JPH10329271A - 積層構造体 - Google Patents

積層構造体

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JPH10329271A
JPH10329271A JP16040497A JP16040497A JPH10329271A JP H10329271 A JPH10329271 A JP H10329271A JP 16040497 A JP16040497 A JP 16040497A JP 16040497 A JP16040497 A JP 16040497A JP H10329271 A JPH10329271 A JP H10329271A
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JP
Japan
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fluororubber
layer
rubber
peroxide
inner layer
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Pending
Application number
JP16040497A
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English (en)
Inventor
Masatsugu Kudo
正嗣 工藤
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高真空下でかつ腐食性ガスの存在下で使用さ
れるシール材などとして有効に用いられる耐性を有し、
しかもコストパーフォーマンス性にすぐれたゴム構造体
を提供する。 【解決手段】 パーオキサイド架橋フッ素ゴム層および
パーフルエラストマー架橋物層よりなる積層構造体であ
って、好ましくは内層がパーオキサイド架橋フッ素ゴム
よりなり、その外周面がパーフルオロエラストマー架橋
物で包被されているゴム2層構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層構造体に関す
る。更に詳しくは、シール材などとして用いられる積層
構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマエッチング装置等の高真空下で
かつ種々の腐食性ガスの存在下で使用される装置のシー
ル材(Oリング、パッキン等)の成形材料には、その耐
性からパーフルオロエラストマーが用いられることが多
い。しかしながら、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロ(メチルビニルエーテル)共重合エラストマーによ
って代表されるパーフルオロエラストマーは、汎用のフ
ッ素ゴムと比較して非常に高価であるという問題があ
る。一方、汎用のフッ素ゴムにはこれに対する耐性がな
く、あえてこの種の用途に使用した場合には、ゴムの劣
化によりチャンバー内が汚染されるばかりではなく、交
換頻度が多くなるという欠点がみられる。
【0003】こうした問題を解決するために、汎用のフ
ッ素ゴムとパーフルオロエラストマーとを積層させた状
態などで使用することが考えられるが、シール材料とし
て用いる場合にはこれら2種類のゴム間の密着性が重要
であり、変形などによってこれらゴム間での剥離が簡単
に起るようなものであってはならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高真
空下でかつ腐食性ガスの存在下で使用されるシール材な
どとして有効に用いられる耐性を有し、しかもコストパ
ーフォーマンス性にすぐれたゴム構造体を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
パーオキサイド架橋フッ素ゴム層およびパーフルエラス
トマー架橋物層よりなる積層構造体であって、好ましく
は内層がパーオキサイド架橋フッ素ゴムよりなり、その
外周面がパーフルオロエラストマー架橋物で包被されて
いるゴム2層構造体によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】ゴム2層構造体の内層は、パーオ
キサイド架橋フッ素ゴムから形成される。パーオキサイ
ド架橋フッ素ゴムは、パーオキサイド架橋性フッ素ゴム
を最終的に有機過酸化物で架橋することにより形成され
る。
【0007】パーオキサイド架橋性フッ素ゴムは、フッ
化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン共重合ゴム、フ
ッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン−テトラフル
オロエチレン3元共重合ゴム等によって代表される汎用
フッ素ゴム中に、パーオキサイド架橋性基としてヨウ素
原子および臭素原子の少くとも一種を導入したものであ
り、それの詳細は例えば特開平7−292198号公報に記載
されている。実際には、市販品、例えばデュポン社製品
バイトン、ダイキン製品ダイエル等をそのまま用いるこ
とができる。
【0008】それの架橋は、必要に応じてトリ(メタ)
アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレ
ート、トリアリルトリメリテート、N,N´−m−フェ
ニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス
(ジアリルアミン)−s−トリアジン、亜リン酸トリア
リル、(ジ)エチレングリコールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性不飽和
化合物の共存下に、一般的に用いられている有機過酸化
物を用いて行われる。
【0009】ゴム2層構造体の内層部分は、パーオキサ
イド架橋性フッ素ゴムおよび有機過酸化物に加えて、カ
ーボンフラック等の補強剤、タルク等の充填剤、ステア
リン酸等の加工助剤、2価金属の酸化物または水酸化物
である受酸剤等の各種配合剤を必要に応じて添加し、イ
ンタミックス、ニーダ、バンバリーミキサ等の混練機あ
るいはオープンロール等で混練し、得られた混練物を圧
縮成形機、加硫プレス等を用い、約150〜200℃で約3〜3
0分間程度加熱することにより、まずOリング、パッキ
ン等の所定形状に予備成形される。
【0010】予備成形された内層部分を被覆し、包被す
るフルオロエラストマー架橋物の形成に際しては、フル
オロエラストマーに架橋剤および上記の如き種々の配合
剤を必要に応じて添加してコンパウンドを形成させ、そ
れをカレンダロール等を用いてリボン状とし、これを内
層部分に巻き付けて加熱加圧する方法、あるいはゴムコ
ンパウンドを冷凍粉砕するなどの方法によって粒子化
し、これを内層部分に付着させた後加熱加圧する方法な
どがまず実施される。
【0011】パーフルオロエラストマーとしては、一般
にテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(低級アルキ
ルビニルエーテル)共重合ゴム、好ましくはテトラフル
オロエチレン(メチルビニルエーテル)共重合ゴム等が
用いられ、これらの共重合ゴム中には架橋点を形成し得
る単量体、例えば含ヨウ素化合物、含臭素化合物、含ヨ
ウ素臭素化合物、シアノ基含有不飽和化合物、フェノキ
シ基含有不飽和化合物等のパーオキサイド架橋可能な架
橋性単量体あるいはビスフェノール型化合物二アルカリ
金属塩で加硫可能な1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペ
ン等の架橋性単量体が更に共重合されている。また、こ
れらの共重合ゴム中には、本発明の目的を阻害しない範
囲内で、パーフルオロ化されたあるいはされていない他
のビニル単量体やオレフィン性単量体が共重合されてい
てもよい。これらのパーフルオロエラストマーは、有機
過酸化物、ビスフェノール型化合物二アルカリ金属塩、
ビス(アミノフェニル)化合物、クラウンエーテル等に
よって架橋される。
【0012】予備成形された内層部分がパーフルオロエ
ラストマーのコンパウンドで覆われたら、全体を更に約
150〜200℃で約3〜60分間程度加熱し、更に必要に応じ
て約150〜250℃で約1〜24時間程度オーブン加硫(二次
加硫)させることにより、目的とする内層がパーオキサ
イド架橋フッ素ゴムよりなり、その外周面が約50〜1000
μm、好ましくは約100〜500μmの厚さを有するパーフル
オロエラストマー架橋物で包被されているゴム2層構造
体を得ることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る積層構造体、好ましくはゴ
ム2層構造体は、内層にパーオキサイド架橋フッ素ゴム
が用いられているので、外層のパーフルオロエラストマ
ー架橋物との密着性が良好であり、内、外層の界面が変
形によって剥離するようなこともない。しかも、2層構
造体の大部分は汎用のフッ素ゴムで形成されているの
で、コストパーフォマンス性の点でもすぐれている。
【0014】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。 実施例1〜3 いずれもパーオキサイド架橋性のヨウ素含有フッ素ゴム
であるダイキン製品ダイエルG801(実施例1)または
ダイエルG901(実施例2)、臭素含有フッ素ゴムであ
るデュポン社製品バイトンGLT(実施例3)の各100
重量部に、MTカーボンブラック20重量部、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン
(日本油脂製品パーヘキサ25B)1.5重量部およびトリア
リルイソシアヌレート4重量部を加え、ニーダおよびオ
ープンロールで混練した。混練物について、170℃、10
分間の条件下で熱プレスして150×150×1mmのシート状
に予備成形した。
【0015】このシートに、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロ(メチルビニルエーテル)系共重合ゴム
(日本メクトロン製品FC16;配合剤配合済み)をシー
トの状態で重ね合せ、再度100℃で10分間プレスするこ
とにより、150×150×2mmの2層加硫ゴムシートを得
た。
【0016】得られた各2層加硫ゴムシートについて、
界面剥離試験および耐溶剤性試験(25℃のアセトン中に
70時間浸漬した後の各層の膨潤差による剥離状態を目視
で観察)を行った。
【0017】比較例1〜2 ポリオール系架橋剤含有フッ素ゴムであるダイキン製品
ダイエルG701(比較例1)またはダイエルG602(比較
例2)100重量部に、MTカーボンブラック20重量部、
酸化マグネシウム3重量部および水酸化カルシウム6重
量部を加え、以下実施例と同様に混練、予備成形、複合
化および試験を行った。
【0018】以上の各実施例および比較例で得られた結
果は、次の表に示される。 表 試験項目 実-1 実-2 実-3 比-1 比-2 [界面剥離試験] 剥離状態 ゴム破壊 〃 〃 界面剥離 〃 剥離強度(Kg/cm) 2.3 2.5 0.9 1.0 1.8 [耐溶剤性試験] 界面剥離 なし 〃 〃 あり 〃

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーオキサイド架橋フッ素ゴム層および
    パーフルエラストマー架橋物層よりなる積層構造体。
  2. 【請求項2】 シール材として用いられる請求項1記載
    の積層構造体。
  3. 【請求項3】 内層がパーオキサイド架橋フッ素ゴムよ
    りなり、その外周面がパーフルオロエラストマー架橋物
    で包被されているゴム2層構造体。
  4. 【請求項4】 シール材として用いられる請求項3記載
    のゴム2層構造体。
JP16040497A 1997-06-03 1997-06-03 積層構造体 Pending JPH10329271A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000182639A (ja) * 1998-12-16 2000-06-30 Toyota Motor Corp シール部材およびこれを用いた燃料電池
JP2001349301A (ja) * 2000-06-06 2001-12-21 Nok Corp 油圧回路の脈動吸収体
JP2006036884A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Nippon Valqua Ind Ltd シール材、その製造方法および処理剤
WO2023149419A1 (ja) * 2022-02-03 2023-08-10 株式会社バルカー 環状積層体、シール材および製造方法
WO2023149500A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 Agc株式会社 積層体及び前駆体積層体

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