JP2013236060A - 積層型電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層セラミックコンデンサのような積層型電子部品において、耐電圧特性、加速寿命、容量などの電気的特性が優秀な電子部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】誘電体層110a、110bと内部電極層120とが交互に積層された構造を有し、内部電極層120は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5モル%以上、20モル%未満のカルシウム(Ca)成分を共材として含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、積層型電子部品及びその製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサ(Multi Layer Ceramic Condenser:MLCC)は、成形された誘電体層のシート上に電導性ペーストをスクリーン、グラビアまたはその他方式で印刷して電極層を形成し、内部電極層を印刷し、該内部電極層の印刷されたシートを積層して製造される。
この時に用いられる電導性ペーストは主として、Ni、Cuなどの金属粉末、セラミック粉末(共材)などの無機物及び分散剤、樹脂、添加剤、溶剤などの有機物からなる。
一般に、内部電極ペーストに用いられるNi、Cuなどの金属粉末は、誘電体層に用いられるセラミック粉末に比べて融点が低く、焼結収縮の開始される温度が低い。そのため、セラミック粉末などを共材として添加し、収縮開始温度を最大限誘電体に近接するように高温に移動させ、内部電極層が焼成される過程で共材として用いられたセラミック粉末は、誘電体層に吸収され、最終的には、誘電特性に寄与するようになり、誘電体層と同じまたは類似の造成で設計される。通常、誘電体層の成分と同じチタン酸バリウム(BaTiO)を共材の主成分として用いており、焼結開始温度をさらに増加させるために各種酸化物系の副成分を用いることもある。
MLCCの製作において、内部電極は次の過程によって焼結される。
(1)800〜1000℃にて金属粉末が収縮しながら共材が抜けるステップ
(2)1000〜1100℃にて誘電体層が収縮しながら内部電極層が接続されるステップ
(3)1100℃以上で誘電体層が緻密になりながら内部電極層が固まるステップ
したがって、焼結温度が高いほど電極切れが増加し、薄層化のために微粒の金属粉末を使うほど電極切れはもっと増加するようになる。
既存の方式では、内部電極層に用いられる金属粉末の大きさに比べて同じまたはより小さいセラミック粉末を共材として用いて、金属粉末間の接触を制限することによって内部電極の収縮開始温度を増加させる。このような方法で、電極の接続性を向上させている。
一般に、共材は、焼成後には誘電体層に吸収され、最終には誘電特性に寄与するようになる。そのため、誘電体層と同じまたは類似の造成で設計される。また、金属粒子間に分布して焼結を制限しなければならないため、一般に、金属粉末より小さい大きさの粒子を使ってチップの焼成温度によってその添加量を調節する。
MLCCでは、内部電極層に添加された共材成分が焼結中に誘電体層へと抜け出て、誘電体の特性に影響を及ぼすようになる。超薄層/超高容量のMLCCほど誘電本の厚さが薄くなり、共材成分が及ぶ影響が大きくなる。
MLCCの高容量/薄層化の趨勢につれ、誘電体層だけでなく内部電極層も益々薄層化され、より薄い内部電極が要求されている実情である。しかし、誘電体の焼成温度が画期的に減少されなかったら、薄層化されるほど、接続性が優秀な内部電彊の形成は難しいという実情である。
したがって、内部電極層内には、該内部電極の焼結収縮を抑制するために共材が添加されるが、薄層化されるほど共材が及ぶ影響は益々大きくなり、電極と誘電体との界面で酸素空孔をたくさん形成する場合に、耐電圧特性、加速寿命、容量などの電気的特性に悪影響を及ぼすようになる。
共材の役目は、焼結開始が始まる温度を最大限遅延させることにある。しかし、内部電極として用いられた金属の焼結が開始されれば、共材は大部分誘電体層へと押し出されるか、または一部は該金属間にトラップ(Trap)されるようになる。誘電体層へと押し出された共材は、誘電体層と反応して焼成が行われる。
日本特開1996−241828号公報 日本特開2007−258476号公報
したがって、内部電極層20a、20bに近い誘電体層10の界面では、共材成分が多い影響を及ぼす層(以下、「共材影響層30a、30b」と称す)が形成される。超高容量/薄層のMLCCほど、該界面層の分率が増加されるようになる。
共材の場合には、内部電極に用いられるNiより小さい大きさのチタン酸バリウム(BaTiO、BT)を主成分として使うが、誘電体層に適用されるBT粉末に比べて大きさが小さく決定性が落ちる。また、焼成時に誘電体と電極との界面は、バインダ除去のための通路として作用するため、相対的に還元雰囲気が作用される。したがって、共材が影響を与える層は、相対的に酸素空孔の濃度が高くなって、耐電圧特性及び信頼性、容量特性を減少させるようになる。
本発明の目的は、MLCCのような積層型電子部品用内部電極層に添加される共材にCa成分を添加し、酸素空孔の発生を最大限抑制し、耐電圧特性、加速寿命、容量などの電気的特性が優秀な積層型電子部品を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、内部電極層に添加される共材にCa成分を添加し、該内部電極層と誘電体層との界面で共材影響層が生成される場合、該共材影響層での酸素空孔の生成を抑制することができる、積層型電子部品を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記積層型電子部品の製造方法を提供することにある。
本発明の一実施形態による積層型電子部品は、誘電体層と内部電極層とが交互に積層された構造の積層型電子部品であって、前記内部電極層は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5〜20モル%未満のカルシウム(Ca)成分から成る共材を含むことを特徴とする。
前記共材の含量は、前記金属粉末の重量に対して0.5〜20重量%未満であることが望ましい。
本発明の一実施形態によれば、前記Ca成分は、CaCOまたはBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれることが望ましい。
前記Ba−Ca−Si(BCS)は、Ba 20〜25mol%、Ca 19〜24.5mol%及びSi 50〜60mol%で構成されることができる。
前記カルシウム(Ca)成分がBCS形態で含まれる場合、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対するカルシウム(Ca)成分は、4.5モル%未満で含まれることが望ましい。
前記内部金属層の金属粉末は、ニッケルまたは銅が望ましく適用されることができる。
本発明の一実施形態によれば、前記誘電体層の厚さは、0.1〜0.5μmであることが望ましい。
また、本発明の一実施形態による積層型電子部品は、誘電体層と内部電極層とが交互に積層された構造の積層型電子部品であって、前記内部電極層は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5〜20モル%未満のカルシウム(Ca)成分から成る共材を含み、前記誘電体層と前記内部電極層とが交互に積層された積層体を焼結させた後、前記内部電極層に含まれる共材の移動によって前記誘電体層と前記内部電極層との間に共材影響層が生成される場合、該共材影響層での酸素空孔の生成を抑制することを特徴とする。
前記共材として含まれたカルシウム(Ca)成分は、金属粉末と反応しないことが望ましい。
前記金属粉末は、ニッケル(Ni)または鋼(Cu)であってもよい。
また、本発明の他の実施形態による積層型電子部品は、誘電体層になるグリーンシートを形成する工程と、前記グリーンシート上に内部電極層を形成する工程と、前記内部電極層が形成されたグリーンシートを積層する工程と、前記積層されたシートを焼成する工程とを経って製造され、前記内部電極層は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5〜20モル%未満のカルシウム(Ca)成分から成る共材を含むことを特徴とする。
前記共材の含量は、前記金属粉末の重量に対して0.5〜20重量%未満であることが望ましい。
前記Ca成分は、CaCOまたはBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれることが望ましい。
本発明によれば、積層セラミックコンデンサ(MLCC)のような積層型電子部品の製造に使われ、内部電極の収縮を最大限高温まで抑制し、MLCCの特性を向上させるためのCa共材を用いる内部電極を提供することができる。
また、本発明によれば、内部電極層に共材としてCa成分を添加し、該内部電極層に含まれた共材成分が誘電体層へと抜け出て生成される、該内部電極層と該誘電体層との界面における共材影響層での酸素空孔の生成を最小化させ、優秀な電気的特性及び電極接続性を具現することができる積層型電子部品を提供することができる。
MLCCにおいて、内部電極層の共材が及ぶ影響を説明する模式図である。 MLCCにおいて、一般的な共材の役目を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施の形態は図面を参考にして詳細に説明する。次に示される各実施の形態は当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されることができるようにするために例として挙げられるものである。従って、本発明は以下示している各実施の形態に限定されることなく他の形態で具体化されることができる。そして、図面において、装置の大きさ及び厚さなどは便宜上誇張して表現されることができる。明細書全体に渡って同一の参照符号は同一の構成要素を示している。
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
本発明は、内部電極層に含まれた共材成分が誘電体層へと抜け出て生成される界面で酸素空孔の発生を最小化すると共に、優秀な電気的特性及び電極接続性を具現することができる、積層型電子部品及びその製造方法に関する。
図2は、積層型電子部品であるMLCCの製作において一般的な共材の役目を示す。同図を参照して、誘電体層110a、110b間に内部電極層120が形成された誘電体シートを焼結させれば、前記内部電極層120に含まれた共材121が内部電極層120の金属粉末として用いられたニッケル金属122の収縮開始を抑制して、共材の役目を遂行する。
続いて、700〜900℃にて、前記金属ニッケル粉末122の収縮が開始されながら、前記金属ニッケル粉末122のネッキング(necking)が開始され、金属ニッケル粉末122同土、また共材121同士固まる状態を経る。
続いて、最後に、900℃以上では、共材121が前記内部電極層120から抜け出て誘電体層110a、110bへ移動して吸収されるか、または別途の共材影響層130が生成されたりする。前記誘電体層110a、110bは、焼結が開始され、内部電極層120から流入された共材と反応するようになる。よって、共材の造成が誘電体層の特性に影響を与えるようになる。
本発明の一実施形態による積層型電子部品は、誘電体層と、金属粉末及び共材を有する内部電極層とを含み、前記共材は、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対してCa成分を0.5〜20モル%未満で含むことを特徴とする。
本発明の明細書全般に亘って用いられる「共材」は、前記内部電極層に金属粉末とともに使われ、該金属粉末の焼成温度を遅延させる役目をする材料を意味する。
本発明は、誘電体層と内部電極層とが交互に積層された構造の積層型電子部品であって、内部電極層に含まれる共材としてCa成分を含む。
前記内部電極層は、内部電極を形成する金属粉末と該金属粉末の焼結性を調節するための共材とから構成され、前記内部金属層の金属粉末は、ニッケルまたは銅が望ましく適用されることができ、特にニッケルが望ましく使われることができる。
また、前記共材は、前記誘電体層の母材として用いられるチタン酸バリウムと同じ材料を主成分にし、ここにCa成分を副成分にする。
本発明による前記共材の含量は、前記金属粉末の重量に対して0.5〜20重量%であることが望ましい。前記共材の含量が0.5重量%未満の場合、電極の収縮制御が難しく、電極接続性が減少するという問題がある。また、20重量%以上の場合、共材が占める分率が大きく、内部電極層から抜ける共材量が多くなり、最終焼成後に電極接続性が低下して、電気的特性を満足させることができなくなる。
また、本発明による内部電極層に共材の副成分といて用いられたCa成分の添加量は、共材主成分であるチタン酸バリウム(BT)100モル%に対して0.5〜20mol%未満で含まれることが望ましい。前記共材副成分であるCa成分の添加量がチタン酸バリウム100モル%に対して0.5モル%未満の場合、加速寿命など信頼性が低下するという問題がある。また、20モル%以上に過添加されれば、全体的な分散性を低下させ、信頼性がむしろ劣化されてしまう。
本発明の一実施形態によれば、前記母材の副成分として用いられるCa成分は、CaCOまたはBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれることが望ましい。もし、Ca成分としてCaO形態で添加される場合、分散過程中に相安定性の確保に脆弱な短所がある。そのため、相対的に分散性が良好なCaCOまたはBa−Ca−Si(BCS、混合後、熱処理したか焼き相の形態)形態で添加されることが有利である。
また、前記Ca成分がBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれる場合、前記Ba−Ca−Si(BCS)は、Ba 20〜25mol%、Ca 19〜24.5mol%及びSiO 50〜60mol%で構成されるのが安定な相を合成することができる上から望ましい。
本発明の一実施形態によれば、前記カルシウム(Ca)成分がBCS形態で含まれる場合、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対するカルシウム(Ca)成分は、4.5モル%未満で含まれることが望ましい。前記カルシウム成分が4.5モル%以上に含まれる場合、BCSに含まれるSiOの含量も共に増加して焼成を促進させ、電極接続性が大きく低下し、電気的特性、信頼性に全て悪影響を及ぼすようになるので、望ましくない。
また、本発明の共材の副成分として、Ca以外の他の金属、例えば、Mgなどを用いる場合、金属粉末として用いられたNiと反応がよく起き、Ni−Mg−O化合物を形成しやすいため望ましくない。Caの場合には、Niと化合物を形成しにくいため、共材影響層での酸素空孔の発生を制御することができるという効果が奏し、望ましく使われることができる。
本発明の積層型部品は、誘電体層として通常用いられる各種添加剤が添加されたチタン酸バリウム母材を用いて形成されてもよく、該誘電体層の厚さは、0.3〜1.2μmであることが望ましい。
また、本発明の他の一実施形態による積層型電子部品は、誘電体層と、金属粉末及び共材を含む内部電極層とを含み、前記内部電極層の共材は、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対してCa成分を0.5〜20モル%未満で含み、前記誘電体層と前記内部電極層との界面に前記内部電極層の共材が移動して共材影響層が形成される場合、該共材影響層での酸素空孔(oxygen vacancy)の生成を抑制することができるという特徴を有する。
本発明で用いられる「酸素空孔」という用語は、酸化物において酸素がなければならないところに酸素が抜けて生じた空きを意味する。例えば、BaTiOに添加剤(例えば、共材)を混合すると、焼成雰囲気(還元)などによってBaTiO(ABO構造)でA、Bサイトに添加剤が存在することがあり、脱バインダなどによってカーボンがCO形態で蒸発して、酸素がなければならないところが空きになる。すなわち、Oは、−2価のチャージ(charge)を帯びるが、酸素がなければならないところが空きになると、+2価のチャージ(charge)を有する酸素空孔が発生する。印加された電界によって酸素空孔が移動すると、信頼性が落ち、酸素空孔が多いほど、また温度及び電圧が高いほど、移動速度及び移動量が増加して信頼性をもっと悪化させる。
本発明では、金属粉末及び共材を含む内部電極層において、該共材の副成分としてCa成分を含み、内部電極層と誘電体層との界面で生成された共材影響層において前述のような酸素空孔の発生を効果よく制御することができる。また、前記内部電極層に含まれたCa成分が前記内部電極として用いられたニッケル金属と易しく応じないため、酸素空孔の発生を最小化することができる。
また、本発明のさらに他の実施形態による積層型電子部品の製造方法は、誘電体層になるグリーンシートを形成する工程と、前記グリーンシート上に内部電極層を形成する工程と、前記内部電極層が形成されたグリーンシートを積層する工程と、前記積層されたシートを焼成する工程とを含む。前記内部電極層は、金属粉末及び共材を含み、該共材は、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対してCa成分を0.5〜20モル%未満で含むことを特徴とする。
本発明による積層型電子部品を製造する第1のステップは、誘電体層になるグリーンシートを形成する工程である。このグリーンシートは、通常の積層型電子部品に用いられる誘電体組成物を適切な方法で塗布して製造されてもよく、これに限定するものではない。
前記誘電体層になるグリーンシートは、0.3〜1.2μmの厚さで形成されてもよく、これに限定するものではない。
また、第2のステップは、前記グリーンシート上に内部電極層を形成する工程である。この内部電極層は、金属粉末及び共材を含み、該共材は、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対してCa成分を0.5〜20モル%未満で含む構成から成る。
同様に、前記グリーンシート上に内部電極層を形成する方法は、これに限定するものではなく、通常の積層型電子部品で用いられる方法ならいずれも可能である。本発明による内部電極層は、0.3〜1.0μmの厚さで形成されてもよく、これに限定するものではない。
第3のステップは、前記内部電極層の形成されたグリーンシートを積層する工程である。所定の目的に応じるため、前記内部電極層の形成されたグリーンシートを積層しってもよい。
最後のステップは、前記積層されたシートを焼成する工程である。焼成温度によって内部電極層と誘電体層とが焼成されるが、通常、内部電極層を構成する金属粉末が焼成されながら収縮が発生する。この時、該内部電極層に含まれた金属粉末のネッキングが始まり、共材の副成分であるCa成分と前記金属粉末とが互いに固まるようになる。また、温度が上昇して誘電体層の焼成が始まって、前記Ca成分は、内部電極層から押し出て誘電体層へと移動する。このCa成分は、誘電体層で全て吸収されたり、該内部電極層と該誘電体層との界面に共材影響層を形成したりする。
本発明によれば、共材にCa成分を含めることによって共材影響層での酸素空孔の形成を抑制することができるため、耐電圧特性、信頼性、容量などが低下するという問題を解決することができる。
前記Ca共材の含量は、前記金属粉末の重量に対して0.5〜20重量%未満であることが望ましく、前記Ca成分は、CaCOまたはBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれることが望ましい。
<実施例>
下記表1の造成及び含量を変化させながら、積層型電子部品を製造した。内部電極層の金属粉末には、ニッケル金属を使った。共材は、チタン酸バリウムを主成分とし、Ca成分を副成分として含んで、超高容量MLCC(誘電体厚さ0.5μm以下、内部電極0.6μm)を製造した。
また、前記製造された超高容量MLCCの加速寿命は、高温、高圧でのIRR値のDROP挙動で比較した。電気的特性には、容量及びDF(Dissipation factor:誘電損失)を測定した。その結果は、表1のようである。
Figure 2013236060
注1)*は、本発明の範囲外
注2)×:不良(NGまたは特性低下)、○:良好、◎:非常に良好
注3)BCS:BaO 20〜25mol%、CaO 19〜24.5mol%、SiO50〜60mol%で構成される
表1から分かるように、共材の総添加量が金属粉末であるニッケル重量に対して20重量%以上であると、共材の占める分率が大きく、内部電極層から抜け出る共材量が多くなり、最終焼成後に電極接続性が低下して、電気的特性が落ちることが認められる。
また、共材の副成分として用いられたCa成分の添加量が、共材主成分であるチタン酸バリウム(BT)に対して20mol%以上に過添加されると、全体的な分散性を低下させ、信頼性がむしろ落ちることが認められる。
また、か焼されたBCS形態でCaを添加する場合、分散性の低下による信頼性の低下は発生しないが、Ca添加量が4.5mol以上添加される場合、SiOの添加量が共に大きく増加されるため、焼成を促進させて電極接続性が大きく低下し、電気的特性、信頼性に全て悪影響を及ぼすようになり、望ましくない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。前述の実施形態では、特定化合物を用いて例示したが、これらの均等物を使った場合においても同じまたは類似の効果を発揮することができることは、当業者に自明である。本発明の範囲は、前記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
20a、20b、120 内部電極層
10、110a、110b 誘電体層
30a、30b 共材影響層
122 金属粉末(Ni)
121共材

Claims (14)

  1. 誘電体層と内部電極層とが交互に積層された構造の積層型電子部品であって、
    前記内部電極層は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5〜20モル%未満のカルシウム(Ca)成分を共材として含むことを特徴とする積層型電子部品。
  2. 前記共材の含量は、前記金属粉末の重量に対して0.5〜20重量%未満である請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 前記カルシウム(Ca)成分は、CaCOまたはBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれる請求項1に記載の積層型電子部品。
  4. 前記Ba−Ca−Si(BCS)は、Ba 20〜25mol%、Ca 19〜24.5mol%及びSi 50〜60mol%で構成される請求項3に記載の積層型電子部品。
  5. 前記カルシウム(Ca)成分がBCS形態で含まれる場合、前記カルシウム(Ca)成分は、チタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して4.5モル%未満で含まれる請求項3または4に記載の積層型電子部品。
  6. 前記内部金属層の金属粉末は、ニッケル(Ni)または銅(Cu)である請求項1から5の何れか1項に記載の積層型電子部品。
  7. 前記誘電体層の厚さは、0.3〜1.2μmである請求項1から6の何れか1項に記載の積層型電子部品。
  8. 前記内部電極層の厚さは、0.3〜1.0μmである請求項1から7の何れか1項に記載の積層型電子部品。
  9. 誘電体層と内部電極層とが交互に積層された構造の積層型電子部品であって、
    前記内部電極層は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5〜20モル%未満のカルシウム(Ca)成分から成る共材を含み、
    前記誘電体層と前記内部電極層とが交互に積層された積層体を焼結させた後、前記内部電極層に含まれる共材の移動によって前記誘電体層と前記内部電極層との間に共材影響層が生成される場合、該共材影響層での酸素空孔の生成を抑制することを特徴とする積層型電子部品。
  10. 前記共材として含まれたカルシウム(Ca)成分は、前記内部電極層の金属粉末と反応しない請求項9に記載の積層型電子部品。
  11. 前記金属粉末は、ニッケル(Ni)または銅(Cu)である請求項10に記載の積層型電子部品。
  12. 誘電体層になるグリーンシートを形成する工程と、
    前記グリーンシート上に内部電極層を形成する工程と、
    前記内部電極層が形成されたグリーンシートを積層する工程と、
    前記積層されたシートを焼成する工程とを含み、
    前記内部電極層は、金属粉末及びチタン酸バリウム(BT)母材100モル%に対して0.5〜20モル%未満のカルシウム(Ca)成分から成る共材を含むことを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
  13. 前記共材の含量は、前記金属粉末の重量に対して0.5〜20重量%未満である請求項12に記載の積層型電子部品の製造方法。
  14. 前記Ca成分は、CaCOまたはBa−Ca−Si(BCS)の形態で含まれる請求項12または13に記載の積層型電子部品の製造方法。
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