JP2009015259A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一成分非磁性トナーが使用され、着色フィルミング現象を発生させない画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置を、静電潜像を坦持する感光体と、該感光体と非接触の状態で対向配置され、該感光体に坦持された静電潜像を一成分非磁性トナーを使用して現像する現像ローラと、該現像ローラに圧接対向配置され、該現像ローラに対してウイズ回転して、該現像ローラに前記トナーを供給する弾性体からなる供給ローラが設けられ、該現像ローラは、表面に軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部を有し、該一成分非磁性トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子と、外添剤として、特定の疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)、特定の疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)、特定の疎水性小シリカ粒子(c)を含み、該外添剤は多段処理により添加され、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)は該多段処理の最初に着色粒子に添加されて得られるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、非接触現像方式に適用される画像形成装置及び画像形成方法に関する。
従来、複数の画像形成装置が知られている。それらの1つは、感光体ドラム、感光体ベルト等の感光体が回転可能に支持され、画像形成動作時には、静電潜像が感光体の感光層に形成された後、この潜像がトナーによって接触方式または非接触方式で可視像化され、次いで、その可視像がコロナ転写又は転写ローラにより記録媒体に直接転写される画像形成装置である。別の1つは、可視像が転写ドラム、転写ベルト等の中間転写媒体に一旦転写された後、記録媒体に再転写される画像形成装置である。
更に、複数の感光体又は現像機構を用い、転写ベルト(タンデム方式)又は転写ドラム(転写ドラム方式)上の可視化像を紙等の記録媒体上に複数の色画像を順次重ね合わせて転写し、定着するカラー画像形成装置が知られている。色画像が中間転写媒体上に順次一次転写され、一次転写画像が一括して記録媒体上に二次転写される中間転写方式カラー画像形成装置も知られている。
二成分トナーが、上記画像形成装置で使用されるトナーとして知られている。二成分トナーは、比較的安定した現像を可能とするが、二成分トナーに含まれる現像剤と磁性キャリアの混合比が変動しやすい。そのため、一成分磁性トナーが開発されている。しかし、一成分磁性トナーに含まれる磁性材料の不透明性により、鮮明なカラー画像が、一成分磁性トナーが使用される画像形成方法では得られない。一方、一成分非磁性トナーが使用される画像形成方法では、高い流動性を有するトナーの均一帯電が、高品位画像形成のために必要とされている。特に、一成分非磁性トナーが非接触AC現像方式に適用される場合、トナーの現像ローラへの粘着力の弱体化、飛翔性の観点からトナーの流動性の向上、トナーに蓄積される過剰摩擦電荷の放出が必要とされている。
従来の一成分非磁性トナーには、流動性向上剤としてシリカ微粒子が外添されていた。しかし、シリカ微粒子の抵抗は1015Ω・cm以上と高く、一成分非磁性トナーの帯電に際してチャージアップ現象が生じ、画像形成工程の繰り返しにより画像濃度が低下していた。更に、一成分非磁性トナーには、チタニア粒子又はアルミナ粒子が、一成分非磁性トナーに蓄積される過剰な摩擦電荷の放出と、現像電界による飛翔性の向上のため、外添されていた。
近年、トナー母粒子中にワックス等の離型剤が1〜10重量%の割合で含有されているオイルレス定着器用トナーが開発されている。オイルレス定着器用トナーの離型剤成分は、弱いストレスでトナー表面に付着した外添剤粒子を埋没させてしまい、トナー飛翔性の耐久劣化を引き起こす。そのため、小粒径シリカ粒子とスペーサ機能を有する大粒径シリカ粒子が、オイルレス定着器用トナーの外添剤として併用され、小粒径シリカ粒子の埋没の抑制が図られている。しかし、大粒径シリカ粒子の添加により、流動性の低下、帯電量の増大、飛翔性の耐久劣化が引き起こされている。
一方、外添剤としてのチタニア粒子は、過剰電荷を放出させる帯電制御剤として機能するが、弱帯電トナーを生成させる。その結果、チタニア粒子が外添されたトナーによる画像形成では、カブリが発生し、トナー飛散量が増加していた。特に、非接触AC現像方式では、トナーが現像ギャップ間でクラウド化し、装置内部を冷却する気流によりトナーが飛散しやすい。従って、チタニア粒子が外添されたトナーによる非接触AC現像方式画像形成では、トナーが飛散し、画像形成装置内を汚染していた。更に、ルチル型チタニア粒子とアナターゼ型チタニア粒子は針状又は板状であり、弱いストレスでもトナー母粒子中に埋没し、小粒径シリカと同様に、トナー飛翔性の耐久劣化を引き起こしていた。
本出願人は、平均一次粒径が7〜12nmである小粒径疎水性シリカ、平均一次粒径が40〜50nmである大粒径疎水性シリカ及び紡錘形状のルチルアナターゼ型酸化チタン粒子を外添剤として含有する一成分非磁性トナーを提供した(例えば、特許文献1参照)。最近、トナー定着温度の低温度化による消費エネルギーの低下のため、トナー結着樹脂のガラス転移温度の低下が図られている。上記一成分非磁性トナーの結着樹脂としてガラス転移温度が低い樹脂が使用された場合、きれいな画像が画像形成初期には形成される。しかし、印字枚数が多くなるほど、トナーが、トナー表面に露出したワックス部を起点として現像ローラ、規制部材及び上シール部材に付着し、着色したスジが各部材上に目視観察される着色フィルミング現象が生じる。着色フィルミングが発生した画像形成装置により全面ベタ画像が印字されると、現像ローラフィルミング及び上シールフィルミングが生じ、帯状のスジムラ及び微小ピッチムラが記録媒体の用紙送り方向(露光副走査方向)に生じる。ワックスを含有したトナー母粒子が乳化凝集法又は転相乳化合一法により作製されている場合、この問題は、特に顕著になる。
特許第3,661,780号公報
本発明が解決しようとする課題は、一成分非磁性トナーが使用され、着色フィルミング現象を発生させない画像形成装置及び画像形成方法の提供である。
本発明は、静電潜像を坦持する感光体と、該感光体と非接触の状態で対向配置され、該感光体に坦持された静電潜像を一成分非磁性トナーを使用して現像する現像ローラと、該現像ローラに圧接対向配置され、該現像ローラに対してウイズ回転して、該現像ローラに前記トナーを供給する弾性体からなる供給ローラが設けられ、該現像ローラは、表面に軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部を有し、該一成分非磁性トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子100質量部と、外添剤として、長軸径が20〜50nmの疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が50〜250nmである疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が7〜16nmである疎水性小シリカ粒子(c)0.5〜3.0質量部を含み、該外添剤は多段処理により添加され、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)は該多段処理の最初に着色粒子に添加されて得られる、画像形成装置である。本発明の画像形成装置は、一成分非磁性トナーが使用され、着色フィルミング現象を発生させない。
本発明の好ましい実施態様では、上記着色粒子が、乳化凝集法または転相乳化合一法により得られ、体積平均粒径が4.0〜7.0μmである。体積平均粒径が4.0〜7.0μmである着色粒子から得られるトナーは、高い解像度を有する画像を形成する。
本発明の別の好ましい実施態様では、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)と疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)の少なくとも一方がシリコーンオイルにより疎水化処理されている。当該シリコンオイル処理は、疎水性単分散球形大シリカ粒子の割れた面への再配置に寄与する。
本発明は、一成分非磁性トナーが供給ローラから現像ローラに供給される工程(A)、該金属現像ローラに担持された該一成分非磁性トナーにより現像される工程(B)が行われ、該現像ローラは、表面に軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部を有し、該一成分非磁性トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子100質量部と、外添剤として、長軸径が20〜50nmの疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が50〜250nmである疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)0.75〜2.0質量部、個数一次平均粒径が7〜16nmである疎水性小シリカ粒子(c)0.5〜3.0質量部を含み、着色粒子に疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)と疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)が外添処理され、次いで疎水性小シリカ粒子(c)が外添処理されて得られる、画像形成方法である。本発明の画像形成方法は、一成分非磁性トナーを使用し、着色フィルミング現象を発生させない。
本発明で使用される着色粒子(以下、トナー母粒子とも呼称される。)は、粉砕法でも得られるが、好ましくは、(1)乳化凝集法又は(2)転相乳化合一法により得られる。(1)乳化凝集法の概要は以下のとおりである。単量体、重合開始剤、乳化剤(界面活性剤)等が水中に分散されて重合され、形成された樹脂粒子を含む分散液と、着色剤、必要に応じて離型剤、荷電制御剤、凝集剤(電解質)等を含む分散液が混合され、凝集され、樹脂粒子が加熱融着され、着色粒子が得られる。離型剤成分が得られた着色粒子の表面に露出する場合、更に樹脂粒子からなる分散液が混合され、樹脂粒子が着色粒子からなるコアに付着され、加熱融合されて被膜(シェル)が形成され、コアシェル構造を有する着色粒子が得られる。
乳化凝集法で使用される単量体の具体例は、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、無水マレイン酸、無水フタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピレン酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルナフタレンである。乳化凝集法で得られる着色粒子を構成する好ましい樹脂は、帯電性の観点からスチレンアクリル系共重合体である。
乳化凝集法で使用される着色剤の具体例は、カーボンブラック、ランプブラック、マグネタイト、チタンブラック、クロムイエロー、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、マラカイトグリーンレーキ、キノリンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・ブルー5:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3である。これらの染料及び顔料は、単独で又は混合して使用される。着色剤の使用量は、単量体100質量部に対して3〜15質量部であり、着色剤の好ましい使用量は、単量体100質量部に対して5〜10質量部である。
乳化凝集法で使用される離型剤の具体例は、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックスである。好ましい離型剤は、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、エステルワックスである。離型剤が使用される場合、離型剤の使用量は、単量体100質量部に対して3〜10質量部であり、離型剤の好ましい使用量は、単量体100質量部に対して4〜8質量部である。
荷電制御剤は、乳化凝集法により所望の粒子構造を得る上で障害となり得るので、好ましくは添加されない。荷電制御剤を含有しないトナーは「CCAレストナー」と呼称される。しかし、荷電制御剤は、必要であれば上記障害とならない範囲で使用され得る。乳化凝集法で使用される荷電制御剤の具体例は、オイルブラック、オイルブラックBY、ボントロンS−22(オリエント化学工業(株)製)、ボントロンS−34(オリエント化学工業(株)製)、サリチル酸金属錯体E−81(オリエント化学工業(株)製)、チオインジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミン誘導体、スピロンブラックTRH(保土ヶ谷化学工業(株)製)、カリックスアレン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム塩系化合物、モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシルカルボン酸系金属錯体、芳香族ジカルボン酸系金属錯体、多糖類である。荷電制御剤が使用される場合、荷電制御剤の使用量は、単量体100質量部に対して0.1〜3質量部であり、荷電制御剤の好ましい使用量は、単量体100質量部に対して0.5〜2質量部である。
乳化凝集法で使用される重合開始剤の具体例は、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリルである。重合開始剤の使用量は、単量体100質量部に対して0.03〜2質量部であり、重合開始剤の好ましい使用量は、単量体100質量部に対して0.1〜1質量部である。
乳化凝集法で使用される乳化剤(界面活性剤)の具体例は、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテルである。乳化剤の使用量は、単量体100質量部に対して0.01〜0.1質量部である。
乳化凝集法で使用される凝集剤(電解質)の具体例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸鉄である。凝集剤が使用される場合、凝集剤の使用量は、単量体100質量部に対して0.05〜5質量部であり、凝集剤の好ましい使用量は、単量体100質量部に対して0.1〜2質量部である。
本発明で使用される着色粒子は、特許第3,867,893号公報に記載された(2)転相乳化合一法により製造され得る。
転相乳化合一法では、
少なくともポリエステル樹脂と有機溶剤を含有する混合物が水性媒体中で乳化され、混合物の微粒子が水性媒体中に形成される第一工程、
分散安定剤、電解質が、順次、微粒子を含む水性媒体中に添加され、微粒子が合一され、合一粒子が製造される第二工程、
合一粒子中に含有される有機溶剤が脱溶剤された後、合一粒子が水性媒体から分離され、洗浄され、その後、乾燥される第三工程が順次行われる。
転相乳化合一法では、上記合一粒子を含む水性媒体と、ポリエステル樹脂と有機溶剤を含むシェル形成液が混合され、コアシェル構造を有する着色粒子が得られる。
本発明で使用される非磁性一成分トナーの結着樹脂がスチレンアクリル系共重合体である場合、当該トナーの耐湿性及び帯電安定性が優れる。本発明で使用される非磁性一成分トナーの結着樹脂がポリエステル樹脂である場合、当該トナーが使用されて形成された画像の透明性が優れ、当該トナーはカラー画像形成に適している。
本発明で使用される着色粒子の50%体積平均粒径(D50)は、コールター社製マルチサイザーTAIII型による測定で4.0〜7.0μmである。本発明で使用される着色粒子の好ましい50%体積平均粒径は5〜6μmである。本発明で使用される着色粒子の50%体積平均粒径が7.0μm以下と小さいから、1200dpiの高解像度で潜像が形成されても、解像度の再現性が優れている。着色粒子の50%体積平均粒径が4.0μm未満である場合、現像効率低下によりトナーによる隠蔽性が低下し、トナーの流動性を保つための外添剤の使用量が増大して、トナーの定着性能が低下する。
本発明で使用される着色粒子の下記式で表される平均円形度(R)は0.95〜0.97である。
R=L0 /L1
{但し、式中、L1(μm)は、測定対象のトナー粒子の投影像の周囲長、L0(μm)は、測定対象のトナー粒子の投影像の面積に等しい面積の真円(完全な幾何学的円)の周囲長を表す。}
当該平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス(株)製FPIA2100)で測定される。着色粒子の平均円形度が0.95未満である場合、連続印字時の転写効率が低下してくる。着色粒子の平均円形度が0.97より大きい場合、潜像担持体(感光体等)と中間転写体(転写ベルト、転写ドラム等)上の転写残りトナーのブレード又はブラシによるクリーニング時に、クリーニングが困難になり、特に低温低湿度下でのクリーニングが極めて困難になる。着色粒子の平均円形度は、2次粒子の凝集過程における温度及び時間の調整により制御される。
本発明で使用される着色粒子の軟化点(Tm)は100〜120℃である。当該軟化点は、定荷重押出し形細管式レオメーター((株)島津製作所製フローテスターCFT−500)により測定されるT1/2温度で定義される。フローテスターでの測定条件は、ピストン断面積1cm2 、シリンダ圧力0.98MPa、ダイ長さ1mm、ダイ穴径1mm、測定開始温度50℃、昇温速度6℃/min.試料質量1.5gである。
本発明で使用される着色粒子のガラス転移温度(Tg)は40〜50℃である。当該ガラス転移温度は、示唆走査熱量計((株)島津製作所製DSC−50)による、毎分10℃の昇温速度下でのセカンドラン法により測定される。
次に、本発明で使用される外添剤である、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)、疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)及び疎水性小シリカ粒子(c)についての説明がなされる。
疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)は、特開2000−128534号公報に開示されている製造方法により得られる。まず、長軸径が0.02μm〜0.10μmであり、かつ、長軸と短軸との軸径比が2〜8の球〜紡錘形状のルチル型酸化チタン粒子が、結晶性の良好な20〜25nmのアナターゼ型酸化チタン粒子で被覆される。ルチル型酸化チタン粒子とアナターゼ型酸化チタン粒子の使用割合は、重量比で5:95〜50:50である。次に、アナターゼ型酸化チタン粒子で被覆されたルチル型酸化チタン粒子が、シランカップリング剤で処理され、必要に応じてヘキサメチルジシラザン、シリコンオイル等の疎水処理剤で更に処理される。ルチル型酸化チタン粒子は優れた耐摩擦性と着色粒子に埋没しにくい形状を有している。アナターゼ型酸化チタン粒子は、着色粒子への高い付着性、高い流動性、シランカップリング剤との高い親和性を有している。疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子は、アナターゼ型酸化チタン粒子及びルチル型酸化チタン粒子の上記物性を併せ持っている。疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子の具体例は、チタン工業(株)製STT−30S{ルチル型(10%):アナターゼ型(90%)、一次粒子の長軸20〜50nm、形状は球形〜紡錘形、イソブチルトリメトキシシラン処理、真比重4.5、嵩比重;0.15〜0.35、BET比表面積;120〜160m2 /g、2成分帯電量(5min値)0〜−50μC/g}である。疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子の使用量は、着色粒子100質量部に対して0.5〜2.0質量部であり、当該チタン粒子の好ましい使用量は着色粒子100質量部に対して1.0〜1.5質量部である。疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子の使用量が、着色粒子100質量部に対して0.5質量部より小さい場合、チャージアップ現象により画像濃度が低下する。疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子の使用量が、着色粒子100質量部に対して2.0質量部より多い場合、規制モレ及び上シール飛散が発生する。
疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子及び/又は後述される疎水性単分散球形大シリカ粒子は、好ましくは、シリコンオイルで処理される。着色粒子が割れた場合、当該シリコンオイル処理は、疎水性単分散球形大シリカ粒子の割れた面への再配置に寄与する。
疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)の個数平均一次粒径は50〜250nmである。当該大シリカ粒子の好ましい個数平均一次粒径は80〜150nmである。疎水性単分散球形大シリカ粒子の個数平均一次粒径が50nmより小さい場合、疎水性小シリカ粒子の着色粒子への埋没が防止されず、トナーの流動性及び帯電安定性が低下し、大シリカ粒子がスペーサとして機能しなくなる。疎水性単分散球形大シリカ粒子の個数平均一次粒径が250nmより大きい場合、疎水性単分散球形大シリカ粒子は着色粒子に付着しにくく、着色粒子から脱離しやするくなる。
当該大シリカ粒子の粒度分布は単分散である。当該大シリカ粒子のWadell球形度は0.6以上であり、当該大シリカ粒子の好ましいWadell球形度は0.8以上である。当該大シリカ粒子の具体例は、(株)日本触媒製KEP10S2(結晶形;一部結晶質とも考えられるアモルファス、球形、個数平均一次粒径;100nm、シリコーンオイル処理、真比重;2.3、嵩比重;0.25〜0.35、BET比表面積;10〜14m2 /g、2成分帯電量(5min値)0〜−50μC/g)、(株)日本触媒製シーホスターKE−P10S」(BET比表面積;10m2 /g、個数平均一次粒径;110nm、仕事関数5.26eV)である。
当該大シリカ粒子の使用量は、着色粒子100質量部に対して0.5〜2.0質量部であり、当該大シリカ粒子の好ましい使用量は、着色粒子100質量部に対して0.7〜1.8質量部である。当該大シリカ粒子の使用量が、着色粒子100質量部に対して0.5質量部より少ない場合、トナー充填密度が上昇し、現像ローラ回転時の規制ブレードによるトナー層の薄層化が困難になり、規制モレ及び上シール飛散が発生する。当該大シリカ粒子の使用量が、着色粒子100質量部に対して2.0質量部より多く添加すると、トナー層充填密度が低下し過ぎ、現像ローラ回転時にトナー層が規制ブレードを通過する際、トナーの一部が現像ローラに保持されずに漏洩したり、トナー層の現像ローラ周期で発生する層厚形成ムラにより、全面ベタ画像を出力すると用紙送り方向に対する濃度均一性が損なわれ、現像ローラ周期ムラが出現する。
疎水性小シリカ粒子(c)の個数平均一次粒径は7〜16nmである。当該小シリカ粒子の好ましい個数平均一次粒径は10〜12nmである。疎水性小シリカ粒子の個数平均一次粒径が7nmより小さい場合、疎水性小シリカ粒子が着色粒子に埋没する。疎水性小シリカ粒子の個数平均一次粒径が16nmを超える場合、トナーの流動性が小さくなる。当該小シリカ粒子の具体例は、日本アエロジル(株)製RX200(結晶形;アモルファス、球形、個数平均一次粒径;12nm、ヘキサメチルジシラザン処理、真比重;2.2、嵩比重;0.02〜0.06、BET比表面積;140〜200m2 /g、2成分帯電量(5min値)−100〜−300μC/g)、日本アエロジル(株)製R805(BET比表面積;150m2 /g、個数平均一次粒径;12nm、仕事関数;5.22eV)、同RX200(BET比表面積;200m2 /g、個数平均一次粒径;12nm、仕事関数;5.21eV)である。
当該小シリカ粒子の使用量は、着色粒子100質量部に対して0.5〜3.0質量部であり、当該小シリカ粒子の好ましい使用量は、着色粒子100質量部に対して1.0〜1.5質量部である。当該小シリカ粒子の使用量が、着色粒子100質量部に対して0.5質量部より少ない場合、トナーの流動性が低下する。当該小シリカ粒子の使用量が、着色粒子100質量部に対して3.0質量部より多い場合、感光体にフィルミング現象が発生したり、トナーの記録媒体への定着不良が発生したりする。
疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)と疎水性小シリカ粒子(c)の使用割合は質量比で1:4〜4:1である。好ましい当該使用割合は、トナーの流動性及びトナーの帯電安定性の観点から、質量比で2:3〜3:2である。疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)と疎水性小シリカ粒子(c)の合計使用量は、着色粒子100質量部に対して1.25〜5.0質量部であり、好ましい当該合計使用量は、着色粒子100質量部に対して2.0〜3.0質量部である。
疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)と疎水性小シリカ粒子(c)は疎水化処理されている。シリカ粒子表面の疎水化処理は、トナーの流動性及び帯電性の向上に寄与する。当該疎水化処理は、シラン化合物又はシリコーンオイルが使用され、湿式法、乾式法等の当業者が通常使用する方法により行われる。シラン化合物の具体例は、アミノシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシランであり、シリコーンオイルの具体例は、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、フッ素変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルである。
外添剤の着色粒子への外添で使用される装置の具体例は、(株)三井三池製作所製ヘンシェルミキサー、細川ミクロン(株)製メカノフュージョンシステム、岡田精工(株)製メカノミルである。ヘンシェルミキサーが使用される場合、回転周速度は30〜50m/s、処理時間は2〜15分である。
本発明で使用される一成分非磁性トナーの該外添剤は多段処理により添加され、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)は該多段処理の最初に着色粒子に添加される。疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)が添加され、次いで、疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)及び疎水性良解砕小シリカ粒子(c)が添加され得る。好ましくは、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)と疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)が着色粒子に添加され、次いで疎水性良解砕小シリカ粒子(c)が添加される。これらの外添剤が着色粒子に同時に外添される場合、トナー搬送量の急激な変化による微小幅のスジムラ及び現像ローラのフィルミングに起因する濃度ムラが発生する。
本発明では、下式(1)で示される、外添剤による着色粒子の被覆率(S×100%)は58〜304%である。
式中、D:着色粒子の体積平均粒径(m)
P:着色粒子の比重
n:外添剤nの投入量(g)
n:外添剤nの一次粒子の体積平均粒径(m)
ρn:外添剤nの比重
π:円周率
着色粒子の体積平均粒径は、コールター社製マルチサイザーTAIII型により測定される。外添剤の一次粒子の体積平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)で投影された画像の画像処理装置を介する画像処理により導出される。着色粒子及び外添剤の比重は、ユアサアイオニクス(株)製マルチピクノメーターにより測定される。
上記外添剤以外の疎水化処理された外添剤、高級脂肪酸の亜鉛、マグネシウム、カルシウム又はアルミニウム塩、金属酸化物微粒子、窒素珪化物等の窒化物の微粒子、炭化珪素等の炭化物の微粒子、樹脂粒子、金属塩の微粒子が、本発明で使用される一成分非磁性トナーに外添され得る。疎水化処理された外添剤の具体例は、疎水性中シリカ粒子{日本エアロジル(株)製RX50、ヒュームドシリカ、真比重;2.2、体積平均粒径;40nm(標準偏差=20nm)}である。高級脂肪酸の金属塩の具体例は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸モノアルミニウム、ステアリン酸トリアルミニウムである。金属酸化物の具体例は、酸化亜鉛、酸化ストロンチウム、酸化錫、酸化ジルコニア、酸化マグネシウム、酸化インジウム、アルミナである。金属塩の具体例は、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムである。
次に、本発明で使用されるカラー画像形成装置の説明がなされる。
図1は、本発明で使用されるカラー画像形成装置の1実施形態を示す図である。プリンタ10は、感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、現像器保持ユニット50、一次転写ユニット60、中間転写体70、クリーニングユニット75を有し、さらに、二次転写ユニット80、定着ユニット90等を有している。
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能である。感光体20は、図1では、矢印で示されるように時計回りに回転する。帯電ユニット30は、感光体20を帯電させる装置である。露光ユニット40は、レーザが照射されて帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。露光ユニット40は、画像信号に基づいて、変調されたレーザビームを帯電された感光体20上に照射する。そして、レーザビームが所定のタイミングにてON/OFFされて、ドット状潜像が、所定の速度で回転する感光体20上の格子状に区画された領域に形成される。
現像器保持ユニット50は、感光体20上に形成された潜像を、ブラック現像器51に収容されたブラック(K)トナー、マゼンタ現像器52に収容されたマゼンタ(M)トナー、シアン現像器53に収容されたシアン(C)トナー及びイエロー現像器54に収容されたイエロー(Y)トナーを用いて現像する装置である。現像器保持ユニット50は、回転により、前記4つの現像器51、52、53、54の位置を動かす。そして、。現像器保持ユニット50は、感光体20が1回転する毎に、4つの現像器51、52、53、54のうちの1つを選択的に感光体20と対向させ、対向された現像器51、52、53、54に収容されているトナーにより感光体20上に形成された潜像を順次現像する。
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を中間転写体70に転写する装置である。4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体70にフルカラートナー像が形成される。中間転写体70は、エンドレスのベルトであり、感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。二次転写ユニット80は、中間転写体70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する装置である。
定着ユニット90は、記録媒体上に転写された単色トナー像又はフルカラートナー像を記録媒体に融着させる装置である。クリーニングユニット75は、一次転写ユニット60と帯電ユニット30との間に設けられ、感光体20の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード76を有し、一次転写ユニット60によって中間転写体70上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーTをクリーニングブレード76により掻き落として除去する装置である。
図2は、現像器の主要構成要素を示す断面図である。現像器54は、トナーTを収容するハウジング540、現像ローラ510、現像ローラ510にトナーを供給するトナー供給ローラ550、現像ローラ510に担持されたトナーの層厚を規制する層厚規制ブレード560、ハウジング540と現像ローラ510との上方側の間隙をシールするための上シール520、ハウジング540と現像ローラ510との端部側の間隙をシールするための端部シール527を有している。
ハウジング540の内部に、トナー収容部530が形成されている。トナー収容部530は、仕切り壁545により、第一トナー収容部530aと第二トナー収容部530bとに分けられている。現像器保持ユニット50が回転する際、第一トナー収容部530aと第二トナー収容部530bとに収容されていたトナーが、現像位置における上部側の連通している部位側に一旦集められ、図2に示す状態に戻るときには、それらのトナーが混合されて第一トナー収容部530a及び第二トナー収容部530bに戻されることになる。すなわち、現像器保持ユニット50が回転することにより現像器内のトナーTは撹拌される。従って、攪拌部材はトナー収容部530に設けられていない。しかし、トナー収容部530に収容されたトナーTを攪拌する攪拌部材が設けられてもよい。図2に示すように、ハウジング540は下部に開口572を有しており、後述する現像ローラ510が、この開口572に臨ませて設けられている。
トナー供給ローラ550におけるローラ部は、弾性を有する部材、例えば発泡ウレタンにて形成されている。そして、トナー供給ローラ550は、回転自在に支持されて、第一トナー収容部530aに収容されており、トナーTを現像ローラ510に供給し、現像後に現像ローラ510に残存している余剰なトナーTを、現像ローラ510から剥ぎ取る。
トナー供給ローラ550と現像ローラ510は、互いに押圧された状態にてハウジング540に組み付けられている。トナー供給ローラのローラ部は、アスカーF硬度70°の発泡部材で構成されており、接触深さ1.0mmで弾性変形された状態で現像ローラ510に当接している。そして、トナー供給ローラ550は、現像ローラ510の回転方向(図2において反時計方向)と逆の方向(図2において時計方向)に回転する、すなわちトナー供給ローラ550と現像ローラ510はウイズ回転方向で回転する。
現像ローラ510の好ましい周速度は250〜400mm/sである。当該周速度が大きいほど、上記大シリカ粒子が、本発明で使用される一成分非磁性トナーの割れ面で再配列がしやすくなる。トナー供給ローラ550の好ましい周速度は400〜600mm/sである。当該周速度大きいほど、現像室内でのトナーの均質化が促進される。
現像ローラと供給ローラの周速度と周速差は、疎水性単分散球形大シリカ粒子の着色粒子表面での移動を促進する。供給ローラ周速度/現像ローラ周速度で示される周速差(周速度比)の好ましい範囲は1.4〜1.7である。周速差が大きいほど、上記大シリカが、本発明で使用される一成分非磁性トナーの割れ面で再配列がしやすくなり、同時に現像ローラ上のトナーのリセット性(トナーの剥離及び供給)が高まり、現像ローラ上のトナーの入れ替わりが促進される。
現像ローラ510は、トナーTを担持し、感光体20と対向する現像位置に搬送する。現像ローラ510は、アルミ合金(5056アルミ合金、6063アルミ合金等)、鉄合金(STKM等)等の金属からなる。軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部が、現像ローラ510の表面に設けられている。当該溝部は、特開2007−121947号公報に記載された転造法により設けられる。必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等のメッキが、現像ローラ510の表面に施され得る。
図3は、現像ローラの表面形状を説明する概念図である。図4は、現像ローラが、軸を通る平面で切断された際の断面を説明する断面図である。図3では現像ローラ510の表面の溝部が便宜上直線にて示されているが、溝部は螺旋状に形成されているため、正確には曲線に見えるように形成されている。
現像ローラ510は、軸方向における中央部510aにトナー粒子を担持するための凹凸部を有し、両端部510bに前記端部シール527が密着するように滑らかな周面を備えている。
図3に示されるように、現像ローラ510の軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部511が、現像ローラ510の中央部510aに形成されている。この溝部511は、現像ローラ510の軸方向及び周方向に対する傾斜の角度を異ならせて2種類形成されている。前記2種類の溝部511は、互いに交差して格子状をなし、前記2種類の前記溝部511に囲まれた凸部512の頂面512aがほぼ正方形となるように形成されている。2種類の前記溝部511は、凸部512の頂面512aの正方形が有する2本の対角線の一方が周方向に沿うように形成されている。
すなわち、2種類の溝部511のうち一方は、現像ローラ510の軸と時計回り方向に45°の角度をなすように螺旋状に形成されており、他方は、現像ローラ510の軸と反時計回り方向に45°の角度をなすように螺旋状に形成されている。従って、一方の溝部511aと他方の溝部511bとの交差する角度は90°となる。一方の溝部511a及び他方の溝部511bの、現像ローラ510の軸方向におけるピッチは、等しく形成されているため、2種類の溝部に囲まれた凸部512の頂面512aの形状はほぼ正方形となる。
2種類の溝部511は、図4に示されるように、各々現像ローラ510の軸方向に80μmの間隔にて形成されており、凸部512の頂面512aから溝部511の底面511cに至る傾斜部分511dの角度は、溝部511を形成する2つの斜面を軸心C方向に延長した仮想面の交差角度αが90°になるように形成されている。 溝部511の深さ、すなわち、凸部512の頂面512aから溝部511の底面511cまでの距離は、約7μmで一定になるように形成されている。トナーの体積平均粒径は4〜7μmであるから、溝部511の深さは、トナーの体積平均粒径の2倍以下となるように設定されている。
以上、2種類の溝部511a,511bに囲まれた凸部512の頂面512aが正方形の例について説明されたが、現像ローラ510の表面形状は上記形状に限定されない。図5は、現像ローラの第1変形例を示す図である。図6は、現像ローラの第2変形例を示す図である。図7は、現像ローラの第3変形例を示す図である。
第1変形例の現像ローラ510では、2種類の溝部511に囲まれた凸部512の頂面512aが菱形とされ、各々の前記菱形が有する2本の対角線の一方が周方向に沿うように溝部が形成されている。
第1変形例の現像ローラ510では、各々の前記菱形が有する2本の対角線の一方が周方向に沿うように溝部511が形成されているから、周方向に沿わされた対角線の一方の頂角からは、2種類の溝部511が軸方向の両端側に同角度の傾斜をもって形成されている。従って、2種類の溝部511に沿って移動されるトナー粒子Tは、軸方向の両端側にほぼ同様に移動される。トナー粒子をムラなく移動させることが可能であることは凸部512の頂面512aが正方形である場合と同じである。更に、頂面512aが菱形をなす凸部512の2本の対角線のうち長い方の対角線が周方向に沿わされている場合、頂面512aが菱形の凸部512は周方向に沿って位置する2つの頂角が鋭角になり、軸方向に沿って位置する2つの頂角が鈍角となる。このため、トナー粒子が周方向に向かってより移動し易い構成とされ得る。
図6に示されるように、頂面512aが菱形をなす凸部512の2本の対角線のうち短い方の対角線が周方向に沿わされている場合、頂面が菱形の凸部は周方向に沿って位置する2つの頂角が鈍角になり、軸方向に沿って位置する2つの頂角が鋭角となる。このため、トナー粒子が軸方向に向かってより移動し易く、現像ローラ510の全域にトナーがより分散される構成とされ得る。
図7に示される第3変形例のように、溝部511は1種類であり得る。第3変形例の現像ローラ510は、トナー粒子Tを所定方向に転動させて帯電させる効果を有する。しかしながら、より良好にトナー粒子Tを帯電させるとともに、現像ローラ510の全域にトナー粒子を分散させる表面を有する現像ローラは、2種類の溝部511a,511bを有する現像ローラ510である。
現像ローラ510は、中心軸を中心として回転可能であり、感光体20の回転方向(図2において時計方向)と逆の方向(図2において反時計方向)に回転する。現像器54は、図2に示すように、感光体20上に形成された潜像を非接触状態で現像する。
規制ブレード560は、現像ローラ510に担持されたトナーTに電荷を付与し、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制する。規制ブレード560は、ゴム部560aと、ゴム支持部560bを有している。ゴム部560aは、シリコンゴム、ウレタンゴム等のゴムからなり、ゴム支持部560bは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部560aは、ゴム支持部560bの長手方向に沿わされて、ゴム支持部560bの短手方向の一端側に支持されている。ゴム支持部560bは、その他端側がブレード支持板金562に支持された状態で、当該ブレード支持板金562を介してハウジング540に取り付けられている。モルトプレーン等からなるブレード裏部材570が、規制ブレード560の現像ローラ510側と逆側に設けられている。ゴム部560aは、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力によって、現像ローラ510の中央部から両端部に亘って押しつけられている。ブレード裏部材570は、ゴム支持部560bとハウジング540との間へのトナーTの入り込みを防止して、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部560aの真裏からゴム部560aを現像ローラ510の方向へ付勢し、ゴム部560aを現像ローラ510に押しつけている。したがって、ブレード裏部材570は、ゴム部560aの現像ローラ510への均一当接性を向上させている。
規制ブレード560の、ブレード支持板金562に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ510に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ510に幅を持って接触している。換言すると、規制ブレード560は、現像ローラ510にエッジにて当接しておらず、ゴム部560aが有する平面にて腹当たりにて当接している。規制ブレード560は、その先端が現像ローラ510の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。規制ブレードの突出量は 0.7〜1.0mmで、トナー層厚は1〜2層、好ましくは1〜1.6層となるように薄層規制される。
トナー搬送量の良好域はトナー粒径に応じて変化し、トナー搬送量とトナー層厚は、下式で示される関係にある。
トナー搬送量=体積比率×トナー体積平均粒径×トナー比重×トナー層厚
トナー搬送量は、現像ローラ上のトナーがテープに付着され、テープに付着されたトナーの質量が電子天秤で測定されて算出される(テープ転写法)。体積比率は面心立方格子構造の体積比率(0.74)が採用される。トナー体積平均粒径は、コールター社製マルチサイザーTAIII型により測定される。トナー比重は、ユアサアイオニクス(株)製マルチピクノメーターにより測定される。
ゴム支持部560bは、ゴム部560aより現像ローラ510の軸方向に長く設けられており、ゴム部560aの両端より外側にそれぞれ延出されている。ゴム部560aより厚い厚みを有する端部シール527が、ゴム支持部560bの延出された部位に、ゴム部560aと同一面に貼着されている。ゴム部560aの軸方向の端面は端部シール527の側面に当接されている。端部シール527の素材の具体例は不織布である。
端部シール527は、現像ローラ510を取り付けた際に、現像ローラ510の表面における溝部が設けられていない両端部に当接するように設けられ、現像ローラ510の端部より外側に至る幅を有している。端部シール527は、規制ブレード560のゴム部560aの先端より十分に長く延出されている。規制ブレード560がハウジング540に取り付けられると、端部シール527は、現像ローラ510外周面と対向するように形成されたハウジング540の部位に沿わされ、ハウジング540と現像ローラ510との間隙を閉塞する。
上シール520は、現像器54内のトナーTの現像器外への漏れを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTを、掻き落とさずに現像器内に回収する。上シール520の素材の具体例は、ポリエチレンフィルムである。上シール520は、シール支持板金522によって支持されており、シール支持板金522を介してハウジング540に取り付けられている。シール付勢部材524が、上シール520の現像ローラ510側と逆側に設けられており、上シール520は、シール付勢部材524の弾性力によって、現像ローラ510に押しつけられている。シール付勢部材524の素材の具体例はモルトプレーンである。
トナー供給ローラ550が、トナー収容部530に収容されているトナーTを現像ローラ510に供給する。現像ローラ510に供給されたトナーTは、現像ローラ510の回転に伴って、規制ブレード560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、電荷が付与されるとともに、層厚が規制される。
帯電された現像ローラ510上のトナーTは、現像ローラ510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。さらに、現像ローラ510の回転によって現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTは、上シール520を通過して、上シール520によって掻き落とされずに現像器内に回収される。未だ現像ローラ510に残存しているトナーTは、トナー供給ローラ550によって剥ぎ取られる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
樹脂微粒子分散液の調製
スチレン 370g
n−ブチルアクリレート 30g
アクリル酸 8g
ドデカンチオール 24g
四臭化炭素 4g
上記成分が混合される。得られた混合液が、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製ノニポール400)6g及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製ネオゲンSC)10gがイオン交換水550gに溶解された溶液にフラスコ中で乳化分散され、10分間ゆっくり混合されている最中に、過硫酸アンモニウム4gが溶解されたイオン交換水50gが投入された。その後、窒素置換が行われ、フラスコ内の内容物が攪拌され、当該内容物が70℃になるまでオイルバスによる加熱が行われ、乳化重合が5時間継続された。その結果、平均粒子径150nm、ガラス転移温度Tg58℃、重量平均分子量Mw11500の樹脂粒子が分散した樹脂微粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40質量%であった。
着色剤分散液の調製
シアン顔料B15:3 60g
非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製ノニポール400) 5g
イオン交換水 240g
上記成分が混合され、得られた混合液が、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)により10分間攪拌された。その後、アルティマイザーによる分散処理が行われ、平均粒径250nmの着色剤(シアン顔料)粒子が分散された着色剤分散液が調製された。
離型剤分散液の調製
ポリエチレンワックス(東洋ペトロライト(株)製PW725) 100g
イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製ネオゲンRK) 5g
イオン交換水 200g
上記成分が混合されて得られた混合液が95℃に加熱された。次いで、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)にて分散処理が行われた後、圧力吐出型ホモジナイザーによる分散処理が行われ、平均粒子径210nmの離型剤粒子が分散した離型剤分散液が調製された。
着色粒子の調製
上記で調製した樹脂微粒子分散液 234質量部
上記で調製した着色剤分散液 30質量部
上記で調製した離型剤分散液 40質量部
ポリ塩化アルミニウム(浅田化学社製PAC100W) 1.8質量部
イオン交換水 600質量部
上記成分が、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)により混合された。次いで、加熱用オイルバス中でフラスコ内の内容物が攪拌されながら50℃まで加熱され、30分間保持された。その結果、体積平均粒径D50が4.5μmの凝集粒子の形成が確認された。さらに加熱用オイルバスの温度が上げられ、フラスコ内の内容物が56℃で1時間保持された。その結果、体積平均粒径D50が5.3μmの凝集粒子が得られた。その後、26質量部の樹脂微粒子分散液が、この凝集体粒子を含む分散液に追加され、加熱用オイルバスの温度が50℃まで上げられ、フラスコ内の内容物が30分間加熱された。その後、1N水酸化ナトリウムが得られた凝集体粒子を含む分散液に追加され、系のpHが5.0に調整された後、ステンレス製フラスコが密閉され、攪拌が継続されながら95℃まで加熱され、フラスコ内の内容物が4時間加熱された。冷却後、得られた凝集粒子が濾別され、イオン交換水で4回洗浄された後、凍結乾燥されて、コア/シェル構造を有するトナー母粒子が得られた。このトナー母粒子の体積平均粒径D50は5.5μm、平均円形度は0.958であった。
実施例1
上記トナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサー(20L)に投入された後、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(チタン工業(株)製STT30S、長軸径20nm、イソブチルトリメトキシシラン処理品)1質量部と疎水性単分散球形大シリカ粒子((株)日本触媒製KEP10S2、一次粒子サイズ100nm、シリコンオイル処理品)1.0質量部も投入され、周速40m/sで2分間攪拌された。その後、疎水性小シリカ粒子(日本アエロジル(株)製RX200、一次粒子サイズ12nm、ヘキサメチルジシラザン処理品)1.5質量部が投入され、周速40m/sで2分間攪拌された。次に、粗大粒子が63μm目開きの金属メッシュにより除去され、一成分非磁性トナーが得られた。当該トナーの外添剤による総被覆率は152%であった。
画像形成
得られたシアントナーは、図1に示される画像形成装置(LP9000C、セイコーエプソン(株)製)に搭載された。図3に示される表面形状が、転造法により外径φ18の鉄製中空素管の表面に設けられた後、Ni−Pメッキが施され、現像ローラが作製された。供給ローラは外径φ19のウレタンスポンジからなり、現像ローラと供給ローラが、接触深さ1.0mmで圧接された。プロセス速度は210mm/s、現像ローラの周速度は336mm/s、供給ローラの周速度は504mm/sであり、供給ローラ周速度/現像ローラ周速度で示される周速差(周速度比)は1.5とされた。カラー画像が、感光体との現像ギャップ150μm、直流バイアス−150v、周波数3.0kHzの交流バイアス1500v(p−p)、Duty60%の条件下で、ACジャンピング現像法により形成された。
各プロセスユニットのバイアス電位設定値は、デフォルト設定された固定バイアス電位とされ、トナー量調整用パッチセンサの動作は無しとされた。試験環境は22〜24℃/45〜55%RHであった。
画像形成の評価は、次のようにして行われた。
(1)画像形成装置が現像カートリッジのロータリー回転付単独駆動用テイストベンチにより6分間回転された(初期段階)。
(2)規制モレ及び飛散が判定された。更に、チェック用印字パターン(全面ベタ、全面ハーフ、履歴パターン等)が出力された。
(3)次に、現像ローラ上の搬送量及び帯電量、感光体上のカブリ量がモニターされた。現像ローラ上のトナー搬送量はテープ転写法での測定値で0.51mg/cm2 であった。現像ローラ上でのトナーの吸引法帯電量は、(株)アドバンテスト製デジタルエレクトロメータによる測定値として−37.7μC/gであった。感光体上のカブリ量は、次のようにして求められた。白ベタパターン印字時の画像形成が強制的に途中停止され、感光体上に残留したカブリトナーが住友スリーエム(株)製メンディングテープに転写された。転写後のテープがJ紙に貼り付けられた後、テープ濃度の変化がマクベス濃度計でOD値として測定された。テープ単体でのOD値は0.1〜0.11であり、それを超える濃度増加分がカブリトナー量に対応する。
(4)現像器(現像カートリッジ)が画像形成装置に装着され、全面白ベタパターンがA4紙3000枚にモノクロモードで連続印刷された(中間段階)。
(5)中間段階でのチェックが、初期段階でのチェックと同じ手順で実施された。
(6)新しい現像器(現像カートリッジ)が画像形成装置に装着され、全面白ベタパターンがA4紙3000枚にモノクロモードで連続印刷された(最終段階)。
(7)最終段階でのチェックが、初期段階でのチェックと同じ手順で実施された。
(8)6000枚印字時の帯状スジムラ、微小ピッチムラ、上シールフィルミング及び現像ローラフィルミングが、以下に示すように判定された。
帯状スジムラ
帯状スジムラは、現像ローラ上に薄層規制したトナー層の現像ローラ長手方向に対する均一性を示す項目である。A3サイズのJ紙に出力した全面ソリッドパターン(全面ベタ画像)が目視判定された。用紙送り方向(露光副走査方向)に発生する帯状スジムラの本数と濃度変動の大きさが、判定用画像見本と照らし合わされて判定された。現像ローラに当接した規制ブレードのニップ周辺に堆積したトナー凝集層は、トナーの薄層規制に影響される。局部的な搬送量の低下又は帯電量の上昇が生じた場合、帯状(数mm以上の幅)に濃度が低下したスジムラが発生する。その逆に濃度上昇する場合もある。
判定基準は下記の通りの目視判定である。判定に際し、規制ブレートの稜線精度の不具合に起因して発生するスジムラ系のノイズは除外された。4段階と3段階の中間の状態、3段階と2段階の中間の状態は、それぞれ、3.5、2.5と判断された。
4;トナー薄層形成時の堆積トナー凝集層に起因して帯状に変動したスジムラが全く目視できない状態
3;ベタ平均OD濃度に対して帯状に濃度変動し、OD値の増減が0.1以下のスジムラが目視判定で数本認められる状態
2;ベタ平均OD濃度に対して帯状に濃度変動し、OD値の増減が0.1を超えるスジムラが目視判定で多数本認められる状態
1;濃度カスレにより用紙の下地が露出した帯状のスジムラが、目視判定で多数本認められる状態
微小ピッチムラ
微小ピッチムラは、現像ローラ上に薄層規制されたトナー層の現像ローラ長手方向に対する均一性を示す項目である。A3サイズのJ紙に出力された全面ソリッドパターン(全面ベタ画像)が目視判定された。用紙送り方向(露光副走査方向)に発生する微小幅のスジムラの本数と濃度変動の大きさが、判定用画像見本と照らし合わされて判定された。現像ローラに当接した規制ブレードもしくは上シールのニップとその周辺に固着したトナー塊(数mm以下)は、トナーの薄層形成に影響される。固着したトナー塊の影響で急激なトナー搬送量変動が生じ、微小幅(数mm以下)のスジムラが発生する。判定基準は下記の通りの目視判定である。4段階と3段階の中間の状態は3.5と判断された。
4;トナー薄層形成時に固着トナー塊に起因して微小ピッチ状に濃度変動した微小幅のムラが全くない状態
3;微小幅のムラが濃度カスレせずに、画像先端部もしくは画像後端部の一部に発生した状態
2;微小幅のムラが濃度カスレせずに、用紙送り方向の概ね全長さにわたり発生した状態
1;濃度カスレにより用紙の下地が露出した微小ピッチムラが、概ね画像全面にわたり発生した状態
上シールフィルミング
上シールフィルミングは、現像ローラに当接した上シールのニップとその周辺に固着したトナー塊(数mm以下)の影響により、薄層規制されたトナー搬送面に局所的な搬送量変動が発生し、回復しない不可逆なスジムラが発生する現象である。上シール表面に固着したトナーもしくはその一部の状態が拡大鏡にて目視され、判定用見本と照らし合わされて、下記の判定基準に従って5段階で判定された。5段階と4段階の中間の状態、4段階と3段階の中間の状態は、それぞれ、4.5、3.5と判断された。
5;上シールの当接ニップとその近傍に固着が全くない状態
4;当接ニップとその近傍において光沢感が変化し、薄く起伏のない固着がニップ近傍の一部に発生している状態
3;当接ニップとその近傍において微小な起伏のある固着がニップ近傍の一部に発生している状態
2;当接ニップとその近傍において起伏のある固着がニップ幅方向に連結して合体発生している状態
1;当接ニップとその近傍において起伏のある固着がニップ長手方向に連結して合体発生している状態。
現像ローラフィルミング
現像ローラフィルミングは、現像ローラに当接した規制ブレートもしくは上シールのニップとその周辺に固着したトナー塊(数mm以下)の影響により、薄層規制されたトナー搬送面に局所的な搬送量変動が発生し、回復しない不可逆なスジムラが発生する現象である。現像ローラ表面に固着したトナーもしくはその一部(着色系フィルミング)の状態が目視され、判定用見本と照らし合わされて、下記の判定基準に従って5段階で判定された。
5;現像ローラ上にトナー固着スジが全くない状態(薄層化して固着したワックス等による光沢悪化もなし)
4;現像ローラ上にトナー固着スジが全くない状態(薄層化して固着したワックス等による光沢悪化は許容される)
3;現像ローラ上にトナー固着スジはないが、画像上で微小ピッチムラの発生と消失を繰り返す可逆的な状態
2;現像ローラ上にトナーが固着したスジが拡大鏡で観察され、消失しない微小ピッチムラが必ず発生する状態
1;現像ローラ上にトナーが固着して着色したスジが目視観察され、消失しない微小ピッチムラが必ず発生する状態
図3は、初期段階でのトナーの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(1万倍)である。図4は、6000枚印字時のトナーの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真(1万倍)である。図3から明らかなように、初期段階では、疎水性単分散球形大シリカ粒子が着色粒子表面に均一に付着している。図4から、疎水性単分散球形大シリカ粒子の着色粒子の割れた面(矢印部分)への再配置が確認される。
実施例2
実施例1で使用される疎水性単分散球形大シリカ粒子の使用量が1.0質量部から0.75質量部に変更された以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は149%であった。
実施例3
実施例1で使用される疎水性単分散球形大シリカ粒子の使用量が1.0質量部から1.5質量部に変更された以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は157%であった。
実施例4
実施例1で使用される疎水性単分散球形大シリカ粒子の使用量が1質量部から0.5質量部に変更された以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は147%であった。
実施例5
実施例1で使用される疎水性単分散球形大シリカ粒子の使用量が1.0質量部から2.0質量部に変更された以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は162%であった。
比較例1
実施例1で使用される疎水性単分散球形大シリカ粒子が外添されない以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は142%であった。トナー層厚の増加に伴う規制モレ、上シール飛散及びカブリ量の増加に問題があり、耐久枚数3000枚時点で評価が中止された。
比較例2
実施例1で使用される疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子に代えて、ルチル型酸化チタン粒子(チタン工業(株)製ST−485SA15、一次粒子径40〜70nm、ステアリン酸処理品)が外添される以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は138%であった。
比較例3
実施例1で使用される3つの外添剤が同時に外添される以外は、実施例1と同じ操作が行われた。トナーの外添剤による総被覆率は152%であった。
実施例1〜5及び比較例1〜3の外添剤のトナー母粒子100質量部に対する外添量と外添順序が表1に示されている。
実施例1〜5及び比較例1〜3の判定結果が表2に示されている。
疎水性単分散球形大シリカ粒子が外添されていない一成分非磁性トナーによる耐久連続画像形成(比較例1)は不可能であった。
疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子に代えてルチル型酸化チタン粒子が外添された一成分非磁性トナーによる画像形成方法(比較例2)は、帯状スジムラの確認を可能にせしめた。
3つの外添剤が同時に着色粒子に添加されて得られた一成分非磁性トナーによる画像形成方法(比較例3)は、帯状スジムラ、微小ピッチムラ、上シールフィルミング及び現像ローラフィルミングの確認を可能にせしめた。
上記される結果から、本発明は、一成分非磁性トナーが使用され、着色フィルミング現象を発生させない画像形成装置及び画像形成方法を提供すると確認された。
カラー画像形成装置の1実施形態を示す図 現像器の主要構成要素を示す断面図 現像ローラの表面形状を説明する概念図 現像ローラが、軸を通る平面で切断された際の断面を説明する断面図 現像ローラの変形例を示す図 現像ローラの変形例を示す図 現像ローラの変形例を示す図 初期段階でのトナーの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真 6000枚印字時のトナーの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真
符号の説明
10…プリンタ、20…感光体、30…帯電ユニット、40…露光ユニット、50…現像器保持ユニット、60…一次転写ユニット、70…中間転写体、75…クリーニングユニット、80…二次転写ユニット、90…定着ユニット、510…現像ローラ、520…上シール、530…トナー収容部、540…ハウジング、550…トナー供給ローラ、560…規制ブレード

Claims (4)

  1. 静電潜像を坦持する感光体と、
    該感光体と非接触の状態で対向配置され、該感光体に坦持された静電潜像を一成分非磁性トナーを使用して現像する現像ローラと、
    該現像ローラに圧接対向配置され、該現像ローラに対してウイズ回転して、該現像ローラに前記トナーを供給する弾性体からなる供給ローラが設けられ、
    該現像ローラは、表面に軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部を有し、
    該一成分非磁性トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子100質量部と、外添剤として、長軸径が20〜50nmの疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が50〜250nmである疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が7〜16nmである疎水性小シリカ粒子(c)0.5〜3.0質量部を含み、該外添剤は多段処理により添加され、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)は該多段処理の最初に着色粒子に添加されて得られる、画像形成装置。
  2. 着色粒子が、乳化凝集法または転相乳化合一法により得られ、体積平均粒径が4.0〜7.0μmである、請求項1に記載された画像形成装置。
  3. 疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)と疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)の少なくとも一方がシリコーンオイルにより疎水化処理されている、請求項1又は2に記載された画像形成装置。
  4. 一成分非磁性トナーが供給ローラから現像ローラに供給される工程(A)、
    該金属現像ローラに担持された該一成分非磁性トナーにより現像される工程(B)が行われ、
    該現像ローラは、表面に軸方向及び周方向に対し傾斜を有し軸方向に等ピッチに形成された螺旋状の溝部を有し、
    該一成分非磁性トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子100質量部と、外添剤として、長軸径が20〜50nmの疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が50〜250nmである疎水性単分散球形大シリカ粒子(b)0.5〜2.0質量部、個数一次平均粒径が7〜16nmである疎水性小シリカ粒子(c)0.5〜3.0質量部を含み、該外添剤は多段処理により添加され、疎水性ルチルアナターゼ型酸化チタン粒子(a)は該多段処理の最初に着色粒子に添加されて得られる、画像形成方法。
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