JP2005231352A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印字中にヘッドのメンテナンス動作を行うことを可能とする。
【解決手段】記録媒体に液滴を吐出する吐出口が前記記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたラインヘッドと、前記ラインヘッドの吐出口の不良を回復するヘッド回復処理を行うヘッド回復手段と、前記ラインヘッドを前記ヘッド回復処理を行うための退避位置に移動させるヘッド退避手段と、前記記録媒体の搬送方向と略垂直な方向に移動可能な補助ヘッドと、を備え、前記ラインヘッドに対し、前記退避位置において前記ヘッド回復処理実行中に前記補助ヘッドにより画像記録を行うことを可能としたことを特徴とする画像形成装置を提供することにより前記課題を解決する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像形成装置に係り、特に、インク吐出ヘッドからインクを吐出して印字を行い画像を形成するインクジェット記録装置のように、定期的にヘッドのメンテナンスを必要とする画像形成装置において、印字中にヘッドのメンテナンスを可能とする画像形成装置に関する。
従来より、画像形成装置として、多数のノズルを配列させたインクジェットヘッド(インク吐出ヘッド)を有し、このインクジェットヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルからインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。
このようなインクジェット記録装置におけるインク吐出方法として、従来から様々な方法が知られている。例えば、圧電素子(圧電セラミック)の変形によって圧力室(インク室)の一部を構成する振動板を変形させて、圧力室の容積を変化させ、圧力室の容積増大時にインク供給路から圧力室内にインクを導入し、圧力室の容積減少時に圧力室内のインクをノズルから液滴として吐出する圧電方式や、インクを加熱して気泡を発生させ、この気泡が成長する際の膨張エネルギーでインクを吐出させるサーマルインクジェット方式などが知られている。
インクジェット記録装置のようなインク吐出ヘッドを有する画像形成装置においては、インクを貯蔵するインクタンクからインク供給路を介してインク吐出ヘッドにインクを供給し、上記様々な吐出方法でインクを吐出しているが、ここで用いられるインクは、記録媒体上に吐出されると直ぐに乾燥し定着することが望ましい。
一方、印字の指示があった場合に直ちに印字が実行されるようにインク吐出ヘッドのノズルには常にインクが満たされており、このノズルのインクが乾燥するとノズルからのインク吐出が不安定になるため、非印字時においては、インク吐出ヘッドをキャップにより密閉して、ノズルのインクが乾燥しないようにしている。
しかし、印字中においては、ノズルのインクは空気中にさらされるため、長時間吐出が行われないノズルのインクが乾燥し、インクの粘度が高くなったり、ノズルが目詰まりしたり、ノズルのインクがなくなったりして吐出できなくなる虞があるため、一定時間毎にノズルからインクを強制的に吐出するパージを行う必要がある。
また、インク供給路内等に混入した気泡がインク吐出ヘッド内あるいはインク供給路に設置された異物除去用のフィルタ前に溜まり、この貯留した気泡によってインクの供給が遮断されると、ノズルからのインク吐出ができなくなる。
さらに、長時間吐出を続けていると、インクのリフィルが遅くなり、ノズル内圧が下がりすぎ、インク吐出が不安定となるため、定期的にポンプでノズルからインクを吸引する等により、ノズル内圧を初期の状態にリセットする必要がある。
また、スプラッシュや吐出したインクの印字面での跳ね返り等によりノズル面が汚れると、不吐出等の原因となるため、定期的にノズル面をブレード(ワイプ)して、ノズル面をきれいにする必要がある。
そこで、従来から、インクジェット記録装置における、このようなインク不吐出の原因に対処する様々な提案がなされている。
例えば、圧電方式のインクジェット記録装置において、記録時(印字時)にインクの吐出を行わないドットの圧電振動子に交番電界を印加することによりインク室内のインクを振動させて、インク室内にインクの流れを形成して、インクの乾燥を防止するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、記録用紙を搬送する搬送ベルトに、記録用紙の搬送方向に所定の間隔で複数の穴を設け、印字中に、プリントヘッドから前記複数の穴のそれぞれに対してインクを吐出し、このインクを前記搬送ベルトを介して前記プリントヘッドと対向するように配置された回復機構手段により回収するようにし、印字中においてもパージを行うことができるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
また、記録媒体の幅相当の長さに、複数のノズルを配置したラインヘッドに対し、このラインヘッドの画像記録幅以上の画像記録幅を有する補助ヘッド、あるいは、前記ラインヘッドのライン方向に移動可能な補助ヘッドを、前記ラインヘッドに対して並設して、前記ラインヘッドのノズルに欠陥がある場合には、このラインヘッドに並設された前記補助ヘッドで代用し、画像形成を行うようにしたものが知られている(例えば、特許文献3等参照)。
さらに、ライン型記録ヘッドに対して、このライン型記録ヘッドのノズル配列方向に移動可能なシリアル型記録ヘッドを備え、前記ライン型記録ヘッドに吐出不良のノズルを検出した場合に、この不吐出ノズルの位置を前記シリアル型記録ヘッドで記録するようにしたものが知られている(例えば、特許文献4)。
特開平9−290505号公報 特開2001−113690号公報 特開平11−334047号公報 特開平2−276647号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のものでは、印字中におけるノズル内のインクの高粘度化や固化を防止する効果はあるが、印字中にインクの吸引やノズル面のブレードを行うことはできない。また、上記特許文献2に記載のものでは、印字中にパージを行うことはできるが、やはり印字中にインクの吸引及びノズル面のブレードを行うことはできない。
また、上記特許文献3に記載のものでは、補助ヘッドで代用して吐出を行っている間、メインのラインヘッドの不吐出ノズルを回復処理するようには構成されていない。さらに、上記特許文献4に記載のものでは、やはり補助ヘッド(シリアル型記録ヘッド)で代用して吐出を行っている間、メインのライン型記録ヘッドの回復処理を行うようには構成されていない。また、特許文献4に記載の補助ヘッドは1つのノズルを有し、メインのライン型記録ヘッドの不吐出ノズルによるドットの抜けを補正するのみで、メインのライン型記録ヘッドに代わって画像形成を行うことはできない。
このように、従来は、特に、ノズルを記録媒体の全幅に対応する数だけ記録媒体の幅方向にライン状に配列したラインヘッドの場合、印字中においてはヘッド直下に記録媒体があるため、前述したような不吐出原因を取り除くためのパージ、吸引及びブレードというヘッドメンテナンス動作すべてを印字中に行うことはできないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、不吐出等の印字不良があった場合でも、印字中にヘッドのメンテナンス動作を行うことを可能とし、生産性の向上を達成することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、記録媒体に液滴を吐出する吐出口が前記記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたラインヘッドと、前記ラインヘッドの吐出口の不良を回復するヘッド回復処理を行うヘッド回復手段と、前記ラインヘッドを前記ヘッド回復処理を行うための退避位置に移動させるヘッド退避手段と、前記記録媒体の搬送方向と略垂直な方向に移動可能な補助ヘッドと、を備え、前記ラインヘッドに対し、前記退避位置において前記ヘッド回復処理実行中に前記補助ヘッドにより画像記録を行うことを可能としたことを特徴とする画像形成装置を提供する。
これにより、メインのラインヘッドに不吐出等の欠陥が生じても、印字を中断することなく、補助ヘッドで印字しながら同時にラインヘッドのメンテナンスを行うことが可能となり、生産性を向上させることができる。また、印字中に不吐出ノズルのリカバリーを可能とし、信頼性を向上させることができる。
また、前記ラインヘッドは、それぞれが複数の吐出口を有する複数の吐出ヘッドを、前記記録媒体の全幅を担うように並べて構成されており、前記ヘッド退避手段は、前記複数の吐出ヘッドをそれぞれ独立に移動可能であることを特徴とする。また、前記補助ヘッドは、前記ヘッド回復処理実行中に、前記ラインヘッドの画像記録領域の一部のみ、または全てについて画像記録を行うことが好ましい。
これにより、ラインヘッドを構成する各吐出ヘッドに対し順次回復処理が可能であり、不必要な回復処理を行うことがなく、無駄なインクの消費量を低減することができ、生産性を落とすこともない。
また、前記補助ヘッドは、前記記録媒体の搬送方向と略垂直な方向に往復運動しながら画像記録を行うことを特徴とする。この往復運動には、いわゆるシャトル印字の他に、微小距離を小刻みに往復する微振動も含むものとし、これにより、印字ムラの低減やラインヘッドを構成する各吐出ヘッド間の繋ぎ目を低減することも可能である。
また、前記補助ヘッドは、前記ラインヘッドを構成する各吐出ヘッドと同様の構成を有していることが好ましい。ラインヘッドを構成する各吐出ヘッドと補助ヘッドを共通ユニット化することで、装置の量産性を向上させることができる。
さらに、前記補助ヘッドに、前記記録媒体上における印字の有無を検出する印字検出手段を設けたことを特徴とする。これにより、ラインヘッドを構成する各吐出ヘッド間の繋ぎ目を確実に補正することが可能となる。
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置によれば、メインのラインヘッドに欠陥が発生した場合でも、代わりに補助ヘッドで印字することにより、印字を行いながらラインヘッドのメンテナンスを行うことができ、生産性の向上を達成することが可能となる。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る画像形成装置について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。図1に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26とを備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示省略)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(図示省略)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、4色(KCMY)に対応する印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yからなり、各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yは、それぞれが複数の吐出口を有する複数の吐出ヘッドを記録紙16の全幅を担うように、例えば各吐出ヘッドの長手方向を記録紙16の幅方向に並べて構成された、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを、紙搬送方向と直交する方向に配置した、いわゆるフルライン型ヘッドを含んでいる。詳しくは後述するが、各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yは、このように複数の吐出ヘッドによって構成されたライン型ヘッドの他に、ヘッド回復手段、ヘッド退避手段及び補助ヘッドを有している。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yの印字ヘッドからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yの印字ヘッドと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yの印字ヘッドによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(図示省略)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
次に、印字ヘッドユニットについて説明する。各色毎の印字ヘッドユニット12K、12C、12M、12Yはいずれも同様であるので符号50で代表させて、以下単に印字ヘッドユニット50として説明する。
図2に、本発明の第1実施例に係る印字ヘッドユニットの概略構成を示す。図2は、印字ヘッドユニット50の通常印字時の状態を示すものであり、図2(a)は側面図、図2(b)は平面図である。
図2(a)に示すように、本実施例の印字ユニット50は、主に、記録紙16にインクを吐出して画像を記録する印字ヘッド(以下、メインヘッドとする。)52、メインヘッド52のメンテナンスを行うメンテナンスユニット(ヘッド回復手段)54、メインヘッド52を回復処理を行う退避位置に移動するヘッド退避手段(上下退避機構)56及びメインヘッド52がメンテナンス(回復処理)を行っている間、メインヘッド52に代わって印字を行う補助ヘッド(サブヘッド)58を有して構成される。
また、図2(b)に示すように、メインヘッド52は、マトリクス状に配列された複数の吐出口(ノズル)(図示省略)を有する複数の短尺ヘッドである吐出ヘッド53が、図に矢印で示す、記録紙16の搬送方向に直交する方向に、千鳥状に配置され、全体として、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを形成している。
メインヘッド52は、ヘッド退避手段56により、図2(a)に実線で示した通常の印字位置から、一点鎖線で示した退避位置57まで移動可能となっている。本実施例では、メインヘッド52は、複数の吐出ヘッド53でライン型ヘッドとして構成されているが、これら複数の吐出ヘッド53を一括してメインヘッド52全体を一体として移動するようになっている。このように、本実施例では、メインヘッド52を一体として移動することにより、各吐出ヘッド53間における繋ぎ目がずれることはない。
また、図2(b)に示すように、メンテナンスユニット54は、メインヘッド52の各吐出ヘッド53に対応してキャップ55がそれぞれ千鳥状に配置されて構成されている。メンテナンスユニット54は、メインヘッド52が退避位置57に移動した場合には、図示しない駆動手段によって記録紙16の搬送方向とは逆方向に一体として移動し、退避位置57に移動したメインヘッド52の下側に位置するようになっている。
また、補助ヘッド58は、メインヘッド52を構成する各吐出ヘッド53と同様の形状、構成を有し、そのメインヘッド52と同色のインクが供給されるようになっている。また、補助ヘッド58は、図示しない駆動手段によって駆動軸60に沿って記録紙16の幅方向(記録紙16の搬送方向と略垂直な方向)に移動可能なように構成されている。補助ヘッド58は、通常印字時は記録紙16の幅方向外側で待機しており、この待機位置において補助ヘッド58の下には、補助ヘッド58用のメンテナンスユニット62が設けられている。
図3に、印字ヘッドユニット50のメンテナンス時の状態を示す。図3(a)は側面図、図3(b)は平面図である。
メンテナンスを行う場合には、図3(a)に示すように、メインヘッド52をヘッド退避手段56によって通常印字時の上方の退避位置まで退避させるようになっている。また、メンテナンスユニット54を、退避位置に退避したメインヘッド52の下側に、図示しない駆動手段により移動させるようになっている。
このとき図3(b)に示すように、メンテナンスユニット54の各キャップ55が丁度メインヘッド52の各吐出ヘッド53に対応する位置に来て、メインヘッド52のメンテナンスを行うようになっている。さらに、補助ヘッド58が、駆動軸60に沿って記録紙16上に移動し、メインヘッド52に代わって画像記録を行うようになっている。これにより印字中にメンテナンスを行うことが可能となる。
なお、図3(b)に示すように、補助ヘッド58用のメンテナンスユニット62にも、補助ヘッド58用のキャップ63が設けられている。
また、メンテナンスとしては、ノズル内のインクを加圧して回収トレー等に強制的に排出する「パージ」(いわゆる、「つば吐き」)や、ヘッドにキャップをして密閉しキャップに連通するポンプによって外からインクを吸い出す「吸引」、およびノズル面を拭き取って清掃する「ブレード」があり、詳しくは後述するが、これらのメンテナンス動作を所定周期で、適宜交互に、あるいは組み合わせて実行する。
補助ヘッド58は、図に示すように2つ用いてもよいし、1つのみを用いて画像記録を行うようにしてもよい。また、このとき画像記録は記録紙16の全幅にわたって行われるが、メインヘッド52による印字不良箇所を検出して、不良部分のみを印字するようにしてもよい。
次に、本実施例におけるメンテナンス動作について説明する。
メンテナンスを行う場合には、印字データを所定のメモリ領域にバッファして、メインヘッド52からの吐出を中止して、吐出を補助ヘッド58に切り換える。バッファされた印字データを補助ヘッド58の動きに合わせて送る。補助ヘッド58は、送られた印字データによってシャトル走査を行い、メインヘッド52に代わって画像記録を行う。
一方、吐出をメインヘッド52から補助ヘッド58に切り換えると同時に、メインヘッド52をヘッド退避手段56によって上に持ち上げ、図2(a)に示すような退避位置57まで退避させる。そして、駆動手段によりメンテナンスユニット54を移動して、図3(a)に示すように、メインヘッド52と記録紙16との間(メインヘッド52の下側)にメンテナンスユニット54を挿入する。
メンテナンスユニット54の各キャップ55をメインヘッド52の各吐出ヘッド53の位置に配置してメンテナンス動作を行う。メンテナンス動作には上に述べたように、パージ、吸引、ブレードがあるが、パージ周期をt1 、吸引周期をt2 、ブレード周期をt3 とするとき、メンテナンス回数を低減させるためには、M、Nを所定の自然数として、t2 =M×t1 、t3 =N×t1 、のようにするのが好ましい。例えば、パージを1万回吐出毎に行うとした場合に、吸引は2万回吐出毎、ブレードは4万回吐出毎に行う等のように、パージの周期に同期させて吸引、ブレードを行うようにする。
パージ時は、メンテナンス対象の吐出ヘッド53の直下にキャップ55を配置して、パージを行う。このとき、吐出ヘッド53とキャップ55は非接触でよい。また、吸引時は、メンテナンス対象の吐出ヘッド53にキャップ55を押し当てて、キャップ55の下流にある吸引ポンプ(図示省略)を駆動してインクを吸引する。また、ブレード時は、キャップ55内あるいはその近傍に設置されているゴム部材等の柔軟部材で吐出ヘッド53のノズル面を拭き取る。なお、吸引を行う場合には、パージは行わないようにする。
メンテナンス動作(回復処理)終了後、メンテナンスユニット54を、図示しない駆動手段によって元の位置に退避させ、メンテナンス済みのメインヘッド52をヘッド退避手段56によって元の吐出位置まで下に移動する。メインヘッド52が記録紙16の吐出位置に位置したら、吐出を補助ヘッド58からメインヘッド52に切り換えて、補助ヘッド58を元の位置(待機位置)に退避させる。補助ヘッド58の待機位置には補助ヘッド58用のメンテナンスユニット62が設置されており、補助ヘッド58はここでメンテナンスを受け、そのままその位置で次のメインヘッド52のメンテナンス時まで待機する。
このように、本実施例では、メインヘッド52のメンテナンス中に補助ヘッド58で代わりに画像記録を行うようにしたため、生産性を落とすことはなく、また、メインヘッド52を一体として移動するようにしているため、メインヘッド52を構成する各吐出ヘッド53間における位置ずれの問題がない。
また、本実施例において、図4に示すように、補助ヘッド58を図に二点鎖線で示す位置58aに移動させて、メインヘッド52の吐出ヘッド53の外側の領域を印字するようにすることによって、最大用紙幅を広げることがてきる。ただし、このように最大用紙幅を広げるように補助ヘッド58を用いた場合には、プリント中はメンテナンスを行うことはできない。
次に、本発明の第2実施例について説明する。本第2実施例は、メインヘッドを構成する各吐出ヘッドを、メンテナンス時には、それぞれ独立に上方に退避させることができるようにしたものである。
図5に、本発明の第2実施例に係る印字ヘッドユニットの概略構成を示す。図5(a)は側面図、図5(b)は平面図である。
図5(a)に示すように、本実施例においては、短尺ヘッドである各吐出ヘッド153がヘッド退避手段156にそれぞれ取り付けられており、独立に上下動できるようになっている。また、図5(b)に示すように、各吐出ヘッド153は、記録紙16の幅方向に千鳥状に配置され、その記録領域が全体として記録紙16の全幅をカバーできるように配置されて、全体でメインヘッド152を形成するように構成されている。
また、本実施例におけるメンテナンスユニット154は、キャップ155を有し、それぞれ独立に移動するように構成されている。メンテナンスユニット154は、図5(a)に示すように、垂直方向の位置が、上方の退避位置に退避した吐出ヘッド153と記録紙16との間に設定され、水平方向には、図5(b)に示すように、駆動軸164に沿って記録紙16の外側から記録紙16の幅方向(記録紙16の搬送方向と略垂直な方向)に移動可能に構成されている。
また、本実施例における補助ヘッド158は、前述した第1実施例の補助ヘッド58と同様であり、メインヘッド152を構成する吐出ヘッド153と同様の形状、構成を有し、駆動軸160に沿って記録紙16の幅方向に移動可能であり、通常は、記録紙16の幅方向外側の補助ヘッド用のメンテナンスユニット162の位置で待機するようになっている。
なお、本実施例においては、メインヘッド152を構成する各吐出ヘッド153を独立して移動可能なため、ある一つの吐出ヘッド153のみを退避させてメンテナンスを行うことができるため、そのメンテナンス対象吐出ヘッド153に対応する記録紙16上の領域に対して補助ヘッド158で印字を行う必要があり、その位置を正確に検出するために補助ヘッド158にセンサ166が設置されている。このセンサ166は、特には限定されず、例えば、補助ヘッド158のキャリッジ内に反射型のセンサを搭載するようにすればよい。
また、各吐出ヘッド153の記録紙16上の印字位置は、予め印字動作前のノズルチェック時を利用して検出しておくのが望ましい。例えば、ノズルチェック時に、メインヘッド152を構成する各吐出ヘッド153で順番に吐出してテストチャートを印刷して、インクの有無を反射型センサ166で検出し、そのときの補助ヘッド158のキャリッジの位置を記憶しておくようにするとよい。
以下、本実施例の作用として本実施例におけるメンテナンス動作について説明する。
メンテナンスを行う場合には、メインヘッド152を構成するメンテナンス対象となる吐出ヘッド153からの吐出を中止して、その部分の吐出を補助ヘッド158に切り換える。すなわち、補助ヘッド158を、メンテナンス対象となった吐出ヘッド153の記録紙16上の記録領域へ移動して、メンテナンス対象吐出ヘッド153が担当していた印字データを補助ヘッド158に送り、補助ヘッド158で画像記録を行う。
一方、吐出を吐出ヘッド153から補助ヘッド158に切り換えると同時に、メンテナンス対象となった吐出ヘッド153をヘッド退避手段156によって上に持ち上げ、図5(a)に示すような退避位置まで退避させる。そして、駆動軸164に沿って、キャップ155を有して構成されるメンテナンスユニット154を移動して、図5(a)に示すように、吐出ヘッド153と記録紙16との間(吐出ヘッド153の下側)にメンテナンスユニット154を挿入してメンテナンス動作を行う。
メンテナンスを行う頻度としては、前述した実施例と同様にパージの周期に同期させて吸引及びブレードを行うようにしてもよいし、この場合には、以下のように、印字データに基づいて次回メンテナンスまでの時間を算出するようにしてもよい。
例えば、印字データから各吐出ヘッド153の吐出の状態がわかり、これからその吐出ヘッド153についての次回吐出までの時間T1を算出することができる。また、メンテナンスまでの残り時間T2は、あるメンテナンスの周期を決めれば、そこから減算することにより求められる。また、補助ヘッド158での代用吐出に移行するのに要する時間をT3とし、復帰するのに要する時間をT4とするとき、T1>T3+T4+αの場合、すなわち、次回の吐出まで時間が十分ある場合には、その吐出ヘッド153は休止状態に移行し、キャップ155をする。また、復帰時にはキャップ155にパージをした後、その吐出ヘッド153をプリント待機位置に移動させる。なお、このとき補助ヘッド158は、補助ヘッド用のメンテナンスユニット162上の待機位置のままで、移動させる必要はない。
また、次回メンテナンスまでの残り時間T2が、補助ヘッド158による代用吐出に移行するのに要する時間T3と同じ場合(T2−T3=0)には、吐出ヘッド153のメンテナンスを行い、この間補助ヘッド158による代用吐出を行う。
また、本実施例の場合、メインヘッド152を構成する各吐出ヘッド153がそれぞれ独立して退避可能なため、各吐出ヘッド153間での画像記録領域の境界での繋ぎ目の問題がある。これに対しては、印刷モードに応じて動作を切り換えるようにすればよい。例えば、通常モード、高速モード時においては、前述したように事前に検出して記憶しておいたメインヘッド152を構成するメンテナンス対象となった吐出ヘッド153の位置に補助ヘッド158を移動して、補助ヘッド158を固定した状態で吐出するようにする。
あるいは、このようにメンテナンス対象の吐出ヘッド153に対応する記録紙16上の位置を事前に検出して記憶しておくのではなく、実際に印字中にセンサ166で各吐出ヘッド153の画像記録領域の境界を検出して、検出したら印字を開始するようにしてもよい。または、記録紙16に各吐出ヘッド153による画像記録領域の境界にマークを付けておき、これを所定のセンサで検出するようにしてもよい。
また、高画質モード時においては、補助ヘッド158は、往復運動をしながら吐出するようにする。このとき、境界部分においては、粒径の小さい液滴で重ね書きをするようにする。このようにすると、印刷速度は落ちるが、メインヘッド152の吐出ヘッド153と補助ヘッド158との境界が目立たなくなる。また、補助ヘッド158を微振動させながら吐出することにより境界部分を目立たなくさせるようにすることもできる。
このように、本実施例においては、やはり補助ヘッド158で印字中にメンテナンスを行うことができるため、生産性を落とすことはなく、また、メインヘッド152を構成する吐出ヘッド153を上下方向に退避、移動可能としたため各吐出ヘッド153間での位置ずれを小さくすることができる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。本第3実施例は、メインヘッドを構成する各吐出ヘッドを、メンテナンス時には、それぞれ記録紙の幅方向に独立に退避させることができるようにしたものである。
図6に、本発明の第3実施例に係る印字ヘッドユニットの概略構成を示す。図6(a)は側面図、図6(b)は平面図である。
図6(a)に示すように、本実施例においては、短尺ヘッドである各吐出ヘッド253がヘッド退避手段としての駆動軸256にそれぞれ取り付けられており、独立に記録紙16幅方向に移動できるようになっている。各吐出ヘッド253は、図6(b)に示すように、通常記録時においては、各吐出ヘッド253の各画像記録領域全体が記録紙16の全幅をカバーできるように配置されてメインヘッド252を構成している。
また、本実施例においては、ヘッド回復手段としてのメンテナンスユニット254は、図6(b)に示すように、記録紙16幅方向外側に設置され、キャップ255を有して構成される。この場合、メンテナンスユニット254は、固定されており移動しない。
また、本実施例における補助ヘッド258は、前述した第1実施例の補助ヘッド58と同様であり、メインヘッド252を構成する吐出ヘッド253と同様の形状、構成を有し、駆動軸260に沿って記録紙16の幅方向(記録紙16の搬送方向と略垂直な方向)に移動可能であり、通常は、記録紙16の幅方向外側の補助ヘッド用のメンテナンスユニット262の位置で待機するようになっている。なお、本実施例の補助ヘッド258も、前記第2実施例同様に、メンテナンス対象吐出ヘッド253に対応する記録紙16上の領域の位置を正確に検出するためのセンサ266が設置されている。
以下、本実施例の作用として本実施例におけるメンテナンス動作について説明する。
メンテナンスを行う場合には、メインヘッド252を構成するメンテナンス対象となる吐出ヘッド253からの吐出を中止して、その部分の吐出を補助ヘッド258に切り換える。すなわち、補助ヘッド258を、メンテナンス対象となった吐出ヘッド253の記録紙16上の記録領域へ移動して、メンテナンス対象吐出ヘッド253が担当していた印字データを補助ヘッド258に送り、補助ヘッド258で画像記録を行う。
一方、吐出を吐出ヘッド253から補助ヘッド258に切り換えると同時に、メンテナンス対象となった吐出ヘッド253をヘッド退避手段である駆動軸256に沿って記録紙16の幅方向に移動し、幅方向外側に設置されているメンテナンスユニット254のキャップ255の位置まで退避させ、メンテナンス動作を行う。
メンテナンスを行う頻度としては、前述した第1実施例と同様にパージの周期に同期させて吸引及びブレードを行うようにしてもよいし、あるいはこの場合には、前述した第2実施例と同様に、以下のように、印字データに基づいて次回メンテナンスまでの時間を算出するようにしてもよい。
例えば、印字データから各吐出ヘッド253の吐出の状態がわかり、これからその吐出ヘッド253についての次回吐出までの時間T1を算出することができる。また、メンテナンスまでの残り時間T2は、あるメンテナンスの周期を決めれば、そこから減算することにより求められる。また、補助ヘッド258での代用吐出に移行するのに要する時間をT3とし、復帰するのに要する時間をT4とするとき、T1>T3+T4+αの場合、すなわち、次回の吐出まで時間が十分ある場合には、その吐出ヘッド253は休止状態に移行し、キャップ255をする。また、復帰時にはキャップ255にパージをした後、その吐出ヘッド253をプリント待機位置に移動させる。なお、このとき補助ヘッド258は、補助ヘッド用のメンテナンスユニット262上の待機位置のままで、移動させる必要はない。
また、次回メンテナンスまでの残り時間T2が、補助ヘッド258による代用吐出に移行するのに要する時間T3と同じ場合(T2−T3=0)には、吐出ヘッド253のメンテナンスを行い、この間補助ヘッド258による代用吐出を行う。
また、本実施例の場合、メインヘッド252を構成する各吐出ヘッド253がそれぞれ独立して退避可能なため、各吐出ヘッド253間での画像記録領域の境界での繋ぎ目の問題がある。これに対しては、印刷モードに応じて動作を切り換えるようにすればよい。例えば、通常モード、高速モード時においては、前述したように事前に検出して記憶しておいたメインヘッド252を構成するメンテナンス対象となった吐出ヘッド253の位置に補助ヘッド258を移動して、補助ヘッド258を固定した状態で吐出するようにする。
また、高画質モード時においては、補助ヘッド258は、往復運動をしながら吐出するようにする。このとき、境界部分においては、粒径の小さい液滴で重ね書きをするようにする。このようにすると、印刷速度は落ちるが、メインヘッド252の吐出ヘッド253と補助ヘッド258との境界が目立たなくなる。
このように、本実施例においては、やはり補助ヘッド258で印字中にメンテナンスを行うことができるため、生産性を落とすことはなく、また、記録紙幅方向外側に、キャップ255を有するメンスナンスユニット254を固定配置して、メンテナンス時にはメインヘッド252を構成する各吐出ヘッド253を記録紙幅方向(記録紙搬送方向に略垂直な方向)に設置された駆動軸256に沿ってキャップ255上まで移動させるだけでよいため、装置構成が簡単である。
また、本実施例において、図7に示すように、例えば狭幅用紙16aに記録する場合、メインヘッド252を構成する吐出ヘッド253のうち特定の吐出ヘッド253aしか使用しない場合には、このとき記録に用いない吐出ヘッド253bを補助ヘッドとして用いるようにすることもできる。
さらに、メインヘッド252の他に、本来の補助ヘッド258をも記録に用いるようにすることにより、狭幅用紙16a、通常用紙16bの他に、最大幅用紙16cのプリントも可能となる。
なお、以上説明した各実施例においては、いずれも各色毎に印字ヘッドユニットが設けられており、各色毎にメインヘッド及び(1つ以上の)補助ヘッドが設けられていたが、1つの補助ヘッド内を色毎に区分けしてもよい。ただし、この場合には、補助ヘッドは、記録紙幅方向(いわゆる主走査方向)に移動させながら吐出する必要がある。
また、メインヘッドも色毎ではなく、1つのメインヘッドに例えばYMCK4色の吐出ヘッドを有するようにしてもよい。この場合、補助ヘッドも4色の吐出口が配列される。ただし、この場合には、補助ヘッドへの各色のインクの供給系や、補助ヘッドによる印字方法に工夫が必要である。
以上説明したように、本実施形態によれば、印字中にメンテナンス動作を実行できるため、生産性の向上を達成できる。また、吐出ヘッド単位で退避可能とし、補助ヘッドを往復運動(微振動を含む)させて画像記録することで、補助ヘッドをライン型とすることなく、高画質での画像記録ができ、補助ヘッドの小型化が可能となる。また、回復できないノズルのリカバリーを可能とし、信頼性を向上させることができ、さらに、補助ヘッドでシャトル走査を行い画像記録することでメインヘッドを構成する複数の吐出ヘッドが故障した場合にも対応することが可能となる。
以上、本発明の画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 本発明の第1実施例に係る印字ヘッドユニットの概略構成を示し、(a)は通常印字時の状態を示す側面図であり、(b)は同じく平面図である。 本発明の第1実施例に係る印字ヘッドユニットのメンテナンス時の状態を示し、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 第1実施例の他の態様を示す平面図である。 本発明の第2実施例に係る印字ヘッドユニットの概略構成を示し、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 本発明の第3実施例に係る印字ヘッドユニットの概略構成を示し、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 第3実施例の他の態様を示す平面図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール部、22…吸着ベルト搬送部、24…印字検出部、26…排紙部、28…カッター、30…加熱ドラム、31、32…ローラー、33…ベルト、34…吸着チャンバー、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加熱・加圧部、45…加圧ローラー、48…カッター、50…印字ヘッドユニット、52…印字ヘッド(メインヘッド)、54…メンテナンスユニット(ヘッド回復手段)、55…キャップ、56…ヘッド退避手段、58…補助ヘッド、60…駆動軸、62…補助ヘッド用メンテナンスユニット

Claims (6)

  1. 記録媒体に液滴を吐出する吐出口が前記記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたラインヘッドと、
    前記ラインヘッドの吐出口の不良を回復するヘッド回復処理を行うヘッド回復手段と、 前記ラインヘッドを前記ヘッド回復処理を行うための退避位置に移動させるヘッド退避手段と、
    前記記録媒体の搬送方向と略垂直な方向に移動可能な補助ヘッドと、
    を備え、前記ラインヘッドに対し、前記退避位置において前記ヘッド回復処理実行中に前記補助ヘッドにより画像記録を行うことを可能としたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ラインヘッドは、それぞれが複数の吐出口を有する複数の吐出ヘッドを、前記記録媒体の全幅を担うように並べて構成されており、前記ヘッド退避手段は、前記複数の吐出ヘッドをそれぞれ独立に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記補助ヘッドは、前記ヘッド回復処理実行中に、前記ラインヘッドの画像記録領域の一部のみ、または全てについて画像記録を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記補助ヘッドは、前記記録媒体の搬送方向と略垂直な方向に往復運動しながら画像記録を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記補助ヘッドは、前記ラインヘッドを構成する各吐出ヘッドと同様の構成を有していることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記補助ヘッドに、前記記録媒体上における印字の有無を検出する印字検出手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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