JP2006023351A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、現像性および転写性に優れ、複写画像あるいはプリンター画像を多数出力しても高解像度の画像を維持し得る耐久性に優れたトナーを提供することを課題とする。
【解決手段】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子と、該トナー粒子表面に存在する無機微粉末とを有するトナーにおいて、該無機微粉末のうちの一つが1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルで表面処理されているハイドロタルサイト粒子からなり、トナー粒子の平均粒径は4〜9μmであり、トナー粒子の体積基準粒径の変動係数および個数基準粒径の変動係数はともに40以下であり、円相当径が0.6〜2μmにあるトナー粒子の含有量は5〜35個数%であり、トナー粒子の平均円形度は0.95〜0.99であるトナーを提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、静電潜像担持体上にトナー像を形成して転写材に転写させて画像を形成する複写機・プリンター・ファックス等に用いられる静電潜像現像用トナーに関する。
近年、電子写真法を用いた複写機やプリンターの普及に伴って、さらなるスピードアップ、小型化、フルカラー化、高画質が求められている。また、ユーザーの広がりにより、複写機やプリンターの低価格化やフリーメンテナンス性が求められている。またそのため、機械本体に対し、部品点数の減少化や機械構成の単純化が求められている。そしてその結果、トナーやドラムといった現像機内の消費部材に対する技術的要求も年々高まっている。これらの要求に対処できる現像方法として、非磁性一成分現像剤を用いた接触現像方法が知られている。
非磁性一成分現像剤のトナーは、磁性トナーと比較して低温定着性に優れている。また、不透明である磁性体を含んでいないためフルカラー画像を得るのに好ましく、OHPなどの光透過性のある媒体にも対応可能な現像剤である。このように、機械の小型化、フリーメンテナンス化、画像の高精細化、フルカラー化といった多様な要求を達成するためには、非磁性一成分接触現像方法は非常に好ましい現像方法である。
しかしながら、一成分接触現像方式ではトナー規制部材とトナー担持体の摺擦によって、トナーが劣化してシリカ等の剥離が起こり、トナーの帯電性が落ちることになったり、トナー規制部材に融着して帯電不良や画像欠陥を引き起こしたりする。一成分接触現像方式でより高品位な画像を長期に渡って出力するにはこれらの問題点を解決する必要がある。
負帯電トナーの場合、ハイドロタルサイト類はトナーに対して逆極性を保持する。帯電が減衰した時に該ハイドロタルサイト粒子がトナー表面に存在すると、マイクロキャリア的に帯電を上昇させる。逆に、トナーがチャージアップした場合、ハイドロタルサイト粒子は正電荷によりトナー帯電を中和し安定化させる。正帯電性トナーにおいてもハイドロタルサイト粒子はチャージを補う効果があるものの、ハイドロタルサイト粒子は負帯電性トナーと組み合わせた場合の方がより顕著な効果が得られる。
このように、ハイドロタルサイト類は摺擦劣化によるトナーの帯電性低下を防止するため、結着樹脂と着色剤を含むトナー粒子にハイドロタルサイト化合物の微粒子を外添させると、帯電安定性に優れ、画像濃度・潜像再現性を良好に保持した高品位な画像を形成することができる。しかしながら、ハイドロタルサイト類には吸湿性が高いという問題があり、高温高湿下のように環境によってはトナーの帯電性に影響を与えることになる。そこで、ハイドロタルサイト類を表面処理することにより吸湿性を防止し、キャリアとの摩擦帯電性を向上させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、このような表面処理剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸などの高級脂肪酸類、
ステアリン酸ソーダ、オレイン酸ソーダ、ラウリルベンゼンスルホン酸ソーダなどのアニオン性界面活性剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネートなどのチタネート系カップリング剤、オルガノアルコキシラン、オルガノクロルシラン、オルガノジシラザン、オルガノシランなどのシランカップリング剤、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどのシリコーンオイルを使用することが挙げられる(例えば、
特許文献2参照)。
しかしながら、ハイドロタルサイト粒子の表面処理を行うだけでは、トナー規制部材などへのトナー粒子の機内部材汚染を抑制することは困難である。ハイドロタルサイト粒子の滑剤としての効果が充分発揮されたトナーを調製するためには、未だ改良の余地があった。
特開2002−123036号公報 特開平10−90941号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、より高い転写性と環境安定性を有し、高温高湿下および低温低湿下の環境で高精細な画像を得ることができ、さらに部材汚染を抑制することもできるトナーを提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の粒径を有し、平均円形度が大きく、粒度分布が狭いトナー粒子に、特定の表面処理が施されたハイドロタルサイト粒子を外添することにより、劣化防止効果や部材汚染抑制効果に優れたトナーが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子と、該トナー粒子表面に存在する無機微粉末とを含むトナーにおいて、該無機微粉末のうちの少なくとも一部が1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルで表面処理されているハイドロタルサイト粒子からなり、トナー粒子の平均粒径は4〜9μmであり、トナー粒子の体積基準粒径の変動係数および個数基準粒径の変動係数はともに40以下であり、円相当径が0.6〜2μmにあるトナー粒子の含有量は5〜35個数%であり、トナー粒子の平均円形度は0.95〜0.99であることを特徴とするトナー。
(2)前記ハイドロタルサイト粒子が、ステアリン酸でも表面処理されていることを特徴とする(1)に記載のトナー。
(3)前記ハイドロタルサイト粒子が、1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルとメチルハイドロジェンシリコーンオイルとの混合物で表面処理されていることを特徴とする(1)又は(2)に記載のトナー。
(4)前記ハイドロタルサイト粒子の疎水化度が、30〜95%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のトナー。
(5)前記ハイドロタルサイト粒子の添加量が、トナー粒子に対して、0.03〜3質量%であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のトナー。
(6)前記ハイドロタルサイト粒子のBET比表面積が、2〜15m/gであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー。
(7)前記ハイドロタルサイト粒子の平均1次粒径が、0.1〜1μmであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のトナー。
(8)前記ハイドロタルサイト粒子の乾燥減量が、0.1〜5%であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー。
(9)前記トナー粒子に対して、前記ハイドロタルサイト粒子を含む無機微粉末が、総量で0.5〜5質量%含有されていることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のトナー。
本発明により、現像性および転写性に優れ、複写画像あるいはプリンター画像を多数出力しても高解像度の画像を維持し得る耐久性に優れたトナーを提供することができる。
より詳しくは、本発明により、ハイドロタルサイト粒子の表面処理を行うことで吸湿性を抑え、高温高湿下における帯電性を安定化させ、低温低湿下でもマイクロキャリアとしてトナーを安定化させるためトナーのチャージアップを抑えることができる。このことで、トナーの転写性も高まり、高繊細な印字画像を得ることができる。また、オイルで表面処理されたハイドロタルサイト粒子を適度な粒度分布を保持するトナー粒子上に付着させることで、ハイドロタルサイト粒子が滑剤となり、各部材やトナーと円滑な接触が可能となるため、画像形成装置内の各部材へのトナー融着を抑えて、トナーの規制部材における融着および劣化を抑えることができる。こうして、従来よりも多数の印字回数を繰り返した後でも規制部材トナー融着による画像中のスジ、画像カブリ、画像濃度低下を抑制することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
上述のとおり、本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子と、該トナー粒子表面に存在する無機微粉末とを含むトナーであって、該無機微粉末のうちの少なくとも一部が1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルで表面処理されているハイドロタルサイト粒子からなり、トナー粒子の平均粒径は4〜9μmであり、トナー粒子の体積基準粒径の変動係数および個数基準粒径の変動係数はともに40以下であり、円相当径が0.6〜2μmにあるトナー粒子の含有量は5〜35個数%であり、トナー粒子の平均円形度は0.95〜0.99であることに特徴を有する。
ジメチルシリコーンオイルで表面処理されたハイドロタルサイト粒子を用いることにより、高温高湿下でのハイドロタルサイト粒子の疎水性を高め、さらに低温低湿下でもトナーの過度なチャージアップを抑制するマイクロキャリアとしての効果を発揮することができる。さらに、トナー粒子を上記のように規定することにより、ハイドロタルサイト粒子の滑剤としての効果を向上させ、トナーの部材汚染を低減することができる。
本発明で規定するトナー粒子は、平均粒径が4〜9μmである。平均粒径が4μm未満であると、トナーが規制部材と現像剤担持体の間をすり抜け帯電不良が起こる。また平均粒径が9μm以上であると、トナーが現像剤担持体にうまく担持されず規制部材にも付着しやすくなる。
トナー粒子の粒度分布を測定する方法としては、種々の方法により測定できるが、本発明では以下のような方法によりコールターカウンターを用いて行うことができる。
測定装置はコールターカウンターTA−11型(コールター社製)を用い、個数分布・体積分布を出力する。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定方法は、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−11型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し、本発明に係わる値を求める。このとき体積基準および個数基準の粒径における変動係数も算出できる。
ここで、体積基準粒径の変動係数および個数基準粒径の変動係数は、ともに40以下であることが望ましい。より好ましくは、ともに30以下であることが望ましい。
また、フロー式粒子像分析装置で分析を行い、下記の式に従い、円相当径、円形度を求める。フロー式粒子像分析装置としては、東亜医用電子株式会社製FPIA−1000を用いることができる。
ここで、トナー粒子の円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量Aが5〜35個数%であり、平均円形度が0.95〜0.99であり、円形度の標準偏差が0.05以下であり、円相当径が4〜9μmであることが好ましい。
Figure 2006023351
上記Aが35個数%を越えると、現像剤担持体、帯電部材を汚染する場合がある。逆に
5個数%以下であると低湿環境下でトナーがチャージアップしやすく、現像、転写が均一に行われにくい。また平均円形度が0.95に満たない場合は、トナーが不定形に近いため均一に充填されにくく、効果が現れにくく、0.99を越えると潜像担持体のクリーニング不良を引き起こす。
本発明においては、平均円形度付近のトナーが選択的に現像される傾向があり、現像動作を多数回繰り返したあとの現像機内には、平均円形度の小さい不定形に近いトナーの割合が増加する。該円形度の標準偏差が0.05以下の場合、トナーの円形度がシャープなために平均円形度の小さなトナーの割合の増加を抑える効果があり好ましい。
次に、ハイドロタルサイト粒子としては、ハイドロタルサイトに対し1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルで表面処理したものを用いるとよい。
ハイドロタルサイトは、以下の構造式で表されたものを用いることができる。
Figure 2006023351
(2価又は3価金属は、少なくとも1種以上存在し、異なる元素を複数含有する固溶体で
あっても構わない。また、1価の金属を微量含んでも構わない。ただし、0<x≦0.5
、y=1−x、m≧0、M2+:少なくともMg、Zn、Ca、Ba、Ni、Sr、Cu、Feから選ばれる2価の金属イオン、M3+:少なくともAl、B、Ga、Fe、Co、Inから選ばれる3価の金属イオン、An−:n価のアニオンで、CO 2−、OH、Cl、I、F、Br、SO 2−、HCO 2−、CHCOO、NO が挙げられる。単独あるいは複数存在しても構わない。)
上記2価の金属イオンM2+としてはマグネシウムを多量に含有することが好ましく、3価の金属イオンM3+としてはアルミニウムを多量に含有することが好ましい。
また、上記ハイドロタルサイト粒子は、ジメチルシリコーンオイルとメチルハイドロジェンシリコーンオイルからなる混合物を1〜30質量%用いて表面処理されているものであってもよい。ハイドロタルサイト粒子が1質量%以下のシリコーンオイルで表面処理されている場合、ハイドロタルサイト粒子の吸湿性が高いままで外添されたトナーが規制部
材などに融着することとなる。一方、30質量%以上のシリコーンオイルで処理された場合、外添剤同士が固着しトナー中に塊ができてしまうためトナーが現像剤担持体に載りにくくなる。また、静電潜像担持体やトナー規制部材にハイドロタルサイトが付着しやすくなる。
ハイドロタルサイト粒子の表面を1〜30質量%のジメチルシリコーンオイル、あるいは、1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルとメチルハイドロジェンシリコーンオイルの混合物で処理する前に、ハイドロタルサイトに対し0.5〜20質量%の高級脂肪酸類、具体的にはステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸などで該ハイドロタルサイト粒子の表面を前処理しておくことが好ましい。この手段によりハイドロタルサイト粒子表面の疎水性をさらに高めることができる。
ハイドロタルサイト粒子の平均1次粒径は、0.1〜1μmであると好ましい。0.1μm以下だと粒子が細かすぎてオイルの処理などがしにくくなる。1μm以上だと粒子が大きすぎてトナーへの付着力が弱くなる。該ハイドロタルサイト粒子の粒径測定法としては、測定装置にコールターカウンターN4型および分散用超音波発生器((株)トミー精工UD−200型)を使用する。微量の界面活性剤を加えた蒸留水30〜50ml中に適量の試料を投入し、上記超音波発生器を用いて出力2〜6で2〜5分程度分散させる。試料の分散した懸濁液をセルに移し、気泡が抜けるのを待って、あらかじめ測定温度を50℃に設定しておいたコールターカウンターにセットする。試料を定温にするために10〜20分後測定を開始して平均1次粒径を求める。
ハイドロタルサイト粒子の疎水化度は30〜95%であると好ましい。疎水化度が30%以下である場合は、ハイドロタルサイト粒子の吸湿性に改善が見られず、トナーの帯電性が安定化しない。また粒子の疎水化度が95%以上である場合には、過剰なシリコーンオイルが原因で外添剤の部材に対する付着性を増してしまって、静電潜像担持体やトナー規制部材の汚染が起こってしまう。例えば、規制部材に対するトナーの融着を超深度形状測定顕微鏡(キーエンス社製)を用いて測定し、規制部材上500μm四方の融着物体積を10点測定しその平均を算出したところ、融着物体積が500000μm未満のとき現像剤担持体上のトナーは規制部材により正常に帯電されたが、融着物体積が500000μm以上になると、現像剤担持体上のトナーは規制部材上の融着物によって攪乱されるだけでなく、帯電状態も悪化し画像上にスジが現れた。
ハイドロタルサイト粒子の疎水化度測定法は次のように行う。容量250mlの三角フラスコ中の水に該ハイドロタルサイト粒子0.2gを添加する。次に、メタノールをビュレットからハイドロタルサイト全量が湿濁されるまで滴定する。この際、フラスコ内の溶液はマグネチックススターラーで常時攪拌する。その終点は、該ハイドロタルサイト粒子の全量が液体中に懸濁されることによって観察される。終点に達したときに、疎水化度は、メタノールおよび水の液状混合物中のメタノール百分率として表される。
また、ハイドロタルサイト粒子のBET比表面積は、2〜15m/gであることが好ましい。BET比表面積が2m/g以下である場合は、粒子のトナー対する付着性が弱い。またBET比表面積が15m/g以上である場合には、トナー表面のシリコーンオイル量が不十分で基体が露出している可能性がある。比表面積はBET法に従って、比表面積測定装置オートソープ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出する。
次に、ハイドロタルサイト粒子を作成する時には、水分を除去しなければならないため、加熱しなければならない。該ハイドロタルサイト粒子の乾燥減量が0.1から5%であることが好ましい。このときの加熱温度および加熱時間は105℃で2時間とする。乾燥
減量が5%以上のときは、ハイドロタルサイト粒子が水分を含みすぎていることになり、0.1%以下だとハイドロタルサイトが劣化していると考えられる。
さらに、ハイドロタルサイト粒子の揮発成分を除去するために、より加熱を施す必要がある。500℃で2時間の乾燥を行った場合、強熱減量が25〜50%であることが好ましい。強熱減量が25%に満たない場合吸湿性が高くトナーの帯電性が低下する。また強熱減量が50%以上になるときは、該シリコーンオイルがうまくハイドロタルサイト粒子表面に吸着しないからである。
そして、表面処理されたハイドロタルサイト粒子の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.03〜3質量部であることが好ましく、さらには0.05〜2.5質量部であることが好ましい。0.03質量部以下だとトナーの環境安定性は強化されず、また3質量部以上だとトナーの流動性が落ちて、トナーが現像機内において攪拌がうまく行われず帯電性が低下してしまう。
本発明のトナーにおいては、上記ハイドロタルサイト以外に、一般的に外添剤として広く知られている有機、あるいは、無機の微粒子を添加することが可能である。この場合、トナー粒子100質量部に対して、ハイドロタルサイト粒子を含む無機微粉末および有機の微粉末が、総量で0.5〜5質量%含有されていると好ましい。微粒子の総量が0.5質量%未満だとトナーの流動性は低い。また微粒子の総量が5.0質量%以上だとトナーは外添剤過多となりトナーや外添剤による部材汚染が進む。
さらに、本発明に用いるハイドロタルサイト粒子の体積抵抗値は、1.0×1010〜1.0×1016Ω・cmであることが好ましい。体積抵抗値1.0×1010Ω・cm未満の場合は、高温高湿下で電荷のリークが発生する。1.0×1016Ω・cm以上の場合では、帯電性が低下しマイクロキャリアとしての効果が小さくなる。また、該ハイドロタルサイト粒子のモース硬度は2.0〜4.0であることが好ましい。モース硬度が2.0未満の場合、トナー規制部材によりトナー粒子表面にレベリングされてしまう。モース硬度が4.0以上の場合は、潜像担持体、現像剤担持体、帯電部材に傷がつきやすくなる。
トナー粒子に外添する無機微粒子としては、上記ハイドロタルサイト粒子以外に例えば、シリカ、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化チタン(アナターゼ型、ルチン型、非結晶性)、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛など)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)・カーボンブラックなどを用いることが出来る。そして、必要に応じて該無機微粒子を複数種併用することも可能である。該無機微粒子は疎水化されていてもいなくても構わない。より好ましくは疎水化処理が良く、疎水化処理する場合には湿式法または乾式法のいずれを用いても良い。疎水化剤としてはシランカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコアルミニウム系カップリング剤、シリコーンオイルが挙げられる。酸化チタン(アナターゼ型、ルチン型、非結晶性)、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化合物;窒化ケイ素などの窒化物、炭化ケイ素などの炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの金属塩;フッ化カーボンなどに関しては、シランカップリング剤が上記疎水化剤として特に好ましく用いられる。
上記の中では、シリカがより好ましい。該シリカはケイ素ハロゲン化物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成された所謂乾式法、又はヒュームドシリカと称される乾式シリカおよびアルコキシド、水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能で
あるが、表面およびシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNaO、SO 2−の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
また、外添剤として有機微粒子を用いてもよい。該有機微粒子としては、例えば乳化重合法やスプレードライ法による、スチレン、アクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートの如きトナー用結着樹脂に用いられるモノマー成分の単独重合体あるいは共重合体を用いることが出来る。
本発明において、トナー粒子の製法は特に限定されない。例えば、結着剤に着色剤・電荷制御剤等のトナー粒子構成材料を均一混合した後に溶融混練して得られた混練物を冷却後、ジェットミル等にて粉砕し、流動性改質剤等を外添するという粉砕法を用いることができる。なお、樹脂を溶融混練する際に、混練時架橋を起こす各種金属錯体等の化合物を同時添加した場合には、トナー製造時に架橋ポリエステルを生成することも可能である。
本発明に係るトナー粒子は、表面改質処理されたものを用いることができる。特に粉砕法によりトナー粒子を得た場合には、表面改質効果が好適に発揮され、好ましいものとなる。表面改質処理するための装置としては、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、イノマイザーシステム(ホソカワミクロン社製)等の高速気流中衝撃法を応用した表面改質装置、メカノフュージョンシステル(ホソカワミクロン社製)、メカノミル(岡田精工社製)等の乾式メカノケミカル法を応用した表面改質装置、ティスパーコート(日清エンジニアリング社製)、コートマイザー(フロイント産業社製)等の湿式コーティング法を応用した表面改質装置、サーフュージョンシステム(日本ニューマチック工業社製)等の瞬間的にトナー粒子に対して加熱処理を行う瞬間的加熱処理装置を適宜単独あるいは組み合わせて使用できる。
本発明のトナー粒子が粉砕法により製造されるものである場合には、少なくとも結着樹脂、着色剤を、加圧ニーダーやエクストルーダー、或いはメディア分散機等を用いて混練、均一に分散させた後、機械的又はジェット気流下でターゲットに衝突させて所望のトナー粒径に微粉砕化させ、更に分級工程を経た後、機械的手段を用いて所望の円形度を有するトナー粒子とする。さらに、上記微粉砕化されたトナー粒子を湿式あるいは乾式の熱球形化処理しても構わない。このようにして得られたトナー粒子は、公知の方法を用いてハイドロタルサイトを含む無機微粉末を混合・付着させ、本発明のトナーとする。
また、トナー粒子製法の他の手法として、溶剤と結着剤からなる溶液に着色剤、電荷制御剤等を混合分散した後に溶液を水系に導入し懸濁ないし粗乳化させ、分級乾燥させるようなウエットプロセスによるトナー化手法を用いることができる。本発明のトナー粒子が重合法により製造される場合も特に制約を受けるものではない。そのほかには、特開昭59−61842号公報等に述べられている懸濁重合法を用いて直接トナー粒子を生成する方法;単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される、乳化重合法によるトナー粒子の製造が挙げられる。また、マイクロカプセル製法のような界面重合法、in−site重合法、コアセルベーション法などによる製造も挙げられる。さらに、特開昭63−186253号公報等に開示されている様な、少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望の粒径のものを得る界面
会合法なども挙げられる。
本発明のトナー粒子を重合方法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。前記ビニル系重合性単量体として
は、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートのようなメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルのようなビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンのようなビニルケトンが挙げられる。
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)
プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独で或いは2種以上組み合わせて、又は上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。多官能性重合性単量体は架橋剤として使用することも可能である。
上記した重合性単量体の重合の際に用いられる重合開始剤としては、油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が用いられる。例えば、油溶性開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルのようなアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、デカノイルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドのようなパーオキサイド系開始剤が挙げられる。
水溶性開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。本発明においては、重合性単量体の重合度を制御する為に、公知の連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
本発明のトナーに用いられる架橋剤としては、2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンのようなジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物が挙げられる。これらは単独または混合物として用いられる。
本発明のトナーには、必要に応じて低軟化点物質、いわゆる離型剤を用いることができる。本発明の静電荷像現像用トナーに用いられる低軟化点物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロピッシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられる。用いられる離型剤として好ましいものは、炭素数15〜100個の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいは、モンタン系誘導体が挙げられる。また、これらワックスから液状脂肪酸の如き不純物を予め除去してあるものも好ましい。
さらに、用いられるワックスとしてより好ましいものは、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒またはその他の触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;アルキレンを重合する際に副生する低分子量アルキレンポリマーを分離精製したもの;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素ポリマーの蒸留残分から、あるいは、蒸留残を水素添加して得られる合成炭化水素から特定の成分を抽出分別したポリメチレンワックスが挙げられる。これらワックスには酸化防止剤が添加されていても良い。
離型剤は、溶融混練粉砕法によりトナー粒子を生成する場合は、結着樹脂100質量部に対して3〜30質量部使用することが好ましく、5〜20質量部使用することがより好ましい。重合性単量体組成物を使用して、水系媒体中で直接的にトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体100質量部に対して3〜30質量部、より好ましくは5〜20質量部を配合し、結果として、重合性単量体から生成された結着樹脂100質量部当たり離型剤3〜30質量部、より好ましくは、5〜20質量部着色粒子に含有されるのが良い。
離型剤の含有量が結着樹脂100質量部に対して3質量部未満の場合には、トナーを上記凝集度に調整するための無機微粉末の添加量が多くなり、その結果、連続プリント時の
キーパーツ汚染へつながってしまう。上記離型剤の添加量が30質量部を越える場合には、上記凝集度を有する本発明のトナーを得ることが困難となる。
溶融混練粉砕法による乾式トナー製法に比べ重合法によるトナー製法においては、トナー粒子内部に極性樹脂により多量の離型剤を内包化させ易いため、一般に多量の離型剤を用いることが可能となり、定着時のオフセット防止効果には特に有効となる。
本発明のトナーに含有される着色剤の一例を挙げるがこれら以外のものでも構わない。
黒色着色剤としては、カーボンブラックまたは以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
イエロー着色剤としては、下記に示すような顔料および/または染料を好ましく用いることができる。顔料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment yellow3.7.10.12.13.14.15.17.23.24.60.62.74.75.83.93.94.95.99.100.101.104.108.109.110.111.117.123.128.129.138.139.147.148.150.166.168.169.177.179.180.181.183.185.191:1.191.192.193.199等が好適に用いられる。
染料としては、例えば、C.I.Solvent yellow33.56.79.82.93.112.162.163、C.I.disperse yellow 42.64.201.211などが挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment red2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81
;1、122、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254、C.I.Pigment violet 19が特に好ましい。
シアン着色剤としては、フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.Pigment blue 1、7、
15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明で用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐侯性、OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択される。着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
本発明のトナーは、荷電制御剤を併用しても構わない。トナーを負荷電性に制御するものとして下記物質がある。一例を挙げるがこれら以外のものでも構わない。例えば、有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物がある。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸並びにその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類などがある。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、樹脂系帯電制御剤等が挙げられる。
荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当たり0.01〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部使用するのが良い。
本発明のトナー粒子が重合法で製造される場合、縮合系樹脂を添加しても良い。本発明で用いられる縮合系樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、セルロースなどが挙げられる。より好ましくは材料の多様性からポリエステルが望まれる。上記縮合系樹脂は結着樹脂100質量部当たり0.01〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部使用するのが良い。
本発明のトナーを使用した画像形成方法としては、特に限定はないが、例えば、図1のようなフルカラー画像形成装置を用いて画像形成を行う方法が考えられる。
各現像器はタンデム式に並べられる。該画像形成装置では、ローラ帯電器3a、3b、3c、3d(直流のみを印加)を用いて、像担持体1a、1b、1c、1dを一様に帯電する。帯電に次いで、レーザー光2a、2b、2c、2dで画像部分を露光することによって静電潜像を形成する。トナー供給部材6a、6b、6c、6dによって供給され、トナー規制部材により現像剤担持体5a、5b、5c、5d上に均一に塗布されたトナーにより該静電潜像は可視画像とされる。該トナー可視画像は、電圧を印加したローラ7a、7b、7c、7dによりバイアスが印加され、中間転写体11に一次転写される。転写し切れなかったトナーはクリーニング部材4a、4b、4c、4dにより回収される。各現像器の第1〜第4色の該トナー可視画像は、像担持体1a、1b、1c、1dから中間転写ベルト11へ順次重畳転写されることになる。
中間転写ベルト11上に転写された合成カラートナー画像の転写材13への転写は、二次転写ローラ9および12が中間転写ベルト11に当接されると共に、中間転写ベルト11と二次転写ローラ9および12との当接ニップに所定のタイミングで転写材13が給送され、二次転写バイアスがバイアス電源から二次転写ローラ9および12に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写ベルト11から転写材13へ該合成カラートナー画像が二次転写される。
該合成カラートナー画像は、加熱ローラ14と加圧ローラ15の間を通過して定着されて、永久画像となる。なお、加熱加圧定着手段としては、ここに示すようなハロゲンヒーター等の発熱体を内蔵した加熱ローラ14と抑圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラ15を基本構成とする熱ローラ方式以外に、フィルムを介してヒーターにより加熱定着する方式も用いられる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。なお、配合量を表す「部」は「質量部」を意味する。
図1は非磁性一成分接触現像方式の電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンター(キヤノン製:LBP−2510、分速17枚機)改造機の概略図を示したものであ
る。本実施例では以下の(a)〜(ih)の部分を改造した装置を使用した。
(a)プロセススピードを、85mm/sに変更。
(b)装置の帯電方式をゴムローラに当接して行う直接帯電とし印加電圧を直流成分(−4
50V)とした。
(c) 該現像剤担持体において、カーボンブラックを分散したシリコーンゴムからなる中
抵抗ゴムローラ(直径12mm、ASKER−C硬度45度、抵抗10Ω・cm)に変更し
感光体に当接した。
(d) 該現像剤担持体の回転は感光体との接触部分において同方向であり、周速は135
mm/sとなるように駆動した。
(e)感光体は以下のものに変更した。
ここで用いる感光体としてはAlシリンダーを基体としたもので、これに以下に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して感光体を作成した。
(i)導電性被覆層:酸化錫および酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
(ii)下引き層:変性ナイロン、および共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
(iii)電荷発生層:長波長域に吸収を持つチタニルフタロシアニン顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.6μm。
(iv)電荷輸送層:正孔搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(
オストワルド粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶解したものを主体とする
。膜厚20μm。感光体の周速は85mm/sに設定した。
(f)該現像剤担持体にトナーを塗布する手段として、現像機内に発泡ウレタンゴムからなる該弾性ローラ(セル数は1インチ当たり50〜100個、ASKER−F硬度が55
度、直径16mm)を設けて、該現像剤担持体に当接させた。該弾性ローラの回転は、該
現像剤担持体の回転に対して接触部分において逆方向であり周速は95mm/sに設定した。
(g)該現像剤担持体上トナーのコート層制御のために、樹脂をコートしたステンレス製ブレードを用いた。
(h)現像時の印加電圧をDC成分(−250〜−300V)のみとした。
(i)11は中間転写ベルト、16は中間転写ベルト11を掛け渡すローラ、7a、7b、7c、7dは一次転写ローラおよびバイアス電源、9は二次転写対向ローラ、12は二次転写ローラおよびバイアス電源、その他にもクリーニング用帯電部材を装着した。
改造された装置は、ローラ帯電器(直流のみを印加)を用い像担持体を一様に帯電する。帯電に次いで、レーザー光で画像部分を露光することによって静電潜像を形成し、トナーにより可視画像とした後に、電圧を印加したローラによりトナー像を転写材に転写するプロセスを持つ。
(トナー粒子の製造例1)
イオン交換水400質量部に、0.1M−NaPO水溶液450質量部を投入し、50℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl水溶液68質量部を添加しリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、下記処方を50℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、90000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2
,4−ジメチルバレロニトリル)3重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調整した。
(モノマー) スチレン 75 質量部
n−ブチルアクリレート 25 質量部
(着色剤) カーボンブラック 6 質量部
(荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 1 質量部
(極性樹脂) 飽和ポリエステル 10 質量部
(酸価10、ピーク分子量;15000)
(離型剤) ベヘニルステアレート 15 質量部
(架橋剤) ジビニルベンゼン 1.5質量部
前記、水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、50℃窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて8000rpmで攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、2時間で60℃に昇温して5時間反応させた。その後、昇温速度40℃/Hrで80℃に昇温して5時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去してから冷却後塩酸を加え6時間攪拌した。この後、濾過、イオン交換水による水洗、乾燥をしてトナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ6.8μmおよび0.989であった。平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ23、25であった。また、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が20個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
Figure 2006023351
(トナー粒子の製造例2)
製造例1に記載した着色剤のカーボンブラックをC.I.ピグメントブルー15:3に変更する以外は、製造例1と同様の方法でシアントナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ6.5μmおよび0.985であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ21、24であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が19個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(トナー粒子の製造例3)
製造例1に記載した着色剤のカーボンブラックをC.I.ピグメントイエロー93に変更する以外は、製造例1と同様の方法でイエロートナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ6.4μmおよび0.990であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ20、21であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が18個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(トナー粒子の製造例4)
製造例1に記載した着色剤のカーボンブラックをC.I.ピグメントレッド122に変更する以外は、製造例1と同様の方法でマゼンタトナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ6.4μmおよび0.990であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ20、21であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が18個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(トナー粒子の製造例5)
イオン交換水400質量部に、0.1M−NaPO水溶液300質量部を投入し、50℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl水溶液45質量部を添加しリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、下記処方を50℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)3重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調整した。
(モノマー) スチレン 75 質量部
n−ブチルアクリレート 25 質量部
(着色剤) カーボンブラック 6 質量部
(荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 1 質量部
(極性樹脂) 飽和ポリエステル 10 質量部
(酸価10、ピーク分子量;15000)
(離型剤) ベヘニルステアレート 15 質量部
(架橋剤) ジビニルベンゼン 1.5質量部
前記、水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、50℃窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて6000rpmで攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、2時間で60℃に昇温して5時間反応させた。その後、昇温速度40℃/Hrで80℃に昇温して5時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去してから冷却後塩酸を加え6時間攪拌した。この後、濾過、イオン交換水による水洗、乾燥をしてトナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ9.0μmおよび0.96であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ23、25であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が4個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(トナー粒子の製造例6)
イオン交換水400質量部に、0.1M−NaPO水溶液600質量部を投入し、50℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl水溶液100質量部を添加しリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、下記処方を50℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)3重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調整した。
(モノマー) スチレン 75 質量部
n−ブチルアクリレート 25 質量部
(着色剤) カーボンブラック 6 質量部
(荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 1 質量部
(極性樹脂) 飽和ポリエステル 10 質量部
(酸価10、ピーク分子量;15000)
(離型剤) ベヘニルステアレート 15 質量部
(架橋剤) ジビニルベンゼン 1.5質量部
前記、水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、50℃窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて8000rpmで攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、2時間で60℃に昇温して5時間反応させた。その後、昇温速度40℃/Hrで80℃に昇温して5時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去してから冷却後塩酸を加え6時間攪拌した。この後、濾過、イオン交換水による水洗、乾燥をしてトナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ4μmおよび0.97であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ22、18であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有
量が45個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(トナー粒子の製造例7)
(分散液(1)の調製)
スチレン・・・・・・・・・・・・・・・900質量部
nブチルアクリレート・・・・・・・・・100質量部
アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・ 20質量部
ドデカンチオール・・・・・・・・・・・ 60質量部
四臭化炭素・・・・・・・・・・・・・・ 10質量部
溶解したものを、非イオン性界面活性剤15質量部及びアニオン性界面活性剤25質量部をイオン交換水1300質量部に溶解したものに、フラスコ中で乳化させ、20分ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入し、窒素パージ下、前記フラスコ内を攪拌しながら液温が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続させ分散液(1)を調製した。
(分散液(2)の調製)
スチレン・・・・・・・・・・・・・・・700質量部
nブチルアクリレート・・・・・・・・・300質量部
アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・ 20質量部
前記混合物を分散液(1)と同様にして分散液(2)を調製した。
(着色剤分散液(1)の調製)
カーボンブラック・・・・・・・・・・・125質量部
非イオン性界面活性剤・・・・・・・・・ 15質量部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・500質量部
前記混合物を混合し、前記TKホモミキサーを用いて12分間分散し、着色剤分散液(1)を調製した。
(離型剤分散液(1)の調製)
ポリエチレンワックス(融点90℃)・・・125質量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・・・ 15質量部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・500質量部
前記混合物を95℃に加熱して、前記TKホモミキサーを用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、離型剤分散液(1)を調製した。
(凝集粒子の調製)
分散液(1)・・・・・・・・・・・・700質量部
分散液(2)・・・・・・・・・・・・250質量部
着色剤分散液(1)・・・・・・・・・ 70質量部
離型剤分散液(1)・・・・・・・・・ 90質量部
カチオン性界面活性剤・・・・・・・ 40質量部
以上を10リットル用の容器に、前記TKホモミキサーを用いて混合し、分散した後、47℃まで加熱した。47℃で30分間保持した後、分散液(1)を緩やかにさらに150質量部した。そして、温度を50℃に上げて1時間保持した。その後、アニオン性界面活性剤8質量部を追加した後、攪拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持し
、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることによりトナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ7μmおよび0.97であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動係数がそれぞれ21、19であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が15個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(トナー粒子の製造例8)
イオン交換水400質量部に、0.1M−NaPO水溶液600質量部を投入し、50℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl水溶液90質量部を添加しリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、下記処方を50℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)3重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調整した。
(モノマー) スチレン 75 質量部
n−ブチルアクリレート 25 質量部
(着色剤) カーボンブラック 6 質量部
(荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 1 質量部
(極性樹脂) 飽和ポリエステル 10 質量部
(酸価10、ピーク分子量;15000)
(離型剤) ベヘニルステアレート 15 質量部
(架橋剤) ジビニルベンゼン 1.5質量部
前記、水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、50℃窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて15000rpmで攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、2時間で60℃に昇温して5時間反応させた。その後、昇温速度40℃/Hrで80℃に昇温して8時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去してから冷却後塩酸を加え6時間攪拌した。この後、濾過、イオン交換水による水洗、乾燥をしてトナー粒子を得た。重量平均粒径および平均円形度はそれぞれ12μmおよび0.89であった。また、平均粒子径の体積変動係数および個数変動
係数がそれぞれ41、45であった。そして、トナーの円相当径0.6〜2μmの粒子の含有量が4個数%であった。トナー粒子の物性値を表1に示す。
(実施例1〜14、比較例1〜15)
上記各製造例で得られたトナー粒子100質量部に対して、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで疎水化処理された平均1次粒径12nmの乾式シリカと表2のような表面処理が施された各種ハイドロタルサイトを表3の添加量のようにヘンシェル混合機で外添して、各実施例および各比較例のトナーを得た。
Figure 2006023351

Figure 2006023351

これらのトナーを用いて上記レーザービームプリンターを用いて画像を出力し、下記の評価方法により画像を評価した。
<評価方法>
改造機において、記録紙として秤量75g/mの記録剤(例えば、ゼロックス社4024)で印字率2%10000枚連続プリント試験終了後画像の評価を行った。結果を表4に示す。
(1)転写性
改造機において、印字率2%10000枚連続プリント試験終了後、転写部材(導電性カーボンを分散したエチレンープロピレンゴム製、導電性弾性層の体積抵抗値10Ω・cm)を感光体周速(85っm/sec)に対して等速とし、転写電流を2〜20μAの間で振って転写性のラチチュードを評価した。転写性はベタ黒の感光体上の転写残トナーをマイラーテープでテーピングして剥ぎ取って紙上に貼ったもののマクベス濃度から、テープのみを紙上に貼ったもののマクベス濃度を差し引いた数値で評価した。
A:転写効率90%以上。
B:転写効率80%以上。
C:転写効率60%以上。
D:転写効率60%未満。
(2)環境安定性
改造機において、高温高湿30℃、80%RHおよび低温低湿15℃、10%RHの環境下での印字率2%10000枚連続プリント試験終了後、現像剤担持体上のトナー摩擦帯電量を測定する。この時のトナー摩擦帯電量の絶対値差が20μC/g以下の時は、トナーの環境安定性が高いと考える。また、両環境下におけるトナー摩擦帯電量の絶対値が10μC/g以下のとき、トナーは吸湿が進んだか、あるいは劣化が進行したと考える。
トナーの摩擦帯電量測定は次の通りに行う。まず、摩擦帯電量を測定しようとするトナーとキャリアの重量比を1:19の混合物を50〜100mlのポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振盪する。次に、底に500メッシュのスクリーンのある金属製の測定容器に該混合物(現像剤)約0.5〜1.5gを入れ金属製の蓋をする。この時の測定容器全体の重量をWgとする。次に吸引機(測定器と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口から吸引し風量調節弁を調整して真空計の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去する。この時の電位計の電位をVとする。コンデンサーの容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体の重量を測りW(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(μC/g)は下記の如く計算される。
Figure 2006023351
A:両環境トナー摩擦帯電量絶対値差 20 μC/g以下。
B:両環境トナー摩擦帯電量絶対値差 30 μC/g以下。
C:両環境トナー摩擦帯電量絶対値差 40 μC/g以下。
D:両環境トナー摩擦帯電量絶対値差 40 μC/g以上。
あるいは、両環境トナー摩擦帯電量絶対値の一方が10 μC/g 以下。
(3)トナーによるトナー規制部材汚染
改造機において、高温高湿30℃、80%RHおよび低温低湿15℃、10%RHの環境下での印字率2%10000枚連続プリント試験終了後、超深度形状測定顕微鏡(キー
エンス社製)を用いて、トナー規制部材上500μm四方の融着物の体積を10点測定しその平均を算出した。
A:融着物体積 100000μm3未満。
B:融着物体積 100000μm3以上300000μm3未満。
C:融着物体積 300000μm3以上500000μm3未満。
D:融着物体積 500000μm3以上
(4)画像カブリ
改造機において、高温高湿30℃、80%RHおよび低温低湿15℃、10%RHの環境下での印字率2%10000枚連続プリント試験終了後、カブリの測定は、REFLECTOMETER MODEL TC−6DS(東京電色社製)を用い測定した。ブラック/マゼンタトナー画像は、グリーンフィルターで、イエロートナー画像はブルーフィルターで、シアントナー画像はアンバーフィルターをそれぞれ使用し、標準紙とベタ白パターンのサンプルの反射率を測定して下記式により算出した。なお、初期カブリは10枚時サンプルにて、耐久カブリは15000枚時サンプルにて評価した。
Figure 2006023351
A;0.05%未満
B:0.05%以上1.0%未満
C:1.0%を超え3.0%未満
D:3.0%を超える
Figure 2006023351

非磁性一成分接触現像方式の電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンターの構成を示す概略図である。

Claims (9)

  1. 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子と、該トナー粒子表面に存在する無機微粉末とを含むトナーにおいて、該無機微粉末のうちの少なくとも一部が1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルで表面処理されているハイドロタルサイト粒子からなり、トナー粒子の平均粒径は4〜9μmであり、トナー粒子の体積基準粒径の変動係数および個数基準粒径の変動係数はともに40以下であり、円相当径が0.6〜2μmにあるトナー粒子の含有量は5〜35個数%であり、トナー粒子の平均円形度は0.95〜0.99であることを特徴とするトナー。
  2. 前記ハイドロタルサイト粒子が、ステアリン酸でも表面処理されていることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記ハイドロタルサイト粒子が、1〜30質量%のジメチルシリコーンオイルとメチルハイドロジェンシリコーンオイルとの混合物で表面処理されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記ハイドロタルサイト粒子の疎水化度が、30〜95%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 前記ハイドロタルサイト粒子の添加量が、トナー粒子に対して、0.03〜3質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 前記ハイドロタルサイト粒子のBET比表面積が、2〜15m/gであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー。
  7. 前記ハイドロタルサイト粒子の平均1次粒径が、0.1〜1μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
  8. 前記ハイドロタルサイト粒子の乾燥減量が、0.1〜5%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。
  9. 前記トナー粒子に対して、前記ハイドロタルサイト粒子を含む無機微粉末が、総量で0.5〜5質量%含有されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナー。
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