JP2016055603A - 三次元造形方法および三次元造形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】三次元造形物の形状や材料に依存せず、三次元造形物の造形時間が長くなることを防止するとともに、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することが可能な三次元造形方法および三次元造形装置を提供する。【解決手段】三次元造形装置は、モデル材吐出ヘッド、サポート材吐出ヘッド、硬化処理装置および支持機構を制御して、まず、三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側の内側部分を形成し、次いで、モデル材を吐出して、造形面および形成された内側部分の側面に接するようにモデル材を供給し、供給されたモデル材に硬化処理を施して硬化させることによって、内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を輪郭部分として形成する。【選択図】図7
Description
本発明は、三次元造形方法および三次元造形装置に関する。
三次元の立体物(以下「三次元造形物」)を造形する技術として、ラピッド・プロトタイピング(RP:Rapid Prototyping)または付加製造(AM:Additive manufacturing)と呼ばれる技術が知られている。この技術は、1つの三次元造形物の表面を3角形の集まりとして記述したデータ(STL(Standard Triangulated Language)フォーマットのデータ)により、積層方向について薄く切った断面形状を計算し、その形状に従って各層を形成して三次元造形物を造形する技術である。また、三次元造形物を造形する手法としては、粉体積層方式(Binder Jetting)、インクジェット方式(Material Jetting)、熱溶融方式(Material Extrusion)、シート積層方式(Sheet Lamination)、光造形方式(Vat Photopolymerization)、粉末焼結方式(Powder Bed Fusion)などが知られている。
インクジェット方式による三次元造形方法としては、例えば、造形ステージに対してインクジェットヘッドから選択的に例えば光硬化性樹脂のモデル材を吐出する工程、その表面を平滑化する工程、および当該モデル材を硬化させる工程(光硬化性樹脂の場合は光照射工程)によって一層分の造形材層(硬化層)を形成し、この造形材層を複数積層して三次元造形物を造形する技術が提供されている。このような方式によれば、造形対象物の三次元形状に基づいてモデル材を微小な液滴(液滴径:数十[μm])として吐出することにより高精細な造形材層が形成されるため、これを積層することにより高精細な三次元造形物を造形することができる。また、インクジェットヘッドとして、複数の吐出ノズルが配列された副走査を不要とする長さを有するインクジェットヘッド(いわゆるラインヘッド)を使用することによって、大きな三次元造形物であっても比較的短時間で造形できるように工夫がされている。
特許文献1には、硬化液を吐出して粉末材料(粉体)を結合させることによって、凹凸のない滑らかな側面を有する三次元物体を造形する技術が提案されている。特許文献1に記載の技術では、三次元物体を造形した後、粉体層から取り出し、三次元物体の所望の側面を略水平に保持する。そして、その側面の上に粉体を敷き詰めることによって略水平な表面を有する粉体層を形成し、当該粉体層に結合液を供給する。
特許文献2には、光硬化性樹脂に光を照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元形状となった造形物の表面の凹凸を平滑化する技術が開示されている。特許文献2に記載の技術では、造形物を作製した後に、造形物の表面の凹凸状態に応じて、粘性が異なる少なくとも2種類の塗料を造形物の異なる位置に塗布することによって、造形物の寸法精度を保持するとともに造形物の表面を平滑化する。
特許文献3には、光造形法により造形した造形物の表面に高い粘性の物質を塗布することにより、当該表面を平滑化する技術が開示されている。
特許文献4には、粉末材料を光ビームで焼結硬化させることで三次元形状造形物を製造する技術、より具体的には、複数の焼結層を形成する毎に、それまでに形成した三次元形状造形物の表面の除去を切削加工やレーザー加工によって行い、三次元形状造形物の表面を滑らかに仕上げる技術が開示されている。
近年、三次元造形物を高精細に造形すること、具体的には600[dpi](1インチ当たり600[ドット]、約42[μm]ピッチ)以上の解像度で造形することが可能となってきている。しかしながら、モデル材を吐出する処理はドット単位の処理であるため、三次元造形物の輪郭では造形材層間の継ぎ目に段差が生じてしまう。その結果、造形材層の積層方向に積層痕が生じ、三次元造形物の外観が低下してしまう。例えば、図1Aに示すような断面形状を有する三次元造形物2を造形したい場合であっても、実際には、図1Bの断面図に示すように造形材層間の継ぎ目に段差が生じてしまい、実際に造形される三次元造形物4の輪郭を滑らかに形成することができなかった。
このような問題に対して、上述した特許文献1〜4には、三次元造形物の輪郭(表面)を滑らかにして造形材層の積層方向に積層痕が生じないようにする技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術では、三次元造形物を造形が終了した後に、輪郭を滑らかにするための各種処理を行っているため、例えば、図2Aに示すような入り組んだ形状の三次元造形物6の内部構造に対して当該各種処理を行うことは困難であるという問題があった。また、図2Bに示すような凹部等の微細形状を有する三次元造形物8に対して、三次元造形物8の表面を平滑化するための塗料等を塗布した場合、当該微細形状が塗料等で埋まってしまうという問題があった。以上のように、三次元造形物の形状によっては、輪郭を滑らかにするための各種処理を行うことが困難となる場合があった。
また、特許文献4に記載の技術では、除去加工により三次元形状造形物に対して応力や熱がかかるため、強度や耐熱性の低い材料は変形してしまうという問題があった。また、特許文献4に記載の技術では、焼結層の積層に要する時間が長くなるという問題があった。この問題について、図3を参照して説明する。
図3Aは、3つの焼結層を積層した様子を示している。図3Aに示すように、粉末材料が被覆された3つの粉末材料層の各々について、焼結部10を構成する粉末材料に対して光ビームを照射し焼結することで焼結層を形成する一方、未焼結部20を構成する粉末材料(未焼結粉末)に対しては光ビームを照射していない。図3Bは、未焼結部20を構成する粉末材料が除去された様子を示している。図3Cは、焼結部10の表面の一部が切削加工により斜めに除去された様子を示している。図3Dは、未焼結部20を構成する未焼結粉末が再堆積された様子を示している。図3Eは、3つの焼結層の上に2つの焼結層を積層した様子を示している。図3Fは、未焼結部20を構成する粉末材料のうち再堆積されていない粉末材料が除去された様子を示している。図3Gは、焼結部10の表面の一部が切削加工により斜めに除去された様子を示している。図3Hは、未焼結部20を構成する粉末材料が再堆積された様子を示している。図3を参照して説明したように、除去加工前に未焼結粉末を除去し、さらに、除去加工後に次の焼結層を積層する前に、未焼結粉末が除去された部分に未焼結粉末や代替材料を再堆積する必要があるため、焼結層の積層に要する時間が長くなる。その結果、三次元造形物を短い時間で造形することが困難となる。
本発明の目的は、三次元造形物の形状や材料に依存せず、三次元造形物の造形時間が長くなることを防止するとともに、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することが可能な三次元造形方法および三次元造形装置を提供することである。
本発明に係る三次元造形方法は、
造形ステージに向けて、硬化性の造形材を吐出して造形材層を形成し、これを繰り返して複数の造形材層を積層することにより三次元造形物を造形し、
前記造形材層を形成する際、まず、前記三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分を形成し、次いで、少なくとも、形成された前記内側部分の側面に接するように前記造形材を吐出して、造形面と前記内側部分の側面とに接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を前記輪郭部分として形成することを特徴とする。
造形ステージに向けて、硬化性の造形材を吐出して造形材層を形成し、これを繰り返して複数の造形材層を積層することにより三次元造形物を造形し、
前記造形材層を形成する際、まず、前記三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分を形成し、次いで、少なくとも、形成された前記内側部分の側面に接するように前記造形材を吐出して、造形面と前記内側部分の側面とに接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を前記輪郭部分として形成することを特徴とする。
本発明に係る三次元造形装置は、
造形ステージと、
前記造形ステージに向けて、硬化性の造形材を吐出して造形材層を形成する造形材吐出ヘッドと、
前記造形材吐出ヘッドにより吐出された前記造形材に硬化処理を施すことによって当該造形材を硬化させる硬化処理装置と、
前記造形ステージおよび前記造形材吐出ヘッドのうち少なくとも一方を、両者の相対距離を可変に支持する支持機構と、
前記造形材吐出ヘッド、前記硬化処理装置、および、前記支持機構の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記造形材吐出ヘッド、前記硬化処理装置、および、前記支持機構を制御して前記造形材層を形成する際、まず、前記三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側の内側部分を形成し、次いで、少なくとも、形成された前記内側部分の側面に接するように前記造形材を吐出して、造形面と前記側面とに接するように前記造形材を供給し、供給吐出された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を前記輪郭部分として形成することを特徴とする。
造形ステージと、
前記造形ステージに向けて、硬化性の造形材を吐出して造形材層を形成する造形材吐出ヘッドと、
前記造形材吐出ヘッドにより吐出された前記造形材に硬化処理を施すことによって当該造形材を硬化させる硬化処理装置と、
前記造形ステージおよび前記造形材吐出ヘッドのうち少なくとも一方を、両者の相対距離を可変に支持する支持機構と、
前記造形材吐出ヘッド、前記硬化処理装置、および、前記支持機構の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記造形材吐出ヘッド、前記硬化処理装置、および、前記支持機構を制御して前記造形材層を形成する際、まず、前記三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側の内側部分を形成し、次いで、少なくとも、形成された前記内側部分の側面に接するように前記造形材を吐出して、造形面と前記側面とに接するように前記造形材を供給し、供給吐出された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を前記輪郭部分として形成することを特徴とする。
本発明によれば、傾斜部分を形成する処理、すなわち三次元造形物の輪郭に相当する輪郭部分を滑らかにするための処理を三次元造形物の造形中に随時行っているため、三次元造形物の形状に依存することなく、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することができる。傾斜部分を形成する処理はドット単位で行われるため、凹部等の微細形状を有する三次元造形物においても当該微細形状を形成しつつ、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することができる。また、傾斜部分を形成する処理は、除去加工ではなく、造形材層の形成動作の一部として行われるため、三次元造形物に対して応力や熱等の負荷がかからず、強度や耐熱性に関係なく幅広い材料を当該三次元造形物の造形材として使用することができる。また、除去加工前に未焼結粉末を除去したり除去加工後に未焼結粉末を再堆積したりする処理、すなわち輪郭部分を滑らかにする処理の前後処理が不要となるため、造形材層を形成する時間、ひいては三次元造形物の造形時間が長くなることを防止することができる。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係る三次元造形装置100の構成を概略的に示す図である。図5は、本実施の形態に係る三次元造形装置100の制御系の主要部を示す図である。図4、5に示す三次元造形装置100は、造形ステージ140上に、三次元造形物200を構成するための第1造形材であるモデル材と、三次元造形物200の造形動作中にモデル材に接してモデル材を支持及び/又は覆うための第2造形材であるサポート材とからなる複数の造形材層を順に形成して積層することによって、三次元造形物200を造形する。サポート材は、例えば造形対象物がオーバーハングする部分を有している場合等に、モデル材の外周や内周に設けられ、三次元造形物200の造形が完了するまでオーバーハング部分を支持する。サポート材は、三次元造形物200の造形が完了した後に、ユーザーによって除去される。モデル材としては、光、熱、放射線等のエネルギーを付与することで硬化するエネルギー硬化性の材料が用いられる。光硬化性樹脂材料や熱硬化性樹脂材料などの、エネルギー硬化性の材料は比較的粘度が低く、後述するインクジェット方式の吐出ヘッドから吐出することで、精度の高い三次元造形物200を作製することができる。サポート材としては、モデル材と同様にエネルギー硬化性の材料や、60〜80[℃]程度に加熱すると溶融して低粘度となるワックスが用いられる。ワックスは、加熱して吐出された後、冷却されることによって固化する。本実施の形態においては、モデル材およびサポート材として、光硬化性材料を用いるものとして説明する。なお、図4においては、理解を容易にするため、三次元造形物200のうちモデル材を用いて形成するモデル領域に相当する部分は実線で示し、サポート材を用いて形成しモデル領域を支持するサポート領域に相当する部分は破線で示している。
三次元造形装置100は、各部の制御や3Dデータの取り扱いを行うための制御部110、制御部110の実行する制御プログラムを含む各種の情報を記憶する記憶部115、モデル材を用いて造形を行うためのヘッドユニット120、ヘッドユニット120を移動させるための支持機構130、三次元造形物200が形成される造形ステージ140、各種情報を表示するための表示部145、外部機器との間で3Dデータ等の各種情報を送受信するためのデータ入力部150、および、ユーザーからの指示を受け付けるための操作部160を備える。三次元造形装置100には、造形対象物を設計するための、あるいは、三次元測定機を用いて実物を測定して得られた三次元情報に基づいて造形用のデータを生成するためのコンピューター装置155が接続される。
データ入力部150は、造形対象物の三次元形状を示す3Dデータ(CADデータやデザインデータなど)をコンピューター装置155から受け取り、制御部110に出力する。CADデータやデザインデータには、造形対象物の三次元形状だけに限らず、造形対象物の表面の一部または全面および内部におけるカラー画像情報が含まれている場合もある。なお、3Dデータを取得する方法は特に限定されず、有線通信や無線通信、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信を利用して取得しても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体を利用して取得しても良い。また、この3Dデータは、当該3Dデータを管理および保存するサーバーなどから取得しても良い。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)などの演算手段を有しており、データ入力部150から3Dデータを取得し、取得した3Dデータの解析処理や演算処理を行う。制御部110は、3Dデータを解析することによって、最終的に三次元造形物200を構成する領域をモデル領域に設定する。また、制御部110は、モデル領域を支持し、最終的に三次元造形物200から除去される領域をサポート領域(除去対象領域)に設定する。なお、モデル領域を支持しない領域であっても、最終的に三次元造形物200から除去される領域であれば除去対象領域に設定される場合もある。例えば、積層方向に複数の造形物を造形する際に、隣り合う造形物間の仕切りとなる層を除去対象領域に設定したり、造形物を保護するために目的の造形物の表面を覆うように除去対象領域が設けられるように設定したりすることができる。
制御部110は、データ入力部150から取得した3Dデータを、積層方向について薄く切った複数のスライスデータに変換する。スライスデータは、三次元造形物200を造形するための造形材層毎の造形データである。各スライスデータに対しては、モデル領域およびサポート領域がそれぞれ設定されている。なお、スライスデータに対して、モデル領域のみが設定されている場合もあるし、サポート領域のみが設定されている場合もある。サポート領域や上述した表面保護層が必要ない場合もあるし、上述したように、積層方向に多数個の造形物を作製する際の仕切りの役目で、サポート領域が造形材層の100[%]を使用する場合もあるからである。三次元造形物200のオーバーハング部分に相当するオーバーハング領域は、モデル領域およびサポート領域として設定されている。スライスデータの厚み、すなわち造形材層の厚みは、造形材層の一層分の厚さに応じた距離(積層ピッチ)と一致する。例えば、造形材層の厚みが0.05[mm]である場合、制御部110は、1[mm]の高さの積層に必要な連続した20[枚]のスライスデータを3Dデータから切り出す。
また、制御部110は、三次元造形物200の造形動作中、三次元造形装置100全体の動作を制御する。例えば、モデル材およびサポート材を所望の場所に吐出するための機構制御情報を支持機構130に対して出力するとともに、ヘッドユニット120に対してスライスデータを出力する。すなわち、制御部110は、ヘッドユニット120と支持機構130とを同期させて制御する。制御部110は、後述する硬化処理装置125の制御も行う。
表示部145は、制御部110の制御を受けて、ユーザーに認識させるべき各種の情報やメッセージを表示する。操作部160は、テンキー、実行キー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部110に出力する。
造形ステージ140は、ヘッドユニット120の下方に配置される。造形ステージ140には、ヘッドユニット120によって造形材層が形成され、この造形材層が積層されることにより、サポート領域を含む三次元造形物200が造形される。
支持機構130は、ヘッドユニット120および造形ステージ140のうち少なくとも一方を、両者の相対距離を可変に支持し、ヘッドユニット120と造形ステージ140との相対位置を3次元で変化させる。具体的には、支持機構130は、図4に示すように、ヘッドユニット120に係合する主走査方向ガイド132と、主走査方向ガイド132を副走査方向に案内する副走査方向ガイド134と、造形ステージ140を鉛直方向に案内する鉛直方向ガイド136とを備え、さらに図示しないモーターや駆動リール等からなる駆動機構を備えている。
支持機構130は、制御部110から出力された機構制御情報に従って、図示しないモーターおよび駆動機構を駆動し、キャリッジを兼ねるヘッドユニット120を主走査方向および副走査方向に自在に移動させる(図4を参照)。なお、支持機構130は、ヘッドユニット120の位置を固定し、造形ステージ140を主走査方向および副走査方向に移動させるように構成しても良いし、ヘッドユニット120と造形ステージ140との双方を移動させるように構成しても良い。
また、支持機構130は、制御部110から出力された機構制御情報に従って、図示しないモーターおよび駆動機構を駆動し、造形ステージ140を鉛直方向下方に移動させてヘッドユニット120と三次元造形物200との間隔を調整する(図4を参照)。すなわち、造形ステージ140は、支持機構130によって鉛直方向に移動可能に構成されており、造形ステージ140上に、Nを自然数としたときに、N層目の造形材層が形成された後、積層ピッチだけ鉛直方向下方に移動する。そして、造形ステージ140上にN+1層目の造形材層が形成された後、積層ピッチだけ鉛直方向下方に再び移動する。なお、支持機構130は、造形ステージ140の鉛直方向位置を固定し、ヘッドユニット120を鉛直方向上方に移動させても良いし、ヘッドユニット120と造形ステージ140との双方を移動させても良い。
ヘッドユニット120は、図5,6に示すように、インクジェット方式のモデル材吐出ヘッド121、サポート材吐出ヘッド122、平滑化装置123および硬化処理装置125を筐体120Aの内部に備える。モデル材吐出ヘッド121、サポート材吐出ヘッド122は、硬化性のモデル材、サポート材を吐出して造形材層を形成する造形材吐出ヘッドとして構成される。
モデル材吐出ヘッド121は、長手方向(副走査方向)に列状に配列された複数の吐出ノズルを有する。モデル材吐出ヘッド121は、長手方向に直交する主走査方向に走査しながら、造形ステージ140に向けて複数の吐出ノズルから造形材の液滴を選択的に吐出する。造形材吐出ヘッド121は、1層分の造形材層が形成される際、その造形材層に対応するスライスデータに対してモデル領域が設定された領域に、モデル材の液滴を吐出する。この吐出動作を、副走査方向にずらしながら複数回繰り返すことにより、造形ステージ140上の所望の領域に造形材層のモデル領域を形成する。造形材層のモデル領域は、光エネルギーの照射による硬化処理が施されることにより硬化する。硬化の度合いは照射される光エネルギー量によって異なり、半硬化の状態にすることもできるし、実質的に完全に硬化した状態にすることもできる。ここで、半硬化とは、モデル材が、造形材層として形状を維持することができる程度の粘度を有するように完全硬化よりも低い度合いで硬化された状態を言うものとする。
サポート材吐出ヘッド122は、長手方向(副走査方向)に列状に配列された複数の吐出ノズルを有する。サポート材吐出ヘッド122は、長手方向に直交する主走査方向に走査しながら、造形ステージ140に向けて複数の吐出ノズルからサポート材の液滴を選択的に吐出する。サポート材吐出ヘッド122は、1層分の造形材層が形成される際、その造形材層に対応するスライスデータに対してサポート領域が設定された領域に、サポート材の液滴を吐出する。この吐出動作を、副走査方向にずらして複数回繰り返すことにより造形ステージ140上の所望の領域に造形材層のサポート領域を形成する。造形材層のサポート領域は、使用するサポート材により硬化処理が異なり、光硬化性樹脂を用いる場合は、モデル領域と同様に光エネルギーの照射による硬化処理が施される一方、ワックスを用いる場合は、加熱により溶融させ低粘度状態で吐出した後に冷却することによる硬化処理が施される。
このように、制御部110からの制御信号によって支持機構130が作動するとともに、制御部110から送られるスライスデータに基づいて、モデル材吐出ヘッド121からはモデル材が選択的に造形ステージ140に供給され、サポート材吐出ヘッド122からはサポート材が選択的に造形ステージ140に供給されることで造形が行われる。すなわち、制御部110、支持機構130、ヘッドユニット120、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122等によって、モデル領域およびサポート領域の少なくとも一方を含む造形材層が形成される。
モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122としては、従来公知の画像形成用のインクジェットヘッドが用いられる。なお、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122が有する複数の吐出ノズルは、列状に配列されていれば良く、直線状に並んでいても良いし、ジグザグ配列で全体として直線状になるように並んでいても良い。
モデル材吐出ヘッド121は、モデル材を吐出可能な状態で貯留する。本実施の形態では、モデル材吐出ヘッド121として、例えば、粘度が1〜100[mPa・s]の範囲でモデル材を吐出できるものを採用することが望ましい。モデル材としては、特定波長の光(光エネルギー)が照射されることにより硬化する光硬化性材料が用いられる。光硬化性材料としては、例えば、紫外線硬化性樹脂が挙げられ、アクリル酸エステルまたはビニルエーテル等のラジカル重合系紫外線硬化性樹脂や、エポキシまたはオキセタン等のモノマーやオリゴマーと、樹脂に応じた重合開始剤(反応開始剤)としてアセトフェノンやベンゾフェノン等とを組み合わせて使用するカチオン重合系紫外線硬化性樹脂を用いることができる。光硬化性材料は、硬化を進行させ得る特定波長の光を遮光部材やフィルターなどにより遮断しておくことで、吐出可能な状態で貯留することができる。なお、モデル材として、熱エネルギーが付与されることにより硬化する熱硬化性材料を用いても良いし、放射線の照射により硬化する放射線硬化材料を用いても良い。
サポート材吐出ヘッド122は、サポート材を吐出可能な状態で貯留する。本実施の形態では、サポート材吐出ヘッド122として、例えば、粘度が1〜100[mPa・s]の範囲でサポート材を吐出できるものを採用することが望ましい。サポート材としては、特定波長の光が照射されることにより硬化する光硬化性材料がモデル材と配合比率を変えて用いられる。サポート材には、ポリエチレングリコール、部分的にアクリル化された多価アルコール・オリゴマー、親水性置換基を有するアクリル化オリゴマーやそれらを組み合わせた材料を添加することで水との接触に対して膨潤する機能を持たせても良い。これにより、サポート材の除去を行いやすくすることができる。なお、サポート材として、熱エネルギーが付与されることにより硬化する熱硬化性材料を用いても良いし、放射線の照射により硬化する放射線硬化材料を用いても良いし、これらに水膨潤性を持たせた材料を用いても良い。
モデル材およびサポート材は、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122により造形ステージ140に向けてそれぞれ吐出されてモデル材領域およびサポート材領域の少なくとも一方を含む造形材層を形成する。最初の造形材層を形成する際には、造形ステージ140の表面が造形面となる。造形材層は、光エネルギーの照射による硬化処理が施されることにより、十分な強度が得られる程度の硬度になるまで硬化が進められる。
平滑化装置123は、均しローラー123A、ブレード等の掻き取り部材123Bおよび回収部材123Cを筐体120Aの内部に備える。均しローラー123Aは、制御部110の制御下において図6中の反時計回り方向に回転駆動可能であり、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122により吐出されたモデル材表面およびサポート材表面に接触してモデル材表面およびサポート材表面の凹凸を平滑化する。その結果、均一な層厚を有する造形材層が形成される。造形材層の表面が平滑化されることにより、次の造形材層を精度良く形成して積層することができるので、高精度の三次元造形物200を造形することができる。均しローラー123Aの表面に付着した造形材は、均しローラー123Aの近傍に設けられた掻き取り部材123Bによって掻き取られる。掻き取り部材123Bによって掻き取られたモデル材およびサポート材は、回収部材123Cによって回収される。なお、掻き取り部材123Bによって掻き取られたモデル材やサポート材は、モデル材吐出ヘッド121やサポート材吐出ヘッド122に供給されて再利用されるものとしても良いし、廃タンク(図示せず)に輸送されるものとしても良い。なお、均しローラー123Aに代えて、他の回転体、例えば、無端ベルトを用いるようにしても良い。
硬化処理装置125は、造形ステージ140に向けて吐出された光硬化性樹脂の造形材に硬化処理としての光エネルギー照射処理を施して、半硬化させる露光ヘッドである。造形材として紫外線硬化性材料を用いる場合は、硬化処理装置125として、紫外線を放射する例えば、高圧水銀ランプのUVランプが好適に用いられる。なお、硬化処理装置125としては、高圧水銀ランプの他に、低圧水銀灯、中圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、紫外線LEDランプまたは発光ダイオード等を用いることができる。硬化処理装置125は、制御部110からの制御信号によって、照射タイミングや露光量が制御される。露光量の制御は、硬化処理装置125に加える電圧や電流等を調整して硬化処理装置125の発光強度を変化させることで行うようにしても良いし、硬化処理装置125とモデル材やサポート材との間に、光学的なフィルターを挿抜できるように配置したり、複数種類のフィルターを切り替えられるように構成して、これらを挿抜したり切り替えたりすることで行うようにしても良い。
ヘッドユニット120は、1層分の造形材層を形成する際、主走査方向に造形ステージ140上の一方の端部から他方の端部まで走査しながら、モデル領域が設定された領域にモデル材を吐出するとともに、サポート領域が設定された領域にサポート材を吐出する(第1動作)。次に、ヘッドユニット120は、モデル材およびサポート材の吐出を一旦停止し、主走査方向に造形ステージ140上の他方の端部から一方の端部まで走査する(第2動作)。次に、ヘッドユニット120は、モデル材吐出ヘッド121によるモデル材の吐出位置、および、サポート材吐出ヘッド122によるサポート材の吐出位置が重ならないように副走査方向に走査する(第3動作)。これらの第1動作〜第3動作を繰り返すことにより、造形ステージ140上の所定の領域を走査し、1層分の造形材層を形成することができる。第1の造形材層を形成した後、第1の造形材層の上面を造形面として上述の工程を繰り返すことにより、第1の造形材層上に第2の造形材層を形成し、さらに層形成を繰り返すことで三次元造形物200が造形ステージ140上に形成される。
ところで、モデル材を吐出する処理はドット単位で行われるため、従来は、三次元造形物200の輪郭では造形材層間の継ぎ目に段差が生じてしまうことがあった。その場合、造形材層の積層方向に積層痕が生じ、三次元造形物200の外観が低下してしまうおそれがあった。ここで、輪郭とは、造形される三次元造形物200をその外側から見た場合に視認可能な形状を規定する線である。
そこで、本実施の形態では、三次元造形装置100は、造形材層を形成する際、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分に傾斜面を形成することによって、造形材層間の継ぎ目の段差を解消する。その結果、三次元造形物200の輪郭は滑らかに形成され、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することができる。
次に、模式的に示した図7を参照し、三次元造形装置100が造形材層を順に形成して積層する動作例について説明する。より具体的には、三次元造形装置100が、造形ステージ140上にモデル領域およびサポート領域を含む造形材層を順に形成して積層することによって、図7Jに示すように、2層分の造形材層からなり、輪郭に滑らかな傾斜面を有する三次元造形物200を造形する場合について説明する。
まず、図7Aに示すように、ヘッドユニット120は、主走査方向に造形ステージ140上の一方の端部から他方の端部まで走査しながら、モデル領域が設定された領域のうち三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分を含む輪郭領域210および三次元造形物200のオーバーハング部分に相当する部分を含むオーバーハング領域220以外の領域にモデル材を3ドット分吐出するとともに、サポート領域が設定された領域のうちオーバーハング領域220以外の領域にサポート材を2ドット分吐出する(第1動作)。ヘッドユニット120は、第1動作の際、造形ステージ140に向けて吐出されたモデル材およびサポート材に硬化処理(光エネルギー照射処理、以下同じ)を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。第1動作において吐出され、硬化処理が施されたモデル材の部分(以下、「内側部分240」とも言う)は、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分として形成される。第1動作で吐出され硬化処理が施されたサポート材の部分(以下、「外側部分260」とも言う)は、三次元造形物200のオーバーハング部分に相当する部分の外側に位置する外側部分として形成される。なお、造形材がサポート材であるときは、サポート材で構成される構造体を三次元造形物とみなして、上記の輪郭部分や内側部分を規定するものとする。
次に、ヘッドユニット120は、モデル材およびサポート材の吐出を一旦停止し、主走査方向に造形ステージ140上の他方の端部から一方の端部まで走査する(第2動作)。
次に、図7Bに示すように、ヘッドユニット120は、主走査方向に造形ステージ140上の一方の端部から他方の端部まで走査しながら、モデル領域が設定された領域のうち輪郭領域210にモデル材を吐出する(第3動作)。より具体的には、ヘッドユニット120は、内側部分240の少なくとも側面244に接するように、より好ましくは、内側部分240の造形面242および側面244の両方に接するように、すなわち輪郭領域210の中央位置212より内側部分240の側面244寄りに着弾するように、モデル材を吐出する。
輪郭領域210に向けて吐出されたモデル材の液滴は、図7Cに示すように、内側部分240の側面244に接しながら造形面(ここでは造形ステージ140の表面)に達する。このように輪郭領域210に向けて吐出されたモデル材の液滴は、内側部分240の側面244および造形面に対して濡れ広がる必要があるため、造形ステージ140および硬化後のモデル材に対する、硬化前のモデル材の接触角は90[°]以下であることが望ましい。ヘッドユニット120は、輪郭領域210にモデル材を吐出した後、図7Dに示すように、輪郭領域210に向けて吐出されたモデル材の液滴が内側部分240の側面244および造形面の両方に接している間に当該液滴に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。その結果、図7Eに示すように、内側部分240から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分246が、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として形成される。なお、吐出されたモデル材の液滴は、時間の経過とともに表面張力等の力の釣り合いが取れた状態に向かって形状が変化するため、当該液滴が吐出されてから硬化処理が施されるまでの時間は一定であることが好ましい。
なお、傾斜部分246を形成する際、輪郭領域210に対するモデル材の吐出量は、内側部分240の造形面242と平行な上面を有し、内側部分240の1ドット分を形成する際におけるモデル材の吐出量より少ない。傾斜部分246の体積は、非傾斜部分の体積より小さいからである。傾斜部分246を形成する際にモデル材の吐出量を少なくする方法としては例えば、1回の走査で複数の液滴(モデル材)を一箇所に着弾するように吐出可能なマルチドロップを用いて、吐出する液滴数を変化させる方法が挙げられる。すなわち、輪郭領域210に非傾斜部分を形成する場合には複数(例えば、2つ)の液滴を一箇所に着弾するように吐出する一方、輪郭領域210に傾斜部分246を形成する場合には非傾斜部分を形成する場合より、吐出する液滴の数を少ない数(例えば、1つ)とする。
次に、ヘッドユニット120は、モデル材の吐出を一旦停止し、主走査方向に造形ステージ140上の他方の端部から一方の端部まで走査する(第4動作)。
次に、図7Fに示すように、ヘッドユニット120は、主走査方向に造形ステージ140上の一方の端部から他方の端部まで走査しながら、サポート領域が設定された領域のうちオーバーハング領域220にサポート材を吐出する(第5動作)。より具体的には、ヘッドユニット120は、外側部分260の少なくとも側面264に接するように、より好ましくは、外側部分260の造形面262および側面264の両方に接するように、すなわちオーバーハング領域220の中央位置222より外側部分260の側面264寄りに着弾するように、サポート材を吐出する。
オーバーハング領域220に向けて吐出されたサポート材の液滴は、外側部分260の側面264に接しながら造形面(ここでは、造形ステージ140の表面)に達する。このようにオーバーハング領域220に向けて吐出されたサポート材の液滴は、外側部分260の側面264および造形面に対して濡れ広がる必要があるため、造形ステージ140および硬化後のサポート材に対する、硬化前のサポート材の接触角は90[°]以下であることが望ましい。ヘッドユニット120は、オーバーハング領域220にサポート材を吐出した後、図7Gに示すように、オーバーハング領域220に向けて吐出されたサポート材の液滴が外側部分260の側面264および造形面の両方に接している間に当該液滴に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。その結果、図7Hに示すように、外側部分260から内側部分240に向かって斜め下方に傾斜する傾斜部分266(第2傾斜部分)が形成される。なお、吐出されたサポート材の液滴は、時間の経過とともに表面張力等の力の釣り合いが取れた状態に向かって形状が変化するため、当該液滴が吐出されてから硬化処理が施されるまでの時間は一定であることが好ましい。
傾斜部分266を形成する際、オーバーハング領域220に対するサポート材の吐出量は、外側部分260の1ドット分を形成する際におけるサポート材の吐出量より少ない。傾斜部分266の体積は、非傾斜部分の体積より小さいからである。傾斜部分266を形成する際にサポート材の吐出量を少なくする方法としては例えば、1回の走査で複数の液滴(サポート材)を一箇所に着弾するように吐出可能なマルチドロップを用いて、吐出する液滴数を変化させる方法が挙げられる。
次に、ヘッドユニット120は、サポート材の吐出を一旦停止し、主走査方向に造形ステージ140上の他方の端部から一方の端部まで走査する(第6動作)。
次に、ヘッドユニット120は、主走査方向に造形ステージ140上の一方の端部から他方の端部まで走査しながら、モデル領域が設定された領域のうちオーバーハング領域220にモデル材を吐出する(第7動作)。すなわち、ヘッドユニット120は、第5動作により形成された傾斜部分266の傾斜面上にモデル材を吐出する。ヘッドユニット120は、オーバーハング領域220にモデル材を吐出した後、吐出されたモデル材の液滴に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。その結果、図7Iに示すように、内側部分240から外側部分260に向かって斜め上方に傾斜する傾斜部分248(第3傾斜部分)が三次元造形物200のオーバーハング部分として形成される。
オーバーハング領域220に対するモデル材およびサポート材の吐出量の合計は、内側部分240の1ドット分を形成する際におけるモデル材の吐出量と同等であることが好ましい。
次に、ヘッドユニット120は、サポート材の吐出を一旦停止し、主走査方向に造形ステージ140上の他方の端部から一方の端部まで走査する(第8動作)。そして、図7Jに示すように、1層目の造形材層を形成するときと同様に、第1動作〜第8動作を繰り返すことにより、造形ステージ140上の所定の領域を走査し、2層目の造形材料層を形成する。その結果、造形材層間の継ぎ目に段差が生じていない三次元造形物200が造形される。
なお、図7に示した例では、輪郭部分として形成される傾斜部分の傾斜角度は、1ドット分の非傾斜部分の対角線を成す角度(換言すれば、傾斜部分の外側端部と内側部分の上端部とを結ぶ線分と造形面とのなす角度)またはそれに近い角度となるが、当該傾斜角度をより小さいまたは大きくなるように形成することも可能である。まず、図8を参照し、造形材層を形成する際、傾斜角度がより小さい傾斜部分を形成する動作について説明する。
図8Aは、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分240が造形ステージ140上に形成された様子を示す。次に、図8Bに示すように、ヘッドユニット120は、モデル領域が設定された領域のうち輪郭領域210にモデル材を吐出する。より具体的には、ヘッドユニット120は、少なくとも内側部分240の側面244に接するように、すなわち輪郭領域210の中央位置212より内側部分240の側面244寄りに着弾するように、モデル材を吐出する。そして、ヘッドユニット120は、輪郭領域210にモデル材を吐出した後、吐出されたモデル材の液滴が内側部分240の側面244および造形面(ここでは、造形ステージ140)の両方に接している間に当該液滴に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。その結果、内側部分240から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分246が、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として形成される。
次に、図8Cに示すように、ヘッドユニット120はモデル材を吐出して、形成された傾斜部分246の傾斜面および傾斜部分246の外側で当該傾斜面に連続する造形面(ここでは、造形ステージ140の表面)に接するようにモデル材を供給し、供給されたモデル材の液滴が傾斜面および造形面の両方に接している間に当該液滴に硬化処理を施して硬化させる。その結果、内側部分240から斜め下方に向かって傾斜し、傾斜部分246より傾斜角度が小さい傾斜部分が、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として形成される。傾斜部分246の傾斜面と傾斜部分246の外側で当該傾斜面に連続する造形面との両方に確実に接するようにするため、傾斜部分246の傾斜面の端部247より当該造形面寄りに着弾するように、モデル材を吐出することが望ましい。
次に、図9を参照し、造形材層を形成する際、傾斜角度がより大きい傾斜部分を形成する動作について説明する。まず、図9Aに示すように、ヘッドユニット120は、第1の造形材層の内側部分240から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分246を形成した後に、第1の造形材層の上に積層されるべき第2の造形材層において、モデル領域が設定された領域のうち輪郭部分を含む輪郭領域270およびオーバーハング領域以外の領域にモデル材を吐出する。ヘッドユニット120は、モデル材を吐出した後、吐出されたモデル材に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。硬化処理が施されたモデル材の部分(以下、「内側部分280」とも言う)は、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分として形成される。
次に、図9Bに示すように、ヘッドユニット120は、少なくとも、2層目の造形材層のうち三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側に形成された内側部分280の側面282に接するようにモデル材を吐出して、1層目の造形材層の輪郭部分として形成された傾斜部分246の傾斜面と、2層目の造形材層の内側部分280の側面282とに接するようにモデル材を供給し、供給されたモデル材に硬化処理を施して硬化させる。その結果、内側部分280から斜め下方に向かって傾斜し、傾斜部分246より傾斜角度が大きい傾斜部分が、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として形成される。傾斜部分246の傾斜面と内側部分280の側面282との両方に確実に接するようにするため、傾斜部分246の傾斜面の端部247より内側部分280の側面282寄りに着弾するように、モデル材を吐出することが望ましい。
図8,9に示した例は、輪郭部分として形成される傾斜部分の傾斜角度を変更する動作の一例であり、傾斜部分を形成するために吐出するモデル材の量を変更したり、傾斜部分を形成するためにモデル材を吐出してから、吐出されたモデル材に硬化処理を施すまでの時間を変更したりすることによっても傾斜部分の傾斜角度を変更することができる。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、三次元造形装置100は、モデル材吐出ヘッド121、サポート材吐出ヘッド122、硬化処理装置125、および、支持機構130を制御して、まず、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側の内側部分240を形成し、次いで、形成された内側部分240の側面244に接するようにモデル材を吐出し、吐出されたモデル材に硬化処理を施して硬化させることによって、内側部分240から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分246を輪郭部分として形成する。
このように構成した本実施の形態によれば、傾斜部分246を形成する処理、すなわち三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分を滑らかにするための処理を三次元造形物200の造形中に随時行っているため、三次元造形物200の形状に依存することなく、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することができる。傾斜部分246を形成する処理はドット単位で行われるため、凹部等の微細形状を有する三次元造形物200においても当該微細形状を形成しつつ、造形材層の積層方向に積層痕が生じることを防止することができる。また、傾斜部分246を形成する処理は、除去加工ではなく、造形材層の形成動作の一部として行われるため、三次元造形物200に対して応力や熱等の負荷がかからず、強度や耐熱性に関係なく幅広い材料を三次元造形物200の造形材として使用することができる。また、除去加工前に未焼結粉末を除去したり除去加工後に未焼結粉末を再堆積したりする処理、すなわち輪郭部分を滑らかにする処理の前後処理が不要となるため、造形材層を形成する時間、ひいては三次元造形物200の造形時間が長くなることを防止することができる。
なお、上記実施の形態において、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として傾斜部分246を形成する際、造形ステージ140に対してモデル材の吐出方向を傾けても良い。この場合、三次元造形装置100は、図10,11に示すように、図5の構成と比べて、ヘッドユニット120’を更に備えるとともに、支持機構130の代わりに支持機構130’を備えている。ヘッドユニット120’は、造形ステージ140’に対して傾斜したモデル材吐出ヘッド121’、サポート材吐出ヘッド122’および硬化処理装置125’を筐体120A’の内部に備える。
次に、模式的に示した図12を参照し、三次元造形装置100が傾斜部分246を形成する動作例について説明する。まず、図12Aに示すように、ヘッドユニット120’は、モデル材を2ドット分吐出し、吐出されたモデル材に硬化処理を施すことによって、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分240を形成する。
次に、図12Bに示すように、ヘッドユニット120’は、斜めに保持されたモデル材吐出ヘッド121’を用いて、輪郭領域210に向けてモデル材を吐出する。これにより、内側部分240の側面244および造形面(ここでは造形ステージ140の表面)の両方に確実に接するようにモデル材を吐出することができる。これにより、吐出されたモデル材の液滴の形状が時間の経過とともに変化することが抑制されるため、モデル材を吐出してから硬化処理を施すまでの時間を管理する必要がなくなり、三次元造形物200の造形プロセスを設計する際の自由度を高めることができる。輪郭領域210に対するモデル材の吐出量は、内側部分240の1ドット分を形成する際におけるモデル材の吐出量より少ないことが望ましい。
次に、図12Cに示すように、ヘッドユニット120’は、斜めに保持された硬化処理装置125’を用いて、輪郭領域210に向けて吐出されたモデル材の液滴が内側部分240の側面244および造形面の両方に接している間に当該液滴に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。その結果、図12Dに示すように、内側部分240から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分246が、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として形成される。
なお、図示していないが、モデル材からなる傾斜部分を形成する場合と同様の方法により、サポート材からなる傾斜部分を形成することができる。支持機構130’は、図12Aに示す矢印方向に回転可能に造形ステージ140を支持している。よって、必要に応じて、ヘッドユニット120’を固定して状態で造形ステージ140を回転させることにより、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の全体に傾斜部分を形成することができる。
また、上記実施の形態において、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として傾斜部分246を形成する際、モデル材の吐出方向に対して造形ステージ140を傾けても良い。この場合、三次元造形装置100は、図13に示すように、図5の構成と比べて、支持機構130の代わりに支持機構130’’を備えている。
次に、模式的に示した図14を参照し、三次元造形装置100が傾斜部分246を形成する動作例について説明する。図14に示すように、支持機構130’’は、図14Aに示す矢印方向に回転可能に造形ステージ140を支持する回転軸320と、回転軸320を囲み昇降可能な複数の(ここでは8つの)支持体330とを備える。回転軸320および支持体330は、底部350の上に設けられている。図15は、造形ステージ140の図示を省略した場合の支持機構130’’の上面図である。回転軸320は、傾斜中心320A周りに、造形ステージ140を任意の角度に傾けて支持可能に構成されている。回転軸320によって造形ステージ140が傾けられる場合、8つの支持体330のうち一部の支持体330が上昇し、かつ、当該一部とは別の支持体330が降下する。
まず、図14Aに示すように、ヘッドユニット120は、モデル材を2ドット分吐出し、吐出されたモデル材に硬化処理を施すことによって、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分240を形成する。
次に、図14Bに示すように、支持機構130’’により造形ステージ140が所定の角度に傾けて支持された状態で、ヘッドユニット120は、モデル材吐出ヘッド121を用いて、輪郭領域210に向けてモデル材を吐出する。これにより、内側部分240の側面244および造形面(ここでは、造形ステージ140の表面)の両方に確実に接するようにモデル材を吐出することができる。これにより、吐出されたモデル材の液滴の形状が時間の経過とともに変化することが抑制されるため、モデル材を吐出してから硬化処理を施すまでの時間を管理する必要がなくなり、三次元造形物200の造形プロセスを設計する際の自由度を高めることができる。輪郭領域210に対するモデル材の吐出量は、内側部分240の1ドット分を形成する際におけるモデル材の吐出量より少ないことが望ましい。
次に、図14Cに示すように、ヘッドユニット120は、硬化処理装置125を用いて、輪郭領域210に向けて吐出されたモデル材の液滴が内側部分240の側面244および造形面の両方に接している間に当該液滴に硬化処理を施して所定の度合いまで半硬化を進行させる。そして、支持機構130’は、図14Aに示すように、造形ステージ140を傾ける前の状態に戻す。その結果、図14Dに示すように、内側部分240から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分246が、三次元造形物200の輪郭を含む輪郭部分として形成される。なお、図示していないが、モデル材からなる傾斜部分を形成する場合と同様の方法により、サポート材からなる傾斜部分を形成することができる。
また、上記実施の形態では、造形材層を形成する際、モデル材からなる内側部分240およびサポート材からなる外側部分260を同時に形成する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、内側部分240を形成した後に外側部分260を形成しても良いし、外側部分260を形成した後に内側部分240を形成しても良い。また、上記実施の形態では、造形材層を形成する際、三次元造形物200のオーバーハング部分に相当しない部分である内側部分240および傾斜部分246を形成した後に、オーバーハング部分に相当する部分である傾斜部分248を形成する例について説明したが、傾斜部分248を形成した後に、内側部分240および傾斜部分246を形成しても良い。
また、上記実施の形態では、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122と硬化処理装置125とが一体化される例について説明したが、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122と硬化処理装置125とを別体化し、それぞれが独立的に移動できるように構成しても良い。ただし、三次元造形装置100をコンパクトにするとともに、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122、硬化処理装置125の移動に要する消費電力を抑制する観点からは、モデル材吐出ヘッド121およびサポート材吐出ヘッド122と硬化処理装置125とが一体化されていることが好ましい。
また、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 三次元造形装置
110 制御部
120,120’ ヘッドユニット(キャリッジ)
120A 筐体
121,121’ モデル材吐出ヘッド
122,122’ サポート材吐出ヘッド
123 平滑化装置
123A 均しローラー
123B 掻き取り部材
123C 回収部材
125,125’ 硬化処理装置
130,130’,130’’ 支持機構
132 主走査方向ガイド
134 副走査方向ガイド
136 鉛直方向ガイド
140 造形ステージ
145 表示部
150 データ入力部
155 コンピューター装置
160 操作部
200 三次元造形物
210,270 輪郭領域
212,222,247 中央位置
220 オーバーハング領域
240,280 内側部分
242 造形面
262 上面
244,264,282 側面
246,248,266 傾斜部分
260 外側部分
320 回転軸
320A 傾斜中心
330 支持体
350 底部
110 制御部
120,120’ ヘッドユニット(キャリッジ)
120A 筐体
121,121’ モデル材吐出ヘッド
122,122’ サポート材吐出ヘッド
123 平滑化装置
123A 均しローラー
123B 掻き取り部材
123C 回収部材
125,125’ 硬化処理装置
130,130’,130’’ 支持機構
132 主走査方向ガイド
134 副走査方向ガイド
136 鉛直方向ガイド
140 造形ステージ
145 表示部
150 データ入力部
155 コンピューター装置
160 操作部
200 三次元造形物
210,270 輪郭領域
212,222,247 中央位置
220 オーバーハング領域
240,280 内側部分
242 造形面
262 上面
244,264,282 側面
246,248,266 傾斜部分
260 外側部分
320 回転軸
320A 傾斜中心
330 支持体
350 底部
Claims (15)
- 造形ステージに向けて、硬化性の造形材を吐出して造形材層を形成し、これを繰り返して複数の造形材層を積層することにより三次元造形物を造形し、
前記造形材層を形成する際、まず、前記三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側に位置する内側部分を形成し、次いで、少なくとも、形成された前記内側部分の側面に接するように前記造形材を吐出して、造形面と前記内側部分の側面とに接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を前記輪郭部分として形成することを特徴とする三次元造形方法。 - 少なくとも、形成された前記傾斜部分の傾斜面に前記造形材を吐出して、前記傾斜面および当該傾斜部分の外側で当該傾斜面に連続する造形面に接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 前記傾斜面の中央位置より、前記内側部分寄りに着弾するように、前記造形材を吐出することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形方法。
- 少なくとも、第1の造形材層上に積層される第2の造形材層のうち、前記第2の造形材層の輪郭部分の内側に形成された内側部分に接するように前記造形材を吐出して、前記第1の造形材層の輪郭部分として形成された傾斜部分の傾斜面と、前記第2の造形材層の前記内側部分の側面とに接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 前記傾斜面の中央位置より、前記第2の造形材層の内側部分の側面寄りに着弾するように、前記造形材を吐出することを特徴とする請求項4に記載の三次元造形方法。
- 前記傾斜部分を形成する際における前記造形材の吐出量は、前記内側部分を形成する際における前記造形材の吐出量より少ないことを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 造形面および前記内側部分の側面に接するように前記造形材を供給してから、供給された前記造形材に硬化処理を施すまでの時間は一定であることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 前記傾斜部分を形成する際、前記造形ステージに対して前記造形材の吐出方向を傾けることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 前記傾斜部分を形成する際、前記造形材の吐出方向に対して前記造形ステージを傾けることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 前記造形材は、前記三次元造形物を構成するための第1造形材であるモデル材、および、前記三次元造形物の造形中に前記モデル材を支持するための第2造形材であるサポート材の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の三次元造形方法。
- 前記サポート材を用いて前記造形材層のうち前記三次元造形物のオーバーハング部分に相当する部分の外側に位置する外側部分を形成し、次いで、造形面および形成された前記外側部分の側面に接するように前記サポート材を吐出し、吐出された前記サポート材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記外側部分から前記内側部分に向かって斜め下方に傾斜する第2傾斜部分を形成し、次いで、形成された当該第2傾斜部分の傾斜面上に前記モデル材を吐出し、吐出された前記モデル材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から前記外側部分に向かって斜め上方に傾斜する第3傾斜部分を前記三次元造形物のオーバーハング部分として形成することを特徴とする請求項10に記載の三次元造形方法。
- 造形ステージと、
前記造形ステージに向けて、硬化性の造形材を吐出して造形材層を形成する造形材吐出ヘッドと、
前記造形材吐出ヘッドにより吐出された前記造形材に硬化処理を施すことによって当該造形材を硬化させる硬化処理装置と、
前記造形ステージおよび前記造形材吐出ヘッドのうち少なくとも一方を、両者の相対距離を可変に支持する支持機構と、
前記造形材吐出ヘッド、前記硬化処理装置、および、前記支持機構の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記造形材吐出ヘッド、前記硬化処理装置、および、前記支持機構を制御して前記造形材層を形成する際、まず、前記三次元造形物の輪郭を含む輪郭部分の内側の内側部分を形成し、次いで、少なくとも、形成された前記内側部分の側面に接するように前記造形材を吐出して、造形面と前記側面とに接するように前記造形材を供給し、供給吐出された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることによって、前記内側部分から斜め下方に向かって傾斜する傾斜部分を前記輪郭部分として形成することを特徴とする三次元造形装置。 - 少なくとも、形成された前記傾斜部分の傾斜面に前記造形材を吐出して、前記傾斜面および当該傾斜部分の外側で当該傾斜面に連続する造形面に接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることを特徴とする請求項12に記載の三次元造形装置。
- 少なくとも、第1の造形材層上に積層される第2の造形材層のうち前記内側部分に接するように前記造形材を吐出して、前記第1の造形材層の輪郭部分として形成された傾斜部分の傾斜面と、前記第2の造形材層の前記内側部分の側面とに接するように前記造形材を供給し、供給された前記造形材に硬化処理を施して硬化させることを特徴とする請求項12に記載の三次元造形装置。
- 前記傾斜部分を形成する際における前記造形材の吐出量は、前記内側部分を形成する際における前記造形材の吐出量より少ないことを特徴とする請求項12に記載の三次元造形装置。
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2014
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