JPH09124744A - 高耐候性シ−リング材組成物 - Google Patents

高耐候性シ−リング材組成物

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JPH09124744A
JPH09124744A JP30990695A JP30990695A JPH09124744A JP H09124744 A JPH09124744 A JP H09124744A JP 30990695 A JP30990695 A JP 30990695A JP 30990695 A JP30990695 A JP 30990695A JP H09124744 A JPH09124744 A JP H09124744A
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JP
Japan
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ester
acrylic acid
monomer unit
mol
meth
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Application number
JP30990695A
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English (en)
Inventor
Koshin Maruyama
康臣 丸山
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Etsuzo Marumoto
悦造 丸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柔軟性、耐候性および耐水性に優れたシ−リン
グ材組成物の開発 【解決手段】フルオロオレフィン単量体単位、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル単量体単位並びに(メタ)
アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルまたはクロトン
酸ヒドロキシアルキルエステルへのε−カプロラクトン
の付加反応物である単量体単位を必須成分とし、ゲルパ
−ミエ−ションクロマトグラフィ−(GPC)による数
平均分子量(ポリスチレン換算)が1,000〜50,
000である含フッ素共重合体に、硬化剤、硬化触媒お
よび充填材を配合してなる高耐候性シ−リング材組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐水性お
よび極寒環境下における作業性に優れたシーリング材組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂は、耐熱性、耐薬品性、耐候
性、撥水性、潤滑性および電気的特性を保有することが
知られており、この特性を利用して近年では、高耐候性
の塗料やオーバーレイフィルムなど建築外装分野向に広
く使用されている。一方、シーリング材の分野では、ポ
リサルファイド系、ポリウレタン系、シリコーン系およ
び変成シリコーン系などの樹脂が使用されているが、ポ
リサルファイド系やポリウレタン系は柔軟性や耐候性が
不足し、シリコーン系は低分子量体のブリードによる汚
染が問題となり、変成シリコーン系は耐候性が不十分と
なる欠点がある。本発明者らは、上記の問題の解決手段
としてフルオロオレフィンと特定の(メタ)アクリル酸
アルキルエステルおよび反応性基を有する単量体を主成
分とした含フッ素共重合体よりなるシーリング材を提案
している(特願平6−289024号)。このシ−リン
グ材組成物は、耐候性、柔軟性、耐汚染性および耐水性
等の面で優れた実用的効果を発揮するが、極寒の環境下
においても良好な作業性を保持するために必要な柔軟
性、耐候性および耐水性においてなお改善すべき余地が
あるという課題を有していた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決すべく検討した結果、シ−リング材組成物の樹脂
分として、フルオロオレフィン単量体単位、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル単量体単位並びに(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルエステルまたはクロトン酸
ヒドロキシアルキルエステルへのε−カプロラクトンの
付加反応物である単量体(以下ラクトン変性(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルエステルまたはラクトン変
性クロトン酸ヒドロキシアルキルエステル単量体とい
う)単位を必須成分とした含フッ素共重合体を用いたと
きに、ガラス転移温度が下がるだけでなく、柔軟性が向
上し、さらに耐候性および耐水性が良好なことを見出
し、本発明を完成させた。すなわち第1発明は、(a)
フルオロオレフィン単量体単位、(b)(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル単量体単位並びに(c)ラクトン
変性(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルま
たはラクトン変性クロトン酸ヒドロキシアルキルエステ
ル単量体単位を必須成分とし、ゲルパ−ミエ−ションク
ロマトグラフィ−(GPC)による数平均分子量(ポリ
スチレン換算)が1,000〜50,000である含フ
ッ素共重合体に、硬化剤、硬化触媒および充填剤を配合
してなるシーリング材組成物であり、第2発明は、含フ
ッ素共重合体が(a)フルオロオレフィン単量体単位1
5〜70モル%、(b)一般式:CH2 =CXCOOR
(Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基
またはハロゲン化アルキル基、Xは水素原子またはメチ
ル基)で示される(メタ)アクリル酸アルキルエステル
単量体単位10〜80モル%、(c)ラクトン変性(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルまたはラク
トン変性クロトン酸ヒドロキシアルキルエステルであっ
て、一般式:CHX1 =CX2 COOR2 O(CO(C
25O)n H(R2 は炭素数1〜20のアルキレン
基、X1 およびX2 は水素原子またはメチル基、nは1
〜10の整数)で示される単量体単位1〜30モル%お
よび(d)その他の共重合可能な単量体単位0〜50モ
ル%からなり、かつガラス転移温度が0℃以下の共重合
体である前記シ−リング材組成物である。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明において含フッ素共重合体
を構成するフルオロオレフィン単量体としては、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロプロピレン、ジクロロジフルオロエチレン、
トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニ
ルおよびパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)など
が例示されるが、これらのうち重合性の面よりテトラフ
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびヘ
キサフルオロプロピレンが好ましく、特にテトラフルオ
ロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンがより好
ましい。
【0005】本発明における含フッ素共重合体を構成す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、エス
テル鎖として炭素数1〜20のアルキル基、シクロアル
キル基、ハロゲン含有アルキル基を含むものであるが、
物性を損なわない範囲でエステル鎖に酸素、窒素および
硫黄などの原子を含んでも良い。これらの(メタ)アク
リル酸アクリルエステル単量体を具体的に例示するとア
クリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、
アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステ
ル、アクリル酸イソブチルエステル、アクリル酸ターシ
ャリーブチルエステル、アクリル酸ネオペンチルエステ
ル、アクリル酸エチルヘキシルエステル、アクリル酸イ
ソデシルエステル、アクリル酸ラウリルエステル、アク
リル酸トリデシルエステル、アクリル酸ステアリルエス
テル、アクリル酸シクロヘキシルエステル、アクリル酸
イソボルニルエステル、アクリル酸トリシクロデシニル
エステル、アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステ
ル、アクリル酸メトキシエチルエステル、アクリル酸ジ
メチルアミノエチルエステル、アクリル酸クロロエチル
エステルおよびアクリル酸トリフルオロエチルエステル
などのアクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸メ
チルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリ
ル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、
メタクリル酸イソブチルエステル、メタクリル酸ターシ
ャリーブチルエステル、メタクリル酸ネオペンチルエス
テル、メタクリル酸エチルヘキシルエステル、メタクリ
ル酸イソデシルエステル、メタクリル酸ラウリルエステ
ル、メタクリル酸トリデシルエステル、メタクリル酸ス
テアリルエステル、メタクリル酸シクロヘキシルエステ
ル、メタクリル酸イソボルニルエステル、メタクリル酸
トリシクロデシニルエステル、メタクリル酸テトラヒド
ロフルフリルエステル、メタクリル酸メトキシエチルエ
ステル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、
メタクリル酸クロロエチルエステルおよびメタクリル酸
トリフルオロエチルエステルなどのメタクリル酸アルキ
ルエステル類であり、単独または数種類混合して使用さ
れる。これらのうち、フルオロオレフィンとの重合性、
共重合体の柔軟性およびガラス転移点などによりアクリ
ル酸アルキルエステル類が好ましい。
【0006】本発明における含フッ素共重合体を構成す
るラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル
エステルまたはラクトン変性クロトン酸ヒドロキシアル
キルエステル単量体は、炭素数が2〜20のエステル鎖
にヒドロキシル基をもつ(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステルまたはクロトン酸ヒドロキシアルキル
エステルにε−カプロラクトンを反応させることにより
得られる。望ましい単量体は一般式:CHX1 =CX2
COORO(CO(CH25 O)n H(X1、X2
水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜20のアルキ
レン基、nは1〜10の整数である)で示される化合物
である。これらのうち、重合性、柔軟性およびガラス転
移温度などからラクトン変性アクリル酸ヒドロキシアク
リルエステル単量体を用いることが好ましい。これらの
化合物は市販されており、その具体例として、PLAC
CEL FA−1、FA−5、FM−1、FM−2〔い
ずれもダイセル化学工業(株)製、商品名〕、M−10
0〔ユニオンカーバイド ケミカルズ アンド プラス
チック カンパニー製、商品名〕等が挙げられる。
【0007】本発明における含フッ素共重合体には、物
性を損なわない範囲でその他の単量体を共重合しても良
い。かかる共重合体としては、プロピオン酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニ
ル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、
バーサチック酸ビニルおよび安息香酸ビニル等のビニル
エステル類、エチレン、プロピレンおよびイソブチレン
等のα−オレフィン類、塩化ビニルおよび塩化ビニリデ
ン等のクロロエチレン類、エチルビニルエーテルおよび
ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類が
例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0008】前記含フッ素共重合体における各成分の組
成比率は、(a)フルオロオレフィン単量体単位が15
〜70モル%、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル単量体単位が10〜80モル%、(c)ラクトン変
性(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルまた
はラクトン変性クロトン酸ヒドロキシアルキルエステル
単量体単位が1〜30モル%および(d)その他に単量
体単位が0〜50モル%の範囲が好ましい。フルオロオ
レフィン単量体単位が70モル%を越えると結晶性共重
合体となり柔軟性が低下し、15モル%より少ないと耐
候性が低下する。(メタ)アクリル酸アルキルエステル
単量体単位が80モル%を越えると耐汚染性が低下し、
10モル%より少ないと柔軟性が低下する。ラクトン変
性(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルまた
はラクトン変性クロトン酸ヒドロキシアルキルエステル
単量体単位が30モル%より多いと共重合体の架橋密度
が高くなり弾性が低下し、1モル%より少ないと強度が
低下する。その他の単量体単位が50モル%より多いと
耐候性が低下する。より好ましい含フッ素共重合体の組
成範囲はフルオロオレフィン単量体単位20〜65モル
%、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位2
0〜65モル%、ラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシアルキルエステルまたはラクトン変性クロトン酸
ヒドロキシアルキルエステル単量体単位2〜20モル%
およびその他の単量体単位0〜30モル%である。
【0009】本発明における含フッ素共重合体の分子量
としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)による数平均分子量(ポリスチレン換算)が
1,000〜50,000であり、好ましくは3,00
0〜20,000である。分子量が50,000以上で
は作業性が悪くなり、1,000より低いと機械的強度
が低下する。
【0010】本発明における含フッ素共重合体として
は、ガラス転移温度が0℃以下であることが好ましく、
ガラス転移温度が10℃を越えるとシ−リング材として
の機能が失われる。
【0011】本発明における含フッ素共重合体は、ラジ
カル発生型重合開始剤の存在下で前記単量体を共重合さ
せることで製造される。重合方法としては、水性媒体中
での懸濁重合や乳化重合および有機溶媒中での溶液重合
など通常の方法が採用可能である。
【0012】ラジカル発生型重合開始剤としては、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ターシャリーブ
チルパーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイド
およびラウロイルパーオキサイド等の過酸化物またはア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリ
ル等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム等の無機過酸化物が使用できる。
【0013】乳化重合において使用される乳化剤として
は、パーフルオロオクタノイックアシドカリウム塩また
はアンモニウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ア
ンモニウム塩、高級アルコール硫酸エステルナトリウム
塩およびポリエチレングリコールエーテル等が例示され
る。
【0014】溶液重合において使用される有機溶媒とし
ては、テトラヒドロフランおよびジオキサン等の環状エ
ーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香
族炭化水素化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエ
ステル類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロ
ヘキサノン等のケトン類;1,1,2−トリクロロ−
1,2,2−トリフルオロエチレン等のフッ素系溶剤な
どがあげられ、これらの1種または2種以上を用いるこ
とができる。
【0015】重合条件としては、耐圧オートクレーブを
用いて、重合温度20〜100℃程度かつ圧力1〜20
0kg/cm2で、3〜40時間の反応時間で行うことができ
る。重合に際しては、全単量体を初期段階でバッチ仕込
みしてもよいし、重合の進行と共に一部の単量体を逐次
添加してもよい。更に、必要に応じて炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、ほう酸ソーダ、ハイドロタルサイト
および陰イオン交換樹脂等のPH調整剤を加えてもよ
い。
【0016】本発明のシ−リング材組成物は、前記含フ
ッ素共重合体に硬化剤、硬化触媒および充填剤を配合し
てなる。本発明における硬化剤は、前記含フッ素共重合
体中のヒドロキシル基を架橋硬化させるために用いら
れ、例えば多価イソシアネート化合物、多価ブロックイ
ソシアネート化合物およびアミノプラスト樹脂等が例示
される。常温硬化が可能なイソシアヌレート系、ビウレ
ット系およびポリオール変成系などの多価イソシアネー
ト化合物を使用することが好ましく、ポリオキシプロピ
レンポリイソシアネ−トが特に好ましい。さらに、多価
イソシアネート化合物中のイソシアネ−ト基のモル量
が、含フッ素共重合体中のヒドロキシル基のモル量に対
し0.5〜2倍であることが好ましい。
【0017】本発明における硬化触媒としては、ジブチ
ル錫ジラウレートおよびジブチル錫ジアセテート等の錫
系、p-トルエンスルホン酸等の有機酸系、DBU(ジア
ザビシクロウンデセン)等のアミン類などが例示される
が、硬化速度の点で錫系が好ましい。該硬化触媒の使用
量は前記含フッ素共重合体に対して、10ppm〜1重
量%であることが好ましい。
【0018】本発明における充填剤としてはシリカゲ
ル、珪酸類、ケイソウ土、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、カーボンブラック、クレー、タルク、ベントナ
イト、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、亜鉛華、シラス
バルーンおよびガラス繊維などが例示される。シリカゲ
ル、珪酸類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレ
ー、タルク、酸化チタンおよび酸化亜鉛などはシーリン
グ材の強度または伸びを向上させるので好ましい。該充
填剤の使用量は前記含フッ素共重合体100重量部に対
して1〜200重量部が好ましい。また、本発明におけ
る組成物には、必要に応じベンゾフェノン系化合物、ベ
ンゾトリアゾール系化合物および蓚酸アニリド系化合物
などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物などの
光安定剤、可塑剤および有機溶剤などを配合しても良
い。以下、実施例および比較例を挙げて、具体的に説明
する。
【0019】
【実施例】
実施例1 (含フッ素共重合体の製造)撹拌機を備えた2リットル
のオートクレーブに溶媒として酢酸ブチル418gおよ
びイソプロピルアルコール(以下IPAという)22
g、単量体としてアクリル酸ブチルエステル(以下BA
という)6.9g、アクリル酸ラウリルエステル(以下
LAという)13.0gおよびアクリル酸ヒドロキシエ
チルエステル(以下HEAという)へのε−カプロラク
トン(以下Cpという)1分子付加物(以下M−Aとい
う)2.4g、中和剤としてほう酸ソーダ8.5g、ラ
ジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
(以下AIBNという)2.3gを仕込み、脱気と窒素
置換を3回繰り返した後減圧脱気し、クロロトリフルオ
ロエチレン(以下CTFEという)510gを仕込ん
だ。65℃まで昇温し重合を開始させ、重合開始1時間
後、BA62.5g、LA117.0g、M−A21.
4g、酢酸ブチル142gおよびIPA8gの混合液
を、定量ポンプを用いて6時間かけオートクレーブに圧
入した。さらに、重合開始7時間後にオ−トクレ−ブ中
の温度を75℃まで昇温し、重合を計9時間行った後冷
却を行った。反応終了後未反応のCTFEをパージし、
オートクレーブを開放して共重合体溶液を得た。得られ
た溶液を濾過してほう酸ソーダを除いた後減圧乾燥さ
せ、さらに、メタノールにより洗浄した後、乾燥させ2
51gの含フッ素共重合体を得た。得られた含フッ素共
重合体のGPCにより測定した数平均分子量(ポリスチ
レン換算)は5,600であり、ガラス転移温度(以下
Tgという)は−41.1℃であった。さらに、含フッ
素共重合体の元素分析によるフッ素分は11.1重量%
であり、水酸基価は17(mg−KOH/g−レジン)
であった。1 H−NMR、13C−NMRより分析したと
ころ、該含フッ素共重合体の組成は、CTFE/BA/
LA/M−A=31.9/32.9/30.2/5.0
(モル%)であることが認められた。
【0020】(組成物の調製およびその物性評価)上記
で得られた含フッ素共重合体に、硬化剤としてポリオー
ル変成系ポリイソシアネート〔旭化成工業(株)製デュ
ラネートD−101、商品名〕(以下硬化剤Aとい
う)、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート〔キシダ
化学(株)製、試薬〕、炭酸カルシウム〔丸尾カルシウ
ム(株)製カルファイン200、商品名〕および酸化チ
タン〔石原産業(株)製CR−97、商品名〕を表1に
示す重量部で配合し、常温で1週間放置することにより
硬化させた後、以下に示す試験を実施した。その結果を
表2に示す。 ・破断強度および破断伸度(被着体はアルミ)はJIS
・A5758(建築用シーリング材)に準じて行った。 ・耐水性試験はJIS・A5758に準じて試験体を作
成し、50℃の温水中に試験体を一ヶ月静置した後、温
水の濁りの有無を観測した。 ・促進耐候性試験は、サンシャインウェザーメーター
(SSWM)(スガ試験機製)に試験体を2,000時
間暴露させて伸度保持率を観測した。 ・作業性は室温および−20℃の2条件において、シー
リング施工に用いられるコーキングガンを用いて吸入お
よび吐出を行い、その感触から評価を行った。
【0021】実施例2 (含フッ素共重合体の製造)初期仕込み単量体において
M−AをHEAのCp2分子付加物(以下M−Bとい
う)3.6gに変更し、追加単量体としてM−AをM−
B32.0gに変更した以外は実施例1と同様の方法で
重合を行い、乾燥後に共重合体を252g得た。さらに
実施例1と同様な測定を行い、数平均分子量は5,50
0、Tgは−43℃、元素分析によるフッ素分は10.
1重量%および水酸基価は18(mg−KOH/g−レ
ジン)であり、共重合体の組成はCTFE/BA/LA
/M−B=30.4/32.6/31.6/5.4(モ
ル%)であることが認められた。 (組成物の調製およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0022】実施例3 (含フッ素共重合体の製造)初期仕込み単量体において
M−AをHEAのCp5分子付加物(以下M−Cとい
う)7.1gに変更し、追加単量体としてM−AをM−
C63.9gに変更した以外は実施例1と同様の方法で
重合を行い、乾燥後に共重合体を312g得た。さらに
実施例1と同様な測定を行い、数平均分子量は6,10
0、Tgは−48℃、元素分析によるフッ素分は9.5
重量%および水酸基価は15(mg−KOH/g−レジ
ン)であり、共重合体の組成はCTFE/BA/LA/
M−C=31.4/32.3/31.1/5.2(モル
%)であることが認められた。 (組成物の調製およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0023】実施例4 (含フッ素共重合体の製造)溶媒である酢酸ブチルの量
を440gに変更し、追加分の酢酸ブチルの量を150
gに変更した以外は実施例1と同様の方法で重合を行
い、乾燥後に共重合体を312g得た。さらに実施例1
と同様な測定を行い、数平均分子量は21,100、T
gは−41℃、元素分析によるフッ素分は11.0重量
%および水酸基価は22(mg−KOH/g−レジン)
であり、共重合体の組成はCTFE/BA/LA/M−
A=31.5/33.5/28.6/6.4(モル%)
であった。 (組成物の製造およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0024】比較例1 (含フッ素共重合体の製造)初期仕込み単量体において
M−AをHEA1.2gに変更し、追加単量体としてH
EA10.8gに変更した以外は実施例1と同様の方法
で重合を行い、乾燥後に共重合体を216g得た。さら
に実施例1と同様な測定を行い、数平均分子量は6,4
00、Tgは−32℃、元素分析によるフッ素分は1
1.2重量%および水酸基価は31(mg−KOH/g
−レジン)であり、共重合体の組成はCTFE/BA/
LA/HEA=30.6/32.8/28.1/8.5
(モル%)であることが認められた。 (組成物の調製およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0025】比較例2 (含フッ素共重合体の製造)初期仕込み単量体において
M−Aを下記の式(2)に示す水酸基含有単量体(以下
HNEGAという)5.2gに変更し、追加単量体とし
てHNEGA47.2gに変更した以外は実施例1と同
様の方法で重合を行い、乾燥後に共重合体を280g得
た。さらに実施例1と同様な測定を行い、数平均分子量
は5,000、Tgは−42℃、元素分析によるフッ素
分は11.0重量%および水酸基価は18(mg−KO
H/g−レジン)であり、共重合体の組成はCTFE/
BA/LA/HNEGA=33.7/32.8/27.
9/5.6(モル%)であることが認められた。 CH2 =CHCO(OCH2 CH29 OH (2) (組成物の調製およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0026】比較例3 (含フッ素共重合体の製造)初期仕込みにおいて開始剤
を1.1g、溶媒として酢酸ブチル220g、単量体を
BA/LA/M−A/CTFE=10.4/19.5/
3.6/760gに変更し、追加混合液において溶媒を
酢酸ブチル75g、モノマーをBA/LA/M−A=9
3.7/175.5/32.1gに変更した以外は実施
例1と同様の方法で重合を行い、乾燥後に共重合体を4
90g得た。さらに実施例1と同様な測定を行い、数平
均分子量は53,000、Tgは−41℃、元素分析に
よるフッ素分は10.4重量%および水酸基価は17
(mg−KOH/g−レジン)であり、共重合体の組成
はCTFE/BA/LA/M−A=30.1/33.0
/31.9/5.0(モル%)であることが認められ
た。 (組成物の調製およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0027】実施例5 (含フッ素共重合体の製造)初期仕込み単量体において
BA/LAをアクリル酸メチル(以下MA)9.3gに
変更し、追加単量体としてMA83.9gに変更した以
外は実施例1と同様の方法で重合を行い、乾燥後に共重
合体を146g得た。さらに実施例1と同様な測定を行
い、数平均分子量は5,900、Tgは3℃、元素分析
によるフッ素分は14.7重量%および水酸基価は44
(mg−KOH/g−レジン)であり、共重合体の組成
はCTFE/MA/M−A=27.4/64.3/8.
3(モル%)であることが認められた。 (組成物の調製およびその物性評価)上記で得られた含
フッ素共重合体に、実施例1と同様に表1に示す配合を
行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に示
す。
【0028】実施例6 (組成物の調製およびその物性評価)実施例1で得られ
た含フッ素共重合体に、硬化剤としてポリオキシプロピ
レンポリイソシアネ−ト〔住友バイエルウレタン(株)
製デスモジュ−ルE41、商品名〕(以下硬化剤Bとい
う)を使用した以外は実施例1と同様に表1に示す配合
を行い、表2に示す試験を実施した。その結果を表2に
示す。
【0029】
【表1】 *数平均分子量:ポリスチレン換算値 硬化剤A:デュラネートD−101(旭化成製:商品名) 硬化剤B:デスモジュ−ルE41(住友バイエルウレタン製:商品名)
【0030】
【表2】 耐水性試験 ○:濁りなし ×:濁りあり 作業性 ○:良好 △:やや悪い ×:非常に悪い
【0031】
【発明の効果】本発明のシーリング材組成物は、耐水
性、耐候性および極寒環境下における作業性のすべてに
優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/00 C08K 5/00 C08L 27/12 KJT C08L 27/12 KJT 33/06 LHJ 33/06 LHJ 33/14 LHV 33/14 LHV C09K 3/10 C09K 3/10 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フルオロオレフィン単量体単位、
    (b)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位
    並びに(c)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエ
    ステルまたはクロトン酸ヒドロキシアルキルエステルへ
    のε−カプロラクトンの付加反応物である単量体単位を
    必須成分とし、ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ
    −(GPC)による数平均分子量(ポリスチレン換算)
    が1,000〜50,000である含フッ素共重合体
    に、硬化剤、硬化触媒および充填剤を配合してなるシー
    リング材組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体が、(a)フルオロオレ
    フィン単量体単位15〜70モル%、(b)一般式:C
    2 =CXCOOR(Rは炭素数1〜20のアルキル
    基、シクロアルキル基またはハロゲン化アルキル基、X
    は水素原子またはメチル基)で示される(メタ)アクリ
    ル酸アルキルエステル単量体単位10〜80モル%、
    (c)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル
    またはクロトン酸ヒドロキシアルキルエステルへのε−
    カプロラクトンの付加反応物であって、一般式:CHX
    1 =CX2 COOR2 O(CO(CH25 O)n
    (R2 は炭素数1〜20のアルキレン基、X1 およびX
    2 は水素原子またはメチル基、nは1〜10の整数)で
    示される単量体単位1〜30モル%および(d)その他
    の共重合可能な単量体単位0〜50モル%からなり、か
    つガラス転移温度が0℃以下の共重合体である請求項1
    のシーリング材組成物。
JP30990695A 1995-11-02 1995-11-02 高耐候性シ−リング材組成物 Pending JPH09124744A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018168298A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 オリジン電気株式会社 樹脂組成物及び塗装構造体

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