JP2006036884A - シール材、その製造方法および処理剤 - Google Patents

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Yoshiko Akamatsu
淑子 赤松
Takatsune Tsutsui
隆経 筒井
Ichinosuke Maeda
一之助 前田
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Abstract

【課題】 耐プラズマ性と非粘着性とを兼ね備え、しかも、プラズマ環境下でもウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすことのないシール材を提供する。
【解決手段】 シール材は、シール材としてのゴム成形体の表面がパーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物で処理されてなり、かつ、処理されたゴム成形体の表面には、シロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体の製造プロセス等で好適に用いられるシール材と、該シール材の製造方法と、該シール材の製造に用いる処理剤とに関する。
半導体の製造に用いる装置や各種ラインにおいては、薬液やガスの外部への漏れを防いだり、装置内の真空度を保つ目的で、シール材が使用されている。これらのシール材は、薬液やガスに対する耐性や耐熱性を有するものでなければならず、従来から、一般に耐熱性や耐薬品性等に優れた弾性体として知られているFKM(フロロエラストマー)のようなフッ素系エラストマーがシール材の材料として汎用されていた。
ところで、半導体の製造に用いる装置のなかでも、例えば、気相中でプラズマによるエッチングを行うドライエッチング装置や、気相中で薄膜を形成するプラズマCVD装置等に用いるシール材には、さらに、プラズマによる劣化に対する耐性(耐プラズマ性)が要求される。プラズマによる劣化が生じると、シール性能が低下し、その結果、リークトラブルが起こったり、補強のために配合された充填材が露出してパーティクルが発生しやすくなり得られる半導体製品が汚染されてしまったりするからである。他方、例えば各種装置の出入口に設置されるゲート弁などの可動部に用いるシール材においては、長期間にわたり使用した場合にも相手部材に固着しない性質(非粘着性)が要求される。シール材が相手部材に固着してしまうと、ゲート弁などの開閉に支障をきたしたり、ウェーハ処理を連続して行えない(装置稼働率の低下)などの問題が発生するからである。したがって、半導体製造プロセスにおいて用いるシール材は、耐プラズマ性および非粘着性をも兼ね備えたものであることが望まれていた。
しかし、前記FKMは、結合エネルギーの低い「炭素−水素」結合を含むため、プラズマにより高分子分子鎖が切断されて劣化が生じやすく、充分な耐プラズマ性を確保できないという欠点があった。また、非粘着性についても、FKMのようなフッ素系エラストマーからなるシール材は、一般に、長期間にわたり使用した場合(とりわけ、高温下で使用した場合)、内部から低分子量有機物が流出しやすく、該低分子量有機物が相手部材との固着を招きやすいことが知られている。なお、「炭素−水素」結合を主鎖に含有しないフッ素系エラストマーとしてFFKM(パーフルオロエラストマー)が知られており、これは、良好な耐プラズマ性を発現しうるものであるが、ポリマー自体が非常に高コストであるため汎用性に欠けるとともに、一般に、主鎖が比較的剛直で加工が困難であったり、圧縮永久歪が大きくなる傾向があるといった欠点があり、しかも、非粘着性についてはFKMと同様に期待できないものであった。
そこで、耐プラズマ性と非粘着性とを兼ね備えたシール材を得るべく、ゴム成形体に耐プラズマ性と非粘着性とを同時に付与する方法として、シリコーンによる表面処理が検討されており、例えば、フッ素ゴム成形体に水酸基変性シリコーンを接触させ、接触後のフッ素ゴム成形体を加熱して水酸基変性シリコーンからなる表面層を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−220486号公報
しかしながら、前記特許公報1においてフッ素ゴム成形体の表面層を形成するために用いられているシリコーンは、シロキサン結合を主骨格とするものであるので、前記特許公報1で開示されている方法によって得られたシール材の表面には、シロキサン結合が非常に多く存在することになる。そのため、前記特許公報1で開示されている方法によって得られたシール材を半導体の製造プロセスに使用すると、シール材表面に存在するシロキサン結合がプラズマにより徐々に切断されて、装置等の系内にシロキサン結合を有する物質(シロキサンガス等)が放出されることになり、この系内に放出された物質が、ウェーハを汚染するなど半導体の製造に悪影響を及ぼし、得られる半導体製品の不良率を上昇させる原因になる、といった問題が生じていた。近年、半導体製造においてはより一層パターンの微細化が進むなか、このウェーハ汚染等の問題を回避することは極めて重要になっており、しかも、耐プラズマ性と非粘着性に関しても、前記特許文献1で開示されている方法で得られるシール材で発現しうるレベルよりもさらなる向上が求められている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、耐プラズマ性と非粘着性とを兼ね備え、しかも、プラズマ環境下でもウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすことのないシール材と、該シール材の製造方法と、該シール材の製造に用いる処理剤とを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、シール材としてのゴム成形体の表面を特定の処理剤で処理することが、前記課題を一挙に解決するのに有効であることを見出した。詳しくは、前記処理剤の主成分となる化合物として、パーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有する化合物を選択することにより、前記特定の処理剤をゴム成形体に接触させて加熱することで、処理剤中の前記化合物が高分子化してゴム成形体の表面に該高分子化した化合物が存在することとなり、その結果、優れた非粘着性を発現させることができるとともに、前記処理剤の主成分となる前記化合物の骨格は「炭素−水素」結合を有さないパーフルオロポリエーテル骨格であるので優れた耐プラズマ性をも発揮させることができるのである。さらに、前記処理剤の大部分を占める前記化合物がシロキサン結合(Si−O)を有しないものであり、該処理剤は、特定の条件で塗膜化したときに該塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもその量が特定量以下となるものであることにより、得られるシール材の表面にシロキサン結合が存在することなくプラズマ環境下でもウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼす原因となるシロキサン結合を有する物質の発生を回避することができるか、あるいは、シール材の表面にシロキサン結合が存在する場合であっても、その量がシロキサン結合を有する物質を発生させたとしてもウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼさない程度となるようにすることができるのである。本発明は、これらの知見により完成した。
すなわち、本発明にかかるシール材は、シール材としてのゴム成形体の表面がパーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物で処理されてなり、かつ、処理されたゴム成形体の表面には、シロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である。
本発明にかかるシール材の製造方法は、ゴム成形体の表面に下記の処理剤を接触させて加熱することにより、前記ゴム成形体の表面を処理するものである。
処理剤:パーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物を必須成分とし、かつ、シート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより該処理剤からなる塗膜を形成したときに、該塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、処理剤。
本発明にかかる処理剤は、ゴム成形体の表面を処理するための表面処理剤であって、パーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物を必須成分とし、かつ、シート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより該処理剤からなる塗膜を形成したときに、該塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、ことを特徴とする。
本発明によれば、耐プラズマ性と非粘着性とを兼ね備え、しかも、プラズマ環境下でもウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすことのないシール材を提供することができる。このようなシール材は、半導体製造プロセスにおいて好適に用いることができる。また、本発明によれば、シール材として既存のあらゆるゴム成形体の中から用途に応じて安価なゴム成形体を選択し、その耐プラズマ性と非粘着性を改良することができるので、コスト的にも非常に有利である。
以下、本発明にかかるシール材、シール材の製造方法および処理剤について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。以下では、まず、処理剤について説明し、次いで、シール材およびその製造方法について説明する。
〔処理剤〕
本発明の処理剤は、ゴム成形体の表面を処理するための表面処理剤であって、後述する本発明のシール材の製造に用いられるものである。
本発明の処理剤は、パーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合は有しない化合物(以下、「特定化合物X」と称することもある)を必須成分とする。
前記自己架橋性官能基としては、例えば、アルケニル基、カルボキシル基、水酸基、エステル基、イソシアネート基、ヒドロシリル基、アミノ基、エポキシ基、ハロゲン基、チオール基等が挙げられる。これら自己架橋性官能基は、化合物1分子中に1個以上有していればよいが、好ましくは2個以上有していることが望ましい。また、化合物1分子中に2個以上の自己架橋性官能基を有する場合、それらは同種の官能基であってもよいし、異なる種類の官能基であってもよい。自己架橋性官能基が存在することにより、本発明の処理剤を加熱することで特定化合物Xを高分子化させることができる。
前記パーフルオロポリエーテル骨格は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するものであればよい。パーフルオロポリエーテル骨格が存在することにより、本発明の処理剤は比較的分子運動の自由度が高いエーテル結合を含有することとなり、加熱して特定化合物Xを高分子化させたときにゴム成形体への追随性を保持させることができる。そして、その結果、シール材が圧縮されても表面に微小クラックが発生してシール性能が低下するのを回避することができるのである。
−C2n−O− (1)
(式(1)中、nは1または2である。)
前記特定化合物Xは、シロキサン結合(Si−O)を有しないものでなければならない。特定化合物Xは本発明の処理剤の大部分を占める主成分になるものであるため、特定化合物Xがシロキサン結合を有するものであると、本発明の処理剤で処理されたゴム成形体の表面にシロキサン結合が非常に多く存在することとなり、プラズマ環境下でウェーハ汚染の原因となるシロキサン結合を有する物質を発生することになるからである。
前記特定化合物Xとしては、例えば、四フッ化エチルエーテル重合体、六フッ化プロピルエーテル重合体、またはこれらの共重合体の末端もしくは側鎖に前記自己架橋性官能基が導入されたもの等が挙げられる。また、前記自己架橋性官能基以外の官能基をも導入されたものであってもよい。前記特定化合物Xは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記特定化合物Xとしては、例えば、下記式(2)および下記式(3)で示される化合物等が好ましく挙げられる。
X−(−CF(CF)−CF−O−)−X (2)
(式(2)中、mは、1≦m≦200を満足する整数であり、Xは、自己架橋性官能基である。)
X−CF−(−O−C−)−(−O−CF−)−O−CF−X (3)
(式(3)中、pおよびqは、2≦(p+q)≦200を満足する整数であり、Xは、自己架橋性官能基である。)
本発明の処理剤に占める前記特定化合物Xの含有割合は、特に制限されないが、処理剤中0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜20重量%であることがより好ましい。前記特定化合物Xの含有割合が0.1重量%未満であると、加熱によりゴム成形体の表面に存在することとなる特定化合物Xの高分子化物が少なくなり、耐プラズマ性や非粘着性が不充分となるおそれがあり、一方、50重量%を超えると、ゴム成形体の表面に処理剤を均一に付着させることが難しくなる傾向があり、得られるシール材の表面に凹凸ができシール性能が低下する恐れがある。
本発明の処理剤は、前記特定化合物Xが有する自己架橋性官能基の種類によっては、該自己架橋性官能基間に化学結合を生成させる反応を活性化するための触媒を含むことが好ましい。
前記触媒としては、前記特定化合物Xが有する自己架橋性官能基の種類に応じて、例えば、従来公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等の重合開始剤や、金属系触媒(例えば、白金触媒など)、酸触媒、塩基性触媒、金属酸化物、過酸化物等から適宜選択すればよく、特に限定されない。例えば、前記特定化合物Xがアルケニル基を有するものである場合には、各種触媒(例えば、白金触媒など)、各種重合開始剤、過酸化物が好ましい。前記特定化合物Xがヒドロシリル基を有するものである場合には、白金触媒が好ましい。前記特定化合物Xがエステル基を有するものである場合(この場合、2種類以上の特定化合物Xを混合する必要がある)には、塩基性触媒が好ましい。前記特定化合物Xがカルボキシル基を有するものである場合や、前記特定化合物Xが水酸基を有するものである場合や、前記特定化合物Xがアミノ基を有するものである場合や、前記特定化合物Xがチオール基を有するものである場合には、酸触媒が好ましい。前記特定化合物Xがハロゲン基を有するものである場合には、金属酸化物、塩基性触媒が好ましい。なお、前記特定化合物Xがイソシアネート基を有するものである場合や、前記特定化合物Xがエポキシ基を有するものである場合には、触媒を用いずとも良好な反応性で化学結合を生成させうるので、触媒を含まないこと(無触媒)が好ましい。前記触媒は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の処理剤が前記触媒を含有する場合、その含有割合は、触媒の能力などによって適宜設定すればよく、特に制限されないが、前記触媒の含有割合が多すぎると、触媒がパーティクルの発生原因となる恐れがあるので、触媒としての機能を充分に発揮させうる範囲内でできる限り少なくすることが望ましい。一般には、前記特定化合物Xに対して0.01〜50重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%であることがより好ましいのであるが、例えば、白金触媒の場合には、さらに少量(具体的には、前記特定化合物Xに対して1〜100ppm)とすることが好ましい。
本発明の処理剤は、希釈溶媒をも含有することが好ましい。該希釈溶媒は、処理剤を後述する粘度範囲の溶液状にするためのものである。
前記希釈溶媒としては、前記特定化合物Xや前記触媒など処理剤中の他の成分に対して溶解性もしくは相溶性を有するものであれば、特に制限されないが、例えば、パーフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル、メタキシレンヘキサフロライド等のフッ素系溶媒が好ましく挙げられる。なお、前記希釈溶媒は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の処理剤が前記希釈溶媒を含有する場合、その含有割合は、その他の成分に応じて所望の粘度となるよう適宜設定すればよく、特に制限されないが、一般には、処理剤中50〜99.9重量%であることが好ましく、80〜99重量%であることがより好ましい。前記希釈溶媒の含有割合が少なすぎると、ゴム成形体の表面に処理剤を均一に付着させることが難しくなる傾向があり、得られるシール材の表面に凹凸ができシール性能が低下する恐れがあり、一方、前記希釈溶媒の含有割合が多すぎると、加熱によりゴム成形体の表面に存在することとなる特定化合物Xの高分子化物が少なくなり、耐プラズマ性や非粘着性が不充分となる恐れがある。
本発明の処理剤は、さらに、必要に応じて、例えば、架橋補助剤、架橋鎖延長剤等の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有するものであってもよい。これら成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の処理剤は、シート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより該処理剤からなる塗膜を形成したときに、該塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記特定化合物X由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、ものであることが重要である。前述のように塗膜化したときに該塗膜に存在するシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記範囲を超えるような処理剤であると、処理されたゴム成形体の表面にシロキサン結合が多く存在することになり、プラズマ環境下で、ウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすだけの量のシロキサン結合を有する物質を発生させることになるのであるが、前記シロキサン結合(Si−O)の状態比率が前述した範囲内であると、プラズマ環境下でシロキサン結合を有する物質を発生させたとしても、ウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすことはなく、半導体製造プロセスにおいて好適に用いることができるのである。詳しくは、本発明の処理剤を構成する成分のうち、前述のようにして得られた塗膜中に残存することとなる成分の大部分は、シロキサン結合(Si−O)を有さない前記特定化合物Xに由来するものである。したがって、前述のようにして得られた塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在することとなるのは、本発明の処理剤が前記特定化合物X以外にシロキサン結合を有する成分を含有してなる場合であるが、その場合には、シロキサン結合を有する成分の含有量を、前述のようにして形成した塗膜におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記範囲になる程度にとどめることが重要になるのである。前記シロキサン結合を有する成分としては、具体的には、シリコーンゴム、シリコーンオイル、架橋鎖延長剤として用いられる含フッ素シロキサン等の有機シリコーン等が挙げられる。
前述のようにして得られた塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在する場合、該塗膜におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記特定化合物X由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、とは、詳しくは次の通りである。すなわち、特定化合物X由来の元素を含む結合(特定化合物Xに由来する元素と特定化合物X以外の成分に由来する元素との結合も含めるものとする)は通常複数存在するが、それら各結合の状態比率をp%、q%、r%・・・とし、シロキサン結合(Si−O)の状態比率をn%としたときに、〔n/(p+q+r+・・・)〕×100、で求められる値が1%以下になる、ということである。なお、前記シロキサン結合(Si−O)の状態比率等は、前述のようにして得られた塗膜を、例えば、実施例で後述するようにX線電子分光分析(ESCA)することにより測定することができる。
本発明の処理剤の粘度は、1.3〜2.0mPa・sであることが好ましい。処理剤の粘度が1.3mPa・s未満である場合、必然的に処理剤中の前記特定化合物Xの含有量が低くなるので、ゴム成形体の表面に処理剤を接触させた際にゴム成形体の表面に付着する前記特定化合物Xの量が少なくなり、その結果、充分な耐プラズマ性および非粘着性が得られない恐れがある。一方、処理剤の粘度が2.0mPa・sを超える場合、ゴム成形体の表面に処理剤を接触させた際にゴム成形体の表面に付着する前記特定化合物Xの量が多くなりすぎるため、加熱により特定化合物Xの自己架橋性官能基を反応させる際に熱が伝わりにくく反応が不充分となり、その結果、得られるシール材の表面に未反応で低分子量のままの処理剤が多く残存することになり、ベタつきが発生して非粘着性が低下する恐れがある。さらに、処理剤の粘度が高すぎると、ゴム成形体の表面に処理剤を接触させることによりゴム成形体の表面に前記特定化合物Xを付着させる際に、均一に付着することが難しくなる傾向があり、得られるシール材の表面に凹凸ができシール性能が低下する恐れもある。
本発明の処理剤を得る際には、前記特定化合物Xもしくは前記特定化合物Xと前述した成分とを含む組成物として、種々の市販品を利用することができる。ただし、押出し成形を目的として市販されているものは、成形後の物性を保つために通常シリカ等の無機充填剤があらかじめ配合されており、該充填剤が半導体製造プロセスにおいてパーティクルとなるおそれがあるので、本発明には適さない。本発明の処理剤に好ましく利用できる市販品としては、例えば、信越化学工業(株)製「SIFEL 604」、「SIFEL 603」、「SIFEL 620」、「SIFEL 640」、「SIFEL 8070A/B」;日本ソルベイ(株)製「GALDEN MONO ACID」、「FOMBLIN Z DIAC」、「FOMBLIN Z DOL」、「FOMBLIN Z DOL TX」、「FOMBLIN Z DEAL」、「FOMBLIN Z AMIDE」、「FOMBLIN AM 2001」、「M224 I」等が挙げられる。さらに、これらの中でも、常温で液状である、信越化学工業(株)製「SIFEL 8070A/B」;日本ソルベイ(株)製「GALDEN MONO ACID」、「FOMBLIN Z DIAC」、「FOMBLIN Z DOL」、「FOMBLIN Z DOL TX」、「FOMBLIN Z DEAL」、「FOMBLIN Z AMIDE」、「FOMBLIN AM 2001」、「M224 I」等が特に好ましい。
〔シール材〕
本発明のシール材は、シール材としてのゴム成形体の表面が前述した特定化合物Xで処理されてなるものである。ここで、ゴム成形体の表面が特定化合物Xで処理されてなるとは、ゴム成形体の表面において前記特定化合物Xが有する自己架橋性官能基間に化学結合が生成することによって、ゴム成形体表面の少なくとも一部が高分子化した特定化合物Xで被覆されていたり、ゴム成形体表面の少なくとも一部に高分子化した特定化合物Xが付着していたり、ゴム成形体表面の表面もしくは表面近傍の内部が前記特定化合物Xによって変質や変性されていたりなどすることを言うが、特に、本発明のシール材における好ましい態様は、ゴム成形体表面の全てが高分子化した特定化合物Xで被覆されていることである。ゴム成形体の表面が前記特定化合物Xで処理されてなることにより、優れた耐プラズマ性と非粘着性を発現させることができるのである。詳しくは、耐プラズマ性については、シール材表面にプラズマが照射されたときに、ゴム成形体表面に存在する「炭素−水素」結合の水素原子がプラズマ中に含まれるラジカル成分により引き抜かれ、これを基点として分解が生じることが、耐プラズマ性を悪化させる1つの要因となるのであるが、本発明のシール材においては、ゴム成形体表面に存在する(好ましくは、ゴム成形体表面を被覆している)高分子化した特定化合物Xが「炭素−水素」結合を有していないため、優れた耐プラズマ性を発揮するのである。また、非粘着性が悪化する要因は、ゴム成形体を構成する材料を架橋するため通常過剰に配合されている架橋剤や共架橋剤等が経時的にシール材の内部から染み出すなどして、シール材表面に低分子有機物が存在することになり、該低分子有機物が介在して粘着を起こすことにあるが、本発明のシール材においては、ゴム成形体の表面には高分子化した特定化合物Xが存在する(好ましくは、ゴム成形体表面が高分子化した特定化合物Xで被覆されている)ため、シール材の表面に低分子有機物は存在せず、しかも、経時的にシール材の内部から低分子有機物が染み出すこともなく、その結果、優れた非粘着性を発揮するのである。
本発明のシール材においては、処理されたゴム成形体の表面に、シロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記特定化合物X由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下であることが重要である。処理されたゴム成形体の表面におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記範囲を超える場合、プラズマ環境下で、ウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすだけの量のシロキサン結合を有する物質を発生させることになるのであるが、処理されたゴム成形体の表面におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記範囲内であると、プラズマ環境下でシロキサン結合を有する物質を発生させたとしても、ウェーハ汚染など半導体の製造に悪影響を及ぼすことはなく、半導体製造プロセスにおいて好適に用いることができるのである。なお、シロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記特定化合物X由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、ことの詳細は、〔処理剤〕の項で述べた「塗膜におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記特定化合物X由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である」ことの説明と同様であり、その測定は、得られたシール材を例えば実施例で後述するようにX線電子分光分析(ESCA)することにより測定することができる。
前記ゴム成形体は、特に制限されるものではなく、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、パーフロロエラストマー、シリコーン系エラストマー、フッ素系エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、PVC系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等の従来公知のゴムやエラストマーを材料としてなる成形体であればよい。ただし、前記ゴム成形体がシリコーン系エラストマーのようなシロキサン結合を有する材料からなるものであると、例えばシール材自体が高温になったときに該ゴム成形体からシロキサンガスが生じ、このガスがシール材表面の高分子化した特定化合物Xを透過して、外部にシロキサンガスを発散させる恐れがあり、半導体製造プロセスに用いる場合にはこれがウェーハ汚染などの原因となりうることがある。また、前記ゴム成形体は接触させた処理剤中の特定化合物Xの自己架橋性官能基間に化学結合を生成させるために加熱されることや、半導体製造プロセスで用いる場合にはその使用環境が高温であることを考慮すると、耐熱性が高い材料からなるゴム成形体が好ましい。これらの観点から、前記ゴム成形体としては、耐熱性が高く、しかもシロキサンガスを生じさせる恐れのないフッ素系エラストマーを材料としてなる成形体が特に好ましい。なお、前記ゴム成形体は、1種の材料で構成されていてもよいし、2種以上の材料で構成されていてもよい。
前記フッ素系エラストマーとしては、FKMやFFKMが代表的であり、加熱時の挙動の違いにより、それぞれ熱硬化性ものと熱可塑性のものがあるが、いずれも適用可能である。半導体製造プロセス用のシール材の材料としては、一般には、FFKMの方が耐プラズマ性が高いため好ましいと考えられるが、本発明は、特定の処理剤でゴム成形体の表面を処理することにより優れた耐プラズマ性を発現させるものであるので、ゴム成形体の材質を選択するに際しては、ゴム成形体自体の耐プラズマ性よりもコストや入手の容易性を重視して選択することができ、より安価で入手が容易なFKMが好ましい。
前記FKMは、主鎖炭素原子の一部に炭素−水素結合が存在する架橋性フッ素ゴムであり、例えば、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレンなどの2元系架橋性フッ素ゴム、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンなどの3元系架橋性フッ素ゴム等が挙げられ、市販品では、例えば、デュポン社製「バイトン」、ダイキン工業社製「ダイエルG902」や「ダイエルサーモプラスチック」等がある。また、前記FKMは、例えば、ポリアミン加硫、ポリオール加硫、パーオキサイド加硫等の加硫が施されたものであってもよい。
前記FFKMは、主鎖炭素原子の一部に炭素−水素結合が存在しない架橋性フッ素ゴムであり、例えば、主鎖炭素原子に結合している水素原子が完全にフッ素化されているパーフルオロ架橋性フッ素ゴム等が挙げられ、市販品では、例えば、ダイキン工業社製「ダイエルパーフロG55」や「ダイエルパーフロG65」、デュポン社製「カルレッツ」等がある。
前記材料からゴム成形体を得る際の方法としては、特に制限はなく、材料に応じて従来公知の方法を採用すればよい。例えば、熱可塑性FKMを用いた場合には、これを金型に入れ、300℃以下、好ましくは120〜270℃で、30分以下、好ましくは10〜25分間プレス成形を行うことにより予備成形体を得たのち、該予備成形体に、不活性ガス雰囲気下、γ線、β線、X線、電子線、陽子線等の放射線(好ましくはγ線)による架橋処理を施すようにすればよい。
なお、一般に、シール材としてのゴム成形体を得る際には、補強の目的で、例えばシリカ等の無機充填材等を配合するのが通常であり、この充填材がパーティクルとなり半導体製造プロセスでの使用を妨げることがあるが、本発明のシール材は、ゴム成形体の表面に高分子化した特定化合物Xが存在する(好ましくは、ゴム成形体の表面が高分子化した特定化合物Xで被覆されている)ので、内部のゴム成形体として充填剤を含有するものを選択してもパーティクルの発生を抑制することができる。ただし、前記ゴム成形体中の無機充填材の配合量があまりにも多いと、前記処理剤による処理の方法やその使用環境等によってはパーティクルの発生を充分に抑制できない場合があるので、前記ゴム成形体中の無機充填材の配合量は、該ゴム成形体を構成するゴムもしくはエラストマー100重量部に対して50重量部以下であることが好ましい。なお、前記ゴム成形体中の無機充填材の配合量の下限については、充分な補強効果を得るためには、該ゴム成形体を構成するゴムもしくはエラストマー100重量部に対して1重量部以上であることが好ましい。
前記ゴム成形体の形状は、その用途に応じた任意の形状であればよく、特に限定されない。例えば、シート状、板状、棒状、リング状(Oリング状)、各種の複雑なブロック形状等の形状が挙げられる。
以上のような本発明のシール材は、後述する本発明のシール材の製造方法により容易に得られるものである。
〔シール材の製造方法〕
本発明のシール材の製造方法は、ゴム成形体の表面に前述した本発明の処理剤を接触させて加熱することにより、前記ゴム成形体の表面を処理するものである。なお、本発明の製造方法で用いることのできるゴム成形体については〔シール材〕の項で説明した通りである。
ゴム成形体の表面に前述した本発明の処理剤を接触させる際の方法としては、特に制限されないが、例えば、処理剤中にゴム成形体をディッピングする方法、スプレー等を用いて処理剤をゴム成形体に噴霧する方法、はけ等を用いて処理剤をゴム成形体に塗布する方法等を採用することができる。なお、接触させた処理剤がゴム成形体の表面で液滴となって付着していると、得られるシール材の表面が凹凸になるおそれがあるので、前述した方法で処理剤を接触させたのち、ゴム成形体の表面に液滴が付着している場合には、該液滴を拭っておくことが望ましい。また、処理剤を接触させるにあたっては、あらかじめゴム成形体に、例えばメチルアルコール等の溶媒中に浸して5〜30分間超音波洗浄するなどして脱脂を施しておくことが好ましい。
処理剤を接触させたゴム成形体を加熱する際の加熱条件(加熱温度や加熱時間)は、処理剤の成分組成(具体的には、前記特定化合物Xが有する自己架橋性官能基の種類、前記触媒等その他の成分の種類など)やゴム成形体の材質等に応じて適宜設定すればよいのであるが、例えば、加熱は、130〜200℃で1〜24時間程度で行うことが望ましい。なお、本発明においては、この加熱により、処理剤中の特定化合物Xが有する自己架橋性官能基間に化学結合を生成させ、ゴム成形体の表面に高分子化した特定化合物Xを存在させる(好ましくは、ゴム成形体の表面を高分子化した特定化合物Xで被覆する)のであるが、加熱条件が緩和すぎる(加熱温度が低すぎるもしくは加熱時間が短すぎる)と、自己架橋性官能基間に充分な化学結合を生成させることができなくなるおそれがあり、一方、加熱条件が過酷すぎる(加熱温度が高すぎるもしくは加熱時間が長すぎる)と、有機物であるゴム成形体が分解してしまうおそれがある。自己架橋性官能基間に充分な化学結合を生成させることと、ゴム成形体の分解を回避することとを両立するためには、処理剤として前記触媒を含有した処理剤を用いるようにすることが好ましい。前記触媒を含有した処理剤を用いることにより、自己架橋性官能基間の結合生成を促進し、ゴム成形体が分解しない範囲の加熱条件で自己架橋性官能基間に充分な化学結合を生成させることが可能となるからである。
以下に、実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下では、特に断りのない限り、「重量部」を単に「部」と、「重量%」を単に「%」と記すものとする。
実施例および比較例で得られたシール材の評価は、以下のようにして行った。
<常態物性>
硬度:JIS−K6253に準拠し、シート状シール材をJIS4号形ダンベル状に打ち抜き型で打ち抜いたものを試験片とし、該試験片を3枚重ねにして、デュロメータータイプA硬さ試験機にて測定した。
引張り強さ・伸び:JIS−K6251に準拠し、シート状シール材をJIS4号形ダンベル状に打ち抜き型で打ち抜いたものを試験片とし、該試験片に伸び測定用の標線(20mm)の印を中央の平行部分につけたのち、試験片をショッパー引張試験機に歪みがないように取り付けて切断に至るまで引っ張り、このときの最大引張り力を「引張り強さ」、切断時の標線の伸びを「伸び」として測定した。なお、測定は3回行い、それぞれ3回の中央値で示した。
<圧縮永久歪・割れ性>
JIS−K6262に準拠し、AS568A−214のOリング状シール材の1/2を試験片とし、該試験片の初期厚みx(mm)を測厚計にて測定したのち、スペーサー(t=2.65)を用いて圧縮率25%に調整してクロムめっき鋼板(t=20)に挟み込みボルト締めを行った。その後、電気炉にて200℃で72時間加熱したのちボルトを外して試験片を取り出し、常温で30分間放冷したときの試験片の厚みy(mm)を測定した。そして、下記式により圧縮永久歪率(%)を算出した。なお、測定は3回行い、3回の測定値の平均値を用いて圧縮永久歪率(%)を算出することとした。
圧縮永久歪率(%)=〔(x−y)/(x−2.65)〕×100
また、割れ性は、上記厚みyの測定時にシール材に亀裂が入っているか否かを目視にて確認し、3回とも亀裂がない場合を「○」、1回でも亀裂があった場合を「×」とした。
<シロキサン結合(Si−O)の状態比率の割合>
(i)処理剤にシート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより形成した塗膜、および、(ii)処理されたゴム成形体(得られたシール材)の表面、におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率の割合(特定化合物X由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対する割合)は、以下のようにして求めた。
(i)については前述のようにして形成した塗膜を、(ii)についてはシート状シール材から作製した20mm×30mm×2mmのシート状の試験片を用い、X線光電子分光分析法(ESCA)にて得られた塗膜もしくは試験片についてのワイドスキャンを行い(照射X線はAIを使用)、存在元素の比率を測定した。次いで、Siについての高分解能測定を行い、Si−O結合の状態比率を測定した(この値をIとする)。同様にして、用いた化合物x由来の元素を含む全結合の状態比率をそれぞれ求め、その合計を求めた(この合計値をIIとする)。そして、下記式に基づき、前記Si−O結合の状態比率の割合を算出した。
(I/II)×100
<粘着性>
図1に示すような、上フランジ1aと下フランジ1bとからなるフランジ1を有する装置を用い、試験体(AS568A−330のOリング状シール材)3を下フランジ1b側に設けられたOリング溝2に装着し、上フランジ1aと下フランジ1bがメタルタッチするまで(上フランジ1aの下面と下フランジ1bの上面が互いに接するまで)ボルト・ナット4でフランジ1を圧締めする(このとき、試験体3は上フランジ1aと下フランジ1bとで上下から圧縮される)。このようにした状態のフランジ1を、電気炉にて、ゴム成形体(1)を用いて得た試験体の場合は180℃で72時間、ゴム成形体(2)を用いて得た試験体の場合は150℃で72時間、加熱した後、速やかに電気炉から取り出し、室温まで放冷して、フランジ1からボルト・ナット4を取り外す。次に、図1に2点鎖線で示すように、上フランジ1a側に荷重計取付け治具5を介して荷重計(図示せず)を取り付けるとともに、下フランジ1bを引張試験機可動ステージ6に固定して、引張試験機可動ステージ6を300mm/分の一定速度でゆっくりと下方に移動させ、上フランジ1aと下フランジ1bとが離れるまで、下フランジ1bを下方に引張る。このときの力の最大値を荷重計5から読み取り、上記最大値Wから上フランジ1aの自重Wを引いた値(W−W)を固着力(kN)として求めた。
<耐プラズマ性>
シート状シール材から25mm×5mm×2mmのシート状の試験片を作製し、該試験片の初期重量x(g)をあらかじめ測定しておき、平行平板型低温プラズマ照射装置(電極径φ300mm、電極間距離50mm)を用い、アース側電極上に試験片を載置して、その上にさらに直接発生プラズマが表面を削らないように(スパッタしないように)金網を載せ、出力RF500W、プラズマ照射時間3時間、ガス混合比O/CF=9/1(流量比(容積比))、ガス総流量150sccm、真空度0.5torrの条件で、プラズマ照射試験を行い、試験後の試験片の重量y(g)を測定した。そして、下記式により重量減少率(%)を算出した。
重量減少率(%)=[(x−y)/x]×100
<シール性能(ヘリウム透過量)>
図2に示すような装置を用いてヘリウム透過量を測定した。このとき使用するフランジ10は、図2に示すように、その上フランジ10aがヘリウムリークディテクター(真空ポンプ内蔵)7に繋がる配管8を備えるとともに、ヘリウムボンベ(図示省略)に繋がる配管9aとヘリウムの排気口となる配管9bとを備えており、他方、その下フランジ10bが径の異なる2つのOリング溝12a、12bを備えている。上記2つのOリング溝12a、12bは下フランジ10bの上面に形成された浅い窪み12cの底面に形成されており、この窪み12cが上フランジ10aの前述した3つの配管8、9a、9bに繋がっている。このような装置を用い、試験体(AS568A−214のOリング状シール材)11を内側のOリング溝12aに装着するとともに上記試験体11よりも径の大きいシール用Oリング(試験体ではない)13を外側のOリング溝12bに装着して、上フランジ10aと下フランジ10bがメタルタッチするまでフランジ10をボルト・ナット14で圧締めしておいて(このとき、外側のシール用Oリング13は窪み12cとフランジ10外方との間を気密に遮断するシール作用を発揮して、配管9aから導入された窪み12c内のヘリウムがフランジ10の外部に漏洩することを防ぐ)、ヘリウムリークディテクター7の真空ポンプ(図示せず)を使用して、ヘリウム検知量が最低で落ち着くまで窪み12c内(試験体11の内側に当たる窪み12c内)を真空引きする(これは、試験体11の内側に当たる窪み12c内には当初、空気が存在し、この空気中に存在する極僅かな量のヘリウムによる検知誤りが生じないようにするためである)。この時点におけるヘリウム漏出量(ヘリウムリークディテクター7で検出されるヘリウム量(Pa・m/秒))を測定し、得られた値をブランク値とする。その後、ヘリウムボンベからヘリウム配管9aを経て窪み12c内(すなわち、試験体11とシール用Oリング13の間の空間内)に20cc/分の流量でヘリウムを導入し、配管9bから排気させるようにする(このとき、試験体11とシール用Oリング13の間の空間に当たる窪み12c内は、大気圧となっている)。そして、ヘリウムリークディテクター7を用い、試験体11から漏れ出るヘリウム量(Pa・m/秒)を検出する。そして、ヘリウム漏出量(試験体11の外側から内側に流入してくるヘリウムの透過量)が一定となった時点(ヘリウム漏出量は流し始めから暫くして次第に増大し始め、その後、増大傾向が止まり漏出量がほぼ横ばい状態となるが、このほぼ横ばい期間において、10分間(t1からt2まで)の変化量(t2における漏出量−t1における漏出量)が当該10分間の始まりの時点(t1)での漏出量に対し1%未満となったときの当該10分間の終わりの時点(t2)。)の実測漏出量から上記ブランク値を差し引いた値をヘリウム透過量(Pa・m/秒)とした。
<シロキサンガスの発生有無>
AS568A−214のOリング状シール材から0.4g分を切り取ったものを試験片とする。該試験片をアルゴンガス気流中170℃で加熱し、加熱開始30分後から60分後までに発生した放出ガスを吸着剤で捕集・濃縮し、これをガスクロマトグラフィー質量分析法(GC−MS)にて分析した。クロマトグラフィーのカラム温度条件は、5分で40℃→8.5℃/分→280℃まで、とし、イオン化方法は電子衝撃法で行った。そして、シロキサンガス(リテンションタイム24.3分)の検出の有無を確認した。なお、用いた装置の分解能は10ppbであった。
<パーティクル発生量>
平行平板型低温プラズマ照射装置(電極径φ300mm、電極間距離50mm)を用い、アース側電極上にAS568A−214のOリング状シール材を載置して、その上にさらに直接発生プラズマが表面を削らないように(スパッタしないように)金網を載せ、出力RF200W、ガス混合比O/CF=196/4(流量比(容積比))、ガス総流量150sccm、真空度0.5torrの条件で、40秒間プラズマ照射試験を行い、この間に発生したパーティクル量(pc)を前記装置の排気部に取り付けたパーティクルカウンターで測定した。なお、パーティクルカウンターの検出粒径は0.07μm以上であった。
〔製造例1−ゴム成形体の製造〕
熱硬化性FKM(「ダイエルG912」ダイキン工業社製)100部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル)パーオキシヘキサン1.5部、トリアリルイソシアヌレート4部をオープンロールにて混練りしてゴムコンパウンドを得た。次いで、該ゴムコンパウンドを所定の形状の金型に注入し、圧縮真空プレス機を用いて170℃、10分間の条件でプレス成形を行った後、電気炉にて180℃で4時間二次加硫を行い、ゴム成形体(1)を得た。なお、ゴム成形体は、各評価試験ごとにそれぞれ所定の形状のものを得るべく、次のような形状の金型を用いて得た。すなわち、常態物性・耐プラズマ性の評価用にはシート状金型(150mm×180mm×2mm)を、圧縮永久歪・割れ性・シール性能・シロキサンガス発生有無・パーティクル発生量の評価用(AS568A−214)にはOリング状金型(線径3.53±0.10mm、内径24.99±0.45mm)を、粘着性の評価用(AS568A−330)にはOリング状金型(線径5.33±0.12mm、内径53.34±0.45mm)を、用いた。
〔製造例2−ゴム成形体の製造〕
放射線架橋性の熱可塑性FKM(「ダイエルサーモプラスチックT−530」ダイキン工業社製)を所定の形状の金型に注入し、圧縮真空プレス機を用いて150℃、15分間の条件でプレス成形を行い、予備成形体を得た。次いで、該予備成形体に、アルゴンガスの雰囲気下で80kGyのγ線を6時間照射して加硫を行い、ゴム成形体(2)を得た。なお、ゴム成形体は、製造例1と同様、各評価試験ごとにそれぞれ所定の形状のものを得るべく、製造例1と同様の金型を用いて得た。
〔実施例1〕
2個以上のアルケニル基を有するとともにパーフルオロポリエーテル骨格を備えシロキサン結合は有しない化合物xを主成分とし、これに、白金触媒yと、架橋鎖延長剤としてのシロキサン結合を有する成分である有機珪素化合物zとが混合されてなる組成物として市販の信越化学工業(株)製「SIFEL8070A/B」を用い、このSIFEL8070A/B(総量)の濃度が1%(粘度1.3mPa・s)となるようにフッ素系溶媒(「ノベック710」スリーエム社製)で希釈したものを蓋付きのフッ素製容器に入れ、スターラーを用いて常温で10分間均一になるように攪拌して、処理剤(A)を得た。なお、得られた処理剤は、使用するまでの間、冷暗所にて保存した。
処理剤(A)にシート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより形成した塗膜におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率の割合は、0.5%であった。
次に、製造例1で得られたゴム成形体(1)をメチルアルコール中に浸して15分間超音波洗浄を行うことにより脱脂をした後、室温にて該ゴム成形体を処理剤(A)に30秒間ディッピングし、液滴を拭ったのち5分間風乾させた。その後、空気還流電気炉にて180℃で16時間加熱して、シール材を得た。得られたシール材は、ゴム成形体の表面が前記化合物xの高分子化物で覆われたものであった。得られたシール材の評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
2個以上のアルケニル基を有するとともにパーフルオロポリエーテル骨格を備えシロキサン結合は有しない化合物xを主成分とし、これに、白金触媒yと、架橋鎖延長剤としてのシロキサン結合を有する成分である有機珪素化合物zとが混合されてなる組成物として市販の信越化学工業(株)製「SIFEL8070A/B」を用い、このSIFEL8070A/B(総量)の濃度が5%(粘度2.0mPa・s)となるようにフッ素系溶媒(「ノベック710」スリーエム社製)で希釈したものを蓋付きのフッ素製容器に入れ、スターラーを用いて常温で10分間均一になるように攪拌して、処理剤(B)を得た。なお、得られた処理剤は、使用するまでの間、冷暗所にて保存した。
処理剤(B)にシート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより形成した塗膜におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率の割合は、0.5%であった。
次に、処理剤(A)の代わりに処理剤(B)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、シール材を得た。得られたシール材は、ゴム成形体の表面が前記化合物xの高分子化物で覆われたものであった。得られたシール材の評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
製造例2で得られたゴム成形体(2)をメチルアルコール中に浸して15分間超音波洗浄を行うことにより脱脂をした後、室温にて該ゴム成形体を実施例2と同様にして得た処理剤(B)に30秒間ディッピングし、液滴を拭ったのち5分間風乾させた。その後、空気還流電気炉にて150℃で16時間加熱して、シール材を得た。得られたシール材は、ゴム成形体の表面が前記化合物xの高分子化物で覆われたものであった。得られたシール材の評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
製造例1で得られたゴム成形体(1)を処理剤で処理することなくそのままシール材とした。該シール材の評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
製造例2で得られたゴム成形体(2)を処理剤で処理することなくそのままシール材とした。該シール材の評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
製造例1で得られたゴム成形体(1)をメチルアルコール中に浸して15分間超音波洗浄を行うことにより脱脂をした後、室温にて該ゴム成形体にフッ素樹脂のPTFEディスパージョン(ダイキン工業社製「ダイフロン」)をスプレーにて噴霧した後、空気還流電気炉にて270℃で1時間加熱して、シール材を得た。得られたシール材の評価結果を表1に示す。
〔比較例4〕
製造例2で得られたゴム成形体(2)をメチルアルコール中に浸して15分間超音波洗浄を行うことにより脱脂をした後、両末端がアルコール変性のシリコーン(信越化学工業(株)製「KF6002」)の濃度が10%となるようにテトラヒドロフランで希釈してなる処理剤に、室温にて該ゴム成形体を3時間ディッピングし、液滴を拭ったのち5分間風乾させた。その後、空気還流電気炉にて70℃で1時間加熱したのち、さらに200℃で20時間焼成して、シール材を得た。得られたシール材の評価結果を表1に示す。
〔比較例5〕
2液型の原料ゴム(信越化学工業(株)製「SIFEL3702」;パーフロロポリエーテル構造およびアルケニル基を有するフッ素系エラストマーと、ヒドロシリル基を有するポリマーとからなり、多量の無機充填材を含有する)を、所定の形状の金型(製造例1と同様に、各評価試験ごとにそれぞれ所定の形状のものが得られるよう選択;詳細は製造例1と同様)に注入し、LIMS成形機を用いて150℃、15分間の条件でLIM成形を行った後、電気炉にて200℃で4時間二次加硫を行い、比較用のシール材を得た。
Figure 2006036884
表1の結果から、実施例1〜3の本発明にかかるシール材は、いずれの性能においても優れたものであることが判る。これに対し、本発明にかかる処理を施していない比較例1および2のシール材は、耐プラズマ性および非粘着性が悪いものであることが明らかである。「炭素−水素」結合を有さないフッ素樹脂で処理した比較例3のシール材は、耐プラズマ性や非粘着性は良好であるものの、弾性力に乏しい樹脂でコーティングされているため、圧縮永久歪が増大することとなり、その結果、シール材としては必要不可欠なシール性能や割れ性が著しく悪化するものであることが明らかである。シリコーン処理を施した比較例4のシール材は、耐プラズマ性、非粘着性ともに改善傾向にあるが、充分とは言えないレベルであり、しかも、表面におけるシロキサン結合(Si−O)の状態比率の割合が24%と非常に高くなっており、シロキサンガスを発生させ、ウェーハ汚染等の問題を招く可能性が大きいものであることが明らかである。表面処理を施さず、ゴム成形体自体をパーフロロポリエーテル構造およびアルケニル基を有するフッ素系エラストマーで形成してなる比較例5のシール材は、強度保持のために無機充填材を多量に含有するものであるので、耐プラズマ性や非粘着性は良好であるものの、大量のパーティクルが発生するものであることが明らかである。
本発明にかかるシール材は、例えば、半導体製造プロセスにおいて好適に使用することができる。
粘着力の評価に用いた装置の側断面図である。 シール性能の評価に用いた装置の側断面図である。
符号の説明
1 フランジ
3 試験体
4 ボルト・ナット
5 荷重計取付け治具
6 引張試験機可動ステージ
7 ヘリウムリークディテクター
9 ヘリウム配管
10 フランジ
11 試験体
13 シール用Oリング
14 ボルト・ナット

Claims (3)

  1. シール材としてのゴム成形体の表面がパーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物で処理されてなり、かつ、処理されたゴム成形体の表面には、シロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、シール材。
  2. ゴム成形体の表面に下記の処理剤を接触させて加熱することにより、前記ゴム成形体の表面を処理する、シール材の製造方法。
    処理剤:パーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物を必須成分とし、かつ、シート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより該処理剤からなる塗膜を形成したときに、該塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、処理剤。
  3. ゴム成形体の表面を処理するための表面処理剤であって、パーフルオロポリエーテル骨格を備え自己架橋性官能基を有するとともにシロキサン結合(Si−O)は有しない化合物を必須成分とし、かつ、シート状基材を常温で30秒間ディッピングしたのち、空気還流下180℃で16時間加熱することにより該処理剤からなる塗膜を形成したときに、該塗膜中にシロキサン結合(Si−O)が存在しないか、存在する場合であってもシロキサン結合(Si−O)の状態比率が前記化合物由来の元素を含む全結合の状態比率の合計に対して1%以下である、ことを特徴とする処理剤。
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