JP2509388B2 - 含フッ素エラストマ―組成物 - Google Patents

含フッ素エラストマ―組成物

Info

Publication number
JP2509388B2
JP2509388B2 JP2417937A JP41793790A JP2509388B2 JP 2509388 B2 JP2509388 B2 JP 2509388B2 JP 2417937 A JP2417937 A JP 2417937A JP 41793790 A JP41793790 A JP 41793790A JP 2509388 B2 JP2509388 B2 JP 2509388B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
molecular weight
parts
fluorine
containing elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2417937A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04209643A (ja
Inventor
圭一 戸田
憲一 林
廣 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JPH04209643A publication Critical patent/JPH04209643A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2509388B2 publication Critical patent/JP2509388B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L27/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L27/02Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L27/12Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K13/00Use of mixtures of ingredients not covered by one single of the preceding main groups, each of these compounds being essential
    • C08K13/02Organic and inorganic ingredients

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な加硫性含フッ素エ
ラストマー組成物に関するものである。さらに詳しくい
えば、本発明は、良好な耐熱性、耐溶剤性、耐化学薬品
性を有する上、機械物性及び圧縮永久歪が改善された加
硫物を与えることができ、例えば燃料ホース、フィラー
ホースをはじめO-リング、シールリング、パッキン、
ガスケットなどのシール材やダイヤフラム、ソレノイド
バルブ、ニードルバルブ、複写機ブレードや密着ロー
ル、工業用各種バルブ、あるいはその他異種材料との複
合部品の材料などに用いられ、特に耐化学薬品性や耐溶
剤性が要求される燃料ホース、バルブ、O-リングなど
の材料として好適に用いられる加硫性含フッ素エラスト
マー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来含フッ素エラストマーは、耐熱性、
耐溶剤性、耐薬品性などに優れていることから特に過酷
な条件下で使用されるO-リング、オイルシール、パッ
キン、ガスケットなどのシール材やダイヤフラムなどに
広く使用されている。
【0003】また、含フッ素エラストマーは、種々の加
硫方法、例えばポリアミン加硫、ポリオール加硫、パー
オキシド加硫などが知られており、用途に応じて最適な
加硫法が選定されている。しかしながら最近、押出加工
性、型流れ性などの成型加工性を要求される用途、多の
材料と組み合わせて複合材として使用される用途、メタ
ノール存在下などの厳しい条件下で使用される用途など
において、従来のポリオール加硫、ポリアミン加硫、パ
ーオキシド加硫法によって加硫する従来技術では要求性
能を満たすことができなくなっている。
【0004】前記加硫法の中で、ポリアミン加硫法は一
般に加硫物の強度が低く、かつ圧縮永久歪が悪く、ポリ
オール加硫法は現在最も多用されている加硫法である
が、得られる加硫物は耐溶剤性、耐化学薬品性、耐アル
カリ性、耐スチーム性に劣り、また、これら2つの方法
では、分子量の低いポリマーは加硫にしにくいという問
題がある。これに対し、パーオキシド加硫法は、このよ
うな問題が解決され、比較的良好な物性を有する加硫物
を与えることが知られているが、金属接着性に劣り、オ
イルシールやバルブなど、金属と組み合わせて使用する
用途には利用しにくい上、加硫時に空気に触れると加硫
が極端に進まなくなり、そのため成形時のバリがとれに
くくて、金型が汚染されやすいなどの欠点を有してい
る。又、分子量の高いポリマーは加硫しにくく、強度や
圧縮永久歪が劣る。このため、それぞれの加硫法におけ
る難点を同時に解決する方法がこれまでいくつか試みら
れ、例えば2種類のポリマーをブレンドし、ポリオール
又はポリアミン加硫剤とパーオキシド加硫剤によって共
加硫する方法が提案されている(特開昭60−7295
0号広報、同62−30142号公報、同62−301
43号公報)。これらはいずれもビニリデンフルオライ
ド/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレ
ン三元共重合体とテトラフルオロエチレン/プロピレン
二元共重合体とのブレンド物である。
【0005】また、その加硫反応は脱ヨウ素ラジカル反
応や脱臭素ラジカル反応を伴わないので、加硫反応が進
みにくい。また、ポリオール加硫配合剤とパーオキシド
加硫配合剤とを組み合わせて使用することも提案されて
いる(特開昭62−79251号公報)。これは、含臭
素のビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレ
ン/テトラフルオロエチレン三元共重合体とテトラフル
オロエチレン/プロピレン二元共重合体とのブレンド物
である。
【0006】しかしながら、この方法においては、加硫
点は臭素であり、この臭素は脱離しにくいため、加硫速
度が遅く、加硫物の物性も必ずしも満足しうるものでは
ない。また、フッ素ゴムとNBRの接着性を改善するた
めに、フッ素ゴムにポリオール加硫配合剤とパーオキシ
ド加硫配合剤とを組み合わせて配合した、フッ素ゴムと
NBRの積層体が提案されている(特開昭61−244
545号公報)。しかしこの積層体は、フッ素ゴムにつ
いてなんら規定しておらず、従って加工性、ロール粘着
性などについて改善されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のポリ
アミン加硫、ポリオール加硫及びパーオキシド加硫が有
する前記従来技術の欠点を克服し、強度などの機械物性
や圧縮永久歪が改善されるとともに、耐化学薬品性や耐
溶剤、特に耐メタノール抽出性が大幅に向上し、かつ良
好な金属接着性を有する加硫物を与えることができる
上、成形時のバリがとれやすく、金型が汚染されにく
く、さらに低分子量成分も高分子量成分も、同時に充分
加硫することができるので、加工性、特に押出加工性に
優れているなど、種々の優れた特徴を有する加硫性含フ
ッ素エラストマー組成物を提供することを目的としてな
されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な優れた特徴を有する加硫性含フッ素エラストマー組成
物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の結合ヨウ
素を有する含フッ素エラストマーに、特定の加硫配合剤
と有機過酸化物と多官能性不飽和化合物とを組み合わせ
て配合することにより、前記目的を達成しうることを見
い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明は、(A)(イ)ビニリ
デンフルオライド単位と(ロ)ヘキサフルオロプロピレ
ン単位及び場合により(ハ)35重量%以下のテトラフ
ルオロエチレン単位から成り、かつ(イ)単位と(ロ)
単位との重量比が40:60ないし80:20、極限粘
度数が40〜200ml/g及び重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが3〜2
5の範囲にある結合ヨウ素を含有し、その分子量分布が
多ピーク型である含フッ素エラストマー、(B)(ニ)
ポリヒドロキシ芳香族化合物と(ホ)アンモニウム塩、
ホスホニウム塩及びイミニウム塩の中から選ばれた少な
くとも1種と(ヘ)二価の金属酸化物及び二価の金属水
酸化物の中から選ばれた少なくとも1種とから成るポリ
オール加硫配合剤又は(ト)ポリアミン化合物と(チ)
二価の金属酸化物とから成るポリアミン加硫配合剤ある
いはその両方、(C)有機過酸化物、及び(D)多官能
性不飽和化合物を含有して成る含フッ素エラストマー組
成物を提供するものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明組
成物において、(A)成分として用いられる含フッ素エ
ラストマーは、ビニリデンフルオリド(以下VdFと略
記する)単位、ヘキサフルオロプロピレン(以下HFP
と略記する)単位及び場合によりテトラフルオロエチレ
ン(以下TFEと略記する)単位とから成る含フッ素エ
ラストマーであって、これらの含フッ素エラストマーに
おける該VdF単位とHFP単位との割合は、重量比で
40:60ないし80:20の範囲にあることが必要で
ある。該VdF単位がこれよりも少ないと、重量速度が
極めて遅く、かつ高分子量のものが得られにくいし、こ
れよりも多いと得られる含フッ素エラストマーは樹脂状
となって、弾性が低下する傾向になる。
【0011】また、TFEを含む三元系含フッ素エラス
トマーにおいては、TFE単位の含有量は35重量%以
下、好ましくは5〜25重量%の範囲にあることが必要
であり、この含有量が35重量%を超えると、得られる
含フッ素エラストマーは弾性が低下する傾向を生じる。
また、VdF単位とHFP単位との好ましい割合は、T
FE単位を含まない二元系含フッ素エラストマーにおい
ては重量比55:45ないし75:25の範囲で選ば
れ、TFE単位を含む三元系含フッ素エラストマーにお
いては、45:55ないし70:30の範囲で選ばれ
る。二元系含フッ素エラストマーは低フッ素含量(65
重量%以下)の必要な用途に使用され、三元系含フッ素
エラストマーは高フッ素含量(67重量%以上)を要求
する用途、例えば耐油性、耐薬品性の必要な自動車部
品、化学装置部品などに使用される。
【0012】この含フッ素エラストマーは、分子量分布
が2つ以上のピークから形成される多ピーク型であるこ
とが必要である。多ピーク型にすることにより高分子量
成分で主として物性を持たせ、低分子量成分で加工性を
持たせることが、可能となる。1ピーク型、すなわち1
山の分子量分布を持つエラストマーでは、このように物
性と加工性の両者を同時に満足させることは非常に困難
である。
【0013】また、この含フッ素エラストマーは、分子
量を示す指標である極限粘度数[η]が40〜200m
l/gの範囲にあることが必要である。この[η]が4
0ml/g未満では低分子量のものが多くなりすぎて、
耐圧縮永久歪特性や機械的特性が低下する上に、ロール
に対する粘着性が増大するとともに金型離型性が低下す
るようになるし、一方200ml/gを超えると特にフ
ッ素含量の多い範囲において、ロールを用いて厚みの厚
いシートを作ることが困難になる。また、該含フッ素エ
ラストマーにおいては、分子量分布を表す重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが
3〜25の範囲にあることが必要である。このMw/M
nが25を超えると分子量分布が広く、低分子量成分及
び超高分子量成分が相対的に多く含まれ、加工性と物性
の両方を同時に満足させることが困難となる。これは、
低分子量成分が多いと加工性は向上するが物性の低下を
もたらし、また、超高分子量成分が多いと前記と逆の関
係をもたらすためである。一方、Mw/Mnが3未満の
エラストマーは、分子量分布を多ピーク型にしたとき、
その効果が顕著にあらわれない。
【0014】さらに含フッ素エラストマーとしては、特
定の分子量分布をもつものが好適に用いられる。すなわ
ち、本発明における多ピーク型分子量分布について、あ
る特定の分子量分布、特定の分子量成分の量比を持った
エラストマーは優れた押出加工性、ロール加工性(ロー
ルへの非粘着性)を示し、さらに優れた加硫物物性、耐
溶剤抽出性などを示す。かかる含フッ素エラストマーと
して以下に述べるような二つのタイプを挙げることがで
きる。
【0015】好ましいタイプの一つは、下記(A)〜
(F)に規定するようなものである。 (A)多ピーク型であること (B)極限粘度数が100〜170ml/gであること (C)分子量5万以下の低分子量重合体量比(M
(重量%)と極限粘度数[η]の比M/[η]が0.
25〜0.60であること (D)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
の比、Mw/Mnが10〜25であり (E)分子量1万以下の低分子量重合体量比(M)が
15重量%未満であること (F)高分子量側の山のMw/Mnが1.2〜3.0で
あること
【0016】このような含フッ素エラストマーにおいて
は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と
の比Mw/Mnが10〜25の範囲にあることが望まし
い。このMw/Mnが10未満では分子量分布の広がり
が小さく押出速度や押出肌などの押出成形性が劣るし、
25を超えると超高分子量重合体と極低分子量重合体が
増加するので、押出成形時のダイスウエルが悪くなる傾
向となる。好ましいMw/Mnは14〜20の範囲で選
ばれる。
【0017】また、分子量の指標となる極限粘度数
[η]は100〜170ml/g、好ましくは100〜
140ml/gの範囲にあることが望ましい。この極限
粘度数が100ml/g未満ではロール混練時の粘着性
が大きくなるおそれがあるし、170ml/gを超える
と分子量が大きすぎて、流動性が低下し、良好な押出成
形ができにくくなる。
【0018】さらに、分子量5万以下の低分子量重合体
量比M(重量%)と極限粘度数[η](ml/g)と
の比M/[η]は0.25〜0.60、好ましくは
0.30〜0.50の範囲にあることが望ましい。この
及び[η]は、たがいに影響しあって押出成形性を
左右しており、Mが大きくなると押出速度や押出肌が
改善される傾向があり、一方[η]が大きくなると押出
速度及び押出肌ともに劣化する傾向がある。したがっ
て、良好な押出成形性を有するためには、M/[η]
の値は前記範囲にあることが望ましい。このM
[η]が0.25未満では押出しが困難となり、押出速
度や押出肌が著しく劣化するし、0.60を超えるとグ
リーン強度が低下し、押出成形時に変化しやすい上、加
硫物の機械的強度が低下するおそれがある。
【0019】一方、ピークが5万以上の分子量である高
分子量ピークに属する山の重量平均分子量(Mw)と数
平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは1.2〜3.
0、好ましくは1.2〜2.5の範囲にあることが望ま
しい。このMw/Mnが3.0を超えると超高分子量重
合体の量が増加し、押出加工性が劣化する。したがっ
て、良好な押出加工性をもたせるためには、低分子量成
分を増やす必要があるが、この低分子量成分を増やす
と、加硫成形物の溶剤浸せき時の溶剤への抽出物が多く
なるほど、耐溶剤抽出性が劣化する。そのため、抽出加
工性と耐溶剤抽出性の両方を満足させるには、高分子量
ピークの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比Mw/Mnは3.0以下であることが望まし
い。一方、該Mw/Mn比が1.2未満のポリマーは、
現時点の重合技術では製造することが困難である。
【0020】また、分子量1万以下の低分子量重合体量
は15重量%未満、好ましくは12重量%以下であ
ることが望ましい。このMは加硫成形物をメタノール
などの溶剤へ浸せきした際の溶剤への抽出量との間には
相関関係があり、Mが大きいほど溶剤への抽出量が大
きい。したがって、このMが15重量%未満であれ
ば、抽出量を実用上問題のないレベルに保持することが
できる。
【0021】含フッ素エラストマーの好ましい、もう一
つのタイプは下記(A)〜(D)に規定するようなもの
である。 (A)多ピーク型であること (B)極限粘度数が60〜130ml/gであること (C)分子量5万以下の低分子量重合体量比(M
(重量%)と極限粘度数[η]の比M/[η]が0.
15〜0.60であること (D)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
の比Mw/Mnが4以上8未満であること
【0022】このような含フッ素エラストマーにおいて
は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と
の比Mw/Mnが4以上8未満の範囲にあることが望ま
しい。このMw/Mnが4未満では分子量分布の広がり
が小さく、低分子量成分が少なくなって、押出速度や押
出肌などの押出成形性が劣ったり、あるいは高分子量成
分が少なくなって、機械強度が低下したり、ロールなど
への粘着が大きくなり、一方8以上では極低分子量成分
が増加するので、加硫物の耐溶剤抽出性が悪くなる。好
ましいMw/Mnは5〜7の範囲で選ばれる。
【0023】また、分子量の指標となる極限粘度数
[η]は60〜130ml/g、好ましくは70〜12
0ml/gの範囲にあることが望ましい。この極限粘度
数が60ml/g未満ではロール混練時の粘着性が大き
くなるおそれがあるし、130ml/gを超えると分子
量が大きすぎて、流動性が低下し、良好な押出成形がで
きにくくなる。
【0024】さらに、分子量5万以下の低分子量重合体
量比M(重量%)と極限粘度数[η](ml/g)と
の比M/[η]は0.15〜0.60、好ましくは
0.20〜0.50の範囲にあることが望ましい。この
及び[η]は、たがいに影響しあって押出成形性を
左右しており、Mが大きくなると押出速度や押出肌が
改善される傾向があり、一方[η]が大きくなると押出
速度及び押出肌ともに劣化する傾向がある。したがっ
て、良好な押出成形性を有するためには、M/[η]
の値は前記範囲にあることが望ましい。このM
[η]が0.15未満では押出しが困難となり、押出速
度や押出肌が著しく劣化するし、0.60を超えるとグ
リーン強度が低下し、押出成形時に変化しやすい上、加
硫物の機械的強度が低下するおそれがある。
【0025】前記二つのタイプの含フッ素エラストマ
ー、すなわち分子量分布Mw/Mnが4以上8未満のエ
ラストマー及び10〜25のエラストマーは、分子量の
広がりの違いにより各々特徴があるので、適時使い分け
が可能である。例えばMw/Mnが4以上8未満のエラ
ストマーは、極低分子量が少ないのでロール混練作業時
にロール表面が比較的高温で練りにくい場合においても
容易に混練作業ができる。又、Mw/Mnが10〜25
のエラストマーは、高分子量成分と低分子量成分が多い
ので、物性を低下させることなく、良好な押出加工性を
有している。押出成形機などの加工機械では温度条件や
スクリュー、ダイの大きさ、デザインにより、押出に最
適なエラストマーも変わってくる。使用する装置及びそ
の運転条件により分子量分布によるポリマーの選択が必
要である。
【0026】本発明の組成物において、前記(A)成分
として用いられ含フッ素エラストマーは、分子鎖中にヨ
ウ素が結合していることが必要である。このヨウ素はパ
ーオキシド加硫時に容易に脱離してポリマー鎖中にラジ
カルを形成させ、このラジカルが架橋点となる。このよ
うにヨウ素が容易に脱離するので該含フッ素エラストマ
ーは結合臭素を有するポリマーに比べて、加硫時間が短
くかつ加硫度が高いことから、加硫物の物性も良好とな
る。
【0027】ポリマー鎖中へヨウ素を導入する方法とし
ては、含ヨウ素ビニル化合物を共重合させる方法が知ら
れているが、連鎖移動剤としてヨウ素化合物を用いる方
法(特開昭53−125491号公報、同60−221
409号公報)が効果的で有利である。この方法によれ
ば容易に分子鎖末端にヨウ素を導入することができる。
該連鎖移動剤としては、例えばモノヨードメタン、1-
ヨードメタン、1-ヨード-n-プロパン、ヨウ化イソプ
ロピル、ジヨードメタン、1,2-ジヨードエタン、
1,3-ジヨード-n-プロパン及びこれらの化合物の水
素原子がすべてフッ素原子で置換されたそれぞれのパー
フルオロヨウ化物などが好ましく用いられる。ポリマー
中のヨウ素含有量は、VdF単位、HFP単位、TFE
単位及びヨウ素の合計量に対して通常0.01〜5重量
%、好ましくは0.1〜2.5重量%の範囲で選ばれ
る。この量が0.01重量%未満では架橋点間が長すぎ
て、架橋が不十分となり、満足しうる物性をもつ加硫物
が得られにくいし、5重量%を超えると架橋点間が短く
なり、十分に満足しうる弾性体が得られにくくなる傾向
がみられる。
【0028】本発明における多ピーク型の含フッ素エラ
ストマーは、例えばそれぞれ別個に製造された高分子量
重合体と低分子量重合体をブレンドすることによっても
製造することがでぎるが、懸濁重合法により重合中に連
鎖移動剤を追添する方法が比較的シャープなピークを持
った多ピーク型の分子量分布のポリマーが得られるので
望ましく、最初に高分子量側にピークをもつ高分子量重
合体を生成させたのち、連鎖移動剤及び必要に応じ重合
触媒を添加することにより低分子量側にピークのもつ低
分子量重合体を生成させる。連鎖移動剤としては前記の
ヨウ素化合物を用いることが望ましい。この懸濁重合法
の好適な一例について説明すると、まず、所定の混合モ
ノマー(仕込モノマー)を溶存した不活性有機溶媒を水
媒体中に分散させ、さらに懸濁安定剤、油溶性触媒を添
加し、さらに必要に応じ、前記連鎖移動剤を添加し、機
械的にかきまぜながら温度を好ましくは50〜60℃に
保ち、圧力が好ましくは5〜17kg/cm・Gの範
囲で一定となるように新たな前記混合モノマー(追添モ
ノマー)を添加して重合を進める。生成する含フッ素エ
ラストマー中のモノマー単位の組成は仕込みモノマー組
成と追添モノマー組成との関係によって決定される。な
お、仕込みモノマー組成及び追添モノマー組成はガスク
ロマトグラフにより、含フッ素エラストマー中のモノマ
ー単位の組成は、該エラストマーをアセトン溶解後、
19F-NMRによって測定する。また、重合の途中
で、前記連鎖移動剤を添加することにより、分子量分布
の調整、及びヨウ素の導入を行う。
【0029】この懸濁重合法において用いられる不活性
有機溶媒としては、ラジカル連鎖移動を生じやすい炭素
-水素結合をもたない有機溶媒が用いられるが、1,
1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタンが
性能的にも経済的にも好ましい。懸濁安定剤としてはメ
チルセルロースが好ましい。油溶性触媒としては、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネートなどのジアルキル
パーオキシジカーボネートが高温の分解温度を有してい
るので好ましい。
【0030】本発明組成物においては、(B)成分とし
てポリオール加硫配合剤又はポリアミン加硫配合剤ある
いはその両方が用いられる。該ポリオール加硫配合剤
は、(ニ)架橋剤としてのポリヒドロキシ芳香族化合物
と(ホ)加硫促進剤としてのアンモニウム塩、ホスホニ
ウム塩及びイミニウム塩の中から選ばれた少なくとも1
種と(ヘ)受酸剤としての二価の金属酸化物及び二価の
金属水酸化物の中から選ばれた少なくとも1種とから成
るものである。
【0031】前記ポリヒドロキシ芳香族化合物として
は、例えばヒドロキノン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン
(ビスフェノールAF)、4,4′-ジヒドロキシジフ
ェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
ブタンなどが、含フッ素エラストマー100重量部当り
通常0.1〜10重量部、好ましくは0.6〜5重量部
の割合で用いられる。これらのポリヒドロキシ芳香族化
合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0032】また、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、
イミニウム塩としては、例えばテトラメチルアンモニウ
ムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テト
ラプロピルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモ
ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、
ビス(ベンジルフェニルホスフィン)イミニウムクロリ
ド、テトラブチルホスホニウムクロリド、ベンジルトリ
フェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリオクチル
ホスホニウムクロリドなどが適当であり、含フッ素エラ
ストマー100重量部当り、通常0.05〜2重量部、
好ましくは0.1〜1重量部の割合で用いられる。これ
らはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0033】さらに、二価の金属酸化物や金属水酸化物
としては、例えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛
などの酸化物や水酸化物が用いられ、その使用量は、含
フッ素エラストマー100重量部当り、通常1〜30重
量部、好ましくは2〜20重量部の範囲で選ばれる。こ
れらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。また、必要に応じ、加硫促進剤の効果を上
げるために、種々の加硫促進活性剤を添加することがで
きる。この加硫促進活性剤の代表的なものとしては、ジ
メチルスルホンやジクロロジフェニルスルホンなどのス
ルホン化合物を挙げることができる。
【0034】一方、ポリアミン加硫配合剤は、(ト)架
橋剤としてのポリアミン化合物と(チ)受酸剤としての
二価の金属酸化物とから成るものであって、該ポリアミ
ン化合物としては、例えばヘキサメチレンジアミンカル
バメイト、N,N′-ジシンナミリデン-1,6-ヘキサ
メチレンジアミン、4,4′-ビス(アミノシクロヘキ
シル)メタンカルバメートなどが含フッ素エラストマー
100重量部当り、通常0.1〜10重量部、好ましく
は0.5〜5重量部の割合で用いられる。これらのポリ
アミン化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0035】また、二価の金属酸化物としては、例えば
マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛などの酸化物が挙
げられ、その使用量は含フッ素エラストマー100重量
部当り、通常1〜30重量部、好ましくは5〜20重量
部の範囲で選ばれる。これらは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】さらに、(B)成分としてポリオール加硫
配合剤とポリアミン加硫配合剤の両方を併用する場合
は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、ポリ
ヒドロキシ芳香族化合物0.1〜5重量部、アンモニウ
ム塩、ホスホニウム塩及びイミニウム塩の中から選ばれ
た塩0.05〜2重量部、ポリアミン化合物0.1〜5
重量部及び二価の金属酸化物及び二価の金属水酸化物の
中から選ばれた化合物1〜40重量部を配合するのが好
ましい。
【0037】本発明組成物において、(C)成分として
用いられる有機過酸化物としては、熱によって容易にパ
ーオキシラジカルを発生するものが好ましく、例えば
2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘ
キシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパ
ーオキシ)ヘキサンなどのジアルキルパーオキシドが好
適である。
【0038】これらの有機過酸化物は加硫時に熱により
ラジカルを発生し、このラジカルがポリマー中のヨウ素
に作用して、ポリマー中にラジカルを発生させ、そして
ポリマー中の2個のラジカルがたがいに結合することに
より、架橋が起こると推定される。
【0039】該有機過酸化物は1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよく、その添加量は、活
性酸素量や分解温度などから適宜選ばれるが、通常含フ
ッ素エラストマー100重量部当り、0.05〜10重
量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲で選ばれ
る。この量が0.05重量部未満ではラジカルの発生量
が少なすぎて架橋が十分に進行しないし、10重量部を
超えるとその量の割合には効果の向上が認められず、む
しろ経済的に不利となる上、過酸化物の分解ガスによる
発泡が起こり、機械物性が低下する傾向がみられる。
【0040】本発明の組成物においては、架橋反応をさ
らに効果的に進行させるために、(D)成分として多官
能性不飽和化合物が用いられる。該多官能性不飽和化合
物としては、例えばトリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン)-s-ト
リアジンなどが有用であり、特にトリアリルイソシアヌ
レートが好ましく用いられる。これらの多官能性不飽和
化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよく、その配合量は、エラストマー100重量
部当り、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1
〜5重量部の範囲で選ばれる。
【0041】さらに、溶剤に浸せきした時のクラックの
発生いわゆるソルベントクラックを特に改善するために
は、含フッ素エラストマー100重量部に対して、有機
過酸化物が0.05〜0.6重量部、好ましくは0.0
5〜0.4重量部、また、多官能性不飽和化合物が0.
01〜5重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部配
合するのが望ましい。さらにこの場合のポリヒドロキシ
芳香族化合物の配合量は0.5〜3重量部、好ましくは
1.0〜2.5重量部、アンモニウム塩、ホスホニウム
塩及びイミニウム塩から選ばれる塩の配合量は0.1〜
1.0重量部、好ましくは0.2〜0.75重量部であ
る。
【0042】本発明組成物に、必要に応じ、各種添加
剤、例えばカーボンブラック、シリカ、クレー、タルク
などの補強剤、ワックス類などの加工助剤などを添加す
ることができる。本発明の含フッ素エラストマー組成物
は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)
成分及び必要に応じて用いられる添加成分を、ロールや
バンバリミキサーなどで混合、混練することにより調製
することができる。
【0043】このようにして得られた組成物は、十分に
混練したのち、帯状に長く切り出して、押出成形機にか
けることによりチューブや異型の棒状物を得ることがで
きる。また、射出成形、プレス成形、カレンダー成形な
どにより成形加工することも可能である。次いで、必要
に応じ2次加硫を行うことにより、所望の加硫物が得ら
れる。
【0044】
【発明の効果】本発明組成物において用いられる含フッ
素エラストマーは結合ヨウ素を有しており、しかもこの
ヨウ素は重合機構から考えてほとんど分子末端に結合し
ているため、加硫時にその末端ヨウ素が有機過酸化物に
よって脱離し、ポリマーは多官能性不飽和化合物を介し
て末端で連結するとともに、ポリオール加硫剤やポリア
ミン加硫剤によってポリマー鎖間が架橋されるので、低
分子量成分から高分子量成分に至るまで充分に加硫され
高強度でかつ強度と伸びのバランスに優れた物性を有す
る加硫物が得られる。さらに、架橋密度が上がるために
圧縮永久歪が改善される。また、ポリオール加硫やポリ
アミン加硫では加硫できない極低分子量のポリマーも加
硫できるので、加硫物は耐溶剤性、特に耐メタノール抽
出性が大幅に向上する。
【0045】従来のポリオール加硫やポリアミン加硫で
は、架橋点が炭素と酸素や炭素と窒素で結合しているた
め、耐化学薬品性に劣るが、本発明によれば、パーオキ
シド加硫による炭素-炭素結合で形成された網目鎖で補
強されているので、耐化学薬品性も改善される。また、
従来のパーオキシド加硫では、空気に触れると加硫反応
が進みにくくなるため、空気に触れたバリの部分が加硫
不十分でとれにくくなり、金型に付着して汚染する。こ
れに対し、本発明では空気に触れた部分もポリオール加
硫剤やポリアミン加硫剤で十分に加硫するため、バリは
とれやすく、金型を汚染することもない。
【0046】本発明においては、さらにある限定された
分子量分布をもつ含フッ素エラストマーを用いることに
よって、加工性特に押出加工性に非常に優れ、加硫物性
に優れ、しかもロール粘着がなく、作業効率が非常に良
く、生産性に優れた性能をもつエラストマー配合物を得
ることができる。すなわち低分子量成分と高分子量成分
の2つ以上のピークからなり、さらに少なくとも低分子
量成分にヨウ素を含むエラストマーを用いることによ
り、高分子量成分で優れた加硫物性を保持しつつ、低分
子量成分で優れた加工性を持たせた配合物を得ることが
できる。しかも低分子量成分は分子中のヨウ素により加
硫時には結合するため加硫物性を低下させることもな
い。また、加硫物は溶剤や燃料油に浸せきした時に低分
子量成分が抽出されにくく、耐溶剤抽出性に優れてい
る。
【0047】したがって、本発明の含フッ素エラストマ
ー組成物は、燃料ホースや自動車のエンジン回りの部品
などの耐熱性、耐溶剤性、耐燃料油性が要求され、かつ
押出成形等で連続的に加工され、あるいは複雑な形状を
しているので加工し難い部品、部材用の材料として好適
に用いられる。また、射出成形、カレンダー成形、圧縮
成形などの成形材料として好適に用いられる。
【0048】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるも
のではない。なお、含フッ素エラストマーの各物性や加
硫物の物性、加工性は、次に示す方法により求めた。
【0049】(1)極限粘度:メチルエチルケトンを溶
媒とする0.1g/100mlの濃度溶液を毛細管粘度
計を用いて35℃で測定する。
【0050】(2)分子量分布:液体クロマトグラフ:
LC-3A型〔島津製作所(株)製〕 カラム:KF-80M(2本)+KF-800P(プレカ
ラム)〔昭和電工(株)製〕 検出器:ERC-7510S(エルマ光学(株)製) インテグレーター:7000A(システムインスツルメ
ンツ社製) 展開溶媒:テトラヒドロフラン 濃度:0.1重量% 温度:35℃ 分子量検量線用標準ポリマー:単分散ポリスチレン各種
〔東洋曹達(株)製〕〔Mw/Mn=1.2(ma
x)〕 また、高分子量成分のMw/Mnは、GPCのクロマト
グラムをピーク分離して、高分子量成分の分子量分布を
取出し、Mw/Mnを計算した。ピーク分離は各ピーク
がガウス分布を示すとし、非線形最小二乗法によって計
算で求めた。
【0051】(3)ポリマー中のヨウ素含量 ポリマーをアセントンに溶解し、蛍光X線法により測定
した。
【0052】(4)加硫物の機械物性 所定の配合割合の含フッ素エラストマー組成物をロール
により混練して調製したのち、金型に入れプレス加硫
し、次いで金型より取り出し、引き続きオーブン加硫し
て、厚さ2mmの加硫シートを作成した。このシートか
ら3号ダンベル型試験片を打ち抜き、JIS-K630
1に準じて引張試験器〔東洋精機(株)製〕を用い、引
張速度50cm/分で機械物性を測定した。
【0053】(5)圧縮永久歪 前記と同様な方法で作成したP-24 O-リングを用
い、JIS-K6301に準じて25%加圧圧縮下、温
度200℃で24時間保持したのち、30分間室温にて
放冷後、厚み計(京都高分子計機社製)を用いて測定し
た。
【0054】(6)金属接着性 サンドペーパー#240で表面研磨した試験片SUS3
04(50×15×1mm)の片面上に含フッ素エラス
トマーと金属との加硫接着剤〔モニカスCF-5M(横
浜高分子研究所製品)〕をハケで塗布し、室温で30分
間風乾後、120℃で10分間の焼付け処理を行った。
次に上記方法により加硫接着剤を焼付けた試験片SUS
304上に所定の配合割合の含フッ素エラストマー組成
物を接触させ、所定の加硫条件にてプレス加硫を行い、
さらに所定のオーブン加硫条件にて熱処理を行い、試験
片を作成した。
【0055】接着性の評価は、前記の試験片のゴム部を
ラジオペンチを用いて90゜剥離し、次の判定基準に従
って行った。なお、ゴム切れの場合は、他の部分から同
様の剥離を行った。 ○:金属表面との接着性が強く、金属表面に完全にゴム
の付着物が残る △:金属表面の一部に付着物が残る ×:金属表面が現われる
【0056】(7)成形時のバリ P-24 O-リング16個どり金型により、プレス加硫
した際のバリ粘着の状況より判断した。 ○:バリが容易にとれる(良) △:バリがとれる(中) ×:バリがとれにくい(劣)
【0057】(8)耐メタノール抽出性 厚さ2mmのシートを約5mm×5mm角に切断し、こ
の細片をメタノール中に、65℃で48時間又は50℃
で288時間浸せき後、抽出物を蒸発乾固して抽出量を
測定し、耐メタノール抽出性を求めた。
【0058】(9)ロール粘着性 6インチ練りロール機を用いて、生ゴム又は加硫剤内添
ゴムをロールに巻き付かせて、そのはがれやすさで評価
した。
【0059】(10)硬度 JIS-K6301に準じて、スプリング式硬さ試験機
A形で測定した。
【0060】(11)押出試験 ブラベンダー社製エクストルーダー10DW型(D=1
9.1mm、L/D=10)を用い、チューブダイ(外
径9mm、内径8mm)のダイスを用い、スクリュー温
度60℃、ヘッド温度100℃、スクリュー回転数50
rpmの条件下で行った。
【0061】押出肌は、目視で表面肌のきめの細かさを
みて5段階(優れている順に5から1まで)で示した。
押出速度は、単位時間当りの吐出長さより、ダイスウエ
ルは、チューブ外径及び厚みより数1及び数2に従って
算出した。
【0062】
【数1】
【0063】
【数2】
【0064】参考例1 電磁誘導式かくはん機を備えた内容積約151のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧-窒素充てん
を3回繰り返して、窒素置換したのち、減圧状態で脱酸
素した純水5.44kg、1,1,2-トリクロロ-1,
2,2-トリフルオロエタン(以下フロン113とい
う)1.07kg及び懸濁安定剤としてのメチルセルロ
ース(粘度50cp)5.4gを仕込み、600rpm
でかきまぜながら、温度50℃に保った。次いでVdF
14.7重量%、HFP78.6重量%及びTFE6.
7重量%から成る混合モノマーを仕込みガスとして、1
5kg/cm・Gとなるまで仕込んだ。次に触媒とし
て、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート20.1
重量%を含有したフロン113溶液26.5gを圧入し
重合を開始させた。重合により圧力が14.5kg/c
・Gまで低下したらVdF43.7重量%、HFP
29.6重量%、TFE27.0重量%から成る混合モ
ノマーを追添ガスとして追添し、再び圧力を15kg/
cm・Gに戻した。このような操作を繰り返し重合反
応を行った。
【0065】重合開始後、5時間経過した時点で、ジヨ
ードメタン57gを添加し、同様に圧力14.5〜1
5.0kg/cm・Gで重合反応をさらに11.7時
間続け、全体で16.7時間重合反応を行った。重合反
応終了後、残存する混合モノマーを掃気し、得られた懸
濁液を遠心分離機で脱水し、十分水洗したのち、100
℃で真空乾燥してエラストマー約4.9kgを得た。得
られた含フッ素エラストマーを19F-NMRにより分
析したところ、VdF単位43.9重量%、HFP単位
30.6重量%、TFE単位25.5重量%であった。
このエラストマーの[η]は97ml/g、分子量分布
のチャートの形状は、図1に示すように2山型であり、
Mnは2.8×10、Mw/Mnは13.7であっ
た。また、エラストマー中のヨウ素含量は10.400
ppmであった。
【0066】実施例1〜3、比較例1〜4 参考例1のエラストマーを用い、表1に示す配合組成で
混練して加硫させ、物性を測定した。その結果を表1に
示す。本発明の組成物は、ポリオール、ポリアミン及び
パーオキシド加硫配合剤単独の組成物よりも優れている
ことが分かる。
【0067】
【表1】
【0068】注1)旭カーボン(株)製品「シースト
S」 2)CANCARB社製品「Thermax N-90
0」 3)近江化学工業(株)製品「カルビット」 4)協和化学工業(株)製品「キョーワマグ#150」 5)協和化学工業(株)製品「キョーワマグ#30」 6)ビスフェノールAF 7)ビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウム
クロリド 8)トリアリルイソシアヌレート 9)日本油脂(株)製品「パーヘキサ25B-40」
〔2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)
ヘキサン〕 10)デュポン社製品「ダイアックNo.1」(ヘキサ
メチレンジアミンカーバメイト) 11)デュポン社製品「ダイアックNo.3」(N,
N′-ジシンナミリデン-1,6-ヘキサメチレンジアミ
ン)
【0069】参考例2 電磁誘導式かくはん機を備えた内容積約151のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧-窒素充てん
を3回繰り返して窒素置換したのち、減圧状態で脱酸素
した純水4,760g、1,1,2-トリクロロ-1,
2,2-トリフルオロエタン(以下フロン113とい
う)2,140g及び懸濁安定剤としてのメチルセルロ
ース(粘度50cp)4.8g、ジヨードメタン25.
0gを仕込み、600rpmでかきまぜながら温度50
℃に保った。次いでVdF24.7重量%、HFP6
9.4重量%、TFE5.9重量%から成る混合モノマ
ーを仕込みガスとして、15kg/cm・Gとなるま
で仕込んだ。次に触媒としてジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート20.5重量%を含有したフロン113
溶液を20.8g圧入し、重合を開始させた。重合によ
り圧力が14.5kg/cm・Gまで低下したら、V
dF53.0重量%、HFP25.2重量%、TFE2
1.8重量%から成る混合モノマーを追添ガスとして追
添し、再び圧力を15kg/cm・Gに戻した。この
ような操作を繰り返し12.5時間重合反応を行った。
重合反応終了後、残存する混合モノマーを掃気し得られ
た懸濁液を遠心分離機で脱水し、十分水洗したのち、1
00℃で真空乾燥して約4.4kgのエラストマーを得
た。得られた含フッ素エラストマーを19F-NMRに
より分析したところ、VdF単位49.7重量%、HF
P単位30.8重量%、TFE単位19.5重量%であ
り、フッ素含量は、67.3重量%であった。また
[η]は、50ml/g、Mnは3.5×10、Mw
/Mnは2.2であり、ポリマー中のヨウ素含量は3,
960ppmであった。
【0070】参考例3 パーオキシド加硫における加硫点としてのヨウ素及び臭
素のパーオキシド加硫反応時の反応性を比較した。表2
にポリマー特性及び加硫特性を示す。表2の加硫特性か
ら、加硫点がヨウ素タイプのものの方が、臭素タイプの
ものより、適性加硫時間が短く、加硫度が高いので、パ
ーオキシド加硫反応性に優れていることが分かる。
【0071】
【表2】
【0072】注1)デュポン社製、バイトンVTX-5
927 2)レオメータ(60℃)にて測定
【0073】参考例4 電磁誘導式かきまぜ機を備えた内容積約501のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧-窒素充てん
を3回繰り返して、窒素置換したのち、減圧状態で脱酸
素した純水23.631、1,1,2-トリクロロ-1,
2,2-トリフルオロエタン(以下フロン113とい
う)2.961及び懸濁安定剤としてのメチルセルロー
ス(粘度50cp)23.6gを仕込み、480rpm
でかきまぜながら、温度50℃に保った。次いでVdF
14.5重量%、HFP79.1重量%及びTFE6.
4重量%から成る混合モノマーを仕込ガスとして、15
kg/cm・Gとなるまで仕込んだ。次に触媒とし
て、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート20.1
重量%を含有したフロン113溶液56.95gを仕込
み重合を開始させた。重合により圧力が14.5kg/
cm・Gまで低下したらVdF43.5重量%、HF
P29.5重量%、TFE27.0重量%から成る混合
モノマーを追添ガスとして追添し、再び圧力を15kg
/cm・Gに戻した。このような操作を繰り返し重合
反応を行った。
【0074】重合開始後、6.25時間経過した時点
で、ジヨードメタン235gを添加し、さらにジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート20.1重量%を含有
したフロン113溶液56.95gを添加して、同様に
圧力14.5〜15.0kg/cm・Gで重合反応を
さらに12.25時間続け、全体で18.5時間重合反
応を行った。重合反応重量後、残存する混合モノマーを
掃気し、得られた懸濁液を遠心分離機で脱水し、十分水
洗したのち、100℃で真空乾燥してエラストマー約2
6.87kgを得た。得られた含フッ素エラストマーを
19F-NMRにより分析したところ、VdF単位4
3.5重量%、HFP単位30.3重量%、TFE単位
26.2重量%であった。このエラストマーの[η]は
124ml/g、分子量分布のチャートの形状は図2に
示すように2山型であり、Mnは2.9×10、Mw
/Mnは17.2、Mは49.9重量%、M
[η]は0.40、高分子量成分のMw/Mnは2.
1、M200は6.8重量%、Mは7.8重量%であ
った。
【0075】参考例5〜11 表3に示す重合条件以外は、参考例4と同様の重合条件
で重合を実施した。得られたエラストマーの諸特性を市
販品ダイエルG−555のそれと共に表4に示す。
【0076】
【表3】
【0077】注1)開始剤量はジイソプロポキシパーオ
キシジカーボネート20.1重量%を含有するフロン1
13溶液の重量である。 2)開始剤の初添は重合開始時に、追添はジヨードメタ
ン添加直後に添加する。
【0078】
【表4】
【0079】注)ダイキン工業(株)製、ダイエルG-
555
【0080】実施例4,5、比較例4,5 参考例9〜11で得られたエラストマーを用いて、ロー
ルで加硫剤等の配合剤を混練し、エラストマー組成物と
しての押出速度、押出肌を測定した。また、前述と同様
の方法で加硫シートを作り、引張試験を行なった。ま
た、生ゴムの状態でロール粘着性を評価した。さらに加
硫物のメタノール抽出量の測定を実施した。以上の結果
を表5に示す。比較例4は、市販品の押出加工に適した
含フッ素エラストマー、ダイエルG−555を用いた場
合である。これについても同様に評価した結果をあわせ
て表5に示す。
【0081】
【表5】
【0082】注)ダイキン工業(株)性、ダイエルG-
555
【0083】なお、実施例4,5、比較例5は次の加硫
配合と加硫条件で実施した。 含フッ素エラストマー 100重量部 SRFカーボン1) 12重量部 Ca(OH) 2) 6重量部 MgO(I)3) 3重量部 BisA-F4) 2重量部 BDPIC5) 0.5重量部 TAIC6) 0.5重量部 パーヘキサ25B407) 0.5重量部 プレス加硫 155℃×70分 オーブン加硫 180℃×3時間
【0084】ただし、市販品の含フッ素エラストマーを
用いた比較例4については、次の加硫配合と加硫条件で
実施した。 含フッ素エラストマー 100重量部 SRFカーボン1) 15重量部 Ca(OH) 2) 6重量部 MgO(I)3) 3重量部 プレス加硫155℃×70分 オーブン加硫180℃×3時間
【0085】注1)旭カーボン(株)製品「シースト
S」 2)近江化学工業(株)製品「カルビット」 3)協和化学工業(株)製品「キョーワマグ#150」 4)ビスフェノールAF 5)ビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウム
クロリド 6)トリアリルイソシアヌレート 7)日本油脂(株)製品「パーヘキサ25B-40」
〔2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)
ヘキサン〕
【0086】参考例12 電磁誘導式かきまぜ機を備えた内容積約501のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧-窒素充てん
を3回繰り返して、窒素置換したのち、減圧状態で脱酸
素した純水23.63kg、1,1,2-トリクロロ-
1,2,2-トリフルオロエタン(以下フロン113と
いう)2.961及び懸濁安定剤としてのメチルセルロ
ース(粘度50cp)23.6gを仕込み、476rp
mでかきまぜながら、温度50℃に保った。次いでVd
F14.6重量%、HFP79.1重量%及びTFE
6.3重量%から成る混合モノマーを仕込ガスとして、
15kg/cm・Gとなるまで仕込んだ。次に、ジヨ
ードメタン0.2gを仕込み、さらに触媒として、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート20.1重量%を
含有したフロン113溶液115.6gを仕込み重合を
開始させた。重合により圧力が14.5kg/cm
Gまで低下したらVdF43.7重量%、HFP29.
3重量%、TFE27.0重量%から成る混合モノマー
を追添ガスとして追添し、再び圧力を15kg/cm
・Gに戻した。このような操作を繰り返し重合反応を行
った。
【0087】重合開始後、2.9時間経過した時点で、
ジヨードメタン61.0gを添加し、同様に圧力14.
5〜15.0kg/cm・Gで重合反応をさらに4.
9時間続け、全体で7.8時間重合反応を行った。重合
反応終了後、残存する混合モノマーを掃気し、得られた
懸濁液を遠心分離機で脱水し、十分水洗したのち、10
0℃で真空乾燥してエラストマー約9.8kgを得た。
得られた含フッ素エラストマーを19F-NMRにより
分析したところ、VdF単位43.9重量%、HFP単
位29.9重量%、TFE単位26.2重量%であっ
た。このエラストマーの[η]は78ml/g、分子量
分布のチャートの形状は図3に示すように2山型であ
り、Mnは3.6×10、Mw/Mnは6.2、M
は38.9重量%、M5/[η]は49.9であった。
【0088】参考例13〜17 表6に示す重合条件以外は、参考例12と同様の重合条
件で重合と実施した。得られたエラストマーの諸特性を
市販品のフローレルFT-2320のそれと共に表7に
示す。
【0089】
【表6】 注)開始剤はフロンR113で20重量%に希釈して添
【0090】
【表7】 注)住友3M(株)販売 フローレル FT-2320
【0091】実施例6,7、比較例6 参考例16,17で得られたエラストマーを用いて、ロ
ールで実施例4,5と同様に加硫剤等の配合剤を混練
し、エラストマー組成物としての押出速度、押出肌を測
定した。また、生ゴムの状態でロール粘着性を評価し
た。また、前述の方法で加硫シートをつくり引張試験を
行なった。その結果を表8に示す。比較例8は市販の押
出加工に適した含フッ素エラストマーの(フローレルF
T−2320)を用いた場合である。これについても、
比較例4と同様に加硫剤等の配合剤を配合し、評価した
結果をあわせて表8に示す。
【0092】
【表8】 注)住友3M(株)販売 フローレル FT-2320
【0093】以上の結果より、いずれの実施例も比較例
に比べて、総合的に優れている。実施例はすべてロール
粘着がないのに対し、すべてロール粘着があり、混練し
にくかった。さらに、比較例4は加硫物のメタノール抽
出量が多かった。また、比較例4,5は、ダイスウエル
が大きく、比較例6は押出肌が劣っていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】含フッ素エラストマーの1例の分子量分布を示
すチャート。
【図2】含フッ素エラストマーの他の例の分子量分布を
示すチャート。
【図3】含フッ素エラストマーの別の例の分子量分布を
示すチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27/20 LGL C08L 27/20 LGL (72)発明者 斉藤 廣 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1 号 旭化成工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−160810(JP,A) 特開 平2−124910(JP,A) 特開 平1−319512(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)ビニリデンフルオライド単位
    と(ロ)ヘキサフルオロプロピレン単位及び場合により
    (ハ)35重量%以下のテトラフルオロエチレン単位か
    ら成り、かつ、(イ)単位と(ロ)単位の重量比が4
    0:60ないし80:20であり極限粘度数が40〜2
    00ml/g、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
    (Mn)との比Mw/Mnが3〜25の範囲にある結合
    ヨウ素を含有し、その分子量分布が多ピーク型である含
    フッ素エラストマーと (B)(ニ)ポリヒドロキシ芳香族化合物と(ホ)アン
    モニウム塩、ホスホニウム塩及びイミニウム塩の中から
    選ばれた少なくとも一種と、(ヘ)二価の金属酸化物及
    び二価の金属水酸化物の中から選ばれた少なくとも一種
    とから成るポリオール加硫配合剤又は、(ト)ポリアミ
    ン化合物と(チ)二価の金属酸化物とから成るポリアミ
    ン加硫配合剤、あるいはその両方 (C)有機過酸化物及び (D)多官能性不飽和化合物 を含有してなる含フッ素エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素エラストマーが、 (A)分子量分布が多ピーク型であること (B)極限粘度数が100〜170ml/gであること (C)分子量5万以下の低分子量重合体量比(M
    (重量%)と極限粘度数[η]の比M/[η]が0.
    25〜0.60であること (D)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
    の比、Mw/Mnが10〜25であり (E)分子量1万以下の低分子量重合体量比(M
    (重量%)が15%未満であること及び (F)高分子量側の山のMw/Mnが1.2〜3.0で
    あること を特徴とするポリマーである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】含フッ素エラストマーが、 (A)分子量分布が多ピーク型であること (B)極限粘度数が60〜130ml/gであること (C)分子量5万以下の低分子量重合体量比(M
    (重量%)と極限粘度数[η]の比、M/[η]が
    0.15〜0.60であること及び (D)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
    の比Mw/Mnが4以上8未満であること を特徴とするポリマーである請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】含フッ素エラストマー100重量部に対
    し、有機過酸化物0.05〜10重量部を配合してなる
    請求項1、2又は3記載の組成物。
  5. 【請求項5】含フッ素エラストマー100重量部に対
    し、多官能性不飽和化合物0.01〜10重量部を配合
    してなる請求項1ないし4のいずれかに記載組成物。
  6. 【請求項6】含フッ素エラストマーのヨウ素含有量が、
    ビニリデンフルオライド単位、ヘキサフルオロプロピレ
    ン単位、テトラフルオロエチレン単位及びヨウ素の合計
    量に対して0.01〜5重量%である請求項1ないし5
    のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】含フッ素エラストマー100重量部に対し
    て、ポリヒドロキシ芳香族化合物0.1〜10重量部、
    アンモニウム塩、ホスホニウム塩及びイミニウム塩の中
    から選ばれた塩0.05〜2重量部及び二価の金属酸化
    物及び二価の金属水酸化物の中から選ばれた化合物1〜
    30重量部を配合してなる請求項1ないし6のいずれか
    に記載の組成物。
  8. 【請求項8】含フッ素エラストマー100重量部に対し
    て、ポリアミン化合物0.1〜10重量部及び二価の金
    属酸化物1〜30重量部を配合してなる請求項1ないし
    6のいずれかに記載の組成物。
  9. 【請求項9】含フッ素エラストマー100重量部に対し
    て、ポリヒドロキシ芳香族化合物0.1〜5重量部、ア
    ンモニウム塩、ホスホニウム塩及びイミニウム塩の中か
    ら選ばれた塩0.05〜2重量部、ポリアミン化合物
    0.1〜5重量部及び二価の金属酸化物及び二価の金属
    水酸化物の中から選ばれた化合物1〜40重量部を配合
    してなる請求項1ないし6のいずれかに記載の組成物。
JP2417937A 1989-12-20 1990-12-20 含フッ素エラストマ―組成物 Expired - Lifetime JP2509388B2 (ja)

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32812989 1989-12-20
JP9039990 1990-04-06
JP1-328129 1990-06-12
JP2-90399 1990-06-12
JP2-151723 1990-06-12
JP15172390 1990-06-12

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27569393A Division JP2549255B2 (ja) 1989-12-20 1993-11-04 含フッ素エラストマー
JP5275692A Division JP3001755B2 (ja) 1989-12-20 1993-11-04 含フッ素エラストマー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04209643A JPH04209643A (ja) 1992-07-31
JP2509388B2 true JP2509388B2 (ja) 1996-06-19

Family

ID=27306432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2417937A Expired - Lifetime JP2509388B2 (ja) 1989-12-20 1990-12-20 含フッ素エラストマ―組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5218026A (ja)
EP (1) EP0434046B1 (ja)
JP (1) JP2509388B2 (ja)
KR (1) KR940010826B1 (ja)
DE (1) DE69022008T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008050588A1 (fr) 2006-10-25 2008-05-02 Unimatec Co., Ltd. Elastomère fluoré destiné au moulage d'un composant pour conduite de carburant et composition comprenant celui-ci

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3256971B2 (ja) * 1993-05-19 2002-02-18 ダイキン工業株式会社 架橋用組成物
JPH07196881A (ja) * 1993-12-02 1995-08-01 E I Du Pont De Nemours & Co 含フッ素系エラストマー加硫組成物
US5679425A (en) * 1994-11-23 1997-10-21 Plumley Companies, Inc. Hose for fuel handling systems
WO1996017876A1 (fr) * 1994-12-06 1996-06-13 Daikin Industries, Ltd. Fluoropolymere elastique qui presente une excellente transformabilite au moulage, son procede de preparation et composition vulcanisable presentant une excellente transformabilite au moulage
IT1292361B1 (it) * 1997-05-20 1999-01-29 Ausimont Spa Composizioni fluoroelastomeriche volcanizzabili
US6326436B2 (en) 1998-08-21 2001-12-04 Dupont Dow Elastomers, L.L.C. Fluoroelastomer composition having excellent processability and low temperature properties
US6340511B1 (en) * 1999-10-27 2002-01-22 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fuel hose
WO2001090206A2 (en) * 2000-05-19 2001-11-29 University Of North Carolina At Chapel Hill Multimodal fluoropolymers and methods of making the same
US20040087741A1 (en) * 2001-01-10 2004-05-06 Jean-Marie Blaude Method for preparing halogenated polymers, and resulting halogenated polymers
US20080033130A1 (en) * 2001-05-18 2008-02-07 University Of North Carolina At Chapel Hill Multimodal fluoropolymers and methods of making the same
US6921796B2 (en) * 2002-07-29 2005-07-26 Illinois Tool Works, Inc. Fluoroelastomer compositions, their preparation, and their use
US6838512B2 (en) * 2003-06-05 2005-01-04 3M Innovative Properties Company Cold shrink fluoroelastomeric article
US20050124773A1 (en) * 2003-12-09 2005-06-09 Tang Phan L. Extrudable fluoroelastomer composition
JP4412226B2 (ja) * 2005-05-11 2010-02-10 Nok株式会社 ポリオール架橋可能なフッ素ゴム組成物
JP3957078B1 (ja) * 2005-05-24 2007-08-08 ヘラマンタイトン株式会社 カートリッジカラム
US20070208142A1 (en) * 2006-03-03 2007-09-06 Adair Eric W Fluoropolymer curing compositions
EP2185647B1 (en) * 2007-08-29 2015-10-14 Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A. (per)fluoroelastomeric compositions
JP5067466B2 (ja) * 2010-11-02 2012-11-07 ユニマテック株式会社 含フッ素エラストマーブレンド物
JP5962188B2 (ja) * 2012-05-07 2016-08-03 ユニマテック株式会社 含フッ素エラストマーの製造法
CN103724511B (zh) * 2013-12-30 2016-06-15 山东华夏神舟新材料有限公司 一种油封用氟橡胶的制备方法
JP2020504775A (ja) 2016-12-28 2020-02-13 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ケイ素含有ハロゲン化エラストマー
WO2019126298A1 (en) 2017-12-22 2019-06-27 3M Innovative Properties Company Peroxide-cured halogenated elastomers having a silicon-containing superficial layer
JP2021075662A (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 ユニマテック株式会社 ポリオール架橋用含フッ素エラストマーブレンド物、並びに、これを用いた架橋成形体及びその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1206517B (it) * 1983-09-07 1989-04-27 Montedison Spa Composizioni covulcanizzabili da fluoroelastomeri a base di fluoruro di vinilidene e copolimeri tetrafluoeoetilene-propilene.
CA1265288A (en) * 1984-11-22 1990-01-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Curable fluoroelastomer composition
CA1244196A (en) * 1984-12-26 1988-11-01 Yoshinori Masuda High molecular weight fluoroelastomer
DE3613188A1 (de) * 1985-04-19 1986-10-23 Toyoda Gosei Co., Ltd., Haruhi, Aichi Gummi-schichtstoff
IT1190368B (it) * 1985-06-19 1988-02-16 Monteflous Spa Composizioni covulcanizzabili di fluoroelastomeri
IT1190369B (it) * 1985-06-19 1988-02-16 Montefluos Spa Composizioni covulcanizzabili di fluoroelastomeri a migliorata stabilita' chimica
IT1190386B (it) * 1985-08-05 1988-02-16 Montefluos Spa Composizioni covulcanizzabili di fluoroelastomeri a migliorata stabilita' chimica
US4985520A (en) * 1988-07-29 1991-01-15 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Fluoroelastomer having excellent processability

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008050588A1 (fr) 2006-10-25 2008-05-02 Unimatec Co., Ltd. Elastomère fluoré destiné au moulage d'un composant pour conduite de carburant et composition comprenant celui-ci

Also Published As

Publication number Publication date
EP0434046B1 (en) 1995-08-30
DE69022008D1 (de) 1995-10-05
KR940010826B1 (ko) 1994-11-17
KR910012044A (ko) 1991-08-07
DE69022008T2 (de) 1996-05-02
US5218026A (en) 1993-06-08
JPH04209643A (ja) 1992-07-31
EP0434046A1 (en) 1991-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2509388B2 (ja) 含フッ素エラストマ―組成物
EP0353636B1 (en) Fluoroelastomer having excellent processability
JP4358336B2 (ja) フッ素化熱可塑性エラストマー
EP0543342A1 (en) Fluorine-containing thermoplastic elastomer composition and process for its production
KR101643423B1 (ko) 가황성 플루오로엘라스토머 조성물
WO1998054259A1 (fr) Composition d'elastomere contenant du fluor
JPWO2008050588A1 (ja) 燃料系部品成形用含フッ素エラストマーおよびその組成物
JPH07196881A (ja) 含フッ素系エラストマー加硫組成物
JP4123002B2 (ja) フッ素ゴム組成物
JP5101770B2 (ja) フッ素化エラストマーとアクリルエラストマーのブレンド
JP2549255B2 (ja) 含フッ素エラストマー
JP2009117063A (ja) 燃料電池セルシール用フッ素ゴム組成物
JP2007056215A (ja) パーオキサイド架橋可能なフッ素ゴム
JP2679729B2 (ja) 加硫可能な組成物
JP2004026897A (ja) タイヤ加硫用ブラダー用ゴム組成物及びタイヤ加硫用ブラダー
JPH0711087A (ja) フッ素系エラストマー組成物
JP3001755B2 (ja) 含フッ素エラストマー
WO1996034901A1 (fr) Elastomere fluore
JP2000230096A (ja) 含フッ素共重合体組成物
JPH04258614A (ja) 含フッ素エラストマー
JPH07118349A (ja) 含フッ素エラストマー
JPH05287150A (ja) 含フツ素エラストマー組成物
WO1996034902A1 (fr) Elastomere fluore
JPH0688001A (ja) フッ素ゴム加硫用組成物および加硫フッ素ゴム
JPH06331040A (ja) オイルシール

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416

Year of fee payment: 15