JP2006035500A - 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を吐出する駆動素子の連続的遅延変位駆動を可能とし、吐出効率を向上させる。
【解決手段】液体を吐出する液体吐出口及び液体供給口を有する圧力室と、前記圧力室の隔壁に形成された薄膜状の圧電体と、前記圧電体を駆動する電極とを備えた液体吐出ヘッドであって、前記電極に駆動信号を供給する電極接続部が前記供給口側に配置され、前記電極が、一つの面内で、前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって複数に枝分かれした電極となっていることを特徴とする液体吐出ヘッドを提供することにより前記課題を解決する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置に係り、特に液体の流れに沿って液体吐出用のアクチュエータを変形させるようにした液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置に関する。
従来より、画像形成装置として、多数のノズルを配列させたインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)を有するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。このインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドと被記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルからインクを液滴として吐出して、被記録媒体上にドットを形成することにより、画像を形成するものである。
このようなインクジェット記録装置におけるインク吐出方法として、例えば、圧電体(アクチュエータ)の変形によって圧力室(インク室)の一部を構成する振動板を変形させて、圧力室の容積を変化させ、圧力室の容積増大時にインク供給路から圧力室内にインクを導入し、圧力室の容積減少時に圧力室内のインクをノズルから液滴として吐出する圧電方式が知られている。
従来、このようなインクジェット記録装置におけるインクの吐出効率を向上させる方法として、一般的にその変位あるいは発生圧力の大きい積層圧電体を用いる方法や、一つの圧力室に対し複数の圧電体を配置した構造を利用する方法などが提案されている。
例えば、隣り合う圧電材料の壁の間に形成された複数のインク溝を有する圧電アクチュエータ素子を利用したインクジェットプリンタ用圧電ヘッドにおいて、圧電アクチュエータ素子が、圧電材料の壁の両側面に形成された駆動電極を圧電材料の壁の長手方向に少なくとも2つ以上に分割された電極によって構成されるようにし、電界印加によって圧電材料の壁にせん断変形を生じさせて、圧電材料の壁の間に形成されたインク溝を圧力チャンバとして動作させるとともにインク流路として作用させることにより、インクの噴射効率を向上させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、例えば、圧電部材の変形がノズルから離れた部分からノズルに近い部分に向かって時間のずれをもって順次最大となるように駆動することによって、インクを絞り出すように圧電部材を変形させ、圧電部材の各領域の変形によって発生した圧力波のタイミングを重ねることにより、インク滴の吐出効率を上げるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
圧電体層の両面にそれぞれ下電極及び上電極を形成した圧電振動子において、少なくとも上電極が除去された凹部を圧電振動子幅方向に設けることにより、圧電振動子長手方向の張力を低減し、振動板の変形量を向上させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献3等参照)。
また、例えば、圧力発生室をその一端側が他端側及び中央部よりも幅広に形成するとともに、圧力発生室の上面に形成される圧電体を、圧力発生室の一端側の上面に設けられた部分が圧力発生室の中央部の上面に設けられた部分よりも幅広に形成することにより、圧力発生室の他端側から一端側へのインクの逆流を防止して、インク吐出のエネルギー効率を向上させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献4等参照)。
特開平4−284253号公報 特開平10−772号公報 特開2000−6399公報 特開2001−253070公報
しかしながら、例えば上記特許文献1に記載のものは、圧電材料を駆動する電極を少なくとも2つ以上に分割し、1つの圧力室(圧力チャンバ)に複数の圧電体を持たせる構成とし、インク伝播に合わせて、複数の圧電体を構成する各圧電体をそれぞれ独立駆動させることで、吐出力の向上を図っているが、このような方式では複数の圧電体と配線が必要となるため、非常に冗長な手段となってしまうという問題がある。
また、上記特許文献2に記載のものは、インクを絞り出すようにインク吐出時の圧電部材の変形がノズルから離れた圧電部材からノズルに近い部分に向かって時間ずれを持って駆動されるようにするために、長手方向と垂直に抵抗を配置したため、抵抗間の電極部ではほとんど給電の時間差がなく、デジタル的な変位となり、微妙な変位の調整が難しいという問題がある。また、圧電部材の動作が機械的に分離されておらず、領域間同士で干渉のない効率的な遅延動作を得ることが難しく、また圧電部材の変形がインクの流れに沿っていない。
また、上記特許文献3に記載のものは、圧電振動子の長手方向と垂直な方向に凹部を設けるもので、長手方向の剛性を落として撓みを増すことを目的とするものであり、剛性を落とした分、発生力が低下するという問題がある。
さらに、上記特許文献4に記載のものは、ノズル側(他端側)に対して供給側(一端側)の圧力室幅及び圧電体幅が広くなっていることが特徴であるが、圧電体をこのような形状で作成するのが難しく、1列当たりのピッチを通常より広く取らなければならないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、液体を吐出する駆動素子の連続的遅延変位駆動を可能とし、吐出効率を向上させることのできる液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体を吐出する液体吐出口及び液体供給口を有する圧力室と、前記圧力室の隔壁に形成された圧電体と、前記圧電体を駆動する電極とを備えた液体吐出ヘッドであって、前記電極に駆動信号を供給する電極接続部が前記液体供給口側に配置され、前記電極が、一つの面内で、前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって複数に枝分かれした電極となっていることを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
これにより、電極を複数に枝分かれさせることで各電極の幅を狭くして抵抗を増大させて圧電体を供給口から吐出口へ向かって遅延変位駆動させることが可能となり液体の吐出効率を向上させることができる。
また、請求項2に示すように、前記複数に枝分かれした電極の各抵抗が等しいことを特徴とする。
これにより、圧電体の遅延変位が吐出口に向かって均一となるようにすることができる。
また、請求項3に示すように、前記複数に枝分かれした電極は、前記液体供給口と前記液体吐出口とを結ぶ直線から離れる程、その電極の幅が広くなっていることを特徴とする。
これにより、各枝分かれした電極の抵抗を簡便に合わせることができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
これにより、液体吐出効率の向上した液体吐出ヘッドにより画像形成できるため、効率的な画像形成が可能となる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、液体を吐出する液体吐出口及び液体供給口を有する圧力室と、前記圧力室の隔壁に形成された圧電体と、前記圧電体を駆動する電極を備えた液体吐出ヘッドにおいて、前記電極に駆動信号を供給する電極接続部を前記供給口側に配置するとともに、前記電極を前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって複数に枝分かれさせて、前記電極が前記圧電体を前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって遅延変位駆動するように駆動することを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法を提供する。
これにより、吐出効率良く液体吐出ヘッドを駆動することができる。
また、請求項6に示すように、前記遅延変位駆動における変位伝播速度を前記液体中の圧力伝播速度に合わせるように駆動することを特徴とする。
これにより、圧力室内の液体中の圧力伝播速度と一致した遅延速度で駆動できるため、さらに吐出効率を向上させることができる。
以上説明したように、本発明に係る液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置によれば、圧電体を駆動する電極を複数に枝分かれさせることで各電極の幅を狭くして抵抗を増大させて圧電体を供給口から吐出口へ向かって遅延変位駆動させることが可能となり液体の吐出効率を向上させることができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る液体吐出ヘッドを有する画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。
図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)12K、12C、12M、12Yを有する印字部と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26とを備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示省略)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(図示省略)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
図2に示すように、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、ここで主走査方向及び副走査方向とは、次に言うような意味で用いている。すなわち、記録紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時、(1)全ノズルを同時に駆動するか、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動するか、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動するか、等のいずれかのノズルの駆動が行われ、用紙の幅方向(記録紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字をするようなノズルの駆動を主走査と定義する。そして、この主走査によって記録される1ライン(帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向という。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、副走査を行う方向を副走査方向という。結局、記録紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
また本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(図示省略)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
次に、印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)について説明する。インク色毎に設けられている各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを表すものとし、図3に印字ヘッド50の平面透視図を示す。
図3に示すように、本実施形態の印字ヘッド50は、インクを液滴として吐出するノズル51、インクを吐出する際インクに圧力を付与する圧力室52、図示しない共通流路から圧力室52にインクを供給するインク供給口53を含んで構成される圧力室ユニット54が千鳥状の2次元マトリクス状に配列され、ノズル51の高密度化が図られている。
図3に示す例においては、各圧力室52を上方から見た場合に、その平面形状は略正方形状をしているが、圧力室52の平面形状はこのような正方形に限定されるものではない。圧力室52には、図3に示すように、その対角線の一方の端にノズル51が形成され、他方の端にインク供給口53が設けられている。
また、図3中の4−4線に沿った断面図を図4に示す。
図4に示すように、圧力室ユニット54は、インクを吐出するノズル51と連通する圧力室52によって形成され、圧力室52には、供給口53を介してインクを供給する共通流路55が連通するとともに、圧力室52の一面(図では天面)は振動板56で構成され、その上部には、振動板56に圧力を付与して振動板56を変形させる圧電体58が接合され、圧電体58の上面には個別電極57が形成されている。また、振動板56は共通電極を兼ねている。
圧電体58は、共通電極(振動板56)と個別電極57によって挟まれており、これら2つの電極56、57に駆動電圧を印加することによって変形する。圧電体58の変形によって振動板56が押され、圧力室52の容積が縮小されてノズル51からインクが吐出されるようになっている。2つの電極56、57間への電圧印加が解除されると圧電体58がもとに戻り、圧力室52の容積が元の大きさに回復し、共通流路55から供給口53を通って新しいインクが圧力室52に供給されるようになっている。
なお、図4では省略したが、個別電極57の上側には、これらの電極56、57に電気を供給するための配線が形成されたフレキシブル配線基板あるいはリジッド基板等の配線部が形成される。
本発明は、吐出効率を向上させるために、圧力室52の供給口53から圧力室52内に供給されノズル51から吐出されるインクの流れに沿うように、供給口53側からノズル51側へ向かって個別電極パターンを形成したものであり、これについては後で詳しく述べることとする。
また、図5は他の印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。図5に示すように、複数の短尺ヘッド50’を2次元の千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、これらの複数の短尺ヘッド50’全体で印字媒体の全幅に対応する長さとなるようにして1つの長尺のフルラインヘッドを構成するようにしてもよい。
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示省略)からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図6のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図6に示したように、インクタンク60と印字ヘッド50を繋ぐ管路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは印字ヘッド50のノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図6には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズルの乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、図示を省略した移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示しない昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。昇降機構は、電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aのノズル領域をキャップ64で覆うようになっている。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示を省略したブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル面50A)に摺動可能である。ノズル面50Aにインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル面50Aに摺動させることでノズル面50Aを拭き取り、ノズル面50Aを清浄するようになっている。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、そのノズル51近傍のインク粘度が上昇した場合、粘度が上昇して劣化したインクを排出すべく、キャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室52内のインク)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度が上昇して固化した劣化インクの吸い出しが行われる。
すなわち、印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用の圧電体(積層圧電体58)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(積層圧電体58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって積層圧電体58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52内に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、積層圧電体58を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面50Aに、キャップ64を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクをポンプ67で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。なお、図6で説明したキャップ64は、吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
また、好ましくは、キャップ64の内側が仕切壁によってノズル列に対応した複数のエリアに分割されており、これら仕切られた各エリアをセレクタ等によって選択的に吸引できる構成とする。
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなどの磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒーター89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒーター89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図7において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50の圧電体58を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサー(図示省略)を含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供するものである。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて印字ヘッド50に対する各種補正を行うようになっている。
次に、圧力室52のインクの流れに沿って圧電体58を駆動するための個別電極57の電極パターンについて説明する。
図8に、個別電極57の電極パターンの例を示す。図8の電極パターンは、説明のためにわかり易く大きく簡略化して模式的に示したものであり、実際の電極パターンはこれよりも細かい多数の細い線に分かれている(図9参照)。
図8に示す電極パターンは、図示しないフレキシブルケーブル等に形成される配線部から駆動信号を個別電極57に供給するための電極接続部としての電極パッド59を圧力室52の対角線の一方の端部である左上隅の供給口53側に有し、この電極パッド59から供給口53へ配線59aが延び、この配線59aは圧力室52の供給口53側で交わる2つの辺に沿って2本の分枝に枝分かれし、さらにこの2本の分枝から多数の枝がそれぞれ供給口53とノズル51を結ぶ対角線に平行に櫛歯状に枝分かれしている。また、この電極パターンは図8に示すように、供給口53とノズル51を結ぶ対角線(中心軸)に関して対称形をなしている。
このように、電極パターンは櫛歯状をなし、各櫛歯状の電極パターンが、圧力室52の1つの対角線に平行に、供給口53側からノズル51側へ向かう向きに形成されている。この電極パターンにより、圧力室52上に形成された圧電体58の上には、供給口53側からノズル51側に向かって複数に枝分かれした個別電極57が形成される。
すなわち、圧電体58上に形成される個別電極57は、供給口53側で交わる2つの辺に沿って枝分かれした枝電極57bから、さらにノズル51側に向かって多数の櫛歯電極57aが対角線に平行に枝分かれした櫛歯状を有している。
このように、圧電体58上には、櫛歯状の個別電極57が形成される領域と、個別電極57の各櫛歯電極57a同士の間の、電極が存在しない領域とが形成される。
またこのとき、個別電極57の複数に枝分かれした各電極の中心軸に関し左右対称な各電極部分(枝電極57bとこれから枝分かれした櫛歯電極57aを合わせた「く」の字状の電極)の抵抗が一定となるように形成される。これにより、供給口53側に配置された電極パッド59から駆動信号を個別電極57に供給したとき、駆動電圧が同じように各複数に枝分かれした電極部分に伝わるようにする。
また、各櫛歯電極57aの幅方向を狭くすることで櫛歯電極57aの抵抗を増大させ、圧電体58が櫛歯電極57aの配置された方向に沿って変位するようにする。いま、各櫛歯電極57aは、供給口53側からノズル51側へ向かって平行に配置されており、また大まかに言うと、インクは供給口53からノズル51へと流れるため、圧電体58も略インクの流れに沿って変形することとなる。
圧電体58の変位は、個別電極57に電圧を印加することによって個別電極57と共通電極(振動板)56との間に形成される電界によって発生する。このとき、圧電体58として、共通電極56と個別電極57に挟まれたPZT等を用いるとこれらは電気回路上はコンデンサと等価である。このコンデンサの静電容量をCとすると、ヘッドドライバ84から電極パッド59を介して個別電極57に駆動信号が供給されたとき、印加電圧と、個別電極57の抵抗値R及びこのコンデンサの静電容量Cによって決まる充電電流でこのコンデンサが充電される。
そして、電極パッド59に駆動信号が供給されたタイミングから個別電極57の抵抗値R[Ω]、とコンデンサの静電容量C[F]とを乗じた時定数t=R×C[sec]の時間分だけ遅れて個別電極57に駆動電圧が印加される。
いま図8に示すように、個別電極57は、供給口53からノズル51を結ぶ対角線に沿って平行な各櫛歯電極57a上の各部分において、その部分への電圧印加がそれぞれの時定数分だけ遅れることとなる。これについて以下詳しく説明する。
例えば、個別電極57の一つの櫛歯電極57a上の点を考えると、電極パッド59から枝電極57b及びその櫛歯電極57aに沿った電極パッド59からその点までの距離をxとし、その距離xの点の位置P(x)について考える。電極パッド59からこの位置P(x)までの部分における枝電極57b及び櫛歯電極57aの抵抗値をR(x)とする。また、電極パッド59から位置P(x)までの枝電極57b及び櫛歯電極57aの部分に対応する圧電体58の静電容量をC(x)とする。
このとき、櫛歯電極57a上の位置P(x)においては、上記抵抗値R(x)及び静電容量C(x)を乗じて得られる時定数t(x)=R(x)×C(x)分だけ、駆動信号が電極パッド59に供給されたタイミングよりも遅れて所定の電圧が印加されることになる。
すなわち、櫛歯電極57a上の各位置P(x)においては、その位置P(x)(電極パッド59から枝電極57b及び櫛歯電極57aに沿った距離x)に応じた時定数分だけ、電極パッド59に駆動信号が供給されたタイミングよりも所定の電圧印加が遅れることとなる。また、電極パッド59からの距離xが大きくなるほど、抵抗値R(x)及び静電容量C(x)が大きくなるため、電極パッド59が設けられている供給口53側よりもノズル51に近い側の方が、所定の電圧印加が遅れることになる。
結局、図8中に矢印で示すように、個別電極57の櫛歯電極57a上で供給口53側からノズル51側へ向かって、時定数に応じてその位置への所定の電圧印加が遅れるため、供給口53からノズル51へとインクが流れる方向に沿って圧電体58が連続的(アナログ的)に順次変位(遅延変位駆動)し、インクの流れに沿った、いわゆるしなり運動を圧力室52内に発生させることができる。
このように個別電極57を供給口53からノズル51に向かって櫛歯状に形成することにより、圧電体58を供給口53からノズル51へ向かうインクの流れに沿わせるように連続的に変形させる。これにより、圧力室52内にしなり運動を発生させ、圧力室52内のインクを供給口53側からノズル51側に絞り出すように圧力室52が変形する。
このように本実施形態によればインク吐出効率を向上させることができる。さらに、高粘度のインクを使用する場合のリフィル過程においてリフィルの高速化に好適な、インクを絞り出すようなしなり運動によりインクの充填が可能となる。
またこのとき、圧電体58を上記のように遅延変位駆動させて、供給口53側からノズル51側に向かって連続的に変形させるだけでなく、その変位が伝わる早さ、すなわち圧電体58の変位伝播速度をインク中の圧力伝播速度に合わせるようにすることで、さらにインク吐出効率を向上させることができる。
例えば、インク中の圧力の伝播速度は約1500[m/s]であり、インクの流れに沿った圧電体58の変位伝播速度をこれに合わせるように各複数の枝分かれした電極(枝電極57b及び櫛歯電極57a)の抵抗値を設定して、変位伝播速度を遅延させるようにする。抵抗値の設定は、例えば各櫛歯電極57aの線の幅と厚みからその電極の断面積を決定することによって行われる。このように、圧電体58をインクの流れ方向に沿って変形させるようにし、さらに、インク中の圧力伝播速度に圧電体58の変位伝播速度を合わせることによって、インク吐出効率をさらに向上させることができる。
図9に、圧力室上に櫛歯状の個別電極が形成された様子を示す。
図9に示すように、圧力室52上には、圧力室52の外形と略同じ範囲に圧電体58が形成され、その上に、図9において左上の供給口53側に形成された電極パッド59から、圧力室52の2辺に沿って枝電極57bが形成され、この枝電極57bから、供給口53とノズル51を結ぶ図9中一点鎖線で表す対角線(中心軸)に平行な櫛歯電極57aが中心軸に関して左右対称に多数形成されている。
上述したように、櫛歯電極57aの幅方向を狭くして抵抗を増大させることにより、供給口53からノズル51に向かって圧電体58を連続的に変形させる。また、このとき、インク中の圧力の伝播速度に圧電体58の変位の伝播速度を合わせるように、櫛歯電極57aの抵抗値を設定する。このとき、中心軸に関して左右対称な枝分かれした電極の部分(枝電極57bから枝分かれした櫛歯電極57aの両方を含む「く」の字状の電極)の抵抗値が一定となるようにする。
これにより、各櫛歯電極57aによる圧電体58の変形が、供給口53側からノズル51側に向かって略同じように進み、効率良くインクをノズル51方向へ絞り出すことができ、吐出効率を向上させることができる。
櫛歯電極57aの抵抗値の設定は、その線幅および厚みから電極の断面積を決定することによって行われるが、製造効率を考慮すると、厚みを一定として幅を調整する方が好ましい。
このような櫛歯状の個別電極57を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば圧電体(アクチュエータ)58上にマスク処理によってパターン形成する方法でもよいし、最初に圧電体58上に電極膜をベタで付けておき、その後ミリングやサンドブラスト等の方法でベタの電極膜の間を抜いて櫛歯形状を形成するようにしても良い。
なお、図8では、フレキシブルケーブル上の配線部との電極接続部である電極パッド59は、供給口53側の外に形成され、電極パッド59から供給口53の上まで配線59aが延び、個別電極57は丁度供給口53の上で枝分かれしていた。これに対して図9では、電極パッド59は略供給口53の上に形成され、ここから個別電極57が枝分かれしている。本実施形態では、図9のように供給口53の上及び図8のように供給口53の外側の両方を含めて供給口側と言うこととする。
図10に、他の形状の圧力室に対して形成された櫛歯状の個別電極の例を示す。
図10に示すように、この例では圧力室152は長方形状をなしており、対向する短辺の一方の中央に供給口153、他方の中央にノズル151が形成されている。また、圧力室152の上部には圧電体(アクチュエータ)158が形成され、その供給口153側に、ヘッドドライバ84からの駆動信号を受ける電極接続部である電極パッド159が形成されている。
電極パッド159は、供給口153が設置されている側の短辺の端から端に至る大きさで形成され、圧電体158の上面に、電極パッド159からノズル151側へ向かって、対向する短辺の中点を結ぶ中心軸(図10中一点鎖線で表示)に平行に、中心軸に関して左右対称に櫛歯電極157aが多数形成されている。
各櫛歯電極157aは、前述した例と同様に、中心軸に関し左右対称な櫛歯電極157aのそれぞれの抵抗値が一定となるように形成される。ただしこの場合には、櫛歯電極157aは全て中心軸に平行でかつ同じ長さを有しており、全く同じように形成される。
そして、ヘッドドライバ84から電極パッド159を介して櫛歯状の個別電極157に駆動信号が供給されると、各櫛歯電極157aは供給口153側からノズル151側に向かって各櫛歯電極157a上での各位置への所定の電圧印加のタイミングが同じように遅延するようになっている。これによって圧電体158の変位も供給口153側からノズル151側に向かって連続的に移動し、圧力室152がいわゆるしなり運動を起こし、インクを供給口153側からノズル151へ絞り出すように変形する。
このとき、上記例と同様に、圧電体158の変位の伝播速度をインク中の圧力伝播速度に合わせるように、各櫛歯電極157aの抵抗値を設定することにより、インクの流れに合わせて効率良くインクを吐出させることができ、吐出効率をより向上させることができる。
図11に、正方形状の圧力室に対して別の電極パターンの個別電極を形成した様子を示す。
図11に示す例においては、正方形状の圧力室252の左上隅の供給口253側に形成された電極パッド259から、右下隅の対角上に配置されたノズル251側へ向かって、枝状の細線電極257aが多数形成されている。
各細線電極257aは、電極パッド259から枝分かれして、ノズル251側へ向かって延び、供給口253とノズル251を結ぶ対角線を中心軸としてこれに関して左右対称に形成されている。そして、ノズル251側で再度1つに結合するようになっている。
このとき、図11に示すように、各細線電極257aは対称軸である中心軸に近い側の細線電極257aよりも中心軸から遠い、外側の細線電極257aの方が電極幅が広くなるように形成されている。このように、形成された細線電極257aによって個別電極257が構成される。
このように外側ほど電極幅を広くするのは、電極パッド259から分岐して再びノズル251側で結合する各細線電極257aにおいて、中心軸に関して左右対称な細線電極257aの抵抗が一定となるようにするためである。
すなわち、中心軸に近い側の細線電極257aは、ほとんど直線のように真っ直ぐであるが、中心軸から遠くなるにつれて細線電極257aの形状は大きく湾曲して、長さが長くなっている。従って、中心軸に関して左右対称な各細線電極257a間の抵抗を一定にするためには、中心軸から遠くなって長さが長くなる細線電極257a程その幅を広くして、中心軸寄りの細線電極257aと抵抗が等しくなるようにする。
これにより、各細線電極257aによって変形する圧電体258の部分の変位の伝播速度を各細線電極257aについて揃えることができ、供給口253からノズル251に向かうインクの流れに沿ってインクに圧力を加えて効率的にインクを吐出させることができる。
また、図11に示すように、中心軸から離れる程、細線電極257aを大きく湾曲するようにすると、各細線電極257a間の空隙が大きくなるため、その下にある圧電体258の部分の変位量が小さくなる。
そこで、この変位量のバランスを取るために、図12に示すように、各細線電極257aの途中に、例えば円形上の電極部分257cを設け、細線電極257aが部分的に大きくなるような部分を形成するようにしてもよい。
今まで説明した例は、いずれも個別電極がある中心軸に関して左右対称であったが、個別電極は必ずしも中心軸に関して左右対称なものに限定されるものではない。
次に、左右対称ではない個別電極の例について説明する。
図13に非対称な個別電極の一例を示す。図13に示す例は、圧力室自体が非対称なものである。
すなわち、図13に示す圧力室352は、平行四辺形状をなしており、その頂角が鋭角となる頂点側に供給口353が設けられ、その対角上の反対側の頂点にノズル351が設けられている。また供給口353側に電極パッド359が設けられ、図11に示した例と同様に、この電極パッド359から細線電極357aが枝分かれして、ノズル351側に向かって延び、ノズル351側で再度1つに結合するようになっている。
このとき、供給口353とノズル351を結ぶ対角線に近い部分では細線電極357aは、直線に近く真っ直ぐ延びているが、上記対角線から遠くなる程、平行四辺形状の圧力室352の辺に沿って大きく湾曲して、細線電極357aが圧力室352の上面全体を被覆するように形成されている。このようにして圧力室352の上面に形成された圧電体358上に細線電極357aからなる個別電極357が形成される。
また、この例においても、供給口353とノズル351を結ぶ対角線に近い部分よりもこの対角線から遠い方が細線電極357aの長さが長いため、電極幅は広く形成される。さらに、各細線電極357a間の空隙が大きいため、図13では図示していないが、図12と同様に、細線電極357aの途中に電極が大きくなる部分を設けるようにしてもよい。
また、図14に、非対称な個別電極の他の例を示す。この例は、圧力室の形状を長方形状とし、その対角線の一方の端に供給口453、他方の端にノズル451を形成し、供給口453側に電極パッド459を形成して、この電極パッド459から細線電極457aを枝分かれさせ、ノズル451側に向かって延ばし、ノズル451側において細線電極457aを再度1つに結合させるようにしたものである。
結局これは、図11に示す正方形状の圧力室252上に個別電極257を形成した例において、図11の圧力室252を左右に引き延ばして長方形にするときに、個別電極257も圧力室252の変形に伴って連続的に変形させたものと見ることができる。
従って、図14に示す例においても、対角線から遠くなる程、細線電極457aの電極幅は広く形成される。また、細線電極457aの途中に円形等の大きな電極部分を設けるようにしてもよい。
このように、圧力室及び個別電極の形状は、特にある軸に関して左右対称なものには限定されず、圧力室の形状は正方形の他に長方形や平行四辺形でもよい。さらに、これら以外の任意の形状としてもよい。その場合、個別電極は、供給口からノズルへと向かうインクの流れの方向に沿うように、複数に枝分かれさせて形成するようにする。
このようにインクの流れに沿って電極を配置することにより、圧電体をインクの流れに沿って連続的に変形させることができ、圧力室をいわゆるしなり運動をするように変形させて、インクを供給口側からノズル側に絞り出すように効率良くインクを吐出することができる。このように圧電体の変位領域が連続的(アナログ的)に変位するため、インク吐出性能を最大限に利用することが可能となる。また、吐出後のインクのリフィルについても上記動きをすることにより、効率的なリフィルが可能となる。
また、以上説明してきた例は、いずれも圧力室の上に圧電体(アクチュエータ)が1層形成され、その上に櫛歯状あるいは細線状に枝分かれした個別電極が形成されたものであったが、本発明はこのようなものに限定されるものではなく、例えば共通電極、圧電体、個別電極、圧電体、・・・と交互に積層されて形成された積層圧電体に対しても、例えば積層圧電体の側面に設けられた各個別電極層への電極接続部である引き出し電極から各個別電極層において個別電極を上記と同様に複数に枝分かれさせるようにして、本発明を適用することができる。
以下、積層圧電体の例について説明する。
図15及び図16に、圧力室上に形成される積層圧電体の例を示す。
図15は、積層圧電体の各層の積層状態がわかるようにその一部を分解して示した斜視図であり、図16は、積層圧電体の外観を示す斜視図である。また、図15、16において、積層圧電体の下に、圧力室及び供給口、ノズルの位置を破線で示す。
図15に示すように、圧力室552は、上から見た平面形状が長方形(あるいは正方形)をしており、その対向する2つの辺の中点の位置にそれぞれ供給口553及びノズル551が形成されている。
積層圧電体500は、個別電極557と共通電極556とが交互に積層され、図15では省略したがその間に圧電体が積層されている。個別電極557及び共通電極556ともそれぞれ積層圧電体500の側面に電極接続部である引き出し電極557d及び556dが形成されている。図15に示すように、個別電極557の引き出し電極557dは供給口553側に形成され、共通電極556の引き出し電極556dはノズル551側に形成されている。
図15に示すように、各層の共通電極556は、それぞれ一枚のベタの電極板で形成され、各層の個別電極557は、それぞれ引き出し電極557dが形成されている供給口553側からノズル551側へ向かって、平行に細く枝分かれした櫛歯状の電極として形成されている。
図16に、このような個別電極557と共通電極556を交互に、その間に圧電体558を挟みながら積層して積層圧電体500を形成した様子を斜視図で示す。
積層圧電体500において、各個別電極557は、それぞれ供給口553側からノズル551側へ向かって複数に枝分かれした平行な細い櫛歯状に形成される。このように、各個別電極557を、供給口553からノズル551へのインクの流れに沿うように形成することにより、積層圧電体500は供給口553からノズル551方向に向かって連続的に変形する。
また、このとき、圧電体558が複数積層されているため、これらが同時に変形することにより圧力室552により大きな吐出圧力を発生させることができる。この大きな発生圧力でインクをその流れに沿ってノズル551から押し出すため、高粘度のインクでも効率良く吐出することができる。
図15、16に示した例では、供給口553及びノズル551はそれぞれ圧力室552の対向する2辺の中点に形成されていたが、圧力室552の一方の対角線の両端に供給口553及びノズル551が形成されている場合には、個別電極557は前述した図14あるいは図11に示したように形成してもよい。この場合、個別電極557及び共通電極556の電極接続部である引き出し電極557d、556dは、それぞれ積層圧電体500の角部に形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、圧力室の供給口からノズルへのインクの流れに沿うように個別電極を形成して、供給口側からノズル側へ向かって複数の櫛歯形状あるいは細く枝分かれする形状として、電極幅を狭くすることで抵抗を増大させ、圧電体がインク流れ方向に沿って、連続的に遅延変位駆動するようにしてインク吐出効率を向上させることが可能となる。
以上、本発明の液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッド駆動方法並びに画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 圧力室の構造例を示す、図3中の4−4線に沿った断面図である。 印字ヘッドの他の例を示す平面図である。 本実施形態のインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図である。 本実施形態のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 個別電極の電極パターンの例を示す平面図である。 圧力室上に櫛歯状の個別電極が形成された様子を示す平面図である。 他の形状の圧力室に対して形成された櫛歯状の個別電極の例を示す平面図である。 正方形状の圧力室に対して別の電極パターンの個別電極を形成した様子を示す平面図である。 正方形状の圧力室に対してさらに別の電極パターンの個別電極を形成した様子を示す平面図である。 非対称な個別電極の一例を示す平面図である。 非対称な個別電極の他の例を示す平面図である。 圧力室上に形成される積層圧電体の例を示す分解斜視図である。 圧力室上に形成される積層圧電体の外観を示す斜視図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール処理部、22…吸着ベルト搬送部、24…印字検出部、26…排紙部、28…カッター、30…加熱ドラム、31、32…ローラー、33…ベルト、34…吸着チャンバー、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加熱・加圧部、45…加圧ローラー、48…カッター、50…印字ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、54…圧力室ユニット、55…共通流路、56…振動板(共通電極)、57…個別電極、57a…櫛歯電極、57b…枝電極、58…圧電体、59…電極パッド、60…インクタンク、62…フィルタ、64…キャップ、65…加湿機構、67…吸引ポンプ、68…回収タンク、70…通信インターフェース、72…システムコントローラ、74…画像メモリ、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ、88…モータ、89…ヒータ

Claims (6)

  1. 液体を吐出する液体吐出口及び液体供給口を有する圧力室と、前記圧力室の隔壁に形成された圧電体と、前記圧電体を駆動する電極とを備えた液体吐出ヘッドであって、
    前記電極に駆動信号を供給する電極接続部が前記液体供給口側に配置され、
    前記電極が、一つの面内で、前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって複数に枝分かれした電極となっていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記複数に枝分かれした電極の各抵抗が等しいことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記複数に枝分かれした電極は、前記液体供給口と前記液体吐出口とを結ぶ直線から離れる程、その電極の幅が広くなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 液体を吐出する液体吐出口及び液体供給口を有する圧力室と、前記圧力室の隔壁に形成された圧電体と、前記圧電体を駆動する電極を備えた液体吐出ヘッドにおいて、前記電極に駆動信号を供給する電極接続部を前記供給口側に配置するとともに、前記電極を前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって複数に枝分かれさせて、前記電極が前記圧電体を前記液体供給口側から前記液体吐出口側へ向かって遅延変位駆動するように駆動することを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法。
  6. 前記遅延変位駆動における変位伝播速度を前記液体中の圧力伝播速度に合わせるように駆動することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出ヘッドの駆動方法。
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