JP2015227034A - 液滴吐出記録装置、液滴吐出記録方法及び液滴吐出記録装置の制御プログラム - Google Patents

液滴吐出記録装置、液滴吐出記録方法及び液滴吐出記録装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】液滴を吐出して記録を行う装置において、吐出された液滴の着弾位置の偏りを、生産性を低下させることなく解消できる液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】液滴を吐出することにより少なくとも平面形状の記録を行う3Dプリンタ1であって、液滴が吐出される土台となる記録台103と、記録台103に対し液滴を吐出するヘッドと、吐出された液滴が記録台103に着弾する際に記録台103を振動させるX方向加振機104、Y方向加振機105、Z方向加振機106とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、液滴吐出記録装置、液滴吐出記録方法及び液滴吐出記録装置の制御プログラムに関し、特に、インク着弾位置の均一化に関する。
近年、ラピッドプロトタイピング等の分野において三次元造型という技術が用いられている。かかる三次元造型によって得られた立体物は、商品開発段階等において最終製品の外観や性能の評価を行うための試作品、または展示品等として利用されることが多い。
このような三次元造型の技術として、立体物を鉛直方向に垂直な面の層の積層体として解釈し、インクジェット方式により成形材を吐出して形成した層を積層していく方法が用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。また、インクジェット方式においては、インクの着弾位置のずれを分散させるため、1つの画素を形成するための吐出を複数回に分けて行うマルチパス方式が用いられることがある(例えば、特許文献2参照)。
インクジェット方式においては、インク吐出方向に偏りが生じる場合や、インクの着弾位置を動かすためのベースの送り量がばらつく場合等、インクの着弾位置に誤差が生じる場合がある。これに対して、特許文献2に開示されているマルチパス方式を用いて1つの画素を形成するための吐出を複数回に分けて行うことにより、上述した誤差を分散させることによって全体的に誤差が均一化された出力結果を得ることが可能である。
しかしながら、マルチパス方式を用いる場合、1画素を複数回の吐出で形成するため、1画素を1回の吐出で形成する場合に比べて時間がかかり、生産性が低下する。特に、平面状の出力結果を積層することにより立体物を形成する3次元造形においては、マルチパスによる生産性の低下がより顕著になる。
尚、マルチパス方式を用いることによる生産性の低下は、上述したように立体造形の場合において特に顕著ではあるが、インクジェットプリンタにより平面画像や、凹凸を有する画像を形成する場合にも同様に問題となる。即ち、液滴を吐出して記録を行う液滴吐出記録装置において同様の課題が生じる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、液滴を吐出して記録を行う装置において、吐出された液滴の着弾位置の偏りを、生産性を低下させることなく解消することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、液滴を吐出することにより少なくとも平面形状の記録を行う液滴吐出記録装置であって、前記液滴が吐出される土台となる記録台と、前記記録台に対し前記液滴を吐出する液滴吐出部と、吐出された前記液滴が前記記録台に着弾する際に前記記録台を振動させる加振機とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、液滴を吐出して記録を行う装置において、吐出された液滴の着弾位置の偏りを、生産性を低下させることなく解消することができる。
本発明の実施形態に係る3Dプリンタの全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るキャリッジの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る3Dプリンタの制御構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る成形材料の積層態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るレベリングの態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る着弾位置の分散態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る強制的なレベリングの態様を示す図である。 本発明御実施形態に係る粗面化の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る3Dプリンタの動作を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態においては、CAD(Computer Aided Design)データなどの立体物の形状を示す3Dデータを受信し、そのデータに基づいて液滴を吐出するヘッドによって成形材を吐出して形成した層を積層することにより立体物を形成する液滴吐出記録装置である3Dプリンタを例として説明する。
図1は、本実施形態に係る3Dプリンタ1の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る3Dプリンタ1は、キャリッジ101、ガイドレール102、記録台103、X方向加振機104、Y方向加振機105、Z方向加振機106を含む。
キャリッジ101は、図2に示すように、成形材を吐出する液滴吐出部であるヘッド101a〜101d及び吐出された成形材を露光するための光源101e、101fが搭載されている。本実施形態に係るキャリッジ101は、図1に示すX方向に移動しながら成形材の吐出を行う。その際、往路、復路のいずれの場合にも対応可能なように、X方向の両端部に夫々光源101e、101fが設けられている。
本実施形態に係る3Dプリンタ1は、ヘッドから吐出された光硬化性樹脂を光源から照射された光で露光することにより、記録台103上に立体造形物を形成する。尚、3Dプリンタ1が用いる材料は光硬化性の材質であれば樹脂以外の材料を用いても良い。ガイドレール102は、キャリッジ101を支持し、キャリッジ101を図中のX方向に移動させる際のガイドとなる。記録台103は、立体物を成形するために成形材を積層していくためのベースである。
X方向加振機104、Y方向加振機105、Z方向加振機106は、記録台103を夫々X方向、Y方向、Z方向に振動させるための加振機である。本実施形態に係る3Dプリンタ1は、これらの加振機によって記録台103が夫々の方向に振動することが特徴の1つである。詳細は後述する。
3Dプリンタ1は、3Dデータによって確定される立体造形物を水平方向に輪切りにして生成される輪切り画像に応じてヘッド101a〜101dから成形材を吐出すると共に、吐出された成形材を光源101e、101fによって露光して硬化させて一層分の成形を行い、そのような層を積層していくことによって立体造形を行う。
次に、本実施形態に係る3Dプリンタ1の機能構成について図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係る3Dプリンタ1は、図1において説明したキャリッジ101、記録台103、X方向加振機104、Y方向加振機105、Z方向加振機106の他、コントローラ100、操作パネル130、主走査モータ140及び副走査モータ150を含む。
操作パネル130は、3Dプリンタ1に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作部及び表示部として機能するユーザインタフェースである。キャリッジ101は、図1において説明したものと同一であり、用紙表面に成形材料を吐出するプリントヘッドが搭載されており、記録動作時に図1におけるX方向である主走査方向に動かされる。
主走査モータ140は、キャリッジ101を主走査方向に動かすための動力を供給するモータである。副走査モータ150は、記録台103を図1におけるY方向である副走査方向に搬送するための動力を供給するモータである。
コントローラ100は、3Dプリンタ1の動作を制御する制御部であり、図1に示すように、情報処理装置と同様の演算機能を有する。具体的に、コントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、NVRAM(Non Volatile RAM)14、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)15、ホストI/F17、DAC(Digital Analogue Converter)18、ヘッド駆動部19、光源駆動部20、主走査モータ駆動部21、副走査モータ駆動部22、加圧機構圧電素子駆動部23を含む。
CPU11は演算手段であり、コントローラ100各部の動作を制御する。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM13は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU11が情報を処理する際の作業領域として用いられる。NVRAM14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、制御プログラムや制御用のパラメータが格納される。
ASIC15は、画像形成出力に際して必要な画像処理を実行するハードウェア回路である。ホストI/F17は、PC(Personal Computer)等のホスト装置から3Dデータを受信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
DAC18は、デジタル情報をアナログ信号に変換し、ヘッド101a〜101dに成形材料を吐出させるためのアナログ信号を生成する。ヘッド駆動部19は、DAC18によって変換されたアナログ信号をキャリッジ101に入力してヘッド101a〜101fを駆動する。ヘッド駆動部19は、電圧増幅機能及び電流増幅機能に加えて、ヘッド101a〜101dに含まれる複数のノズルを夫々選択的に駆動するための駆動回路を含む。
光源駆動部20は、CPU11の制御に従い、ヘッド101a〜101dから吐出された成形材料を硬化させるため、光源101e、101fを発光駆動する。主走査モータ駆動部21及び副走査モータ駆動部22は、それぞれ、CPU11の制御に従い、それぞれ主走査モータ140、副走査モータ150を駆動する。加圧機構圧電素子駆動部23は、CPU11の制御に従い、X方向加振機104、Y方向加振機105、Z方向加振機106を駆動して記録台103を夫々の方向に振動させる。
立体造形物の形状を示す3Dデータは、ホストI/F17によって受信される。CPU11は、ホストI/F17に含まれる受信バッファ内の3Dデータを読み出して解析し、ASIC15を制御して、立体造形出力の為に必要な画像処理やデータの並び替え処理等を実行させる。ASIC15による処理により、立体造形物が輪切りにされた輪切りデータが生成される。この輪切りデータは、CPU11によって主走査ライン毎にヘッド駆動部19及び光源駆動部20に転送される。
ヘッド駆動部19は、輪切りデータの主走査方向1行分に相当するデータ(ドットパターンデータ)を受け取ると、この1行分のドットパターンデータを、クロック信号に同期して、キャリッジ101にシリアルデータとして送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をキャリッジ101に送出する。
DAC18は、ROM12に格納された駆動波形(ヘッド駆動信号)のパターンデータを読み取り、D/A変換してアナログ信号の駆動波形を生成してヘッド駆動部19に入力する。ヘッド駆動部19は、DAC18から入力された駆動波形をキャリッジ101に入力する。
キャリッジ101は、ヘッド駆動部19から入力されるクロック信号及びシリアルデータを保持するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド駆動部19からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含む。
そして、キャリッジ101は、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで、ヘッド駆動部19から入力される駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的にヘッド101a〜101dのアクチュエータ手段に印加してヘッド101a〜101dを駆動する。光源駆動部20は、上述したような処理によりヘッド101a〜101dから成形材が吐出された後、所定のタイミングでキャリッジ101に対して発光信号を出力することにより光源101e、101fを発光駆動し、記録台103上に吐出された成形材料を硬化させる。
このような成形材の吐出処理が、主走査モータ140によってキャリッジ101がガイドレール102上を主走査方向に移動しながら実行され、主走査方向1行分の成形材料の吐出及び露光が完了する。この主走査方向1行分の処理が、副走査モータ150によって記録台103が副走査方向に動かされながら繰り返されることにより、主走査方向及び副走査方向の全面に対する1層分の成形材料の吐出及び露光が案了する。そのような1層分の処理を繰り返し、硬化した成形材料の層を積層していくことにより、本実施形態に係る3Dプリンタ1による立体造形出力が完了する。
次に、本実施形態に係る3Dプリンタ1が目的とする課題について、図4(a)、(b)を参照して説明する。本実施形態に係る3Dプリンタ1は、まず記録台103上に土台となる土台層を積層形成し、表面に近い部分を紙白部分となる白地層を白色の光硬化インクで形成する。そして、最表層に、着色された光硬化インクを用いて着色層となる画像を形成する。場合によっては、更にこの上から光沢/保護目的でニス層を形成する場合もある。キャリッジ101に複数のヘッド101a〜101dが設けられているため、このように異なる材料の吐出が可能となる。
ヘッド101a〜101dからの材料の吐出が設計に対して誤差なく実行されれば、記録台103上に形成される立体物は入力された3Dデータの通りとなる。しかしながら、図4(b)に示すようにヘッド101a〜101dからの材料の吐出方向が傾いている場合等、設計に対して誤差を有する場合がある。そのような誤差が複数の層にわたって蓄積されると、図4(b)に示すように、形成された立体物の表面に3Dデータとは異なる凹凸が生じることとなる。
このような問題を解決するための一態様として、1層分の輪切りデータを構成する各画素に対応した吐出を複数回に分けて行うことにより誤差の方向を分散させ、全体として着弾位置を均一化させるマルチパスと呼ばれる方法がある。この方法によれば上述した課題を解決することは可能であるが、吐出を複数回に分けて行うため、その分出力に要する時間が長くなり、生産性が低下する。
上述したマルチパス以外の方法として、記録台103上に吐出された材料が硬化する前に、重力に負けて流れ広がり、やがて均一な面を形成するまでの時間を確保し、その後、硬化させるレベリングと呼ばれる方法がある。このような処理により、仮に吐出ムラがあっても、インクの濡れ広がりによって谷は埋まり、隆起は沈んでいくので、造形物上から亀裂や隆起等の凹凸を無くす事が可能になる。
図5(a)〜(c)はレベリングの一例を示す図である。図5(a)に示すように記録台103上に着弾した材料は、時間が経つと図5(b)に示すようにある程度均一化されて拡がり、更に時間が経つと図5(c)に示すように一様に広がる。
図5(a)〜(c)に示すように、レベリングに十分な時間を確保することができれば、マルチパスを行うことなく吐出された材料の着弾位置の偏りを修正することが可能である。しかしながら、そのような十分な時間を確保することにより、やはり時間がかかってしまう。特に光硬化性インクは、二次元記録用のインクに比べて数倍〜数十倍の粘度を持ち、均一になるまである程度の時間を要する。従って、繰り返し層を形成する必要がある3Dプリンタ1においては、そのような時間が蓄積されて非常に長い時間となってしまう。
本実施形態に係る3Dプリンタ1においては、記録台103がX方向加振機104、Y方向加振機105、Z方向加振機106の機能によって振動させられることによりインク着弾位置を分散させると共に、振動の効果により図5(a)〜(c)の作用が加速され、これにより短期間でのレベリングを可能とする。以下、本実施形態の特徴的な機能について説明する。
図6(a)は、本実施形態に係る記録台103の振動を適用しない場合を示す図であり、図6(b)は、本実施形態に係る記録台103の振動を適用した場合を示す図である。尚、図6(a)、(b)においては、X、Y方向の平面、即ち、吐出液がキャリッジ101から記録台103に対して吐出される方向と垂直な方向の面が示されている。換言すると、X、Y方向は、ヘッド101a〜101dと記録台103とが対向する方向と垂直な方向である。図6(a)に示すように、記録台103の振動を適用しない場合、図中Pに示すように着弾位置の偏りにより亀裂の原因となるスジが発生する場合を考える。
これに対して、図6(b)に示すように、図1において説明したX方向及びY方向、即ち、主走査方向及び副走査方向に記録台103を振動させることにより、図6(b)右側に示すように、夫々の吐出液の着弾位置が分散し、着弾位置の偏りが全体として均一化された状態を得ることが可能となる。
これにより、上述したようなマルチパス方式を適用することなく、即ち、生産性の低下を伴うことなく、吐出液の着弾位置を分散させることが可能となる。また、記録台103が振動していることにより、静止した状態よりも図5(a)〜(c)において説明したレベリングの作用が促進されるため、レベリングのために長い時間を確保することなく、図5(a)〜(c)において説明したレベリングの効果を得ることが可能となる。
図6(b)に示すような着弾位置の分散の大きさは、記録台103を振動させる際の振幅に依存する。図6(a)に示すような着弾位置の偏りを分散させることが目的であるため、記録台103を振動させる際の振幅の大きさは、各層を形成する際の記録解像度に応じて設定することが好ましい。例えば、記録解像度が低い場合は振幅を大きくし、ドットピッチの粗さに応じた分散量を得る必要がある。ここで、ドットピッチとは、成形材料が吐出される平面上において、隣接した領域に吐出される液滴間の間隔である。
具体的に、例えば記録解像度のピッチをpとすると、±1/4p〜1/2p程度の振幅を設定することが好ましい。また、分散量は、個々のノズルの吐出特性と記録台の送り量バラつき、そして加振の組み合わせによって変化するが、加振の周期をfとした場合に1/fのような揺らぎ成分を意図的に加えても良い。
図6(b)は、記録台103を図1に示すX、Y方向に振動させる例である。吐出液の着弾位置を分散させるためには、記録台103をX、Y方向に振動させる必要があるが、吐出液が着弾した後のレベリングの際にもX、Y方向への振動を行うと、必要以上に材料が広がってしまい、細部の潰れや滲み出しが発生する可能性がある。従って、吐出液が着弾した後のレベリングの際には、図1に示すZ方向に記録台103を振動させることが好ましい。Z方向は、吐出液がキャリッジ101から記録台103に対して吐出される方向と平行な方向である。換言すると、Z方向は、ヘッド101a〜101dと記録台103とが対向する方向と平行な方向である。
図7(a)〜(c)は、吐出液の着弾から、レベリングまでの信号の方向を示す図である。図7(a)に示すように、吐出液が着弾する際には、図6(b)に示すように着弾位置を分散させるためにX、Y方向に記録台103を振動させる。これに対して、吐出液が記録台103に着弾した後は、図7(b)に示すようにZ方向に記録台103を振動させる。これにより、上述したような細部の潰れや滲み出しを行うことなく、レベリングを促進することが可能となる。その後、着弾した材料の表面を落ち着かせるため、光源101e、101fによる露光を行う前に、図7(c)に示すように記録台103の振動を停止する。
このようなZ方向の振動は、レベリングの促進の他、成形材料の表面を粗くする目的で行うことも可能である。図8(a)〜(d)に、そのような態様を示す。図8(a)は、レベリングによって記録台103上の材料が均一化された状態である。この状態においてZ方向の振動を加えると、図8(b)に示すように未硬化の成形材料の表面が振動に応じて波打つ。
Z方向の振動によって表面が波打った状態で図8(c)に示すように光源101e、101fによる露光を行うと、図8(d)に示すように、記録面が波打った状態で成形材料を硬化させることが可能となる。尚、図8(c)においては、記録台103を振動させた状態で成形材料の一部分のみを露光しており、図8(d)に示すように成形材料の一部分のみが波打った状態で降下する。このような処理により、意図的に成形材料の積層面を粗面化することが可能である。
このような態様は、例えば積層される層間の結合力を向上するために用いることが可能である。積層される層間の結合力は層の表面が平面に近い場合よりも凹凸を有する粗い面の方が強くなる。従って、図8(a)〜(d)に示す処理によって層の表面を粗くすることにより、積層される層間の結合力を向上することが可能となる。
尚、Z方向に加振することにより形成される層表面の粗さは、Z方向に加振する際の振幅によって調整することが可能である。即ち、凹凸を大きくしたい場合は、振幅を大きくし、凹凸を小さくしたい場合は振幅を小さくする。この設定は、ユーザによって任意の設定を行うことが可能であり、CPU11は、ユーザによる設定に応じて加圧機構圧電素子駆動部23を制御する。これにより、Z方向加振機106は、ユーザによる設定に応じた振幅で記録台103をZ方向に振動させる。
次に、本実施形態に係る3Dプリンタ1の動作について図9を参照して説明する。図9に示すように、入力されたジョブに基づいて立体造形を開始すると、CPU11は成形材料を吐出する対象の部分が微細加工部分であるか否か判断する(S901)。S901の判断のため、本実施形態に係るコントローラ100においては、入力された3Dデータに基づいて輪切りデータを生成する際、夫々の部分が微細加工部か否かを判断して画素毎に微細加工部分であるか否かを示すフラグ情報を設定する。この処理は、ASIC15が行っても良いし、所定のプログラムに従って演算を行うCPU11が行っても良い。
S901において、CPU11は上述したように設定されたフラグ情報に基づいて画素毎に判断を行う。その結果、微細加工部分であった場合(S901/YES)、上述した加振処理を行うと、微細加工部分が潰れてしまう可能性があるため、加振処理を省略し、通常の成形材料の吐出処理を行う(S902)。
他方、微細加工部分ではなかった場合(S901/NO)、CPU11は、加圧機構圧電素子駆動部23を制御して記録台103に対するX、Y方向の加振を開始し(S903)、その状態で成形材料の吐出処理を行う(S904)。そして、成形材料が記録台103に着弾したら、CPU11は加圧機構圧電素子駆動部23を制御して記録台103に対するX、Y方向の加振を停止する(S905)。
S902若しくはS905の処理が完了すると、CPU11は、加圧機構圧電素子駆動部23を制御して記録台103に対するZ方向の加振を開始し(S906)、図7(a)〜(c)において説明したようにレベリング処理を行う(S907)。加振によるレベリング処理が完了すると、CPU11は、粗面化処理の要否を確認する(S908)。
粗面化処理の要否は、例えばユーザによる設定や、造形物の表面から遠い層であるか否か等によって判断される。ユーザによって粗面化を行うことが設定されている場合や、造形物の表面から遠い層であり、層表面の滑らかさよりも層間の結合力を優先するべき場合等に、粗面化処理が必要であると判断される。
粗面化処理が必要であると判断した場合(S908/YES)、CPU11は、光源駆動部20を制御して吐出された成形材料を露光して硬化させる(S909)。この際、Z方向の加振は継続して続けられているので、図8(a)〜(d)において説明したように、表面が粗い状態で成形材料が硬化される。硬化が完了すると、CPU11は、加圧機構圧電素子駆動部23を制御して記録台103に対するZ方向の加振を停止する(S910)。
他方、粗面化処理が不要であると判断した場合(S908/NO)、CPU11は、加圧機構圧電素子駆動部23を制御して記録台103に対するZ方向の加振を停止する(S911)。これにより、未硬化の成形材料は、波打った状態から均一化された状態となる。その後、CPU11は、光源駆動部20を制御して吐出された成形材料を露光して硬化させる(S912)。この際、Z方向の加振は停止されているので、成形材料の表面はなめらかな状態で硬化される。
CPU11は、このような処理を、繰り返して成形材料の層を繰り返し形成し(S913/NO)、最終層の形成が完了したら(S913/YES)、処理を終了する。このような処理により、本実施形態に係る3Dプリンタ1による立体造形処理が完了する。
以上、説明したように、本実施形態に係る3Dプリンタ1においては、記録台103が加振されることにより、吐出された成形材料である液滴の着弾位置が分散され、着弾位置の偏りが解消されると共に、レベリングが促進され、短時間で均一な面を得ることが可能となる。また、加振された状態で露光を行うことにより、全体的に凹凸を有する層面を得ることが可能となる。
尚、上記実施形態においては、3次元立体造形を行う3Dプリンタ1を例として説明したが、インクジェット方式により少なくとも平面形状の記録を行う液滴吐出記録装置であれば、同様に適用可能である。即ち、平面画像やレリーフ調の凹凸を有する画像を形成するインクジェットプリンタに適用しても同様の効果を得ることが可能である。
また、上記実施形態においては、X、Y方向の加振とZ方向の加振とを両方行う場合を例として説明したが、例えば、X、Y方向の加振は行わず、Z方向の加振のみを行っても良い。これにより、少なくともレベリングの促進効果を得ることが可能となる。他方、Z方向の加振は行わず、X、Y方向の加振のみを行っても良い。これにより、着弾位置の分散効果及びレベリングの促進効果を得ることが可能となる。
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 NVRAM
15 ASIC
17 ホストI/F
18 DAC
19 ヘッド駆動部
20 光源駆動部
21 主走査モータ駆動部
22 副走査モータ駆動部
23 加圧機構圧電素子駆動部
100 コントローラ
101 キャリッジ
101a、101b、101c、101d ヘッド
101e、101f 光源
102 ガイドレール
103 記録台
104 X方向加振機
105 Y方向加振機
106 Z方向加振機
130 操作パネル
140 主走査モータ
150 副走査モータ
特開2004−255839号公報 特開2014−67847号公報

Claims (9)

  1. 液滴を吐出することにより少なくとも平面形状の記録を行う液滴吐出記録装置であって、
    前記液滴が吐出される土台となる記録台と、
    前記記録台に対し前記液滴を吐出する液滴吐出部と、
    吐出された前記液滴が前記記録台に着弾する際に前記記録台を振動させる加振機とを含むことを特徴とする液滴吐出記録装置。
  2. 前記加振機は、吐出された前記液滴が前記記録台に着弾する際に、前記液滴が吐出される方向と垂直な方向に前記記録台を振動させることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出記録装置。
  3. 前記加振機は、隣接した領域に吐出される液滴間の間隔に応じた振幅で、前記液滴が吐出される方向と垂直な方向に前記記録台を振動させることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出記録装置。
  4. 前記加振機は、所定の揺らぎ成分を有する周期で、前記液滴が吐出される方向と垂直な方向に前記記録台を振動させることを特徴とする請求項2または3に記載の液滴吐出記録装置。
  5. 前記加振機は、吐出された前記液滴が前記記録台に着弾した後、前記液滴が吐出される方向と平行な方向に前記記録台を振動させることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の液滴吐出記録装置。
  6. 光硬化性の材質である前記液滴を硬化させるための露光を行う光源を含み、
    前記加振機は、吐出された前記液滴が前記記録台に着弾した後、前記光源によって露光されている間に、前記液滴が吐出される方向と平行な方向に前記記録台を振動させることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の液滴吐出記録装置。
  7. 前記加振機は、吐出された前記液滴が前記記録台に着弾した後、前記光源によって露光されている間に、前記平面上の記録面の粗さの設定に応じた振幅で、前記液滴が吐出される方向と平行な方向に前記記録台を振動させることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出記録装置。
  8. 液滴を吐出することにより少なくとも平面形状の記録を行う液滴吐出記録方法であって、
    前記液滴が吐出される土台となる記録台に対し前記液滴を吐出し、
    吐出された前記液滴が前記記録台に着弾する際に前記記録台を振動させることを特徴とする液滴吐出記録方法。
  9. 液滴を吐出することにより少なくとも平面形状の記録を行う液滴吐出記録装置の制御プログラムであって、
    前記液滴を吐出する液滴吐出部から前記液滴を吐出させるステップと、
    吐出された前記液滴が前記記録台に着弾する際に前記記録台を振動させるステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする液滴吐出記録装置の制御プログラム。
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