JP2001249494A - 非磁性一成分トナー、画像形成方法およびプロセスカートリッジ - Google Patents

非磁性一成分トナー、画像形成方法およびプロセスカートリッジ

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JP2001249494A
JP2001249494A JP2000056906A JP2000056906A JP2001249494A JP 2001249494 A JP2001249494 A JP 2001249494A JP 2000056906 A JP2000056906 A JP 2000056906A JP 2000056906 A JP2000056906 A JP 2000056906A JP 2001249494 A JP2001249494 A JP 2001249494A
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toner carrier
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JP2000056906A
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English (en)
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Hiroaki Kawakami
宏明 川上
Tomohito Handa
智史 半田
Yuji Moriki
裕二 森木
Tatsuya Nakamura
達哉 中村
Koji Inaba
功二 稲葉
Katsuyuki Nonaka
克之 野中
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高温低湿環境下、高温高湿環境下でも、安定
した電荷量が得られ、トナー飛散やカブリがなく、十分
な画像濃度を得る画像形成が可能である非磁性一成分ト
ナー。 【解決手段】 トナー規制部材との当接部に対してトナ
ー担持体の回転方向上流側に当接して設けられた回転可
能な弾性ローラ6を有し、該トナー担持体上の現像部上
流側にはトナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアス
を印加する圧接弾性部材20を有し、該圧接弾性部材と
該トナー担持体の当接ニップが0.1〜2.0mmであ
り、該圧接弾性部材表面の算術平均粗さ(Ra)と十点
平均粗さ(Rz)との比Ra/Rzが0.05〜0.7
である現像装置4を用い、現像する画像形成方法に適用
される、該非磁性一成分トナーは、少なくとも結着樹脂
とイエロー顔料を含有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、トナージェット方式記録法などを利用した記録
方法に用いられるトナー、画像形成方法およびプロセス
カートリッジに関するものである。詳しくは、予め静電
潜像担持体上にトナー像を形成後、転写材上に転写させ
て画像形成する複写機、プリンター、ファックスに用い
られる非磁性一成分トナー、画像形成方法およびプロセ
スカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の
手段により静電潜像担持体上に電気的潜像を形成し、次
いで該静電潜像をトナーで現像して可視像とし、必要に
応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、熱、
圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を
得るものである。
【0003】近年、電子写真法を用いた機器は従来の複
写機に加え、例えば、プリンターやファックスのごとき
装置に適用されている。特にプリンターやファックスで
は複写装置部分を小さくする必要があるため、一成分現
像剤を用いた現像装置が用いられることが多い。
【0004】一成分現像剤を用いた一成分現像方式とし
ては、トナー規制部材とトナー粒子の摩擦およびトナー
担持体とトナー粒子の摩擦によりトナー粒子に電荷を与
えると同時に、トナー担持体上に薄く塗布しトナー担持
体と潜像担持体とが対向した現像領域に搬送し、潜像担
持体上の静電潜像を現像し、トナー画像として顕像化す
る方法である。
【0005】一成分現像方式は、二成分現像方式のよう
にガラスビーズや鉄粉、フェライト等のキャリア粒子が
不要のため現像装置自体を小型化・軽量化できる。さら
に二成分現像方式は現像剤中のトナー濃度を一定に保つ
必要があるため、トナー濃度を検知し必要量のトナーを
補給する装置が必要であり、現像装置の大型化・重量化
を招く。この点においても一成分現像方式は小型化・軽
量化に有利である。
【0006】一成分現像方式は、トナー中に磁性体を含
有させた磁性トナーを用いた磁性一成分現像方法と、磁
性体を使用しない非磁性一成分現像方法に大別される
が、フルカラープリンターにはカラートナーが使用でき
る非磁性一成分現像方法が用いられる。
【0007】一般的に、非磁性一成分現像方法では、ト
ナー担持体に当接した弾性ローラによってトナー担持体
上にトナーを供給し、ついでトナーをトナー規制部材に
よりトナー担持体上に薄く塗布すると同時にトナー規制
部材との摩擦およびトナー担持体との摩擦によりトナー
粒子に電荷を与える。
【0008】しかしながら、非磁性一成分現像方法は、
キャリアとトナーを混合して用いる二成分現像方法に比
べてトナーへの電荷付与性に劣る場合があった。これ
は、二成分現像方法はトナーへの電荷付与部材であるキ
ャリアの表面積が大きいため、トナーとの摩擦頻度が大
きく、トナーに対して安定した電荷を付与できるのに対
して、非磁性一成分現像方法では電荷付与部材であるト
ナー規制部材、トナー担持体の表面積が小さく、これら
の部材と十分摩擦されないトナーが存在する場合がある
ためである。
【0009】この点を改良したものについては種々提案
されているが、特開平10−232552号公報や特開
平11−119547号公報等に開示されているよう
に、トナー担持体上のトナーを、トナー担持体に接触し
た帯電部材の放電により帯電させる方法が優れている。
【0010】しかしながら、本発明者がこれらの方法を
追試したところ、トナーの現像量を低く抑えた低印字率
現像動作を多数回繰り返した場合、特に高温低湿環境下
で該帯電部材の表面がトナーによって汚染され、放電状
態が不十分になるため、所望の帯電量が得られず現像効
率が低下して十分な画像濃度が得られないばかりでな
く、汚染した該帯電部材との接触により所望の帯電と逆
極性の、すなわち反転トナーが発生するため、トナーの
トリボ分布が二極化し、トナー飛散やカブリ抑制が悪化
するという問題や、トナー自身の抵抗が変化してしまう
ことにより、放電により受ける帯電量が変化してしまう
問題があった。また、高印字率現像動作を多数回繰り返
した場合、高温高湿環境下で放電により受けるトナーの
帯電量が不十分なため画像濃度が低下するといった問題
があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
低湿環境下での低印字率耐久によっても、また、高温高
湿環境下での高印字率耐久によっても、安定した電荷量
が得られ、トナー飛散やカブリがなく、十分な画像濃度
を得る画像形成が可能である非磁性一成分トナー、画像
形成方法およびプロセスカートリッジを提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。
【0013】すなわち、本発明は、潜像担持体に非接触
の、または接触したトナー担持体を有し、該トナー担持
体に対し、トナーを介して当接したトナー規制部材と、
該トナー担持体と該トナー規制部材との当接部に対して
該トナー担持体の回転方向上流側に当接して設けられた
回転可能な弾性ローラを有し、該トナー担持体上の現像
部上流側には、トナーと同極性の放電開始電圧以上のバ
イアスを印加する圧接弾性部材を有し、該圧接弾性部材
と該トナー担持体の当接ニップが0.1〜2.0mmで
あり、該圧接弾性部材表面のRaとRzの比Ra/Rz
が0.05〜0.7である現像装置を用い、該潜像担持
体上に形成された静電潜像をトナーによって現像する画
像形成方法に適用される非磁性一成分トナーであって、
該非磁性一成分トナーは、少なくとも結着樹脂と下記に
示す基本構造式(1)のイエロー顔料を含有してなるこ
とを特徴とする非磁性一成分トナーに関する。
【0014】
【化4】
【0015】また、本発明は、潜像担持体に非接触の、
または接触したトナー担持体を有し、該トナー担持体に
対し、トナーを介して当接したトナー規制部材と、該ト
ナー担持体と該トナー規制部材との当接部に対して該ト
ナー担持体の回転方向上流側に当接して設けられた回転
可能な弾性ローラを有し、該トナー担持体上の現像部上
流側は圧接弾性部材にトナーと同極性の放電開始電圧以
上のバイアスを印加する圧接弾性部材を有し、該圧接弾
性部材と該トナー担持体の当接ニップが0.1〜2.0
mmであり、該圧接弾性部材表面のRaとRzの比Ra
/Rzが0.05〜0.7である現像装置を用い、該潜
像担持体上に形成された静電潜像をトナーによって現像
する画像形成方法において、該トナーは、少なくとも結
着樹脂と上記の基本構造式(1)のイエロー顔料を含有
してなる非磁性一成分トナーであることを特徴とする画
像形成方法に関する。
【0016】さらに本発明は、画像形成装置本体に着脱
可能に装着されるプロセスカートリッジにおいて、該プ
ロセスカートリッジは、トナー;該トナーを収容するた
めの現像剤容器;潜像担持体に非接触の、または接触し
たトナー担持体;該トナー担持体に対し、トナーを介し
て当接したトナー規制部材;該トナー担持体と該トナー
規制部材との当接部に対して該トナー担持体の回転方向
上流側に当接して設けられた回転可能な弾性ローラ;該
トナー担持体上の現像部上流側に設けられた圧接弾性部
材である圧接弾性部材;を有しており、該圧接弾性部材
と該トナー担持体の当接ニップが0.1〜2.0mmで
あり、該圧接弾性部材表面のRaとRzの比Ra/Rz
が0.05〜0.7であり、該圧接弾性部材にトナーと
同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加してトナー
を帯電することが可能であり、該トナーは、少なくとも
結着樹脂と上記の基本構造式(1)のイエロー顔料を含
有してなる非磁性一成分トナーであることを特徴とする
プロセスカートリッジに関する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者が鋭意検討を行った結
果、図1及び図2(図に沿った詳細な説明は後述)に示
すように、トナー担持体5上の現像部上流側に、トナー
と同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加する圧接
弾性部材(トナー帯電ローラ)20を有した現像装置4
において、該トナー帯電ローラとと該トナー担持体の当
接ニップを0.1〜2.0mmとし、該トナー帯電ロー
ラのRaとRzの比Ra/Rzを0.05〜0.7と
し、少なくとも結着樹脂と特定構造を持ったイエロー顔
料を含有してなる非磁性一成分トナーを用いることで、
高温低湿環境下での低消費量耐久によっても、安定した
電荷量が得られ、トナー飛散やカブリのない画像形成が
可能であることを見出した。
【0018】以下に詳細を説明する。
【0019】本発明の特徴の一つは、トナー担持体上に
形成されるトナー層全域に、圧接弾性部材であるトナー
帯電ローラを圧接し、かつトナー担持体と圧接弾性部材
の当接ニップを0.1〜2.0mm、好ましくは0.1
5〜1.3mmとすることである。なお、本発明では
「当接ニップ」を、トナー担持体と圧接弾性部材の周方
向の当接長さとする。
【0020】本発明者が画像印字率とトナーの電荷量の
関係について検討したところ、印字率が4〜20%程度
の通常の画像を現像し続ける限りは、トナー担持体とト
ナー帯電ローラの当接ニップがいかなる値であっても、
また、高温高湿、低温低湿いずれの環境においても、ト
ナーに十分な電荷が付与されていたのに対して、印字率
が50〜100%の高印字率の画像を連続して現像する
と、トナー担持体とトナー帯電ローラの当接ニップが
0.1mmに満たない場合、特に高温高湿環境でトナー
の電荷量が不足して画像濃度が低下することが判明し
た。
【0021】これは、印字率が50〜100%の現像で
はトナー担持体上のトナーがほぼすべて現像されてしま
うため、トナー担持体には常に電荷の低い新しいトナー
が供給されることや、特に高温高湿環境ではトナー規制
部材やトナー担持体からの電荷付与が小さいことなどの
ため、トナー帯電ローラからの電荷付与も十分でなくな
るためである。
【0022】トナー担持体とトナー帯電ローラの放電
は、当接ニップの両端およびニップ中で発生している。
本発明者の検討によって、トータルの放電量が同じで
も、局所的に大きな放電が起こる場合と、小さな放電が
頻繁に起こる場合を比較すると、後者の方がトナーに対
して、より均一に十分な電荷を付与できることが判明し
た。
【0023】よって、上記の好ましい放電状態を実施す
るためには、トナー担持体とトナー帯電ローラの当接ニ
ップを0.1〜2.0mmに調節する必要がある。当接
ニップを0.1〜2.0mmに調節することで、ニップ
内の十分な数の放電ポイントをとることができ、高印字
率の現像を、高温高湿環境下で多数回繰り返しても、安
定して十分な電荷をトナーに与えることができる。
【0024】トナー担持体とトナー帯電ローラの当接ニ
ップが0.1mmに満たない場合、ニップ内での放電が
起こらず、ニップ両端のみの放電となるため、均一で十
分な電荷が付与されず、高温高湿環境でトナーの電荷量
が不足して画像濃度が低下するため好ましくない。ま
た、トナー担持体とトナー帯電ローラの当接ニップを
2.0mmより大きくすると、トナー担持体上のトナー
コートが乱されてしまい、画像上にムラが発生するため
好ましくない。
【0025】また、本発明において、トナー帯電ローラ
表面のRa(算術平均粗さ)およびRz(十点平均粗
さ)の比、Ra/Rzが0.05〜0.7であることが
必要であり、0.07〜0.4であることが好ましい。
【0026】ニップ内の放電に関しては、トナー帯電ロ
ーラ表面の起伏の大きな部分で発生するが、Ra/Rz
が0.7より大きいとトナー帯電ローラの表面の起伏が
均一になり、ニップ内での放電が起こりにくくなり、ニ
ップ両端でのみの局所的な放電となるため、前述したよ
うに、トナーに対して均一に十分な電荷を付与できない
ため好ましくない。
【0027】また、Ra/Rzが0.05未満の場合、
トナーの現像量を低く抑えた低印字率現像動作を多数回
繰り返した場合、特に高温低湿環境下で圧接弾性部材の
表面がトナーによって汚染され、放電状態が不十分にな
るため、所望の帯電量が得られず現像効率が低下して十
分な画像濃度が得られないばかりでなく、汚染した該帯
電部材との接触により所望の帯電と逆極性の、すなわち
反転トナーが発生するため、トナーのトリボ分布が二極
化し、トナー飛散やカブリ抑制が悪化するため好ましく
ない。
【0028】なお、トナー帯電ローラ表面のRaとRz
は、株式会社小坂研究所社製SE−3400を用いて、
JIS B 0601−1994に準じて測定した。ト
ナー帯電ローラの材質はNBR、シリコーンゴム等の弾
性体であり、トナー帯電ローラのトナー担持体への当接
荷重は0.49〜4.9Nが好ましい。
【0029】またトナー帯電ローラの駆動については、
トナー担持体との間は従動または同周速が必要であり、
トナー帯電ローラ、トナー担持体間に周速差が生じると
トナーコートが不均一になり、画像上にムラが発生する
ため好ましくない。
【0030】一方、本発明に係るトナーは、少なくとも
結着樹脂と下記に示す基本構造式(1)のイエロー顔料
を含有するものである。
【0031】
【化5】
【0032】トナー担持体とトナー帯電ローラがトナー
を介して放電することによりトナーに電荷を付与する装
置では、しかしながら一方で、放電を受けることによっ
て、トナーの抵抗がわずかに上昇する。
【0033】トナーの現像量を低く抑えた低印字率現像
では、トナー担持体上で放電を受けながら、現像に寄与
しないトナーが多数あり、このようなトナーが再度トナ
ー担持体上で放電を受けるといったことが多数回繰り返
されると、前記の理由によりトナーの抵抗がかなり上昇
する。これにより、トナー担持体とトナー帯電ローラの
抵抗が上がるため、放電が十分に起こらず、電荷付与が
不足するため画像濃度の低下が起こる。
【0034】これに対し、前記の基本構造式(1)のイ
エロー顔料がトナー中に含有されることにより、トナー
の抵抗の上昇を押さえることができ、低印字率現像であ
っても圧接弾性部材から十分な電荷を付与されるため、
安定した画像濃度を得ることができる。この理由に関し
ては明らかではないが、一般的に放電によってトナーが
酸化されるなどして抵抗が上昇するが、基本構造式
(1)のイエロー顔料をトナーに含有させることで、ト
ナーが酸化等の変化を起こしにくくなるためと推察され
る。
【0035】本発明に用いられる基本構造式(1)のイ
エロー顔料としては、特に、C.I.Pigment
Yellow93,94,95,128,166が好ま
しい。
【0036】本発明において、前記の基本構造(1)の
イエロー顔料の含有量は、結着樹脂100質量部に対し
て、0.5〜12質量部が好ましく、さらに好ましくは
1〜8質量部である。0.5質量部未満では本発明の効
果が得られにくく、12質量部を超えて含有した場合、
基本構造式(1)のイエロー顔料が静電凝集を起こしト
ナー中の分散が悪くなるため、本発明の効果が十分得ら
れない。
【0037】さらに、本発明のトナーは、基本構造式
(1)のイエロー顔料に加えて、C.I.Solven
t Yellow162に分類される染料を含有するこ
とが、前記放電によるトナーの高抵抗化の防止に、より
好ましい。
【0038】C.I.Solvent Yellow1
62の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ま
しくは0.1〜8質量部、さらに好ましくは0.2〜6
質量部である。含有量が0.1質量部に満たない場合、
C.I.Solvent Yellow162を含有し
た効果が見られず、また、8質量部を超えると、トナー
担持体やトナー帯電ローラを汚染するため好ましくな
い。
【0039】また、基本構造式(1)のイエロー顔料の
含有量に対するC.I.Solvent Yellow
162の含有量の比は、基本構造式(1)のイエロー顔
料の含有量を1としたとき、0.1〜5が好ましく、よ
り好ましくは0.2〜3である。含有量比が0.1に満
たない場合、C.I.Solvent Yellow1
62を併用する効果が得られず、含有量比が5を超える
場合、相対的に基本構造式(1)のイエロー顔料の含有
濃度が低下するため、本発明の効果が十分得られない。
【0040】さらに本発明のトナーは、フロー式粒子像
分析装置による円相当径0.6μm以上2μm未満の粒
子の含有量Cが5〜35個数%であり、平均円形度が
0.950〜0.990であり、円形度の標準偏差が
0.035以下であることが好ましい。
【0041】上記Cが35個数%を超えると、トナー担
持体やトナー帯電ローラを汚染する場合がある。汚染に
関してはCは小さいほど好ましいが、Cが5%に満たな
い場合、低湿環境下でトナーがチャージアップしやす
く、現像・転写が均一に行われにくい。
【0042】また、本発明においては、トナー担持体と
トナー帯電ローラのニップにトナーが均一に充填される
ことが、トナー帯電ローラの放電に関して好ましく、こ
のような状態を達成するために、前述のトナーの平均円
形度は0.950〜0.990が好ましい。0.950
に満たない場合は、トナーが不定形に近いため均一に充
填されにくく、効果が顕われにくい。0.990を超え
ると感光体のクリーニング不良を引き起こしやすくな
る。
【0043】さらに本発明では前記円形度の標準偏差が
0.035以下であることが好ましい。本発明におい
て、平均円形度付近のトナーが選択的に現像される傾向
にあり、現像動作を多数回繰り返した後の現像器内に
は、平均円形度の小さい不定形に近いトナーの割合が増
加する傾向にある。円形度の標準偏差が0.035以下
の場合、トナーの円形度の分布がシャープなため、平均
円形度の小さいトナーの割合の増加が抑えられており好
ましい。
【0044】本発明において、円相当径0.6μm以上
2μm未満の粒子の含有量(C)、平均円形度及び円形
度の標準偏差は、東亜医用電子株式会社製 フロー式粒
子像分析装置FPIA−1000にて測定した。
【0045】測定は、フィルターを通して微細なごみを
取り除き、その結果として10-3cm3の水中に測定範
囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μ
m未満)の粒子数が20個以下の水中にノニオン型界面
活性剤(和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加えた水
溶液10ml中に、トナー5mgを加え、超音波分散機
としてSTM社製UH−50で分散処理を行なって調製
した試料分散液を用いて、0.60μm以上159.2
1μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定す
る。
【0046】測定の概略は以下のとおりである。
【0047】試料分散液は、フラットで偏平な透明フロ
ーセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って
広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対し
て交差して通過する光路を形成するように、ストロボと
CCDカメラがフローセルに対して相互に反対側に位置
するように装着される。試料分散液が流れている間に、
ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得る
ために1/30秒間隔で照射され、その結果それぞれの
粒子はフローセルに平行な一定範囲を有する二次元画像
として撮影される。それぞれの粒子の二次元画像の面積
から、同一面積を有する円の直径を円相当径として算出
する。
【0048】約1分間で、1200個以上の粒子の円相
当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及
び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を
測定できる。
【0049】また平均円形度は、上記フロー式粒子像分
析装置FPIA−1000を用いて測定された粒子の円
形度を下式 円形度=(粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長)/
(粒子の投影像の周囲長) より求め、測定された全粒子の円形度の総和を全粒子数
で除した値を平均円形度と定義する。
【0050】本発明における平均円形度とは、トナー粒
子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の
場合1.00を示し、トナー形状が複雑になるほど平均
円形度は小さな値となる。
【0051】また、本発明の上記円形度を満足するトナ
ーは、その重量平均粒径が4〜10μmの範囲にあるこ
とが好ましい。
【0052】トナーの重量平均粒径は、コールターマル
チサイザーII(コールター社製)を用い測定した。コ
ールターマルチサイザーIIに個数分布,体積分布を出
力するインターフェース(日科機製)及びPC9801
パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解
液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を
調製する。例えば、ISOTON R−II(コールタ
ーサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中
に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼ
ンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料
を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音
波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールタ
ーマルチサイザーによりアパーチャーとして100μm
アパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個
数を測定して体積分布と個数分布を算出した。それから
本発明に係る体積分布から求めた重量基準(各チャンネ
ルの中心値をチャンネル毎の代表値とする)の重量平均
粒径を求めた。
【0053】本発明のトナーの製造方法は特に限定され
ないが、平均円形度を0.950〜0.990にするた
めには、懸濁重合法、機械式粉砕法、球形化処理等によ
って製造されるのが好ましく、特に懸濁重合法が好まし
い。
【0054】以下、懸濁重合法における本発明のトナー
の製造方法について説明する。
【0055】まず重合性単量体中に、低軟化点物質、極
性樹脂、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤、その他の添
加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって
均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤
を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモジナイザ
ー、ホモミキサー等により分散せしめる。この際、好ま
しくは単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズを有する
ように、撹拌速度や時間を調整し造粒する。その後は、
分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒
子の沈降が防止される程度の撹拌を行なえばよい。重合
温度は40℃以上、一般的には50℃〜90℃の温度に
設定して行なうのがよい。また、重合反応後半に昇温し
てもよく、さらに、トナー定着時の臭いの原因等になる
未反応重合性単量体や副生成物等を除去するために、反
応後半または反応終了時に一部水系媒体を留去してもよ
い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過によ
り回収し乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体
系100質量部に対して水300〜3000質量部を分
散媒として使用するのが好ましい。
【0056】トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、造
粒時の系のpH調整、難水溶性の無機塩や保護コロイド
作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法や、機械
的装置条件、例えばローターの周速、パス回数、撹拌羽
根形状等の撹拌条件や、容器形状または水溶液中での固
形分濃度等を制御することにより行なえる。
【0057】本発明に用いられる重合性単量体として
は、スチレン、o−(m−、p−)メチルスチレン、m
−(p−)エチレンスチレン等のスチレン系単量体;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オ
クチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチル
アミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量
体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサン、(メ
タ)アクリロニトリル、アクリル酸アミド等の単量体が
好ましく用いられる。
【0058】また重合時に添加する極性樹脂としては、
スチレン(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共
重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用
いられる。
【0059】また、本発明で使用される低軟化点物質と
しては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワック
ス、フィッシャートロプッシュワックス、アミドワック
ス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導
体、またはこれらのグラフト/ブロック化合物等が好ま
しく用いられる。
【0060】本発明に用いられる荷電制御剤としては、
公知のものが使用できるが、重合阻害性がなく水系への
可溶化物のない荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合
物としては、ネガ系としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダ
イカルボン酸、それらの誘導体の金属化合物、スルホン
酸を側鎖に持つ高分子化合物、ホウ素化合物、尿素化合
物、珪素化合物、カリックスアレン等が利用でき、ポジ
系としては4級アンモニウム塩、該4級アンモニウム塩
を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イ
ミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御
剤は重合性単量体100質量部に対し0.2〜10質量
部が好ましい。
【0061】本発明で使用される重合開始剤としては、
例えば2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニト
リル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチルニトリル
等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチ
ルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキ
シカーボネート、クメンヒドロキシペルオキシド、2,
4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペル
オキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。
【0062】該重合開始剤の添加量は、目的とする重合
度により変化するが一般的には単量体に対して0.5〜
20質量%添加されて用いられる。重合開始剤の種類は
重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考
に単独または混合し利用される。
【0063】懸濁重合を利用する場合に用いる分散剤と
しては、例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸
亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タ珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベ
ントナイト、シリカ、アルミナ、磁性体、フェライト等
が挙げられる。また有機系化合物としては、例えばポリ
ビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチ
ルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン
等が水相に分散させて使用される。これらの分散剤は、
重合性単量体100質量部に対して0.2〜2.0質量
部を使用するのが好ましい。
【0064】これらの分散剤は市販のものをそのまま用
いてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を
生成させて得ることもできる。例えばリン酸カルシウム
の場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液
と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に
好ましい分散剤を得ることができる。
【0065】またこれらの分散剤の微細化のために、
0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用してもよ
い。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型
の界面活性剤が使用でき、例えば、ドデシル硫酸ナトリ
ウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸
ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0066】次に粉砕法におけるトナーの製造方法につ
いて説明する。
【0067】本発明の粉砕法トナーに用いられる結着樹
脂としては、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸アクリル共重合
体、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等を単独または
混合して使用できるが、中でもスチレン−アクリル共重
合樹脂、スチレン−メタクリル共重合樹脂、ポリエステ
ル樹脂が好ましい。
【0068】また本発明の粉砕法トナーを正帯電性に制
御する場合は、脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチ
ルベンジジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフ
トスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフル
オロボレートなどの4級アンモニウム塩、及びこれらの
類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩;アミン及
びポリアミン系化合物;高級脂肪酸の金属塩;アセチル
アセトン金属錯体;ジブチルスズオキサイド、ジオクチ
ルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドな
どのシオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレー
ト、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボ
レートなどのジオルガノスズボレート等を添加する。ま
た、負帯電性に制御する場合は、有機金属錯体、キレー
ト化合物が有効で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセト
ン金属錯体、芳香族ヒドキロシカルボン酸、芳香族ジカ
ルボン酸系の金属錯体を用いることができる。使用量は
結着樹脂100質量部に対して0.1〜15質量部、好
ましくは0.1〜10質量部である。
【0069】本発明の粉砕法トナーには、必要に応じて
離型剤を添加することができる。例えば低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィンワック
ス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化
水素系ワックスまたはその酸化物;カルナバワックス、
モンタン酸エステルワックスなどの脂肪族エステルを主
成分とするワックスまたは、その一部または全部を脱酸
化したものなどが挙げられる。また、パルミチン酸、ス
テアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラ
ンジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不
飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアル
コール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコー
ル、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和
アルコール;ソルビトールなどの多価アルコール類;リ
ノール酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスス
テアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチ
レンビスオレイン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド
類;N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの
芳香族ビスアミド類;ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金
属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンなどのビニ
ル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベ
ヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコール
の部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによっ
て得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化物
なども用いることができる。添加量は結着樹脂100質
量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜
10質量部である。
【0070】次にこれらの結着樹脂、離型剤、荷電制御
剤、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混
合機により十分混合してから、加熱ロール、ニーダー、
エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練し
て、樹脂類を互いに相溶せしめた中に荷電制御剤、着色
剤を分散または溶解せしめ、冷却固化後、機械的に所望
の粒度に微粉砕し、さらに分級によって粒度分布をシャ
ープにする。あるいは、冷却固化後、ジェット気流下で
ターゲットに衝突させて得られた微粉砕物を、熱または
機械的衝撃力によって球形化する。
【0071】以上のように製造された本発明のトナー
は、シリカ、アルミナ、チタニア等の無機微粉体を外添
して用いることができる。該無機微粉体は比表面積(B
ET)が20〜400m2/gであることが好ましい。
さらに該無機微粉体の表面処理品を外添で用いることも
できる。表面処理剤としては、シランカップリング剤、
シリル化剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル
等が挙げられるが、好ましくはシランカップリング剤、
シリル化剤、シリコーンオイルで処理したものであり、
これらを併用してもよい。上記微粉体のトナーへの添加
量は、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部
で、好ましくは0.1〜3質量部である。
【0072】さらに本発明においては、現像性や耐久性
を向上させるために次の無機粉体を添加することもでき
る。マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コ
バルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロ
ンチウム、錫、アンチモン等の金属酸化物;チタン酸カ
ルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチ
ウム等の複合金属酸化物;硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩;
カオリン等の粘土鉱物;アパタイト等のリン酸化合物;
シリカ、炭化珪素、窒化珪素等の珪素化合物;カーボン
ブラックやグラファイト等の炭素粉末が挙げられる。
【0073】同様の目的で以下の有機粒子や複合粒子を
添加することもできる。ポリアミド樹脂粒子、シリコー
ン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、ウレタン粒子、メラ
ミン−ホルムアルデヒド粒子、アクリル粒子等の樹脂粒
子;ゴム、ワックス、脂肪酸系化合物、樹脂等と金属、
金属酸化物、塩、カーボンブラック等の無機粒子とから
なる複合粒子;テフロン(登録商標)、ポリ弗化ビニリ
デン等のフッ素樹脂;フッ化カーボン等のフッ素化合
物;ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪
酸エステル等の脂肪酸誘導体;硫化モリブデン、アミノ
酸及びアミノ酸誘導体等が挙げられる。
【0074】次に本発明の現像方法およびプロセスカー
トリッジについて説明する。
【0075】図1及び図2は本発明に適用される現像装
置の具体例である。図1及び図2において、現像装置4
は、一成分現像剤として非磁性トナー8を収容した現像
剤容器14と、現像剤容器14内の長手方向に延在する
開口部に位置し潜像担持体(感光ドラム)1と対向設置さ
れたトナー担持体5とを備え、潜像担持体1上の静電潜
像を現像して可視化するようになっている。
【0076】トナー担持体5は、上記開口部にて図に示
す右略半周面を現像容器14内に突入し、左略半周面を
現像剤容器14外に露出して横設されている。この現像
容器14外へ露出した面は、図2のように現像装置4の
図中左方に位置する潜像担持体1に当接しているか、ま
たは、図1のようにわずかな微小間隔を有して対向して
いる。
【0077】トナー担持体5は矢印B方向に回転駆動さ
れ、またその表面は、トナー8との摺擦確率を高くし、
かつ、トナー8の搬送を良好に行うための適度な凹凸を
有している。トナー担持体5は、図1のように潜像担持
体1に非接触で用いる場合は、一例として、直径16m
mのアルミニウム製スリーブ表面にガラスビーズ(#6
00)による定形ブラスト処理を施し、表面粗さRzが
約3μmとしたものを用い、潜像担持体1との間隙が3
00μmになるように対向させる。また図2のようにト
ナー担持体5を潜像担持体1に当接させて用いる場合
は、一例として、NBRの基層にエーテルウレタンを表
層コートした、直径16mm、表面粗さRzが5〜10
μm、抵抗が104〜108Ωの弾性ローラを用いること
ができる。潜像担持体1の周速は50〜170mm/
s、トナー担持体5の周速は潜像担持体1の周速に対し
て1〜2倍の周速で回転させている。
【0078】トナー担持体5の上方位置には、SUS等
の金属板や、ウレタン、シリコーン等のゴム材料また
は、バネ弾性を有するSUSまたはリン青銅の金属薄板
を基体とし、トナー担持体5への当接面側にゴム材料を
接着したもの等からなる規制部材7が、ブレード支持板
金15に支持され、自由端側の先端近傍をトナー担持体
5の外周面に面接触にて当接するように設けられてお
り、その当接方向としては、当接部に対して先端側がト
ナー担持体5の回転方向上流側に位置するいわゆるカウ
ンター方向になっている。トナー規制部材の一例として
は、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムをブレード支
持板金15に接着した構成で、トナー担持体5に対する
当接圧を、22.5〜34.3N/m(23〜35g/
cm)に設定したものである。なお、線圧の測定は、摩
擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の
1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算した。
【0079】弾性ローラ6は、トナー規制部材7のトナ
ー担持体5表面との当接部に対しトナー担持体5の回転
方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されてい
る。この構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や芯金
上にレーヨン、ナイロン等の繊維を植毛したファーブラ
シ構造のものが、トナー担持体5へのトナー8の供給お
よび未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましく、弾性ロ
ーラの一例としては、芯金6a上にポリウレタンフォー
ムを設けた直径12mmの弾性ローラ6を用いた。この
弾性ローラ6のトナー担持体5に対する当接幅として
は、1〜8mmが有効で、またトナー担持体5に対して
その当接部において相対速度を持たせることが好まし
い。
【0080】トナー帯電ローラ20はNBR、シリコー
ンゴム等の弾性体であり、抑圧部材21に取り付けられ
ている。そしてこの抑圧部材21によるトナー帯電ロー
ラ20のトナー担持体5への当接荷重は0.49〜4.
9Nに設定した。トナー帯電ローラ20の当接により、
トナー担持体5上のトナー層は細密充填され均一コート
される。弾性ブレード7とトナー帯電ローラ20の長手
位置関係は、トナー帯電ローラ20がトナー担持体5上
の弾性ブレード7当接全域を確実に覆うことができるよ
うに配置されるのが好ましい。
【0081】またトナー帯電ローラ20の駆動について
は、トナー担持体5との間は従動または同周速が必須で
あり、トナー帯電ローラ20、トナー担持体5間に周速
差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上にム
ラが発生するため好ましくない。
【0082】トナー帯電ローラ20のバイアスは、電源
18によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に
印加された直流(図2の18)、または直流を重畳した交
流電圧(現像AC電圧;図1の18)を分岐して印加さ
れており、トナー担持体5上のトナー8はトナー帯電ロ
ーラ20より、放電によって電荷付与を受ける。
【0083】トナー帯電ローラ20のバイアスは、トナ
ーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスであり、トナ
ー担持体5に対して1000〜2000Vの電位差が生
じるように設定される。
【0084】トナー帯電ローラ20による帯電付与を受
けた後、トナー担持体5上に薄層形成されたトナー層
は、一様に潜像担持体1との対向部である現像部へ搬送
される。
【0085】この現像部において、トナー担持体5上に
薄層形成されたトナー層は、図1に示すように、電源1
8によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に印
加された直流バイアス、または図2に示すように直流を
重畳した交流バイアスによって、潜像担持体1上の静電
潜像にトナー像として現像される。
【0086】なお、以上は現像方法および画像形成装置
本体に着脱可能な現像装置からなるプロセスカートリッ
ジに適用した場合について説明したが、画像形成装置本
体内に固定され、トナーのみを補給するような構成の現
像装置に適用してもよい。また、少なくとも上記現像装
置を備え、必要に応じ感光ドラム、クリーニングブレー
ド、廃トナー収容容器、帯電装置の全てを、あるいはい
くつかを一体で形成し画像形成装置本体に対し着脱可能
なプロセスカートリッジに適用してもよい。
【0087】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して、本発明
をさらに詳細に説明する。なお、「部」とあるのはすべ
て質量部を意味する。
【0088】(製造例1)高速撹拌装置クレアミックス
(エムテクニック社製)を備えた2リットル用4つ口フ
ラスコ中に、イオン交換水690部と、0.1mol/
リットルのNa3PO4水溶液485部を添加し、クレア
ミックスの回転数を14000rpmに調整し63℃に
加温した。ここに、1.0mol/リットルのCaCl
2水溶液65部を徐々に添加し、さらに10%塩酸を滴
下して微小な離水溶性分散剤Ca 3(P042を含むp
H=5.7の水系媒体を調製した。
【0089】一方、分散質系は、 ・スチレン単量体 165部 ・ブチルアクリレート単量体 35部 ・C.I.Pigment Yellow93 5部 ・C.I.Solvent Yellow162 5部 ・サリチル酸金属化合物 1.2部 をアトライターを用いて5時間分散させた後、上記混合
物に下記の成分を加えて、さらに2時間分散させて、分
散質系を調製した。 ・飽和ポリエステル 12部 (酸価8.5mgKOH/g、ピーク分子量9500) ・エステルワックス 18部
【0090】次に、上記分散質系に重合開始剤2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を
添加した後、上記分散媒中に投入し、内温70℃の窒素
雰囲気下、14000rpmで15分間造粒した。その
後、撹拌機をプロペラ撹拌機に交換し、50rpmで撹
幹しながら70℃に保ちつつ5時間重合し、さらに内温
を80℃に昇温させ5時間重合した。重合終了後、スラ
リーを冷却し希塩酸を添加して分散剤を除去した。さら
に水洗し、乾燥、分級を行い、着色粒子(トナー粒子)
を得た。
【0091】上記着色粒子100部に対して、一次粒径
約7nmのシリカ100部にヘキサメチルジシラザン1
2部とジメチルシリコーンオイル8部で表面処理した疎
水性シリカ(BET=285m2/g)1.5部をヘン
シェルミキサーFM10Bにて外添してトナーAを得
た。該トナーAの重量平均径は6.8μm、フロー式粒
子像分析装置によるC値は12%、平均円形度は0.9
75、円形度の標準偏差は0.022であった。
【0092】(製造例2)製造例1で、水系媒体のpH
を7.5にした以外は製造例1と同様にして重量平均径
7.0μm、フロー式粒子像分析装置によるC値が30
%、平均円形度が0.968、円形度の標準偏差が0.
027のトナーBを得た。
【0093】(製造例3)製造例1で、水系媒体のpH
を9.0にした以外は製造例1と同様にして重量平均径
7.1μm、フロー式粒子像分析装置によるC値が37
%、平均円形度が0.962、円形度の標準偏差が0.
030のトナーCを得た。
【0094】(製造例4)製造例1で、水系媒体のpH
を4.5にした以外は製造例1と同様にして重量平均径
7.0μm、フロー式粒子像分析装置によるC値が4
%、平均円形度が0.988、円形度の標準偏差が0.
020のトナーDを得た。
【0095】 (製造例5) ・スチレン−アクリル樹脂 100部 (スチレン−ブチルアクリレート共重合比=85:15) ・C.I.Pigment Yellow93 2.5部 ・C.I.Solvent Yellow162 2.5部 ・サリチル酸金属化合物 0.6部 上記を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、二軸押し
出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉砕
し、ジェットミルで微粉砕した後、分級して着色粒子を
得た。
【0096】上記着色粒子100部に対して、製造例1
で用いた疎水性シリカ1.5部をヘンシェルミキサーF
M10Bにて外添してトナーEを得た。該トナーEの重
量平均径は7.3μm、フロー式粒子像分析装置による
C値は39%、平均円形度は0.945、円形度の標準
偏差は0.029であった。
【0097】(製造例6)製造例4で得た着色粒子を、
さらにハイブリダイザー1型(奈良機械製作所製)を用
い、2500rpm,6分間処理したもの100部に対
して、製造例1で用いた疎水性シリカ1.5部をヘンシ
ェルミキサーFM10Bにて外添してトナーFを得た。
該トナーFの重量平均径は6.9μm、フロー式粒子像
分析装置によるC値は17%、平均円形度は0.99
5、円形度の標準偏差は0.019であった。
【0098】(製造例7)製造例5において、粉砕機と
してクリプトロン(川崎重工製)を用いた以外は製造例
5と同様にして着色粒子を得た。
【0099】上記着色粒子100部に対して、製造例1
で用いた疎水性シリカ1.5部をヘンシェルミキサーF
M10Bにて外添してトナーGを得た。該トナーGの重
量平均径は7.2μm、フロー式粒子像分析装置による
C値は23%、平均円形度は0.953、円形度の標準
偏差は0.037であった。
【0100】(製造例8)製造例1において、C.I.
Pigment Yellow93を8部、C.I.S
olvent Yellow162を0.1部にする以
外は製造例1と同様にして重量平均径7.1μm、フロ
ー式粒子像分析装置によるC値が10%、平均円形度が
0.974、円形度の標準偏差が0.026のトナーH
を得た。
【0101】(製造例9)製造例1において、C.I.
Pigment Yellow93を3部、C.I.S
olvent Yellow162を18部にする以外
は製造例1と同様にして重量平均径7.3μm、フロー
式粒子像分析装置によるC値が14%、平均円形度が
0.976、円形度の標準偏差が0.025のトナーI
を得た。
【0102】(製造例10)製造例1において、C.
I.Pigment Yellow93を4部、C.
I.Solvent Yellow162を14部にす
る以外は製造例1と同様にして重量平均径7.1μm、
フロー式粒子像分析装置によるC値が13%、平均円形
度が0.976、円形度の標準偏差が0.025のトナ
ーJを得た。
【0103】(製造例11)製造例1において、C.
I.Pigment Yellow93を0.8部、
C.I.Solvent Yellow162を7部に
する以外は製造例1と同様にして重量平均径7.0μ
m、フロー式粒子像分析装置によるC値が13%、平均
円形度が0.978、円形度の標準偏差が0.025の
トナーKを得た。
【0104】(製造例12)製造例1において、C.
I.Solvent Yellow162を用いず、
C.I.Pigment Yellow93を12部に
する以外は製造例1と同様にして重量平均径6.8μ
m、フロー式粒子像分析装置によるC値が9%、平均円
形度が0.972、円形度の標準偏差が0.022のト
ナーLを得た。
【0105】(製造例13)製造例12において、C.
I.Pigment Yellow93を25部にする
以外は製造例12と同様にして重量平均径6.8μm、
フロー式粒子像分析装置によるC値が11%、平均円形
度が0.971、円形度の標準偏差が0.023のトナ
ーMを得た。
【0106】(製造例14)製造例12において、C.
I.Pigment Yellow93の替わりにC.
I.Pigment Yellow128を12部にす
る以外は製造例12と同様にして重量平均径7.2μ
m、フロー式粒子像分析装置によるC値が13%、平均
円形度が0.969、円形度の標準偏差が0.024の
トナーNを得た。
【0107】(製造例15)製造例12において、C.
I.Pigment Yellow93の替わりにC.
I.Pigment Yellow166を12部にす
る以外は製造例12と同様にして重量平均径7.3μ
m、フロー式粒子像分析装置によるC値が15%、平均
円形度が0.968、円形度の標準偏差が0.025の
トナーOを得た。
【0108】(製造例16)製造例12において、C.
I.Pigment Yellow93の替わりにC.
I.Pigment Yellow17を12部にする
以外は製造例12と同様にして重量平均径7.3μm、
フロー式粒子像分析装置によるC値が18%、平均円形
度が0.962、円形度の標準偏差が0.028のトナ
ーPを得た。
【0109】(製造例17)製造例12において、C.
I.Pigment Yellow93の替わりにC.
i.Pigment Yellow13を12部にする
以外は製造例12と同様にして重量平均径7.3μm、
フロー式粒子像分析装置によるC値が19%、平均円形
度が0.960、円形度の標準偏差が0.027のトナ
ーQを得た。
【0110】なお、上記各トナー中で用いたC.I.P
igment Yellowの構造式は次の通りであ
る。
【0111】
【化6】
【0112】<実施例1>製造例1のトナーAを、市販
のカラーレーザープリンターLBP2160(キヤノン
社製)を以下のように改造した改造機Aを用いて評価し
た。LBP2160の改造機Aは、イエローカートリッ
ジを図1のように改造した。図1において、現像装置4
は、一成分現像剤として非磁性トナー8を収容した現像
剤容器14と、現像剤容器14内の長手方向に延在する
開口部にトナー担持体5とを備えており、トナー担持体
5は、直径16mmのアルミニウム製スリーブ表面にガ
ラスビーズ(#600)による定形ブラスト処理を施
し、表面粗さRzが約2.5μmとしたものを用いた。
トナー担持体5は、画像形成時、潜像担持体1との間隙
が330μmになるように設定し、潜像担持体1の周速
120mm/sに対して1.7倍の周速204mm/s
で回転させている。
【0113】トナー担持体5の上方位置には、リン青銅
の金属薄板を基体とし、トナー担持体5への当接面側に
ウレタンゴムを接着したものからなる規制部材としての
弾性ブレード7が、ブレード支持板金15に支持され、
自由端側の先端近傍を現像スリーブ5の外周面に面接触
にて当接するように設けられており、その当接方向とし
ては、当接部に対して先端側がトナー担持体5の回転方
向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になってい
る。また、トナー担持体5に対する当接圧は24.5N
/m(25g/cm)に設定した。
【0114】弾性ローラ6は、芯金6a上にポリウレタ
ンフォームを設けた直径12mmの弾性ローラである。
この弾性ローラ6のトナー担持体5に対する当接幅2.
8mm,相対速度130mm/sとなるように設定し
た。
【0115】トナー帯電ローラ20はNBR製のゴムロ
ーラであり、表面のRa/Rz=0.13(Ra=1.
1、Rz=8.5)であって、抑圧部材21に取り付け
られている。そしてこの抑圧部材21によるトナー帯電
ローラ20のトナー担持体5への当接により、0.40
mmのニップを形成している。トナー帯電ローラ20
は、トナー担持体5に従動している。
【0116】トナー帯電ローラ20のバイアスは、電源
18によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に
印加された直流を重畳した交流電圧(現像AC電圧)を
分岐して印加されている。トナー担持体5に印加される
バイアスは直流電圧:Vdc=−300VにAC:矩形
波Vpp=2200V,f=2200Hzを重畳したも
のである。トナー帯電ローラ20に印加されるバイアス
はVdc=−1200VにAC:矩形波Vpp=100
0V,f=2200Hzを重畳したものである。なお、
トナー担持体5に印加されるバイアスとトナー帯電ロー
ラ20に印加されるバイアスの位相差はない。
【0117】上記改造機Aのイエローカートリッジにト
ナーAを300g充填し、印字比率2%または印字比率
80%で3000枚の連続プリントの試験をした。な
お、試験は、28℃/5%RHまたは30℃/85%R
Hの環境で行った。いずれの試験においても、10枚め
と5000枚めにベタ黒パターンとベタ白パターンをサ
ンプルとしてプリントした。
【0118】<実施例2>製造例1のトナーAを、市販
のカラーレーザープリンターLBP2160(キヤノン
社製)を以下のように改造した改造機Bを用いて評価し
た。
【0119】LBP2160の改造機Bは、イエローカ
ートリッジを次のように改造した。図2において、トナ
ー担持体5は、基層がNBR、表層がエーテルウレタン
で構成された弾性ローラで、表面粗さRzが6.5μm
のものを用いた。トナー担持体5は、画像形成時、潜像
担持体1に接触するように設定し、潜像担持体1の周速
120mm/sに対して1.7倍の周速204mm/s
で回転させている。
【0120】トナー担持体5の上方位置には、リン青銅
の金属薄板を基体とし、トナー担持体5への当接面側に
ウレタンゴムを接着したものからなる規制部材としての
弾性ブレード7が、ブレード支持板金15に支持され、
自由端側の先端近傍を現像スリーブ5の外周面に面接触
にて当接するように設けられており、その当接方向とし
ては、当接部に対して先端側がトナー担持体5の回転方
向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になってい
る。また、トナー担持体5に対する当接圧は24.5N
/m(25g/cm)に設定した。
【0121】弾性ローラ6は、芯金6a上にポリウレタ
ンフォームを設けた直径12mmの弾性ローラである。
この弾性ローラ6のトナー担持体5に対する当接幅2.
8mm,相対速度130mm/sとなるように設定し
た。
【0122】トナー帯電ローラ20はNBR製のゴムロ
ーラであり、表面のRa/Rz=0.17(Ra=1.
5、Rz=8.7)であって、抑圧部材21に取り付け
られている。そしてこの抑圧部材21によるトナー帯電
ローラ20のトナー担持体5への当接により、0.35
mmのニップを形成している。トナー帯電ローラ20
は、トナー担持体5に従動している。
【0123】トナー帯電ローラ20のバイアスは、電源
18によってトナー担持体5と潜像担持体1の両者間に
印加された直流電圧を分岐して印加されている。トナー
担持体5に印加されるバイアスは直流電圧:Vdc=−
270V、トナー帯電ローラ20に印加されるバイアス
はVdc=−1850Vである。
【0124】上記改造機Bのイエローカートリッジにト
ナーAを300g充填し、実施例1と同様の評価を行っ
た。
【0125】<実施例3〜16>実施例2で用いた改造
機Bを用いて、製造例2〜15で示したトナーB〜Oを
実施例2と同様にして評価した。ただし実施例6および
実施例8では、定着器を外した状態でプリントを行い、
10枚時および5000枚時のサンプルのみをCLC7
00(キヤノン社製)で定着させた。
【0126】<実施例17>改造機Bにおいて、抑圧部
材21を調整してトナー担持体5とトナー帯電ローラ2
0の当接ニップを1.0mmにして、製造例1に示した
トナーAを実施例2と同様にして評価した。
【0127】<実施例18>改造機Bにおいて、抑圧部
材21を調整してトナー担持体5とトナー帯電ローラ2
0の当接ニップを0.12mmにして、製造例1に示し
たトナーAを実施例2と同様にして評価した。
【0128】<実施例19>改造機Bにおいて、抑圧部
材21を調整してトナー担持体5とトナー帯電ローラ2
0の当接ニップを1.8mmにして、製造例1に示した
トナーAを実施例2と同様にして評価した。
【0129】<実施例20>改造機Bにおいて、トナー
帯電ローラ20を、表面のRa/Rz=0.35(Ra
=3.4、Rz=9.8)であるものに交換して、製造
例1に示したトナーAを実施例2と同様にして評価し
た。
【0130】<実施例21>改造機Bにおいて、トナー
帯電ローラ20を、表面のRa/Rz=0.06(Ra
=0.53、Rz=8.8)であるものに交換して、製
造例1に示したトナーAを実施例2と同様にして評価し
た。
【0131】<実施例22>改造機Bにおいて、トナー
帯電ローラ20を、表面のRa/Rz=0.65(Ra
=5.9、Rz=9.1)であるものに交換して、製造
例1に示したトナーAを実施例2と同様にして評価し
た。
【0132】<比較例1>製造例16で示したトナーP
を、実施例2で用いた改造機Bを用いて、実施例2と同
様にして評価した。
【0133】<比較例2>製造例17で示したトナーQ
を、実施例2で用いた改造機Bを用いて、実施例2と同
様にして評価した。
【0134】<比較例3>改造機Bにおいて、抑圧部材
21を調整してトナー担持体5とトナー帯電ローラ20
の当接ニップを0.06mmにして、製造例1に示した
トナーAを実施例2と同様にして評価した。
【0135】<比較例4>改造機Bにおいて、抑圧部材
21を調整してトナー担持体5とトナー帯電ローラ20
の当接ニップを2.2mmにして、製造例1に示したト
ナーAを実施例2と同様にして評価した。
【0136】<比較例5>改造機Bにおいて、トナー帯
電ローラ20を、表面のRa/Rz=0.02(Ra=
0.18、Rz=8.9)であるものに交換して、製造
例1に示したトナーAを実施例2と同様にして評価し
た。
【0137】<比較例6>改造機Bにおいて、トナー帯
電ローラ20を、表面のRa/Rz=0.75(Ra=
7.0、Rz=9.3)であるものに交換して、製造例
1に示したトナーAを実施例2と同様にして評価した。
【0138】[評価方法] (1)画像濃度 ベタ黒パターンのサンプルの、紙先端から3cmの部分
の濃度を、中央・両端の3点測定し平均値を求める。濃
度測定は、反射濃度計RD918(マクベス社製)でお
こなった。評価のランク分けは、以下のようにおこなっ
た。 ・初期濃度 A:10枚めの濃度1.45以上 B:10枚めの濃度1.40以上1.45未満 C:10枚めの濃度1.35以上1.40未満 D:10枚めの濃度1.35未満 ・耐久濃度低下 A:10枚めのと5000枚めの濃度差が0.1未満 B:10枚めのと5000枚めの濃度差が0.1以上
0.2未満 C:10枚めのと5000枚めの濃度差が0.2以上
0.3未満 D:10枚めのと5000枚めの濃度差が0.3以上
【0139】(2)カブリ ベタ白パターンのサンプルと未使用の紙の反射率をそれ
ぞれ、TC−6DS(東京電色社製)で測定し(3点平
均)、その差を求めた。評価のランク分けは、以下のよ
うにおこなった。なお、初期カブリは10枚時サンプル
にて、耐久カブリは5000枚時サンプルにて評価し
た。 A:2.0%未満 B:2.0%以上4.0%未満 C:4.0%以上6.0%未満 D:6.0%以上
【0140】評価結果を表3に示す。また、比較のため
各トナーの特性値を表1に、各実施例の使用トナー及び
装置条件を表2にまとめて示す。
【0141】
【表1】
【0142】
【表2】
【0143】
【表3】
【0144】なお表3の評価の各欄の表記は、 /の左側:80%印字率の30℃/85%RH環境での
評価結果 /の右側:2%印字率の28℃/5%RH環境での評価
結果 である。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
高温低湿環境下での低印字率耐久によっても、また、高
温高湿環境下での高印字率耐久によっても、安定した電
荷量が得られ、トナー飛散やカブリがなく、十分な画像
濃度を得る画像形成が可能である非磁性一成分トナー、
画像形成方法、およびプロセスカートリッジが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】非磁性一成分非接触現像をおこなう現像装置の
概略図である。
【図2】非磁性一成分接触現像をおこなう現像装置の概
略図である。
【符号の説明】
1 潜像担持体(感光ドラム) 4 現像装置 5 トナー担持体 6 弾性ローラ 7 弾性ブレード(規制部材) 8 トナー 15 ブレード支持板金 16 撹拌手段 17 トナー漏れ防止部材 18 電源 20 トナー帯電ローラ(圧接弾性部材) 21 抑圧部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森木 裕二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 達哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 稲葉 功二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野中 克之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA21 CA21 EA05 FA07 2H073 BA01 BA15 BA43 CA02 2H077 AD02 AD06 AD13 AD17 AD35 AE09 EA14 EA15 EA16 FA01 FA22 GA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体に非接触の、または接触した
    トナー担持体を有し、該トナー担持体に対し、トナーを
    介して当接したトナー規制部材と、該トナー担持体と該
    トナー規制部材との当接部に対して該トナー担持体の回
    転方向上流側に当接して設けられた回転可能な弾性ロー
    ラを有し、該トナー担持体上の現像部上流側にはトナー
    と同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加する圧接
    弾性部材を有し、該圧接弾性部材と該トナー担持体の当
    接ニップが0.1〜2.0mmであり、該圧接弾性部材
    表面の算術平均粗さ(Ra)と十点平均粗さ(Rz)と
    の比Ra/Rzが0.05〜0.7である現像装置を用
    い、該潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーによ
    って現像する画像形成方法に適用される非磁性一成分ト
    ナーであって、 該非磁性一成分トナーは、少なくとも結着樹脂と下記に
    示す基本構造式(1)のイエロー顔料を含有してなるこ
    とを特徴とする非磁性一成分トナー。 【化1】
  2. 【請求項2】 該非磁性一成分トナーが少なくとも、結
    着樹脂と基本構造式(1)のイエロー顔料と、C.I.
    Solvent Yellow162に分類される染料
    を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の非磁
    性一成分トナー。
  3. 【請求項3】 該非磁性一成分トナーは、フロー式粒子
    像分析装置による円相当径0.6μm以上2μm未満の
    粒子の含有量Cが5〜35個数%であり、平均円形度が
    0.950〜0.990であり、円形度の標準偏差が
    0.035以下であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の非磁性一成分トナー。
  4. 【請求項4】 潜像担持体に非接触の、または接触した
    トナー担持体を有し、該トナー担持体に対し、トナーを
    介して当接したトナー規制部材と、該トナー担持体と該
    トナー規制部材との当接部に対して該トナー担持体の回
    転方向上流側に当接して設けられた回転可能な弾性ロー
    ラを有し、該トナー担持体上の現像部上流側には圧接弾
    性部材にトナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアス
    を印加する圧接弾性部材を有し、該圧接弾性部材と該ト
    ナー担持体の当接ニップが0.1〜2.0mmであり、
    該圧接弾性部材表面のRaとRzの比Ra/Rzが0.
    05〜0.7である現像装置を用い、該潜像担持体上に
    形成された静電潜像をトナーによって現像する画像形成
    方法において、 該トナーは、少なくとも結着樹脂と下記に示す基本構造
    式(1)のイエロー顔料を含有してなる非磁性一成分ト
    ナーであることを特徴とする画像形成方法。 【化2】
  5. 【請求項5】 該非磁性一成分トナーが少なくとも、結
    着樹脂と基本構造式(1)のイエロー顔料と、C.I.
    Solvent Yellow162に分類される染料
    を含有してなることを特徴とする請求項4に記載の画像
    形成方法。
  6. 【請求項6】 該非磁性一成分トナーは、フロー式粒子
    像分析装置による円相当径0.6μm以上2μm未満の
    粒子の含有量Cが5〜35個数%であり、平均円形度が
    0.950〜0.990であり、円形度の標準偏差が
    0.035以下であることを特徴とする請求項4又は5
    に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 画像形成装置本体に着脱可能に装着され
    るプロセスカートリッジにおいて、 該プロセスカートリッジは、トナー;該トナーを収容す
    るための現像剤容器;潜像担持体に非接触の、または接
    触したトナー担持体;該トナー担持体に対し、トナーを
    介して当接したトナー規制部材;該トナー担持体と該ト
    ナー規制部材との当接部に対して該トナー担持体上の回
    転方向上流側に当接して設けられた圧接弾性部材;を有
    しており、 該圧接弾性部材と該トナー担持体の当接ニップが0.1
    〜2.0mmであり、該圧接弾性部材のRaとRzの比
    Ra/Rzが0.05〜0.7であり、該圧接弾性部材
    にトナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスを印加
    してトナーを帯電することが可能であり、 該トナーは、少なくとも結着樹脂と下記に示す基本構造
    式(1)のイエロー顔料を含有してなる非磁性一成分ト
    ナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。 【化3】
  8. 【請求項8】 該非磁性一成分トナーが少なくとも、結
    着樹脂と基本構造式(1)のイエロー顔料を、C.I.
    Solvent Yellow162に分類される染料
    を含有してなることを特徴とする請求項7に記載のプロ
    セスカートリッジ。
  9. 【請求項9】 該非磁性一成分トナーは、フロー式粒子
    分析装置による円相当径0.6μm以上2μm未満の粒
    子の含有量Cが5〜35個数%であり、平均円形度が
    0.950〜0.990であり、円形度の標準偏差が
    0.035以下であることを特徴とする請求項7又は8
    に記載のプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2010039390A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Ricoh Co Ltd 現像装置および画像形成装置
JP2015176088A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 株式会社リコー イエロートナー、画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ

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