JP2005329595A - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の短尺ヘッドを着脱可能に組み合わせて長尺ヘッドを構成し、高速吐出を可能とするとともに、構造の簡略化、歩留り向上及びメンテナンス性の向上を図る。
【解決手段】液滴を吐出する吐出口を有する複数の短尺ヘッドモジュールをベース基板に組み込むことで長尺ヘッドとして構成された液滴吐出ヘッドであって、前記ベース基板にその長手方向の全域にわたって形成された、前記各短尺ヘッドモジュールに液を供給するための共通の供給流路と、前記各短尺ヘッドモジュールを前記ベース基板に着脱可能に取り付けるための位置決め機構と、を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供することにより前記課題を解決する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に係り、特に、複数の短尺ヘッドを被記録媒体幅方向に着脱可能に並べて長尺のラインヘッドを形成するようにした液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
従来より、例えばノズルにインクを供給し、ノズルから被記録媒体に向けてインクを微小なインク滴として吐出させて記録を行うインクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッドが知られている。また、このようなノズル(液滴吐出口)を多数配列させたインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)と被記録媒体を相対的に移動させながら、印字データ(画像データ)に応じて、ノズルからインクを液滴として吐出して被記録媒体上に画像を形成する画像形成装置としてインクジェットプリンタが知られている。
インクジェットプリンタには、短尺のヘッドを被記録媒体の幅方向に走査させながら記録を行うシリアルヘッドや、被記録媒体の最大幅に対応する長さを有し、その長さの全域に対応してノズルが配列されている長尺のラインヘッドを用いるものがある。
シリアルヘッドを用いたものでは、被記録媒体の幅方向に走査して1ライン(または数ライン)記録する毎に被記録媒体を幅方向と直交する方向に1度の幅方向への走査で記録したライン数分だけ搬送して記録を行っており、短尺ヘッドを被記録媒体の幅方向に走査するキャリッジ等の搬送系を必要とするとともに、キャリッジの移動と被記録媒体との複雑な走査制御を必要とする。
これに対し、ラインヘッドを用いたものでは、ノズルの配列方向と直交する方向に被記録媒体を走査させるのみで被記録媒体の全面に画像記録を行うことができ、短尺ヘッドを走査するキャリッジ等の搬送系が不要となり、また、キャリッジの移動と被記録媒体との複雑な走査制御も不要となる。また、被記録媒体だけをその幅方向と直交する方向に移動することで被記録媒体全面に記録できるので、シリアルヘッドを用いたプリンタに比べて記録速度の高速化が実現できる。
インクジェットプリンタでは、ノズルから吐出されたインクによって形成されるドットを組み合わせることにより1つの画像が表現されている。これらドットのサイズを小さくし、1画像あたりの画素数が多くなるように、インクジェットヘッドに搭載されるノズルを高密度化することによって高画質が実現されている。
一般的に、長尺のラインヘッドを製作するときには、ノズル位置の高精度化が必須である。しかし部品を長尺化するとノズル数の増加から歩留りが悪くなったり、加工上累積ピッチ誤差が大きくなる傾向がある等の問題が発生する。そこで従来、これらの問題を回避するために、複数の小さなヘッドを高精度に位置決めしてつなげることにより長尺のラインヘッドを製作する方法がいろいろ提案されている。
例えば、ヘッド長手方向から傾斜した方向に複数の圧力室を並べた圧力室列を、ヘッド長手方向に互いに平行に複数列配列し、さらに各圧力室列の列方向と平行な辺を有する平行四辺形状に形成されたアクチュエータブロックを互いに離隔させてヘッド長手方向に配列して長尺のラインヘッドを構成することにより、ライン型のインクジェットヘッド及びそれを備えた記録装置において、薄膜アクチュエータの圧電特性及び膜厚等の特性の均一化、膜の割れの防止、製造の歩留りの向上、製造設備の小型化、低価格化などを図るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、用紙送り方向を横切るようにインク流路を形成し、このインク流路の両側に、インク流路側よりインクを導くように交互にヘッドチップを配置して、ヘッドチップ(短尺ヘッド)をつなぎ合わせてラインヘッドを構成することにより、簡易な構成により印刷精度を高解像度化するようにするものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
また、(交換可能な)保守交換単位の(短尺の)マトリクス形インクジェットヘッドを交互に並べてライン形インクジェットプリンタを構成する場合に、上記交互に並べる短尺のヘッドを合わせて数えて、奇数番目のヘッドを位置決め固定し、偶数番目のヘッドは1画素分の調整幅を持つようにして、印刷幅不良とヘッドのつなぎ目での印刷不整を回避するようにしたものが知られている(例えば、特許文献3等参照)。
また、短尺ヘッドを複数用いて実質的に多数のノズルを備えた長尺ヘッドを実現する場合に、サブキャリッジに短尺ヘッドを装脱着自在に配列して長尺化して、短尺ヘッド間の繋ぎ目のノズルがない部分においては、ヘッドをずらして再度走査して印刷するようにしたものが知られている(例えば、特許文献4等参照)。
なお、ヘッドを長尺化した場合には、各圧力室にインクを均一に、且つ高速に供給することが重要となるが、このインクの供給に関して、圧力室の一端を第1のリザーバに連通させ、圧力室の他端は第2のリザーバに連通させ、さらに第3のリザーバを第1のリザーバの他端と第2のリザーバの他端と連通させるようにして、片側のリザーバにインクを供給し、もう一方から排出することで、圧力室内の液を循環させるようにして、インク充填の均一化、高速化、無駄インクの抑制を図り、ランニングコストを抑えるようにするものが知られている(例えば、特許文献5等参照)。
特開2002−225263号公報 特開2002−36522号公報 特開2002−337320号公報 特開2001−96734号公報 特開平6−143602号公報
しかしながら、従来の短尺ヘッドを並べて長尺化したラインヘッドにおいては、個々の短尺ヘッドが完全に独立しているため、個々の短尺ヘッド毎に内圧をコントロールしないとインク供給のばらつきにより安定性が低下するという問題がある。
また、上記特許文献1に記載のものでは、分割されているのがアクチュエータだけであるため、流路部材は長尺加工となり、累積ピッチ誤差が大きくなり、また流路の一部が故障しただけでヘッド全体を交換しなければならないという問題がある。
また、上記特許文献2に記載のものでは、分割されたヘッドチップは共通流路の基盤に固定されているため、ヘッド交換ができず、やはり一部のノズルから吐出できなくなるとヘッド全体を交換しなければならないという問題がある。
また、上記特許文献3に記載のものは、マトリクス配列により共通液室の断面積が増加し、高粘度のインクを吐出可能であり、それぞれのヘッドは交換可能であるが、ヘッド交換時にヘッドに液が残っているため、メンテナンス性が悪い。
また、上記特許文献4に記載のものは、ヘッドが完全に独立して個別的に内圧コントロールを行っており、またヘッド繋ぎ目にノズルのない隙間があるため、1画面をシングルパスで印刷できないという問題がある。さらに、上記特許文献3のものと同様に、ヘッド交換時にヘッドに液が残っているため、メンテナンス性が悪いという問題もある。
また、上記特許文献5に記載のものは、圧力室に複数の供給絞りがあるため、圧力損失が小さくなり、インク吐出時のインクの戻り量が大きくなるため、インク吐出に必要なアクチュエータのエネルギーが大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、複数の短尺ヘッドを着脱可能に組み合わせて長尺ヘッドを構成し、高速吐出を可能とするとともに、構造の簡略化、歩留り向上及びメンテナンス性の向上を図ることのできる液滴吐出ヘッド及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液滴を吐出する吐出口を有する複数の短尺ヘッドモジュールをベース基板に組み込むことで長尺ヘッドとして構成された液滴吐出ヘッドであって、前記ベース基板にその長手方向の全域にわたって形成された、前記各短尺ヘッドモジュールに液を供給するための共通の供給流路と、前記各短尺ヘッドモジュールを前記ベース基板に着脱可能に取り付けるための位置決め機構と、を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供する。
これにより、短尺ヘッドモジュールが故障した場合に、部分的に短尺ヘッドモジュール単位でヘッド交換が可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
また、請求項2に示すように、前記各短尺ヘッドモジュールを前記ベース基板に着脱可能に取り付ける際、前記各短尺ヘッドモジュールを、前記ベース基板の長手方向においてその一部が相互にオーバーラップするように配置するとともに、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内の液流路とが直接連通するような連結部によって取り付けるようにしたことを特徴とする。
これにより、液滴吐出口(ノズル)を高密度に配置した長尺ヘッドを構成することができる。さらに、短尺ヘッドモジュールのつなぎ部の打滴補正が容易に可能な構造とすることができる。
また、請求項3に示すように、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内の液流路との前記連結部を、前記短尺ヘッドモジュールと前記ベース基板との取り付けの際の前記位置決め機構と兼用としたことを特徴とする。これにより、各短尺ヘッドモジュールの取り付けが容易になるとともに、構造を簡略化させることができる。
また、請求項4に示すように、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内の液流路との前記連結部において前記ベース基板側に逆止弁が設けられたことを特徴とする。これにより、ヘッド交換時に液滴が漏れないためヘッドの交換作業効率が向上する。
また、請求項5に示すように、前記短尺ヘッドモジュールを交換する際、前記ベース基板側に設けらた逆止弁により前記交換する短尺ヘッドモジュール内の液を空にしてから取り外すことができるようにしたことを特徴とする。これにより、液を無駄にすることなく容易に短尺ヘッドの交換を行うことができる。
また、請求項6に示すように、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路は、前記ベース基板内で液滴を循環させるため、行き止まりのない流路構造を有することを特徴とする。これにより、各短尺ヘッドモジュールに対し液滴を循環供給することができ、各短尺ヘッドに液滴が行き渡り易くなるとともに、各短尺ヘッドモジュールに液滴を効率的に充填し、液滴を循環させることで高速吐出を実現することができる。
また、請求項7に示すように、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内のそれぞれの液流路との連結部が、前記短尺ヘッドモジュール側に少なくとも2箇所以上設置されたことを特徴とする。これにより、短尺ヘッド側の液滴流路において液滴を循環させることが可能となり、液滴の初期装填性が良好となるとともに、気泡の排出性を向上させることができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置を提供する。さらに、請求項9に示すように、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路の流路抵抗ローカリティデータに基づいて、前記各短尺ヘッドモジュールの吐出量を補正する駆動波形を前記各短尺ヘッドモジュールに与えるようにしたことを特徴とする。
これにより、長尺ヘッドの流路抵抗ローカリティを抑制して、安定した液滴供給及び安定した吐出量を確保することができる。
以上説明したように、本発明に係る液滴吐出ヘッド及び画像形成装置によれば、ベース基板の長手方向の全域にわたって形成された共通の供給流路に対して、複数の短尺ヘッドモジュールをこれから液の供給を受けるように着脱可能に取り付けることにより、高速吐出を可能とするとともに、構造の簡略化、歩留り向上及びメンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る液滴吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向にカールさせながら加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図1において図示省略)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。なお、ベルト33の詳細は後述する。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。詳細な構造例は後述するが、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yは、図2に示したように、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
図2に矢印で示す記録紙16の送り方向(紙搬送方向、上述した主走査方向と直交する方向であり、これを副走査方向という。)に沿って上流側(図2の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K,12C,12M,12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色ごとに設けられてなる印字部12によれば、副走査方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向である副走査方向と直交する主走査方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、上で記録紙16の搬送方向を副走査方向とし、これに直交する記録紙16の幅方向を主走査方向としたが、ノズルの駆動制御方法である主走査及び副走査の概念についてここで説明しておく。
記録媒体(記録紙16)の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドでノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動、(3)ノズルをブロックに分割してブロック毎にそのブロック内のノズルを片方から他方に向かって順次駆動、等の駆動方法があり、記録媒体の幅方向(記録媒体の搬送方向と直交する方向)に1ラインまたは1個の帯状を印字するようなノズルの駆動方法を主走査と定義する。
また、上述したフルラインヘッドと記録媒体とを相対的に移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるラインまたは複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うようなノズルの駆動方法を副走査と定義する。
なお、本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは不図示の管路を介して各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサ(図9の符号24A)で構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。また、印字検出部24には、打滴されたドットに光を照射させる光源を備えている。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。なお、大きめの用紙に本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26には、オーダ別に画像を集積するソーターが設けられる。
次に、印字ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
図3に、本実施形態の印字ヘッドを下から見た底面図を示す。図3に示すように、印字ヘッド50は、高剛性の長尺のベースプレート(ベース基板)50aの長手方向に沿って上下に2本平行に並んだ共通液室90が配置され、各共通液室90に対して短尺ヘッド(短尺ヘッドモジュール)92が(図3に示す例では上下の各共通液室90に対してそれぞれ3個ずつ)互い違いに配列されて長尺のラインヘッドを構成している。ここで共通液室90とは、短尺ヘッド92にインクを供給するための共通の供給流路である。
各短尺ヘッド92は、ベースプレート50aに対して着脱自在に取り付けられており、簡単に取り外し可能であり、故障時にはその故障した短尺ヘッド92のみを個別に交換すれば済むようになっている。また各短尺ヘッド92は、ベースプレート50aの長手方向において多少相互にオーバーラップするように設置され、短尺ヘッド92毎の繋ぎ部の補完を行うようになっている。
なお、高剛性の長尺のベースプレート50aは、薄板を複数枚積層して形成された剛体であってもよい。また、共通液室90の両端には、インク貯蔵/装填部14のインクを貯蔵するタンクからインクの供給を受けるインク供給口91が設けられている。
各短尺ヘッド92には、複数の支流94が設けられており、支流94の一端にはベースプレート50aの共通液室90からインクの供給を受けるためのインク供給口93が設けられている。ここで支流とは、短尺ヘッド内の液(インク)流路であり、ベースプレート50aの共通液室90がいわば本流であるのに対して、支流と名付けたものである。
図4に、一つの短尺ヘッド92を拡大して示す。短尺ヘッド92の各支流94に沿ってインクを吐出するノズル51が形成されている。図4は模式的に表したものであり、支流94の数や各支流94に設置されるノズル51の数は図示されたものに限定されるものではなく、実際には各短尺ヘッド92にはもっと多数のノズル51が設置されていてもよい。また、支流94もこのように各インク供給口93から1本延びるだけでなく、インク供給口93から延びる支流94からさらに支流(副支流)が枝分かれして、この枝分かれした支流毎に複数のノズルが形成されるようになっていてもよい。
各ノズル51には、ノズル51からインクを吐出させるための圧力をインクに加える圧力室等から成る圧力室ユニットが対応している。図5に、一つのノズル51に対応した圧力室ユニット54を平面図で示す。
圧力室ユニット54は、ノズル51に連通した圧力室52と、支流94(図5では図示省略)から圧力室52内にインクを供給するためのインク供給口(供給絞り)53を有している。図5に示すように、圧力室52は、平面形状が略正方形状をなしており、その対角線の両端にノズル51及びインク供給口53が形成されている。
図6に、図5中のVI-VI 線に沿った断面図を示す。図6に示すように、圧力室52の天面を構成している振動板56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52に連通したノズル51からインクが吐出される。
一方、圧力室52はインク供給口53を通じて支流94と連通しており、インクが吐出されると支流94からインク供給口53を介して新しいインクが圧力室52に供給されるようになっている。
図7に、図4中のVII-VII 線に沿った断面図を示す。但し図7においては、各短尺ヘッド92のベースプレート50aへの取り付け方がよくわかるように短尺ヘッド92とベースプレート50aとを離して表示している。
図7に示すように、各短尺ヘッド92とベースプレート50aとの取り付け部(連結部)においては、短尺ヘッド92のインク供給口93を突出させた突起部95にOリング96を挟んでベースプレート50aの取り付け穴50bに固定することでシール性が確保されるとともに、短尺ヘッド92内の支流94とベースプレート50aに形成された共通液室90とを直接連通させるようになっている。
このとき、短尺ヘッド92をベースプレート50aに取り付ける際、ベースプレート50aと短尺ヘッド92との位置決めを行う位置決め機構がそれぞれに設置されている。位置決め機構としては、特に限定されるものではなく、例えばそれぞれに設けたピンとこれを差し込む穴との嵌合によって行ってもよいし、それぞれに設けた基準穴を例えば自動機等でその画像を認識して位置決めを行うようにしてもよい。あるいは、前記短尺ヘッド92の突起部95とベースプレート50aの取り付け穴50bで構成される連結部を、単に液滴流路を連通させるための連結部としてだけでなく、位置決め機構としても兼用するようにしてもよい。このように位置決め機構を備えることにより、短尺ヘッド92の取り外し及び取り付けを容易に行うことができる。また、場合によっては、着脱作業を完全に自動化することも可能である。
また、連結部のベースプレート50a側の取り付け穴50bには、逆止弁98が設置されており、逆止弁98の働きによってインクを抜かなくとも、短尺ヘッド92をベースプレート50aから着脱する際にインクが漏れるようなことはない。このとき、逆止弁98を制御可能な弁として、短尺ヘッド92に大気開放可能な弁を取り付けることにより、ベースプレート50aから短尺ヘッド92を取り外す前に、取り外す短尺ヘッド92内のインクのみを抜き取るようにすることも可能である。
このようにして短尺ヘッド92をベースプレート50aに取り付けることにより、ベースプレート50aの共通液室90からインク供給口93を介して短尺ヘッド92内の支流94に供給されたインクは、図6に示すように短尺ヘッド92内の支流94から圧力室ユニット54のインク供給口53を介して各ノズル51に対応する圧力室52へと配分される。
このように、ベースプレート50a上に形成された十分なインク容量を確保した共通液室90からすべての短尺ヘッド92がインクの供給を受けられるようになっている。このとき、本実施形態においては、各短尺ヘッド92が完全に独立しているわけではないので、全体で内圧コントロールすればよい。
すなわち、本実施形態では、ベースプレート50aの長手方向に平行に2本設けた共通液室90に十分なインク容量を確保することができ、全ての短尺ヘッド92がこの共通液室90に連通するように取り付けられており、共通液室90を共有しているため、内圧コントロールをまとめて行うことができる。その結果、インクを効率的に各短尺ヘッド92に供給できるとともに、その内圧コントロールも容易であり、インクの高速吐出が可能となる。さらに、制御の簡略化、構造の簡略化を達成することができる。
また、各短尺ヘッド92は、個別にキャップ機構を有し、個別にクリーニングが可能であることが好ましい。これにより、廃インク量を抑制することができる。
図8に、各短尺ヘッド92毎にキャップ機構を有するようにしたインク供給系の概略構成を示す。
インク供給タンク60はインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、図示しない補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。なお、図8に示すインク供給タンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図8に示したように、インク供給タンク60から短尺ヘッド92へは、ベースプレート50aの共通液室90を介してインクが供給される。インク供給タンク60と短尺ヘッド92の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図8には示さないが、印字ヘッド50の近傍又はベースプレート50aと一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパ効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル51近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル51面の清掃手段としてのクリーニングブレード66とが各短尺ヘッド92毎に設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、図示しない移動機構によって短尺ヘッド92に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から短尺ヘッド92下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によって短尺ヘッド92に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、短尺ヘッド92に密着させることにより、ノズル51面(インク吐出面)をキャップ64で覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ある時間以上インクが吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなってしまう。このような状態になると、アクチュエータ58が動作してもノズル51からインクを吐出できなくなってしまう。
このような状態になる前に(アクチュエータ58の動作により吐出が可能な粘度の範囲内で)アクチュエータ58を動作させ、その劣化インク(粘度が上昇したノズル近傍のインク)を排出すべくキャップ64(インク受け)に向かって予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き)が行われる。
また、短尺ヘッド92内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、アクチュエータ58が動作してもノズルからインクを吐出させることができなくなる。このような場合には短尺ヘッド92にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。
この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。なお、吸引動作は圧力室52内のインク全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には予備吐出を行う態様が好ましい。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構(ワイパー)により短尺ヘッド92のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。なお、該ブレード機構によりインク吐出面の汚れを清掃した際に、該ブレードによってノズル51内に異物が混入することを防止するために予備吐出が行われる。
図9はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50の各短尺ヘッド92のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図9において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して一つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて印字ヘッド50(各色の印字ヘッド12K,12C,12M,12Y)のアクチュエータを駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
このように、本実施形態によれば長尺ヘッドを構成すべきベースプレート(べース基板)に共通の供給流路(共通液室90)を持ち、これに対して容易に取り外し可能な短尺ヘッド92を組み合わせて長尺ラインヘッド(印字ヘッド50)を形成するようにしたため、共通液室に十分な容量を確保でき、内圧コントロールをベースプレートのみにすればよく、構造を簡略化することができる。
また、各短尺ヘッドのベースプレートへの取り付け、取り外しが容易であり、組み立て、交換作業工数を低減することができ、メンテナンス性を向上させることができる。さらに、長尺ラインヘッドを構成する一つの短尺ヘッドで故障が発生した場合には、その故障した短尺ヘッドのみを交換すればよいため、特率向上、歩留り向上及びメンテナンス効率を向上させることが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態も前述した第1実施形態と同様に、高剛性の長尺のベースプレートに十分な容量の流路を設け、これに対して取り外し可能に複数の短尺ヘッドを組み合わせて長尺のラインヘッドを構成するようにしたものであり、画像形成装置としての全体構成は第1実施形態と略同様である。
図10に、第2実施形態の印字ヘッドを示す。図10は、本実施形態の印字ヘッドを下から見た底面図である。
図10に示すように、本実施形態の印字ヘッド150は、高剛性の長尺のベースプレート150aの長手方向に沿って上下に2本平行に並べて共通液室190が配置されている。さらに、長手方向に対し所定の傾きを有する複数の共通液室190aにより、長手方向に平行に並んだ2本の共通液室190、190の間を掛け渡し、梯子状の共通液室が形成される。
また、長手方向に2本平行に配置された共通液室190の両端にはそれぞれインクタンクからインクの供給を受けるインク供給口191a、191bが設けられている。そして図10に矢印で示すように、長手方向に平行な共通液室190の一方のインク供給口191aからインクを取り入れ、長手方向に平行な2本の共通液室190、190及びこれらを掛け渡す共通液室190aの間にインクを循環させ、長手方向に平行な共通液室190の他方のインク供給口191bからインクを出すようにして、すべての共通液室(長手方向に平行な共通液室190及びこれらを掛け渡す共通液室190a)が行き止まりなく、一定方向のインクの流れを形成し、全体をインクが循環するようにする。
また、このとき図10には破線で1つだけ示したが、上下2本の長手方向に平行な共通液室190、190を結んでいる共通液室190aに対し、一つずつ短尺ヘッド192を取り付けるようにして、短尺ヘッド192の支流にインクを供給するようにする。
図11に、本実施形態において、長手方向に平行な2本の共通液室190、190の間を掛け渡す共通液室190a上に配置された短尺ヘッド192を示す。
図11に示すように、短尺ヘッド192には、複数の支流194が、ベースプレート150a(図10参照)の長手方向に対し所定の角度を有して、それぞれ平行に形成されている。各支流194の中央部にはインク供給口193が設けられ、インク供給口193は、長手方向に平行な2本の共通液室190、190を結ぶ共通液室190a上に略一列に並ぶように配置されている。各支流194には、インク供給口193を挟んで左右対称的に同数のノズル151が連通されている。
図12に、図11中のXII-XII 線に沿った断面図を示す。
図12に示すように、短尺ヘッド192には、ベースプレート150aの長手方向(図10参照)の略中央部にインク供給口193が設けられ、インク供給口193の左右に対称的に延びた支流194が形成されている。各支流194には、各ノズル151に対応した圧力室ユニット154が形成されている。
また、短尺ヘッド192のベースプレート150aへの取り付け部(連結部)においては、インク供給口193を突出させた突起部195に対応させて、ベースプレート150a側には共通液室190a上に逆止弁198を備えた取り付け穴150bが形成されている。
このように、本実施形態においては、ベースプレート150aの長手方向に平行に並んだ2本の共通液室190、190を長手方向に対し所定の傾きを持つ共通液室190aで結び、相互にインクが循環可能な梯子状の行き止まりのない流路構造として共通液室を形成している。また、上下2本の共通液室190、190を結んでいる各共通液室190aに対して、それぞれ1つずつ短尺ヘッド192を取り付け、各共通液室190a上に、短尺ヘッド192の支流194にインクを供給するインク供給口193に対応する複数の繋ぎ部が設けられ、この複数口からのインク供給及び循環供給を可能として、各短尺ヘッド192の支流194に形成されたノズル151にインクが行き渡り易くするとともに、廃棄されるインク量を最小限に抑えるようにしている。また、ベースプレートの流路の行き止まりをなくしたため、共通液室に気泡が溜まりにくい。
すなわち、本実施形態においては、すべての共通液室(190、190a)が行き止まりなく、一定方向の流れが形成されるため、共通液室へのインク充填に有効である。また、すべての共通液室へのインク充填が完了してから、キャップを当てて吸引を行うようにすれば廃棄するインク量を低減することができる。
また、図に示した例では、左側の2つのインク供給口191aからインクを供給して、右側の2つのインク供給口191bからインクを排出するようにしているが、インク供給方法はこれに限定されるものではない。例えば、この左右4つの角部に設けられたインク供給口191a、191bからインクを供給することにより印字動作の安定化を図るようにしてもよい。また、インク供給口191a、191bに接続される流路(図示省略)にインクの流れの開閉手段を設けて印字ヘッド150内のインクの流れを制御するようにしてもよい。例えば、4つの角部のインク供給口191a、191bのうち互いに対角方向にある2つずつの組のうち一方を閉じて、他方の対角方向のみインクを流すようにして各共通液室190、190aにインクを良く供給できるようにしてもよい。
このように、本実施形態においては、短尺ヘッド192のインク供給口193を介して共通液室190aから支流194にインクを取り込んで、支流194からノズル151に対応する圧力室152にインクを供給しているが、このように支流194を介さずに、ベースプレート150aの共通液室190aから直接に圧力室152にインクを供給するようにしてもよい。
図13に、このように共通液室から直接圧力室にインクを供給する例を示す。
図13に示すように、短尺ヘッド192に設けられた各ノズル151に対応する圧力室152のインク供給口153から、直接、例えば内径30μm程度のパイプ(突起部)195が突出しその先端がベースプレート150aの共通液室190aからインクを取り入れるインク供給口193となっている。
一方、ベースプレート150aには、各ノズル151毎に設けられた突起部195に対応して取り付け穴150bが設けられている。取り付け穴150bには逆止弁198が設置されている。短尺ヘッド192の各圧力室152から延びた突起部195をベースプレート150a側の取り付け穴150bに差し込んで圧接固定して、共通液室190aから直接圧力室152にインクが供給される。なお、この場合には、共通液室190aは短尺ヘッド192に形成されるノズル151の位置に対応するように形成される。
このとき、内径30μm程度の突起部195が供給絞りの役割を果たし、短尺ヘッド192をベースプレート150aから取り外してもインク供給口193からインクが漏れることはないようになっている。これにより、短尺ヘッド192の構造が簡略化され、短尺ヘッド192内のインクを短尺ヘッド192を取り外す前に抜かなくとも、短尺ヘッド192の交換が可能となる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態も前述した第1あるいは第2実施形態と同様に、高剛性の長尺のベースプレートに十分な容量の流路を設け、これに対して取り外し可能に複数の短尺ヘッドを組み合わせて長尺のラインヘッドを構成するようにしたものであり、画像形成装置としての全体構成は第1あるいは第2実施形態と略同様である。
図14に、本実施形態の短尺ヘッドを示す。図14に示すように、本実施形態の短尺ヘッド292は、ベースプレート250aの長手方向に平行に並んで設けられた2本の共通液室290、290の間を掛け渡すように取り付けられる。
短尺ヘッド292の中央部には、2本の共通液室290、290の間を掛け渡すように1本の支流294が形成され、支流294の両端には、各共通液室290、290からそれぞれインクを取り入れるためのインク供給口293、293が設けられている。
支流294から複数の副支流294aがそれぞれ平行に延びて形成されており、各副支流294aはそれぞれ複数のノズル251に連通している。
図15に、図14中のXV-XV 線に沿った断面図を示す。
短尺ヘッド292の支流294は、短尺ヘッド292の内部を端から端まで貫いて形成され、その両端にベースプレート250aと連結するためのインク供給口293が設けられた突起部295が形成されている。
ベースプレート250aの共通液室290側には、上記突起部295を受け入れるための取り付け穴250bが設けられている。取り付け穴250bには、逆止弁298が設置されている。
短尺ヘッド292の支流294の両端の突起部295をベースプレート250aの取り付け穴250bに差し込むことにより、2本の共通液室290、290は短尺ヘッド292の支流294によって連通する。
これにより、図14に矢印で示したように、一方の共通液室290から支流294の一方のインク供給口293を介してインクが支流294内に供給され、各副支流294aから各ノズル251へインクが供給され、支流294の他方のインク供給口293から他方の共通液室290へインクが出ていくようにして、短尺ヘッド292内をインクが循環するようになっている。
前述した第2実施形態においては、図11に示したように、共通液室190aと短尺ヘッド192の各支流194との連結部であるインク供給口193が多数あったが、本実施形態では、図14に示すように短尺ヘッド292の支流294と共通液室290との連結部のインク供給口293は図の上下の2箇所のみである。
このように、接続部(連結部)を少なくして、1つのインク供給口293から取り入れたインクをすべての圧力室252に供給するようにして、短尺ヘッド292の連結部のシール性ばらつきによる吐出ばらつきを抑制することが可能となる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図16に、本実施形態の印字ヘッドを上から見た平面図を示す。図16に示すように、本実施形態の印字ヘッド350は、高剛性の長尺のベースプレート350aの中央部がくり抜かれて開放された空間350cとなり開口している。すなわち、ベースプレート350aは、横に細長いロの字状の枠のみとなっている。
そして、枠状のベースプレート350aの長手方向の部分に共通液室390が形成されている。図示は省略するが共通液室390の両端にはインクタンクからのインク供給を受けるインク供給口が設けられている。
また、図16は上から見た図であり、枠状のベースプレート350aの下側に、長手方向に沿って複数の短尺ヘッド392が互い違いに配列され、着脱自在に取り付けられている。短尺ヘッド392には、第1実施形態と同様に、複数の支流394が設けられている。図示は省略するが支流394に沿って複数のノズルが設けられ、支流394の一端には共通液室390からインクを取り入れるインク供給口が設けられている。
本実施形態においては、ベースプレート350aの中央部が開口しているため、各短尺ヘッド392の駆動元であるアクチュエータへの配線等のアクセスが可能となっている。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態は、長尺のベースプレートに形成された共通液室に複数の短尺ヘッドを組み合わせて長尺のラインヘッドを構成した場合に、共通液室の流路抵抗等によるローカリティ、すなわち共通液室内におけるインクタンクからのインク供給口からの位置によって流路抵抗等のばらつきが存在するため、各短尺ヘッドの取り付け位置によってインク吐出量にばらつきが生じる虞れがある場合に、この吐出量のばらつきを補正するような駆動波形を各圧力室ユニットに与えようというものである。
図17に、本実施形態の印字ヘッドを示す。図17に示すように、本実施形態の印字ヘッド450は、図10に示す第2実施形態の印字ヘッド150と同様に、長手方向に平行に2本の共通液室490、490と、この2本の共通液室490、490の間を掛け渡すように形成された複数の共通液室R1〜R8によって梯子状に共通液室(490、R1、・・・、R8)が形成されている。そして、各共通液室R1〜R8の上にそれぞれ短尺ヘッドH1〜H8が着脱自在に組み合わされている。短尺ヘッドH1〜H8には、図示を省略したが支流及びノズルが形成されている。
長手方向に平行に並んだ2本の共通液室490の両端には、それぞれインクタンクからインクの供給を受けるインク供給口491a及び491bが設けられている。そして、図17中に矢印で示したように、一方のインク供給口491aから共通液室490にインクが供給され、共通液室490の中を左から右方向にインクが流れ、共通液室490等の間を循環して、他方のインク供給口491bから出ていくようになっている。
各共通液室R1、R2、・・・の流量特性f(R1)、f(R2)、・・・は、ベースプレート450a固有の構造で決まる。そこで、共通液室R1に接続する短尺ヘッドH1、共通液室R2に接続する短尺ヘッドH2、・・・の各々の駆動波形の波形高さの補正係数α1、α2、・・・を、関数gで設定する。
すなわち、α1=g(f(R1))、α2=g(f(R2))、・・・のように設定する。この補正係数αは、例えば図17に示したように図の右側の供給抵抗が左側の供給抵抗より高いような構造を有するベースプレートの場合には、図18に示すグラフのようになる。これにより、短尺ヘッド492を共通モジュール化して、ベースプレート450aの取り付け位置に応じてその吐出駆動波形を、前述したプリント制御部80(図9参照)によって制御されるヘッドドライバ84によって印字ヘッド450を制御して、補正してインク吐出を行うことにより所定の均一な吐出量を得ることが可能となる。
また、この他ベースプレートの共通液室の流路抵抗等のローカリティによる吐出量のばらつきを抑えるために、共通液室の容量をさらに増加して、共通液室にインクタンクそのものの機能を備えるようにしてもよい。
なお、ベースプレート450aの共通液室490に対するインクの供給方法によっては、ベースプレートの共通液室の流路抵抗等によるローカリティが異なるため、各図18とはまた異なるような各共通液室R1〜R8に対する補正係数が設定される。
また、以上説明した各実施形態においては、いずれも各短尺ヘッドの支流がそれぞれベースプレートの共通液室と接続するように構成されていたが、各短尺ヘッドの支流同士が接続して、ベースプレートの共通液室(本流)とは一部の短尺ヘッドの支流のみが接続するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、短尺ヘッドとベースプレートとの接続はOリングを用いていたが、Oリングを用いないで、短尺ヘッドとベースプレートとの間に密着性の良いゴム層を設けてシール性を確保して固定するようにしてもよい。
また、短尺ヘッドをベースプレートに組み込む際の位置決めピンと短尺ヘッドのインク供給口を共通化するようにしてもよい。あるいは、短尺ヘッドへの通電用の端子で位置決めを行うようにしてもよい。
以上、本発明についていくつかの実施形態を挙げて説明して来たが、いずれも、高剛性の長尺ベースプレートに共通液室を設け、これに短尺ヘッドを組み合わせて長尺のラインヘッドを形成するようにし、短尺ヘッドをベースプレートに組み込む際の位置決めを容易とし、短尺ヘッドを簡単に交換できるように着脱自在に取り付けるようにしている。
これにより、共通液室に十分なインク容量を確保でき、全ての短尺ヘッドが共通液室を共有しているため内圧コントロールをまとめてすることができ、高速吐出が可能となるとともに、制御の簡略化及び構造の簡略化を実現することが可能となる。
また、印字ヘッドの組み立て、短尺ヘッドの交換作業工数の低減が可能であり、組み立て性の向上及びメンテナンス性の向上を達成することができる。
さらに、一つの短尺ヘッドで故障が発生した場合でも、その故障した短尺ヘッドだけを交換すればよいため、特率向上、歩留り向上を図ることができる。
以上、本発明の液滴吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の全体構成図である。 図1のインクジェット記録装置の印字部付近を示す平面図である。 第1実施形態の印字ヘッドを下から見た底面図である。 第1実施形態の短尺ヘッドを拡大して示す平面図である。 一つの圧力室ユニットを示す平面図である。 図5中のVI-VI 線に沿った断面図である。 図4中のVII-VII 線に沿った断面図である。 インク供給系を示すブロック図である。 本実施形態のインクジェット記録装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態の印字ヘッドを示す平面図である。 第2実施形態の短尺ヘッドを示す平面図である。 図11中のXII-XII 線に沿った断面図である。 第2実施形態の他の例を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の短尺ヘッドを示す平面図である。 図14中のXV-XV 線に沿った断面図である。 本発明の第4実施形態の印字ヘッドを上から見た平面図である。 本発明の第5実施形態の印字ヘッドを示す平面図である。 吐出量のローカリティを補正するための補正係数を示すグラフである。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール処理部、22…吸着ベルト搬送部、24…印字検出部、26…排紙部、28…カッター、30…加熱ドラム、31、32…ローラ、33…ベルト、34…吸着チャンバ、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加熱・加圧部、45…加圧ローラ、48…カッター、50…印字ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、54…圧力室ユニット、55…インク共通流路、56…振動板、58…アクチュエータ、70…通信インターフェース、72…システムコントローラ、74…画像メモリ、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ、88…モータ、89…ヒータ、90…共通液室、91…インク供給口、92…短尺ヘッド、93…インク供給口、94…支流、95…突起部、96…Oリング、98…逆止弁

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する吐出口を有する複数の短尺ヘッドモジュールをベース基板に組み込むことで長尺ヘッドとして構成された液滴吐出ヘッドであって、
    前記ベース基板にその長手方向の全域にわたって形成された、前記各短尺ヘッドモジュールに液を供給するための共通の供給流路と、
    前記各短尺ヘッドモジュールを前記ベース基板に着脱可能に取り付けるための位置決め機構と、
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記各短尺ヘッドモジュールを前記ベース基板に着脱可能に取り付ける際、前記各短尺ヘッドモジュールを、前記ベース基板の長手方向においてその一部が相互にオーバーラップするように配置するとともに、前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内の液流路とが直接連通するような連結部によって取り付けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内の液流路との前記連結部を、前記短尺ヘッドモジュールと前記ベース基板との取り付けの際の前記位置決め機構と兼用としたことを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内の液流路との前記連結部において前記ベース基板側に逆止弁が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記短尺ヘッドモジュールを交換する際、前記ベース基板側に設けらた逆止弁により前記交換する短尺ヘッドモジュール内の液を空にしてから取り外すことができるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路は、前記ベース基板内で液滴を循環させるため、行き止まりのない流路構造を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路と前記短尺ヘッドモジュール内のそれぞれの液流路との連結部が、前記短尺ヘッドモジュール側に少なくとも2箇所以上設置されたことを特徴とする請求項1〜6に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記ベース基板に形成された前記共通の供給流路の流路抵抗ローカリティデータに基づいて、前記各短尺ヘッドモジュールの吐出量を補正する駆動波形を前記各短尺ヘッドモジュールに与えるようにしたことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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