JP3820830B2 - 印刷装置に関する不動作ノズル検出方法および印刷装置、並びにそのためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出して印刷媒体の表面にドットを記録する印刷装置のノズルの検査技術に関し、特に、各ノズルからのインク滴の吐出の有無を検査し、不動作ノズルを検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは、複数のノズルからインク滴を吐出して画像の印刷を行う。インクジェットプリンタの印刷ヘッドには、多数のノズルが設けられているが、インクの粘度の増加や気泡の混入等の原因によって、いくつかのノズルが目詰まりしてインク滴を吐出できない場合がある。ノズルが目詰まりすると画像内にドットの抜けが生じ、画質を劣化させる原因となる。なお、本明細書においては、ノズルの検査を「ドット抜け検査」とも呼ぶ。
【0003】
インクジェットプリンタのノズルの検査方法については複数種類のものが存在するが、その中のひとつに光を用いた検査法がある。この方法は、印刷ヘッドの下方を横切るように、発光部から受光部に向けて光を射出し、印刷ヘッドの各ノズルから順にインク滴を吐出させて、インク滴が光を遮るか否かで、ノズルが動作しているか否かを判定するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の検査法ではインク滴の軌跡が設計された位置から多少ずれている場合には、目詰まりしていないノズルを「不動作ノズル」として誤検出してしまうという問題があった。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、不動作ノズルの検出の精度を高める技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、上記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択する。次に、上記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う。そして、不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する。
【0007】
ここで、「インク滴の軌跡」とは、インク滴の飛行経路を示す「線」をいうものではなく、空間中で所定の体積を占めるインク滴が、飛行中に占めた空間全体をいうものである。また、「インク滴の軌跡と発光部が発する光の光路とが交差する」とは、インク滴の軌跡の中心軸と光路の中心軸とが交差する状態に限られるものではなく、インク滴の軌跡と光路とが部分的に所定の空間を共有する状態であればよい。
【0008】
上記態様においては、インク滴の軌跡と光路とが交差するように印刷ヘッドと検査部とを操作して、インク滴の吐出検査を行った後、検査条件を変えて再度インク滴の吐出検査を行う。したがって、ノズルから吐出されたインク滴が想定された吐出方向からずれており、最初の検査において検出されるほどに光を十分に遮らなかった場合にも、再度の検査においてインク滴が検出されることがある。このような場合には、当該ノズルを不動作ノズルと誤判定するのを避けることができる。すなわち、両検査の結果を考慮することで、不動作ノズルの検出を高精度で行うことができる。
【0009】
なお、再検査においては、対象ノズルと検査部の相対位置を変えることにより、検査条件を変えることが好ましい。このような態様とすれば、簡単な機構により検査条件を変えることができる。また、印刷装置は本来印刷に際して印刷ヘッドが往復運動するように設けられているものが多い。このような態様の印刷装置についてはヘッドを往復させる機構をそのまま、又は若干の設計変更を施すことで、上記「ノズルと検査部の相対位置を変える」ための機構として利用し、検査条件を変えることができる。
【0010】
なお、発光部が、収束部を有する光束を射出するものであるときは、光束の収束部の位置を変えるように検査部を操作することにより、検査条件を変えることが好ましい。これは以下のような理由による。
【0011】
収束部を有する光束においては、光束の太さが光軸方向に沿って変化する。そして、光束中の「インク滴が通過した場合に受光部がそれを検出できる程度の光の強度を有する空間」(以下、「インク滴検知空間」という。)の太さも、光軸方向に沿って変化する。このため、インク滴の吐出方向が想定した方向からそれた場合、インク滴検知空間が細い部分で検査されたノズルについては、インク滴検知空間が太い部分で検査されたノズルに比べて、「光が遮られなかった」と誤判断される可能性が高い。しかし、上記態様においては、光束の収束部の位置を変えるように検査部を操作して再検査をしている。このため、再検査の際には、インク滴検知空間の分布も変わっている。そして、インク滴検知空間が細い部分で検査されたノズルについても、再検査の際にはインク滴検知空間が太い部分で検査されることとなる。よって、そのようなノズルを不動作ノズルとして誤判定する可能性が低くすることができ、不動作ノズルの特定を高精度で行うことができる。
【0012】
また、本態様においては、光束の収束部の位置を変えるように検査部を操作するために、光束の光軸方向に検査対象ノズルと上記検査部の相対位置を変えることとしてもよい。
【0013】
なお、検査条件の変更は、ノズルから吐出するインク滴のインク量を変えることにより行うこととしてもよい。このような態様では、ノズルから吐出するインク滴のインク量を変えることにより、インク滴の軌跡の太さを変更し、検査条件を変えている。すなわち、インク量が少ない場合はインク滴が占める空間が小さくなるため、インク滴の軌跡の太さは細くなり、インク量が多い場合はインク滴の軌跡の太さは太くなる。
【0014】
印刷装置には、インク滴のインク量を変えるための機構を備えているものがあるが、このようなインク量を変える機構を備えた印刷装置においては、その機構をそのまま、又は若干の設計変更を施して、本発明の上記態様に利用することができる。
【0015】
また、検査条件の変更は、発光部から射出する光の強度を変えることにより行うこととしてもよい。光の強度を強くすれば、インク滴が光路を通過したときの、光量の低下幅を大きくすることができる。このため、受光部においてインク滴の通過を検知しやすくなる。
【0016】
なお、不動作ノズル候補の決定に際しては、インク滴の吐出検査の結果、受光部が受光する光の光量が所定の閾値を下回らなかった場合に、当該検査対象ノズルを不動作ノズル候補とすることとし、再検査においては、その閾値を変えることにより検査条件を変えて検査を行うこととしてもよい。
【0017】
また、再検査においては、不動作ノズル候補のうち、第一の検査において、インク滴の軌跡が光束の収束部近傍の所定の範囲内になかったノズルを上記再検査対象ノズルとして選択することが好ましい。収束部に近いほどインク滴検知空間が太くなる場合には、収束部近傍の所定の範囲内にあるノズルについては、誤検出の可能性は比較的小さい。よって、上記のようにすれば、収束部から遠く不動作ノズルと誤判断されやすい位置にあるノズルに限定して、再検査をすることができる。すなわち、不動作ノズルの誤判定の可能性を低減しながら、同時に、検査対象ノズルの数を絞り込むことで、検査の効率を高めることができる。また、無駄な検査を避けることによりインク滴の消費量を押さえることができる。
【0018】
なお、検査部の配置と複数のノズルの配列とは、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が光路と同時に交差することがないように設定されており、第一の検査および再検査は、印刷ヘッドをそれぞれ所定の向きに送りながら、インク滴の軌跡と光路とが交差するという条件を満たしたノズルについて順次行われることが好ましい。上記のようにすれば、印刷ヘッドを送りながら、各ノズルについてインク滴の吐出検査を行うことができる。すなわち、印刷ヘッドの各ノズルを検査する際に、印刷ヘッドを静止させて検査を行い、検査が終わるごとに印刷ヘッドを送る、という手続を繰り返す必要がない。したがって、効率的な検査を行うことができる。しかも、送りと停止の回数が少ないため発生する位置の誤差が小さく、不動作ノズルの誤検出の可能性が低い。
【0019】
なお、このような印刷ヘッドを送りながらの検査において、検査部の配置と複数のノズルの配列につき、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が光路と同時に交差することがないように設定している理由は以下の通りである。すなわち、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が光路と同時に交差する場合には、各ノズルについて同じ条件で検査をしようとすると、光軸と印刷ヘッドが特定の相対位置にあるとき、複数のノズルについてそれぞれインク滴の吐出検査を行う必要がある。そのためには、印刷ヘッドと検査部を相対的に停止させて複数のノズルについて順次吐出検査を行うか、又は走査を複数回行って複数のノズルの検査をする必要がある。しかし、本態様においては、検査部の配置と複数のノズルの配列とが、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が光路と同時に交差することがないように設定されているため、印刷ヘッドを送りながら一度の走査で各ノズルについてインク滴の吐出検査を行うことができる。
【0020】
また、印刷ヘッドが、所定のノズル間ピッチでノズルが配列された少なくとも一つのノズル列を含む場合には、第一の検査において上記ノズル列内の各ノズルを検査対象とするときに、一定の周期の規則的なタイミングで検査を実行することが好ましく、再検査のときには、第一の検査におけるタイミングから上記周期の1/2だけずれたタイミングで検査を実行することが好ましい。このような態様とすれば、検査のタイミングをずらすだけで、検査条件が異なる状態において再検査を実行することができる。また、周期を1/2だけずらしているため、現実にインク滴を吐出しているノズルのインク滴の吐出方向が想定された方向からそれている場合にも、効率的に広い範囲を検査して、インク滴の吐出を検出することができる。したがって、不動作ノズルの誤検出の可能性の低減と検査効率の向上の双方を達成可能である。
【0021】
なお、再検査は、第一の検査に続いて、第一の検査の際の向きとは逆の向きに印刷ヘッドを送りながら行われることが好ましい。このような態様においては、印刷ヘッドを往復運動させて第一の検査と再検査を行うことができ、検査を効率的に行うことができる。
【0022】
なお、本発明は、印刷装置の制御方法および装置、印刷方法、印刷装置、並びに、これらの方法や装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を次のように分けて順次説明する。
A.装置の構成:
B.ドット抜け検査部の構成と原理:
C.第1実施例の処理手順:
D.第2実施例の処理手順:
E.第3実施例の処理手順:
F.第4実施例の処理手順:
G.第5実施例の処理手順:
【0024】
A.装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としてのカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図である。このプリンタ20は、用紙スタッカ22と、図示しないステップモータで駆動される紙送りローラ24と、プラテン板26と、キャリッジ28と、ステップモータ30と、ステップモータ30によって駆動される牽引ベルト32と、キャリッジ28のためのガイドレール34とを備えている。キャリッジ28には、多数のノズルを備えた印刷ヘッド36が搭載されている。
【0025】
図1の右端におけるキャリッジ28の待機位置にはドット抜け検査部40が設けられている。ドット抜け検査部40は、発光部40aと受光部40bとを備えており、これらの素子40a,40bを利用してインク滴の飛行状態を調べることによってドット抜けを検査する。ドット抜け検査部40による検査の詳細な内容については後述する。
【0026】
印刷用紙Pは、用紙スタッカ22から紙送りローラ24によって巻き取られて、プラテン板26の表面上を副走査方向へ送られる。キャリッジ28は、ステップモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移動する。主走査方向は、副走査方向に垂直である。
【0027】
図2は、プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図である。プリンタ20は、ホストコンピュータ100から供給された信号を受信する受信バッファメモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ54と、メインメモリ56とを備えている。システムコントローラ54には、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動ドライバ61と、紙送りモータ31を駆動する副走査駆動ドライバ62と、ドット抜け検査部40を駆動する検査部ドライバ63と、印刷ヘッド36を駆動するヘッド駆動ドライバ66とが接続されている。なお、紙送りモータ31は、クリーニング機構300(後述する)を動作させるモータとしても使用されている。
【0028】
ホストコンピュータ100のプリンタドライバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高速印刷モード、高画質印刷モード等)に基づいて、印刷動作を規定する各種のパラメータ値を決定する。このプリンタドライバは、さらに、これらのパラメータ値に基づいて、その印刷モードで印刷を行うための印刷データを生成して、プリンタ20に転送する。転送された印刷データは、一旦、受信バッファメモリ50に蓄えられる。プリンタ20内では、システムコントローラ54が、受信バッファメモリ50から印刷データの中から必要な情報を読取り、これに基づいて、各ドライバに対して制御信号を送る。
【0029】
イメージバッファ52には、受信バッファメモリ50で受信された印刷データを色成分毎に分解して得られた複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッド駆動ドライバ66は、システムコントローラ54からの制御信号に従って、イメージバッファ52から各色成分の印刷データを読出し、これに応じて印刷ヘッド36に設けられた各色のノズルアレイを駆動する。
【0030】
B.ドット抜け検査部の構成と原理:
(1)ドット抜け検査部の構成
図3は、ドット抜け検査部40の構成と、その検査方法の原理を示す説明図である。図3は、印刷ヘッド36を下面側から見た図であり、印刷ヘッド36の6色分のノズルアレイと、第1のドット抜け検査部40を構成する発光部40aおよび受光部40bが描かれている。
【0031】
印刷ヘッド36の下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズル群KD と、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル群CD と、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズル群CL と、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズル群MD と、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズル群ML と、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズル群YD とが形成されている。
【0032】
なお、各ノズル群を示す符号における最初のアルファベットの大文字はインク色を意味しており、また、添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクであることを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであることを、それぞれ意味している。なお、イエローインクノズル群YD の添え字「D 」は、このノズル群から吐出されるイエローインクが、濃シアンインクおよび濃マゼンタインクとほぼ等量ずつ混合されたときにグレー色となることを意味している。また、ブラックインクノズル群KD の添え字「D 」は、これらから吐出されるブラックインクがグレー色では無く、濃度100%の黒色であることを意味している。
【0033】
各ノズル群の複数のノズルは副走査方向SSに沿ってそれぞれ配列されている。印刷時には、キャリッジ28(図1)とともに印刷ヘッド36が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。
【0034】
発光部40aは、外径が約1mm以下の光束Lを射出するレーザである。このレーザ光Lは、図3に示すように、副走査方向SSからやや傾いた方向に射出され、受光部40bで受光される。このレーザ光Lの進行方向は、1つのノズルから吐出されたインク滴をレーザ光Lで検出しようとするときに、レーザ光Lが、他のノズルから吐出されるインク滴によって遮光されることがないように設定されている。より正確にいうと、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡がレーザ光Lの光路と同時に交差することがないように設定されている。
【0035】
(2)ドット抜け検査の原理
図4は、ドット抜け検査の検査方法の原理を示す拡大図である。ドット抜け検査の際には、まず、図3の矢印ARで示されているように印刷ヘッド36を一定速度で移動させて、濃イエローYD のノズル群から順にレーザ光Lに近づけていく。このとき、レーザ光Lは、図4のように、印刷ヘッド36が送られるにつれて、濃イエローYD のノズル群の後端からノズル#48,#47,#46,,,の順に各ノズルの下方を(相対的に)横切ることとなる。なおここでは、印刷ヘッド36の1色分のノズル群がそれぞれ48個のノズル#1〜#48を有しているものと仮定している。
【0036】
そして、レーザ光Lは、濃イエローYD のノズル群の前端に位置するノズル#1を横切ると、次には、淡マゼンタインクノズル群ML のノズル群の後端からノズル#48,#47,#46,,,の順に各ノズルの下方を横切る。同様にして、図3において矢印a1 ,a2 ,a3 などに示すように、ブラックインクノズル群KD の前端のノズル#1にいたるまで、各ノズルの下方をひとつづつ(相対的に)横切ることとなる。
【0037】
各ノズルには、レーザ光Lが真下を横切る時にインク滴がレーザ光Lを横切るようなタイミングで、インク滴の吐出指示が出される。すなわち、インク滴軌跡空間とレーザのインク滴検知空間とが交わるときに、インク滴が両者の共有空間を通過するように、インク滴の吐出指示が出されるものである。
【0038】
ここで、レーザ光Lの「インク滴検知空間」とは、レーザ光Lの光路のうちインク滴を検出できる程度のビーム強度を有する空間である。なお、本明細書では、簡単のために、「レーザ光Lのインク滴検知空間」を単に「レーザ光L」と書くことがある。また、図においてもインク滴検知空間を「L」と表記することがある。
【0039】
また、「インク滴軌跡空間」とは、「所定の大きさを有するインク滴がノズルから吐出されて、空間を通過すると想定される軌跡」を意味している。この「インク滴軌跡空間」は、予想に基づくものであることから、現実にはインク滴がこのインク滴軌跡空間からはみ出す場合もある。このような場合には、(予想に基づく)インク滴軌跡空間とインク滴検知空間とが空間を共有していても、インク滴が検査部の光を十分に遮らないこともある。しかし、ノズルから正常にかつ下方の想定した範囲内にインク滴が吐出されれば、吐出されたインク滴は、途中でレーザ光Lのインク滴検知空間を遮る。
【0040】
ノズルから正常にかつ下方の想定した範囲内にインク滴が吐出されると、吐出されたインク滴は、途中でレーザ光Lのインク滴検知空間を横切るので、受光部40bにおける受光が一時的に中断されるか、または弱くなり、受光される光量が所定の閾値未満となる。この場合には、そのノズルに目詰まりが無いと判断することができる。一方、あるノズルの駆動期間内に受光部40bで受光される光量が所定の閾値以上のときには、そのノズルは目詰まりしている可能性があると判断される。
【0041】
従って、レーザ光Lの「インク滴検知空間」とは、レーザ光Lの光路のうち、検知対象であるインク滴がその空間にあって一定面積の光を遮ったとき、それによる光量の低下を受光部40bで検知できるだけの、単位面積あたりの光の強さをもった空間、ということである。
【0042】
以上に説明したようにして、ブラックインクノズル群KD の前端のノズル#1がレーザ光Lの上方を通過するまでにすべてのノズルについてインク滴の吐出検査がなされる。なお、1滴のインクでは、レーザ光Lが遮断されたか否かを十分確実に検出できない可能性があるので、1つのノズルについて数滴ずつ吐出するようにすることが好ましい。
【0043】
この検査法では、飛行中のインク滴を検出することによって各ノズルの目詰まりの有無(すなわちドット抜けの有無)を検査するので、比較的短時間で検査が終了するという利点がある。
【0044】
また、検査部の配置と複数のノズルの配列とは、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が光路と同時に交差することがないように設定されており、レーザ光Lの進行方向は、複数のノズルからのインク滴の行路と干渉することがない。このため、印刷ヘッド36を送りながら順次一つづつノズルの検査を行うことができる。この点からも、比較的短時間で検査を行うことができる。しかも、各ノズルの検査をするたびごとにヘッドの送りと停止を繰り返すことがないため、位置の誤差も小さく、精度の高い検出を行うことができる。
【0045】
なお、印刷ヘッド36の送りの方向については、主走査方向のいずれの向きに送ることとしても、同様の検査を実現することができる。そして、ここでは印刷ヘッド36は、キャリッジ28(図1)上で、ステップモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に送られるものとするが、独立に検査用のヘッド走査駆動装置を備えるものとしてもよい。すなわち、印刷装置は、ノズルと検査部の少なくとも一方を駆動して相対位置を変えさせる走査駆動部を備えていればよい。印刷においてヘッドの主走査を行う装置と検査において走査を行う装置とを同一の機構で兼用すれば、装置を小型化できる。一方、検査において走査を行う装置を独立に有するものとすれば、位置の精度が高いなどの検査の目的にそった最適な装置を備えることができる。
【0046】
また、ここでは、検査部の配置と複数のノズルの配列とは、複数のノズルからのインク滴の行路と干渉することがないように設定されているものとしたが、二つ以上のノズルのインク滴軌跡空間がインク滴検知空間と同時に空間を共有するような態様であってもよい。このような態様においては、レーザ光Lのインク滴検知空間が同時にかかっているノズルの数だけ印刷ヘッド36の送りを繰り返して、順次ノズルの検査を行うこととすれば、印刷ヘッド36を送りながら各ノズルについてインク滴の吐出検査を行うことができる。
【0047】
C.第1実施例の処理手順:
本実施例においては、「B.ドット抜け検査部の構成と原理」で説明したインク滴吐出検査を2回行う。第一の検査は、印刷ヘッド36を図3の矢印ARの方向に一定速度で移動させながら行う。そして第二の検査すなわち再検査は、印刷ヘッド36を矢印ARとは逆の方向に一定速度で移動させながら行う。
【0048】
第一の検査において、あるノズルの駆動期間内に受光量が一定の閾値以上であるときには(すなわち、所定の時間、受光量が所定の閾値を下回る、ということがなかった場合には)、そのノズルは目詰まりしている可能性があると判断され、「不動作ノズル候補」としてメインメモリ56に記憶される。この「不動作ノズル候補」が第二の検査の対象となる。
【0049】
図5は、第二の検査においてノズルの検査をする場合の、ノズルとレーザ光Lの相対位置の関係を示した説明図である。第二の検査においては、各ノズルには、第一の検査のときとは異なったタイミングで、インク滴の吐出指示が出される。すなわち、第一の検査では、レーザ光Lがノズルの真下を横切るタイミングでインク滴の吐出指示が出されていたのに対して、今度は、レーザ光Lが「検査対象のノズルとそのひとつ前に検査されるノズルの中間点」を通過する時にインク滴がちょうどレーザ光Lを遮るようなタイミングで、インク滴の吐出指示が出される。
【0050】
例えばノズル#6の検査について考えると、先に行われた第一の検査においては、図5の一点鎖線で示す位置にレーザ光L16があるときに、ノズル#6のインク滴がこのレーザ光L16を横切るようにインク滴の吐出指示が出される。同様に、#5のノズルについては、二点鎖線で示す位置にレーザ光L15があるときに、インク滴がこのレーザ光L15を横切るように吐出指示が出され、#7のノズルについては破線で示す位置にレーザ光L17があるときにあわせてインク滴の吐出指示が出される。なお、第一の検査においては、印刷ヘッド36が図3の矢印ARの方向に送られることから、吐出検査は#7,#6,#5の順に行われる。
【0051】
一方、第二の検査においては、印刷ヘッド36が図3の矢印ARとは逆の方向に送られることから、吐出検査は#5,#6,#7の順に行われる。そして、第二の検査におけるノズル#6の検査では、レーザ光Lが相対的にノズル#5とノズル#6の中間の位置にあるときに、すなわち、図5において実線で示す位置にレーザ光L26があるときに、ノズル#6のインク滴がこのレーザ光L26を横切るようにノズル#6に対して吐出指示が出される。すなわち、ノズル#6に対して吐出指示が出されるタイミングは、第一の検査の場合よりも半周期分だけ早い。換言すれば、ノズル#6に対して吐出指示が出される時、ノズル#6と印刷ヘッド36は、第一の検査においてノズル#5が検査された時の相対位置とノズル#6が検査された時の相対位置との中間の相対位置にある。なお、ここでは、あるノズルにインク滴吐出指示が出されてから次のノズルにインク滴吐出指示が出されるまでの時間を「1周期」とする。
【0052】
そして、第二の検査においても、各ノズルについて、第一の検査の場合と同様にして、吐出されたインク滴でレーザ光Lのインク滴検知空間が遮られるか否かを受光部40bで検知して、吐出検査が行われる。その結果、あるノズルの駆動期間内にレーザ光Lの光量が所定の閾値以上のときには(すなわち、所定の時間、受光量が所定の閾値を下回る、ということがなかった場合には)、そのノズルは目詰まりしている可能性があると判断されて、「不動作ノズル」として、メインメモリ56に記憶される。すなわち、上記2度の検査を行った結果、第一の検査においても第二の検査においても、光量が一定の閾値以上となったノズルが存在する場合は、そのノズルは「不動作ノズル」と判定される。そして、不動作ノズルが存在する場合は、クリーニング機構300によってノズルのクリーニングが行われる。なお、あらかじめ印刷指示が出されていた場合には、「不動作ノズル」が存在するときにはこのクリーニングをへて印刷が行われ、「不動作ノズル」が存在しないときにはクリーニング行わずに印刷が行われる。
【0053】
本実施例においては、第二の検査を行うのは第一の検査において不動作ノズル候補とされたノズルのみである。このため、すでに第一の検査においてインクの吐出が確認されたノズルについて、不要な検査を行ってインクを消費することがない。ただし、第二の検査の対象を限定せず、すべてのノズルに対して第二の検査を行うものとしてもよい。
【0054】
そして、本実施例では、第一の検査の際とは異るタイミングで各ノズルにインク滴の吐出指示を出し、再検査を行っているため、各ノズルに対してより広い範囲について吐出インク滴の通過の有無を調べることができる。したがって、あるノズルからのインク滴の吐出方向がそれていた場合にも、第二の検査においてそのノズルから吐出されたインク滴を検出することができ、その結果、そのノズルを不動作ノズルとして誤検出するのを避けることができる。例えば、上述の#6のノズルについては、吐出されたインク滴が図5のレーザ光L16のインク滴検知空間の外側を通過した場合には、第一の検査ではインク滴の吐出を検出できないが、インク滴がレーザ光L26のインク滴検知空間の範囲内を通過する場合は、第二の検査でインク滴の吐出を検出でき、#6を不動作ノズルとして誤検出することはない。このため、不要なノズルクリーニングを行って、インク滴を浪費することもない。
【0055】
また、本実施例においては、印刷ヘッド36がレーザ光Lの上方を1往復する間に第一および第二の検査を行うことができ、効率的に検査を行うことができる。
【0056】
なお、本実施例においては、第二の検査においてインク滴吐出のタイミングを半周期早くして、レーザ光Lが、検査対象のノズルとそのひとつ前に検査されるノズルの中間点を通過するタイミングで、インク滴の吐出指示が出されたが、これに対して、インク滴吐出のタイミングを半周期遅くして、図6に示すように、ひとつ後に検査されるノズルとの中間点を通過するタイミングで、インク滴の吐出指示が出されるものとしてもよい。すなわち、本実施例においては、再検査において、第一の検査におけるタイミングから周期の1/2だけずれたタイミングで検査を実行することができる。このような検査タイミングの変更は、以下のように表現することも可能である。すなわち、第一の検査において対象ノズルを検査した際の、当該対象ノズルと検査部の相対位置を、「第一の相対位置」とし、第一の検査において当該対象ノズルの直前に検査対象とされたノズルを検査した際の、当該対象ノズルと上記検査部の相対位置を、「第二の相対位置」としたとき、第二の検査では、上記第一の相対位置と上記第二の相対位置の中間の「第三の相対位置」に、当該対象ノズルと検査部を配して、当該対象ノズルの検査が行われる。しかし、上記「第二の相対位置」は、「直前」に検査対象とされたノズルではなく、第一の検査において「直後」に検査対象とされたノズルを検査した際の、当該対象ノズルと上記検査部の相対位置、とすることもできる。
【0057】
なお、第二の検査でのタイミングのずれは半周期分以外にも、任意の幅で変更することができる。すなわち、第二の検査におけるレーザ光とノズルとの相対位置は第一の検査における相対位置の中間に限られるものではなく、第一の検査のときとは異なる任意の相対位置とすることができる。すなわち、第二の検査は、ノズルと検査部の相対位置を変えた状態で行う任意の検査とすることができる。
【0058】
ここで、第二の検査におけるレーザ光とノズルとの相対位置は、レーザ光のインク滴検知空間Lの径とインク滴の大きさに基づいて定めることができる。図7は、第二の検査におけるレーザ光のインク滴検知空間とノズルの相対位置の移動量の考え方を示す説明図である。ここで、第一の検査においてインク滴Dがレーザ光のインク滴検知空間Lのちょうど外側を通過して、当該ノズルが不動作ノズル候補となったものと仮定する。このとき、レーザ光の相対位置をずらす距離SHTが、光軸に垂直な方向に沿って{(インク滴検知空間Lの径dL )+(インク滴Dの直径dI )}よりも大きいと、このレーザ光のインク滴検知空間L’とインク滴Dが交差しないので、当該ノズルは不動作ノズルと判定されてしまう。従って、相対位置をずらす距離SHTを、光軸に垂直な方向に沿って{(インク滴検知空間Lの径dL )+(インク滴Dの直径dI )}よりも小さくすれば、所定の位置を通過するインク滴の検出をしそこなう可能性を低減することができる。なお、ここでは、インク滴検知空間をL、L’と表記している。
【0059】
また、検査は2度に限られるものではなく、タイミングを前にずらした検査と後ろにずらした検査の両方を行うこととし、印刷ヘッド36を1往復半させて、合計3回検査を行うものとしてもよい。例えば、(1)「最初の検査」、(2)「前のノズルが第一の検査において検査された際の相対位置」の方に位置(検査タイミング)をずらした再検査、(3)「後のノズルが第一の検査において検査された際の相対位置」の方に位置(検査タイミング)をずらした再検査、などの、3回以上の検査を行うものとすることができる。すなわち、最初の検査とは条件を変えて行う「第二の検査」は、異なる条件で何度も行うものとすることができる。相対位置を変えて行う検査の回数を増やせば、検査においてカバーできる範囲が増えるため、吐出されるインク滴がさまざまな方向(範囲)にそれている場合にも吐出を検出することができる。よって、不動作ノズルの誤検出の可能性を減らすことができる。また、相対位置をずらす距離が、光軸に垂直な方向について{(インク滴検知空間Lのビーム径dL )+(インク滴Dの直径dI )}よりも小さい、という条件を満たした上で、第一の検査で検査した範囲に近いところからその周囲について複数回、第二の検査を行うこととすれば、インク滴が通過する可能性の高い範囲から効率的に吐出検査を行うことができる。
【0060】
なお、第一の検査の結果、ある「不動作ノズル候補」に隣接するノズルが「不動作ノズル候補」ではない場合には、その「不動作ノズル候補」に対しては、再検査において、前後に1/2周期づつタイミングをずらして一回の走査中に2回の検査を行うものとしてもよい。すなわち、再検査において印刷ヘッド36を一定速度で送りながら、各「不動作ノズル候補」に対して、上記(2)「前のノズルが第一の検査において検査された際の相対位置」の方に位置(検査タイミング)をずらした再検査、および上記(3)「後のノズルが第一の検査において検査された際の相対位置」の方に位置(検査タイミング)をずらした再検査、の両方を行うものである。このようにすれば、第一の検査の際のレーザ光のインク滴検知空間の両側について、一度の走査で効率的に検査を行うことができる。なお、再検査におけるタイミングのずらし量を1/2周期よりも小さく(たとえば1/3周期に)設定して1回の走査中に2回以上の検査を行うようにしてもよい。
【0061】
以上の説明から理解できるように、一般には次のようにすればよい。すなわち、第一の検査においては、受光部40bにおける光の測定結果に基づいて検査対象を不動作ノズル候補とするか否かを決定する。そして、第二の検査においては、この不動作ノズル候補を対象として第一の検査とは異なる検査条件において再検査を行う。そして、受光部40bにおける測定結果に基づいて当該ノズルが不動作ノズルであるか否かを決定する。
【0062】
D.第2実施例の処理手順:
本実施例においても、第1実施例と同様にインク滴吐出検査を2回行う。しかし、本実施例においては、第1実施例のようにインク滴の吐出のタイミングを変えるのではなく、第一の検査と第二の検査でレーザ光Lのビームウェストの位置を変えることによって、検査条件を変える。他の点は、第1実施例と同様である。なお、「ビームウェスト」とは、レンズによって光を収束した場合の、光束が一番絞られた部分のことである。ただし、この部分では光は一点に集まるのではなく、光の回折によりある一定の広がりを持っている。
【0063】
インク滴が光を遮った場合に検査部においてそれを検知できるのは、インク滴によって一定面積の光が遮られて、受光側で受ける光の光量が一定量低下するためである。したがって、あるインク滴が光を横切った場合にそれが検知されるためには、そのインク滴がその投影面積によって遮る光の量が、受光側のセンサが検知できる最小の光量変化の量以上でなければならない。すなわち、そのインク滴が、光路のうちの「単位面積あたりの光の強さが所定のレベル以上である空間」を横切らなければならない。この空間が「インク滴検知空間」である。
【0064】
一方、光をレンズなどによって収束する場合、その光軸方向に垂直な断面における光の強度分布は、ガウス分布で近似される。また、光をレンズなどによって収束する場合、光束の径は収束部(ビームウェスト)においてもっとも小さくなる。すなわち、光をレンズなどによって収束する場合は、光軸方向で収束部に近づくほど、光の強度分布は幅が狭くピークが高いものとなる。そして、上述のように、「単位面積あたりの光の強さ」がインク滴の通過を検出できるだけのレベルである空間は、収束部に近づくほど、光軸方向に垂直な断面において面積が広くなる。したがって、インク滴検知空間は、収束部に近づくほど太くなり、収束部から離れるほど細くなる。
【0065】
このため、ノズルからのインク滴の吐出方向が想定した方向からそれた場合に、もっとも「光が遮られなかった」と誤判断される可能性が高いのは、収束部から離れた位置にあるノズルである。第2実施例においては、この収束部(ビームウェスト)の位置を変えることで、不動作ノズルと誤判断されやすい範囲を変えてノズルの再検査を行う。
【0066】
図8は、第2実施例の第一の検査におけるレーザ光LのビームウェストLW の位置を示す説明図である。本実施例においては、図8に示すように、発光部40aはレーザ光Lをレンズ40cで収束させて照射している。このため、レーザ光Lの光路中にはビームウェストが存在し、その位置においてレーザ光Lの径はもっとも細くなり、インク滴検知空間は最も太くなっている。なお、以下の説明は、内容を単純にするために、(印刷ヘッド36に設けられている複数のノズルのうち)図に示された1列のノズルのみに着目して行う。
【0067】
本実施例では、第一の検査は、第1実施例の第一の検査と同様に行われる。この結果、例えば図8に斜線で示すように、ノズル#22と#26が「不動作ノズル候補」とされたものとする。
【0068】
図9は、第2実施例の第二の検査におけるレーザ光LのビームウェストLW の位置を示す説明図である。第一の検査が終了し、印刷ヘッド36がレーザ光Lの上方を通過すると、発光部40aはレンズ40cを操作してレーザ光LのビームウェストLW の位置を変更する。その後、第1実施例の場合と同様に、各ノズルについて第一の検査のときとは逆の順番で第二の検査を行う。ただし、本実施例においては、第二の検査におけるインク滴の吐出検査も第一の検査と同様に、レーザ光Lが各ノズルの真下に来た時にあわせたタイミングで行われる。
【0069】
本実施例においては、第一の検査と第二の検査とでは、レーザ光LのビームウェストLw の位置を変えている。このため、図8に示すように、第一の検査においてビームウェストLw の近傍の範囲Aw からはずれた範囲Ao に属しており、ビーム径が太くインク滴検知空間が細い部分で検査をされたノズルは、第二の検査においては、図9に示すように、ビーム径の細い部分、すなわち、インク滴検知空間が太い部分で検査をされることとなる。したがって、これらのノズルについては、第一の検査においてインク滴が想定した方向からそれて、インク滴検知空間を横切らなった場合にも、第二の検査においては、より太いインク滴検知空間を横切る場合があるので、当該ノズルを不動作ノズルと誤検出する可能性が低下する。すなわち、不動作ノズルの検出の精度が高い。
【0070】
なお、図8および図9においては、ビームウェストをノズル列のノズル#1寄り(図8において右半分の側)の位置からノズル#48寄り(図8において左半分の側)の位置に移動させて再検査を行ったが、ビームウェストをノズル#48寄りの位置からノズル#1寄りの位置に動かして、2回検査をすることとしてもよい。
【0071】
また、本実施例においては、レンズ40cを操作してレーザ光LのビームウェストLW の位置を変更することとしたが、検査部40全体を副走査方向に移動させて、印刷ヘッド36に対するビームウェストの相対位置を変更することとしてもよい。このようにすれば、機械的な変移がそのままビームウェストの変移となる。よって、レーザのビームウェストの位置について経時的な誤差が生じる可能性が低く、調整が容易である。
【0072】
なお、第一の検査において不動作ノズル候補となったノズルをすべて、第二の検査の対象とするかわりに、不動作ノズル候補であって、かつ、第一の検査においてビーム径が大きくインク滴検知空間が細い位置で吐出検査がされたノズルのみを第二の検査の対象としてもよい。例えば、第一の検査の結果、レーザ光Lの光量が所定の閾値以上であったノズルのうち、ビームウェストLW の光軸方向前後5.0mmづつ合計10.0mmの範囲AW 内に含まれないノズル(図8において、範囲Ao に含まれるノズル)のみを「不動作ノズル候補」として、これについて再検査を行う。そして、範囲AW 内に含まれるものは、第一の検査が終了した時点で「不動作ノズル」であることを確定する、としてもよい。例えば図8において、第一の検査の結果、レーザ光Lの光量が所定の閾値以上となったノズルが、ノズル#22と#26であったとする。この場合、ノズル#22は範囲AW 内にあるため、この段階で「不動作ノズル」と判定される。そして、ノズル#26は範囲AW からはずれているため、「不動作ノズル候補」とされの第二の検査の対象となる。このような態様とすれば、第一の検査においてインク滴検知空間が細いところで吐出検査をされ、吐出されたインク滴を検出できなかった可能性が比較的高いノズル(図8におけるノズル#26)について再検査を行うので、不動作ノズル検出の信頼性を高めることができる。そして、第一の検査においてすでにインクの吐出が確認されたノズル(図8におけるノズル#22,#26以外のノズル)、および、第一の検査においてインク滴不吐出が確認されその誤検出の可能性が低いノズル(図8におけるノズル#22)については、再検査をしないこととして、無駄なインク滴の消費を防止することができる。すなわち、不動作ノズル検出の信頼性を高めながら、同時に無駄なインク滴の消費を防止することができる。なお、レーザ光LのビームウェストLW 近傍の範囲AW は上記数値範囲に限られるものではなく、所定の範囲に定めることができる。
【0073】
なお、第2実施例においては、インク滴を検出するための光源としてレーザを用いたが、光源はこれに限られるものではなく、LEDなどの他の光源を使用してもよい。その場合にも、光を収束して使用することとなるため、その光束は最も径が小さくなる収束部を有し、インク滴検知空間は軸方向に一定ではない分布を有する。光は空間において直進するものであり、収束部を有する光束においては、光路の空間的広がりおよびインク滴検知空間の広がりが、光軸方向について変化するからである。よって、光束の収束部の位置を変えるように検査部を操作して検査を行うこととすれば、インク滴検知空間がそれに応じて変化または移動することとなり、上記と同様の効果が得られる。すなわち、光束の収束部の位置を変えて再検査をすれば、最初の検査で収束部から離れたノズルについてインク滴を吐出した方向が想定した方向からそれていて、「光が遮られなかった」と判断されても、インク滴検知空間が太い個所において再度検査をすることによって、インク滴の吐出を検出することができる。このため、当該ノズルを非動作ノズルと誤判定する可能性を低減することができる。すなわち、不動作ノズルの特定を高精度で行うことができる。
【0074】
E.第3実施例の処理手順:
第3実施例では、第2実施例のようにビームウェストの位置を変えるのではなく、第一の検査と第二の検査で吐出するインク滴の量を変えることによって、検査条件を変更する。他の点は第2実施例と同様である。なお、本実施例において第二の検査を行う対象は、さまざまに選択することができる。すなわち、すべてのノズルを第二の検査の対象としてもよいし、第一の検査の結果レーザ光Lの光量が所定の閾値未満とならなかったすべてのノズルとしてもよい。さらに、レーザ光LのビームウェストLW 近傍に含まれない、ビームウェストLW から所定の距離だけ離れたノズルに限定してもよい。
【0075】
図10は、第3実施例においてインク滴の軌跡が占有すると予想されるインク滴軌跡空間とレーザ光のインク滴検知空間Lとの関係を示す説明図である。図10において破線で示す円D1 は、第一の検査において想定されるインク滴軌跡空間である。そして、図10において一点鎖線で示す円D2 は、第二の検査において想定されるインク滴軌跡空間である。本実施例では、第二の検査において検査対象のノズルから吐出されるインク量は、第一の検査における吐出量の2倍である。このため、実際にインク滴が吐出された場合にそのインク滴が空間を占有する軌跡の径は第一の検査の場合よりも大きくなり、また、予想に基づいて定められるインク滴軌跡空間も大きくなる。そして、インク滴軌跡空間が大きくなる結果、図10に示されるように、第二の検査においてインク滴軌跡空間とレーザ光のインク滴検知空間Lとが共有する空間が、第一の検査の場合に比べて大きくなっている。
【0076】
ノズルが吐出するインク滴が想定した方向からそれており、第一の検査においてはレーザ光Lが十分遮られなかった場合にも、第二の検査においては大きくなったインク滴がレーザ光Lを十分遮り、受光部40bにおいてインク滴の吐出が検出される場合がある。このため、本実施例においては、不動作ノズルを誤検出する可能性を低減でき、信頼性の高い不動作ノズル検出を行うことができる。
【0077】
なお、本実施例においては第二の検査のインク滴の吐出量は、第一の検査のときの2倍としたが、その値は第一の検査のときよりも多い任意の値とすることができる。また、本実施例において、第二の検査の対象の数を、ビームウェストから離れたもののみに絞り込むこととすれば、第二の検査で吐出するインク滴の量については、比較的多めにしてもインクの消費への影響が少ない。
【0078】
F.第4実施例の処理手順:
第4実施例では、第3実施例のようにインク滴の量を変えるのではなく、第一の検査と第二の検査でレーザ光の出力を変えて、検査条件を変更する。他の点は第3実施例と同様である。
【0079】
図11は、第4実施例におけるインク滴pと、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 および第二の検査におけるインク滴検知空間L2 の関係を示す説明図である。第4実施例では、第一の検査においてインク滴の吐出を検出できなかったノズルについて、第二の検査を行う。その際、レーザ光の出力(光量)を2倍にしてレーザ光のビーム強度を上げる。その結果、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 に対して第二の検査におけるインク滴検知空間L2 は広くなる。よって、第一の検査において、想定した方向からそれて検知できるほどにインク滴検知空間L1 を十分横切らなかったインク滴pも、第二の検査においてはインク滴検知空間L2 を十分横切る場合がある。その場合にはインク滴pは第二の検査において検出される。このため、本実施例においては、不動作ノズルを誤検出する可能性を低減でき、信頼性の高い不動作ノズル検出を行うことができる。
【0080】
なお、第二の検査ではインク滴検知空間が広くなるため、印刷ヘッド上で隣り合うノズルのインク滴軌跡空間が同時にインク滴検知空間と空間を共有するおそれがある。しかし、第二の検査においては、第一の検査においてインク滴の吐出を検出できなかったノズルのみにインク滴を吐出させることとすれば、印刷ヘッド上で隣り合うノズルが不動作ノズル候補とされていない限り、インク滴を吐出するノズルの間隔は第一の検査に比べて広くなる。よって、複数のノズルから吐出されるインク滴を混同して、不動作ノズルを正常動作ノズルと誤検出し、正常動作ノズルを不動作ノズルと誤検出する可能性は少ない。また、印刷ヘッド上で隣り合うノズルが不動作ノズル候補とされている場合は、第二の検査を複数回に分けてそれぞれのノズルについて行うことで、誤検出を防ぐことができる。
【0081】
また、本実施例においては第二の検査のレーザの出力は、第一の検査のときの2倍としたが、その値は第一の検査のときよりも大きい任意の値とすることができる。
【0082】
G.第5実施例の処理手順:
第5実施例では、第4実施例のように発光部40aにおけるレーザの出力を変えるのではなく、第一の検査と第二の検査でインク滴を検出するための受光部40bにおける受光量の閾値を変えることで、検査条件を変更する。他の点は第4実施例と同様である。
【0083】
(1)受光部の構成:
図12は、第1実施例におけるドット抜け検査部40の内部構成を示すブロック図である。受光部40bは、受光センサ200と、D−A変換器202とを備えている。受光センサ200は、電源端子P1と、ゲイン調整端子P2と、出力端子P3と、接地端子P4とを有している。
【0084】
受光センサ200の電源端子P1は電源電位Vccに接続されており、接地端子P4は接地電位GNDに接続されている。ゲイン調整端子P2は、抵抗R1を介してD−A変換器202に接続されている。出力端子P3と電源電位Vccとの間には抵抗R2が接続されている。電源端子P1と接地端子P4との間にはコンデンサC1が接続されており、出力端子P3と接地端子P4との間にもコンデンサC2が接続されている。
【0085】
検査部ドライバ63は、D−A変換器202にデジタル入力信号Dinを供給している。D−A変換器202は、このデジタル入力信号Dinの値に応じた電圧値を有するゲイン調整信号Vg を出力し、抵抗R1を介して受光センサ200のゲイン調整端子P2に供給している。一方、出力端子P3から出力される出力信号Vout は、検査部ドライバ63に入力されている。
【0086】
プリンタのシステムコントローラ54は、検査部ドライバ63を介してドット抜け検査部40の制御を行っている。すなわち、システムコントローラ54と検査部ドライバ63は、発光部40aと受光部40bとを制御する制御部としての機能を有している。
【0087】
図13は、受光センサ200の内部構成を示すブロック図である。受光センサ200は、フォトダイオード素子210と、増幅器212と、コンパレータ214とを有している。フォトダイオード素子210と増幅器212の電源は、受光センサ200の電源端子P1と接地端子P4を介して供給されている。コンパレータ214の2つの入力端子のうちの一方には、増幅器212の出力端子と、受光センサ200のゲイン調整端子P2とが接続されている。コンパレータ214の他方の入力端子には、基準電圧Vref が供給されている。コンパレータ214の出力信号は、受光センサ200の出力端子P3を介して外部に出力される。なお、電源端子P1と出力端子P3は、受光センサ200の内部において抵抗R3を介して接続されている。
【0088】
(2)受光部の動作:
インク滴がレーザ光Lを横切ると、フォトダイオード素子210の出力電圧が低下し、増幅器212がその変動を増幅する。そして、低下した電位は図示しない抵抗を介してコンパレータ214の入力端子に伝えられる。一方、D−A変換器202は、図12および図13に示すように、検査部ドライバ63からのデジタル入力信号Dinの値に応じた電圧値を有するゲイン調整信号Vg を出力し、抵抗R1を介してゲイン調整端子P2からコンパレータ214の入力端子に供給している。よって、コンパレータ214の被比較入力電圧Vinは、フォトダイオード素子210の出力電圧と、D−A変換器202のゲイン調整信号Vgと、によって決まる。その被比較入力電圧Vinが基準電圧Vref よりも高い場合は、コンパレータ214の出力信号Vout はHとなり、低い場合はLとなる。
【0089】
図14は、所定の時間間隔をあけて複数のインク滴がレーザ光Lを横切った場合の、出力信号Vout の波形を示すグラフである。所定の時間間隔をあけてインク滴がレーザ光Lを横切った場合は、フォトダイオード素子210の出力電圧は所定の時間間隔をあけて増加(および回復)を繰り返す。一方、D−A変換器202のゲイン調整信号Vgは一定である。その結果、VinはVref よりも高い状態を繰り返すことになるので、図14に示すように、コンパレータ214の出力信号Vout は所定の時間間隔で生じる高さHの複数の矩形波となる。検査部ドライバ63は、この矩形波一つ一つの時間間隔が所定値よりも長くなった場合には、その間に存在すべき矩形波が存在しなかった、すなわち、吐出されるべきインク滴が吐出されなかったと判断して、不動作ノズルが存在すると判断する。すなわち、あるノズルにインク滴の吐出指示を出したときに、受光部40bのフォトダイオード素子210が受光する光の光量が所定の閾値を下回らなかった場合には、当該ノズルがインク滴を吐出していない可能性があると判断される。ここで、光量の閾値は、フォトダイオード素子210および増幅器212の性能、ならびに基準電圧Vref 、ゲイン調整信号Vg 等により定まる。このような不動作ノズルについての判断は、第一の検査においても第二の検査においても、同様に行われる。
【0090】
(3)受光部40bにおける受光量の閾値の変更方法:
第5実施例では、検査部ドライバ63は、第二の検査において、デジタル入力信号Din(図12)の値を第一の検査のときとは変え、その結果、ゲイン調整信号Vg (図12)を変える。フォトダイオード素子210の出力電圧と、D−A変換器202のゲイン調整信号Vgと、によって、コンパレータ214の被比較入力電圧Vinが決まる。そして、コンパレータ214の被比較入力電圧Vinと基準電圧Vref (一定値)との比較によりVout が決まる。よって、ゲイン調整信号Vg を変えることによって、フォトダイオード素子210のある値の出力が、結果として、コンパレータ214において「出力信号Vout =H」となるのか、「出力信号Vout =L」となるのか、が変わってくる。すなわち、何らかの原因で受光部40bのフォトダイオード素子210における受光量が低下し、ある値までフォトダイオード素子210の出力電圧が増加した場合に、それが検査部ドライバ63において「正常なインク滴の通過」と判断されるか否かの閾値が変わることになる。第5実施例では、このようにしてデジタル入力信号Dinを変えることにより、受光部40bにおける受光量の閾値を変える。
【0091】
(4)インク滴の吐出検査:
第5実施例では、第一の検査においてインク滴の吐出を検出できなかったノズルについて、第二の検査を行う。その際、インク滴の通過の有無を判定するための受光部40bにおける受光量の閾値(絶対値)が高くなるようにする。よって、何らかの原因で受光部40bにおける受光量が低下したときに、その現象が「インク滴の通過」と判定されるのに必要な光量の低下幅は、小さくなる。このため、第二の検査においては、レーザ光の光路のうち単位面積あたりの光の強さがより低いところをインク滴が通過しても、それを検出することができるようになる。
【0092】
図15は、第5実施例におけるインク滴検出のためのレーザ光の強度とインク滴検知空間の半径との関係を示す説明図である。レーザ光の光軸に垂直な断面における光の強度分布はガウス分布で近似される。第一の検査においてレーザ光の光路をインク滴が通過した場合にそれを検知できる単位面積あたりの光の強さをv1とし、第二の検査におけるその単位面積あたりの光の強さをv2とする。v2はv1よりも低いため、図15に示すように、第二の検査においてインク滴の通過を検知できる空間(インク滴検知空間)L3 の半径DL3は、第一実施例においてインク滴の通過を検知できる空間(インク滴検知空間)L1 の半径DL1に比べて大きくなる。すなわち、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 に対して第二の検査におけるインク滴検知空間L3 は広くなる。
【0093】
図16は、第5実施例におけるインク滴pと、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 および第二の検査におけるインク滴検知空間L3 の関係を示す説明図である。第二の検査におけるインク滴検知空間L3 は、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 に比べて広くなる。このため、第4実施例と同様、第一の検査において想定した方向からそれて検知できるほどにインク滴検知空間L1 を十分横切らなかったインク滴pも、第二の検査において検出され得る。よって、本実施例においては、不動作ノズルを誤検出する可能性を低減でき、信頼性の高い不動作ノズル検出を行うことができる。なお、インク滴検知空間が事実上太くなることから、インク滴の吐出検査において隣り合うノズルのインク滴を混同するおそれがあるが、第4実施例と同様、第一の検査において隣り合うノズルが不動作ノズル候補とされていない限り、そのような問題は生じない。
【0094】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0095】
(1)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
【0096】
(2)本発明は、一般にインク滴を吐出するタイプの印刷装置に適用可能であり、カラーインクジェットプリンタ以外の種々の印刷装置に適用可能である。例えば、インクジェット方式のファクシミリ装置やコピー装置にも適用可能である。
【0097】
(3)上記実施例においては、印刷ヘッドにノズル列を6列有する印刷装置について説明したが、本発明はこのような態様に限られるものではなく、印刷ヘッドは、所定のノズル間ピッチでノズルが配列された少なくとも一つのノズル列を含むものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのカラーインクジェットプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図。
【図2】プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図。
【図3】第1のドット抜け検査部40の構成と、その検査方法の原理を示す説明図。
【図4】ドット抜け検査の検査方法の原理を示す拡大図。
【図5】第二の検査においてノズルの検査をする場合の、ノズルとレーザ光Lの相対位置の関係を示した説明図。
【図6】第二の検査において他の態様のノズル検査をする場合の、ノズルとレーザ光Lの相対位置の関係を示した説明図。
【図7】第一の検査と第二の検査のレーザ光間の距離とインク滴の直径の関係を示す説明図。
【図8】第2実施例の第一の検査におけるレーザ光LのビームウェストLW の位置を示す説明図。
【図9】第2実施例の第二の検査におけるレーザ光LのビームウェストLW の位置を示す説明図。
【図10】第3実施例においてインク滴の軌跡が占有すると予想されるインク滴軌跡空間とレーザ光のインク滴検知空間Lとの関係を示す説明図。
【図11】第4実施例におけるインク滴pと、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 および第二の検査におけるインク滴検知空間L2 の関係を示す説明図。
【図12】ドット抜け検査部40の内部構成を示すブロック図。
【図13】受光センサ200の内部構成を示すブロック図。
【図14】所定の時間間隔をあけてインク滴がレーザ光Lを横切った場合の、出力信号Vout の波形を示すグラフ。
【図15】第5実施例におけるインク滴検出のためのレーザ光の強度とインク滴検知空間の半径との関係を示す説明図。
【図16】第5実施例におけるインク滴pと、第一の検査におけるインク滴検知空間L1 および第二の検査におけるインク滴検知空間L3 の関係を示す説明図。
【符号の説明】
20…カラーインクジェットプリンタ
22…用紙スタッカ
24…紙送りローラ
26…プラテン板
28…キャリッジ
30…キャリッジモータ
31…紙送りモータ
32…牽引ベルト
34…ガイドレール
36…印刷ヘッド
40…第1のドット抜け検査部
40a…発光部
40b…受光部
40c…レンズ
50…受信バッファメモリ
52…イメージバッファ
54…システムコントローラ
56…メインメモリ
61…主走査駆動ドライバ
62…副走査駆動ドライバ
63〜65…検査部ドライバ
66…ヘッド駆動ドライバ
80…インク通路
100…ホストコンピュータ
200…受光センサ
202…D−A変換器
204…電圧調整電流源(VCC)
210…フォトダイオード素子
212…増幅器
214…コンパレータ
300…クリーニング機構
Claims (19)
- インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、を備えた印刷装置において、不動作ノズルを検出する方法であって、
(a)前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択する工程と、
(b)前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う工程と、
(c)前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する工程と、
を備え、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出し、
前記工程(c)は、前記不動作ノズル候補のうち、前記第一の検査において、前記インク滴の軌跡が前記光束の前記収束部近傍の所定の範囲内になかったノズルを前記再検査対象ノズルとして選択する工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - 請求項1記載の不動作ノズル検出方法であって、
前記工程(c)は、前記検査対象ノズルと前記検査部の相対位置を変えることにより、前記検査条件を変える工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - 請求項1記載の不動作ノズル検出方法であって、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出するものであり、
前記工程(c)は、前記光束の前記収束部の位置を変えるように前記検査部を操作することにより、前記検査条件を変える工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - 請求項1記載の不動作ノズル検出方法であって、
前記工程(c)は、前記ノズルから吐出するインク滴のインク量を変えることにより、前記検査条件を変える工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - 請求項1記載の不動作ノズル検出方法であって、
前記工程(c)は、前記発光部から射出する前記光の強度を変えることにより、前記検査条件を変える工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - 請求項1記載の不動作ノズル検出方法であって、
前記工程(b)は、
前記インク滴の吐出検査の結果、受光部が受光する光の光量が所定の閾値を下回らなかった場合に、当該検査対象ノズルを不動作ノズル候補とする工程を含み、
前記工程(c)は、
前記閾値を変えることにより前記検査条件を変える工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、を備えた印刷装置において、不動作ノズルを検出する方法であって、
(a)前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択する工程と、
(b)前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う工程と、
(c)前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する工程と、
を備え、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出し、
前記工程(c)は、前記光束の前記収束部の位置を変えるように前記検査部を操作することにより、前記検査条件を変える工程を含む、不動作ノズル検出方法。 - インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、を備えた印刷装置において、不動作ノズルを検出する方法であって、
(a)前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択する工程と、
(b)前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う工程と、
(c)前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する工程と、
を備え、
前記検査部の配置と前記複数のノズルの配列とは、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が前記光路と同時に交差することがないように設定されており、
前記印刷ヘッドは、所定のノズル間ピッチでノズルが配列された少なくとも一つのノズル列を含み、
前記インク滴の吐出検査は、前記印刷ヘッドをそれぞれ所定の向きに送りながら、前記インク滴の軌跡と前記光路とが交差するという条件を満たしたノズルについて順次行われ、
前記工程(b)は、第一の検査において前記ノズル列内の各ノズルを検査対象とするときに、一定の周期の規則的なタイミングで検査を実行する工程を含み、
前記工程(c)における再検査は、前記第一の検査に続いて、前記第一の検査の際の向きとは逆の向きに前記印刷ヘッドを送りながら、前記第一の検査におけるタイミングから前記周期の1/2だけずれたタイミングで実行される、不動作ノズル検出方法。 - 複数のノズルからインク滴を吐出することによって印刷を行う印刷装置であって、
前記複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、
前記ノズルを駆動してインク滴の吐出を行わせるヘッド駆動部と、
前記各部を制御するための制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを検査対象として選択し、前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を実行するように前記印刷ヘッドと前記検査部とを操作し、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う不動作ノズル候補決定部と、
前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件においてインク滴の吐出検査を実行するように、前記印刷ヘッドと前記検査部とを操作し、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する不動作ノズル決定部と、
を備え、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出し、
前記不動作ノズル決定部は、前記不動作ノズル候補のうち、前記第一の検査において前記インク滴の軌跡が前記光束の前記収束部近傍の所定の範囲内になかったノズルを前記再検査対象ノズルとして選択する、印刷装置。 - 請求項9記載の印刷装置であって、
前記検査対象ノズルと前記検査部の少なくとも一方を駆動して相対位置を変えさせる走査駆動部を備え、
前記不動作ノズル決定部は、前記走査駆動部に前記検査対象ノズルと前記検査部の相対位置を変えさせることにより、前記検査条件を変更する、印刷装置。 - 請求項9記載の印刷装置であって、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出するものであり、
前記不動作ノズル決定部は、前記光束の前記収束部の位置を変えるように前記検査部を操作することにより、前記検査条件を変更する、印刷装置。 - 請求項9記載の印刷装置であって、
前記不動作ノズル決定部は、前記ヘッド駆動部に前記ノズルから吐出するインク滴のインク量を変えさせることにより、前記検査条件を変更する、印刷装置。 - 請求項9記載の印刷装置であって、
前記不動作ノズル決定部は、前記発光部に前記光の強度を変えさせることにより、前記検査条件を変更する、印刷装置。 - 請求項9記載の印刷装置であって、
前記不動作ノズル候補決定部は、
前記インク滴の吐出検査の結果、受光部が受光する光の光量が所定の閾値を下回らなかった場合に、当該検査対象ノズルを不動作ノズル候補とし、
前記不動作ノズル決定部は、
前記閾値を変えることにより、前記検査条件を変更する、印刷装置。 - 複数のノズルからインク滴を吐出することによって印刷を行う印刷装置であって、
前記複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、
前記ノズルを駆動してインク滴の吐出を行わせるヘッド駆動部と、
前記各部を制御するための制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを検査対象として選択し、前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を実行するように前記印刷ヘッドと前記検査部とを操作し、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う不動作ノズル候補決定部と、
前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件においてインク滴の吐出検査を実行するように、前記印刷ヘッドと前記検査部とを操作し、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する不動作ノズル決定部と、
を備え、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出し、
前記不動作ノズル決定部は、前記光束の前記収束部の位置を変えるように前記検査部を操作することにより、前記検査条件を変更する、印刷装置。 - 複数のノズルからインク滴を吐出することによって印刷を行う印刷装置であって、
前記複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、
前記ノズルを駆動してインク滴の吐出を行わせるヘッド駆動部と、
前記各部を制御するための制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを検査対象として選択し、前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を実行するように前記印刷ヘッドと前記検査部とを操作し、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う不動作ノズル候補決定部と、
前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件においてインク滴の吐出検査を実行するように、前記印刷ヘッドと前記検査部とを操作し、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する不動作ノズル決定部と、
を備え、
前記印刷装置は、さらに、前記検査対象ノズルと前記検査部の少なくとも一方を駆動して相対位置を変えさせる走査駆動部を備えており、
前記検査部の配置と前記複数のノズルの配列とは、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が前記光路と同時に交差することがないように設定されており、
前記印刷ヘッドは、所定のノズル間ピッチでノズルが配列された少なくとも一つのノズル列を含み、
前記不動作ノズル候補決定部および前記不動作ノズル決定部は、前記走査駆動部に前記印刷ヘッドをそれぞれ所定の向きに送らせながら、前記インク滴の軌跡と前記光路とが交差するという条件を満たしたノズルについて順次前記第一の検査および再検査を行い、
前記不動作ノズル候補決定部は、第一の検査において前記ノズル列内の各ノズルを検査対象とするときは、一定の周期の規則的なタイミングで検査を実行し、
前記不動作ノズル決定部は、
前記第一の検査に続いて、前記走査駆動部に前記第一の検査の際の向きとは逆の向きに前記印刷ヘッドを送らせながら、前記第一の検査におけるタイミングから前記周期の1/2だけずれたタイミングで前記再検査を実行する、印刷装置。 - インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、を有する印刷装置を備えたコンピュータに、不動作ノズルを検出させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択し、前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う機能と、
前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出し、
前記不動作ノズルを決定する機能は、前記不動作ノズル候補のうち、前記第一の検査において、前記インク滴の軌跡が前記光束の前記収束部近傍の所定の範囲内になかったノズルを前記再検査対象ノズルとして選択する機能を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、を有する印刷装置を備えたコンピュータに、不動作ノズルを検出させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択し、前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う機能と、
前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、
前記発光部は、収束部を有する光束を射出し、
前記不動作ノズルを決定する機能は、前記光束の前記収束部の位置を変えるように前記検査部を操作することにより、前記検査条件を変える機能を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - インク滴を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、光を照射する発光部とその光を受ける受光部とを有し前記光が前記ノズルから吐出されるインク滴によって遮られるか否かに応じて当該ノズルの動作を確認する検査部と、を有する印刷装置を備えたコンピュータに、不動作ノズルを検出させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記複数のノズルの少なくとも一部のノズルのそれぞれを、検査対象として選択し、前記検査対象ノズルについて、吐出するインク滴の軌跡と、前記発光部が発する光の光路とが交差する状態において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズル候補を決定する第一の検査を行う機能と、
前記不動作ノズル候補とされたノズルの少なくとも一部を再検査対象ノズルとし、前記第一の検査のときとは異なる検査条件において、インク滴の吐出検査を行い、前記受光部による光の測定結果に基づいて不動作ノズルを決定する機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、
前記検査部の配置と前記複数のノズルの配列とは、二つ以上のノズルのインク滴の軌跡が前記光路と同時に交差することがないように設定されており、
前記印刷ヘッドは、所定のノズル間ピッチでノズルが配列された少なくとも一つのノズル列を含み、
前記コンピュータプログラムは、さらに、前記インク滴の吐出検査を、前記印刷ヘッドをそれぞれ所定の向きに送りながら、前記インク滴の軌跡と前記光路とが交差するという条件を満たしたノズルについて順次行う機能を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムであり、
前記第一の検査を行う機能は、第一の検査において前記ノズル列内の各ノズルを検査対象とするときに、一定の周期の規則的なタイミングで検査を実行する機能を含み、
前記不動作ノズルを決定する機能は、前記第一の検査に続いて、前記第一の検査の際の向きとは逆の向きに前記印刷ヘッドを送りながら、前記第一の検査におけるタイミングから前記周期の1/2だけずれたタイミングで前記再検査を実行する機能を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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