ja
Inventor
英明 手島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008127274A priority Critical patent/JP5012650B2/ja
Publication of JP2009274317A publication Critical patent/JP2009274317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5012650B2 publication Critical patent/JP5012650B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、液滴を吐出する吐出口が形成された記録ヘッドを有する記録装置に関する。
記録媒体に画像を形成する記録装置には、インク等の液滴を吐出する吐出口が形成された記録ヘッドを有するインクジェットプリンタのような装置がある。かかる装置において、吐出口の目詰まりなどにより、吐出口から液滴が吐出されなくなることがある。特許文献1は、記録媒体にテストパターンを記録し、そのテストパターンに生じた白すじをセンサーで読み取る。そして、その読み取り結果に応じて、吐出口からインクが吐出されなかったことを取得している。
特許文献1のようにテストパターン画像の読み取りによって吐出口からの液滴の不吐出を検出した場合、装置のユーザに対して液滴の不吐出が発生したことを報知することがある。その方法の1つとして、不吐出を報知する情報を記録媒体に印字して出力することが考えられる。
特開平05−338189号公報(図4)
しかし、不吐出を報知する情報を印字する記録媒体そのものを、ユーザが要求した印刷処理を施す記録媒体として併用することはできない。このため、不吐出の報知情報は、ユーザ所望の印刷処理を施す記録媒体とは別のものに印字する必要がある。一方で、記録媒体の消費を抑制するという観点では、所望の印字処理以外に使用する記録媒体を抑制しなければならない。
本発明の目的は、不吐出を報知する情報を印字しつつ記録媒体の消費が抑制された記録装置を提供することにある。
本発明の記録装置は、1又は複数の記録媒体に所望の印刷処理を施す記録装置であって、液滴を吐出する吐出口を有する記録ヘッドと、前記吐出口と対向する位置へと複数の記録媒体を順に搬送する搬送ユニットと、前記搬送ユニットが搬送した一の記録媒体には前記所望の印刷処理が施されると共に、前記搬送ユニットが搬送した別の記録媒体には、前記所望の印刷処理に関する属性情報の印字と、前記吐出口からの液滴吐出判定用のテストパターン画像の形成とが施されるように、前記記録ヘッドを制御するヘッド制御手段と、前記テストパターン画像が形成された記録媒体を撮像する画像センサと、前記画像センサの撮像結果に基づいて、前記吐出口から液滴が吐出されたか否かを判定する吐出判定手段とを備えており、前記搬送ユニットが、前記記録ヘッドと対向する位置を記録媒体が一旦通過した後に、その記録媒体を前記記録ヘッドと対向する位置へと再び搬送する搬送機構であって、記録媒体を再び搬送する際に、前回の搬送のときとは反対側の表面が前記吐出口と対向するように再び搬送する搬送機構を有し、前記吐出口から液滴が吐出されなかったと前記吐出判定手段が判定した場合に、その判定に関わる前記テストパターン画像が形成された記録媒体の前記反対側の表面に、前記吐出口から液滴が吐出されなかったことを報知する報知印刷が施されるように前記記録ヘッドを制御する。
本発明の記録装置によると、印字の日付や枚数などの印刷処理に関する属性情報を記録媒体に印字すると共に、その同じ記録媒体にテストパターン画像を形成する。そして、吐出口からの液滴の不吐出が検出された場合、不吐出を報知する報知印刷も、その記録媒体に施す。つまり、ユーザにとって有用な印刷処理に関する属性情報を記録媒体に印字すると共に、その記録媒体にテストパターン画像のみならず、報知印刷も施している。これにより、所望の印字処理以外に使用する記録媒体の消費が抑制される。また、テストパターン画像が形成された記録媒体が記録ヘッドに対向した位置を一旦通過した後でも、その位置へと記録媒体を再び搬送することができる。したがって、不吐出の判定がなされたときに、テストパターン画像が形成された記録媒体がすでに記録ヘッドを通過していたとしても、その記録媒体に報知印刷を施すことが可能な構成が実現する。さらに、1つの記録媒体の表の面には属性情報の印字とテストパターン画像の形成とを施すと共に、裏の面には報知印刷を施すことが可能である。したがって、属性情報を印字するための記録媒体の裏面という未使用の領域を報知印刷に使用することができるため、記録媒体を有効に利用することができる。
また、本発明においては、前記ヘッド制御手段が、前記搬送ユニットが搬送した1つ目の記録媒体には、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が施されると共に、前記所望の印刷処理は、前記1つ目の記録媒体より後に前記搬送ユニットが搬送した記録媒体に施されるように、前記記録ヘッドを制御することが好ましい。不吐出の判定を実施してから所望の印刷処理を開始するまでの期間が長い場合、不吐出が発生しなかったと判定したとしても、実際に印刷処理を開始してみると不吐出が発生することもある。上記の構成によると、1つ目の記録媒体にテストパターン画像を形成し、不吐出の判定を実施する。そして、所望の印刷処理は、2つ目以降の記録媒体に施す。したがって、不吐出の判定を実行した直後に所望の印刷処理を実行することができるため、不吐出の判定が印刷処理の結果と適合しやすい。
また、本発明においては、前記所望の印刷処理が施された記録媒体を第1の排出位置に排出すると共に、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が施された記録媒体を、前記第1の排出位置とは異なる第2の排出位置に排出する排出ユニットをさらに備えていることが好ましい。これによると、所望の印刷処理が施された記録媒体と、属性情報の印字やテストパターン画像の形成が施された記録媒体とが仕分けされて排出される。したがって、所望の印刷処理が施された記録媒体のみを速やかに利用できると共に、属性情報を速やかに取得したり、報知印刷によって液滴の不吐出を速やかに認識したりすることができる。
また、本発明においては、前記ヘッド制御手段が、前記所望の印刷処理が1又は複数の記録媒体に施された後に、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が記録媒体に施されるように、前記記録ヘッドを制御することが好ましい。何枚か記録媒体に所望の印刷処理を施した場合にも、液滴の不吐出が発生することがある。上記の構成によると、所望の印刷処理を記録媒体に施した後にも、テストパターン画像が記録媒体に形成されるため、液滴の不吐出を判定することができる。したがって、所望の印刷処理を施している間に不吐出が発生するようになった場合にも不吐出を検出することができる。
また、本発明においては、前記ヘッド制御手段が、前記搬送ユニットが一定数の記録媒体を前記吐出口に対向する位置へと搬送するごとに、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が記録媒体に施されるように、前記記録ヘッドを制御することが好ましい。これによると、一定数の記録媒体に所望の印刷処理を施すごとに、不吐出を判定する構成が実現する。
また、本発明においては、前記吐出口から液滴が吐出されなかったと前記吐出判定手段が判定した場合に、前記吐出口から液滴を吐出させること、及び、前記吐出口内の液体を振動させることの少なくともいずれかを前記記録ヘッドに実行させることが好ましい。これによると、不吐出を判定すると、吐出口から液滴を吐出したり、吐出口内の液滴を振動させたりすることにより、吐出口を不吐出の状態から回復させることができる。
また、本発明においては、前記記録ヘッドが、前記搬送ユニットによる搬送方向に直交する記録媒体の幅方向に関して配列された複数の前記吐出口を有しており、前記テストパターン画像が、前記記録媒体の幅方向に関して前記複数の吐出口の形成範囲と同じ長さを有し内部が塗りつぶされた長方形のパターン画像であることが好ましい。これによると、テストパターン画像が、塗りつぶされた長方形のパターン、すなわち、いわゆるベタ画像である。したがって、不吐出が発生した場合にはすじ状のパターンが形成されるため、不吐出の判定が容易になる。
また、本発明においては、前記ヘッド制御手段が、記録媒体の表面においてヘッダ領域及びフッタ領域の少なくともいずれかに前記テストパターン画像が形成されるように、前記記録ヘッドを制御することが好ましい。これによると、ヘッダ領域やフッタ領域にテストパターン画像が形成されるので、記録媒体を有効に利用することができる。
本発明によると、印字の日付や枚数などの印刷処理に関する属性情報を記録媒体に印字すると共に、その同じ記録媒体にテストパターン画像を形成する。そして、吐出口からの液滴の不吐出が検出された場合、不吐出を報知する報知印刷も、その記録媒体に施す。つまり、ユーザにとって有用な印刷処理に関する属性情報を記録媒体に印字すると共に、その記録媒体にテストパターン画像のみならず、報知印刷も施している。これにより、所望の印字処理以外に使用する記録媒体の消費が抑制される。
以下、本発明の好適な実施の形態について図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る第1の実施形態であるインクジェットプリンタ1(記録装置)の概略的な構成を示す正面図である。インクジェットプリンタ1は、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器に接続される。ユーザは、所望する印刷処理を指示する印刷ジョブデータをPCを介してインクジェットプリンタ1へと送信する。インクジェットプリンタ1は、PCから印刷ジョブデータを受信し、受信した印刷ジョブデータが指示する印刷処理を印刷用紙Pに施す。なお、データが電磁的に記録された記録媒体からデータを読み出す読み取り装置をインクジェットプリンタ1が有しており、インクジェットプリンタ1に記録媒体から印刷ジョブデータを読み出させて所望の印刷処理を実行させてもよい。
インクジェットプリンタ1は、インクを吐出するインクジェットヘッド2(記録ヘッド)と、印刷処理を施す印刷用紙Pを供給する給紙トレイ10とを有している。また、インクジェットプリンタ1は、給紙トレイ10からの用紙Pをインクジェットヘッド2の下方へと搬送する用紙搬送ユニット3を有している。さらに、インクジェットプリンタ1は、印刷処理が施された用紙Pを撮像する画像センサ5、及び、印刷処理が施された用紙Pを排出トレイ7a又は7bに排出する排出ユニット6を有している。
インクジェットプリンタ1は、制御部8を有している。制御部8は、インクジェットプリンタ1の各部の動作を制御する。図2は、制御部8の構成を示すブロック図である。制御部8は、プロセッサ回路や記憶回路などのハードウェアと、そのハードウェアを印刷制御部81などの各機能部として機能させるプログラムデータなどのソフトウェアとから構築されている。制御部8は、印刷処理を制御する印刷制御部81(ヘッド制御手段)と、画像センサ5からの撮像データを解析する吐出判定部82とを有している。印刷制御部81は、インクジェットヘッド2へと用紙搬送ユニット3に用紙Pを搬送させつつインクジェットヘッド2にインクを吐出させることにより、用紙P上に印刷処理を施させる。
次に、インクジェットプリンタ1の各部についてより詳細に説明する。まず、インクジェットヘッド2について説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、副走査方向(図1において右方)に沿って配列された4つのインクジェットヘッド2を有している。図3(a)は、各インクジェットヘッド2の底面図である。インクジェットヘッド2は、用紙搬送ユニット3の搬送面に対して水平に沿った下面2aを有している。インクジェットヘッド2の下面2aは、平面視において、副走査方向に直交する主走査方向に関して長尺な矩形の概略形状を有している。インクジェットヘッド2の下面にはインクを吐出する複数のノズル9の開口(吐出口)が形成されている。ノズル9の開口は主走査方向に沿って配列されており、このように配列された開口列が複数形成されている。これらの開口は、主走査方向に沿った仮想直線に副走査方向から射影すると、その射影点が仮想直線上に記録解像度に対応した間隔で等間隔に配列されるように配置されている。インクジェットヘッド2の内部には、ノズル9に連通するインク流路が形成されている。
4つのインクジェットヘッド2は、4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)に対応している。各インクジェットヘッド2のインク流路には、図示しないインクタンクから互いに色の異なるインクが供給される。インクジェットヘッド2に供給されたインクはノズル9から吐出される。
次に、給紙トレイ10及び用紙搬送ユニット3について説明する。給紙トレイ10内には複数枚の用紙Pが積層された状態で収容されている。給紙トレイ10の上部には給紙ローラ11が設けられている。給紙ローラ11は、トレイ内に収容された用紙Pのうち、最も上に位置する用紙Pをトレイ外へとインクジェットヘッド2に向かって送り出す。
用紙搬送ユニット3は、ベルトローラ41、42、及び、搬送ベルト43を有している。これらは、給紙トレイ10からの用紙Pを搬送し、インクジェットヘッド2の下方を副走査方向に沿って通過させる。ベルトローラ41及び42は、副走査方向に関して互いに離隔して配置されている。搬送ベルト43は、ベルトローラ41及び42の周囲に巻き掛けられている。搬送ベルト43において、インクジェットヘッド2に面した表面には用紙Pが載置される。この表面には、弱粘着性のシリコン樹脂層が形成されており、用紙Pが粘着されやすくなっている。搬送ベルト43を挟んでインクジェットヘッド2に対向する位置にはプラテン44が設けられている。プラテン44は搬送ベルト43が下方へと撓むのを抑制するために設けられている。また、搬送ベルト43を挟んでベルトローラ41と対向する位置にはニップローラ45が設けられている。
ベルトローラ42の回転軸42aは回転自在に支持されている。ベルトローラ41の回転軸41aには、図示しない駆動モータからの動力が伝達される。これによって、ベルトローラ41が図1の矢印Kの方向に回転し、搬送ベルト43がベルトローラ41及び42の周囲を走行する。
給紙トレイ10側からの用紙Pがニップローラ45に達すると、用紙Pは、ニップローラ45と搬送ベルト43とに挟まれる。搬送ベルト43が走行すると、用紙Pは、ニップローラ45と搬送ベルト43との間に挟まれつつ副走査方向へと移動する。これによって、用紙Pは搬送ベルト43の上面に密着されつつ載置される。用紙Pは、ニップローラ45を通過すると、搬送ベルト43の上面に粘着されつつ搬送ベルト43と共に副走査方向に沿って搬送される。
用紙搬送ユニット3は、給紙トレイ10からの用紙Pを搬送ベルト43へと搬送すると共に、搬送ベルト43から排出ユニット6へと搬送する搬送機構を有している。この搬送機構は、複数の搬送ローラ対36、37及び搬送ガイド31〜35によって構成されており、所定の搬送経路に沿って構築されている。
次に、排出ユニット6及び排出トレイ7a、7bについて説明する。排出トレイ7a及び7bは、印刷処理が施された用紙Pを収容するトレイである。用紙搬送ユニット3から印刷処理後の用紙Pが搬送されると、その用紙Pがトレイ7a及び7b上に順に重ねられていく。排出ユニット6は、用紙搬送ユニット3からの用紙Pを排出トレイ7a及び7bへと排出されるようガイドする。排出ユニット6は、図1に示すように2枚の板状のガイド部材を有しており、これらのガイド部材を図1の実線の位置と破線の位置とに選択的に配置させることができる。ガイド部材が実線の位置にあるときは、右方の搬送ローラ対36から送り出された用紙Pが、矢印Iに沿って排出トレイ7aに排出される。ガイド部材が破線の位置にあるときは、用紙Pは矢印Jに沿って排出トレイ7bへと排出される。このように、排出ユニット6は、印刷処理が施された用紙Pを、排出トレイ7a及び7bに選択的に排出することができる。
以下、用紙搬送ユニット3の搬送機構についてより詳細に説明する。搬送ローラ対36及び37は、所定の搬送経路に沿って配置されている。搬送ローラ対36及び37は、互いに対向する2つのローラによってそれぞれ構成されている。これら2つのローラは、搬送経路の上流側から搬送されてきた用紙Pを互いの間に挟みこみ、搬送経路の下流側へと送り出す。搬送ガイド31〜35は、互いに対向する2枚の板状のガイド部材によってそれぞれ構成されている。これら2枚のガイド部材は、搬送ローラ対36同士及び搬送ローラ対37同士、又は、搬送ローラ対36及び37同士の間を結ぶように搬送経路に沿って延びている。搬送ローラ対36又は搬送ローラ対37から用紙Pが送り出されると、搬送ガイド31〜35のうち、その搬送ローラ対36又は37の下流に配置された搬送ガイドの2枚のガイド部材の間を用紙Pが通過する。これによって、その搬送ガイドの下流に配置された次の搬送ローラ対36へと用紙Pがガイドされるようになっている。
搬送経路の各部の構成について説明する。まず、給紙トレイ10からニップローラ45までの搬送経路について説明する。給紙ローラ11からニップローラ45までの搬送経路には、搬送ガイド31及び32、並びに、3対の搬送ローラ対36が設けられている。搬送ガイド31及び32は、給紙ローラ11からニップローラ45までを結ぶ経路に沿って延びている。この経路は、給紙ローラ11から左方に向かい、そこから一旦上方へと湾曲した後に、右方へと湾曲し、ニップローラ45へと向かっている。
3つの搬送ローラ対36のうち、1つは給紙ローラ11と搬送ガイド31との間に配置されており、1つは搬送ガイド31と搬送ガイド32との間に配置されている。残りの1つは、搬送ガイド32の途中に配置されている。これらの構成により、給紙ローラ11が送り出した用紙Pが、搬送ガイド31から搬送ガイド32に沿って、図1の矢印A及びBの方向にニップローラ45へと搬送される。なお、搬送ガイド31は、後述の搬送ガイド35からの搬送経路を、給紙ローラ11から搬送ガイド32へ向かう上記の搬送経路と合流させる分岐部を有している。
次に、搬送ベルト43が搬送した用紙Pが排出ユニット6まで搬送される搬送経路について説明する。この搬送経路には、搬送ガイド33及び34、並びに、1つの搬送ローラ対36及び2つの搬送ローラ対37が設けられている。搬送ガイド33及び34は、搬送ベルト43から排出ユニット6へと向かう経路に沿って延びている。この経路は、ベルトローラ42の近傍から右方に向かい、そこから上方へと湾曲し、上方へと延びる。そして、そこから排出ユニット6に向かって左方へと湾曲している。2つの搬送ローラ対37のうちの1つは、搬送ガイド33と搬送ガイド34との間に配置されており、1つは搬送ガイド34の途中に配置されている。搬送ローラ対36は、搬送ガイド34と排出ユニット6との間に配置されている。これらの構成により、搬送ベルト43からの用紙Pが、搬送ガイド33から搬送ガイド34に沿って、図1の矢印C及びDの方向に排出ユニット6へと搬送される。
また、搬送ローラ対37は、用紙Pを一方向に向かって送り出すと共に、その方向とは逆方向に向かって送り出すこともできる。例えば、用紙Pが搬送ガイド33から送り出されると、搬送ローラ対37は、一旦排出ユニット6へと向かってこの用紙Pを送り出すが、必要に応じ、制御部8の制御を受けて、用紙Pを排出ユニット6へと送り出す途中で搬送を一旦停止する。そして、排出ユニット6に向かう方向とは逆方向に向かって用紙Pを送り出す。つまり、この搬送経路においてはいわゆるスイッチバック方式の搬送を実行させることができる。具体的には、搬送ベルト43からの用紙Pを搬送ローラ対37に一旦矢印Dに向かって排出ユニット6へと送り出させると共に、D方向へこの用紙Pを送り出す途中で搬送方向を切り替え、E方向へと搬送させることができる。
また、搬送ガイド33は、搬送ベルト43から搬送ガイド34へと向かう上記の搬送経路に沿った部分と共に、後述の搬送ガイド35へと向かう搬送経路に沿った部分も有している。スイッチバック方式の搬送によってE方向に送り出された用紙Pは、搬送ガイド33において、搬送ガイド35へと向かう搬送経路に沿った部分によってガイドされる。
次に、搬送ガイド33からの用紙Pが搬送ガイド31へと送り出される搬送経路について説明する。この搬送経路は、搬送ガイド35と、5つの搬送ローラ対36とを有している。搬送ガイド35は、搬送ガイド33から搬送ガイド31へと向かう経路に沿って延びている。この経路は、搬送ガイド33の下端から一旦下方に向かい、そこから左方へと湾曲する。そして、給紙トレイ10の下方を左方へと延び、給紙トレイ10の左端を回り込むように上方へと湾曲して搬送ガイド31の下端に到達している。5つの搬送ローラ対36のうち、1つは搬送ガイド33と搬送ガイド35との間に配置されており、1つは搬送ガイド35と搬送ガイド31との間に配置されている。残りの3つは、搬送ガイド35の途中に配置されている。これらの構成により、搬送ガイド31からの用紙Pが、搬送ガイド35に沿って図1の矢印F〜Hの方向に搬送ガイド31へと搬送される。
このように、搬送ローラ対37によってスイッチバック搬送され、搬送ガイド35に沿って搬送ガイド31へと搬送された用紙Pは、再びインクジェットヘッド2に対向する位置へと搬送される。そして、インクジェットヘッド2から用紙Pに向かってインクが吐出されることによって、用紙Pに対して再度印刷処理が施される。このとき、用紙Pにおいてインクジェットヘッド2に対向する面は、前回に印刷処理が施されたときとは逆の面となる。したがって、2回目の印刷処理においては、1回目に印刷処理が施された面とは逆の面に印刷処理が施される。このように、本実施形態によると、同じ用紙Pの表の面と裏の面とのそれぞれに印刷処理を施すことができる。
ところで、用紙Pに印刷処理を施す際に、ノズル9からインクがうまく吐出されないことがある。これは、ノズル9の開口付近のインクが乾燥することにより、ノズル9の開口が目詰まりしてインクが吐出されないなどの理由によって発生する。このようにノズル9からインクがうまく吐出されないような場合、用紙Pに施される印刷処理の品質が低下する。
そこで、本実施形態においては、用紙Pに施された印刷処理においてインクの不吐出が発生していないかどうかを判定するために、図1に示すように画像センサ5が設けられている。画像センサ5は、主走査方向に関して用紙Pの幅より大きい幅を有する読み取り面が下面に形成されたライン型センサである。画像センサ5は、搬送ベルト43の上面に載置された用紙Pを撮像できるように、インクジェットヘッド2より副走査方向に関して下流の、搬送ベルト43に対向した位置に設置されている。
一方、制御部8の印刷制御部81は、インクの不吐出を判定するためのテストパターン画像が用紙P上に形成されるようにインクジェットヘッド2及び用紙搬送ユニット3を制御する。制御部8は、インクの不吐出を判定するための吐出判定部82を有している。吐出判定部82は、画像センサ5の下方において副走査方向に用紙Pを移動させつつ、画像センサ5に用紙Pを撮像させる。これによって、印刷制御部81が用紙P上に形成させたテストパターン画像を画像センサ5に撮像させる。画像センサ5は、用紙Pの撮像結果を示す撮像データを制御部8へと順に送信する。そして、吐出判定部82は、画像センサ5からの撮像データを解析し、用紙Pに形成されたテストパターン画像にインク不吐出を示す結果が表れているか否かを判定する。
図3(b)は、テストパターン画像の一例である画像61を示している。画像61は、インク吐出面2aに形成されたノズル9の列の幅と同じ長さの長方形の形状を有し、内部が塗りつぶされた、いわゆるベタ画像である。画像61は、全てのノズル9からインクを吐出させ、着弾したインクによって主走査方向に沿ったラインを用紙P上に形成すると共に、このようなラインを副走査方向に関して連続して形成することによって用紙P上に形成される。
図4(a)は、このテストパターン画像が形成された用紙Pの一例を示している。用紙Pのヘッダ領域62及びフッタ領域63には、テストパターン画像61がそれぞれ形成されている。そして、用紙Pのヘッダ領域62及びフッタ領域63以外の印刷領域には、PCからの印刷ジョブに関する属性情報64が印字されている。属性情報64には、印刷ジョブを実行する日時や時間を示す印刷日、印刷時間や、印刷ジョブに係るファイル名、印字枚数や選択された用紙に係る情報が含まれている。
なお、本実施形態においては、上記のように1枚の用紙P上に、印刷ジョブ(所望の印刷処理)に関する属性情報の印字と、テストパターン画像の形成とが同時に施される。属性情報の印字とテストパターン画像の形成とが共通の用紙Pに施されることにより、用紙Pの消費枚数を抑制することができる。そして、テストパターン画像の形成は、用紙Pのヘッダ領域及びフッタ領域に施される。これにより、用紙Pの空き領域が有効に利用される。
図4(a)の例では、テストパターン画像61に白すじ61aが生じている。白すじ61aの発生は、この白すじ61aの位置に相当するノズル9に関してインクの不吐出が発生していることを示している。そこで、吐出判定部82は、画像センサ5からの撮像データに基づいて、テストパターン画像に白すじが発生しているか否かを判定し、これによってインク不吐出が発生したか否かを判定する。そして、インク不吐出が発生したと吐出判定部82が判定すると、印刷制御部81が、インク不吐出が発生したことをユーザに対して報知する報知印刷を用紙Pに施す。
図4(b)は、報知印刷の一例を示している。用紙Pには、報知印刷に関わる各種の情報である報知情報65が印字されている。報知情報65には、インク不吐出が検出されたことを示す情報や、後述のヘッドクリーニングに関する情報などが含まれている。前者の情報は、図4(b)において”テストパターンにドット抜けを検出しました。”という文字列や、”ドット抜け検出時刻: 14:25”という文字列に相当する。また、後者の情報は、図4(b)において”ヘッドクリーニングを実行しますのでしばらくお待ちください。”という文字列や、”ヘッドクリーニング終了予定時刻: 14:31”という文字列に相当する。
本実施形態において、報知印刷は、テストパターン画像が形成された用紙Pと同じ用紙に施される。具体的には、吐出判定部82がインク不吐出の発生を判定すると、印刷制御部81が、テストパターン画像が形成された用紙Pをスイッチバック搬送するように搬送ローラ対37を制御する。搬送ローラ対37は、印刷制御部81の制御によって、テストパターン画像が形成された用紙Pを排出ユニット6から排出させず、スイッチバック搬送し、搬送ガイド35側へと搬送する。
そして、スイッチバック搬送された用紙Pは、搬送ガイド35に沿って搬送され、搬送ガイド31及び32を経て、搬送ベルト43上に再び載置される。印刷制御部81は、搬送ベルト43を走行させつつ、インクジェットヘッド2にインクを吐出させて、用紙P上に報知情報65を印字する。上記の通り、スイッチバック搬送によってインクジェットヘッド2へと再び搬送された用紙Pには、1回目の搬送の際とは逆の面に印刷処理が施される。したがって、図4(a)のように属性情報64が印字され、テストパターン画像が形成された用紙Pにおいて、その裏側の面に、図4(b)のように報知情報65が印字されることとなる。
なお、テストパターン画像が形成された用紙Pは、排出ユニット6へと搬送される。そして、排出ユニット6は、その用紙Pを排紙トレイ7a及び7bのいずれかへと排出する。ここで、印刷制御部81は、テストパターン画像が形成された用紙Pと、印刷ジョブに直接関わる印刷処理が施された用紙Pとが互いに異なるトレイへと排出されるように、排出ユニット6を制御する。例えば、排紙トレイ7aには印刷ジョブに関わる印刷処理が施された用紙Pが順に排出され、排紙トレイ7bにはテストパターン画像形成が施された用紙Pが順に排出される。このように、本実施形態では、印刷処理が施された2種類の用紙Pが仕分けされて異なる排出位置(第1及び第2の排出位置)にそれぞれ排出される。したがって、印刷ジョブに関わる印刷処理が施された用紙Pのみを速やかに利用できると共に、属性情報を速やかに取得したり、報知印刷によってインクの不吐出を速やかに認識したりすることができる。
さらに、本実施形態では、報知印刷が施された後に、インクジェットヘッド2においてヘッドクリーニング処理が施される。ヘッドクリーニング処理には、パージ処理、フラッシング処理及び微小振動処理が含まれている。フラッシング処理は、インクジェットヘッド2を駆動して用紙P(あるいは、搬送ベルト43)に向かってインクを吐出する処理である。また、微小振動処理は、ノズル9からインクが吐出されない程度にインクジェットヘッド2を駆動することにより、ノズル9の開口付近のインクを微小に振動させる処理である。これらの処理により、ノズル9の開口付近において乾燥したインクを除去したり、インクの粘度を下げたりすることができる。フラッシング処理あるいは、微小振動処理は、吐出不良を起こしたノズル9に対して施してもよいし、全てのノズル9に対して施してもよい。なお、吐出判定部82は、テストパターン画像の撮像結果から吐出不良を起こしているノズル9の位置を特定できるので、消費電力低減の観点から、特定されたノズル9に対してのみ上記のいずれかの処理を施すとよい。パージ処理は、インクジェットヘッド2を駆動する代わりに、図示しないポンプによって全てのノズル9から物理的にインクを排出する処理である。パージ処理後は、インクジェットヘッド2の下面2aにインクが残留する。そのため、弾性部材からなるワイパーによって下面2a全体を払拭する。これらの処理のうちのいずれかを施すことによって、ノズル9の目詰まり等を解消させることができる。
以下、PC等から印刷ジョブデータを受信した際に、インクジェットプリンタ1が順に実行する印刷処理の各工程について、図5(a)及び図5(b)を参照しつつ説明する。
印刷ジョブデータを受信して印刷処理を開始すると、まず、印刷制御部81が、インク不吐出を判定するための印刷処理を実行する(ステップS1)。具体的には、用紙搬送ユニット3に用紙Pを1枚インクジェットヘッド2と対向する位置へと搬送させると共に、インクジェットヘッド2からインクを吐出させて、図4(a)に示すように、テストパターン画像61を形成し、印刷ジョブに関する属性情報64を印字する。
次に、ステップS1において印刷処理が施された用紙Pを画像センサ5が撮像した結果に基づいて、用紙Pに形成されたテストパターン画像にドット抜けが発生しているか否かを吐出判定部82が判定する(ステップS2)。ドット抜けが発生していると判定した場合には(ステップS2、YES)、制御部8は、後述の不吐出時処理を実行する(ステップS3)。続いて、ステップS4からの処理を実行する。ステップS2において、ドット抜けが発生していないと判定した場合には(ステップS2、NO)、テストパターン画像が形成された用紙Pがそのまま排出ユニット6へと搬送され、排出トレイ7bに排出される。さらに、ステップS4の処理に移る。
次に、印刷制御部81は、用紙搬送ユニット3及びインクジェットヘッド2を制御し、印刷ジョブの1枚分に相当する印刷処理を用紙Pに施させる(ステップS4)。つまり、印刷処理開始から数えて2枚目の用紙Pから、印刷ジョブに直接関わる印刷処理(所望の印刷処理)が施される。そして、印刷制御部81は、印刷ジョブに含まれる全枚数分の印刷処理を終了したか否かを判定し(ステップS5)、全枚数分の印刷処理を終了したと判定すると(ステップS5、YES)、印刷処理を終了する。
全枚数分の印刷処理を終了していないと判定すると(ステップS5、NO)、印刷制御部81は、前回不吐出の判定を実行してから印刷ジョブに関わる印刷処理を所定枚数分だけ終了したか否かを判定する(ステップS6)。前回不吐出の判定を実行してからまだ所定枚数分の印刷処理を実行していないと判定すると(ステップS6、NO)、ステップS4からの処理に戻る。前回不吐出の判定を実行してから所定枚数分の印刷処理を実行したと判定すると(ステップS6、YES)、印刷制御部81は、ステップS1からの処理を実行する。つまり、不吐出か否かを判定し(ステップS1)、不吐出であれば不吐出時処理を実行する(ステップS1、YES→ステップS3)。このように、ステップS6において所定枚数のジョブ印刷を行ったと判定した場合にステップS1の処理を再度実行する。これによって、印刷ジョブに関わる印刷処理を一定枚数の用紙Pに施すごとに不吐出の判定を実行することとなる。
以下、ステップS3におけるサブルーチン処理である不吐出時処理について説明する。ステップS11において、制御部8は、搬送ローラ対37を制御し、テストパターン画像が形成された用紙Pをスイッチバック搬送させる(ステップS11)。
次に、印刷制御部81は、インクジェットヘッド2及び用紙搬送ユニット3を制御し、スイッチバック搬送された用紙Pをインクジェットヘッド2の下方まで搬送させると共に、図4(b)に示すような報知印刷をその用紙Pに施させる(S12)。次に、印刷制御部81は、インクジェットヘッド2にヘッドクリーニング処理を実行させる(ステップS13)。そして、ステップS4の処理に戻る。
上述のように、クリーニング処理では、パージ処理、フラッシング処理及び微小振動処理のいずれかが実行される。これらの処理の選択は、吐出判定部82によって以下のように行われる。吐出判定部82は、ノズル9の吐出不良状態の程度に応じて、白すじの程度に関する複数の情報を有している。例えば、完全な不吐出であれば、所定の幅の白すじが明確に形成される。完全な不吐出ではないが、吐出に不良が生じている状態では、白すじの幅が狭くなっていたり、完全な白すじではないが周囲よりインク濃度が低い、つまりインクが薄い領域がすじ状に形成されたりする。あるいは、ヘッダ領域に形成されたテストパターン画像とフッタ領域に形成されたテストパターン画像との間で、白すじ等の形態に差が生じることがある。
そこで、本実施形態では、吐出判定部82は、まず、上記の情報に基づいて、用紙P上に形成されたテストパターン画像上に発生した白すじの幅やすじ領域のインクの平均濃度、ヘッダ領域とフッタ領域間での画像の違いに応じて、吐出状態の程度を判断する。例えば、所定の大きさの幅を有する白すじが生じていた場合には、吐出判定部82は、対象となるノズル9が完全に不吐出の状態にあると判定する。一方で、白すじの幅が上記の所定の大きさ未満であったり、完全な白すじではないが、インクが薄い(インクの平均濃度が低い)すじ領域が発生したりしていた場合には、吐出判定部82は、ノズル9が完全な不吐出ではないが、吐出不良が生じていると判定する。
また、吐出判定部82は、ヘッダ領域に形成されたテストパターン画像とフッタ領域に形成されたテストパターン画像とを比較する。そして、ヘッダ領域の画像の方がフッタ領域の画像より吐出状態が良好である場合には吐出状態が悪化していると判定し、フッタ領域の画像の方がヘッダ領域の画像より吐出状態が良好である場合には吐出状態が改善していると判定する。なんとならば、フッタ領域の画像の方がヘッド領域の画像よりも後に形成されるからである。具体的には、例えば、ヘッダ領域においてフッタ領域より明確な白すじが発生している場合や幅の広い白すじが発生している場合、あるいは、すじ領域のインクの平均濃度がより低い場合には、吐出状態が改善していると判定する。逆の場合には吐出状態が悪化していると判定する。
そして、吐出判定部82は、吐出不良が生じている場合であって、吐出状態がかなり悪いときにはクリーニング処理としてパージ処理を選択し、吐出状態が良好になるほどフラッシング処理や微小振動処理を選択する。さらに、吐出状態が改善する傾向にある場合には、ヘッダ領域に形成された画像の吐出状態が悪くても、フラッシング処理や微小振動処理を選択する。一方で、吐出状態が悪化する傾向にある場合には、フッタ領域の画像の状態に関わらず、パージ処理を選択する。
具体的には、フッタ領域において完全な白すじが発生している場合には、吐出判定部82は、対象となるノズル9が完全に不吐出状態にあると判定し、クリーニング処理としてパージ処理を選択する。フッタ領域において幅の小さい白すじや、完全な白すじではないがインクの薄いすじ領域が発生している場合には、吐出判断部82は、完全な不吐出ではないが、吐出不良が生じていると判定し、フラッシング処理及び微小振動処理のいずれかを選択する。ここで、吐出判定部82は、ヘッダ領域の画像とフッタ領域との比較に基づいて、吐出状態が改善していると判定した場合には微小振動処理を選択し、吐出状態が変化していないと判定した場合にはフラッシング処理を選択する。また、フッタ領域において吐出不良が発生していなくても、ヘッダ領域に吐出不良が発生している場合には、吐出判定部82は、クリーニング処理として微小振動処理を選択する。なお、吐出判定部82は、ヘッダ領域の画像とフッタ領域との比較に基づいて、吐出状態が悪化していると判定した場合には、フッタ領域の画像の状態に関わらず、クリーニング処理としてパージ処理を選択する。
以上説明したように、本実施形態によると、印字の日付や枚数などの印刷ジョブに関する属性情報を用紙Pに印字すると共に、その同じ用紙Pにテストパターン画像を形成する。さらに、インク不吐出が検出された場合、不吐出を報知する報知印刷も、その同じ用紙Pに施す。つまり、ユーザにとって有用な印刷ジョブに関する属性情報を用紙Pに印字すると共に、その用紙Pにテストパターン画像のみならず、報知印刷も施している。これにより、印字ジョブに関わる印刷処理以外に使用する用紙Pの消費が抑制される。
また、印刷ジョブに関わる印刷処理を用紙Pに施す前に、1枚目の用紙Pにテストパターン画像を形成し、インク不吐出を検出する。そして、その直後に2枚目の用紙Pを搬送し、印刷ジョブに関わる印刷処理を開始している。一方、不吐出の判定を実施してから印刷ジョブに関わる印刷処理を開始するまでの期間が長い場合、不吐出が発生しなかったと判定したとしても、実際に印刷ジョブを開始してみると不吐出が発生することもある。これに対して、本実施形態によると、1枚目の用紙Pにテストパターン画像を形成し、不吐出の判定を実施する。そして、印刷ジョブに関わる印刷処理は、その直後から、2枚目以降の用紙Pに施される。したがって、不吐出の判定が印刷ジョブに関わる印刷処理の結果と適合しやすい。
また、本実施形態では用紙Pのスイッチバック搬送が可能な搬送方式を採用している。これによって、テストパターン画像が形成された用紙Pがインクジェットヘッド2に対向した位置を一旦通過した後でも、その位置へと用紙Pを再び搬送することができる。したがって、不吐出の判定がなされたときに、テストパターン画像が形成された用紙Pがすでにインクジェットヘッド2を通過していたとしても、その用紙Pに報知印刷を施すことが可能である。さらに、属性情報を印字するための用紙Pの裏面という未使用の領域を報知印刷に使用することができるため、用紙Pを有効に利用することができる。
また、本実施形態では、印刷ジョブに関わる印刷処理を所定枚数の用紙Pに施すたびにインク不吐出を検出している。したがって、印刷ジョブに関わる印刷処理を施している間に不吐出が発生するようになった場合にも不吐出を検出し、所定の不吐出時処理を実行することができる。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態においては、ユーザに不吐出を報知する報知印刷を施す際、テストパターン画像が形成された用紙Pと同じ用紙の、テストパターン画像が形成された表面とは裏側の面に印刷処理を施している。しかし、不吐出の判定の直後に、テストパターン画像が形成された用紙Pがインクジェットヘッド2と対向している場合には、そのまま用紙Pの表の面に報知印刷を施してもよい。
また、上述の実施形態においては、印刷処理開始から1枚目の用紙Pにテストパターン画像を形成すると共に、2枚目以降の用紙Pに印刷ジョブに関わる印刷処理を施し、所定枚数の用紙Pにジョブ印刷を施すごとに、テストパターン画像を用紙Pに形成している。しかし、テストパターン画像を用紙Pに形成する印刷処理は、上記以外のタイミングでなされてもよい。例えば、1枚目の用紙Pになされず、2枚目以降のみになされてもよい。また、ジョブ印刷が所定枚数だけなされるごとにテストパターン画像形成がなされるのではなく、ジョブ印刷がランダムな枚数だけなされるごとにテストパターン画像形成がなされてもよい。
また、上述の実施形態において、テストパターン画像は用紙Pのヘッダ領域及びフッタ領域に形成されているが、他の領域に形成されてもよい。また、上述の実施形態において、テストパターン画像はベタパターン画像であったが、その他の画像であってもよい。
また、上述の実施形態において、用紙Pに報知印刷を施す際に、報知情報として不吐出が発生したノズルがいずれであるかを示す情報を印字してもよい。
また、上述の実施形態において、ライン型センサである画像センサ5が用いられているが、ライン型センサ以外のセンサが用いられてもよい。例えば、主走査方向に関して移動しつつ用紙Pを撮像するセンサが用いられてもよい。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの概略的な構成を示す正面図である。 インクジェットプリンタの各部を制御する制御部のブロック図である。 図3(a)は、インクジェットヘッドの底面図である。図3(b)は、テストパターン画像の一例である。 図4(a)は、図3(b)のテストパターン画像が形成された用紙Pの一例である。図4(b)は、インク不吐出を報知する報知印刷の一例である。 インクジェットプリンタが実行する印刷処理の流れを示すフローチャートである。
1 インクジェットプリンタ
3 用紙搬送ユニット
5 画像センサ
6 排出ユニット
7a、7b 排出トレイ
8 制御部
9 ノズル
10 給紙トレイ
61 テストパターン画像
62 ヘッダ領域
63 フッタ領域
64 属性情報
P 印刷用紙

Claims (8)

  1. 1又は複数の記録媒体に所望の印刷処理を施す記録装置であって、
    液滴を吐出する吐出口を有する記録ヘッドと、
    前記吐出口と対向する位置へと複数の記録媒体を順に搬送する搬送ユニットと、
    前記搬送ユニットが搬送した一の記録媒体には前記所望の印刷処理が施されると共に、前記搬送ユニットが搬送した別の記録媒体には、前記所望の印刷処理に関する属性情報の印字と、前記吐出口からの液滴吐出判定用のテストパターン画像の形成とが施されるように、前記記録ヘッドを制御するヘッド制御手段と、
    前記テストパターン画像が形成された記録媒体を撮像する画像センサと、
    前記画像センサの撮像結果に基づいて、前記吐出口から液滴が吐出されたか否かを判定する吐出判定手段とを備えており、
    前記搬送ユニットが、前記記録ヘッドと対向する位置を記録媒体が一旦通過した後に、その記録媒体を前記記録ヘッドと対向する位置へと再び搬送する搬送機構であって、記録媒体を再び搬送する際に、前回の搬送のときとは反対側の表面が前記吐出口と対向するように再び搬送する搬送機構を有し、
    前記吐出口から液滴が吐出されなかったと前記吐出判定手段が判定した場合に、その判定に関わる前記テストパターン画像が形成された記録媒体の前記反対側の表面に、前記吐出口から液滴が吐出されなかったことを報知する報知印刷が施されるように前記記録ヘッドを制御することを特徴とする記録装置。
  2. 前記ヘッド制御手段が、
    前記搬送ユニットが搬送した1つ目の記録媒体には、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が施されると共に、前記所望の印刷処理は、前記1つ目の記録媒体より後に前記搬送ユニットが搬送した記録媒体に施されるように、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記所望の印刷処理が施された記録媒体を第1の排出位置に排出すると共に、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が施された記録媒体を、前記第1の排出位置とは異なる第2の排出位置に排出する排出ユニットをさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の記録装置。
  4. 前記ヘッド制御手段が、
    前記所望の印刷処理が1又は複数の記録媒体に施された後に、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が記録媒体に施されるように、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記ヘッド制御手段が、
    前記搬送ユニットが一定数の記録媒体を前記吐出口に対向する位置へと搬送するごとに、前記属性情報の印字及びテストパターン画像の形成が記録媒体に施されるように、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記吐出口から液滴が吐出されなかったと前記吐出判定手段が判定した場合に、前記吐出口から液滴を吐出させること、及び、前記吐出口内の液体を振動させることの少なくともいずれかを前記記録ヘッドに実行させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記記録ヘッドが、前記搬送ユニットによる搬送方向に直交する記録媒体の幅方向に関して配列された複数の前記吐出口を有しており、
    前記テストパターン画像が、前記記録媒体の幅方向に関して前記複数の吐出口の形成範囲と同じ長さを有し内部が塗りつぶされた長方形のパターン画像であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記ヘッド制御手段が、記録媒体の表面においてヘッダ領域及びフッタ領域の少なくともいずれかに前記テストパターン画像が形成されるように、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録装置。
JP2008127274A 2008-05-14 2008-05-14 記録装置 Expired - Fee Related JP5012650B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008127274A JP5012650B2 (ja) 2008-05-14 2008-05-14 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008127274A JP5012650B2 (ja) 2008-05-14 2008-05-14 記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009274317A JP2009274317A (ja) 2009-11-26
JP5012650B2 true JP5012650B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=41440186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008127274A Expired - Fee Related JP5012650B2 (ja) 2008-05-14 2008-05-14 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5012650B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5595069B2 (ja) * 2010-02-26 2014-09-24 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP6023562B2 (ja) * 2012-11-16 2016-11-09 理想科学工業株式会社 印刷装置
JP6146175B2 (ja) * 2013-07-11 2017-06-14 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
WO2018159097A1 (ja) * 2017-02-28 2018-09-07 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の制御方法
JP6372595B2 (ja) * 2017-06-07 2018-08-15 セイコーエプソン株式会社 印刷装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0686035A (ja) * 1992-09-04 1994-03-25 Canon Inc ファクシミリ装置
JP3485015B2 (ja) * 1999-03-09 2004-01-13 セイコーエプソン株式会社 ドット抜け検査を行う双方向印刷
JP2002166635A (ja) * 2000-11-29 2002-06-11 Toppan Printing Co Ltd 印刷システムおよび印刷品質の管理方法
JP4222592B2 (ja) * 2002-02-25 2009-02-12 株式会社リコー 積層型圧電素子及びその製造方法、圧電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド並びにインクジェット記録装置
JP3826946B2 (ja) * 2003-09-24 2006-09-27 富士写真フイルム株式会社 画像記録装置
JP2005205604A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、記録媒体、画像形成方法、装置調整方法及びそのプログラム
JP2005205649A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Konica Minolta Business Technologies Inc インクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタにおけるノズルのインク不吐出検知方法
JP4626229B2 (ja) * 2004-09-01 2011-02-02 ソニー株式会社 印刷装置
JP5157578B2 (ja) * 2008-03-27 2013-03-06 セイコーエプソン株式会社 プリンタシステム、印刷システム及びプリンタシステムにおける記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009274317A (ja) 2009-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7562961B2 (en) Droplet discharging apparatus, image forming apparatus and preliminary discharge method
JP4007357B2 (ja) 画像形成装置及び方法
JP4914627B2 (ja) 液体吐出ヘッドの吐出回復装置並びにこれを備えた画像形成装置
US7273272B2 (en) Liquid supply device and image forming apparatus
JP3978687B2 (ja) 液体供給装置及び画像形成装置
US7524013B2 (en) Image forming apparatus and nozzle restoring method
JP2007237563A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP4172430B2 (ja) 画像形成装置
JP2005104147A (ja) インクジェット記録装置及び吐出不良検出方法
JP5012650B2 (ja) 記録装置
US7240983B2 (en) Inkjet recording apparatus and preliminary discharge control method
JP2005313622A (ja) 液滴噴射ヘッドおよび液滴噴射装置
JP2007223146A (ja) 液体吐出ヘッド及びこれを備えた画像形成装置
US20210155001A1 (en) Inkjet recording apparatus for recording images by ejecting ink on recording media
JP2005074956A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP3838439B2 (ja) インクジェット記録装置及び記録方法
JP2005329595A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP3991279B2 (ja) 画像形成装置及び吐出検出方法
JP4487826B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び画像記録方法
JP4737625B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011110801A (ja) 画像記録装置
JP2001347651A (ja) インクジェット記録装置
JP4609648B2 (ja) 液滴吐出装置及び画像記録方法
JP6248514B2 (ja) 画像形成装置並びにノズルの診断及び吐出回復方法
JP3791532B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5012650

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees