JP3791532B2 - インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に係り、特にノズル駆動に圧電素子を用いたインクジェット記録装置のインクの吐出技術に関する。
近年、デジタルスチルカメラにより撮影された画像などを印刷記録する記録装置としてインクジェット記録装置(インクジェットプリンター)が普及している。インクジェット記録装置は比較的安価であり、取り扱いが簡単なだけでなく、良好な画質の画像が得られるという利点がある。インクジェット記録装置はヘッドに複数の記録素子を備え、この記録素子からインクの液滴を記録媒体に吐出しながら記録ヘッドを走査し、記録紙上に画像を1ライン分記録すると記録媒体を1ライン分搬送し、この工程を繰り返すことにより記録紙上に画像を形成するものである。
インクジェットプリンターには、単尺のシリアルヘッドを用い、ヘッドを記録媒体の幅方向に走査させながら記録を行うものや、記録媒体の1辺の全域に対応して記録素子が配列されているラインヘッドを用いるものがある。ラインヘッドを用いたものでは、記録素子の配列方向と直交する方向に記録媒体を走査させることで記録媒体の全面に画像記録を行うことができる。ラインヘッドを用いたプリンターでは短尺ヘッドを走査するキャリッジ等の搬送系が不要となり、また、キャリッジの移動と記録媒体との複雑な走査制御が不要になる。また、記録媒体だけが移動するのでシリアルヘッドを用いたプリンターに比べて記録速度の高速化が実現できる。
図13に、従来の印字ヘッドの例を示す。図13は印字ヘッド内のインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3中4−4線に沿う断面図)である。各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。各圧力室52は各供給口54を介して共通流路55と連通されている。
圧力室52の天面を構成している振動板56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されており、個別電極57に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形してノズル51からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。アクチュエータ58に圧電素子を用いた場合には、圧電素子の駆動信号(指令信号)によって、吐出されるインク滴の量を制御でき、該駆動信号の周波数を上げることで印字速度を上げることができる。
特許文献1に開示されたインクジェットヘッドでは、ノズル開口が形成されたノズル基と、リザーバ及び圧力室が形成された第1基板と、リザーバに連通するインク連絡口が形成された弾性板とを備えた圧力室ユニットと、一端を固定台に固定し他端を自由端として弾性板と接合するよう配接された圧電素子と、該圧電素子を、固定台を介して自由位置決めし、かつ上面で圧力室形成ユニットと接続するヘッドフレームとを具備したインクジェットヘッドにおいて、リザーバにインクを供給する供給孔を有し、かつ供給孔は圧電素子の長手方向と平行な方向にヘッドフレームを貫通していることにより、圧力室に縦振動を与えることが可能な圧電素子を備えることで、複数の圧力室を高密度に配列させることができる高集積のインクジェットヘッドに幅方向のスペースを無駄にすることなく合理的にインクを供給することができ、また、貫通孔であるインク供給孔内に気泡が侵入したとしても容易に排出させることができるように構成されている。
しかしながら、インクジェット記録装置では、その環境温度や使用(休止)時間などの使用環境によってインクジェットヘッド内に充填されているインク滴の粘度が変化するので、印字品質を保つためには低粘度から高粘度まで様々な粘度のインクを吐出できなければならない。一般に、高粘度インクは吐出しにくく、吐出できたとしても低粘度のインクに比べて応答性が悪くなり、動作周波数を上げることができなくなる。
図13に示した従来例では、圧力室をはさんでノズル(開口)と圧電素子とが対向している。かかる構造ではノズルと圧力室との間に共通流路を配置するほかなく、ノズルと圧電素子との距離が大きくなってしまう。したがって、圧電素子による加圧がノズル位置まで伝わらず、高粘度のインク滴では吐出しないことがある。しかしながら、かかる構造はノズル部材と圧電素子部材とを機能分離する上で必要な構造である。
特許文献1に開示されたインクジェットヘッドでは、圧力室形成ユニットとインク滴の吐出との関係について開示されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、高粘度のインクでも安定して吐出することができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係るインクジェットヘッドは、インク滴を吐出させるノズルが形成されるとともに、前記ノズルから吐出されるインクを収容する圧力室の一部を構成するノズル板と、前記ノズル板のインク吐出面側に取り付けられ、前記圧力室内のインクに圧力を与える圧電素子と、前記ノズル板のインク吐出面と反対側の面に接して前記ノズル板を支持し、前記ノズル近傍の前記ノズル板に対して前記圧電素子による変位を抑止する一方、前記ノズル近傍以外の前記圧力室の一部を構成する前記ノズル板に対して前記圧電素子による変位を妨げない構造を有するノズル板支持部材と、を備え、前記ノズル板支持部材は、前記ノズルに対応して設けられた開口を有するノズル部と、前記圧電素子に対応して設けられた開口を有する圧電素子動作部と、前記ノズル部と前記圧電素子動作部とを連通し、前記ノズル部の直径よりも小さい連通部と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、圧電素子をノズル板のインク吐出面側に配置したので、圧電素子とノズル板との間に他の部材がなく、圧電素子の動作によるノズル板の変位が連通部を介してよりノズルの近傍まで働き、圧電素子の駆動による圧力を直接ノズル板に伝えることができる。したがって、高粘度のインクでも吐出させることが可能になる。また、ノズル近傍のノズル板はノズル板支持部材により支持されて変化しないので、インク滴の飛翔方向が安定する。
ノズル板と圧電素子との間に圧電素子の圧力を受けて変形し、その変形により圧力室を加圧する振動板を備えてもよい。
ノズルには、ノズル板に開けられた吐出穴(開口部)及びノズル板内部の管状部分が含まれている。
圧電素子には、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を用いてもよいし、他の非鉛系圧電素子を用いてもよい。
ノズル板支持部材は、ノズル近傍領域を支持するノズル支持部(変位抑止部)と、前記ノズル近傍以外の前記圧力室(を覆う前記ノズル板の)領域の支持を解除するための開口が形成された圧電動作部(変位許容部)と、を有するものでもよい。またノズル板支持部材は、金属材料やプラスチック材料などの板状部材を用いてもよい。
また、圧電素子と、前記ノズルとは近接して配置されることにより、ノズル近傍にある圧力室内のインクに圧電素子の圧力を効率よく伝えることができる。ノズルと圧電素子との距離(最短距離)は100μm以下が好ましい。
本発明の一態様によれば、前記ノズル部の開口は前記ノズルの最大直径と略同一の円形状開口を含み、前記圧電素子動作部の開口は前記圧電素子と略同一形状を含むことを特徴としている。
かかる態様によれば、ノズル部の開口により圧力室からノズルへのインク流路が確保され、圧電素子動作部の開口により圧電素子の変位を直接的に圧力室内のインクに伝えることができる。
ノズル部の開口形状はノズルの開口部分と相似形である態様が好ましい。また、圧電素子動作部の開口形状は、圧電素子の形状に合わせる態様が好ましい。
本発明の他の態様によれば、前記ノズル板支持部材は、少なくとも前記圧力室の一部を形成することを特徴としている。
かかる態様によれば、ノズル近傍のノズル板の変形を確実に防止することができる。
ノズル板支持部材を圧力室と一体形成する態様は、ノズル板支持部材が少なくとも圧力室の底面を構成すればよく、圧力室の他の壁面や天井面を構成してもよい。もちろん、インク室全体と一体形成されてもよい。
本発明の他の態様によれば、インク貯蔵部より送り出されたインクを各ノズルに供給する共通流路から前記圧力室へのインク流路となる供給口を備え、前記供給口は、前記ノズルとオフセットされた位置に設けられることを特徴としている。
かかる態様によれば、ノズルと供給口とをオフセット配置させることにより、インクの流れの淀みがなくなり、気泡排出性が向上する。
オフセット配置はノズルと供給口とが同一の中心軸を持たない配置や、ノズルと供給口とを同一平面に投影させた位置が異なる配置などを含んでいる。例えば、多角形形状のインク室の1つの頂角にノズル、他の頂角に供給口を備える態様や、インク室を略菱形形状として、長い方の対角線で結ばれる頂角の一方にノズル、もう一方に供給口を配置する態様がある。
本発明の更に、他の態様によれば、前記ノズルから前記共通流路までのインク流路上の距離が500μm以下であることを特徴としている。
かかる態様によれば、ノズルから共通流路までのインク流路上の距離を短くすることで圧力室内の気泡残留を防止し、リフィル性を確保することができる。
ノズルから共通流路までのインク流路上の距離には、少なくともノズルの厚さ、圧力室の長さ及び供給口の長さが含まれている。
更にまた、本発明の他の態様によれば、前記ノズルから前記圧力室までの距離と、前記供給口のインク流路長と、の和が100μm以下であることを特徴としている。
かかる態様によれば、インク流路系の狭窄部の流路長であるノズル表面(ノズルのインク吐出面)から圧力室までの距離、即ち、ノズル板の板厚と、供給口の長さと、の和が100μm以下とすることにより、再充填に要する時間が短くなり圧電素子を高速駆動でき、高性能印字が可能になる。
また、前記目的を達成するために本発明に係るインクジェット記録装置は、請求項1乃至6のうち何れか1項に記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、高粘度インクを吐出でき、圧力室内の残留気泡を防止するとともにリフィル性を確保したインクジェットヘッドを搭載することにより、印字品質を確保できるとともにメンテナンス性がよい。
本発明によれば、インクに圧力を与える圧電素子をノズル板のノズル吐出面側に備えたので、ノズル板と圧電素子との間にはさまれるものがなく、圧電素子の圧力を直接的にノズルに伝えることができる。また、ノズル板支持部材により、圧電素子によるノズル板を介した圧力室内インクへの加圧を妨げず、ノズル近傍は変位しないように支持されるので、圧電素子による圧力が効率的に圧力室内のインクに伝わり、高粘度インクでも吐出することができるとともに、インク滴飛翔方向を安定させることができる。
また、ノズルの長さ(ノズルの流路長)を短くすると、ノズル近傍のインクに圧力を与えることができ、ノズルの長さ(ノズルの流路長)は好ましくは100μm以下である。
インク貯蔵部から送り出されるインクを各ノズルに供給する共通流路から圧力室へインクを供給する供給口は、圧力室天井面のノズルと対向する位置と異なる位置にオフセットして配置されるので、インクの流れに淀みがなくなり、気泡排出性が向上する。
更に、ノズルから共通流路までのインク流路長を短くすると、残留気泡を防ぐことができるとともに、リフィル性を確保することができる。ノズルから共通流路までのインク流路長は500μm以下とする態様が好ましい。また、インク流路の狭窄部の長さを短くすると、圧電素子を高速で駆動でき、高性能印字が可能になる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図1中不図示,図7中符号88として記載)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。詳細な構造例は後述するが、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yは、図2に示したように、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の送り方向(以下、紙搬送方向という。)に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K,12C,12M,12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色ごとに設けられてなる印字部12によれば、副走査方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが主走査方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは不図示の管路を介して各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り替える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダ別に画像を集積するソーターが設けられる。
次に、印字ヘッド50の構造について説明する。インク色ごとに設けられている各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
図3(a)は印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b)はその一部の拡大図である。また、図4はインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3中4−4線に沿う断面図)である。記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド50は、図3及び図4に示したように、インク滴が吐出するノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリックス状に配置させた構造を有し、これにより見かけ上のノズルピッチの高密度化を達成している。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形や菱形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。
なお、ノズル51と供給口54とを結んだ直線が長い方の対角線となる菱形とすると、圧力室52は供給口54からノズル51への液流が淀まない。
圧力室52の底面を構成している振動板56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されており、個別電極57に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形してノズル51からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
共通流路55を構成する共通流路板55A(共通流路55と圧力室52との仕切り部材や共通流路55の圧力室と反対側の面を構成する部材等)は透明部材(又は半透明部材など光を透過する部材)で構成されている。共通流路板55Aによって、外部から供給口54や圧力室52内の気泡を光学的に検出することができるので、不吐出を未然に検出しその対処が可能である。
本実施形態ではノズル51を形成するノズル板51Aと振動板56とは共通化されている。以降、ノズル板51Aと振動板56とが共通化された部材をノズル板51Aと記載する。
また、圧力室52とノズル板51Aとの間には圧力室52の周囲壁面の少なくとも一部を構成し、圧力室52の底面と接するようにノズル板支持部材59が設けられている。なお、図4に示したインク室ユニット53の詳細構造及びノズル板支持部材59の詳細については後述する。
なお、図4に示すL1はノズル51の管路(流路)長、L2は供給口54の管路(流路)長、L3はノズル51から供給口54までの流路長(圧力室長)を表している。
かかる構造を有する多数のインク室ユニット53を図5に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
即ち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。以下、説明の便宜上、ヘッドの長手方向(主走査方向)に沿って各ノズル51が一定の間隔(ピッチP)で直線状に配列されているものとして説明する。
なお、用紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)にライン又は1個の帯状を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図5に示すようなマトリクスに配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。即ち、ノズル51-11 、51-12 、51-13、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)記録紙16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン又は1個の帯状の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
即ち、用紙の幅方向に1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るラインを印字するようなノズル駆動を主走査といい、前記主走査で形成された1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るラインの印字を繰り返し行うことを副走査という。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されている。本発明の実施に際して、アクチュエータ58にはピエゾ素子以外の他のアクチュエータを適用できる。
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。
インク供給タンク60はインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。なお、図6のインク供給タンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図6に示したように、インク供給タンク60と印字ヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図6には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパ効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル51近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル51面の清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル51面(インク吐出面)をキャップ64で覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64に向かってダミー吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB(Universal serial bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図7において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して一つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yのアクチュエータを駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
次に、インク室ユニット53の詳細について説明する。本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドは、ノズル板51をアクチュエータ58によって直接的に圧力を加える、ノズル面加振型のインクジェットヘッドである。
図4に示したインク室ユニット53では、アクチュエータ58はノズル板51Aの表面に備えられており、ノズル51とアクチュエータ58との距離を短くすることができる。かかる構造では、アクチュエータ58からの圧力が効率よくノズル近傍のインクに伝わり、流動性の悪い、高粘度インクでも吐出することができる。もちろんヘッド50内の高密度化にも寄与し得る。
インク室ユニット53内では、ノズル51(ノズル板51A)から、圧力室52、供給口54、共通流路55の順に積層構造を有している。このような構成にすると、共通流路55を、ノズル51と反対面側に広く取ることができ、ノズル群の配置をオフセットさせた供給口群を通して各圧力室52にインクが供給される。この共通流路55内にダンパ構造、支柱構造、及びフィルタなどを備えてもよい。
ノズル板51Aの圧力室52面側は、ノズル51自身の動きを拘束するように、アクチュエータ58の方向が切り欠かれたノズル板支持部材59で固定される。即ち、ノズル板51Aと共通流路板(共通流路55の壁面となり得る部材)55Aとの間には、ノズル51が変位(変形)しないように支持するノズル板支持部材59が備えられている。また、ノズル板支持部材59は圧力室52の壁面の一部を構成し得る。
ノズル51のできるだけ近傍にアクチュエータ58を取り付けると、高粘度インクの吐出に対して有利になる。また、インク流のよどみ点が無くなると、圧力室52内に気泡残留の心配がなくなる。かかる理由により、ノズル板支持部材59には該切り欠きが設けられている。
ノズル板支持部材59の材質は金属でもよいし、ポリイミドなどのプラスチック部材、樹脂部材でもよく、所定の厚さにおいてノズル51を支持し得る材質であればよい。ノズル板支持部材59は、ノズル板51Aから圧力室52の天面を形成する部材まで至る構造物として形成されてもよい。また、ノズル板支持部材59は多層構造を有してもよい。
図8は、ノズル開口面から見た(透視した)ノズル板51、アクチュエータ58及びノズル板支持部材59を示している。
ノズル板支持部材59は、ノズル51に対応する位置に圧力室52からノズル51へのインク流路を確保するために、ノズル51の最大直径と略同じ直径の円形状開口である開口部59Aを有している。
また、ノズル板支持部材59には、アクチュエータ58の配置及び形状に対応した開口部59Bを有しており、開口部59Bによって、アクチュエータ58(ノズル板51A)の変位が直接的に圧力室52内のインクに伝わる構造になっている。開口部59Aと開口部59Bとは切り欠き部59Cによって連通されている。
なお、図8では、略菱形形状の開口部59Bを例示したが、開口部59Bの形状はこれに限定されず、菱形以外の四角形やだ円(長だ円)でもよい。
図4に示した圧力室52において、圧力室52の形状(底面の形状)を略菱形(平行四辺形)とし、該菱形の対角線のうち、長い方の対角線上の頂角の一方にはノズル51、もう一方には供給口54を配置するように構成すると、圧力室52内のインクの流れに淀みがなくなり、気泡の排出性が向上する。更に、図9に示すように、ノズル径に略等しい幅を有する長方形形状や正方形形状の圧力室52でも同様の効果を得ることができる。
図8では、アクチュエータ58には六角形形状の部材を例示したが、ノズル板51Aの圧力室52底面部分をできるだけ被うように構成されれば、図9に示すように、圧力室52の形状に合わせて略長方形(正方形)としてもよい。なお、図9に示すように、個別電極57は圧力室52とアクチュエータ58とが接する底面部分を避け、固定部分に配置されることが好ましい。
図10は、ノズル板支持部材59をノズル51の開口面から見た(透視した)概略平面図である。図8にも示したとおり、ノズル板支持部材59は、ノズル51に対応した部分に開口部59A、アクチュエータ58に対応した部分に開口部59Bが形成されている。更に、アクチュエータ58による圧力をノズル51近傍のインクに伝えるために、開口部59Aと開口部59Bとを連通させるように切り欠き部59Cが設けられている。したがって、ノズル自身の動きを拘束するように、アクチュエータ58方向が切り欠かれたノズル板支持部材59でノズル板51Aを固定している。
即ち、ノズル51の圧力室52側は切り欠き部59Cによって支持されず、ノズル51の圧力室52と反対側はノズル板支持部材59によって支持される。図10に示すように、切り欠き部59Cの形状はノズル51と相似形ではない。
本実施形態では、フルライン型のラインヘッドを例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シャトルスキャン方式のシリアルヘッドにも適用可能である。
次に、ノズル51とアクチュエータ58との距離及びノズル51から共通流路55までの個別流路長について説明する。
ノズル51とアクチュエータ58との間の距離を短くすることで、高粘度インクが吐出可能になるだけでなく、再充填する時間が短くなりアクチュエータ58の駆動周波数を上げることができる。言い換えると、高粘度化したインクでも、アクチュエータ58の駆動周波数を高くすることができ、印字速度を落さずに済む。
また、共通流路55からノズル51までの距離である個別流路長を短くすると、気泡付着の確率を下げることができ、これにより気泡による圧力損失が排除され、ヘッドメンテナンスの頻度を下げることができる。マトリクス状にインク室ユニット53が配列された印字ヘッド50では、各ノズルへの個別流路を短くするために、共通流路55から支流を経ず直接個別流路へ接続される態様が好ましい。
例えば、ノズル51の流路長(ノズル板51Aの厚さ)L1=30μm、供給口54の流路長L2=30μm、圧力室長L3=300μmとすると、個別流路長(L1+L2+L3)=360μmとなる。この条件では、粘度液20cP(センチポアズ、1cP=1.0×10-3Pa・s)を20kHzの駆動周波数で吐出させることができる。
一方、図13に示した従来例では、図4のノズル51の流路長L1に相当する、ノズル板51Aの厚さ(=30μm)、共通流路55の深さ(=200μm)、供給口54の流路長(=30μm)を足し合わせた流路の長さは260μmとなり、供給口54の流路長L2を30μm、圧力室長L3を300μmとすると、図4のL1+L2+L3に相当する個別流路長は590μmとなり、粘度液20cPを20kHzの駆動周波数で吐出させることは困難である。
ここで、高性能印字における吐出周波数として遜色ない50kHzを実現するにはインクの再充填周波数も50kHz、或いはこれ以上にすることが好ましい。そのためには、狭窄部の流路長(ノズル51の流路長L1、供給口54の流路長L2とするときのL1+L2)を100μm以下とする必要がある。
ノズル詰まりの原因とならないノズル51の直径の最小値をr、印字品質から導かれるインク滴の体積最小値をV、着弾誤差が無視できるためのインク滴の飛翔速度をvとしたときに圧力室52が持つべき共振周波数fが定まる。これらの関係は次式〔数1〕で表される。
〔数1〕
V=(r2 ×v)/(4×f)
したがって、アクチュエータ58の駆動周波数は共振周波数f以上を確保する。
V=4pl、r=12μm、v=7m/sを狙った高品質印字では、圧力室52の持つべき共振周波数は63kHzとなり、50kHz以上を確保したいことがわかる。但し、上述した諸定数が変ると、圧力室52の持つべき共振周波数fも変わることになる。
図11に、圧力室52の長さが300μm、1mm、2mmのときの、圧力室52体積で決まる音響周波数の代表値を示す。
また、図14のグラフに示す曲線100は、図4等に示す圧力室52の長さ(圧力室長)L3と前記音響周波数との関係を表している。
図14の曲線100に示すように、音響周波数50kHzを確保するためには圧力室長L3は1mm以下であればよい。即ち、圧力室長L3を1mm以下にすれば、音響周波数を50kHz程度に設定することは容易である。また、圧力室52の断面積を変更すれば、更に周波数特性を変化させることが可能である。しかし、アクチュエータ58の駆動による排除体積を確保するためには圧力室長L3を300μm以上とする。
一方、再充填周波数f1は、次式〔数2〕で表される。
〔数2〕
f1∝1/{(ノズル表面のインクメニスカスのコンプライアンス)×(管路抵抗)}
但し、管路抵抗は該狭窄部の流路長に比例し、再充填周波数f1と該狭窄部流路長との関係は図12に示したとおりである。
ここで、図15に示す、前記狭窄部の流路長(L1+L2)と再充填周波数との関係を表すグラフの曲線120によれば、再充填周波数50kHz以上を実現するための臨界的な前記狭窄部の流路長が0.1mm(100μm)以下となることが分かる。
更に、インク滴の吐出体積4pl以下の高品質印字を達成するための圧力室長L3(図4に図示)は、図16に示す吐出体積と圧力室長(代表値)との関係を表すグラフの曲線(直線)140によれば、0.4mm以下となることが分かるので、図4に示す、ノズル51から共通流路55までのインク流路上距離(L1+L2+L3)は、500μm以下が臨界的な数値となる。
即ち、システム上、図12に示した再充填周波数f1は、高性能印字のための吐出周波数である50kHzに近い値をとることで最も効率よく高速化できたことになるので、該狭窄部の流路長を100μm以下とすることが好ましい。
なお、再充填周波数f1はノズル51から圧力室52までの距離(流路長)及び共通流路55と圧力室52との距離(流路長)による管路抵抗に比例する。図13に示す、従来技術に係る印字ヘッドでは、ノズル51から圧力室52までの距離は200μm以上、共通流路55から圧力室52までの距離は50μm以上であり、図12から狭窄部の流路長が250μmのときの再充填周波数を求めると20kHzになり、高速化(再充填周波数50kHz)を実現することができなかった。
一方、図4に示した本発明に係る印字ヘッドでは、ノズル51から共通流路55までの距離(即ち、L1+L2+L3)は、ノズル板51Aの厚み(即ち、ノズル51の流路長L1)に圧力室52と共通流路55とを仕切る共通流路板55Aの厚み (即ち、供給口54の流路長L2)、圧力室52の長さ(圧力室長L3)、を足し合わせた距離になる。ここで、ノズル51の流路長L1=50μm以上、供給口54の流路長L2=50μm、圧力室長L3=300μm以上とした場合にも、ノズル51から共通流路55までの流路長は500μmを実現できる。
したがって、「ノズル51から共通流路55までの個別流路長が500μm以下、或いは、ノズル51と圧力室52との距離(ノズル51とアクチュエータ58との距離)が100μm以下」の条件を満たし、高速システムを実現することができる。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10では、ノズル51が形成されている面にアクチュエータ58が設けられており、アクチュエータ58とノズル51とが、インク室ユニット53内で他の部材に挟まれることなく近接配置され、アクチュエータ58とノズル51との距離を短くすることができる。
ノズル51を形成するノズル板51A上にアクチュエータ58とノズル51とが隣接して形成されており、圧力室52内でアクチュエータ58とノズル51とが他の部材にはさまれることなく近接配置されている。したがって、アクチュエータ58の駆動点とインク吐出(分離)点とを近接配置でき、流動性の悪いインクを吐出できる。更に、印字ヘッド50内の高密度化にも寄与する。
また、ノズル51自身の動きを拘束するように、アクチュエータ58方向が切り欠かれたノズル板支持部材59でノズル51を支持したので、力の伝達に悪影響を与えない構成でノズル51を固定し、インクの吐出方向を安定させることができる。
更に、高粘度インクの際にもアクチュエータ58の高速駆動を実現できるように、圧力室52からノズル51までの距離を100μm以下、共通流路55からノズル51先端までの距離である個別流路長を500μm以下とすることが好ましい。個別流路長を短くすると、個別流路内における気泡付着の確率が低くなり、気泡による圧力損失を抑制できるので、アクチュエータ58の高速駆動ができる。
ノズル51と供給口54は圧力室52内の対向する位置の上下に配置されると、圧力室52内におけるインクの流れの淀みがなくなり、気泡排出性が向上する。
共通流路55を圧力室52のノズル板51Aと反対の面に広く確保でき、ノズル群の配置をオフセットさせた供給口群を通じて各圧力室52にインクを供給するように構成したので、共通流路55から圧力室52までの個別のインク流路を廃止し、供給口54だけとして、粘度液(一般的に用いられる液よりも粘度の高い液)の供給を円滑に行うことができる。
本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置の基本構成図 図1に示したインクジェット記録装置の印字周辺の要部平面図 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図 本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの図3中4−4線に沿う断面図 図3に示した印字ヘッドのノズル配列を示す拡大図 図1に示したインクジェット記録装置におけるインク供給部の構成を示した概要図 図1に示したインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 図4に示したノズル板支持部材を説明する図 図8に示した圧力室の変形例を示す図 図4に示したノズル板支持部材の概略平面図 圧力室長と音響周波数との関係を示す図 再充填周波数と狭窄部流路長の代表値との関係を示す図 本発明の従来例を説明する図 圧力室長と音響周波数との関係を示すグラフ 狭窄部流路長と再充填周波数との関係を示すグラフ 吐出体積と圧力室長(代表値)との関係を示すグラフ
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、50…印字ヘッド、51…ノズル、51A…ノズル板、52…圧力室、54…供給口、55…共通流路、55A…共通流路板、58…アクチュエータ、59…ノズル板支持部材、59A,59B…開口部、59C…切り欠き部

Claims (7)

  1. インク滴を吐出させるノズルが形成されるとともに、前記ノズルから吐出されるインクを収容する圧力室の一部を構成するノズル板と、
    前記ノズル板のインク吐出面側に取り付けられ、前記圧力室内のインクに圧力を与える圧電素子と、
    前記ノズル板のインク吐出面と反対側の面に接して前記ノズル板を支持し、前記ノズル近傍の前記ノズル板に対して前記圧電素子による変位を抑止する一方、前記ノズル近傍以外の前記圧力室の一部を構成する前記ノズル板に対して前記圧電素子による変位を妨げない構造を有するノズル板支持部材と、
    を備え、
    前記ノズル板支持部材は、前記ノズルに対応して設けられた開口を有するノズル部と、
    前記圧電素子に対応して設けられた開口を有する圧電素子動作部と、
    前記ノズル部と前記圧電素子動作部とを連通し、前記ノズル部の直径よりも小さい連通部と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記ノズル部の開口は前記ノズルの最大直径と略同一の円形状開口を含み、前記圧電素子動作部の開口は前記圧電素子と略同一形状を含むことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記ノズル板支持部材は、少なくとも前記圧力室の一部を形成することを特徴とする請求項1または2記載のインクジェットヘッド。
  4. インク貯蔵部より送り出されたインクを各ノズルに供給する共通流路から前記圧力室へのインク流路となる供給口を備え、
    前記供給口は、前記ノズルとオフセットされた位置に設けられることを特徴とする請求項1、2または3記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記ノズルから前記共通流路までのインク流路上の距離が500μm以下であることを特徴とした請求項4記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記ノズルから前記圧力室までの距離と、前記供給口のインク流路長と、の和が100μm以下であることを特徴とした請求項5記載のインクジェットヘッド。
  7. 請求項1乃至6のうち何れか1項に記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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