JPH06279547A - 含フッ素エラストマー - Google Patents

含フッ素エラストマー

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JPH06279547A
JPH06279547A JP5275692A JP27569293A JPH06279547A JP H06279547 A JPH06279547 A JP H06279547A JP 5275692 A JP5275692 A JP 5275692A JP 27569293 A JP27569293 A JP 27569293A JP H06279547 A JPH06279547 A JP H06279547A
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圭一 戸田
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Hiroshi Saito
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な耐熱性、耐油性を有しさらに押出加工
性、機械物性の優れた含フッ素エラストマーを提供す
る。 【構成】 ビニリデンフルオライド単位とヘキサフルオ
ロプロピレン単位と場合により35重量%以下のテトラ
フルオロエチレン単位からなり、結合ヨウ素を含有し、
その分子量分布が多ピーク型である含フッ素エラストマ
ー。 【効果】 低分子量成分から高分子量成分に至るまで加
硫が十分に行われ、高強度で、かつ伸びと強度のバラン
スのとれた加硫物を与え、さらに架橋密度を大きくしう
るので圧縮永久歪が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な含フッ素エラスト
マーに関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は、良好な耐熱性、耐溶剤性、耐化学薬品性を有し、か
つ機械物性及び圧縮永久歪が改善された加硫物を与える
ことができ、例えば燃料ホース、フィラーホースをはじ
め、O‐リング、シールリング、パッキン、ガスケット
などのシール材やソレノイドバルブ、ニードルバルブそ
の他各種工業用バルブやダイヤフラムや、複写機ブレー
ドや密着ロールやあるいはその他異種材料との複合部品
の材料、特に耐化学薬品性や耐溶剤性が要求される燃料
ホース、バルブ、O‐リングなどの材料として好適に用
いられる含フッ素エラストマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来含フッ素エラストマーは、耐熱性、
耐溶剤性、耐薬品性などが優れていることから特に過酷
な条件下で使用されるO‐リング、オイルシール、パッ
キン、ガスケットなどのシール材やダイヤフラムなどに
広く使用されている。
【0003】この含フッ素エラストマーについては、種
々の加硫方法、例えばポリアミン加硫、ポリオール加
硫、パーオキシド加硫などが知られており、用途に応じ
て最適な加硫法が選定されている。しかしながら最近、
押出加工性、型流れ性などの成型加工性を要求される用
途、他の材料と組み合わせて複合材として使用される用
途、メタノール存在下などの厳しい条件下で使用される
用途などにおいて、従来のポリオール加硫、ポリアミン
加硫、パーオキシド加硫法によって加硫する従来技術で
は要求性能を満たすことができなくなっている。
【0004】前記加硫法の中で、ポリアミン加硫法は一
般に加硫物の強度が低く、圧縮永久歪が悪くなる傾向が
あり、またポリオール加硫法は現在最も多用されている
加硫法であるが、得られる加硫物は耐溶剤性、耐化学薬
品性、耐アルカリ性、耐スチーム性が劣り、しかも、こ
れら2つの方法では、分子量の低いポリマーは加硫しに
くいという欠点がある。これに対し、パーオキシド加硫
法は、このような欠点が解消され、比較的良好な物性を
有する加硫物を与えることが知られているが、金属接着
性に劣り、オイルシールやバルブなど、金属と組み合わ
せて使用する用途には利用しにくい上、加硫時に空気に
触れると加硫の進行速度が著しく低下し、そのため成形
時のバリがとれにくく、金型が汚染されやすいなどの欠
点を有している。また、分子量の高いポリマーは加硫し
にくく、強度や圧縮永久歪が劣る。このため、それぞれ
の加硫法における難点を同時に解決する方法がこれまで
いくつか試みられており、例えばビニリデンフルオリド
/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン
三元共重合体とテトラフルオロエチレン/プロピレン二
元共重合体の2種類のポリマーをブレンドし、ポリオー
ル又はポリアミン加硫剤とパーオキシド加硫剤によって
共加硫する方法が提案されている(特開昭60−729
50号公報、同62−30142号公報、同62−30
143号公報)。
【0005】しかしながら、これらの方法においては、
その加硫反応が脱ヨウ素ラジカル反応や脱臭素ラジカル
反応を伴わないので、加硫反応が進行しにくいという欠
点がある。また、含臭素のビニリデンフルオリド/ヘキ
サフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン三元共
重合体とテトラフルオロエチレン/プロピレン二元共重
合体とのブレンドを用い、ポリオール加硫配合剤とパー
オキシド加硫配合剤とを組み合わせて使用する方法も提
案されている(特開昭62−79251号公報)。
【0006】しかしながら、この方法においては、加硫
点は臭素であり、この臭素は脱離しにくいため、加硫速
度が遅く、加硫物の物性も必ずしも満足しうるものでは
ない。また、フッ素ゴムとNBRの接着性を改善するた
めに、フッ素ゴムにポリオール加硫配合剤とパーオキシ
ド加硫配合剤とを組み合わせて配合した、フッ素ゴムと
NBRの積層体が提案されている(特開昭61−244
545号公報)。しかしこの積層体は、フッ素ゴムは特
定されておらず、しかも、加工性、ロール粘着性などに
ついては改善されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のポリ
アミン加硫、ポリオール加硫及びパーオキシド加硫が有
する前記従来技術の欠点を克服し、強度などの機械物性
や圧縮永久歪の改善、耐化学薬品性や耐溶剤性、特に耐
メタノール抽出性の大幅な向上が達成され、かつ良好な
金属接着性を有する加硫物を与えることができる上、成
形時のバリがとれやすく、金型が汚染されにくく、さら
に低分子量成分も高分子量成分も、同時に充分加硫する
ことができて、加工性、特に押出加工性が優れた含フッ
素エラストマーを提供することを目的としてなされたも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な優れた特性を有する含フッ素エラストマーを開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、特定の分子量分布をもち、結
合ヨウ素を有する含フッ素エラストマーにより、その目
的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、(イ)ビニリデンフ
ルオリド単位と(ロ)ヘキサフルオロプロピレン単位及
び場合により(ハ)35重量%以下のテトラフルオロエ
チレン単位から成り、かつ(イ)単位と(ロ)単位との
重量比が40:60ないし80:20であり、結合ヨウ
素を含有し、かつ (A)分子量分布が多ピーク型であること (B)極限粘度数が100〜170ml/gであること (C)分子量5万以下の低分子量重合体量比(M5
(重量%)と極限粘度数[η]の比M5/[η]が0.2
5〜0.60であること (D)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
の比、Mw/Mnが10〜25であり (E)分子量1万以下の低分子量重合体量比(M1)が
15重量%未満であること (F)高分子量側の山のMw/Mnが1.2〜3.0であ
ること を特徴とする含有フッ素エラストマーを提供するもので
ある。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
含フッ素エラストマーは、ビニリデンフルオリド(以下
VdFと略記する)単位、ヘキサフルオロプロピレン
(以下HFPと略記する)単位及び場合によりテトラフ
ルオロエチレン(以下TFEと略記する)単位とから成
る含フッ素エラストマーであって、これらの含フッ素エ
ラストマーにおけるVdF単位とHFP単位との割合
は、重量比で40:60ないし80:20の範囲にある
ことが必要である。VdF単位がこれよりも少ないと、
重合速度が極めて遅く、かつ高分子量のものが得られに
くいし、これよりも多いと得られる含フッ素エラストマ
ーは樹脂状となって、弾性が低下する傾向がある。
【0011】また、TFEを含む三元系含フッ素エラス
トマーにおいては、TFE単位の含有量は35重量%以
下、好ましくは5〜25重量%の範囲にあることが必要
であり、この含有量が35重量%を超えると、得られる
含フッ素エラストマーは弾性が低下する傾向を生じる。
また、VdF単位とHFP単位との好ましい割合は、T
FE単位を含まない二元系含フッ素エラストマーにおい
ては重量比55:45ないし75:25の範囲で選ば
れ、TFE単位を含む三元系含フッ素エラストマーにお
いては、45:55ないし70:30の範囲で選ばれ
る。二元系含フッ素エラストマーは低フッ素含量(65
重量%以下)の必要な用途に使用され、三元系含フッ素
エラストマーは高フッ素含量(67重量%以上)が要求
される用途、例えば耐油性、耐薬品性の必要な自動車部
品、化学装置部品などに使用される。
【0012】この含フッ素エラストマーは、分子量分布
が2つ以上のピークから形成される多ピーク型であるこ
とが必要である。多ピーク型にすることにより高分子量
成分で主として所望の物性を付与し、低分子量成分で加
工性を付与することが可能となる。1ピーク型、すなわ
ち1山の分子量分布を持つエラストマーでは、このよう
に物性と加工性の両者を同時に満足させることは非常に
困難である。
【0013】さらに含フッ素エラストマーとしては、特
定の分子量分布をもつものが好適に用いられる。すなわ
ち、本発明においては、ある特定の分子量分布、特定の
分子量成分の量比を有するエラストマーは優れた押出加
工性、ロール加工性(ロールへの非粘着性)を示し、さ
らに優れた加硫物物性、耐溶剤抽出性などを示す。
【0014】したがって、本発明の含フッ素エラストマ
ーは、分子量分布が多ピーク型であることが必要とされ
る上に、さらに極限粘度数が100〜170ml/gで
あること、分子量5万以下の低分子量重合体量比
(M5)(重量%)と極限粘度数[η]の比M5/[η]
が0.25〜0.60であること、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比、Mw/Mnが10〜
25であること、分子量1万以下の低分子量重合体量比
(M1)が15重量%未満であること、及び高分子量側
の山のMw/Mnが1.2〜3.0であることが必要とさ
れる。
【0015】すなわち、本発明の含フッ素エラストマー
は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と
の比Mw/Mnが10〜25の範囲にあることが必要
で、このMw/Mnが10未満では分子量分布の広がり
が小さく押出速度や押出肌などの押出成形性が劣るし、
25を超えると超高分子量重合体と極低分子量重合体が
増加するので、押出成形時のダイスウエルが悪くなる傾
向となる。好ましいMw/Mnは14〜20の範囲であ
る。
【0016】次に、分子量の指標となる極限粘度数
[η]が100〜170ml/g、好ましくは100〜
140ml/gの範囲にあることが必要である。この極
限粘度数が100ml/g未満ではロール混練時の粘着
性が大きくなるおそれがあるし、170ml/gを超え
ると分子量が大きすぎて、流動性が低下し、良好な押出
成形ができにくくなる。
【0017】さらに、分子量5万以下の低分子量重合体
量比M5(重量%)と極限粘度数[η](ml/g)と
の比M5/[η]が0.25〜0.60、好ましくは0.3
0〜0.50の範囲にあることが必要である。このM5
び[η]は、たがいに影響しあって押出成形性を左右し
ており、M5が大きくなると押出速度や押出肌が改善さ
れる傾向があり、一方[η]が大きくなると押出速度及
び押出肌ともに劣化する傾向がある。したがって、良好
な押出成形性を有するためには、M5/[η]の値は前
記範囲にあることが必要である。このM5/[η]が0.
25未満では押出しが困難となり、押出速度や押出肌が
著しく劣化するし、0.60を超えるとグリーン強度が
低下し、押出成形時に変化しやすい上、加硫物の機械的
強度が低下する。
【0018】また、分子量1万以下の低分子量重合体量
1は15重量%未満、好ましくは12重量%以下であ
ることが必要である。このM1は加硫成形物をメタノー
ルなどの溶剤へ浸せきした際の溶剤への抽出量との間に
は相関関係があり、M1が大きいほど溶剤への抽出量が
大きい。したがって、このM1が15重量%未満であれ
ば、抽出量を実用上問題のないレベルに保持することが
できる。
【0019】一方、ピークが5万以上の分子量である高
分子量ピークに属する山の重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比Mw/Mnは1.2〜3.0、好ま
しくは1.2〜2.5の範囲にあることが必要である。こ
のMw/Mnが3.0を超えると超高分子量重合体の量
が増加し、押出加工性が劣化する。したがって、良好な
押出加工性をもたせるためには、低分子量成分を増やす
必要があるが、この低分子量成分を増やすと、加硫成形
物の溶剤浸せき時の溶剤への抽出物が多くなり、耐溶剤
性が劣化する。そのため、押出加工性と耐溶剤性の両方
を満足させるには、高分子量ピークの重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは3.
0以下であることが必要である。一方、このMw/Mn
比が1.2未満のポリマーは、現時点の重合技術では製
造することが困難である。
【0020】本発明の含フッ素エラストマーは、分子鎖
中にヨウ素が結合していることが必要である。このヨウ
素はパーオキシド加硫時に容易に脱離してポリマー鎖中
にラジカルを形成させ、このラジカルが架橋点となる。
このようにヨウ素が容易に脱離するので該含フッ素エラ
ストマーは結合臭素を有するポリマーに比べて、加硫時
間が短くかつ加硫度が高いことから、加硫物の物性も良
好となる。
【0021】ポリマー鎖中へヨウ素を導入する方法とし
ては、含ヨウ素ビニル化合物を共重合させる方法が知ら
れているが、連鎖移動剤としてヨウ素化合物を用いる方
法(特開昭53−125491号公報、同60−221
409号公報)が効果的で有利である。この方法によれ
ば容易に分子鎖末端にヨウ素を導入することができる。
この際に用いる連鎖移動剤としては、例えばモノヨード
メタン、モノヨードエタン、1‐ヨード‐n‐プロパ
ン、ヨウ化イソプロピル、ジヨードメタン、1,2‐ジ
ヨードエタン、1,3‐ジヨード‐n‐プロパン及びこ
れらの化合物の水素原子がすべてフッ素原子で置換され
たそれぞれのパーフルオロヨウ化物などが用いられる。
ポリマー中のヨウ素含有量は、VdF単位、HFP単
位、TFE単位及びヨウ素の合計量に対して通常0.0
1〜5重量%、好ましくは0.1〜2.5重量%の範囲で
選ばれる。この量が0.01重量%未満では架橋点間が
長すぎて、架橋が不十分となり、満足しうる物性をもつ
加硫物が得られにくいし、5重量%を超えると架橋点間
が短くなり、十分に満足しうる弾性体物性が得られにく
くなる。
【0022】本発明における多ピーク型の含フッ素エラ
ストマーは、例えばそれぞれ別個に製造された高分子量
重合体と低分子量重合体をブレンドすることによっても
製造することができるが、懸濁重合法により重合中に連
鎖移動剤を追添する方法が比較的シャープなピークを持
った多ピーク型の分子量分布のポリマーが得られるので
望ましい。この場合最初に高分子量側にピークをもつ高
分子量重合体を生成させたのち、連鎖移動剤及び必要に
応じ重合触媒を添加することにより低分子量側にピーク
をもつ低分子量重合体を生成させる。連鎖移動剤として
は前記のヨウ素化合物を用いることが望ましい。この懸
濁重合法の好適な一例について説明すると、まず、所定
の混合モノマー(仕込モノマー)を溶存した不活性有機
溶媒を水媒体中に分散させ、さらに懸濁安定剤、油溶性
触媒を添加し、さらに必要に応じ、前記連鎖移動剤を添
加し、機械的にかきまぜながら温度を好ましくは50〜
60℃に保ち、圧力が好ましくは5〜17kg/cm2・G
の範囲で一定となるように新たな前記混合モノマー(追
添モノマー)を添加して重合を進行させる。生成する含
フッ素エラストマー中のモノマー単位の組成は仕込みモ
ノマー組成と追添モノマー組成との関係によって決定さ
れる。なお、仕込みモノマー組成及び追添モノマー組成
はガスクロマトグラフにより、含フッ素エラストマー中
のモノマー単位の組成は、該エラストマーをアセトン溶
解後、19F‐NMRによって測定する。また、重合の途
中で、前記連鎖移動剤を添加することにより、分子量分
布の調整やヨウ素の導入量の調整を行う。
【0023】この懸濁重合法において用いられる不活性
有機溶媒としては、ラジカル連鎖移動を生じやすい炭素
‐水素結合をもたない有機溶媒が用いられるが、1,1,
2‐トリクロロ‐1,2,2‐トリフルオロエタンが性能
的にも経済的にも好ましい。懸濁安定剤としてはメチル
セルロースが好ましい。油溶性触媒としては、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネートなどのジアルキルパー
オキシジカーボネート類が高温の分解温度を有している
ので好ましい。
【0024】本発明の含フッ素エラストマーを加硫する
には、ポリオール加硫、ポリアミン加硫、パーオキシド
加硫が用いられ、特にポリオール加硫やポリアミン加硫
にパーオキシド加硫を併用すると、強度などの機械的物
性や圧縮歪の改善、耐化学薬品性や耐溶剤性、殊に耐メ
タノール抽出性の大幅な向上が達成される上に、金属接
着性が増大し、金型成形の際に、バリが取りやすく、金
型が汚染されにくく、さらに低分子量成分と高分子量成
分が同時に完全に加硫されるという利点がある。
【0025】ポリオール加硫の場合は、架橋剤としての
ポリヒドロキシ芳香族化合物と加硫促進剤としてのアン
モニウム塩、ホスホニウム塩及びイミニウム塩の中から
選ばれた少なくとも1種と受酸剤としての二価の金属酸
化物及び二価の金属水酸化物の中から選ばれた少なくと
も1種とから成る配合剤を用いる。
【0026】前記ポリヒドロキシ芳香族化合物として
は、例えばヒドロキノン、2,2‐ビス(4‐ヒドロキ
シフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2‐
ビス(4‐ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン
(ビスフェノールAF)、4,4′‐ジヒドロキシジフ
ェニルメタン、2,2‐ビス(4‐ヒドロキシフェニ
ル)ブタンなどが、含フッ素エラストマー100重量部
当り通常0.1〜10重量部、好ましくは0.6〜5重量
部の割合で用いられる。これらのポリヒドロキシ芳香族
化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0027】また、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、
イミニウム塩としては、例えばテトラメチルアンモニウ
ムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テト
ラプロピルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモ
ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、
ビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムクロ
リド、テトラブチルホスホニウムクロリド、ベンジルト
リフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリオクチ
ルホスホニウムクロリドなどが適当であり、含フッ素エ
ラストマー100重量部当り、通常0.05〜2重量
部、好ましくは0.1〜1重量部の割合で用いられる。
これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0028】さらに、二価の金属酸化物や金属水酸化物
としては、例えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛
などの酸化物や水酸化物が用いられ、その使用量は、含
フッ素エラストマー100重量部当り、通常1〜30重
量部、好ましくは2〜20重量部の範囲で選ばれる。こ
れらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。また、必要に応じ、加硫促進剤の効果を
上げるために、種々の加硫促進活性剤を添加することが
できる。この加硫促進活性剤の代表的なものとしては、
ジメチルスルホンやジクロロジフェニルスルホンなどの
スルホン化合物を挙げることができる。
【0029】ポリアミン加硫の場合は、架橋剤としての
ポリアミン化合物と受酸剤としての二価の金属酸化物と
から成る配合剤が用いられる。このポリアミン化合物と
しては、例えばヘキサメチレンジアミンカルバメイト、
N,N′‐ジシンナミリデン‐1,6‐ヘキサメチレンジ
アミン、4,4′‐ビス(アミノシクロヘキシル)メタ
ンカルバメートなどが含フッ素エラストマー100重量
部当り、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5
重量部の割合で用いられる。これらのポリアミン化合物
は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0030】また、二価の金属酸化物としては、例えば
マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛などの酸化物が挙
げられ、その使用量は含フッ素エラストマー100重量
部当り、通常1〜30重量部、好ましくは5〜20重量
部の範囲で選ばれる。これらは単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】ポリオール加硫とポリアミン加硫の両方を
併用する場合は、含フッ素エラストマー100重量部に
対して、ポリヒドロキシ芳香族化合物0.1〜5重量
部、アンモニウム塩、ホスホニウム塩及びイミニウム塩
の中から選ばれた塩0.05〜2重量部、ポリアミン化
合物0.1〜5重量部及び二価の金属酸化物及び二価の
金属水酸化物の中から選ばれた化合物1〜40重量部を
配合するのが好ましい。
【0032】パーオキシド加硫の場合は、有機過酸化物
として、熱によって容易にパーオキシラジカルを発生す
るもの、例えば2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン‐3、2,5‐ジメチル‐2,5
‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサンなどのジアルキ
ルパーオキシドを用いて行われる。この有機過酸化物は
単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても
よい。
【0033】これらの有機過酸化物は加硫時に熱により
ラジカルを発生し、このラジカルがポリマー中のヨウ素
に作用して、ポリマー中にラジカルを発生させ、そして
ポリマー中の2個のラジカルがたがいに結合することに
より、架橋形成されるものと思われる。
【0034】有機過酸化物の添加量は、活性酸素量や分
解温度などにより左右されるが、通常含フッ素エラスト
マー100重量部当り、0.05〜10重量部、好まし
くは0.05〜5重量部の範囲で選ばれる。この量が0.
05重量部未満ではラジカルの発生量が少なすぎて架橋
が十分に進行しないし、10重量部を超えるとその量の
割合には効果の向上が認められず、むしろ経済的に不利
となる上、過酸化物の分解ガスによる発泡が起こり、機
械物性が低下する傾向がみられる。
【0035】また、架橋反応をさらに効果的に進行させ
るために、多官能性不飽和化合物が用いられるが、この
多官能性不飽和化合物としては、例えばトリアリルシア
ヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(ジア
リルアミン)‐s‐トリアジンなどが有用であり、特に
トリアリルイソシアヌレートが好ましい。これらの多官
能性不飽和化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。その配合量は、エラストマ
ー100重量部当り、通常0.01〜10重量部、好ま
しくは0.1〜5重量部の範囲で選ばれる。
【0036】さらに、溶剤に浸せきした時のクラックの
発生いわゆるソルベントクラックを防止するためには、
含フッ素エラストマー100重量部に対して、有機過酸
化物が0.05〜0.6重量部、好ましくは0.05〜0.
4重量部、また、多官能性不飽和化合物が0.01〜1.
5重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部配合するの
が望ましい。さらにこの場合のポリヒドロキシ芳香族化
合物の配合量は0.5〜3重量部、好ましくは1.0〜
2.5重量部、アンモニウム塩、ホスホニウム塩及びイ
ミニウム塩から選ばれる塩の配合量は0.1〜1.0重量
部、好ましくは0.2〜0.75重量部である。
【0037】本発明の含フッ素エラストマーは、必要に
応じ、各種添加剤、例えばカーボンブラック、シリカ、
クレー、タルクなどの補強剤、ワックス類などの加工助
剤などを添加した組成物として各種用途に供することが
できる。この含フッ素エラストマーの組成物は、前記添
加成分を、ロールやバンバリミキサーなどで混合、混練
することにより調製することができる。
【0038】このようにして得られた組成物は、十分に
混練したのち、帯状に長く切り出して、押出成形機にか
けることによりチューブや異型の棒状物を得ることがで
きる。また、射出成形、プレス成形、カレンダー成形な
どにより成形加工することも可能である。次いで、必要
に応じ二次加硫を行うことにより、所望の加硫物が得ら
れる。
【0039】
【発明の効果】本発明の含フッ素エラストマーは結合ヨ
ウ素を有しており、しかもこのヨウ素は重合機構から考
えてほとんど分子末端に結合しているため、加硫時にそ
の末端ヨウ素が有機過酸化物によって脱離し、ポリマー
は多官能性不飽和化合物を介して末端で連結するととも
に、ポリオール加硫剤やポリアミン加硫剤によってポリ
マー鎖間が架橋されるので、低分子量成分から高分子量
成分に至るまで充分に加硫され高強度でかつ強度と伸び
のバランスに優れた物性を有する。さらに、架橋密度が
上がるために圧縮永久歪が改善される。また、ポリオー
ル加硫やポリアミン加硫では加硫できない極低分子量の
ポリマーも加硫できるので、加硫物は耐溶剤性、特に耐
メタノール抽出性が大幅に向上する。
【0040】従来のポリオール加硫やポリアミン加硫で
は、架橋点が炭素と酸素や炭素と窒素で結合しているた
め、耐化学薬品性に劣るが、本発明においては、パーオ
キシド加硫による炭素‐炭素結合で形成された網目鎖で
補強されているので、耐化学薬品性も改善される。ま
た、従来のパーオキシド加硫では、空気に触れると加硫
反応が進行しにくくなるため、空気に触れたバリの部分
が加硫不十分でとれにくくなり、金型に付着して汚染す
る。これに対し、本発明では空気に触れた部分もポリオ
ール加硫剤やポリアミン加硫剤で十分に加硫するため、
バリはとれやすく、金型を汚染することもない。
【0041】本発明は、ある特定された分子量分布をも
つ含フッ素エラストマーであるため、加工性特に押出加
工性に非常に優れ、加硫物性に優れ、しかもロール粘着
がなく、作業効率が非常に良く、生産性に優れた性能を
もつ。すなわち低分子量成分と高分子量成分の2つ以上
のピークからなり、さらに少なくとも低分子量成分にヨ
ウ素を含むエラストマーを用いることにより、高分子量
成分で優れた加硫物性を保持しつつ、低分子量成分で優
れた加工性をもたせることができる。しかも低分子量成
分は分子中のヨウ素により加硫時には結合するため加硫
物性を低下させることもない。また、加硫物は溶剤や燃
料油に浸せきした時に低分子量成分が抽出されにくく、
耐溶剤抽出性が優れたものとなる。
【0042】したがって、本発明の含フッ素エラストマ
ーは、燃料ホースや自動車のエンジン回りの部品などの
耐熱性、耐溶剤性、耐燃料油性が要求され、かつ押出成
形等で連続的に加工され、あるいは複雑な形状をしてい
るので加工しにくい部品、部材用の材料として好適に用
いられる。また、射出成形、カレンダー成形、圧縮成形
などの成形材料として好適に用いられる。
【0043】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるも
のではない。なお、含フッ素エラストマーの各物性や加
硫物の物性、加工性は、次に示す方法により求めた。
【0044】(1)極限粘度:メチルエチルケトンを溶
媒とする0.1g/100mlの濃度溶液を毛細管粘度計
を用いて35℃で測定する。
【0045】(2)分子量分布:液体クロマトグラフと
してLC‐3A型〔島津製作所(株)製〕を、カラムとし
てKF‐80M(2本)+KF‐800P(プレカラ
ム)〔昭和電工(株)製〕を、検出器としてERC‐75
10S[エルマ光学(株)製]を、インテグレーターと
して7000A(システムインスツルメンツ社製)を、
展開溶媒としてテトラヒドロフランをそれぞれ用い、濃
度0.1重量%、温度35℃の条件下で測定した。また
分子量検量線用標準ポリマーとしては、単分散ポリスチ
レン各種〔東洋曹達(株)製〕〔Mw/Mn=1.2
(max)〕を用いた。高分子量成分のMw/Mnは、
GPCのクロマトグラムをピーク分離して、高分子量成
分の分子量分布を取出し、Mw/Mnを計算した。ピー
ク分離は各ピークがガウス分布を示すとし、非線形最小
二乗法によって計算で求めた。
【0046】(3)ポリマー中のヨウ素含量:ポリマー
をアセトンに溶解し、蛍光X線法により測定した。
【0047】(4)加硫物の機械物性:所定の配合割合
の含フッ素エラストマー組成物をロールにより混練して
調製したのち、金型に入れプレス加硫し、次いで金型よ
り取り出し、引き続きオーブン加硫して、厚さ2mmの加
硫シートを作成した。このシートから3号ダンベル型試
験片を打ち抜き、JIS‐K6301に準じて引張試験
機〔東洋精機(株)製〕を用い、引張速度50cm/分で
機械物性を測定した。
【0048】(5)耐メタノール抽出性:厚さ2mmの
シートを約5mm×5mm角に切断し、この細片をメタ
ノール中に、65℃で48時間又は50℃で288時間
浸せき後、抽出物を蒸発乾固して抽出量を測定し、耐メ
タノール抽出性を求めた。
【0049】(6)ロール粘着性:6インチ練りロール
機を用いて、生ゴム又は加硫剤内添ゴムをロールに巻き
付かせて、そのはがれやすさで評価した。
【0050】(7)硬度:JIS‐K6301に準じ
て、スプリング式硬さ試験機A形で測定した。
【0051】(8)押出試験:ブラベンダー社製エクス
トルーダー10DW型(D=19.1mm、L/D=1
0)を用い、チューブダイ(外径9mm、内径8mm)のダ
イスを用い、スクリュー温度60℃、ヘッド温度100
℃、スクリュー回転数50rpmの条件下で行った。
【0052】押出肌は、目視で表面肌のきめの細かさを
みて5段階(優れている順に5から1まで)で示した。
押出速度は、単位時間当りの吐出長さより、ダイスウエ
ルは、チューブ外径及び厚みより算出した。
【0053】
【数1】
【0054】
【数2】
【0055】電磁誘導式かきまぜ機を備えた内容積約5
0lのオートクレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧
‐窒素充てんを3回繰り返して、窒素置換したのち、減
圧状態で脱酸素した純水23.63l、1,1,2‐トリ
クロロ‐1,2,2‐トリフルオロエタン(以下フロン1
13という)2.96l及び懸濁安定剤としてのメチル
セルロース(粘度50cp)23.6gを仕込み、48
0rpmでかきまぜながら、温度50℃に保った。次い
でVdF14.5重量%、HFP79.1重量%及びTF
E6.4重量%から成る混合モノマーを仕込ガスとし
て、15kg/cm2・Gとなるまで仕込んだ。次に触媒と
して、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート20.
1重量%を含有したフロン113溶液56.95gを仕
込み重合を開始させた。重合により圧力が14.5kg/c
m2・Gまで低下したらVdF43.5重量%、HFP2
9.5重量%、TFE27.0重量%から成る混合モノマ
ーを追添ガスとして追添し、再び圧力を15kg/cm2
Gに戻した。このような操作を繰り返し重合反応を行っ
た。
【0056】重合開始後、6.25時間経過した時点
で、ジヨードメタン235gを添加し、さらにジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート20.1重量%を含有
したフロン113溶液56.95gを添加して、同様に
圧力14.5〜15.0kg/cm2・Gで重合反応をさらに
12.25時間続け、全体で18.5時間重合反応を行っ
た。重合反応終了後、残存する混合モノマーを掃気し、
得られた懸濁液を遠心分離機で脱水し、十分水洗したの
ち、100℃で真空乾燥してエラストマー約26.87k
gを得た。得られた含フッ素エラストマーを19F‐NM
Rにより分析したところ、VdF単位43.5重量%、
HFP単位30.3重量%、TFE単位26.2重量%で
あり、結合ヨウ素を有していた。
【0057】このエラストマーの[η]は124ml/
g、分子量分布のチャートの形状は図1に示すように2
山型であり、Mnは2.9×104、Mw/Mnは17.
2、M5は49.9重量%、M5/[η]は0.40、高分
子量成分のMw/Mnは2.1、M200は6.8重量%、
1は7.8重量%であった。このものの物性を表2に示
す。
【0058】実施例2〜6,比較例1 表1に示す重合条件を用い、実施例1と同様に操作して
エラストマーを製造した。このようにして得たエラスト
マーの物性を表2に示す。なお、表1及び表2には参考
のために実施例1の重合条件、物性も併記した。また、
比較のために、表2には市販品例として、ダイキン工業
(株)製、ダイエルG−555(商標名)の物性も示し
た。
【0059】
【表1】
【0060】注1)開始剤量はジイソプロポキシパーオ
キシジカーボネート20.1重量%を含有するフロン1
13溶液の重量である。 注2)開始剤の初添は重合開始時に、追添はジヨードメ
タン添加直後に行った。
【0061】
【表2】
【0062】参考例1〜3 実施例5,6、比較例1で得られた含フッ素エラストマ
ーを用いて、次に示す組成物を調製し、押出速度、押出
肌を測定した。また、これで加硫シートを作成し、引張
試験、メタノール抽出試験を行った。さらに生ゴムの状
態で粘着性を評価した。その結果を表3に示す。
【0063】 成 分 配合量(重量部) 含フッ素エラストマー 100 SRFカーボン [旭カーボン(株)製品「シーストS」] 12 Ca(OH) [近江化学工業(株)製品「カルビット」] 6 MgO(I) [協和化学工業(株)製品「キョーワマグ#150」] 3 ビスフェノールAF 2 ビス(ベンジルジフェニルホスフィン) イミニウムクロリド 0.5 2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ (t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン [日本油脂(株)製品「パーヘキサ25B‐40」, 純分40%] 0.5 トリアリルイソシアヌレート 0.5
【0064】参考例4 市販品の含フッ素エラストマーを用いて次に示す組成物
を調製し、参考例1〜3と同じ条件下で加硫した。得ら
れた加硫シートの物性を表3に示す。
【0065】 成 分 配合量(重量部) 含フッ素エラストマー 100 SRFカーボン [旭カーボン(株)製品「シーストS」] 15 Ca(OH) [近代化学工業(株)製品「カルビット」] 6 MgO(I) [協和化学工業(株)製品「キョーワマグ#150」] 3
【0066】
【表3】
【0067】以上の結果から明らかなように、本発明の
含フッ素エラストマーは、市販品に比べロール粘着性が
なく、またメタノール抽出量が低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の含フッ素エラストマーの分子量分布
の1例を示すグラフ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)ビニリデンフルオライド単位、
    (ロ)ヘキサフルオロプロピレン単位及び場合により
    (ハ)35重量%以下のテトラフルオロエチレン単位か
    ら成り、かつ(イ)単位と(ロ)単位の重量比が40:
    60ないし80:20であり結合ヨウ素を含有し、かつ (A)分子量分布が多ピーク型であること (B)極限粘度数が100〜170ml/gであること (C)分子量5万以下の低分子量重合体量比(M5
    (重量%)と極限粘度数[η]の比M5/[η]が0.2
    5〜0.60であること (D)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の
    比、Mw/Mnが10〜25であり (E)分子量1万以下の低分子量重合体量比(M1
    (重量%)が15%未満であること及び (F)高分子量側の山のMw/Mnが1.2〜3.0であ
    ること を特徴とする含フッ素エラストマー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996032428A1 (fr) * 1993-10-15 1996-10-17 E.I. Du Pont De Nemours And Company Fuoroelastomere
WO1996034901A1 (fr) * 1995-05-02 1996-11-07 E.I. Du Pont De Nemours And Company Elastomere fluore
JP2007056215A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Daikin Ind Ltd パーオキサイド架橋可能なフッ素ゴム
JP2013014785A (ja) * 2012-10-22 2013-01-24 Daikin Industries Ltd パーオキサイド架橋可能なフッ素ゴム

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