JP2003201464A - 表面を被覆されたシーリング材およびシーリング材表面被覆用組成物 - Google Patents

表面を被覆されたシーリング材およびシーリング材表面被覆用組成物

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JP2003201464A
JP2003201464A JP2002002418A JP2002002418A JP2003201464A JP 2003201464 A JP2003201464 A JP 2003201464A JP 2002002418 A JP2002002418 A JP 2002002418A JP 2002002418 A JP2002002418 A JP 2002002418A JP 2003201464 A JP2003201464 A JP 2003201464A
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sealing material
polymerized unit
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functional group
fluorine
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English (en)
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Kiyoteru Kashiwame
浄照 柏女
Kaoru Tsuruoka
薫 鶴岡
Naoki Shimada
直樹 島田
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期にわたり優れた耐候性を示すことのできる
シーリング材を提供する。 【解決手段】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
合体によりシーリング材の表面を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆された表面を
有する耐候性の向上したシーリング材、シーリング材被
覆方法、シーリング材表面被覆剤、およびシーリング材
表面被覆用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シーリング材は、建築物の内外装の目地
部など、各種部材間の接合部や隙間に、充填し、硬化さ
せることにより、水密性や気密性を付与しうる材料とし
て使用されている。このようなシーリング材としては、
従来から変成シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリ
ウレタン系のシーリング材が、作業性、耐久性、柔軟性
に優れることから幅広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ーリング材を建築物の外装部の目地部に施工した場合な
ど、長期にわたり屋外に曝される条件下では、耐候性、
特に長期耐候性が充分とはいえなかった。本発明は、長
期耐候性に優れた皮膜を有するシーリング材を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は下記の発明で
ある。
【0005】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
合体の硬化物により表面を被覆されたシーリング材。
【0006】シーリング材施工表面を、フルオロオレフ
ィンに基づく重合単位(p)、光硬化性官能基を有する
重合単位(q)、および任意にその他の重合単位(r)
を有する含フッ素共重合体の硬化物で被覆することを特
徴とするシーリング材被覆方法。
【0007】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
合体をシーリング材施工表面に塗布後、硬化させること
を特徴とするシーリング材被覆方法。
【0008】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
合体と、溶剤とを含有する組成物をシーリング材施工表
面に塗布して溶剤を除去した後、前記含フッ素共重合体
を硬化させることを特徴とするシーリング材被覆方法。
【0009】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
合体を有効成分とすることを特徴とするシーリング材表
面剤。
【0010】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
合体と溶剤とを含有することを特徴とするシーリング材
表面被覆用組成物。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における含フッ素共重合体
は、フルオロオレフィンに基づく重合単位(p)を有す
る。該重合単位を全重合単位に対して20〜70モル%
含有することが好ましい。フルオロオレフィンに基づく
重合単位(p)とは、フルオロオレフィン、すなわち、
エチレン性不飽和基を有する化合物であって、該エチレ
ン性不飽和基を形成する炭素原子に直結する水素原子の
1個以上がフッ素原子に置換されている化合物、を重合
して得られる重合単位をいう。
【0012】フルオロオレフィンとしては、炭素数2〜
6の化合物が好ましく、炭素数2〜4の化合物が特に好
ましい。フッ素原子と共にフッ素原子以外のハロゲン原
子を含む化合物であってもよい。エチレン性不飽和基を
形成する炭素原子に直結する水素原子が完全にハロゲン
原子に置換されているパーハロオレフィンが特に好まし
い。
【0013】フルオロオレフィンの具体例としては、テ
トラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、
トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニ
ル、ヘキサフルオロプロピレンなどが挙げられる。
【0014】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(p)が20モル%未満では、シーリング材表面に被覆
された皮膜において長期にわたる充分な耐候性が発揮さ
れなくなり、70モル%超では、シーリング材との親和
性が極端に低下しシーリング材表面に被覆された皮膜が
該シーリング材表面より剥離しやすくなり、適当でな
い。重合単位(p)を30〜60モル%含有することが
特に好ましい。
【0015】本発明における含フッ素共重合体は、光に
より硬化反応を起こす光硬化性官能基を有する重合単位
(q)を有する。該重合単位を全重合単位に対して1〜
80モル%の割合で有することが好ましい。該含フッ素
共重合体を用いて表面を被覆されたシーリング材を屋外
に施工し、曝露した場合、この重合単位(q)由来の光
硬化性官能基が自然光などの光により架橋反応を起こ
し、含フッ素共重合体は硬化し、該シーリング材表面に
皮膜を形成する。光硬化性官能基は含フッ素共重合体の
主鎖に対して側鎖の末端に位置することが特に好まし
い。この側鎖末端の硬化性部位に基づいて架橋結合が形
成された皮膜は、その特定の架橋構造により特に優れた
耐候性が発揮されるものと考えられる。
【0016】本発明において光硬化性官能基としては、
例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイ
ル基およびアジド基などが挙げられる。
【0017】光硬化性官能基を有する重合単位(q)
は、重合性不飽和基を有する重合性モノマーに基づく重
合単位であって、かつ光硬化性官能基を有する重合単位
である。光硬化性官能基は、ポリエーテル鎖、ポリウレ
タン鎖、ポリアミド鎖およびポリエステル鎖から選ばれ
る1種以上からなるスペーサを介して導入されていても
よい。
【0018】スペーサは炭素数2〜6のアルキレンオキ
シドを開環重合して得られる重合度2〜20のポリエー
テル鎖やカプロラクトン等の環状エステルを開環重合し
て得られる重合度2〜20のポリエステル鎖が挙げられ
る。
【0019】光硬化性官能基を有する重合単位(q)と
しては、以下の2通りの重合性モノマーに基づく場合が
好適に挙げられる。一つは、フルオロオレフィンと共重
合可能でありかつ光硬化性官能基を有する重合性モノマ
ー(A)に基づく重合単位であり、もう一つは、フルオ
ロオレフィンと共重合可能でありかつ光硬化性官能基を
導入しうる官能基を含む重合性モノマー(B)に基づく
重合単位に光硬化性官能基を導入して得られる重合単位
である。ここで、重合性モノマー(A)および重合性モ
ノマー(B)におけるフルオロオレフィンと共重合可能
な重合性部位としては、例えばビニル基、アリル基、ア
クリロイル基、メタクリロイル基、イソプロペニル基な
どが挙げられる。
【0020】重合性モノマー(A)における光硬化性官
能基としては、製造工程上の観点から、上記に例示した
基のうちアクリロイル基、メタクリロイル基以外の基が
好ましく、シンナモイル基が特に好ましい。
【0021】重合性モノマー(A)としては、式(1)
で表わされる重合性モノマーが好ましい。
【0022】
【化1】
【0023】式中、Rは水素原子または炭素数1〜4
の一価の炭化水素基、a、bは0〜6の整数、Zは結
合手、−O−、−COO−、−CONH−、−NHCO
−および−OCO−からなる群より選ばれる2価の基で
ある。Lは光硬化性官能基のうち熱重合性を有しない官
能基を有する基である。
【0024】重合性モノマー(A)は、フルオロオレフ
ィンと共重合可能な重合性部位を有しかつ水酸基を有す
る重合性モノマー(水酸基含有重合性モノマー(C))
と、光硬化性官能基と水酸基反応性基とを併有する化合
物とを反応させて得られる化合物が好ましい。光硬化性
官能基と水酸基反応性基とを併有する化合物としては、
シンナモイルクロリドが好ましい。
【0025】水酸基含有重合性モノマー(C)として
は、アリルアルコール、(2−ヒドロキシエチル)ビニ
ルエーテル、(4−ヒドロキシブチル)ビニルエーテ
ル、(2−ヒドロキシエチル)アリルエーテル、アクリ
ル酸(2−ヒドロキシエチル)、メタクリル酸(2−ヒ
ドロキシエチル)等が挙げられる。また、アクリル酸、
メタクリル酸、アリルグリシジルエーテル等の水酸基反
応性基を有する重合性モノマーとジオールを反応させて
得られる重合性モノマーも挙げられる。ジオールとして
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。さら
に、これらに環状エーテルを反応させた化合物も挙げら
れる。
【0026】重合性モノマー(B)としては、例えば、
式(2)で表わされる重合性モノマーが挙げられる。
【0027】
【化2】
【0028】式中、R、Z、a、bは上記に同じ。
Yは光硬化性官能基を導入しうる官能基を有する基であ
る。
【0029】Yは水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソ
シアネート基またはカルボキシ基を有する炭素数1〜2
0の有機基が好ましい。Yは水酸基、エポキシ基または
イソシアネート基を有する有機基が特に好ましい。
【0030】重合性モノマー(B)のうち、水酸基を有
するものとしては、上記の水酸基含有重合性モノマー
(C)が挙げられる。エポキシ基を有する重合性モノマ
ーとしては、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アク
リル酸グリシジルなどが挙げられる。イソシアネート基
を有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸
(2−イソシアネートエチル)、ジイソシアネートと
(メタ)アクリル酸(2−ヒドロキシエチル)とのモル
比1:1の反応物などが挙げられる。カルボキシ基を有
する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、コ
ハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル)、フタル酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル)などが挙げられる。
【0031】重合性モノマー(B)を用いる場合は、フ
ルオロオレフィン等と重合して光硬化性官能基を導入し
うる含フッ素共重合体を得た後、光硬化性官能基を導入
する。例えば、重合性モノマー(B)として水酸基含有
重合性モノマー(C)と、フルオロオレフィン等とを共
重合して含フッ素共重合体を得た後、該共重合体に光硬
化性官能基と水酸基反応性基を併有する化合物を反応さ
せることによって光硬化性官能基を導入することができ
る。
【0032】光硬化性官能基と水酸基反応性基を併有す
る化合物としては、(メタ)アクリル酸クロリド、シン
ナモイルクロリド、メタクリル酸(2−イソシアネート
エチル)、ジイソシアネートと(メタ)アクリル酸(2
−ヒドロキシエチル)とのモル比1:1の反応物が挙げ
られる。
【0033】重合性モノマー(B)として、エポキシ基
を有する重合性モノマーを使用した場合には、含フッ素
共重合体を得た後、(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸など
を反応させることにより、光硬化性官能基を導入でき
る。イソシアネート基を有する重合性モノマーを使用し
た場合には、含フッ素共重合体を得た後、(メタ)アク
リル酸(2−ヒドロキシエチル)などを反応させて導入
できる。カルボキシ基を有する重合性モノマーを使用し
た場合には、含フッ素共重合体を得た後、(メタ)アク
リル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(2−ヒドロキ
シエチル)などを反応させて導入できる。
【0034】重合性モノマー(A)および重合性モノマ
ー(B)は、それぞれ1種を単独で用いてもよいし、ま
たは2種以上を組合せて用いてもよい。
【0035】含フッ素共重合体は、光硬化性官能基を有
する重合単位(q)を全重合単位に対して少なくとも1
モル%有することが好ましい。光硬化性官能基を有する
重合単位(q)が1モル%より少ないと、架橋密度が低
下し充分な皮膜が形成されず、充分な長期耐候性が発揮
されなくなることがあり、好ましくない。また、80%
超では、得られる皮膜が脆くなりすぎる。この場合、シ
ーリング材のムーブメントに皮膜が追随できず、クラッ
クを生じやすくなる。光硬化性官能基を有する重合単位
(q)は全重合単位に対して5〜70モル%がより好ま
しく、10〜50モル%がさらに好ましい。
【0036】本発明における含フッ素共重合体は、任意
に、重合単位(p)および(q)以外の重合単位(r)
を有する。重合単位(r)は全重合単位に対して0〜7
0モル%の割合であることが好ましい。すなわち、重合
単位(p)および(q)の合計が、全重合単位に対して
30モル%以上の割合で含まれることが好ましい。重合
単位(p)および(q)の含まれる割合が30モル%未
満では、充分な耐候性が発揮されない。
【0037】重合単位(r)は、重合性モノマー(A)
および(B)以外の重合性モノマー(D)に基づく重合
単位である。また、前述の重合性モノマー(B)に基づ
く重合単位であって、光硬化性官能基導入時に該官能基
が導入されなかった重合単位もこれに含まれる。
【0038】重合性モノマー(D)は、エチレン性不飽
和基を形成する炭素原子に直結する水素原子がフッ素原
子に置換されてなく、かつ、光硬化性官能基を有さない
重合性モノマーである。この重合性モノマー(D)とし
ては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、
イソプロペニル基などの重合性部位を有する重合性モノ
マーが挙げられる。重合性モノマー(D)として具体的
には、ビニルエーテル類、オレフィン類、アリルエーテ
ル類、ビニルエステル類、アリルエステル類、アクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、イソプロペニ
ルエーテル類、イソプロペニルエステル類、クロトン酸
エステル類およびその他重合性モノマーが例示できる。
なかでも炭素数が1〜15の直鎖状、分岐状または脂環
状のアルキル基を有する化合物が好ましい。該アルキル
基は、水素原子がフッ素原子などのハロゲン原子で置換
されていてもよい。具体的な化合物しては、以下のもの
が挙げられる。
【0039】メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニ
ルエーテル、ビニル(パーフルオロアルキル)エーテル
などのビニルエーテル類、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、イソブチレン、シクロヘキセンなどのオレフィ
ン類、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系
モノマー類、メチルアリルエーテル、エチルアリルエー
テル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエ
ーテルなどのアリルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニ
ル、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、ベオバ9お
よびベオバ10(シェル化学社製、炭素数9または10
の分岐脂肪酸のビニルエステルの商品名)、バーサティ
ック酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル類、酢酸アリ
ルなどのアリルエステル類、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メ
タ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エチル、クロト
ン酸ブチル、クロトン酸シクロヘキシルなどのクロトン
酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミドなどの(メ
タ)アクリル酸アミド類、アクリロニトリル、2,4−
ジシアノブテン−1などのシアノ基含有モノマー類、イ
ソプレン、ブタジエンなどのジエン類、分子量100〜
3000のポリオキシアルキレン鎖を有する重合性モノ
マー(具体的には、分子量100〜3000のポリオキ
シプロピレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)
アクリレート)など。
【0040】これらのうち、ビニルエーテル類、ビニル
エステル類、アリルエーテル類、アリルエステル類、イ
ソプロペニルエーテル類、イソプロペニルエステル類お
よびクロトン酸エステル類から選ばれる重合性モノマー
が特に好ましい。さらにビニルエーテル類が最も好まし
く、これを用いるとフルオロオレフィンと交互共重合す
る確率が高く、耐候性の面で好ましい。
【0041】重合性モノマー(D)は、1種で用いても
よいし、または2種以上を組合せて用いてもよい。
【0042】本発明における含フッ素共重合体は、下記
の2つの製法のいずれかにより得ることが好ましい。一
つは、フルオロオレフィン、重合性モノマー(A)およ
び重合性モノマー(D)を、モノマー全量に対して各々
20〜70モル%、1〜80モル%、0〜70モル%の
割合で共重合する方法。もう一つは、フルオロオレフィ
ン、重合性モノマー(B)および重合性モノマー(D)
を、モノマー全量に対して各々20〜70モル%、1〜
80モル%、0〜70モル%の割合で共重合することに
より含フッ素共重合体を得た後、該含フッ素共重合体に
おける光硬化性官能基を導入しうる官能基の少なくとも
一部に光硬化性官能基を導入する方法。
【0043】含フッ素共重合体の重合方法は溶液重合、
乳化重合、懸濁重合、バルク重合のいずれの方法によっ
てもよく、所定量の重合性モノマーに重合開始剤、電離
性放射線などの重合開始源を作用させることにより重合
が行われる。また、適当な連鎖移動剤を存在させて、分
子量の調節をして重合を行うこともできる。連鎖移動剤
としては一般的に用いられるものが使用でき、例えばイ
ソプロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n
−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなど
のメルカプト基含有化合物、2,4−ジフェニル−4−
メチル−1−ペンテンなどのようなα−メチルスチレン
ダイマーなどが使用できる。重合反応は、仕込んだモノ
マーがほぼ全て共重合体に転化するまで進行させてもよ
く、未反応のモノマーと共重合体の混合物となるよう重
合反応を途中で中断してもよい。その他の諸条件は、通
常の溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合などを
行う際と同条件で行うことができる。
【0044】含フッ素共重合体の数平均分子量として
は、1000〜50000が好ましい。数平均分子量が
50000超では、含フッ素共重合体が高粘度となりシ
ーリング材表面の被覆作業における作業性に支障が生じ
やすい。数平均分子量の下限は特に制限ないが、含フッ
素共重合体の数平均分子量が1000未満になると、耐
候性能の持続性が低下する恐れがあるため、数平均分子
量は1000以上が好ましい。より好ましくは5000
〜30000であり、特に好ましくは10000〜30
000である。
【0045】本発明における含フッ素共重合体の硬化物
で被覆されたシーリング材は任意の方法により得ること
ができるが、含フッ素共重合体をシーリング材施工表面
に塗布後、硬化させることにより得られることが特に好
ましい。含フッ素共重合体がシーリング材施工表面で硬
化してシーリング材の表面に耐候性の優れた皮膜が形成
される。塗布方法は、スプレー塗装、刷毛塗り、ローラ
塗りなど種々の方法が適用できる。
【0046】シーリング材の表面に塗布する含フッ素共
重合体の塗布量は特に制限ないが、含フッ素共重合体の
量として1〜100g/cmとなるように塗布するこ
とが好ましく、5〜50g/cmとするのがさらに好
ましい。
【0047】塗布の際、含フッ素共重合体は、溶剤に溶
解および/または混合した組成物として使用してもよ
い。使用できる溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン系溶剤、キシレン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶
剤、ミネラルスピリットなどの石油系溶剤等が挙げられ
る。これらの溶剤は、1種を単独でまたは2種以上を混
合して使用できる。
【0048】溶剤を使用する場合、組成物中の含フッ素
共重合体の含有量は、塗布作業のしやすい粘度になるよ
うに適宜選定すればよく、組成物中、0.1〜20質量
%、特に0.1〜15質量%、さらには0.3〜10質
量%が好ましい。
【0049】本発明の含フッ素共重合体と溶剤とを含有
する組成物を、シーリング材施工表面に塗布して溶剤を
除去した後、含フッ素共重合体を硬化させることによ
り、表面が被覆されたシーリング材を得ることができ
る。
【0050】本発明において、含フッ素共重合体を硬化
させる際には、さらに光重合開始剤の存在下で行っても
よい。光重合開始剤としては、以下に示すものが挙げら
れる。
【0051】4−フェノキシジクロロアセトフェノン、
4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブ
チル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン。
【0052】ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル
安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、9,10−フェ
ナントレンキノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロ
ン、2−エチルアントラキノン。
【0053】4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニル
スルフィド、チオキサントン、2−クロルチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオ
キサントン。
【0054】光重合開始剤は、1種を単独でまたは2種
以上を組合せて用いることができる。光重合開始剤の使
用量は、含フッ素共重合体100質量部に対して、0.
01〜10質量部が好ましい。
【0055】本発明の含フッ素共重合体を含有するシー
リング材表面被覆用組成物は、さらに必要に応じて、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの老化防止剤、
ガラスパウダーなどの充填材、着色剤、可塑剤、貯蔵安
定剤など各種添加剤を任意に添加、配合することができ
る。各種添加剤は公知のものを使用できる。
【0056】本発明の含フッ素共重合体を有効成分とす
るシーリング材表面被覆剤または含フッ素共重合体を含
有するシーリング材表面被覆用組成物のシーリング材の
表面への塗布は、シーリング材が完全に硬化前であって
もよいし、シーリング材の完全硬化した後であってもよ
い。シーリング材が未硬化のうちに塗布することが作業
工程管理上望ましい。
【0057】本発明におけるシーリング材としては、種
々のシーリング材が挙げられる。特に、それのみでは長
期の耐候性が充分とはいえないシーリング材、具体的に
は、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体
(変成シリコーンポリマー)、反応性基を有するポリサ
ルファイドポリマー、反応性基を有する変成ポリサルフ
ァイドポリマー、反応性基を有するアクリルウレタンポ
リマー、イソシアネート基を有するウレタンポリマーお
よび加水分解性ケイ素基を有するアクリルポリマー、の
中から選ばれた少なくとも1種のポリマーを含有するシ
ーリング材が好ましい。変成シリコーン系ポリマーを含
有するシーリング材を用いた場合には、特に耐候性向上
の効果が顕著となるので特に好ましい。
【0058】また、反応性基を有するシリコーンポリマ
ーまたは反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系ポリマ
ーを含有するシーリング材など、比較的耐候性に優れた
シーリング材を用いた場合にも、本発明により、表面を
被覆することにより、さらに耐候性が向上する効果を有
するので、好ましい。
【0059】市販の変成シリコーンポリマー系シーリン
グ材としては、ABC変成シリコーンM、ABC変成シ
リコーンカートリッジ(いずれも(株)エービーシー商
会製)、セルスーパー、セルシールMS(いずれも関西
パテ化工(株)製)、ボンドMSシール、ボンドFRシ
ール、ボンドサイティングシール、ボンドMSコーク
(いずれもコニシ(株)製)、ハイボン2010PRO
SEAL(日立化成ポリマー(株)製)、ノーベル70
1(ファースト化工(株)製)、ペタムMS2000、
MS1000、MS2200(いずれも(株)ブリヂス
トン製)、変成シリコーンZ、三星シールMS(いずれ
も三星産業(株)製)、ハマタイトスーパーII、ハマ
タイトスーパーワン、ハマタイトスーパーワンLM、ハ
マタイトさいでぃんクン(いずれも横浜ゴム(株)製)
などが挙げられる。
【0060】市販の反応性基を有するポリサルファイド
ポリマー系シーリング材としては、チオコーク((株)
エービーシー商会製)、ハイトシール(関西パテ化工
(株)製)、ボンドPSシール(コニシ(株)製)、ペ
ンギンシール169(サンスター技研(株)製)、スリ
ーコールB−4000(三洋工業(株)製)、SRシー
ルT27(サンライズMSI(株)製)、シャーピーシ
ールT−35、T−97(いずれもシャープ化学工業
(株)製)、フジチオコール(昭石化工(株)製)、セ
カイチョーシーラーPS(世界長(株)製)、ポリシー
ル(セメダイン(株)製)、ポニシーラーPS−200
0(テイバ化工(株)製)、トプコールS、トプコール
LM(いずれも東レチオコール(株)製)、ニッシール
(日興化学工業(株)製)、ペルエースP−5000、
P−5050(いずれも日本エヌエスシー(株)製)、
ハイボンNEW1010(日立化成ポリマー(株)
製)、ノーベル501(ファースト化工(株)製)、ペ
タムPS2000((株)ブリヂストン製)、三星シー
ルPS(三星産業(株)製)、ハマタイトSC−M50
0、ハマタイトSC−500、ハマタイトPS−ONE
(いずれも横浜ゴム(株)製)などが挙げられる。
【0061】市販の反応性基を有する変成ポリサルファ
イドポリマー系シーリング材としては、スリーコールC
−320(三洋工業(株)製)、パーマシール(日東ポ
リマー工業(株)製)、サンシールMP−1((株)服
部商店製)などが挙げられる。
【0062】市販の反応性基を有するアクリルウレタン
ポリマー系シーリング材としては、ボンドAUシール、
ボンドAUクィック(いずれもコニシ(株)製)、ニト
シールA2000(日東電工(株)製)、ペルエースA
U7(日本エヌエスシー(株)製)、トップシーラー#
7(ヤマウチ(株)製)などが挙げられる。
【0063】市販のイソシアネート基を有するウレタン
ポリマー系シーリング材としては、ABCウレタン8
0、ABCコーキングウレタンカートリッジ(いずれも
(株)エービーシー商会製)、オートンシーラ−101
A、ALCコーク、オートンサイディングシーラント
(いずれもオート化学工業(株)製)、セルシールP
U、セルシールPU−N(いずれも関西パテ工(株)
製)、ボンドUシール(コニシ(株)製)などが挙げら
れる。
【0064】市販の反応性基を有するシリコーンポリマ
ー系シーリング材としては、ABCシリコーンカートリ
ッジ((株)エービーシー商会製)、ボンドシリコンコ
ーク(コニシ(株))、ペンギンシール2505、ペン
ギンシール2520(いずれもサンスター技研(株)
製)、トスシール361、62、63、64、67、1
0、371、79、78、381、83、380、9
0、1200、52、300、84、トスシール80S
C、トスシール83スーパー、TGS721、(いずれ
もGE東芝シリコーン(株)製)、シャーピーシールS
(シャープ化学工業(株)製)、KE42、KE42
2、KE420、KE450、KE4578、KE45
79、シーラント45、シーラント4588、シーラン
ト72、シーラント70、シーラント77、79、70
1、乙防シーラント40、74、シーラントマスター3
00、ピュアシーラント(いずれも信越化学工業(株)
製)、セカイチョーシーラーSI(世界長(株)製)、
セメダインシリコーンシーラント8060、8070
(いずれもセメダイン(株)製)、アークシールS−1
00J、板金用シリコーン、セラシール、FPシーラン
ト101(いずれも(株)タイルメント製)、ハイシー
ラー#5000((株)東邦産業製)、SH780、S
H781、SH790、SE797、SE798、SE
1811、SE1900、SE555、SE5007、
SE5010、SE5065EC、SE9090、SH
794、SE798、SE792、SE9500(いず
れも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、ニ
ューワイドシーラー(日東ポリマー工業(株)製)、S
R1000、SR2000、SR1100(いずれも
(株)ブリヂストン製)、ハマタイトSS−310、ハ
マタイトシリコーン70(いずれも横浜ゴム(株)製)
などが挙げられる。
【0065】市販の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水
素ポリマーとしては、ペンギンシール7000(サンス
ター技研(株)製)、マイレックスZ(横浜ゴム(株)
製)などが挙げられる。
【0066】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げるが、これらに
限定されない。なお、実施例中の分子量の測定は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフ法により溶媒としてテ
トラヒドロフランを用いて測定した。検量線はポリスチ
レン標準サンプルを用いて作成した。また、粘度は、B
型粘度計を用いて測定した。
【0067】(製造例1−1)ジプロピレングリコール
を開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライ
ム錯体触媒の存在下、プロピレンオキシドを反応させ
て、Mが20000でM/Mが1.4のポリオキ
シプロピレンジオールを得た。このポリオキシプロピレ
ンジオールを水酸化ナトリウムの存在下、過剰量の塩化
アリルを反応させた。未反応の塩化アリルを除去後、副
生した無機塩を除去精製して、アリル基末端のオキシプ
ロピレン重合体を得た。
【0068】この重合体500gを窒素置換された反応
容器に仕込み、1,1,3,3−テトラメチル−1,3
−ジビニルシロキサン白金錯体(以下、VTS錯体と略
す)を白金が2ppmになるように添加して、30分撹
拌した。次に、ジメトキシメチルシラン6.0gを加え
て70℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧にして
揮発性物質を除去し、23℃における粘度が15Pa・
s、M/M=1.5、淡黄色透明の変成シリコーン
系ポリマー(A1)500gを得た。
【0069】(製造例1−2)ジプロピレングリコール
を開始剤として水酸化カリウムを触媒として使用し、プ
ロピレンオキシドを反応させて、Mが5000でM
/Mが1.2のポリオキシプロピレンジオールを得
た。また、グリセリンを開始剤として水酸化カリウムを
触媒として使用し、プロピレンオキシドを反応させて、
が6000でM/Mが1.2のポリオキシプロ
ピレントリオールを得た。
【0070】このポリオキシプロピレンジオール850
gとポリオキシプロピレントリオール150gをフラス
コ中で混合し、得られた混合物を水酸化カリウムの存在
下、原料のポリオールの合計のモル数の57%が反応す
る量のクロロブロモメタンを反応させた。さらに続いて
過剰の塩化アリルを添加して反応させ、さらに未反応の
塩化アリルを除去後、副生した無機塩を除去精製して、
23℃における粘度が14Pa・s、Mが14000
のアリル基末端のオキシプロピレン重合体を得た。
【0071】この重合体500gを窒素置換された反応
容器に仕込み、VTS錯体を白金が2ppmになるよう
に添加して、30分撹拌した。次に、ジメトキシメチル
シラン8.3gを加えて70℃で5時間反応させた。反
応終了後、減圧にして揮発性物質を除去することによ
り、23℃における粘度が15Pa・s、M/M
1.9の淡黄色透明の変成シリコーン系ポリマー(A
2)500gを得た。
【0072】(製造例1−3) (P1の重合)グリセリンを開始剤とし、亜鉛ヘキサシ
アノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、プロピ
レンオキシドを反応させて得られた分子量17000、
かつM /M=1.4のポリオキシプロピレントリオ
ールを水酸化ナトリウムの存在下、過剰量の塩化アリル
を反応させた。未反応の塩化アリルを除去後、副生した
無機塩を除去精製して、アリル基末端のオキシプロピレ
ン重合体を得た。この重合体に対し、製造例1−1と同
様にジメトキシメチルシランを反応させ、M/M
1.5の淡黄色透明の変成シリコーン系ポリマー(P
1)を得た。(P1)の25℃における粘度は10Pa
・sであった。
【0073】(P2の重合)ジプロピレングリコールを
開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム
錯体触媒の存在下、プロピレンオキシドを反応させて得
られた分子量20000かつ、M/M=1.3のポ
リオキシプロピレンジオールを用い、(P1)と同様の
方法で末端にアリル基を有するオキシプロピレン重合体
を得た。この重合体に対し製造例1−1と同様にジメト
キシメチルシランを反応させ、M/M=1.4の淡
黄色透明の変成シリコーン系ポリマー(P2)を得た。
(P2)の25℃における粘度は16Pa・sであっ
た。
【0074】(A3の製造)得られた(P1)20gを
撹拌機つきの反応器に入れ、トルエン40gを加えて希
釈し、100℃に加熱しながら均一に混合した。これに
メタクリル酸メチル3.3g、アクリル酸n−ブチル1
6.7g、メタクリル酸ステアリル11.0g、γ−メ
タクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1.6
g、スチレン6.8gおよびγ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン0.64gの混合物に2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル0.4gを溶解した溶液を窒素
雰囲気下で撹拌しながら3時間かけて前記混合物に滴下
した。滴下後さらに2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル0.3gのトルエン溶液を30分かけて滴下した
後、同温度で3時間加熱撹拌した。得られた共重合体の
トルエン溶液に(P2)を120g加え、30分間撹拌
混合した後、100℃減圧下でトルエンを留去し、アク
リル共重合体系ポリマー(A3)を得た。
【0075】表1(1液型)または表2(2液型)に示
すように、製造例1−1〜1−3で得られた反応硬化型
ポリマー(A1〜A3)に対して、各種配合剤を配合
し、1液型および2液型のシーリング材とした。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】(製造例2−1)内容積1000cm
ステンレス製撹拌機付き耐圧反応器に、キシレン504
g、エタノール142g、炭酸カリウム3g、アゾビス
イソブチロニトリル4.8g、エチルビニルエーテル2
1.45gおよびヒドロキシブチルビニルエーテル13
8gを仕込み、反応器内を窒素置換し、次いでクロロト
リフルオロエチレン173gを導入し、反応器内温度を
65℃まで徐々に昇温し、同温度を保ちながら撹拌下で
10時間反応させた。反応器を室温まで降温した後、未
反応単量体をパージしてから、反応器を開放した。得ら
れた重合体溶液を濾過した後、エバポレーターを用いて
50℃でキシレンおよびエタノールを除去し、含フッ素
共重合体(B1)を得た。得られた固体を252gのメ
チルイソブチルケトン(以下、MIBKと略す)に溶解
させて、重合体のMIBK溶液(以下、重合体溶液Xと
いう)を得た。
【0079】(製造例2−2)重合体溶液Xの50gを
常温の圧力容器に秤取し、2,6−ジ−t−ブチル−p
−クレゾール(以下、BHTという)0.5g、2−エ
チルヘキサン酸スズ(日本化学産業製 商品名ニッカオ
クチックス、以下同じ)0.017g、メタクリル酸
(2−イソシアネートエチル)(以下、MOIという)
3.39gを添加し、容器内を40℃まで徐々に昇温
し、同温度を保ちながら撹拌下で24時間反応せしめ、
メタクリロイル基を有する含フッ素共重合体溶液を得
た。該溶液にさらにMIBKを加え、固形分濃度を3質
量%に調整したものを重合体溶液1とした。
【0080】(製造例2−3)重合体溶液Xの50gを
常温の圧力容器に秤取し、BHTの1.6g、2−エチ
ルヘキサン酸スズ0.05g、MOIの10.68gを
添加し、容器内を40℃まで徐々に昇温し、同温度を保
ちながら撹拌下で24時間反応せしめ、メタクリロイル
基を有する含フッ素共重合体溶液を得た。該溶液にさら
にMIBKを加え、固形分濃度を3質量%に調整したも
のを重合体溶液2とした。
【0081】(製造例2−4)重合体溶液Xの50gを
常温の圧力容器に秤取し、BHT1.2g、2−エチル
ヘキサン酸スズ0.04g、イソホロンジイソシアネー
ト(以下、IPDIという)とメタクリル酸2−ヒドロ
キシエチルの1:1の反応物(香川ケミカル(有)製、商
品名VI−2、以下、VI−2という)7.9gを添加
し、容器内を80℃まで徐々に昇温し、同温度を保ちな
がら撹拌下で18時間反応せしめ、メタクリロイル基を
有する含フッ素共重合体溶液を得た。該溶液にさらにM
IBKを加え、固形分濃度を3質量%に調整したものを
重合体溶液3とした。
【0082】(製造例2−5)重合体溶液Xの50gを
常温の圧力容器に秤取し、BHT3.7g、2−エチル
ヘキサン酸スズ0.12g、VI−2の24.8gを添
加し、容器内を80℃まで徐々に昇温し、同温度を保ち
ながら撹拌下で18時間反応せしめ、メタクリロイル基
を有する含フッ素共重合体溶液を得た。該溶液にさらに
MIBKを加え、固形分濃度を3質量%に調整したもの
を重合体溶液4とした。
【0083】(製造例2−6)重合体溶液Xの50gを
常温の圧力容器に秤取し、BHT3.6g、2−エチル
ヘキサン酸スズ0.11g、イソホロンジイソシアネー
トとアクリル酸2−ヒドロキシエチルの1:1の反応物
(香川ケミカル(有)製、商品名VI−1)24.1gを
添加し、容器内を80℃まで徐々に昇温し、同温度を保
ちながら撹拌下で18時間反応せしめ、アクリロイル基
を有する含フッ素共重合体溶液を得た。該溶液にさらに
MIBKを加え、固形分濃度を3質量%に調整したもの
を重合体溶液5とした。
【0084】(実施例1〜17)反応硬化型ポリマーA
1〜A3を使用した1液型もしくは2液型シーリング材
を用い、厚さ0.2mmとなるように1mm厚のアルミ
ニウム板上に塗布した。
【0085】シーリング材塗布直後に、含フッ素共重合
体溶液1〜5のうち表4に示すものを、含フッ素共重合
体の塗布量が5g/mになるような量噴霧器でスプレ
ー塗布し、20℃で65%の湿度下に7日間養生して当
該アルミニウム板上に厚さ0.2mmの硬化物を形成さ
せた。これを試験体とした。この試験体を用いて、スガ
試験機(株)製サンシャインスーパーロングライフウェ
ザーメーターにて暴露試験を行い、試験体の表面状態を
目視観察し評価した。評価基準は、○:白化(色あせ)
が全く認められない、△:若干白化(色あせ)が認めら
れる、×:白化(色あせ)が明らかに認められる、とし
た。結果を表4に示す。
【0086】表4に示すように、さらに市販の1液型ま
たは2液型シーリング材を用いて、同様に行った。
【0087】(比較例1〜9)重合体溶液を塗布しない
以外は実施例1〜9と同様にして試験体を作成し、同様
に試験・評価した。結果を表5に示す。
【0088】
【表3】
【0089】
【表4】
【0090】
【表5】
【0091】
【発明の効果】本発明の含フッ素共重合体で表面を被覆
されたシーリング材は、長期耐候性に優れたシーリング
材とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CEZ C08J 7/04 CEZZ // C08L 87:00 C08L 87:00 Fターム(参考) 4D075 AE04 BB24Y BB26Z BB42Z BB46Z CA32 CA38 DA33 DA35 DB07 DB43 DB50 DB54 DC01 EA07 EA21 EA39 EB14 EB17 EB18 EB20 EB22 EB35 EB37 EB38 EB39 EB43 EC30 4F006 AA22 AA37 AA40 AA42 AB19 BA03 4H017 AA04 AB12 AC08 AD05 AE03 4J100 AA00R AC23P AC24P AC25P AC26P AC27P AC31P AD03Q AE01R AE02R AE09Q AE10Q AE13R AE18Q AG00R AJ02Q AL08Q AL08R AL09Q AL10Q AL62Q AL75Q BA02Q BA03Q BA15Q BA16Q BA42Q BC43Q BC54Q CA04 CA05 CA31 HA62

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
    び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
    合体の硬化物により表面を被覆されたシーリング材。
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体が、フルオロオレフィン
    に基づく重合単位(p)を全重合単位に対して20〜7
    0モル%、光硬化性官能基を有する重合単位(q)を全
    重合単位に対して1〜80モル%、およびその他の重合
    単位(r)を全重合単位に対して0〜70モル%の割合
    で有する重合体である、請求項1に記載のシーリング
    材。
  3. 【請求項3】シーリング材施工表面を、フルオロオレフ
    ィンに基づく重合単位(p)、光硬化性官能基を有する
    重合単位(q)、および任意にその他の重合単位(r)
    を有する含フッ素共重合体の硬化物で被覆することを特
    徴とするシーリング材被覆方法。
  4. 【請求項4】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
    び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
    合体をシーリング材施工表面に塗布後、硬化させること
    を特徴とするシーリング材被覆方法。
  5. 【請求項5】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
    び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
    合体と、溶剤とを含有する組成物を、シーリング材施工
    表面に塗布して溶剤を除去した後、前記含フッ素共重合
    体を硬化させることを特徴とするシーリング材被覆方
    法。
  6. 【請求項6】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
    び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
    合体を有効成分とすることを特徴とするシーリング材表
    面被覆剤。
  7. 【請求項7】フルオロオレフィンに基づく重合単位
    (p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)、およ
    び任意にその他の重合単位(r)を有する含フッ素共重
    合体と溶剤とを含有することを特徴とするシーリング材
    表面被覆用組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006036884A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Nippon Valqua Ind Ltd シール材、その製造方法および処理剤
JP2012023361A (ja) * 2010-06-17 2012-02-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 光エネルギー架橋性有機薄膜トランジスタ絶縁層材料、オーバーコート絶縁層及び有機薄膜トランジスタ
JP2012116978A (ja) * 2010-12-02 2012-06-21 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 側鎖に(メタ)アクリル基を有する含フッ素共重合体及びこれを含む硬化性組成物

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