JP2003165231A - クリーニング装置、インクジェットプリンタ、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、クリーニング方法 - Google Patents

クリーニング装置、インクジェットプリンタ、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、クリーニング方法

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JP2003165231A
JP2003165231A JP2001367072A JP2001367072A JP2003165231A JP 2003165231 A JP2003165231 A JP 2003165231A JP 2001367072 A JP2001367072 A JP 2001367072A JP 2001367072 A JP2001367072 A JP 2001367072A JP 2003165231 A JP2003165231 A JP 2003165231A
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ink ejection
ejection
unit
cleaning
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宏典 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 要求される画質に対応させて印刷ヘッドの無
用なクリーニングを排除することによって印刷時間を短
縮するとともに、良好なノズルへの悪影響の発生を抑え
るクリーニング装置を実現する。 【解決手段】 媒体にインクを吐出して画像を形成する
複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク
吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニング
するクリーニング装置において、形成される前記画像の
画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値
を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結
果とに基づいてクリーニングするか否かを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置における
インク吐出部をクリーニングするクリーニング装置、こ
のクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、
クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュ
ータプログラム、前記インクジェットプリンタを有する
コンピュータシステム、及び、クリーニング方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、印刷ヘッド
に備えられた複数のノズルからインクを吐出して画像の
印刷を行う。前記ノズルは、インクの粘度の増加や気泡
の混入等の原因によりインクが正常に吐出されないこと
があり、これにより画像に印刷されない部分(以下、ド
ット抜けという)が発生して画質が劣化することがあ
る。特に、写真のような画像を印刷する場合などには、
ドット抜けが発生すると、希望する画質の画像が得られ
ないばかりか、インクや用紙を無駄に消費してしまうこ
とになる。このようなドット抜けを解消するための手段
として、印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング機
構が備えられている。クリーニングには、予めすべての
ノズルに対しインクを吐出しているか否かを検査し、イ
ンクを吐出していないノズルが検出された場合や、イン
クを吐出していないノズルが所定本数検出された場合に
は、自動的に印刷ヘッドをクリーニングする。
【0003】クリーニング機構は、印刷を実行しないま
ま長時間放置した場合に発生するような解消しにくい目
詰まりにも対処できるように、例えば、強い吸引力によ
ってノズルを吸引したり、吸引する時間を長くして、比
較的高いクリーニング能力を有しているものや、一定の
時間間隔で自動的にクリーニングするように設定されて
いるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クリーニングには僅か
ながら時間を要するため、少しでも早く印刷したい場合
や、画質を問わない文書等の印刷には、僅かなドット抜
けを防止するよりも印刷時間を短縮することを優先する
ことが望ましい。しかしながら、いずれの画質の要求に
対しても同様にクリーニングすると、画質を問わない印
刷では本来必要としないクリーニングによって印刷動作
が中断されて、画像が出力されるまでの時間が長くな
る。特に、複数の画像を連続して出力する場合には、ス
ループットが大幅に低下し多くの時間を浪費する虞があ
るという課題があった。
【0005】また、クリーニング能力が比較的高いため
クリーニングされると、極めて稀ではあるが、印刷ヘッ
ドをクリーニングしたことによって、クリーニング前に
はインクを正常に吐出していたノズルであっても、その
クリーニング後には、インクを正常に吐出しないという
ように、良好なノズルに悪影響を及ぼし、却って画質を
低下させる虞があった。
【0006】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、要求される画質に
対応させて印刷ヘッドの無用なクリーニングを排除する
ことによって印刷時間を短縮するとともに、良好なノズ
ルへの悪影響の発生を抑えるクリーニング装置、このク
リーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、前記
クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュ
ータプログラム、コンピュータシステム、及び、要求さ
れる画質に対応させて印刷ヘッドの無用なクリーニング
を排除することによって印刷時間を短縮するとともに、
良好なノズルへの悪影響の発生を抑えるクリーニング方
法を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】主たる本発明は、媒体に
インクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部の
インク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、
前記インク吐出部をクリーニングするクリーニング装置
において、形成される前記画像の画質に対応したインク
吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と
前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいてクリー
ニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニ
ング装置である。
【0008】本発明の他の特徴については、添付図面及
び本明細書の記載により明らかにする。
【0009】
【発明の実施の形態】===開示の概要=== 本明細書における発明の詳細な説明の項の記載により、
少なくとも次のことが明らかにされる。
【0010】媒体にインクを吐出して画像を形成する複
数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐
出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニングす
るクリーニング装置において、形成される前記画像の画
質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を
設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果
とに基づいてクリーニングするか否かを決定することを
特徴とするクリーニング装置である。
【0011】このようなクリーニング装置によれば、ク
リーニングの要否を決定する判定基準となる閾値は、画
質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定さ
れているので、動作モード毎に、その動作モードで実現
可能な画質レベルに合わせて閾値を設定することが可能
となる。すなわち、例えば、画質より印刷速度を優先し
たい場合に用いる高速印刷モードの場合には、判定基準
となる閾値を低いレベルで設定することによって、クリ
ーニングする回数を低減させて、クリーニングによる時
間の浪費を削減することが可能となる。ここで、前記イ
ンク吐出検査手段による検査結果において、インクが吐
出していないとされる場合には、目詰まり等によってイ
ンクが吐出されない場合のほかに、インクを吐出してい
るのにも拘わらず、吐出していないと判断される場合も
含まれる。例えば、インクの吐出量が少なく、吐出され
たインクがインク吐出検査手段によって検出できなかっ
た場合や、何らかの原因でインクの吐出方向が正規の方
向と異なりインク吐出検査手段の検査位置をインクが通
過しなかった場合などが挙げられる。
【0012】また、前記インク吐出検査手段は、インク
を吐出しない非動作インク吐出部の数を検出し、前記閾
値は前記動作モードに応じて許容される非動作インク吐
出部の数に基づいて設定してもよい。
【0013】このクリーニング装置によれば、たとえ非
動作インク吐出部が検出されても、インク吐出部の動作
モードにおいて許容される数であればクリーニングしな
い。したがって、その動作モードで実現可能な画質を保
ちつつ、より早い印刷が実現できる。また、クリーニン
グ回数を低減させることによって、良好なインク吐出部
に悪影響を及ぼしたり、無駄にインクを消費することを
抑えることが可能となる。
【0014】また、前記インク吐出部は、複数のインク
色に対応してそれぞれ設けられ、前記閾値は前記動作モ
ードとインク色とに応じて許容される非動作インク吐出
部の数に基づいて設定されることが望ましい。
【0015】カラーインクでは、同じようにドット抜け
が発生した場合であっても、そのインク色によって画像
への影響度が異なる。したがって、クリーニングの要否
判定の基準となる閾値をインク色に応じて設定すると、
ドット抜けが目立ちにくいインク色では、非動作ノズル
の許容数を大きく設定することができる。これによりク
リーニング回数を低減させ印刷スピードを向上させるこ
とが可能となる。また、ドット抜けが目立ちやすいイン
ク色では、非動作ノズルの許容数を小さく設定すること
によって、非動作ノズルを多数有したままで印刷し続け
ることを避けられるので、高画質の画像を提供すること
ができる。
【0016】さらに、前記インク吐出部から吐出される
インクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ
量を前記動作モードに応じて設定し、前記インク吐出検
査手段は、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出
目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量
より大きい場合に、該インク吐出部をインクを吐出しな
い非動作インク吐出部と判定してもよい。
【0017】吐出目標位置から許容ズレ量より大きく外
れるノズルも非動作ノズルとして判定される。このた
め、非動作ノズルによるドット抜けばかりでなく、吐出
目標位置から大きく外れることにより発生するドット抜
けも防止でき、より高画質な画像を提供できる。
【0018】また、媒体に互いに異なる色のインクを吐
出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出
有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク
吐出部をクリーニングするクリーニング装置において、
前記インクの色に応じた閾値を設定し、この閾値と前記
インク吐出検査手段の検査結果とに基づいてクリーニン
グするか否かを決定してもよい。
【0019】このようなクリーニング装置によれば、ク
リーニングの要否を決定する判定基準となる閾値が、イ
ンクの色に応じて設定されているので、吐出しなかった
インクの色による画像への影響度に合わせてクリーニン
グの要否を決定することができる。例えば、画像への影
響が大きい色のインクに対しては閾値を高く設定し、画
像への影響が小さい色のインクに対しては閾値を低く設
定することによって、画像への影響が小さい色のインク
が吐出しない場合のクリーニング回数を低減させて、ク
リーニングによる時間の浪費を削減することが可能とな
る。
【0020】また、媒体にインクを吐出して画像を形成
する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するイ
ンク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニ
ングするクリーニング装置において、前記インクの濃度
に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査
手段の検査結果とに基づいてクリーニングするか否かを
決定してもよい。
【0021】このようなクリーニング装置によれば、ク
リーニングの要否を決定する判定基準となる閾値が、イ
ンクの濃度に応じて設定されているので、インクが吐出
されない場合であっても、印刷した画像上では目立ちに
くい濃度の低いインクに対しては閾値を低く設定し、画
像上で目立ちやすい濃度の高いインクに対しては閾値を
高く設定することによって、画像上では目立ちにくい濃
度の低いインクが吐出しない場合のクリーニング回数を
低減させて、クリーニングによる時間の浪費を削減する
ことが可能となる。
【0022】また、媒体にインクを吐出して画像を形成
する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するイ
ンク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニ
ングするクリーニング装置において、前記インク吐出部
は複数の列をなして配置されており、この列に応じた閾
値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査
結果とに基づいてクリーニングするか否かを決定しても
よい。
【0023】このようなクリーニング装置によれば、イ
ンク吐出部の列毎に閾値が設定されるので、例えば、列
毎にインク特性等の条件を揃えることにより、その条件
に合わせた設定が可能となる。即ち、列毎に設定した閾
値に基づいてインク吐出を検査し、列毎にクリーニング
することによって、クリーニング時間を短縮することが
可能となる。
【0024】また、媒体にインクを吐出して画像を形成
する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイ
ンク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリ
ーニングするクリーニング装置において、前記インク吐
出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実
吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に
対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前
記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、イン
ク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対す
る実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判
定された場合に、該インク吐出部をクリーニングすると
してもよい。
【0025】このクリーニング装置によれば、たとえイ
ンク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対
する実吐出位置にズレが生じても、そのズレ量がインク
吐出部の動作モードにおいて許容される許容量であれば
クリーニングしない。即ち、無用なクリーニングを排除
してより早い印刷が実現でき、また、要求される画質を
も保つことができる。また、クリーニング回数を低減さ
せることによって、良好なインク吐出部に悪影響を及ぼ
したり、無駄にインクを消費することを抑えることが可
能となる。
【0026】さらに、前記インク吐出部は、複数のイン
ク色に対応してそれぞれ設けられ、前記許容ズレ量は前
記動作モードとインク色とに応じて設定してもよい。
【0027】クリーニングの要否判定の基準となる許容
ズレ量をインク色に応じて設定すると、ドット抜けが目
立ちにくいインク色と、目立ちやすいインク色とでクリ
ーニングする判定基準を変えることができ、すべてのイ
ンク色において同一の許容ズレ量を設けた場合と比べ、
画質レベルを落とすことなく印刷スピードを向上させる
ことが可能となる。
【0028】また、媒体に互いに異なる色のインクを吐
出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出
状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記イ
ンク吐出部をクリーニングするクリーニング装置におい
て、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目
標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記インク
の色に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検
査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインク
の、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許
容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出
部をクリーニングしてもよい。
【0029】このようなクリーニング装置によれば、ク
リーニングの要否を決定する判定基準となる許容ズレ量
が、インクの色に応じて設定されているので、吐出しな
かったインクの色による画像への影響度に合わせてクリ
ーニングの要否を決定することができる。例えば、画像
への影響が大きい色のインクに対しては許容ズレ量を小
さく設定し、画像への影響が小さい色のインクに対して
は許容ズレ量を大きく設定することによって、画像への
影響が小さい色のインクが吐出しない場合のクリーニン
グ回数を低減させて、クリーニングによる時間の浪費を
削減することが可能となる。
【0030】また、媒体にインクを吐出して画像を形成
する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイ
ンク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリ
ーニングするクリーニング装置において、前記インク吐
出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実
吐出位置の許容ズレ量を、前記前記インクの濃度に応じ
て設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基
づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目
標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量よ
り大きいと判定された場合に、該インク吐出部をクリー
ニングしてもよい。
【0031】このようなクリーニング装置によれば、ク
リーニングの要否を決定する判定基準となる許容ズレ量
が、インクの濃度に応じて設定されているので、インク
が吐出されない場合であっても、印刷した画像上では目
立ちにくい濃度の低いインクに対しては許容ズレ量を大
きく設定し、画像上で目立ちやすい濃度の高いインクに
対しては許容ズレ量を小さく設定することによって、画
像上では目立ちにくい濃度の低いインクが吐出しない場
合のクリーニング回数を低減させて、クリーニングによ
る時間の浪費を削減することが可能となるまた、媒体に
インクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部の
インク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備
え、前記インク吐出部をクリーニングするクリーニング
装置において、前記インク吐出部は複数の列をなして配
置されており、前記インク吐出部から吐出されるインク
の、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、
前記列に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の
検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたイン
クの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記
許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐
出部をクリーニングしてもよい。
【0032】このようなクリーニング装置によれば、イ
ンク吐出部の列毎に許容ズレ量が設定されるので、例え
ば、列毎のインク特性等の条件を揃えることにより、そ
の条件に合わせた設定ができる。即ち、列毎に設定した
許容ズレ量に基づいてインク吐出を検査し、列毎にクリ
ーニングすることによって、クリーニング時間を短縮す
ることが可能となる。
【0033】さらに、媒体にインクを吐出して画像を形
成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査する
インク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
ニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプ
リンタにおいて、前記クリーニング装置は、形成される
前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに
応じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結
果とに基づいてクリーニングするか否かを決定するクリ
ーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、及び、
前記クリーニング装置にクリーニングさせるコンピュー
タプログラムも実現可能である。
【0034】また、媒体にインクを吐出して画像を形成
する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイ
ンク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリ
ーニングするクリーニング装置を備えたインクジェット
プリンタにおいて、前記クリーニング装置は、前記イン
ク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対す
る実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画
質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定
し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づい
て、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位
置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大
きいと判定した場合に、該インク吐出部をクリーニング
することを特徴とするインクジェットプリンタ、及び、
前記クリーニング装置にクリーニングさせるコンピュー
タプログラムも実現可能である。
【0035】また、コンピュータ本体、このコンピュー
タ本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐
出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出
有無を検査するインク吐出検査手段を備え、形成される
前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに
応じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結
果とに基づいて、前記インク吐出部をクリーニングする
か否かを決定するクリーニング装置を有し、前記コンピ
ュータ本体に接続されるプリンタ、を備えたコンピュー
タシステムも実現可能である。
【0036】さらに、コンピュータ本体、このコンピュ
ータ本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを
吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐
出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記
インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に
対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像
の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設
定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づい
て、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位
置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大
きいと判定された場合に、該インク吐出部をクリーニン
グするクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体
に接続されるプリンタ、を備えたコンピュータシステム
も実現可能である。
【0037】また、媒体にインクを吐出して画像を形成
する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するイ
ンク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニ
ングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法に
おいて、形成される前記画像の画質に対応したインク吐
出部の動作モードに応じた閾値を設定し、前記インク吐
出検査手段によりインク吐出有無を検査するステップ
と、この検査結果と前記閾値とに基づいてクリーニング
するか否かを決定するステップとを有するクリーニング
方法も実現可能となる。
【0038】さらに、媒体にインクを吐出して画像を形
成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査する
インク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
ニングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法
において、前記インク吐出部から吐出されるインクの、
吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成
される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モ
ードに応じて設定し、前記インク吐出検査手段によりイ
ンク吐出有無を検査するステップと、この検査結果に基
づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目
標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量よ
り大きいと判定された場合に、該インク吐出部をクリー
ニングするステップとを有するクリーニング方法も実現
可能となる。
【0039】<<<第1実施形態>>> ===印刷装置の概略構成=== 図1は、本発明の一実施例としてのクリーニング装置を
備えたカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成
を示す概略斜視図である。このプリンタ20は、印刷紙
Pがスタックされる紙スタッカ22と、図示しないステ
ップモータで駆動される紙送りローラ24と、プラテン
板26と、印刷紙Pに対し平行方向かつ紙送り方向(副
走査方向)に対し垂直方向(主走査方向)に駆動される
キャリッジ28と、キャリッジ28を駆動するステップ
モータ30と、ステップモータ30の動力をキャリッジ
28に伝達するタイミングベルト32と、キャリッジ2
8を案内するためのガイドレール34とを備えている。
キャリッジ28には、印刷紙Pにインクを吐出する多数
のノズルを備えた印刷ヘッド部36が搭載されている。
【0040】キャリッジ28の待機位置となるキャリッ
ジ28走査範囲のステップモータ30側にはノズル検査
部40と、廃インク受け46とが設けられている。廃イ
ンク受け46は、インク吐出判定の際にノズルから吐出
されるインクを受ける容器であり、その底部にはインク
のはね防止のためのフェルトが敷かれている。
【0041】印刷紙Pは、紙スタッカ22から紙送りロ
ーラ24によって巻き取られて、プラテン板26の表面
上を副走査方向へ送られる。キャリッジ28は、ステッ
プモータ30により駆動されるタイミングベルト32に
牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移
動する。
【0042】図2は、プリンタ20を含むコンピュータ
システムの全体構成を示す説明図である。このコンピュ
ータシステムは、プリンタ20と、プリンタ20が接続
されているホストコンピュータ100と、ホストコンピ
ュータ100に接続されている液晶ディスプレイ(表示
装置)110、入力装置をなすキーボード120及びマ
ウス130を備えている。
【0043】図3は、プリンタ20の電気的な構成を示
すブロック図である。プリンタ20は、ホストコンピュ
ータ100から供給された信号を受信する受信バッファ
メモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ
52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコ
ントローラ54と、メインメモリ56と、タイマ58と
を備えている。
【0044】システムコントロ−ラ54には、キャリッ
ジモータ30を駆動する主走査駆動ドライバ61と、紙
送りモータ31を駆動する副走査駆動ドライバ62と、
ノズル検査部40を駆動する検査部ドライバ64と、印
刷ヘッド部36を駆動するヘッド駆動ドライバ66とが
接続されている。紙送りモータ31は、後述するノズル
吸引機構200を動作させるモータとしても使用されて
いる。
【0045】なお、システムコントローラ54は、メイ
ンメモリ56内に記憶されているコンピュータプログラ
ムを実行することによって、インク吐出判定機能と、印
刷ヘッドクリーニング機能とを含む種々の機能を実現し
ている。
【0046】システムコントローラ54の各種の機能を
実現するコンピュータプログラムは、フレキシブルディ
スクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な
記録媒体に記録された形態で提供される。ホストコンピ
ュータ100は、その記録媒体からコンピュータプログ
ラムを読み取ってプリンタ20のメインメモリ56に転
送することができる。
【0047】なお、この発明における「記録媒体」とし
ては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気デ
ィスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカー
ド、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピ
ュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)
および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能
な種々の媒体を利用できる。
【0048】ホストコンピュータ100のプリンタドラ
イバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高
速印刷モード、高画質印刷モード、高精細印刷モード
等)に基づいて、印刷モードに対応した印刷ヘッド部3
6等の印刷動作モードを規定する各種のパラメータ値を
決定する。ここで、高速印刷モードとは、画質より印刷
スピードを優先する印刷モードであり、高画質印刷モー
ドとは、比較的画質を重視する印刷モードであり、高精
細印刷モードとはさらに高画質の画像を求める場合に用
いられる印刷モードである。これら印刷モードは高画質
になるほど印刷にかかる所用時間が長くなる。
【0049】プリンタドライバは、さらに、これらのパ
ラメータ値に基づいて、前記印刷モードで印刷を行うた
めの印刷データを生成して、プリンタ20に転送する。
転送された印刷データは、一旦、受信バッファメモリ5
0に蓄えられる。プリンタ20内では、システムコント
ローラ54が、受信バッファメモリ50から印刷データ
の中から必要な情報を読み取り、これに基づいて、各ド
ライバに対して制御信号を送る。
【0050】イメージバッファ52には、受信バッファ
メモリ50で受信された印刷データを色成分毎に分解し
て得られた複数の色成分の印刷データが格納される。ヘ
ッド駆動ドライバ66は、システムコントロ−ラ54か
らの制御信号に従って、イメージバッファ52から色成
分の印刷データを読み出し、これに応じて印刷ヘッド部
36に設けられた各色のノズルアレイを駆動する。
【0051】===インク吐出検査部の構成と動作原理
=== 図4は、インク吐出検査手段をなすノズル検査部40の
電気的な構成を示すブロック図である。ノズル検査部4
0は、レーザ光Lのインクによる遮蔽に応じて検出パル
スを生成するインク吐出判定部41と、この検出パルス
の時間的間隔とあらかじめ定められた所定の閾値(後述
する)とを比較して、所定の判定を行いその結果をカウ
ントアップする検出パルス判定部42と、カウントされ
た判定の集計結果に基づいて非動作ノズル(インクを正
常に吐出しないノズル)を特定するノズル特定部43と
を備える。
【0052】検出パルス判定部42には、タイマ45が
接続されている。検出パルス判定部42は、タイマ45
を使用して、インク吐出判定部41が生成したパルスの
時間的間隔を計測する。
【0053】===インク吐出判定部の構成と動作原理
=== 図5は、インク吐出判定部41の構成と、その判定方法
の原理を示す説明図であり、印刷ヘッド部36を下面側
から見ている。図5には、3つの印刷ヘッド36a、3
6b、36cで構成された印刷ヘッド部36と、インク
吐出判定部41が備える発光部41aおよび受光部41
bが描かれている。インク吐出判定部41は、発光部4
1aの光をインクが遮ることによってインクの吐出有無
を判定する。
【0054】前記3つの印刷ヘッド36a、36b、3
6cには、6色分のノズルアレイが、2色分毎に分けら
れてそれぞれ設けられ、各色のノズルアレイは180本
のノズル(インク吐出部)で構成されている。
【0055】第1印刷ヘッド36aの下面には、ブラッ
クインクを吐出するためのブラックインクノズルアレイ
Kと、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインク
ノズルアレイCとが設けられ、第2印刷ヘッド36bの
下面には、淡シアンインクを吐出するための淡シアンイ
ンクノズルアレイLCと、淡マゼンタインクを吐出する
ための淡マゼンタインクノズルアレイLMとが設けら
れ、第3印刷ヘッド36cの下面には、濃マゼンタイン
クを吐出するための濃マゼンタインクノズルアレイM
と、イエローインクを吐出するためのイエローインクノ
ズルアレイYとが設けられている。各ノズルアレイを構
成する各ノズルは副走査方向SSに沿ってそれぞれ整列
している。印刷時には、キャリッジ28(図1)ととも
に印刷ヘッド部36が主走査方向MSに移動しつつ、各
ノズルから滴状のインクが吐出される。
【0056】発光部41aは、外径が約1mm以下の光
束を射出するレーザダイオードである。発光部41aと
受光部41bの向きは、レーザ光Lの進行方向が副走査
方向SSからやや傾いた方向になるように調整されてい
る。
【0057】インク吐出判定の際には、レーザ光Lを射
出しながら印刷ヘッド部36を一定速度でゆっくりと主
走査方向に往復移動させ、判定対象となるノズルを順次
駆動してインクを吐出させることによって判定を実行す
る。図6には印刷ヘッド部36の往復走査毎の判定対象
となるノズルブロックの一例を示している。この例で
は、印刷ヘッド部36が主走査方向に4往復する間に、
全ノズルのインク吐出判定を完了する。図6に示すよう
に、印刷ヘッド部36の最初の一方向への移動では、各
印刷ヘッド36a、36b、36cのそれぞれ一方のノ
ズルアレイ(K、LC、M)のうち、#1、#5、#
9、・・・、#177というように、3本置きのノズル
を一つのノズルブロックとし、このノズルブロックに対
してインク吐出判定を実行する。ノズルからのインク吐
出を検出した場合には、次の戻り方向の移動では、同じ
ノズルアレイのうち、#2、#6、#10、・・・、#
178というように、それぞれ1本隣に位置するノズル
で構成されるノズルブロックが判定対象となる。よっ
て、2往復すると3色分のノズルアレイのすべてのノズ
ルに対してインク吐出判定が実行される。その後同様に
して、キャリッジ28が2往復することによって、すべ
てのノズルに対するインク吐出判定が終了する。
【0058】このとき、キャリッジ28に搭載された印
刷ヘッド部36におけるノズルアレイの配置によって、
先の2往復の走査時には、往方向でブラックインクK、
淡シアンインクLC、濃マゼンタインクMの順に、副方
向で濃マゼンタインクM、淡シアンインクLC、ブラッ
クインクKを吐出するノズルの順でインク吐出判定が実
行される。後の2往復では、往方向で濃シアンインク
C、淡マゼンタインクL M、イエローインクYの順に、
副方向でイエローインクY、淡マゼンタインクLM、濃
シアンインクCを吐出するノズルの順でインク吐出判定
が実行される。
【0059】===非動作ノズルアレイの特定方法==
= 図7及び図8は、レーザ光Lのビーム内に吐出されるイ
ンクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。
ここでは説明を容易にするために、1列のノズルアレイ
について動作を説明する。図7(a)の左側には、一つ
のノズルアレイを示し、右側には、このノズルアレイが
吐出するインクとレーザ光Lのビームを示す。
【0060】図7の(b)(c)には、インクによるレ
ーザ光Lの遮蔽に応じてインク吐出判定部41が生成す
るインク検出パルスの波形を示している。図7の状態で
は、♯1ノズルが吐出するインクがレーザ光Lを遮り、
これに応じて6回のインク検出パルスが生成されてい
る。図7(c)は、図7(b)の波形を拡大したもので
ある。この図から分かるように、同一のノズルに関する
複数のインク検出パルスは、インクの吐出の周期に応じ
た短い時間間隔tiで生じている。
【0061】図8は、図7から少し時間が経過した後の
状態を示している。図8の状態では、♯5ノズルが吐出
するインクがレーザ光Lを遮っている。♯5ノズルが吐
出するインクによる最初の検出パルスの立ち上がりエッ
ジは、♯1ノズルによる最後の検出パルスの立ち下がり
エッジからtn時間経てから検出される。時間tnは、
異なる検査対象ノズルにより吐出されたインクに応じて
生成されるインク検出パルスの時間的間隔である。この
時間tnは、検査対象としてインクを吐出させるノズル
の選択により自由に設定できる。この例では、♯2、♯
3、♯4ノズルを検査対象から外し、♯1ノズルに隣接
する検査対象ノズルとして♯5ノズルを選んでいる。こ
のように、時間tnは、同一のノズルから吐出されたイ
ンクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である
時間tiに比較して大きく設定されており、これによ
り、同一のノズルが吐出したインクが異なるノズルが吐
出したインクかを判別できるようになっている。なお、
検査対象ノズルの選択方法の詳細については後述する。
【0062】図9は、複数のノズルアレイに渡る信号波
形を示す説明図である。図9(a)に示す信号波形は、
図8(b)から、さらに少し時間が経過した後の波形を
も示したものである。図9(b)は、図9(a)に示す
信号波形を拡大したものである。ここで、時間tcは、
ノズルアレイとノズルアレイとの間をレーザ光Lが相対
的に移動する時間である。また、前述のように、時間t
iは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成
された検出パルスの時間的間隔である。時間tnは、異
なる検査対象ノズルにより吐出されたインクに応じて生
成されるインク検出パルスの時間的間隔である。時間t
n、tcは、検査対象ノズルや検査対象ノズルアレイの
選択によって設定できる。この設定の詳細については後
述する。
【0063】図10は、非動作ノズルが存在するノズル
アレイを特定するための処理を示すフローチャートであ
る。
【0064】ステップS101では、システムコントロ
−ラ54からの指令を受けた主走査駆動ドライバ61
が、キャリッジモータ30を駆動してキャリッジ28の
主走査を開始する。本実施例のインク吐出判定では、印
刷ヘッド部36を搭載したキャリッジ28を主走査方向
に移動させることにより、印刷ヘッド36とインク吐出
判定部41とが相対的に移動することになる。ステップ
S102では、レーザの照射を開始する。レーザの照射
は、たとえば、印刷ヘッド部36の少なくとも一本のノ
ズルがレーザ光Lの近傍に達したときには、インクが安
定して検出できるようなタイミングで開始する。
【0065】ステップS103では、検査対象となる複
数のノズルがインクの吐出を開始する。このとき、レー
ザの照射が行われているときは、常時、複数のノズルか
らインクを吐出している。インクの吐出開始の後、レー
ザ光Lのビームは、印刷ヘッド部36に備えられたノズ
ルがインクを吐出する領域に入ってくる。
【0066】ステップS104では、検出パルス判定部
42は、判定した回数をカウントアップする。この判定
は、インク吐出判定部41が生成する検出パルスの時間
的間隔を、あらかじめ定められた閾値と比較することに
より行う。この閾値については後述する。
【0067】図11は、判定回数を集計するための処理
を示すフローチャートである。ステップS201では、
インク吐出判定部41が、インクによるレーザ光Lの最
初の遮蔽に応じて、最初のインク検出パルスを生成す
る。この検出パルスは、インク吐出判定部41から検出
パルス判定部42(図4)に送られる。ステップS20
2では、検出パルス判定部42は、このインク検出パル
スの立ち下がりエッジ(図7)に応じて、タイマ45を
スタートさせる。これにより、検出パルス間の時間の計
測が開始される。
【0068】ステップS203では、インク吐出判定部
41が、インクによるレーザ光Lの新たな遮蔽に応じ
て、次のインク検出パルスを生成する。この検出パルス
を受信した検出パルス判定部42は、インク検出パルス
の立ち上がりエッジに応じて、タイマ45をストップさ
せる(S204)。これにより、最初の検出パルスの立
ち下がりエッジから次の検出パルスの立ち上がりエッジ
(図7)までの時間tiが計測できる。この時間ti
は、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成さ
れた検出パルスの時間的間隔である。なお、本明細書で
は、タイマによる実際の計測値をtmとする。
【0069】ステップS205では、検出パルス判定部
42は、タイマにより計測された時間tmが第1の閾値
t1以上か否かの第1の判定を行う。この第1の閾値t
1は、連続する検出パルスが、同一のノズルによる吐出
インクに応じて生成されたものであるか、あるいは異な
るノズルによる吐出インクに応じて生成されたものであ
るかを判定する基準となる時間である。この第1の閾値
t1は、常に、同一のノズルに起因する検出パルス間の
時間tiより大きく、異なるノズルに起因する検出パル
ス間の時間tnより小さい時間となるように設定されて
いる。
【0070】検出パルス判定部42は、タイマが計測し
た時間tmが第1の閾値t1より小さいときは、連続す
る検出パルスは同一のノズルに起因するものと判定し、
ステップS212に進む。ステップS212では、タイ
マをリセットし、その検出パルスの立ち下がりエッジ
で、再びタイマをスタートさせる(ステップS20
2)。タイマが計測した時間tmが第1の閾値t1以上
の時は、検出パルス判定部42は、異なるノズルが吐出
したインクによる検出パルスと判定し、ステップS20
6に進む。
【0071】ステップS206では、検出パルス判定部
42は、判定結果をカウントアップする。このカウント
アップした数は、連続する検出パルスが異なるノズルに
起因するものであるとの判定の数なので、検査対象であ
って、かつ、正常に作動しているノズル数より1だけ少
ない数に相当することになる。たとえば、カウントアッ
プ数が1回のときは、2本の異なる動作ノズルが検出さ
れていることになる。
【0072】ステップS207では、検出パルス判定部
42は、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以
上か否かの第2の判定を行う。この第2の閾値t2は、
常に、同一ノズルアレイにおける異なるノズルの間の時
間的間隔tn(図9)よりも大きく、かつ、異なるノズ
ルアレイに属するノズルの間の時間的間隔tcよりも小
さい時間となるように設定されている。検出パルス判定
部42は、tmがt2より小さいときには、その二つの
検出されたノズルの間には、非動作ノズル領域がないも
のと判定し、ステップS212に進む。ここで、「非動
作ノズル領域」とは、検査対象ノズルが非動作ノズルで
ある領域をいう。一方、タイマが計測した時間tmが第
2の閾値t2以上の時は、ステップS208に進む。な
お、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上の
時は、検出された二つのノズルの間に、非動作ノズル領
域またはノズルアレイとノズルアレイとの間隔のいずれ
かが存在していることになる。
【0073】ステップS208では、検出パルス判定部
42は、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以
上か否かの第3の判定を行う。この第3の閾値t3は、
主走査中にノズルアレイが替わったか否かを判断するた
めのものである。すなわち、連続する検出パルスが、同
一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応
じて生成されたものであるか、あるいは異なるノズルア
レイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成され
たものであるかを判定する基準となる時間である。この
第3の閾値t3は、常に、時間tc(図9)より小さい
時間として設定されている。
【0074】検出パルス判定部42は、タイマが計測し
た時間tmが第3の閾値t3より小さい時は、連続する
検出パルスは同一のノズルに起因するものであり、その
ノズルアレイに非動作ノズル領域が存在する旨を判定す
る。この判定を、非動作判定と呼ぶ。一方、タイマが計
測した時間tmが第3の閾値t3以上の時は、検出パル
ス判定部42は、連続する検出パルスは異なるノズルア
レイに属するノズルに起因するものと判定する。この判
定を、ノズルアレイ検出判定と呼ぶ。
【0075】ステップS209では、検出パルス判定部
42は、非動作ノズル領域がある旨の判定をカウントア
ップする。ただし、この判定で検出できるのは非動作ノ
ズルが存在する領域の数であるため、非動作ノズルが複
数本連続して存在するときに、この判定結果から直接そ
の非動作ノズルの数を求めることはできない。
【0076】ステップS210では、検出パルス判定部
42は、別のノズルアレイに移動した旨の判定をカウン
トアップする。この判定の数は、異なるノズルアレイに
属するノズルに起因する検出パルスであるとの判定の数
なので、検出されたノズルアレイの数より1だけ少ない
数に相当することになる。
【0077】また、ステップS210では、ノズル検査
部40は、ステップS206でカウントアップした動作
ノズルの数を、そのノズルアレイで正常に作動している
検査対象ノズルとして、メインメモリ56(図4)に記
憶させる。この処理は、検査部ドライバ64とシステム
コントローラ54とを経由して行われる。この記憶の完
了が確認されると、検出パルス判定部42は、次のノズ
ルアレイのノズル数をカウントアップするために、ノズ
ル数のカウントをリセットする。このようにして、ノズ
ルアレイごとに正常に作動している検査対象ノズルをカ
ウントアップする。
【0078】ステップS213では、検出パルス判定部
42は、検出されたノズルアレイの数と、検査対象とな
っているノズルアレイの数とを比較する。この結果、検
出されたノズルアレイの数が検査対象となっているノズ
ルアレイの数と一致したときは、その主走査において検
査対象となっている最後のノズルアレイの検査を行って
いると判断する。そして、この判断の後のステップS2
08では、次の検出パルスが検出されなくても、タイマ
が計測した時間tmが第3の閾値t3以上となった時点
で判定回数の集計は終了する。そして、ステップS10
5(図10)に進む。一方、検出されたノズルアレイの
数が検査対象となっているノズルアレイの数より少ない
数のときは、ステップS212に進む。
【0079】ステップS212では、前述のようにタイ
マをリセットし、その検出パルスの立ち下がりエッジ
で、再びタイマをスタートさせる(ステップS20
2)。
【0080】図11に示す判定回数の集計が終了する
と、ステップS105(図10)に進む。ステップS1
05では、ノズル特定部43は、非動作ノズルのあるノ
ズルアレイを決定する。この決定は、まず、(1)「連
続する検出パルスは、同一のノズルアレイに属するノズ
ルが吐出したインクに応じて生成されたもの」との判定
と、(2)「検出された動作ノズルの数と検査対象ノズ
ルの数との比較」と、から決定できる。「連続する検出
パルスが同一のノズルアレイに属するノズルが吐出した
インクに応じて生成されたものである」ことは、時間t
mが第3の閾値t3より小さいことで、ステップS20
8において判定されている。これにより、まず、ノズル
アレイが特定される。「検出された動作ノズルの数と検
査対象ノズルの数との比較」は、時間tmが第1の閾値
t1以上(ステップS205)という判定の数と検査対
象ノズル数とを比較して判断する。この結果、ステップ
S205で検出された動作ノズル数が検査対象ノズル数
より少ないときは、その特定されたノズルアレイに非動
作ノズルが存在することが分かる。
【0081】ステップS105では、さらに、ノズル特
定部43は、別の方法で非動作ノズルのあるノズルアレ
イを決定する。この決定は、「非動作ノズル領域があ
る」との非動作ノズル判定を用いる。「非動作ノズル領
域がある」ことは、時間tmが第2の閾値t2以上であ
り(ステップS207)、第3の閾値t3より小さい
(ステップS208)ことにより判定されている。これ
によっても、非動作ノズルアレイが存在するノズルアレ
イの特定が可能となっている。この結果、ノズル数の比
較による上記の方法の結果と直接インクの吐出を検査す
るこの方法の結果との論理和を取れば、非動作ノズルの
見落としを少なくすることができる。すなわち、ノズル
特定部43は、少なくともいずれか一方の方法で非動作
ノズルがあると判定されたら、非動作ノズルがあると決
定することになる。
【0082】図12は、判定回数の集計結果の例を示す
表である。この集計結果は、複数回の主走査で得られた
検査結果を集計したものである。検査対象ノズル数は、
検査の対象としているすべてのノズルの数であり、この
例では、印刷ヘッド部36に装備されたすべてのノズル
を検査対象ノズルとしている。各表のブラック、シアン
等は、各色のノズルアレイを意味する。このノズルアレ
イの特定は、ステップS210(図11)でカウントさ
れた数と、あらかじめ定められているノズルアレイの検
査の順序と、に基づいて行う。すなわち、印刷ヘッド3
6に設けられたノズルアレイの配置と、それらノズルア
レイから吐出されるインク色とは予め設定されているた
め、キャリッジ28の走査方向をシステムコントローラ
54から主走査駆動ドライバ61に送出される信号から
特定することによって、非動作ノズルが検出されたノズ
ルアレイがいずれのインク色を吐出するかを判定でき
る。例えば、キャリッジ28が4往復して実行されるイ
ンク吐出判定において、1往復目の最初に検出されたノ
ズルアレイはブラックインクノズルであり、ノズルアレ
イが変わったことが検出される毎に、淡シアンインクノ
ズル、濃マゼンタインクノズルと順次判定される。ま
た、4往復目の戻り走査時には、最初に検出されたノズ
ルアレイはイエローインクノズルであり、その後順次淡
マゼンタインクノズル、濃シアンインクノズルであると
判定される。
【0083】図12(a)は、非動作ノズルがない場合
に本実施例の検査方法で集計されると想定される結果で
ある。前述のように、この例では、印刷ヘッド部36に
装備されたすべてのノズルを検査対象ノズルとしている
ので、各ノズルアレイの検査対象ノズルの数は180本
である。一方、検出された動作ノズル数もすべてのノズ
ルアレイにおいて180本である。このように、吐出イ
ンクにより検出されたノズルの数と検査対象ノズルの数
とが一致するので、非動作ノズルがないことを示してい
る。
【0084】非動作ノズル領域数は、いずれのノズルア
レイについても0である。このことは、どのノズルアレ
イにも非動作ノズルが存在する領域がないことを意味す
る。このように、非動作ノズルの有無は、これらの二つ
の方法により確認することができる。
【0085】図12(b)は、ブラックインクのノズル
アレイの端部に位置するノズル(以下、端部ノズルとい
う)でないノズルに非動作ノズルが1本あると仮定した
ときに、本実施例の検査方法で集計されると想定してい
る結果である。ここで、端部ノズルとは、たとえば、図
6に示した例では、イエロノズルアレイの第1グループ
の端部ノズルは♯1,♯177ノズルであり、このノズ
ルアレイの第4グループの端部ノズルは♯4、♯180
ノズルである。
【0086】図12(b)に示した例では、ブラックイ
ンクのノズルアレイにおいて検出されたノズル数が、検
査対象ノズル数より1本だけ少ない。また、検出された
非動作ノズル領域数も、ブラックのノズルアレイについ
ては一カ所である。このように、一方では、ブラックの
ノズルアレイに非動作ノズルが1本あることを示し、他
方では非動作ノズルがある領域が一カ所にあることを示
しており、整合がとれている。
【0087】図12(c)は、シアンインクのノズルア
レイの端部ノズルに非動作ノズルが1本あると仮定した
場合に本実施例の検査方法で集計されると想定される結
果である。この例では、シアンインクのノズルアレイに
おいて、図12(b)の列と同様に、検出された動作ノ
ズル数が検査対象ノズル数より1本だけ少ない。しかし
非動作ノズル領域は検出されていない。このように、一
方では、シアンインクのノズルアレイに非動作ノズルが
あることを示し、端部ノズルでないノズルには非動作ノ
ズルがないことを示している。
【0088】以上説明したように、吐出されるインクの
間隔を測定することによって非動作ノズルを有するノズ
ルアレイが検出されるとともに、検出ノズル数(検出さ
れた動作ノズル数)と検査対象ノズル数とを比較するこ
とによって、各ノズルアレイが有する非動作ノズルの数
を検出できる。すなわち、非動作ノズルの数をインク色
に対応させて検出することができる。
【0089】さらに、全部のノズルの検査に先立って、
端部ノズルの動作をあらかじめ確認しておくのが好まし
い。こうすれば、端部ノズルについても2重に動作を確
認できることになるので、検出精度がさらに向上するか
らである。なお、端部ノズルの動作の確認は、端部ノズ
ルのみにインクを吐出させて、動作ノズルを検出し、そ
の集計結果とその端部ノズルの数が一致することで可能
である。
【0090】ここで、非動作ノズルを含むノズルアレイ
の特定方法の一例を示したが、非動作ノズルを含むノズ
ルアレイが特定できる方法であれば、上述の方法に限る
ものではない。
【0091】===ノズルクリーニング=== 次に、プリンタ20におけるノズルのクリーニング機構
をなす、ノズル吸引機構200について説明する。
【0092】図13は、ノズル吸引機構200の構成を
示す概念図である、ノズル吸引機構200は、ヘッドキ
ャップ210と、ホース220a〜220fと、ポンプ
ローラ230a〜230fとを備えている。なお、ホー
ス220a〜220f、ポンプローラ230a〜230
fの構成や動作は、同様であるため、ホース220cお
よびポンプローラ230cによって説明し、重複する記
載及び図示は省略する。ヘッドキャップ210は、図1
5に示すようにその内部空間が6つの吸引室Va〜Vf
に区画されている。そして、ヘッドキャップ210が上
昇すると、各印刷ヘッド部36a、36b、36cの下
面にそれぞれ密着し、吸引室VaはノズルアレイKを、
吸引室VbはノズルアレイCを、吸引室Vcはノズルア
レイLC吸引室VdはノズルアレイLMを、吸引室V
eはノズルアレイMを、吸引室VfはノズルアレイYを
覆う閉塞空間を形成する。各吸引室Va〜Vfには、そ
れぞれホース220a〜220fが接続されている。
【0093】ポンプローラ230cは、周縁部近傍に2
つの小ローラ232、234を有している。これら2つ
のローラ232、234の周囲には、ホース220cが
巻回されている。紙送りモータ31に駆動されてポンプ
ローラ230cが矢印方向に回転すると、小ローラ23
2、242によってホース220c内の空気が押され、
これによってヘッドキャップ210内の閉塞空間が排気
される。この結果、印刷ヘッド部36の各ノズルからイ
ンクが吸引され、ホース220cを介して図示しない廃
インク排出部に排出される。また、ノズルの先端に存在
するインクが排出されると、中継タンク82(図1)側
から新しいインクがノズル内に供給される。このよう
に、ノズルアレイ毎、すなわちノズルアレイK、ノズル
アレイC、ノズルアレイノズルアレイLC、ノズルアレ
イLM、ノズルアレイM、ノズルアレイY毎にそれぞれ
吸引が実行可能である。
【0094】===クリーニングシーケンス=== 図14は、本発明に係るクリーニング装置の動作シーケ
ンスの第一実施形態を示すフローチャートである。ユー
ザにより印刷モードが指定されて印刷指令信号がホスト
コンピュータ100を介して入力され、印刷動作が実行
されるとともに、所定の時間間隔でホストコンピュータ
100が備えるプリンタコントローラからのクリーニン
グ指示信号に基づいて、印刷ヘッド部36をクリーニン
グするか否かの判定(以下、要否判定という)をした後
に必要に応じて、クリーニングする。このプリンタにお
ける要否判定は、指定された印刷モード、非動作ノズル
を有するノズルアレイのインク色、そのインク色におけ
る非動作ノズルの数に基づいて決定され、その判定基準
としての閾値が図15のように設定されデータベースに
記憶されている。ここでは、ドット抜けが発生しても画
像への影響が少ないイエローインクと、その他の色のイ
ンクとに分けて許容する非動作ノズルの数を閾値として
設定し、高速印刷モードで印刷する場合のクリーニング
シーケンスについて説明する。図15において閾値がT
YPE1、TYPE2の2つのタイプが設けられている
が、TYPE2は高精細印刷モードにおけるインク吐出
密度が高いことに伴い、高画質印刷モードよりドット抜
けが目立ちにくいことを考慮した設定であり、いずれの
タイプを選択しても構わない。
【0095】ホストコンピュータ100からの印刷指令
信号を受信すると、印刷動作が実行されるとともに、ホ
ストコンピュータ100が備えるタイマによって時間が
計測され、一定の時間が経過する毎にクリーニング指示
信号がプリンタに送信される(S301)。システムコ
ントローラ54がクリーニング指示信号を受信すると、
設定された印刷モード(S302)に対応するインク吐
出判定が、インク吐出判定部41によって実行される
(S308)。インク吐出判定によって非動作ノズルが
検出されない場合には、印刷動作が継続され(S31
6)、検出された場合には、システムコントローラ54
は非動作ノズルをカウントするとともに、その非動作ノ
ズルを有するノズルアレイのインク色を判定する(S3
09)。このとき、検出された非動作ノズルがイエロー
ノズルであり、そのイエローノズルの非動作ノズルの数
が3本以上である場合、または、検出された非動作ノズ
ルがイエローノズル以外の色のノズルであり、いずれか
の色のノズルアレイが有する非動作ノズルの数が2本以
上である場合に、その非動作ノズルを有するノズルアレ
イをクリーニングする(S311、S313)。すなわ
ち、イエローノズルに対しては、非動作ノズルが2本以
下、その他の色のノズルに対しては非動作ノズルが1本
以下であればクリーニングすることなく印刷動作を継続
する(S316)。
【0096】高画質印刷モードの場合には、イエローノ
ズルに対し許容される非動作ノズルの数が1本になり、
イエロー以外のノズルに対しては許容されない。また、
高精細印刷モードの場合には、インク色によらず非動作
ノズルを有することは許容されないので、インク吐出判
定部41によって非動作ノズルが検出されると(S31
4)、そのノズルを有するノズルアレイがクリーニング
される(S315)。
【0097】このクリーニング装置によれば、印刷スピ
ードが画質より優先される高速印刷モードでは、非動作
ノズルの許容数が高画質印刷モード等より大きく設定さ
れているため、高画質印刷モード等に比べてノズルをク
リーニングする回数が低減される可能性が高い。このた
め、クリーニングによる時間の浪費が抑えられて、短時
間で印刷することができる。
【0098】また、画質への影響度の小さいイエローイ
ンクの非動作ノズルの許容数を、画質への影響度が大き
なその他のインク色に対する非動作ノズルの許容数より
大きく設定したので、インク色に関係なく単に非動作ノ
ズルの数のみでクリーニングの要否判定をする場合に比
べ、要求される画質を保ったままで、より早く印刷する
ことができる。
【0099】上記第1実施形態では、クリーニングする
か否かの判定の閾値を、印刷モードに応じた非動作ノズ
ルの本数としたが、単にインクの色やインクの濃度に応
じた非動作ノズルの本数としてもよい。即ち、インクが
吐出されないノズルがあっても画像に影響しにくいイエ
ローインク、淡シアンインク、淡マゼンタインクに対し
ては非動作ノズルの許容本数を大きく設定することによ
って、クリーニング回数を低減し、時間の浪費を防ぐこ
とが可能となる。また、ノズルが列状に配置されたノズ
ルアレイ毎にインクの色が設定されている場合や、その
ノズルアレイによってインクの濃度が異なる場合などに
は、許容出される非動作ノズルの本数をノズルアレイ毎
に設定してもよい。
【0100】<<<第2実施形態>>>本実施形態で
は、ノズルからインクを吐出しているにも拘わらず、ノ
ズルの先端にインクが固化したり、異物が付着すること
によってインクが吐出目標位置から外れた位置に吐出さ
れ(以下、飛行曲がりという)、非動作ノズルと誤検知
されてノズルがクリーニングされることを防止し、吐出
目標位置に対する実吐出位置のズレ量が許容ズレ量以下
である場合にはクリーニングしないというものである。
本実施形態の全体的な概略構成は前述の第1実施形態の
構成とほぼ同じであり、よって同一の部材には同一の符
号を付して、その相違点についてのみ説明する。
【0101】===飛行曲がりによるズレ量の検出==
= 飛行曲がりの検出は、インク吐出状態検査手段をなすイ
ンク吐出判定部41及び検出パルス判定部42によって
行われる。システムコントロ−ラ54からの指令を受け
て印刷ヘッド部36を搭載したキャリッジ28を主走査
方向に移動させつつノズルからインクを吐出させ、イン
ク吐出判定部41のレーザ光Lのビームをインクが遮る
ことによって生成される検出パルスの時間的間隔を、あ
らかじめ定められた閾値と、検出パルス判定部42によ
って比較することにより行うことは、前述のノズルアレ
イ検出判定と同様である。
【0102】図16はレーザ光Lのビーム内に吐出され
るインクと、それを検出する信号波形を示す説明図であ
り、図16(a)は、吐出目標位置にインクが吐出され
た場合の信号波形を示し、図16(b)は飛行曲がりが
発生しているときの信号波形を示している。
【0103】図16(b)に示すような飛行曲がりが発
生すると、タイマにより計測された時間tm、すなわち
検出パルスの立ち下がりエッジから次の検出パルスの立
ち上がりエッジまでの時間が、吐出目標位置にインクが
吐出された場合の時間間隔tnよりΔtだけ長く(短
く)なる。この時間間隔Δtは、吐出されたインクの吐
出目標位置に対する実吐出位置のズレ量を時間として示
している。このズレ量はキャリッジの走査速度に基づい
て距離に換算され、後述する許容ズレ量と検出パルス判
定部42によって比較される。このズレ量が許容ズレ量
より大きくなると印刷ヘッド部36をクリーニングす
る。
【0104】===クリーニングシーケンス=== 図17は、本発明に係るクリーニング装置の動作シーケ
ンスの第二実施形態を示すフローチャートである。この
プリンタにおけるクリーニングの要否判定は、指定され
た印刷モード、飛行曲がりが発生するノズルを有するノ
ズルアレイのインク色、特定のインク色におけるズレ量
に基づいて決定され、その判定基準としての許容ズレ量
が図18のように設定されデータベースに記憶されてい
る。ここでは、許容ズレ量を、各印刷モードにおいて要
求される画質を保つために許容されると判定される距離
として示している。また、第1実施形態と同様にドット
抜けが発生しても画像への影響が少ないイエローインク
と、その他の色のインクとに分けて許容ズレ量を設定
し、高速印刷モードで印刷する場合のクリーニングシー
ケンスについて説明する。
【0105】ホストコンピュータ100からの印刷指令
信号を受信して印刷動作が実行され、一定の時間が経過
する毎にクリーニング指示信号がプリンタに送信される
(S401)。システムコントローラ54がクリーニン
グ指示信号を受信すると、設定された印刷モードが特定
され(S402)、インク吐出判定部41によって検出
パルスが生成され、この検出パルスの時間間隔と正常な
時間間隔tnとが検出パルス判定部42で比較され、こ
のこの結果に基づいてインクの飛行曲がりが発生してい
るノズルアレイが特定される(S409)。インク吐出
判定によって飛行曲がりが発生しているノズルが検出さ
れない場合には、印刷動作が継続され(S418)、検
出された場合には、システムコントローラ54は飛行曲
がりが発生しているノズルをカウントするとともに、そ
の飛行曲がりが発生しているノズルを有するノズルアレ
イのインク色を判定する(S410)。このとき、検出
された飛行曲がりが発生しているノズルがイエローノズ
ルであり、そのイエローノズルの飛行曲がりが発生して
いるノズルから吐出されたインクのズレ量が100μm
より大きい場合、または、検出された飛行曲がりが発生
しているノズルがイエローノズル以外の色のノズルであ
り、いずれかの色のノズルアレイに飛行曲がりが発生し
ているノズルから吐出されたインクのズレ量が70μm
より大きい場合に、その飛行曲がりが発生しているノズ
ルを有するノズルアレイをクリーニングする(S41
2、S414)。すなわち、イエローノズルに対して
は、ズレ量が100μm以下、その他の色のノズルに対
してはズレ量が70μm以下あればクリーニングするこ
となく印刷動作を継続する(S418)。
【0106】高画質印刷モードの場合に、イエローノズ
ルに対する許容ズレ量が70μm以下、その他の色のノ
ズルに対しては許容ズレ量が35μm以下になる。ま
た、高精細印刷モードの場合には、飛行曲がりを許容せ
ず、インク吐出判定部41によって35μmより大きな
ズレ量の飛行曲がりが発生しているノズルが検出される
と、インク色にかかわらずそのノズルアレイがクリーニ
ングされる。ここで、高精細印刷モードであっても許容
ズレ量を35μmとしたのは、部品精度や組み立て精度
等によって発生する、吐出目標位置と実吐出位置とのズ
レ量を考慮したためである。
【0107】このクリーニング装置によれば、画像に影
響しないレベルの飛行曲がりが発生してもその都度ノズ
ルをクリーニングしないので、要求される画質レベルの
画像をより早く出力することができる。
【0108】上記第2実施形態では、クリーニングする
か否かの判定の閾値を、印刷モードに応じた許容ズレ量
としたが、単にインクの色やインクの濃度に応じた許容
ズレ量としてもよい。即ち、インクが吐出されないノズ
ルがあっても画像に影響しにくいイエローインク、淡シ
アンインク、淡マゼンタインクに対しては許容ズレ量を
大きく設定することによって、クリーニング回数を低減
し、時間の浪費を防ぐことが可能となる。また、ノズル
が列状に配置されたノズルアレイ毎にインクの色が設定
されている場合や、そのノズルアレイによってインクの
濃度が異なる場合などには、前記許容ズレ量をノズルア
レイ毎に設定してもよい。
【0109】===その他=== 上記第1実施形態及び第2実施形態においてクリーニン
グの要否判定の閾値を、非動作ノズルの本数及び飛行曲
がりによるズレ量のいずれかとした例を示したが、非動
作ノズルの本数と及び飛行曲がりによるズレ量とを組み
合わせてクリーニングの要否判定をしてもよい。例え
ば、高速印刷モードにおいて、イエローインクを吐出す
るノズルアレイで非動作ノズルが3本以上あるとノズル
検査部40によって検出されるか、又は、飛行曲がりに
よるズレ量が100μmより大きいと、インク吐出判定
部41及び検出パルス判定部42によって判定された場
合には、印刷ヘッド部36をクリーニングするとしても
よいし、インク吐出判定部41及び検出パルス判定部4
2によって、許容ズレ量を超える飛行曲がりが発生する
ノズルが検出された場合に、検出されたノズルの本数も
非動作ノズルとして検出パルス判定部42でカウントア
ップすることとし、印刷モードやインク色に対応させた
閾値を設定してもよい。また、クリーニングの要否判定
に用いる項目としては、非動作ノズルの数及び飛行曲が
りによるズレ量に限らず、印刷媒体の種類等でも構わな
い。さらに、各ノズルアレイにおいては、先頭ノズル、
後端のズル、それらの間に位置する中間ノズル、のいず
れかによって目詰まりのしやすさが異なるため、このよ
うなノズルアレイにおけるノズルの位置に応じて閾値を
設定してもよい。また、インクの特性は、インクが使用
される環境によって変化するため、環境に応じて閾値を
設定することが望ましい。
【0110】また、上記した発明の実施の形態は、本発
明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定
するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱すること
なく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価
物が含まれることは勿論である。
【0111】また、被印刷体として印刷紙を例にとって
説明したが、被印刷体として、フィルム、布、金属薄板
等を用いてもよい。
【0112】また、コンピュータ本体と、このコンピュ
ータ本体に接続される表示装置と、前記コンピュータ本
体に接続される前述の実施形態に係るプリンタと、必要
に応じて備えられるマウスやキーボード等の入力装置、
フレキシブルディスクドライブ装置、及び、CD−RO
Mドライブ装置を有するコンピュータシステムも実現可
能であり、このようにして実現されたコンピュータシス
テムは、システム全体として従来システムよりも優れた
システムとなる。
【0113】前述の実施形態に係るプリンタに、コンピ
ュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルディス
クドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置がそ
れぞれ有する機能又は機構の一部を持たせてもよい。例
えば、プリンタが、画像処理を行う画像処理部、各種の
表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影
された画像データを記録した記録メディアを着脱するた
めの記録メディア着脱部を備える構成としてもよい。
【0114】上記実施の形態では、クリーニング装置を
カラーインクジェットプリンタに備えた例を示したが、
被印刷体に印刷処理できる装置であれば、これに限るこ
となく、例えば、モノクロインクジェットプリンタ、フ
ァクシミリ、読み取り手段を備えた複写装置等に適用し
てもよい。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、要求される画質に対応
させて、印刷ヘッドの無用なクリーニングを排除するこ
とによって印刷時間を短縮するとともに、良好なノズル
への悪影響の発生を抑え、効率よく印刷ヘッドをクリー
ニングするクリーニング装置、このクリーニング装置を
備えたインクジェットプリンタ、前記クリーニング装置
にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、
コンピュータシステム、及び、要求される画質に対応さ
せて印刷ヘッドの無用なクリーニングを排除することに
よって印刷時間を短縮するとともに、良好なノズルへの
悪影響の発生を抑え、効率よく印刷ヘッドをクリーニン
グするクリーニング方法を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の一形態に係るカラーインクジェットプ
リンタの主要な構成を示す図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタを含むコンピュ
ータシステムの全体構成を示す説明図である。
【図3】カラーインクジェットプリンタの電気的な構成
を示すブロック図である。
【図4】ノズル検査部の電気的な構成を示すブロック図
である。
【図5】インク吐出判定部の構成とその判定方法の原理
を示す説明図である。
【図6】印刷ヘッド部の往復走査毎の判定対象となるノ
ズルブロックの一例を示している。
【図7】#1のノズルからレーザ光のビーム内に吐出さ
れるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図で
ある。
【図8】#5のノズルからレーザ光のビーム内に吐出さ
れるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図で
ある。
【図9】複数のノズルアレイにわたる信号波形を示す説
明図である。
【図10】非動作ノズルが存在するノズルアレイを特定
するための処理を示すフローチャートである。
【図11】判定回数を集計するための処理を示すフロー
チャートである。
【図12】判定回数の集計結果の例を示す表である。
【図13】ノズル吸引機構を示す斜視図である。
【図14】第1実施形態のクリーニングシーケンスを示
すフローチャートである。
【図15】第1実施形態に用いる閾値を説明する表であ
る。
【図16】飛行曲がりの発生した場合のインクを検出す
る信号波形を示す説明図である。
【図17】第2実施形態のクリーニングシーケンスを示
すフローチャートである。
【図18】第2実施形態に用いる許容ズレ量を説明する
表である。
【符号の説明】 20 カラーインクジェットプリンタ 22 紙スタッカ 24 紙送りローラ 26 プラテン版 28 キャリッジ 30 キャリッジモータ 32 タイミングベルト 34 ガイドレール 36 印刷ヘッド部 36a 第1印刷ヘッド 36b 第2印刷ヘッド 36c 第3印刷ヘッド 40 ノズル検査部 41 インク吐出判定部 41a 発光部 41b 受光部 42 検出パルス判定部 43 ノズル特定部 46 廃インク受け 50 受信バッファメモリ 52 イメージバッファ 54 システムコントローラ 56 メインメモリ 58 タイマ 61 主走査駆動ドライバ 62 副走査駆動ドライバ 64 検査部ドライバ 70 操作パネル 82 中継タンク 82a チューブ 100 ホストコンピュータ 200 ノズル吸引機構 210 ヘッドキャップ 220a,220b,220c,220d,220e,
220f ホース 230b ポンプローラ 232,234 小ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 EB25 EB40 EC23 EC24 FB02 FB03 FB04 FC02 JA03 JA13 JC06 JC13 JC21 JC25

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒体にインクを吐出して画像を形成する
    複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク
    吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニング
    するクリーニング装置において、 形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動
    作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク
    吐出検査手段の検査結果とに基づいてクリーニングする
    か否かを決定することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクリーニング装置にお
    いて、 前記インク吐出検査手段は、インクを吐出しない非動作
    インク吐出部の数を検出し、前記閾値は前記動作モード
    に応じて許容される非動作インク吐出部の数に基づいて
    設定されることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のクリーニング装置にお
    いて、 前記インク吐出部は、複数のインク色に対応してそれぞ
    れ設けられ、前記閾値は前記動作モードとインク色とに
    応じて許容される非動作インク吐出部の数に基づいて設
    定されることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のクリーニング装置にお
    いて、 前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置の許容ズレ量を前記動作モードに
    応じて設定し、前記インク吐出検査手段は、インク吐出
    部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐
    出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きい場合に、該
    インク吐出部をインクを吐出しない非動作インク吐出部
    と判定することを特徴とするクリーニング装置。
  5. 【請求項5】 媒体に互いに異なる色のインクを吐出し
    て画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無
    を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出
    部をクリーニングするクリーニング装置において、 前記インクの色に応じた閾値を設定し、この閾値と前記
    インク吐出検査手段の検査結果とに基づいてクリーニン
    グするか否かを決定することを特徴とするクリーニング
    装置。
  6. 【請求項6】 媒体にインクを吐出して画像を形成する
    複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク
    吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニング
    するクリーニング装置において、 前記インクの濃度に応じた閾値を設定し、この閾値と前
    記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいてクリーニ
    ングするか否かを決定することを特徴とするクリーニン
    グ装置。
  7. 【請求項7】 媒体にインクを吐出して画像を形成する
    複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク
    吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニング
    するクリーニング装置において、 前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、
    この列に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐
    出検査手段の検査結果とに基づいてクリーニングするか
    否かを決定することを特徴とするクリーニング装置。
  8. 【請求項8】 媒体にインクを吐出して画像を形成する
    複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク
    吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニ
    ングするクリーニング装置において、 前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記
    画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じ
    て設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基
    づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目
    標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量よ
    り大きいと判定された場合に、該インク吐出部をクリー
    ニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のクリーニング装置にお
    いて、 前記インク吐出部は、複数のインク色に対応してそれぞ
    れ設けられ、前記許容ズレ量は前記動作モードとインク
    色とに応じて設定されることを特徴とするクリーニング
    装置。
  10. 【請求項10】 媒体に互いに異なる色のインクを吐出
    して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状
    態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記イン
    ク吐出部をクリーニングするクリーニング装置におい
    て、 前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記インクの色
    に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結
    果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、
    吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズ
    レ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を
    クリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  11. 【請求項11】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイン
    ク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
    ニングするクリーニング装置において、 前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記前記インク
    の濃度に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の
    検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたイン
    クの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記
    許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐
    出部をクリーニングすることを特徴とするクリーニング
    装置。
  12. 【請求項12】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイン
    ク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
    ニングするクリーニング装置において、 前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、
    前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記列に応じて
    設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づ
    いて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標
    位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より
    大きいと判定された場合に、該インク吐出部をクリーニ
    ングすることを特徴とするクリーニング装置。
  13. 【請求項13】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するイン
    ク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニン
    グするクリーニング装置を備えたインクジェットプリン
    タにおいて、前記クリーニング装置は、形成される前記
    画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じ
    た閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結果と
    に基づいてクリーニングするか否かを決定することを特
    徴とするインクジェットプリンタ。
  14. 【請求項14】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイン
    ク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
    ニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプ
    リンタにおいて、 前記クリーニング装置は、前記インク吐出部から吐出さ
    れるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容
    ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク
    吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状
    態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐
    出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の
    ズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定した場合に、
    該インク吐出部をクリーニングすることを特徴とするイ
    ンクジェットプリンタ。
  15. 【請求項15】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するイン
    ク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニン
    グするクリーニング装置に、形成される前記画像の画質
    に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定され
    た閾値と前記検査手段の検査結果とに基づいてクリーニ
    ングするか否かを決定してクリーニングさせるためのコ
    ンピュータプログラム。
  16. 【請求項16】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイン
    ク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
    ニングするクリーニング装置に、前記インク吐出状態検
    査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出さ
    れたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ
    量が、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出
    部の動作モードに応じて設定された許容ズレ量より大き
    いと判定された場合に、該インク吐出部をクリーニング
    させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  17. 【請求項17】 コンピュータ本体、このコンピュータ
    本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐出
    して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有
    無を検査するインク吐出検査手段を備え、形成される前
    記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応
    じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結果
    とに基づいて、前記インク吐出部をクリーニングするか
    否かを決定するクリーニング装置を有し、前記コンピュ
    ータ本体に接続されるプリンタ、を備えたことを特徴と
    するコンピュータシステム。
  18. 【請求項18】 コンピュータ本体、このコンピュータ
    本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐出
    して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状
    態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記イン
    ク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対す
    る実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画
    質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定
    し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づい
    て、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大
    きいと判定された場合に、該インク吐出部をクリーニン
    グするクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体
    に接続されるプリンタ、を備えたことを特徴とするコン
    ピュータシステム。
  19. 【請求項19】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するイン
    ク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部をクリーニン
    グするクリーニング装置を用いたクリーニング方法にお
    いて、 形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動
    作モードに応じた閾値を設定し、前記インク吐出検査手
    段によりインク吐出有無を検査するステップと、この検
    査結果と前記閾値とに基づいてクリーニングするか否か
    を決定するステップとを有することを特徴とするクリー
    ニング方法。
  20. 【請求項20】 媒体にインクを吐出して画像を形成す
    る複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するイン
    ク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部をクリー
    ニングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法
    において、 前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位
    置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記
    画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じ
    て設定し、前記インク吐出検査手段によりインク吐出有
    無を検査するステップと、この検査結果に基づいて、イ
    ンク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対
    する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと
    判定された場合に、該インク吐出部をクリーニングする
    ステップとを有することを特徴とするクリーニング方
    法。
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