JP2006120577A - ポリマー電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電時に発生するガスによる電極と固体電解質との界面のイオン交換が阻害されることに起因する電池性能の低下を低減したポリマー電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】固体電解質層7と正極活物質層3または負極活物質層5との間に熱可塑性ポリマー電解質層4a、4bを設けた固体電解質電池であり、該電池は正極活物質層または負極活物質層の少なくとも一方の上部に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、該ポリマー電解質層の双方または該ポリマー電解質層と活物質層によって固体電解質層を挟み込んで素電池を形成し、外装ケースで覆ったあと初充電でガスを発生させ、該外装ケースを加熱しながらプレスして該ポリマー電解質層と該固体電解質層の乾麺部の空隙を埋めることによって製造される。
【選択図】図1

Description

本発明は固体電解質電池、その製造方法、固体電解質電池を積層した積層型電池、組電池、電池を搭載した電気自動車に関する。
近年、先端電子産業の発達により電池の需要が増大している。特に、高エネルギー密度を有する電池が要求され、リチウム二次電池の研究が精力的に行われている。リチウム二次電池の正極活物質としてリチウム金属酸化物が、負極活物質としてはリチウム合金または炭素が用いられている。
通常、リチウムイオンバッテリーは電池を組んで密閉した後、初回充電が行われる。このとき、電池内部に多くのガスが発生する。このガスは、基本的に、初回充電時に大量に発生、その後使用中はそれほど発生しない。かかる電池は、発生したガスによって、電池が膨大化ないしは電池内圧が上昇して損傷を受ける恐れがある。
かかる点に鑑みて、初回充電後、樹脂フィルム製の袋内に発生した水素ガスを特定装置を利用して排気した後、別のラインに移し、再び樹脂製フィルムでラミネートして、気密封止する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−199561号公報
電解質としては、液体電解質、固体電解質などが用いられるが、固体電解質を用いる場合には、電解質の漏洩の危険性がなく、かかる電池の取り扱いが容易になる。ところが、電解質が固体の場合、電池内で発生したガス、あるいは、組み立て時に混入した気泡は、液体電解質を用いた電池では容易に除くことができたが、固体電解質電池では容易に除くことはできない。特に、電極で発生したガスや気泡は逃げ道がなくなり、当該気泡部分が電極と固体電解質との界面を押し広げ、イオン交換を阻害し、電池性能を著しく低下させるという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、かかる問題点を解消して電池性能の低下を低減したポリマー電池及びかかる電池の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、集電体、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、別の集電体が順に積層された固体電解質電池において、該固体電解質層と該正極活物質層あるいは該負極活物質層の少なくともどちらか一方との間に、熱可塑性ポリマー電解質層を有することを特徴とする電池を考案した。
また、上記目的を達成するため、固体電解質電池の第1の製造方法において、集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程と、該正極活物質層または該負極活物質層の少なくとも一方の上部に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、該ポリマー電解質層の双方または該ポリマー電解質層と該活物質層によって固体電解質層を挟み込むことにより素電池を形成する工程と、該素電池を外装ケースによって覆う工程と、該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程と、該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の空隙を埋める工程とを含むことを特徴とする固体電解質電池の製造方法を考案した。
さらに、上記目的を達成するため、固体電解質電池の第2の製造方法において、集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程と、固体電解質層の少なくとも一方の面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、これを該正極活物質層及び負極活物質層で挟み込むことにより素電池を形成する工程と、該素電池を外装ケースによって覆う工程と、該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程と、該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の空隙を埋める工程とを含むことを特徴とする固体電解質電池の製造方法を考案した。
また、上記目的を達成するため、積層型電池において、集電体の一方の面に正極活物質層および熱可塑性ポリマー電解質層が順次積層され他方の面に負極活物質層および熱可塑性ポリマー電解質層が順次積層されてなる複数のバイポーラ電極と、該正極活物質層を被覆する熱可塑性ポリマー電解質層と該負極活物質層を被覆する熱可塑性ポリマー電解質層との間に挟まれる固体電解質層を積層してなることを特徴とする積層型電池を考案した。
さらに、上記目的を達成するため、組電池において、上記電池を複数個接続して構成してなることを特徴とする組電池を考案した。
また、上記目的を達成するため、電気自動車において、上記電池を駆動用電源として搭載したことを特徴とする電気自動車を考案した。
請求項に記載された本発明によれば、次のような効果を奏する。
集電体、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、別の集電体が順に積層された固体電解質電池において、該固体電解質層と該正極活物質層あるいは該負極活物質層の少なくともどちらか一方との間に、熱可塑性ポリマー電解質層を有するので、層の積層時に混入した気泡、あるいは初充電時に発生したガスにより電極層と熱可塑性ポリマー電解質層との間にできた空隙を、加熱しながらプレスすることによって熱可塑性ポリマー電解質層で埋め、かかる電極層と熱可塑性ポリマー電解質層との接触効率を改善することができる。それによって、電池性能を向上させることが可能となる。
固体電解質電池の第1の製造方法において、集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程と、該正極活物質層または該負極活物質層の少なくとも一方の上部に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、該ポリマー電解質層の双方または該ポリマー電解質層と該活物質層によって固体電解質層を挟み込むことにより素電池を形成する工程と、該素電池を外装ケースによって覆う工程と、該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程と、該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の空隙を埋める工程とを含むので、簡単に熱可塑性ポリマー電解質の存在する固体電解質電池が作製できる。
固体電解質電池の第2の製造方法において、集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程と、固体電解質層の少なくとも一方の面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、これを該正極活物質層及び負極活物質層で挟み込むことにより素電池を形成する工程と、該素電池を外装ケースによって覆う工程と、該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程と、該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の空隙を埋める工程とを含むので、簡単に熱可塑性ポリマー電解質の存在する固体電解質電池が作製できる。
積層型電池において、集電体の一方の面に正極活物質層および熱可塑性ポリマー電解質層が順次積層され他方の面に負極活物質層および熱可塑性ポリマー電解質層が順次積層されてなる複数のバイポーラ電極と、該正極活物質層を被覆する熱可塑性ポリマー電解質層と該負極活物質層を被覆する熱可塑性ポリマー電解質層との間に挟まれる固体電解質層を積層してなるので、体積エネルギー密度、体積出力密度を向上させることができる。
組電池において、上記電池を複数個接続して構成したので、直列、並列化することで、容量及び電圧を自由に調節することが可能となる。
電気自動車において、上記電池を駆動用電源として搭載したので、高寿命で信頼性の高い車両となる。
本明細書において、固体電解質とは、無機固体電解質あるいは真性ポリマー電解質、ゲルポリマー電解質などの自立性があり、流動性がない電解質をいい、液体電解質とは区別する。ここで、ゲルポリマー電解質とは、PEO(ポリエチレンオキシド)などの全固体電解質に、通常、リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものをいう。PVdFなどのリチウムイオン伝導性を持たない高分子の骨格中に、電解液を保持させたものもポリマー電解質に含まれる。また、ゲルポリマー電解質を構成するポリマーと電解液との比率は幅広く、ポリマー100%を全固体高分子電解質、電解液100%を液体電解質とすると、その中間は全て高分子ゲルポリマー電解質にあたる。
本発明では、リチウムイオン二次電池を代表例として説明する。
(固体電解質電池)
図1は本発明の固体電解質電池の一つの素電池部の断面図である。図1において、素電池は、負極用集電体2、固体電解質を含む負極活物質層5、熱可塑性ポリマー電解質4b、固体電解質層7、熱可塑性ポリマー電解質層4a、固体電解質を含む正極活物質層3、正極用集電体2が順に積層されている。
本発明で用いられる集電体としては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを利用することができる。例えば、アルミニウム箔、ステンレス鋼(SUS)箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、SUSとアルミニウムのクラッド材あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられる。複合集電体を用いる場合、正極用集電体の材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、SUS、チタンを用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。一方、負極用集電体の材料としては、例えば、銅、ニッケル、銀、SUSを用いることができ、特にSUS及びニッケルが好ましい。集電体の厚さは、通常、1〜100μm程度である。
本発明で用いられる負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金、リチウム−遷移金属複合酸化物、炭素材料、酸化物材料などから適宜選択することができる。さらに必要に応じて、電子伝導性を高めるための導電助剤、バインダ、固体電解質、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩などを用いることができる。なお、負極活物質層の膜厚は、通常、1〜500μm程度である。
本発明で用いられる正極活物質としては、特に制限されるものではなく、従来公知の材料、例えば、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を好適に使用できる。具体的には、LiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiCr、LiCrOなどのLi・Cr系複合酸化物など、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物およびこれらの遷移金属の一部を他の元素により置換したもの(例えば、LiNiCo1−x(0<x<1)等)などが使用できる。
さらに必要に応じて、電子伝導性を高めるための導電助剤、バインダ、固体電解質、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩などを用いることができる。なお、正極活物質層の膜厚は、通常、1〜500μm程度である。
正極活物質としてはリチウム−遷移金属複合酸化物を、負極活物質としてはカーボン若しくはリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることが好ましい。容量、出力特性に優れた電池を構成できるからである。
本発明で用いられる固体電解質としては、特に制限されるものではなく、従来公知の材料、例えば、(a)高分子ゲル電解質、(b)高分子固体電解質または(c)これら電解質を含浸させたセパレータ(不織布セパレータを含む)を用いることができる。
(a)高分子ゲル電解質
ゲル電解質とは、ポリマーマトリックス中に電解液を保持させたものをいう。上記ポリマーマトリックスとしては、PEO、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリふっ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)およびそれらの共重合体が望ましく、中でもリチウムイオン伝導性のあるPEO、PPOおよびそれらの共重合体を用いることが望ましい。電解液とは、電解質塩を溶媒に溶かしたものであり、電解質としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種が、溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)およびそれらの混合物が望ましい。
本発明におけるゲル電解質中の電解液の割合としては、特に制限されるべきものではないが、イオン伝導度などの観点から、数質量%〜98質量%程度とするのが望ましい。本発明では、電解液の割合が70質量%以上の、電解液が多いゲル電解質について、特に効果がある。
(b)高分子固体電解質
全固体高分子電解質としては、例えば、PEO、PPO、これらの共重合体などの公知の固体高分子電解質が挙げられる。固体高分子電解質中には、イオン伝導性を確保するためにリチウム塩が含まれる。リチウム塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、またはこれらの混合物などが使用できる。
(c)上記電解質を含浸させたセパレータ(不織布セパレータを含む)
セパレータに含浸させることのできる電解質としては、既に説明した(a)および(b)と同様のものを用いることができる。
上記セパレータとしては、例えば、上記電解質を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートおよび不織布を挙げることができる。
多孔性シートとしては、例えば、ポリオレフィン系微多孔質セパレータを用いることができる。該ポリマーの材質としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミドが挙げられる。上記セパレータの厚みとして、使用用途により異なることから一義的に規定することはできないが、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、単層あるいは多層で1〜60μmであることが望ましい。上記セパレータの微細孔径は、最大で1μm以下(通常、数十nm程度の孔径である)で、その空孔率は20〜50%であることが望ましい。
不織布としては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、PP、PEなどのポリオレフィン、ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを、単独または混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた高分子ゲル電解質により十分な電池特性を得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。不織布セパレータの空孔率は50〜90%であることが好ましい。さらに、不織布セパレータの厚さは、電解質層と同じであればよく、好ましくは1〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。厚さが5μm未満では電解質の保持性が悪化し、200μmを超える場合には抵抗が増大することになる。
なお、上記(1)〜(3)の電解質層は、1つの電池の中で併用してもよい。
熱可塑性ポリマー電解質層は、正極活物質層に、負極活物質層に、または双方に積層することができる。電池の特性の点から、熱可塑性ポリマー電解質層は、正極活物質層と負極活物質層の双方に設けることが好ましい。
熱可塑性ポリマー電解質としては、ゲルポリマー電解質または真性ポリマー電解質が好ましい。ここで、ゲルポリマー電解質は、電解液をポリマーによって保持してなる電解質である。ゲル状電解質は、電解液が網目状ポリマー中に保持されて全体として流動性が著しく低下したものである。このようなゲルポリマー電解質は、イオン伝導性などの特性は通常の電解液に近い特性を示すが、流動性、揮発性などは著しく抑制され、安全性が高められている。ゲルポリマー中の電解液の比率は、好ましくは2〜98質量%である。2質量%未満では、電解液を維持することができなくなり、液漏れが発生することがある。98質量%を超えると、イオン伝導度が低下して電池特性が悪くなる恐れがある。
熱可塑性ポリマー電解質には、通常、熱可塑性ポリマーと電解液または真性ポリマー電解質が含まれる。
上記熱可塑性ポリマーは、熱をかけると容易に流動化するポリマーであり、例えば、PVdF、PANまたはPEOが好ましく、特にファンデルワールス力、水素結合などの物理的架橋または直線型ポリマーを用いることが望ましい。ここで、PVdFとは、フッ化ビニリデンの単独重合体のみならず、六フッ化プロピレンなどのその他のモノマー成分との共重合体も含まれる。ここで、共重合体中のフッ化ビニリデンの比率は60〜99質量%の範囲が好ましい。このタイプのポリマーを用いることによって、容易に熱可塑性のあるポリマー層を作製することができる。
また、上記熱可塑性ポリマーは、可塑化温度が60℃〜100℃であることが好ましい。60℃未満であると、電池温度がこの程度まで上昇することがあり、電池の使用中に可塑化する恐れがあり、好ましくない。一方、100℃を超えると、電池材料が壊れてします恐れがあるから好ましくない。なお、可塑化温度は圧縮荷重によるTMA測定(JIS K7196)を行い、変位が一気に増大する温度を可塑化点とする。ここでいう可塑化温度はゲル電解質のポリマー間の相互作用が外れ流動化(ゾル化)する温度をいい、ポリマー単体の可塑化温度ではなく、ゲル電解質の固有の可塑化温度であり、ゲル電解質のポリマー比やポリマーの種類、あるいは電解液の種類などにより異なる。
図2はTMA測定結果を示すグラフである。図2において、可塑化温度が60℃〜100℃の範囲が好ましい。
また、電解液は、通常、電解質塩を非水性溶媒に溶解してなる。電解質塩としては、例えば、LiPF、LiClO,LiBF,LiAsF,LiSOCF,LiN(CFSOが挙げられる。電解質塩は1種だけを単独で、または複数の塩を混合して用いてもよい。非水性溶媒としては、EC、PC、DMC、DEC、エチルメチルカーボネートなどのカーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの複式エーテル;1,3−ジオキソラン、4−メチルジオキソレンなどの環式エーテル;GBLなどのラクトン;スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、エチルジグライムなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で、または混合して用いてもよい。電解液における電解質塩の濃度は、通常、0.5〜2.0モル/リットルの範囲である。真性ポリマー電解質としては、ゲルポリマー電解質で用いられるポリマーと電解質塩を適宜混合して用いることができる。熱可塑性ポリマー電解質としては、積層時に混入した気泡、あるいは初充電時に発生したガスにより電極活物質層と熱可塑性ポリマー電解質層との間にできた空隙を、熱プレスにより容易に埋めることができる点からゲルポリマー電解質が好ましい。
なお、熱可塑性ポリマーについては、活物質層、電解質層に熱可塑性ポリマーが含まれる場合には、熱可塑性ポリマー電解質層に含まれる熱可塑性ポリマーの熱可塑化温度が活物質層または電解質層に含まれる熱可塑性ポリマーの熱可塑化温度より低いことが好ましい。低い場合には、熱プレスを行った場合に、熱可塑性ポリマー電解質層が容易に可塑化して、気泡を埋め込むことができるからである。
正極活物質層または負極活物質層の少なくとも一方の表面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成して素電池を組み立てることができる。このような構成により、素電池を外装ケースで覆ったのち、電極で発生したガスあるいは製造工程で発生した気泡は、加熱しながらプレスすることにより熱可塑性ポリマー電解質で埋められ、空隙あるいは亀裂を埋めることが可能となる。ここで、外装ケースとしては、従来公知のケースを用いることができ、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた素電池を覆うことができる袋状のケースを挙げることができる。ラミネートフィルムは、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムである。
もちろん、素電池はエポキシ樹脂フィルム、ゴムなどの絶縁層を介して複数積層して用いることもできる。
(固体電解質電池の製造方法)
本発明の固体電解質電池の第1の製造方法には次の工程が含まれる。各工程(i)〜(v)を順次説明する。なお、材料は上記固体電解質電池で説明した材料を用いることができる。
すなわち、(i)集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程。正極及び負極をそれぞれ作製する。作製する順序はどちらが先でもよく、制限はされない。最初に、正極用スラリーを調製する。正極は公知の材料の中から適宜選択して用いることができるが、正極活物質、アセチレンブラックなどの導電助剤、PEOとPPOとの共重合体などのポリマー、Li(CSONなどの支持塩、NMPなどのスラリー粘度調整溶媒、AIBNなどの重合開始剤を所定量加えて正極用スラリーを調整することが好ましい。得られた正極用スラリーを、所定厚さ、例えば、20μmの集電体の片面に塗布し、所定条件、例えば、110℃で4時間熱重合によって硬化させ、正極を作製する。次に、負極用スラリーを調整する。負極は公知の材料の中から適宜選択して用いることができるが、負極活物質、アセチレンブラックなどの導電助剤、PEOとPPOとの共重合体などのポリマー、Li(CSONなどの支持塩、NMPなどのスラリー粘度調整溶媒、AIBNなどの重合開始剤を所定量加えて負極用スラリーを調整することが好ましい。得られた負極用スラリーを、所定厚さ、例えば、20μmの別の集電体の片面に塗布し、所定条件、例えば、110℃で4時間熱重合によって硬化させ、負極を作製する。
(ii)該正極活物質層または該負極活物質層の少なくとも一方の表面または上部に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、該ポリマー電解質層の双方または該ポリマー電解質層と該活物質層によって固体電解質層を挟み込むことにより素電池を形成する工程。予め、固体電解質層及びプレポリマー電解質溶液を調製する。固体電解質は公知の材料の中から適宜選択して用いることができるが、イオン伝導性ポリマーマトリックスの前駆体である所定のモノマー溶液を、所定厚さ、例えば、80μmのPPフィルムをギャップとして石英ガラス基板に挟み込み、紫外線を所定時間、例えば15分照射して前駆体を架橋させ、固体電解質層を得ることが好ましい。かかる固体電解質層の厚さとしては、通常、10〜500μmの範囲である。プレポリマー電解質溶液を次のように調製する:電解液成分として所定量のEC、PC、電解質塩としてLiPFを混合して可塑剤を調製する。例えば、ECを40質量部、PCを50質量部、電解質塩としてLiPFを10質量部の割合である。次に、所定量の上記可塑剤と、HFPの割合が10質量%であるPVdF−HFPコポリマーと、DECとを混合して、プレポリマー電解質溶液を調製する。例えば、可塑剤を30質量部と、HFPの割合が10質量%であるPVdF−HFPコポリマーを5質量部と、DECを65質量部の割合である。熱可塑性ポリマー電解質層は、正極活物質層の上、負極活物質層の上、または正極活物質層及び負極活物質層の双方に形成する。電池の活性の点から、正極活物質層及び負極活物質層の双方に形成することが好ましい。本明細書では、双方に形成する方法について説明する。ダイコータ、スクリーン印刷、スプレーコータまたはインクジェットにより、上記プレポリマー電解質溶液を、上記正極活物質層及び負極活物質層の上に塗布して担持させた後に、常温で所定時間、例えば8時間放置して、電解質溶液中のDECを気化させて除去する。これにより、活物質層上に熱可塑性ポリマー電解質が形成された正極及び負極が得られる。熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは、通常、1〜500μmの範囲である。次に、正極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質層と、負極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質層を、上記固体電解質を介して貼り合せ、一体化して素電池を作製する。なお、上記ダイコートなどの方法を採用することによって、電極活物質層上に正確かつ均一に熱可塑性ポリマー電解質層を形成することができる。そのなかでも、インクジェットを用いる方法が最も好ましい。インクジェットによれば、電解質の塗布が均一になっていることから電池性能が優れていると考えられる。
(iii)該素電池を外装ケースによって覆う工程と、(iv)該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程。素電池を袋状の外装ケースに収納した後に、ケースの開口部を減圧下において封口することによって、素電池が外装ケース中に密封された固体電解質電池を得る。次に、公知の方法によって初充電を行ってガスを発生させる。ここで、初充電とは、電池に最初に充電を行う操作をいうが、最初の充電に相当するのであれば充電の回数は特に制限はされない。
(v)該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の間隙を埋める工程。外装ケースに熱をかけながらプレスを行う。加熱はポリマー電解質層の温度が、通常、60〜100℃の範囲である。プレスは少なくとも一度行う。隙間の埋めこみが不十分な場合には、複数回行ってもよい。プレスは全面に一度に、または一方の側から他方の側に順次行ってもよい。気泡を外部に押し出すという観点から一方側から他方側にローラなどで順次行う方法や真空状態による真空圧を利用した真空プレス方法などが好ましい。
図3は熱プレスの方法を説明する図面である。図3(a)において、初充電時あるいは積層時に混入した気泡9a,bが、活物質層3,5と熱可塑性ポリマー電解質層4a,bとの界面付近に存在する。熱可塑性ポリマー電解質層4a,bの外周囲に存在する気泡9a,bは外部に除去することができる。しかし、内部に存在する気泡は容易に抜くことができない。図3(b)において、熱可塑性ポリマーの軟化点付近の温度で熱プレス10を行うことによって、熱可塑性ポリマー電解質4a,bが軟化及び可塑化する。それによって、内部に存在する気泡9a,bを熱可塑性ポリマー電解質4a,bに埋めることができる。図3(c)において、初充電時あるいの積層時に混入した気泡を熱可塑性ポリマー電解質4a,bが埋められた状態を示す。
本発明の固体電解質電池の第2の製造方法について説明する。なお、材料は上記固体電解質電池で説明した材料を用いることができる。
固体電解質電池の第2の製造方法は、固体電解質電池の第1の製造方法と比較して、「(ii)該正極活物質層または該負極活物質層の少なくとも一方の表面または上部に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、該ポリマー電解質層の双方または該ポリマー電解質層と該活物質層によって固体電解質層を挟み込むことにより素電池を形成する」工程の代わりに「(ii’)固体電解質層の少なくとも一方の面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、これを該正極活物質層及び負極活物質層で挟み込むことにより素電池を形成する」工程を用いる以外は同じである。したがって、相違する工程についてのみ説明する。
(ii’)固体電解質層の少なくとも一方の面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、これを該正極活物質層及び負極活物質層で挟み込むことにより素電池を形成する工程。固体電解質層および熱可塑性ポリマー電解質層は、固体電解質電池の第1の製造方法で説明した方法を用いる。固体電解質層の片面または両面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成する。電池の活性の点から、固体電解質層の両面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成することが好ましい。ここでは、両面に形成した場合について説明する。ダイコータ、スクリーン印刷、スプレーコータまたはインクジェットにより、上記プレポリマー電解質溶液を、上記固体電解質層の片面上に塗布して担持させた後に、常温で所定時間、例えば8時間放置して、電解質溶液中のDECを気化させて除去する。残りの面についても同様に行う。また、両面を同時に塗布してもよい。次に、正極活物質層と、負極活物質層を、上記熱可塑性ポリマー電解質層を有する固体電解質を介して貼り合せ、一体化して素電池を作製する。なお、上記ダイコートなどの方法を採用することによって、電極活物質層上に正確かつ均一に熱可塑性ポリマー電解質層を形成することができる。そのなかでも、インクジェットを用いる方法が最も好ましい。インクジェットによれば、電解質の塗布が均一になっていることから電池性能が優れていると考えられる。
このような方法を採用することにより、電極活物質層と熱可塑性ポリマー電解質層との界面に存在する気泡やガスを容易に追い出し、界面を形成することができる。
(積層型電池)
固体電解質層の片面または両面に熱可塑性ポリマー電解質層を積層することができるが、代表例として、固体電解質層の両面に熱可塑性ポリマー電解質を設けたものについて説明する。
図4はバイポーラ型のリチウムイオン二次電池(以下、単にバイポーラ電池とも称する)の全体構造を模式的に示す断面図である。図4において、バイポーラ電池1では、集電体2の片方の面上に正極活物質層3および熱可塑性ポリマー電解質層4aを順次積層し、他方の面上に負極活物質層5および熱可塑性ポリマー電解質層4bを順次積層したバイポーラ電極6を、電解質層7を介して複数枚積層した構造の電極積層体(バイポーラ電池本体)8からなるものである。なお、バイポーラ電極6(電極6a、6bを含む)の積層回数は、所望する電圧に応じて調節する。また、こうしたバイポーラ電極6を複数枚積層した電極積層体8の最上層と最下層の電極6a、6bは、バイポーラ電極構造でなくてもよく、集電体2または端子板に必要な片面のみの正極活物質層3および熱可塑性ポリマー電解質層4aまたは負極活物質層5および熱可塑性ポリマー電解質層4bを配置した構造としてもよい。
バイポーラ電池1では、上下両端の集電体2にそれぞれ正極および負極リード12、11が接合されている。
また、本発明のバイポーラ電池1では、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、電極積層体8部分を電池外装材(外装ケース)13に減圧封入されている。
なお、電池の初充電は電池外装材に封入した後に行う。その後、外装材に熱をかけながらプレスを行う。熱プレスなどの方法は固体電解質電池の場合に準ずる。
このバイポーラ電池1の基本構成は、複数積層した単電池層または単セルが直列に接続された構成ともいえるものである。
積層型電池に使われる集電体、正極活物質、負極活物質、固体電解質、電池外装材は、固体電解質電池で説明した材料を用いることができる。
正極活物質としてはリチウム−遷移金属複合酸化物を、負極活物質としてはカーボン若しくはリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることが好ましい。容量、出力特性に優れた電池を構成できるからである。
その他の層などについて説明する。
[絶縁層]
絶縁層は、電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅かな不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止する目的で、各電極の周囲に形成される。必要に応じて、電極の周囲に絶縁層を設ける。該絶縁層としては、例えば、エポキシ樹脂、ゴム、PE、PP、ポリイミドが使用でき、耐蝕性、耐薬品性、製膜性、経済性などの観点からは、エポキシ樹脂が好ましい。
[正極および負極端子板]
正極および負極端子板は、必要に応じて使用する。例えば、最外部の集電体から電極端子を直接取り出す場合には、正極および負極端子板は用いない(図4参照のこと)。
正極および負極端子板の材料は、従来公知のリチウムイオン電池で用いられる材料を用いることができる。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、SUS、これらの合金を利用する。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常、0.1〜2mm程度が望ましい。
[正極および負極リード]
正極および負極リードに関しては、公知のリチウムイオン電池で用いられるリードを用いることができる。なお、電池外装材から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
本発明によれば、固体電解質を電解質層に用いているためバイポーラ化が容易になる。バイポーラ電池を形成する場合、固体化された電解質を積層して液絡を防止するため、積層時に気泡が混入することが多い。したがって、本発明による性能の向上は顕著である。
本発明のリチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池自動車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
(組電池)
本発明では、上記リチウムイオン二次電池を複数個、並列接続または直列接続または並列−直列接続または直列−並列接続の少なくとも一つを用いて組電池(車両用サブモジュール)とすることができる。
以下、当該組電池の実施形態につき、図面を用いて説明する。代表的な組電池には、バイポーラ電池を組合せた電池(図5)、バイポーラ電池と非バイポーラ電池を組合せた電池(図6)、複合組電池(図7)が挙げられる。
図5は本発明のバイポーラ電池(24V、50mAh)を2直20並に接続した組電池(42V1Ah)の模式図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。ここで、2直20並に接続した組電池とは、40個のバイポーラ電池を用い、2個ずつ20組に分け、2個の電池を直列に接続し、かつ、直列に接続した20組の電池全部を並列に接続した電池をいう。図5において、40個のバイポーラ電池を準備し、2行5列で配列し、これを4段重ねる。1段目において、2個ずつ直列に接続し、直列に接続した5組全てを並列で接続し、さらに2〜4段目も同様に行って、最終的に直列に接続した20組の電池全部を並列に接続して素組電池を得る。なお、直列部分はタブ48、49同士を振動溶着して接続し、並列部分のタブは銅のバスバー56、58で接続する。得られた素組電池を金属製の組電池ケース55に収納する。このように、複数個のバイポーラ電池41を直並列に接続することによって、所望の電流、電圧、容量に対応できる組電池51を提供することができる。
直列部分の端部を組電池ケースに取り付けられた端子62、64に接続し、正負の端子を構成する。具体的には、正極端子62、負極端子64が金属製の組電池ケース55の側面前部に形成されており、電池を直並列に接続後、例えば、各バスバー56と各正極端子62、負極端子64とが端子リード59で接続する。
また、該組電池51には、各単電池層、更にはバイポーラ電池の端子間電圧などの電池電圧を監視するため、組電池ケース55の側面前部に、検知タブ端子54が設置される。そして、各バイポーラ電池41の電圧検知タブ60が全て検知線53を介して検知タブ端子54に接続される。
組電池ケース55の底部には、合成ゴムなどの外部弾性体52が取り付けられる。組電池51を複数積層して複合組電池を形成する場合に、組電池51間の距離を一定に保ち、防振性、耐衝撃性、絶縁性、放熱性などを向上することができる。
また、この組電池51には、使用用途に応じて、上記検知タブ端子54以外にも各種計測機器や制御機器類を設けることができる。
さらに、バイポーラ電池1の電極タブ(48、49)同士や検知タブ60と検知線53さらにバスバー56、58と端子リード59等を連結する方法は、特に制限されることはなく、例えば、超音波溶接、熱溶接、レーザ溶接または電子ビーム溶接、または、リベットのようなバスバー56、58を用いる方法、カシメの手法を挙げることができる。
また、本発明の組電池では、本発明のバイポーラ電池と、該バイポーラ電池と正負極電極材料を同一とし該バイポーラ電池の構成単位数を直列することにより電圧を同一にした本発明のリチウムイオン二次電池(以下、単に非バイポーラ型電池ともいう)と、を並列に接続したものであってもよい。すなわち、組電池を形成する電池は、本発明のバイポーラ電池と非バイポーラ型電池(但し、全ての電池が必ずしも本発明の電池でなくともよい)とを混在させてもよい。これにより、出力重視のバイポーラ電池と、エネルギー重視の非バイポーラ型電池の組み合わせでお互いの弱点を補う組電池ができ、組電池の質量・サイズを小さくすることができる。バイポーラ電池と非バイポーラ型電池をどの程度の割合で混在させるかは、組電池として要求される安全性能、出力性能に応じて決める。
図6はバイポーラ電池A(42V、50mAh)と非バイポーラ型電池B(4.2V、1Ah)10直(42V)を並列に連結した組電池の一例を示す図面である。ここで、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。図6において、非バイポーラ型電池B10枚を端から順番にバスバー56を介して振動溶着し、直列に接続する。さらに、バイポーラ電池Aと直列接続された両端の非バイポーラ型電池Bとをそれぞれバスバー56で並列に接続して金属製の組電池ケース55に収納する。この組電池51’でも、並列部分及び図の横方向に隣り合う非バイポーラ型電池B間を直列接続する部分のタブは銅のバスバー56で接続し、図の縦方向に隣り合う一般電池B間を直列接続する部分はタブ39、40同士を振動溶着して接続する。このような構成により、非バイポーラ型電池Bとバイポーラ電池Aは電圧が等しくなり、その部分で並列接続を形成している。この組電池51’は、出力の分担をバイポーラ電池Aが有し、エネルギーの分担を非バイポーラ型電池Bが有する構造である。これは、出力とエネルギーを両立することが困難な組電池において、非常に有効な手段である。このように、バイポーラ電池Aを任意の個数直並列に接続することによって、所望の電流、電圧、容量に対応できる組電池51’を提供することができる。
バイポーラ電池Aの両側には、バイポーラ電池Aの各層の電圧を検知するタブ60を取り出し、それらの検知線(図示せず)を組電池51’の前部に取り出している以外は、図5の組電池51と同様であるので、同じ部材には同じ符号を付した。
該組電池51’にも、正極端子62、負極端子64が組電池ケース55の側面前部に形成されており、電池A、Bを直並列に接続後、例えば、各バスバー56と各正極端子62、負極端子64とが端子リード59で接続されている。タブ48,49はそれぞれバスバー56と接続する。
また、該組電池51’には、バイポーラ電池Aの各単電池層、更にはバイポーラ電池A及び非バイポーラ型電池Bの端子間電圧などの電池電圧を監視するため、検知タブ端子54が組電池ケース55の側面前部に設置されている。そして、各バイポーラ電池A(更には非バイポーラ型電池B)の検知タブ60が全て検知線(図示せず)を介して検知タブ端子54に接続されている。
組電池ケース55の低部には、合成ゴムなどの外部弾性体52が取り付けられている。組電池51’を複数積層して複合組電池を形成する場合に、組電池51’間の距離を一定に保ち、防振性、耐衝撃性、絶縁性、放熱性などを向上することができる。
さらに、本発明の組電池では、上記の組電池を第1組電池ユニットとし、この第1組電池ユニットの端子間電圧と電圧を同一にするバイポーラ電池以外の二次電池が直並列接続されてなる第2組電池ユニットを形成し、この第1組電池ユニットと第2組電池ユニットを並列接続することによって組電池とすることもできる。
なお、組電池の他の構成要件に関しては、何ら制限されるべきものではなく、従来公知の組電池用の構成部材および製造技術が利用できる。
次に、上記の組電池は少なくとも2以上直列、並列、または直列と並列の複合接続した複合組電池(車両用組電池)とすることができる。複合組電池とすることによって、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに組電池を作製することなく、比較的安価に対応することができる。すなわち、複合組電池は、組電池(本発明のバイポーラ電池ないし非バイポーラ型電池だけで構成したもの、本発明のバイポーラ電池と非バイポーラ型電池とで構成したものなど)を少なくとも2以上直列、並列、または直列と並列の複合接続するものである。したがって、基準の組電池を製造し、それを組み合わせて複合組電池とすることで、組電池の仕様をチューニングできる。これにより、仕様の異なる組電池種を製造しなくてよく、複合組電池コストを減少できる。
図7は複合組電池の一例を示す図面である。例えば、図5に記載のバイポーラ電池を用いた組電池(42V、1Ah)6を並列に接続した複合組電池(42V、6Ah)の模式図が図7である。ここで、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。複合組電池を構成する各組電池は連結版と固定ねじにより一体化し、組電池の間に弾性体を設置して防振構造を形成している。また、組電池のタブは板状のバスバーで連結している。すなわち、図7において、上記の組電池51を6組並列に接続して複合組電池70とするには、各組電池ケース55の蓋体に設けられた組電池51のタブ(正極端子62および負極端子64)を、板状のバスバーである外部正極端子部を有する組電池正極端子連結板72、外部負極端子部を有する組電池負極端子連結板74を用いてそれぞれ電気的に接続する。また、各組電池ケース55の両側面に設けられた各ネジ孔部(図示せず)に、該固定ネジ孔部に対応する開口部を有する連結板76を固定ネジ77で固定し、各組電池51同士を連結する。また、各組電池51の正極端子62および負極端子64は、それぞれ正極および負極絶縁カバーにより保護され、適当な色、例えば、赤色と青色に色分けすることで識別されている。また、組電池51の間、詳しくは組電池ケース55の底部に合成ゴムなどの外部弾性体52を設置して防振構造を形成している。
このように、基本となるリチウム二次電池を組み合わせることにより種々の車両ごとの容量・電圧の要望を満たすことができる。その結果、種々の車両ごとに異なる電池を設計、生産する必要がなく、基本となる電池の大量生産が可能となり、量産化によるコスト削減が可能となる。
また、上記複合組電池では、これを構成する複数の組電池をそれぞれ脱着可能に接続しておくのが望ましい。このように、組電池を複数直並列接続されてなる複合組電池では、一部の電池、組電池が故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能となる。
また、本発明に用いられる車両は、上記組電池および/または上記複合組電池を搭載することができる。これにより、軽く小さい電池にすることでスペース要望の大きな車両要望に合致できる。電池のスペースを小さくすることで、車両の軽量化も達成できる。
(電気自動車)
図8は、電気自動車の車体中央部の座席下に複合組電池または電池が搭載された一例を示す図面である。電気自動車80の座席下に複合組電池70を搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができる。なお、かかる電池を搭載する場所は、座席下に限らず、車両の床下、シートバック裏、後部トランクルームの下部または、車両前方のエンジンルームでもよい。
なお、本発明では、複合組電池単独、組電池単独、または複合組電池と組電池を組み合わせて車両に搭載することができる。また、上記電池を駆動用電源や補助電源として搭載することのできる車両としては、上記の電気自動車、燃料電池自動車やこれらのハイブリッドカーが好ましいが、これらに制限されるものではない。本発明の電池を電気自動車、燃料電池自動車やこれらのハイブリッドカーに用いることにより、高寿命で信頼性の高い車両とすることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
正極、負極、固体電解質、熱可塑性ポリマー電解質の形成方法について説明する(実施例1〜7)。
<電極の形成>
○正極
以下の材料を所定比率で混合して正極スラリーを作製する。
・正極活物質として、LiMn: 22wt(質量)%
・導電助剤として、アセチレンブラック: 6wt%
・ポリマーとして、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量(Mw)7500〜9000のモノマー溶液(PEOとPPOの共重合体): 18wt%
・支持塩として、Li(CSON: 9wt%
・スラリー粘度調整溶媒として、N−メチルピロリドン(NMP): 45wt%
・重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN): 微量
20μmのSUS316Lの片面に正極スラリーを塗布し、110℃4時間、熱重合により硬化させて正極を作製する。
○負極
以下の材料を所定比率で混合して負極スラリーを作製する。
・負極活物質として、LiTi12: 14wt%
・導電助剤として、アセチレンブラック: 4wt%
・ポリマーとして、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量(Mw)7500〜9000のモノマー溶液(PEOとPPOの共重合体): 20wt%
・支持塩として、Li(CSON: 11wt%
・スラリー粘度調整溶媒として、NMP: 51wt%
・重合開始剤として、AIBN: 微量
20μmのSUS316Lの片面に、負極スラリーを塗布し、110℃4時間、熱重合により硬化させて負極を形成する。
<固体電解質の形成>
イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量(Mw)7500〜9000のモノマー溶液(PEOとPPOの共重合体)と1000ppmの重合開始剤(BDK)からなるモノマー溶液を、80μmのPPフィルムをギャップとして石英ガラス基板に挟み込み、紫外線を15分照射して前駆体を架橋させ、50μmの固体電解質層を得る。
<熱可塑性ポリマー電解質の形成>
まず、電解液成分としてECを40質量部、PCを50質量部と、電解質塩としてLiPFを10質量部とを混合してなる可塑剤を調製する。
ついで、上記可塑剤を30質量部と、HFP(六フッ化プロピレン)の割合が10重量%であるPVdF−HFPコポリマーを5質量部と、DECを65質量部とを混合して混合溶液とし、プレポリマー電解質溶液を調製する。
なお、素電池の外寸は、縦幅5cm、横幅4cm、厚み0.2cmとする(実施例1〜7)。ラミネートフィルムは、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムである(実施例1〜7)。
(実施例1)
ダイコータにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記正極活物質層および負極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中のDECを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性ポリマー電解質が形成された正極および負極を得た。
ついで、正極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質と、負極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは10μm(正極)、10μm(負極)であった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池(電池素子)がラミネートフィルム中に密封された固体電解質電池を得た。
(実施例2)
ダイコータにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記正極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中のDECを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性ポリマー電解質が形成された正極を得た。
ついで、正極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質と、上記負極活物質層を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは10μmであった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封された固体電解質電池を得た。
(実施例3)
ダイコータにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記負極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中のDECを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性のポリマー電解質が形成された負極を得た。
ついで、正極活物質層と、負極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは10μmであった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封された固体電解質電池を得た。
(実施例4)
ダイコータにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記固体電解質の両面に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中のDECを気化して除去した。これにより、固体電解質上に熱可塑性のポリマー電解質が形成された固体電解質を得た。
ついで、正極活物質層と、負極活物質層を、上記熱可塑性ポリマー電解質が形成された固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは10μm(正極)、10μm(負極)であった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封された固体電解質電池を得た。
(実施例5)
スクリーン印刷機により、上記プレポリマー電解質溶液を上記正極活物質層および負極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中のDECを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性ポリマー電解質が形成された正極および負極を得た。
ついで、正極上に形成された熱可塑性のポリマー電解質と、負極上に形成された熱可塑性のポリマー電解質を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは8μm(正極)、7μm(負極)であった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封されてなる固体電解質電池を得た。
(実施例6)
スプレーコータにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記正極活物質層および負極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中の炭酸ジエチルを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性ポリマー電解質が形成された正極および負極を得た。
正極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質と、負極上に形成された熱可塑性のポリマー電解質を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは6μm(正極)、7μm(負極)であった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封された固体電解質電池を得た。
(実施例7)
インクジェットにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記正極活物質層および負極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中の炭酸ジエチルを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性ポリマー電解質が形成された正極および負極を得た。
ついで、正極上に形成された熱可塑性のポリマー電解質と、負極上に形成された熱可塑性ポリマー電解質を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは5μm(正極)、6μm(負極)であった。
上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封された固体電解質電池を得た。
(実施例8)
<バイポーラ電極の形成>
○正極
以下の材料を所定比率で混合して正極スラリーを作製する。
・正極活物質として、LiMn: 22wt%
・導電助剤として、アセチレンブラック: 6wt%
・ポリマーとして、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量(Mw)7500〜9000のモノマー溶液(PEOとPPOの共重合体): 18wt%
・支持塩として、Li(CSON: 9wt%
・スラリー粘度調整溶媒として、NMP: 45wt%
・重合開始剤として、AIBN: 微量
20μmのSUS316Lの片面に正極スラリーを塗布し、110℃4時間、熱重合により硬化させて正極を作製する。
○負極
以下の材料を所定比率で混合して負極スラリーを作製する。
・負極活物質として、LiTi12: 14wt%
・導電助剤として、アセチレンブラック: 4wt%
・ポリマーとして、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量(Mw)7500〜9000のモノマー溶液(PEOとPPOの共重合体): 20wt%
・支持塩として、Li(CSON: 11wt%
・スラリー粘度調整溶媒として、NMP: 51wt%
・重合開始剤として、AIBN: 微量
上記正極の裏面に、負極スラリーを塗布し、110℃4時間、熱重合により硬化させて負極を形成する。これにより両面に、それぞれ正極活物質層、負極活物質層の塗布されたバイポーラ電極を得た。
ダイコータにより、上記プレポリマー電解質溶液を上記正極活物質層および負極活物質層の上に均一に塗布して含浸させた後、常温で8時間放置し、電解質溶液中のDECを気化して除去した。これにより、活物質層上に熱可塑性のポリマー電解質が形成された正極および負極からなるバイポーラ電極を得た。なお、形成された正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μm、熱可塑性ポリマー電解質層の厚みは10μmであった。以上より完成した正極と負極が固体電解質を挟んで対向するように積層して5層積層のバイポーラ電池を形成した。電池面積はすべて60mm×80mmとした。
ついで、上記バイポーラ電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、バイポーラ電池がラミネートフィルム中に密封されてなる固体電解質バイポーラ電池を得た。なお、ラミネートフィルムとしては、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムを用いた。
(実施例9〜12)
上記バイポーラ電池を作成するときに熱可塑性ポリマー電解質のポリマーであるPVdF−HFPコポリマーのHFPの割合を変化させ熱可塑温度を変化させた。このときの熱可塑温度を図2に示す。上記熱可塑ポリマーの熱可塑温度は70℃であった。加熱時間は電極厚さ等に依存するが概ね1〜120分程度。本実施例では10分とした。
それぞれの熱可塑温度が50℃、60℃、100℃、110℃であること以外は上記バイポーラ電池の作製法と変わらないバイポーラ電極を作成した。それぞれが実施例9、10、11、12とする。
(比較例1)熱可塑性ポリマーなし:単電池
正極と、負極を、上記固体電解質を介して貼り合わせ、一体化して素電池を作製した。なお、得られた素電池において、正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μmであった。なお、この素電池の外寸としては、縦幅5cm、横幅4cm、厚み0.2cmとした。
ついで、上記素電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、素電池がラミネートフィルム中に密封されてなる固体電解質電池を得た。なお、ラミネートフィルムとしては、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムを用いた。熱可塑性ポリマー電解質を除いては、実施例1と同じ材料を用いた。
(比較例2)熱可塑性ポリマーなし:バイポーラ電池
熱可塑性ポリマーを塗布していないバイポーラ電極において正極活物質層と負極活物質層が固体電解質を挟んで対向するように積層して、5層積層のバイポーラ電池を形成した。電池面積はすべて60mm×80mmとした。なお、形成された正極活物質層の厚みは40μm、負極活物質層の厚みは40μmであった。
ついで、上記バイポーラ電池を袋状のラミネートフィルム中に収納した後、ラミネートフィルムの開口部を減圧下において封口することにより、バイポーラ電池がラミネートフィルム中に密封されてなる固体電解質バイポーラ電池を得た。なお、ラミネートフィルムとしては、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムを用いた。熱可塑性ポリマー電解質を除いては、実施例8と同じ材料を用いた。
<評価>
実施例1〜12、比較例1、2それぞれの電池で充放電試験を行った。
(実験条件1):実験は0.1Cの電流で2.7Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧で充電(CV)し、あわせて15時間充電した。その後、一度アルミラミネートを開封し、真空プレス装置(ボディフレーム:タンケンシールセイコー株式会社製)のプレス板を加熱し可塑化温度と同等の温度にすることにより、熱可塑性ポリマーを可塑化温度に上昇させてガス抜きプレスを行い、再び真空密封した。比較例に関しては常温でガス抜きを行った。
その後0.2C程度で1.5Vまで放電を行い、それぞれの電池の容量を測定し、再び0.2Cの電流で2.7V(実施例1〜7、比較例1)までCCCV充電を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 2006120577
表1の比較例1と実施例1〜7を比較すると、明らかに比較例1の放電容量が減少していることがわかる。したがって、熱可塑性ポリマー層を設けた本発明では、ガス抜き工程において熱可塑性ポリマー層が熱可塑温度で可塑化し、電極内で発生したガスが抜け、さらに可塑化したポリマー電解質が固体電解質との界面を埋めていると考えられる。ところが、比較例1の電池では熱可塑性ポリマー層が存在しないため、ガス抜きを行ってもうまくガスが抜けないものと考えられる。したがって、電極層で発生したガスが抜けず電極内に残り電池性能が低下したものと考えられる。また、実施例2,3についても効果があることから、電極の1方のみに熱可塑性ポリマー層があるものでも効果があることがわかる。さらに、実施例1と実施例4を比較すると、放電容量にはそれほど差がない。したがって、製造方法としては電極上に熱可塑性ポリマー層を形成しても、固体電解質上に熱可塑性ポリマー層を形成しても、どちらでも適応ができることがわかる。
(実験条件2):実験は0.1Cの電流で13.5Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧で充電(CV)し、あわせて15時間充電した。その後、一度アルミラミネートを開封し、熱可塑性ポリマーの可塑化温度に温度を上昇させガス抜きを行い、再び真空密封した。比較例2に関しては常温でガス抜きを行った。
その後0.2C程度で7.5Vまで放電を行い、それぞれの電池の容量を測定し、再び0.2Cの電流で13.5VまでCCCV充電を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 2006120577
表2の実施例8〜11と比較例2を比較すると、明らかに比較例2の放電容量が減少していることがわかる。したがって、バイポーラ電池においても熱可塑性ポリマー層を設けた本発明では、ガス抜き工程において熱可塑性ポリマー層が熱可塑化温度で可塑化し、電極内で発生したガスが抜け、さらに可塑化したポリマー電解質が固体電解質との界面を埋めていると考えられる。ところが、比較例2の電池では熱可塑性ポリマー層が存在しないため、ガス抜きを行ってもうまくガスが抜けていないものと考えられる。したがって、電極層で発生したガスが抜けずに電極内に残り電池性能が低下すると考えられる。しかし、実施例12をみると放電容量大きく低下している。これは、熱可塑温度が100℃以上の電解質を用いると、電極材料の方が温度に耐えられずに壊れてしまうため、放電容量が低下すると考えられる。したがって、熱可塑化温度が100℃以下のものを用いるのが好ましい。
(実験条件3):それぞれの電池を2Cと比較的大きな電流で1.5V(実施例1〜7、比較例1)および7.5V(実施例8〜12、比較例2)まで放電を行って容量を測定した。0.2C放電で測定した電池容量を100%として2C放電の容量の%であらわしたものを表3に示す。
さらに、実施例9〜12の電池を40℃の環境下において13.5V〜7.5Vで2C充放電を繰り返し行った。すると、実施例9は48時間後に電圧が低下した。このときの電池温度は60℃に達していた。その他の電池に関しては問題なく機能した。実施例9の電池は、熱可塑化温度により長時間さらされ、電池内部で液絡が生じたと考えられる。
Figure 2006120577
表3の実施例1と実施例5、6、7とを比較すると、1<5<6<7の順に優れる傾向があることがわかる。これはインクジェットを用いる方法が一番よく、スプレーコータ、スクリーン印刷機という順番であった。電解質の塗布を均一にすると、性能が高くなると考えられる。最後の充放電の結果から、通常の使用条件で電池は60℃程度まで上昇すると考えられる。したがって、この温度以下の熱可塑性樹脂を用いると、熱可塑化しポリマー電池のメリットがなくなってしまう。したがって、熱可塑化温度は60℃以上が好ましい。
本発明の固体電解質電池の一つの素電池部の断面図である。 複素粘性率の温度依存性測定結果を示すグラフである。 熱プレスの方法を説明する図面である。 バイポーラ型のリチウムイオン二次電池の全体構造の一例を模式的に示す断面図である。 本発明のバイポーラ電池(24V、50mAh)を2直20並に接続した組電池(42V1Ah)の一例を示す模式図である。 バイポーラ電池A(42V、50mAh)と非バイポーラ型電池B(4.2V、1Ah)10直(42V)を並列に連結した組電池の一例を示す図面である。 バイポーラ電池を用いた組電池(42V、1Ah)6を並列に接続した複合組電池(42V、6Ah)の一例を示す模式図である。 複合組電池を組み込んだ電気自動車の一例を示す概略図である。
符号の説明
2 集電体、
3 正極活物質層、
4 熱可塑性ポリマー電解質層、
5 負極活物質層、
7 固体電解質層。

Claims (13)

  1. 集電体、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、別の集電体が順に積層された固体電解質電池において、
    該固体電解質層と該正極活物質層あるいは該負極活物質層の少なくともどちらか一方との間に、熱可塑性ポリマー電解質層を有することを特徴とする電池。
  2. 上記熱可塑性ポリマーは、PVdF,PAN,PEOまたはこれらのいずれか1つを主成分とするコポリマーであることを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 上記熱可塑性ポリマーの可塑化温度が60℃〜100℃の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の電池。
  4. 集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程と、
    該正極活物質層または該負極活物質層の少なくとも一方の上部に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、該ポリマー電解質層の双方または該ポリマー電解質層と該活物質層によって固体電解質層を挟み込むことにより素電池を形成する工程と、
    該素電池を外装ケースによって覆う工程と、
    該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程と、
    該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の空隙を埋める工程とを含むことを特徴とする固体電解質電池の製造方法。
  5. 集電体上に正極活物質層を形成し、かつ、別の集電体上に負極活物質層を形成する工程と、
    固体電解質層の少なくとも一方の面に熱可塑性ポリマー電解質層を形成し、これを該正極活物質層及び負極活物質層で挟み込むことにより素電池を形成する工程と、
    該素電池を外装ケースによって覆う工程と、
    該外装ケース内の素電池について初充電を行ってガスを発生させる工程と、
    該外装ケースに熱をかけながらプレスを行って該ポリマー電解質層と該固体電解質層との界面部の空隙を埋める工程とを含むことを特徴とする固体電解質電池の製造方法。
  6. 前記熱可塑性ポリマー電解質層をダイコータにより形成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載に方法。
  7. 前記熱可塑性ポリマー電解質層をスクリーン印刷により形成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載に方法。
  8. 前記熱可塑性ポリマー電解質層をスプレーコータにより形成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載に方法。
  9. 前記熱可塑性ポリマー電解質層をインクジェットにより形成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載に方法。
  10. 集電体の一方の面に正極活物質層および熱可塑性ポリマー電解質層が順次積層され他方の面に負極活物質層および熱可塑性ポリマー電解質層が順次積層されてなる複数のバイポーラ電極と、
    該正極活物質層を被覆する熱可塑性ポリマー電解質層と該負極活物質層を被覆する熱可塑性ポリマー電解質層との間に挟まれる固体電解質層を積層してなることを特徴とする積層型電池。
  11. 前記正極活物質はリチウム−遷移金属複合酸化物を、前記負極活物質はカーボンまたはリチウム−遷移金属複合酸化物であることを特徴とする請求項10記載の電池。
  12. 請求項1〜3のいずれか1項、請求項10または請求項11に記載の電池を複数個接続して構成してなることを特徴とする組電池。
  13. 請求項10〜12のいずれか1項に記載の電池を駆動用電源として搭載したことを特徴とする電気自動車。
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