JPH11116939A - シーリング材 - Google Patents

シーリング材

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JPH11116939A
JPH11116939A JP9291747A JP29174797A JPH11116939A JP H11116939 A JPH11116939 A JP H11116939A JP 9291747 A JP9291747 A JP 9291747A JP 29174797 A JP29174797 A JP 29174797A JP H11116939 A JPH11116939 A JP H11116939A
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JP
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monomer
vinyl
meth
polyoxyalkylene
group
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JP9291747A
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English (en)
Inventor
Koshin Maruyama
康臣 丸山
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Kaoru Kimura
馨 木村
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性および伸びに優れ、しかも未硬化状態
での取扱いの容易なシーリング材の提供。 【解決手段】 ポリオキシアルキレン骨格の末端に官能
基を有する化合物の存在下に、(a)フルオロオレフィ
ン単量体、(b)(メタ)アクリル酸エステル単量体、
(c)カルボン酸ビニルエステル単量体および所望によ
り(d)その他のビニル単量体をラジカル重合させて得
られる重合体を主成分とするシーリング材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性および伸び
に優れ、しかも未硬化状態での取扱いの容易なシーリン
グ材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】含フッ素共重合体は、耐熱性、耐薬品
性、耐候性、撥水性、潤滑性、電気特性に優れているこ
とから、高耐候性の塗料やオーバーレイフィルムなど建
築外装分野に広く使用されるようになっている。一方
で、アクリル系重合体も耐候性に優れ低コストであるた
め種々の用途に用いられている。さらに、含フッ素共重
合体およびアクリル系重合体の両方の特徴を活かした高
耐候性シーリング材として、フルオロオレフィン、アク
リル酸エステル及びカルボン酸ビニルエステルの共重合
体が提案されている(特開平8−127765)。しか
しながら、この共重合体は充填剤を添加した時に柔軟性
が充分でなく、施工時の作業性に問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬化
物の耐候性および伸びに優れ、かつ未硬化状態での取扱
い(以下作業性ということがある)の容易なシーリング
材の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオキシアルキレン
骨格の末端に官能基を有する化合物の存在下に、フルオ
ロオレフィン単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル単量体およびビニルエステル単量体等をラジカル重
合させて得られる重合体を主成分とするシーリング材
が、優れた耐候性および高伸度を有し、かつ作業性に優
れることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、ポリオキシアルキレン骨格の末端に官能
基を有する化合物の存在下に、(a)フルオロオレフィ
ン単量体、(b)(メタ)アクリル酸エステル単量体、
(c)カルボン酸ビニルエステル単量体および所望によ
り(d)その他のビニル単量体をラジカル重合させて得
られる重合体を主成分とするシーリング材である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリオキシアル
キレン骨格の末端に官能基を有する化合物(以下ポリオ
キシアルキレン系化合物という)は、アルキレンまたは
ハロゲン含有アルキレンと酸素の繰り返し単位からなる
ポリオキシアルキレン鎖の分子末端に、水酸基または以
下に例示するような官能基を有する化合物である。ポリ
オキシアルキレン骨格を形成する上記繰り返し単位の具
体例としては、以下の化学式で表される繰り返し単位等
が挙げられる。 −(CH2n−O−(nは1〜10の整数)、−CH2
CH(CH3)−O−、−CH2CH(C25)−O−、
−CH2CH(CH=CH2)−O−、−CH2C(C
32−O−、−CH2CHCl−O− ポリオキシアルキレン骨格中に、上記の繰り返し単位等
を1種または2種以上が含有してよい。好ましくは、得
られるシーリング材の作業性に優れる点で、繰り返し単
位−CH2CH(CH3)−O−である。
【0006】ポリオキシアルキレン骨格の末端の官能基
としては、前記水酸基以外に、ハロゲン基、カルボン酸
基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、加水分解性
シリル基、ビニル基およびアリル基等が挙げられる。こ
れらの官能基は、シーリング材組成物に硬化剤として配
合される多価イソシアネート等と反応して、シーリング
材を架橋硬化させる。好ましい官能基は、イソシアネー
トとの反応性に優れる水酸基および大気中の水分により
自己架橋し得る加水分解性シリル基である。加水分解性
シリル基は下記式(1)で表される。 −SiRn3-n (1) (式中、R;炭素数1〜20のアルキル基、Y;加水分
解性基、n;0〜2の整数)
【0007】前記式(1)におけるYの具体例は、アル
コキシ基、クロロ基、ブロモ基、アミノ基、アシロキシ
基、フェノキシ基、メルカプト基およびイミノオキシ基
等であり、好ましくはアルコキシ基である。アルコキシ
基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基およびメトキシエトキシ基等が挙げられ、よ
り好ましくは、メトキシ基およびエトキシ基である。ポ
リオキシアルキレン系化合物の好ましい分子量は、数平
均分子量で100〜50000、さらに好ましくは、2
00〜20000である。
【0008】本発明における(a)フルオロオレフィン
単量体としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ジクロ
ロジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化
ビニリデン、フッ化ビニルおよびパーフルオロ(アルキ
ルビニルエーテル)などが挙げられるが、これらの中で
も、重合性の面よりテトラフルオロエチレン、クロロト
リフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよび
トリフルオロエチレンが好ましく、さらに好ましくはテ
トラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンお
よびトリフルオロエチレンである。
【0009】(b)(メタ)アクリル酸エステル単量体
としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体
が好ましい。さらに(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル単量体におけるアルコール残基のアルキル基は、脂肪
族アルキル基以外に、シクロアルキル基およびハロゲン
含有アルキル基であってもよい。(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル単量体としては、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t
−ブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)
アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデ
シル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メ
タ)アクリル酸アルキル;(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)ア
クリル酸トリシクロデシニル、(メタ)アクリル酸テト
ラヒドロフルフリル等の(メタ)アクリル酸脂環式アル
キル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ク
ロロエチル等が挙げられる。上記アクリル酸エステルと
メタクリル酸エステルのうちでは、フルオロオレフィン
との共重合性に優れる点および得られる共重合体の柔軟
性等の理由によりアクリル酸アルキルが好ましい。
【0010】(c)ビニルエステル単量体としては、プ
ロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カ
プリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、2−エチルヘキサ
ン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、
パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸
ビニル、バーサチック酸ビニル、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニルおよび
パラターシャリーブチル安息香酸ビニル等が挙げられ
る。
【0011】(d)その他のビニル単量体としては、ヒ
ドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテル、ヒドロキシエチルアリルエーテル、クロト
ン酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、
アクリル酸ヒドロキシブチルおよびアクリル酸ヒドロキ
シエチルのε−カプロラクトン付加物等の水酸基含有単
量体;トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニル
シラン、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、
トリエトキシシリルプロピルメタクリレートおよびトリ
メトキシシリルプロピルビニルエーテル等の加水分解性
シリル基含有単量体;エチレン、プロピレンおよびイソ
ブチレンなどのα−オレフィン類;塩化ビニルおよび塩
化ビニリデンなどのクロロエチレン類;エチルビニルエ
ーテルおよびブチルビニルエーテルなどのアルキルビニ
ルエーテル等が挙げられる。
【0012】本発明においては、前記のとおり、ポリオ
キシアルキレン系化合物の存在下に、単量体(a)〜
(d)のラジカル重合を行い、それによって得られる重
合体(以下ポリオキシアルキレン変性重合体という)を
シーリング材の主成分として用いる。ポリオキシアルキ
レン変性重合体におけるポリオキシアルキレン単位の割
合は、該重合体の全構成成分の合計量を基準にして、5
〜95重量%が好ましく、さらに好ましくは、10〜8
0重量%であり、特に好ましくは、15〜70重量%で
ある。ポリオキシアルキレン単位が95重量%を越える
と、得られるシーリング材の耐候性が劣る。また、含フ
ッ素共重合体単位が95重量%を越えると、得られるシ
ーリング材の作業性が劣る。なお、ポリオキシアルキレ
ン変性重合体の構成成分のうち、ポリオキシアルキレン
単位を除いた部分すなわち単量体(a)〜(d)によっ
て形成される重合体部分を、以後含フッ素共重合体単位
という。
【0013】含フッ素共重合体単位を形成する単量体
(a)〜(d)に基づく単位の割合は、(a)単量体単
位〜(d)単量体単位の合計量を基準にして、(a)単
量体単位:10〜70モル%、(b)単量体単位:10
〜70モル%、(c)単量体単位:3〜40モル%およ
び(d)単量体単位:0〜30モル%が好ましく、さら
に好ましくは、(a)単量体単位:20〜60モル%、
(b)単量体単位:20〜60モル%、(c)単量体単
位:5〜30モル%および(d)単量体単位:0〜30
モル%である。含フッ素共重合体単位における(a)単
量体単位の割合が、10モル%未満であると耐候性が劣
り、一方70モル%を越えるとシーリング材の未硬化状
態での作業性に劣る。同様に、(b)単量体単位の割合
が、10モル%未満であると作業性が劣り、一方70モ
ル%を越えると耐汚染性に劣る。(c)単量体単位の割
合が、3モル%未満であると耐水性が劣り、一方40モ
ル%を越えると耐候性に劣る。(d)単量体単位の割合
が、30モル%を越えると耐候性に劣る。
【0014】ポリオキシアルキレン変性重合体は、未硬
化の状態では、粘調な流動性を有することが好ましい。
ポリオキシアルキレン変性重合体は、溶剤を使用するこ
となく、使用前に無機充填剤および硬化剤等と混練りさ
れ、得られる組成物がシーリング材として用いられる。
上記のような流動性を有するために、ポリオキシアルキ
レン変性重合体のガラス転移温度(Tg)は、−10℃
以下であることが好ましい。さらに好ましいTgは、−
20〜−50℃である。
【0015】ポリオキシアルキレン変性重合体の製造に
おいては、ラジカル重合が採用され、具体的な重合方法
としては、水性媒体中での懸濁重合や乳化重合、または
有機溶剤中での溶液重合等の方法が採用できる。ラジカ
ル重合において使用されるラジカル重合開始剤として
は、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2
−エトキシエチルオキシジカーボネート、ターシャリー
ブチルパーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイ
ドおよびラウロイルパーオキサイド等の過酸化物;また
はアゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスイソバレ
ロニトリル等のアゾ化合物;過硫酸アンモニウムおよび
過硫酸カリウム等の無機過酸化物が挙げられる。
【0016】乳化重合における乳化剤としては、パーフ
ルオロオクタン酸カリウム塩またはアンモニウム塩、パ
ーフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム塩、高級ア
ルコール硫酸エステルナトリウム塩およびポリエチレン
グリコールエーテル等が例示される。
【0017】上記溶液重合において使用される有機溶媒
としては、テトラヒドロフランおよびジオキサン等の環
状エーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の
芳香族炭化水素化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等
のエステル類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシ
クロヘキサノン等のケトン類;1,1,2−トリクロロ
1,2,2−トリフルオロエチレン等のフロン類;メタ
ノール、エタノールおよびイソプロパノール等のアルコ
ール類等が挙げられる。
【0018】重合は、圧力1〜200kg/cm2および温度
20〜100℃程度で、3〜40時間の反応時間で行う
ことができる。重合反応器としては、耐圧オートクレー
ブが好ましく、全単量体を初期にバッチ仕込みしても良
いし、重合の進行と共に一部の単量体を逐次添加または
連続添加しても良い。さらに必要により、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、ほう酸ナトリウム、ハイドロ
タルサイトおよび陰イオン交換樹脂等を加えても良い。
かかる無機化合物またはイオン交換樹脂は、重合時に発
生するハロゲンイオンを捕捉して重合系のpHを調整す
る。
【0019】ポリオキシアルキレン変性重合体の分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)による数平均分子量(ポリスチレン換算)で500
〜20万が好ましく、1000〜2万がより好ましい。
分子量が高すぎると作業性が悪くなり、低すぎると機械
的物性が低下する。
【0020】本発明のシーリング材は、上記ポリオキシ
アルキレン変性重合体を主成分とするものであり、通常
該重合体に硬化剤および無機充填剤を配合することによ
り、シーリング材が得られる。硬化剤としては、ポリオ
キシアルキレン系化合物の末端官能基と反応する基を複
数個有する化合物が使用できる。例えば、ポリオキシア
ルキレンの末端が水酸基であれば、以下に具体例を挙げ
るような多価イソシアネート化合物、多価ブロックイソ
シアネート化合物およびアミノプラスト樹脂等が使用で
きる。1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
およびキシリレンジイソシアネート等の多価イソシアネ
ート化合物、ならびにこれらのイソシアヌレート系、ビ
ウレット系およびポリオール変性系化合物が挙げられ
る。また、ブロックイソシアネート化合物のブロック剤
としては、フェノール類、オキシム類およびアルコール
等が挙げられる。本発明においては、常温硬化の可能な
多価イソシアネート化合物が好ましく、さらに好ましく
は、得られるシーリング材を柔軟にできる点で、ポリプ
ロピレングリコール変性イソシアネートである。
【0021】上記のように硬化反応として、水酸基とイ
ソシアネート基の反応を利用する場合には、硬化反応を
促進する触媒として、ジブチル錫ジラウレート、ジオク
チル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、p−ト
ルエンスルホン酸またはDBU(ジアザビシクロウンデ
セン)等を用いることが好ましい。かかる触媒の好まし
い使用量は、ポリオキシアルキレン変性重合体の重量を
基準にして、10ppm〜5%(重量比)である。
【0022】ポリオキシアルキレン変性重合体に含まれ
るポリオキシアルキレン系化合物の末端官能基がアルコ
キシシリル基等の加水分解性基の場合には、硬化剤自身
は不要であるが、アルコキシシリル基の加水分解及び縮
合反応を促進する触媒を併用することが好ましい。触媒
としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラ
ウレートおよびジブチル錫ジアセテート等の錫系化合物
が好ましい。かかる触媒の好ましい使用量は、ポリオキ
シアルキレン変性重合体の重量を基準にして、100p
pm〜10%(重量比)である。
【0023】前記無機充填剤としては、シリカ、珪酸
類、ケイソウ土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
カーボンブラック、クレー、タルク、ベントナイト、酸
化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、亜鉛華、シラスバルーン
およびガラス繊維等が挙げられる。これらの中でも、シ
ーリング材の強度または伸びを向上させる点で、シリ
カ、珪酸類、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、酸化チタンおよび酸化亜鉛が好ましい。無
機充填剤の好ましい使用量は、ポリオキシアルキレン変
性重合体100重量部当たり、10〜400重量部であ
る。
【0024】さらに、シーリング材には、必要によりベ
ンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物お
よび蓚酸アニリド系化合物等の紫外線吸収剤、ヒンダー
ドアミン系化合物等の光安定剤、ヒンダードフェノール
系等の酸化防止剤、DOP、パラフィンオイルおよびポ
リプロピレングリコール系化合物等の可塑剤、密着増強
剤、脱水剤および有機溶剤を配合しても良い。以下、合
成例、比較合成例、実施例および比較例を挙げて、本発
明をさらに具体的に説明する。
【0025】<合成例1> (ポリオキシアルキレン変性重合体の合成)攪拌機を備
えた2リットルのオートクレーブに、平均分子量が10
00のポリオキシプロピレングリコール(以下PPGと
いう)100g、アクリル酸ブチル(以下、「BA」と
いう)5.5g、アクリル酸2−エチルヘキシル(以
下、「HA」という)7.9g、ラウリン酸ビニルエス
テル(以下、「VLu」という)12.3gおよび重合
開始剤としてジ−2−エトキシエチルパーオキシジカー
ボネート(以下、「EEP」という)2.8gを仕込ん
だ。次に脱気と窒素置換を3回繰り返した後減圧脱気
し、クロロトリフルオロエチレン(以下、「CTFE」
という)510gを仕込んだ。50℃まで昇温して重合
を開始させた後、BA49.9g、HA71.8gおよ
びVLu36.7gよりなる混合液を、一定速度で7時
間に渡りオートクレーブ中にポンプを用いて供給した。
その後、60℃まで昇温し重合を合計9時間行い、冷却
した。再び温度を40℃まで昇温させ、未反応のCTF
Eをパージした。冷却後、オートクレーブを開放して3
70gの共重合体を得た。得られた共重合体のGPCで
測定したポリスチレン換算の数平均分子量は3,500
であった。この共重合体をメタノール溶媒中に滴下し再
沈殿を行い、沈澱物の構造を1H−NMRで調べたとこ
ろ、PPGのピークとアクリル酸エステル由来のピーク
が検出された。また、分析によって得られたこの共重合
体のフッ素含有量は14.9%であり、水酸基価は28
であった。さらに、1H−NMR、13C−NMRの測定
結果から、共重合体におけるPPGの重量割合は25%
であり、また含フッ素共重合体部分の構成は以下のとお
りであることが分かった。 CTFE/BA/HA/VLu=50/20/20/1
0(モル%)
【0026】<合成例2>ポリオキシアルキレン系化合
物として、平均分子量2,000のPPGを用いた以外
はすべて合成例1と同様に操作して、348gの共重合
体を得た。得られた共重合体の数平均分子量は5,70
0であった。この共重合体のフッ素含有量を測定したと
ころ14.5%であり、水酸基価は14であった。共重
合体におけるPPGの重量割合および含フッ素共重合体
部分の構成は、合成例1の共重合体と同様であった。
【0027】<合成例3>平均分子量2,000のPP
Gを100g、トリメトキシシリルプロピルイソシアネ
ートを44.4gおよび酢酸ブチルを200g、1リッ
トルフラスコに入れ、窒素雰囲気に置換した後、50
℃、24時間で攪拌を行った。その後溶媒を減圧留去
し、分子の末端に加水分解性シリル基を含有するポリオ
キシプロピレン137gを得た。上記加水分解性シリル
基含有のポリオキシプロピレン100gを初期に仕込ん
だ以外は、合成例1と同様に操作して、共重合体を37
0g得た。得られた共重合体の数平均分子量は3,80
0であった。この共重合体のフッ素含有量を測定したと
ころ15.2%であり、シラン含有量は0.7%であっ
た。共重合体におけるPPGの重量割合は25%であ
り、一方含フッ素共重合体部分の構成は、合成例1の共
重合体と同様であった。
【0028】<比較合成例1>初期に溶剤として酢酸ブ
チルを135gおよびエタノールを45g、単量体とし
てBA5.5g、HA7.9g、VLu12.3g、2
−ヒドロキシエチルアクリレート(以下「HEA」とい
う)1.1g、重合開始剤としてEEP2.8gを仕込
み、連続的に添加する単量体にHEA9.9gを追加す
る以外は合成例1と同様に行い、共重合体を320g得
た。得られた共重合体の数平均分子量は4,500であ
った。この共重合体のフッ素含有量を測定したところ2
2.2%であり、水酸基価は21であった。合成例1と
同様に分析を行い、共重合体における含フッ素共重合体
部分の構成は、以下のとおりだった。 CTFE/BA/HA/VLu/HEA=54/17/
17/8/4(モル%)
【0029】
【実施例1〜3および比較例1〜3】合成例1〜3およ
び比較合成例1で得られた共重合体、硬化剤〔住友バイ
エルウレタン(株)製デスモジュールE41〕、触媒
(ジブチル錫ジラウレート)、炭酸カルシウム〔丸尾カ
ルシウム(株)製カルファイン500〕、酸化チタン
〔石原産業(株)製CR−97〕、可塑剤〔旭電化
(株)製RS−705〕および紫外線吸収剤〔チバガイ
ギー(株)製チヌビンB75〕を表1に示す重量部で配
合した。20℃で1週間、その後50℃で1週間の養生
を行った後に下記の試験を行った。その結果は表2のと
おりである。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】<シーリング材物性の測定方法> (a)破断強度、破断伸度、50%引張応力(被着体は
アルミ)および押出し性試験;JIS A5758(建
築用シーリング材)に規規の方法に準じて実施した。 (b)促進耐候性試験;試料をJIS A5758規定
のホルダーに取り付け、サンシャインウェザオメータ
(スガ試験機製)3000時間経過後の表面状態と伸度
保持率(%)を測定した。 表面状態の判定基準および伸度保持率の算出方法は以下
のとおりである。 ・表面状態の判定基準 ○:変化なし、△:微少クラッ
クあり、×:深いクラックあり ・伸度保持率(%)=(促進耐候性試験後の伸度/初期
の伸度)×100
【0033】
【発明の効果】特定な構成を有するポリオキシアルキレ
ン変性重合体重合体を主成分とする、本発明のシーリン
グ材は、高耐候性および高伸度を具備し、かつ上記押出
し性試験における数値が低いことで表されるように作業
性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 77/46 C08G 77/46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシアルキレン骨格の末端に官能
    基を有する化合物の存在下に、(a)フルオロオレフィ
    ン単量体、(b)(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    (c)カルボン酸ビニルエステル単量体および所望によ
    り(d)その他のビニル単量体をラジカル重合させて得
    られる重合体を主成分とするシーリング材。
  2. 【請求項2】 全構成単位の合計量を基準とするポリオ
    キシアルキレン単位の割合が5〜95重量%であり、か
    つ前記(a)単量体単位、(b)単量体単位、(c)単
    量体単位および(d)単量体単位の合計量を基準とし
    て、(a)単量体単位;10〜70モル%、(b)単量
    体単位;10〜70モル%、(c)単量体単位;3〜4
    0モル%および(d)単量体単位;0〜30モル%の割
    合でこれらの各単量体単位を有する請求項1記載の重合
    体を主成分とするシーリング材。
  3. 【請求項3】 ポリオキシアルキレン骨格の末端に官能
    基を有する化合物が加水分解性シリル基を分子末端に有
    する有するポリオキシプロピレンである請求項1または
    2に記載のシーリング材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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