JP2004351766A - クリーニング装置、インクジェットプリンタ、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、クリーニング方法 - Google Patents

クリーニング装置、インクジェットプリンタ、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、クリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なノズルへの悪影響の発生を抑えるクリーニング装置を実現する。
【解決手段】媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定する。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置におけるインク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置、このクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、前記インクジェットプリンタを有するコンピュータシステム、及び、クリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは、印刷ヘッドに備えられた複数のノズルからインクを吐出して画像の印刷を行う。前記ノズルは、インクの粘度の増加や気泡の混入等の原因によりインクが正常に吐出されないことがあり、これにより画像に印刷されない部分(以下、ドット抜けという)が発生して画質が劣化することがある。特に、写真のような画像を印刷する場合などには、ドット抜けが発生すると、希望する画質の画像が得られないばかりか、インクや用紙を無駄に消費してしまうことになる。このようなドット抜けを解消するための手段として、印刷ヘッドをクリーニングするクリーニング機構が備えられている。クリーニングには、予めすべてのノズルに対しインクを吐出しているか否かを検査し、インクを吐出していないノズルが検出された場合や、インクを吐出していないノズルが所定本数検出された場合には、自動的に印刷ヘッドをクリーニングする。
【0003】
クリーニング機構は、印刷を実行しないまま長時間放置した場合に発生するような解消しにくい目詰まりにも対処できるように、例えば、強い吸引力によってノズルを吸引したり、吸引する時間を長くして、比較的高いクリーニング能力を有しているものや、一定の時間間隔で自動的にクリーニングするように設定されているものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−343686号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−79693号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ノズルを吸引してクリーニングする方法はクリーニング能力が比較的高いため、このようなクリーニングがされると、極めて稀ではあるが、印刷ヘッドをクリーニングしたことによって、クリーニング前にはインクを正常に吐出していたノズルであっても、そのクリーニング後には、インクを正常に吐出しないというように、良好なノズルに悪影響を及ぼし、却って画質を低下させる虞があった。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、良好なノズルへの悪影響の発生を抑えるクリーニング装置、このクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、前記クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、良好なノズルへの悪影響の発生を抑えるクリーニング方法を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニング装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかにする。
【0009】
【発明の実施の形態】
===開示の概要===
本明細書における発明の詳細な説明の項の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニング装置である。
【0010】
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの要否を決定する判定基準となる閾値は、画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定されているので、動作モード毎に、その動作モードで実現可能な画質レベルに合わせて閾値を設定することが可能となる。すなわち、例えば、画質より印刷速度を優先したい場合に用いる高速印刷モードの場合には、判定基準となる閾値を低いレベルで設定することが可能となる。
これにより、クリーニングする回数を低減させ、吸引クリーニングを行うことによって良好なインク吐出部を逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。
【0011】
ここで、前記インク吐出検査手段による検査結果において、インクが吐出していないとされる場合には、目詰まり等によってインクが吐出されない場合のほかに、インクを吐出しているのにも拘わらず、吐出していないと判断される場合も含まれる。例えば、インクの吐出量が少なく、吐出されたインクがインク吐出検査手段によって検出できなかった場合や、何らかの原因でインクの吐出方向が正規の方向と異なりインク吐出検査手段の検査位置をインクが通過しなかった場合などが挙げられる。
【0012】
また、前記インク吐出検査手段は、インクを吐出しない非動作インク吐出部の数を検出し、前記閾値は前記動作モードに応じて許容される非動作インク吐出部の数に基づいて設定してもよい。
このクリーニング装置によれば、たとえ非動作インク吐出部が検出されても、インク吐出部の動作モードにおいて許容される数であればクリーニングしない。したがって、その動作モードで実現可能な画質を保ちつつ、より早い印刷が実現できる。また、クリーニング回数を低減させることによって、良好なインク吐出部に悪影響を及ぼしたり、無駄にインクを消費することを抑えることが可能となる。
【0013】
また、前記インク吐出部は、複数のインク色に対応してそれぞれ設けられ、前記閾値は前記動作モードとインク色とに応じて許容される非動作インク吐出部の数に基づいて設定されることが望ましい。
カラーインクでは、同じようにドット抜けが発生した場合であっても、そのインク色によって画像への影響度が異なる。したがって、クリーニングの要否判定の基準となる閾値をインク色に応じて設定すると、ドット抜けが目立ちにくいインク色では、非動作ノズルの許容数を大きく設定することができる。これによりクリーニング回数を低減させ、吸引クリーニングを行うことによって良好なインク吐出部を逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。また、ドット抜けが目立ちやすいインク色では、非動作ノズルの許容数を小さく設定することによって、非動作ノズルを多数有したままで印刷し続けることを避けられるので、高画質の画像を提供することができる。
【0014】
さらに、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を前記動作モードに応じて設定し、前記インク吐出検査手段は、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きい場合に、該インク吐出部をインクを吐出しない非動作インク吐出部と判定してもよい。
吐出目標位置から許容ズレ量より大きく外れるノズルも非動作ノズルとして判定される。このため、非動作ノズルによるドット抜けばかりでなく、吐出目標位置から大きく外れることにより発生するドット抜けも防止でき、より高画質な画像を提供できる。
【0015】
また、媒体に互いに異なる色のインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インクの色に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定してもよい。
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの要否を決定する判定基準となる閾値が、インクの色に応じて設定されているので、吐出しなかったインクの色による画像への影響度に合わせてクリーニングの要否を決定することができる。例えば、画像への影響が大きい色のインクに対しては閾値を高く設定し、画像への影響が小さい色のインクに対しては閾値を低く設定することによって、画像への影響が小さい色のインクが吐出しない場合のクリーニング回数を低減させて、、吸引クリーニングを行うことによって良好なインク吐出部を逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。
【0016】
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インクの濃度に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定してもよい。
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの要否を決定する判定基準となる閾値が、インクの濃度に応じて設定されているので、インクが吐出されない場合であっても、印刷した画像上では目立ちにくい濃度の低いインクに対しては閾値を低く設定し、画像上で目立ちやすい濃度の高いインクに対しては閾値を高く設定することによって、画像上では目立ちにくい濃度の低いインクが吐出しない場合のクリーニング回数を低減させて、吸引クリーニングを行うことによって良好なインク吐出部を逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。
【0017】
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、この列に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定してもよい。
このようなクリーニング装置によれば、インク吐出部の列毎に閾値が設定されるので、例えば、列毎にインク特性等の条件を揃えることにより、その条件に合わせた設定が可能となる。即ち、列毎に設定した閾値に基づいてインク吐出を検査し、列毎にクリーニングすることによって、クリーニング時間を短縮することが可能となる。
【0018】
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングするとしてもよい。
このクリーニング装置によれば、たとえインク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置にズレが生じても、そのズレ量がインク吐出部の動作モードにおいて許容される許容量であればクリーニングしない。即ち、無用なクリーニングを排除してより早い印刷が実現でき、また、要求される画質をも保つことができる。また、クリーニング回数を低減させることによって、良好なインク吐出部に悪影響を及ぼしたり、無駄にインクを消費することを抑えることが可能となる。
【0019】
さらに、前記インク吐出部は、複数のインク色に対応してそれぞれ設けられ、前記許容ズレ量は前記動作モードとインク色とに応じて設定してもよい。
クリーニングの要否判定の基準となる許容ズレ量をインク色に応じて設定すると、ドット抜けが目立ちにくいインク色と、目立ちやすいインク色とでクリーニングする判定基準を変えることができ、すべてのインク色において同一の許容ズレ量を設けた場合と比べ、画質レベルを落とすことなく印刷スピードを向上させることが可能となる。
【0020】
また、媒体に互いに異なる色のインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記インクの色に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングしてもよい。
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの要否を決定する判定基準となる許容ズレ量が、インクの色に応じて設定されているので、吐出しなかったインクの色による画像への影響度に合わせてクリーニングの要否を決定することができる。例えば、画像への影響が大きい色のインクに対しては許容ズレ量を小さく設定し、画像への影響が小さい色のインクに対しては許容ズレ量を大きく設定することによって、画像への影響が小さい色のインクが吐出しない場合のクリーニング回数を低減させて、吸引クリーニングを行うことによって良好なインク吐出部を逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。
【0021】
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記前記インクの濃度に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングしてもよい。
このようなクリーニング装置によれば、クリーニングの要否を決定する判定基準となる許容ズレ量が、インクの濃度に応じて設定されているので、インクが吐出されない場合であっても、印刷した画像上では目立ちにくい濃度の低いインクに対しては許容ズレ量を大きく設定し、画像上で目立ちやすい濃度の高いインクに対しては許容ズレ量を小さく設定することによって、画像上では目立ちにくい濃度の低いインクが吐出しない場合のクリーニング回数を低減させて、吸引クリーニングを行うことによって良好なインク吐出部を逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記列に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングしてもよい。
このようなクリーニング装置によれば、インク吐出部の列毎に許容ズレ量が設定されるので、例えば、列毎のインク特性等の条件を揃えることにより、その条件に合わせた設定ができる。即ち、列毎に設定した許容ズレ量に基づいてインク吐出を検査し、列毎にクリーニングすることによって、クリーニング時間を短縮することが可能となる。
【0022】
さらに、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタにおいて、前記クリーニング装置は、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結果とに基づいて前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定するクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、及び、前記クリーニング装置にクリーニングさせるコンピュータプログラムも実現可能である。
【0023】
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタにおいて、前記クリーニング装置は、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定した場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングすることを特徴とするインクジェットプリンタ、及び、前記クリーニング装置にクリーニングさせるコンピュータプログラムも実現可能である。
【0024】
また、コンピュータ本体、このコンピュータ本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定するクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体に接続されるプリンタ、を備えたコンピュータシステムも実現可能である。
【0025】
さらに、コンピュータ本体、このコンピュータ本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体に接続されるプリンタ、を備えたコンピュータシステムも実現可能である。
【0026】
また、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法において、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、前記インク吐出検査手段によりインク吐出有無を検査するステップと、この検査結果と前記閾値とに基づいて前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定するステップとを有するクリーニング方法も実現可能となる。
【0027】
さらに、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法において、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出検査手段によりインク吐出有無を検査するステップと、この検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングするステップとを有するクリーニング方法も実現可能となる。
【0028】
<<<第1実施形態>>>
===印刷装置の概略構成===
図1は、本発明の一実施例としてのクリーニング装置を備えたカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図である。このプリンタ20は、印刷紙Pがスタックされる紙スタッカ22と、図示しないステップモータで駆動される紙送りローラ24と、プラテン板26と、印刷紙Pに対し平行方向かつ紙送り方向(副走査方向)に対し垂直方向(主走査方向)に駆動されるキャリッジ28と、キャリッジ28を駆動するステップモータ30と、ステップモータ30の動力をキャリッジ28に伝達するタイミングベルト32と、キャリッジ28を案内するためのガイドレール34とを備えている。キャリッジ28には、印刷紙Pにインクを吐出する多数のノズルを備えた印刷ヘッド部36が搭載されている。
【0029】
キャリッジ28の待機位置となるキャリッジ28走査範囲のステップモータ30側にはノズル検査部40と、廃インク受け46とが設けられている。廃インク受け46は、インク吐出判定の際にノズルから吐出されるインクを受ける容器であり、その底部にはインクのはね防止のためのフェルトが敷かれている。
印刷紙Pは、紙スタッカ22から紙送りローラ24によって巻き取られて、プラテン板26の表面上を副走査方向へ送られる。キャリッジ28は、ステップモータ30により駆動されるタイミングベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移動する。
【0030】
図2は、プリンタ20を含むコンピュータシステムの全体構成を示す説明図である。このコンピュータシステムは、プリンタ20と、プリンタ20が接続されているホストコンピュータ100と、ホストコンピュータ100に接続されている液晶ディスプレイ(表示装置)110、入力装置をなすキーボード120及びマウス130を備えている。
【0031】
図3は、プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図である。プリンタ20は、ホストコンピュータ100から供給された信号を受信する受信バッファメモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ54と、メインメモリ56と、タイマ58とを備えている。
【0032】
システムコントロ−ラ54には、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動ドライバ61と、紙送りモータ31を駆動する副走査駆動ドライバ62と、ノズル検査部40を駆動する検査部ドライバ64と、印刷ヘッド部36を駆動するヘッド駆動ドライバ66とが接続されている。紙送りモータ31は、後述するノズル吸引機構200を動作させるモータとしても使用されている。
なお、システムコントローラ54は、メインメモリ56内に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、インク吐出判定機能と、印刷ヘッドクリーニング機能とを含む種々の機能を実現している。
システムコントローラ54の各種の機能を実現するコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。ホストコンピュータ100は、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取ってプリンタ20のメインメモリ56に転送することができる。
【0033】
なお、この発明における「記録媒体」としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0034】
ホストコンピュータ100のプリンタドライバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高速印刷モード、高画質印刷モード、高精細印刷モード等)に基づいて、印刷モードに対応した印刷ヘッド部36等の印刷動作モードを規定する各種のパラメータ値を決定する。ここで、高速印刷モードとは、画質より印刷スピードを優先する印刷モードであり、高画質印刷モードとは、比較的画質を重視する印刷モードであり、高精細印刷モードとはさらに高画質の画像を求める場合に用いられる印刷モードである。これら印刷モードは高画質になるほど印刷にかかる所用時間が長くなる。
【0035】
プリンタドライバは、さらに、これらのパラメータ値に基づいて、前記印刷モードで印刷を行うための印刷データを生成して、プリンタ20に転送する。転送された印刷データは、一旦、受信バッファメモリ50に蓄えられる。プリンタ20内では、システムコントローラ54が、受信バッファメモリ50から印刷データの中から必要な情報を読み取り、これに基づいて、各ドライバに対して制御信号を送る。
【0036】
イメージバッファ52には、受信バッファメモリ50で受信された印刷データを色成分毎に分解して得られた複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッド駆動ドライバ66は、システムコントロ−ラ54からの制御信号に従って、イメージバッファ52から色成分の印刷データを読み出し、これに応じて印刷ヘッド部36に設けられた各色のノズルアレイを駆動する。
【0037】
===インク吐出検査部の構成と動作原理===
図4は、インク吐出検査手段をなすノズル検査部40の電気的な構成を示すブロック図である。ノズル検査部40は、レーザ光Lのインクによる遮蔽に応じて検出パルスを生成するインク吐出判定部41と、この検出パルスの時間的間隔とあらかじめ定められた所定の閾値(後述する)とを比較して、所定の判定を行いその結果をカウントアップする検出パルス判定部42と、カウントされた判定の集計結果に基づいて非動作ノズル(インクを正常に吐出しないノズル)を特定するノズル特定部43とを備える。
検出パルス判定部42には、タイマ45が接続されている。検出パルス判定部42は、タイマ45を使用して、インク吐出判定部41が生成したパルスの時間的間隔を計測する。
【0038】
===インク吐出判定部の構成と動作原理===
図5は、インク吐出判定部41の構成と、その判定方法の原理を示す説明図であり、印刷ヘッド部36を下面側から見ている。図5には、3つの印刷ヘッド36a、36b、36cで構成された印刷ヘッド部36と、インク吐出判定部41が備える発光部41aおよび受光部41bが描かれている。インク吐出判定部41は、発光部41aの光をインクが遮ることによってインクの吐出有無を判定する。
前記3つの印刷ヘッド36a、36b、36cには、6色分のノズルアレイが、2色分毎に分けられてそれぞれ設けられ、各色のノズルアレイは180本のノズル(インク吐出部)で構成されている。
【0039】
第1印刷ヘッド36aの下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズルアレイKと、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズルアレイCとが設けられ、第2印刷ヘッド36bの下面には、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズルアレイLと、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズルアレイLとが設けられ、第3印刷ヘッド36cの下面には、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズルアレイMと、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズルアレイYとが設けられている。
各ノズルアレイを構成する各ノズルは副走査方向SSに沿ってそれぞれ整列している。印刷時には、キャリッジ28(図1)とともに印刷ヘッド部36が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルから滴状のインクが吐出される。
発光部41aは、外径が約1mm以下の光束を射出するレーザダイオードである。発光部41aと受光部41bの向きは、レーザ光Lの進行方向が副走査方向SSからやや傾いた方向になるように調整されている。
【0040】
インク吐出判定の際には、レーザ光Lを射出しながら印刷ヘッド部36を一定速度でゆっくりと主走査方向に往復移動させ、判定対象となるノズルを順次駆動してインクを吐出させることによって判定を実行する。
図6には印刷ヘッド部36の往復走査毎の判定対象となるノズルブロックの一例を示している。この例では、印刷ヘッド部36が主走査方向に4往復する間に、全ノズルのインク吐出判定を完了する。図6に示すように、印刷ヘッド部36の最初の一方向への移動では、各印刷ヘッド36a、36b、36cのそれぞれ一方のノズルアレイ(K、L、M)のうち、#1、#5、#9、・・・、#177というように、3本置きのノズルを一つのノズルブロックとし、このノズルブロックに対してインク吐出判定を実行する。ノズルからのインク吐出を検出した場合には、次の戻り方向の移動では、同じノズルアレイのうち、#2、#6、#10、・・・、#178というように、それぞれ1本隣に位置するノズルで構成されるノズルブロックが判定対象となる。よって、2往復すると3色分のノズルアレイのすべてのノズルに対してインク吐出判定が実行される。その後同様にして、キャリッジ28が2往復することによって、すべてのノズルに対するインク吐出判定が終了する。
【0041】
このとき、キャリッジ28に搭載された印刷ヘッド部36におけるノズルアレイの配置によって、先の2往復の走査時には、往方向でブラックインクK、淡シアンインクL、濃マゼンタインクMの順に、副方向で濃マゼンタインクM、淡シアンインクL、ブラックインクKを吐出するノズルの順でインク吐出判定が実行される。後の2往復では、往方向で濃シアンインクC、淡マゼンタインクL、イエローインクYの順に、副方向でイエローインクY、淡マゼンタインクL、濃シアンインクCを吐出するノズルの順でインク吐出判定が実行される。
【0042】
===非動作ノズルアレイの特定方法===
図7及び図8は、レーザ光Lのビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。ここでは説明を容易にするために、1列のノズルアレイについて動作を説明する。図7(a)の左側には、一つのノズルアレイを示し、右側には、このノズルアレイが吐出するインクとレーザ光Lのビームを示す。
【0043】
図7の(b)(c)には、インクによるレーザ光Lの遮蔽に応じてインク吐出判定部41が生成するインク検出パルスの波形を示している。図7の状態では、♯1ノズルが吐出するインクがレーザ光Lを遮り、これに応じて6回のインク検出パルスが生成されている。図7(c)は、図7(b)の波形を拡大したものである。この図から分かるように、同一のノズルに関する複数のインク検出パルスは、インクの吐出の周期に応じた短い時間間隔tiで生じている。
【0044】
図8は、図7から少し時間が経過した後の状態を示している。図8の状態では、♯5ノズルが吐出するインクがレーザ光Lを遮っている。♯5ノズルが吐出するインクによる最初の検出パルスの立ち上がりエッジは、♯1ノズルによる最後の検出パルスの立ち下がりエッジからtn時間経てから検出される。時間tnは、異なる検査対象ノズルにより吐出されたインクに応じて生成されるインク検出パルスの時間的間隔である。この時間tnは、検査対象としてインクを吐出させるノズルの選択により自由に設定できる。この例では、♯2、♯3、♯4ノズルを検査対象から外し、♯1ノズルに隣接する検査対象ノズルとして♯5ノズルを選んでいる。このように、時間tnは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である時間tiに比較して大きく設定されており、これにより、同一のノズルが吐出したインクが異なるノズルが吐出したインクかを判別できるようになっている。なお、検査対象ノズルの選択方法の詳細については後述する。
【0045】
図9は、複数のノズルアレイに渡る信号波形を示す説明図である。図9(a)に示す信号波形は、図8(b)から、さらに少し時間が経過した後の波形をも示したものである。図9(b)は、図9(a)に示す信号波形を拡大したものである。ここで、時間tcは、ノズルアレイとノズルアレイとの間をレーザ光Lが相対的に移動する時間である。また、前述のように、時間tiは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である。時間tnは、異なる検査対象ノズルにより吐出されたインクに応じて生成されるインク検出パルスの時間的間隔である。時間tn、tcは、検査対象ノズルや検査対象ノズルアレイの選択によって設定できる。この設定の詳細については後述する。
【0046】
図10は、非動作ノズルが存在するノズルアレイを特定するための処理を示すフローチャートである。
ステップS101では、システムコントロ−ラ54からの指令を受けた主走査駆動ドライバ61が、キャリッジモータ30を駆動してキャリッジ28の主走査を開始する。本実施例のインク吐出判定では、印刷ヘッド部36を搭載したキャリッジ28を主走査方向に移動させることにより、印刷ヘッド36とインク吐出判定部41とが相対的に移動することになる。ステップS102では、レーザの照射を開始する。レーザの照射は、たとえば、印刷ヘッド部36の少なくとも一本のノズルがレーザ光Lの近傍に達したときには、インクが安定して検出できるようなタイミングで開始する。
【0047】
ステップS103では、検査対象となる複数のノズルがインクの吐出を開始する。このとき、レーザの照射が行われているときは、常時、複数のノズルからインクを吐出している。インクの吐出開始の後、レーザ光Lのビームは、印刷ヘッド部36に備えられたノズルがインクを吐出する領域に入ってくる。
ステップS104では、検出パルス判定部42は、判定した回数をカウントアップする。この判定は、インク吐出判定部41が生成する検出パルスの時間的間隔を、あらかじめ定められた閾値と比較することにより行う。この閾値については後述する。
【0048】
図11は、判定回数を集計するための処理を示すフローチャートである。ステップS201では、インク吐出判定部41が、インクによるレーザ光Lの最初の遮蔽に応じて、最初のインク検出パルスを生成する。この検出パルスは、インク吐出判定部41から検出パルス判定部42(図4)に送られる。ステップS202では、検出パルス判定部42は、このインク検出パルスの立ち下がりエッジ(図7)に応じて、タイマ45をスタートさせる。これにより、検出パルス間の時間の計測が開始される。
【0049】
ステップS203では、インク吐出判定部41が、インクによるレーザ光Lの新たな遮蔽に応じて、次のインク検出パルスを生成する。この検出パルスを受信した検出パルス判定部42は、インク検出パルスの立ち上がりエッジに応じて、タイマ45をストップさせる(S204)。これにより、最初の検出パルスの立ち下がりエッジから次の検出パルスの立ち上がりエッジ(図7)までの時間tiが計測できる。この時間tiは、同一のノズルから吐出されたインクに応じて生成された検出パルスの時間的間隔である。なお、本明細書では、タイマによる実際の計測値をtmとする。
【0050】
ステップS205では、検出パルス判定部42は、タイマにより計測された時間tmが第1の閾値t1以上か否かの第1の判定を行う。この第1の閾値t1は、連続する検出パルスが、同一のノズルによる吐出インクに応じて生成されたものであるか、あるいは異なるノズルによる吐出インクに応じて生成されたものであるかを判定する基準となる時間である。この第1の閾値t1は、常に、同一のノズルに起因する検出パルス間の時間tiより大きく、異なるノズルに起因する検出パルス間の時間tnより小さい時間となるように設定されている。
【0051】
検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第1の閾値t1より小さいときは、連続する検出パルスは同一のノズルに起因するものと判定し、ステップS212に進む。ステップS212では、タイマをリセットし、その検出パルスの立ち下がりエッジで、再びタイマをスタートさせる(ステップS202)。タイマが計測した時間tmが第1の閾値t1以上の時は、検出パルス判定部42は、異なるノズルが吐出したインクによる検出パルスと判定し、ステップS206に進む。
【0052】
ステップS206では、検出パルス判定部42は、判定結果をカウントアップする。このカウントアップした数は、連続する検出パルスが異なるノズルに起因するものであるとの判定の数なので、検査対象であって、かつ、正常に作動しているノズル数より1だけ少ない数に相当することになる。たとえば、カウントアップ数が1回のときは、2本の異なる動作ノズルが検出されていることになる。
【0053】
ステップS207では、検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上か否かの第2の判定を行う。この第2の閾値t2は、常に、同一ノズルアレイにおける異なるノズルの間の時間的間隔tn(図9)よりも大きく、かつ、異なるノズルアレイに属するノズルの間の時間的間隔tcよりも小さい時間となるように設定されている。検出パルス判定部42は、tmがt2より小さいときには、その二つの検出されたノズルの間には、非動作ノズル領域がないものと判定し、ステップS212に進む。ここで、「非動作ノズル領域」とは、検査対象ノズルが非動作ノズルである領域をいう。一方、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上の時は、ステップS208に進む。なお、タイマが計測した時間tmが第2の閾値t2以上の時は、検出された二つのノズルの間に、非動作ノズル領域またはノズルアレイとノズルアレイとの間隔のいずれかが存在していることになる。
【0054】
ステップS208では、検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以上か否かの第3の判定を行う。この第3の閾値t3は、主走査中にノズルアレイが替わったか否かを判断するためのものである。すなわち、連続する検出パルスが、同一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたものであるか、あるいは異なるノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたものであるかを判定する基準となる時間である。この第3の閾値t3は、常に、時間tc(図9)より小さい時間として設定されている。
【0055】
検出パルス判定部42は、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3より小さい時は、連続する検出パルスは同一のノズルに起因するものであり、そのノズルアレイに非動作ノズル領域が存在する旨を判定する。この判定を、非動作判定と呼ぶ。一方、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以上の時は、検出パルス判定部42は、連続する検出パルスは異なるノズルアレイに属するノズルに起因するものと判定する。この判定を、ノズルアレイ検出判定と呼ぶ。
【0056】
ステップS209では、検出パルス判定部42は、非動作ノズル領域がある旨の判定をカウントアップする。ただし、この判定で検出できるのは非動作ノズルが存在する領域の数であるため、非動作ノズルが複数本連続して存在するときに、この判定結果から直接その非動作ノズルの数を求めることはできない。
【0057】
ステップS210では、検出パルス判定部42は、別のノズルアレイに移動した旨の判定をカウントアップする。この判定の数は、異なるノズルアレイに属するノズルに起因する検出パルスであるとの判定の数なので、検出されたノズルアレイの数より1だけ少ない数に相当することになる。
また、ステップS210では、ノズル検査部40は、ステップS206でカウントアップした動作ノズルの数を、そのノズルアレイで正常に作動している検査対象ノズルとして、メインメモリ56(図4)に記憶させる。この処理は、検査部ドライバ64とシステムコントローラ54とを経由して行われる。この記憶の完了が確認されると、検出パルス判定部42は、次のノズルアレイのノズル数をカウントアップするために、ノズル数のカウントをリセットする。このようにして、ノズルアレイごとに正常に作動している検査対象ノズルをカウントアップする。
【0058】
ステップS213では、検出パルス判定部42は、検出されたノズルアレイの数と、検査対象となっているノズルアレイの数とを比較する。この結果、検出されたノズルアレイの数が検査対象となっているノズルアレイの数と一致したときは、その主走査において検査対象となっている最後のノズルアレイの検査を行っていると判断する。そして、この判断の後のステップS208では、次の検出パルスが検出されなくても、タイマが計測した時間tmが第3の閾値t3以上となった時点で判定回数の集計は終了する。そして、ステップS105(図10)に進む。一方、検出されたノズルアレイの数が検査対象となっているノズルアレイの数より少ない数のときは、ステップS212に進む。
ステップS212では、前述のようにタイマをリセットし、その検出パルスの立ち下がりエッジで、再びタイマをスタートさせる(ステップS202)。
【0059】
図11に示す判定回数の集計が終了すると、ステップS105(図10)に進む。ステップS105では、ノズル特定部43は、非動作ノズルのあるノズルアレイを決定する。この決定は、まず、
(1)「連続する検出パルスは、同一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたもの」との判定と、
(2)「検出された動作ノズルの数と検査対象ノズルの数との比較」と、
から決定できる。「連続する検出パルスが同一のノズルアレイに属するノズルが吐出したインクに応じて生成されたものである」ことは、時間tmが第3の閾値t3より小さいことで、ステップS208において判定されている。これにより、まず、ノズルアレイが特定される。「検出された動作ノズルの数と検査対象ノズルの数との比較」は、時間tmが第1の閾値t1以上(ステップS205)という判定の数と検査対象ノズル数とを比較して判断する。この結果、ステップS205で検出された動作ノズル数が検査対象ノズル数より少ないときは、その特定されたノズルアレイに非動作ノズルが存在することが分かる。
【0060】
ステップS105では、さらに、ノズル特定部43は、別の方法で非動作ノズルのあるノズルアレイを決定する。この決定は、「非動作ノズル領域がある」との非動作ノズル判定を用いる。「非動作ノズル領域がある」ことは、時間tmが第2の閾値t2以上であり(ステップS207)、第3の閾値t3より小さい(ステップS208)ことにより判定されている。これによっても、非動作ノズルアレイが存在するノズルアレイの特定が可能となっている。この結果、ノズル数の比較による上記の方法の結果と直接インクの吐出を検査するこの方法の結果との論理和を取れば、非動作ノズルの見落としを少なくすることができる。すなわち、ノズル特定部43は、少なくともいずれか一方の方法で非動作ノズルがあると判定されたら、非動作ノズルがあると決定することになる。
【0061】
図12は、判定回数の集計結果の例を示す表である。この集計結果は、複数回の主走査で得られた検査結果を集計したものである。検査対象ノズル数は、検査の対象としているすべてのノズルの数であり、この例では、印刷ヘッド部36に装備されたすべてのノズルを検査対象ノズルとしている。各表のブラック、シアン等は、各色のノズルアレイを意味する。このノズルアレイの特定は、ステップS210(図11)でカウントされた数と、あらかじめ定められているノズルアレイの検査の順序と、に基づいて行う。すなわち、印刷ヘッド36に設けられたノズルアレイの配置と、それらノズルアレイから吐出されるインク色とは予め設定されているため、キャリッジ28の走査方向をシステムコントローラ54から主走査駆動ドライバ61に送出される信号から特定することによって、非動作ノズルが検出されたノズルアレイがいずれのインク色を吐出するかを判定できる。例えば、キャリッジ28が4往復して実行されるインク吐出判定において、1往復目の最初に検出されたノズルアレイはブラックインクノズルであり、ノズルアレイが変わったことが検出される毎に、淡シアンインクノズル、濃マゼンタインクノズルと順次判定される。また、4往復目の戻り走査時には、最初に検出されたノズルアレイはイエローインクノズルであり、その後順次淡マゼンタインクノズル、濃シアンインクノズルであると判定される。
【0062】
図12(a)は、非動作ノズルがない場合に本実施例の検査方法で集計されると想定される結果である。前述のように、この例では、印刷ヘッド部36に装備されたすべてのノズルを検査対象ノズルとしているので、各ノズルアレイの検査対象ノズルの数は180本である。一方、検出された動作ノズル数もすべてのノズルアレイにおいて180本である。このように、吐出インクにより検出されたノズルの数と検査対象ノズルの数とが一致するので、非動作ノズルがないことを示している。
【0063】
非動作ノズル領域数は、いずれのノズルアレイについても0である。このことは、どのノズルアレイにも非動作ノズルが存在する領域がないことを意味する。このように、非動作ノズルの有無は、これらの二つの方法により確認することができる。
【0064】
図12(b)は、ブラックインクのノズルアレイの端部に位置するノズル(以下、端部ノズルという)でないノズルに非動作ノズルが1本あると仮定したときに、本実施例の検査方法で集計されると想定している結果である。ここで、端部ノズルとは、たとえば、図6に示した例では、イエロノズルアレイの第1グループの端部ノズルは♯1,♯177ノズルであり、このノズルアレイの第4グループの端部ノズルは♯4、♯180ノズルである。
【0065】
図12(b)に示した例では、ブラックインクのノズルアレイにおいて検出されたノズル数が、検査対象ノズル数より1本だけ少ない。また、検出された非動作ノズル領域数も、ブラックのノズルアレイについては一カ所である。このように、一方では、ブラックのノズルアレイに非動作ノズルが1本あることを示し、他方では非動作ノズルがある領域が一カ所にあることを示しており、整合がとれている。
【0066】
図12(c)は、シアンインクのノズルアレイの端部ノズルに非動作ノズルが1本あると仮定した場合に本実施例の検査方法で集計されると想定される結果である。この例では、シアンインクのノズルアレイにおいて、図12(b)の列と同様に、検出された動作ノズル数が検査対象ノズル数より1本だけ少ない。しかし非動作ノズル領域は検出されていない。このように、一方では、シアンインクのノズルアレイに非動作ノズルがあることを示し、端部ノズルでないノズルには非動作ノズルがないことを示している。
【0067】
以上説明したように、吐出されるインクの間隔を測定することによって非動作ノズルを有するノズルアレイが検出されるとともに、検出ノズル数(検出された動作ノズル数)と検査対象ノズル数とを比較することによって、各ノズルアレイが有する非動作ノズルの数を検出できる。すなわち、非動作ノズルの数をインク色に対応させて検出することができる。
【0068】
さらに、全部のノズルの検査に先立って、端部ノズルの動作をあらかじめ確認しておくのが好ましい。こうすれば、端部ノズルについても2重に動作を確認できることになるので、検出精度がさらに向上するからである。なお、端部ノズルの動作の確認は、端部ノズルのみにインクを吐出させて、動作ノズルを検出し、その集計結果とその端部ノズルの数が一致することで可能である。
ここで、非動作ノズルを含むノズルアレイの特定方法の一例を示したが、非動作ノズルを含むノズルアレイが特定できる方法であれば、上述の方法に限るものではない。
【0069】
===ノズルクリーニング===
次に、プリンタ20におけるノズルのクリーニング機構をなす、ノズル吸引機構200について説明する。
【0070】
図13は、ノズル吸引機構200の構成を示す概念図である、ノズル吸引機構200は、ヘッドキャップ210と、ホース220a〜220fと、ポンプローラ230a〜230fとを備えている。なお、ホース220a〜220f、ポンプローラ230a〜230fの構成や動作は、同様であるため、ホース220cおよびポンプローラ230cによって説明し、重複する記載及び図示は省略する。ヘッドキャップ210は、図15に示すようにその内部空間が6つの吸引室Va〜Vfに区画されている。そして、ヘッドキャップ210が上昇すると、各印刷ヘッド部36a、36b、36cの下面にそれぞれ密着し、吸引室VaはノズルアレイKを、吸引室VbはノズルアレイCを、吸引室VcはノズルアレイLを、吸引室VdはノズルアレイLを、吸引室VeはノズルアレイMを、吸引室VfはノズルアレイYを覆う閉塞空間を形成する。各吸引室Va〜Vfには、それぞれホース220a〜220fが接続されている。
【0071】
ポンプローラ230cは、周縁部近傍に2つの小ローラ232、234を有している。これら2つのローラ232、234の周囲には、ホース220cが巻回されている。紙送りモータ31に駆動されてポンプローラ230cが矢印方向に回転すると、小ローラ232、242によってホース220c内の空気が押され、これによってヘッドキャップ210内の閉塞空間が排気される。この結果、印刷ヘッド部36の各ノズルからインクが吸引され、ホース220cを介して図示しない廃インク排出部に排出される。また、ノズルの先端に存在するインクが排出されると、中継タンク82(図1)側から新しいインクがノズル内に供給される。このように、ノズルアレイ毎、すなわちノズルアレイK、ノズルアレイC、ノズルアレイL、ノズルアレイL、ノズルアレイM、ノズルアレイY毎にそれぞれ吸引が実行可能である。
【0072】
===クリーニングシーケンス===
図14は、本発明に係るクリーニング装置の動作シーケンスの第一実施形態を示すフローチャートである。ユーザにより印刷モードが指定されて印刷指令信号がホストコンピュータ100を介して入力され、印刷動作が実行されるとともに、所定の時間間隔でホストコンピュータ100が備えるプリンタコントローラからのクリーニング指示信号に基づいて、印刷ヘッド部36をクリーニングするか否かの判定(以下、要否判定という)をした後に必要に応じて、クリーニングする。このプリンタにおける要否判定は、指定された印刷モード、非動作ノズルを有するノズルアレイのインク色、そのインク色における非動作ノズルの数に基づいて決定され、その判定基準としての閾値が図15のように設定されデータベースに記憶されている。ここでは、ドット抜けが発生しても画像への影響が少ないイエローインクと、その他の色のインクとに分けて許容する非動作ノズルの数を閾値として設定し、高速印刷モードで印刷する場合のクリーニングシーケンスについて説明する。図15において閾値がTYPE1、TYPE2の2つのタイプが設けられているが、TYPE2は高精細印刷モードにおけるインク吐出密度が高いことに伴い、高画質印刷モードよりドット抜けが目立ちにくいことを考慮した設定であり、いずれのタイプを選択しても構わない。
【0073】
ホストコンピュータ100からの印刷指令信号を受信すると、印刷動作が実行されるとともに、ホストコンピュータ100が備えるタイマによって時間が計測され、一定の時間が経過する毎にクリーニング指示信号がプリンタに送信される(S301)。システムコントローラ54がクリーニング指示信号を受信すると、設定された印刷モード(S302)に対応するインク吐出判定が、インク吐出判定部41によって実行される(S308)。インク吐出判定によって非動作ノズルが検出されない場合には、印刷動作が継続され(S316)、検出された場合には、システムコントローラ54は非動作ノズルをカウントするとともに、その非動作ノズルを有するノズルアレイのインク色を判定する(S309)。このとき、検出された非動作ノズルがイエローノズルであり、そのイエローノズルの非動作ノズルの数が3本以上である場合、または、検出された非動作ノズルがイエローノズル以外の色のノズルであり、いずれかの色のノズルアレイが有する非動作ノズルの数が2本以上である場合に、その非動作ノズルを有するノズルアレイをクリーニングする(S311、S313)。すなわち、イエローノズルに対しては、非動作ノズルが2本以下、その他の色のノズルに対しては非動作ノズルが1本以下であればクリーニングすることなく印刷動作を継続する(S316)。
【0074】
高画質印刷モードの場合には、イエローノズルに対し許容される非動作ノズルの数が1本になり、イエロー以外のノズルに対しては許容されない。また、高精細印刷モードの場合には、インク色によらず非動作ノズルを有することは許容されないので、インク吐出判定部41によって非動作ノズルが検出されると(S314)、そのノズルを有するノズルアレイがクリーニングされる(S315)。
【0075】
このクリーニング装置によれば、印刷スピードが画質より優先される高速印刷モードでは、非動作ノズルの許容数が高画質印刷モード等より大きく設定されているため、高画質印刷モード等に比べてノズルをクリーニングする回数が低減される可能性が高い。このため、クリーニングによる時間の浪費が抑えられて、短時間で印刷することができる。
【0076】
また、画質への影響度の小さいイエローインクの非動作ノズルの許容数を、画質への影響度が大きなその他のインク色に対する非動作ノズルの許容数より大きく設定したので、インク色に関係なく単に非動作ノズルの数のみでクリーニングの要否判定をする場合に比べ、要求される画質を保ったままで、より早く印刷することができる。
【0077】
上記第1実施形態では、クリーニングするか否かの判定の閾値を、印刷モードに応じた非動作ノズルの本数としたが、単にインクの色やインクの濃度に応じた非動作ノズルの本数としてもよい。即ち、インクが吐出されないノズルがあっても画像に影響しにくいイエローインク、淡シアンインク、淡マゼンタインクに対しては非動作ノズルの許容本数を大きく設定することによって、クリーニング回数を低減し、時間の浪費を防ぐことが可能となる。また、ノズルが列状に配置されたノズルアレイ毎にインクの色が設定されている場合や、そのノズルアレイによってインクの濃度が異なる場合などには、許容出される非動作ノズルの本数をノズルアレイ毎に設定してもよい。
また、上記第1実施形態では、全体としてのクリーニング回数が減少するため、吸引クリーニングを行うことによって良好なノズルを逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。
【0078】
<<<第2実施形態>>>
本実施形態では、ノズルからインクを吐出しているにも拘わらず、ノズルの先端にインクが固化したり、異物が付着することによってインクが吐出目標位置から外れた位置に吐出され(以下、飛行曲がりという)、非動作ノズルと誤検知されてノズルがクリーニングされることを防止し、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が許容ズレ量以下である場合にはクリーニングしないというものである。本実施形態の全体的な概略構成は前述の第1実施形態の構成とほぼ同じであり、よって同一の部材には同一の符号を付して、その相違点についてのみ説明する。
【0079】
===飛行曲がりによるズレ量の検出===
飛行曲がりの検出は、インク吐出状態検査手段をなすインク吐出判定部41及び検出パルス判定部42によって行われる。システムコントロ−ラ54からの指令を受けて印刷ヘッド部36を搭載したキャリッジ28を主走査方向に移動させつつノズルからインクを吐出させ、インク吐出判定部41のレーザ光Lのビームをインクが遮ることによって生成される検出パルスの時間的間隔を、あらかじめ定められた閾値と、検出パルス判定部42によって比較することにより行うことは、前述のノズルアレイ検出判定と同様である。
【0080】
図16はレーザ光Lのビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図であり、図16(a)は、吐出目標位置にインクが吐出された場合の信号波形を示し、図16(b)は飛行曲がりが発生しているときの信号波形を示している。
図16(b)に示すような飛行曲がりが発生すると、タイマにより計測された時間tm、すなわち検出パルスの立ち下がりエッジから次の検出パルスの立ち上がりエッジまでの時間が、吐出目標位置にインクが吐出された場合の時間間隔tnよりΔtだけ長く(短く)なる。この時間間隔Δtは、吐出されたインクの吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量を時間として示している。このズレ量はキャリッジの走査速度に基づいて距離に換算され、後述する許容ズレ量と検出パルス判定部42によって比較される。このズレ量が許容ズレ量より大きくなると印刷ヘッド部36をクリーニングする。
【0081】
===クリーニングシーケンス===
図17は、本発明に係るクリーニング装置の動作シーケンスの第二実施形態を示すフローチャートである。このプリンタにおけるクリーニングの要否判定は、指定された印刷モード、飛行曲がりが発生するノズルを有するノズルアレイのインク色、特定のインク色におけるズレ量に基づいて決定され、その判定基準としての許容ズレ量が図18のように設定されデータベースに記憶されている。ここでは、許容ズレ量を、各印刷モードにおいて要求される画質を保つために許容されると判定される距離として示している。また、第1実施形態と同様にドット抜けが発生しても画像への影響が少ないイエローインクと、その他の色のインクとに分けて許容ズレ量を設定し、高速印刷モードで印刷する場合のクリーニングシーケンスについて説明する。
【0082】
ホストコンピュータ100からの印刷指令信号を受信して印刷動作が実行され、一定の時間が経過する毎にクリーニング指示信号がプリンタに送信される(S401)。システムコントローラ54がクリーニング指示信号を受信すると、設定された印刷モードが特定され(S402)、インク吐出判定部41によって検出パルスが生成され、この検出パルスの時間間隔と正常な時間間隔tnとが検出パルス判定部42で比較され、このこの結果に基づいてインクの飛行曲がりが発生しているノズルアレイが特定される(S409)。インク吐出判定によって飛行曲がりが発生しているノズルが検出されない場合には、印刷動作が継続され(S418)、検出された場合には、システムコントローラ54は飛行曲がりが発生しているノズルをカウントするとともに、その飛行曲がりが発生しているノズルを有するノズルアレイのインク色を判定する(S410)。このとき、検出された飛行曲がりが発生しているノズルがイエローノズルであり、そのイエローノズルの飛行曲がりが発生しているノズルから吐出されたインクのズレ量が100μmより大きい場合、または、検出された飛行曲がりが発生しているノズルがイエローノズル以外の色のノズルであり、いずれかの色のノズルアレイに飛行曲がりが発生しているノズルから吐出されたインクのズレ量が70μmより大きい場合に、その飛行曲がりが発生しているノズルを有するノズルアレイをクリーニングする(S412、S414)。すなわち、イエローノズルに対しては、ズレ量が100μm以下、その他の色のノズルに対してはズレ量が70μm以下あればクリーニングすることなく印刷動作を継続する(S418)。
【0083】
高画質印刷モードの場合に、イエローノズルに対する許容ズレ量が70μm以下、その他の色のノズルに対しては許容ズレ量が35μm以下になる。また、高精細印刷モードの場合には、飛行曲がりを許容せず、インク吐出判定部41によって35μmより大きなズレ量の飛行曲がりが発生しているノズルが検出されると、インク色にかかわらずそのノズルアレイがクリーニングされる。ここで、高精細印刷モードであっても許容ズレ量を35μmとしたのは、部品精度や組み立て精度等によって発生する、吐出目標位置と実吐出位置とのズレ量を考慮したためである。
【0084】
このクリーニング装置によれば、画像に影響しないレベルの飛行曲がりが発生してもその都度ノズルをクリーニングしないので、要求される画質レベルの画像をより早く出力することができる。
【0085】
上記第2実施形態では、クリーニングするか否かの判定の閾値を、印刷モードに応じた許容ズレ量としたが、単にインクの色やインクの濃度に応じた許容ズレ量としてもよい。即ち、インクが吐出されないノズルがあっても画像に影響しにくいイエローインク、淡シアンインク、淡マゼンタインクに対しては許容ズレ量を大きく設定することによって、クリーニング回数を低減し、時間の浪費を防ぐことが可能となる。また、ノズルが列状に配置されたノズルアレイ毎にインクの色が設定されている場合や、そのノズルアレイによってインクの濃度が異なる場合などには、前記許容ズレ量をノズルアレイ毎に設定してもよい。
【0086】
また、上記第2実施形態では、全体としてのクリーニング回数が減少するため、吸引クリーニングを行うことによって良好なノズルを逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となる。
【0087】
===その他===
上記第1実施形態及び第2実施形態においてクリーニングの要否判定の閾値を、非動作ノズルの本数及び飛行曲がりによるズレ量のいずれかとした例を示したが、非動作ノズルの本数と及び飛行曲がりによるズレ量とを組み合わせてクリーニングの要否判定をしてもよい。例えば、高速印刷モードにおいて、イエローインクを吐出するノズルアレイで非動作ノズルが3本以上あるとノズル検査部40によって検出されるか、又は、飛行曲がりによるズレ量が100μmより大きいと、インク吐出判定部41及び検出パルス判定部42によって判定された場合には、印刷ヘッド部36をクリーニングするとしてもよいし、インク吐出判定部41及び検出パルス判定部42によって、許容ズレ量を超える飛行曲がりが発生するノズルが検出された場合に、検出されたノズルの本数も非動作ノズルとして検出パルス判定部42でカウントアップすることとし、印刷モードやインク色に対応させた閾値を設定してもよい。また、クリーニングの要否判定に用いる項目としては、非動作ノズルの数及び飛行曲がりによるズレ量に限らず、印刷媒体の種類等でも構わない。さらに、各ノズルアレイにおいては、先頭ノズル、後端のズル、それらの間に位置する中間ノズル、のいずれかによって目詰まりのしやすさが異なるため、このようなノズルアレイにおけるノズルの位置に応じて閾値を設定してもよい。また、インクの特性は、インクが使用される環境によって変化するため、環境に応じて閾値を設定することが望ましい。
【0088】
また、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0089】
また、被印刷体として印刷紙を例にとって説明したが、被印刷体として、フィルム、布、金属薄板等を用いてもよい。
【0090】
また、コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続される表示装置と、前記コンピュータ本体に接続される前述の実施形態に係るプリンタと、必要に応じて備えられるマウスやキーボード等の入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置を有するコンピュータシステムも実現可能であり、このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0091】
前述の実施形態に係るプリンタに、コンピュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置がそれぞれ有する機能又は機構の一部を持たせてもよい。例えば、プリンタが、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部を備える構成としてもよい。
【0092】
上記実施の形態では、クリーニング装置をカラーインクジェットプリンタに備えた例を示したが、被印刷体に印刷処理できる装置であれば、これに限ることなく、例えば、モノクロインクジェットプリンタ、ファクシミリ、読み取り手段を備えた複写装置等に適用してもよい。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、印刷ヘッドの無用なクリーニングを排除して、吸引クリーニングを行うことによって良好なノズルを逆に詰まらせてしまう危険性を削減することが可能となるクリーニング装置、このクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタ、前記クリーニング装置にクリーニングさせるためのコンピュータプログラム、コンピュータシステム等を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の一形態に係るカラーインクジェットプリンタの主要な構成を示す図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタを含むコンピュータシステムの全体構成を示す説明図である。
【図3】カラーインクジェットプリンタの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】ノズル検査部の電気的な構成を示すブロック図である。
【図5】インク吐出判定部の構成とその判定方法の原理を示す説明図である。
【図6】印刷ヘッド部の往復走査毎の判定対象となるノズルブロックの一例を示している。
【図7】#1のノズルからレーザ光のビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。
【図8】#5のノズルからレーザ光のビーム内に吐出されるインクと、それを検出する信号波形を示す説明図である。
【図9】複数のノズルアレイにわたる信号波形を示す説明図である。
【図10】非動作ノズルが存在するノズルアレイを特定するための処理を示すフローチャートである。
【図11】判定回数を集計するための処理を示すフローチャートである。
【図12】判定回数の集計結果の例を示す表である。
【図13】ノズル吸引機構を示す斜視図である。
【図14】第1実施形態のクリーニングシーケンスを示すフローチャートである。
【図15】第1実施形態に用いる閾値を説明する表である。
【図16】飛行曲がりの発生した場合のインクを検出する信号波形を示す説明図である。
【図17】第2実施形態のクリーニングシーケンスを示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態に用いる許容ズレ量を説明する表である。
【符号の説明】
20 カラーインクジェットプリンタ 22 紙スタッカ
24 紙送りローラ 26 プラテン版
28 キャリッジ 30 キャリッジモータ
32 タイミングベルト 34 ガイドレール
36 印刷ヘッド部 36a 第1印刷ヘッド
36b 第2印刷ヘッド 36c 第3印刷ヘッド
40 ノズル検査部 41 インク吐出判定部
41a 発光部 41b 受光部
42 検出パルス判定部 43 ノズル特定部
46 廃インク受け 50 受信バッファメモリ
52 イメージバッファ 54 システムコントローラ
56 メインメモリ 58 タイマ
61 主走査駆動ドライバ 62 副走査駆動ドライバ
64 検査部ドライバ 70 操作パネル
82 中継タンク 82a チューブ
100 ホストコンピュータ
200 ノズル吸引機構
210 ヘッドキャップ
220a,220b,220c,220d,220e,220f ホース
230b ポンプローラ
232,234 小ローラ

Claims (20)

  1. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1に記載のクリーニング装置において、
    前記インク吐出検査手段は、インクを吐出しない非動作インク吐出部の数を検出し、前記閾値は前記動作モードに応じて許容される非動作インク吐出部の数に基づいて設定されることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項2に記載のクリーニング装置において、
    前記インク吐出部は、複数のインク色に対応してそれぞれ設けられ、前記閾値は前記動作モードとインク色とに応じて許容される非動作インク吐出部の数に基づいて設定されることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1に記載のクリーニング装置において、
    前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を前記動作モードに応じて設定し、前記インク吐出検査手段は、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きい場合に、該インク吐出部をインクを吐出しない非動作インク吐出部と判定することを特徴とするクリーニング装置。
  5. 媒体に互いに異なる色のインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インクの色に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニング装置。
  6. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インクの濃度に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニング装置。
  7. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、この列に応じた閾値を設定し、この閾値と前記インク吐出検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするクリーニング装置。
  8. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  9. 請求項8に記載のクリーニング装置において、
    前記インク吐出部は、複数のインク色に対応してそれぞれ設けられ、前記許容ズレ量は前記動作モードとインク色とに応じて設定されることを特徴とするクリーニング装置。
  10. 媒体に互いに異なる色のインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記インクの色に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  11. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記前記インクの濃度に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  12. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置において、
    前記インク吐出部は複数の列をなして配置されており、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、前記列に応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングすることを特徴とするクリーニング装置。
  13. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタにおいて、
    前記クリーニング装置は、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  14. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を備えたインクジェットプリンタにおいて、
    前記クリーニング装置は、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定した場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングすることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  15. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置に、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定された閾値と前記検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定してクリーニングさせるためのコンピュータプログラム。
  16. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置に、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定された許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングさせることを特徴とするコンピュータプログラム。
  17. コンピュータ本体、このコンピュータ本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、この閾値と前記検査手段の検査結果とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定するクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体に接続されるプリンタ、を備えたことを特徴とするコンピュータシステム。
  18. コンピュータ本体、このコンピュータ本体に接続される表示装置、及び、媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出状態検査手段の検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を有し、前記コンピュータ本体に接続されるプリンタ、を備えたことを特徴とするコンピュータシステム。
  19. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出有無を検査するインク吐出検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法において、
    形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じた閾値を設定し、前記インク吐出検査手段によりインク吐出有無を検査するステップと、この検査結果と前記閾値とに基づいて、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするか否かを決定するステップとを有することを特徴とするクリーニング方法。
  20. 媒体にインクを吐出して画像を形成する複数のインク吐出部のインク吐出状態を検査するインク吐出状態検査手段を備え、前記インク吐出部を吸引してクリーニングするクリーニング装置を用いたクリーニング方法において、
    前記インク吐出部から吐出されるインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置の許容ズレ量を、形成される前記画像の画質に対応したインク吐出部の動作モードに応じて設定し、前記インク吐出検査手段によりインク吐出有無を検査するステップと、この検査結果に基づいて、インク吐出部から吐出されたインクの、吐出目標位置に対する実吐出位置のズレ量が前記許容ズレ量より大きいと判定された場合に、該インク吐出部を吸引してクリーニングするステップとを有することを特徴とするクリーニング方法。
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