JP2009202491A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】余分な予備ヘッドが必要となって装置の大型化やコストアップを生じ、ヘッドのメンテナンスの間に印字が停止してしまい、高速印刷(生産性)が損なわれる。
【解決手段】ブラック用ヘッドユニット11AB〜11DBとカラー用ヘッドユニット11AC〜11DCをそれぞれ独立して維持又は回復するメンテナンスユニット10E〜10H,10A〜10Dを備え、印字中にブラック用ヘッドユニット11AB〜11DBの維持又は回復動作を行うとき、ブラックのドットをコンポジットブラックのドットに置き換えて印字するとともに、ブラック用ヘッドユニット11AB〜11DBの維持又は回復動作を行う。
【選択図】図18

Description

本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を吐出する)ことをも意味する。また、「インク」とは、狭義のインクに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂材料なども含まれる。
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、液体吐出ヘッドの多数のノズルと呼ばれる細孔から液滴を吐出することで、媒体に非接触でパターンを形成することが可能となっているため、媒体の種類や形状にとらわれずに、単一の作像プロセスで画像形成が可能となる。
このノズルは直径50μm以下の微細なオリフィスを持ち、そのオリフィスから液滴を吐出するため、正常な状態に保つことが非常に難しい。特に、媒体幅相当のノズルを並べたノズル列を有するライン型ヘッドの場合、ノズル数が数百から数千と膨大なため、吐出不良状態、例えば、ノズルより吐出できない状態、ノズル面に対して約垂直方向に吐出されない状態、吐出された液滴が所望の大きさを形成できない状態などを回避し、全てを正常に保つことは重要な問題となっている。
そこで、特許文献1に記載されているように、吐出不良状態のヘッドを他のヘッドに交換し、その間に吐出不良ヘッドのクリーニングを進めることが知られている。
特許3944858号公報
また、ノズル状態を正常にするためには、吐出不良のノズルを特定し回復動作を行う必要がある。従来のインクジェットプリンタなどでは、紙面上にノズルチェックパターンを印写することで目視でノズル状態を確認しているが、用紙を無駄にし、確認に慣れが必要であった。そのため、特許文献2に記載されているように、光学式でノズルから吐出される液滴を確認することで、吐出状態を調べる装置が例えばワイドフォーマットインクジェットプロッタなどに搭載されるなど実用化されてきている。
特開2006−187981号公報
また、従来のシリアル型画像形成装置では、特許文献3に記載されているように、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受けの近傍に吐出状態の検出装置を設けるようにしている。
特開2005−319698号公報
これに対し、ライン型画像形成装置では、印字状態においてヘッド部は移動する必要はなく静止している。そのため、特許文献4には、ヘッドの維持回復を行う維持回復装置のキャップ部材内に吐出検出装置を備えて、維持回復動作を行うポジションにヘッド部を移動したときに液滴の検出を行うようにすることが記載されている。
特許第2838894号公報
また、特許文献5には、ヘッドの維持回復動作を行うポジションに移動する経路上に吐出状態を検出する装置を配置することが記載されている。
特開2005−199658号公報
近年高速印字が求められており、印字領域の紙幅方向にインクジェットノズルを配列し、1パスで印字を行うライン型インクジェット装置が実用化されている。ライン型インクジェット装置はヘッドが紙幅分だけ必要なため大型化しやすく、同時に吐出するノズル数が多いため信頼性を維持することが難しい。
そのためノズル面のインクが乾かない様に印字とは関係ない箇所にインクを吐出したり、前記吐出検知を行って信頼性を高めているが、吐出不良を引き起こすとメンテナンスのために印字を停止する必要がある。この点を回避するために、特許文献6や特許文献7では複数のヘッドを設けておき、メンテナンスのときには替わりのヘッドに交換する方法が開示されている。
特開平07―076093号公報 特許第3906631号公報
しかし、これらの特許文献6、7では、替わりのヘッドは紙幅分のだけ必要なため、大型になり装置の大型化を招く。また、通常の印字に使用しない予備のヘッドを持つことは、ノズル当たりの印字量を低下させ、装置のコストを上げることとなる。
そこで、特許文献8には、紙幅に対して複数のヘッドに分割し交換単位を小さくして、小型の補助ヘッドに交換しながら印字を行う構成が開示されている。
特許第3944858号公報
上述したように、ライン型画像形成装置においては、連続印刷するために上述した特許文献に記載されているような構成を採用すると、余分な予備ヘッドが必要となり、装置の大型化やコストアップを生じるという課題、また、予備のヘッドを用いず吐出の維持回復動作を行うとヘッドのメンテナンスの間に印字が停止してしまい、ライン型の高速印刷(生産性)が損なわれるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、生産性の低下をすることなく、長時間にわたり吐出不良に対する信頼性を向上させ、高画質で、連続印刷を可能にすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
ブラックインクを吐出するブラック用ヘッドと、
コンポジットブラックを生成可能なカラーインクを吐出する少なくとも1つのカラー用ヘッドと、を備え、
前記ブラック用ヘッド及びカラー用ヘッドは記録領域の略全幅にわたって複数のノズルが列設されたライン型ヘッドであり、
前記ブラック用ヘッドとカラー用ヘッドをそれぞれ独立して維持又は回復する維持回復手段を備え、
印字中に前記ブラック用ヘッドの維持又は回復動作を行うとき、ブラックのドットをコンポジットブラックのドットに置き換えて印字するとともに、前記ブラック用ヘッドの維持又は回復動作を行う
構成とした。
ここで、印字中のブラックとコンポジットブラックの置き換えは段階的に行う構成とできる。この場合、段階的な置き換えはブラックとコンポジットの混合比率を変化させて行う構成とできる。
また、印字中のブラック用ヘッドの維持又は回復動作は所定の条件に基づいて行う構成とできる。この場合、前記所定の条件は、黒色の文字の印字率、用紙種類、印字モード、印刷ジョブ中の未印字に関する情報の少なくともいずれかである構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、印字中にブラック用ヘッドの維持又は回復動作を行うとき、ブラックのドットをコンポジットブラックのドットに置き換えて印字するとともに、ブラック用ヘッドの維持又は回復動作を行う構成としたので、簡単な構成で、生産性の低下をすることなく、長時間にわたり吐出不良に対する信頼性を向上させ、高画質で、連続印刷が可能になる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一例について図1を参照して説明する。なお、図1は同インクジェット記録装置の模式的説明図である。
このインクジェット記録装置1には、インクを吐出するヘッドを集積したヘッドユニット11と、それぞれのヘッドユニット11に対応し、ヘッドのメンテナンス(維持回復)を行うメンテナンスユニット(図示していない)、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインクを供給するインクカートリッジ7K、7C、7M、7Y(色を区別しないときは単に「インクカートリッジ7」という。他の部材についても同様とする。)、インクカートリッジ7からのインクを一部貯蔵し、ヘッドユニット11のヘッドに適切な圧力でインクを供給するサブインクタンク8K、8C、8M、8Yを備えている。
また、用紙14を吸着し搬送する搬送ベルト13、搬送ベルト13を支える搬送ローラ19、21、搬送ベルト13が適切な張力を保つようにコントロールするテンションローラ15、搬送ベルト13が適切な平面性を保つためのプラテン24、用紙14を吸着するための静電帯電を与える帯電ローラ18からなる搬送機構、用紙14を搬送ベルト13から分離させる分離爪20、排紙するための搬送を行う排紙ローラ16、用紙を押さえる排紙コロ17、排紙した用紙14をストックしておく排紙トレイ4からなる排紙機構、印写する用紙14をストックする給紙トレイ3、給紙トレイ13より一枚ずつ用紙14を送り出す給紙コロ12、送られてきた用紙14を帯電した搬送ベルト13に確実に吸着させるカウンタローラ23、手差しにて給紙した場合に用いられる手差しトレイ5からなる給紙機構を有している。
また、メンテナンス後に排出される廃液を回収する廃液タンク9や、装置を操作し装置状態を表示することができる操作パネル6も備えている。
各ヘッドユニット11のノズル列は用紙14の搬送方向に直交するように配列されており、記録領域以上の長さのノズル列を形成している。給紙トレイ13から用紙14が給紙コロ12にて一枚ずつ分離されて給紙され、カウンタローラ23にて搬送ベルト13に密着されることで搬送ベルト13上に固定され、ヘッドユニット11の下方を通過するときに、用紙14に液滴を吐出することで、高速に液滴にて用紙にパターンニングができ、分離爪20にて搬送ベルト13から分離され、排紙ローラ16と排紙コロ17にて支えられて排紙トレイ4に記録物が排出される。
ここで、この画像形成装置の記録ヘッドを構成しているヘッドユニット11の一例について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は同ヘッドユニットをノズル面側から見た平面説明図、図3は同ヘッドユニットを構成する1つのヘッドをノズル面側から見た平面拡大説明図である。
このヘッドユニット11は、ヘッド支持部材100に6個の液体吐出ヘッド101A〜101Fを、2列千鳥状に、ノズル面104に形成されたノズル102の並び方向(ノズル列103に沿う方向)に一部を重複させて配置して構成している。1つのヘッド101は、液滴を吐出する複数のノズル102を並べて配置したノズル列103を2列千鳥状に配置したノズル面104を有している。そして、ヘッド支持部材100と液体吐出ヘッド101との間には、図4に示すように、充填剤105が充填されて密閉されており、ノズル面104側からの隙間をなくしている。
また、ヘッド支持部材100とノズル面104はほぼ同一の平面に位置するように固定している。つまり、ワイピング時にノズル面104とヘッド外周部材であるヘッド支持部材100との間に段差があると、ワイパブレード140が段差に捕われ、ノズル面104に均等な力で接触できなくなり、ワイピングを行ったときに拭き残しが生じる。また、段差にはワイパブレードが接触できない死角が発生するためインクが溜りやすく、溜ったインクが印字中に用紙14に落ちることで、画像品位を低下させる。さらに、段差があると局所的にワイパブレードにかかる圧力が高くなるため、ワイパブレードと接触部位との摩擦が高まり、耐久的にワイパブレードのノズル面接触端面の摩耗が引き起こされる。
次に、記録ヘッドを構成しているヘッドユニット11の他の例について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は同ヘッドユニットをノズル面側から見た平面説明図、図6は同ヘッドユニットを構成する1つの液体吐出ヘッドをノズル面側から見た平面拡大説明図である。
このヘッドユニット11は、ヘッド支持部材100に6個のヘッド111A〜111Fを2列千鳥状にノズルの並び方向(ノズル列に沿う方向)に一部を重複させて配置して構成している。1つの液体吐出ヘッド111は、液滴を吐出する複数のノズル112を千鳥状に2列並べた複数列のノズル列113a〜113fを配置したノズル面104を有している。そして、ヘッド支持部材100とヘッド111との間には前述したと同様に充填剤が充填されて密閉されており、ノズル面104側からの隙間をなくしている。
このヘッドユニット11を用いた場合、ノズル列113a〜113f毎にインクの色を異ならせることで装置を大型化することなく多色化が可能である。また、同じ色のインクを用いた場合、全ノズルの同時吐出ができないヘッドでは、複数のノズル列で吐出が可能となることから、同じインクを間引きなしに吐出が可能となり、印写速度を向上させることができる。この構成のヘッドユニット11で多色化を行った場合、隣接ノズル列の着弾位置精度が最も高くなるので、着弾位置を検知しやすい濃色インクをヘッドユニット11の中央側に、淡色インクをヘッドユニット11の外縁側に配置することが好ましい。
このように構成したこの画像形成装置においては、各ヘッドユニット11のノズル列は用紙14の搬送方向に直交するように配列されており、複数のユニット11が配置されることで記録領域以上の長さのノズル列を形成している。
このヘッドユニット11の配列の概要について図7及び図8を参照して説明する。
ここで、ヘッドユニット11A〜11Dは画像形成位置に配置し、ヘッド11AC、11BC、11CC、11DCでコンポジットブラックが形成可能なカラー用記録ヘッドを構成している。例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタの少なくともいずれか2色が吐出可能なヘッドユニットとしている。また、ヘッド11AB、11BB、11CB、11DBでブラック用記録ヘッドを構成している。例えばブラック、つや消しブラック、ライトブラックの少なくともいずれか一つが吐出可能なヘッドユニットとしている。
それぞれ配置されたヘッドユニット11から搬送ベルト13上の吐出可能な領域26A〜26Dは記録用紙の全面となるように位置している。搬送ベルト13は、用紙14を図7の上から下に向けて搬送している。それぞれのヘッドユニット11は、吐出の維持又は回復動作を行う維持回復手段であるメンテナンスユニット10A〜10Hの位置まで用紙搬送方向と直交する方向に移動可能であり、また、それぞれのヘッドユニット11の位置はメンテナンスユニット10A〜10Hから吐出可能な領域26A〜26Dの間で自由に移動可能なように構成している。
それぞれのヘッドユニット11はメンテナンス位置に移動し維持回復を行うことが可能であり、また、搬送経路の外側で維持回復動作を行えるので、印字中にも、維持又は回復(以下「メンテナンス」又は「維持回復」とも言うが同等な意味で用いる。)を行うことができる。維持動作とは吐出が連続して行うための動作であり、例えば非記録部にインクを吐出する空吐出動作を意味し、回復動作とはヘッドの不吐出部を再度吐出するためにヘッド面を吸引してインクを排出させたり、供給口からインクを加圧供給し、ヘッドからインクを排出させたり、その後、ヘッドに付着している余分なインクをふき取る等の動作を意味する。
ヘッドユニット11に対応するメンテナンスユニット10は、図8に示すように、ノズル面をキャッピングするキャップニップ部150を有するキャップ149と、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受け141、ノズル面をワイピングするワイパー部材140、及びそれらの上下動のためのフレームと駆動源(図示していない)、キャップ吸引経路とそのポンプを備えている。メンテナンス動作は、メンテナンスユニット10の近傍にて実施される。メンテナンス動作は、空吐出と吸引動作とワイピングで構成しているがこれに限定するものではなく、例えばキャップによる吸引の代わりにインク供給口からインクを加圧供給して、インクをヘッドから排出するようにしてもよい。
このようなヘッドユニット11の移動はシリアル型画像形成装置と同様に行われる。そこで、ヘッドユニットの移動について図9及び図10を参照して説明する。
ヘッドユニット11にはエンコーダ読み取りセンサ146とベルトクリップ147が設けられており、エンコーダ読み取りセンサ146はリニアエンコーダ(エンコーダスケール)142を検知できるように、リニアエンコーダ142とヘッドユニット11との隙間に通している。
また、ヘッドユニット11はガイドロット25によって支えられ、ヘッドユニット移動モータ144とテンションローラ145の間に張られたヘッドユニット移動ベルト143をヘッドユニット11に設けられたベルトクリップ147にて咥えてベルト143の移動をヘッドユニット11に伝えている。
また、ヘッドユニット11にインクを供給するインク供給チューブ148は、ヘッドユニット11の動きに応じて曲がることができ、最大のインクの消費でもインクを供給するのに十分である低い流体抵抗となるように断面積が得られている。
次に、このインクジェット装置の制御部の概要について図11を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部300は、装置全体の制御を司るCPU301と、CPU301が実行するプログラム、本発明において使用する所定液滴吐出検知の受光感度変化の値及び液滴検知と見なす感度閾値、駆動波形データ、その他の固定データを格納するROM302と、画像データ等を一時格納するRAM303と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)304と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC305とを備えている。
また、この制御部300は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F306と、記録ヘッド154の圧力発生手段を駆動制御するための駆動波形を生成するヘッド駆動制御部307と、用紙搬送モータ309を駆動するための用紙搬送モータ駆動部308と、ヘッドユニット(キャリッジ)移動モータ311を駆動するためのヘッドユニット移動モータ駆動部310と、維持ユニット移動モータ313を駆動するための維持ユニット移動モータ駆動制御部312と、インク経路の電磁弁315を開閉制御するためのインク経路バルブ制御部314、キャップ吸引モータ317やインク供給モータ318の駆動を制御する送液吸引モータ駆動制御部316と、搬送ベルト113の移動量及び移動速度に応じた検知信号を出力するエンコーダや、環境温度及び環境湿度(いずれか一方でも良い)を検出するセンサ323からの検知信号、サブインクタンクのインク量検知信号、図示しない各種センサからの検知信号を入力するためのI/O322などを備えている。この制御部300には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作/表示部106が接続されている。
制御部300は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してI/F316で受信する。
そして、CPU301は、I/F306に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC305にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、記録ヘッド154のヘッド幅の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を、クロック信号に同期して、ヘッド駆動制御部307に送出する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM302にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをラスターデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。
ヘッド制御部307は、ヘッド駆動情報をヘッド駆動制御部321に転送し、ヘッド駆動制御部321はページ単位で入力されるヘッドユニット11の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて選択的にヘッドユニット11の各ヘッド101(又はヘッド111でもよい。以下、同じ)の圧力発生手段に印加して、ヘッドユニット11の各ヘッド101を駆動する。
また、ヘッド制御部307は、CPU301より発された液滴検知の命令を液滴検知制御部320に転送し、液滴検知制御部320は命令のタイミングに従って後述する本発明における液滴検知手段である液滴検知装置324を制御する。
液滴検知装置324は、詳細は後述するが、発光手段である発光部325、受光手段である受光部326、光軸偏向装置327を通じてヘッドユニット11の各ヘッド101からの液滴の吐出状態を検知し、検知結果に基づいて得られる検出データを、液滴検知制御部320を介してCPU301へ転送する。
なお、本発明を適用する画像形成装置で用いる液体吐出ヘッドとしては、電歪素子に電圧を印加して電歪素子を変形させることで液滴を吐出する圧電型ヘッド、電熱変換素子に電流を流すことで発熱させて、発熱により液体を発泡させることで液滴を吐出するサーマル型ヘッド、振動板と電極間の静電力で振動板を変形させ機械的は振動板の復元力で液滴を吐出させる静電型ヘッドなどを用いることができ、液滴を吐出させるアクチュエータ手段(圧力発生手段)は限定されるものではない。圧電型ヘッドでは、圧電素子を駆動する駆動波形を調整することで、様々な大きさの液滴を吐出させることができ、階調性が良好な画像を形成するのに有利である。一方、サーマル型ヘッドは、ノズルの高集積化が容易であるため、多ノズルヘッドの作製に向いていることから、解像度が高い画像を高速で印刷するのに有利である。
また、液体吐出ヘッドは、液流路から吐出口(ノズル)にかけての形状が直線的であるエッジシュータ方式であっても良いし、液流路の向きと吐出口の向きが異なるサイドシュータ方式であっても良い。
インクに用いられる色材として、顔料、染料のいずれでも用いることができ、混合して用いることもできる。インクに用いる水分散性着色剤として特に限定はないが、顔料表面に少なくとも1種の親水基が直接もしくは他の原子団を介して結合するような処理がなされたことにより分散剤なしに水に分散可能となった顔料であるか、もしくは樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョン、また界面活性剤もしくは平均分子量50000以下の水溶性高分子化合物を単独もしくは併用することによって分散安定化された顔料の水分散着色剤を、単独もしくは併用することが好ましい。
用いる顔料種として特に限定はないが、有機顔料や無機顔料を用いることができ、特に比重の面で有機顔料が好適に用いられる。また、これら顔料は複数種類を混合して用いても良い。これらの顔料の粒子径は0.01〜0.30μmで用いることが好ましく、0.01μm以下では粒子径が染料に近づくため、耐光性、フェザリングが悪化してしまう。また、0.30μm以上では、吐出口の目詰まりや装置内のフィルタでの目詰まりが発生し、吐出安定性を得ることができない。
このような水分散性着色剤は色材分子が集合状態(結晶状態を含む)であるか樹脂分子と共存しており単分子で存在していないため、耐水性、耐光性、耐ガス性に優れており、このような着色剤を用いると画像保存性を向上することが可能となる。特に、顔料表面に少なくとも1種の親水基が直接もしくは他の原子団を介して結合するような処理がなされたことにより分散剤なしに水に分散可能となった顔料、もしくは樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョンを用いた場合、着色剤固形分に対するインク粘度が低く押さえられるため、水分散性樹脂や湿潤材を多く入れることが可能となる。
インクに用いる樹脂として特に限定はないが、水分散性樹脂は水分散着色剤との混和性からpHが6〜11が好ましく、pHが7〜9がより好ましい。また分散性樹脂の特徴として平均粒子径が小さいものほど粘度が上昇する傾向がある。過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の平均粒子径は50nm以上が好ましい。
さらに、液体吐出ヘッドのインク流路やノズル開口は小さいため、粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出性を悪化させることは知られている。インク吐出性を阻害させないために平均粒子径が500nm以下であることが好ましく、特に150nm以下が好ましい。水分散性樹脂は水分散着色剤を紙面に定着させる働きを持つことが好ましく、定着性を向上させるためには最低造膜温度(MFT)が20℃以下であることが好ましい。しかし、ガラス転移点が−40℃以下になると樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移点が−30℃以上の水分散性樹脂であることが好ましい。
インクを所望の物性にするため、あるいは乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止するためなどの目的で、色材の他に、水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。水溶性有機溶媒には湿潤剤、浸透剤が含まれる。湿潤剤は乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止することを目的に添加される。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは複数混合して用いられる。
また、浸透剤はインクと被記録材(用紙)の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。浸透剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびにポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤が例示でき、これらの化合物は液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
インクは防腐防黴剤を含有することができる。防腐防黴剤を含有することによって、菌の繁殖を押さえることができ、保存安定性、画質安定性を高めることができる。また、インクは防錆剤を含有することができる。防錆剤を含有することによって、ヘッド等の接液する金属面に被膜を形成し、腐食を防ぐことができる。また、インクは酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤を含有することによって、腐食の原因となるラジカル種が生じた場合にも酸化防止剤がラジカル種を消滅させることで腐食を防止することができる。
インクはpH調整剤を含有することができる。インクのpHは3〜11であることが好ましく、接液する金属部材の腐食防止の観点からは6〜10であることがさらに好ましい。pH調整剤は本発明記録液のpHを好ましい範囲に調整することができる。
インクの表面張力は、20〜60mN/mであることが好ましく、被記録材との濡れ性と液滴の粒子化の両立の観点からは30〜50mN/mであることがさらに好ましい。
インクの粘度は、1.0〜20.0mPa・sであることが好ましく、吐出安定性の観点からは2.0〜10.0mPa・sであることがさらに好ましい。
次に、このインクジェット記録装置におけるメンテナンス動作について図12を参照して説明する。
この場合のメンテナンス動作は、まずヘッドユニット11がキャッピング位置(以下、「ホームポジション:HP」と略す)に移動し、キャップ149を上昇させてキャッピングを行う。またメンテナンス位置にて待機しているヘッドユニット11も同様にキャッピング状態(図12(a))となっている。
メンテナンスを行うときには、キャッピング状態(図12(a))でヘッドユニット11からインクを排出する(図12(b))。排出方法は、ヘッドユニット11内のインク圧力を上げてノズルから排出する方法や、キャップ149内の圧力を減少させてヘッドユニット11内のインクを吸引排出する方法、両者の組み合わせの何れの方法を用いてもよい。
キャップ149内にヘットユニット11のインクを排出した後、キャップ149を下降させヘッドユニット11と離間させ、ワイパー部材140をヘッドユニット11のノズル面に接触する程度に上昇させる(図12(c))。
そして、ヘッドユニット11を画像形成位置の方向に移動させつつワイパー部材140に接触させてノズル面に付着したインク151を拭き取り(図12(d))、ヘッドユニット11をメンテナンス位置から画像形成位置に移動して停止する(図12(e))。その後、ワイパー部材140を下降させつつ空吐出受け141にてワイパー部材141表面の付着インクを掻き取り、ワイパー部材140を清浄化する(図12(f))。
ヘッドユニット11はメンテナンス位置に移動しながら空吐出受け141に空吐出152を行い(図12(g))、ノズル抜けがないか液滴吐出検知154(後述の図13)により吐出検知後、正常ならメンテナンス位置に戻って停止する(図12(h))。ノズル抜けがある場合は再度メンテナンス動作(図12(a))を行う。
そして、直ぐにヘッドユニット11が画像形成位置に移動しないなら、そのままキャップ149を上昇させキャッピング状態とする(図12(a))。また、画像形成位置に移動する場合は、そのままキャッピングせずに画像形成位置に移動を行う。
次に、このインクジェット記録装置における液滴吐出検知について図13ないし図17を参照して説明する。
このインクジェット記録装置は、液滴吐出検知を2系統有しており、一つが印字中液滴吐出検知であり、もう一つがメンテナンスや印字前の液滴吐出検知である。
印字中液滴検知装置(手段)は、発光・受光部157から発せられた光が反射ミラー158にて反射して、再び発光・受光部157に帰ってくるまでに、吐出検出用光路153がヘッドユニット11から吐出された液滴によって遮られ、光を吸収されることによって、液滴が無かったときより受光感度が低下することで液滴を検知する。
この印字中液滴検知装置について図14に示す斜視説明図及び図15に示す模式的説明図を参照して説明する。
液滴検知の光軸はレーザーダイオード161から発光されて、ビームスプリッタ159を通してコリメータレンズ160にてビーム径を決定し、平行光としてポリゴンミラー165に入射する。ポリゴンミラー165にて屈折させられたレーザー光はfθレンズ164を介して発光・受光ミラー163に入射され、検出領域166を通るように光軸が曲げられる。検出領域166の先の反射ミラー158にて反射され、同様の光路を逆順に戻る。ビームスプリッタ159にて光軸を変えられ、フォトダイオード162にレーザー光が届く。ポリゴンミラー165の動きがあるため、往路と復路で光軸が微妙に異なり、復路のポリゴンミラー165からフォトダイオード162までの光路は往路と平行ではなくなる。そのため、光路補正のための補正手段を用る方法、フォトダイオード162前に集光レンズを設ける方法などで、検知効率を向上することが可能である。
また、検出領域で液滴に当たった場合、レーザー光は液滴と当たった部位では散乱、吸収が起こり、さらに復路でも同様に吸収、散乱が起こるため、よりフォトダイオード162に届く光量が少なくなる。そのためSN比が大きくなり感度が向上する。
次に、メンテナンスや印字前の液滴吐出検知装置(手段)は、発光部155から発せられた光が受光部156に入射されるまでに、吐出検出用光路154がヘッドユニット11から吐出された液滴によって遮られ、光を吸収されることによって液滴が無かったときより受光感度が低下することによって液滴を検知する。
メンテナンスや印字前の液滴検知装置について図16に示す斜視説明図及び図17に示す模式的説明図を参照して説明する。
発光部155は、レーザーダイオード261から発せられたレーザー光をコリメータレンズ260にて適度な幅の平行光にして発せされる。検出領域266である空吐出受け141E〜Aの上方を通過し、受光部156に入射され、集光レンズ267にて集められた光はフォトダイオード262に入射される。
検出領域266で液滴に当たった場合、レーザー光は液滴と当たった部位では散乱、吸収が起こり検出が可能となる。また、下方に空吐出受け141がある位置で吐出検査を行うことができるため、同一ノズルから複数回の液滴の吐出を行い、吐出ばらつきを検知することが可能となる。ノズル(オリフィス)にあるメニスカス部のインクは乾燥し、粘度上昇を起こしつつあるが、正常な吐出になるまで何度も吐出検知を行うことで、完全に正常な状態になったかを確認することができる。また、空吐出時に吐出検知を行うことが可能であり、メンテナンスの時間の短縮を図ることができる。
次に、本発明に係る印字制御およびメンテナンス制御について図18ないし図21に示すフロー図を参照して説明する。
まず、印字制御に関しては、図18を参照して、ヘッドユニット11の印字準備が実行される。ヘッドユニット11の印字準備は図19に示すように、メンテナンス位置に存在するヘッドユニット11に対して印写の優先順位付けを行い、ヘッドユニット11の優先順位に応じてメンテナンスの液滴検知にて液滴吐出を確認する。ここで、不良ノズルが存在すると、ヘッドユニット11の回復を予約し、ヘッドユニット11の印写優先順位を最低となるように順位変更を行う。吐出不良が無い場合、優先順位が印写範囲なら画像形成位置に移動を行う。全ての画像形成位置がヘッドユニット11で埋まるまで、この動作を繰り返し、印字準備を行う。
次に、図18に戻って、印字画像をラスター展開する。これらの処理と平行して、印字部(ヘッドユニット11に対する印字領域)に給紙が行われる。
画像形成用データが生成できると、用紙送りと共に印字をしつつ、印字中液滴検知装置によって液滴の吐出状態を検出し、吐出不良のノズルの有無を判別する。
ここで、ブラックの吐出不良のノズルを検知すると、対象となるノズルを含むヘッドユニット11を特定し、吐出不良ノズルを持つブラック用ヘッドユニット11と、同じ印字領域のカラー用ヘッドユニット11AC〜11DCのいずれかのヘッドユニットにブラックをコンポジットブラックとして代替させるとともに、吐出不良のあるブラック用ヘッドユニット11AB〜11DBの全ての黒をその画像領域にあるカラー用ヘッドユニット11AC〜11DCのいずれかによるコンポジットブラックに置き換えた後、吐出不良のあるブラック用ヘッドユニット11に対するメンテナンス動作を実行し、メンテナンス動作後、再度、印字領域に移動し、コンポジットブラックとブラックを置き換えて印字を続ける。
このとき、ブラックからコンポジットブラックの置き換えを同時に行うと、図22に示すように、筋状のムラとなり易い。また、黒色が急にコンポジットになると色ムラが目立つことになる。これらの現象を抑制するため、ブラックからコンポジットブラックに置き換えるとき、段階的に変換していくほうが好ましい。例えば、図23に示すように、まずコンポジットブラックとブラックを搬送方向に対して一ドットおきに置き換えて行くことにより、スジムラが防止できる。
なお、切替手段ないし切替え方法は種々選択することができ、これに限定されるものではない。例えば、搬送方向に3ドットおきにコンポジットブラックと切り替えて行き、徐々にコンポジットブラックを増やしていってもいいし、主走査方向も3ドットおきにコンポジットブラックと切り替えて行き、徐々にコンポジットブラックを増やしていってもいい。つまり徐々に切り替われば切り替え方には限定されずいずれも効果がある。
また、図24に示すように、ブラックをコンポジットブラックに置き換えた後もブラック用ヘッドユニット11とカラー用ヘッドユニット11による印字領域の境目はスジが目立たないように、ブラックとコンポジットブラックの両方を使った領域を残すことが好ましい。この場合、複数のヘッドユニット11は互いにオーバーラップ部を持って配置されている。
また、コンポジットブラックとブラックの混在部は互いのドットを重ねないで説明しているがコンポジットブラックとブラックの混在部はコンポジットブラックとブラックのドットをある程度もしくは全部重ねて印字させてもスジやムラが目立たなく効果は同様に得られる。
また、不吐出が確認されたドットを特定してそのドットは全て即座にコンポジットブラックに置き換えてもいい。このことによりスジ状の画像がより早く目立たなくなる。
また、不吐出ヘッドのみコンポジットブラックに切り替えて説明しているが、不吐出ノズルのあるヘッドユニット以外も、例えば全てのブラック用ヘッドユニットのブラックをコンポジットブラックに置き換えて、全てのブラック用ヘッドのメンテナンス動作に入ってもよい。このようにすることで、全てのブラック用ヘッドユニットが初期状態に入るのでコンポジットに切り替える動作が散漫にならなくなり切替動作の回数が少なくなるというメリットもある。また、全体的にコンポジットに置き換わるので色みの違いが分かり難いというメリットもある。
また、置き換え動作は黒色文字の印字率に基づいてブラックをコンポジットブラックに置き換えてもよい。例えば、ヘッドユニット11ごとにメンテナンスの際に印字される予定の印字率を求めておき、印字率が大きい画像はコンポジットブラックで印字すると文字のシャープさが劣る等の問題が多少でるので、このときは印字を停めてブラック用ヘッドユニット11のメンテナンス動作を行うようにしてもよい。
また、文字の印字率が低いヘッドと印字領域を交換してからブラックをコンポジットブラックに置き換えてメンテナンス動作を行うようにしてもよい。
また、用紙種類に基づいてブラックをコンポジットブラックに置き換えることもできる。例えば、はがきが選択されている場合は、コンポジットブラックで印字すると黒の色合いが変わったり、濃度が出なかったり、シャープさが劣る等の問題が多少生じるので、このときは印字を停めてブラック用ヘッドユニットのメンテナンス動作を行ってもよい。
また、印字モードに基づいてブラックをコンポジットブラックに置き換えることもできる。例えば、高画質モード(例えば解像度が低い順、もしくは印刷が早い順に、早いモード、普通モード、高画質モードを設けてユーザーの用途に対応している。)が選択されている場合は、コンポジットブラックで印字すると黒の色合いが変わったり、濃度が出なかったり、シャープさが劣る等の問題が多少でるので、このときは印字を停めてブラック用ヘッドユニットのメンテナンス動作を行うようにすることもできる。
また、残りの印刷データの量に基づいてブラックをコンポジットブラックに置き換えることもできる。例えば印刷データが比較的少ない場合、ブラック用ヘッドのクリーニングは行わず、吐出不良のノズルのみコンポジットブラックにしても良いし、図23に示すような処理で全体的にブラックとコンポジットブラックを混合させ、吐出不良を目立たなくさせてもいい。この場合は、不吐出ノズルをどのノズルか特定しなくてもヘッド単位で不吐出を検出すれば不吐出を目立たなくすることが可能となる。
また、印刷データが比較的多い場合は、本発明のヘッドメンテナンスを行うかもしくは一旦印刷を停止してメンテナンス動作を行うようにしてもよい。印刷データの残り量での具体的な切替枚数は諸条件により適宜選定してもよく、ここでは具体的に限定される事項ではない。
また、選定条件はユーザーが画像形成装置の操作パネルから入力し、あるいは、ホスト側のプリンタドライバによって入力し、変更可能にするとより好ましい。これにより印字を早く終わらせたいユーザーや印字速度より高画質を優先で印刷したいというユーザーのニーズに応えることができる。
印字画像を出力後、一定時間画像形成位置にて待機し、データが入力されると再度ラスター展開からの印字処理を行う。追加の印写画像が入力されない場合は、図20に示すヘッドユニットの保存作業を行い、印字処理を終了する。
このヘッドユニットの保存作業処理では、印刷が終了すると、印写の優先順位の順番にヘッドユニット11をホームポジションHPに移動し、空吐出受け141内に順次空吐出を行って吐出を確認し、吐出不良ノズルの有無を判別する。吐出不良が有る場合は、図21に示すノズル回復処理を行い、無い場合はそのままホームポジションHPに移動し、キャッピングを行う。これを全ての画像形成位置にあるヘッドユニット11について行い、全てのヘッドユニット11がキャッピングされると終了となる。
ここで、図21に示すノズル回復処理では、ヘッドユニット11をキャップ149でキャッピングして、インク排出処理を行い、ヘッドユニット11とキャップ149とを離間させた後、キャップ149内に排出されたインクの吸引を行い、ヘッドユニット11のノズル面をワイパー部材141でワイピングした後、空吐出受け141内に順次空吐出を行って吐出液滴検知を行って吐出不良ノズルの有無を判別し、吐出不良ノズル有の場合には再度上記の処理を繰り返し、吐出不良ノズルがなくなれば、ヘッドユニット11をキャップ149でキャッピングする。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す側面概略説明図である。 同装置のヘッドユニットの一例を示すノズル側から見た平面説明図である。 同ヘッドユニットのヘッドを示すノズル側から見た平面説明図である。 同ヘッドユニットのヘッド回り部分を示すノズル側から見た要部拡大説明図である。 同装置のヘッドユニットの他の例を示すノズル側から見た平面説明図である。 同ヘッドユニットのヘッドを示すノズル側から見た平面説明図である。 ヘッドユニットの配列の説明に供する平面説明図である。 同じく正面説明図である。 ヘッドユニットの移動の説明に供する正面説明図である。 同じく平面説明図である。 同装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。 同装置のメンテナンス動作の説明に供する要部正面説明図である。 液滴検知装置の説明に供する平面説明図である。 印字中液滴検知装置の説明に供する斜視説明図である。 同じく模式的説明図である。 メンテナンス・印字前液滴検知装置の説明に供する斜視説明図である。 同じく模式的説明図である。 印字制御及びメンテナンス制御の処理の説明に供するフロー図である。 図18のヘッドユニットの印字準備処理の説明に供するフロー図である。 図18のヘッドユニットの保存作業処理の説明に供するフロー図である。 図19のノズル回復処理の説明に供するフロー図である。 コンポジットブラックとブラックとの間で生じるスジムラの説明に供する説明図である。 コンポジットブラックとブラックの置き換えの一例の説明に供する説明図である。 コンポジットブラックとブラックの置き換えの他の例の説明に供する説明図である。
符号の説明
3…給紙トレイ
10A〜10H…メンテナンスユニット
11…ヘッドユニット
11AC〜11DC…カラー用ヘッドユニット
11AB〜11DB…ブラック用ヘッドユニット
13…搬送ベルト
14…用紙
140…ワイパー部材
141…空吐出受け
149…キャップ
321…ヘッド駆動制御部
324…液滴検知装置

Claims (5)

  1. ブラックインクを吐出するブラック用ヘッドと、
    コンポジットブラックを生成可能なカラーインクを吐出する少なくとも1つのカラー用ヘッドと、を備え、
    前記ブラック用ヘッド及びカラー用ヘッドは記録領域の略全幅にわたって複数のノズルが列設されたライン型ヘッドであり、
    前記ブラック用ヘッドとカラー用ヘッドをそれぞれ独立して維持又は回復する維持回復手段を備え、
    印字中に前記ブラック用ヘッドの維持又は回復動作を行うとき、ブラックのドットをコンポジットブラックのドットに置き換えて印字するとともに、前記ブラック用ヘッドの維持又は回復動作を行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、印字中のブラックとコンポジットブラックの置き換えは段階的に行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、段階的な置き換えはブラックとコンポジットの混合比率を変化させて行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、印字中のブラック用ヘッドの維持又は回復動作は所定の条件に基づいて行うことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、前記所定の条件は、黒色の文字の印字率、用紙種類、印字モード、印刷ジョブ中の未印字に関する情報の少なくともいずれかであることを特徴とする画像形成装置。
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