JP3880393B2 - トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法などを利用した記録方法に用いられるトナー、および画像形成方法に関するものである。詳しくは、予め静電潜像担持体上にトナー像を形成後、転写材上に転写させて画像形成する複写機、プリンター、ファックスに用いられるトナー、および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電潜像担持体上に電気的潜像を形成し、次いで該静電潜像をトナーで現像して可視像とし、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、熱、圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
【0003】
近年、電子写真法を用いた機器は従来の複写機に加え、例えば、プリンターやファックスのごとき装置に適用されている。特にプリンターやファックスでは複写装置部分を小さくする必要があるため、一成分現像剤を用いた現像装置が用いられることが多い。
【0004】
一成分現像剤を用いた一成分現像方式は、トナー規制部材とトナー粒子の摩擦およびトナー担持体とトナー粒子の摩擦によりトナー粒子に電荷を与えると同時に、トナー担持体上に薄く塗布しトナー担持体と潜像担持体とが対向した現像領域に搬送し、潜像担持体上の静電潜像を現像し、トナー画像として顕像化する方法である。
【0005】
一成分現像方式は、トナー中に磁性体を含有させた磁性トナーを用いた磁性一成分現像方法と、磁性体を使用しない非磁性一成分現像方法に大別されるが、いずれの現像方法でもトナー規制部材としては弾性ブレードが用いられることが多い。これはトナー担持体上にトナーを薄層にコートしやすく、トナーを摩擦帯電させやすいためである。
【0006】
しかしながら、一成分現像方法は、キャリアとトナーを混合して用いる二成分現像方法に比べてトナーへの電荷付与性に劣る場合があった。これは、二成分現像方法はトナーへの電荷付与部材であるキャリアの表面積が大きいため、トナーとの摩擦頻度が大きく、トナーに対して安定した電荷を付与できるのに対して、一成分現像方法では電荷付与部材であるトナー規制部材、トナー担持体の表面積が小さく、これらの部材と十分摩擦されないトナーが存在する場合があるためである。
【0007】
ゆえに一成分現像方法に用いるトナーは、部材との接触頻度を高めるための優れた流動性や帯電性が求められているが、これを達成するために、トナーに種々の微粒子を外添することが知られている。
【0008】
このような微粒子としては、金属酸化物等の無機微粒子が一般的に使われているが、中でもシリカが広く使われている。この理由としては、非常に小さい一次粒径のものが安価に得られ、トナーに外添することで優れた流動性を達成できることや、帯電量が高く、トナー母体の帯電性に左右されずに用いることが出来るためである。
【0009】
シリカはそれ自体親水性の材料であるため、それを外添したトナーは雰囲気の湿度に影響されやすく、流動性や帯電性が安定しない。そこで、この点を改善する目的で、シリカ表面を、シリコーンオイル、シリコーンワニス、シランカップリング剤、シリル化剤等で疎水化処理して用いることが一般的である。
【0010】
しかしながら、シリカが外添されているトナーを、トナー規制部材として弾性ブレードを用いた現像装置によって多数枚プリントすると、弾性ブレードから受けるストレスによりトナー表面にシリカが埋没してしまい、良好な流動性や帯電性が得られないことがわかった。
【0011】
この点を改善するためには、たとえば粒径の大きい外添剤を用いることが提案されているが、この場合元々の流動性が充分高いものが得られにくい。また粒径の大きい粒子をスペーサ−粒子として用い、微粒子の外添剤と併用することも提案されているが、スペーサー粒子の添加効果を充分に出すためには、粒径の大きい粒子を多量に添加しなくてはならず、この場合も元々の流動性が悪化してしまう場合が多かった。
【0012】
このように、良好な流動性と安定した帯電性に関しては満足の行くトナーは得られていないのが現状である。
【0013】
一方トナーへの帯電付与を、トナーと、トナー規制部材またはトナー担持体との摩擦帯電のみに頼らない現像方法も種々提案されているが、特開平10−232552号公報や特開平11−119547号公報等に開示されているように、トナー担持体上のトナーを、トナー担持体に接触した帯電部材の放電により帯電させる方法が優れている。
【0014】
しかしながら、本発明者がこれらの方法を追試したところ、トナーの現像量を低く抑えた低印字率現像動作を多数回繰り返した場合、特に低温低湿環境下で該帯電部材の表面がシリカで汚染され、所望の帯電量が得られず、画像濃度低下やカブリが発生するなどの画像欠陥が現れた。また低温低湿環境下と高温高湿環境下で交互に低印字率現像動作を多数回繰り返すと、該帯電部材とトナーの間で放電異常が発生し、ベタ画像部の白ポチが発生するという問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のごとき問題点を解決したトナーおよび画像形成方法を提供することである。
【0016】
すなわち、本発明の目的は、多数の現像動作後も良好な流動性と安定した帯電性が得られるトナーを提供することである。また本発明の別の目的は低温低湿環境下あるいは、低温低湿環境下と高温高湿環境下で交互に繰り返される低印字率耐久によっても、安定した電荷量が得られ、カブリのなく十分な画像濃度を得る画像形成が可能である画像形成方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。
【0018】
すなわち、本発明は少なくとも着色剤と結着樹脂を含有する着色粒子に、疎水率が90%以上であり、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されていることを特徴とするトナーに関する。
【0019】
また、本発明は少なくとも、潜像担持体に非接触の、または接触したトナー担持体を有し、該トナー担持体に対し、トナーを介して当接したトナー規制部材と、該トナー担持体上の現像部上流側に設けられた圧接弾性部材にトナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加するトナー帯電ローラーを有した現像装置を用い、該潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーによって現像する画像形成方法において、
該トナーは、少なくとも着色剤と結着樹脂を含有する着色粒子に、疎水率が90%以上であり、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されていることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明者が鋭意検討を行った結果、少なくとも着色剤と結着樹脂を含有する着色粒子(トナー粒子)に、疎水率が90%以上であり、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されていることを特徴とするトナーにより、多数の現像動作後も良好な流動性と安定した帯電性が得られるトナーを提供することを見出した。
【0021】
以下に詳細を説明する。
【0022】
本発明の特徴は、少なくとも着色剤と結着樹脂を含有する着色粒子に、疎水率が90%以上であり、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカを外添することである。
【0023】
疎水率が90%未満の場合、トナーの雰囲気環境、特に高湿環境下において、シリカが水分を吸着して摩擦帯電量が低下するため好ましくない。
【0024】
なお、シリカの疎水率は以下の方法で測定した。200mlの分液ロートにシリカ1gを採り、イオン交換水100mlを加える。ターブラシェイカーT2Cに分液ロートをセットし、90rpmで10分間分散する。その後10分間静置した後20〜30ml抜き出した後10mmセルに分取する。イオン交換水をブランクとして分光光度計UV−210(島津製作所)で水層の濁りを測定する。波長500nmでの読み値を疎水率とする。
【0025】
シリカの疎水率を90%以上とするためには、シリカを、シリコーンオイル、シリコーンワニス、シランカップリング剤、シリル化剤等で疎水化処理するのが好ましい。
【0026】
さらに本発明の特徴は、シリカの表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)を、A/B=3〜30、B=4〜10とすることである。表面シラノール量Aは疎水化処理後のシリカ表面の残留シラノール量に起因するものであり、炭素量Bは疎水化処理剤の量に起因するものである。
【0027】
前述したように、トナー規制部材として弾性ブレードを用いる現像装置において特に発生しやすいトナー表面へのシリカの埋没を物理的に避けることは難しい。本発明者は、トナー表面へのシリカの埋没があっても、良好な流動性と帯電性を維持できるシリカの表面処理条件を検討した結果、シリカの表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)を、上記の範囲にすることが好ましいことを見出した。
【0028】
従来の疎水化処理シリカが外添されたトナーを、弾性ブレードを備えた現像装置で多数枚プリントし、現像装置内の残留トナーの表面を電子顕微鏡で観察したところ、シリカが多数の一次粒子が集まった粒塊、あるいはさらに顕著なものとしては、鱗片状でトナー表面に埋没しているのが判明した。
【0029】
しかしながら、シリカの表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)を、上記の範囲にしたシリカにおいて、同様の観察を行ったところ、ほぼ一次粒径のままトナー表面に埋没していた。そして、このような状態のトナーは、初期状態とほぼ同等の流動性と帯電性を維持していた。
【0030】
この理由について詳細は不明だが、およそ次のように推察している。表面シラノール基が多いシリカは、その相互作用のために凝集しやすい。この点からも表面シラノール基は少ないほうが好ましいが、疎水化処理剤を多く含む場合、前述の弾性ブレードからのずり応力によってシリカがトナー表面で鱗片状の凝集体となることが観察された。この場合、シリカが本来もっていたトナー間に働くコロとしての作用が、著しく減少し、トナーの流動性を悪化させ、帯電量も不安定になる。しかし、シリカの表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)を、上記範囲にすることにより、鱗片状のシリカ凝集体の発生を抑え、シリカはほぼ一次粒径のままトナー表面に埋没される。この場合、シリカはトナー間でコロとして働き、トナーの流動性を維持できるものと思われる。
【0031】
なお、本発明での表面シラノール量の測定は、リチウムアルミニウムハイドライド法を用いた。また、炭素量の測定は、元素分析装置EA−1108(Carlo Erba社製)を用いて測定した。
【0032】
炭素量Bは4〜10が好ましく、さらに好ましくは5〜8である。炭素量Bが4未満の場合、シリカの疎水性が不十分で高湿高温環境下での帯電量が不安定になる。また炭素量Bが10を超えた場合、耐久で前述の鱗片状の凝集体ができやすく、トナーの流動性が悪化するため、トナー担持体上でトナーコートむらを起こすなど好ましくない。
【0033】
また表面シラノール量Aと炭素量Bの比、A/Bは3〜30が好ましく、さらに好ましくは10〜25である。A/Bが3未満の場合、電荷のリークサイトとなる表面シラノール量が少ないため、低温低湿環境下でチャージアップを起こすため好ましくない。またA/Bが30を超える場合、疎水化処理の際に凝集体ができやすく好ましくない。
【0034】
本発明で、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)を上記の範囲にするために用いられる疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等が好ましく用いられる。
【0035】
好ましい疎水化処理剤の処理量は、疎水化処理シリカとして処理剤が20〜50質量%含有されていることが好ましい。
【0036】
疎水化処理の方法としては、気相法や溶剤法が用いられるが、好ましくは気相法である。
【0037】
また、本発明に用いられる疎水性シリカは、一次平均粒径が25nm以下であることが好ましい。一次平均粒径が25nmを超えると、そもそものトナーの流動性が不十分となり、好ましくない。
【0038】
なお、本発明の疎水性シリカの添加量は、トナー中の含有量として0.2〜3.5質量%が好ましくさらに好ましくは0.3〜2.5質量%である。
【0039】
さらに本発明のトナーは、フロー式粒子像分析装置による平均円形度が0.950〜0.990であり、円形度の標準偏差が0.035以下であることが、耐久によるトナーの流動性悪化を軽減するために好ましい。
【0040】
平均円形度が0.950に満たない場合は、トナーは不定形に近づくため耐久での流動性悪化が起こり易くなり好ましくない。また平均円形度が0.990を超えると感光体のクリーニング不良を引き起こす。
【0041】
さらに円形度の標準偏差が0.035以下であることが好ましい。本発明において、平均円形度付近のトナーが選択的に現像される傾向にあり、現像動作を多数回繰り返した後の現像器内には、平均円形度の小さい不定形に近いトナーの割合が増加する傾向にある。円形度の標準偏差が0.035以下の場合、トナーの円形度の分布がシャープなため、平均円形度の小さいトナーの割合の増加を抑える効果があり好ましい。
【0042】
本発明において、平均円形度及び円形度の標準偏差は、東亜医用電子株式会社製 フロー式粒子像分析装置 FPIA−1000にて測定した。
【0043】
測定は、フィルターを通して微細なごみを取り除き、その結果として10-3cm3の水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水中にノニオン型界面活性剤(和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加えた水溶液10ml中に、トナー5mgを加え、超音波分散機としてSTM社製UH−50で分散処理を行なって調製した試料分散液を用いて、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定する。
【0044】
測定の概略は以下のとおりである。
【0045】
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するように、ストロボとCCDカメラがフローセルに対して相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、その結果それぞれの粒子はフローセルに平行な一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
【0046】
約1分間で、1200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。
【0047】
平均円形度は、上記フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定された粒子の円形度を下式より求め、測定された全粒子の円形度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義する。
【0048】
円形度=(粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長)/(粒子の投影像の周囲長)
【0049】
本発明における平均円形度とは、トナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.000を示し、トナー形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
【0050】
また、本発明の上記円形度を満足するトナーは、その重量平均粒径が4〜10μmの範囲にあることが好ましい。
【0051】
トナーの重量平均粒径は、コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用い測定した。コールターマルチサイザーIIに個数分布,体積分布を出力するインターフェース(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーによりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準(各チャンネルの代表値をチャンネル毎の代表値とする)の重量平均粒径を求めた。
【0052】
本発明のトナーの製造方法は特に限定されないが、平均円形度を0.950〜0.990にするためには、懸濁重合法、機械式粉砕法、球形化処理等によって製造されるのが好ましく、特に懸濁重合法が好ましい。
【0053】
以下、懸濁重合法における本発明のトナーの製造方法について説明する。
【0054】
まず重合性単量体中に、低軟化点物質、極性樹脂、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモジナイザー、ホモミキサー等により分散せしめる。この際、好ましくは単量体液滴が所望の現像剤粒子のサイズを有するように、撹拌速度、時間を調整し造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行なえばよい。重合温度は40℃以上、一般的には50℃〜90℃の温度に設定して行なうのがよい。また、重合反応後半に昇温してもよく、さらに、現像剤定着時の臭いの原因等になる未反応重合性単量体、副生成物等を除去するために、反応後半または反応終了時に一部水系媒体を留去してもよい。反応終了後、生成した現像剤粒子を洗浄、濾過により回収し乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100質量部に対して水300質量部〜3000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0055】
トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、造粒時の系のpH調整、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法や、機械的装置条件、例えばローターの周速、パス回数、撹拌羽根形状等の撹拌条件や、容器形状または水溶液中での固形分濃度等を制御することにより行なえる。
【0056】
本発明に用いられる重合性単量体としては、スチレン、o−(m−、p−)メチルスチレン、m−(p−)エチレンスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサン、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸アミド等の単量体が好ましく用いられる。
【0057】
また重合時に添加する極性樹脂としては、スチレン(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。
【0058】
また、本発明で使用される低軟化点物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体、またはこれらのグラフト/ブロック化合物等が好ましく用いられる。
【0059】
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが使用できるが、重合阻害性がなく水系への可溶化物のない荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネガ系としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸、それらの誘導体の金属化合物、スルホン酸を側鎖に持つ高分子化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、珪素化合物、カリックスアレン等が利用でき、ポジ系としては4級アンモニウム塩、該4級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は重合性単量体100質量部に対し0.2〜10質量部が好ましい。
【0060】
本発明で使用される重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロキシペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。
【0061】
該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対して0.5質量%〜20質量%添加されて用いられる。重合開始剤の種類は重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に単独または混合し利用される。
【0062】
懸濁重合を利用する場合に用いる分散剤としては、例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタ珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ、磁性体、フェライト等が挙げられる。また有機系化合物としては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が水相に分散させて使用される。
【0063】
これらの分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜2.0質量部を使用するのが好ましい。
【0064】
これらの分散剤は市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を生成させて得ることもできる。例えばリン酸カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に好ましい分散剤を得ることができる。
【0065】
またこれらの分散剤の微細化のために、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用してもよい。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が使用でき、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0066】
次に粉砕法におけるトナーの製造方法について説明する。
【0067】
本発明の粉砕法トナーに用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等を単独または混合して使用できるが、中でもスチレン−アクリル、スチレン−メタクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
【0068】
また本発明の粉砕法トナーを正帯電性に制御する場合は、脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩;アミン及びポリアミン系化合物;高級脂肪酸の金属塩;アセチルアセトン金属錯体;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレート等を添加する。また、負帯電性に制御する場合は、有機金属錯体、キレート化合物が有効で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体を用いることができる。使用量は結着樹脂100質量部に対して0.1〜15質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。
【0069】
本発明の粉砕法トナーには、必要に応じて離型剤を添加することができる。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスまたはその酸化物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪族エステルを主成分とするワックスまたは、その一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。また、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族ビスアミド類;ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンなどのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化物なども用いることができる。添加量は結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
【0070】
次にこれらの結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して、樹脂類を互いに相溶せしめた中に荷電制御剤、着色剤を分散または溶解せしめ、冷却固化後、機械的に所望の粒度に微粉砕し、さらに分級によって粒度分布をシャープにする。あるいは、冷却固化後、ジェット気流下でターゲットに衝突させて得られた微粉砕物を、熱または機械的衝撃力によって球形化する。
【0071】
さらに本発明においては、現像性や耐久性を向上させるためにさらに次の無機粉体を添加することもできる。マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫、アンチモン等の金属酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の複合金属酸化物;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩;カオリン等の粘土鉱物;アパタイト等のリン酸化合物;炭化珪素、窒化珪素等の珪素化合物;カーボンブラックやグラファイト等の炭素粉末が挙げられる。
【0072】
同様の目的で以下の有機粒子や複合粒子を添加することもできる。ポリアミド樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、ウレタン粒子、メラミン−ホルムアルデヒド粒子、アクリル粒子等の樹脂粒子;ゴム、ワックス、脂肪酸系化合物、樹脂等と金属、金属酸化物、塩、カーボンブラック等の無機粒子とからなる複合粒子;ポリ弗化エチレン、ポリ弗化ビニリデン等のフッ素樹脂;弗化カーボン等のフッ素化合物;ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪酸エステル等の脂肪酸誘導体;硫化モリブデン、アミノ酸及びアミノ酸誘導体等が挙げられる。
【0073】
次に本発明のトナーを用いた画像形成方法に関して説明する。
【0074】
本発明者は、少なくとも、潜像担持体に非接触の、または接触したトナー担持体を有し、該トナー担持体に対し、トナーを介して当接したトナー規制部材と、該トナー担持体上の現像部上流側に設けられた圧接弾性部材にトナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加するトナー帯電ローラーを有した現像装置に対して、少なくとも着色剤と結着樹脂を含有する着色粒子に、疎水率が90%以上であり、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されているトナーを用いることで、低温低湿環境下あるいは、低温低湿環境下と高温高湿環境下で交互に繰り返される低印字率耐久によっても、安定した電荷量が得られ、カブリのなく十分な画像濃度を得る画像形成が可能であることを見出した。
【0075】
低温低湿環境下で低印字率現像動作を多数回繰り返した場合、現像に寄与しなかったトナーが多数あるため、前記したシリカの鱗片状の凝集体も多数発生し、これが帯電部材を汚染する。しかし、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されているトナーでは鱗片状の凝集体の発生が少ないため、帯電部材の汚染が軽減される。
【0076】
また、低温低湿環境下と高温高湿環境下で交互に繰り返される低印字率耐久では、低温低湿環境下での低印字耐久で帯電部材を汚染したシリカ、高温高湿環境下で低抵抗化してバイアスをリークさせるため、ベタ画像部の白ポチが発生しやすいが、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されているトナーでは有効的にシラノール基を減らしているため、バイアスリークを低減させることができる。
【0077】
トナー担持体とトナー帯電ローラー間の放電は、当接ニップの両端およびニップ中で発生している。本発明者の検討によって、トータルの放電量が同じでも、局所的に大きな放電が起こる場合と、小さな放電が頻繁に起こる場合を比較すると、後者の方がトナーに対して、より均一に十分な電荷を付与できることが判明した。
【0078】
上記の好ましい放電状態を実施するためには、トナー担持体上に形成されるトナー層全域に圧接弾性部材であるトナー帯電ローラーを、トナー担持体との当接ニップが、0.1〜2.0mm、さらに好ましくは、0.15〜1.3mmになるように調節することが好ましい。これによりニップ内の放電ポイントを十分な数とることができる。なお、本発明では当接ニップを、トナー担持体とトナー帯電ローラーの周方向の当接長さとする。
【0079】
本発明において、トナー帯電ローラー表面のRa(算術平均粗さ)およびRz(十点平均粗さ)の比、Ra/Rzは、ニップ内の放電の点、トナー帯電ローラーの表面のシリカ汚染の点から、0.05〜0.7であることが好ましく、0.07〜0.4であることがさらに好ましい。なお、トナー帯電ローラー表面のRa、Rzは株式会社小坂研究所社製SE−3400を用いて、JIS B 0601−1994に準じて測定した。
【0080】
トナー帯電ローラーの材質はNBR、シリコーンゴム等の弾性体であり、トナー帯電ローラーのトナー担持体への当接荷重は0.49〜4.9N(50〜500gf)が好ましい。
【0081】
またトナー帯電ローラーの駆動については、トナー担持体との間は従動または同周速が必須であり、トナー帯電ローラー、トナー担持体間に周速差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上にむらが発生するため好ましくない。
【0082】
次に本発明の画像形成方法について説明する。
【0083】
図1及び2は本発明に適用される現像装置の一例である。図1及び2において、現像装置4は、一成分現像剤として非磁性トナー8を収容した現像容器14と、現像容器14内の長手方向に延在する開口部に位置し潜像担持体1と対向設置されたトナー担持体5とを備え、潜像担持体1上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
【0084】
トナー担持体5は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像容器14内に突入し、左略半周面を現像容器14外に露出して横設されている。この現像容器14外へ露出した面は、現像装置4の図中左方に位置する潜像担持体1に当接(図1)しているか、またはわずかな微小間隔を有して(図2)対向している。
【0085】
トナー担持体5は矢印B方向に回転駆動され、またその表面は、トナー8との摺擦確率を高くし、かつ、トナー8の搬送を良好に行うための適度な凹凸を有している。トナー担持体5は、潜像担持体に非接触で用いる場合は、一例として、直径16mmのアルミニウム製スリーブ表面にガラスビーズ(#600)による定形ブラスト処理を施し、表面粗さRzが約3μmとしたものを用い、潜像担持体1との間隙が300μmになるように対向させる。またトナー担持体5を潜像担持体に当接させて用いる場合は、一例として、NBRの基層にエーテルウレタンを表層コートした、直径16mm、表面粗さRzが5〜10μm、抵抗が104〜108Ωの弾性ローラーを用いることができる。
【0086】
トナー担持体5の上方位置には、SUS等の金属板や、ウレタン、シリコン等のゴム材料または、バネ弾性を有するSUSまたはリン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体5への当接面側にゴム材料を接着したもの等からなる規制部材7が、ブレード支持板金15に支持され、自由端側の先端近傍をトナー担持体5の外周面に面接触にて当接するように設けられており、その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体5の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になっている。
【0087】
トナー規制部材の一例としては、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムをブレード支持板金15に接着した構成で、トナー担持体5に対する当接圧を、22.5〜34.3N/m(23〜35g/cm)(線圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算した。)に設定したものである。
【0088】
弾性ローラー6はトナー担持体5へのトナー8の供給および未現像トナーの剥ぎ取りを行うため、トナー規制部材7のトナー担持体5表面との当接部に対しトナー担持体5の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。
【0089】
図1におけるトナー帯電ローラー20はNBR、シリコーンゴム等の弾性体であり、押圧部材21に取り付けられている。そしてこの押圧部材21によるトナー帯電ローラー20のトナー担持体5への当接荷重は0.49〜4.9N(50〜500gf)に設定した。トナー帯電ローラー20の当接により、トナー担持体5上のトナー層は細密充填され均一コートされる。弾性ブレード7とトナー帯電ローラー20の長手位置関係は、トナー帯電ローラー20がトナー担持体5上の弾性ブレード7当接全域を確実に覆うことができるように配置されるのが好ましい。
【0090】
またトナー帯電ローラー20の駆動については、トナー担持体5との間は従動または同周速が必須であり、トナー帯電ローラー20、トナー担持体5間に周速差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上にむらが発生するため好ましくない。
【0091】
トナー帯電ローラー20のバイアスは、電源18によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に印加された直流、または直流を重畳した交流電圧(現像AC電圧)を分岐した放電開始電圧以上の電圧で印加されており、トナー担持体5上のトナー8はトナー帯電ローラー20より、放電によって電荷付与を受ける。
【0092】
なお、放電開始電圧とは、図3に示すA点の電圧である。
【0093】
トナー帯電ローラー20のバイアスは、トナー担持体5に対して600〜2000Vの電位差が生じるように設定される。
【0094】
トナー帯電ローラー20による帯電付与を受けた後、トナー担持体5上に薄層形成されたトナー層は、一様に潜像担持体1との対向部である現像部へ搬送される。
【0095】
この現像部において、トナー担持体5上に薄層形成されたトナー層は、図1に示すように、電源18によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に印加された直流バイアス、または図2に示すように直流を重畳した交流バイアスによって、潜像担持体1上の静電潜像にトナー像として現像される。
【0096】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示して、本発明をさらに詳細に説明する。なお、「部」とあるのはすべて質量部を意味する。
【0097】
<実施例1>
高速撹拌装置クレアミックス(エムテクニック社製)を備えた2リットル用4つ口フラスコ中に、イオン交換水630部と、0.1mol/リットルのNa3PO4水溶液485部を添加し、クレアミックスの回転数を14000rpmに調整し63℃に加温した。ここに、1.0mol/リットルのCaCl2水溶液65部を徐々に添加し、さらに10%塩酸を滴下して微小な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含むpH=5.8の水系媒体を調製した。
【0098】
一方、分散質系は、
・スチレン単量体 175部
・ブチルアクリレート単量体 25部
・カーボンブラック 15部
・サリチル酸金属化合物 1.6部
をアトライターを用いて5時間分散させた後、上記混合物に下記の成分を加えて、さらに2時間分散させて、分散質系を調製した。
・飽和ポリエステル(酸価9.8mgKOH/g、ピーク分子量12500)16部
・エステルワックス 20部
【0099】
次に、上記分散質系に重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を添加した後、上記分散媒中に投入し、内温70℃の窒素雰囲気下、17000rpmで15分間造粒した。その後、撹拌機をプロペラ撹拌機に交換し、50rpmで撹拌しながら70℃に保ちつつ5時間重合し、さらに内温を80℃に昇温させ5時間重合した。重合終了後、スラリーを冷却し希塩酸を添加して分散剤を除去した。さらに水洗し、乾燥、分級を行い、着色粒子を得た。
【0100】
一方、一次粒径約7nmの未処理シリカ100部を密閉型高速撹拌機に入れ窒素置換しながら撹拌する。ジメチルシリコーンオイル35部をヘキサンで6.5倍に希釈した処理剤を撹拌機内に噴霧する。処理剤を全量噴霧した後撹拌しながら撹拌機内を350℃に昇温し3時間撹拌した。撹拌しながら撹拌機内の温度を室温に戻し取り出した後、ピンミルで解砕処理をして、疎水率99.3%、A/B=18.2、B=6.7、一次粒径約7nmの疎水性シリカを得た。
【0101】
上記着色粒子100部に該疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0102】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.980、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0103】
該トナーを、市販のカラーレーザープリンターLBP2160(キヤノン社製)を以下のように改造した改造機Aを用いて評価した。
【0104】
LBP2160の改造機Aは、イエローカートリッジを次のように改造した。図1において、トナー担持体5は、基層がNBR、表層がエーテルウレタンで構成された弾性ローラーで、表面粗さRzが6.5μmのものを用いた。トナー担持体5は、画像形成時、潜像担持体1に接触するように設定した。トナー担持体5の上方位置には、リン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体5への当接面側にウレタンゴムを接着したものからなる規制部材としての弾性ブレード7が、ブレード支持板金15に支持され、自由端側の先端近傍を現像スリーブ5の外周面に面接触にて当接するように設けられており、その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体5の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になっている。また、トナー担持体5に対する当接圧は24.5N/m(25g/cm)(線圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算した。)に設定した。
【0105】
弾性ローラー6は、芯金6a上にポリウレタンフォームを設けた直径12mmの弾性ローラーである。
【0106】
トナー帯電ローラー20はNBR製のゴムローラーであり、表面のRa/Rz=0.19(Ra=1.7、Rz=8.9)であって、押圧部材21に取り付けられている。そしてこの押圧部材21によるトナー帯電ローラー20のトナー担持体5への当接により、0.32mmのニップを形成している。トナー帯電ローラー20は、トナー担持体5に従動している。
【0107】
トナー帯電ローラー20のバイアスは、電源18によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に印加された直流電圧を分岐して印加されている。トナー担持体5に印加されるバイアスは直流電圧:Vdc=−270V、トナー帯電ローラー20に印加されるバイアスはVdc=−800Vである。
【0108】
上記改造機Aのイエローカートリッジにトナーを300g充填し、印字比率2%でプリントの試験をした。なお、試験は、15℃/5%RH環境で5000枚連続でプリントするAモードと、15℃/5%RHと30℃/85%RHの環境を交互に100枚づつ連続プリントするBモードで行った。Bモードでは、環境を変える際にカートリッジおよび改造機を24時間環境になじませた。いずれの試験においても、200枚めと5000枚めに、ベタ黒パターンとベタ白パターンをサンプルとしてプリントした。
【0109】
<実施例2>
ジメチルシリコーンオイルの量を23部にした以外は、実施例1と同様にして疎水率90.5%、A/B=22.3、B=4.4、一次粒径約7nmの疎水性シリカを得た。
【0110】
実施例1で用いた着色粒子100部に該疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0111】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.975、円形度の標準偏差は0.022であった。
【0112】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0113】
<実施例3>
ジメチルシリコーンオイルの量を46部とし、希釈溶剤をTHFとし、希釈倍率を8倍にした以外は、実施例1と同様にして疎水率90.5%、A/B=22.3、B=4.4、一次粒径約7nmの疎水性シリカを得た。
【0114】
実施例1で用いた着色粒子100部に該疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0115】
該トナーBの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.975、円形度の標準偏差は0.022であった。
【0116】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0117】
<実施例4>
未処理シリカの一次粒径が14nmのものを用い、ジメチルシリコーンオイルの量を20部、処理温度を300℃にした以外は実施例1と同様にして、疎水率97.8%、A/B=5.8、B=5.0、一次粒径約14nmの疎水性シリカを得た。
【0118】
実施例1で用いた着色粒子100部に該疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0119】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.975、円形度の標準偏差は0.022であった。
【0120】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0121】
<実施例5>
ジメチルシリコーンオイルの量を18部、処理温度を280℃、処理時間を1時間にした以外は実施例4と同様にして、疎水率95.9%、A/B=27.3、B=5.2、一次粒径約14nmの疎水性シリカを得た。
【0122】
実施例1で用いた着色粒子100部に該疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0123】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.975、円形度の標準偏差は0.022であった。
【0124】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0125】
<実施例6>
未処理シリカの一次粒径が35nmのものを用い、ジメチルシリコーンオイルの量を13部にした以外は実施例1と同様にして、疎水率98.0%、A/B=8.2、B=5.9、一次粒径約35nmの疎水性シリカを得た。
【0126】
実施例1で用いた着色粒子100部に該疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0127】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.975、円形度の標準偏差は0.022であった。
【0128】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0129】
<実施例7>
・スチレン−アクリル樹脂 100部
(スチレン−ブチルアクリレート共重合比=80:20)
・カーボンブラック 8部
・サリチル酸金属化合物 0.7部
上記を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、二軸押し出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した後、分級して着色粒子を得た。
【0130】
上記着色粒子100部に対して、実施例1で用いた疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0131】
該トナーの重量平均径は7.3μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.945、円形度の標準偏差は0.025であった。
【0132】
該トナーを実施例1と同様に評価した。ただし、定着器を外した状態でプリントを行い、200枚時および5000枚時のサンプルのみをCLC700(キヤノン社製)で定着させた。
【0133】
<実施例8>
実施例1で用いた着色粒子を、さらにハイブリダイザー1型(奈良機械製作所製)を用い、2500rpm、6分間処理したもの100部に対して、実施例1で用いた疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0134】
該トナーの重量平均径は6.9μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.995、円形度の標準偏差は0.020であった。
【0135】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0136】
<実施例9>
実施例7において、粉砕機としてクリプトロン(川崎重工製)を用いた以外は実施例7と同様にして着色粒子を得た。
【0137】
上記着色粒子100部に対して、実施例1で用いた疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0138】
該トナーの重量平均径は7.2μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.977、円形度の標準偏差は0.037であった。
【0139】
該トナーを実施例1と同様に評価した。ただし、定着器を外した状態でプリントを行い、200枚時および5000枚時のサンプルのみをCLC700(キヤノン社製)で定着させた。
【0140】
<実施例10>
改造機Aにおいて、トナー帯電ローラー20を、表面のRa/Rz=0.04(Ra=0.43、Rz=10.4)であるものに交換して、実施例1で用いたトナーを実施例1と同様にして評価した。
【0141】
<実施例11>
改造機Aにおいて、押圧部材21を調整してトナー担持体5とトナー帯電ローラー20の当接ニップを2.2mmにして、実施例1で用いたトナーを実施例1と同様にして評価した。
【0142】
<実施例12>
実施例1で用いたトナーを、市販のカラーレーザープリンターLBP2160(キヤノン社製)を以下のように改造した改造機Bを用いて評価した。
【0143】
LBP2160の改造機Bは、イエローカートリッジを図2のように改造した。図2において、現像装置4は、一成分現像剤として非磁性トナー8を収容した現像容器14と、現像容器14内の長手方向に延在する開口部にトナー担持体5とを備えており、トナー担持体5は、直径16mmのアルミニウム製スリーブ表面にガラスビーズ(#600)による定形ブラスト処理を施し、表面粗さRzが約2.5μmとしたものを用いた。トナー担持体5は、画像形成時、潜像担持体1との間隙が330μmになるように設定した。トナー担持体5の上方位置には、リン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体5への当接面側にウレタンゴムを接着したものからなる規制部材としての弾性ブレード7が、ブレード支持板金15に支持され、自由端側の先端近傍を現像スリーブ5の外周面に面接触にて当接するように設けられており、その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体5の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になっている。また、トナー担持体5に対する当接圧は24.5N/m(25g/cm)(線圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算した。)に設定した。
【0144】
弾性ローラー6は、芯金6a上にポリウレタンフォームを設けた直径12mmの弾性ローラーである。
【0145】
上記改造機Bのイエローカートリッジにトナーを300g充填し、印字比率2%でプリントの試験をした。なお、試験は、15℃/5%RH環境で5000枚連続でプリントするAモードと、15℃/5%RHと30℃/85%RHの環境を交互に100枚づつ連続プリントするBモードで行った。なおBモードでは環境を変える際にカートリッジおよび改造機を24時間環境になじませた。いずれの試験においても、200枚めと5000枚めに、ベタ黒パターンとベタ白パターンをサンプルとしてプリントした。
【0146】
<比較例1>
一次粒径約7nmの未処理シリカ100部を密閉型高速撹拌機に入れ窒素置換しながら撹拌する。トリメチルクロルシラン12部をヘキサンで4倍に希釈した処理剤を撹拌機内に噴霧する。処理剤を全量噴霧した後撹拌しながら撹拌機内を300℃に昇温し90分撹拌した。撹拌しながら撹拌機内の温度を室温に戻し取り出した後、ピンミルで解砕処理をして、疎水率88.0%、A/B=45.8、B=2.5、一次粒径約7nmの疎水性シリカを得た。
【0147】
実施例1で用いた着色粒子100部に該シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0148】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.980、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0149】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0150】
<比較例2>
一次粒径約12nmの未処理シリカ100部を密閉型高速撹拌機に入れ窒素置換しながら撹拌する。メチルハイドロジェンシリコーンオイル18部をヘキサンで6倍に希釈した処理剤を撹拌機内に噴霧する。処理剤を全量噴霧した後撹拌しながら撹拌機内を340℃に昇温し2時間撹拌した。撹拌しながら撹拌機内の温度を室温に戻し取り出した後、ピンミルで解砕処理をして、疎水率98.2%、A/B=2.8、B=5.3、一次粒径約12nmの疎水性シリカを得た。
【0151】
実施例1で用いた着色粒子100部に該シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0152】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.980、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0153】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0154】
<比較例3>
一次粒径約12nmの未処理シリカ100部を密閉型高速撹拌機に入れ窒素置換しながら撹拌する。ジメチルシリコーンオイル12部をヘキサンで3倍に希釈した処理剤を撹拌機内に噴霧する。処理剤を全量噴霧した後撹拌しながら撹拌機内を270℃に昇温し1時間撹拌した。撹拌しながら撹拌機内の温度を室温に戻し取り出した後、ピンミルで解砕処理をして、疎水率98.1%、A/B=30.5、B=5.8、一次粒径約12nmの疎水性シリカを得た。
【0155】
実施例1で用いた着色粒子100部に該シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0156】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.980、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0157】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0158】
<比較例4>
一次粒径約12nmの未処理シリカ100部を密閉型高速撹拌機に入れ窒素置換しながら撹拌する。ジメチルジクロルシラン16部をヘキサンで4倍に希釈した処理剤を撹拌機内に噴霧する。処理剤を全量噴霧した後撹拌しながら撹拌機内を300℃に昇温し90分撹拌した。撹拌しながら撹拌機内の温度を室温に戻し取り出した後、ピンミルで解砕処理をして、疎水率92.4%、A/B=66.3、B=1.0、一次粒径約12nmの疎水性シリカを得た。
【0159】
実施例1で用いた着色粒子100部に該シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0160】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.980、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0161】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0162】
<比較例5>
一次粒径約12nmの未処理シリカ100部を密閉型高速撹拌機に入れ窒素置換しながら撹拌する。ジメチルシリコーンオイル50部をヘキサンで4倍に希釈した処理剤を撹拌機内に噴霧する。処理剤を全量噴霧した後撹拌しながら撹拌機内を300℃に昇温し1時間撹拌した。撹拌しながら撹拌機内の温度を室温に戻し取り出した後、ピンミルで解砕処理をして、疎水率98.1%、A/B=7.1、B=10.5、一次粒径約12nmの疎水性シリカを得た。
【0163】
実施例1で用いた着色粒子100部に該シリカ1.2部をヘンシェルミキサーFM10Bにて外添してトナーを得た。
【0164】
該トナーの重量平均径は6.8μm、フロー式粒子像分析装置による平均円形度は0.980、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0165】
該トナーを実施例1と同様に評価した。
【0166】
<比較例6>
比較例5で用いたトナーを実施例12の評価で用いた改造機Bで、同様に評価した。
【0167】
[評価方法]
(1)画像濃度
ベタ黒パターンのサンプルの、紙先端から3cmの部分の濃度を、中央、両端の3点測定し平均値を求める。濃度測定は、反射濃度計RD918(マクベス社製)でおこなった。評価のランク分けは、以下のようにおこなった。
Figure 0003880393
【0168】
(2)カブリ
ベタ白パターンのサンプルと未使用の紙の反射率をそれぞれ、TC−6DS(東京電色社製)で測定し(3点平均)、その差を求めた。評価のランク分けは、以下のようにおこなった。なお、初期カブリは200枚時サンプルにて、耐久カブリは5000枚時サンプルにて評価した。
A:2.0%未満
B:2.0%以上4.0%未満
C:4.0%以上6.0%未満
D:6.0%以上
【0169】
評価結果を表1に示す。
【0170】
【表1】
Figure 0003880393
【0171】
なお表1の評価の各欄の表記は、
/の左側:Aモードでの評価結果
/の右側:Bモードでの評価結果
である。
【0172】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、多数の現像動作後も良好な流動性と安定した帯電性が得られる。また低温低湿環境下あるいは、低温低湿環境下と高温高湿環境下で交互に繰り返される低印字率耐久によっても、安定した電荷量が得られ、カブリのなく十分な画像濃度を得る画像形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】非磁性一成分接触現像をおこなう現像装置の概略図である。
【図2】非磁性一成分非接触現像をおこなう現像装置の概略図である。
【図3】トナー帯電ローラーに印加した電圧と、トナー担持体上のトナー表面電位との関係のグラフである。
【符号の説明】
1 潜像担持体
4 現像装置
5 トナー担持体
6 弾性ローラー
7 弾性ブレード(規制部材)
8 トナー
15 ブレード支持板金
18 電源
20 トナー帯電ローラー
21 押圧部材

Claims (5)

  1. 少なくとも着色剤と結着樹脂を含有する着色粒子に、疎水率が90%以上であり、表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=3〜30、B=4〜10である疎水性シリカが外添されていることを特徴とするトナー。
  2. 該疎水性シリカの炭素量Bが5〜8であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該疎水性シリカの表面シラノール量A(個/g・10-18、炭素量B(質量%)が、A/B=10〜25であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトナー。
  4. 該トナーは、フロー式粒子像分析装置による平均円形度が0.950〜0.990であり、円形度の標準偏差が0.035以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のトナー。
  5. 少なくとも、潜像担持体に非接触の、または接触したトナー担持体を有し、該トナー担持体に対し、トナーを介して当接したトナー規制部材と、該トナー担持体上の現像部上流側に設けられた圧接弾性部材にトナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加するトナー帯電ローラーを有した現像装置を用い、該潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーによって現像する画像形成方法において、
    該トナーは、請求項1乃至請求項のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
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