JP3838520B2 - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に係り、特にアクチュエータの駆動によって液を加圧し、ノズルから液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドの構造並びにかかる液滴吐出ヘッドを用いたインクジェット記録装置その他の画像形成装置に関する。
特許文献1には、圧電振動板の微小振動変位をホーン状の変位増幅室を介して小面積のパッシブ振動板に伝え、当該パッシブ振動板の前方に位置するインク室内のインクをオリフィス(液滴吐出口)から吐出させる構造を有したインクジェットヘッドが開示されている。
特許文献2は、インク吐出後の圧力発生室へのインク充填(リフィル)速度を向上させるために、1ノズルに対して2つの圧力発生室を備えたインクジェットヘッドを開示している。このヘッドは、共通のインク室(リザーバ)に連通する第1圧力発生室と第2圧力発生室とを具備し、これら2つの圧力発生室がノズル連通孔を介して互いに連通されるとともに同じノズルに連通されている。第1圧力発生室とリザーバとを接続する第1インク供給口と比較して、第2圧力発生室とリザーバとを接続する第2インク供給口はノズル開口に近い側に位置しており、圧電素子の変形によるインク滴吐出後には、流路抵抗の小さな第2圧力発生室の第2インク供給口を経由する流路からも第1圧力発生室にインクが流れ込む構造になっている。
また、特許文献3は、高解像度印字を実現するためのノズル高密度化のため、ノズルに対応した圧力室を階層構造でヘッド内に積層配置する構成を提案している。
特開昭60−115457号公報 特許第3334752号公報 特開2001−260347号公報
しかしながら、特許文献1は、ホーン形状を利用して超音波の進行波を徐々に収束させる構造のため、変位増幅室について3次元方向に一定のサイズが必要であり、集積化(高密度化)が困難である。
特許文献2に開示の技術は、リフィル高速化のために1つのノズルの近傍に併走流路(第2圧力発生室)を設けているが、リザーバから各ノズルへの個別流路自体を短縮化できるわけではないため、その効果もリフィル高速化という限定的な性能向上に留まる。
特許文献3に示された技術は、ノズル高密度化を実現できるが、階層的に配置された第1及び第2の圧力室からそれぞれのノズル開口までの距離(流路長)が下段と上段とで異なるため、階層毎に吐出特性が相違するという問題がある。上下の圧力室について吐出特性を揃えるために、個別に流路設計を行ったり、駆動制御方法を工夫したりしなければならない。しかし、組立精度、温度特性、気泡残留特性等を考慮すると、それぞれの特性を揃えることは非常に困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、アクチュエータの変位による吐出力を増幅させて吐出効率の向上を図り、更に、個別流路長の短縮によるリフィル高速化及び信頼性向上を図ることができる液滴吐出ヘッド及びこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1記載の発明は、流体が満たされる第1の圧力室と、前記第1の圧力室を構成する少なくとも一部の面を変位させるピエゾ素子を用いたアクチュエータと、液滴吐出用のノズルと、前記ノズルに連通し、該ノズルから吐出させる吐出用の液が充填される第2の圧力室と、前記第2の圧力室に前記吐出用の液を供給する個別供給路と、前記アクチュエータの駆動によって前記第1の圧力室に発生させた圧力を前記第2の圧力室へ伝達する圧力伝達部と、を備え、前記第1の圧力室を変位させる前記アクチュエータの力点の面積をS1 、前記圧力伝達部を介して前記第2の圧力室に付与される力の作用点の面積をS2 とするとき、S1 >S2 の関係式を満たし、前記圧力伝達部を介して前記第2の圧力室内の液に吐出力を与えて前記ノズルから液滴を吐出させる構成からなる液滴吐出素子が複数配列されてなる液滴吐出ヘッドであって、複数個の前記ノズルが1次元に配置されてなるノズル列を有し、各ノズルに対応した複数個の前記第2の圧力室が前記ノズルの吐出面と平行な面内で前記ノズル列に対応してノズル列と平行に1次元に配置され、当該1次元に配置された前記複数個の第2の圧力室に対し前記吐出用の液を供給するための共通流路が前記1次元に配置された前記第2の圧力室の並び方向と平行に設けられ、前記1次元に配置された各第2の圧力室はそれぞれ前記吐出面と平行な面の方向に前記共通流路から分岐した同じ流路長の前記個別供給路を介して前記共通流路と連通され、前記第1の圧力室は、前記吐出面と平行な面内で前記ノズル列を挟んで前記共通流路と反対側に千鳥状に2次元配置されることを特徴とする。
本発明によれば、第1の圧力室を構成する少なくとも一部の面がアクチュエータの駆動により変位する。この変位による排除体積に応じて発生した圧力は、第1の圧力室内に満たされている流体を通じて第2の圧力室へと伝達される。このとき、アクチュエータによって発生した力が加わる力点の面積S1 と、第2の圧力室に圧力を付与する圧力伝達部の面積(作用点の面積)S2 とは、S1 >S2 の関係を有しているため、いわゆる「流れ質量保存の法則」により、第1の圧力室のアクチュエータ部の変位速度をV1 、圧力伝達部(作用点S2 )の変位速度V2 とするとき、
V2 =V1 ×(S 1/S2 )
となり、上記変位速度を単位時間当たりの変位量に換算して考えると、アクチュエータ部の変位量が圧力伝達部の変位量として増幅させることが可能となる。
こうして、アクチュエータによって発生した変位を増幅させて第2の圧力室に伝え、その伝達された力によって第2の圧力室内の液を加圧してノズルから液滴を吐出させる。このように、小面積(作用点の面積S2 )の部分に比較的大きな変位を得て第2の圧力室を加圧できる構造にしたので、第2の圧力室の作用点部分に、大変位量のアクチュエータを実現した事と同等の機能を達成でき、高粘度液の吐出が可能となる。
また、上述の変位拡大作用により、第2の圧力室の加圧面(圧力伝達部)の大きさを従来よりも小さくすることが可能となるため、第2の圧力室のサイズを非常に小さくすることができる。すなわち、ノズルに直結する第2の圧力室を高密度で配置することが可能となり、ノズルの高密度化を実現できる。
上記のように、本発明では第2の圧力室を小型化できるため、1次元の高密度配置が可能である。複数の第2の圧力室を1次元に配置させた構成の場合、この1次元の並び方向と平行に液供給用の液室(共通流路)を設け、当該液室から各第2の圧力室に対してそれぞれ個別の液供給路を介して吐出用の液を供給する構造とすることにより、個別の液供給路長を比較的短くでき、且つそれらの長さを均一化することができる。したがって、リフィル特性が向上し、高周波吐出が可能となる。また、液供給路長を短く構成することで、気泡残留性も低くなり、信頼性が向上する。
さらに、第1の圧力室を千鳥状に2次元配列することで、第1の圧力室を変位させるアクチュエータの力点の面積を大きく確保し、且つ第2の圧力室は高密度に配置させて、より高粘度の液体を吐出することが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記ノズル列は、300npi (nozzles per inch) 以上の密度で形成されていることを特徴とする。
本発明による第2の圧力室の小型化により、従来困難とされていた300npi 以上の高密度でノズルを一直線に並べることが可能である。かかる高密度ノズル配列を実現したことにより、ドラフトモードなどによる高速記録が可能となる。また、ヘッドの記録媒体との相対的なアライメント精度を緩和できる。なお、「ドラフトモード」とは、多数のドットで構成されるプリントデータをすべてプリントするのではなく、一定の割合でデータを間引いて打滴を行うモードである。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記力点の面積S1 の領域と前記作用点の面積S2 の領域とを区画する境界部分には、これら各領域部よりも剛性の高い高剛性部が形成されていることを特徴とする。
力点の面積(S1 )部に加えられた力は、高剛性部を挟んで区画された作用点の面積(S2 )部に伝達され、第2の圧力室内の液を加圧する。
請求項記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記ノズルの吐出軸上に前記作用点の面積S2 の領域が形成されることを特徴とする。
既述のとおり、第2の圧力室は小型化(小面積化)が可能であるため、好ましくは、ノズルの吐出軸上に作用点の面積部分を配置する構造とすることで、液滴の吐出力を向上させることができる。
請求項記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記第1の圧力室は密閉構造を有し、前記流体は当該第1の圧力室内に封入されていることを特徴とする。
第1の圧力室を密閉構造とすることにより、気泡混入の問題が発生せず、信頼性の向上を図ることができる。
請求項記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記第1の圧力室に前記流体を供給する供給口が設けられていることを特徴とする。
第1の圧力室を密閉構造とする構成に代えて、請求項に示すように、供給口を介して第1の圧力室に流体を供給し得る構造とすることも可能である。
請求項記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記圧力伝達部において、前記第1の圧力室と前記第2の圧力室との間に前記流体と前記吐出用の液とを隔てる可動膜が設けられていることを特徴とする。
第1の圧力室と第2の圧力室との間を可動膜で仕切り、この可動膜を変位させることによって第2の圧力室を加圧する態様がある。なお、可動膜には、容易に変位する柔軟な素材からなる低剛性の弾性部材を用いることが好ましい。
請求項記載の発明は、請求項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記圧力伝達部において、前記第1の圧力室と前記第2の圧力室とは連通しており、前記流体は前記吐出用の液に対して不混和性の液体であることを特徴とする。
第1の圧力室と第2の圧力室との間に可動膜を設ける構成に代えて、この可動膜を省略する態様も可能である。例えば、請求項10に示すように、第1の圧力室と第2の圧力室との間を仕切る部材(可動膜等)を無くして圧力伝達部において第1の圧力室と第2の圧力室とを連通させた構造とし、第1の圧力室を満たす流体として、吐出用の液と混ざらない性質の液を用いる態様がある。かかる構成によれば、アクチュエータの変位に伴い第1の圧力室内の流体が移動すると、第2の圧力室内の吐出用の液が押され、その圧力によってノズルから液滴が吐出される。
請求項記載の発明は、請求項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記圧力伝達部において、前記第1の圧力室と前記第2の圧力室とは連通しており、前記流体は前記吐出用の液と同じ液であることを特徴とする。
請求項に示した不混和性の流体を用いる態様に代えて、請求項に示すように、第1の圧力室に吐出用の液を供給する態様も可能である。かかる構成によれば、第1の圧力室を通じて第2の圧力室に吐出用の液を供給することが可能となるため、吐出用の液の置換性が良好になる。
また、予め第1の圧力室に流体を封入しておく必要が無く、吐出用の液の供給によって流体てこ構造を実現することができるので製造が容易である。
請求項又はで示したように、第1の圧力室と第2の圧力室との間を仕切る部材(可動膜等)を省略することにより、当該部材の変形に伴う駆動の損失を最小限にし、吐出力を効率化することができる。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記流体は前記吐出用の液と同等又はこれよりも低粘度の液体であることを特徴とする。
第1の圧力室に満たす流体として、低粘性流体を用いることで流体摩擦が小さくなり、変位伝達効率を一層向上させることができる。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの一態様に係り、前記アクチュエータは、前記第1の圧力室の構成面を成す振動板に接合され、前記アクチュエータと前記振動板の接合面と、前記第2の圧力室に作用する前記圧力伝達部の前記作用点の面とが前記振動板の同一面上に形成されていることを特徴とする。
すなわち、力点の面と、作用点の面とが同一部材面(振動板面)上に形成されるため、当該面に接する吐出用の液の流路構成部材に、アクチュエータの発生圧力を伝達する流体が導入される溝(第1の圧力室となる溝)を形成することが可能である。このような圧力伝達構造を表面マイクロマシーニング技術で形成することができるため、製造適性があり、ヘッドを安価に製作することができる。
請求項12に記載の発明は、前記目的を達成する画像形成装置を提供する。すなわち、請求項12に係る画像形成装置は、請求項1乃至11の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドを有し、前記ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上に画像を形成することを特徴とする。
例えば、当該画像形成装置に適用される液滴吐出ヘッドは、画像データに基づいて圧電アクチュエータを制御することで液滴吐出口(ノズル)から液滴を吐出させる所望のドット配置を実現する。
液滴吐出ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたってインク吐出用の複数のノズルを配列させたノズル列を有するフルライン型のインクジェットヘッドを用いることができる。
この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドブロックを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応するノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のインクジェットヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってインクジェットヘッドを配置する態様もあり得る。
「記録媒体」は、液滴吐出ヘッドの作用によって画像の記録を受ける媒体(被吐出媒体、印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と液滴吐出ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)液滴吐出ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して液滴吐出ヘッドを移動させる態様、或いは、液滴吐出ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
本発明によれば、アクチュエータ駆動による第1の圧力室内の液移動を利用して第2の圧力室に力を伝達し、圧力伝達部(作用点の面)を介して第2の圧力室に大きな変位を与える構成にしたので、狭い圧力室(第2の圧力室)を用いた吐出が可能になる。吐出効率の向上を達成できる。これにより、第2の圧力室の高密度配置が可能となり、個別の液供給路長の短縮化並びに均一化を達成でき、ノズル間のばらつきの低減、吐出特性の均一化、リフィル性の向上を実現できる。
また、液供給路長の短縮によって気泡の残留付着面積が減るため、気泡が残留し難い構造であると同時に、仮に気泡が混入した場合でもこれを排出しやすい構造となっており、信頼性の高いヘッドを実現できる。更に、液供給路長が短いため、液の排出量を抑制できるとともに、リフィルの高速化が可能であり、吐出周波数を高くすることができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明の実施形態に係る画像処理装置を用いたインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェットヘッド(以下、ヘッドという。)12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録媒体たる記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによって記録紙16がベルト33上に吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図7中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12の各ヘッド12K,12C,12M,12Yは、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録紙16の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
ヘッド12K,12C,12M,12Yは、記録紙16の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド12K,12C,12M,12Yが記録紙16の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
吸着ベルト搬送部22により記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド12K,12C,12M,12Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図1に示した印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12K,12C,12M,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が2次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
各色のヘッド12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部24により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部24の後段には後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図2はヘッド50のノズル配置例を示した平面図(ノズル面側から見た平面図)である。同図に示すように、ヘッド50は、記録紙16の送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたって複数のノズル51が一直線上に並べられたノズル列を有する。図では模式的に描いているが、1インチ当たり300個(300npi ) 以上のノズル密度でノズル51が配置される。
図3(a)は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図2中の3−3線に沿う断面図)である。図3(a)において、符号52は第1の圧力室、53は第2の圧力室である。図3(a)に例示した第1の圧力室52は密閉構造を有し、当該第1の圧力室52内に流体が満たされている。第2の圧力室53はノズル51に連通するとともに、インク供給用の個別供給路54を介して共通流路55と連通されている。
共通流路55はインク供給源たるインクタンク(図3(a)中不図示、図6中符号60として記載)と連通しており、インクタンク60から供給されるインクは図3(a)の共通流路55から個別供給路54を介して各ノズル51の第2の圧力室53に供給される。
図3(a)において第1の圧力室52の一部の面(同図において天面)を構成している振動板(共通電極として兼用)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。アクチュエータ58には、ピエゾ素子などの圧電体が好適に用いられる。振動板56は、アクチュエータ58の接合領域56Aと、第2の圧力室53の駆動作用領域56Bとを区画する境界部に高剛性部(絞り部)56Cを有している。高剛性部56Cは、振動板56における接合領域56Aや駆動作用領域56Bと比較して相対的に厚く、剛性が高くなっている。
個別電極57に駆動電圧を印加するとアクチュエータ58が変形して振動板56の接合領域56Aが変位する。この変位で発生した圧力が「流体てこ構造」によって駆動作用領域56Bに伝達され、当該駆動作用領域56Bが変位して第2の圧力室53の容積が変化する。この第2の圧力室53の変形に伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。インク吐出後、共通流路55から個別供給路54を通って新しいインクが第2の圧力室53に供給される。
なお、図3(a)の如き構造を有するヘッド50は、ステンレス鋼板(SUS板)等の薄い板材にエッチングやプレス加工、マイクロマシーニング技術等で穴や溝を形成したプレート部材を複数枚積層接合して製作することができる。
図3(b)に液滴吐出素子の他の構造例を示す。同図において、図3(a)と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。図3(b)に示した例では振動板56の第1の圧力室52側の面にプレート部材502が接合されており、該プレート部材502の一部502Cが振動板56とともに高剛性部(図中の二点鎖線で囲んだ部分)56Cを形成している。
図3(b)において、符号504はプレート部材502の一部502Dとともに第1の圧力室52の隔壁を構成する流路プレート部材であり、符号506は、個別供給路54を形成するための流路プレート部材である。
〔流体てこ構造の説明〕
ここで図4を参照し、「流れ質量保存の法則」に関して理解し易いように説明するために、「流体てこ」に例えて説明する。図4は図3(a)及び図3(b)において流体てこに相当する部分を切り出して且つ仮想モデル化したものである。図3(a)及び図3(b)におけるアクチュエータ58と振動板56は、そのまま図4にアクチュエータ58と振動板56として示してある。
図3(a)及び図3(b)における第2の圧力室53に作用する駆動作用領域56B(圧力伝達部に相当)は、図4においても符号56Bとして示している。図4において、アクチュエータ58と振動板56との接合面56A’は、力点面に相当する。また、駆動作用領域56Bの外側の面56B’は、作用点の面に相当する(図3(a)及び図3(b)では、駆動作用領域56Bの第2の圧力室53側の面に相当する)。
接合領域56Aに対応した力点の面積をS1 、その変位速度をV1 とし、駆動作用領域56Bの外側の面56B’に対応した作用点の面積をS2 、その変位速度をV2 とすると、流れ質量保存の法則の式は、次式 [数式1]、
[数式1] S1 ×V1 =S2 ×V2
となり、単位時間当たりの力点の変位量をL1 、作用点の変位量をL2 とすると、上式 [数式1]より、
[数式2] L2 =L1 ×(S1 /S2 )
が得られる。かかる構造により、アクチュエータ58の発生力を第1の圧力室52の「てこ機能」を用いて第2の圧力室53に伝達する。第1の圧力室52の力点において「大面積×小ストローク」の発生変位は、第2の圧力室53の作用点(56B’)において「小面積×長ストローク」となり第2の圧力室53に伝達される。つまり、図4の点線で囲んだ部分を第2の圧力室53の加圧用アクチュエータ部として利用する。
なお、符号56B’で示した駆動面の部分は、振動板56と同一材料で構成されていてもよいし、より変位し易い低剛性の膜などで構成されてもよい。
図5は、本例のヘッド50における流体てこ構造の配置例を示した平面図である。図5において点線で囲んだ部分(符号59)が図4で説明した流体てこ構造の1ブロックに相当している。図5に示したように、ノズル面に平行な面内に流体てこ構造59を2次元の展開配置することで、ノズル列の高密度化が実現される。かかる配置形態により、ヘッド50における同一積層面からアクチュエータ58の個別電極57を取り出すことが可能となる。このため、製造容易であり、製造コストの低減を実現できる。
また、共通流路55は、第2の圧力室53の並び方向と平行に形成されており、共通流路55から各第2の圧力室53に分岐した個別供給路54の長さは略同等で、その流路長も比較的短い構成になっている。
吐出後のリフィル動作を短時間で終了したり、流路における淀みを防いで気泡やゴミ等の排除性を高めるために、個別供給路54の流路長は数十μm程度以下の長さにすることが望ましい。
このように、本実施形態によれば、ノズル51毎の流路特性が略等しい状態で高密度に吐出用のノズル51を配置することが可能であり、ノズル間のばらつきを防止できる。
また、上記の流体てこ構造59によって、第2の圧力室53のインク加圧面積(作用点の面積S2 )を小さくできるので、加圧面が広い構成による弊害を解消できる。具体的には、流路長の短縮によって気泡が残留付着する面積が減り、信頼性が向上する。また、個別流路長の短縮によってリフィル流路が短くなり、吐出周波数を高めることができ、プリント生産性を向上させることができる。
なお、図3(a)及び図3(b)では、第1の圧力室52について流体を満たした密閉構造であるとしたが、第1の圧力室52は必ずしも密閉構造である必要はない。また、図3(a)及び図3(b)では、第1の圧力室52と第2の圧力室53との間に圧力伝達用の駆動面部材(符号56Bで示した部分)を備えているが、両圧力室間を仕切る当該部材を省略する構成も可能である。かかる非密閉構造の例については後述する(図8(a),図8(b))。
〔インク供給系の構成〕
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60はヘッド50にインクを供給する基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。なお、図6のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図6に示したように、インクタンク60とヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。図6には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aをキャップ64で覆う。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構によりヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。
印字中又は待機中において、特定のノズルの使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、ヘッド50内のインク(第2の圧力室53内)に気泡が混入した場合、ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で第2の圧力室53内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッド50への装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ58が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(アクチュエータ58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かってアクチュエータ58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル板表面の汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や第2の圧力室53に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や第2の圧力室53のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、アクチュエータ58を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、ヘッド50のノズル面50Aに、第2の圧力室53内のインクをポンプ等で吸い込む吸引手段を当接させて、気泡が混入したインク又は増粘インクを吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、第2の圧力室53内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。
〔制御系の説明〕
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、ROM75、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
ROM75には、システムコントローラ72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、ROM75は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図7において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色のヘッド12K,12C,12M,12Yのアクチュエータを駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。
画像メモリ74に蓄えられた画像データは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80において既知のディザ法、誤差拡散法などの手法によりインク色ごとのドットデータに変換される。こうして、プリント制御部80で生成されたドットデータに基づき、ヘッド50が各インク色ごとのドットデータに変換される。すなわち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをKCMYの4色のドットデータに変換する処理を行う。プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
ヘッドドライバ84は、画像バッファメモリ82に記憶されたドットデータに基づき、ヘッド50の駆動制御信号を生成する。ヘッドドライバ84で生成された駆動制御信号がヘッド50に加えられることによって、ヘッド50からインクが吐出される。記録紙16の搬送速度に同期してヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙16上に画像が形成される。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。また、システムコントローラ72は、吐出検出部24から得られる情報に基づいて、予備吐出や吸引その他の所定の回復動作を実施する制御を行う。
〔他の実施形態1〕
図8(a)に、液滴吐出素子の他の構造例を示す。図8(a)中図3(a)の構成と同一又は類似する部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図8(a)の例では、図面の下方向に向かってノズル51から液が吐出される構造となっている。第1の圧力室52には液供給口92が形成されており、この液供給口92を介して第1の圧力室52に流体(圧力伝達に寄与する流体)が供給される。
また、第1の圧力室52は連通口94(圧力伝達部に相当)を介して第2の圧力室53と連通しており、第1の圧力室52と第2の圧力室53との間に両者を隔てる仕切り部材(図3(a)の符号56Bで示した変位自在な振動板部材又は膜に相当するもの)は存在していない。
第2の圧力室53は、連通口94と個別供給路54との合流点部分の空間であり、ノズル51の吐出軸上(ノズル51の直上)に位置する。
図8(a)に示した構造において、液供給口92から第1の圧力室52に供給される流体は、第2の圧力室53に供給されるインクと同等のインクであってもよいし、インク以外の液体であってもよい。インク以外の液を用いる場合には、インクと混ざらない液(不混和性の液)を用いる態様が好ましい。なお、インクと混ざらない液を用いる場合には、更に、この流体はインク並みの或いはインクよりもより低粘度の流体であることが好ましい。これにより、変位伝達効率を一層高めることができる。
かかる構造によれば、液供給口92から第1の圧力室52に液が充填され、アクチュエータ58によって第1の圧力室52の振動板56が変位すると、第1の圧力室52内の液が移動して第2の圧力室53の液がノズル51方向に大きく移動する。この液移動の力によって第2の圧力室53内の液は押し出されてノズル51から吐出される。
このように、第1の圧力室52と第2の圧力室53との間を仕切る壁部材を省略したことにより、かかる壁部材の変形に伴う駆動の損失を最小限にし、吐出効率を上げることができる。なお、第1の圧力室52と第2の圧力室53共にインク(1液)を充填する場合は、液供給口92又は図8(a)中符号54で示した個別供給路の何れか一方を省略してもよい。リフィル性能を考慮すると、液供給口92を省略する方が好ましい。
図8(b)は、図8(a)に示した構造の変形例である。図8(b)において、図8(a)と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。図8(b)に示した例では振動板56の第1の圧力室52側の面にプレート部材508が接合されており、該プレート部材508の一部508Cが振動板56とともに高剛性部(図中の二点鎖線で囲んだ部分)56Cを形成している。図8(b)において、符号510はノズルプレート、符号512,514はそれぞれ所要の流路を形成するための流路プレート部材である。
〔他の実施形態2〕
図9は、図3(b)における圧力伝達用の駆動面部材(符号56Bで示した部分)に代えて、可動膜を設けた構造例を示す図である。図9中、図3(b)と同一又は類似する部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。図9に示した例では、第1の圧力室52と第2の圧力室53との間に両者を隔てる可動膜102が設けられている。可動膜102は、圧力伝達部に相当する位置に配置され、振動板56とプレート部材502の間に挟入されて接合されている。この可動膜102は、フイルム状の樹脂であって、望ましくは加熱接着工程に十分耐える耐熱性を有したポリイミド樹脂膜などで構成される。
〔他の実施形態3〕
図10は、図8(b)における第1の圧力室52と第2の圧力室53との間に両者を隔てる可動膜104を設けた構造例を示す図である。図10中、図8(b)と同一又は類似する部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。可動膜104の好ましい材質は図9で説明した可動膜102と同様である。図10に示した例では、流路プレート部材514に可動膜104が接合されており、該可動膜104の変形によって第1の圧力室52内の液から第2の圧力室53の液に圧力が伝達される。
〔他の実施形態4〕
図11及び図12は、それぞれ図9及び図10に示した構造例から可動膜102,104を省略し、第1の圧力室52に吐出用のインク(第2の圧力室53に充填する液)とは異なる物性の液を用いる態様を示した図である。図11及び図12中図9及び図10と同一又は類似する部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図11及び図12において符号120は、2種類の液体の境界面を示している。例えば、吐出用のインクとして水性のインク142を用い、この水系インク142に対して相分離する油144を流体てこの溶媒として利用する。かかる構成によれば、アクチュエータ58の変位に伴って第1の圧力室52内の油144が移動し、第2の圧力室53内のインク142が押され、その圧力によってノズル51から液滴が吐出される。
或いはまた、吐出用のインクとして油性の紫外線硬化型インクを用い、この油性UV系のインクに対して相分離する水を流体てこの溶媒として利用する態様もある。油性UV系のインク粘度を数十cPとし、これよりも低粘度の液体(ここでは、水)を流体てこの溶媒として用いることで、変位伝達効率を高めることができる。
〔他の実施形態5〕
図5では、第1の圧力室52を1次元に並べて配置したが、本発明の実施に際しては、図13のように第1の圧力室52を千鳥状に2次元的に配置する構成も可能である。図13中図5と同一又は類似の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。図13に示した構成により、第2の圧力室53及びノズル51を高密度に1次元配置することができる。
すなわち、力点として機能するアクチュエータ58を2次元配置し、その作用点である第2の圧力室53の加圧面部(56B’)を1次元に配置することができる。共通流路55から分岐した個別供給路54は、各ノズルに対して同じ流路長の流路構造で構成することができるため、ノズル間クロストークやリフィル性能の均一化を図ることができる。
〔他の実施形態6〕
本発明の実施に際して、ノズルの配置形態は1次元のノズル列に限定されず、図14に示すように、流体てこ構造をマトリクス状に2次元配置することにより、ノズルを2次元配置する構成も可能である。図14において、図5と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図14の例では、アクチュエータ58の平面形状を略菱形とし、この形状に合わせて第1の圧力室52の平面形状も略菱形形状となっている。図14において点線で示した矩形の範囲(符号59)がそれぞれ、流体てこ構造の範囲を示しており、ノズル51の位置(ノズル51の吐出軸上)に作用点の領域(56B’)が位置している。
各ノズル51に対応した流体てこ構造59のブロックが紙面垂直方向の高さ違いで階層的に配置され、異なる階層に位置する隣接ブロック同士の一部がオーバーラップするように配置されている。かかる配置構造により、一層の高密度化が達成されている。
もちろん、各流体てこ構造を階層配置して高密度化する構成に代えて、流体てこ構造を同一面内に2次元配置する構成も可能である。
図14のような構造によってノズル51の2次元配置を達成することにより、図15(a)に示す2次元ノズル配置構造のフルライン型ヘッドを実現できる。
また、図15(b)に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドブロック50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するフルライン型ヘッドを構成してもよい。
上記各実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、短尺の記録ヘッドを往復移動させながら画像記録を行うシャトルヘッドを用いるインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。
また、上述の説明では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。例えば、印画紙に非接触で現像液を塗布する写真画像形成装置等についても本発明の液滴吐出ヘッドを適用できる。また、本発明に係る液滴吐出ヘッドの適用範囲は画像形成装置に限定されず、吐出ヘッドを用いて処理液その他各種の液体を被吐出媒体に向けて噴射する各種の装置(塗装装置、塗布装置、配線描画装置など)について本発明を適用することができる。
本発明の実施形態に係る液滴吐出装置を用いたインクジェット記録装置の全体構成図 ヘッドのノズル配置例を示した平面図(ノズル面側から見た平面図) 図2中の3−3線に沿う断面図 液滴吐出素子の他の構造例を示す断面図 流体てこ構造の原理を説明するために用いた仮想モデル図 本例のヘッドにおける流体てこ構造の配置例を示した平面模式図 本例のインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図 本例のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本発明の他の実施形態1によるヘッドの構造例を示す断面図 図8(a)に示した構造の変形例を示す断面図 本発明の他の実施形態2によるヘッドの構造例を示す断面図 本発明の他の実施形態3によるヘッドの構造例を示す断面図 本発明の他の実施形態4によるヘッドの構造例を示す断面図 図8(b)に示した構造の変形例を示す断面図 流体てこ構造の他の配置例を示した平面模式図 ノズルを2次元に配置する構成例を示した要部平面模式図 2次元ノズル配置によるフルライン型ヘッドの構成例を示す平面図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、12K,12C,12M,12Y…ヘッド、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、22…吸着ベルト搬送部、50…ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、52…第1の圧力室、53…第2の圧力室、54…個別供給路、55…共通流路、56…振動板、56C…高剛性部、58…アクチュエータ、72…システムコントローラ、75…ROM、80…プリント制御部、92…液供給口、102,104…可動膜

Claims (12)

  1. 流体が満たされる第1の圧力室と、
    前記第1の圧力室を構成する少なくとも一部の面を変位させるピエゾ素子を用いたアクチュエータと、
    液滴吐出用のノズルと、
    前記ノズルに連通し、該ノズルから吐出させる吐出用の液が充填される第2の圧力室と、
    前記第2の圧力室に前記吐出用の液を供給する個別供給路と、
    前記アクチュエータの駆動によって前記第1の圧力室に発生させた圧力を前記第2の圧力室へ伝達する圧力伝達部と、を備え、
    前記第1の圧力室を変位させる前記アクチュエータの力点の面積をS1 、前記圧力伝達部を介して前記第2の圧力室に付与される力の作用点の面積をS2 とするとき、
    S1 >S2 の関係式を満たし、
    前記圧力伝達部を介して前記第2の圧力室内の液に吐出力を与えて前記ノズルから液滴を吐出させる構成からなる液滴吐出素子が複数配列されてなる液滴吐出ヘッドであって、
    複数個の前記ノズルが1次元に配置されてなるノズル列を有し、各ノズルに対応した複数個の前記第2の圧力室が前記ノズルの吐出面と平行な面内で前記ノズル列に対応してノズル列と平行に1次元に配置され、
    当該1次元に配置された前記複数個の第2の圧力室に対し前記吐出用の液を供給するための共通流路が前記1次元に配置された前記第2の圧力室の並び方向と平行に設けられ、
    前記1次元に配置された各第2の圧力室はそれぞれ前記吐出面と平行な面の方向に前記共通流路から分岐した同じ流路長の前記個別供給路を介して前記共通流路と連通され、
    前記第1の圧力室は、前記吐出面と平行な面内で前記ノズル列を挟んで前記共通流路と反対側に千鳥状に2次元配置されることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記ノズル列は、300npi (nozzles per inch) 以上の密度で形成されていることを特徴とする請求項記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記力点の面積S1 の領域と前記作用点の面積S2 の領域とを区画する境界部分には、これら各領域部よりも剛性の高い高剛性部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記ノズルの吐出軸上に前記作用点の面積S2 の領域が形成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記第1の圧力室は密閉構造を有し、前記流体は当該第1の圧力室内に封入されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記第1の圧力室に前記流体を供給する供給口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記圧力伝達部において、前記第1の圧力室と前記第2の圧力室との間に前記流体と前記吐出用の液とを隔てる可動膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記圧力伝達部において、前記第1の圧力室と前記第2の圧力室とは連通しており、前記流体は前記吐出用の液に対して不混和性の液体であることを特徴とする請求項記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記圧力伝達部において、前記第1の圧力室と前記第2の圧力室とは連通しており、前記流体は前記吐出用の液と同じ液であることを特徴とする請求項記載の液滴吐出ヘッド
  10. 前記流体は前記吐出用の液と同等又はこれよりも低粘度の液体であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の液滴吐出ヘッド。
  11. 前記アクチュエータは、前記第1の圧力室の構成面を成す振動板に接合され、前記アクチュエータと前記振動板の接合面と、前記第2の圧力室に作用する前記圧力伝達部の前記作用点の面とが前記振動板の同一面上に形成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の液滴吐出ヘッド。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドを有し、前記ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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