JP4284903B2 - クリーニング装置、インクジェットプリンタ、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、クリーニング方法 - Google Patents

クリーニング装置、インクジェットプリンタ、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、クリーニング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置におけるインク吐出部をクリーニングするクリーニング装置、このクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、前記インクジェットプリンタを有するコンピュータシステム、及び、クリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは、印刷ヘッドに備えられた複数のノズルからインクを吐出して画像の印刷を行う。前記ノズルは、インクの粘度の増加や気泡の混入等の原因によりインクが吐出されないことがあり、これにより画像に印刷されない部分(以下、ドット抜けという)が発生して画質が劣化することがある。ドット抜けを解消するために、印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング機構を備えている。クリーニング機構は、印刷を実行しないまま長時間放置した場合に発生するような解消しにくい目詰まりにも、対処することができるように、例えば、強い吸引力によってノズルを吸引するものや、吸引する時間を長く設定したものなど、クリーニング能力が高いものが備えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クリーニング能力が高いクリーニング手段によってクリーニングされると、極めて稀ではあるが、印刷ヘッドをクリーニングしたことによって、クリーニング前にはインクを吐出していたノズルであっても、そのクリーニング後には、インクを吐出しないというように、良好なノズルに悪影響を及ぼしてしまう虞がある。また、印刷ヘッドのクリーニングには、微量ながらインクの消費を伴うことになり、単にノズル内に気泡が混入したことによるドット抜けが発生した場合に、上記のようなクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングされると、必要以上のインクを消費することになるという課題があった。
【0004】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、良好なノズルへの悪影響やインクの無駄な消費を抑え、効率よく印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング装置、このクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、前記クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、インクの無駄な消費や良好なノズルへの悪影響を抑え、効率よく印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング方法を実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
主たる発明は、複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段を備えるとともに、前記インク吐出部からインクを吸引して前記インク吐出部をクリーニングする第1クリーニングと、ピンチ部材により吸引力が及ばないようにした後に前記ピンチ部材を離すことによって前記第1クリーニングよりも吸引力が急激に作用して前記インク吐出部をピンチングクリーニングする第2クリーニングとを行うクリーニング装置であって、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、インク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、前記第2クリーニングを行い、前記第2クリーニングを行った後に、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、前記第2クリーニングを行う前に不吐出であったインク吐出部が回復し、前記第2クリーニングを行う前に吐出していたインク吐出部が不吐出になったと判定された場合には、前記第1クリーニングを行うことを特徴とするクリーニング装置である。
【0006】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかにする。
【0007】
【発明の実施の形態】
===開示の概要===
本明細書における発明の詳細な説明の項の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0008】
複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備えたクリーニング装置において、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、相違するインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段と同じ、又は該クリーニング手段よりクリーニング能力の低いクリーニング手段によってクリーニングすることを特徴とする。
【0009】
このようなクリーニング装置によれば、インクを吐出しないと判定されたインク吐出部が、クリーニングの前後において相違する場合、すなわち、少なくとも、クリーニング前にはインクが吐出されなかったと判定されたインク吐出部の不具合が解消された場合には、実行したクリーニングは、不具合を解消する十分な能力を有しているので、クリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングする必要はない。このため、無用にクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングして、良好なインク吐出部に悪影響を及ぼしたり、無駄にインクを消費することを抑えることが可能となる。ここで、出力信号の変化によってインクの吐出が無いと判定した場合とは、目詰まり等によってインクが吐出されない場合に限らず、インクを吐出しているのにも拘わらずインク吐出判定手段によってインクを吐出していないと判断される場合も含まれる。例えば、インクの吐出量が少なく、吐出されたインクがインク吐出判定手段によって検出できなかった場合、何らかの原因でインクの吐出方向が正規の方向と異なりインク吐出判定手段の検出位置をインクが通過しなかった場合などが挙げられる。
【0010】
さらに、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、同一のインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段よりクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングしてもよい。
【0011】
このようなクリーニング装置によれば、所定のクリーニング手段によってクリーニングした後も、同一のインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、そのクリーニングよりクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングするので、インク吐出部のインクを吐出しないという不具合を解消する可能性が高い。
【0012】
さらに、前記クリーニング手段は各インク吐出部単位でクリーニングすることが望ましい。
【0013】
インクを吐出しないインク吐出部だけクリーニングするので、インクを吐出している良好なインク吐出部に悪影響を及ぼす虞はない。
【0014】
また、前記複数のインク吐出部を複数のインク吐出部群に分割し、前記クリーニング手段は前記インク吐出部群単位でクリーニングしてもよいし、前記インク吐出部が複数の列をなして配置されている場合には、前記インク吐出部群は、前記各列をなすインク吐出部としてもよい。
【0015】
これにより、インクを吐出しないインク吐出部が複数存在する場合でも、その数分だけ繰り返しクリーニングしないので、短時間でクリーニングすることが可能となる。
【0016】
また、前記インク吐出判定手段によるインクの吐出有無判定は、インク吐出部を複数のブロックに分けて実行され、前記インク吐出部群は前記各ブロックに属するインク吐出部としてもよい。
【0017】
さらに、前記ブロックは前記複数のインク吐出部をそれぞれ備えた印刷ヘッドとしてもよい。
【0018】
最初のクリーニングは、当該クリーニングの前に実行したインクの吐出有無の判定によって、インクを吐出していないと判定したインク吐出部の数に対応させて設定されたクリーニング能力を有するクリーニング手段によってクリーニングすることが望ましい。
【0019】
このクリーニング装置によれば、インクを吐出していないと判定されたインク吐出部の数に対応させてクリーニング能力の異なるクリーニング手段によってクリーニングするので、効率よくクリーニングすることが可能となる。
【0020】
また、複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備えたクリーニング装置において、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、相違するインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段とは異なるクリーニング能力のクリーニング手段によってクリーニングすることを特徴とする。
【0021】
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの前後においてインクを吐出しないと判定されたインク吐出部が相違する場合には、実行したクリーニングが良好なインク吐出部に悪影響を及ぼした可能性を有していることになる。このため、異なるクリーニング能力のクリーニング手段によりクリーニングすることによって、良好なインク吐出部への悪影響の発生を抑えつつクリーニングすることが可能となる。
【0022】
複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備え、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、相違するインク吐出部が、インクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段と同じ、又は該クリーニング手段よりクリーニング能力の低いクリーニング手段によってクリーニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、及び、前記クリーニング装置にクリーニングさせるコンピュータプログラムも実現可能である。
【0023】
また、コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続される表示装置と、複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備え、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、相違するインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段と同じ、又は該クリーニング手段よりクリーニング能力の低いクリーニング手段によってクリーニングするクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体に接続されるプリンタとを備えたコンピュータシステムも実現可能である。
【0024】
また、複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備えたクリーニング装置において、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、相違するインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段と同じ、又は該クリーニング手段よりクリーニング能力の低いクリーニング手段により、また、所定のクリーニング手段によってクリーニングする前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、同一のインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、該クリーニング手段よりクリーニング能力の高いクリーニング手段によって、各インク吐出部単位、前記インク吐出部が複数の列状に配置された列をなすインク吐出部単位、インクの吐出有無判定を実行するブロックに属するインク吐出部単位、及び、複数のインク吐出部をそれぞれ備えた複数の印刷ヘッド単位のいずれかを対象としてクリーニングしてもよい。
【0025】
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの前後において、インクを吐出しないインク吐出部が相違する場合、すなわち、少なくとも、インクが吐出されなかったインク吐出部の不具合が解消された場合には、そのクリーニング手段は、不具合を解消する十分な能力を有しているので、クリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングする必要はない。このため、無用にクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングして、良好なインク吐出部に悪影響を及ぼしたり、無駄にインクを消費することを抑えることが可能となる。また、同一のインク吐出部がインクを吐出しない場合には、そのクリーニング手段よりクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングするので、インク吐出部がインクを吐出しないという不具合を解消する可能性が高い。
【0026】
インク吐出部単位でクリーニングすれば、インクを吐出しないインク吐出部だけに対してクリーニングするので、インクを吐出している良好なインク吐出部に悪影響を及ぼす虞はない。また、複数のインク吐出部を一度にクリーニングする構成とすると、インクを吐出しないインク吐出部が複数存在する場合でも、そのインク吐出部の数分だけクリーニングしないので、短時間でクリーニングすることが可能となる。
【0027】
複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備えたクリーニング装置によってクリーニングするクリーニング方法において、所定のクリーニング手段によってクリーニングするステップと、該クリーニングの前と後とで、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定するステップと、前記判定によって相違するインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合に、該クリーニング手段と同じ、又は該クリーニング手段よりクリーニング能力の低いクリーニング手段によってクリーニングするステップとを有するクリーニング方法も実現可能となる。
【0028】
複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段と、前記インク吐出部をクリーニングするためのクリーニング能力の異なる複数のクリーニング手段とを備えたクリーニング装置によってクリーニングするクリーニング方法において、所定のクリーニング手段によってクリーニングするステップと、該クリーニングの前と後とで、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定するステップと、前記判定によって相違するインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合に、該クリーニング手段とは異なるクリーニング能力のクリーニング手段によってクリーニングするステップとを有するクリーニング方法も実現可能となる。
【0029】
===印刷装置の概略構成===
図1は、本発明の一実施例としてのクリーニング装置を備えたカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図である。このプリンタ20は、印刷紙Pがスタックされる紙スタッカ22と、図示しないステップモータで駆動される紙送りローラ24と、プラテン板26と、印刷紙Pに対し平行方向かつ紙送り方向(副走査方向)に対し垂直方向(主走査方向)に駆動されるキャリッジ28と、キャリッジ28を駆動するステップモータ30と、ステップモータ30の動力をキャリッジ28に伝達するタイミングベルト32と、キャリッジ28を案内するためのガイドレール34とを備えている。キャリッジ28には、印刷紙Pにインクを吐出する多数のノズルを備えた印刷ヘッド部36が搭載されている。印刷ヘッド部36には、チューブ82aを介して中継タンク82が接続され、この中継タンク82にはインクを収容したインクカートリッジ(図示せず)から供給されるインクが貯留される。この中継タンク82によって、印刷ヘッド部36が主走査方向に移動することにより生じる各ノズル内のインクの圧力変化が軽減され、安定した品質で印刷を行うことが可能となる。
【0030】
キャリッジ28の待機位置となるキャリッジ28走査範囲のステップモータ30側には非動作ノズル検査部40と、廃インク受け46と、ノズルワイパー機構600とが設けられている。廃インク受け46は、インク吐出判定の際にノズルから吐出されるインクを受ける容器であり、その底部にはインクのはね防止のためのフェルトが敷かれている。
【0031】
印刷紙Pは、紙スタッカ22から紙送りローラ24によって巻き取られて、プラテン板26の表面上を副走査方向へ送られる。キャリッジ28は、ステップモータ30により駆動されるタイミングベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移動する。
【0032】
図2は、プリンタ20を含むコンピュータシステムの全体構成を示す説明図である。このコンピュータシステムは、プリンタ20と、プリンタ20が接続されているホストコンピュータ100と、ホストコンピュータ100に接続されている液晶ディスプレイ(表示装置)110、入力装置をなすキーボード120及びマウス130を備えている。
【0033】
図3は、プリンタ20の操作パネル70を示す正面図である。この操作パネル70は、図2に示されているように、プリンタ20の正面右下に設けられており、クリーニング指示を入力するクリーニング指示入力部としてのクリーニング指示ボタン72と、プリンタの状態を表示する情報提示部としての液晶表示部73と、インクが無くなった場合に点灯するインクエンドランプ77、78と、電源スイッチ74等が設けられている。クリーニング指示ボタン72は、ユーザによって適宜操作されてクリーニング指示信号が生成され、この指示信号に基づいて後述するノズル吸引機構200及びノズルワイパー機構600等によって、インク吐出部をなすノズルがクリーニングされる。ユーザによるクリーニング実行指示は、クリーニング指示ボタン72のみならず、キーボード120、マウス130によりホストコンピュータ100上のプリンタドライバを経由して行うこともできる。
【0034】
図4は、プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図である。プリンタ20は、ホストコンピュータ100から供給された信号を受信する受信バッファメモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ54と、メインメモリ56と、タイマ58とを備えている。
【0035】
システムコントロ−ラ54には、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動ドライバ61と、紙送りモータ31を駆動する副走査駆動ドライバ62と、非動作ノズル検査部40を駆動する検査部ドライバ64と、印刷ヘッド部36を駆動するヘッド駆動ドライバ66と、液晶表示部73を駆動する情報提示部ドライバ68と、ノズルワイパー機構600のリンク機構602を制御するワイパーリンクドライバ69と、前述したクリーニング指示ボタン72とが接続されている。紙送りモータ31は、後述するノズル吸引機構200を動作させるモータとしても使用されている。
【0036】
なお、システムコントローラ54は、メインメモリ56内に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、インク吐出判定機能と、印刷ヘッドクリーニング機能とを含む種々の機能を実現している。
【0037】
システムコントローラ54の各種の機能を実現するコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。ホストコンピュータ100は、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取ってプリンタ20のメインメモリ56に転送することができる。
【0038】
なお、この発明における「記録媒体」としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0039】
ホストコンピュータ100のプリンタドライバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高速印刷モード、高画質印刷モード等)に基づいて、印刷動作を規定する各種のパラメータ値を決定する。このプリンタドライバは、さらに、これらのパラメータ値に基づいて、その印刷モードで印刷を行うための印刷データを生成して、プリンタ20に転送する。転送された印刷データは、一旦、受信バッファメモリ50に蓄えられる。プリンタ20内では、システムコントローラ54が、受信バッファメモリ50から印刷データの中から必要な情報を読み取り、これに基づいて、各ドライバに対して制御信号を送る。
【0040】
イメージバッファ52には、受信バッファメモリ50で受信された印刷データを色成分毎に分解して得られた複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッド駆動ドライバ66は、システムコントロ−ラ54からの制御信号に従って、イメージバッファ52から色成分の印刷データを読み出し、これに応じて印刷ヘッド部36に設けられた各色のノズルアレイを駆動する。
【0041】
===インク吐出検査部の構成と動作原理===
図5は、非動作ノズル検査部40の電気的な構成を示すブロック図である。非動作ノズル検査部40は、レーザ光Lのインクによる遮蔽に応じて検出パルスを生成するインク吐出判定部41と、この検出パルスの時間的間隔とあらかじめ定められた所定の閾値(後述する)とを比較して、所定の判定を行いその結果をカウントアップする検出パルス判定部42と、カウントされた判定の集計結果に基づいて非動作ノズル(インクを吐出しないノズル)を特定する非動作ノズル特定部43とを備える。
【0042】
検出パルス判定部42には、タイマ45が接続されている。検出パルス判定部42は、タイマ45を使用して、インク吐出判定部41が生成したパルスの時間的間隔を計測する。
【0043】
<<<インク吐出判定部の構成と動作原理>>>
図6は、インク吐出判定部41の構成と、その判定方法の原理を示す説明図であり、印刷ヘッド部36を下面側から見ている。図6には、3つの印刷ヘッド36a、36b、36cで構成された印刷ヘッド部36と、インク吐出判定部41が備える発光部41aおよび受光部41bが描かれている。インク吐出判定部41は、発光部41aの光をインクが遮ることによってインクの吐出有無を判定する。
【0044】
前記3つの印刷ヘッド36a、36b、36cには、6色分のノズルアレイが、2色分毎に分けられてそれぞれ設けられ、各色のノズルアレイは180個のノズル(インク吐出部)で構成されている。
【0045】
第1印刷ヘッド36aの下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズルアレイKと、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズルアレイCとが設けられ、第2印刷ヘッド36bの下面には、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズルアレイLと、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズルアレイLとが設けられ、第3印刷ヘッド36cの下面には、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズルアレイMと、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズルアレイYとが設けられている。
【0046】
各ノズルアレイを構成する各ノズルは副走査方向SSに沿ってそれぞれ整列している。印刷時には、キャリッジ28(図1)とともに印刷ヘッド部36が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルから滴状のインクが吐出される。
【0047】
発光部41aは、外径が約1mm以下の光束を射出するレーザダイオードである。発光部41aと受光部41bの向きは、レーザ光Lの進行方向が副走査方向SSからやや傾いた方向になるように調整されている。
【0048】
インク吐出判定の際には、レーザ光Lを射出しながら印刷ヘッド部36を一定速度でゆっくりと主走査方向に往復移動させ、判定対象となるノズルを順次駆動してインクを吐出させることによって判定を実行する。図7には印刷ヘッド部36の往復走査毎の判定対象となるノズルブロックの一例を示している。この例では、印刷ヘッド部36が主走査方向に4往復する間に、全ノズルのインク吐出判定を完了する。図7に示すように、印刷ヘッド部36の最初の一方向への移動では、各印刷ヘッド36a、36b、36cのそれぞれ一方のノズルアレイ(K、L、M)のうち、#1、#5、#9、・・・、#177というように、3個置きのノズルを一つのノズルブロックとし、このノズルブロックに対してインク吐出判定を実行する。ノズルからのインク吐出を検出した場合には、次の戻り方向の移動では、同じノズルアレイのうち、#2、#6、#10、・・・、#178というように、それぞれ1個隣に位置するノズルで構成されるノズルブロックが判定対象となる。よって、2往復すると3色分のノズルアレイのすべてのノズルに対してインク吐出判定が実行される。同様にして、キャリッジ28が2往復する間に、すべてのノズルに対してインク吐出判定が実行される。
【0049】
<<<非動作ノズルアレイの特定方法>>>
図8及び図9は、レーザ光Lのビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。ここでは説明を容易にするために、1列のノズルアレイについて動作を説明する。図8(a)の左側には、一つのノズルアレイを示し、右側には、このノズルアレイが吐出するインクとレーザ光Lのビームを示す。
【0050】
図8の(b)(c)には、インクによるレーザ光Lの遮蔽に応じてインク吐出判定部41が生成するインク検出パルスの波形を示している。図8の状態では、♯1ノズルが吐出するインクがレーザ光Lを遮り、これに応じて6回のインク検出パルスが生成されている。図8(c)は、図8(b)の波形を拡大したものである。この図から分かるように、同一のノズルに関する複数のインク検出パルスは、インクの吐出の周期に応じた短い時間間隔tiで生じている。
【0051】
図9は、図8から少し時間が経過した後の状態を示している。図9の状態では、♯5ノズルが吐出するインクがレーザ光Lを遮っている。♯5ノズルが吐出するインクによる最初の検出パルスの立ち上がりエッジは、♯1ノズルによる最後の検出パルスの立ち下がりエッジからtn時間経てから検出される。時間tnは、異なる検査対象ノズルにより吐出されたインクに応じて生成されるインク検出パルスの時間的間隔である。この時間tnは、検査対象としてインクを吐出させるノズルの選択により自由に設定できる。この例では、♯2、♯3、♯4ノズルを検査対象から外し、♯1ノズルに隣接する検査対象ノズルとして♯5ノズルを選んでいる。このように、時間tnは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である時間tiに比較して大きく設定されており、これにより、同一のノズルが吐出したインクが異なるノズルが吐出したインクかを判別できるようになっている。なお、検査対象ノズルの選択方法の詳細については後述する。
【0052】
図10は、複数のノズルアレイに渡る信号波形を示す説明図である。図10(a)に示す信号波形は、図9(b)から、さらに少し時間が経過した後の波形をも示したものである。図10(b)は、図10(a)に示す信号波形を拡大したものである。ここで、時間tcは、ノズルアレイとノズルアレイとの間をレーザ光Lが相対的に移動する時間である。また、前述のように、時間tiは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である。時間tnは、異なる検査対象ノズルにより吐出されたインクに応じて生成されるインク検出パルスの時間的間隔である。時間tn、tcは、検査対象ノズルや検査対象ノズルアレイの選択によって設定できる。この設定の詳細については後述する。
【0053】
図11は、非動作ノズルが存在するノズルアレイを特定するための処理を示すフローチャートである。
【0054】
ステップS101では、システムコントロ−ラ54からの指令を受けた主走査駆動ドライバ61が、キャリッジモータ30を駆動してキャリッジ28の主走査を開始する。本実施例のインク吐出判定では、印刷ヘッド部36を搭載したキャリッジ28を主走査方向に移動させることにより、印刷ヘッド36とインク吐出判定部41とが相対的に移動することになる。ステップS102では、レーザの照射を開始する。レーザの照射は、たとえば、印刷ヘッド部36の少なくとも一つのノズルがレーザ光Lの近傍に達したときには、インクが安定して検出できるようなタイミングで開始する。
【0055】
ステップS103では、検査対象となる複数のノズルがインクの吐出を開始する。このとき、レーザの照射が行われているときは、常時、複数のノズルからインクを吐出している。インクの吐出開始の後、レーザ光Lのビームは、印刷ヘッド部36に備えられたノズルがインクを吐出する領域に入ってくる。
【0056】
ステップS104では、検出パルス判定部42は、判定した回数をカウントアップする。この判定は、インク吐出判定部41が生成する検出パルスの時間的間隔を、あらかじめ定められた閾値と比較することにより行う。この閾値については後述する。
【0057】
図12は、判定回数を集計するための処理を示すフローチャートである。ステップS201では、インク吐出判定部41が、インクによるレーザ光Lの最初の遮蔽に応じて、最初のインク検出パルスを生成する。この検出パルスは、インク吐出判定部41から検出パルス判定部42(図5)に送られる。ステップS202では、検出パルス判定部42は、このインク検出パルスの立ち下がりエッジ(図8)に応じて、タイマ45をスタートさせる。これにより、検出パルス間の時間の計測が開始される。
【0058】
ステップS203では、インク吐出判定部41が、インクによるレーザ光Lの新たな遮蔽に応じて、次のインク検出パルスを生成する。この検出パルスを受信した検出パルス判定部42は、インク検出パルスの立ち上がりエッジに応じて、タイマ45をストップさせる(S204)。これにより、最初の検出パルスの立ち下がりエッジから次の検出パルスの立ち上がりエッジ(図8)までの時間tiが計測できる。この時間tiは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である。なお、本明細書では、タイマによる実際の計測値をtmとする。
【0059】
ステップS205では、検出パルス判定部42は、タイマにより計測された時間tmが第1の閾値t1以上か否かの第1の判定を行う。この第1の閾値t1は、連続する検出パルスが、同一のノズルによる吐出インクに応じて生成されたものであるか、あるいは異なるノズルによる吐出インクに応じて生成されたものであるかを判定する基準となる時間である。この第1の閾値t1は、常に、同一のノズルに起因する検出パルス間の時間tiより大きく、異なるノズルに起因する検出パルス間の時間tnより小さい時間となるように設定されている。
【0060】
検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第1の閾値t1より小さいときは、連続する検出パルスは同一のノズルに起因するものと判定し、ステップS212に進む。ステップS212では、タイマをリセットし、その検出パルスの立ち下がりエッジで、再びタイマをスタートさせる(ステップS202)。タイマが計測した時間tmが第1の閾値t1以上の時は、検出パルス判定部42は、異なるノズルが吐出したインクによる検出パルスと判定し、ステップS206に進む。
【0061】
ステップS206では、検出パルス判定部42は、判定結果をカウントアップする。このカウントアップした数は、連続する検出パルスが異なるノズルに起因するものであるとの判定の数なので、検査対象であって、かつ、正常に作動しているノズル数より1だけ少ない数に相当することになる。たとえば、カウントアップ数が1回のときは、2個の異なる動作ノズルが検出されていることになる。
【0062】
ステップS207では、検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上か否かの第2の判定を行う。この第2の閾値t2は、常に、同一ノズルアレイの異なるノズルの間の時間的間隔tn(図10)よりも大きく、かつ、異なるノズルアレイに属するノズルの間の時間的間隔tcよりも小さい時間となるように設定されている。検出パルス判定部42は、tmが第2の閾値t2より小さいときには、その二つの検出されたノズルの間には、非動作ノズル領域がないものと判定し、ステップS212に進む。ここで、「非動作ノズル領域」とは、検査対象ノズルが非動作ノズルである領域をいう。一方、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上の時は、ステップS208に進む。なお、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上の時は、検出された二つのノズルの間に、非動作ノズル領域またはノズルアレイとノズルアレイとの間隔のいずれかが存在していることになる。
【0063】
ステップS208では、検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以上か否かの第3の判定を行う。この第3の閾値t3は、主走査中にノズルアレイが替わったか否かを判断するためのものである。すなわち、連続する検出パルスが、同一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたものであるか、あるいは異なるノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたものであるかを判定する基準となる時間である。この第3の閾値t3は、常に、時間tc(図10)より小さい時間として設定されている。
【0064】
検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3より小さい時は、連続する検出パルスは同一のノズルに起因するものであり、そのノズルアレイに非動作ノズル領域が存在する旨を判定する。この判定を、非動作判定と呼ぶ。一方、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以上の時は、検出パルス判定部42は、連続する検出パルスは異なるノズルアレイに属するノズルに起因するものと判定する。この判定を、ノズルアレイ検出判定と呼ぶ。
【0065】
ステップS209では、検出パルス判定部42は、非動作ノズル領域がある旨の判定をカウントアップする。ただし、この判定で検出できるのは非動作ノズルが存在する領域の数であるため、非動作ノズルが複数個連続して存在するときに、この判定結果から直接その非動作ノズルの数を求めることはできない。
【0066】
ステップS210では、検出パルス判定部42は、別のノズルアレイに移動した旨の判定をカウントアップする。この判定の数は、異なるノズルアレイに属するノズルに起因する検出パルスであるとの判定の数なので、検出されたノズルアレイの数より1だけ少ない数に相当することになる。
【0067】
また、ステップS210では、非動作ノズル検査部40は、ステップS206でカウントアップした動作ノズルの数を、そのノズルアレイで正常に作動している検査対象ノズルとして、メインメモリ56(図5)に記憶させる。この処理は、検査部ドライバ64とシステムコントローラ54とを経由して行われる。この記憶の完了が確認されると、検出パルス判定部42は、次のノズルアレイのノズル数をカウントアップするために、ノズル数のカウントをリセットする。このようにして、ノズルアレイごとに正常に作動している検査対象ノズルをカウントアップする。
【0068】
ステップS213では、検出パルス判定部42は、検出されたノズルアレイの数と、検査対象となっているノズルアレイの数とを比較する。この結果、検出されたノズルアレイの数が検査対象となっているノズルアレイの数と一致したときは、その主走査において検査対象となっている最後のノズルアレイの検査を行っていると判断する。そして、この判断の後のステップS208では、次の検出パルスが検出されなくても、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以上となった時点で判定回数の集計は終了する。そして、ステップS105(図11)に進む。一方、検出されたノズルアレイの数が検査対象となっているノズルアレイの数より少ない数のときは、ステップS212に進む。
【0069】
ステップS212では、前述のようにタイマをリセットし、その検出パルスの立ち下がりエッジで、再びタイマをスタートさせる(ステップS202)。
【0070】
図12に示す判定回数の集計が終了すると、ステップS105(図11)に進む。ステップS105では、非動作ノズル特定部43は、非動作ノズルのあるノズルアレイを決定する。この決定は、まず、
(1)「連続する検出パルスは、同一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたもの」との判定と、
(2)「検出された動作ノズルの数と検査対象ノズルの数との比較」と、
から決定できる。「連続する検出パルスが同一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたものである」ことは、時間tmが第3の閾値t3より小さいことで、ステップS208において判定されている。これにより、まず、ノズルアレイが特定される。「検出された動作ノズルの数と検査対象ノズルの数との比較」は、時間tmが第1の閾値t1以上(ステップS205)という判定の数と検査対象ノズル数とを比較して判断する。この結果、ステップS205で検出された動作ノズル数が検査対象ノズル数より少ないときは、その特定されたノズルアレイに非動作ノズルが存在することが分かる。
【0071】
ステップS105では、さらに、非動作ノズル特定部43は、別の方法で非動作ノズルのあるノズルアレイを決定する。この決定は、「非動作ノズル領域がある」との非動作ノズル判定を用いる。「非動作ノズル領域がある」ことは、時間tmが第2の閾値t2以上であり(ステップS207)、第3の閾値t3より小さい(ステップS208)ことにより判定されている。これによっても、非動作ノズルアレイが存在するノズルアレイの特定が可能となっている。この結果、ノズル数の比較による上記の方法の結果と直接インクの吐出を検査するこの方法の結果との論理和を取れば、非動作ノズルの見落としを少なくすることができる。すなわち、非動作ノズル特定部43は、少なくともいずれか一方の方法で非動作ノズルがあると判定されたら、非動作ノズルがあると決定することになる。
【0072】
図13は、判定回数の集計結果の例を示す表である。この集計結果は、複数回の主走査で得られた検査結果を集計したものである。検査対象ノズル数は、検査の対象としているすべてのノズルの数であり、この例では、印刷ヘッド部36に装備されたすべてのノズルを検査対象ノズルとしている。各表のブラック、シアン等は、各色のノズルアレイを意味する。このノズルアレイの特定は、ステップS210(図12)でカウントされた数と、あらかじめ定められているノズルアレイの検査の順序と、に基づいて行う。
【0073】
図13(a)は、非動作ノズルがない場合に本実施例の検査方法で集計されると想定される結果である。前述のように、この例では、印刷ヘッド部36に装備されたすべてのノズルを検査対象ノズルとしているので、各ノズルアレイの検査対象ノズルの数は180個である。一方、検出された動作ノズル数もすべてのノズルアレイにおいて180個である。このように、吐出インクにより検出されたノズルの数と検査対象ノズルの数とが一致するので、非動作ノズルがないことを示している。
【0074】
非動作ノズル領域数は、いずれのノズルアレイについても0である。このことは、どのノズルアレイにも非動作ノズルが存在する領域がないことを意味する。このように、非動作ノズルの有無は、これらの二つの方法により確認することができる。
【0075】
図13(b)は、ブラックインクのノズルアレイの端部に位置するノズル(以下、端部ノズルという)でないノズルに非動作ノズルが1個あると仮定したときに、本実施例の検査方法で集計されると想定している結果である。ここで、端部ノズルとは、たとえば、図7に示した例では、ダークイエローノズルアレイの第1グループの端部ノズルは♯1,♯177ノズルであり、このノズルアレイの第4グループの端部ノズルは♯4、♯180ノズルである。
【0076】
図13(b)に示した例では、ブラックインクのノズルアレイにおいて検出されたノズル数が、検査対象ノズル数より1個だけ少ない。また、検出された非動作ノズル領域域数も、ブラックのノズルアレイについては一カ所である。このように、一方では、ブラックのノズルアレイに非動作ノズルが1個あることを示し、他方では非動作ノズルがある領域が一カ所にあることを示しており、整合がとれている。
【0077】
図13(c)は、シアンインクのノズルアレイの端部ノズルに非動作ノズルが1個あると仮定した場合に本実施例の検査方法で集計されると想定される結果である。この例では、シアンインクのノズルアレイにおいて、図13(b)の列と同様に、検出された動作ノズル数が検査対象ノズル数より1個だけ少ない。しかし非動作ノズル領域領域は検出されていない。このように、一方では、シアンインクのノズルアレイに非動作ノズルがあることを示し、端部ノズルでないノズルには非動作ノズルがないことを示している。
【0078】
以上説明したように、検出ノズル数(検出された動作ノズル数)と検査対象ノズル数とを比較し、検出ノズル数が検査対象ノズル数より少ないときは、そのノズルアレイに非動作ノズルが存在することが判定できる。
【0079】
さらに、全部のノズルの検査に先立って、端部ノズルの動作をあらかじめ確認しておくのが好ましい。こうすれば、端部ノズルについても2重に動作を確認できることになるので、検出精度がさらに向上するからである。なお、端部ノズルの動作の確認は、端部ノズルのみにインクを吐出させて、動作ノズルを検出し、その集計結果とその端部ノズルの数が一致することで可能である。
【0080】
<<<非動作ノズルの特定方法>>>
図14は、非動作ノズルをノズル単位で特定するための処理を示すフローチャートである。
【0081】
ステップS301では、各ノズルアレイの検査対象ノズルのうち、基準とする少なくとも一方の端部ノズル(基準ノズルとする)の動作を確認する。
【0082】
非動作ノズルの位置の特定は、以下のようにして行う。たとえば、あるノズルアレイに1回の主走査における検査対象ノズルが45個あり、そのうち最初に検査されるノズルである端部ノズルの少なくとも一方を基準ノズルとする。ここで、25番目のノズルがインクを吐出していないものと仮定すると、検査において、基準ノズルも含めて24個の動作ノズルが検出された後に非動作ノズル領域が検出されることになる。この結果、25番目のノズルから非動作ノズル領域が始まっていることが決定できる。
【0083】
ステップS302では、非動作ノズル検査部40は、前述の非動作ノズルアレイの特定と同様の検査を行い、判定データを集計する。このとき、非動作ノズル領域と、その前後に検出された動作ノズルの個数も集計する。ステップS303では、判定データを分析して、非動作ノズルの位置の特定を行う。この特定は主走査毎に行う。
【0084】
図15は、非動作ノズルの特定における判定回数の集計結果の例を示す表である。この表では、一つのノズルアレイについてのデータを抽出したものであり、この例では、1回の主走査における検査対象ノズル数は45個である。非動作ノズルの判定は、ステップS207,S208(図12)で行われるものと同じである。図15中の非動作ノズル判定前検出ノズル数とは、非動作ノズルの検出前にカウントされたノズル数である。非動作ノズル判定後検出ノズル数とは、非動作ノズルの検出からノズルアレイの最後のノズルまでにカウントされる動作ノズル数である。
【0085】
図15(a)は、22番ノズルに非動作ノズルがある場合に想定される集計結果を示す表である。この例では、非動作ノズルが存在する領域が1回検出されており、動作ノズルは44個検出されているので、45個のノズルの動作が特定されていることになる。一方、検査対象ノズル数は、45個であるので、すべての検査対象ノズルの動作が決定できることが分かる。
【0086】
なお、検査対象ノズル数は45個であり、非動作ノズルが存在する領域が1回検出されており、動作ノズルは44個検出されているので、非動作ノズル判定で検出できる非動作ノズルは端部ノズルでないことを考慮すると、端部ノズルはいずれも動作ノズルであるということが確認できる。
【0087】
図15(a)に示すように、1回目の非動作ノズル領域の前に21個の動作ノズルが検出されている一方、端部ノズルからは何れも動作ノズルであることが確認されているので、22番目のノズルから非動作ノズル領域が始まっていることが決定できる。一方、検出された動作ノズル数と検査対象ノズル数との差は1であるので、非動作ノズルが1個であることが分かる。この結果、22番目のノズルのみが非動作ノズルであることが特定できる。このように、この方法によれば、非動作ノズルの位置をノズル単位で特定することができる。
【0088】
次に、非動作ノズル領域の位置を特定する。図15(b)は、22番目、33番目及び41番目のノズルに非動作ノズルがある場合に想定される集計結果を示す表である。1回目の非動作ノズル領域の前に21個のノズルが検出されている。一方、各非動作ノズル領域にはそれぞれ1個の非動作ノズルが存在することが分かっているので、22番目のノズルが非動作ノズルであると決定できる。同様に、2回目の非動作ノズル領域の前に32個のノズルと1個の非動作ノズルが決定されているので、34番目のノズルが非動作ノズルであると決定できる。同様にして、41番目のノズルも非動作ノズルであると決定できる。
【0089】
このように、何番目のノズルが非動作であるかが決定されると、この決定がどの主走査で行われ、この主走査がどのノズルを検査対象としていたかの情報に基づいて、この非動作ノズルの印刷ヘッド部36における位置を決定することができる。
【0090】
ここで、非動作ノズルを含むノズルアレイの特定方法及び非動作ノズルの特定方法の一例を示したが、非動作ノズルを含むノズルアレイ及び非動作ノズルが特定できる方法であれば、これらの方法に限るものではない。
【0091】
===ノズルクリーニング===
プリンタ20におけるノズルのクリーニングは、ノズル吸引機構200、ノズルワイパー機構600により、クリーニング能力の異なる4種類のクリーニングが可能である。これらのクリーニングは、クリーニング能力の低い順に吸引クリーニング、ピンチングクリーニング、吸引+ワイパークリーニング、中継タンク内入れ替えクリーニングである。
【0092】
<<<吸引クリーニング>>>
図16は、ノズル吸引機構200の構成を示す概念図である、ノズル吸引機構200は、ヘッドキャップ210と、ホース220a、220b、220cと、ポンプローラ230a、230b、230cとを備えている。なお、図16において、ホース220a、220cは途中までしか示さず、ポンプローラ230a、230cは図示していないが、これらの構成や動作については、同様に機能するホース220bおよびポンプローラ230bによって説明し、重複する記載は省略する。ヘッドキャップ210は、図16に示すようにその内部空間が3つの吸引室V1、V2、V3に区画されている。そして、ヘッドキャップ210が上昇すると、印刷ヘッド部36の第1印刷ヘッド36a、第2印刷ヘッド36b、第3印刷ヘッド36cの下面にそれぞれ密着し、吸引室V1はノズルアレイKとCとを、吸引室V2はノズルアレイLとLとを、吸引室V3はノズルアレイMとYとを覆う閉塞空間を形成する。各吸引室V1、V2、V3には、それぞれホース220a、220b、220cが接続されている。
【0093】
ポンプローラ230bは、周縁部近傍に2つの小ローラ232、234を有している。これら2つのローラ232、234の周囲には、ホース220bが巻回されている。紙送りモータ31に駆動されてポンプローラ230bが矢印方向に回転すると、小ローラ232、242によってホース220b内の空気が押され、これによってヘッドキャップ210内の閉塞空間が排気される。この結果、印刷ヘッド部36の各ノズルからインクが吸引され、ホース220bを介して図示しない廃インク排出部に排出される。また、ノズルの先端に存在するインクが排出されると、中継タンク82側から新しいインクがノズル内に供給される。このように、各印刷ヘッド36a、36b、36c毎、すなわちノズルアレイKとC、ノズルアレイLとLM、ノズルアレイMとY毎に吸引が実行可能である。
【0094】
<<<ピンチングクリーニング>>>
ノズル吸引機構200には、ホース220bを介して対向するピンチ部材241、242が設けられている。ピンチ部材241、242は図16に示す双方向矢印の方向に開閉可能に設けられている。そして、ピンチ部材241,242は、ホース220bを挟むことによって、ポンプローラ230bによる吸引力がヘッドキャップ210の各吸引室V1、V2、V3に及ばないように形成されている。すなわち、ピンチ部材241、242によってホース220bが挟まれた状態で所定の時間だけポンプローラ230bを駆動する。この段階では、ポンプローラ230bによる吸引力は吸引室V1、V2、V3に作用しない。所定時間経過後、ピンチ部材241、242を離してホース220bを解放することによって吸引室V1、V2、V3に前記吸引力が急激に作用する。このため、前記吸引クリーニングより吸引力が大きく、クリーニング能力が高いピンチングクリーニングによってクリーニングされる。このピンチングクリーニングは、吸引クリーニングより吸引力が大きい分だけ、インク消費量が高く、良好なノズルに対する影響も大きい。
【0095】
<<<ワイパークリーニング>>>
図1に示すようにノズルワイパー機構600は、ワイパーブレード603とワイパー保持部604とでなるワイパーヘッド部601と、ワイパーヘッド部601を副走査方向に移動させるリンク機構602(図示せず)とを備えている。ワイパーブレード603は、フェルト層とゴム層とが貼り合わされた板状の弾性体であり、ワイパー保持部604の上方に突出させて設けられている。ワイパーヘッド部601は、ワイパーブレード603の長手方向が副走査方向に沿わされるとともに、ガイドレール34より下側に配置されている。定常状態においてワイパーヘッド603は、キャリッジ28の走査範囲から副走査方向に外れた位置に待避し、その待避位置からキャリッジ28の走査範囲内に移動可能に形成されている。よって、ワイパーヘッド部601が、リンク機構602によってキャリッジ28の走査範囲内に送り出され、印刷ヘッド部36がガイドレール34に沿ってワイパーヘッド部601の上方に移動した場合には、ワイパーブレード603の先端が印刷ヘッド部36の下面に設けられたノズルに触れることになる。
【0096】
図17はノズルアレイLとLとをワイパーブレード603で拭う際の印刷ヘッド部36の動作を示す説明である。ヘッドクリーニングが指示されると、主走査駆動ドライバ61に駆動されたステップモータ30よってキャリッジ28がノズルワイパー機構600上の所定の位置に移動される。このときワイパーヘッド部601は待避位置にある。その後、ワイパーリンクドライバ69に駆動されたリンク機構602によってワイパーヘッド部601を待避位置からキャリッジ28の下に送り出す。その結果、各ノズルアレイとワイパーブレード603との位置関係は図17(a)のようになる。
【0097】
その後、主走査駆動ドライバによってステップモータ30を駆動し、各ノズルアレイとワイパーブレード603との位置関係が図17(b)、(c)になるようにノズルアレイを挟んで主走査方向に往復動作させる。このとき、印刷ヘッド部36がワイパーヘッド部601の上を通過する際に、ワイパーブレード603の先端が印刷ヘッド部36のノズルアレイと接触するため、接触したノズルアレイは、その開口部をワイパーブレード603によって拭われ、ゴミ等が除去されることになる。
【0098】
<<<中継タンク内入れ替えクリーニング>>>
ノズルの目詰まりを解消する能力が最も高い中継タンク内入れ替えクリーニングは、前記ノズル吸引機構200によって実行され、前記吸引クリーニングと同様にノズル内のインクを吸引するが、前記吸引クリーニングより長時間吸引し続ける。これにより、中継タンク82内のインクをすべて吸い出すとともに、インクカートリッジから新たなインクを吸い込み、中継タンク82内のインクを入れ替える。すなわち、長時間の吸引によって、吸引クリーニング、ピンチングクリーニング、ワイパークリーニングのいずれのクリーニング手段よりも、ノズルの目詰まりを解消する能力、すなわちクリーニング能力の高いクリーニングを実現する。この中継タンク内入れ替えクリーニングは、長時間吸引を行うためピンチングクリーニングよりもインク消費量が大きく、良好なノズルに対する影響も大きい。
【0099】
===クリーニングシーケンス===
図18、図19は、本発明に係るクリーニング装置の動作シーケンスの一例を示すフローチャートである。ユーザによるクリーニング指示ボタン72の操作や、印刷動作が所定時間実行されずに放置された場合などにクリーニング指示信号が生成され、このクリーニング指示信号に基づいて、印刷ヘッドクリーニングが実行される。
【0100】
システムコントローラ54がクリーニング指示信号を受信すると、インク吐出判定部41によってインク吐出判定が実行される(S400)。インク吐出判定によって非動作ノズルが検出されない場合には、READY状態になり(S405)、検出された場合には、システムコントローラ54は非動作ノズルをカウントする(S401)。
【0101】
非動作ノズルをカウントした後、非動作ノズル数と所定の閾値N1とを比較し(S402)、非動作ノズル数が閾値以下であれば、第1クリーニングシーケンスを実行し(S403)、非動作ノズル数が閾値より多ければ、第2クリーニングシーケンスを実行する(S404)。
【0102】
<<<第1クリーニングシーケンス>>>
非動作ノズルの数が閾値N1以下である場合には、クリーニングする対象を特定する(S501)。ここで、クリーニングする対象は、インクが吐出していないと判定されたノズルを含む印刷ヘッド36a、36b、36cとする。すなわち、インク吐出の有無はノズル単位で特定するが、クリーニングする対象の特定は、前記2つのクリーニング機構のクリーニング可能な単位に合わせて印刷ヘッド単位で特定する。なお、インクの吸引及びノズルのワイパー動作などを、個々のノズルや各ノズルアレイに対して動作可能なクリーニング機構を備えれば、それらノズルやノズルアレイ単位をクリーニングする対象としてもよい。
クリーニングする対象となる印刷ヘッドに対して、クリーニング能力が比較的低い吸引クリーニングによってクリーニングされ(S502)、その後、インク吐出判定が実行される(S503)。このインク吐出判定によって非動作ノズルが検出されなかった場合には、クリーニング動作を終了し、非動作ノズルが検出されると、非動作ノズルの特定動作が実行される(S504)。
【0103】
この結果、特定された非動作ノズルと、吸引クリーニング前の非動作ノズルとを比較し(S505)、クリーニング前後の非動作ノズルが一致するか、又は一致するノズルが含まれる場合には、吸引クリーニングよりクリーニング能力が高いピンチングクリーニングによってクリーニングする(S506)。これは、吸引クリーニングの前後において、非動作ノズルが一致しているのは、吸引クリーニングでは非動作ノズルの目詰まりが解消されず、吸引クリーニングよりクリーニング能力の高いクリーニング手段によるクリーニングが必要と考えられるためである。一方、吸引クリーニングの前後の非動作ノズルが相違する場合には、吸引クリーニングによってクリーニングし(S502)、以降、この第1クリーニングシーケンスに沿ってクリーニングする。これは、インクが吐出されなかったノズルは、吸引クリーニング後にはインクを吐出しているので、新たに発生した非動作ノズルも、吸引クリーニングによって目詰まりが解消される可能性が高いと考えられ、クリーニング能力の高いクリーニング手段によりクリーニングすることによって、無用なインクの消費を抑え、また良好なノズルに対する悪影響を避けるものである。
【0104】
ピンチングクリーニングを実行した後、再びインク吐出判定を実行し(S507)、非動作ノズルが検出されなかった場合にはREADY状態になり、検出された場合には、非動作ノズルの特定動作を実行する(S508)。この結果、特定された非動作ノズルと、吸引クリーニング前の非動作ノズルとを比較し(S509)、クリーニング前後の非動作ノズルが一致するか、又は一致するノズルが含まれる場合には、ピンチングクリーニングよりクリーニング能力が高いピンチングクリーニングとワイピングクリーニングとによってクリーニングする(S510)。非動作ノズルが相違する場合には、ピンチングクリーニングによってクリーニングし(S506)、以降、この第1クリーニングシーケンスに沿って継続してクリーニングする。ここで、非動作ノズルが相違する場合は、目詰まりが解消しにくかったノズルの目詰まりが解消され、新たな別のノズルが動作しなくなった場合であり、クリーニング能力の低いクリーニング手段によるクリーニングによって解消される可能性があるため、次にクリーニングするクリーニング手段は吸引クリーニング(S502)としてもよい。
【0105】
ピンチングおよびワイピングクリーニングによってクリーニングした後、インク吐出判定を実行し(S511)、非動作ノズルが検出されなかった場合にはREADY状態になり、検出された場合には、非動作ノズルの特定動作を実行する(S512)。この結果に基づいて、前記のクリーニング動作と同様にクリーニング前後の非動作ノズルを比較し(S513)、非動作ノズルが一致するか、又は一致するノズルが含まれる場合には、ピンチングおよびワイピングクリーニングよりクリーニング能力が高い中継タンク内入れ替えクリーニングによってクリーニングする(S514)。非動作ノズルが相違する場合には、ピンチングおよびワイピングクリーニングによってクリーニングし(S510)、以降、この第1クリーニングシーケンスに沿って継続してクリーニングする。ここで、非動作ノズルが相違する場合は、前述した理由により、次にクリーニングするクリーニング手段は吸引クリーニング(S502)やピンチングクリーニング(S506)としてもよい。
【0106】
中継タンク内入れ替えクリーニングによってクリーニングした後、インク吐出判定を実行し(S515)、非動作ノズルが検出されなかった場合にはREADY状態になり、検出された場合には、液晶表示部73に不具合の発生を示す旨を表示しクリーニング処理を終了する(S516)。
【0107】
このクリーニング装置によれば、クリーニングするとともに、その前後において、非動作ノズルの状態を確認するので、クリーニングによって非動作ノズルの状態が改善されたか否かを確認することができる。
【0108】
また、非動作ノズルが改善されない場合にのみ段階的にクリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングするので、クリーニング能力の高い無用なクリーニング手段によってクリーニングしない。これにより、インクを無駄に消費することなく、また、強力な吸引等により良好なノズルに対し悪影響を及ぼすことを防止することが可能となる。
【0109】
<<<第2クリーニングシーケンス>>>
第2クリーニングシーケンスは、クリーニング処理の最初にクリーニング対象を特定したときに(S400)、非動作ノズルの数が閾値N1より大きな場合、すなわち、多くの非動作ノズルが存在する場合に実行される。例えば第1クリーニングシーケンスのピンチングクリーニング以降の処理を実行するものである。すなわち、非動作ノズルが多いため、クリーニング能力の低いクリーニング手段によってクリーニングしても、不具合が解消されない可能性が高いため、比較的クリーニング能力の高いクリーニング手段からクリーニングするものである。よって、最初のクリーニング手段は、ピンチングおよびワイピングクリーニングや、中継タンク内入れ替えクリーニングであっても構わず、閾値を複数設定し、非動作ノズルの数に対応させて段階的最初のクリーニング手段を設定してもよい。
【0110】
このように、第2クリーニングシーケンスを設けることにより、不具合が解消される可能性の低いクリーニング手段によってクリーニングすることによって、良好なノズルから無駄にインクを吐出させることを防止することが可能となる。
【0111】
また、図20に示すように、第1又は第2クリーニングシーケンスにおいて、各クリーニング手段によってクリーニングした後に、非動作ノズルからインクが吐出した場合であっても、非動作ノズルの数が所定の値より多い場合や数が増えてしまった場合には、クリーニング能力の高いクリーニング手段によってクリーニングするようにしてもよい(S606)。
【0112】
===その他===
以上、一実施形態に基づき本発明に係るクリーニング装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0113】
また、被印刷体として印刷紙を例にとって説明したが、被印刷体として、フィルム、布、金属薄板等を用いてもよい。
【0114】
また、コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続される表示装置と、前記コンピュータ本体に接続される前述の実施形態に係るプリンタと、必要に応じて備えられるマウスやキーボード等の入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置を有するコンピュータシステムも実現可能であり、このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0115】
前述の実施形態に係るプリンタに、コンピュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置がそれぞれ有する機能又は機構の一部を持たせてもよい。例えば、プリンタが、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部を備える構成としてもよい。
【0116】
上記実施の形態では、クリーニング装置をカラーインクジェットプリンタに備えた例を示したが、被印刷体に印刷処理できる装置であれば、これに限ることなく、例えば、モノクロインクジェットプリンタ、ファクシミリ、読み取り手段を備えた複写装置等に適用してもよい。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、インクの無駄な消費や良好なノズルへの悪影響を抑え、効率よく印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング装置、このクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、前記クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、インクの無駄な消費や良好なノズルへの悪影響を抑え、効率よく印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング方法を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の一形態に係るカラーインクジェットプリンタの主要な構成を示す図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタを含むコンピュータシステムの全体構成を示す説明図である。
【図3】カラーインクジェットプリンタの操作パネルを示す正面図である。
【図4】カラーインクジェットプリンタの電気的な構成を示すブロック図である。
【図5】非動作ノズル検査部の電気的な構成を示すブロック図である。
【図6】インク吐出判定部の構成とその判定方法の原理を示す説明図である。
【図7】印刷ヘッド部の往復走査毎の判定対象となるノズルブロックの一例を示している。
【図8】#1のノズルからレーザ光のビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。
【図9】#5のノズルからレーザ光のビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。
【図10】複数のノズルアレイにわたる信号波形を示す説明図である。
【図11】非動作ノズルが存在するノズルアレイを特定するための処理を示すフローチャートである。
【図12】判定回数を集計するための処理を示すフローチャートである。
【図13】判定回数の集計結果の例を示す表である。
【図14】非動作ノズルをノズル単位で特定するための処理を示すフローチャートである。
【図15】非動作ノズルをノズル単位で特定するための集計結果の例を示す表である。
【図16】ノズル吸引機構を示す斜視図である。
【図17】ノズルアレイをワイパーブレードで拭う際の印刷ヘッドの動作を示す説明図である。
【図18】クリーニング動作の開始時におけるシーケンスを示すフローチャートである。
【図19】第1クリーニングシーケンスを示すフローチャートである。
【図20】第1クリーニングシーケンスの変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 カラーインクジェットプリンタ
22 紙スタッカ
24 紙送りローラ
26 プラテン版
28 キャリッジ
30 キャリッジモータ
32 タイミングベルト
34 ガイドレール
36 印刷ヘッド部
36a 第1印刷ヘッド
36b 第2印刷ヘッド
36c 第3印刷ヘッド
40 非動作ノズル検査部
41 インク吐出判定部
41a 発光部
41b 受光部
42 検出パルス判定部
43 非動作ノズル特定部
46 廃インク受け
50 受信バッファメモリ
52 イメージバッファ
54 システムコントローラ
56 メインメモリ
58 タイマ
61 主走査駆動ドライバ
62 副走査駆動ドライバ
64 判定部ドライバ
65 印刷ヘッドクリーニング部
66 ヘッド駆動ドライバ
69 ワイパーリンクドライバ
70 操作パネル
72 クリーニング指示ボタン
82 中継タンク
82a チューブ
100 ホストコンピュータ
200 ノズル吸引機構
210 ヘッドキャップ
220a,220b,220c ホース
230b ポンプローラ
232,234 小ローラ
241,242 ピンチ部材
600 ノズルワイパー機構
602 リンク機構
603 ワイパーブレード
604 ワイパー保持部

Claims (11)

  1. 複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段を備えるとともに、前記インク吐出部からインクを吸引して前記インク吐出部をクリーニングする第1クリーニングと、ピンチ部材により吸引力が及ばないようにした後に前記ピンチ部材を離すことによって前記第1クリーニングよりも吸引力が急激に作用して前記インク吐出部をピンチングクリーニングする第2クリーニングとを行うクリーニング装置であって、
    前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、インク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、前記第2クリーニングを行い、
    前記第2クリーニングを行った後に、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、
    前記第2クリーニングを行う前に不吐出であったインク吐出部が回復し、前記第2クリーニングを行う前に吐出していたインク吐出部が不吐出になったと判定された場合には、前記第1クリーニングを行う
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1に記載のクリーニング装置において、前記第1クリーニングを行う前と後とで、前記インク吐出判定手段によって、同一のインク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、前記第2クリーニングを行うことを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記第1クリーニング及び前記第2クリーニングは各インク吐出部単位でクリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記複数のインク吐出部を複数のインク吐出部群に分割し、前記第1クリーニング及び前記第2クリーニングは前記インク吐出部群単位でクリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項4に記載のクリーニング装置において、前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、前記インク吐出部群は、前記各列をなすインク吐出部であることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項4に記載のクリーニング装置において、前記インク吐出判定手段によるインクの吐出有無の判定は、インク吐出部を複数のブロックに分けて実行され、前記インク吐出部群は前記各ブロックに属するインク吐出部であることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項6に記載のクリーニング装置において、前記ブロックは前記複数のインク吐出部をそれぞれ備えた印刷ヘッドであることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のクリーニング装置において、最初のクリーニングは、当該クリーニングの前に実行したインクの吐出有無の判定によって、インクを吐出していないと判定したインク吐出部の数に対応させて設定されたクリーニングを行うことを特徴とするクリーニング装置。
  9. 複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段を備えるとともに、前記インク吐出部からインクを吸引して前記インク吐出部をクリーニングする第1クリーニングと、ピンチ部材により吸引力が及ばないようにした後に前記ピンチ部材を離すことによって前記第1クリーニングよりも吸引力が急激に作用して前記インク吐出部をピンチングクリーニングする第2クリーニングとを行うクリーニング装置によってクリーニングするクリーニング方法において、
    前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、インク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、前記第2クリーニングを行うステップと、
    前記第2クリーニングを行った後に、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定するステップと、
    前記第2クリーニングを行う前に不吐出であったインク吐出部が回復し、前記第2クリーニングを行う前に吐出していたインク吐出部が不吐出になったと判定された場合には、前記第1クリーニングを行うステップと
    を有することを特徴とするクリーニング方法。
  10. 複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段を備えるとともに、前記インク吐出部からインクを吸引して前記インク吐出部をクリーニングする第1クリーニングと、前記第1クリーニングよりも吸引によるインク消費量が大きい第2クリーニングとを行うクリーニング装置であって、
    前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、インク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、前記第1クリーニングを行い、
    前記第1クリーニングを行った後に、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、
    前記第1クリーニングを行う前と後とで、不吐出であるインク吐出部が一致するか、又は、一致するインク吐出部が不吐出であるインク吐出部に含まれると判定された場合には、前記第2クリーニングを行い、
    前記第1クリーニングを行う前に不吐出であったインク吐出部が回復し、前記第1クリーニングを行う前に吐出していたインク吐出部が不吐出になったと判定された場合には、前記第1クリーニングを再度行う
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  11. 複数のインク吐出部に対してインクの吐出有無を判定するインク吐出判定手段を備えるとともに、前記インク吐出部からインクを吸引して前記インク吐出部をクリーニングする第1クリーニングと、前記第1クリーニングよりも吸引によるインク消費量が大きい第2クリーニングとを行うクリーニング装置によってクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定し、インク吐出部がインクを吐出しないと判定された場合には、前記第1クリーニングを行うステップと、
    前記第1クリーニングを行った後に、前記インク吐出判定手段によってインクの吐出有無を判定するステップと、
    前記第1クリーニングを行う前と後とで、不吐出であるインク吐出部が一致するか、又は、一致するインク吐出部が不吐出であるインク吐出部に含まれると判定された場合には、前記第2クリーニングを行うステップと、
    前記第1クリーニングを行う前に不吐出であったインク吐出部が回復し、前記第1クリーニングを行う前に吐出していたインク吐出部が不吐出になったと判定された場合には、前記第1クリーニングを再度行うステップと
    を有することを特徴とするクリーニング方法。
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