JP2001347651A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2001347651A
JP2001347651A JP2000169499A JP2000169499A JP2001347651A JP 2001347651 A JP2001347651 A JP 2001347651A JP 2000169499 A JP2000169499 A JP 2000169499A JP 2000169499 A JP2000169499 A JP 2000169499A JP 2001347651 A JP2001347651 A JP 2001347651A
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JP
Japan
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recording
ink
recording medium
cleaning
ink jet
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Withdrawn
Application number
JP2000169499A
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English (en)
Inventor
Kohei Ishikawa
公平 石川
Kenji Hatakeyama
賢二 畠山
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Original Assignee
Canon Aptex Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラテンに付着しているインクにより被記録
媒体を汚すことなく、被記録媒体に余白無し記録である
全面記録を行う。 【解決手段】 インクジェット記録装置は、入口側プラ
テン32と出口側プラテン33との間に位置し、入口搬
送ローラ4および出口搬送ローラ8に張架されたワイヤ
形状の複数のワイヤプラテン20と、ワイヤプラテン2
0により案内される被記録媒体30に対してインクを吐
出して記録を行う記録ヘッド7を有するキャリッジ6a
と、インクの付着したワイヤプラテン20を洗浄するク
リーニング部19とを有する。記録ヘッド7の吐出領域
28は、被記録媒体30の幅方向より広く、被記録媒体
30以外に吐出されたインクは、インク受け17内のイ
ンク吸収体18に含浸保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノクロやカラー
印刷に好適なインクジェット記録装置であって、被記録
媒体の全面記録(余白なし記録)に適用可能なインクジ
ェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は種々の方法に
より、インクの吐出液滴を形成し、これを記録紙等の被
記録媒体に付着させて記録を行う。特に吐出液滴形成の
ためのエネルギとして熱を利用するインクジェット記録
装置は、複数の吐出口を高密度に配置することが容易で
あり、また、この高密度化により高解像度、高画質の画
像が高速度に得られ、しかもカラー化も容易であるとい
う優れた特徴を有している。
【0003】この種のインクジェット記録装置は一般的
に、記録ヘッドと、記録ヘッドを被記録媒体の搬送方向
(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に
シリアルスキャンさせ、プラテン上の被記録媒体に対し
て記録を行う記録手段と、被記録媒体を記録幅に応じて
間欠搬送させることが可能な搬送手段とを有し、搬送手
段と記録手段を繰り返すことにより記録を行う制御手段
を具備する。
【0004】この記録方法は、記録信号に応じてインク
を被記録媒体上に吐出させ記録を行うものであり、ラン
ニングコストが安く、静かな記録方式として広く用いら
れている。また、インクを吐出する複数のノズルが副走
査方向に直線状に配置された記録ヘッドを用いることに
より、記録ヘッドが被記録媒体上を一回走査すること
で、ノズル数に対応した幅の記録がなされる。そのた
め、記録動作の高速化を達成することが可能である。さ
らに、カラー記録対応のインクジェット記録装置の場
合、複数色の記録ヘッドにより、吐出されるインク液滴
を重ね合わせることにより、カラー画像を形成する。一
般には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ
(M)の3原色または、これら3原色にブラック(K)
を含めた4色に対応する4種類の記録ヘッドおよびイン
クカートリッジが用いられている。また、近年において
は、4色の記録ヘッドとインクカートリッジを一体に構
成にしたものや、より高画質を可能とするために、YM
CKに淡いイエロー(PY)、淡いシアン(PC)、淡
いマゼンタ(PM)を加えた、7色構成にしたインクジ
ェット記録装置も商品化されている。
【0005】図17に、上述した従来のインクジェット
記録装置の一例の平面概略図および側面概略図を示す。
【0006】インクジェット記録装置は、記録用紙等の
被記録媒体730を積層して保持する給紙トレイ731
と、給紙トレイ731から被記録媒体30を取り出すピ
ックアップローラ701と、被記録媒体730を搬送す
る入口搬送ローラ704、出口搬送ローラ708と、被
記録媒体730を排紙トレイ711へと排出する排紙搬
送ローラ709と、被記録媒体730に対してインクを
吐出して記録を行う記録ヘッド707を有するキャリッ
ジ706aと、被記録媒体730を入口側から出口側ま
で案内するための1枚の平板からなるプラテン732と
を有する。
【0007】記録位置まで搬送されたプラテン732上
の被記録媒体730に対して、キャリッジ移動ベルト7
05の一部に固定されたキャリッジ706aを図中矢印
a方向で示す主走査方向に走査させ、YMCKの4色の
記録ヘッド707からインクを吐出することにより複数
ライン分の記録を行う。その記録後、被記録媒体730
に対し記録幅に応じた量の搬送を行うという動作を繰り
返すことにより、1ページ分のカラー画像の記録を行
う。
【0008】カラー画像を被記録媒体730に記録する
際の記録領域は、被記録媒体730上の左右上下に、多
少の余白をとり記録を行う。この余白は、一般的には被
記録媒体730の搬送精度やキャリッジ706aの走査
の精度等により算出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な方式で被記録媒体に全面記録(余白なし記録)を行
う場合、被記録媒体と全く同じサイズの画像を被記録媒
体に記録しようとしても、被記録媒体の搬送精度やカー
トリッジの走査の精度により、記録画像と被記録媒体に
ずれが生じ、被記録媒体以外に多少のインクを吐出して
プラテンが汚れてしまい、さらにはプラテンに吐出した
分だけ被記録媒体上に余白が発生してしまうという場合
があった。搬送精度およびヘッドスキャン精度等の誤差
により余白が発生しない様にするために、被記録媒体よ
りひとまわり大きい画像を記録すると、プラテン上に
は、さらに多くのインクが吐出されることとなりプラテ
ンがさらに汚れてしまう。そして、プラテンがインクで
汚れると次に被記録媒体を記録する場合、被記録媒体の
側面や、裏面がプラテンに付着しているインクにより、
汚れてしまうこととなる。
【0010】そこで本発明は、プラテンに付着している
インクにより被記録媒体が汚れることなく、被記録媒体
に余白なし記録である全面記録を行うことが可能なイン
クジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインクジェット記録装置は、被記録媒体を搬送
する搬送手段を有し、記録領域で、複数の吐出口が形成
された記録ヘッドからインクを吐出することで前記被記
録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、
複数のローラ間に張架された複数のワイヤを有し、前記
各ワイヤが前記被記録媒体の搬送方向に駆動しながら前
記被記録媒体を搬送方向に案内する、前記記録領域に設
けられた記録領域案内手段と、前記記録ヘッドに対向し
た位置に、前記各ワイヤを介して配置された、前記記録
ヘッドから吐出されたインクを受容するインク受容部
と、前記記録領域案内手段を洗浄する洗浄手段と、前記
被記録媒体に余白なしの全面記録を行う信号を、前記記
録ヘッドに対して出力する制御部とを有することを特徴
とする。
【0012】上記の通り構成された本発明のインクジェ
ット記録装置は、被記録媒体を複数のワイヤからなる記
録領域案内手段により搬送方向に案内するため、被記録
媒体への記録時に記録ヘッドのインクが被記録媒体以外
に吐出されたとしてもワイヤへのインクの付着は、平板
状のプラテンへのインクの付着に比べ、最小限に抑制さ
れる。また、記録領域案内手段は洗浄されるため、付着
したインクが次に搬送すべき被記録媒体に再付着するこ
とを防止できる。さらに、制御部によって出力された信
号に基づき、記録ヘッドが被記録媒体以外にインクを吐
出しての全面記録を行ったとしても、記録ヘッドに対向
した位置に設けられたインク受容部により、記録ヘッド
から記録媒体以外に吐出されたインクは受容される。
【0013】各ローラは、搬送手段を構成する、被記録
媒体を挟持して搬送する搬送ローラとしても機能するも
のであってもよい。
【0014】また、各ローラは、搬送手段を構成する、
被記録媒体を挟持して搬送する搬送ローラとは独立して
駆動されるものであってもよい。この場合、被記録媒体
の先端部の記録時において、各ローラによる各ワイヤの
駆動速度を被記録媒体の搬送速度よりも速めることで、
ワイヤに付着したインクがワイヤを介して被記録媒体の
先端部の裏面に付着しないようにすることができる。ま
た、被記録媒体の後端部の記録時において、ワイヤの駆
動方向を被記録媒体の搬送方向と逆にすることで、同様
に、ワイヤに付着したインクがワイヤを介して被記録媒
体の後端部の裏面に付着しないようにすることができ
る。
【0015】また、洗浄手段は、各ワイヤに付着したイ
ンクを洗浄する第1の洗浄手段と、第1の洗浄手段を洗
浄する第2の洗浄手段を有するものであってもよいし、
この洗浄手段は、着脱可能に設けられているものであっ
てもよい。
【0016】また、第1の洗浄手段は、表面にインクを
吸収する吸収体を有する、少なくとも1つのローラを含
むものであってもよい。また、第2の洗浄手段は、表面
にインクを吸収する吸収体を有する、少なくとも1つの
ローラを洗浄する洗浄液に浸漬させるための洗浄液漕を
有するものであってもよいし、表面にインクを吸収する
吸収体を有する、少なくとも1つの前記ローラに洗浄液
を滴下して供給する洗浄液供給手段を有するものであっ
てもよい。
【0017】また、ワイヤは、櫛歯状に配列された複数
の針形状の突起部を有するものであってもよく、この場
合、被記録媒体に対して点接触の状態となるため、ワイ
ヤに付着したインクにより被記録媒体を汚す恐れが最小
限に抑制される。
【0018】記録ヘッドは、前記被記録媒体の搬送方向
に対して交差する方向である幅方向に往復移動する保持
手段に保持されているものであってもよいし、搬送方向
に対して交差する方向である幅方向に配列された各吐出
口の列長さが被記録媒体の幅よりも長いものであっても
よい。
【0019】また、記録ヘッドは、インク吐出用の熱エ
ネルギを発生するための電気熱変換体を備えているもの
であってもよいし、電気熱変換体によって印加される熱
エネルギにより、インクに生ずる膜沸騰を利用して吐出
口よりインクを吐出させるものであってもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のカ
ラーインクジェット記録装置に係わる実施形態について
詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は、本実施形態によるインクジ
ェット記録装置の概略を示す図であり、図1(a)は、
平面概略図であり、図1(b)は側面概略図である。
【0021】インクジェット記録装置は、記録用紙等の
被記録媒体30を供給するための、被記録媒体30を積
層して保持する給紙トレイ31と、給紙トレイ31から
被記録媒体30を取り出すピックアップローラ1と、ピ
ックアップローラ1から入口搬送ローラ4まで被記録媒
体30を案内する入口側プラテン32とを有する。
【0022】また、インクジェット記録装置は、入口搬
送ローラ4から出口搬送ローラ8まで被記録媒体30を
案内する、入口搬送ローラ4および出口搬送ローラ8に
張架されたワイヤ形状の複数のワイヤプラテン20と、
ワイヤプラテン20により案内されている被記録媒体3
0に対してインクを吐出して記録を行う記録ヘッド7を
有するインクカートリッジ6を着脱可能に搭載するキャ
リッジ6aと、ワイヤプラテン20を洗浄するクリーニ
ング部19とを有する。
【0023】さらに、インクジェット記録装置は、記録
がなされた被記録媒体30を排紙するため、出口搬送ロ
ーラ8から排出搬送ローラ9まで被記録媒体30を案内
する出口側プラテン33と、排出搬送ローラ9から排出
された被記録媒体30を受ける排紙トレイとを有する。
【0024】ホッパアーム10は、ホッパアーム上昇手
段14により矢印Cで示す上下方向に移動させられ、上
方向に移動することで給紙トレイ31内の被記録媒体3
0をピックアップローラ1で取り出し可能な位置まで移
動させるものである。
【0025】分離パッド15は、ピックアップローラ1
が回転することにより取り出された被記録媒体30を突
き当てることで、被記録媒体30を1枚ずつ確実に分離
するものである。
【0026】インクカートリッジ6は、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3原色また
は、これら3原色にブラック(K)を含めた4色のイン
クを収納する着脱可能なインクタンクと、YMCKのイ
ンクを吐出する4種類の記録ヘッド7を有する。キャリ
ッジ6aは、不図示の駆動プーリとアイドラプーリとの
間に張設されたキャリッジ移動ベルト5に、その一部が
固定されており、不図示のモータの回転に応じ、主走査
方向である矢印A方向に往復移動可能である。主走査方
向とは、被記録媒体30の搬送方向に対して交差する方
向である被記録媒体30の幅方向を指す。なお、インク
カートリッジ6は、キャリッジ6aに対して着脱可能に
構成されているものであってもよい。
【0027】また、記録ヘッド7は、複数の電気熱変換
体等の吐出エネルギ発生素子を配列した素子基板と、複
数の微細な吐出口およびそれらに連通した複数の液流路
溝が形成された溝付き天板とを有し、各吐出エネルギ発
生素子と各液流路溝を正確に位置合わせした状態で素子
基板と溝付き天板とを組み合わせ接合して製作されてい
るものであってもよい。そして、各吐出エネルギ発生素
子に電気エネルギを入力することで、これら各吐出エネ
ルギ発生素子に接する、外部から供給された液体に急峻
な体積変化(気泡の発生)を伴う状態変化、すなわち、
膜沸騰を生じさせ、この液体の状態変化に基づく作用力
によって吐出口から液体を吐出し、この吐出された液体
を被記録媒体30上に付着させて画像形成を行うように
構成されている。各色の記録ヘッド7はそれぞれ、60
0dpiのピッチで吐出口を304個一列に配列されて
いる。
【0028】この記録ヘッド7によるインクは、入口側
プラテン32と、出口側プラテン33との間に形成され
た距離L1の空間の吐出領域28に吐出される。この吐
出領域28の主走査方向の吐出幅である主走査方向吐出
領域27は、図2に示すように被記録媒体30の幅L2
よりも広い。
【0029】距離L1の空間の間、被記録媒体30を案
内するワイヤプラテン20は、入口側プラテン32や出
口側プラテン33のような板形状と異なりワイヤ形状で
あるため、後述するように、全面記録(余白なし記録)
を行う際、被記録媒体30の先端部あるいは後端部に吐
出されたインクが付着しにくいものとなっている。ま
た、複数のワイヤプラテン20のうち、両端側に位置す
るワイヤプラテン20は、被記録媒体30の幅L2内に
位置するため、全面記録を行っても吐出されたインクに
より汚れることはない。また、被記録媒体30のサイズ
が小さいものに対して全面記録を行う場合、両端側に位
置するワイヤプラテン20がL2より露出し、吐出され
たインクにより汚れたとしてもワイヤ形状であるため、
その汚れは板形状のプラテンに比べ少ないものとなる。
さらに、インクで汚れたワイヤプラテン20は、図3に
示すようなクリーニング部19のインクを吸収する吸収
体付ローラ24によりその汚れが洗浄される。図3で
は、吸収体付ローラ24は、1本のワイヤプラテン20
に対して、内側に2個、外側に2個設けられ、それぞれ
が対をなしている構成が示されているが、吸収体付ロー
ラ24の個数、構成等はこれに限定されるものではな
く、ワイヤプラテン20に付着した汚れを洗浄できるも
のであれば、どのような構成であってもよい。このよう
なワイヤプラテン20は、上述した入口搬送ローラ4、
出口搬送ローラ8、および吸収体付ローラ24に張架さ
れており、これら各ローラのいずれかにより、被記録媒
体30の搬送と同期して駆動される。
【0030】また、クリーニング部19の吸収体付ロー
ラ24は、容易に着脱可能に設けられているため、ユー
ザ自身が取り外して吸収体付ローラ24の洗浄、あるい
は交換を行うことができる。
【0031】インク受け17内に設けられた、インクを
含浸吸収するインク吸収体18は、全面記録により被記
録媒体30以外に吐出され、ワイヤプラテン20にも付
着しなかったインクを含浸保持するものである。
【0032】次に、本実施形態のインクジェット記録装
置による全面記録の記録工程の概略を、図4を用いて説
明する。
【0033】本実施形態のインクジェット記録装置は、
記録を開始すると、まず、給紙処理がなされ(ステップ
101)、次に、被記録媒体30先端部の記録処理(ス
テップ102)、被記録媒体30途中部の記録処理(ス
テップ103)、被記録媒体30後端部の記録処理(ス
テップ104)を行う。そして、最後に排紙処理(ステ
ップ105)を行い、記録を終了するものである。
【0034】次に、上述のような各工程における、本実
施形態のインクジェット記録装置による被記録媒体への
全面記録時の各部動作を図5および図6を用いて説明す
る。
【0035】図5(a)は、初期化状態を示す。この時
点で、外部のホストから受信した記録データをメモリ
(図11参照)上に展開し、規定の被記録媒体送りドッ
ト数分の記録データ(Mドット)が蓄積されるものであ
ってもよい。なお、本実施形態では、「M」は、304
であり、記録ヘッド7に形成された304個の吐出口に
対応するものである。また、被記録媒体送りドット数は
304ドットであり、蓄積される記録データは、304
ラスタ分となる。
【0036】まず、図5(b)に示すように、ホッパア
ーム昇降手段14を図中右方向に移動させて当接部10
aに当接させることで、ホッパアーム10を、軸10b
を中心として図中反時計方向に回転させ、ホッパアーム
10の先端部でばねにより支持された突当部10cを給
紙トレイ31内の被記録媒体30を積載した底板31a
の端部に突き当てて、入口搬送ローラ4側を上向きに傾
斜させる。
【0037】次に、図5(c)に示すように、ピックア
ップローラ1を回転させ、被記録媒体30を分離させる
べく分離パッド15に被記録媒体30を突き当てた後、
入口搬送ローラ4へと給紙する。この入口搬送ローラ4
を図中反時計方向に回転させると、出口搬送ローラ8
と、排紙搬送ローラ9が同期して回転する。入口搬送ロ
ーラ4と出口搬送ローラ8とに張架されたワイヤプラテ
ン20も当然ながら駆動される。ワイヤプラテン20の
被記録媒体30を案内する部分は、矢印Bで示す被記録
媒体30の搬送方向である副走査方向に向かって駆動さ
れる。
【0038】図5(d)は、被記録媒体30の給紙動作
終了状態を示す図である。ピックアップローラ1は、ホ
ームポジションセンサ2でホームポジションが検知され
たかどうかを判別し、ホームポジションが検知されたな
ら、その回転を停止する。入口搬送ローラ4を回転させ
被記録媒体30を搬送し、搬送センサ12で被記録媒体
30の先端が検知されたなら、この時点で、入口搬送ロ
ーラ4、出口搬送ローラ8、および排出搬送ローラ9を
停止する。このとき、被記録媒体30の先端は、入口側
プラテン32を通過し、ワイヤプラテン20に案内され
る位置に位置している。また、ホッパアーム昇降手段1
4を図中左方向に移動させて、ホッパアーム昇降手段1
4の当接部10aへの当接を解除させることで、ホッパ
アーム10を、軸10bを中心として図中時計方向に回
転させることで突当部10cの底板31aに対する突き
当てを解除し、入口搬送ローラ4側を水平状態に戻され
る。
【0039】次に、図6(a)に示すように、搬送され
てきた被記録媒体30に全面記録を開始する。外部のホ
ストから受信した記録データをメモリ(図11参照)上
に展開し、規定の被記録媒体送りドット数分の記録デー
タ(Mドット)が蓄積されると、入口搬送ローラ4をM
ドット分回転させ被記録媒体30を搬送させる。図6
(a)が1スキャン目の被記録媒体30の記録位置であ
り、記録ヘッド7よりインクを吐出すると、記録ヘッド
7の上流側半分7aが被記録媒体30上にインクを吐出
し、下流側半分7bが被記録媒体30外ヘインクを吐出
する。被記録媒体30外へ吐出されたインクは、インク
受け17内のインク吸収体18内に落ち含浸吸収され、
さらに下流側半分7bに位置するワイヤプラテン20に
も吐出される。ここで、上流側とは、被記録媒体30が
搬送されてくる側(図中右側)を指し、下流側とは、被
記録媒体30を排紙する側(図中左側)を指す。
【0040】次に、先端部の記録がなされた被記録媒体
30は、図6(b)に示すように、被記録媒体30の途
中部分を記録する位置まで入口搬送ローラ4により搬送
される。被記録媒体30の幅方向の両端外に吐出された
インク受け17内のインク吸収体18内に落ち含浸吸収
される。被記録媒体30の途中部分を記録する動作中
に、被記録媒体30の先端を余白なしに記録する際にイ
ンクにより汚れたワイヤプラテン20はクリーニング部
19を通過し、洗浄される。
【0041】被記録媒体30の途中部分の記録がなされ
た被記録媒体30は、図6(c)に示すように、被記録
媒体30の後端を記録する位置まで出口搬送ローラ8に
より搬送される。記録ヘッド7の下流側半分7bが被記
録媒体30上にインクを吐出し、上流側半分7aが被記
録媒体30外ヘインクを吐出する。被記録媒体30外へ
吐出されたインクは、インク受け17内のインク吸収体
18内に落ち含浸吸収され、さらにワイヤプラテン20
にも吐出される。途中記録時に、搬送センサ12により
被記録媒体30の後端を検知した時点から、Xドット以
上搬送させると、被記録媒体30が記録ヘッド7の吐出
領域外になってしまう場合は、記録データが存在して
も、記録動作は行わない。
【0042】最後に、図6(d)に示すように、記録が
終了した被記録媒体30は排紙トレイに排紙した図であ
る。被記録媒体30の後端を余白なしに記録する際にイ
ンクにより汚れたワイヤプラテン20は、この排紙時
に、クリーニング部19を通過し、洗浄される。
【0043】次に、本実施形態のインクジェット記録装
置による被記録媒体への全面記録時の、給紙処理の各工
程に関しては図7に示すフローチャートを、給紙処理に
続く記録処理の各工程に関しては図8に示すフローチャ
ートを、記録処理に続く被記録媒体の後端部の記録処理
の各工程に関しては図9に示すフローチャートを、被記
録媒体の後端部記録処理に続く排紙処理の各工程に関し
ては図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0044】まず、被記録媒体への全面記録時の、給紙
処理の各工程に関しては図7に示すフローチャートを用
いて説明する。
【0045】まず、外部のホストから受信した記録デー
タをメモリ(図11参照)上に展開し、規定の被記録媒
体送りドット数分の記録データ(Mドット)を蓄積する
(ステップ110)。
【0046】次に、ホッパアーム昇降手段14を図5中
右方向に移動させて(ステップ111)突当部10cを
給紙トレイ31内の被記録媒体30を積載した底板31
aの端部に突き当てて、入口搬送ローラ4側を上向きに
傾斜させる。
【0047】次に、出口搬送ローラ8と、排紙搬送ロー
ラ9とを同期して回転させ(ステップ112)、ピック
アップローラ1も回転させ(ステップ113)。なお、
ステップ112およびステップ113は同時に、つま
り、各ローラは同時に回転を開始するものであってもよ
い。
【0048】次に、ピックアップローラ1は、ホームポ
ジションセンサ2でホームポジションが検知されたかど
うかを判別し(ステップ114)、ホームポジションが
検知されたなら、その回転を停止する(ステップ11
5)。入口搬送ローラ4を回転させ被記録媒体30を搬
送し、搬送センサ12で被記録媒体30の先端が検知さ
れたなら(ステップ117)、この時点で、入口搬送ロ
ーラ4、出口搬送ローラ8、および排出搬送ローラ9を
停止する(ステップ118)。
【0049】次に、給紙処理に続く記録処理の各工程に
ついて、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0050】まず、Mラスタ分のデータがメモリに蓄積
されたかどうかを判別し(ステップ120)、蓄積され
ているなら、各搬送ローラ4、8、9をMドット分だけ
回転させる(ステップ121)。そして、Mドット分の
記録を行い(ステップ122)、次いで、搬送センサ1
2で被記録媒体30の後端部が検知されたかどうかを判
別し、被記録媒体30の後端部がまだ検知されていない
なら、ステップ120にもどり、記録を続け、後端部が
検知されたなら、記録を終了する。また、ステップ12
0において、メモリにMラスタ分のデータが蓄積されて
いないなら、排紙コマンドを受信したかどうかを判別す
る(ステップ124)。排紙コマンドを受信していない
なら、ステップ120にもどり、記録を続け、排紙コマ
ンドを受信したなら、各搬送ローラ4、8、9を現在蓄
積しているラスタ数のドット数分だけ回転させ(ステッ
プ125)、蓄積データ、すなわち、蓄積されているラ
スタ分記録を行い(ステップ126)、記録を終了す
る。
【0051】次に、図8に示した記録処理のフローの終
了後に続く、被記録媒体の後端部の記録処理について、
図9に示すフローチャートを用いて説明する。なお、こ
こで「L」は、搬送センサ12で被記録媒体30の後端
部を検知してから被記録媒体30を搬送したドット数の
累積を表し、「X」は、搬送センサ12で被記録媒体3
0の後端部を検知してから記録可能なドット数を表すも
のである。
【0052】まず、L=0として、Lを初期化する(ス
テップ130)。次に、Mラスタ分のデータがメモリに
蓄積されたかどうかを判別し(ステップ131)、蓄積
されているなら、各搬送ローラ4、8、9をMドット分
だけ回転させる(ステップ132)。そして、Mドット
分の記録を行い(ステップ133)、次いで、被記録媒
体30はMドット分の搬送がなされたので、LにM、す
なわち、304を加算する(ステップ134)。次に、
LがXを越えたかどうかを判別する(ステップ13
5)。LがXを越えた場合は、記録可能領域を越えたも
のとして記録を終了し、越えていない場合は、ステップ
131に戻り記録を続ける。また、ステップ131にお
いて、メモリにMラスタ分のデータが蓄積されていない
なら、排紙コマンドを受信したかどうかを判別する(ス
テップ136)。排紙コマンドを受信していないなら、
ステップ131にもどり、記録を続け、排紙コマンドを
受信したなら、各搬送ローラ4、8、9を現在蓄積して
いるラスタ数のドット数分だけ回転させ(ステップ13
7)、蓄積データ、すなわち、蓄積されているラスタ分
記録を行い(ステップ138)、記録を終了する。
【0053】次に、図9に示した被記録媒体の後端部記
録処理フローの終了後に続く、排紙処理について、図1
0に示すフローチャートを用いて説明する。
【0054】まず、排紙コマンドを受信したかどうかを
判別し(ステップ140)、この時点で排紙コマンドを
受信していないなら、記録可能領域を越えているので、
受信した記録データは読み捨てる(ステップ141)。
排紙コマンドを受信したなら、各搬送ローラ4、8、9
を3秒間回転させ(ステップ142)、排紙を行い、排
紙処理を終了する。なお、排紙処理における各搬送ロー
ラ4、8、9の回転時間は3秒間に限定されるものでは
ない。
【0055】次に、本実施形態によるインクジェット記
録装置の構成を示すブロック図を図11に示す。
【0056】CPU60は、プログラムメモリ61に記
録された制御プログラムに従って、このインクジェット
記録装置全体の動作を制御している。上述した各処理に
関するプログラムは、このプログラムメモリ61に記録
されている。ワーキングメモリ(RAM)62は、CP
U60による制御動作時、各種データを一時的に保存し
ている。データメモリ63は、インターフェイス64を
介して外部機器(PC等)から入力された画像データを
記憶するとともに、記録ヘッド7を駆動するための記録
データに変換した結果をも記憶している。入カポート6
5は、不図示の操作パネルの各種操作キー66、前述し
た各種センサ67等からの信号を入力する。記録制御回
路68は、CPU60の制御により入力される全面記録
等の記録データに基づいて、各色に対応したヘッド記録
ヘッド7を駆動して記録を行う。モータ75は、記録ヘ
ッドを走査させるためのキャリッジモータであり、モー
タ76は、被記録媒体30を搬送するために各種搬送ロ
ーラを回転駆動させる搬送用モータであり、モータ77
は、記録ヘッド7の回復処理や被記録媒体30の給紙処
理を行うモータである。なお、これらのモータはクラッ
チ手段などを介して、複数の用途に使用されてもよい。
出カボート73は、CPU60からの駆動信号を出力
し、ドライバ74は、出カボート73から出力される信
号に従って、モータ75、76、77をそれぞれ駆動す
る。
【0057】以上説明したように、本実施形態のインク
ジェット記録装置によれば、入口搬送ローラ4と出口搬
送ローラ8と、クリーニング部19の吸収体付ローラ2
4に張架されたワイヤ形状のワイヤプラテン20により
吐出領域28における被記録媒体30の案内を行い、こ
の吐出領域28で被記録媒体20の前後端および両端を
越えた領域にインクを吐出する。また、この際インクが
付着することで汚れたワイヤプラテン20はクリーニン
グ部19により洗浄される。よって、ワイヤプラテン2
0に付着したインクにより被記録媒体30を汚すことな
く、余白なしの全面記録を行うことができる。 (第2の実施形態)次に、本実施形態によるインクジェ
ット記録装置のクリーニング部の模式図を図12に示
す。
【0058】クリーニング部219は、ワイヤプラテン
220を挟む2つのテンションローラ206を2組有
し、この2組のテンションローラ206に、ワイヤプラ
テン220を挟み込む上部吸収体付ローラ201および
下部吸収体付ローラ200を有し、さらに、下部吸収体
付ローラ200の下方に、クリーニング液203を溜め
るクリーニング液漕202を有する。下部吸収体付ロー
ラ200は、その一部あるいは全部がクリーニング液漕
202内のクリーニング液203に常時浸漬された状態
となるように配置されている。
【0059】ワイヤプラテン220は、入口搬送ローラ
204と、出口搬送ローラ208と、クリーニング部2
19の、テンションローラ206および下部吸収体付ロ
ーラ200に張架されている。テンションローラ206
に張架されている部分のワイヤプラテン220は、各テ
ンションローラ206に対向するテンションローラ20
6により挟み込まれている。
【0060】ワイヤプラテン220は、クリーニング液
203に常時浸るように配置されている下部吸収体付ロ
ーラ200と、これに対向するように配置された上部吸
収体付ローラ201とに挟み込まれこの部分を通過する
ことで洗浄されるため、付着したインクは効果的に除去
される。また、下部吸収体付ローラ200がクリーニン
グ液漕202内のクリーニング液203に浸る構成であ
るため、ワイヤプラテン220を洗浄する下部吸収体付
ローラ200が洗浄され、ひいては、下部吸収体付ロー
ラ200に接触する上部吸収体付ローラ201をも洗浄
がなされる。
【0061】また、クリーニング部219の上部吸収体
付ローラ201および下部吸収体付ローラ200は、容
易に着脱可能に設けられているため、ユーザ自身が取り
外して上部吸収体付ローラ201および下部吸収体付ロ
ーラ200の洗浄、あるいは交換を行うことができる。
【0062】なお、本実施形態のインクジェット記録装
置の構成は、上述したクリーニング部219の構成が異
なる以外は、基本的に第1の実施形態のインクジェット
記録装置と同様であるため、詳細の説明は省略する。
【0063】以上説明したように、本実施形態のインク
ジェット記録装置も、第1の実施形態と同様に、ワイヤ
プラテン220に付着したインクにより被記録媒体を汚
すことなく、余白なしの全面記録を行うことができる。 (第3の実施形態)次に、本実施形態によるインクジェ
ット記録装置のクリーニング部の模式図を図13に示
す。
【0064】クリーニング部319の上部吸収体付ロー
ラ301の上方に、上部吸収体付ローラ301にクリー
ニング液303を滴下して供給するクリーニング液供給
部307が設けられている。余分のクリーニング液30
3は、下部吸収体付ローラ300の下方に設けられたク
リーニング液漕302内に溜まる。下部吸収体付ローラ
300は、クリーニング液漕302内のクリーニング液
303に浸らない位置に配置されている。
【0065】ワイヤプラテン320は、クリーニング液
供給部307から供給されたクリーニング液303を含
浸する上部吸収体付ローラ301および、上部吸収体付
ローラ301に対向して配置された下部吸収体付ローラ
300とに挟み込まれ、この部分を通過することで洗浄
されるため、付着したインクは効果的に除去される。
【0066】また、クリーニング部319の上部吸収体
付ローラ301および下部吸収体付ローラ300は、容
易に着脱可能に設けられているため、ユーザ自身が取り
外して上部吸収体付ローラ301および下部吸収体付ロ
ーラ300の洗浄、あるいは交換を行うことができる。
【0067】なお、本実施形態のインクジェット記録装
置の構成は、上述した以外は、基本的に第2の実施形態
のインクジェット記録装置と同様であるため、詳細の説
明は省略する。
【0068】以上説明したように、本実施形態のインク
ジェット記録装置も、第1および第2の実施形態と同様
に、ワイヤプラテン320に付着したインクにより被記
録媒体を汚すことなく、余白なしの全面記録を行うこと
ができる。 (第4の実施形態)次に、図14に、本実施形態による
インクジェット記録装置の概略を示す。
【0069】ワイヤプラテン420は、入口側プラテン
432と出口側プラテン433とに形成された空間部4
50に設けられた入口テンションローラ410と、出口
テンションローラ411と、クリーニング部419内に
設けられた不図示のローラと張架されている。
【0070】入口テンションローラ410および出口テ
ンションローラ411は、被記録媒体430の搬送とは
非同期に、入口搬送ローラ404および出口搬送ローラ
408に対して独立に駆動される。このため、本実施形
態のインクジェット記録装置は、被記録媒体430の先
端記録時あるいは途中記録時は、ワイヤプラテン420
を被記録媒体430の搬送方向に、被記録媒体430の
搬送速度よりも速く駆動させ、一方、被記録媒体430
の後端記録時はワイヤプラテン420を連続的に被記録
媒体430の逆搬送方向に回転させることができる。す
なわち、被記録媒体430の先端部の記録時において、
ワイヤプラテン420の駆動速度を被記録媒体430の
搬送速度よりも速めることで、ワイヤプラテン420に
付着したインクがワイヤプラテン420を介して被記録
媒体430の先端部の裏面に付着しないようにすること
ができる。また、被記録媒体430の後端部の記録時に
おいて、ワイヤプラテン420の駆動方向を被記録媒体
430の搬送方向と逆にすることで、同様に、ワイヤプ
ラテン420に付着したインクがワイヤプラテン420
を介して被記録媒体430の後端部の裏面に付着しない
ようにすることができる。
【0071】また、クリーニング部419は、容易に着
脱可能に設けられているため、ユーザ自身が取り外して
洗浄、あるいは交換を行うことができる。
【0072】なお、本実施形態のインクジェット記録装
置の構成は、上述した以外は、基本的に第1の実施形態
のインクジェット記録装置と同様であるため、詳細の説
明は省略するが、クリーニング部419内の構成は、第
1ないし第3の実施形態で示した構成であってもよい。
【0073】以上説明したように、本実施形態のインク
ジェット記録装置も、第1ないし第3の実施形態と同様
に、ワイヤプラテン420に付着したインクにより被記
録媒体430を汚すことなく、余白なしの全面記録を行
うことができる。 (第5の実施形態)次に、図15に、本実施形態のワイ
ヤプラテンの一部拡大図を示す。
【0074】入口搬送ローラ504と、出口搬送ローラ
508と、不図示のクリーニング部のローラとに張架さ
れたワイヤプラテン520の、被記録媒体530の搬送
面側には、複数の櫛歯状針521が設けられている。す
なわち、被記録媒体530は、櫛歯状針521の先端部
にのみが接触した点接触の状態にある。よって、ワイヤ
プラテン520と被記録媒体530との接触面積は、櫛
歯状針521がなく、直接ワイヤプラテン520が被記
録媒体530に接触している接触面積に比べて非常に小
さいものとなっている。このため、被記録媒体530の
先端あるいは後端を記録する際に記録ヘッド507から
吐出され、ワイヤプラテン520に付着したインクがク
リーニング部により洗浄しきれなかったとしても、上述
したように、ワイヤプラテン520と被記録媒体530
との接触面積が非常に小さいため、被記録媒体530が
汚れる恐れをさらに小さくすることができる。
【0075】なお、本実施形態のインクジェット記録装
置の構成は、上述した以外は、基本的に第1の実施形態
のインクジェット記録装置と同様であるため、詳細の説
明は省略するが、クリーニング部内の構成は、第1ない
し第3の実施形態で示した構成であってもよい。
【0076】また、ワイヤプラテン520は、入口搬送
ローラ504と、出口搬送ローラ508とに張架される
ものでなく、第4の実施形態に示したような入口搬送ロ
ーラ504および出口搬送ローラ508とは独立して駆
動されるローラに張架されているものであってもよい。
【0077】以上説明したように、本実施形態のインク
ジェット記録装置も、第1ないし第4の実施形態と同様
に、ワイヤプラテン520に付着したインクにより被記
録媒体530を汚すことなく、余白なしの全面記録を行
うことができる。 (第6の実施形態)次に、図16に、本実施形態による
インクジェット記録装置の側面概略図を示す。
【0078】記録部はヘッドユニット660内に固定さ
れたYMCKの4色の長尺ラインの記録ヘッド607に
より構成され、各色の記録ヘッド607はそれぞれ、6
00dpiのピッチで吐出口を2304個一列に配列さ
れたものである。この記録ヘッド607の吐出口の列の
長さは、被記録媒体630の幅よりも広い、すなわち、
搬送方向に対して交差する方向である幅方向に配列され
た各吐出口の列長さが被記録媒体630の幅よりも長い
ため、被記録媒体630に余白を形成することなく、全
面記録を行うことができる。また、記録ヘッド607に
供給するためのインクを内部に収納するインクタンクを
有するインクカートリッジ606は、ヘッドユニット6
60とは独立して設けられている。
【0079】給紙部650より給紙された被記録媒体6
30を、ワイヤプラテン620上を搬送させながら、そ
れぞれ各色の記録ヘッド607の記録位置タイミングで
記録ヘッド607からインクを吐出して記録を行い、記
録終了後は、排紙部651に排出される。
【0080】記録の際に、被記録媒体630以外に吐出
されたインクは、内部にインク吸収体を有するインク受
け617内に溜まる。図16では、インク受け617
は、YMCKの4色に対応した4つのインク受け617
として構成されているが、これに限定されるものではな
い。また、記録ヘッド607の吐出口のピッチおよび個
数も600dpiおよび2304個に限定されるもので
はない。
【0081】なお、本実施形態のインクジェット記録装
置の構成は、上述した以外は、基本的に第1の実施形態
のインクジェット記録装置と同様であるため、詳細の説
明は省略するが、クリーニング部内の構成は、第1ない
し第3の実施形態で示した構成であってもよい。
【0082】また、ワイヤプラテン620は、入口搬送
ローラ604と、出口搬送ローラ608とに張架される
ものでなく、第4の実施形態に示したような入口搬送ロ
ーラ604および出口搬送ローラ608とは独立して駆
動されるローラに張架されているものであってもよい。
【0083】以上説明したように、本実施形態のインク
ジェット記録装置も、第1ないし第5の実施形態と同様
に、ワイヤプラテン620に付着したインクにより被記
録媒体630を汚すことなく、余白なしの全面記録を行
うことができる。
【0084】なお、本発明は、第1ないし第6の実施形
態を例として説明してきたが、これらになんら限定され
るものではなく、また、各実施形態を組み合わせて用い
るものであってもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
記録媒体を複数のワイヤからなる記録領域案内手段によ
り搬送方向に案内するため、記録ヘッドのインクが被記
録媒体以外に吐出されたとしてもワイヤへのインクの付
着は、最小限に抑制される。また、記録領域案内手段は
洗浄されるため、付着したインクが次に搬送すべき被記
録媒体に再付着することを防止できる。さらに、制御部
からの信号により全面記録を行ったとしても、記録ヘッ
ドから記録媒体以外に吐出されたインクはインク受容部
に受容される。よって、被記録媒体を汚さずに余白なし
の全面記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるインクジェット
記録装置の平面概略図および側面概略図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置における
主走査方向吐出領域と被記録媒体の幅との関係を示す図
である。
【図3】図1に示したインクジェット記録装置のクリー
ニング部を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態によるインクジェット
記録装置の被記録媒体への記録工程の概略フローチャー
トである。
【図5】図1に示したインクジェット記録装置による被
記録媒体への記録工程における各部の動作を説明する図
である。
【図6】図5に示した記録工程に続く記録工程での、イ
ンクジェット記録装置の各部の動作を説明する図であ
る。
【図7】本発明の第1の実施形態によるインクジェット
記録装置の被記録媒体への給紙処理を説明するフローチ
ャートである。
【図8】図8に示したフローに続いて行われる被記録媒
体の記録処理を説明するフローチャートである。
【図9】図8に示したフローに続いて行われる被記録媒
体の後端部の記録処理を説明するフローチャートであ
る。
【図10】図9に示したフローに続いて行われる排紙処
理のフローチャートを示す。
【図11】本発明の第1の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置の制御系のブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置のクリーニング部を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置のクリーニング部を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置の平面概略図および側面概略図である。
【図15】本発明の第5の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置のワイヤプラテンの一部拡大図である。
【図16】本発明の第6の実施形態によるインクジェッ
ト記録装置の側面概略図である。
【図17】従来のインクジェット記録装置の一例の平面
概略図および側面概略図である。
【符号の説明】
1 ピックアップローラ 2 ホームボジションセンサ 4、204、204、404、504、604 入口
搬送ローラ 5 キャリッジ移動ベルト 6、606 インクカートリッジ 6a キャリッジ 7、507、607 記録ヘッド 7a 上流側半分 7b 下流側半分 8、208、408、508、608 出口搬送ロー
ラ 9 排出搬送ローラ 10 ホッパアーム 10a 当接部 10b 軸 10c 突当部 11 排紙トレイ 12 搬送センサ 14 ホッパアーム昇降手段 15 分離パッド 17、617 インク受け 18 インク吸収体 19、219、319 クリーニング部 20、220、320、420、520、620 ワ
イヤプラテン 24 吸収体付ローラ 27 主走査方向吐出領域 30、530、630 被記録媒体 31 給紙トレイ 31a 底板 32、432 入口側プラテン 33、433 出口側プラテン 60 CPU 61 プログラムメモリ 62 ワーキングメモリ 63 データメモリ 64 インターフェイス 65 入力ポート 66 操作キー 67 センサ類 68 記録制御部 74 ドライバ 75、76、77 モータ 200、300 下部吸収体付ローラ 201、301 上部吸収体付ローラ 202、302 クリーニング液漕 203、204 クリーニング液 206 テンションローラ 307 クリーニング液供給部 450 空間部 521 櫛歯状針 624 排紙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA16 EA27 EB13 EB36 EC12 EC34 FA03 HA29 HA33 JB18 JC10 JC13 2C058 AB18 AB19 AC07 AC17 AF20 AF23 AF25 AF31 DA09 DA34 3F049 AA10 DA11 DA12 LA07 LB03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体を搬送する搬送手段を有し、
    記録領域で、複数の吐出口が形成された記録ヘッドから
    インクを吐出することで前記被記録媒体に記録を行うイ
    ンクジェット記録装置において、 複数のローラ間に張架された複数のワイヤを有し、前記
    各ワイヤが前記被記録媒体の搬送方向に駆動しながら前
    記被記録媒体を搬送方向に案内する、前記記録領域に設
    けられた記録領域案内手段と、 前記記録ヘッドに対向した位置に、前記各ワイヤを介し
    て配置された、前記記録ヘッドから吐出されたインクを
    受容するインク受容部と、 前記記録領域案内手段を洗浄する洗浄手段と、 前記被記録媒体に余白なしの全面記録を行う信号を、前
    記記録ヘッドに対して出力する制御部とを有することを
    特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記各ローラは、前記搬送手段を構成す
    る、前記被記録媒体を挟持して搬送する搬送ローラとし
    ても機能する請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記各ローラは、前記搬送手段を構成す
    る、前記被記録媒体を挟持して搬送する搬送ローラとは
    独立して駆動される請求項1に記載のインクジェット記
    録装置。
  4. 【請求項4】 前記洗浄手段は、前記各ワイヤに付着し
    たインクを洗浄する第1の洗浄手段と、前記第1の洗浄
    手段を洗浄する第2の洗浄手段を有する請求項1ないし
    3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記洗浄手段は、着脱可能に設けられて
    いる請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の洗浄手段は、表面にインクを
    吸収する吸収体を有する、少なくとも1つの前記ローラ
    を含む請求項4または5に記載のインクジェット記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第2の洗浄手段は、表面にインクを
    吸収する吸収体を有する、少なくとも1つの前記ローラ
    を洗浄する洗浄液に浸漬させるための洗浄液漕を有する
    請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の洗浄手段は、表面にインクを
    吸収する吸収体を有する、少なくとも1つの前記ローラ
    に洗浄液を滴下して供給する洗浄液供給手段を有する請
    求項6または7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記ワイヤは、櫛歯状に配列された複数
    の針形状の突起部を有する請求項1ないし8のいずれか
    1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、前記被記録媒体の
    搬送方向に対して交差する方向である幅方向に往復移動
    する保持手段に保持されている請求項1ないし9のいず
    れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは、前記搬送方向に対
    して交差する方向である幅方向に配列された前記各吐出
    口の列長さが前記被記録媒体の幅よりも長い請求項1な
    いし9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装
    置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、インク吐出用の熱
    エネルギを発生するための電気熱変換体を備えている請
    求項1ないし11のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドは、前記電気熱変換体
    によって印加される熱エネルギにより、インクに生ずる
    膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させる請求項
    12に記載のインクジェット記録装置。
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