JP2006107963A - バイポーラ電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 初回充放電の際にガスが発生し難い構成のポリマー電池を提供する。
【解決手段】 ポリマー電池用電極活物質において、正極用活物質および負極用活物質よりなる群から選ばれた少なくとも一方の表面がリチウムイオン伝導性無機固体電解質と導電性繊維とを含む被覆層で隙間なく被覆されてなることを特徴とするポリマー電池、その製造方法、ポリマー電池を用いたバイポーラ電池、バイポーラ電池を用いた組電池、組電池を用いた車両。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリマー電池、ポリマー電解質を用いたバイポーラ電池、バイポーラ電池を用いた組電池、組電池を用いた車両に関する。
近年、先端電子産業の発達により電池、特に、エネルギー密度の高い電池が要求されている。かかる電池の一つとして、集電体の一方の面に正極用活物質を、残りの面に負極用活物質を塗布した電極を利用するバイポーラ電池が提案されている。
一般に、リチウム二次電池は、初回充放電後に、不純物やガスが発生するので、一旦封を開け、ガスなどを外部に逃がす必要がある(例えば、特許文献1参照。)。しかし、高出力化のために電極面積の増加が求められるなかで、電極中央部からのガスが抜け難くなる傾向がある。さらに、電解質に、電解液ではなくて、ゲルポリマー電解質または真性ポリマー電解質を用いた場合には、ガスの拡散をむしろ妨げる働きをするため、ますますガスが抜け難くなってしまう。その結果、残ったガスが原因で、局部的に密着性の低下が生じ、そこから劣化が促進されて電池の寿命が低下するといった問題点があった。
また、高分子系の固体電解質を用いた場合には、活物質と電解質との固体同士の接触が十分ではないため、イオン伝導性の無機固体電解質粒子によって全表面積の5〜80%が覆われた被覆活物質粒子を用いてリチウムイオンの拡散速度を高めることが記載されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、活物質層上に固体電解質界面層を形成することによって、初期充電前に固体電解質界面層を有する不働態化電極を有する電池を作製し、実効バッテリー容量および実効クーロン効率の改善することが記載されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2003−157810号公報 特開平11−111266号公報 特開2003−353546号公報
しかしながら、これらの従来の技術では、活物質表面の一部を被覆したり、若しくは活物質層上に固体電解質界面層を形成したりしているが、初回充放電後に発生したガスの対策についてはなんら記載していない。
そこで、本発明の目的は、初回充放電の際にガスが発生し難い構成のポリマー電池を提供することにある。
また、本発明の目的は、かかるポリマー電池の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、かかるポリマー電池を用いたバイポーラ電池を提供することにある。
本発明の目的は、また、かかるバイポーラ電池を用いた組電池を提供することにある。
本発明の目的は、さらに、かかる組電池を駆動用電源として搭載してなる車両を提供することにある。
上記目的を達成するため、ポリマー電池用電極活物質において、正極用活物質および負極用活物質よりなる群から選ばれた少なくとも一方の表面がリチウムイオン伝導性無機固体電解質と導電性繊維とを含む被覆層で隙間なく被覆されてなることを特徴とするポリマー電池を考案した。
また、上記目的を達成するため、活物質粒子の表面に、導電性繊維とリチウムイオン伝導性無機固体電解質とを含む被覆材料を機械的に付着あるいは結合させる工程を有することを特徴とするポリマー電池の製造方法を考案した。
さらに、上記目的を達成するため、活物質粒子と導電性繊維との混合材料に、バレルスパッタリング法によって、リチウムイオン伝導性無機固体電解質を付着させることにより該活物質表面に該導電性繊維と該固体電解質を被覆する工程を有することを特徴とするポリマー電池の製造方法を考案した。
上記目的を達成するため、また、上記ポリマー電池を用い電解質がゲルポリマー電解質または真性ポリマー電解質であるバイポーラ電池を考案した。
上記目的を達成するため、さらに、バイポーラ電池を複数個、並列接続または直列接続または並列−直列接続または直列−並列接続よりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いて接続してなることを特徴とする組電池を考案した。
上記目的を達成するため、上記組電池を駆動用電源として搭載してなることを特徴とする車両を考案した。
ポリマー電池において、ポリマー電池用電極活物質において、正極用活物質および負極用活物質よりなる群から選ばれた少なくとも一方の表面がリチウムイオン伝導性無機固体電解質と導電性繊維とを含む被覆層で隙間なく被覆されているので、初回充放電後に、ガスが発生し難く、高性能で長寿命の電池を得ることができる。
ポリマー電池の製造方法において、活物質粒子の表面に、導電性繊維とリチウムイオン伝導性無機固体電解質とを含む被覆材料を機械的に付着あるいは結合させる工程を有するので、簡便に上記ポリマー電池を得ることができる。
ポリマー電池の製造方法において、活物質粒子と導電性繊維との混合材料に、バレルスパッタリング法によって、リチウムイオン伝導性無機固体電解質を付着させることにより該活物質表面に該導電性繊維と該固体電解質を被覆する工程を有するので、簡便に上記ポリマー電池を得ることができる。
バイポーラ電池において、電解質がゲルポリマー電解質なので、初回充電後に、ガスが発生し難く、高性能で長寿命の電池を得ることができる。
バイポーラ電池において、電解質が真性ポリマー電解質であるので、初回充電後に、ガスが発生し難く、高性能で長寿命の電池を得ることができる。
組電池において、上記バイポーラ電池を複数個、並列接続または直列接続または並列−直列接続または直列−並列接続よりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いて接続するで、電流、電圧、容量の調整が容易である。
車両において、上記組電池を駆動用電源として用いたので、電流、電圧、容量の調整が容易である。
本発明のポリマー電池は電解質にポリマーを用いる電池であるが、リチウムイオン電池を代表例として説明する。
(活物質の被覆)
本発明で用いられる活物質は、正極用または負極用の活物質の少なくとも一方がリチウムイオン伝導性無機固体電解質と導電性繊維とを含む被覆層を有する。すなわち、正極用活物質または負極用活物質または正極用活物質と負極用活物質の双方が被覆層を有する。このように、活物質の表面を被覆層で隙間なく覆うことによって、活物質と電解質との直接接触を防止することができる。
負極用活物質としては、従来公知の材料であれば特に制限はされないが、リチウム金属、リチウム合金、LiTi12などのリチウム−遷移金属複合酸化物、ハードカーボン、グラファイトなどの炭素材料、酸化物材料などから適宜選択して用いることができる。さらに必要に応じて、電子伝導性を高めるためのアセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイトなどの導電助剤;ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴムなどのバインダ;ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、それらの共重合体などの固体電解質;LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSONなどのイオン伝導性を高めるための電解質支持塩などを用いることができる。なお、負極用活物質層の膜厚は、通常、1〜500μmの範囲にある。
正極用活物質としては、特に制限されるものではなく、従来公知の材料、例えば、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を好適に使用できる。具体的には、LiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiCr、LiCrOなどのLi・Cr系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物およびこれらの遷移金属の一部を他の元素により置換したもの(例えば、LiNiCo1−x(0<x<1)等)などが使用できる。さらに必要に応じて、電子伝導性を高めるための導電助剤、バインダ、固体電解質、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩などを用いることができる。なお、正極用活物質層の膜厚は、通常、1〜500μmの範囲にある。
図1は本発明で用いられる、被覆層を有する活物質の一例を説明する図面である。図1において、活物質15はリチウムイオン伝導性無機固体電解質17と導電性繊維19とを含む被覆層を有する。被覆層は負極用活物質および正極用活物質の双方に用いることができる。ここで、被覆層は活物質表面の全部を隙間なく被覆することが好ましい。被覆されていない箇所が存在すると、活物質と電解質とが接触し、そこで、電解質の分解反応が進行し、活物質表面に被膜ができると同時に、ガスが発生する恐れがあるからである。ガスをそのままにすると、活物質と電解質との界面に存在することになり、電極反応の妨げになるだけでなく、活物質同士の剥離、あるいは活物質と電解質との剥離あるいは、膨らみによる歪発生の原因となるからである。電解質がポリマーの場合は、ガス抜きをしても上手く抜くことができなく、それが電池劣化の原因ともなる。また、導電助剤として繊維を使うのは、少量の添加で活物質同士の接触性を向上させることができるほか、微粒子導電助剤と比較して表面積が小さく、電解質との接触面積も小さくできるからである。さらに、被覆層に用いる電解質が有機固体電解質であると、例えば、ゲルポリマーを電解質に用いたとき、ゲル中の電解液が有機固体電解質中に染み込み、それを膨潤させて活物質と電解液が接触してしまい、好ましくない。そのため、被覆層に用いる電解質は無機固体電解質が好ましい。このような被覆層の厚みは、活物質と電解質との接触が妨げることができれば特に制限はないが、通常、100nm〜2μmの範囲にある。
リチウムイオン伝導性無機固体電解質としては、リチウムイオンを通し、電気伝導性を有さず、かつ、電解液と接触しても膨潤しないものが好ましいが、例えば、Li−In−P−O系、Li−Si−P−O系、Li−V−Si−O系、Li−Ti−P−O系、LiPONx(0<x<1)、LiX−LiS−LiO−POSn(X=I,Br)などの含Li化合物のほか、ジルコニアやアルミナなどの非含Li化合物が用いられる。
導電性繊維としては、導電性を有する繊維であれば特に制限はされないが、例えば、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維などの炭素繊維や金属繊維、金属被覆プラスチック繊維が用いられる。繊維とは、細長い糸状物質すべてをいうが、好ましくは直径が数十ミクロン以下のものをいう。大きすぎると、活物質を隙間なく被覆層で覆うことが困難となるからである。なお、ここで金属とは導電性を有すれば特に制限はないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼(SUS)、チタン、銅、ニッケル、銀が挙げられる。また、プラスチックとは、活物質や電解質と反応しない材料であれば特に制限されることはなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン;ポリイミドが挙げられる。
導電性繊維は全被覆量の質量比で相対的に少ないことが好ましい。導電性繊維の割合が相対的に多すぎると、電解質と導電性繊維との接触面積が大きくなり、そこから電解液の分解が徐々に進行する恐れがあるからである。導電性繊維は、偏在するのではなく、該固体電解質中に分散していることが好ましい。分散していると、少量で活物質同士を効果的に接触させることができるからである。
(ポリマー電池)
ここでは、正極用活物質と負極用活物質の双方が被覆層で隙間なく被覆される場合について説明する。
図2は本発明のポリマー電池の一例を説明するための断面図である。図2において、集電体2、負極用活物質層3、ポリマー電解質層6、正極用活物質層4、集電体2が、上から下に積層されている。なお、負極用活物質層3および正極用活物質層4の被覆された活物質相互の状態を説明するために、粒子の大きさを拡大して示した。
負極用活物質、正極用活物質はそれぞれ被覆されている。材料としては、上記で説明した材料を用いることができる。集電体、ポリマー電解質は電池の分野で公知の材料を用いることができるが、次に簡単に説明する。
本発明で用いられる集電体としては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを利用することができる。例えば、アルミニウム箔、ステンレス鋼(SUS)箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、SUSとアルミニウムのクラッド材あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられる。複合集電体を用いる場合、正極用集電体の材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、SUS、チタンを用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。一方、負極用集電体の材料としては、例えば、銅、ニッケル、銀、SUSを用いることができ、特にSUS及びニッケルが好ましい。集電体の厚さは、通常、1〜100μm程度である。
本発明で用いられるポリマー電解質としては、特に制限されるものではなく、従来公知の材料、例えば、(a)高分子ゲル電解質、(b)高分子固体電解質または(c)これら電解質を含浸させたセパレータ(不織布セパレータを含む)を用いることができる。
(a)高分子ゲル電解質
ゲル電解質とは、ポリマーマトリックス中に電解液を保持させたものをいう。上記ポリマーマトリックスとしては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリふっ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)およびそれらの共重合体が望ましく、中でもリチウムイオン伝導性のあるPEO、PPOおよびそれらの共重合体を用いることが望ましい。電解液とは、電解質塩を溶媒に溶かしたものであり、電解質としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩;LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる少なくとも1種が、溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)などの環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトシキエタン、1,2−ジブトキシエタンなどのエーテル類;γ−ブチロラクトン(GBL)、などのラクトン類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸メチル、ギ酸メチルよりなる群から選ばれた少なくとも1種が望ましい。
本発明におけるゲル電解質中の電解液の割合としては、特に制限されるべきものではないが、イオン伝導度などの観点から、数質量%〜98質量%程度とするのが望ましい。本発明では、電解液の割合が70質量%以上の、電解液が多いゲル電解質について、特に効果がある。
(b)高分子固体電解質
全固体高分子電解質としては、例えば、PEO、PPO、これらの共重合体などの公知の固体高分子電解質が挙げられる。固体高分子電解質中には、イオン伝導性を確保するためにリチウム塩が含まれる。リチウム塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、またはこれらの混合物などが使用できる。
(c)上記電解質を含浸させたセパレータ(不織布セパレータを含む)
セパレータに含浸させることのできる電解質としては、既に説明した(a)および(b)と同様のものを用いることができる。
上記セパレータとしては、例えば、上記電解質を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートおよび不織布を挙げることができる。
多孔性シートとしては、例えば、ポリオレフィン系微多孔質セパレータを用いることができる。該ポリマーの材質としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミドが挙げられる。上記セパレータの厚みとして、使用用途により異なることから一義的に規定することはできないが、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、単層あるいは多層で4〜60μmであることが望ましい。上記セパレータの微細孔径は、最大で1μm以下(通常、数十nm程度の孔径である)で、その空孔率は20〜50%であることが望ましい。
不織布としては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、PP、PEなどのポリオレフィン、ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを、単独または混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた高分子ゲル電解質により十分な電池特性を得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。不織布セパレータの空孔率は50〜90%であることが好ましい。さらに、不織布セパレータの厚さは、電解質層と同じであればよく、好ましくは5〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。厚さが5μm未満では電解質の保持性が悪化し、200μmを超える場合には抵抗が増大することになる。
なお、上記(1)〜(3)の電解質層は、1つの電池の中で併用してもよい。
このように、活物質が特定の材料からなる被覆層で覆われているので、初期方充電の際に、ガスが発生し難く、高性能で長寿命の電池を得ることができる。
(ポリマー電池の製造方法)
最初に、活物質の被覆方法について説明する。
活物質の被覆方法は、活物質がほぼ均一の厚みで被覆される方法であれば特に制限されることはないが、例えば、機械的に付着あるいは結合させる方法、バレルスパッタリング法を用いることができる。
機械的に付着あるいは結合させる方法とは、活物質粒子の表面に導電性繊維とリチウムイオン伝導性無機固体電解質を含む被覆材料を機械的に付着または結合させる方法である。ここで、機械的に付着または結合させる方法としては、例えば、ボールミル、ミキサーミル、ジェットミル、メカノフュージョン法が挙げられる。これらの方法によって、活物質粒子の表面に被覆材料を隙間なく被覆することができる。
また、バレルスパッタリング法とは、粉末の表面被覆法の一つであり、回転容器中で行うスパッタリング法である。この方法によって、活物質粒子の表面を被覆材料で隙間なく被覆することができる。
活物質を被覆した後は、電池の分野において公知の方法でポリマー電池を製造することができる。具体的には、被覆した負極用活物質に、溶媒、必要によりバインダを加えてスラリー化する。スラリーを集電体上に塗布、乾燥して負極を形成する。その後、必要により、プレスして厚みを調整する。正極についても、負極と同様に行って、正極を形成する。負極と正極との間にポリマー電解質を積層してポリマー電池とする。
(バイポーラ電池)
図3はバイポーラ電池に用いられるバイポーラ電極を説明する断面図である。図3において、バイポーラ電極5とは、一つの集電体2の一方の面に負極用活物質層3を形成し、残りの面に正極用活物質層4を形成した電極である。一つの集電体の負極用活物質層と別の集電体の正極用活物質層との間にポリマー電解質を挟み、バイポーラ電池を形成する。バイポーラ電池の中でも、電解質に、ゲルポリマー電解質(「高分子ゲル電解質」ともいう。)を用いたゲルポリマー電池、真性ポリマー電解質(「高分子固体電解質」ともいう。)を用いた真性ポリマー電池が好ましい。高性能の電池が得られるからである。ゲル電解質は、セパレータを用いることもできる。
図4はバイポーラ型のリチウムイオン二次電池(以下、単にバイポーラ電池とも称する)の全体構造を模式的に示す断面図である。図4において、バイポーラ電池1では、集電体2の片方の面上に正極用活物質層4を積層し、他方の面上に負極用活物質層3を積層したバイポーラ電極5を、電解質層6を介して複数枚積層した構造の電極積層体(バイポーラ電池本体)7からなるものである。なお、バイポーラ電極5(電極5a、5bを含む)の積層回数は、所望する電圧に応じて調節する。また、こうしたバイポーラ電極6を複数枚積層した電極積層体7の最上層と最下層の電極5a、5bは、バイポーラ電極構造でなくてもよく、集電体2または端子板に必要な片面のみの正極用活物質層4または負極用活物質層3を配置した構造としてもよい。
バイポーラ電池1では、上下両端の集電体2にそれぞれ正極および負極リード12、11が接合されている。
また、本発明のバイポーラ電池1では、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、電極積層体7部分を電池外装材(外装ケース)13に減圧封入されている。
なお、電池の初充電は電池外装材に封入した後に行う。その後、外装材に熱をかけながらプレスを行う。熱プレスなどの方法は従来の電池の場合に準ずる。
このバイポーラ電池1の基本構成は、複数積層した単電池層または単セルが直列に接続された構成ともいえるものである。
積層型電池に使われる集電体、正極用活物質、負極用活物質、電解質は、ポリマー電池で説明した材料を用いることができる。
その他の層などについて説明する。
[電池外装材]
電池外装材としては、従来公知のケースを用いることができ、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた素電池を覆うことができる袋状のケースを挙げることができる。ラミネートフィルムは、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムである。
[絶縁層]
絶縁層は、電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅かな不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止する目的で、各電極の周囲に形成される。必要に応じて、電極の周囲に絶縁層を設ける。該絶縁層としては、例えば、エポキシ樹脂、ゴム、PE、PP、ポリイミドが使用でき、耐蝕性、耐薬品性、製膜性、経済性などの観点からは、エポキシ樹脂が好ましい。
[正極および負極端子板]
正極および負極端子板は、必要に応じて使用する。例えば、最外部の集電体から電極端子を直接取り出す場合には、正極および負極端子板は用いない(図4参照のこと)。
正極および負極端子板の材料は、従来公知のリチウムイオン電池で用いられる材料を用いることができる。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、SUS、これらの合金を利用する。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常、0.1〜2mm程度が望ましい。
[正極および負極リード]
正極および負極リードに関しては、公知のリチウムイオン電池で用いられるリードを用いることができる。なお、電池外装材から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池自動車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
(組電池)
本発明では、上記リチウムイオン二次電池を複数個、並列接続または直列接続または並列−直列接続または直列−並列接続の少なくとも一つを用いて組電池(車両用サブモジュール)とすることができる。
以下、当該組電池の実施形態につき、図面を用いて説明する。代表的な組電池には、バイポーラ電池を組合せた電池(図5)、バイポーラ電池と非バイポーラ電池を組合せた電池(図6)、複合組電池(図7)が挙げられる。
図5は本発明のバイポーラ電池(24V、50mAh)を2直20並に接続した組電池(42V1Ah)の模式図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。ここで、2直20並に接続した組電池とは、40個のバイポーラ電池を用い、2個ずつ20組に分け、2個の電池を直列に接続し、かつ、直列に接続した20組の電池全部を並列に接続した電池をいう。図5において、40個のバイポーラ電池を準備し、2行5列で配列し、これを4段重ねる。1段目において、上下2個ずつ直列に接続し、直列に接続した5組全てを並列で接続し、さらに2〜4段目も同様に行って、最終的に直列に接続した20組の電池全部を並列に接続して素組電池を得る。なお、直列部分はタブ48、49同士を振動溶着して接続し、並列部分のタブは銅のバスバー56、58で接続する。
得られた素組電池を金属製の組電池ケース55に収納する。このように、複数個のバイポーラ電池41を直並列に接続することによって、所望の電流、電圧、容量に対応できる組電池51を提供することができる。
直列部分の端部を組電池ケースに取り付けられた端子62、64に接続し、正負の端子を構成する。具体的には、組電池ケース55の側面前部に形成された正極端子62、負極端子64のそれぞれは、各端子リード59を介して各バスバー56に接続される。
また、該組電池51には、各単電池層、更にはバイポーラ電池の端子間電圧などの電池電圧を監視するため、組電池ケース55の側面前部に、検知タブ端子54が設置される。そして、検知タブ端子54は、検知線53を介して各バイポーラ電池41の電圧検知タブ60に接続される。
組電池ケース55の底部には、合成ゴムなどの外部弾性体52が取り付けられる。組電池51を複数積層して複合組電池を形成する場合に、組電池51間の距離を一定に保ち、防振性、耐衝撃性、絶縁性、放熱性などを向上することができる。
また、この組電池51には、使用用途に応じて、上記検知タブ端子54以外にも各種計測機器や制御機器類を設けることができる。
さらに、バイポーラ電池1の電極タブ(48、49)同士や検知タブ60と検知線53さらにバスバー56、58と端子リード59等を連結する方法は、特に制限されることはなく、例えば、超音波溶接、熱溶接、レーザ溶接または電子ビーム溶接、または、リベットのようなバスバー56、58を用いる方法、カシメの手法を挙げることができる。
また、本発明の組電池では、本発明のバイポーラ電池と、該バイポーラ電池と正負極電極材料を同一とし該バイポーラ電池の構成単位数を直列することにより電圧を同一にした本発明のリチウムイオン二次電池(以下、単に非バイポーラ型電池ともいう)と、を並列に接続したものであってもよい。すなわち、組電池を形成する電池は、本発明のバイポーラ電池と非バイポーラ型電池(但し、全ての電池が必ずしも本発明の電池でなくともよい)とを混在させてもよい。これにより、出力重視のバイポーラ電池と、エネルギー重視の非バイポーラ型電池の組み合わせでお互いの弱点を補う組電池ができ、組電池の質量・サイズを小さくすることができる。バイポーラ電池と非バイポーラ型電池をどの程度の割合で混在させるかは、組電池として要求される安全性能、出力性能に応じて決める。
図6はバイポーラ電池A(42V、50mAh)と非バイポーラ型電池B(4.2V、1Ah)10直(42V)を並列に連結した組電池の一例を示す図面である。ここで、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。図6において、非バイポーラ型電池B10枚を端から順番にバスバー56を介して振動溶着し、直列に接続する。さらに、バイポーラ電池Aと直列接続された両端の非バイポーラ型電池Bとをそれぞれバスバー56で並列に接続し、その後金属製の組電池ケース55に収納する。この組電池51’でも、並列部分及び図の横方向に隣り合う非バイポーラ型電池B間を直列接続する部分のタブは銅のバスバー56で接続し、図の縦方向に隣り合う一般電池B間を直列接続する部分はタブ39、40同士を振動溶着して接続する。タブ48,49はそれぞれバスバー56と接続する。このような構成により、非バイポーラ型電池Bとバイポーラ電池Aは電圧が等しくなり、その部分で並列接続を形成している。この組電池51’は、出力の分担をバイポーラ電池Aが有し、エネルギーの分担を非バイポーラ型電池Bが有する構造である。これは、出力とエネルギーを両立することが困難な組電池において、非常に有効な手段である。このように、バイポーラ電池Aを任意の個数直並列に接続することによって、所望の電流、電圧、容量に対応できる組電池51’を提供することができる。
バイポーラ電池Aの両側には、バイポーラ電池Aの各層の電圧を検知するタブ60を取り出し、それらの検知線(図示せず)を組電池51’の前部に取り出している以外は、図5の組電池51と同様であるので、同じ部材には同じ符号を付した。
該組電池51’にも、正極端子62、負極端子64が組電池ケース55の側面前部に形成されており、各端子に、例えば、各バスバー56が端子リード59で接続される。
また、該組電池51’には、バイポーラ電池Aの各単電池層、更にはバイポーラ電池A及び非バイポーラ型電池Bの端子間電圧などの電池電圧を監視するため、検知タブ端子54が組電池ケース55の側面前部に設置されている。そして、各バイポーラ電池A(更には非バイポーラ型電池B)の検知タブ60が全て検知線(図示せず)を介して検知タブ端子54に接続されている。
組電池ケース55の低部には、合成ゴムなどの外部弾性体52が取り付けられている。組電池51’を複数積層して複合組電池を形成する場合に、組電池51’間の距離を一定に保ち、防振性、耐衝撃性、絶縁性、放熱性などを向上することができる。
さらに、本発明の組電池では、上記の組電池を第1組電池ユニットとし、この第1組電池ユニットの端子間電圧と電圧を同一にするバイポーラ電池以外の二次電池が直並列接続されてなる第2組電池ユニットを形成し、この第1組電池ユニットと第2組電池ユニットを並列接続することによって組電池とすることもできる。
なお、組電池の他の構成要件に関しては、何ら制限されるべきものではなく、従来公知の組電池用の構成部材および製造技術が利用できる。
次に、上記の組電池は少なくとも2以上直列、並列、または直列と並列の複合接続した複合組電池(車両用組電池)とすることができる。複合組電池とすることによって、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに組電池を作製することなく、比較的安価に対応することができる。すなわち、複合組電池は、組電池(本発明のバイポーラ電池ないし非バイポーラ型電池だけで構成したもの、本発明のバイポーラ電池と非バイポーラ型電池とで構成したものなど)を少なくとも2以上直列、並列、または直列と並列の複合接続するものである。したがって、基準の組電池を製造し、それを組み合わせて複合組電池とすることで、組電池の仕様をチューニングできる。これにより、仕様の異なる組電池種を製造しなくてよく、複合組電池コストを減少できる。
図7は複合組電池の一例を示す図面である。例えば、図5に記載のバイポーラ電池を用いた組電池(42V、1Ah)6組を並列に接続した複合組電池(42V、6Ah)の模式図が図7である。ここで、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。複合組電池を構成する各組電池は連結板と固定ねじにより一体化し、組電池の間に弾性体を設置して防振構造を形成する。また、組電池のタブは板状のバスバーで連結している。すなわち、図7において、上記の組電池51を6組並列に接続して複合組電池70とするには、各組電池ケース55の蓋体に設けられた組電池51のタブ(正極端子62および負極端子64)を、板状のバスバーである外部正極端子部を有する組電池正極端子連結板72、外部負極端子部を有する組電池負極端子連結板74を用いてそれぞれ電気的に接続する。また、各組電池ケース55の両側面に設けられた各ネジ孔部(図示せず)に、該固定ネジ孔部に対応する開口部を有する連結板76を固定ネジ77で固定し、各組電池51同士を連結する。また、各組電池51の正極端子62および負極端子64は、それぞれ正極および負極絶縁カバーにより保護され、適当な色、例えば、赤色と青色に色分けすることで識別されている。また、組電池51の間、詳しくは組電池ケース55の底部に合成ゴムなどの外部弾性体52を設置して防振構造を形成している。
このように、基本となるリチウム二次電池を組み合わせることにより種々の車両ごとの容量・電圧の要望を満たすことができる。その結果、種々の車両ごとに異なる電池を設計、生産する必要がなく、基本となる電池の大量生産が可能となり、量産化によるコスト削減が可能となる。
また、上記複合組電池では、これを構成する複数の組電池をそれぞれ脱着可能に接続しておくのが望ましい。このように、組電池を複数直並列接続されてなる複合組電池では、一部の電池、組電池が故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能となる。
また、本発明に用いられる車両は、上記組電池および/または上記複合組電池を搭載することができる。これにより、軽く小さい電池にすることでスペース要望の大きな車両要望に合致できる。電池のスペースを小さくすることで、車両の軽量化も達成できる。
(車両)
図8は、電気自動車の車体中央部の座席下に複合組電池または電池が搭載された一例を示す図面である。電気自動車80の座席下に複合組電池70を搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができる。なお、かかる電池を搭載する場所は、座席下に限らず、車両の床下、シートバック裏、後部トランクルームの下部または、車両前方のエンジンルームでもよい。
なお、本発明では、複合組電池単独、組電池単独、または複合組電池と組電池を組み合わせて車両に搭載することができる。また、上記電池を駆動用電源や補助電源として搭載することのできる車両としては、上記の電気自動車、燃料電池自動車やこれらのハイブリッドカーが好ましいが、これらに制限されるものではない。本発明の電池を電気自動車、燃料電池自動車やこれらのハイブリッドカーに用いることにより、高寿命で信頼性の高い車両とすることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
(実施例1)
固体電解質として0.4μmのアルミナ粉末3gと、導電性繊維として繊維径150nmの気相成長炭素繊維0.2gと、活物質として平均粒径7μmのハードカーボン10gを混合し、これらをミキサーミルで30分被覆処理を施した。これにより負極活物質を固体電解質と導電性繊維で被覆した。
上記処理を施した活物質5gに、PVdF 0.25gをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶媒中で充分に混合し、負極スラリーを調製した。このスラリーを厚さ20μmの銅箔の上に塗布し、乾燥後、プレスで所定の膜厚に調整し、5.2cm角の電極面積に対し、長さ3cm、幅1cmのタブができるように切り出した。
同様に正極活物質としてLiMn 5gに対し、アセチレンブラック0.25、PVdF0.5gをNMP溶媒中にて充分に混合し、正極スラリーを得た。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥後、プレスで所定の膜厚に調整し、5cm角の電極面積に対し、長さ3cm、幅1cmのタブができるように切り出した。
セパレータは厚さ20μのポリエチレン系多孔質膜を6cm角に切り出して使用した。80℃の真空オーブン中で6時間乾燥した負極、正極、セパレータにプレゲル溶液を垂らし、ロールで均一に塗り充分に染み込ませた。その後、それらを、45℃で5分真空乾燥し、積層後、アルミラミネートフィルム外装材で真空パックした。プレゲル溶液には、PVdF系ポリマーをDMC溶液で溶かした溶液と1M LiPF/EC+PC電解液をポリマー:電解液比で1:9になるように混合したものであった。
(実施例2)
固体電解質ターゲットとしてLi2.8(In0.9Zr0.1(POを使用し、導電性繊維として繊維径150nmの気相成長炭素繊維0.2gと、活物質として平均粒径7μmのハードカーボン10gを混合したものをバレルに投入し、RFスパッタ装置で固体電解質のバレルスパッタを行った。これにより負極活物質を固体電解質と導電性繊維で被覆した。
上記処理を施した活物質5gに、PVdF0.25gをNMP溶媒中にて充分に混合し、負極スラリーを調製した。このスラリーを厚さ20μmの銅箔の上に塗布し、乾燥後、プレスで所定の膜厚に調整し、5.2cm角の電極面積に対し、長さ3cm、幅1cmのタブができるように切り出した。
同様に正極活物質としてLiMn 5gに対し、アセチレンブラック0.25、PVdF0.5gをNMP溶媒中にて充分に混合し、正極スラリーを得た。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥後、プレスで所定の膜厚に調整し、5cm角の電極面積に対し、長さ3cm、幅1cmのタブができるように切り出した。
セパレータは厚さ20μのポリエチレン系多孔質膜を6cm角に切り出して使用した。80℃の真空オーブン中で6時間乾燥した負極、正極、セパレータにプレゲル溶液を垂らし、ロールで均一に塗り充分に染み込ませた。その後、それらを、45℃で5分真空乾燥し、積層後、アルミラミネートフィルム外装材で真空パックした。プレゲル溶液には、PVdF系ポリマーをDMC溶液で溶かした溶液と1M LiPF/EC+PC電解液をポリマー:電解液比で1:9になるように混合したものであった。
(比較例1)
被覆剤として、固体電解質のみを使用した以外は実施例1と同様にして作製した。
(比較例2)
被覆処理を施さない負極活物質を使った以外は実施例1と同様にして作製した。
(比較例3)
バレルに導電性繊維を投入せず、固体電解質のみで被覆した負極活物質を使用した以外は実施例2と同様にして作製した。
評価
(1)初期容量とサイクル後容量
0.5Cで充電した後、0.5Cで放電し、それを初期放電容量とした。その後、ガス抜きを行い、再び電池をラミネートシールした。その後、室温にて0.5Cで100サイクル後、再び0.5C放電を行い、放電容量を求めた。容量は実施例1の初期容量を100とした場合の数値であらわした。
(2)ガス発生
リチウム二次電池のサイクル時に現れるガス発生による凹凸の有無を目視観察し、観測できたものをNG、観測できなかったものをOKとした。
Figure 2006107963
本発明で用いられる、被覆層を有する活物質の一例を説明する図面である。 本発明のポリマー電池の一例を説明するための断面図である。 バイポーラ電池に用いられるバイポーラ電極を説明する断面図である。 バイポーラ型のリチウムイオン二次電池の全体構造を模式的に示す断面図である。 本発明のバイポーラ電池を2直20並に接続した組電池の模式図である。 バイポーラ電池Aと非バイポーラ型電池B10直を並列に連結した組電池の一例を示す図面である。 複合組電池の一例を示す図面である。 電気自動車の車体中央部の座席下に複合組電池または電池が搭載された一例を示す図面である。
符号の説明
1 バイポーラ電池、
2 集電体、
3 負極用活物質層、
4 正極用活物質層、
5 バイポーラ電極、
6 電解質層、
7 電極積層体。

Claims (8)

  1. ポリマー電池用電極活物質において、正極用活物質および負極用活物質よりなる群から選ばれた少なくとも一方の表面がリチウムイオン伝導性無機固体電解質と導電性繊維とを含む被覆層で隙間なく被覆されてなることを特徴とするポリマー電池。
  2. 前記無機固体電解質は、リチウムイオンを通し、電気伝導性を有さず、かつ、電解液と接触しても膨潤しないことを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 活物質粒子の表面に、導電性繊維とリチウムイオン伝導性無機固体電解質とを含む被覆材料を機械的に付着あるいは結合させる工程を有することを特徴とするポリマー電池の製造方法。
  4. 活物質粒子と導電性繊維との混合材料に、バレルスパッタリング法によって、リチウムイオン伝導性無機固体電解質を付着させることにより該活物質の表面に該導電性繊維と該固体電解質を被覆する工程を有することを特徴とするポリマー電池の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載のポリマー電池で用いられる電解質がゲルポリマー電解質であることを特徴とするバイポーラ電池。
  6. 請求項1または請求項2に記載のポリマー電池で用いられる電解質が真性ポリマー電解質であることを特徴とするバイポーラ電池。
  7. 請求項5または請求項6に記載のバイポーラ電池を複数個、並列接続または直列接続または並列−直列接続または直列−並列接続よりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いて接続してなることを特徴とする組電池。
  8. 請求項7に記載の組電池を駆動用電源として搭載してなることを特徴とする車両。
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