JP2007008123A - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズルを2次元マトリクス状に高密度配置したライン型の液滴吐出ヘッドにおいて、ヘッド温度のムラを低減して吐出を安定させる。
【解決手段】液滴を吐出する複数の吐出口が2次元状に配列された液滴吐出ヘッドであって、前記吐出口と連通する圧力室の近傍に、該液滴吐出ヘッド長手方向に沿って配置された複数のヒートパイプを備え、前記複数のヒートパイプ間の溶媒の流れ方向を各ヒートパイプ毎に混在させたことを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供することにより前記課題を解決する。
【選択図】図9

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に係り、特に、液滴を吐出するノズルを多数マトリクス状に高密度に配置するとともに、被吐出媒体の幅をカバーするフルライン型の液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
従来より、画像形成装置として、多数のノズル(吐出口)を配列させたインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)を有し、このインクジェットヘッドと被記録媒体(被吐出媒体)を相対的に移動させながら、ノズルから被記録媒体に向けてインク(液滴)を吐出することにより、被記録媒体上に画像を記録するインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)が知られている。
このようなインクジェットプリンタにおけるインクの吐出方法として、例えば圧電方式が知られている。これは、インクタンクからインク供給路を介して圧力室にインクを供給し、画像データに応じた電気信号を圧電素子に付与して圧電素子を駆動することにより、圧力室の一部を構成する振動板を変形させて、圧力室の容積を減少させ、圧力室内のインクをノズルから液滴として吐出するものである。
上述したようにインクジェットプリンタにおいては、インクジェットヘッドと被記録媒体とを相対移動させて、ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出しているが、記録の効率化、高速化のために、インクジェットヘッドを被記録媒体のページ幅をカバーするように長尺化して、1回の走査で被記録媒体への記録が完了するようにしたフルライン型のインクジェットヘッドが提案されている。
しかし、このようなライン型ヘッドにおいては、部分的に駆動することにより、ヘッドの場所によって温度ムラが発生し、これにより記録された画像に濃度ムラが生じるという問題があった。そこで、従来このような温度ムラを解消するための様々な工夫が提案されていた。
例えば、ノズルが1列に配列されたライン型ヘッドに対して、熱交換が可能な熱媒体用の液が封入された熱伝達部材、いわゆるヒートパイプを併設してヘッドの温度を均等化して制御するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、例えば、熱を利用してインクを吐出させて被記録材に画像を形成する記録ヘッドに対して、該記録ヘッドの一方の側面に接触して、ヒートパイプを配置し、温度検出手段の温度検出値に基づいてヒートパイプを制御して記録中の記録ヘッド全体を均一な温度に調整するようにしたもの、特にノズルが1列に配列された2本のヘッドの間にヒートパイプを設けるようにした記録ヘッドが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
特開平3−86553号公報 特開平3−175050号公報
しかしながら、近年、インクジェット記録装置においても、写真並みの高画質が高速で記録されることが望まれており、多数のノズルを2次元マトリクス状に高密度配置したフルライン型インクジェットヘッドが用いられるようになってきている。これに対して単に従来のようなヒートパイプを適用しようとすると以下説明するような問題がある。
例えば、図18に示すように、被記録媒体(記録紙)900上に、初め記録紙900の前半の中央の領域Aは黒ベタで印字し、その両側の領域B、B’は印字しないで、その後、記録紙900の後半の幅いっぱいの領域Cには薄いグレーのベタ画像を印字する場合を考える。
図18で、記録紙900は、下から上方向へ搬送され、記録紙900の搬送方向と直交する方向(図の横方向)がヘッドの長手方向である。
いまヘッドは記録紙900のページ幅のフルライン型ヘッドであり、領域Aの黒ベタの部分を印字する場合には、ヘッドのうちこの部分に対応する圧電素子のみが駆動され、この部分の各ノズルはフルデューティに近い周波数で吐出している。一方、その両側の領域
B、B’に対応する部分の圧電素子は駆動されず、この部分のすべてのノズルからは吐出はされない。
従って、領域Aに対応するヘッドの部分は高周波吐出のため圧電素子の発熱により温度が上昇する一方、その両側の領域B、B’に対応するヘッドの部分では吐出がないため温度上昇はない。
また、図20にヘッドとヒートパイプの概略断面図を示す。上のような状況において、図20に示すように、ヘッド910の長手方向に沿って設置されたヒートパイプ920内に矢印Eで示すように、図18に示す領域B’から領域A、領域Bへ向かうように、一方向から溶媒を流すようにする。
また、このとき領域Aの黒ベタの印字が終わって領域Cのグレーベタの印字に入ってすぐの、図18中に一点鎖線Dで示す部分を印字しているときのヘッドの温度分布を図19に示す。
ヒートパイプ920内に、領域B’から領域Bに向かって溶媒を流すと、図19に示すように、領域Aに対応する発熱領域で溶媒流れの下流で熱が蓄積して温度が上昇し、発熱のない領域Bに対応する部分で徐々に温度が下がるような温度分布となる。
図21に、このときヘッド910を多数のノズル912が2次元マトリクス状に配列されたノズル面側から見た温度分布を、温度が高い部分を黒で、温度が低い部分を白で表したコンター図で示す。図21に示すように、ヘッド910は、領域Aに対応する部分と領域Bに対応する部分の境界部分で最も温度が高くなっている。
また、一方図22にインクの温度と粘度との関係を示すように、温度が上昇するとインク粘度は低下する。図22に示す例では、温度が22℃から38℃まで上昇すると粘度は10cP低下している。粘度が低下するとインクの吐出が容易となり、吐出量が増加する。そのため、温度に依存してインクの吐出が変化する。
従って、例えば図19あるいは図21に示すように、ヘッド910の場所によって温度が異なるような温度分布が存在している状態で、領域Cの部分のように薄いグレーベタのような濃度が一定の画像を印字すると、図23に示すように、ヘッド910の温度が高い部分では濃度が濃く印字され、温度が低い部分では濃度が薄く印字され、記録画像に温度に依存したムラが発生してしまうという問題がある。
このようなヘッドの温度ムラによる濃度ムラの発生は、特にノズルを2次元マトリクス状に高密度に配置したフルライン型ヘッドにおいては、発熱源である圧電素子が密集しているため、温度ムラがより発生し易く、問題の発生が顕著となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ノズルを2次元マトリクス状に高密度配置したライン型の液滴吐出ヘッドにおいて、ヘッド温度のムラを低減して吐出を安定させた液滴吐出ヘッド及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液滴を吐出する複数の吐出口が2次元状に配列された液滴吐出ヘッドであって、前記吐出口と連通する圧力室の近傍に、該液滴吐出ヘッド長手方向に沿って配置された複数のヒートパイプを備え、前記複数のヒートパイプ間の溶媒の流れ方向を各ヒートパイプ毎に混在させたことを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供する。
これによれば、圧電素子が2次元マトリクス状に高密度に配置されるヘッドにおいても、ヘッド温度を略均一に保つことができる。
また、請求項2に示すように、前記ヒートパイプを前記圧力室と前記吐出口の間に配置したことを特徴とする。
これによれば、吐出特性に対する温度依存性が大きい吐出口部の液体温度を略一定に保つことができる。
また、請求項3に示すように、前記圧力室が前記吐出口と連通する側とは反対側の前記圧力室の外側に圧電素子が形成された前記圧力室の壁面に関し、前記圧力室とは反対側に前記圧力室に前記液滴となる液体を供給する供給流路が形成され、前記ヒートパイプが前記圧力室と前記供給流路との間に配置されたことを特徴とする。
これによれば、発熱源である圧電素子の近くにヒートパイプを配置することで温度上昇をより低減することができる。
また、請求項4に示すように、前記ヒートパイプを前記圧力室と前記吐出口の間に配置するとともに、前記圧力室が前記吐出口と連通する側とは反対側の前記圧力室の外側に圧電素子が形成された前記圧力室の壁面に関し、前記圧力室とは反対側に形成された前記圧力室に前記液滴となる液体を供給する供給流路と前記圧力室との間に前記ヒートパイプを配置したことを特徴とする。
これによれば、吐出口部の液体温度を略一定に保つことができるとともに、ヘッド温度の上昇をより低減することができる。
また、請求項5に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドであって、さらに、前記圧力室の近傍に温度センサを配置したことを特徴とする。
これによれば、温度センサの検出結果に基いてより適切な温度制御が可能となる。
同様に、前記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置を提供する。
これにより、ヘッド温度のムラを低減して吐出を安定させることができ、高画質の画像を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、圧電素子が2次元マトリクス状に高密度に配置されるヘッドにおいても、ヘッド温度を略均一に保つことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る液滴吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る液滴吐出ヘッドを有する画像形成装置としてのインクジェット記録装置の第1実施形態の概略を示す全体構成図である。
図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26とを備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示省略)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(図示省略)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
図2に示すように、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、ここで主走査方向及び副走査方向とは、次に言うような意味で用いている。すなわち、記録紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時、(1)全ノズルを同時に駆動するか、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動するか、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動するか、等のいずれかのノズルの駆動が行われ、用紙の幅方向(記録紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字をするようなノズルの駆動を主走査と定義する。そして、この主走査によって記録される1ライン(帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向という。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、副走査を行う方向を副走査方向という。結局、記録紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
また本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(図示省略)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
次に、印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)のノズル(液滴吐出口)の配置について説明する。インク色毎に設けられている各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを表すものとし、図3に印字ヘッド50の平面透視図を示す。
図3に示すように、本実施形態の印字ヘッド50は、インクを液滴として吐出するノズル51、インクを吐出する際インクに圧力を付与する圧力室52、図3では図示を省略した共通流路から圧力室52にインクを供給するインク供給口53を含んで構成される圧力室ユニット54が千鳥状の2次元マトリクス状に配列され、ノズル51の高密度化が図られている。
このような印字ヘッド50上のノズル配置のサイズは特に限定されるものではないが、一例として、ノズル51を横48行(21mm)、縦600列(305mm)に配列することにより2400npiを達成する。
図3に示す例においては、各圧力室52を上方から見た場合に、その平面形状は略正方形状をしているが、圧力室52の平面形状はこのような正方形に限定されるものではない。圧力室52には、図3に示すように、その対角線の一方の端にノズル51が形成され、他方の端にインク供給口53が設けられている。
また、図4は他の印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。図4に示すように、複数の短尺ヘッド50’を2次元の千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、これらの複数の短尺ヘッド50’全体で印字媒体の全幅に対応する長さとなるようにして1つの長尺のフルラインヘッドを構成するようにしてもよい。
図5はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示省略)からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図5のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図5に示したように、インクタンク60と印字ヘッド50を繋ぐ管路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは印字ヘッド50のノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図5には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズルの乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、図示を省略した移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示しない昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。昇降機構は、電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aのノズル領域をキャップ64で覆うようになっている。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示を省略したブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル面50A)に摺動可能である。ノズル面50Aにインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル面50Aに摺動させることでノズル面50Aを拭き取り、ノズル面50Aを清浄化するようになっている。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、そのノズル51近傍のインク粘度が上昇した場合、粘度が上昇して劣化したインクを排出すべく、キャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室52内のインク)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも行われ、粘度が上昇して固化した劣化インクが吸い出され除去される。
すなわち、印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用の圧力発生手段(図示省略、後述)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(圧力発生手段の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって圧力発生手段を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52内に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、上述したような吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、圧力発生手段を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面50Aに、キャップ64を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクをポンプ67で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。なお、図5で説明したキャップ64は、吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
また、好ましくは、キャップ64の内側が仕切壁によってノズル列に対応した複数のエリアに分割されており、これら仕切られた各エリアをセレクタ等によって選択的に吸引できる構成とする。
図6はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなどの磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。なお、後述するように本実施形態においては、印字ヘッド50の温度が略均一になるようにして安定した吐出を確保するために、印字ヘッド50にヒートパイプを設けるようにしているが、ヒータドライバ78は、このヒートパイプの発熱手段をも駆動する。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図6において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50の圧力発生手段を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサー(図示省略)を含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供するものである。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて印字ヘッド50に対する各種補正を行うようになっている。
本実施形態では、このような印字ヘッドの高密度化を実現するために、まず、例えば図3に示したように、圧力室52(ノズル51)を2次元マトリクス状に配置してノズル51の高密度化(例えば2400npi)を図っている。また、圧力室52にインクを供給する共通液室を振動板の上側に配置し、インクのリフィル性を重視するためこの共通液室から直接圧力室52へインクを供給するようにして流路抵抗となるような配管をなくしてインク供給系を高集積化するようにしている。さらに、圧力室52を変形する圧力発生手段の電極(個別電極)に駆動信号を供給する電気配線を各個別電極から垂直に立ち上げて共通液室中を貫通するようにして上部のフレキシブルケーブル等の配線へと接続するようにしている。
図7に、このような高密度化された印字ヘッド50の一部を、簡単化して斜視透視図で示す。
図7に示すように、本実施形態の印字ヘッド50においては、ノズル51とインク供給口53を有する圧力室52の上側に、圧力室52の上面を形成する振動板56が配置され、圧力室52の外側の振動板56上の各圧力室52に対応する部分に上下を電極で挟んだピエゾ等の圧電体で構成される圧力発生手段としての圧電素子58(圧電アクチュエータ)が配置され、圧電素子58はその上面に個別電極57を有している。
そして、この個別電極57の端面から外側へ電極接続部としての電極パッド59が引き出されて形成され、電極パッド59上に電気配線90が圧電素子58(圧力発生手段)を含む面に略垂直に立ち上がって形成されている。この圧電素子58を含む面に対して略垂直に立ち上がった電気配線90の上には多層のフレキシブルケーブル92が配置され、前述したヘッドドライバ84からこれらの配線を介して駆動信号が圧電素子58の個別電極57に供給されるようになっている。
また、振動板56とフレキシブルケーブル92との間の柱状の電気配線90が立ち並んだ空間は、ここから各インク供給口53を介して各圧力室52にインクを供給するための共通液室55となっている。このように、本実施形態の印字ヘッド50は、振動板56に関して圧力室52とは反対側(圧力室52側から見て振動板56の背面側)に共通液室55が形成される背面供給流路構造となっている。
なお、ここに示した共通液室55は、図3に示した全ての圧力室52にインクを供給するように、圧力室52が形成された全領域に渡って形成される1つの大きな空間となっているが、共通液室55は、このように一つの空間として形成されるものには限定されず、いくつかの領域に分かれて複数に形成されていてもよい。
各圧力室52毎に個別電極57から引き出されて設けられた電極パッド59上に垂直に柱のように立ち上がった電気配線90は、フレキシブルケーブル92を下から支え、共通液室55となる空間を形成している。この柱のように立ち上がった電気配線90は、その形状からエレキ柱とも呼ぶこととする。逆に言うと、電気配線90(エレキ柱)は、共通液室55を貫通するように形成されている。
なお、ここに示した電気配線90は、各圧電素子58(の個別電極57)に対して1つずつ形成され、一対一に対応しているが、配線数(エレキ柱の数)を削減するために、いくつかの圧電素子58に対する配線をまとめて1つの電気配線90とするように複数の圧電素子58に対して1つの電気配線90が対応するようにしてもよい。さらに、個別電極57ばかりでなく、共通電極(振動板56)に対する配線もこの電気配線90として形成するようにしてもよい。
図7に示すようにノズル51が底面に形成され、ノズル51と対角をなす角部の上面側にインク供給口53が設けられている。インク供給口53は振動板56を貫いており、その上の共通液室55と圧力室52はインク供給口53を介して真っ直ぐに連通している。これにより、共通液室55と圧力室52を流体的に直接繋ぐことが出来る。
振動板56は、各圧力室52に共通のものとし1枚のプレートで形成されている。そして、振動板56の各圧力室52に対応する部分に、圧力室52を変形させるための圧電素子58が配置されている。圧電素子58に電圧を印加して駆動するための電極(共通電極と個別電極)が圧電素子58を挟むようにその上下面に形成されている。
振動板56を例えばSUS等の導電性の薄膜で形成して、振動板56が共通電極を兼ねるようにしてもよい。このとき、圧電素子58の上面には個々の圧電素子58を個別に駆動するための個別電極57が形成される。
上述したように、この個別電極57から電極パッド59を引き出して形成し、電極パッド59の上に垂直に立ち上がり共通液室55を貫通する電気配線90(エレキ柱)が形成される。
柱状の電気配線90の上には多層のフレキシブルケーブル92が形成されており、電気配線90が柱となって多層フレキシブルケーブル92を支え、振動板56を床、多層フレキシブルケーブル92を天井として、共通液室55としての空間が振動板56に関して圧力室52の反対側に確保されるようになっている。また、図示は省略したが、各電気配線90からそれぞれ個別の配線に接続されて個々の個別電極57に駆動信号が供給され、各圧電素子58が駆動されるようになっている。
また、図7では図示を省略したが、共通液室55はインクで満たされるため、共通電極としての振動板56、個別電極57、電気配線90及び多層フレキシブルケーブル92のインクと接触する面はそれぞれ絶縁性の保護膜で覆われている。
なお、上述したような印字ヘッド50の各サイズは、特に限定されるものではないが、一例を示すと、圧力室52は平面形状が300μm×300μmの略正方形(インク流れのよどみ点を排除する目的で角は面取りされている。)で、高さが150μm、振動板56及び圧電素子58はそれぞれ厚さが10μm、電気配線90(エレキ柱)は電極パッド59との接続部の直径が100μm、高さは500μm等のように形成される。
図8に、このような圧力室52の一部を、拡大した平面透視図で示す。前述したように、各圧力室52は略正方形状であり、その対角線の両隅にノズル51及びインク供給口53が形成され、ノズル51側に電極パッド59を引き出して、その上に電気配線(エレキ柱)90が形成されている。
図8中の一点鎖線、9A−9A’線に沿った断面図を図9(a)に示す。
図9(a)に示すように、第1実施形態の印字ヘッド50は、複数の薄膜等が積層されて形成されている。まず、ノズル51が形成されたノズルプレート94の上に、圧力室52、インク供給口53及び圧力室52とノズル51を結ぶノズル流路51a等が形成された流路プレート96が積層される。図9(a)では流路プレート96は、1枚のプレートのように表されているが、実際は、流路プレート96はさらに複数のプレートが積層されて形成されるようにしてもよい。
流路プレート96の上には、圧力室52の天面を形成する振動板56が積層される。振動板56は個別電極57とともに後述する圧電素子58を駆動するための共通電極をも兼ねていることが好ましい。また、振動板56には圧力室52のインク供給口53に対応する開口部が設けられ、これにより圧力室52と振動板56の上側に形成される共通液室55とが直接連通する。なお、共通液室55から圧力室52へインクを供給するインク供給口53の一部に、径を細くしたインク逆流防止用の絞り53aが設けられている。
振動板56(共通電極)上の圧力室52上面の略全面に対応する部分に圧電体58aが形成され、圧電体58aの上面には個別電極57が形成される。このようにしてその上下を共通電極(振動板56)と個別電極57で挟まれた圧電体58aは、共通電極56と個別電極57によって電圧が印加されると変形して圧力室52の体積を減少させ、ノズル51からインクを吐出させる圧電素子58(圧電アクチュエータ)を構成する。
また、振動板56(共通電極)、圧電体58a及び個別電極57からなる圧電素子58の上部に、この圧電素子58の駆動を阻害しないように、また圧電素子58を保護するための空隙58bが設けられている。この空隙58bは、圧電体58a及びその上に形成される個別電極57を完全に覆うように各圧電素子58毎に筐体58cを設けることによって形成される。また、この筐体58cの表面には、絶縁・保護膜98が形成される。なお、絶縁・保護膜98のみでこの筐体58cを形成するようにしてもよい。
個別電極57のノズル51側端部は、外側へ引き出され電極接続部としての電極パッド59が形成される。そして、この電極パッド59の上に垂直に柱状の電気配線90(エレキ柱)が共通液室55を貫通するように形成される。
電気配線90の上部には、多層フレキシブルケーブル92が形成され、多層フレキシブルケーブル92に形成される図示を省略した各配線が各電気配線90に電極パッド90aで接続し、各圧電素子58を駆動するための駆動信号がそれぞれの電気配線90を通じて供給されるようになっている。
また、振動板56と多層フレキシブルケーブル92との間の柱状の電気配線90(エレキ柱)が林立する空間は圧力室52に供給するためのインクをプールする共通液室55となっており、ここにはインクが充満するため、電気配線90やフレキシブルケーブル92等のインクに接する表面部分にも絶縁・保護膜98が形成される。
このように、本実施形態においては、従来、振動板に関して圧力室と同じ側にあった共通液室を、振動板の上側に持って行き、圧力室とは反対側に配置する背面供給流路構造としたため、従来必要であった共通液室から圧力室にインクを導くための配管等が不要となり、また共通液室のサイズを大きくすることができるためインクを確実に供給することができ、ノズルの高密度化を達成することができるとともに、高密度化した場合においても高周波での駆動が可能となる。
また、各圧電素子の個別電極への配線を個別電極の電極パッドから垂直に立ち上げ共通液室を貫通するようにしたため、駆動信号を各圧電素子に供給するための配線を高密度化することが可能となった。
また、共通液室を振動板の上側に配置して、共通液室と圧力室とを真っ直ぐなインク供給口で繋ぐようにしたため、共通液室と圧力室とを流体的に直接繋ぐことができ、さらに共通液室を振動板の上側に配置したため、圧力室52からノズル51までのノズル流路51aの長さを従来よりも短くすることができ、高密度化した場合であっても、高粘度インク(例えば、20cp〜50cp程度)の吐出が可能であり、また吐出後の迅速なリフィルが可能な流路構造とすることができる。
また、本実施形態の印字ヘッド50においては、さらに、本発明のポイントである印字ヘッド50の温度を均等化するためのヒートパイプが設けられている。
図9(a)に示すように、ヒートパイプ110は、その内部に溶媒102を流すように形成されたヒートパイププレート100によって構成され、ノズルプレート94と流路プレート96との間に配置されている。
前述したように、インクの粘度は温度に依存して大きく変化する。すなわち、吐出特性に対する温度依存が大きい要素はノズル部のインク温度である。従って、本例のように、ヒートパイプ110を吐出特性に最も影響を与えるノズル51と圧力52の間に配置することにより、ノズル51部のインク温度を略一定に保つことが可能となる。
図9(b)は、図9(a)中の一点鎖線9B−9B’線に沿った印字ヘッド50の断面の一部を示すものである。
図9(b)においては、図の左右方向(横方向)がヘッド長手方向である。図9(b)に示すように、ヒートパイプ110を形成するヒートパイププレート100は、ノズル流路51aの側壁100aを形成するとともに、ヘッド長手方向(主走査方向)に並ぶ各ノズル列の間に隔壁100bを形成する。これにより、ヒートパイプ110は、主走査方向に並ぶ各ノズル列に沿って平行なヒートパイプ110a、110b・・・によって構成される。
そして各ヒートパイプ110a、110bの内部には熱を伝達するための溶媒102が流れている。このとき、隣り合ったヒートパイプ110a、110bで溶媒102の流れの方向が異なるようにする。これにより、圧電素子58が高密度に配置されるマトリクスヘッドにおいてもヘッド温度を略均一に保つことが可能となる。
なお、溶媒102としては、特に限定はされないが、例えば水が好適に例示される。また溶媒102の循環方法については後述する。
図10に、図9(b)よりもさらに広い範囲でヒートパイプ110の構成を示す。図10に示すように、本実施形態のヒートパイプ110は、ヘッド長手方向(主走査方向)に平行な各ノズル列に対応するヒートパイプ110a、110b・・・の列で構成され、それぞれの溶媒の流れる方向が異なるようになっている。
また、特に図10は、図18に示すような記録紙の上側は中央部に黒ベタを印字し、下側は全体にグレーベタを印字するような画像を印字する場合の温度分布をコンター図として示している。例えば、ヒートパイプ110bは、溶媒が右から左へ流れるようになっているため、中央の黒ベタ部に対応する部分よりも左側の温度が高くなっている。また、ヒートパイプ110aは、溶媒が左から右へ流れるようになっているため、中央の黒ベタ部よりも右側の温度が高くなっている。
図11に、各ヒートパイプ110a、110bの温度分布を示す。破線のグラフAは、ヒートパイプ110aの温度分布を表し、破線のグラフBは、ヒートパイプ110bの温度分布を表している。また、実線のグラフCは、これら2つのヒートパイプ110a、110bの温度分布を合成した温度分布を表している。この合成された温度分布が示すように、複数のヒートパイプ110a、110bの温度分布を合成することにより、ヘッド温度が均一化される傾向にある。実際には、さらにたくさんのヒートパイプの温度分布が合成されるため、より一層均一化されるようになる。
その結果、このようなヒートパイプ110で温度調整された印字ヘッド50によって、図18のような画像を、印字すると図12に示すように、グレーベタの部分においてあまりムラの目立たない画像を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)について説明する。
図13(a)に、本実施形態の印字ヘッドの断面図を示す。図13(a)は、第1実施形態における図9(a)と同様の断面図である。図13(a)に示すように、本実施形態の印字ヘッド150も前述した第1実施形態の印字ヘッド50と同様に、複数の薄膜等が積層されて形成されている。ノズル151が形成されたノズルプレート194の上に、圧力室152、インク供給口153及び圧力室152とノズル151を結ぶノズル流路151a等が形成された流路プレート196が積層される。
流路プレート196の上には、圧力室152の天面を形成する振動板156が積層される。振動板156には、圧力室152のインク供給口153に対応する開口部が設けられ、これにより圧力室152と振動板156の上側に形成される共通液室155とが直接連通する。
振動板156の上側には、圧力室152に対応する部分に圧電体158aが形成され、圧電体158aの上面には個別電極157が形成される。また、振動板156は共通電極を兼ねており、共通電極(振動板156)と個別電極157で挟まれた圧電体158aは、圧電素子158を構成する。
また、圧電素子158の上部には、圧電素子158の駆動を阻害しないように、空隙158bが設けられている。空隙158bは、圧電体158a及びその上に形成される個別電極157を完全に覆うように各圧電素子158毎に筐体158cを設けることによって形成される。筐体158cの表面には、絶縁・保護膜198が形成される。
個別電極157のノズル側端部は、外側へ引き出されて電極接続部としての電極パッド159が形成され、電極パッド159の上に垂直に柱状の電気配線190(エレキ柱)が共通液室155を貫通するように形成される。
電気配線190の上部には、多層フレキシブルケーブル192が形成され、多層フレキシブルケーブル192に形成される各配線(図示省略)が各電気配線190に電極パッド190aで接続し、各圧電素子158を駆動するための駆動信号がそれぞれの電気配線190を通じて供給されるようになっている。
また、振動板156と多層フレキシブルケーブル192との間の柱状の電気配線190が林立する空間は圧力室152に供給するインクをプールする共通液室155となっており、ここにはインクが充満するため、インクと接触する部分には絶縁・保護膜198が形成される。
また、本実施形態の印字ヘッド150においては、印字ヘッド150の温度を均等化するためのヒートパイプが、振動板156に関し圧力室152とは反対側に、圧電素子158の駆動を確保するための空隙158bを形成するための筐体158cと一部重複するようにして形成されている。
図13(b)に、図13(a)中の一点鎖線、13B−13B’線に沿った断面図を示す。図13(b)において、矢印で示したように図の左右方向(横方向)がヘッド長手方向(主走査方向)である。
図13(b)に示すように、ヒートパイプ210を構成するヒートパイププレート200は、電気配線190の周囲に形成された部分200aと、各空隙158bを形成するとともに主走査方向に平行に並んだ電気配線190の列に対応し、主走査方向に平行に溶媒202を流す各ヒートパイプ210a、210bを分離する隔壁となる部分200bとから形成されている。また、主走査方向に平行な各ヒートパイプ210a、210bの隔壁となる部分200bは、溶媒202を電気配線190の周囲に流すために、空隙158bの電気配線190側の隅部158dが斜めに空隙158bを削り取るように形成されている。また、隔壁となる部分200bには、インク供給口153に対応する穴200cが形成されている。
このように、各ヒートパイプ210a、210bは、主走査方向に平行に溶媒202を流すように形成され、かつ圧電素子158の空隙158bを形成する筐体158cと一体的に形成される。
また、前述した第1実施形態と同様に、隣接したヒートパイプ210a、210bの中を流れる溶媒202は互いに流れの向きが異なっている。
本実施形態においては、ヒートパイプ210を振動板156に関して圧力室152とは反対側に配置したため、発熱源である圧電素子158の近くにヒートパイプ210が配置されることとなり、よく駆動される圧電素子158の温度上昇をより低減することができ、印字ヘッド150の温度を均一化することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)について説明する。
図14に、本実施形態の印字ヘッドの断面図を示す。図14は、第1実施形態における図9(a)と同様の断面図である。
図14に示すように、本実施形態の印字ヘッド250も前述した第1実施形態の印字ヘッド50と同様に、複数の薄膜等が積層されて形成されている。ノズル251が形成されたノズルプレート294の上に、圧力室252、インク供給口253及び圧力室252とノズル251を結ぶノズル流路251a等が形成された流路プレート296が積層される。
流路プレート296の上には、圧力室252の天面を形成する振動板256が積層される。振動板256には、圧力室252のインク供給口253に対応する開口部が設けられ、これにより圧力室252と振動板256の上側に形成される共通液室255とが直接するする連通する。なお、共通流路255から圧力室252へインクを供給するインク供給口253の一部に、径を細くしたインク逆流防止用の絞り253aが設けられている。
振動板256の上側には、圧力室252に対応する部分に圧電体258aが形成され、圧電体258aの上面には個別電極257が形成される。また、振動板256は共通電極を兼ねており、共通電極(振動板256)と個別電極257で挟まれた圧電体258aは、圧電素子258を構成する。
また、圧電素子258の上部には、圧電素子258の駆動を阻害しないように、空隙258bが設けられている。空隙258bは、圧電体258a及びその上に形成される個別電極257を完全に覆うように各圧電素子258毎に筐体258cを設けることによって形成される。筐体258cの表面には、絶縁・保護膜298が形成される。
個別電極257のノズル側端部は、外側へ引き出されて電極接続部としての電極パッド259が形成され、電極パッド259の上に垂直に柱状の電気配線290(エレキ柱)が共通液室255を貫通するように形成される。
電気配線290の上部には、多層フレキシブルケーブル292が形成され、多層フレキシブルケーブル292に形成される各配線(図示省略)が各電気配線290に電極パッド290aで接続し、各圧電素子258を駆動するための駆動信号がそれぞれの電気配線290を通じて供給されるようになっている。
また、振動板256と多層フレキシブルケーブル292との間の柱状の電気配線290が林立する空間は圧力室252に供給するインクをプールする共通液室255となっており、ここにはインクが充満するため、インクと接触する部分には絶縁・保護膜298が形成される。
また、本実施形態も前述した第1実施形態と同様に、その内部に溶媒302を流すように形成されたヒートパイププレート300によって構成されたヒートパイプ310が、ノズルプレート294と流路プレート296との間に配置されている。
さらに、本実施形態においては、ヒートパイプ310と圧力室252との間の流路プレート296の中に温度センサ320が配設されている。
また、図15に、ノズル251が形成された面(ノズル面)側から見たときのノズル列330、ヒートパイプ310、温度センサ320との関係を模式図で示す。図15において、左右方向が主走査方向(ヘッド長手方向)であり、また白と黒の矢印Fが溶媒302の流れ方向を示している。この矢印Fが示すように、主走査方向の各ヒートパイプ310の溶媒流れ方向は隣と互いに異なっている。
また、図16に、ヒートパイプ310及び温度センサ320をノズル面から見たときの詳細図を示す。図16に示すように、温度センサ320は、破線で示したように、複数の圧力室252(図16では図示省略、各ノズル流路251aに対応している)にまたがって、主走査方向に平行に配置されている。温度センサ320による温度検出結果によっては、ほとんど吐出のないノズル251に対応する圧電素子258を、吐出しない程度に動作させて印字ヘッド250の温度を調整することが好ましい。
このように、温度センサ320を主走査方向(図の左右方向)に平行に配置することで、温度ムラと2次元マトリクス状に配列されたノズル列330に依存するムラ(マトリクスの折り返しムラ)の周期が一致しないので、温度ムラと折り返しムラが強調されず高画質を達成することができる。
また、図17に、ヒートパイプの溶媒循環系統図を模式的に示す。
図17示すように、印字ヘッド50(150、250)のヒートパイプ110(210、320)に溶媒102(202、302)を供給し、循環させる溶媒循環系は、溶媒タンク340、ポンプ350及び冷却フィン、ファン、加熱ヒータ等を含む溶媒温度コントローラ部360によって構成される。なお、前述したように、図17では図示を省略するが、印字ヘッド50の長手方向(主走査方向)に平行に配列された各ヒートパイプ110は、隣り合ったもの毎に交互に溶媒102の流れの向きが逆になっているため、溶媒タンク340、ポンプ350及び溶媒温度コントローラ部360からなる溶媒循環系が、印字ヘッド50に対して、その左右両側にそれぞれ一つずつ配置されている。
溶媒循環系は、ポンプ350で溶媒タンク340の溶媒102を汲み上げて、溶媒温度コントローラ部360を通過させた後、印字ヘッド50に供給するようになっている。図に示すように、印字ヘッド50の長尺端の両側に溶媒注入口を設けることで、溶媒流れ方向を変えるようにしている。
このように、ヒートパイプを印字ヘッドの長手方向に平行に複数設け、隣り合ったヒートパイプで溶媒流れ方向が互いに逆向きとなるようにしたため、圧電素子が2次元マトリクス状に高密度配置されたフルライン型の印字ヘッドにおいて、ヘッド温度を略均一に保つことが可能となる。
以上、本発明の液滴吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
例えば、上で説明した各実施形態をそれぞれ単独で実施するのではなく、そのいくつかを適宜組み合わせて実施するようにしてもよい。
本発明に係る液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 印字ヘッドの他の例を示す平面図である。 本実施形態のインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図である。 本実施形態のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 本実施形態の印字ヘッドの一部を拡大して示す斜視透視図である。 圧力室の一部を拡大して示す平面透視図である。 (a)は、図8中の9A−9A’線に沿った断面図であり、(b)は、図9(a)中の9B−9B’線に沿った断面図である。 ヒートパイプをノズル面側から見た模式図である。 各ヒートパイプの温度分布及びその合成を示す線図である。 本実施形態の印字ヘッドによる印字結果を示す説明図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の印字ヘッドを示す図9(a)と同様の断面図であり、(b)は、図13(a)中の13B−13B’線に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態の印字ヘッドを示す図9(a)と同様の断面図である。 第3実施形態のヒートパイプ、温度センサの配置を示す模式図である。 第3実施形態のヒートパイプ、温度センサをノズル面側から見た詳細図である。 ヒートパイプの溶媒循環系を示す概要図である。 印字画像の例を示す説明図である。 ヘッドの温度分布の例を示す線図である。 ヒートパイプ中の溶媒の流れ方向を示す説明図である。 ヘッドの温度分布の例を示すコンター図である。 インク粘度と温度の関係を示す線図である。 従来の印字ヘッドの問題点を示す画像例を表す説明図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール処理部、22…吸着ベルト搬送部、24…印字検出部、26…排紙部、28…カッター、30…加熱ドラム、31、32…ローラー、33…ベルト、34…吸着チャンバー、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加熱・加圧部、45…加圧ローラー、48…カッター、50、
150、250…印字ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、51a…ノズル流路、52…圧力室、53…インク供給口、54…圧力室ユニット、55…共通液室、56…振動板(共通電極)、57…個別電極、58a…圧電体、58…圧電素子、59…電極パッド、60…インクタンク、62…フィルタ、64…キャップ、66…クリーニングブレード、67…吸引ポンプ、68…回収タンク、70…通信インターフェース、72…システムコントローラ、74…画像メモリ、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ、88…モータ、89…ヒータ、90…電気配線(エレキ柱)、92…多層フレキシブルケーブル、94…ノズルプレート、96…流路プレート、98…絶縁・保護膜、100、200、300…ヒートパイププレート、102、202、302…溶媒、110、210、310…ヒートパイプ、320…温度センサ、330…ノズル列、340…溶媒タンク、350…ポンプ、360…溶媒温度コントローラ部

Claims (6)

  1. 液滴を吐出する複数の吐出口が2次元状に配列された液滴吐出ヘッドであって、
    前記吐出口と連通する圧力室の近傍に、該液滴吐出ヘッド長手方向に沿って配置された複数のヒートパイプを備え、
    前記複数のヒートパイプ間の溶媒の流れ方向を各ヒートパイプ毎に混在させたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記ヒートパイプを前記圧力室と前記吐出口の間に配置したことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記圧力室が前記吐出口と連通する側とは反対側の前記圧力室の外側に圧電素子が形成された前記圧力室の壁面に関し、前記圧力室とは反対側に前記圧力室に前記液滴となる液体を供給する供給流路が形成され、
    前記ヒートパイプが前記圧力室と前記供給流路との間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記ヒートパイプを前記圧力室と前記吐出口の間に配置するとともに、前記圧力室が前記吐出口と連通する側とは反対側の前記圧力室の外側に圧電素子が形成された前記圧力室の壁面に関し、前記圧力室とは反対側に形成された前記圧力室に前記液滴となる液体を供給する供給流路と前記圧力室との間に前記ヒートパイプを配置したことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドであって、さらに、前記圧力室の近傍に温度センサを配置したことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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