JPH08239650A - シーリング材組成物 - Google Patents

シーリング材組成物

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JPH08239650A
JPH08239650A JP4327695A JP4327695A JPH08239650A JP H08239650 A JPH08239650 A JP H08239650A JP 4327695 A JP4327695 A JP 4327695A JP 4327695 A JP4327695 A JP 4327695A JP H08239650 A JPH08239650 A JP H08239650A
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JP
Japan
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fluorine
flame retardant
halogen
mol
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Application number
JP4327695A
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English (en)
Inventor
Etsuko Sakai
悦子 酒井
Mikio Yokota
幹男 横田
Akihiko Asakawa
昭彦 浅川
Shunichi Kodama
俊一 児玉
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】フルオロオレフィンの重合単位を20〜70モ
ル%、エーテル結合を2個以上有する側鎖を含む重合単
位を1〜80モル%、両者の合計が30モル%以上の割
合で含有する含フッ素共重合体、及びハロゲン系難燃
剤、リン酸系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤及びアミノ
系樹脂の1種以上の難燃剤を含有するシーリング材組成
物。 【効果】難燃性、防火性があり、耐汚染性及び耐候性に
優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性及び防火性があ
り、さらに優れた耐汚染性及び耐候性を有するシーリン
グ材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シーリング材分野においては、伸
縮性に優れ、かつ耐候性にも優れ、さらに常温での硬化
が可能な樹脂の開発が必要とされてきた。近年ではこれ
に加えて、例えばシリコーン樹脂のように上述の条件は
満足しても、その中に含まれる低分子量のシリコーンオ
イルや可塑剤等のマイグレーションによる汚染性の問題
が生じてきている。
【0003】すなわち、シーリング材は伸縮性のない油
性コーキング材から、弾性系であるウレタン系、ポリサ
ルファイド系へと発展し、さらに耐候性のよいシリコー
ン系が開発されてきたが、低分子量シリコーンオイルに
よる汚染性が著しいという欠点があった。そこで骨格
は、ポリアルキレンオキシドで架橋部位にのみシロキサ
ン結合を持つ変成シリコーン等も開発されているが、耐
候性等が不充分なケースも生じ充分な解決とはいいがた
い。
【0004】一方、耐候性が高く、常温硬化性を有する
樹脂として、フルオロオレフィン・ビニルエーテル系共
重合体が知られており、塗料用組成物等として利用され
ている。当該樹脂による被覆組成物は耐候性に優れ、建
築物の耐久性を高める等の産業上の有益性が認められつ
つある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明のよう
に耐候性とともにより高い伸縮性を要求されるシーリン
グ材の用途には、より一層高い柔軟性を有する樹脂が望
まれる。
【0006】さらに、近年では建築物、その他の分野に
おいても不燃化、難燃化の要求が強く、特にシーリング
目地部分からの火炎の侵入を妨げるシーリング材組成物
が必要とされている。この分野では、ウレタン系やシリ
コーン系で難燃化することで対応しているのが現状だ
が、当然前記の耐候性や耐汚染性に問題を残している。
一方、フルオロオレフィン・ビニルエーテル系共重合体
を難燃性のシーリング材として使用することが考えられ
るが、難燃性が充分ではない問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討し、フルオロオレフィンに基づく重
合単位(1)を20〜70モル%、エーテル結合を2個
以上有する側鎖を含む重合単位(2)を1〜80モル%
の割合で含有し、全重合単位に対し重合単位(1)及び
重合単位(2)の合計が30モル%以上の割合で含まれ
ている含フッ素共重合体に特定の難燃剤を配合させるこ
とにより、その難燃性が著しく向上し、上記課題を解決
でき、シーリング材として適することを見い出した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)フルオロオレ
フィンに基づく重合単位(1)を20〜70モル%、エ
ーテル結合を2個以上有する側鎖を含む重合単位(2)
を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に対し重
合単位(1)及び重合単位(2)の合計が30モル%以
上の割合で含まれている含フッ素共重合体、及び(B)
ハロゲン系難燃剤、リン酸系難燃剤、金属水酸化物系難
燃剤及びアミノ系樹脂から選ばれる1種以上の難燃剤を
含有することを特徴とするシーリング材組成物である。
【0009】本発明のシーリング材組成物に使用される
含フッ素共重合体は、フルオロオレフィンに基づく重合
単位(1)を20〜70モル%含有する。フルオロオレ
フィンとしては、テトラフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニ
リデン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ペ
ンタフルオロプロピレン、2−トリフルオロメチル−
1,1−ジクロロプロピレンなどの炭素数2〜6、特に
炭素数2〜4程度のフルオロオレフィンが好ましい。な
かでも、水素が完全にハロゲンに置換されている含フッ
素パーハロゲノオレフィンが最も好ましい。置換される
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、
フッ素、塩素が好ましい。
【0010】また、難燃性及び防火性の点からは、ハロ
ゲン含有量の多いものが好ましく、クロロトリフルオロ
エチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン等が好ましい。
【0011】フルオロオレフィンに基づく重合単位
(1)が20モル%より少ないと、充分な耐候性が発揮
されず、長期使用において汚れなどが著しくなることが
ある。フルオロオレフィンの量が70モル%より多い
と、良好な弾性が得られなくなったり、他の材料との密
着性が得られなくなる。特に、フルオロオレフィンに基
づく重合単位を30〜60モル%含有するものが好まし
い。
【0012】また、本発明のシーリング材組成物に使用
される含フッ素共重合体は、2個以上のエーテル結合を
有する側鎖を含む重合単位(2)を1〜80モル%の割
合で含有する。この特定の側鎖が含まれているため、良
好な弾性を有する弾性体となり得る。特に、この側鎖の
末端が硬化性部位である場合が好ましい。この側鎖末端
の硬化性部位に基づいて、橋かけ結合が形成された硬化
物は、その特定の橋かけ結合構造により特に優れた弾性
が発揮されるものと考えられる。
【0013】本発明のシーリング材組成物に使用される
含フッ素共重合体の重合単位(2)の2個以上のエーテ
ル結合を有する側鎖としては、ポリプロピレングリコー
ル鎖、ポリエチレングリコール鎖などのような、エーテ
ル結合及び炭素−炭素結合だけからなる側鎖、又は、ウ
レタン結合、エステル結合、アミノ結合などの他の結合
を含むものでもよい。
【0014】側鎖中のエーテル結合の数が2未満のもの
は、好ましい弾性を有する弾性体が得られなくなるため
採用されない。側鎖中のエーテル結合数が多いほど、良
好な弾性を有する弾性体が得られるが、あまり長くなる
と耐候性、耐汚染性が低下するため好ましくない。通常
は、エーテル結合の数で40以下、特には30以下、が
好ましい。
【0015】エーテル結合間は、通常、メチレン基、エ
チレン基、プロピレン基、ブチレン基、などのアルキレ
ン基で構成される。エーテル結合間の炭素数の小さいも
のは親水性が高いため、含フッ素共重合体又はその架橋
物の耐水性が低下することがあり好ましくない。また、
エーテル間の炭素数が大きいものは、合成が難しいなど
の問題があり、通常好ましく採用されない。
【0016】好ましくは、エチレン基、プロピレン基な
どの炭素数2〜3程度のアルキレン基が採用される。こ
のアルキレン鎖は、炭素に結合した水素の一部ないし全
部がフッ素、塩素等のハロゲン原子、アルキル基、アリ
ール基などの置換基で置換されていてもよい。特に、良
好な弾性体を得るためには、側鎖のエーテル結合の数が
8以上のものが好ましい。
【0017】難燃性及び防火性の観点からは、ハロゲン
を有しているものが好ましく、トリクロロブチレンオキ
シド重合体等の導入が好ましい。なお、ハロゲンは、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、フッ素、塩素が
好ましい。
【0018】ここで、トリクロロブチレンオキシド(T
CBO)とは1,2−エポキシ−4,4,4−トリクロ
ロブタンを指し、その構造を化1に示す。
【0019】
【化1】
【0020】また、前述の通り、この特定の側鎖末端は
硬化性部位であることが好ましい。こうした硬化性部位
としては、水酸基、アミノ基、酸アミド基、メルカプト
基などの活性水素含有基、エポキシ基、活性ハロゲン含
有基、加水分解性シリル基などが例示される。
【0021】この重合単位(2)は、エチレン性不飽和
単量体に基づく重合単位であり、エチレン性不飽和単量
体の例としては、例えばビニル基、アリル基、アクリロ
イル基、メタクリロイル基などの重合性部位を有する単
量体などが挙げられる。
【0022】この特定の側鎖を含む重合単位(2)は、
1〜80モル%の割合で含まれている。この特定の側鎖
を含む重合単位(2)の含有割合が少なすぎると、良好
な弾性体とならなかったり、又は弾性体を得ることがで
きない。多すぎると耐候性が悪くなったり、弾性体が得
られにくくなったりする。特に、特定の側鎖を含む重合
単位が5〜30モル%の割合で含まれる含フッ素共重合
体が好ましい。
【0023】本発明のシーリング材組成物に使用される
含フッ素共重合体は、上記のフルオロオレフィンに基づ
く重合単位及び特定の側鎖を含む重合単位の他に別の重
合単位を含んでいてもよい。この場合、フルオロオレフ
ィンに基づく重合単位及び特定の側鎖を含む重合単位の
合計が、全重合単位に対して30モル%以上、好ましく
は40〜80モル%の割合で含まれている。この2種類
の重合単位の含まれる割合が少なすぎると、充分な耐候
性、耐汚染性、及び弾性が発揮されない。
【0024】別の重合単位とは、フルオロオレフィンと
共重合し得る単量体に基づく重合単位であり、ビニル
系、アリル系、アクリロイル系、メタクリロイル系など
のエチレン性不飽和化合物に基づく重合単位が挙げられ
る。これらの単量体が適宜共重合されていることによ
り、特定の側鎖を有する重合単位間に多くの重合単位が
含まれるようになり、より効果的に弾性が発揮されるた
め好ましい。
【0025】難燃性及び防火性の観点からは、含フッ素
共重合体はハロゲン含有量の多いものが好ましく、別の
重合単位に誘導される単量体としては、2−クロロエチ
ルビニルエーテル(CEVE)等が好ましい。なお、ハ
ロゲンは、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、塩素が好ま
しい。
【0026】含フッ素共重合体の全ハロゲン量は、5重
量%以上が好ましく、35重量%以上がより好ましく、
特に45〜75重量%が好ましい。
【0027】こうした含フッ素共重合体の分子量は5
0,000程度以下が好ましい。分子量が大きすぎるも
のは施工作業性が優れず、好ましくない。特にシーラン
トとして用いる場合には、分子量の大きなものは作業性
がきわめて悪い。無溶剤で用いる場合には分子量15,
000以下、特に10,000以下のものを採用するこ
とが好ましい。分子量の下限は特に限定されず、通常は
1,000以上、好ましくは2,000以上が採用され
る。
【0028】こうした含フッ素共重合体の製造方法とし
ては、以下に示す方法などが例示できる。
【0029】第一に、フルオロオレフィン及び、フルオ
ロオレフィンと共重合可能であり、エーテル結合を2個
以上有する単量体を共重合する方法。
【0030】第二に、フルオロオレフィンに基づく重合
単位(1)を20〜70モル%、反応性基を有する重合
単位(3)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単
位に対し重合単位(1)及び重合単位(3)の合計が3
0モル%以上の割合で含まれるフッ素含有共重合体と、
1個以上のエーテル結合を有し、フッ素含有共重合体の
反応性基と反応し得る化合物とを反応せしめる方法。
【0031】第三に、フルオロオレフィンに基づく重合
単位(1)を20〜70モル%、水酸基を有する重合単
位(4)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位
に対し重合単位(1)及び重合単位(4)の合計が30
モル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体に、アル
キレンオキシドを付加せしめる方法。
【0032】第一の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能であり、エーテル結合を2個以上有する単
量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、
メタクリロイル基等のエチレン性不飽和基からなる重合
可能な部位を有する単量体が採用される。こうした単量
体は、エーテル結合を2個以上有するものが採用され
る。こうしたエーテル結合を有する単量体は、次に示す
方法で合成されうる。
【0033】ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒド
ロキシアルキルアリルエーテル、アクリル酸と多価アル
コールとの反応物、グリシジルアリルエーテルとアルカ
ノールアミン又はフェノール性化合物との反応物、アリ
ルアルコールなどの水酸基含有単量体にアルキレンオキ
シドを付加反応せしめる方法や、水酸基、アルコキシシ
リル基、エポキシ基、アミノ基等の反応性基を有する単
量体にイソシアナート基、アルコキシシリル基、カルボ
ン酸基などの上記反応性基と反応し得る基を有するポリ
エーテル化合物を反応せしめる方法などが例示できる。
【0034】この第一の方法においてフルオロオレフィ
ンとエーテル結合を2個以上有する単量体を各々1個ず
つ重合せしめた場合、交互共重合をする可能性が高く、
特に、エーテル結合を2個以上有する単量体がビニル系
又はアリル系化合物の場合にこの可能性がきわめて高く
なる。
【0035】交互共重合した場合は、エーテル結合を2
個以上有する重合単位間に存在する他の重合単位が1個
程度となり、重合体は、良好な可塑性ないし弾性を発揮
することが難しくなる。
【0036】好ましくは、フルオロオレフィン、エーテ
ル結合を2個以上有する単量体のいずれか又は両方に、
種類の異なる2種以上の化合物を採用する。又は、フル
オロオレフィン、エーテル結合を2個以上有する単量体
の他にこれらと共重合可能な共単量体を共重合せしめる
などの方法を採用して、重合体中、2個以上のエーテル
結合を有する重合単位間に他の重合単位が多数存在する
よう操作される。通常は、後者の共単量体を共重合せし
める方法が採用される。
【0037】ここで、共単量体としては、ビニル基、ア
リル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの重合
性部位を有する化合物が採用される。具体的には、オレ
フィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリ
ルエーテル類、アリルエステル類、アクリルエステル
類、メタクリルエステル類、などが例示される。特に炭
素数1〜15程度の直鎖状、分岐状又は脂環状のアルキ
ル基を有する化合物が好ましい。かかる共単量体として
は、炭素に結合した水素の一部ないし全部がフッ素に置
換されたものを採用してもよい。
【0038】この第一の方法において、各重合性単量体
の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70モル
%、エーテル結合を2個以上有する単量体が1〜80モ
ル%であり、全重合単位に対して、フルオロオレフィン
及びエーテル結合を2個以上有する単量体が30モル%
以上の割合で重合されるよう制御するのが好ましい。
【0039】こうした重合は、溶液重合、乳化重合、懸
濁重合、バルク重合のいずれの方法によってもよく、所
定量の単量体に重合開始剤や電離性放射線などの重合開
始剤源を作用せしめて重合が行われる。またその他の諸
条件は、通常溶液、乳化重合、懸濁重合、バルク重合な
どを行う際と同様の条件で行いうる。
【0040】第二の方法において、反応性基を有する重
合単位(3)の反応性基又は反応性基に転換しうる基と
しては、水酸基、カルボン酸基、アミノ基、メルカプト
基、酸アミド基などの活性水素含有基、エポキシ基、不
飽和基、加水分解性シリル基、活性ハロゲン含有基など
が例示される。
【0041】ここで、反応性基含有単量体としては、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキル
アリルエーテル、ヒドロキシカルボン酸ビニルエステ
ル、ヒドロキシカルボン酸アリルエステル、グリシジル
ビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、アミノア
ルキルビニルエーテル、アミノアルキルアリルエーテ
ル、アミノカルボン酸ビニルエステル、アミノカルボン
酸アリルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、アリル
ビニルエーテル、などが例示される。反応性基に転換し
得る基としては、重合後加水分解可能なエステル基など
が例示される。
【0042】また、反応性基は、必要に応じて重合後他
の反応性基に転換されてもよい。たとえば、水酸基に多
価カルボン酸又はその無水物を反応せしめて、カルボン
酸基に転換する、水酸基にシリルイソシアネートを反応
せしめて、加水分解性シリル基に転換する、エポキシ基
にアルカノールアミン又はフェノール性化合物を反応せ
しめて水酸基に転換する、水酸基にイソシアネートアル
キルメタクリル酸を反応せしめて不飽和基に転換する方
法などが例示される。
【0043】また、含フッ素共重合体の合成にあたり、
前述の第一の方法で説明した共重合体と同様の単量体を
共重合してもよい。また、フッ素含有共重合体は、フル
オロオレフィンに基づく重合単位(1)を20〜70モ
ル%、反応性基を有する重合単位(3)を1〜80モル
%の割合で含有し、全重合単位に対して、重合単位
(1)及び重合単位(3)の合計が30モル%以上の割
合で含まれている。フッ素含有共重合体において、各重
合単位が上記の割合で含まれていないと、目的の含フッ
素共重合体の製造方法が困難になる。
【0044】また、第二の方法は少なくとも1個のエー
テル結合を有し、フッ素含有共重合体の反応性基と反応
しうる基を有する化合物と、上記フッ素含有共重合体と
を反応せしめる。この第二の方法によれば、側鎖にエー
テル結合を有する含フッ素共重合体が製造できる。
【0045】特に、フッ素含有共重合体の反応性基を有
する重合単位がビニルエーテルやアリルエーテルのよう
なエーテル結合を含むものである場合、又は、フッ素含
有共重合体とエーテル結合を有する化合物との反応によ
りエーテル結合が形成される場合に、反応せしめる化合
物がエーテル結合を1個有する化合物であっても、エー
テル結合を2個有する側鎖を含む重合単位を有する含フ
ッ素共重合体(すなわち、前記本発明のシーリング材組
成物に使用される含フッ素共重合体)が得られる。
【0046】また、反応性基を有する重合単位がエーテ
ル結合を持たないものである場合又は反応によりエーテ
ル結合が生成しない場合には、反応せしめる化合物を2
個以上のエーテル結合を有する化合物とすることにより
前記本発明のエーテル結合を2個以上有する側鎖を含む
重合単位を有する含フッ素共重合体を製造できる。
【0047】反応せしめる化合物として、好ましくはエ
ーテル結合を5個以上有する化合物、特に10個以上有
する化合物を反応させるのがよい。またフッ素含有共重
合体の反応性基と反応しうる基としては、フッ素含有重
合体の反応性基の種類により適宜選定されうる。
【0048】具体的には、イソシアネート基、水酸基、
カルボン酸基、エポキシ基、アミノ基、加水分解性シリ
ル基、などが例示される。このような化合物は、通常は
常法にしたがってアルキレンオキシドを付加せしめた
後、必要に応じて末端の水酸基にシリルイソシアネー
ト、多価カルボン酸又はその無水物などを反応せしめる
といった方法により合成されうる。
【0049】フッ素含有共重合体と、エーテル結合を1
個以上有し、フッ素含有共重合体の反応性基と反応しう
る基を有する化合物との反応は、フッ素含有共重合体の
反応性基1個あたり、反応させる化合物が1個よりも多
い条件下に反応せしめることが望ましい。反応せしめる
化合物の量が少ない場合には、フッ素含有共重合体間に
架橋構造が形成せしめられることがあり、以後のハンド
リングが煩雑になることがあるため好ましくない。
【0050】1個以上のエーテル結合を有し、フッ素含
有共重合体の反応性基と反応しうる基を有する化合物と
しては、ビニルエーテル類、アリルエーテル類、アルキ
レンオキシド付加重合化合物、アルキレンオキシド付加
重合化合物と、アルカノールアミン、多価イソシアネー
ト化合物、イソシアネートアルキルアクリレート、シリ
ルイソシアネート、多価カルボン酸無水物などの化合物
との反応物などが例示される。
【0051】第三の方法は、フルオロオレフィンに基づ
く重合単位(1)を20〜70モル%、水酸基を有する
重合単位(4)を1〜80モル%の割合で含有し、全重
合単位に対して重合単位(1)及び重合単位(4)の合
計が30モル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体
にアルキレンオキシドを付加反応せしめる方法である。
【0052】ここで、フッ素系共重合体は、前述第二の
方法で説明した方法と同様の方法で製造できる。ただ
し、フッ素系共重合体は、水酸基を有することが重要で
ある。ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシ
アルキルアリルエーテル、アリルアルコール、など、水
酸基含有単量体を共重合した場合は、フッ素系共重合体
中に水酸基が簡単に導入できる。一方、グリシジルアリ
ルエーテル、アクリル酸など、水酸基以外の反応性基を
有する単量体を共重合した場合には、反応性基を水酸基
に変換せしめる必要がある。
【0053】反応性基の水酸基への変換は、アルカノー
ルアミン、多価アルコールなどの化合物を反応せしめる
ことにより容易に達成されうる。このフッ素系共重合体
へのアルキレンオキシドの付加反応は、通常のポリエー
テル化合物の製造の際と同様な方法で行いうる。また、
この第三の方法において、アルキレンオキシドの付加反
応を行った後、側鎖末端に生じる水酸基を他の反応性
基、たとえばカルボン酸基、加水分解性シリル基などに
変換せしめてもよい。
【0054】本発明は、上記含フッ素共重合体を含有す
るシーリング材組成物であるが、含フッ素共重合体は、
1種単独使用でも2種以上の混合使用でもよい。
【0055】本発明における含フッ素共重合体、特に特
定の側鎖の末端に硬化性部位を有する含フッ素共重合体
及び、硬化剤からなる組成物は、良好な弾性を有する硬
化物を与えるため、シーラントなどのベースとして好ま
しく採用できる。
【0056】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化反応性部位と反応して、橋かけ結合を形成する
化合物や、含フッ素共重合体の硬化反応性部位同志の反
応を促進する化合物等が含まれる。例えば、水酸基等、
イソシアネート基と硬化反応する硬化反応性部位を有す
る含フッ素共重合体に対して、硬化剤はポリイソシアネ
ート化合物であり、ポリイソシアネート化合物として
は、ポリオール変性ポリイソシアネート化合物が良好な
弾性を有する硬化物を与えるため好ましい。
【0057】ここで、含フッ素共重合体の硬化反応性部
位が加水分解性シリル基であるか、硬化物が多価イソシ
アネート化合物である場合には、湿気で硬化可能であ
り、施工性が優れるため好ましい。硬化剤として多価イ
ソシアネート化合物を採用する場合、含フッ素共重合体
の硬化性部位は、活性水素含有基、特に水酸基が反応性
に優れるため好ましい。
【0058】硬化剤として用いられるポリオール変性ポ
リイソシアネート化合物は、ポリオール化合物とポリイ
ソシアネート化合物との反応物のうち、末端にイソシア
ネート基を有するものである。ポリオール化合物として
は、一般にウレタンの製造に用いられる種々の多価アル
コール、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステ
ルポリオール、さらにはポリマーポリオールが挙げられ
る。このうち、ポリオキシアルキレンポリオールが好ま
しい。
【0059】ポリオキシアルキレンポリオールとは、た
とえば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチ
レンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキ
シドの1種又は2種以上を、2個以上の活性水素を有す
る化合物に付加重合させた生成物である。好ましくは、
プロピレンオキシドを付加重合させた化合物が用いられ
る。
【0060】硬化剤として用いられるポリイソシアネー
ト化合物、又は上記ポリオール変性ポリイソシアネート
化合物の原料として用いられるポリイソシアネート化合
物としては、通常ウレタン樹脂の製造に用いられる化合
物が例示される。具体的には、下記のものが挙げられ
る。これらのポリイソシアネート化合物は、1種単独で
も、2種以上併用してもよい。
【0061】2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジ
イソシアネート及びこれらに水添した化合物、エチレン
ジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テト
ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソジ
アネート、イソホロンジイソシアネート、1−メチル−
2,6−ジイソシアネートシクロヘキサン、ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネートなど。
【0062】無黄変のポリイソシアネート化合物を選ぶ
ことが変色が少なく好ましい。無黄変のポリイソシアネ
ート化合物としては、脂肪族又は脂環族のポリイソシア
ネート化合物が好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートが特に好ましい。
【0063】上記硬化剤は、1種単独使用でも2種以上
の併用でもよい。
【0064】本発明のシーリング材組成物において、硬
化剤の含有割合は、含フッ素共重合体の種類、硬化剤の
種類に応じて適宜選定すればよく、通常、含フッ素共重
合体の反応性部位1当量に対して、硬化剤の反応性基が
0.8〜1.7当量の範囲であり、好ましくは1〜1.
2当量の範囲である。
【0065】本発明のシーリング材組成物には、ハロゲ
ン系難燃剤、リン酸系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤及
びアミノ系樹脂から選ばれる1種以上の難燃剤が含有さ
れる。
【0066】ハロゲン系難燃剤としては、例えばトリク
ロロブチレンオキシド重合体(RF−230、塩素含量
60重量%、旭硝子製)、塩素化パラフィン、臭素系難
燃剤(AFR、旭硝子製)、ピロガードSR−245
(臭素化トリアジン化合物、第一工業製薬製)等が挙げ
られる。これらのハロゲン系難燃剤は1種単独使用でも
2種以上の併用でもよい。
【0067】なお、ハロゲン系難燃剤は、酸化アンチモ
ンを組み合わせて用いることが好ましい。
【0068】リン酸系難燃剤としては、例えばリン酸ト
リクレジル、ポリリン酸アンモニウム(スミセーフP、
住友化学製)、含リンポリエーテル(Pheracol
208、リン含有率9.4%、Wyandott製)等
が挙げられる。これらのリン酸系難燃剤は1種単独使用
でも2種以上の併用でもよい。
【0069】金属水酸化物系難燃剤としては、例えば水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、含水マイクロ
バルーン等が挙げられる。これらの金属水酸化物系難燃
剤は、充填剤としての機能も有するので、充填剤を必要
とする場合は、金属水酸化物系難燃剤のみを含有させる
ことにより、その要求に応じうる。これらの金属水酸化
物系難燃剤は1種単独使用でも2種以上の併用でもよ
い。
【0070】アミノ系樹脂としては、尿素、メラミン、
ベンゾグアナミン、チオ尿素、エチレン尿素、アニリン
などのアミノ基を有する化合物とホルムアルデヒドとの
反応から得られる樹脂が挙げられる。アミノ系樹脂の代
表例としては、例えば尿素樹脂、メラミン樹脂、アニリ
ンアルデヒド樹脂などが挙げられ、尿素樹脂が好まし
い。具体的なアミノ系樹脂としては、20A(日立化成
製)、242KD(日立化成製)、ユーバン20SE−
60、ユーバン20HS(三井東圧化学製)、ニカラッ
クMS−11、ニカラックMS−001(三和ケミカル
製)などが例示できる。これらのアミノ系樹脂は1種単
独使用でも2種以上の併用でもよい。
【0071】上記ハロゲン系難燃剤、リン酸系難燃剤、
金属水酸化物系難燃剤及びアミノ系樹脂は、1種単独使
用でも2種以上の併用でもよい。
【0072】ハロゲン系難燃剤又はリン酸系難燃剤の含
有割合は、要求される難燃性に応じて適宜選定すればよ
く、通常1〜30重量%の範囲、好ましくは5〜10重
量%の範囲である。
【0073】金属水酸化物系難燃剤の含有割合は、要求
される難燃性に応じて適宜選定すればよく、通常10〜
80重量%の範囲、好ましくは30〜70重量%の範囲
である。
【0074】アミノ系樹脂の含有割合は、要求される難
燃性に応じて適宜選定すればよく、通常1〜20重量%
の範囲、好ましくは5〜10重量%の範囲である。
【0075】本発明のシーリング材組成物には、火炎侵
入阻止剤を含有させることが好ましい。火炎侵入阻止剤
としては、例えばガラスフリット、ホウ酸と水ガラスを
加熱混合し粉砕したもの、ヒル石原石、膨張性黒鉛等の
不燃性で加熱時に膨張又は溶融固化して火炎の進入を阻
止しうる物質などが挙げられる。これらの火炎侵入阻止
剤は1種単独使用でも2種以上の併用でもよい。
【0076】火炎侵入阻止剤の含有割合は、要求される
性能に応じて適宜選定すればよく、通常5〜60重量%
の範囲、好ましくは10〜50重量%の範囲である。
【0077】本発明のシーリング材組成物には、上記成
分の他に、充填剤、溶剤、可塑剤、光安定剤、紫外線吸
収剤、熱安定剤、レベリング剤などが添加配合されてい
てもよい。
【0078】充填剤としては、フュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸及びカーボンブラックのような補強
性充填材;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソ
ウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベン
トナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、
活性亜鉛華、水添ヒマシ油及びシラスバルーン、などの
ような充填材;石綿、ガラス繊維及びフィラメントのよ
うな繊維状充填材が使用できる。
【0079】これら充填材で強度の高い硬化組成物を得
たい場合には、主にフュームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微
細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、及び活性亜鉛
華などから選ばれる充填材を含フッ素共重合体100重
量部に対し、1〜100重量部の範囲で使用するのが好
ましい。また、低強度で伸びが大である硬化組成物を得
たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、タルク、酸化第2鉄、酸化亜鉛、及びシ
ラスバルーンなどから選ばれる充填材を含フッ素共重合
体100重量部に対し、5〜200重量部の範囲で使用
するのが好ましい。これらの充填材は、1種類単独使用
でも2種類以上の混合使用でもよい。
【0080】難燃剤としてハロゲン系難燃剤、リン酸系
難燃剤及びアミノ系樹脂を使用する場合は、上記充填剤
を配合させることが好ましい。
【0081】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
【0082】[合成例1〜3:エーテル結合を2個以上
有するビニルエーテルの合成]表1に示す量のヒドロキ
シブチルビニルエーテル(HBVE)、水酸化カリウム
(KOH、濃度95%)を内容量5リットルのステンレ
ス製の撹拌機つき耐圧反応器に仕込み、プロピレンオキ
シド(PO)又はトリクロロブチレンオキシド(TCB
O)を徐々に添加し、3kg/cm2 、110℃で所定
時間反応を行った。得られた液体を合成マグネシアで精
製して、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニルエーテ
ルを得た。各ビニルエーテルにおけるPO又はTCBO
の付加モル数を表1に示す。
【0083】[製造例1〜7:含フッ素共重合体の製
造]内容積550mlのステンレス製撹拌機付き耐圧反
応機に、キシレン112g、エタノール112g、炭酸
カリウム1.6g及びアゾビスイソブチロニトリル0.
5gを仕込み、表2に示す組成[CTFEはクロロトリ
フルオロエチレン、TFEはテトラフルオロエチレン、
HFPはヘキサフルオロプロピレン、EVEはエチルビ
ニルエーテル、CEVEは2−クロロエチルビニルエー
テルを示す]の単量体を重合せしめた。重合は、CTF
E又はTFEを除く単量体を仕込んだ後、液体窒素によ
る溶存空気を除去し、次いでCTFE又はTFEを導入
し、徐々に昇温し温度を65℃に維持し、撹拌下で10
時間反応を続けた後、反応器を室温まで冷却して重合を
停止することにより行った。
【0084】反応器を室温まで冷却した後、未反応単量
体を抜き出し、反応器を開放した。重合体溶液を濾過し
た後、エバポレータで溶剤を除去し、含フッ素共重合体
を得た。得られた含フッ素共重合体の全ハロゲン量(重
量%)、水酸基価(mgKOH/g)、数平均分子量、
及びガラス転移温度(℃)を表2に示す。
【0085】また、各製造例における含フッ素共重合体
の分子量測定(GPCによる)において、合成例1、
2、3で得られるビニルエーテルに相当する部分にピー
クがほとんどなかったことから、ポリオキシプロピレン
鎖を有するビニルエーテルは共重合していることが推定
される。
【0086】[実施例1〜13、比較例1〜3]製造例
1〜7の含フッ素共重合体及び比較例において使用する
分子量5000のポリオキシプロピレントリオール(水
酸基価33.7mgKOH/g、旭硝子製)に対し、表
3及び表4に示すような割合[表3及び表4中の各成分
量の単位は、gである]にて配合を行った後、ポリオー
ル変性ジイソシアネート化合物(OCN−(CH26
NHCOOROCONH(CH26 −NCO、この式
においてRは脂肪族アルコール残基である、商品名デユ
ラネートD101、旭化成製)をNCO/OH=1に相
当する量加え、触媒として、ジブチルスズジラウレート
を500ppm添加し硬化せしめた。
【0087】表3及び表4中、ホウ酸−水ガラスは、ホ
ウ酸50gに3号水ガラス100gを混合し100℃に
加熱固化したものを砕いて、100メッシュパスしたも
のであり、火炎にて加熱されると溶融し、かつ水分を放
出しつつ発泡膨張して固化するものである。また、ユー
バン20SE−60は、尿素樹脂(三井東圧化学製)で
ある。これらの硬化物の破断伸度、50%モジュラス、
表面粘着性、耐候性、燃焼試験の各試験結果を表5〜表
7に示した。
【0088】各実施例及び比較例の破断伸度、破断強
度、50%モジュラス(M50)はJIS−K6301に
準拠して行い、表面粘着性(単位:kg)は、ピクタマ
ック(東洋製機製)を用い荷重100gにて測定した。
耐候性はサンシャインウエザーオーメーター1000時
間後の表面状態(◎は変化なし、○は若干の表面しわは
見られるが他は問題なし、×は表面劣化が著しいことを
示す。)、伸度保持率(耐候試験後の破断伸度/初期破
断伸度×100(%))を評価した。
【0089】耐汚染性は、サンシャインウエザーオーメ
ーター1000時間後の表面状態(◎は汚れが全くな
し、○は若干の汚れはあるが他は問題なし、△は汚れが
ある、×は汚れが目立つことを示す。)を評価した。
【0090】燃焼試験は、建告第1231号による表面
試験を行った。すなわち、220×220mmのパーラ
イト板中央に幅20×220mmの硬化体を形成し、J
IS−A1321に基づく加熱時間6分間の表面燃焼性
試験の結果である。
【0091】判定基準は、温度時間面積(℃・min)
が350以下、発煙量が120以下、残炎時間が30秒
以下、溶解亀裂が裏面の亀裂幅が全厚の1/10以下で
ないこと、有害な変形がないこと、排気温度湾曲線が3
分以内に標準温度湾曲線を越えないことである。
【0092】実施例では、耐汚染性が良く、比較例に比
べて耐候性が良好であり、特に難燃試験では、比較例に
おいて示したポリオキシプロピレントリオールへの難燃
剤の添加効果よりも、本発明の含フッ素共重合体への難
燃剤の添加効果が著しく、難燃性がきわめて優れる。
【0093】実施例(配合)1〜13及び比較例1〜3
のシーラントを充填したALC板貼り壁面目地部につい
てJIS−A1304(建築構造部分の耐火試験方法)
に規定する2時間耐火試験を行った。試験体は厚さ15
0mmのALC板(高さ960±10mm、幅475±
5mm)を目地幅が10mmとなるように設置した。耐
火試験の結果を表8、表9に示した。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】
【表8】
【0102】
【表9】
【0103】
【発明の効果】本発明のシーリング材組成物は、優れた
伸度を有する硬化物を与え、難燃性・防火性機能を向上
することができ、シリコーンのように目地周辺に対する
汚染性がなく、耐候性、耐久性に優れた難燃性・防火性
シーリング材を製造でき、実用上きわめて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 61/20 LNM C08L 61/20 LNM (72)発明者 児玉 俊一 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)フルオロオレフィンに基づく重合単
    位(1)を20〜70モル%、エーテル結合を2個以上
    有する側鎖を含む重合単位(2)を1〜80モル%の割
    合で含有し、全重合単位に対し重合単位(1)及び重合
    単位(2)の合計が30モル%以上の割合で含まれてい
    る含フッ素共重合体、及び(B)ハロゲン系難燃剤、リ
    ン酸系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤及びアミノ系樹脂
    から選ばれる1種以上の難燃剤を含有することを特徴と
    するシーリング材組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体の重合単位(1)がハロ
    ゲン含有量の多い含フッ素単量体に基づくものであり、
    又は含フッ素共重合体の重合単位(2)の側鎖がハロゲ
    ンを含んでおり、含フッ素共重合体の全ハロゲン量が5
    重量%以上である請求項1記載のシーリング材組成物。
  3. 【請求項3】難燃剤が、金属水酸化物系難燃剤である請
    求項1又は2記載のシーリング材組成物。
  4. 【請求項4】難燃剤が、ハロゲン系難燃剤、リン酸系難
    燃剤及びアミノ系樹脂から選ばれる1種以上の難燃剤で
    あり、さらに充填剤を含有する請求項1、2又は3記載
    のシーリング材組成物。
  5. 【請求項5】さらに、火炎侵入阻止剤を含有している請
    求項1、2、3又は4記載のシーリング材組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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