JP2000345136A - シーリング材組成物 - Google Patents

シーリング材組成物

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JP2000345136A
JP2000345136A JP11157348A JP15734899A JP2000345136A JP 2000345136 A JP2000345136 A JP 2000345136A JP 11157348 A JP11157348 A JP 11157348A JP 15734899 A JP15734899 A JP 15734899A JP 2000345136 A JP2000345136 A JP 2000345136A
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meth
acrylate
group
copolymer
sealing material
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Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Koshin Maruyama
康臣 丸山
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タックが改良され、伸度性に優れるフッ素系シ
ーリング材組成物を提供する。 【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオ
レフィン共重合体(A)および水酸基含有シリコーン化
合物(B)からなるシーリング材組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシーリング材組成物
に関し、さらに詳しくはタックが改良され、伸びの大き
いフッ素系シーリング材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素共重合体は、耐熱性、耐薬品
性、耐候性、撥水性、潤滑性、電気特性に優れているこ
とから、高耐候性の塗料やオーバーレイフィルムなど建
築外装分野に広く使用されている。一方、アクリル系重
合体も比較的耐候性に優れ低コストであるため種々の用
途に用いられている。さらに含フッ素共重合体およびア
クリル系重合体の両方の特徴を活かした高耐候性シーリ
ング材として、フルオロオレフィンと(メタ)アクリル
酸エステルの共重合体が提案されている(特開平8−1
27765号公報)。しかしながら、この共重合体は硬
化後にタック(べとつき)が残り、表面に埃などの汚れ
が付着するという問題があった。また、一液硬化型のシ
ーリング材として、加水分解性シリル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルとフルオロオレフィン共重合体
が提案されているが(特開平10−140317号公
報)、かかる共重合体であっても、硬化後に若干のタッ
クが残り、シーリング材の伸びも不十分であった。
【0003】
【発明を解決しようとする課題】本発明の目的は、高耐
候性を維持しながら表面のタックを低減し、伸度性に優
れたシーリング材組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、(メタ)アクリル酸エ
ステル−フルオロオレフィン共重合体、特に加水分解性
シリル基を有する該共重合体と特定のシリコーン化合物
をブレンドしたシーリング材組成物が、優れた耐候性、
高伸度を有するだけでなくタックも低減できることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオレフィン
共重合体(A)および水酸基含有シリコーン化合物
(B)からなるシーリング材組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における(メタ)アクリル
酸エステル−フルオロオレフィン共重合体(A)とは、
フルオロオレフィン単量体(a)と(メタ)アクリル酸
エステル(b)を主構成単量体とするもので、フルオロ
オレフィン単量体(a)としては、テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、ジクロロジフルオロエチレン、トリフルオロ
エチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルおよびパー
フルオロ(アルキルビニルエーテル)などが挙げられ、
これらの中でも、重合性の面よりテトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロ
ピレンおよびトリフルオロエチレンが好ましく、さらに
好ましくはテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオ
ロエチレンおよびトリフルオロエチレンである。
【0006】また、同様に(メタ)アクリル酸エステル
単量体(b)としては、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)
アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
トリデシルおよび(メタ)アクリル酸ステアリル等の
(メタ)アクリル酸アルキル;(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メ
タ)アクリル酸トリシクロデシニルおよび(メタ)アク
リル酸テトラヒドロフルフリル等のアクリル酸脂環式ア
ルキル;(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸クロロエチルおよび(メタ)アクリル酸トリフルオ
ロエチル等が挙げられ、これらを単独または数種類混合
して使用することができる。また、これらの中でも、フ
ルオロオレフィン単量体との共重合性の面よりアクリル
酸アルキルエステル類が好ましい。
【0007】さらに、(メタ)アクリル酸エステル−フ
ルオロオレフィン共重合体(A)としては、上記(a)
(b)以外のビニル性単量体(d)を構成単量体として
含むものでもよく、当該ビニル性単量体(d)として
は、エチレン、プロピレンおよびイソブチレンなどのα
−オレフィン類;塩化ビニルおよび塩化ビニリデンなど
のクロロエチレン類;プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニルおよびステア
リン酸ビニル等のビニルエステル類;エチルビニルエー
テルおよびブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエ
ーテル類等が挙げられる。
【0008】(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオ
レフィン共重合体に加水分解性シリル基を導入し、加水
分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル−
フルオロオレフィン共重合体とする方法としては、ま
ず、加水分解性シリル基を有する単量体(c)を上記単
量体に共重合させる方法があり、単量体(c)として
は、下記式(1)で表される加水分解性シリル基を有す
る単量体が例示される。 −SiR1 n3-n (1) (式中、R1;炭素数1〜20のアルキル基、Y;加水
分解性基、n;0〜2の整数) 前記式(1)におけるYとしては、アルコキシ基、塩素
原子、臭素原子、アミノ基、アシロキシ基、フェノキシ
基、メルカプト基およびイミノオキシ基が挙げられ、こ
れらの中でも好ましくはアルコキシ基である。なお、ア
ルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基およびメトキシエトキシ基などが挙
げられる。
【0009】前記式(1)で表される加水分解性シリル
基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル
酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸メ
チルジメトキシシリルプロピルおよび(メタ)アクリル
酸トリエトキシシリルプロピル等の(メタ)アクリル酸
エステル単量体が挙げられる。更に、ビニルトリメトキ
シシランのようなビニル単量体、トリメトキシシリルド
デカン酸ビニルなどのビニルエステル単量体、シリメト
キシシリルプロピルビニルエーテルなどのビニルエーテ
ル単量体が挙げられ、これらの中でも、フルオロオレフ
ィンや(メタ)アクリル酸エステルとの共重合性の点か
ら、シリル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルま
たはビニル単量体が好適に用いられる。
【0010】また、加水分解性シリル基を導入する手段
として、水酸基を含有する単量体を共重合させて得られ
た(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオレフィン共
重合体(A)に、下記式(2)で代表されるシリルイソ
シアネート化合物を反応させて、水酸基を加水分解性シ
リル基にする方法も挙げられる。 R2 nSiY3-n3NCO (2) (式中、R2;炭素数1〜20のアルキル基、R3;炭素
数1〜17のアルキレン基、Y;加水分解性基、n;0
〜2の整数を示す) シリルイソシアネート化合物の具体例としては、(C2
5O)3Si(CH2 3NCO、(CH3O)3Si(C
23NCOなどが例示される。また、水酸基を含有す
る単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブ
チルおよび(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルの
ε−カプロラクトン付加物、ヒドロキシエチルビニルエ
ーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシ
エチルアリルエーテルおよびクロトン酸ヒドロキシエチ
ル等が例示される。
【0011】本発明における(メタ)アクリル酸エステ
ル−フルオロオレフィン共重合体(A)を、前記単量体
(a)〜(d)を共重合させて得る場合の各単量体単位
の割合は、全単量体単位の合計量を基準にして(a)単
量体単位:5〜70モル%、(b)単量体単位:20〜
80モル%、(c)単量体単位:0.1〜20モル%で
あることが好ましく、さらに好ましくは(a)単量体単
位:8〜60モル%、(b)単量体単位:30〜60モ
ル%、(c)単量体単位:1〜10モル%である。ま
た、(d)単量体単位は50モル%までの範囲で用いる
ことができる。 (a)単量体単位の割合が5モル%未満であると耐候性
が劣り、一方、70モル%を超えるとシーリング材組成
物が硬くなり作業性に劣る。同様に、(b)単量体単位
の割合が、20モル%未満であると作業性が劣り、一
方、80モル%を超えると耐汚染性に劣る。また、
(c)単量体単位の割合が、0.1モル%未満であると
架橋性が劣り、20モル%を超えると共重合体の伸びが
低下する。また、(d)単量体単位が50モル%を越え
ると耐候性が低下する。
【0012】前記共重合体(A)は、ラジカル発生型重
合開始剤の存在下に上記の各単量体を共重合させる方法
で容易に製造される。重合方法は、水性媒体中での懸濁
重合や乳化重合、有機溶剤中での溶液重合など通常の方
法が採用可能であるが、溶剤を用いずに重合することも
可能である。
【0013】ラジカル発生型重合開始剤としては、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキ
シエチルオキシジカーボネート、ターシャリーブチルパ
ーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイドおよび
ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物;またはアゾビ
スイソブチロニトリルおよびアゾビスイソバレロニトリ
ル等のアゾ化合物;過硫酸アンモニウムおよび過硫酸カ
リウム等の無機過酸化物が使用できる。
【0014】乳化重合における乳化剤としては、パーフ
ルオロオクタン酸カリウム塩またはアンモニウム塩、パ
ーフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム塩、高級ア
ルコール硫酸エステルナトリウム塩およびポリエチレン
グリコールエーテル等が例示される。
【0015】溶液重合に用いる有機溶媒としては、有機
炭化水素系化合物またはフッ素系有機溶媒等が適当であ
りテトラヒドロフランおよびジオキサン等の環状エーテ
ル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭
化水素化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステ
ル類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキ
サノン等のケトン類;1,1,2−トリクロロ1,2,
2−トリフルオロエチレン等のフロン類;メタノール、
エタノールおよびイソプロパノール等のアルコール類等
が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いること
ができる。
【0016】重合は、耐圧オートクレーブを用い、重合
温度20〜100℃、圧力1〜200kg/cm2およ
び3〜40時間の反応時間で行うことが好ましい。全単
量体を初期にバッチ仕込みしてもよいし、重合の進行と
共に一部の単量体を逐次添加または連続添加してもよ
い。必要により、pH調整剤として、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、ほう酸ナトリウム、ハイドロタルサ
イトおよび陰イオン交換樹脂等を加えてもよい。
【0017】共重合体(A)の分子量はゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子
量(ポリスチレン換算)で500〜10万が好ましく、
1,000〜3万がより好ましい。分子量が10万を越
えると作業性が悪くなり、500未満であると機械的物
性が低下する。
【0018】本発明において、前記共重合は末端が水酸
基もしくは加水分解性シリル基を有するポリオキシアル
キレン中で行うことが好ましく、この場合、ポリオキシ
アルキレンは、含フッ素共重合体と共架橋するため、シ
ーリング材組成物として用いるときには、混合物のまま
使用することが可能である。なお、ポリオキシアルキレ
ンのくり返し単位としては以下のものが例示される。 −(CH2n−O−(nは1〜10の整数)、−CH2
CH(CH3)−O−、−CH2CH(C25)−O−、
−CH2C(CH32−O−、−CH2CH(CH=CH
2)−O− ポリオキシアルキレン中には、上記の繰り返し単位を1
種または2種以上が含有してよい。これらの中でも、好
ましくは作業性に優れる点で、−CH2CH(CH3)−
O−である。また、使用するポリオキシアルキレンの分
子量は100〜50,000であることが好ましく、よ
り好ましくは200〜20,000である。ポリオキシ
アルキレンの存在下、共重合をさせる場合は、重合液そ
れ自身が十分に低粘度であるため、無溶剤でもよい。
【0019】共重合体とポリオキシアルキレンの割合
は、共重合体100重量部当たり、ポリオキシアルキレ
ン50〜300重量部が好ましい。ポリオキシアルキレ
ンが50重量部未満ではシーラントの可塑性が低下し、
300重量部を超えると耐候性が低下する。
【0020】本発明におけるもう一つの必須成分である
水酸基含有シリコーン化合物(B)としては、 まず、両末端に水酸基を有するものが挙げられ、市販
品として東芝シリコーン(株)製のYF3800、YF
3057、YF3807、YF3802(いずれも商品
名)、および東レダウコーニングシリコーン(株)製の
BY16−817、BY16−873、PRX413
(いずれも商品名)などが例示され、本発明に用いられ
る。それらの両末端水酸基シリコーンは、下記式(3)
で表される構造を有するものである。
【0021】
【化1】
【0022】(式中、X、X’は(CH2mまたは(C
2mO(CH2m'であり、m、m'は0または1〜3
の整数であり、nは30〜10,000を示す)
【0023】次に、アルコール変成シリコーンが挙げ
られ、市販品として東芝シリコーン(株)製のTSF4
750、TFS4751(商品名)、チッソ(株)製の
FM4411、FM4421、FM4425(商品
名)、東レダウコーニングシリコーン(株)製のBY1
6−848(商品名)が例示され、本発明に用いられ
る。それらアルコール変成シリコーンは、下記式(4)
および下記式(5)で表される構造を有するものであ
る。
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】上記の中でも、含フッ素共重合体とブレン
ドした際の硬化性の点から、前記式(3)で表される化
合物が好ましく、さらに好ましくは下記式(6)で表さ
れる両末端水酸基のシリコーンである。
【0027】
【化4】
【0028】(式中、nは500〜5,000であ
る。)
【0029】式(3)においてnが30未満であると、
シーリング材の架橋密度が大きくなり、高伸度が得られ
ない。また、10,000を超えるとシーリング材の粘
度が高くなりすぎ、作業性が低下する。
【0030】共重合体(A)と水酸基含有シリコーン化
合物(B)の割合は、(A)が100重量部当たり
(B)が10〜200重量部が好ましく、更に好ましい
範囲は(B)が20〜100重量部である。(B)が1
0重量部未満では、タック低減と伸びの向上が不十分で
あり、200重量部を超えると、シーリング材が柔らか
くなりすぎ、傷つき易くなる。また、上記(A)と
(B)は、あらかじめ混合した後、後記充填剤等を配合
してシーリング材組成物にしても良いし、(A)に充填
剤等を配合後に(B)を添加してシーリング材にしても
良い。
【0031】前記充填剤としては、シリカ、珪酸類、ケ
イソウ土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カーボ
ンブラック、クレー、タルク、ベントナイト、酸化チタ
ン、酸化鉄、酸化亜鉛、亜鉛華、シラスバルーンおよび
ガラス繊維などが例示される。これらの中でもシーリン
グ材の強度または伸びを向上させるので、シリカ、珪酸
類、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタンおよび酸化亜鉛などか好ましい。これら
の使用量は共重合体100重量部当たり10〜400重
量部であることが好ましい。
【0032】さらに、必要によりベンゾフェノン系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物および蓚酸アニリド系
化合物などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物
などの光安定剤、ヒンダードフェノール系などの酸化防
止剤、ジアルキルフタレート系、ジアルキルアジペート
系、パラフィンオイルおよびポリプロピレングリコール
系化合物などの可塑剤、シランカップリング剤などの密
着増強剤、オルソ蟻酸エチル、ジメトキシシランなどの
脱水剤、および有機溶剤を配合しても良い。
【0033】さらに、シーリング材組成物には硬化促進
剤を併用することが好ましい。硬化促進剤としてはジブ
チル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレートおよび
ジブチル錫ジアセテート等の錫系化合物が好ましい。か
かる硬化促進剤の好ましい使用量は、含フッ素共重合体
混合物の重量を基準にして100ppm〜10%(重量
比)である。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて、具体的に説明する。 〈合成例1〉(共重合体の合成) 攪拌機を備えた2リットルのオートクレーブに末端にア
ルコキシシリル基を有する平均分子量8,000のポリ
プロピレングリコール(PPG1と略す)を250g、
アクリル酸ブチル(以下、BAという)6.9g、アク
リル酸2−エチルヘキシル(以下、HAという)10.
0g、ビニルトリメトキシシラン(以下、VTRIMS
という)0.3g、エトキシエチルパーオキシジカーボ
ネート(ラジカル重合開始剤、以下、EEPという)
4.0gを仕込み、脱気と窒素置換を3回繰り返した後
減圧脱気し、クロロトリフルオロエチレン(以下、CT
FEという)510gを仕込んだ。50℃まで昇温し重
合を開始させ、昇温1時間後、BA62.5g、HA8
9.7g、VTRIMS2.52gよりなる混合液を7
時間に渡り一定速度でポンプを用いてオートクレーブ中
に送り込んだ。重合開始8時間経過後、60℃まで昇温
し重合を計10時間行い、冷却した。反応終了後、未反
応のCTFEをパージし、オートクレーブを開放して共
重合体溶液を得た。得られた溶液を濾過し、メタノール
中に投入し、洗浄乾燥し430gの共重合体を得た。得
られた共重合体のGPCで測定したポリスチレン換算の
数平均分子量は20,000であった。この共重合体の
フッ素含有量を測定したところ8.0重量%であった。
1H−NMR、13C−NMRより、PPG1成分を除い
た含フッ素共重合体成分の組成は、CTFE/BA/H
A/VTRIMS=39/30/30/1.2(モル
%)であり、含フッ素共重合体成分/PPG1成分の比
は50/50(重量)であった。
【0035】〈合成例2〉(共重合体の合成) 平均分子量4,000のPPG(PPG2)250gの
存在下、BA5.5g、HA8.0g、ラウリン酸ビニ
ル(以下、VLuという)9.8g、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルエステル(以下、HEAという)1.0
g、EEP4.0gを仕込み、脱気と窒素置換を3回繰
り返した後減圧脱気し、CTFE510gを仕込んだ。
50℃まで昇温し重合を開始させ、昇温1時間後、BA
50.0g、HA71.8g、VLu39.2g、HE
A10.0gよりなる混合液を7時間に渡り一定速度で
ポンプを用いてオートクレーブ中に送り込んだ。重合開
始8時間経過後60℃まで昇温し重合を計10時間行
い、冷却した。反応終了後、未反応のCTFEをパージ
し、オートクレーブを開放して共重合体溶液を得た。得
られた溶液をメタノール中に投入し、洗浄乾燥し485
gの共重合体を得た。得られた共重合体のGPCで測定
したポリスチレン換算の数平均分子量は16,000で
あった。この共重合体のフッ素含有量を測定したところ
10.1重量%であり、水酸基価は23であり、1H−
NMR、13C−NMRより、PPG2成分を除いた含フ
ッ素共重合体成分の組成は、CTFE/BA/HA/V
Lu/HEA=50/19/19/9/3(モル%)で
あり、含フッ素共重合体成分/PPG2成分の比は50
/50(重量)であった。次いで、上記共重合体300
gとトリエトキシシリルプロピルイソシアネートを31
gおよび酢酸ブチルを600g、2リットルフラスコに
入れ、窒素雰囲気に置換した後、50℃、24時間で攪
拌を行った。その後酢酸ブチルを減圧留去し、分子の末
端に加水分解性シリル基を含有する含フッ素共重合体3
25gを得た。
【0036】〈実施例1〜6および比較例1、2〉合成
例1、2で得られた共重合体、水酸基含有シリコーン化
合物、ならびに硬化促進剤(試薬ジブチル錫ジラウレー
ト)、炭酸カルシウム〔丸尾カルシウム(株)製カルフ
ァイン500〕、酸化チタン〔石原産業(株)製CR−
97〕、可塑剤(ジオクチルフタレート)および紫外線
吸収剤〔チバガイギー(株)製チヌビンB75〕を下記
表1に示す重量部で配合した。上記で得られた混合物を
20℃で1週間、その後30℃で2週間の養生を行い、
下記の試験を行った。その結果を下記表2に示す。
【0037】(シーリング材の試験方法) (a)破断強度、破断伸度および50%引張応力(被着
体はアルミ)試験;JIS・A5758(建築用シーリ
ング材)に記載の方法で実施した。 (b)タック;養生終了直後のシーリング材の表面を指
触し、下記の判定をおこなった。 ○:指に粘着しない、△:指へわずかに粘着する、×:
指へ強力に粘着する。 (c)耐候性試験;試料をJIS・A5758に記載の
ホルダーに取り付け、サンシャインウェザオメーター
(スガ試験機製)で、3000時間経過後の表面状態
(外観)と伸度保持率(%)を測定した。なお、外観の
判定基準および伸度保持率の算出方法は以下の通りであ
る。 ・外観の判定基準 ○:変化なし、△:微少クラックあ
り、×:深いクラックあり ・伸度保持率(%)=(促進耐候性試験後の伸度/初期
の伸度)×100 (d)シーリング材の安定性:50℃の恒温槽に1ヶ月
保存し、外観を観察した。 ○:粘度変わらず、△:増粘しているがゲル化していな
い、×:ゲル化している。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明のシーリング材組成物は、耐候性
を維持するだけでなく、タックが少なく伸度にも優れる
ので、特に、屋外の耐候性シーリング材として好適であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオ
    レフィン共重合体(A)および水酸基含有シリコーン化
    合物(B)からなるシーリング材組成物。
  2. 【請求項2】(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオ
    レフィン共重合体(A)が、加水分解性シリル基を有す
    るものである請求項1記載のシーリング材組成物。
  3. 【請求項3】(メタ)アクリル酸エステル−フルオロオ
    レフィン共重合体(A)が、末端水酸基または加水分解
    性シリル基を有するポリオキシアルキレン中で、構成単
    量体を重合して得られたものである請求項1または請求
    項2記載のシーリング材組成物。
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