JP2006102336A - 車両用シート及び車両用シートの形成方法 - Google Patents

車両用シート及び車両用シートの形成方法 Download PDF

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泰親 武井
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、トリムカバーに簡単に取り付けることが可能な車両用シート及び車両用シートの形成方法を提供することにある。
【解決手段】 側面外周に溝11aを備えた支持部材10と、この支持部材10の上面に載置されるクッション材20と、支持部材10とクッション材20を被覆するトリムカバー30と、を備えた車両用シート1であって、トリムカバー30の端末部30aには紐部材33が設けられ、端末部30aは溝11aに配設され、紐部材33が緊締された状態で保持される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用シート及び車両用シートの形成方法に係り、特に、クッション材をトリムカバーで被覆した車両用シート及び車両用シートの形成方法に関する。
一般に、自動車等の車両に用いられるシートは、フレーム上にクッション材を載置して、トリムカバーでクッション材を被覆することにより形成されている。トリムカバーの端末部はフレームに固定されている。
トリムカバーをフレームに固定する方法としては、トリムカバーの周縁部を内側に折り返して袋状に縫い合わせ、この袋に紐を通して巾着状にしてフレームに取り付ける方法が知られている。例えば、特許文献1には、巾着状の表皮材とフレームとを係合した乗り物用シートが開示されている。図10に特許文献1に係る乗り物用シート50を示す。特許文献1に係る乗り物用シート50に使用される表皮材51は、端末部51aに複数の切れ込み51bが形成され、この切込み51bの両側の片は内側に折り返されて袋状に縫い合わされ、この袋に紐(図示せず)が挿通されている。パッド52の下面に位置するフレームには、切り起しフック52aが形成されており、この切り起しフック52aに紐を引っ掛けることで表皮材51がパッド52に固定されている。切り起しフック52aはパッド52の中央部に向かって切り起されているため、紐と切り起しフック52aとの係合により、表皮材51のめくれが防止される。
特開平10−211061号公報(図2,図3)
しかしながら、特許文献1で開示されている乗り物用シート50は、フレームの外周に複数設けられる切り起しフック52a夫々に紐を掛着する必要があるため、取り付けに手間がかかるという不都合があった。また、切り起しフック52aは、平板状のフレームを切り起して形成されているので、十分な強度を得ることができないという不都合があった。更に、パッド52の下面に切り起しフック52aが形成されているので、作業時にパッド52や表皮材51が切り起しフック52に接触すると、損傷を受けるという不都合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、トリムカバーを簡単に固定することが可能な車両用シート及び車両用シートの形成方法を提供することにある。更に本発明の目的は、トリムカバーを取り付けたときの状態が良好な外観を有する車両用シート及び車両用シートの形成方法を提供することにある。
上記課題は、請求項1の車両用シートによれば、側面外周に溝を備えた支持部材と、該支持部材の上面に載置されるクッション材と、前記支持部材と前記クッション材を被覆するトリムカバーと、を備えた車両用シートであって、前記トリムカバーの端末部には紐部材が設けられ、前記端末部は前記溝に配設され、前記紐部材が緊締された状態で保持されたことにより解決される。
請求項1の車両用シートによれば、トリムカバーでクッション材と支持部材とを被覆し、トリムカバーの端末部を支持部材の溝に配設して、紐部材を緊締することでトリムカバーと支持部材とを固定している。このように、本発明に係る車両用シートは、トリムカバーの端末部を支持部材の溝に配設して紐部材を緊締するという簡単な作業で、トリムカバーを支持部材に取り付けることが可能となる。したがって、トリムカバー取り付け時の作業量を低減することが可能となる。
また、本発明に係る車両用シートは、トリムカバーの端末部を支持部材の溝に挿入することでトリムカバーをボトムプレートに取り付けており、従来のように、トリムカバーを傷つけるような突起等が形成されていないため、高品質の製品を効率良く製造することが可能となる。
更に、本発明に係る車両用シートによれば、トリムカバーの端末部が溝部に隠蔽される。このため、トリムカバーの取り付け構造が外部に露見せず、トリムカバーとボトムプレートとの一体化が図られた、良好な外観を有する車両用シートを提供することが可能となる。
また、より詳しくは、請求項2のように、前記端末部には、管状の紐通し部が設けられ、該紐通し部に前記紐部材が挿通されている。
請求項2の車両用シートによれば、トリムカバーの端末部には、管状の紐通し部が設けられ、この中に紐部材が移動自在に挿通されている。このため、トリムカバーの端末部を支持部材の溝に配設して、紐部材を緊締した時に、トリムカバーの周縁部に皺や弛みが生じたとしても、紐部材を緊結した状態のまま、この皺や弛みをのばすことが可能となる。したがって、均一な外観を有する車両用シートを提供することが可能となる。
また、より詳しくは、請求項3のように、前記紐通し部は、前記トリムカバーの周縁から所定長さを内側に折り返して形成されている。
このように、請求項3に係る車両用シートによれば、紐通し部はトリムカバーの周縁から所定の長さを内側に折り返して接合して形成されるため、製造に手間がかからず、また、紐通し部を形成するために余分な部材を用いる必要が無いので、トリムカバーの製造にかかる費用を低減することが可能となる。
また、請求項4のように、前記溝には、前記紐通し部が脱落するのを防止する脱落防止部が設けられていると好適である。
このように、請求項4に係る車両用シートによれば、支持部材の溝に紐通し部の脱落を防止するための脱落防止部が設けられている。このため、トリムカバーの端末部が溝から脱落しようとしても、脱落防止部に引っ掛かり、トリムカバーの端末部は支持部材の溝から容易には脱落しない。これにより、安定した取り付け構造を有する車両用シートを提供することが可能となる。
更にまた、請求項5のように、前記紐部材には、該紐部材に対して移動不可能な固定状態と、前記紐部材に対して移動可能な解除状態とを切り替え可能な止め具が設けられ、前記紐部材を緊締した状態では前記止め具が固定状態に切り替えられるようにすると好適である。
すなわち、請求項5に係る車両用シートによれば、止め具を設けることにより、トリムカバーの端末部を支持部材の溝に配設したときに、紐部材を結ぶ手間を省略することができる。したがって、トリムカバーを支持部材に取り付ける際にかかる労力を低減することが可能となる。
また、止め具を解除状態とすることにより、容易に紐部材の緊締を解除することができ、トリムカバーをボトムプレートから簡単に取り外すことが可能となる。したがって、車両用シートを解体する際の労力を低減することが可能となる。
上記課題は、請求項6に係る車両用シートの形成方法によれば、側面外周に溝を備えた支持部材と、該支持部材の上面に載置されるクッション材と、を備え、端末部に紐部材を備えたトリムカバーで被覆された車両用シートの形成方法であって、前記溝に前記トリムカバーの端末部を位置させる第一の工程と、前記紐部材を前記溝の底部に対して緊締する第二の工程と、を備えたことにより解決される。
そして、請求項7に係る車両用シートの形成方法によれば、前記第二の工程は、前記紐部材を緊締した状態で、前記紐部材を固定する工程を更に備えたことにより解決される。
このように、請求項6及び請求項7に係る車両用シートの形成方法によれば、トリムカバーの端末部を、クッション材を支持する支持部材の溝に挿入して、紐部材を緊締するという簡単な作業で、トリムカバーを支持部材に装着することが可能となり、トリムカバー取り付け時の作業量を低減することが可能となる。
本発明の車両用シートにおける車両用シート及び車両用シートの生成方法によれば、トリムカバーの端末部を、クッション材を支持する支持部材の溝に挿入して紐部材を緊締するという簡単な作業で、トリムカバーを支持部材に取り付けることが可能となる。したがって、トリムカバー取り付け時の作業量を低減することが可能となる。また、支持部材の溝にトリムカバーの端末部が配設され、隠蔽されるので、トリムカバーの取り付け構造が外部に露見しない。したがって、トリムカバーと支持部材との一体化が図られた、良好な外観を有する車両用シートを提供することが可能となる。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1乃至図3は本発明の一実施形態に係る車両用シートを示すものであり、図1は本発明の一実施形態に係る車両用シートの座部を示した斜視図、図2は図1のX−X'断面図、図3は本実施形態に係る車両用シートの座部の分解斜視図である。
まず、本発明の一実施形態に係る車両用シートについて、四輪車用の車両用シートの座部を例として説明する。図1及び図3に示すように、本実施形態の座部1は、クッション材20と、クッション材の支持部材としてのパネル部材10と、トリムカバー30とから構成されている。パネル部材10は、図示しないシートフレームに、弾性的に連結されており、着座した乗員を支持するように構成されている。パネル部材10の上面にはクッション材20が載置されており、パネル部材10及びクッション材20は、トリムカバー30に被覆されている。パネル部材10は、例えばポリプロピレンやABS等の剛性を有する樹脂から形成されている。
パネル部材10は、四隅が丸みを帯びた略矩形の形状をしており、上面にクッション材20を載置するため、周縁部から中央部に向かってなだらかなすり鉢状の窪みが形成されている。パネル部材10の側面には、外周の全面に渡って肉厚な突出部11が、水平方向外方に向かって突出して形成されている。突出部11の側面には、外周の全面に渡って所定の深さの溝11aが形成されている。
クッション材20は、柔軟フォーム材からなり、例えばウレタンフォームから形成されている。クッション材20の材料としては、ウレタンフォームに限定されず、ポリプロピレンフォームやポリエチレンフォーム等も採用することもできる。クッション材20は、四隅が丸みを帯びた略矩形の形状をしており、上面には、乗員が安定して着座できるように、運転手の臀部及び大腿部に相当する位置に窪みが設けられている。また、クッション材の下面は、パネル部材10の上面形状に対応する表面形状が形成されている。パネル部材10とクッション材20とは、例えば接着剤によって接合されている。
トリムカバー30は、クッション材20の上面を覆うように配設される。トリムカバー30の周縁部には、図2に示すように、管状の紐通し部31が形成されており、紐通し部31の内部には紐部材33が挿通されている。トリムカバー30の端末部30aは、この紐通し部31及び紐部材33により構成されている。端末部30aは、パネル部材10の溝11aに配設される。そして、紐部材33を締め込んで、紐部材33を溝11aの底部に当接させることにより、トリムカバー30はパネル部材10に固定されている。
本実施形態において使用されるトリムカバー30は、ポリエステル等の合成繊維を織機で編んだ一枚布を、所定の形状に裁断することで製造されている。このように、本実施形態で使用されるトリムカバー30は薄い一枚布で形成されているため、クッション材20の上面に被覆したとき、クッション材20の上面に形成された凹凸形状に好適に追従し、凹凸形状が座部1の上面に明瞭に現れる。したがって、座部1の外観が向上すると共に、操作者が座部1に着座したときに安定した着座感が得られる。
トリムカバー30としては、本実施形態のように一枚ものの織布で形成されたものに限定されず、例えば本皮,合皮,不織布等で形成されたものを用いてもよい。また、ウレタンフォーム等で形成されるワディング材を一体に積層したものを用いてもよい。
本実施形態のトリムカバー30は、図3に示すように、四隅が丸みを帯びた略矩形の形状をしている。トリムカバー30の周縁部には、生地の端末から所定幅の縫代を内側に折り返して縫製糸32で縫合することにより、管状の紐通し部31が形成されている。この場合、縫製糸32で縫合される位置からトリムカバー30の周縁部までの距離が、パネル部材10の溝11aの深さよりも小さくなるようにすると好適である。このような構成とすることで、トリムカバー30の端末部30aをパネル部材10の溝11aに挿入した際に、縫製糸32が溝11aに隠れるように配置することが可能となる。これにより、トリムカバー30の縫製糸32が外部に露見せず、良好な外観を有する車両用シートを提供することが可能となる。
なお、紐通し部31としては、本実施形態のように、トリムカバー30の周縁部を内側へ折り返して縫合することで形成してもよいが、これに限らず、例えば合成樹脂等の材料から成るフィルム部材を折り曲げて管状部材を形成し、これをトリムカバーの周縁部に取り付けた構成としてもよい。
紐通し部31はトリムカバー30の外周の全域に渡って形成されている。紐通し部31には、一対の開口部31a−1及び開口部31a−2が形成されている。開口部31a−1及び開口部31a−2は、略矩形形状をしたトリムカバー30の一辺の中央部に、適当な距離だけ離間して夫々形成されている。開口部が形成される位置は任意に設定可能である。
紐通し部31には、紐部材33が挿通されている。紐部材33は、例えばナイロンやポリエステル等の合成樹脂からなる繊維材料を撚糸することで形成される。紐部材33は、紐通し等を用いて開口部31a−1又は開口部31a−2を通じて紐通し部31に挿通される。紐部材33は、トリムカバー30の外周に沿って挿通され、他方の開口部から導出される。紐部材33の長さは、トリムカバー30の外周長より所定の長さだけ長くなっており、紐通し部31に挿通された紐部材33の一部がトリムカバー30の開口部31a−1および開口部31a−2から夫々延出している。
紐部材33は、上記のようにトリムカバー30の紐通し部31を形成した後に紐通し部31に挿通してもよいが、例えば、トリムカバー30の周縁に沿って紐部材33を予め位置決めして配置し、紐部材33を包むようにトリムカバー30の端末部を内側に折り曲げて縫製糸で縫製することで紐通し部31内に配置してもよい。このような構成とすることにより、紐通し部31を形成した後に紐通し部31に紐部材33を挿通するという工程を省くことができ、30を製造する際にかかる労力を低減することが可能となる。
なお、トリムカバー30の端末部30aとしては、本実施形態のような巾着状のものに限定されず、例えば紐部材33をトリムカバー30の周縁部に縫製糸等を用いて直接固定したものを採用することも可能である。このような部材を用いた場合、トリムカバー30の端末部に紐通し部31を形成する手間を省略することができるため、トリムカバー30の製造にかかるコストを削減することが可能となる。
図3に示すように、トリムカバー30は、クッション材20の上面を被覆するよう取り付けられている。以下に、トリムカバー30をパネル部材10に取り付ける方法について説明する。トリムカバー30をパネル部材10に取り付けるには、先ずトリムカバー30の端末部30aをパネル部材10の溝11aに配設する。続いて、開口部31a−1および開口部31a−2より延出した紐部材を同時に引っ張って、紐部材33を緊締する。紐部材33は、トリムカバー30の生地越しに、溝11aの底部に当接する。この状態で、両開口部から延出した紐部材33を結ぶことにより、緊締状態が保持される。紐部材33を締結する際の結び方としては、任意の結び方が採用可能であるが、例えば比較的強固な結び目を形成可能で、且つほどき易い本結びや蝶結び等が採用される。比較的ほどき易い結び方を採用することで、トリムカバー30の取り外し時にかかる手間を低減することが可能となる。
なお、紐部材33は、パネル部材10の溝11aに緊締する際に、トリムカバー30の周縁部に皺や弛みが発生した場合であっても、本例のトリムカバー30では、紐部材33は紐通し部31内を移動自在に挿通されているため、皺や弛みが発生した部分の生地を、皺や弛みが解消される方向に引っ張ることで、紐部材33を緊締した状態のまま皺や弛みをのばすことが可能となる。
なお、結び目から延出した余分な紐部材33は、車両用シートを設置する場合に邪魔になったり、見た目にも好適でないため、結び目近傍で切断して短くしたり、パネル部材10の溝11aに押し込んで外部に露見しないようにすると好適である。
本発明において使用可能な紐部材33としては、上記のような繊維材料を撚糸したものに限定されず、例えばゴム等の弾性材料を紐状に加工したものであってもよい。このような弾性部材を使用することにより、トリムカバー30の端末部30aを溝11aに挿入して紐部材33を締結した場合、弾性部材の有する収縮作用により紐部材33が溝11aの底部に押し付けられる。このため、トリムカバー30とパネル部材10とを強固に固定することが可能となる。また、トリムカバー30に力が加わって端末部30aが溝11aから脱落しようとする場合でも、紐部材33の収縮作用により紐部材33は溝11aの内側方向へ復帰しようとする力が働く。このため、端末部30aは容易には溝11aからは脱落せず、したがって、トリムカバー30をパネル部材10に安定して取り付けることが可能となる。
また、パネル部材10の突出部11に形成される溝11aを、トリムカバー30の端末部が脱落しにくい形状としてもよい。図4(a)には、本発明の他の実施形態における溝の横断面形状が示されている。図4(a)に示されているように、本実施形態の溝には、内壁にトリムカバー30の端末部30aが脱落するのを防止するための爪11bが形成されている。本実施形態では、爪11b−1の先端部と爪11b−2の先端部との距離が、紐部材33の直径よりも短くなるように形成されている。また、爪11b−1及び爪11b−2の横断面形状は、夫々山型となっており、外周側の斜面と溝11aの側面との成す角は鈍角となっている。一方、内側の面と溝11aの側面との成す角は略直角となっている。
このような形状とすることで、トリムカバー30の端末部30aを溝11aに配設する際には、爪11b−1及び爪11b−2の斜面を乗り越えて端末部30aを溝11aの奥まで配設することが可能である。一方、トリムカバー30に外側方向の力が加わり、溝11aから脱落しそうになっても、紐部材33及びトリムカバー30の厚みにより端末部30aが爪11b−1及び爪11b−2の垂直面に引っかかり、トリムカバー30の脱落を防止することが可能となる。
更に、図4(b)に示すように、溝11aに、山型の突起部11cが複数連続して設けた構成としてもよい。このような構成とすることにより、トリムカバー30に外側方向の力が加わり、溝11aから脱落しそうになった場合、紐部材33及びトリムカバー30の厚みにより端末部30aが突起部11cの傾斜面に引っかかり、トリムカバー30の脱落を防止することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る車両用シートについて説明する。図5は本実施形態に係る車両用シートにおけるトリムカバーを示した斜視図、図6は本実施形態に係る車両用シートを示した斜視図である。実施形態において使用されるパネル部材及びクッション材は、図1乃至図3に示される車両用シートにおいて採用されるものと同様である。
本実施形態に係る車両用シートは、図1乃至図3に示される車両用シートを構成する要件に加えて、紐部材33の長手方向に対して移動不可能な状態で固定される固定状態と、紐部材33に対して移動可能な状態である解除状態とを切り替え可能な止め具40が紐部材33に取り付けられている点を特徴としている。紐部材33を溝11aの底部に緊締した状態で止め具40を固定状態に切り替えることで、紐部材33の緊締状態を保持し、トリムカバー30をパネル部材10に固定している。
図5は本実施形態において使用されるトリムカバー30を示した斜視図である。トリムカバー30は、図1乃至図3において示されるトリムカバー30と同様に、紐通し部31及び紐部材33とを具備する端末部30aを備えている。紐通し部31には、開口部31a−1及び開口部31a−2が夫々形成されている。開口部31aからは、夫々紐部材33が延出している。延出している紐部材33には、止め具40が取り付けられている。
続いて、本実施形態において使用される止め具40について、図7及び図8を用いて説明する。図7は止め具40の説明図であり、図7(a)は止め具40の斜視図、図7(b)は止め具40の分解斜視図である。図7で示されるように、止め具40は、上部に開口を有する円筒状のケーシング41と、ケーシング41の内部に配置されてケーシング41の上面に出没自在に設けられたボタン42と、ケーシングの底面に配置されてボタン42を上方へ付勢するスプリング43とを主要な構成要素として備えている。ケーシング41及びボタン42の側面には、夫々挿通孔41a及び挿通孔42aが2箇所ずつ設けられている。開口部31a−1及び開口部31a−2から延出した紐部材33は両方ともこの挿通孔41a及び挿通孔42aを通過して、止め具40の側面を貫通するように配置されている。
図8は本実施形態において使用される止め具40を紐部材33に取り付けた状態を示す横断面図であり、図8(a)は止め具の固定状態を示す横断面図、図8(b)は止め具の解除状態を示す横断面図である。図8(a)に示すように、ボタン42は、常時はスプリング43により上側方向へ付勢されている。ボタン42の側面には、ケーシング41の開口の直径よりも大きい直径を有する鍔部42bが設けられている。スプリング43の付勢力によりボタン42がケーシング41より脱落しようとしても、鍔部42bがケーシング41の開口部の周縁部と当接するため、脱落が防止される。
この状態では、ボタン42の挿通孔42aの位置と、ケーシングの挿通孔41aの位置との間にはオフセットが生じる。このため、紐部材33は、ケーシング41の挿通孔41aの縁部とボタン42の挿通孔42aの縁部との間で狭持されて、止め具40は紐部材33の長手方向に沿って移動することが困難となる。この状態は、本発明における固定状態に相当する状態である。
一方、スプリング43の付勢力に逆らってボタン42を押し込んだ状態では、図8(b)において示されるように、ボタン42の挿通孔42aとケーシング41の挿通孔41aとは略重なった場所に位置する。この状態では、ケーシング41の挿通孔41aの縁部とボタン42の挿通孔42aの縁部との間で紐部材33が狭持された状態は解除され、紐部材33の長手方向に沿って止め具40が移動自在な状態となる。この状態は、本発明における解除状態に相当する状態である。
トリムカバー30をパネル部材10に取り付けるには、先ずトリムカバー30の端末部30aをパネル部材10の溝11aに配設する。そして、紐部材33を溝11aの底面に、トリムカバー30の生地を挟んで当接するように配置する。続いて、開口部31a−1および開口部31a−2より延出した紐部材を同時に引っ張り、紐部材33を緊締する。この状態で、止め具40のボタン42を押下した解除状態にして、紐部材33に沿って開口部31a付近まで移動する。その後、緊締状態を保持したまま、ボタン42の押下を離し、固定状態にする。
本実施形態の止め具40を用いることで、容易に紐部材33の緊締状態を保持することが可能となる。また、トリムカバー30を交換する時や、座部1を解体する際には、止め具40のボタン42を押下することで固定状態を解除し、紐部材33の緊締を解除することで容易にトリムカバー30をパネル部材10から取り外すことが可能となる。
以上、本発明の車両用シート及び車両用シートの形成方法について、、車両用シート2のうち座部1について適用した例を挙げて説明したが、本発明の端末処理方法はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、パネル部材にクッション材が載置された構成であれば、バックレスト3やヘッドレスト4にも適用可能である。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの座部を示した斜視図である。 図1のX−X'断面図である。 本実施形態に係る車両用シートの座部の分解斜視図である。 本発明の他の実施形態における溝の横断面図である。 本発明の他の実施形態におけるトリムカバーを示した斜視図である。 本発明の他の実施形態における車両用シートの座部を示した斜視図である。 本発明の止め具の説明図である。 本発明の止め具を紐部材に取り付けた状態の横断面図である。 本発明の車両用シートの説明図である。 従来の乗り物用シートを示す説明図である。
符号の説明
1 座部
2 車両用シート
3 バックレスト
4 ヘッドレスト
10 パネル部材(支持部材)
11 突出部
11a 溝
11b−1 爪
11b−2 爪
11c 突起部
20 クッション材
30 トリムカバー
30a 端末部
31 紐通し部
31a−1 開口部
31a−2 開口部
32 縫製糸
33 紐部材
40 止め具
41 ケーシング
41a 挿通孔
42 ボタン
42a 挿通孔
42b 鍔部
43 スプリング
50 乗り物用シート
51 表皮材
51a 端末部
51b 切れ込み
52 パッド
52a 切り起しフック

Claims (7)

  1. 側面外周に溝を備えた支持部材と、
    該支持部材の上面に載置されるクッション材と、
    前記支持部材と前記クッション材を被覆するトリムカバーと、を備えた車両用シートであって、
    前記トリムカバーの端末部には紐部材が設けられ、
    前記端末部は前記溝に配設され、前記紐部材が緊締された状態で保持されたことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記端末部には、管状の紐通し部が設けられ、該紐通し部に前記紐部材が挿通されたことを特徴とする請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記紐通し部は、前記トリムカバーの周縁から所定長さを内側に折り返して形成されることを特徴とする請求項2記載の車両用シート。
  4. 前記溝には、前記紐通し部が脱落するのを防止する脱落防止部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用シート。
  5. 前記紐部材には、該紐部材に対して移動不可能な固定状態と、前記紐部材に対して移動可能な解除状態とを切り替え可能な止め具が設けられ、
    前記紐部材を緊締した状態では前記止め具が固定状態に切り替えられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用シート。
  6. 側面外周に溝を備えた支持部材と、
    該支持部材の上面に載置されるクッション材と、を備え、端末部に紐部材を備えたトリムカバーで被覆された車両用シートの形成方法であって、
    前記溝に前記トリムカバーの端末部を位置させる第一の工程と、
    前記紐部材を前記溝の底部に対して緊締する第二の工程と、を備えたことを特徴とする車両用シートの形成方法。
  7. 前記第二の工程は、前記紐部材を緊締した状態で、前記紐部材を固定する工程を更に備えたことを特徴とする請求項6記載の車両用シートの形成方法。
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