JP3402370B2 - 室温硬化性組成物およびシーラント - Google Patents

室温硬化性組成物およびシーラント

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JP3402370B2 JP05904292A JP5904292A JP3402370B2 JP 3402370 B2 JP3402370 B2 JP 3402370B2 JP 05904292 A JP05904292 A JP 05904292A JP 5904292 A JP5904292 A JP 5904292A JP 3402370 B2 JP3402370 B2 JP 3402370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温硬化性組成物および
シーラントに関する。
【0002】
【従来の技術】シーリング剤分野等硬化性組成物の硬化
物が伸縮性を有するものについては、そのフレキシブル
な分子構造上、表面粘着性に基づく自己汚染性が生じ、
またその中に含まれる低分子量成分のマイグレーション
による周辺汚染性等の欠点が指摘され、その改良が必要
とされてきた。
【0003】例えば弾性シーリング材を例に取ると、表
面粘着性の少ないポリサルファイド系は、圧縮時の復元
性が悪く伸縮性自体に問題がある。ポリウレタン系は耐
候性に問題があり、変成シリコーン系も耐候性と表面粘
着性に基づく自己汚染性の改良が不充分である。また耐
候性に優れるシリコーン系はその親油性に基づく自己汚
染性が生じるとともに、成分中に含まれる低分子量のシ
リコーンオイルのマイグレーションにより宿命的とも言
える周辺の汚染が生じてしまう。したがって、伸縮性と
耐候性と自己および周辺に対する非汚染性を充分に克服
しているものがないというのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解消しようとするもので
ある。すなわち、伸縮性を有しながら、耐候性と耐汚染
性の両面に優れた硬化物を与える組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、有効成分として下記含
フッ素共重合体(a)と下記化合物(b)とを、含フッ
素共重合体(a)100重量部に対し化合物(b)0.
1〜20重量部の割合で含む室温硬化性組成物、およ
び、下記含フッ素共重合体(a)と下記化合物(b)と
充填剤(c)とを、含フッ素共重合体(a)100重量
部に対し化合物(b)0.1〜20重量部の割合で、か
つ含フッ素共重合体(a)と化合物(b)との合計10
0重量部に 対し充填剤(c)1〜200重量部の割合で
含むシーラント、を提供するものである。 (a)ポリエーテル側鎖を有する重合単位であってその
ポリエーテル側鎖を構成する繰り返し単位の数が10〜
50個である重合単位を全重合単位に対して1〜80モ
ル%、およびフルオロオレフィンに基づく重合単位を
重合単位に対して20〜70モル%含み、かつ両重合単
位の合計が全重合単位に対して30モル%以上であり、
硬化性部位を有しかつ数平均分子量が1,000〜5
0,000の含フッ素共重合体。 (b)空気酸化硬化型の不飽和基を有する化合物。
【0006】本発明における含フッ素共重合体(a)
は、ポリエーテル側鎖を構成する繰り返し単位の数が1
0〜50個であるポリエーテル側鎖を有する重合単位を
持つ。
【0007】この特定の側鎖が含まれているため、良好
な弾性を有する弾性体となり得るのである。特に、この
側鎖の末端が硬化性部位である場合が好ましい。この側
鎖末端の硬化性部位に基づいて、橋かけ結合が形成され
た硬化物は、その特定の橋かけ結合構造により特に優れ
た弾性が発揮されるものと考えられる。
【0008】側鎖中のエーテル結合の数、すなわちポリ
エーテル側鎖を構成する繰り返し単位の数が10個より
少ないものは、好ましい弾性を有する弾性体が得られな
くなるため採用されない。側鎖中のエーテル結合の数が
多い程、良好な弾性を有する弾性体が得られるが、あま
り多くなると耐候性、耐汚染性が低下するため好ましく
ない。エーテル結合の数が50個以下、好ましくは40
個以下の重合単位が採用される。また、エーテル結合間
は、通常、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基などのアルキレン基で構成されるが、エーテル
結合間の炭素数の小さいものは親水性が高いため、含フ
ッ素共重合体またはその架橋物の耐水性が低下すること
があり好ましくない。
【0009】また、エーテル結合間の炭素数の大きいも
のは、合成が難しいなどの問題があり、通常は好ましく
ない。好ましくは、エチレン基、プロピレン基などの炭
素数2〜6程度のアルキレン基が採用される。このアル
キレン基は、炭素に結合した水素原子の一部または全部
がフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、アルキル
基、アリール基などの置換基で置換されたものであって
もよい。特に、良好な弾性体を得るためには、側鎖のエ
ーテル結合の数、すなわちポリエーテル側鎖を構成する
繰り返し単位の数が10個以上であり、また、シーラン
トなどの用途に適するものを得るためには、エーテル結
合の数、すなわちポリエーテル側鎖を構成する繰り返し
単位の数が20個以上のものが好ましく採用される。
【0010】また、前述の通りこの特定の側鎖の末端は
硬化性部位であることが好ましい。かかる硬化性部位と
しては、水酸基、アミノ基、酸アミド基、メルカプト基
などの活性水素含有基、エポキシ基、活性ハロゲン含有
基、加水分解性シリル基などが例示される。
【0011】また、この特定の側鎖を含む重合単位は、
全重合単位に対して1〜80モル%の割合で含まれる
この特定の側鎖を含む重合単位の含有割合があまりに少
ないと、良好な弾性体とならない、または弾性体を得る
ことができなくなるため好ましくない。またあまりに多
いと耐候性が悪くなったり、弾性体が得られにくくなる
ことがあるため好ましくない。特に、特定の側鎖を含む
重合単位が5〜30モル%の割合で含まれる含フッ素共
重合体が好ましい。
【0012】また、本発明における含フッ素共重合体
(a)は、フルオロオレフィンに基づく重合単位を2
〜70モル%含有する。フルオロオレフィンとしては、
テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化
ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプ
ロピレンなどの炭素数2〜6、特に炭素数2〜4程度の
フルオロオレフィンが好ましく採用される。中でも、水
素原子が完全にハロゲン原子に置換されているパーハロ
オレフィンが最も好ましい。
【0013】また、フルオロオレフィンに基づく重合単
位が20モル%より少ないと、充分な耐候性が発揮され
ず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあ
。フルオロオレフィンに基づく重合単位が70モル%
より大きくなると、良好な弾性が得られなくなったり、
他の材料との密着性が得られなくな。特に、フルオロ
オレフィンに基づく重合単位を30〜60モル%含有す
るものが好ましい。
【0014】また、本発明における含フッ素共重合体
(a)は、上記フルオロオレフィンに基づく重合単位お
よび特定の側鎖を含む重合単位の他に別の重合単位が含
まれていてもよい。この場合、フルオロオレフィンに基
づく重合単位および特定の側鎖を有する重合単位の合計
が、全重合単位に対して30モル%以上の割合で含ま
。この2種類の重合単位の含まれる割合があまりに少
ない場合には、充分な耐候性、耐汚染性および弾性が発
揮されない。
【0015】別の重合単位とは、フルオロオレフィンと
共重合し得る単量体に基づく重合単位であり、ビニル
系、アリル系、アクリロイル系、メタクリロイル系など
のエチレン性不飽和化合物に基づく重合単位が挙げられ
る。これらの単量体が適宜共重合されていることによ
り、特定の側鎖を有する重合単位の間に多くの重合単位
が含まれるようになり、より効果的に弾性が発揮される
ため好ましい。
【0016】また、かかる含フッ素共重合体(a)は、
数平均分子量が50,000以下のものである。あまり
に分子量の大きなものは弾性塗料として使用した場合に
塗装作業性が優れない。特にシーラント用など、無溶剤
で用いる場合には、分子量の大きなものは作業性が極め
て悪い。無溶剤で用いる場合には分子量15,000以
下、特に10,000以下のものを採用することが好ま
しい。充分な硬化状態を得るために分子量は1,000
以上が採用され、好ましくは2,000以上が採用され
る。
【0017】本発明の含フッ素共重合体(a)は次に示
す方法などにより製造できる。第1にフルオロオレフィ
ン、およびフルオロオレフィンと共重合可能でありエー
テル結合を10〜50個有する単量体を共重合する方
法、第2に、フルオロオレフィンに基づく重合単位を2
0〜70モル、水酸基を有する重合単位を1〜80モル
%の割合で含有し、全重合単位に対しフルオロオレフィ
ンに基づく重合単位および水酸基を有する重合単位の合
計が30モル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体
に、アルキレンオキシドを付加反応せしめる方法などが
例示される。
【0018】第1の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能でありエーテル結合を10〜50個有する
単量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル
基、メタクリロイル基などのエチレン性不飽和基からな
る重合可能な部位を有する単量体が採用される。かかる
単量体は、エーテル結合を10〜50個有するものが採
用される。
【0019】かかるエーテル結合を有する単量体は、次
に示す方法で合成され得る。イ)ヒドロキシアルキルビ
ニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、ア
クリル酸と多価アルコールとの反応物;グリシジルアリ
ルエーテルとアルカノールアミンまたはフェノール性化
合物との反応物;アリルアルコールなどの水酸基含有
単量体にアルキレンオキシドを付加反応せしめる方法、
ロ)水酸基、アルコキシシリル基、エポキシ基、アミノ
基などの反応性基を有する単量体に、イソシアナート
基、アルコキシシリル基、カルボン酸基などの上記反応
性基と反応し得る基を有するポリエーテル化合物を反応
せしめる方法、などを例示できる。
【0020】また、この第1の方法において、フルオロ
オレフィンとエーテル結合を10〜50個有する単量体
を各々1種ずつ重合せしめた場合、交互共重合する可能
性が高く、特に、エーテル結合を10〜50個有する単
量体がビニル系またはアリル系化合物の場合にこの可能
性が極めて高くなる。交互共重合した場合は、エーテル
結合を10〜50個有する重合単位の間に存在する他の
重合単位が1個程度となり、重合体は、良好な可撓性な
いし弾性を発揮することが難しくなる。
【0021】好ましくは、フルオロオレフィン、エーテ
ル結合を10〜50個有する単量体のいずれかまたは両
方に、種類の異なる2つ以上の化合物を採用し、また
は、フルオロオレフィン、エーテル結合を10〜50個
有する単量体の他にこれらと共重合可能な他の共単量体
を共重合せしめるなどの方法を採用して、重合体中、1
0〜50個のエーテル結合を有する重合単位の間に他の
重合単位が多数存在するよう操作される。
【0022】通常は、後者の共単量体を共重合せしめる
方法が採用される。ここで、共単量体としては、ビニル
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基など
の重合性部位を有する化合物が採用される。具体的に
は、オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル
類、アリルエーテル類、アリルエステル類、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類などが例示され
る。特に炭素数1〜15程度の直鎖状、分岐状または脂
環状のアルキル基を有する化合物が好ましい。かかる共
単量体としては、炭素原子に結合した水素原子の一部ま
たは全部がフッ素原子に置換されたものを採用してもよ
い。
【0023】また、この第1の方法において各重合性単
量体の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70モ
ル%、エーテル結合を10〜50個有する単量体が1〜
80モル%であり、全重合単位に対してフルオロオレフ
ィンおよびエーテル結合を10〜50個有する単量体
合計が30モル%以上の割合で共重合されるよう制御す
る。かかる重合は、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バ
ルク重合のいずれの方法によってもよく、所定量の単量
体に重合開始剤や電離性放射線などの重合開始源を作用
せしめることにより重合が行われる。またその他の諸条
件は、通常、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重
合などを行う際と同様の条件で行うことができる。
【0024】第2の方法は、フルオロオレフィンに基づ
く重合単位を20〜70モル%、水酸基を有する重合単
位を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に対し
てフルオロオレフィンに基づく重合単位および水酸基を
有する重合単位の合計が30モル%以上の割合で含まれ
るフッ素系共重合体にアルキレンオキシドを付加反応せ
しめる方法である。
【0025】ただし、フッ素系共重合体は、水酸基を有
することが重要である。ヒドロキシアルキルビニルエー
テル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、アリルアル
コールなど、水酸基含有単量体を共重合した場合は、フ
ッ素系共重合体中に水酸基が簡単に導入できる。一方、
グリシジルアリルエーテル、アクリル酸など、水酸基以
外の反応性を有する単量体を共重合した場合には、反応
性基を水酸基に変換せしめる必要がある。反応性基の水
酸基への変換は、アルカノールアミン、多価アルコール
などの化合物を反応せしめることにより容易に達成され
得る。
【0026】このフッ素系共重合体へアルキレンオキシ
ドを付加反応させるには、通常のポリエーテル化合物の
製造の際と同様の方法で行うことができる。また、この
第2の方法において、アルキレンオキシドの付加反応を
行った後、側鎖末端に生じる水酸基を他の反応性の基、
例えばカルボン酸基、加水分解性シリル基などに変換せ
しめてもよい。
【0027】本発明における含フッ素共重合体(a)
は、硬化剤と併用することにより良好な弾性を有する硬
化物を与えるため、シーラント、弾性塗料などのベース
として好ましく採用できる。
【0028】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。中でも、ポリオール変性イ
ソシアナート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与え
るため好ましい。ここで、含フッ素共重合体の硬化反応
性部位が加水分解性シリル基であるか、硬化剤が多価イ
ソシアナート化合物である場合には、湿気で硬化でき、
施工性が優れるため好ましい。硬化剤として多価イソシ
アナート化合物を採用する場合、含フッ素共重合体の硬
化性部位は、活性水素含有基、特に水酸基が反応性に優
れるため好ましい。
【0029】本発明における空気酸化硬化型の不飽和基
を有する化合物(b)は、アマニ油、桐油、ゴマ油、エ
ノ油などの沃素価130以上の乾性油、ジエン化合物
(シクロペンタジエンなど)、乾性油の誘導体(桐油と
ポリオキシアルキレンポリオールのエステル交換により
生じる化合物)などが挙げられ、これらは単独でまたは
2種以上組み合わせて使用できる。
【0030】これらの化合物は空気中の酸素によって架
橋反応などにより硬化し、硬化後は比較的剛直な硬化物
となる。したがって、低いモジュラスを有する化合物を
与える硬化性組成物を得ることを目的とする場合には、
この組成物中にモジュラスを高くすると考えられる空気
酸化硬化型の不飽和基を有する化合物を添加することは
通常ありえないことである。しかし、この組成物は施工
後、空気中の酸素により硬化した極めて薄い皮膜を形成
し、該組成物の表面を覆う結果、硬化後の組成物のモジ
ュラスをほとんどもとのままに保ち、かつ該表面の粘着
性が消失または低下することにより、埃が付着しにくく
なる。
【0031】また、本発明における含フッ素共重合体
(a)と空気酸化硬化型の不飽和基を有する化合物
(b)(乾性油等)の混合比率は、(a)100重量部
に対し、(b)0.1〜20重量部が好ましい。(b)
は0.1重量部以上で粘着改良に効果はあるが、20重
量部超加えると含フッ素共重合体(a)本来の持つ伸縮
性に影響を与えるからである。
【0032】また、かかる組成物は、上記2種の成分の
他に、充填剤(c)、硬化剤、可塑剤、溶剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、レベリング剤などが添加
配合されていてもよい。
【0033】充填剤(c)としては、ヒュームシリ
カ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカー
ボンブラックのような補強性充填剤;炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、
タルク、酸化チタン、ベントナイト、酸化第二鉄、酸化
亜鉛、活性亜鉛華、水添ヒマシ油およびシラスバルー
ン、などのような充填剤;ガラス繊維およびフィラメン
トのような繊維状充填剤が使用できる。
【0034】これら充填剤(c)で強度の高い硬化物を
得たい場合には、主にヒュームシリカ、沈降性シリ
カ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面
処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および
活性亜鉛華などから選ばれる充填剤(c)を含フッ素共
重合体(a)と空気酸化硬化型の不飽和基を有する化合
物(b)の合計100重量部に対し、1〜100重量部
の範囲で使用すれば、好ましい結果が得られる。また、
低強度で伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に
酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タル
ク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンなど
から選ばれる充填剤(c)を含フッ素共重合体(a)と
空気酸化硬化型の不飽和基を有する化合物(b)の合計
100重量部に対し、5〜200重量部の範囲で使用す
れば、好ましい結果が得られる。これら充填剤(c)
は、1種類のみで使用してもよいし、2種類以上使用し
てもよい。
【0035】
【実施例】合成例1 ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)312
g、水酸化カリウム(濃度95%)15gを内容積5.
5リットルのステンレス製攪拌機付耐圧反応器に仕込
み、プロピレンオキシド(PO)4690gを徐々に添
加し、3kg/cm、110℃で18時間、反応を行
った。得られた液体を合成マグネシアで精製して、ポリ
オキシアルキレン鎖を有するビニルエーテルを得た。こ
のビニルエーテル1モルに対するPO付加モル数は30
モルであった。
【0036】次に内容積550mlのステンレス製攪拌
機付耐圧反応器に、キシレン112g、エタノール11
2g、炭酸カリウム1.6gおよびアゾビスイソブチロ
ニトリル0.5g、エチルビニルエーテル36g、先に
重合して得たPO付加HBVE162gを仕込み、液体
窒素により溶存空気を除去し、次いで、クロロトリフル
オロエチレン80gを導入し、徐々に昇温し温度を65
℃に維持し重合を行った。攪拌下で10時間重合反応を
続けた後、反応器を水冷して重合を停止した。反応器を
室温まで冷却した後、未反応単量体を抜き出し、反応器
を開放した。重合体溶液を濾過した後、エバポレーター
で溶剤を除去し、含フッ素共重合体を得た。得られた含
フッ素共重合体の水酸基価(KOHmg/g)は20、
数平均分子量は6,000、ガラス転移温度は−68℃
であった。
【0037】合成例2 内容積300mlのガラス容器に合成例1で得た含フッ
素共重合体を200g、γ−イソシアナートプロピルメ
チルジメトキシシラン14.6gと硬化触媒として、ジ
ブチル錫ジラウレート0.02gとを加え、室温、窒素
雰囲気下で、4時間攪拌して末端にアルコキシシリル基
を有する含フッ素共重合体が得られた。
【0038】実施例1〜5、比較例1〜8 表1に示す割合で、合成例1、2で得られた含フッ素共
重合体桐油硬化触媒、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、および必要な場合は硬化剤としてポリオール変性ジ
イソシアナート化合物[商品名、デュラネートD101
旭化成製]を加えて混練し、硬化させた結果を表1に
示す。
【0039】引張り試験および耐久性試験はJIS A
5758(建築用シーリング材)およびその9030グ
レード(圧縮加熱温度90℃、目地幅の拡大・縮小±3
0%の試験条件)に準じて行った。表面粘着性は、ピク
マタック(東洋精機製)を用い、アルミニウムリングを
荷重500gで60秒間押しつけた後30cm/sec
のスピードで引き上げたときの抵抗値をkgで示した
(数値が低い程粘着性は低い)。促進耐候性は、サンシ
ャインウェザーオメーター(スガ試験機製)で厚さ2m
mのフィルムを3000時間照射した後の伸度保持率
[耐候試験後の破断伸度/初期破断伸度×100
(%)]を評価した。
【0040】屋外曝露試験は、結晶化ガラス(20cm
×20cm)4枚で目地幅2cmとした十文字目地に試
験体を充填硬化させ、6ヶ月間屋外曝露し、周辺汚染性
としてガラス素地上に付着した埃を、自己汚染性として
試験体に付着した埃を観察評価した。(○は埃がほとん
ど付着しない、△は埃が少し付着する、×は埃がかなり
付着する、を表す。)
【0041】比較例1として、合成例1の含フッ素共重
合体のみ、比較例2として、合成例2の含フッ素共重合
体のみ、比較例3として、市販の2成分型変性シリコー
ン(横浜ゴム製、商品名ハマタイトスーパーII)、比
較例4として、市販の2成分型変性シリコーン粘着性改
良タイプ(サンスター技研製、商品名ペンギンシール2
500ドライ)、比較例5として、市販の1成分型変性
シリコーン(セメダイン製、商品名POSシール)、比
較例6として、市販の2成分型ウレタン(横浜ゴム製、
商品名ハマタイトUH−30)、比較例7として、市販
の2成分型ポリサルファイド(横浜ゴム製、商品名ハマ
タイトSC−500)、比較例8として、市販の2成分
型シリコーン(信越シリコーン製、商品名シーラント7
0)、を用いて同様の試験を行った結果を表1に示し
た。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1に示されるように、本発明における
組成物の硬化物の伸縮性、耐久性、耐候性、周辺汚染性
の優位性は比較例1〜8との比較で明らかである。すな
わち、シリコーン系の持つ宿命的な周辺汚染性がなく、
耐久性、耐候性において変性シリコーン、ポリサルファ
イド、ポリウレタンに対しきわめて優位である。空気酸
化硬化型の不飽和基を有する化合物を配合することによ
り、伸縮性、耐久性、耐候性を損なうことなく、自己汚
染性を改良するという効果が認められた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−122152(JP,A) 特開 平1−198653(JP,A) 特開 昭59−109572(JP,A) 特開 平2−117954(JP,A) 特開 平8−253669(JP,A) 特開 平1−297410(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 127/12 C08K 5/00 C08L 27/12 C09K 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効成分として下記含フッ素共重合体
    (a)と下記化合物(b)とを、含フッ素共重合体
    (a)100重量部に対し化合物(b)0.1〜20重
    量部の割合で含む室温硬化性組成物。 (a)ポリエーテル側鎖を有する重合単位であってその
    ポリエーテル側鎖を構成する繰り返し単位の数が10〜
    50個である重合単位を全重合単位に対して1〜80モ
    ル%、およびフルオロオレフィンに基づく重合単位を
    重合単位に対して20〜70モル%含み、かつ両重合単
    位の合計が全重合単位に対して30モル%以上であり、
    硬化性部位を有しかつ数平均分子量が1,000〜5
    0,000である含フッ素共重合体。 (b)空気酸化硬化型の不飽和基を有する化合物。
  2. 【請求項2】下記含フッ素共重合体(a)と下記化合物
    (b)と充填剤(c)とを、含フッ素共重合体(a)1
    00重量部に対し化合物(b)0.1〜20重量部の割
    合で、かつ含フッ素共重合体(a)と化合物(b)との
    合計100重量部に対し充填剤(c)1〜200重量部
    の割合で含むシーラント。 (a)ポリエーテル側鎖を有する重合単位であってその
    ポリエーテル側鎖を構成する繰り返し単位の数が10〜
    50個である重合単位を全重合単位に対して1〜80モ
    ル%、およびフルオロオレフィンに基づく重合単位を
    重合単位に対して20〜70モル%含み、かつ両重合単
    位の合計が全重合単位に対して30モル%以上であり、
    硬化性部位を有しかつ数平均分子量が1,000〜5
    0,000の含フッ素共重合体。 (b)空気酸化硬化型の不飽和基を有する化合物。
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