JPH05287150A - 含フツ素エラストマー組成物 - Google Patents

含フツ素エラストマー組成物

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JPH05287150A
JPH05287150A JP11525592A JP11525592A JPH05287150A JP H05287150 A JPH05287150 A JP H05287150A JP 11525592 A JP11525592 A JP 11525592A JP 11525592 A JP11525592 A JP 11525592A JP H05287150 A JPH05287150 A JP H05287150A
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JP
Japan
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fluororubber
vulcanization
parts
metal
organic peroxide
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Application number
JP11525592A
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English (en)
Inventor
Akira Nagasawa
明 長沢
Seiji Akiyama
征治 秋山
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Du Pont Showa Denko Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Showa Denko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、有機過酸化物加硫が可能なビニリ
デンフルオライドと含フッ素エチレン系不飽和単量体と
の共重合物であるフッ素ゴム100重量部あたり、受酸
剤としてのハイドロタルサイト類を0.5〜20重量部
含むことを特徴とする組成物である。 【効果】 本発明の組成物は、有機過酸化物加硫フッ素
ゴムの欠点であった金属に対する腐蝕性がなく、工業上
極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属と接する用途にお
いて金属の腐蝕を起こさせない有機過酸化物加硫フッ素
ゴムに関するものである。
【0002】本発明は、金属との複合体で、高度の耐液
体性の要求される分野、例えば自動車用品、工業用品等
に利用される。
【0003】
【従来の技術】一般にフッ素ゴム組成物を加硫して得ら
れるゴム製品は、耐熱性、耐液体性に優れ、このため、
O−リング、ガスケット、シャフトシール、ベアリング
シール、ダイヤフラム、ホース等の工業材料として広く
用いられている。これらの用途の中で、特にシール類
は、金属との複合体で用いられることが多い。
【0004】近年、フッ素ゴムの耐液体性の向上が求め
られている。有機過酸化物加硫のフッ素ゴムが、より一
般的なポリオール加硫のフッ素ゴムに比べて耐液体性に
より優れていることは、広く知られている。
【0005】しかしながら、有機過酸化物加硫のフッ素
ゴムは、他の加硫系に比較して金属を腐蝕させる問題が
ある。このため、フッ素ゴム組成物と金属との間に使用
するプライマーを適切に選択する必要があり、その使用
が制限されている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、前
記した従来技術の欠点を解消し、良好な耐液体性を有し
かつ金属との複合体に適する有機過酸化物加硫フッ素ゴ
ム組成物を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的を達成し得るものとして、有機過酸化物加硫フッ素
ゴム100重量部にハイドロタルサイト類を0.5〜2
0重量部配合して成ることを特徴とする組成物が提供さ
れる。
【0008】本発明において使用されるフッ素ゴムはビ
ニリデンフルオライド系のフッ素ゴムであり、ビニリデ
ンフルオライドと含フッ素エチレン系不飽和単量体を共
重合したものを主体とした共重合物である。前記の含フ
ッ素エチレン系不飽和単量体としては、テトラフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフル
オロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)
などが例示される。
【0009】これらのフッ素ゴムの具体例としては、ビ
ニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン及びヘ
キサフルオロプロピレンの共重合体や、ビニリデンフル
オライド、テトラフルオロエチレン及びパーフルオロ
(メチルビニルエーテル)の共重合体がある。前者とし
ては、バイトンGF、VTR−5927、VTR−70
25(以上米国デュポン社製)などが市販されており、
後者としては、バイトンGLT、バイトンGFLT(以
上米国デュポン社製)などが市販されている。
【0010】これらのフッ素ゴムは、ビニリデンフルオ
ライドが35〜60重量パーセント共重合されている
が、特にこれらの数字には限定されるものではない。
【0011】本発明において使用される受酸剤としての
ハイドロタルサイト類は、酸化マグネシウムと酸化アル
ミニウムの固溶体であり、一般式
【0012】
【化1】Mg0.7 Al0.51.15 で示される。これらのハイドロタルサイト類の具体例と
しては、アルカマイザイザー1、アルカマイザー2、D
HT−4A、キョーワード2000、キョーワード21
00等(いずれも協和化学工業製)などがある。
【0013】該受酸体の添加量は、フッ素ゴム100重
量部に対して、0.5〜20重量部、好ましくは1〜1
5重量部である。0.5重量部未満では充分な腐蝕防止
効果が発揮されず、また20重量部を超えると加硫物の
伸びの低下が著しく現われるためである。
【0014】本発明において用いられる有機過酸化物加
硫用の有機過酸化物は、ゴムの有機過酸化物加硫に通常
用いられるものであれば良い。
【0015】有機過酸化物としては、加硫温度条件下で
パーオキシラジカルを発生するものであれば良く、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
2,5ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン等を例示することができる。
【0016】有機過酸化物加硫フッ素ゴム配合物には、
通常、有機過酸化物が熱分解してできるパーオキサイド
ラジカルとフッ素ゴム中の架橋点とに反応性を有する多
官能性化合物が配合される。そのような多官能性化合物
としては、前記の反応性を有するものであればよく、そ
の例としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイ
ソシアヌレート、N,N′−mフェニレンビスマレイミ
ドなどが挙げられる。
【0017】なお、本発明においては、必要に応じて、
充填剤、滑剤を適宜使用することができる。例えば、充
填剤としてカーボンブラック、硫酸バリウム、ケイ酸カ
ルシウム、炭酸カルシウム等が使用でき、また滑剤とし
てステアリン酸、植物性ワックス、パラフィン等が使用
できる。これらの成分を混合するためには、通常のゴム
用加工機械、例えば、オープンロール、バンバリーミキ
サー、ニーダー等を使用することができる。
【0018】本発明フッ素ゴム組成物の加硫は、通常の
フッ素ゴムの加硫条件下で行なうことができる。例え
ば、金型に入れて加圧下において130〜200℃で2
〜60分間保持することによってプレス加硫を行ない、
引きつづき、150〜300℃の炉中で4〜48時間保
持することによってオーブン加硫を行なうと、加硫ゴム
を得ることができる。
【0019】
【実施例】
実施例1〜4及び比較例1〜5 次に、実施例及び比較例によって本発明のフッ素ゴム組
成物を具体的に説明する。なお、ここに記載する配合の
数字は重量部を示し、各試験の物性値はJISK630
1に従って測定したものである。
【0020】腐蝕の測定は、以下の要領で行なった。
【0021】プレス加硫後の金属腐蝕 厚さ2mm、巾25mm、長さ60mmの軟鋼を、サン
ドペーパーでその表面の酸化被膜を除いて溶剤で脱脂し
たのち177℃に加熱した深さ6mm、巾26mm、長
さ160mmの金型のキャビティーに置き、引きつづい
て、ロール練りして予備成型したフッ素ゴム混合物を仕
込み、10分間プレス加硫し、得られたゴム/金属複合
体をはがして金属の表面を観察した。
【0022】オーブン加硫後の金属腐蝕 上記と全く同様にして作成したゴム/金属複合体を23
0℃の炉中で24時間オーブン加硫し、次いでこれをは
がして金属の表面を観察した。
【0023】なお、オーブン加硫と同じ条件で金属片の
みを熱処理したものはその表面が金属光沢を保ったまま
銅色状に変色したが、これは腐蝕とはみなさなかった。
【0024】試験結果を第1表に示す。
【0025】実施例1〜3は、有機過酸化物加硫可能な
フッ素ゴム100重量部にハイドロタルサイト化合物を
それぞれ1、6及び15部配合した組成物を例示するも
のである。
【0026】実施例4は、有機過酸化物加硫可能なフッ
素ゴム、有機過酸化物及びハイドロタルサイト化合物を
実施例1〜3とは別の種類のもので置き換えた組成物を
例示するものである。
【0027】比較例1及び2は、実施例1〜3の受酸剤
を通常用いられる水酸化カルシウム及び酸化マグネシウ
ムで置き換えた組成物を例示するものである。
【0028】比較例3及び4は実施例1〜3で用いたハ
イドロタルサイト化合物の量をそれぞれ0.3重量部及
び25重量部に変更した組成物を例示するものである。
【0029】比較例5は、フッ素ゴムとして、有機過酸
化物加硫用のものの代わりに、より一般的なポリオール
加硫用のものを使用し、それに標準的な加硫系を配合し
た組成物を例示するものである。
【0030】第1表より明らかなように、本発明の組成
物ではオーブン加硫後の腐蝕が認められず、かつ充分満
足すべき加硫物性が示された。これに対して、比較的1
及び2ではオーブン加硫後に著しい金属腐蝕を生じ、ハ
イドロタルサイトを0.3重量部用いた比較例3ではわ
ずかながら腐蝕を生じ、ハイドロタルサイト化合物を2
5重量部用いた比較例4では金属腐蝕は起こらなかった
ものの伸びが大巾に低下した。また、ポリオール加硫の
比較例5では、ハイドロタルサイト化合物を用いていな
いにもかかわらず金属腐蝕は起らなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明のフッ素ゴム
組成物は、従来の組成物では達成し得なかった良好な耐
液体性と金属に対する腐蝕防止性能を兼ね備えており、
工業上極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機過酸化物加硫が可能なビニリデンフ
    ルオライドと含フッ素エチレン系不飽和単量体との共重
    合物であるフッ素ゴム100重量部あたり、受酸剤とし
    てのハイドロタルサイト類を0.5〜20重量部含むこ
    とを特徴とする組成物。
JP11525592A 1992-04-09 1992-04-09 含フツ素エラストマー組成物 Pending JPH05287150A (ja)

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