JPH05247305A - 室温硬化性組成物及びシーラント - Google Patents

室温硬化性組成物及びシーラント

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JPH05247305A
JPH05247305A JP8620592A JP8620592A JPH05247305A JP H05247305 A JPH05247305 A JP H05247305A JP 8620592 A JP8620592 A JP 8620592A JP 8620592 A JP8620592 A JP 8620592A JP H05247305 A JPH05247305 A JP H05247305A
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JP
Japan
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fluorine
group
pts
copolymer
sealant
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JP8620592A
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English (en)
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Mikio Yokota
幹男 横田
Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】繰り返し単位が10〜50のポリエーテル側鎖
を有する重合単位及びフルオロオレフィンに基づく重合
単位を含み、硬化性部位を有する数平均分子量1,00
0〜50,000の含フッ素共重合体100重量部に対
しフルオロ有機酸変性鉛触媒0.01〜3重量部を配合
してなる。 【効果】伸縮性、耐久性、耐候性及び耐久性試験後の伸
度保持率を損うことなく、自己汚染性を改良することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温硬化性組成物及びシ
ーラントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来シーリング剤分野等硬化性組成物が
伸縮性を有するものについては、そのフレキシブルな分
子構造上、耐候性、表面粘着性に基づく自己汚染性を生
じ、またその中に含まれる低分子量成分のマイグレード
による周辺汚染性等の欠点が指摘され、その改良が必要
とされてきた。
【0003】例えば弾性シーリング材を例に取ると、表
面粘着性の少ないポリサルファイド系は、圧縮時の復元
性が良く伸縮性自体に問題がある。ポリウレタン系は耐
候性に問題があり、変成シリコーン系も耐候性と表面粘
着性に基づく自己汚染性の改良が不充分である。また耐
候性に優れるシリコーン系はその親油性に基づく、自己
汚染性とともに、成分中に含まれる低分子量のシリコー
ンオイルのマイグレードにより宿命的とも言える周辺の
汚染を生じてしまう。したがって、伸縮性と耐候性と自
己及び周辺に対する非汚染性を充分に克服しているもの
がないというのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解消しようとするもので
ある。すなわち、伸縮性を有しながら、耐候性と耐汚染
性の両面に優れた硬化物を与える組成物を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、 (a)繰り返し単位が10〜50のポリエーテル側鎖を
有する重合単位及びフルオロオレフィンに基づく重合単
位を含み、硬化性部位を有する数平均分子量1,000
〜50,000の含フッ素共重合体100重量部 (b)フルオロ有機酸変性鉛触媒0.01〜3重量部 とを有効成分として含有することを特徴とする室温硬化
性組成物を提供するものである。
【0006】本発明における(a)の含フッ素共重合体
は、繰り返し単位が10〜50のポリエーテル側鎖を有
する重合単位を持つが、好ましくは10〜50のポリエ
ーテル結合を有する側鎖を含む重合単位を1〜80モル
%の割合で含有する。
【0007】この特定の側鎖が含まれているため、良好
な弾性を有する弾性体となり得るのである。特に、この
側鎖の末端が硬化性部位である場合が好ましい。この側
鎖末端の硬化性部位に基づいて、橋かけ結合が形成され
た硬化物は、その特定の橋かけ結合構造により特に優れ
た弾性が発揮されるものと考えられる。
【0008】側鎖中のエーテル結合の数が10より小さ
いものは、好ましい弾性を有する弾性体が得られなくな
るため採用されない。側鎖中のエーテル結合の数が多い
程、良好な弾性を有する弾性体が得られるが、あまり長
くなると耐候性、耐汚染性が低下するため好ましくな
い。通常は、エーテル結合の数で、50以下、さらに好
ましくは40以下が採用される。また、エーテル結合間
は、通常、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基などのアルキレン基で構成されるが、エーテル
結合間の炭素数の小さいものは親水性が高いため、含フ
ッ素共重合体またはその架橋物の耐水性が低下すること
があり好ましくない。
【0009】また、エーテル結合間の炭素数の大きいも
のは、合成が難しいなどの問題があり、通常は好ましく
採用されない。好ましくは、エチレン基、プロピレン基
などの炭素数2〜6程度のアルキレン基が採用される。
このアルキレン基は、炭素に結合した水素の一部ないし
全部がフッ素、塩素等のハロゲン基、アルキル基、アリ
ール基などの置換基で置換されたものであってもよい。
特に、良好な弾性体を得るためには、側鎖のエーテル結
合の数が10個以上、また、シーラントなどの用途に適
するものを得るためには、エーテル結合の数が20以上
のものが好ましく採用される。
【0010】また、前述の通りこの特定の側鎖末端は硬
化性部位であることが好ましい。かかる硬化性部位とし
ては、水酸基、アミノ基、酸アミド基、メルカプト基な
どの活性水素含有基、エポキシ基、活性ハロゲン含有
基、加水分解性シリル基などが例示される。
【0011】また、この特定の側鎖を含む重合単位は、
1〜80モル%の割合で含まれている。この特定の側鎖
を含む重合単位の含有割合があまりに少ないと、良好な
弾性体とならない、または弾性体を得ることができなく
なるため好ましくない。またあまりに多いと耐候性が悪
くなったり、弾性体が得られにくくなることがあるため
好ましくない。特に、特定の側鎖を含む重合部位が5〜
30モル%の割合で含まれる含フッ素共重合体が好まし
い。
【0012】また、本発明の(a)の含フッ素共重合体
は、フルオロオレフィンに基づく重合単位を含み、好ま
しくは20〜70モル%含有する。フルオロオレフィン
としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオ
ロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
ン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタ
フルオロエチレンなどの炭素数2〜6、特に炭素数2〜
4程度のフルオロオレフィンが好ましく採用される。中
でも、水素が完全にハロゲンに置換されているパーハロ
オレフィンが最も好ましい。
【0013】また、フルオロオレフィンに基づく重合単
位が20モル%より少ないと、充分な耐候性が発揮され
ず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあ
り、好ましくない。フルオロオレフィンの量が70モル
%より大きくなると、良好な弾性が得られなくなった
り、他の材料との密着性が得られなくなり好ましくな
い。特に、フルオロオレフィンに基づく重合単位を30
〜60モル%含有するものが好ましい。
【0014】また、本発明の含フッ素共重合体は、上記
フルオロオレフィンに基づく重合単位及び特定の側鎖を
含む重合単位の他に別の重合単位が含まれていてもよ
い。この場合、フルオロオレフィンに基づく重合単位及
び特定の側鎖を含む重合単位の合計が、全重合単位に対
して30モル%以上の割合で含まれている。この2種類
の重合単位の含まれる割合があまりに少ない場合には、
充分な耐候性、耐汚染性及び弾性が発揮されない。
【0015】別の重合単位とは、フルオロオレフィンと
共重合し得る単量体に基づく重合単位であり、ビニル
系、アリル系、アクリロイル系、メタクリロイル系など
のエチレン性不飽和化合物に基づく重合単位が挙げられ
る。これらの単量体が適宜共重合されていることによ
り、特定の側鎖を有する重合単位間に多くの重合単位が
含まれる様になり、より効果的に弾性が発揮されるため
好ましい。
【0016】また、かかる含フッ素共重合体は、数平均
分子量が50,000程度以下のものであることが好ま
しい。あまりに分子量の大きなものは弾性塗料として使
用した場合に塗装作業性が優れず、好ましくない。特に
シーラント用など、無溶剤で用いる場合には、分子量の
大きなものは作業性が極めて悪い。無溶剤で用いる場合
には分子量15,000以下、特に10,000以下の
ものを採用することが好ましい。分子量の下限は特に限
定されないが、充分な硬化状態を得るには通常は1,0
00以上、好ましくは2,000以上が採用される。
【0017】本発明の含フッ素共重合体は次に示す方法
などにより製造することができる。第1にフルオロオレ
フィン及び、フルオロオレフィンと共重合可能であり、
エーテル結合を10〜50個有する単量体を共重合する
方法、第2に、フルオロオレフィンに基づく重合単位
(1)を20〜70モル、水酸基を有する重合単位
(4)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に
対し重合単位(1)及び重合単位(4)の合計が30モ
ル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体に、アルキ
レンオキシドを付加反応せしめる方法などが例示され
る。
【0018】第1の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能であり、エーテル結合を10〜50個有す
る単量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル
基、メタアクリロイル基などのエチレン性不飽和基から
なる重合可能な部位を有する単量体が採用される。かか
る単量体は、エーテル結合を10〜50個有するものが
採用される。
【0019】かかるエーテル結合を有する単量体は、次
に示す方法で合成され得る。ヒドロキシアルキルビニル
エーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、アクリ
ル酸と多価アルコールとの反応物、グリシジルアリルエ
ーテルとアルカノールアミンまたはフェノール性化合物
との反応物、アリルアルコールなどの水酸基含有単量体
にアルキレンオキサイドを付加反応せしめる方法、水酸
基、アルコキシシリル基、エポキシ基、アミノ基などの
反応性基を有する単量体に、イソシアナート基、アルコ
キシシリル基、カルボン酸基などの上記反応性基と反応
し得る基を有するポリエーテル化合物を反応せしめる方
法などを例示することができる。
【0020】また、この第1の方法において、フルオロ
オレフィンとエーテル結合を10〜50個有する単量体
を各々1種ずつ重合せしめた場合、交互共重合する可能
性が高く、特に、エーテル結合を10〜50個有する単
量体がビニル系あるいはアリル系化合物の場合にこの可
能性が極めて高くなる。交互共重合した場合は、エーテ
ル結合を10〜50個有する重合単位間に存在する他の
重合単位が1個程度となり、重合体は、良好な可撓性な
いし弾性を発揮することが難しくなる。
【0021】好ましくは、フルオロオレフィン、エーテ
ル結合を10〜50個有する単量体のいずれかまたは両
方に、種類の異なる2つ以上の化合物を採用する。もし
くは、フルオロオレフィン、エーテル結合を10〜50
個有する単量体の他にこれらと共重合可能な共単量体を
共重合せしめるなどの方法を採用して、重合体中、10
〜50個のエーテル結合を有する重合単位間に他の重合
単位が多数存在する様操作される。
【0022】通常は、後者の共単量体を共重合せしめる
方法が採用される。ここで、共単量体としては、ビニル
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基など
の重合性部位を有する化合物が採用される。具体的に
は、オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル
類、アリルエーテル類、アリルエステル類、アクリル酸
エステル類、メタアクリル酸エステル類などが例示され
る。特に炭素数1〜15程度の直鎖状、分岐状あるいは
脂環状のアルキル基を有する化合物が好ましい。かかる
共単量体としては、炭素に結合した水素の一部ないし全
部がフッ素に置換されたものを採用してもよい。
【0023】また、この第1の方法において各重合性単
量体の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70モ
ル%、エーテル結合を10〜50個有する単量体が1〜
80モル%であり、全重合単位に対してフルオロオレフ
ィン及びエーテル結合を10〜50個有する単量体が3
0モル%以上の割合で共重合される様制御することが好
ましい。かかる重合は、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合、バルク重合のいずれかの方法によってもよく、所定
量の単量体に重合開始剤や電離性放射線などの重合開始
源を作用せしめることにより重合が行われる。またその
他の諸条件は、通常、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、
バルク重合などを行う際と同様の条件で行うことができ
る。
【0024】第2の方法は、フルオロオレフィンに基づ
く重合単位(1)を20〜70モル%、水酸基を有する
重合単位(4)を1〜80モル%の割合で含有し、全重
合単位に対して重合単位(1)及び重合単位(4)の合
計が30モル%以上の割合で含まれるフッ素共重合体に
アルキレンオキシドを付加反応せしめる方法である。
【0025】ただし、フッ素系共重合体は、水酸基を有
することが重要である。ヒドロキシアルキルビニルエー
テル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、アリルアル
コールなど、水酸基含有単量体を共重合した場合は、フ
ッ素系共重合体中に水酸基が簡単に導入可能である。一
方、グリシジルアリルエーテル、アクリル酸など、水酸
基以外の反応性を有する単量体を共重合した場合には、
反応性基を水酸基に変換せしめる必要がある。反応性基
の水酸基への変換は、アルカノールアミン、多価アルコ
ールなどの化合物を反応せしめることにより容易に達成
され得る。
【0026】このフッ素系共重合体へアルキレンオキサ
イドの付加反応は、通常のポリエーテル化合物の製造の
際と同様の方法で行うことが可能である。また、この第
2の方法において、アルキレンオキサイドの付加反応を
行った後、側鎖末端に生じる水酸基を他の反応性の基、
例えばカルボン酸基、加水分解性シリル基などに変換せ
しめてもよい。
【0027】本発明における含フッ素共重合体(a)
は、硬化剤と併用することにより良好な弾性を有する硬
化物を与えるため、シーラント、弾性塗料などのベース
として好ましく採用可能である。
【0028】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。中でも、ポリオール変性イ
ソシアナート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与え
るため好ましい。ここで、含フッ素共重合体の硬化反応
性部位が加水分解性シリル基であるか、硬化剤が多価イ
ソシアナート化合物である場合には、湿気で硬化が可能
であり、施行性が優れるため好ましい。硬化剤として、
多価イソシアナート化合物を採用する場合、含フッ素共
重合体の硬化性部位は、活性水素含有基、特に水酸基が
反応性に優れるため好ましい。
【0029】本発明においては、(a)の含フッ素共重
合体を硬化させた際に残留しやすいタックを残留しにく
くするために、フルオロ有機酸変成鉛触媒が使用され
る。触媒として有機鉛塩のみを使用した場合、充分な硬
化が得られて表面の残留タックは減ってもJISA57
58による耐久性試験を行ったときに、熱劣化の触媒と
しても作用するため、試験を終えたのちの物性が強度、
伸びその他で低下をきたす。一方触媒として2価の有機
錫塩のみを使用した場合、触媒自身の加水分解によりJ
ISA5758による耐久性試験を終えたのちの物性の
低下はみられないが、表面付近は大気中の湿気により触
媒の加水分解が早く、表面付近では充分な硬化が得られ
ず表面タックの原因となる。この配合系に(b)のフル
オ有機酸変成鉛触媒を添加することにより、その表面移
行性により表面付近の充分な硬化が得られ、残留タック
が減った上に耐久性試験後の物性低下もおさえることが
できるものである。
【0030】フルオロ有機酸としては、通常は炭素数1
〜20個の、特に好ましくは炭素数1〜18個のポリフ
ルオロアルキル基を含有するカルボン酸であり、具体的
に例示すれば次の通りである。 (CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OCOCH3)COOH (CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OH)CH2COOH CF3(CF2)6(CH2)2COOH CF3(CF2)8(CH2)2COOH CF3(CF2)8CONH(CH2)2COOH H(CF2)10CH2COOH CF2Cl(CF2)10CH2COOH CF3(CF2)7CH2CH(OH)CH2COOH CF3(CF2)5CH2CH(OH)CH2COOH CF3COOH CF3(CF2)4(CH2)2COOH CF3(CF2)5(CH2)2COOH CF3(CF2)5COOH CF3(CF2)7CH2CH2COOH (CF3)2CF(CF2)5(CH2)2COOH CF3(CF2)7SO2N(C3H7)(CH2)2COOH CF3(CF2)7(CH2)4COOH CF3(CF2)7SO2N(CH3)(CH2)2COOH CF3(CF2)7SO2N(C2H5)(CH2)2COOH CF3(CF2)7CONH(CH2)2COOH (CF3)2CF(CF2)6(CH2)3COOH
【0031】また、本発明における(a)の含フッ素共
重合体と(b)のフルオロ有機酸変性鉛触媒の混合比率
は、(a)100部に対し、(b)は0.01部以上よ
り粘着改良に効果はあるが、3部以上加えると(a)の
含フッ素共重合体本来の持つ耐久性に影響を与えるので
0.01〜3部の添加が好ましい。
【0032】また、かかる組成物は、上記2種の成分の
他に、硬化剤、充填剤、可塑剤、溶剤、光安定剤、紫外
線吸収剤、熱安定剤、レベリング剤などが添加配合され
ていてもよい。
【0033】充填剤としては、ヒュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラック
の如き補強性充填材;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チ
タン、ペントナイト、有機ペントナイト、酸化第二鉄、
酸化亜鉛、活性亜鉛華、水添ヒマシ油及びシラスバルー
ン、などの如き充填材;石綿,ガラス繊維及びフィラメ
ントの如き繊維状充填剤が使用できる。
【0034】これら充填剤で強度の高い硬化組成物を得
たい場合には、主にヒュームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微
細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、及び活性亜鉛
華などから選ばれる充填材を(a)の含フッ素共重合体
と(b)のフルオロ有機酸変性鉛触媒の合計100重量
部に対し、1〜100重量部の範囲で使用すれば、好ま
しい結果が得られる。また、低強度で伸びが大である硬
化組成物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化
亜鉛、及びシラスバルーンなどから選ばれる充填材を
(a)の含フッ素共重合体と(b)のフルオロ有機酸変
性鉛触媒の合計100重量部に対し、5〜200重量部
の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。もちろん
これら充填材は、1種類のみで使用してもよいし、2種
類以上使用してもよい。
【0035】
【実施例】
合成例1 ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)312
g、水酸化カリウム(濃度95%)15gを内容積5.
5リットルのステンレス製攪拌機付耐圧反応器に仕込
み、プロピレンオキサイド(PO)4690gを徐々に
添加し、3kg/cm2 、110℃で18時間、反応を
行った。得られた液体を合成マグネシアで精製して、ポ
リオキシアルキレン鎖を有するビニルエーテルを得た。
ビニルエーテルのPO付加モル数は30モルであった。
【0036】次に内容積550mlのステンレス製攪拌
機付耐圧反応器に、キシレン112g、エタノール11
2g、炭酸カリウム1.6g及びアゾイソブチロニトリ
ル0.5g、エチルビニルエーテル36g、先に重合し
たPO付加HBVE 162gを仕込み、液体窒素によ
り溶存空気を除去し、次いで、クロロトリフルオロエチ
レン(CTFE)80gを導入し、徐々に昇温し温度を
65℃に維持し重合を行った。攪拌下で10時間重合反
応を続けた後、反応器を水冷して重合を停止した。反応
器を室温まで冷却した後、未反応単量体を抜き出し、反
応器を開放した。重合体溶液を濾過した後、エバポレー
ターで溶剤を除去し、含フッ素共重合体を得た。得られ
た含フッ素共重合体の水酸基価(KOHmg/g)は2
0、数平均分子量は6000、ガラス転移温度は−68
℃であった。
【0037】合成例2 内容積300mlのガラス容器に合成例1の含フッ素共
重合体を200g、γ−イソシアナートプロピルメチル
ジメトキシシラン14.6gと硬化剤として、ジブチル
錫ジラウレート0.02gとを加え、室温、窒素雰囲気
下で、4時間攪拌して末端にアルコキシシリル基を有す
る含フッ素共重合体が得られた。
【0038】合成例3 内容積300mlのガラス容器にCF3(CF2)5(CH2)2COOH
を100g、オクチル酸鉛100gとを加え、室温、窒
素雰囲気下で、2時間撹拌してフルオロ有機酸変成鉛触
媒が得られた。
【0039】実施例1〜6、比較例1〜2 表1に示す割合で、合成例1、2で得られた(a)の含
フッ素共重合体と合成例3で得られた(b)のフルオロ
有機酸変成鉛触媒及びオクチル酸錫、オクチル酸ビスマ
ス、酸化チタン、酸化カルシウム、炭酸カルシウム及び
必要な場合は硬化剤として、ポリオール変性ジイソシア
ナート化合物[商品名、デュラネートD101 旭化成
製]を加えて混練し、硬化させた結果を示す。
【0040】引張り試験及び耐久性試験はJIS A
5758(建築用シーリング材)及びその9030グレ
ード(90℃の耐熱性と30%の伸縮性組み合わせ)に
準じて行った。表面粘着性は、ビクマタック(東洋精機
製)を用い、アルミリングを荷重500gで60秒間押
しつけた後30cm/secのスピードで引き上げた時
の抵抗値をkg(数値が低い程粘着性は少ない)で示し
た。促進耐候性は、サンシャインウェザーオメーター
(スガ試験機製)で厚さ2mmのフィルムを3000時
間照射した後の表面状態を観察し、その結果を◎は変化
なし、○は若干のグロス低下は見られるが他は問題な
し、△はクラック等は認められないが変色、×はクラッ
クが著しい、××は1000時間以内にクラック発生す
る、で示した。次に伸度保持率[耐久性試験後の破断伸
度/初期破断伸度×100(%)]を評価した。
【0041】屋外曝露試験は、結晶化ガラス(20cm
×20cm)4枚で目地幅2cmとした十文字目地に試
験体を充填硬化させ、6ヶ月間屋外曝露し、周辺汚染性
としてガラス素地上に付着した埃を、自己汚染性として
試験体に付着した埃を観察評価した。(○は埃がほとん
ど付着しない、△は埃が少し付着する、×は埃がかなり
付着するを表す。)
【0042】比較例1として、合成例1の含フッ素共重
合体に硬化触媒として、オクチル酸鉛のみ添加、比較例
2として、合成例2の含フッ素共重合体に硬化触媒とし
てオクチル酸錫のみ添加を用いて同様の試験を行った結
果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】表1に示される如く、本発明の(a)の
含フッ素共重合体の伸縮性、耐久性、耐候性、周辺非汚
染性は優れているが、唯一の問題点は表面埃の付着によ
る自己汚染性と、耐久性試験後の伸度保持率の両立であ
った。これに本発明の(b)のフルオロ有機酸変成触媒
を配合することにより、伸縮性、耐久性、耐候性及び耐
久性試験後の伸度保持率を損うことなく、自己汚染性を
改良するという効果が認められた。
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来シーリング剤分野等硬化性組成物が
伸縮性を有するものについては、そのフレキシブルな分
子構造上、耐候性、表面粘着性に基づく自己汚染性を生
じ、またその中に含まれる低分子量成分のマイグレーシ
ョンによる周辺汚染性等の欠点が指摘され、その改良が
必要とされてきた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】例えば弾性シーリング材を例に取ると、表
面粘着性の少ないポリサルファイド系は、圧縮時の復元
性が良く伸縮性自体に問題がある。ポリウレタン系は耐
候性に問題があり、変成シリコーン系も耐候性と表面粘
着性に基づく自己汚染性の改良が不充分である。また耐
候性に優れるシリコーン系はその親油性に基づく、自己
汚染性とともに、成分中に含まれる低分子量のシリコー
ンオイルのマイグレーションにより宿命的とも言える周
辺の汚染を生じてしまう。したがって、伸縮性と耐候性
と自己及び周辺に対する非汚染性を充分に克服している
ものがないというのが現状である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。中でもポリオール変性イソ
シアナート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与える
ため好ましい。この化合物は、ポリヒドロキシル化合物
とポリイソシアナート化合物との反応生成物のうち、末
端にイソシアナート基を有するものである。ポリヒドロ
キシル化合物としては、一般にウレタン化合物の製造に
用いられる種々のポリエーテルポリオール、もしくはポ
リエステルポリオール、さらにはポリマーポリオールが
挙げられる。ポリエーテルポリオールとは、例えば、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイドのアルキレンオキサイド、およびテトラヒドロ
フラン等の環状エーテルから選ばれる1種もしくは2種
以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合
させた生成物である。ポリイソシアナート化合物として
は、通常のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々の
ものが例示される。具体的には、2,4−トリレンジイ
ソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、フ
ェニレンジイソシアナート、キシレンジイソシアナー
ト、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、
ナフチレン−1,5−ジイソシアナート、およびこれら
に水添した化合物、エチレンジイソシアナート、プロピ
レンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナー
ト、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイ
ソシアナート、1−メチル−2,4−ジイソシアナート
シクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジイソシアナー
トシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ナート、トリフェニルメタントリイソシアナート等が挙
げられる。これらのポリイソシアナート化合物は、1種
単独でも、2種以上を併用してもよい。また無黄変のポ
リイソシアナート化合物を選ぶことが変色が少なく好ま
しい。ここで、含フッ素共重合体の硬化反応性部位が加
水分解性シリル基であるか、多価イソシアナートであ
る場合には、湿気で硬化が可能であり、施工性が優れる
ため好ましい。硬化剤として、多価イソシアナート化合
物を採用する場合、含フッ素共重合体の硬化性部位は、
活性水素含有基、特に水酸基が反応性に優れるため好ま
しい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】充填剤としては、ヒュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラック
の如き補強性充填材;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チ
タン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、
酸化亜鉛、活性亜鉛華、水添ヒマシ油及びシラスバルー
ン、などの如き充填材;石綿,ガラス繊維及びフィラメ
ントの如き繊維状充填剤が使用できる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】これら充填剤で強度の高い硬化組成物を得
たい場合には、主にヒュームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微
細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、及び活性亜鉛
華などから選ばれる充填材を(a)の含フッ素共重合体
と(b)のフルオロ有機酸変性鉛触媒の合計100重量
部に対し、1〜200重量部の範囲で使用すれば、好ま
しい結果が得られる。また、低強度で伸びが大である硬
化組成物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化
亜鉛、及びシラスバルーンなどから選ばれる充填材を
(a)の含フッ素共重合体と(b)のフルオロ有機酸変
性鉛触媒の合計100重量部に対し、〜200重量部
の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。もちろん
これら充填材は、1種類のみで使用してもよいし、2種
類以上使用してもよい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)繰り返し単位が10〜50のポリエ
    ーテル側鎖を有する重合単位及びフルオロオレフィンに
    基づく重合単位を含み、硬化性部位を有する数平均分子
    量1,000〜50,000の含フッ素共重合体100
    重量部 (b)フルオロ有機酸変性鉛触媒0.01〜3重量部 とを有効成分として含有することを特徴とする室温硬化
    性組成物。
  2. 【請求項2】(a)繰り返し単位が10〜50のポリエ
    ーテル側鎖を有する重合単位及びフルオロオレフィンに
    基づく重合単位を含み、硬化性部位を有する数平均分子
    量1,000〜50,000の含フッ素共重合体100
    重量部 (b)フルオロ有機酸変性鉛触媒0.01〜3重量部及
    び (c)充填剤を(a)の含フッ素共重合体と(b)の化
    合物の合計100重量部に対し5〜200重量部 を含んでなるシーラント。
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