JPH10140137A - 高耐候性シーリング材組成物 - Google Patents

高耐候性シーリング材組成物

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JPH10140137A
JPH10140137A JP31310096A JP31310096A JPH10140137A JP H10140137 A JPH10140137 A JP H10140137A JP 31310096 A JP31310096 A JP 31310096A JP 31310096 A JP31310096 A JP 31310096A JP H10140137 A JPH10140137 A JP H10140137A
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JP
Japan
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group
monomer
alkyl
mol
vinyl
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Application number
JP31310096A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Koshin Maruyama
康臣 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】1液型で常温硬化可能であり、かつ耐候性およ
び伸度に優れるシーリング材組成物を提供する。 【解決手段】フルオロオレフィン単量体、特定な(メ
タ)アクリル酸エステル単量体、特定なビニルエステル
単量体およびアルコキシシリル基を有する単量体からな
り、ガラス転移温度が10℃以下の含フッ素共重合体な
らびに両末端にアルコキシシリル基を有するポリオキシ
アルキレンを必須成分とする高耐候性シーリング材組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性に優れ、か
つ1液型で常温硬化が可能なシーリング材組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂は耐熱性、耐薬品性、耐候
性、撥水性、潤滑性および電気特性に優れていることが
知られており、近年、これらの性質を利用して高耐候性
の塗料およびオーバーレイフィルムなど建築外装分野に
広く使用されるようになった。一方、シーリング材の分
野においては、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、
シリコーン系および変成シリコーン系などが知られてい
るが、ポリサルファイド系およびポリウレタン系は柔軟
性および耐候性などが不足し、シリコーン系は低分子量
体のブリードによる汚染が問題となっている。また、変
成シリコーン系は耐候性が不十分であり、シーリング材
としてすべての面で満足できる材料は見出されていな
い。本発明者らは、先に上記問題の解決手段として、フ
ルオロオレフィン、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、ビニルエステルおよびヒドロキシル基またはアルコ
キシル基を有する単量体を主成分とした含フッ素共重合
体からなるシーリング材を提案した(特開平8−127
765号公報)。しかしながら、このシーリング材にお
いて、ヒドロキシル基を含有する含フッ素共重合体を利
用する場合は、硬化剤として柔軟性イソシアネートを用
いることにより、例えば破断伸度が500%以上の性能
を有するが、2液型となるため、調合操作が煩雑となる
という問題がある。また、アルコキシシリル基を含有す
る含フッ素共重合体を利用する場合は、1液型で常温硬
化が可能であるが、シーリング材の伸度が充分といえ
ず、伸縮の差が大きな場所には使用することができなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1液
型で常温硬化が可能であり、優れた伸度を有する高耐候
性シーリング材組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、フルオロオレフィン単
量体、特定の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体、特定のビニルエステル単量体およびアルコキシシリ
ル基を有する単量体からなる含フッ素共重合体と両末端
にアルコキシシリル基を有するポリオキシアルキレンの
混合物が、長期に渡り優れた耐候性、耐汚染性および高
伸度を有し、かつ1液型で操作性に優れていることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、フルオロオレフィン
単量体:10〜70モル%、下記式(1)で表される
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体:10〜7
0モル%、下記式(2)で表されるビニルエステル単量
体:3〜40モル%およびアルコキシシリル基を有する
単量体:0.5〜30モル%からなり、ガラス転移温度
が10℃以下の含フッ素共重合体ならびに両末端にアル
コキシシリル基を有するポリオキシアルキレンを必須成
分とする高耐候性シーリング材組成物である。 CH2 =CXCOOR (1) (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアル
キル基またはハロゲン含有アルキル基を示し、Xは水素
原子またはメチル基を示す) R1 COOCH=CH2 (2) (式中、R1 は炭素数2〜20のアルキル基、シクロア
ルキル基または置換基を有しているか、有していないフ
ェニル基を示す)
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるフルオロオレフィ
ンとしては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ジクロロジ
フルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニ
リデン、フッ化ビニルおよびパーフルオロ(アルキルビ
ニルエーテル)などが挙げられるが、これらの中でも、
重合性の面よりテトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンが好ま
しく、さらに好ましくはテトラフルオロエチレンおよび
クロロトリフルオロエチレンである。
【0007】本発明における(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルは、前記式(1)で表される化合物であり、
式(1)においてRで示されるエステル鎖としては炭素
数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基またはハロ
ゲン含有アルキル基であるが、物性を損なわない範囲で
エステル鎖に酸素、窒素および硫黄などの原子を含んで
も良い。但しこれら原子の割合が多くなると耐候性およ
び耐汚染性などが低下するため、エステル鎖中に5個以
下であることが好ましい。具体的に上記化合物を例示す
るとアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエス
テル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチル
エステル、アクリル酸イソブチルエステル、アクリル酸
ターシャリブチルエステル、アクリル酸ネオペンチルエ
ステル、アクリル酸エチルヘキシルエステル、アクリル
酸イソデシルエステル、アクリル酸ラウリルエステル、
アクリル酸トリデシルエステル、アクリル酸ステアリル
エステル、アクリル酸シクロヘキシルエステル、アクリ
ル酸イソボルニルエステル、アクリル酸トリシクロデシ
ニルエステル、アクリル酸テトラヒドロフルフリルエス
テル、アクリル酸メトキシエチルエステル、アクリル酸
ジメチルアミノエチルエステル、アクリル酸クロロエチ
ルエステルおよびアクリル酸トリフルオロエチルエステ
ルなどのアクリル酸アルキルエステル類、ならびにメタ
クリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステ
ル、メタクリル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチ
ルエステル、メタクリル酸イソブチルエステル、メタク
リル酸ターシャリブチルエステル、メタクリル酸ネオペ
ンチルエステル、メタクリル酸エチルヘキシルエステ
ル、メタクリル酸イソデシルエステル、メタクリル酸ラ
ウリルエステル、メタクリル酸トリデシルエステル、メ
タクリル酸ステアリルエステル、メタクリル酸シクロヘ
キシルエステル、メタクリル酸イソボルニルエステル、
メタクリル酸トリシクロデシニルエステル、メタクリル
酸テトラヒドロフルフリルエステル、メタクリル酸メト
キシエチルエステル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ルエステル、メタクリル酸クロロエチルエステルおよび
メタクリル酸トリフルオロエチルエステルなどのメタク
リル酸アルキルエステル類が挙げられ、これらを単独ま
たは数種類混合して使用する。これらの中でも、フルオ
ロオレフィンとの共重合性および得られる含フッ素共重
合体の柔軟性などの面よりアクリル酸アルキルエステル
類が好ましい。
【0008】本発明におけるビニルエステルは、前記式
(2)で表される化合物であり、式(2)においてR1
で示されるアルキル鎖としては炭素数2〜20のアルキ
ル基、シクロアルキル基または置換基を有しているか、
有していないフェニル基であり、さらに物性を損なわな
い範囲でエステル鎖に酸素、窒素および硫黄などの原子
を含んでも良い。具体的に上記化合物を例示すると、プ
ロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カ
プリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、2−エチルヘキサ
ン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、
パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸
ビニル、バーサチック酸ビニル、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニルおよび
パラターシャリブチル安息香酸ビニルなどが挙げられ、
これらの中でも、式(2)におけるR1 が炭素数3〜1
8のアルキル基またはシクロアルキル基を有するビニル
エステルが好ましい。
【0009】本発明におけるアルコキシシリル基を有す
る単量体としては、トリメトキシビニルシランおよびメ
チルトリエトキシビニルシランなどのビニルシラン類、
トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、トリエト
キシシリルプロピルメタクリレートおよびジメチルジメ
トキシシリルプロピルアクリレートなどのシリル基含有
(メタ)アクリレート類、トリメトキシシリルウンデカ
ン酸ビニルなどのビニルエステル類ならびにトリメトキ
シシリルプロピルビニルエーテルなどのビニルエーテル
類などが例示される。これらの中でも、フルオロオレフ
ィン、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびビニ
ルエステルとの共重合性ならびに得られる含フッ素共重
合体の柔軟性の面より、ビニルシラン類およびシリル基
含有(メタ)アクリレート類が好ましい。
【0010】また、別法としてヒドロキシエチルアクリ
レート、ヒドロキシエチルクロトネートおよびヒドロキ
シブチルビニルエーテルなどのヒドロキシル基含有単量
体をフルオロオレフィンなどと共重合させた後、下記式
(3)で表されるシリルイソシアネート化合物を反応さ
せて、ヒドロキシル基をアルコキシシリル基に変換させ
ても良い。 R2 (3-a) SiZa 3 NCO (3) (式中、R2 は炭素数1〜20のアルキル基またはハロ
ゲン含有アルキル基を示し、Zはアルコキシ基を示し、
3 は炭素数1〜17のアルキレン基を示し、aは1〜
3の整数を示す) 前記シリルイソシアネート化合物としては、(C2 5
O)3 Si(CH2 3 NCOおよび(CH3 O)3
i(CH2 3 NCOなどが例示される。
【0011】本発明における含フッ素共重合体には、物
性を損なわない範囲でその他の単量体を共重合させても
良い。かかる単量体としては、エチレン、プロピレンお
よびイソブチレンなどのα−オレフィン類、塩化ビニル
および塩化ビニリデンなどのクロロエチレン類ならびに
エチルビニルエーテルおよびブチルビニルエーテルなど
のアルキルビニルエーテル類が挙げられるが、これらに
限定されない。
【0012】本発明における含フッ素共重合体の組成割
合は、フルオロオレフィン単量体:10〜70モル%、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体:10〜7
0モル%、ビニルエステル単量体:3〜40モル%およ
びアルコキシシリル基を有する単量体:0.5〜30モ
ル%であり、好ましくは、フルオロオレフィン単量体:
20〜60モル%、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル単量体:20〜60モル%、ビニルエステル単量体:
5〜30モル%、アルコキシシリル基を有する単量体:
3〜20モル%である。
【0013】フルオロオレフィン単量体が70モル%を
越えると結晶性共重合体となり柔軟性が低下し、10モ
ル%未満であると耐候性が低下する。(メタ)アクリル
酸アルキルエステル単量体が70モル%を越えると耐汚
染性が低下し、10モル%未満であると柔軟性が低下す
る。ビニルエステル単量体が40モル%を越えると耐候
性が低下し、3モル%未満であると耐水密着性が低下す
る。また、アルコキシシリル基を有する単量体は湿気に
よるシロキサン反応で架橋するため、この割合が30モ
ル%を越えると共重合体の架橋密度が高くなり柔軟性が
低下し、0.5モル%未満であると強度が低下する。ま
た、その他の単量体は含フッ素共重合体のコストを下げ
る効果があるが、全単量体を基準として、その割合が3
0モル%を越えると耐候性が低下する恐れがあるため、
30モル%以下で使用することが望ましい。
【0014】また、本発明における含フッ素共重合体の
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)による数平均分子量(ポリスチレン換算)で
1000〜200万であることが好ましく、3000〜
10万がより好ましい。分子量が200万を越えると作
業性が悪くなる恐れがり、1000未満であるとシーリ
ング材としての強度および伸度などの物性が低下する恐
れがある。また、前記含フッ素共重合体のガラス転移温
度は10℃以下であり、好ましくは−10℃以下であ
る。ガラス転移温度が10℃を越える場合は、シーリン
グ材としての柔軟性が不足する。
【0015】前記含フッ素共重合体は、ラジカル発生型
重合開始剤の存在下で、前記単量体を共重合させる方法
で製造される。重合方法は、水性媒体中での懸濁重合お
よび乳化重合、有機溶剤中での溶液重合など通常の方法
が採用可能である。前記ラジカル発生型重合開始剤とし
ては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ター
シャリーブチルパーオキシピバレート、ジ−2−エトキ
シエチルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオ
キサイドおよびラウロイルパーオキサイド等の過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスイソバ
レロニトリル等のアゾ化合物ならびに過硫酸アンモニウ
ムおよび過硫酸カリウム等の無機過酸化物が使用でき
る。
【0016】乳化重合における乳化剤としては、パーフ
ルオロオクタノイックアシドカリウム塩またはアンモニ
ウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム
塩、高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩およびポ
リエチレングリコールエーテル等が例示される。また、
溶液重合における有機溶媒としては、有機炭化水素系化
合物およびフッ素系有機溶媒等が適当であり、テトラヒ
ドロフランおよびジオキサン等の環状エーテル類;ベン
ゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素化合
物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類;アセ
トン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサノン等の
ケトン類;1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリ
フルオロエチレン等のフロン類等が挙げられ、これらの
一種または2種以上を用いることができる。
【0017】好ましい重合方法における、好適な重合温
度は20〜100℃であり、好適な圧力は1〜200kg
/cm2であり、さらに好適な重合時間は3〜40時間であ
る。前記重合に際しては、全単量体を初期にバッチ仕込
みしてもよいし、重合の進行と共に一部の単量体を逐次
添加してもよい。また、必要により、PH調整剤として
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、ハイドロタルサイトおよび陰イオン交換樹脂等を加
えてもよい。さらに、得られる含フッ素共重合体の分子
量を調整するため、連鎖移動剤としてメタノール、エタ
ノールおよびイソプロパノールなどのアルコール類、メ
ルカプト酢酸、メルカプトエタノールおよびドデシルメ
ルカプタンなどのメルカプタン類ならびに四塩化炭素、
四臭化炭素およびクロロホルムなどの塩化物および臭化
物などを使用しても良い。
【0018】一方、本発明における両末端にアルコキシ
シリル基を有するポリオキシアルキレン(以下、「ポリ
オキシアルキレン」という。)は、下記式(4)で表さ
れる化合物である。
【0019】
【化1】
【0020】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
同一または相異なった、メチル基、エチル基、プロピル
基またはブチル基を示し、nおよびmは1〜3の整数を
示し、R5 およびR6 は炭素数1〜10のアルキレン基
を示し、Xはオキシアルキレン基を示し、pは10〜1
0000の正数を示す)
【0021】前記ポリオキシアルキレンとしては、例え
ば、ポリプロピレングリコールの両末端にアルコキシシ
リル基を有するものおよびポリテトラエチレングリコー
ルの両末端にアルコキシシリル基を有するものなどが挙
げられ、これらのアルコキシシリル基としては、トリメ
トキシシリル基、ジメトキシメチル基およびモノメトキ
シジメチル基などのメトキシ体ならびにトリエトキシシ
リル基およびジエトキシメチル基などのエトキシ体が挙
げられる。また、ポリオキシアルキレンとして市販品を
使用することができ、例えば、商品名MSポリマーおよ
びサイリル〔いずれも鐘淵化学工業(株)製〕などが挙
げられる。
【0022】本発明の含フッ素共重合体(A)とポリオ
キシアルキレン(B)の配合割合(%)は、重量比で
(A)/(B)=95/5〜10/90が好ましく、さ
らに好ましくは、(A)/(B)=75/25〜30/
70である。(A)が95%を越えると高伸度が発現し
ない恐れがあり、(B)が90%を越えると耐候性が低
下する恐れがある。含フッ素共重合体とポリオキシアル
キレンの混合は、樹脂組成物および塗料組成物などの分
野で通常用いられている方法が適用でき、後記するその
他の配合物と同時に混合することが好ましい。
【0023】本発明におけるシーリング材組成物には、
前記含フッ素共重合体およびポリオキシアルキレンの他
に硬化促進剤および充填剤を配合することが望ましい。
前記硬化促進剤としては、ジブチル錫ジラウレートおよ
びジブチル錫ジアセテートなどの錫系、p-トルエンスル
ホン酸などの有機酸系ならびにDBU(ジアザビシクロ
ウンデセン)などのアミン類などが例示されるが、硬化
速度の面より錫系が好ましい。これらの使用量は含フッ
素共重合体に対して10ppm〜5%(重量比)である
ことが好ましい。また、前記充填剤としてはシリカ、珪
酸類、ケイソウ土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カーボンブラック、クレー、タルク、ベントナイ
ト、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、亜鉛華、シラスバ
ルーンおよびガラス繊維などが例示される。これらの中
でも、シーリング材の強度または伸びを向上させるの
で、シリカ、珪酸類、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化チタンおよび酸化亜鉛など
が好ましい。これらの使用量は含フッ素共重合体100
重量部に対して1〜300重量部であることが好まし
い。さらに、必要によりベンゾフェノン系化合物、ベン
ゾトリアゾール系化合物および蓚酸アニリド系化合物な
どの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物などの光
安定剤、DOPおよびパラフィンオイルなどの可塑剤、
酸化防止剤、密着増強剤、脱水剤および有機溶剤などを
配合しても良い。以下、実施例および比較例を挙げて、
本発明を具体的に説明する。
【0024】
【実施例】
合成例1 攪拌機を備えた1リットルのステンレス製のオートクレ
ーブに、酢酸ブチル90g、イソプロパノール70g、
アクリル酸ブチルエステル(以下、「BA」という。)
4.2g、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル(以
下、「HA」という。)6.0g、ラウリン酸ビニル
(以下、「VL」という。)9.2gおよびトリメトキ
シシリルプロピルメタクリレート(以下、「Si−M」
という。)2.4gを仕込み、脱気と窒素置換を3回繰
り返した後脱気し、クロロトリフルオロエチレン(以
下、「CTFE」という。)400gを仕込んだ。60
℃まで昇温後、アゾビスイソブチロニトリル(以下、
「AIBN」という。)1.5gを酢酸ブチル10gに
溶解させた重合開始剤溶液をオートクレーブに圧入し重
合を開始した。重合開始後、1時間置きに4時間目まで
の4回、BA5.4g、HA7.7g、VL6.0g、
Si−M3.0gおよび酢酸ブチル10gの混合液を圧
入した。次いで、1時間置きに5時間目より7時間目ま
での3回、BA5.4g、HA7.7g、VL1.2
g、Si−M3.0gおよび酢酸ブチル10gの混合液
を圧入した。重合開始8時間後に70℃まで昇温し、合
計11時間重合を行った。次に、未反応のCTFEをパ
ージし、オートクレーブを開放して共重合体溶液を得、
この溶液をメタノール中に投入した後、洗浄乾燥させて
180gの共重合体を得た。得られた共重合体のGPC
で測定したポリスチレン換算の数平均分子量は5000
であり、ガラス転移温度(以下、「Tg」という。)は
−20℃であった。この共重合体のフッ素分析の結果は
9.7重量%であり、Siの分析は1.4重量%であっ
た。 1H−NMRおよび13C−NMRより、共重合体の
組成はCTFE/BA/HA/VL/Si−M=27/
28/28/9/8(モル%)であることを確認した。
【0025】合成例2 初期仕込みモノマーをCTFE/BA/HA/VL/ビ
ニルトリメトキシシラン(以下、「Si−V」とい
う。)=400g/4.2g/6.0g/9.2g/
1.4gに変更し、追加モノマーとしてBA/HA/V
L/Si−V=5.4g/7.7g/6.0g/1.8
gを1時間置きに4回、次いで、BA/HA/VL/S
i−V=5.4g/7.7g/1.2g/1.8gを1
時間置き3回に変更した以外は合成例1と同様に重合を
行い、乾燥後に共重合体を150g得た。得られた共重
合体の数平均分子量は4500であり、Tgは−22℃
であった。また、共重合体のフッ素分析値は9.5%で
ありSi分析値は1.1%であった。合成例1と同様に
分析を行い、CTFE/BA/HA/VL/Si−V=
25/30/30/9/6(モル%)であることを確認
した。
【0026】合成例3 初期仕込みモノマーをCTFE/BA/HA/VL/ビ
ニルトリエトキシシラン(以下、「Si−V2」とい
う。)=500g/1.5g/2.0g/9.0g/
5.0gに変更し、追加モノマーとして重合開始から4
時間目までBA/HA/VL=2.0g/2.0g/
5.0gを1時間置き4回、次いで5時間目から7時間
目までBA/HA/VL/Si−V2=2.5g/2.
5g/1.0g/3.0gを1時間置き3回に変更した
以外は、合成例1と同様に重合を行い、乾燥後に共重合
体を85g得た。得られた共重合体の数平均分子量は8
500であり、Tgは−18℃であった。また、この共
重合体のフッ素分析値は15.2%でありSi分析値は
1.5%であった。合成例1と同様に分析を行った結
果、CTFE/BA/HA/VL/Si−V2=40/
23/17/12/8(モル%)であることを確認し
た。
【0027】実施例1〜5 合成例1〜3の含フッ素共重合体、MSポリマー〔鐘淵
化学工業(株)製の両末端にアルコキシシリル基を有す
るポリオキシアルキレンの重合体〕、硬化促進剤(試薬
ジブチル錫ジラウレート)、炭酸カルシウム〔白石工業
(株)製CCR〕、酸化チタン〔石原産業(株)製CR
97〕、可塑剤(試薬DOP)、紫外線吸収剤〔チバガ
イギー(株)製チヌビンB75〕、接着増強剤〔日本ユ
ニカー(株)製シランカップリング剤A−184〕およ
び脱水剤(トリメトキシメチルシラン)を後記表1に示
す重量部で配合した。常温で2週間硬化させた後、下記
の試験を行い、その結果を後記表2に示す。
【0028】1)破断強度、50%引張応力および破断
伸度(いずれも被着体はアルミ)、耐久性試験ならびに
タックフリー試験はJIS・A5758(建築用シーリ
ング材)および区分記号9030に記載の方法に準じて
実施した。 2)促進耐候性試験は、試料をJIS・A5758に記
載のホルダーに取り付け、蛍光紫外線ウェザーメータ
(Qパネル社QUV試験機)1000時間経過後の表面
状態と伸度保持率(%)を測定した。表面状態の判定基
準と伸度保持率の算出方法を次に示す。 ・表面状態の評価基準 ○:変化なし、△:変色、×:
クラック発生 ・伸度保持率(%)=(促進耐候試験後の伸度/初期の
伸度)×100 3)屋外汚染性試験は、7cm×15cmのアクリルウ
レタン塗装板の上面の1/2に、へらで泡が入らないよ
うに試料を塗装し、厚み1mmの試験板を作成した。こ
れを愛知県名古屋市船見町のおいて6ヶ月屋外暴露さ
せ、汚れ具合を目視により、次の判定基準で評価した。 ○:塵埃の付着が殆どない、△:塵埃が少し付着する、
×:塵埃がかなり付着する
【0029】比較例1 合成例1の共重合体を表1に示す割合で配合し、実施例
と同様な試験を行い、その結果を表2に示す。
【0030】比較例2 MS300を表1に示す割合で配合し変成シリコーン系
シーラントを作成し、実施例と同様な試験を行い、その
結果を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明のシーリング材組成物は、1液型
で常温硬化可能であり、耐候性および耐汚染性に優れ、
かつ高伸度を有するため、各種用途のシーリング材とし
て使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 43/04 C08L 43/04 71/02 71/02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロオレフィン単量体:10〜70モ
    ル%、下記式(1)で表される(メタ)アクリル酸アル
    キルエステル単量体:10〜70モル%、下記式(2)
    で表されるビニルエステル単量体:3〜40モル%およ
    びアルコキシシリル基を有する単量体:0.5〜30モ
    ル%からなり、ガラス転移温度が10℃以下の含フッ素
    共重合体ならびに両末端にアルコキシシリル基を有する
    ポリオキシアルキレンを必須成分とする高耐候性シーリ
    ング材組成物。 CH2 =CXCOOR (1) (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアル
    キル基またはハロゲン含有アルキル基を示し、Xは水素
    原子またはメチル基を示す) R1 COOCH=CH2 (2) (式中、R1 は炭素数2〜20のアルキル基、シクロア
    ルキル基または置換基を有しているか、有していないフ
    ェニル基を示す)
JP31310096A 1996-11-08 1996-11-08 高耐候性シーリング材組成物 Pending JPH10140137A (ja)

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