JP3956969B2 - 印刷ヘッドと検査部とを相対的に移動させながら行う不動作ノズルの検出 - Google Patents

印刷ヘッドと検査部とを相対的に移動させながら行う不動作ノズルの検出 Download PDF

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この発明は、インク滴を吐出することによって印刷を行う技術に関する。
インクジェット記録装置は、インクジェット式印刷ヘッドからインク滴を吐出させ、印刷媒体の表面にドット記録することにより、文字、図形等を形成するものである。このインクジェット式印刷ヘッドは、微細なノズルと、ノズルに連結するインクが充填された圧力室と、圧力室に圧力を加える圧力発生部とを備えている。
以前から、インクジェット記録装置において課題とされているものの一つに、この微細なノズルにごみが混入したり、圧力室内に気泡が混入したりすることに起因するドット抜けがある。この課題を解決する対策としては以下のものが考えられる。
(1)ごみ、気泡等の混入をなくす
(2)各ノズルからのインク滴の吐出の有無を検査し、クリーニングなどで回復させる。
対策(1)については、メカニズム、構造等を工夫することで、ある程度の信頼性は確保できるが、ドット抜けを完全に防止するのは困難である。またインクを供給するインクタンクを交換する場合に、気泡等の混入は避けきれるものではない。このような背景から対策(2)を達成する技術の必要性が高まっている。
特開平10−193643号公報
この発明は、従来技術における上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、各ノズルからのインク滴の吐出の有無を効率よく検査する技術を提供することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下のような印刷装置を対象としてノズルのインク滴の吐出検査を行う。なお、以下では、インク滴の吐出検査を「ドット抜け検査」とも表記する。本発明が対象とするのは、インク滴を吐出して印刷を行う印刷装置であって、インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を射出する発光部と、発光部から射出された光を受ける受光部とを有し、光がインク滴によって遮られるか否かに応じてノズルの動作を確認する検査部と、印刷ヘッドと検査部とのうちの少なくとも一方を移動させることによって、印刷ヘッドと検査部とを相対的に移動させる送り機構と、を備える印刷装置である。そして、印刷ヘッドと検査部とを相対的に移動させている間に複数のノズルの少なくとも一部のノズルに関して検査を実行する。
このような態様とすれば、検査部と印刷ヘッドを停止させた状態で一回一回吐出検査を行う場合に比べて、複数のノズルについて迅速に吐出検査を行うことができ、吐出検査に費やす時間を短くすることができる。また、複数のノズルの吐出検査のために検査部または印刷ヘッドの送りと停止を繰り返す場合には、送りと停止を繰り返しによって機械的な誤差が増大してしまうおそれがある。しかし、この態様においては、検査部または印刷ヘッドを送りながら複数のノズルの吐出検査を行ってるため、そのような問題は生じない。
なお、印刷ヘッドと光検出部との相対的な移動は、一定速度で実行されることが好ましい。このような態様とすれば、インク滴の吐出検査においてインク滴が光を横切るはずの時間を容易に予測することができる。
また、複数のノズルが、所定の配列方向に沿って一定のピッチで配列された一つ以上のノズル列で構成されている場合には、配列方向に対して角度Θ(Θは、0より大きく180未満の数)を有する方向に進む光を射出させ、印刷ヘッドと検査部とを相対的に一定速度で移動させている間に光に向かってインク滴の吐出を行うことが好ましい。
この態様においては、印刷ヘッドまたは検査部を移動させることで、ノズルの列とその列に対して所定の角度Θをなす光が相対的にすれ違うこととなる。ノズルの列の方向と光の光軸とが同じ方向である場合は、1列の分のノズルは一度に光の光路と交差することとなるが、本態様においては、光軸が列に対して所定の角度をなすため、列内の各ノズルは順に光の光路と交差することとなる。よって、各ノズルについて、順に吐出検査を行うことができる。
また、吐出検査において、特定の一つのノズル列の一端のノズルから吐出したインク滴が光と交差してから、特定の一つのノズル列の他端のノズルから吐出したインク滴が光と交差するまで、特定の一つのノズル列の全てのノズルからインク滴を順次吐出させることが好ましく、さらに、次の条件を満たすことが好ましい。すなわち、配列方向に沿ったノズル間隔をD、発光部が射出する光の幅をLa、印刷ヘッドと検査部の相対的な移動速度をCRV、インク滴の吐出の周波数をFとしたとき、
sinΘ≧La/D、CRV/F≦La/cosΘ
の関係を満たすことが好ましい。 さらには、
sinΘ>La/D、CRV/F≦La/cosΘ
の関係を満たすことがより好ましい。
なお、複数のノズルが、複数のノズル列で構成されている場合には、ノズル列の間隔をLD、各ノズル列のノズル数をNとしたとき、
tanΘ≦LD/(D×(N−1))
の関係を満たすことが好ましい。さらには、
tanΘ<LD/(D×(N−1))
の関係を満たすことがより好ましい。
また、さらに、複数のノズルを複数の検査グループに分類し、印刷ヘッドと検査部とが所定の方向に沿った相対的な移動を1回完了する間に、複数の検査グループの中の一つを検査できるように、検査対象となる検査グループを選択することが好ましい。
こうすれば、1回の移動で印刷ヘッドの全ノズルを検査することが不可能な場合や、1回の移動で全ノズルを検査すると検査精度が低下するような場合にも、検査を精度よく実行することが可能である。また、この態様においては、ノズルを複数の検査グループに分けて順次検査を行うこととしているので、ノズルの吐出検査に要する時間を細かく分けることができ、一度にまとまった時間を必要としない。そして、必要に応じて各検査グループの吐出検査の合間に他の作業を行うことができる。
なお、同一の検査グループに属する複数のノズルについては、二つ以上のノズルから吐出されるインク滴が、発光部から射出される光を同時に遮ることがないように、複数のノズルを分類することが好ましい。この態様においては、印刷ヘッドまたは検査部を1回送れば、一つの検査グループに含まれる各ノズルについてインク滴の吐出検査を行うことができる。
また、複数のノズルは、複数のノズル列で構成されている場合には、複数の検査グループのそれぞれが、複数のノズル列の中の少なくとも一つのノズル列の中からn個(nは2以上の整数)に1個の一定の割合で周期的に選択されたノズルを含むように、複数のノズルを分類することが好ましい。なお、この「検査グループ」は、印刷ヘッド上のすべてのノズル列に、構成要素であるノズルを有している必要はない。
このような態様においては、検査グループ内の隣接するノズルは間隔があいている。このため、発光部が射出する光の幅がノズルピッチに対して太い場合にも、検査グループの吐出検査において隣接する二つのノズルのインク滴を混同してしまう可能性が低く、吐出検査において誤検出をする可能性が低い。
なお、複数の検査グループのそれぞれを構成するノズルを、さらに、複数のノズルの列の中のm列(mは2以上の整数)に1列の一定の割合で周期的に選択されたノズル列の中から選択することが好ましい。ここで、「検査グループ」は、条件を満たすノズル列について、その列に含まれるすべてのノズルを構成要素として有する必要はない。
光軸の傾きがノズル列間隔に対して大きい場合には、ある列の末尾のノズルのインク滴の軌跡に光がかかっているときに、同時に隣の列のノズルのインク滴の軌跡に光がかかってしまうことがある。しかし、上記のような態様においては、検査グループ内の隣接するノズル列は、互いの間隔があいている。このため、検査グループの吐出検査において隣接する二つの列のノズルのインク滴を混同してしまう可能性が低く、誤検出をする可能性が低い。
また、複数の検査グループに、検査の実行順序に対応する互いに異なる優先順位を割り当て、優先順位が高い検査グループほど多くのノズルを含むように、複数のノズルを分類することもできる。上記のようにすれば、ノズルを、例えばn個に1個の割合で選択してn個のグループに分類するように、均等にグループに分類した場合に比べて、検査グループの数を少なくすることができる場合がある。
印刷ヘッドが、送り機構によって駆動されて主走査方向に沿って双方向に移動する場合には、印刷ヘッドの主走査方向の移動可能な範囲が、印刷ヘッドがノズルからインク滴を吐出して印刷媒体に印刷を行う印刷領域と、インク滴の吐出検査と複数のノズルのフラッシングとを行うための調整領域と、を有するものとしたときに、以下のようにすることが好ましい。すなわち、印刷ヘッドが印刷領域で印刷を実行した後に調整領域に到達した時点であって印刷ヘッドが調整領域から印刷領域に戻る前に、調整領域において、フラッシングを行う前の時点で吐出検査を実行する。
このような態様においては、フラッシングの後、吐出検査を行わずに、印刷を行うことができる。そのため、吐出検査による時間経過によってインクの粘度が増加してインクが出にくくなり、飛行曲がりなどを引き起こす可能性が低い。
また、印刷ヘッドが印刷領域で印刷を実行した後に調整領域に到達した時点であって印刷ヘッドが調整領域から印刷領域に戻る前に、調整領域において、主走査の往路と復路の二つの行路でそれぞれ検査グループについて吐出検査を実行することが好ましい。
この態様においては、印刷領域での印刷の合間に、往路と復路でそれぞれ検査グループごとの吐出検査を行うことができる。よって、短い周期で各ノズルの吐出検査を行うことができ、検査の合間に発生するインク滴の吐出不良によって印刷結果の画質を落とす可能性が低い。
印刷領域における主走査の往路と復路の二つの行路のうちいずれか一方においては印刷を実行せず、他方の行路に比べて印刷ヘッドを高速で送る場合には、印刷ヘッドが高速で送られる行路において吐出検査を実行するときには、吐出検査の前に、印刷ヘッドの送り速さを、吐出検査に適した速さに減速することが好ましい。
このような態様とすれば、印刷を行わない行路においては、高速に印刷ヘッドを送ることで印刷に要する時間を短くすることができ、吐出検査の際には印刷ヘッドの送りを遅くして、吐出検査に必要な精度を確保することができる。
なお、本発明は、以下に示すような種々の態様で実現することが可能である。
(1)印刷装置。印刷制御装置。
(2)印刷方法。印刷制御方法。
(3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラム。
(4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体。
(5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
以下では、本発明の実施の形態を次のように分けて順次説明する。
A:第1実施例:
B:第2実施例:
C:第3実施例:
D:第4実施例:
E:変形例:
A.第1実施例:
図1に本発明の一実施例を示す。701はインクジェット式印刷ヘッド、702〜704はインクジェット式印刷ヘッド701を主走査方向に移動する印刷ヘッド移動手段を示し、702はモーター、703はモーター702及び、インクジェット式印刷ヘッド701に連結されるガーターベルト、704はガイドローラ、705は紙搬送手段であるプラテンローラ、706はガイドフレーム、707は発光手段である発光装置、708は発光装置707に対向した位置に配置する受光手段である受光装置、尚、図中一点破線は発光装置より発光される光束の通路を示す、709は廃インク受け、710は記録紙、711はインク滴吐出制御手段である吐出制御回路、712はモーター702の駆動回路である。
記録紙710に文字、図形を記録する時には、モーター702を駆動し、インクジェット式印刷ヘッド701を主走査方向に移動、所定位置に移動後、吐出制御回路711により、印刷データがインクジェット式印刷ヘッドに送られ、記録紙710にインク滴を吐出しドットを形成、順次インクジェット式印刷ヘッド701は主走査方向に移動し記録を行なう。主走査方向の印刷が終了すると、プラテンローラ705が図示されないモータ及び制御回路により所定量回転し、記録紙710を副走査方向に移動する。以上の動作を繰り返し行なうことにより、記録紙710に文字、図形等形成する。
図2はインクジェット式印刷ヘッドのノズル配置図である。720はノズルで、本実施例ではノズル数6で示し、各ノズルの間隔はD[μm]である。
図3は図1を上から見た図である。730は発光装置707から発光される光束で、図に示すように、La[μm]の幅を有する。図中、破線は図2で示したインクジェット式印刷ヘッド701のノズル配列の平行線である。光束730はこの破線に対し、Θの角度を有する。
図4、5、6を用いて本発明の検出方法を説明する。図4は本実施例のインク滴を検出する回路ブロック図、図5は検出のフローチャート、図6はタイムチャートである。図4の740は制御回路、741は不良吐出を判定する判定回路、742は受光装置708から出力される検出信号を一定周期でサンプリングするサンプリング回路、743は時間を計測するタイマーである。図5のフローチャートに従い説明する。制御回路740は駆動回路712により、図3に示すようにガイドフレーム706と光束730の間に位置するインクジェット式印刷ヘッド701の主走査方向への移動を開始する。
図7〜10はインクジェット式印刷ヘッド701の光束730に対する位置関係を説明する図である。図7の位置にインクジェット式印刷ヘッド701が位置すると制御回路740は、吐出制御回路711によりインクジェット式印刷ヘッド701のすべてのノズルからインク滴を吐出する。この図7の位置は、記録に必要とするすべてのノズルの内、光束730を最初に通過するノズル、つまり図7では#6ノズルが光束に充分かからない位置にあらかじめ設定してある。同時に制御回路740はタイマー743を動作させ、時間を計測しはじめる。
更にインクジェット式印刷ヘッド701が主走査方向の移動を行ない、図8の位置に移動すると、#6ノズルから吐出されたインク滴が光束730を通過する。この時、受光装置708は光束730を遮断するものがない時に比べ、光量が落ちるため、受光装置708から出力される検出信号(図6)の#6ノズル通過時に示す出力変動がある。サンプリング回路742は、図6の波形整形後の検出信号に示す様に検出信号を波形整形し、更にこの検出信号の出力変動により、サンプリング回路742は、図6のサンプリング信号に示すようなタイミングでサンプリングを開始する。
判定回路741はサンプリング回路742が動作開始と同時に、判定回路741に内蔵される吐出ノズルカウントレジスタNに1を記憶する。
更にインクジェット式印刷ヘッド701が主走査方向の移動を行ない、図9の位置に移動すると、#5ノズルから吐出されたインク滴が光束730を通過する。#6ノズルが通過した時同様、受光装置708は光束730を遮断するものがない時に比べ、光量が落ちるため、受光装置708から出力される検出信号(図6)の#5ノズル通過時に示す出力変動がある。サンプリング回路742は、図6のサンプリング信号に示すタイミングでサンプリングを行なう。判定回路741は吐出ノズルカウントレジスタNに1を加えた値、つまりこの場合2を記憶する。
更にインクジェット式印刷ヘッド701が主走査方向の移動を行ない、順次#4ノズル、#3ノズル、#2ノズルを検出し、図10に示す#1ノズルを検出する。
#1ノズルの検出が終了し、吐出ノズルカウントレジスタNの値がノズル数と同じ、6になった場合は検出に連続して印刷を開始する。仮に#3ノズルが不吐出の場合、吐出ノズルカウントレジスタNは5にしかならない。吐出ノズルカウントレジスタNがノズル数と等しくなく、かつ#1ノズルの検出後、判定回路741はタイマー743の出力により、あらかじめ設定したすべてのノズルが通過するのに充分な時間を超える場合、不吐出ノズルがあると判断し、主走査方向への移動を止め、ノズルの回復に必要な動作を開始する。また全ノズルが不吐出の場合も、タイマー743により、判定回路741は不吐出を判定できる。
本実施例ではインクジェット式印刷ヘッド701が移動中に検出を行なうため、光束730の角度をノズル配列方向に対しΘの角度だけ傾けたが、このΘについて説明する。隣接したノズルから吐出されたインク滴が同時に光束730を通過するようΘを設定した場合に、異常時は1ノズルまたは0ノズルの吐出を検出することになり、判別が困難である。よって、図7から図10に示したように、Θは隣接したノズルから吐出されたインク滴が同時に光束730を通過しない値に設定する必要がある。その条件は次に示す第1式により与えられる。
sinΘ≧La/D
尚、Dは副走査方向のノズル間隔、Laは光束730の主走査方向の幅である。
本実施例での具体的数値はD=140[μm]、La=100[μm]であり、上式に代入すると、Θ≧45度である。 なお、第1式を
sinΘ>La/D
とした場合には、Θ>45度となる。
また、光束を少なくとも1個のインク滴が通過する条件は次に示す第2式により与えられる。
CRV/F≦La/cosΘ
尚、CRVはインクジェット式印刷ヘッド701の光束730を通過時の移動速度、Fはインク滴の吐出する駆動周波数である。Θが決まると、CRV及びFの比率は決定されるものである。本実施例での具体的数値は、CRV=750[mm/s]、F=10800[Hz]であり、第2式を満足する。
また、本実施例に用いる発光装置に用いる発光素子は、半導体レーザー、LEDがあり、いずれも本発明の効果を満足する。尚、ノズル数が増加すると、光束730はできるだけ平行光であるのが望ましく、集光レンズと組み合わせることにより高精度な検出が実現できる。
また、本実施例に用いる受光装置に用いる受光素子は、フォトダイオード、フォトトランジスタ、またはCCDがあり、いずれも本発明の効果を満足する。
B.第2実施例:
次に、本発明の第2の実施例を図11に示す。図11はインクジェット式印刷ヘッド701が複数のノズル配列を有する例を示す図である。ノズル列間隔は図中に示す様にLDの間隔を有する。図12、13は光束730の通過を示す図である。
図12においては第1列の#1ノズルを検出する。更に主走査方向へ移動し、図13の位置で第2列の#6ノズルを検出する。尚、第1列の#6ノズルから#1ノズルを検出する方法は既に第1の実施例で述べた方法と同じである。また、第2列の#6ノズルから#1ノズルも第1の実施例で述べた方法と同じであり、第1列に連続して検出を行なう。
このように複数のノズル配列を有する場合、前述した第1式、及び第2式の条件に加え、隣接するノズル配列のノズルが同時に光束を通過しない様設定する必要がある。
その条件は次に示す第3式により与えられる。
tanΘ≦LD/(D×(N−1))
LDはノズル列間隔であり、Nはノズル数である。本実施例の条件を満たすためには、ノズル列間隔LDは0.7[mm]以上必要である。 なお、第3式を
tanΘ<LD/(D×(N−1))
とした場合、その条件を満たすためには、ノズル列間隔LDは0.7[mm]より大きくする必要がある。
以上、説明してきたように第1の実施例では、高精度な位置合わせを行なうことなく、不吐出が検出できる。また、第2の実施例では、複数のノズル列を検出する際、ノズル列単位で、印刷ヘッドの静止、移動に関わる時間を大幅に短縮でき、高速検出を可能とした。
C.第3実施例:
C−1.装置の構成:
図14は、本発明の一実施例としてのカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図である。このプリンタ20は、用紙スタッカ22と、図示しないステップモータで駆動される紙送りローラ24と、プラテン板26と、キャリッジ28と、ステップモータ30と、ステップモータ30によって駆動される牽引ベルト32と、キャリッジ28のためのガイドレール34とを備えている。キャリッジ28には、多数のノズルを備えた印刷ヘッド36が搭載されている。
印刷用紙Pは、用紙スタッカ22から紙送りローラ24によって巻き取られて、プラテン板26の表面上を副走査方向へ送られる。キャリッジ28は、ステップモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移動する。主走査方向は、副走査方向に垂直である。なお、印刷ヘッド36による印刷は、この主走査においてプラテン板26上の印刷用紙Pに対して行われるが、この印刷が行われるプラテン板26上の領域を「印刷領域」と呼ぶ。
図15は、プラテン板26と、ドット抜け検査部40と、廃インク受け46と、ヘッドキャップ210の位置関係を示す説明図である。印刷領域の外側(図14において右側)のガイドレール34下方には、ドット抜け検査部40と、廃インク受け46と、ヘッドキャップ210が設けられている。このドット抜け検査部40と、廃インク受け46と、ヘッドキャップ210が設けられている領域を、上記「印刷領域」に対して「調整領域」と呼ぶ。
ドット抜け検査部40は、発光素子40aと受光素子40bとを備えており、これらの素子40a,40bを利用してインク滴の飛行状態を調べることによってドット抜けを検査する。ドット抜け検査部40による検査の詳細な内容については後述する。
廃インク受け46は、ドット抜け検査の際にノズルから吐出されるインク滴を受ける容器である。この廃インク受け46の底部には、インク滴のはね防止のためのフェルトが敷かれている。また、印刷ヘッド36のノズルについては、インクの増粘による吐出不良の防止のために所定の時間間隔をおいてノズルからインク滴を吐出する「フラッシング」が行われるが、このフラッシングも廃インク受け46上で行われ、その際に吐出されるインク滴も廃インク受け46が受ける。すなわち、ドット抜け検査とフラッシングは同じ場所で行われるため、印刷ヘッド36を廃インク受け46上に一旦停止させて順に行うのでない限り、主走査の同一行路で印刷ヘッド36を送りながらドット抜け検査とフラッシングの両方を行うことはできない。
ヘッドキャップ210は、機密性のあるキャップであり、印刷をしないときに印刷ヘッド36に被せてノズル内のインクの乾燥を防止するものである。また、ノズルが詰まった場合にも印刷ヘッド36にヘッドキャップ210を被せて、図示しないポンプでヘッドキャップ210内の空気を吸引し、内部を減圧して、ノズルからインクを吸引してノズルの目詰まりを解消する。
図16は、プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図である。プリンタ20は、ホストコンピュータ100から供給された信号を受信する受信バッファメモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ54と、メインメモリ56とを備えている。システムコントローラ54には、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動ドライバ61と、紙送りモータ31を駆動する副走査駆動ドライバ62と、ドット抜け検査部40を駆動する検査部ドライバ63と、印刷ヘッド36を駆動するヘッド駆動ドライバ66とが接続されている。
ホストコンピュータ100のプリンタドライバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高速印刷モード、高画質印刷モード等)に基づいて、印刷動作を規定する各種のパラメータ値を決定する。このプリンタドライバは、さらに、これらのパラメータ値に基づいて、その印刷モードで印刷を行うための印刷データを生成して、プリンタ20に転送する。転送された印刷データは、一旦、受信バッファメモリ50に蓄えられる。プリンタ20内では、システムコントローラ54が、受信バッファメモリ50から印刷データの中から必要な情報を読取り、これに基づいて、各ドライバに対して制御信号を送る。
イメージバッファ52には、受信バッファメモリ50で受信された印刷データを色成分毎に分解して得られた複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッド駆動ドライバ66は、システムコントローラ54からの制御信号に従って、イメージバッファ52から各色成分の印刷データを読出し、これに応じて印刷ヘッド36に設けられた各色のノズルアレイを駆動する。
C−2.ドット抜け検査部の構成と原理:
(1)ドット抜け検査部の構成
図17は、ドット抜け検査部40の構成と、その検査方法の原理を示す説明図である。図17は、印刷ヘッド36を下面側から見た図であり、印刷ヘッド36の6色分のノズルアレイと、第1のドット抜け検査部40を構成する発光素子40aおよび受光素子40bが描かれている。
印刷ヘッド36の下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズル群KD と、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル群CD と、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズル群CL と、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズル群MD と、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズル群ML と、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズル群YD とが形成されている。
なお、各ノズル群を示す符号における最初のアルファベットの大文字はインク色を意味しており、また、添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクであることを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであることを、それぞれ意味している。なお、イエローインクノズル群YD の添え字「D 」は、このノズル群から吐出されるイエローインクが、濃シアンインクおよび濃マゼンタインクとほぼ等量ずつ混合されたときにグレー色となることを意味している。また、ブラックインクノズル群KD の添え字「D 」は、これらから吐出されるブラックインクがグレー色では無く、濃度100%の黒色であることを意味している。
各ノズル群の複数のノズルは副走査方向SSに沿ってそれぞれ整列している。印刷時には、キャリッジ28(図14)とともに印刷ヘッド36が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。
発光素子40aは、外径が約1mm以下の光束Lを射出するレーザである。このレーザ光Lは、図17に示すように、副走査方向SSからやや傾いた方向に射出され、受光素子40bで受光される。
(2)ドット抜け検査の原理
図18は、ドット抜け検査の検査方法の原理を示す拡大図である。ドット抜け検査の際には、まず、図17の矢印ARで示されているように印刷ヘッド36を一定速度で移動させて、濃イエローYD のノズル群から順にレーザ光Lに近づけていく。このとき、レーザ光Lは、図18のように、印刷ヘッド36が送られるにつれて、濃イエローYD のノズル群の後端からノズル#48,#47,#46,,,の順に各ノズルの下方を(相対的に)横切ることとなる。なおここでは、印刷ヘッド36の1色分のノズル群がそれぞれ48個のノズル#1〜#48を有しているものと仮定している。
そして、レーザ光Lは、濃イエローYD のノズル群の前端に位置するノズル#1を横切ると、次には、淡マゼンタインクノズル群ML のノズル群の後端からノズル#48,#47,#46,,,の順に各ノズルの下方を横切る。同様にして、図17において矢印a1 ,a2 ,a3 などに示すように、ブラックインクノズル群KD の前端のノズル#1にいたるまで、各ノズルの下方をひとつづつ(相対的に)横切ることとなる。
各ノズルには、レーザ光Lが真下を横切る時にインク滴がレーザ光Lを横切るようなタイミングを含む前後一定の時間、インク滴の吐出指示が出される。すなわち、インク滴軌跡空間とレーザ光Lとが交差するときに、インク滴が両者の共有空間を通過するように、その前後も含めてインク滴の吐出指示が出されるものである。
ここで、「インク滴軌跡空間」とは、「所定の大きさを有するインク滴がノズルから吐出されて、空間を通過すると想定される軌跡」を意味している。この、「インク滴軌跡空間」は予想に基づくものであることから、現実にはインク滴がこのインク滴軌跡空間からはみ出す場合もある。このような場合には、(予想に基づく)インク滴軌跡空間とレーザ光Lとが交差していても、インク滴が検査部の光を十分に遮らないこともある。しかし、ノズルから正常にかつ下方の想定した範囲内にインク滴が吐出されれば、吐出されたインク滴は、途中でレーザ光Lを遮る。
ノズルから正常にかつ下方の想定した範囲内にインク滴が吐出されると、吐出されたインク滴は、途中でレーザ光Lを遮るので、受光素子40bにおける受光が一時的に中断されるか、または弱くなり、受光される光量が所定の閾値未満となる。この場合には、そのノズルに目詰まりが無いと判断することができる。一方、あるノズルの駆動期間内に受光素子40bで受光される光量が所定の閾値以上のときには、そのノズルは目詰まりしている可能性があると判断される。
以上に説明したようにして、ブラックインクノズル群KD の前端のノズル#1がレーザ光Lの上方を通過するまでにすべてのノズルについてインク滴の吐出検査がなされる。なお、1滴のインクでは、レーザ光Lが遮断されたか否かを十分確実に検出できない可能性があるので、1つのノズルについて数滴ずつ吐出するようにすることが好ましい。
この検査法では、飛行中のインク滴を検出することによって各ノズルの目詰まりの有無(すなわちドット抜けの有無)を検査するので、比較的短時間で検査が終了するという利点がある。
なお、印刷ヘッド36の送りの方向については、主走査方向のいずれの向きに送ることとしても、同様の検査を実現することができる。そして、ここでは印刷ヘッド36は、キャリッジ28(図14)上で、ステップモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に送られるものとするが、独立に検査用のヘッド走査駆動装置を備えるものとしてもよい。すなわち、印刷装置は、ノズルと検査部の少なくとも一方を移動させることによって、両者の相対位置を変えさせる送り機構を備えていればよい。印刷においてヘッドの主走査を行う装置と検査において走査を行う装置とを同一の機構で兼用すれば、装置を小型化できる。一方、検査において走査を行う装置を独立に有するものとすれば、位置の精度が高いなどの検査の目的にそった最適な装置を備えることができる。
なお、この検査法においては、検査部の配置と検査対象である複数のノズルの配列とは、二つ以上のノズルのインク滴軌跡空間がレーザ光Lと同時に交差することがないように設定されていることが好ましい。すなわち、レーザ光Lは、複数のノズルからのインク滴の行路と干渉しないことが好ましい。このため、レーザ光Lのビームの形状と光軸の向き、およびノズルピッチとノズル列の間隔の関係で、レーザ光Lが複数のノズルからのインク滴の行路と干渉する場合には、次のような工夫が有効である。
C−3.ノズルのグループ分けと検査グループごとの吐出検査:
図19は、レーザ光Lと、ノズルの関係を示す説明図である。図19に示すように、レーザ光Lのビームの形状と光軸の向き、およびノズルピッチとノズル列の間隔の関係で、レーザ光Lが、複数のノズルのインク滴軌跡空間と干渉する場合には、上記検査法をそのまま適用することはできない。複数のノズルから吐出されたインク滴が同時にレーザ光Lを横切り、一方のノズルがインク滴を吐出していないにも関わらず他方のノズルが吐出したインク滴によって当該ノズルを「正常動作している」と誤判定するおそれがあるからである。このような問題を解決するため、第3実施例では、印刷ヘッド36に設けられたノズルを6個の検査グループに分け、それぞれ検査グループごとに吐出検査を行うこととして、二つ以上の検査対象ノズルのインク滴軌跡空間がレーザ光Lと同時に交差することがないようにしている。
図20は、印刷ヘッド36a上のノズルのグループ分けの状態を示す説明図である。ここでは説明を簡単にするため、1列48個のノズル列を6列有する印刷ヘッド36に代えて、1列9個のノズル列を同じく6列有する印刷ヘッド36aを使って説明する。そして、図20においては、各ノズルは、○に自己が所属する検査グループの番号1〜6を書いたもので表されている。この印刷ヘッド36aは、上述の印刷ヘッド36の1列のノズルの数を48個から9個に変えたものであり、ノズル数以外は印刷ヘッド36と同様である。そして、最初の送りで印刷ヘッド36aがレーザ光Lを横切る際には、上述の場合と同様に、ノズル列YD のノズル#9が最初にレーザ光Lを横切り、ノズル列KD のノズル#1が最後にレーザ光Lを横切ることとなる。なお、図20は、ノズルのグループ分けの状態を示すものであり、ノズルピッチやノズル列の間隔は実際の寸法を反映するものではない。
これら9個×6列のノズルは、9個づつの六つのグループに分けられる。すなわち、
第1の検査グループはノズル列YD 、MD 、CD のノズル#9,#6,#3、
第3の検査グループはノズル列YD 、MD 、CD のノズル#8,#5,#2、
第5の検査グループはノズル列YD 、MD 、CD のノズル#7,#4,#1
である。以上の検査グループでノズル列YD 、MD 、CD のすべてのノズルが網羅される。また、
第2の検査グループはノズル列KD 、CL 、ML のノズル#1,#4,#7、
第4の検査グループはノズル列KD 、CL 、ML のノズル#2,#5,#8、
第6の検査グループはノズル列KD 、CL 、ML のノズル#3,#6,#9
である。以上の検査グループでノズル列KD 、CL 、ML のすべてのノズルが網羅される。
上述のように各ノズルが検査グループに分けられているため、検査グループに含まれるあるノズルのインク滴軌跡空間とレーザ光が交差する際には、同じ検査グループに含まれるノズルのインク滴軌跡空間が同時にレーザ光と交差することはない。例えば、図20においては、第1の検査グループに属しているノズル列YD の#3のノズルのインク滴軌跡空間と、レーザ光Lとが交差している。そして、同じく第1の検査グループに属しており、このノズルの一つ前にレーザ光Lと交差するノズル列YD の#6のインク滴軌跡空間は、レーザ光Lと交差しておらず、また、次にレーザ光Lと交差するノズル列MD の#9のインク滴軌跡空間も、レーザ光Lと交差していない。
図21は、調整領域において第1および第2の検査グループのインク滴の吐出検査が行われる状態を示す説明図である。印刷領域において最初の主走査による印刷を終えて、印刷ヘッド36aが調整領域に退出してきたときには、まず、ドット抜け検査部40および廃インク受け46上で、第1の検査グループについてインク滴の吐出検査が行われる。そして、印刷ヘッド36aがドット抜け検査部40上をいったん通過した後、ヘッドキャップ210上の待機位置で反転して再び印刷領域に向かって再びドット抜け検査部40上を通過する際には、廃インク受け46上で、第2の検査グループについてインク滴の吐出検査が行われる。その後、印刷領域で印刷が行われ、再び印刷ヘッド36aが調整領域に退出してきたときには、第3および第4の検査グループについてインク滴の吐出検査が行われる。以下同様にして、印刷領域における印刷を挟んで第5および第6の検査グループについて吐出検査が行われ、その後は再び、第1および第2の検査グループについての吐出検査から、各検査グループについて順に吐出検査がくり返される。
すなわち、印刷ヘッドが主走査方向に沿った移動を1回完了する間に、検査グループの一つが検査され、それが繰り返される。その結果、印刷ヘッド36aの一度の往復の主走査において、二つの検査グループについて吐出検査が行われ、3度の往復の主走査によって、印刷ヘッド36a上のすべてのノズルについて吐出検査が行われることとなる。
ノズルを各列48個備える印刷ヘッド36の場合も、上記の説明のように、YD 、MD 、CD とKD 、CL 、ML という1列おきのノズル列内の、2個おきのノズルで各検査グループを構成し、主走査の往路と復路において、各検査グループごとのインク滴の吐出検査を行う。これらの作業は、具体的には、システムコントローラ54(図16)が各ドライバを通じてキャリッジモータ30、ドット抜け検査部40、印刷ヘッド36を制御して実現する。
C−4.ドット抜け検査:
図22は、レーザ光Lのビーム内に吐出されるインク滴と、それを検出する信号波形を示す説明図である。各検査グループの吐出検査の際には、最初のノズルのインク滴軌跡空間とレーザ光Lが交差する前から、最後のノズルのインク滴軌跡空間とレーザ光Lが交差した後まで、その検査グループを構成する各ノズルから、インク滴が吐出されつづける。インク滴が想定した方向からそれて、レーザ光を横切らない場合があるからである。そして、印刷ヘッド36の走査の速さは、レーザ光Lのビームを一つのノズルのインク滴軌跡空間が通過する時間内に、そのノズルから6発のインク滴をレーザ光Lのビームに打ち込むことができる速さである。
6発のインク滴がレーザ光Lを遮ると、受光素子40bは、図22下部上段に示すように、6個の信号波形をシステムコントローラ54に送り出す。そして、各ノズルが正常に動作していれば、図22下部上段に示すように、各ノズルのインク滴の信号波形は一定の時間間隔tをあけて生じるはずである。しかし、図22においてノズル#45が動作していない場合は、図22下部下段に示すように、ノズル#45のインク滴の信号波形が生じず、ノズル#48のインク滴の信号波形の後端から次の信号波形の先端までの時間間隔tが大きくなる。その場合には、システムコントローラ54(図16)は、故障ノズルが存在すると判断する。
C−5.第3実施例の効果:
第3実施例においては、レーザ光Lの光軸がノズル列の並びの方向に対して所定の傾きを有しているため、印刷ヘッド36を送りながら順次一つづつノズルの検査を行うことができる。よって、比較的短時間で検査を行うことができる。しかも、各ノズルの検査をするたびごとにヘッドの送りと停止を繰り返すことがないため、位置の誤差も小さく、精度の高い検出を行うことができる。
また、第3実施例においては、1列おきのノズル列内の、2個おきのノズルで各検査グループを構成し、主走査の往路または復路において、検査グループ単位でインク滴の吐出検査を行っている。よって、印刷ヘッド上のノズルをすべて対象とした場合に比べて、一の検査グループを構成するノズルで互いに最も近いノズルの間では、列方向で3倍の距離が開いており、一の検査グループを構成するノズルの列同士の間隔も、2倍の距離が開いている。このため、ノズルピッチやノズル列間隔に対してレーザ光Lのビーム径が太く、または光軸の向きが傾いている場合にも、レーザ光Lが複数のノズルからのインク滴の行路と干渉しない。
なお、各検査グループには、条件を満たす範囲内でできるだけ多くのノズルを含ませることが望ましい。そうすることで、検査グループの数を減らすことができれば、検査対象のすべてのノズルを検査するために必要な送りの回数を減らすことができ、ひいては、検査に費やされる時間を減らすことができるからである。
また、各検査グループを構成するノズルは、上記条件を満たすものに限られるわけではない。すなわち、各検査グループは、ノズルの列内においてn個(nは2以上の整数)に1個の割合で周期的に選択されたノズルで構成することができ、さらに、ノズルの列のうちm列(mは2以上の整数)に1列の割合で周期的に選択された列に含まれるノズルで構成することもできる。そして、ノズルピッチやノズル列間隔、レーザ光のビームの形状及び光軸の向きなどに応じて、上記nとmを適宜の値に定めて、一度の吐出検査において一の検査グループのノズルのみを対象とすれば、レーザ光Lが複数のノズルからのインク滴の行路と干渉しないようにすることができる。
さらに、上記態様だけでなく、同一の検査グループに属する複数のノズルについて、二つ以上のノズルから吐出されるインク滴が、発光部から射出される光を同時に遮ることがないように、複数のノズルを分類することとすれば、印刷ヘッドまたは検査部を1回送って、一つの検査グループに含まれる各ノズルについてインク滴の吐出検査を行うことができる。
さらに、レーザ光の向きのノズル列の向きに対する傾き角の大きさは、0より大きく180度未満の任意の数値とすることができる。また、傾き角の大きさが90度の場合は、列の異なるノズルが主走査方向に複数並んでいる場合には、それら列間で並んでいるノズルについては同時にインク滴軌跡空間とレーザ光が交わるので、その数だけのグループ分けをしなければならない。よって、レーザ光の傾き角の大きさを90度以外とすれば、列間で並んでいるノズルについてその数だけのグループ分けをする必要がなく、グループ分けの数を減らすことができる。ひいては、全ノズルを検査するための主走査の回数を減らすことができ、費やされる時間を短くすることができる。よって、例えば傾き角Θの大きさは、0<Θ<90度、とすることが好ましく、0<Θ<45度、とすることがより好ましい。そして、0<Θ<30度とすれば、より主走査方向について互いに近いノズルを検査グループに含むことができ、検査グループに多くのノズルを含めることができるので、好ましい。
C−6.第3実施例の変形例:
図23は、第3実施例の変形例におけるドット抜け検査部40の構成と、その検査方法の原理を示す説明図である。第3実施例においては、発光部と受光部を一組備えるものとしたが、図23に示すように、発光部と受光部を複数組備えるものとして、インク滴を検出するためのレーザ光を複数本発するような構成とすることもできる。このような構成とすれば、一度の走査で発光部と受光部の組の数(図23においては3組 )だけの検査グループについて検査を行うことができ、ドット抜け検査に要する時間を短くすることができる。この例においては、検査グループが6組で、発光部と受光部の組が3組なので、1往復ですべてのノズルについてインク滴の吐出検査を行うことができる。
D.第4実施例:
D−1.装置の構成:
図24は、第4実施例の印刷装置のドット抜け検査部40と、廃インク受け46と、ヘッドキャップ210の配置を示す説明図である。第4実施例の印刷装置においては、廃インク受け46は、主走査方向に幅広に設けられており、発光素子40aと受光素子40bの間の位置からさらにプラテン板26の方向に伸びている。したがって、第4実施例においては、フラッシングは、ドット抜け検査部40よりもプラテン板26側の位置で行うことができる。このプラテン板26とドット抜け検査部40の間のフラッシングを行う領域を「フラッシング領域」と呼び、その外側に位置するドット抜け検査を行う領域を「検査領域」と呼ぶ。
また、第4実施例の印刷装置では、レーザ光Lのビーム径の太さがノズルピッチに対して十分細く、また、レーザ光Lのビーム径の太さに対して光軸の傾きが十分大きく、図18のように、列内で隣り合うノズルについてはインク滴軌跡空間がレーザ光Lと同時に交差することがない。第4実施例の印刷装置の機械的構成は、上記の相違点以外は第3実施例と同様である。
D−2.ノズルのグループ分け:
図25は、第4実施例におけるノズルのグループ分けの状態を示す説明図である。ここでも説明を簡単にするため、1列9個のノズル列を6列有する印刷ヘッド36bを使って説明する。そして、図25においても、各ノズルは、○に検査グループの番号1〜4を書いたもので表されている。検査グループの分け方以外は、第3実施例の印刷ヘッド36aの場合と同様である。
図26は、検査グループを定める手続きを示すフローチャートである。印刷ヘッド上の9個×6列のノズルは、図26および以下で示すような手続きで四つのグループに分けられる。
まず、ステップS1において、印刷ヘッド上のノズルから、「インク滴軌跡空間が他のノズルのインク滴軌跡空間と同時にレーザ光Lと交差することがないノズル」と「インク滴軌跡空間がレーザ光Lと同時に交差する二つ以上のノズルのうちの一つ」を選択し、第1の検査グループとして定める。
次に、ステップS2において、「まだ検査グループに含まれるノズルとして選定されていないノズル」の集合から、「インク滴軌跡空間が他のノズルのインク滴軌跡空間と同時にレーザ光Lと交差することがないノズル」と、「それぞれのインク滴軌跡空間がレーザ光Lと同時に交差する二つ以上のノズルのうちの一つ」とを選択し、次の検査グループとして定める。
その後、ステップS3において、すべてのノズルについて所属する検査グループを定めたかどうかを判定し、まだノズルが残っている場合は(S2)の手続きを繰り返す。
このようにして定められたのが、図25に示す1〜4の検査グループである。図25の場合においても、検査グループに含まれるあるノズルのインク滴軌跡空間とレーザ光が交差する際には、同じ検査グループに含まれるノズルのインク滴軌跡空間が同時にレーザ光と交差することはない。例えば、図25においては、ノズル列YD の#1のノズルのインク滴軌跡空間とレーザ光Lが交差している。そして、このノズルの一つ前にレーザ光Lと交差するノズル列YD の#2のインク滴軌跡空間も、次にレーザ光Lと交差するノズル列MD の#5のインク滴軌跡空間も、レーザ光Lと交差していない。
D−3.印刷とドット抜け検査とフラッシングとの関係:
図27は、調整領域におけるインク滴の吐出検査とフラッシングの関係を示す説明図である。印刷領域において最初の主走査による印刷を終えて、印刷ヘッド36bが調整領域に退出してきたときには、まず、フラッシング領域を素通りして、検査領域で第1の検査グループについてインク滴の吐出検査が行われる。そして、印刷ヘッド36bがヘッドキャップ210上の待機位置で反転して再びドット抜け検査部40上(検査領域)を通過する際には、第2の検査グループについてインク滴の吐出検査が行われる。そして、フラッシングを行う場合には、つづいて、フラッシング領域において実行され、その後印刷ヘッド36は印刷領域に移行する。以下、他の検査グループの吐出検査についても第3実施例と同様に実行されるが、フラッシングを行う場合は、ヘッドキャップ210上の待機位置で印刷ヘッド36が反転して、再び検査領域で吐出検査が行われた後、印刷領域での印刷の前に、フラッシング領域で行われる。
D−4.第4実施例の効果:
第4実施例では、検査グループは、第3実施例のように印刷ヘッド上に配されたノズルを等間隔おきに均等に選んできて決められるのではなく、必要な条件を満たすノズルを選び、それらを検査グループとして、さらに、その残りから必要な条件を満たすノズルを選ぶ、という手続きによって決定される。よって、検査グループに含まれるノズル数を多くすることができ、その結果、検査グループの数を少なくすることができる。また、この手続きによれば、決定した順番にノズル数の多い検査グループを定めることができる。そして、印刷ヘッド36がドット抜け検査部40上を往復する回数を減らすことができ、ドット抜け検査に費やす時間を短くすることができる。すなわち、検査グループを選択する際には、できるだけ多くのノズルを選択することが好ましい。なお、第4実施例では、フラッシング領域は検査領域と印刷領域の間にあるものとしたが、廃インク滴受け46がプラテン板26側でなく外側に向かって伸びており、フラッシング領域が検査領域の外側にある場合にも、この効果は同様に発揮される。
また、フラッシングの後にドット抜け検査を行った場合は、ドット抜け検査に要する時間中にインクの粘度が増してしまい、印刷においてフラッシングの効果を十分に生かすことができなくなる場合がある。しかし、第4実施例においては、ドット抜け検査はフラッシングの前に行われ、フラッシングの後すぐに印刷が行われる。よって、フラッシングの効果を十分に生かして印刷をすることができる。
また、第3実施例においては、廃インク受け46がドット抜け検査部40の発光素子40aと受光素子40bの間に設けられており、ドット抜け検査を行う領域とフラッシングを行う領域が同一であった。このため、フラッシングを行う場合には、往路と復路のいずれか一方でドット抜け検査を行わないこととして、代わりにフラッシングを行う必要があり、その結果、一度の主走査の往復において一つの検査グループの吐出検査しか行われないこととなる。そして、印刷ヘッド上のすべてのノズルについて吐出検査をするのに検査グループの数だけの主走査が必要となり、時間を要することとなる。しかし、第4実施例においては、フラッシング領域と検査領域が別に設けられているため、フラッシングを行う場合にも、ドット抜け検査をやめる必要がない。よって、印刷ヘッド上のすべてのノズルについて吐出検査をするのに要する時間を短くすることができる。
D−5.第4実施例の変形例:
印刷ヘッドが印刷領域において、主走査の往路と復路の双方で印刷を行う場合は、往路と復路での印刷ヘッドの送り速さは同じである。しかし、主走査の往路でのみ印刷を行い、復路では印刷を行わない場合には、復路では高速で印刷ヘッドの送ることが好ましい。印刷に要する時間が短くなるからである。ここでは、そのような場合のドット抜け検査について説明する。主走査の復路で印刷を行わない点、および復路での印刷ヘッドの送り速さ以外の点は、第4実施例と同様である。
図28は、双方向印刷の場合と単方向印刷の場合の印刷ヘッドの主走査の送り速さを示すグラフである。図28(a)に示すように、主走査の往路と復路の両方で印刷を行う双方向印刷においては、往路と復路のいずれも240cpsで印刷ヘッドが送られる。これに対して、往路でしか印刷を行わない単方向印刷においては、復路では正確な印刷を行えるだけの低速を保つ必要がないため、600cpsで送られる。しかし、印刷ヘッドは検査領域の手前で減速され、検査領域においては240cpsで送られる。このため、吐出検査を正確に行うことができる。
E.変形例:
この発明は、インクジェットプリンタ、インクジェット方式のファクシミリ装置、インクジェット方式のコピー機等の、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。
本発明のインクジェット記録装置を示す図。 本発明の第1の実施例のインクジェット式印刷ヘッドのノズル配列を示す図。 インクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 検出を行なう回路ブロック図。 検出のフローチャート。 図4の回路ブロック間の信号を説明するタイムチャート、 吐出開始時のインクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 #6ノズル検出時のインクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 #5ノズル検出時のインクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 #1ノズル検出時のインクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 本発明の第2の実施例のインクジェット式印刷ヘッドのノズル配列を示す図。 第1列の#1ノズル検出時のインクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 第2列の#6ノズル検出時のインクジェット式印刷ヘッドと光束の位置関係を示す図。 本発明の一実施例としてのカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図。 プラテン板26と、ドット抜け検査部40と、廃インク受け46と、ヘッドキャップ210の位置関係を示す説明図。 プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図。 第1のドット抜け検査部40の構成と、その検査方法の原理を示す説明図。 ドット抜け検査の検査方法の原理を示す拡大図。 レーザ光Lのインク滴軌跡空間と、ノズルの関係を示す説明図。 印刷ヘッド36a上のノズルのグループ分けの状態を示す説明図。 調整領域において第1および第2の検査グループのインク滴の吐出検査が行われる状態を示す説明図。 レーザ光Lのビーム内に吐出されるインク滴と、それを検出する信号波形を示す説明図。 第3実施例の変形例におけるドット抜け検査部40の構成と、その検査方法の原理を示す説明図。 第4実施例の印刷装置のドット抜け検査部40と、廃インク受け46と、ヘッドキャップ210の配置を示す説明図。 第4実施例におけるノズルのグループ分けの状態を示す説明図。 検査グループを定める手続きを示すフローチャート。 調整領域におけるインク滴の吐出検査とフラッシングの関係を示す説明図。 双方向印刷の場合と単方向印刷の場合の印刷ヘッドの主走査の送り速さを示すグラフ。
符号の説明
20…カラーインクジェットプリンタ
22…用紙スタッカ
24…紙送りローラ
26…プラテン板
28…キャリッジ
30…キャリッジモータ
30…モータ
31…紙送りモータ
32…牽引ベルト
34…ガイドレール
36…印刷ヘッド
36a…印刷ヘッド
36b…印刷ヘッド
40…検査部
40a…発光素子
40b…受光素子
50…受信バッファメモリ
52…イメージバッファ
54…システムコントローラ
56…メインメモリ
61…主走査駆動ドライバ
62…副走査駆動ドライバ
63…検査部ドライバ
66…ヘッド駆動ドライバ
100…ホストコンピュータ
210…ヘッドキャップ
701…インクジェット式印刷ヘッド
702…モーター
705…プラテンローラ
706…ガイドフレーム
707…発光装置
708…受光装置
710…記録紙
711…吐出制御回路
712…駆動回路
730…光束
740…制御回路
741…判定回路
742…サンプリング回路
743…タイマー
AR…印刷ヘッドの移動方向を示す矢印
D…濃シアンインクノズル群(濃シアンインクノズル列)
L…淡シアンインクノズル群(淡シアンインクノズル列)
D…ブラックインクノズル群(ブラックインクノズル列)
L…レーザ光(光束)
LD…ノズル列間隔
D…濃マゼンタインクノズル群(濃マゼンタインクノズル列)
L…淡マゼンタインクノズル群(淡マゼンタインクノズル列)
MS…主走査方向
N…吐出ノズルカウントレジスタ
P…印刷用紙
SS…副走査方向
D…イエローインクノズル群(イエローインクノズル列)
1 ,a2 ,a3 …レーザ光がノズルの下方を横切る順番を示す矢印
t…信号波形の時間間隔
Θ…レーザ光の光軸のノズル列に対する角度

Claims (6)

  1. インク滴を吐出して印刷を行う印刷装置であって、
    インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
    光を射出する発光部と、前記発光部から射出された光を受ける受光部とを有し、前記光がインク滴によって遮られるか否かに応じてノズルの動作を確認する検査部と、
    前記印刷ヘッドと前記検査部とのうちの少なくとも一方を移動させることによって、前記印刷ヘッドと前記検査部とを相対的に移動させる送り機構と、を備え、
    前記複数のノズルは、所定の配列方向に沿って配列された一つ以上のノズル列で構成されており、
    前記発光部は、前記配列方向に対して角度Θ(Θは、0より大きく180度未満)を有する方向に進む光を射出し、
    前記検査部は、前記印刷ヘッドと前記検査部とが相対的に移動している間に前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルに関して検査を実行し、
    前記複数のノズルは、複数の検査グループに分類されており、
    同一の検査グループに属する複数のノズルは、二つ以上のノズルから吐出されるインク滴が、前記発光部から射出される光を同時に遮ることがないように選択されており、
    前記複数の検査グループは、
    (a)前記複数のノズルから、
    ノズルから吐出されたインク滴が空間を通過する際に占有するインク滴軌跡空間が他のノズルの前記インク滴軌跡空間と同時に前記光と交差することがないノズルと、
    それぞれの前記インク滴軌跡空間が前記光と同時に交差する2以上のノズルのうちの一つと、
    を選択することによって、第1の検査グループを定める作業と、
    (b)第1の検査グループを定めた後、前記複数のノズルのうちまだ検査グループが決定されていないノズルの集合から、
    前記インク滴軌跡空間が前記ノズルの集合に含まれる他のノズルの前記インク滴軌跡空間と同時に前記光と交差することがないノズルと、
    前記ノズルの集合に含まれ、それぞれの前記インク滴軌跡空間が前記光と同時に交差する2以上のノズルのうちの一つと、
    を選択することによって、第2以下の検査グループを定める作業を1回以上行う作業と、によって定められており、
    前記検査において、
    前記印刷ヘッドは、前記印刷ヘッドと前記検査部とが相対的に移動している間に前記光に向かってインク滴の吐出を行い、
    前記印刷ヘッドと前記検査部とが所定の方向に沿った相対的な移動を1回完了する間に、前記複数の検査グループの中の一つが検査されるように、検査対象となる検査グループが選択される、印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記複数のノズルは、複数のノズル列で構成されており、
    前記複数の検査グループのうちの少なくとも1つの検査グループは、
    前記複数のノズル列中の1つのノズル列に属するノズルと
    他のノズル列に属するノズルと、を含む、印刷装置。
  3. 請求項1または2記載の印刷装置であって、
    前記検査部は、前記複数の検査グループについて前記検査を実行する際に、
    最初に、前記複数の検査グループのうちの一つの検査グループについて、前記検査を実行し、
    次に、前記複数の検査グループのうち、前記一つの検査グループよりも少ないノズルを含む検査グループについて、前記検査を実行する、印刷装置。
  4. インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を射出する発光部と前記発光部から射出された光を受ける受光部とを有する検査部と、前記印刷ヘッドと前記検査部とのうちの少なくとも一方を移動させることによって、前記印刷ヘッドと前記検査部とを相対的に移動させる送り機構と、を備え、インク滴を吐出して印刷を行う印刷装置において、前記印刷ヘッドと前記検査部とを相対的に移動させている間に前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルに関して検査を実行する不動作ノズル検出方法であって、
    前記複数のノズルは、所定の配列方向に沿って配列された一つ以上のノズル列で構成されており、
    (a)前記複数のノズルを複数の検査グループに分類する工程と、
    (b)前記配列方向に対して角度Θ(Θは、0より大きく180度未満)を有する方向に進む光を射出する工程と、
    (c)前記印刷ヘッドと前記検査部とを相対的に移動させている間に前記光に向かってインク滴の吐出を行う工程と、
    を含み、
    前記工程(a)は、
    同一の検査グループに属する複数のノズルについては、二つ以上のノズルから吐出されるインク滴が、前記発光部から射出される光を同時に遮ることがないように、前記複数のノズルを分類する工程であって、
    (a1)前記複数のノズルから、
    ノズルから吐出されたインク滴が空間を通過する際に占有するインク滴軌跡空間が他のノズルの前記インク滴軌跡空間と同時に前記光と交差することがないノズルと、
    それぞれの前記インク滴軌跡空間が前記光と同時に交差する2以上のノズルのうちの一つと、
    を選択することによって、第1の検査グループを定める工程と、
    (a2)第1の検査グループを定めた後、前記複数のノズルのうちまだ検査グループが決定されていないノズルの集合から、
    前記インク滴軌跡空間が前記ノズルの集合に含まれる他のノズルの前記インク滴軌跡空間と同時に前記光と交差することがないノズルと、
    前記ノズルの集合に含まれ、それぞれの前記インク滴軌跡空間が前記光と同時に交差する2以上のノズルのうちの一つと、
    を選択することによって、第2以下の検査グループを定める作業を1回以上行う工程と、を含み、
    前記工程(c)は、
    前記印刷ヘッドと前記検査部とが所定の方向に沿った相対的な移動を1回完了する間に、前記複数の検査グループの中の一つを検査できるように、検査対象となる検査グループを選択する工程を含む、不動作ノズル検出方法。
  5. 請求項4記載の方法であって、
    前記複数のノズルは、複数のノズル列で構成されており、
    前記工程(a)は、
    前記複数の検査グループのうちの少なくとも1つの検査グループが、
    前記複数のノズル列中の1つのノズル列に属するノズルと
    他のノズル列に属するノズルと、
    を含むように前記複数のノズルを分類する工程である、方法。
  6. 請求項4または5記載の方法であって、
    前記工程(c)を実行して前記複数の検査グループについて前記検査を実行する際に、
    最初に、前記複数の検査グループのうちの一つの検査グループについて、前記検査を実行し、
    次に、前記複数の検査グループのうち、前記一つの検査グループよりも少ないノズルを含む検査グループについて、前記検査を実行する、方法。
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