JP2006073623A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 IR温度依存性が低く、優れた平均寿命特性を有し、信頼性の高い積層セラミックコンデンサなどの電子部品およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有し、前記誘電体層および/または前記内部電極層には、異相が形成してあり、前記異相には、Mg元素およびMn元素が含有されていることを特徴とする電子部品。好ましくは、前記異相が、前記誘電体層と前記内部電極層との境界付近の少なくとも一部に形成してある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、たとえば積層セラミックコンデンサなどの電子部品およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、IR温度依存性が低く、平均寿命などの信頼性の高い電子部品およびその製造方法に関する。
電子部品としての積層セラミックコンデンサは、小型、大容量、高信頼性の電子部品として広く利用されており、1台の電子機器の中で使用される個数も多数にのぼる。近年、機器の小型・高性能化にともない、積層セラミックコンデンサに対する更なる小型化、大容量化、低価格化、高信頼性化への要求はますます厳しくなっている。
積層セラミックコンデンサは、通常、内部電極層用のペーストと誘電体層用のペーストとをシート法や印刷法等により積層し、積層体中の内部電極層と誘電体層とを同時に焼成して製造される。
内部電極層の導電材としては、一般にPdやPd合金が用いられているが、Pdは高価であるため、比較的安価なNiやNi合金等の卑金属が使用されるようになってきている。内部電極層の導電材として卑金属を用いる場合、大気中で焼成を行なうと内部電極層が酸化してしまうため、誘電体層と内部電極層との同時焼成を、還元性雰囲気中で行なう必要がある。しかし、還元性雰囲気中で焼成すると、誘電体層が還元され、比抵抗が低くなってしまう。このため、非還元性の誘電体材料が開発されている。
しかし、非還元性の誘電体材料を用いた積層セラミックコンデンサは、電界の印加によるIR(絶縁抵抗)の劣化が著しく、すなわち、IR寿命が短く、信頼性が低いという問題がある。
また、コンデンサには、容量の温度特性が良好であることも要求され、特に、用途によっては、厳しい条件下において、容量の温度特性が平坦であることが求められる。近年、自動車のエンジンルーム内に搭載するエンジン電子制御ユニット(ECU)、クランク角センサ、アンチロックブレーキシステム(ABS)モジュールなどの各種電子装置に積層セラミックコンデンサが使用されるようになってきている。これらの電子装置は、エンジン制御、駆動制御およびブレーキ制御を安定して行うためのものなので、回路の温度安定性が良好であることが要求される。
これらの問題を解決するために、たとえば特許文献1には、従来のX7R特性材と比較して、希土類酸化物の含有比率を高くし、かつ、Mg、Ca、Ba、SrおよびCrから選ばれる元素の酸化物の含有量を0.1〜3モルとした誘電体磁器組成物が開示されている。この文献記載の発明によると、蒸発飛散しやすいPb,Bi,Znを含有していないため、還元雰囲気での焼成が可能となり、容量の温度特性を向上させることができ、X8R特性を満足する誘電体磁器組成物を得ることが出来る。
また、特許文献2には、特許文献1に記載の誘電体磁器組成物と比較して、Mg、Ca、BaおよびSrから選ばれる元素の酸化物の含有量を少なくすることにより、薄層化した場合においても、X8R特性を満足する誘電体磁器組成物が開示されている。この文献記載の発明によると、希土類酸化物のうち高価なランタノイド系列元素を使用することなく、X8R特性を達成することができる。
しかしながら、これらの文献記載の発明においては、容量の温度依存性については改善がなされているが、IR温度依存性が大きく、特に、高温使用時における抵抗(IR)の低下が顕著であり、信頼性に劣ってしまうという問題があった。
特許3348081号公報 特許3341003号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、IR温度依存性が低く、優れた平均寿命特性を有し、信頼性の高い積層セラミックコンデンサなどの電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の電子部品は、
誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有し、
前記誘電体層および/または前記内部電極層には、異相が形成してあり、
前記異相には、Mg元素およびMn元素が含有されていることを特徴とする。
本発明においては、前記誘電体層中および/または前記内部電極層中に、Mg元素およびMn元素が含有されている異相を形成することにより、高温時におけるIRの低下を有効に防止することができ、IR温度依存性の改善が可能となる。また、前記異相を形成することにより、平均寿命特性を向上させることが可能となり、信頼性の向上を図ることができる。
”IR温度依存性”は、絶縁抵抗IRが温度変化に対してどのように変動するのかを見極める指標である。このIR温度依存性は、所定温度(たとえば150℃)でのIRが、基準温度(たとえば室温25℃)でのIRに対して変化する割合(変化率)を算出することで評価できる。複数の温度間でのIRの変化率が小さいほどIR温度依存性が良く、大きいほどIR温度依存性が悪いと判断できる。たとえば、静電容量の温度特性が満足されていたとしても、特に高温側におけるIR温度依存性が悪いと、製品としての実際の使用が困難になる。
本発明では、複数の温度として室温(25℃)と高温部(150℃)を例示し、それぞれの温度での絶縁抵抗をIR25、IR150 としたときに、下記式(1)で示される”IR桁落ち”の大小を算出することで、IR温度依存性の善し悪しを評価する。”IR桁落ち”は、その値が大きい(絶対値が小さい)ほうが、IR温度依存性が小さいこととなる。本発明においては、下記式で示される”IR桁落ち”を、−2.00以上とすることができる。
log(IR150 /IR25) …(1)
本発明において、好ましくは、前記異相が、前記誘電体層と前記内部電極層との境界付近の少なくとも一部に形成してある。
前記異相は、誘電体層と内部電極層との境界付近に形成されることにより、より効果的に、IR温度依存性を低減することができる。なお、本発明においては、好ましくは、前記異相は、実質的に誘電体層と内部電極層との境界付近に形成されていればよく、たとえば、誘電体層中に形成されていても良いし、内部電極層中に形成されていても良い。
本発明において、好ましくは、前記内部電極層には、Ni元素が主成分として含有されている。Ni元素は、たとえば、Ni合金の形態で含有されていても良く、Ni合金としては、Mn,Cr,およびCoから選択される1種以上の元素とNiとの合金などが挙げられる。前記内部電極層中に、Ni元素を含有させることにより、前記異相が形成され易くなる。
本発明において、好ましくは、前記内部電極層には、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、前記内部電極層全体に対して0重量%より多く、2.4重量%以下含有されている。上記陽イオン元素としては、I(0.067nm)、Ge(0.067nm)、Al(0.0675nm)、Cu(0.068nm)、Fe(0.069nm)、Ni(0.070nm)、Au(0.071nm)、As(0.072nm)、Cr(0.0755nm)、Ga(0.076nm)、At(0.076nm)、Os(0.077nm)、Nb(0.078nm)、Ta(0.078nm)、Co(0.079nm)、Rh(0.080nm)、Ir(0.082nm)、Ru(0.082nm)、Sn(0.083nm)の各元素が挙げられ、これらのなかでも、Al元素が特に好ましい。なお、括弧内の数字は6配位時の有効イオン半径を示す。また、本明細書に記載のイオン半径は、文献「R.D.Shannon,Acta Crystallogr.,A32,751(1976)」に基づく値である。
本発明において、前記内部電極層には、Mg元素および/またはMn元素が含有されていることが好ましい。
本発明において、好ましくは、前記異相には、さらにNi元素が含有されている。
本発明において、前記異相は、所定厚みを有していることが好ましく、その厚みは、1μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以下である。
本発明において、前記誘電体層は、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどの誘電体材料により構成されることが好ましい。また、前記誘電体層には、Mg元素やMn元素、あるいは、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、含有されていてもよい。
本発明において、好ましくは、前記誘電体層の厚み(t1)と前記内部電極層の厚み(t2)との比(t1/t2)が、1≦t1/t2≦8である。t1/t2<1、すなわち、誘電体層の厚み(t1)が薄すぎると、ショート不良率が増大する傾向にある。また、t1/t2>8、すなわち、誘電体層の厚み(t1)が厚すぎると、前記異相が形成され難くなり、IR温度依存性の改善効果が得られなくなる傾向にある。
本発明の電子部品の製造方法は、
誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有する電子部品を製造する方法であって、
内部電極用ペーストを使用して、焼成後に前記内部電極層を構成することとなる焼成前内部電極層を形成する工程を有し、
前記内部電極用ペーストには、Ni元素、および6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、含有されていることを特徴とする。
本発明の製造方法において、好ましくは、前記陽イオン元素が、Al元素である。
本発明の製造方法において、好ましくは、
グリーンシート用ペーストを使用して、焼成後に前記誘電体層を構成することとなるグリーンシートを形成する工程をさらに有し、
前記グリーンシート用ペーストには、Mg元素およびMn元素が含有されている。
本発明の製造方法において、好ましくは、
前記グリーンシートと前記焼成前内部電極層とを交互に積層し、グリーンチップを形成する工程と、
前記グリーンチップを焼成し、焼結体を得る工程と、
前記焼結体をアニールする工程とを有し、
前記アニールする工程のアニール温度を800℃より高く、1300℃以下とする。
あるいは、本発明の電子部品の製造方法は、
誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有する電子部品を製造する方法であって、
内部電極用ペーストを使用して、焼成後に前記内部電極層を構成することとなる焼成前内部電極層を形成する工程と、
グリーンシート用ペーストを使用して、焼成後に前記誘電体層を構成することとなるグリーンシートを形成する工程と、
前記グリーンシートと、前記焼成前内部電極層とを、交互に積層し、グリーンチップを形成する工程と、
前記グリーンチップを焼成し、焼結体を得る工程と、
前記焼結体をアニールする工程とを有し、
前記グリーンシート用ペーストには、Mg元素およびMn元素が含有してあり、かつ、
前記アニールする工程のアニール温度を1200〜1300℃とすることを特徴とする。
本発明の製造方法において、前記内部電極用ペーストには、Mg元素および/またはMn元素が含有されていることが好ましい。
本発明の製造方法において、好ましくは、前記誘電体層および/または前記内部電極層に、Mg元素およびMn元素を含有する異相を形成させる。
本発明の製造方法において、好ましくは、前記異相を、前記誘電体層と前記内部電極層との境界付近の少なくとも一部に形成させる。
本発明の製造方法において、好ましくは、前記誘電体層の厚み(t1)と前記内部電極層の厚み(t2)との比(t1/t2)を、1≦t1/t2≦8となるようにする。
本発明に係る電子部品としては、特に限定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電素子、チップインダクタ、チップバリスタ、チップサーミスタ、チップ抵抗、その他の表面実装(SMD)チップ型電子部品が例示される。
本発明によると、積層セラミックコンデンサなどの電子部品において、誘電体層および/または内部電極層に、Mg元素およびMn元素が含有されている異相を形成することにより、IR温度依存性が低く、優れた平均寿命特性を有し、信頼性の高い積層セラミックコンデンサなどの電子部品を提供することができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、
図2は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの要部断面図、
図3(A)は本発明の実施例に係る誘電体層および内部電極層のMg元素の元素マッピング結果を表す写真、図3(B)は誘電体層および内部電極層のMn元素の元素マッピング結果を表す写真、図3(C)は誘電体層および内部電極層の反射電子像を表す写真、
図4(A)は本発明の比較例に係る誘電体層および内部電極層のMg元素の元素マッピング結果を表す写真、図4(B)は誘電体層および内部電極層のMn元素の元素マッピング結果を表す写真、図4(C)は誘電体層および内部電極層の反射電子像を表す写真である。
積層セラミックコンデンサ1
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4が形成してある。コンデンサ素子本体10の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよい。
内部電極層3は、各端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
誘電体層2
誘電体層2は、誘電体磁器組成物から構成される。
誘電体磁器組成物を構成する材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどの誘電体材料により構成される。特に、これらの誘電体材料のなかでも、チタン酸バリウム(好ましくは、組成式BaTiO2+m で表され、mが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である)が好適に使用できる。また、誘電体層2には、各種添加副成分を含有させても良い。
内部電極層3
内部電極層3に含有される導電材は特に限定されないが、比較的安価な卑金属であるNiまたはNi合金を用いることが好ましい。内部電極層3をNiまたはNi合金で形成することにより、後述する異相5の形成を促進することができる。Ni合金としては、Mn,Cr,およびCoから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。内部電極層3の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.1〜3μm、特に0.2〜2.0μm程度であることが好ましい。
本実施形態においては、内部電極層3には、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、前記内部電極層全体に対して、好ましくは0重量%より多く、2.4重量%以下、より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下含有される。上記陽イオン元素としては、I、Ge、Al、Cu、Fe、Ni、Au、As、Cr、Ga、At、Os、Nb、Ta、Co、Rh、Ir、Ru、Snの各元素が挙げられ、これらのなかでも、Al元素が特に好ましい。
異相5
本実施形態においては、少なくともMg元素およびMn元素を含有し、誘電体層2および内部電極層3とは異なる組成比を有する偏析層である異相5が、誘電体層2および/または内部電極層3に、形成されている。異相5は、誘電体層2あるいは内部電極層3のいずれかに形成されていれば良いが、図2に示すように、誘電体層2と内部電極層3との境界付近の少なくとも一部に形成されていることが好ましい。
Mg元素およびMn元素を含有する異相5を誘電体層2あるいは内部電極層3に形成することにより、高温時におけるIRの低下を有効に防止することができ、IR温度依存性の低減が可能となる。特に、異相5を、誘電体層2と内部電極層3との境界付近の少なくとも一部に形成することにより、IR温度依存性の改善効果を高めることができる。
異相5中におけるMg元素の含有量は、異相5全体に対して、10〜50重量%程度であることが好ましい。同様に、Mn元素の含有量は、異相5全体に対して、0.1〜50重量%程度であることが好ましい。Mg元素の含有量が少なすぎると、IR温度依存性の低減効果が得られなくなる傾向にある。なお、Mg元素およびMn元素は、異相5中では、酸化物として存在する。
異相5の形状や大きさについては、特に限定されないが、異相5は、所定厚みを有していることが好ましく、その厚みは、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。異相5の厚みが大きすぎると、常誘電体層の部分が多くなり、誘電率が低くなる傾向にある。
本実施形態においては、誘電体層2の厚み(t1)と内部電極層3の厚み(t2)との比(t1/t2)が、好ましくは1≦t1/t2≦8、より好ましくは2≦t1/t2≦6である。t1/t2<1、すなわち、誘電体層の厚み(t1)が薄すぎると、隣接する内部電極層3同士の距離が近くなり過ぎて、ショート不良率が増大する傾向にある。一方、t1/t2>8、すなわち、誘電体層の厚み(t1)が厚すぎると、異相5の形成が困難となり、IR温度依存性の改善効果が得られなくなる傾向にある。なお、誘電体層2および内部電極層3の厚みについては、特に限定されないが、通常、誘電体層2の厚み(t1)が3〜7μm程度、内部電極層3の厚み(t2)が0.5〜2μm程度である。
外部電極4
外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、本発明では安価なNi,Cuや、これらの合金を用いることができる。外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
積層セラミックコンデンサの製造方法
本実施形態の積層セラミックコンデンサは、従来の積層セラミックコンデンサと同様に、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリーンチップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷または転写して焼成することにより製造される。以下、製造方法について具体的に説明する。
まず、グリーンシート用ペーストに含まれる誘電体磁器組成物粉末を準備し、これを塗料化して、グリーンシート用ペーストを調整する。
グリーンシート用ペーストは、誘電体磁器組成物粉末と有機ビヒクルとを混練した有機系の塗料であってもよく、水系の塗料であってもよい。
誘電体磁器組成物粉末としては、上記した酸化物やその混合物、複合酸化物を用いることができるが、その他、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物、例えば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等から適宜選択し、混合して用いることもできる。誘電体磁器組成物粉末中の各化合物の含有量は、焼成後に上記した誘電体磁器組成物の組成となるように決定すればよい。塗料化する前の状態で、誘電体磁器組成物粉末の粒径は、通常、平均粒径0.1〜1μm程度である。
本実施形態においては、グリーンシート用ペーストには、さらに、異相5を形成するためにMg元素およびMn元素を含有させることが好ましい。Mg元素およびMn元素の添加量は、特に限定されないが、焼成後における誘電体層2と異相5との割合に応じて、適宜調整すればよい。Mg元素およびMn元素は、酸化物、あるいは焼成により酸化物や複合酸化物となる各種化合物などの粉末として添加することができる。
有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよい。また、用いる有機溶剤も特に限定されず、印刷法やシート法など、利用する方法に応じて、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等の各種有機溶剤から適宜選択すればよい。
また、グリーンシート用ペーストを水系の塗料とする場合には、水溶性のバインダや分散剤などを水に溶解させた水系ビヒクルと、誘電体原料とを混練すればよい。水系ビヒクルに用いる水溶性バインダは特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹脂などを用いればよい。
内部電極用ペーストは、NiやNi合金からなる導電材、あるいは焼成後にNiやNi合金となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。
内部電極用ペーストには、さらに、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、含有されている。上記陽イオン元素としては、I、Ge、Al、Cu、Fe、Ni、Au、As、Cr、Ga、At、Os、Nb、Ta、Co、Rh、Ir、Ru、Snの各元素が挙げられ、これらのなかでも、Al元素が特に好ましい。上記陽イオン元素の添加量は、導電材であるNiやNi合金に対して、0重量%より多く、2.4重量%以下とすることが好ましい。
本実施形態においては、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素を内部電極用ペーストに含有させ、焼成前内部電極層を形成し、これを焼成することにより、異相5の形成、特に、誘電体層2と内部電極層3との境界付近における異相5の形成を促進することができ、高温時におけるIRの低下を有効に防止し、IR温度依存性の低減が可能となる。
その理由としては、必ずしも明らかではないが、以下の理由が考えられる。
すなわち、焼成前内部電極層に含有されている上記陽イオン元素は、異相5の形成を促進させる効果があり、さらに、この種の元素が、アニールにより、誘電体層2と内部電極層3の境界付近に移動し、この境界付近における異相5の形成を促進していると考えられる。
なお、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素は、アニールにより、誘電体層2と内部電極層3の境界付近に移動してしまうため、焼成後の内部電極層3中における含有量は、焼成前内部電極中における含有量と比較して、1/10〜1/100程度まで、減少してしまう。
また、内部電極用ペーストは、異相5を形成するためにMg元素およびMn元素を、さらに含有していても良い。これらの元素を内部電極用ペースト中に含有させることにより、異相5の形成を促進させることができる。
なお、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素や、Mg元素およびMn元素は、酸化物や、焼成により酸化物や複合酸化物となる各種化合物などの粉末として添加することができる。
外部電極用ペーストは、上記した内部電極用ペーストと同様にして調製すればよい。
上記した各ペースト中の有機ビヒクルの含有量に特に制限はなく、通常の含有量、例えば、バインダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度とすればよい。また、各ペースト中には、必要に応じて各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物が含有されていてもよい。これらの総含有量は、10重量%以下とすることが好ましい。
印刷法を用いる場合、グリーンシート用ペーストおよび内部電極用ペーストを、PET等の基板上に積層印刷し、所定形状に切断した後、基板から剥離してグリーンチップとする。
また、シート法を用いる場合、グリーンシート用ペーストを用いてグリーンシートを形成し、この上に内部電極用ペーストを印刷した後、これらを積層してグリーンチップとする。
焼成前に、グリーンチップに脱バインダ処理を施す。脱バインダ処理は、内部電極層ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定されればよいが、導電材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、脱バインダ雰囲気中の酸素分圧を10−45 〜10Paとすることが好ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると、脱バインダ効果が低下する。また酸素分圧が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にある。
また、それ以外の脱バインダ条件としては、昇温速度を好ましくは5〜300℃/時間、より好ましくは10〜100℃/時間、保持温度を好ましくは180〜400℃、より好ましくは200〜350℃、温度保持時間を好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは2〜20時間とする。また、焼成雰囲気は、空気もしくは還元性雰囲気とすることが好ましく、還元性雰囲気における雰囲気ガスとしては、たとえばNとHとの混合ガスを加湿して用いることが好ましい。
グリーンチップ焼成時の雰囲気は、内部電極用ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定されればよいが、導電材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、焼成雰囲気中の酸素分圧は、10−9〜10−4Paとすることが好ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると、内部電極層の導電材が異常焼結を起こし、途切れてしまうことがある。また、酸素分圧が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にある。
また、焼成時の保持温度は、好ましくは1100〜1400℃、より好ましくは1200〜1300℃である。保持温度が前記範囲未満であると緻密化が不十分となり、前記範囲を超えると、内部電極層の異常焼結による電極の途切れや、内部電極層構成材料の拡散による容量温度特性の悪化、誘電体磁器組成物の還元が生じやすくなる。
これ以外の焼成条件としては、昇温速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300℃/時間、温度保持時間を好ましくは0.5〜8時間、より好ましくは1〜3時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300℃/時間とする。また、焼成雰囲気は還元性雰囲気とすることが好ましく、雰囲気ガスとしてはたとえば、NとHとの混合ガスを加湿して用いることが好ましい。
還元性雰囲気中における焼成の後に、コンデンサ素子本体にアニールを施す。本実施形態においては、アニールは、誘電体層を再酸化するとともに、異相5を形成させることを目的としている。
アニールの際の保持温度(アニール温度)は、800℃より高く、1300℃以下とすることが好ましく、より好ましくは900℃以上、1300℃以下とする。保持温度を上記範囲とすることにより、異相5を効果的に形成させることができ、IR温度依存性を改善することができる。保持温度を800℃以下とすると誘電体層の酸化が不十分となり、IRが低くなるとともに、異相5の形成が不十分となり、IR温度依存性が悪化してしまう。一方、保持温度が1300℃を超えると、内部電極層が酸化して容量が低下するだけでなく、内部電極層が誘電体素地と反応してしまい、容量温度特性の悪化、IRの低下、IR寿命の低下が生じやすくなる。
これ以外のアニール条件としては、温度保持時間を好ましくは1〜20時間、より好ましくは2〜10時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは100〜300℃/時間とする。また、アニール雰囲気中の酸素分圧は、10−3Pa以上、特に10−2〜10Paとすることが好ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると誘電体層の再酸化が困難であり、前記範囲を超えると内部電極層が酸化する傾向にある。アニールの雰囲気ガスとしては、たとえば、加湿したNガス等を用いることが好ましい。
上記した脱バインダ処理、焼成およびアニールにおいて、Nガスや混合ガス等を加湿するには、例えばウェッター等を使用すればよい。この場合、水温は5〜75℃程度が好ましい。
脱バインダ処理、焼成およびアニールは、連続して行なっても、独立に行なってもよい。
上記のようにして得られたコンデンサ素子本体に、例えばバレル研磨やサンドブラストなどにより端面研磨を施し、外部電極用ペーストを印刷または転写して焼成し、外部電極4を形成する。外部電極用ペーストの焼成条件は、例えば、加湿したNとHとの混合ガス中で600〜800℃にて10分間〜1時間程度とすることが好ましい。そして、必要に応じ、外部電極4表面に、めっき等により被覆層を形成する。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、積層セラミックコンデンサ1の製造において、内部電極用ペーストに6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素を含有させたが、この種の元素を含有させなくても良い。なお、この場合においては、異相5を効果的に形成させるためには、アニール工程における保持温度(アニール温度)を、1200〜1300℃とする必要がある。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
まず、主成分として、BaTiOを、副成分として、V、CaZrO、Y、Yb、(Ba0.6 Ca0.4 )SiOを、それぞれ準備した。
次いで、次いで準備した副成分を、ボールミルで20時間湿式粉砕し、900℃および4時間の条件で、大気雰囲気中で仮焼きし、その後、解砕のためにボールミルで20時間湿式粉砕し、副成分の添加物とした。そして、主成分と仮焼きした副成分の添加物とを、ボールミルで19時間、湿式粉砕し、乾燥して、誘電体材料を得た。なお、誘電体材料の配合比は、以下の通りとした。
BaTiO:100モル
:0.1モル
CaZrO:1.5モル
:2.0モル
Yb :1.5モル
(Ba0.6 Ca0.4 )SiO:3.0モル
次いで、得られた誘電体材料を用いて、誘電体材料100重量部と、MgO:0.9モルと、MnO:0.3モル(ただし、MgO、MnOは、BaTiO100モルに対して)と、アクリル樹脂:5.0重量部と、フタル酸ベンジルブチル:2.5重量部と、ミネラルスピリット:6.5重量部と、アセトン:4.0重量部と、トルエン20.5:重量部とメチルエチルケトン:41.5重量部とをボールミルで混合し、ペースト化してグリーンシート用ペーストを得た。
次に、Ni粒子:44.6重量部と、共材としてAl:1.5重量部と、テルピネオール:52重量部と、エチルセルロース:1.5重量部と、ベンゾトリアゾール:0.4重量部とを、3本ロールにより混練し、スラリー化して内部電極用ペーストを得た。共材としてのAlは、Ni粒子に対して、2.5重量%となるように添加した。なお、本実施例においては、内部電極用ペーストに含有されるAlは、後に説明するように、焼成中に誘電体層および内部電極層の境界付近に拡散する。そのため、焼成後の内部電極層に実際に含有されることとなるAlの量は、内部電極用ペーストに含有されているAlの量よりも少なくなる。
これらのペーストを用い、以下のようにして、図1に示す積層型セラミックチップコンデンサ1を製造した。
まず、得られたグリーンシート用ペーストを用いてPETフィルム上にグリーンシートを形成した。この上に内部電極用ペーストを印刷した後、PETフィルムからシートを剥離した。次いで、これらのグリーンシートと保護用グリーンシート(内部電極用ペーストを印刷しないもの)とを積層、圧着して、グリーンチップを得た。
なお、本実施例においては、焼成後の誘電体層2の厚み(t1)と内部電極層3の厚み(t2)との比(t1/t2)が、t1/t2=0.1〜9となるように(表1,2参照)、それぞれ、グリーンシートおよび焼成前内部電極層の厚みを変化させた。
次いで、グリーンチップを所定サイズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニールを下記条件にて行って、積層セラミック焼成体を得た。
脱バインダ処理条件は、昇温速度:30℃/時間、保持温度:260℃、温度保持時間:8時間、雰囲気:空気中とした。焼成条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1245℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したN+H混合ガス(酸素分圧:10−2Pa)とした。
アニールは、アニール温度を表1,2に示す各温度(800〜1300℃)として行った。その他のアニール条件としては、昇温速度:200℃/時間、温度保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNガス(酸素分圧:10−1Pa)とした。焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を5〜75℃としたウエッターを用いた。
次いで、得られた積層セラミック焼成体の端面をサンドブラストにて研磨した後、外部電極としてIn−Gaを塗布し、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料を得た。本実施例においては、表1,2に示すように、焼成後の誘電体層2の厚み(t1)と内部電極層3の厚み(t2)との比(t1/t2)が、t1/t2=0.1〜9、アニール温度が、800〜1300℃である各試料を得た。
得られたコンデンサ試料のサイズは、3.2mm×1.6mm×0.6mmであり、内部電極層に挟まれた誘電体層の数は4とし、表1,2に示すように、1層あたりの誘電体層の厚み(t1)は1〜9μm、内部電極層の厚み(t2)は1μmあるいは10μmとした。
なお、誘電体層の厚みの測定方法としては、まず、得られたコンデンサ試料を内部電極に垂直な面で切断し、その切断面についてのSEM写真を撮影した。次に、SEM写真上で、内部電極と垂直な線を引き、該内部電極と対峙する隣の内部電極との距離を測定した。これを20回行い、その測定値の平均を求め、これを誘電体層の厚みとした。
得られた各コンデンサ試料について、EPMA分析および反射電子像(BEI))の測定による異相の有無の確認、およびIR温度依存性(桁落ち)の評価を行った。また、特定の試料については、平均寿命の測定を行った。
EPMA分析、反射電子像(BEI)の測定
各コンデンサ試料について、EPMA分析およびSEMによる反射電子像(BEI)の測定を行った。
EPMA分析においては、各試料の誘電体層および内部電極層の切断面についてEPMA測定を行い、Mg元素およびMn元素の元素マッピングを行った。測定は、視野30μm×30μmの範囲について行った。次いで、元素マッピングの結果、得られた写真より、Mg元素およびMn元素を含有する異相の有無を確認した。各試料の異相の有無を表1に示す。また、元素マッピングの結果、得られた写真を図3(A)、図3(B)、図4(A)および図4(B)に示す。なお、図3(A)、図3(B)は、t1/t2=3、アニール温度を1300℃とした試料(本願発明の実施例の試料)の写真、図4(A)、図4(B)は、t1/t2=3、アニール温度を800℃とした試料(本願発明の比較例の試料)の写真である。
反射電子像(BEI)の測定は、各試料の誘電体層および内部電極層の切断面について、走査電子顕微鏡(SEM:日本電子社製の製品番号JSM−T300)を用いてSEM写真を撮影することにより行った。測定は、EPMA分析と同視野について行った。測定の結果、得られた写真を図3(C)および図4(C)に示す。なお、図3(C)は、t1/t2=3、アニール温度を1300℃とした試料(本願発明の実施例の試料)の写真、図4(C)は、t1/t2=3、アニール温度を800℃とした試料(本願発明の比較例の試料)の写真である。
IR温度依存性(桁落ち)
まず、各コンデンサ試料について、25℃における絶縁抵抗IR25、および150℃における絶縁抵抗IR150を、それぞれ測定した。絶縁抵抗の測定は、絶縁抵抗計(アドバンテスト社製R8340A)を用い、25℃および150℃において、DC7V/μmを60秒間印加した後の絶縁抵抗IR(単位はΩ)を測定した。次いで、絶縁抵抗値IR150およびIR25から下記式(1)で示される桁落ちを算出した。本実施例では、好ましくは、−2.00以上を良好とした。結果を表2に示す。
log(IR150 /IR25) …(1)
平均寿命の測定
t1/t2=3、アニール温度をそれぞれ800℃、1000℃および1300℃、t1/t2=8、アニール温度を1300℃した各コンデンサ試料に対し、200℃で10V/μmの直流電圧の印加状態に保持することにより、平均寿命を測定した。この平均寿命は、10個のコンデンサ試料について行い、平均寿命時間を測定することにより評価した。本実施例においては、印加開始から絶縁抵抗が一桁落ちるまでの時間を寿命と定義した。寿命時間は長いほど好ましく、本実施例においては、10時間以上を良好とした。結果を表3に示す。
Figure 2006073623
Figure 2006073623
評価1
表1に、焼成後の誘電体層2の厚み(t1)と内部電極層3の厚み(t2)との比(t1/t2)をt1/t2=0.1〜9、アニール温度を800〜1300℃とした各試料における、Mg元素およびMn元素を含有する異相の有無を、表2に、各試料のIR温度依存性(桁落ち)の値を示す。
表1より、t1/t2=0.1〜8とし、アニール温度を900〜1300℃とした試料は、誘電体層あるいは内部電極層に、Mg元素およびMn元素を含有する異相が、形成されていることが確認できた。
また、t1/t2=3、アニール温度を1300℃とした試料(本願発明の実施例の試料)のMg元素の元素マッピング結果を表す写真(図3(A))、Mn元素の元素マッピング結果を表す写真(図3(B))、反射電子像(図3(C))より、Mg元素およびMn元素を含有する異相が、誘電体層と内部電極層との境界付近に形成されていることが確認できる。この傾向は、Mg元素およびMn元素を含有する異相が形成されている他の試料についても同様であった。なお、図3(A)〜図3(C)は、互いに同じ視野についての写真であり、また、図3(A)および図3(B)中の白色部分は、それぞれMg元素およびMn元素の偏析を示しており、図3(C)中の黒色部分は、Ni電極を示している。
一方、アニール温度を800℃とした試料においては、図4(A)〜図4(C)に示すように、アニール温度を1300℃とした試料とは異なり、Mg元素およびMn元素を含有する異相が、形成されていないことが確認できる。なお、図4(A)〜図4(C)においても、図4(A)および図4(B)中の白色部分は、それぞれMg元素およびMn元素の偏析を示しており、図4(C)中の黒色部分は、Ni電極を示している。
また、表2より、t1/t2=1〜8とし、アニール温度を900〜1300℃とした試料は、いずれもIR温度依存性(桁落ち)が、−2.00以上となり、IR温度依存性が低いことが確認できた。
一方、t1/t2=0.1とした試料は、誘電体層が薄すぎて、全ての試料がショート不良となった。また、t1/t2=9とした試料は、Mg元素およびMn元素を含有する異相が、形成されず、IR温度依存性(桁落ち)が−2.00より小さな値となり、IR温度依存性に劣る結果となった。
さらに、アニール温度を800℃とした試料は、t1/t2の値に関係なく、Mg元素およびMn元素を含有する異相が、形成されず、IR温度依存性(桁落ち)が−2.00より小さな値となり、IR温度依存性に劣る結果となった。
この結果より、誘電体層あるいは内部電極層に、Mg元素およびMn元素を含有する異相を形成することにより、IR温度依存性の低減が可能であることが確認できた。さらに、Mg元素およびMn元素を含有する異相を形成するためには、焼成後の誘電体層2の厚み(t1)と内部電極層3の厚み(t2)との比(t1/t2)をt1/t2=1〜8、アニール温度を900〜1300℃とすることが好ましいことが確認できた。
Figure 2006073623
評価2
表3に、t1/t2=3、アニール温度をそれぞれ800℃、1000℃および1300℃、t1/t2=8、アニール温度を1300℃した各コンデンサ試料のIR温度依存性、平均寿命および異相の形成量を示す。各試料は、表3に示すように、試料番号3−1〜3−4とした。
なお、異相の形成率は、以下の方法により測定した。
まず、コンデンサ試料を誘電体層に対して垂直な面で3カ所破断した。次いで、この破断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて、倍率5000倍で拡大観察し、SEM像から、Ni電極付近に偏析している異相(偏析相)の割合を面積比率に換算することにより求めた。本実施例では、異相が、Ni電極を完全に覆っている状態を、異相形成率=100%とし、Ni電極が、全く覆われていない状態を、異相形成率=0%と定義した。すなわち、異相形成率が高いほど、電極付近に偏析している異相の量が多いことを意味する。
表3より、t1/t2=3、アニール温度をそれぞれ1000℃および1300℃、t1/t2=8、アニール温度を1300℃とした試料番号3−2〜3−4は、Mg元素およびMn元素を含有する異相が形成され、IR温度依存性および平均寿命が良好であった。特に、試料番号3−2と試料番号3−3とを比較することにより、アニール温度を高くすると、IR温度依存性および平均寿命が改善されることが確認できる。なお、アニール温度が、1300℃を超えると内部電極が酸化してしまうため、アニール温度は1300℃以下とする必要がある。さらに、試料番号3−3と試料番号3−4とを比較することにより、t1/t2の値が大きくなると、平均寿命が長くなる傾向にあること、およびt1/t2の値が小さくなると、IR温度依存性が改善される傾向にあることが確認できる。
これに対して、t1/t2=3、アニール温度800℃とした試料番号3−1は、Mg元素およびMn元素を含有する異相が形成されず、IR温度依存性(桁落ち)が、−2.00より小さな値となり、IR温度依存性に劣る結果となった。さらに、この試料番号3−1は、平均寿命が5時間となり、平均寿命に劣る結果となった。
この結果より、Mg元素およびMn元素を含有する異相を形成することにより、平均寿命特性を向上させることが可能となることが確認できた。
実施例2
内部電極用ペーストに、共材としてAlを、Ni粒子に対して、それぞれ、0重量%、2.5重量%、5重量%、10重量%および20重量%添加したペーストを使用した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料を製造した。なお、本実施例においては、焼成後の誘電体層2の厚み(t1)と内部電極層3の厚み(t2)との比(t1/t2)が、t1/t2=3となるように、グリーンシートおよび焼成前内部電極層を形成し、また、アニール温度は、1000℃とした。
得られた各試料について、実施例1と同様にして、EPMA分析およびSEMによる反射電子像(BEI)の測定を行い、Mg元素およびMn元素を含有する異相の有無の確認、およびIR温度依存性(桁落ち)の評価を行った。さらに、本実施例では、焼成後の内部電極層中におけるAl共材の含有量(Al共材残存量)を、透過型電子顕微鏡を用い、Ni電極の上端から下端までの線分析を行い、その平均値をAl共材の含有量とした。
Figure 2006073623
評価3
表4に、各試料の内部電極用ペーストへのAl共材添加量、焼成後の内部電極中のAl共材残存量、IR温度依存性および平均寿命の結果を示す。表4には、Al共材を添加しなかった試料の測定結果も併せて示した。また、各試料は、表4に示すように、試料番号4−1〜4−5とした。
表4より、内部電極用ペースト中のAl共材の含有量が増加すると、IR温度依存性(桁落ち)および平均寿命が改善される傾向にあり、特に、IR温度依存性の改善効果が大きいことが確認できる。なお、内部電極用ペースト中に、Al共材を含有させることにより、IR温度依存性および平均寿命が改善した理由としては、Al共材が、アニールにより、誘電体層と内部電極層との境界付近に移動し、Mg元素およびMn元素を含有する異相が、この境界付近に形成され易くなったためであると考えられる。なお、内部電極用ペーストに含有させたAl共材の量と比較して、焼成後の内部電極層中に残存するAl共材の量が減少しているのは、Al共材が、誘電体層および内部電極層の境界付近に移動したためであると考えられる。
この結果より、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素を、焼成前内部電極層中に含有させることにより、より効果的にMg元素およびMn元素を含有する異相を形成させることができ、IR温度依存性および平均寿命を改善することができることが確認できた。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。 図2は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの要部断面図である。 図3(A)は本発明の実施例に係る誘電体層および内部電極層のMg元素の元素マッピング結果を表す写真、図3(B)は誘電体層および内部電極層のMn元素の元素マッピング結果を表す写真、図3(C)は誘電体層および内部電極層の反射電子像を表す写真である。 図4(A)は本発明の比較例に係る誘電体層および内部電極層のMg元素の元素マッピング結果を表す写真、図4(B)は誘電体層および内部電極層のMn元素の元素マッピング結果を表す写真、図4(C)は誘電体層および内部電極層の反射電子像を表す写真である。
符号の説明
1… 積層セラミックコンデンサ
10… コンデンサ素子本体
2… 誘電体層
3… 内部電極層
4… 外部電極
5… 異相

Claims (16)

  1. 誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有し、
    前記誘電体層および/または前記内部電極層には、異相が形成してあり、
    前記異相には、Mg元素およびMn元素が含有されていることを特徴とする電子部品。
  2. 前記異相が、前記誘電体層と前記内部電極層との境界付近の少なくとも一部に形成してある請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記内部電極層には、Ni元素が主成分として含有されている請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記内部電極層には、6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、前記内部電極層全体に対して0重量%より多く、2.4重量%以下含有されている請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記陽イオン元素が、Al元素である請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記異相には、さらにNi元素が含有されている請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 前記異相の厚みが、1μm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の電子部品。
  8. 前記誘電体層の厚み(t1)と前記内部電極層の厚み(t2)との比(t1/t2)が、1≦t1/t2≦8である請求項1〜7のいずれかに記載の電子部品。
  9. 誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有する電子部品を製造する方法であって、
    内部電極用ペーストを使用して、焼成後に前記内部電極層を構成することとなる焼成前内部電極層を形成する工程を有し、
    前記内部電極用ペーストには、Ni元素、および6配位時の有効イオン半径が0.065〜0.085nmの範囲にある陽イオン元素が、含有されていることを特徴とする電子部品の製造方法。
  10. 前記陽イオン元素が、Al元素である請求項9に記載の電子部品。
  11. グリーンシート用ペーストを使用して、焼成後に前記誘電体層を構成することとなるグリーンシートを形成する工程をさらに有し、
    前記グリーンシート用ペーストには、Mg元素およびMn元素が含有されている請求項9または10に記載の電子部品の製造方法。
  12. 前記グリーンシートと前記焼成前内部電極層とを交互に積層し、グリーンチップを形成する工程と、
    前記グリーンチップを焼成し、焼結体を得る工程と、
    前記焼結体をアニールする工程とを有し、
    前記アニールする工程のアニール温度を800℃より高く、1300℃以下とする請求項9〜11のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  13. 誘電体層と内部電極層とが交互に積層してある素子本体を有する電子部品を製造する方法であって、
    内部電極用ペーストを使用して、焼成後に前記内部電極層を構成することとなる焼成前内部電極層を形成する工程と、
    グリーンシート用ペーストを使用して、焼成後に前記誘電体層を構成することとなるグリーンシートを形成する工程と、
    前記グリーンシートと、前記焼成前内部電極層とを、交互に積層し、グリーンチップを形成する工程と、
    前記グリーンチップを焼成し、焼結体を得る工程と、
    前記焼結体をアニールする工程とを有し、
    前記グリーンシート用ペーストには、Mg元素およびMn元素が含有してあり、かつ、
    前記アニールする工程のアニール温度を1200〜1300℃とすることを特徴とする電子部品の製造方法。
  14. 前記誘電体層および/または前記内部電極層に、Mg元素およびMn元素を含有する異相を形成させる請求項9〜13のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  15. 前記異相を、前記誘電体層と前記内部電極層との境界付近の少なくとも一部に形成させる請求項14に記載の電子部品。
  16. 前記誘電体層の厚み(t1)と前記内部電極層の厚み(t2)との比(t1/t2)を、1≦t1/t2≦8となるようにする請求項9〜15のいずれかに記載の電子部品の製造方法。

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