JPH11323312A - シーリング材組成物 - Google Patents

シーリング材組成物

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JPH11323312A
JPH11323312A JP15226198A JP15226198A JPH11323312A JP H11323312 A JPH11323312 A JP H11323312A JP 15226198 A JP15226198 A JP 15226198A JP 15226198 A JP15226198 A JP 15226198A JP H11323312 A JPH11323312 A JP H11323312A
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JP
Japan
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group
copolymer
fluoroolefin
alkyl group
sealing material
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JP15226198A
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English (en)
Inventor
Koshin Maruyama
康臣 丸山
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加水分解性シリル基含有のフルオロオレフィン
共重合体を主成分とする、貯蔵安定性に優れたシーリン
グ材組成物を提供する。 【解決手段】(A)数平均分子量が500〜50,00
0で、かつガラス転移点温度が0℃以下である、加水分
解性シリル基含有のフルオロオレフィン共重合体、
(B)オルト有機酸エステルおよび(C)充填剤からな
るシーリング材組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーリング材組成
物に関し、特に、貯蔵安定性に優れる湿気架橋可能な1
液型のシーリング材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素共重合体は、耐熱性、耐薬品
性、耐候性、撥水性、潤滑性および電気特性に優れてい
ることから、高耐候性の塗料やオーバーレイフィルムな
ど建築外装分野に広く使用されている。その用途の一つ
にシーリング材が挙げられ、側鎖にポリエーテル鎖をも
つ含フッ素共重合体(特開平1−297410号公報)
およびフルオロオレフィンとアクリル酸エステルからな
る含フッ素共重合体(特開平7−305018号公報)
などが、シーリング材向けに提案されている。これらの
含フッ素共重合体は、分子内に水酸基もしくは加水分解
性シリル基を有し、水酸基の場合はジイソシアネートと
の架橋、加水分解性シリル基の場合はそれ自身の湿気架
橋により硬化するものである。特に、加水分解性シリル
基による架橋の場合は、一液型のシーリング材として用
いることができるが、長期間保存しておいたとき、空気
中の湿気等により使用する前にゲル化するという問題が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加水
分解性シリル基含有のフルオロオレフィン共重合体を主
成分とする、貯蔵安定性に優れたシーリング材組成物を
提供することである。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、加水分解性シリル基含有のフルオロオレフィ
ン共重合体にオルト有機酸エステルおよび充填剤を添加
することにより、貯蔵安定性が著しく改良されることを
見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(A)数平均分子量が500〜50,000で、か
つガラス転移点温度(以下、Tgという)が0℃以下で
ある、加水分解性シリル基含有のフルオロオレフィン共
重合体、(B)下記式(1)で表されるオルト有機酸エ
ステルおよび(C)充填剤からなるシーリング材組成物
である。 R1C(OR23 (1) (式中、R1は水素原子、炭素数10以下のアルキル基
もしくはシクロアルキル基またはアリール基を示し、R
2は炭素数10以下のアルキル基もしくはシクロアルキ
ル基またはアリール基を示す)
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳しく説
明する。本発明における(A)加水分解性シリル基含有
のフルオロオレフィン共重合体は、加水分解性シリル基
を分子内に有し、フルオロオレフィンを必須成分とする
ものである。前記フルオロオレフィンとしては、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロプロピレン、ジクロロジフルオロエチレン、
トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニ
ルおよびパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)など
が例示され、これらの中でも、重合性の面より、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロプロピレンおよびトリフルオロエチレンが好
ましく、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレンおよびトリフルオロエチレンがより好ましい。
【0006】また、加水分解性シリル基をフルオロオレ
フィン共重合体に導入する方法としては以下の2通りの
方法を適用できる。 1)オレフィン性不飽和結合を有する加水分解性シリル
基含有単量体をフルオロオレフィンおよびその他の単量
体と共重合させる方法 2)オレフィン性不飽和結合を有する水酸基含有単量体
をフルオロオレフィンおよびその他の単量体と共重合さ
せ、その後、加水分解性シリル基を有するイソシアネー
ト化合物と反応させる方法
【0007】以下、上記2つの方法について説明する。
1)の方法は、下記式(2)で表されるオレフィン性不
飽和結合を有する加水分解性シリル基含有単量体をフル
オロオレフィンおよびその他の単量体と共重合させるも
のである。 R3−SiXn3-n (2) (式中、R3はオレフィン性不飽和結合を有する基、X
は炭素数1〜20のアルキル基、Yは加水分解性基を示
し、XまたはYが複数ある場合は、同じでも異なっても
よい。また、nは0、1または2を示す。) 前記式(2)におけるR3の具体例としては、ビニル
基、アリル基、ブテニル基、ビニロキシ基、アリロキシ
基、(メタ)アクリロイル基、CH2=CHO(CH2
3−、CH2=CHCOO(CH23−、CH2=CHO
CO(CH23−、CH2=C(CH3)COO(C
23−およびCH2=C(CH3)COO(CH22
O−(CH23−等が挙げられ、これらの中でもビニル
基およびCH2=CHCOO(CH23−が好ましい。
また、前記式(2)におけるXの具体例としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、オクチル基およびオクタデ
シル基等が挙げられ、Yとしてはアルコキシ基、ハロゲ
ン原子、アミノ基、アシロキシ基、フェノキシ基、メル
カプト基およびイミノオキシ基などが挙げられ、これら
の中でも、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基の具
体例としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基およびメトキシエトキシ等が挙げられる。
【0008】さらに、2)の方法は、オレフィン性不飽
和結合を有する水酸基含有単量体をフルオロオレフィン
およびその他の単量体と共重合させた後、共重合体に含
まれる水酸基を加水分解性シリル基を有するイソシアネ
ート化合物と反応させ、共重合体に加水分解性シリル基
を導入するものである。前記オレフィン性不飽和結合を
有する水酸基含有単量体としては、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルおよび
ヒドロキシデシルビニルエーテルなどのヒドロキシル基
含有エーテル類、ヒドロキシエチルクロトネートおよび
ヒドロキシオクチルクロトネートなどのヒドロキシアル
キルクロトネート類、ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレートおよびヒドロキシ(カプロラクタム含有アル
キル)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート類が挙げられる。また、前記分子内に加水
分解性シリル基を有するイソシアネート化合物として
は、例えば、下記式(4)で表される化合物が挙げられ
る。 R6 3-aSiYa7NCO (4) (式中、R6は炭素数1〜20のアルキル基、Yは加水
分解性基、R7は必須成分でないが要すれば炭素数1〜
17のアルキレン基を示し、aは1〜3の整数を示す) 前記式(4)で表される化合物として、(C25O)3
Si(CH23NCO、(CH3O)3Si(CH23
CO、(CH3O)3SiNCOおよび(C25O)2
i(NCO)2等が例示される。
【0009】本発明におけるフルオロオレフィン共重合
体には、フルオロオレフィン以外の共重合可能な単量体
を特に限定なく使用でき、特に、シーリング材における
耐候性の面から、下記式(3)で表される(メタ)アク
リル酸エステルを用いることが好ましい。 CH2=CXCOOR4 (3) (式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基、シクロア
ルキル基またはハロゲン含有アルキル基を示し、Xは水
素原子またはメチル基を示す)
【0010】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
は、エステル鎖が炭素数1〜20のアルキル基、シクロ
アルキル基およびハロゲン含有アルキル基であり、物性
を損なわない範囲でエステル鎖に酸素、窒素および硫黄
などの原子を含んでも良い。ただし、これら原子の割合
が多くなると耐候性および耐汚染性などが低下するた
め、エステル鎖中に5個以下であることが好ましい。前
記(メタ)アクリル酸エステルを具体的に例示すると、
(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル
酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アク
リル酸イソブチルエステル、(メタ)アクリル酸ターシ
ャリブチルエステル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル
エステル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシルエステ
ル、(メタ)アクリル酸イソデシルエステル、(メタ)
アクリル酸ラウリルエステル、(メタ)アクリル酸トリ
デシルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリルエステ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、(メ
タ)アクリル酸イソボルニルエステル、(メタ)アクリ
ル酸トリシクロデシニルエステル、(メタ)アクリル酸
テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸
メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸クロロエチ
ルエステルおよび(メタ)アクリル酸トリフルオロエチ
ルエステルなどが挙げられ、これらを単独または数種類
混合して使用することができる。これらの中でも、フル
オロオレフィンとの重合性、共重合体の柔軟性などによ
りアクリル酸アルキルエステル類が好ましい。
【0011】さらに、その他の単量体として、エチレ
ン、プロピレンおよびイソブチレンなどのα−オレフィ
ン類、塩化ビニルおよび塩化ビニリデンなどのクロロエ
チレン類、エチルビニルエーテルおよびブチルビニルエ
ーテルなどのアルキルビニルエーテル類、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビ
ニルおよびステアリン酸ビニルなどのビニルエステル類
を用いることができる。
【0012】本発明におけるフルオロオレフィン共重合
体としては、フルオロオレフィン、加水分解性シリル基
含有単量体および(メタ)アクリル酸エステルを必須成
分とし、必要に応じその他の単量体からなる共重合体が
好ましく、その割合としては、フルオロオレフィン15
〜70モル%、加水分解性シリル基含有単量体1〜10
モル%、(メタ)アクリル酸エステル20〜70モル
%、およびその他の単量体0〜40モル%であることが
好適であり、より好ましくは、フルオロオレフィン20
〜60モル%、加水分解性シリル基含有単量体1〜6モ
ル%、(メタ)アクリル酸エステル30〜60モル%お
よびその他の単量体0〜25モル%である。フルオロオ
レフィンが15モル%未満であると耐候性が低下し、7
0モル%を超えると結晶性共重合体となって柔軟性が低
下する。加水分解性シリル基含有単量体が1モル%未満
であると強度が低下し、10モル%を超えると柔軟性が
低下する。(メタ)アクリル酸エステルが20モル%未
満であると柔軟性が低下し、70モル%を超えると耐汚
染性が低下する。また、その他の単量体が40モル%を
超えると耐候性の減退を招く。
【0013】本発明におけるフルオロオレフィン共重合
体は、ラジカル発生型重合開始剤の存在下、上記単量体
混合物を共重合させる方法で製造される。重合方法とし
て、水性媒体中での懸濁重合および乳化重合、ならびに
有機溶媒中での溶液重合など通常の方法が採用可能であ
るが、特に、得られる共重合体の柔軟性の面で、加水分
解性シリル基を分子内に含有するポリオキシアルキレン
中で重合することが好適である。
【0014】前記加水分解性シリル基を分子内に含有す
るポリオキシアルキレンは、主鎖が酸素原子とアルキレ
ン基またはハロゲン含有アルキレン基の繰り返し単位か
らなり、全ての末端に反応性官能基を含有する化合物で
あり、末端の数は2〜8個であることが好ましく、2〜
4個であることがさらに好ましい。前記ポリオキシアル
キレンの繰り返し単位としては、具体的には次の構造が
挙げられるが、これらに限らない。−(CH2n−O−
(nは1〜10の整数)、−CH2CH(CH3)−O
−、−CH2CH(C25)−O−、−CH2CH(CH
=CH2)−O−、−CH2C(CH32−O−および−
CH2CHCl−O−などであり、また、繰り返し単位
中に、これらの1種または2種以上が含有してよい。こ
れらの中でも柔軟性の面から、−CH2CH(CH3)−
O−が好ましい。また、さらに、ポリオキシアルキレン
は加水分解性シリル基を含有していることが必要であ
り、この加水分解性シリル基は下記式(5)で表される −SiRn3-n (5) (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、Yは加水分
解性基を示し、複数個ある場合のRまたはYは同じでも
異なってもよく、また、nは0、1または2を示す) 前記式(5)におけるYとしてはアルコキシ基、ハロゲ
ン基、アミノ基、アシロキシ基、フェノキシ基、メルカ
プト基およびイミノオキシ基などが挙げられ、これらの
中でも、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基の具体
例として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基およびメトキシエトキシ基等が挙げられ、これ
らの中でも、メトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
なお、加水分解性シリル基の結合位置はポリオキシアル
キレンの分子の内部でも末端でもよいが、両末端にある
ことが好ましく、また、加水分解シリル基はポリオキシ
アルキレン1分子中に平均で1.0以上あることが好ま
しく、さらに好ましくは1.2〜4個である。さらに、
ポリオキシアルキレンの数平均分子量は、100〜5
0,000が好ましく、特に200〜20,000であ
ることが好ましい。
【0015】前記ラジカル発生型重合開始剤としては、
ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート、ターシャ
リーブチルパーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキ
サイドおよびラウロイルパーオキサイド等の過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスイソバレロ
ニトリル等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウムおよび過
硫酸カリウム等の無機過酸化物が使用できる。乳化重合
の場合の乳化剤としては、パーフルオロオクタノイック
アシドカリウム塩またはアンモニウム塩、パーフルオロ
オクタンスルホン酸アンモニウム塩、高級アルコール硫
酸エステルナトリウム塩およびポリエチレングリコール
エーテル等が例示される。また、有機溶媒としては、テ
トラヒドロフランおよびジオキサン等の環状エーテル
類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化
水素化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル
類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサ
ノン等のケトン類;1,1,2−トリクロロ−1,2,
2−トリフルオロエチレン等のフロン類;エタノールお
よびイソプロパノール等のアルコール類等が挙げられ、
これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0016】重合条件としては、重合温度20〜100
℃、重合圧力1〜100kg/cm2、および3〜40
時間の反応時間が好適である。全単量体を初期にバッチ
仕込みしてもよいし、重合の進行と共に一部の単量体を
逐次添加してもよい。必要により、PH調整剤として、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、ハイドロタルサイ
トおよび陰イオン交換樹脂等を加えてもよい。
【0017】本発明におけるフルオロオレフィン共重合
体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)による数平均分子量(ポリスチレン換算)
で500〜50,000であり、2,000〜40,0
00であることが好ましい。分子量が50,000を超
えると作業性が悪くなり、500未満であると機械的な
物性が低下する。また、フルオロオレフィン共重合体の
Tgは0℃以下であり、Tgが0℃を超えると、シーリ
ング材の作業性が悪くなり、低温において伸びが悪くな
る。
【0018】本発明におけるシーリング材組成物の必須
成分である(B)オルト酸エステル類は、前記式(1)
で表される化合物であり、式(1)において、R1は水
素原子、炭素数10以下のアルキル基もしくはシクロア
ルキル基またはアリール基を示し、R2は炭素数10以
下のアルキル基もしくはシクロアルキル基またはアリー
ル基を示し、取り扱い易さの点から、R1は水素原子、
メチル基およびエチル基であることが好ましく、R2
炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。前記
オルト酸エステルの具体例としては、オルト蟻酸トリメ
チル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリプロピ
ル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オ
ルト酢酸トリプロピル、オルトプロピオン酸トリメチ
ル、オルトプロピオン酸トリエチルおよびオルトプロピ
オン酸トリプロピルが挙げられる。オルト酸エステルの
添加量は、(A)フルオロオレフィン共重合体100重
量部に対し、0.5〜30重量部であることが好適であ
る。添加量が0.5重量部未満であると、保存安定性向
上の効果が充分発揮されない恐れがあり、一方、30重
量部を超えて使用しても保存安定性の効果はかわらな
い。
【0019】また、本発明におけるシーリング材組成物
は、(C)充填剤を必須成分とするものである。充填剤
を配合しないものはシーリング材としての機能が発揮で
きない。充填剤としては、シリカ、珪酸類、ケイソウ
土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カーボンブラ
ック、クレー、タルク、ベントナイト、酸化チタン、酸
化鉄、酸化亜鉛、亜鉛華、シラスバルーンおよびガラス
繊維などが例示され、これらの中でも、シーリング材の
強度または伸びを向上させるので、シリカ、珪酸類、ク
レー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸
化チタンおよび酸化亜鉛などが好ましい。充填剤の使用
量は、(A)フルオロオレフィン共重合体100重量部
当たり1〜300重量部であることが好ましく、さらに
好ましくは20〜250重量部である。
【0020】さらに、本発明におけるシーリング材組成
物には、硬化促進剤、老化防止剤、密着性増強剤および
可塑剤などを配合することができる。前記硬化促進剤と
しては、有機錫化合物が好ましく、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジオクチル錫ジラウレート、ジクロロジブチル
錫、ジブチル錫ジアセテートおよびトリエチル錫モノス
テアレートなどが例示される。硬化促進剤の使用量はフ
ルオロオレフィン共重合体に対し20ppm〜5重量%
が好ましく、100ppm〜1重量%がより好ましい。
前記老化防止剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベ
ンゾトリアゾール系化合物および蓚酸アニリド系化合物
などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物などの
光安定剤、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤が例示
されるが、これらを単独で用いてもよいし、併用しても
良い。前記密着性増強剤としては、アミノ基含有アルコ
キシシラン、エポキシ基含有アルコキシシランおよびア
ルキル基含有アルコキシシランが例示される。前記可塑
剤として、ジアルキルフタレート類、ジアルキルアジペ
ート類、トリメリット酸アルキルエステル類、アジピン
酸系ポリエステル類、アルキルステアレート類、ポリア
ルキレンオキサイド類、エポキシ化脂肪酸エステル類、
燐酸エステル類および塩素化パラフィンが例示される。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて、具体的に説明する。 合成例1 撹拌機を備えた2リットルのオートクレーブに、有機溶
媒として酢酸ブチル135gおよびエタノール75g、
単量体としてアクリル酸ブチルエステル(以下、BAと
いう)6.9g、アクリル酸2−メトキシエチルエステ
ル(以下、MEAという)7.0gおよびビニルトリメ
トキシシラン(以下、VMSという)1.0g、ならび
にラジカル重合開始剤としてエトキシエチルパーオキシ
ジカーボネート(以下、EEPという)4.0gを仕込
み、脱気と窒素置換を3回繰り返した後減圧脱気し、ク
ロロトリフルオロエチレン(以下、CTFEという)5
10gを仕込んだ。50℃まで昇温して重合を開始さ
せ、昇温1時間後、BA62.4g、MEA63.0g
およびVMS9.0gの混合液を7時間に渡り一定速度
でポンプを用いてオートクレーブ中に送り込んだ。重合
開始8時間経過後、60℃まで昇温し重合を計10時間
行った後、冷却した。反応終了後、未反応のCTFEを
パージし、オートクレーブを開放して共重合体溶液を得
た。得られた溶液を濾過しほう酸ソーダを除いた後減圧
乾燥させ、メタノール中に投入し、洗浄乾燥し245g
の共重合体を得た。得られた共重合体のGPCで測定し
たポリスチレン換算の数平均分子量は6,200であ
り、Tgは−38℃であった。この共重合体のフッ素含
有量を測定したところ22.1重量%であった。1H−
NMRおよび13C−NMRより、共重合体の組成は、C
TFE/BA/MEA/VMS=47.9/24.6/
24.4/3.1(モル%)であった。
【0022】合成例2 初期仕込み単量体をBA、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル(以下、HAという)およびアクリル酸トリメトキシ
リルプロピル(以下、TMSAという)をそれぞれ6.
9g、10.0gおよび2.3g仕込み、追加単量体で
BA、HAおよびTMSAをそれぞれ55.5g、8
9.7gおよび20.7gに変更した以外は合成例1と
同様の方法で重合を行い、乾燥後に共重合体を293g
得た。得られた共重合体の数平均分子量は5,400で
あり、Tgは−32℃であった。合成例1と同様に分析
して、CTFE/BA/HA/TMSA=48.5/2
3.6/23.6/4.3(モル%)であることを確認
した。
【0023】合成例3 初期仕込み単量体としてBA、HA、ラウリン酸ビニル
(以下、VLuという)およびVMSをそれぞれ5.5
g、8.0g、9.8gおよび1.5g仕込み、追加単
量体でBA、HA、VLuおよびVMSをそれぞれ5
0.0g、71.8g、39.2gおよび13.5gに
変更した以外は合成例1と同様の方法で重合を行い、乾
燥後に共重合体を300g得た。得られた共重合体の数
平均分子量は5,900であり、Tgは−40℃であっ
た。この共重合体のフッ素含有量は19.3重量%であ
った。合成例1と同様に分析して、CTFE/BA/H
A/VLu/VMS=48.3/19.3/19.3/
8.6/4.5(モル%)であることを確認した。
【0024】合成例4 初期仕込み単量体としてTMSAの代わりにビニルメチ
ルジメトキシシラン(以下、VDSという)を1.3g
仕込み、追加単量体でVDSを11.7gに変更した以
外は合成例1と同様の方法で重合を行い、乾燥後に共重
合体を282g得た。得られた共重合体の数平均分子量
は5,400であり、Tgは−33℃であった。この共
重合体を合成例1と同様に分析して、CTFE/BA/
HA/TMSA=48.3/23.7/23.7/4.
3(モル%)であることを確認した。
【0025】合成例5 有機溶剤の代わりに両末端がメチルジメトキシシリル化
したポリプロピレングリコール[鐘淵化学(株)製]を
200g使用した以外は合成例3と同様の方法で重合を
行い、乾燥後に共重合体を456gを得た。得られた共
重合体の数平均分子量は23,000であり、Tgは−
45℃であった。この共重合体のフッ素含有量は10.
0重量%であった。合成例1と同様に分析して、CTF
E/BA/HA/VLu/VMS=43.2/21.5
/21.5/9.8/4.0(モル%)であることを確
認した。
【0026】実施例1〜7および比較例1〜5 合成例1〜5で得られたフルオロオレフィン共重合体、
硬化促進剤(試薬ジブチル錫ジラウレート)、充填剤で
ある炭酸カルシウム[丸尾カルシウム(株)製カルファ
イン500]および酸化チタン[石原産業(株)製CR
−97]、オルト蟻酸トリメチル、可塑剤(DOP)な
らびに老化防止剤[チバガイギー(株)製チヌビンB7
5]を後記表1に示す重量部で配合し、シーリング材組
成物を調製した。20℃で1週間、その後50℃で1週
間の養生を行なった後、下記の試験を行い、その結果を
後記表2に示す。貯蔵安定性試験として、上記実施例1
〜7および比較例1〜5のシーリング材組成物を、50
℃で60日間保存し、その前後の粘度を測定し、試験前
後の粘度上昇率を算出した。破断伸度(被着体はアル
ミ)をJIS・A5758(建築用シーリング材)に記
載の方法で実施した。促進耐候性試験として、上記シー
リング材組成物をJIS・A5758記載のホルダーに
取り付け、サンシャインウェザーメーター[スガ試験機
(株)製]3000時間経過後の表面状態と伸度保持率
(%)を測定した。表面状態の判定基準および伸度保持
率の算出方法は以下の通りである。 ・表面外観の判定基準 ○:変化なし、△:微少クラッ
クあり、×:深いクラックあり ・伸度保持率(%)=(促進耐候性試験後の伸度/初期
の伸度)×100
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明のシーリング材組成物は、特に貯
蔵安定性に優れたものであり、各種用途に幅広く使用す
ることが可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)数平均分子量が500〜50,0
    00で、かつガラス転移点温度が0℃以下である、加水
    分解性シリル基含有のフルオロオレフィン共重合体、
    (B)下記式(1)で表されるオルト有機酸エステルお
    よび(C)充填剤からなるシーリング材組成物。 R1C(OR23 (1) (式中、R1は水素原子、炭素数10以下のアルキル基
    もしくはシクロアルキル基またはアリール基を示し、R
    2は炭素数10以下のアルキル基もしくはシクロアルキ
    ル基またはアリール基を示す)
  2. 【請求項2】フルオロオレフィン共重合体が、フルオロ
    オレフィン、下記式(2)で表される加水分解性シリル
    基含有単量体および下記式(3)で表される(メタ)ア
    クリル酸エステルを必須成分とする共重合体であること
    を特徴とする請求項1記載のシーリング材組成物。 R3−SiXn3-n (2) (式中、R3はオレフィン性不飽和結合を有する基、X
    は炭素数1〜20のアルキル基、Yは加水分解性基を示
    し、XまたはYが複数ある場合は、同じでも異なっても
    よい。また、nは0、1または2を示す。) CH2=CXCOOR4 (3) (式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基、シクロア
    ルキル基またはハロゲン含有アルキル基を示し、Xは水
    素原子またはメチル基を示す)
  3. 【請求項3】フルオロオレフィン共重合体が、加水分解
    性シリル基を分子内に含有するポリオキシアルキレン中
    で重合されたものであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載のシーリング材組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004083865A (ja) * 2002-06-26 2004-03-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP2005097627A (ja) * 2004-11-12 2005-04-14 Auto Kagaku Kogyo Kk 硬化性組成物及びシーリング材組成物
JP2008121020A (ja) * 2007-12-19 2008-05-29 Sika Technology Ag 防汚性に優れた外壁部材用シ−リング材組成物
JP4635336B2 (ja) * 2000-12-21 2011-02-23 東亞合成株式会社 シーリング材組成物

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