JP2008158394A - トナー、画像形成方法、画像形成装置 - Google Patents

トナー、画像形成方法、画像形成装置 Download PDF

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JP2008158394A JP2006349107A JP2006349107A JP2008158394A JP 2008158394 A JP2008158394 A JP 2008158394A JP 2006349107 A JP2006349107 A JP 2006349107A JP 2006349107 A JP2006349107 A JP 2006349107A JP 2008158394 A JP2008158394 A JP 2008158394A
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康弘 橋本
Koji Abe
浩次 阿部
Shinya Yanai
信也 谷内
Nobuhisa Abe
展久 阿部
Naoya Isono
直也 磯野
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Abstract

【課題】長期使用および高温高湿環境下での使用においても優れた画像が得られるトナーを提供することにある。
【解決手段】トナー担持体とトナー規制部材の間にバイアス印加し、且つトナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成方法に用いられる非磁性トナーであり、
該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該トナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体、該トナー供給部材、該トナー規制部材に印加する各々のバイアスの直流成分が特定の関係を満たし、
該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃60%RH下の凝集度(A)と15℃10%RH下の凝集度(B)が1.00≦B/A≦3.00であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真法、静電記録法またはトナージェット法の如き記録方法に用いられるトナーと該トナーを用いた画像形成方法、およびそれに用いられる画像形成装置に関する。
近年、電子写真業界において、プリンター装置等の画像解像度は、1200、2400dpiというように高解像度化してきている。従ってプリンター装置の現像方式もこれにともなって、より高精細が要求されてきている。また、複写機においても高機能化、デジタル化、フルカラー化が進み、プリンター装置同様、高解像度化、高精細が要求されてきている。
更に、電子写真法を用いた複写機あるいはプリンターは、一般家庭等を含めてその普及が進むにつれ、複写機あるいはプリンターを、安価でかつ小型なものにしたいという要望が強まっている。
上記の如き要求に対し、より簡素な構成要素での設計を可能にすることを要求されるようになってきている。より簡素な構成要素での設計においても長期間の使用においても高画質であることが求められる。
上記のような要求を満たす方法としてトナー担持体のRzやRaを低くすることでトナーに加わるストレスを軽減させ、長期間にわたって高画質を維持するという方法がある。しかし上記の先行技術では、トナー担持体上に形成されるトナー層が薄く、画像濃度が低くなるという問題がある。
これに対し、トナー規制部材とトナー担持体との位置および接触圧などを制御することで十分な画像濃度を得る方法がある。しかしながら、上記の先行技術ではトナー担持体のRzやRaを低くした条件下では、長期間での使用においてカブリや転写効率の点で不十分であった。
更に、現像スリーブとトナー供給ブラシを非接触に設置し、該トナー供給ブラシに接触する帯電部材を設置し、該現像スリーブと該トナー供給ブラシの間に電界を形成することでトナーへのストレスを軽減させ、トナーの寿命の長期化を図り、安定して高画質な画像を得る方法が報告されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、上記の先行技術では、特に高温高湿環境下での使用におけるカブリ、濃度ムラの点で不十分であった。また、現像剤担持体への無機微粉体およびトナーの融着の点でも不十分であった。
更に、現像剤担持体、現像剤供給部材および現像剤規制部材にバイアスを印加し、そのバイアスについて特定の関係を満たすようにすることで現像剤担持体への現像剤の供給不足による印字のカスレを解消する方法が報告されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、上記の先行技術では、印刷速度が速い条件下では改善の余地が有り、且つカブリ、現像剤担持体への無機微粉体およびトナーの融着といった点で改善の余地があった。
更に、トナーが特定の円形度分布及び特定の重量平均粒径を有し、且つ含有する外添剤のトナー粒子上での平均粒径及び形状係数を特定の範囲にすることで、微小ドットを忠実に再現させる報告がある(例えば特許文献3参照)。しかしながら、上記の先行技術は、接触現像を行う場合に、カブリの抑制の点でより改良すべき点を有している。また、低温での定着性と耐ストレス性を両立させる場合には若干の課題を有している。
また、体積平均粒径が30nm以上50nm以下の外添剤を用い、その外添剤のトナー表面における被覆率を18%以上60%以下とすることでブレードおよび現像剤担持体表面へのトナーの融着や固着を抑制できるという方法がある(例えば特許文献4参照)。しかしながら、高温多湿環境下での使用においてはその効果が十分ではなく、更にカブリに関しても若干の課題を有している。また、非磁性一成分接触現像においては感光体上への無機微粒子の外添剤やトナーの融着、フィルミングなども発生するがそのことに対する効果も不明である。
トナーが特定の平均円形度および特定の安息角を有することで環境変動や経時変化によりトナーの帯電量が変化しても目詰まりが発生せず、尾引き、飛び散り、先鋭度低下および濃度低下などを生じないことが報告されている(例えば特許文献5参照)。しかしながら、上記の先行技術は、長期間での使用において、規制部材へのトナーの融着の点で若干の課題を有している。
また、トナーが特定の重量平均径、圧縮度、安息角を有することで、トナーに比較的大きなストレスがかかっても、良好な流動性を維持し、高画質画像を得られることが報告されている(例えば特許文献6参照)。しかしながら、上記の先行技術は、高温高湿環境下での使用において、規制部材へのトナーの融着や、長期間放置した後の使用における画像ムラの点で若干の課題を有している。
特開平11−212362(第3頁) 特開2005−70135(第3頁) EP 886187A1(第3頁) 特開2001−166533号公報(第3頁) 特開2000−310885号公報(第2頁) 特開2003−35967号公報(第3頁)
本発明の目的は、上記の如き問題点を解決したトナーおよび該トナーを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することにある。
すなわち、本発明の目的は、長期使用および高温高湿環境下での使用においてもカブリや濃度薄、画像ムラ、フィルミングおよびトナーや無機微粉体の潜像担持体および現像剤担持体表面への融着や層厚規制部材への融着等、部材汚染といった問題の発生のない優れた画像が得られるトナー、画像形成方法および画像形成装置を提供することにある。
本発明は、トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得る画像形成方法において、該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成方法に用いられる非磁性トナーであり、
該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該トナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)
の関係を満たし、
該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
1.00≦B/A≦3.00
の関係を満たすことを特徴とする非磁性トナーに関する。
また、本発明は、トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得る画像形成方法であって、
該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成方法であり、
該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該ナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧Vb−Vd≧Vr−Vd
の関係を満たし、
該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
1.00≦B/A≦3.00
の関係を満たすことを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得、該トナー像を転写材に転写することにより画像を形成させる画像形成装置であって、
該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成装置であり、
該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該ナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧Vb−Vd≧Vr−Vd
の関係を満たし、
該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
1.00≦B/A≦3.00
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置に関する。
また、本発明は、トナーを収容するための現像剤容器と、該現像剤容器の開口部に設けられたトナー担持体と、該トナー担持体とニップを形成し該トナー担持体上に担持されているトナーの層厚を規制し、且つ該トナーを摩擦帯電させるためのトナー規制部材と、該トナー担持体にトナーを供給するトナー供給部材とを有する現像ユニットにおいて、
該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う現像ユニットであり、
該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該ナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧Vb−Vd≧Vr−Vd
の関係を満たし、
該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
1.00≦B/A≦3.00
の関係を満たすことを特徴とする現像ユニットに関する。
本発明のトナー、画像形成方法および画像形成装置は、
該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とに特定の関係を満たすようにバイアス印加させ、該トナー規制部材の材質、該トナー担持体のRzおよび、該トナーの平均円形度、帯電性及び凝集度を制御することで、
長期使用および高温高湿環境下での使用においてもカブリや濃度薄、画像ムラ、フィルミングおよびトナーや無機微粉体の潜像担持体および現像剤担持体表面への融着や層厚規制部材への融着等、部材汚染といった問題の発生のない優れた画像が得られるトナー、画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、長期使用においても濃度薄や画像ムラ、カブリおよびトナーや外添剤の潜像担持体および現像剤担持体表面への融着や層厚規制部材への融着等、部材汚染といった問題の発生のない優れた画像を得るという課題を達成するためには、
トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得る画像形成方法において、
該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成方法であり、該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該トナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)
の関係を満たし、
該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
1.00≦B/A≦3.00
の関係を満たすことが重要であることを見出し本発明を完成するに至ったものである。
以下に詳細について説明する。
即ち、本発明のトナー、画像形成方法および画像形成装置は、該トナー担持体と該トナー規制部材、該トナー供給部材にバイアスを印加し、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)
の関係を満たし、
該トナー規制部材は金属ブレードとし、該トナー担持体のRzが0.1〜3.0μmとし、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990とし、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kg、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
1.00≦B/A≦3.00
の関係を満たすように制御することにより以下の効果が得られる。
該トナー担持体のRzを0.1〜3.0μmとすることでトナーへのストレスが大幅に軽減され、長期間の使用にわたって該トナーは初期状態に近い状態を維持できる。また、該トナー担持体へのトナー及び無機微粉体の融着も軽減される。これにより、トナー担持体表面が汚染されないため、トナーの摩擦帯電を長期間にわたって阻害することないため均一かつ十分な帯電量を該トナーは得られる。この場合、通常であればトナー担持体表面との引っかかりが小さいため、形成されるトナー層が薄くなり画像濃度が薄くなる。しかしながら、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
−150≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)
の関係を満たすことで十分な量のトナーが該トナー担持体に供給されるため画像濃度は十分なものとなる。この時、該トナー規制部材を金属ブレードにすることで十分なバイアスが該トナー規制部材に印加されるため、使用環境によらず十分な効果が得られる。また、該トナー規制部材が金属ブレードであると、トナーおよび無機微粉体が該トナー規制部材へ融着しやすいが、該トナー規制部材へ印加されるバイアスが大きいため、融着が大幅に抑制される。また、該トナー供給部材および該トナー規制部材にバイアスが印加されることでトナーの帯電を補助する形となり、該トナーの帯電量が十分なものとなるため、カブリの点でも優れた性能を発揮する。
更には、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触していることでトナーの供給および帯電補助の点で効果が増大する。
但し、その際トナー自体の帯電性が十分でなければ十分な効果が発揮できず、カブリなど帯電不足に関する問題も発生する。そのため、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg以下である必要がある。逆に、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−100.0mC/kgを下回ると過帯電となり、相当のバイアス印加を行っても、該トナー担持体上にトナーを十分供給できなくなり濃度薄となる。
同様に、該トナー供給部材および該トナー規制部材においてバイアスが印加された際、静電凝集などによりトナーの流動性が著しく変動しては十分な量のトナーを均一に供給することは出来ない。また、該トナー供給部材においてはトルクアップ等が生じ、結果としてトナーにストレスを加えてしまうことになるため長期間にわたる使用では高画質を維持できないという問題が発生する。
そこで、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が1.00≦B/A≦3.00の関係をトナーは満たす必要がある。この場合、15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)がバイアスを印加された際のトナーの凝集度に相当する。この関係を満たすことで、バイアスを印加されてもトナーの流動性の変動が小さいため十分な量のトナーを均一に供給することが可能である。また、該トナー供給部材においてはトルクアップ等が発生しないため、トナーへのストレスが小さいので長期間の使用においても高画質を維持できる。
その際、該トナーの平均円形度は0.935以上でなければバイアスの印加される際、トナーの帯電分布が不均一となるため効果が発揮されない。逆に該トナーの平均円形度が0.990を超えると、該トナー規制部材およびクリーニングブレードにおいて規制不良となり易く、トナー飛散やクリーニング不良の点で望ましくない。
該トナーの平均円形度の制御方法としては水系媒体中で製造を行う手法が本発明において望ましい。特に懸濁重合による製造が望ましい。その際トナー製造時に極性樹脂を含有させ、該極性樹脂の酸価や組成、含有量を調整すると本発明のトナーにおいては特に望ましい。
該トナーの凝集度、振とう凝集度および帯電性の制御方法としてはトナーの粒子径や平均円形度、無機微粉体の添加量、種類、粒子径及び表面処理を制御する手法がある。水系媒体中で製造を行う手法を用いる場合、特に、懸濁重合を用いてトナーを製造する場合はトナーの表面特性や帯電特性を制御するのに有利である。トナー作製時に極性樹脂を含有させること、該極性樹脂の酸価を調整することでトナー表面に分布させることで本発明のトナーの物性に制御することが可能である。特に、サリチル酸金属錯体とビニル変性ポリエステル、もしくはサリチル酸金属錯体と低分子量のポリスチレン−アクリル樹脂をトナー製造時に含有させることで、サリチル酸金属錯体の帯電制御樹脂としての能力とビニル変性ポリエステル、もしくは低分子量ポリスチレン−アクリル樹脂の体積抵抗値、粘度およびトナー中での分散状態から、最適化される。懸濁重合によりトナーを製造する場合はその効果が特に大きいため望ましい。懸濁重合により、スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂を含有し、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の存在下でトナーを製造する場合は前述の効果がより顕著となり、より一層望ましい。
該極性樹脂として、スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂およびポリエステル樹脂を含有させ、その酸価や分子量を調整することでトナー表面への分布状態をも制御し、本発明のトナーの物性に制御すると特に望ましい。
該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合の関係は、
−150≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)≧−1000
であると望ましく、
−200≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)≧−500
であると更に望ましい。−150≧(Vb−Vd)であると、前述の通り、効果が十分得られる範囲だからである。更に、効果が(Vr−Vd)=−1000でほぼ効果が頭打ちになってしまうため、(Vr−Vd)<−1000の範囲は、省エネの点で望ましくない。また、印加されるバイアスがあまりに強い場合はトナー粒子に含有される無機微粉体とトナー粒子が、抵抗値の違いから、印加されるバイアスによって静電的なストレスを受け、分離するなどする。結果として本発明の効果が十分に得られなくなるため望ましくない。同様に−500>(Vr−Vd)≧−1000の範囲は効果の伸びが(Vr−Vd)≧−500程ではなく、バイアス印加により受けるストレスを考慮すると(Vr−Vd)≧−500の方がより望ましい。
また、(Vb−Vd)<(Vr−Vd)では、トナーの搬送は、バイアス印加を行っても100%のトナーが搬送されるわけではない上に、トナー担持体方向に行くほど搬送力が弱くなるため該トナー担持体上に供給されるトナー量が不十分となるため効果が小さくなり望ましくない。
−200≧Vd≧−400であるとより望ましく、−250≧Vd≧−400であると特に望ましい。−200≧Vdであると諧調性の点で高画質な画像が得られやすく、Vd≧−400であるとカブリ抑制の点で望ましい。
該トナー規制部材は金属ブレードが望ましく、特にリン青銅ブレード、SUSブレードが強度、耐熱性、柔軟性、伝導率の点から望ましい。
該トナー担持体のRzは0.1〜3.0μmが望ましく、0.1〜1.0μmがより望ましく、0.2〜0.8μmが特に望ましい。
Rzが0.1μm未満ではトナーとの引っかかりがなさ過ぎるため、トナー担持体上にトナー層をコートできないため望ましくない。また、Rzが3.0μm超では長期使用においてトナーに掛かるストレスが大きくなるため望ましくない。
該トナーの23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)の関係が1.00≦B/A≦3.00であることが必要である。1.00≦B/A≦2.50であると望ましく、1.10≦B/A≦2.00であるとより一層望ましく、1.10≦B/A≦1.60であると特に望ましい。これは、該トナー供給部材、該トナー規制部材でバイアス印加された際にトナーの流動性の変動が小さい方が静電凝集などによるトナーの供給ムラが発生せず、均一な画像が得られるためである。
また、15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)は20≦B≦80であると望ましく、35≦B≦80であるとより望ましく、50≦B≦80であると特に望ましい。B<20では流動性が高すぎるため規制不良が起こりやすく、トナー飛散やクリーニング不良が発生するという問題が発生しやすいため望ましくない。逆に80<Bでは流動性が低すぎるため、トナーの供給不良が発生しやすいため望ましくない。
本発明におけるトナーの凝集度については、以下のようにして測定を行った。
測定装置としては、デジタル振動計(DEGITAL VIBLATIONMETERMODEL 1332 SHOWA SOKKI CORPORATION製)を有するパウダーテスター(細川ミクロン社製)を用いた。
測定法としては、振動台に635メッシュ(目開き25μm)、390メッシュ(目開き38μm),200メッシュ(目開き75μm)のふるいを目開の狭い順に、すなわち200メッシュふるいが最上位にくるように635メッシュ、390メッシュ,200メッシュのふるい順に重ねてセットした。
このセットした200メッシュふるい上に正確に秤量した試料5gを加え、デジタル振動計の変位の値を0.50mm(peak−to−peak)になるように調整し、15秒間振動を加えた。その後、各ふるい上に残った試料の質量を測定して下式にもとづき凝集度を得た。
その際の測定サンプルは、凝集度(A)の場合は、事前に23℃,60%RH環境下において24時間放置したものである。凝集度(B)の場合は事前に15℃,10%RH環境下において24時間放置したものを50mLのポリ瓶に5g入れ、振とう機(株式会社ヤヨイ製、YS−LD)にて15℃,10%RH環境下において150rpmで1分間振とうしたものを用いた。測定は23℃,60%RH環境下で行った。
凝集度(%)=(200メッシュふるい上の残試料質量/5g)×100
+(390メッシュふるい上の残試料質量/5g)×60
+(635メッシュふるい上の残試料質量/5g)×20
更に、調製されたトナーが30℃,80%RH環境下におけるトナーの飽和摩擦帯電量が−20mC/kg以下−100mC/kg以上であれば使用可能である。−35mC/kg以下−90mC/kg以上であるとより望ましく、−50mC/kg以下−90mC/kg以上の場合にその効果がより顕著に発現されるため更に望ましい。
飽和摩擦帯電量が−20mC/kg超であると、トナーの帯電性が低すぎるためトナー供給部材やトナー規制部材に印加されるバイアスによっても十分な量のトナーがトナー担持体に送られないため効果が得られない。また、カブリ、濃度ムラといった点でも望ましくない。−100mC/kg未満では摩擦帯電量が過剰であることが原因であるブロッチや濃度薄等の発生するため、良好な画像が得られないため好ましくない。また、トナー供給部材やトナー規制部材にトナーが静電的に付着する力が強いため、印加されるバイアスによっても、十分な量のトナーがトナー担持体に送られないため望ましくない。更には、トナー供給部材周辺で静電凝集したトナーによりトルクアップが発生し、トナーにストレスが掛かるため、耐久性が低下するため望ましくない。
トナーの飽和摩擦帯電量は以下の方法により測定を行った。図5は摩擦帯電量測定装置の説明図である。23℃,60%RH環境下、キャリアとしてF81−2535(パウダーテック社製)を用い、キャリア19.6gに現像剤0.4gを加えた混合物を50ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ150回手で震盪する。次いで、底に500メッシュのスクリーン3のある金属製の測定容器2に前記混合物0.4〜0.5gを入れ、金属製のフタ4をする。この時の測定容器2全体の質量を秤りW1gとする。次に吸引機(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調節して真空計5の圧力を250mmAqとする。この状態で一分間吸引を行ない現像剤を吸引除去する。この時の電位計Aの電位をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。また吸引後の測定機全体の質量を秤りW2(g)とする。この現像剤の摩擦帯電量(μC/g;mC/kg)は、下式の如く計算される。
摩擦帯電量(μC/g;mC/kg)=CV/(W1−W2)
該トナーの平均円形度は0.935以上0.990以下である。0.950以上0.990以下であると望ましく、0.960以上0.990以下であるとより一層望ましく、0.970以上0.990以下であると特に望ましい。これは、該トナーの平均円形度が0.935未満であるとトナーの帯電性および流動性に劣り、0.990超であるとクリーニング性に劣るためである。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
Figure 2008158394
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合には1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
具体的な測定方法としては、まず、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意する。その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02g加え、均一に分散させた。分散させる手段としては、超音波分散機「Tetora150型」(日科機バイオス社製)を用い、2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、該分散液の温度が40℃以上とならない様に適宜冷却する。また、円形度のバラツキを抑えるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100の機内温度が26〜27℃になるよう装置の設置環境を23℃±0.5℃にコントロールし、一定時間おきに、好ましくは2時間おきに2μmラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行った。
トナーの円形度測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー濃度が3000〜1万個/μlとなる様に該分散液濃度を再調整し、トナーを1000個以上計測する。計測後、このデータを用いて、円相当径2μm未満のデータをカットして、トナーの平均円形度を求めた。
この値はトナーがどれだけ球状に近いかを表し、1.000が真球状、それより小さい値は徐々に凸凹な不定形になっていくことを表す。
該トナーの2μm以下のトナーの割合が2.0〜10.0個数%であると望ましい。これは、トナー担持体やトナー規制部材への汚染、融着といった点で望ましく、長期間の使用においてより高画質な画像が得られるためである。
該トナーはフローテスターによる測定において100℃での粘度が15000〜45000Pa・sであると望ましく、100℃での粘度が20000〜42000Pa・sであると特に望ましい。
100℃での粘度が15000Pa・s以上であると保存安定性の点で優れる。さらに、トナー供給部材やトナー規制部材にトナーが融着、固着するなどによる汚染が抑えられるため、長期使用においても十分にバイアス印加がなされる点で望ましい。45000Pa・s以下であると低温での定着性に優れるため望ましい。更に、トナー供給部材およびトナー規制部材でのバイアス印加において、特に印加されるバイアスが大きい場合にトナー粒子から無機微粉体が剥離しにくいため本発明の効果が十分得られる。さらに、且つ無機微粉体によるトナー供給部材およびトナー規制部材、潜像担持体の汚染を抑制できるため望ましい。
トナーの粘度は以下のように求められる。
フローテスターCFT−500A型(島津製作所製)を用いる。試料を1.00g秤量する。これを成形器を使用し、10MPaの加重で1分間加圧する。
この加圧サンプルを下記の条件で、常温常湿下(温度約20〜30℃、湿度30〜70%RH)でフローテスター測定を行い、100℃での粘度を測定した。測定モードは昇温法とした。
RATE TEMP 4.0D/M(℃/分)
SET TEMP 50.0DEG(℃)
MAX TEMP 200.0DEG
INTERVAL 4.0DEG
PREHEAT 300.0SEC(秒)
LOAD 10.0KGF(kg)
DIE(DIA) 1.0MM(mm)
DIE(LENG) 1.0MM
PLUNGER 1.0CM2(cm2)
該トナーは、重量平均粒径(D4)が3.0μm以上9.0μm以下であると望ましく、4.0μm以上7.8μm以下であると更に望ましく、5.0μm以上6.5μm以下であると特に望ましい。重量平均粒径が3.0μm未満であるとトナーの比表面積が大きいため長期使用において耐久性や耐熱性において問題が発生しやすい。重量平均粒径が9.0μmを超える場合はトナーの着色力及び画像の解像度の点で劣るため望ましくない。
また、該トナーは4μm以下の粒子が10〜40個数%であると望ましい。4μm以下の粒子が10個数%以上であるとトナーの着色力及び画像の解像度の点で望ましく、40個数%以下であると長期使用において耐久性や耐熱性において望ましい。
トナーの重量平均粒径はコールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等種々の方法で測定可能である。本発明においてはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びパーソナルコンピューターを接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100ml中に分散剤としてコンタミノン水溶液0.1mlを加え、更に測定試料を5mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い前記コールターマルチサイザーによりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の重量平均粒径(D4:各チャンネルの中央値をチャンネルの代表値とする)および個数分布から求めた個数基準の数平均粒径(D1:各チャンネルの中央値をチャンネルの代表値とする)を求めた。
該トナーのBET比表面積は1.5〜3.5(m2/g)であると望ましく、1.8〜3.5(m2/g)であると更に望ましく、2.0〜3.0(m2/g)であると特に望ましい。BET比表面積が1.5(m2/g)以上であるとトナーが長期間にわたって十分な流動性を得られ、3.5(m2/g)以下であるとトナー規制部材や潜像担持体の汚染、クリーニング不良に対して優れた性能を有することになるため望ましい。
該トナーのBETの実測は次のようにして行う。
BET比表面積は、湯浅アイオニクス(株)製、全自動ガス吸着量測定装置:オートソーブ1を使用し、吸着ガスに窒素を用い、BET多点法により求める。なお、サンプルの前処理としては、温度50℃で10時間の脱気を行う。
非磁性一成分現像に用いられる場合はより本発明の効果が顕著となり望ましい。これは二成分現像と違い、キャリアの助けがないため、トナーの粉体特性や画像形成方法の影響を大きく受けるためである。特に非磁性一成分接触現像に用いられる場合は、潜像担持体からトナー担持体への熱の伝導の影響が強いため、トナー規制部材へのトナーの融着を抑制する点で効果が顕著であり望ましい。
該トナーは極性樹脂を有し、該極性樹脂は少なくともチタン触媒を使用して重合したポリエステル樹脂であると望ましい。これは、トナーの帯電性、及び耐久性の点で優れているためである。特にチタン触媒を用いて製造したポリエステル樹脂は耐熱性の点で優れるためである。
水系媒体中でトナーを製造する場合は、該ポリエステル樹脂の含有量は0.50〜20.0質量%が望ましい。より望ましくは0.50〜15.0質量%、更に望ましくは1.0〜10.0質量部であり、1.0〜8.0質量部であると特に望ましい。0.50質量%以上では該ポリエステル層が十分な厚みを持ってトナー表面全域を覆え、特に機械的特性、帯電性の点で効果が大きく、望ましい。また、ワックスの内包化が十分なため現像性、耐久性に優れるため望ましい。20.0質量%以下の場合、トナーの低温定着性の点で優れ、更にワックスによる迅速な離型層の形成がなされるため、耐オフセット性の点でも望ましい。更には粒径分布がシャープになり、帯電分布もシャープになること、加えて湿度のトナーへの影響が小さく、トナーの帯電安定性に優れるため望ましい。
また、該ポリエステル樹脂の酸価は3.0〜25.0mgKOH/gであると望ましい。4.0〜20.0mgKOH/gであると更に望ましく、4.0〜15.0mgKOH/gであるとより一層望ましく、4.0〜10.0mgKOH/gであると特に望ましい。酸価が3.0mgKOH/g以上では該ポリエステルはトナー表面に均一な層を形成する点で望ましく、25.0mgKOH/g以下ではトナー化した際に湿度の影響を受けにくく帯電安定性の点で望ましい。
加えて、該ポリエステル樹脂はトナーと水系媒体との中間の極性を持つことでトナー粒子製造時において分散安定成分としての作用が得られる。酸価が3.0mgKOH/g以上25.0mgKOH/g以下では、トナー表層に安定した状態で均一に分布するため効果が大きく、異形粒子発生が抑えられ、トナーの帯電分布において均一となり、望ましい。
ポリエステル樹脂の酸価は以下のように求められる。基本操作は、JIS−K0070に準ずる。
試料1g中に含有されている遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を酸価といい、次によって試験を行う。
(1)試薬
(a)溶剤の調製
試料の溶剤としては、エチルエーテル−エチルアルコール混液(1+1または2+1)またはベンゼン−エチルアルコール混液(1+1または2+1)を用いる。これらの溶液は使用直前にフェノールフタレインを指示薬として0.1モル/リットルの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で中和しておく。
(b)フェノールフタレイン溶液の調製
フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95v/v%)100mlに溶かす。
(c)0.1モル/リットルの水酸化カリウム−エチルアルコール溶液の調製
水酸化カリウム7.0gをできるだけ少量の水に溶かしエチルアルコール(95v/v%)を加えて1リットルとし、2〜3日放置後ろ過する。標定はJISK 8006(試薬の含量試験中滴定に関する基本事項)に準じて行う。
(2)操作
試料1〜20gを正しくはかりとり、これに溶剤100mlおよび指示薬としてフェノールフタレイン溶液数滴を加え、試料が完全に溶けるまで十分に振る。固体試料の場合は水浴上で加温して溶かす。冷却後これを0.1モル/リットルの水酸化カリウム−エチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを中和の終点とする。
(3)計算式 つぎの式によって酸価を算出する。
A=B×f×5.611/S
A;酸価(mgKOH/g)
B;0.1mol/L水酸化カリウムエタノ−ル溶液の使用量
f;0.1mol/L水酸化カリウムエタノ−ル溶液のファクター
S;試料(g)
該ポリエステル樹脂中のキシレン不溶分が5.00質量%以下であると望ましく、2.50質量%であると更に望ましい。これは、キシレン不溶分が5.00質量%以下であると異形粒子を生成しにくく、帯電性や耐久性の点で望ましい。特にカブリ、フィルミングの発生といった点で望ましい。
該ポリエステル樹脂中のキシレン不溶分の割合の測定方法は以下の通りである。サンプル作製としては、樹脂10.00gをキシレン1000.0gに分散し、72時間静置したものを遠心分離機により、遠心分離を行い、上澄み液を除去した後、減圧乾燥し、キシレン不溶分を得た。
該ポリエステル樹脂中のキシレン不溶分の割合=(得られたキシレン不溶分の質量/10.00)×100(質量%)
として算出した。
遠心分離の条件は以下の通りである。
・遠心分離条件
遠心分離機:H−9R(株式会社コクサン製)
回転速度:15000rpm
回転時間:10分
温度 :15℃
該ポリエステル樹脂はガラス転移点(Tg)は50乃至80℃、好ましくは60乃至80℃である。より好ましくは65乃至80℃である。更に好ましくは70乃至76℃、特に好ましくは73乃至76℃である。ガラス転移点が50℃未満の場合には、トナーの耐ブロッキング性、耐久性が低下する。ガラス転移点が80℃を超える場合には、トナーの低温での定着性、耐低温オフセット性が低下する。なお、Tgは中点法により求められる値を示す。
該ポリエステル樹脂は、重量平均分子量(Mw)が6,000乃至100,000であることが好ましく、より好ましくは6,500乃至85,000、更に好ましくは6,500乃至45,000である。
該ポリエステル樹脂の重量平均分子量が6,000未満の場合、連続画像出力においてトナー表面の外添剤が耐久によって埋没しやすく、転写性の低下を招きやすくなる。逆に、重量平均分子量が100,000を超える場合には、重合性単量体に該ポリエステル樹脂を溶解するのに時間を多く費やしてしまう。さらに、重合性単量体組成物の粘度が上昇し、粒径が小さくかつ、粒度分布の揃ったトナーが得にくくなる。
該ポリエステル樹脂は、数平均分子量(Mn)が3,000乃至80,000であることが好ましく、より好ましくは3,500乃至60,000、更に好ましくは3,500乃至12,000である。該ポリエステル樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラム(GPC)における分子量分布のメインピーク値(Mp)が、分子量4,500乃至40,000の領域、より好ましくは分子量6,000乃至30,000の領域に存在することが良い。より好ましくは分子量6,000乃至20,000の領域である。上記範囲外であると重量平均分子量の場合と同様の傾向を示す。
該ポリエステル樹脂はMw/Mnが1.2乃至3.0、より好ましくは1.5乃至2.5が良い。Mw/Mnが1.2以上の場合にはトナーの多数枚耐久性及び耐オフセット性の点で望ましく、3.0以下の場合には低温定着性の面で望ましい。
該ポリエステル樹脂の製造方法としては、例えば、カルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応を利用する方法、エステル交換反応で製造される。触媒としては、エステル化反応に使う一般の酸性、アルカリ性触媒、例えば酢酸亜鉛、チタン化合物などでよい。好ましくはチタン化合物を用いるのが良い。その後、再結晶法、蒸留法などにより高純度化させてもよい。
特に好ましい製造方法は、原料の多様性、反応のしやすさからカルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応である。
縮合系樹脂としてポリエステルを用いる際のポリエステルの組成について以下に説明する。
ポリエステルは、全成分中43〜57mol%がアルコール成分であり、57〜43mol%が酸成分であることが好ましい。
アルコール成分としては、エチルグリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記式(I)
Figure 2008158394
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基を示し、x,yはそれぞれ1以上の整数を示し、かつx+yの平均値は2〜10を示す。)
で示されるビスフェノー誘導体、又は下記式(II)
Figure 2008158394
で示されるジオールの如きジオール類が挙げられる。
2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ジフェニル−P・P’−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸,ジフェニルメタン−P・P’−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸,1,2−ジフェノキシエタン−P・P’−ジカルボン酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グリタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリエチレンジカルボン酸、マロン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物が挙げられる。
特に好ましいアルコール成分としては前記(I)式で示されるビスフェノール誘導体である。酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、こはく酸、n−ドデセニルコハク酸、又はその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸が挙げられる。
該ポリエステルユニットは、2価のジカルボン酸及び2価のジオールから合成することにより得ることが可能である。場合により、3価以上のポリカルボン酸又はポリオールを本発明に悪影響を与えない範囲で少量使用しても良い。
3価以上のポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシルプロパン、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−メチレンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。
3価以上のポリオールとしては、スルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−メタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
該ポリエステル樹脂は芳香族系飽和ポリエステルであると望ましい。これは、該トナーの帯電性、耐久性、定着性に優れ、該トナー及び該ポリエステルの物性の制御が容易であるためである。特に芳香族の有するπ電子の相互作用により帯電性に優れる。また、不飽和ポリエステルを含有していると、トナーを作製する際に不飽和部が反応し、架橋することでトナーが硬くなるため、特に定着性において劣るため望ましくない。
本発明に用いられるトナーはスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂を含有していると望ましい。これは、長期使用において、トナーの帯電性が安定するためである。
更に該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂のガラス転移温度が50〜100℃、より好ましくは50〜80℃であると望ましい。これはガラス転移温度が100℃超であるとトナーの定着性が低下してしまうためであり、50℃未満では保存安定性が悪く、また画像形成の過程において部材汚染を引き起こし易いため望ましくない。
スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂、トナー、ポリエステル樹脂のガラス転移点及びワックスの融点はDSC測定により求められる。
DSC測定では、測定原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー社製のDSC−7やTAインスツルメンツジャパン社製のDSC−2920が利用できる。
本発明ではTAインスツルメンツジャパン社製DSC−2920を用いて測定を行う。測定方法は、ASTM D3418−82に準じて行う。測定試料は10mgを精秤する。それをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。この昇温過程で温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。この時の比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、ガラス転移点とする。また、得られた昇温時のDSC曲線からワックス成分の最大吸熱ピーク温度を得る。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂は、ある程度の酸価を有することが好ましい。一般的に塩基性を有することの多い着色剤との組み合わせにおいて、該樹脂の酸と着色剤の塩基が結合するように分布するため顔料の電荷リークサイトを該樹脂で覆うためトナーが優れた帯電性を有することとなり好ましい。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂を製造するために用いられる単量体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、或いは、下記構造を有するマレイン酸アミド誘導体、マレイミド誘導体、スチレン誘導体が挙げられる。好ましくは、スルホン酸基を含有する(メタ)アクリルアミドである。
Figure 2008158394
(結合部位は、オルト位あるいはパラ位である。)
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂は、上記単量体の単重合体であっても構わないが、上記単量体と他の単量体との共重合体であることが好ましい。上記単量体と共重合体をなす単量体としては、ビニル系芳香族炭化水素、(メタ)アクリル酸エステルの如き重合性単量体が好ましく用いられる。より具体的には、以下に例示する如き単量体を用いることができる。
単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリルレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル酸エステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル酸エステル;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントテラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテルが挙げられる。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂は、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有するモノマーに由来するユニットを0.01乃至20質量%含有することが好ましい。より好ましくは0.05乃至10質量%、さらに好ましくは0.1乃至7質量%含有することである。0.01質量%未満の場合には、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の添加効果が十分に得られない。また20質量%を超える場合には、トナー化する際に結着樹脂との相溶性が悪化しやすくなるためトナーの形状を制御する上で望ましくない。また、製造時において吸湿性の増大から水分やカウンターイオンなどを保持しやすいため不純物が残留しやすいため望ましくない。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂は、イオン性基および非イオン性の電子供与基および電子吸引基を置換基に有しない芳香族を側鎖に有するモノマーユニットを0.01乃至10質量%含有することが好ましい。0.10乃至5.0質量%含有するとトナー中における分散状態がより良好となり好ましい。特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル系のモノマーユニットの場合その効果が大きい。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の製造方法は、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、イオン重合等があるが、操作性などの面から溶液重合が好ましい。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂は、
X(SO3 -)n・mYk+
(X:前記重合性単量体に由来する重合体部位を表し、Y+;カウンターイオンを表し、kはカウンターイオンの価数であり、m及びnは整数であり、n=k×mである。)
の如き構造を有する。カウンターイオンとしては、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオンであることが良く、より好ましくは水素イオンである。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の酸価(mgKOH/g)は3乃至80が好ましく、より好ましくは5乃至40、さらに好ましくは10乃至30である。
酸価が3未満の場合には、十分な電荷制御作用が得られにくく、かつ環境安定性に劣る傾向がある。逆に、酸価が80を超える場合には、この様な樹脂を含有する組成物を用いて、懸濁重合で粒子を造る場合、トナー粒子がいびつな形状を有する様になり、円形度が小さくなってしまう。このため、含有する離型剤がトナー表面に現れ、現像性の低下を引き起こしやすくなる。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂は、結着樹脂100質量部当り0.01乃至15質量部含有されていることが好ましく、より好ましくは0.1乃至10質量部が良い。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する単量体の含有量が0.01質量部未満の場合には、十分な電荷制御作用が得られにくい。15質量部を超えると、水系媒体中において造粒を行う際に、造粒性が低下し、現像性や転写性の低下を引き起こす。
更に、本発明においては、結着樹脂100質量部当り0.001乃至3質量部の該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有するモノマーに由来するユニットを含有していることが好ましい。更には0.005乃至2質量部、特には0.01乃至1.5質量部が好ましい。
トナー中の該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の含有量は、X線光電子分光分析等の任意の方法により測定される。また、キャピラリー電気泳動法などを用いて測定することもできる。
該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の分子量は、重量平均分子量(Mw)が500乃至100000が好ましい。より好ましくは1000乃至70000であり、さらに好ましくは5000乃至50000である。重量平均分子量(Mw)が500未満の場合には、部材汚染を生じやすい。重量平均分子量(Mw)が100000を超える場合には、単量体への溶解に時間がかかることに加え、相溶性の低下からトナー中において均一に分散せず、トナーの帯電性において効果が十分に得られない。更には顔料の分散性を向上させる効果が小さくなり、トナーの着色力が低下してしまう。
なお、上記の如き物性を求めるにあたって、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂のトナーからの抽出を必要とする場合には、抽出方法は特に制限されるものではなく、任意の方法が扱える。
該トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される重量平均分子量(Mw)において、2000〜5000の間に少なくともピークまたはショルダーを有していることが望ましい。これはトナーの低温定着性、耐オフセット性、耐久性において優れるためである。
トナー、スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の分子量及び分子量分布はGPCにより次の条件で測定される。
結着樹脂、スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂のGPCによる分子量及び分子量分布は以下の方法で測定される。
GPC測定装置(HLC−8120GPC 東ソー(株)社製)を用いて、下記の測定条件で測定することができる。
<測定条件>
・カラム(昭和電工株式会社製):Shodex GPC KF−801,Shodex GPC KF−802,Shodex GPC KF−803,Shodex GPC KF−804,Shodex GPC KF−805,Shodex GPC KF−806,Shodex GPC KF−807(直径8.0mm、長さ30cm)の7連
・温度:40℃
・流速:0.6ml/min
・検出器:RI
・サンプル濃度:0.1質量%の試料を10μl
検量線は、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用する。
試料は以下のようにして作製する。
試料をテトラヒドロフラン(THF)中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とする。
本発明においては、該ポリエステル樹脂の酸価(AV1)と該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の酸価(AV2)とが、AV1<AV2<3.5×AV1であると望ましい。AV1<AV2<2.5×AV1の関係を満たしているとより望ましく、AV1<AV2<2.0×AV1の関係を満たしていると更に望ましい。この場合には、湿式法によるトナー粒子の製造時の造粒工程において、水系媒体中で、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂が該ポリエステル樹脂と共存しつつ、液滴の最表面に偏在する割合が多くなる。このため、トナーの帯電能としては該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の帯電性能を有効に発揮できるため好ましい。特に、AV1<AV2<2.0×AV1の場合は、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂と該ポリエステル樹脂の存在状態が最適化されていることから、定着時の熱の伝導が、何れのトナー表面からも均一且つ迅速に行われるため定着性の点でも望ましい。この効果はトナー中に含有されるワックスがパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如きポリメチレンワックスの場合に顕著である。これは、エステルワックス等と比較すると、ポリメチレンワックスの極性が低く、トナー表面近傍に分布する量が少ないため、結果として該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂と該ポリエステル樹脂の存在状態の影響が大きくなるためである。この際、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の酸価の測定方法は該ポリエステル樹脂の酸価の測定方法と同様である。
ワックスとしては、重量平均分子量(Mw)が350乃至4000、数平均分子量(Mn)が200乃至4000であることが好ましく、より好ましくはMwが400乃至3500、Mnが250乃至3500である。Mwが350未満、Mnが200未満の場合には、トナーの耐ブロッキング性が低下する傾向にある。Mwが4000を超え、Mnが4000を超える場合には、ワックス自体の結晶性が高まり、OHP定着画像の透明性が低下する傾向にある。
ワックスの分子量及び分子量分布はGPCにより次の条件で測定される。
(GPC測定条件)
装置:GPC−150C(ウォーターズ社)
カラム:GMH−MT30cm2連(東ソー社製)
温度:135℃
溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加)
流速:1.0ml/min
試料:0.15%の試料を0.4ml注入
以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって算出される。
本発明で用いるワックスの少なくとも1つは、融点(温度20乃至200℃の範囲におけるDSC吸熱曲線の最大吸熱ピークに対応する温度)が30乃至120℃、好ましくは50乃至100℃であるものが良い。また、室温で固体の固体ワックスが好ましく、特に融点50乃至100℃の固体ワックスがトナーの耐ブロッキング性、多数枚耐久性、低温定着性、耐オフセット性の点で良い。
ワックスとしては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス、ケトンワックス及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられる。これらは低分子量成分が除去されたDSC吸熱曲線の最大吸熱ピークがシャープなものが好ましい。
好ましく用いられるワックスとしては、トナー中への内包化に有利で、遊離ワックスがほぼ発生しないため、トナーの現像性を阻害しないことから、少なくとも1つはパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如きポリメチレンワックスが挙げられる。特に望ましくはフィッシャートロプシュワックスである。
重合法によりトナーを生成する場合には、ワックスは重合性単量体100質量部に対して1乃至40質量部(より好ましくは、10〜30質量部)配合することが好ましい。トナーとしては、結着樹脂100質量部当りワックス1乃至40質量部(より好ましくは、10〜30質量部)含有されるのが良い。
溶融混練粉砕法による乾式トナー製法に比べ、重合法によるトナー製法においては、極性樹脂によりトナー内部に多量のワックスを内包化させ易い。このため、乾式トナー製法と比較し、一般に多量のワックスを用いることが可能となり、定着時のオフセット防止効果は更に優れたものとなる。
該ワックスの添加量が下限より少ないとオフセット防止効果が低下しやすい。逆に上限を超える場合では耐ブロッキング効果が低下し耐オフセット効果にも悪影響を与えやすい。また、トナーのドラム融着、トナーの現像スリーブ融着を起こしやすく、重合法によりトナーを生成する場合には粒度分布の広いトナーが生成する傾向にある。
本発明に使用されるワックスは、135℃における溶融粘度は1〜300cPsであることが好ましく、更に好ましくは3〜50cPsを有するワックスが特に好ましい。1cPsより低い溶融粘度を有する場合は、非磁性一成分現像方式で塗布ブレード等により現像スリーブにトナー層を薄層コーティングする際、機械的なズリカによりスリーブ汚染を招きやすい。300cPsを超える溶融粘度を有する場合には、重合法を用いてトナーを製造する際、重合性単量体組成物の粘度が高くなり、粒度分布のシャープな微小粒径のトナーを得ることが困難となる。
ワックスの溶融粘度は、HAAKE社製VP−500にてコーンプレート型ローター(PK−1)を用いて測定することができる。
また、ワックスの針入度は、14以下、好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下が望ましい。針入度が14を超える場合には、感光ドラム表面上にフィルミングを発生し易くなる。尚、針入度の測定は、JIS−K2235に準ずる。
なお、上記の如き物性を求めるにあたって、ワックスのトナーからの抽出を必要とする場合には、抽出方法は特に制限されるものではなく、任意の方法が扱える。
一例を挙げると、所定量のトナーをトルエンにてソックスレー抽出し、得られたトルエン可溶分から溶剤を除去した後、クロロホルム不溶分を得る。
その後、IR法などにより同定分析をする。
また、定量に関しては、DSCなどにより定量分析を行う。
固体エステルワックスを用いる場合、好ましくはエステル基が1〜6個であるエステルワックスが良く、更に好ましくはエステル基が1〜4個であるエステルワックスが良い。
エステルワックスとしては、好ましくは下記(I)から(V)に属するエステルワックスである。
Figure 2008158394
(式中、a及びbは0〜4の整数であり、a+bは4である。R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基である。m及びnは0〜40の整数であり、mとnは同時に0になることはない。)
Figure 2008158394
(式中、a及びbは0〜3の整数であり、a+bは1〜3である。R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基である。R3は水素原子または炭素数が1以上の有機基である。kは1〜3の整数であり、a+b+k=4である。m及びnは0〜40の整数であり、mとnが同時に0になることはない。)
Figure 2008158394
(式中、R1及びR3は炭素数1〜40の有機基であり、R1とR3は同じものであっても異なっていても良い。R2は炭素数1〜40の有機基を示す。)
Figure 2008158394
(式中、R1及びR3は炭素数1〜40の有機基であり、R1とR3は同じものであってもなくてもよい。R2は炭素数1〜40の有機基を示す。)
Figure 2008158394
(式中、aは0〜4の整数であり、bは1〜4の整数であり、a+bは4である。R1は炭素数1〜40の有機基である。m及びnは0〜40の整数であり、mとnが同時に0になることはない)
具体的には、以下のものが例示される。尚、以下に示す離型剤は、例示した構造式で表される化合物を50質量%以上含むものである。
Figure 2008158394
Figure 2008158394
更には、トータルの炭素数が同一のエステル化合物を50〜95質量%(ワックス基準)含有しているエステルワックスが中でも好ましい。トータルの炭素数が同一のエステル化合物の含有量は、下記に説明するガスクロマトグラフィー法(GC法)によって測定することができる。
ガスクロマトグラフィー法(GC法)による炭素数が同一のエステル化合物の含有量の測定には、GC−17A(島津製作所製)が用いられる。試料は、予めトルエンに1質量%濃度で溶解させた溶液1μlをオンカラムインジェクターを備えたGC装置に注入する。カラムは、0.5mm径×10m長のUltraAlloy−1(HT)を用いる。カラムは初め40℃から40℃/min.の昇温スピードで200℃迄昇温させ、更に15℃/min.で、350℃迄昇温させ、次に7℃/min.の昇温スピードで450℃迄昇温させる。キャリアガスは、Heガスを50kPaの圧力条件で流す。化合物種の同定は、別途炭素数が既知のアルカンを注入し同一の流出時間同士を比較したり、ガス化成分をマススペクトマトグラフィーに導入することで構造を同定する。エステル化合物の含有量はクロマトグラムの総ピーク面積に対するピーク面積の比を求めることで算出する。
本発明のトナーは、荷電制御剤を使用しても良い。
トナーを負荷電性に制御する荷電制御剤としては、下記の物質が挙げられる。例えば、有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、けい素化合物、ノンメタルカルボン酸系化合物及びその誘導体が挙げられる。これらの中でも、本発明のトナーにおいては含金属サリチル酸系化合物の如き荷電制御剤が好ましく用いられる。本発明のトナーを懸濁重合により作製する場合は特に好ましい。
また、トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤としては、下記の物質がある。例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類;これらを単独或いは2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン系、4級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
荷電制御剤は、トナー中の結着樹脂100質量部当り、0.01乃至20質量部、より好ましくは0.5乃至10質量部となる様に含有させるのが良い。
本発明に用いられる結着樹脂としては、特に制限されるものではなく、トナー用樹脂として一般に用いられている樹脂が使用できる。具体的には、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックスなどが挙げられる。これらは、単独あるいは混合して使用できる。
特に本発明のトナーにおいては、2000≦Mw≦6000の樹脂を含有させることで該トナーのフローテスターで測定した場合の粘度を所望の範囲にしても良い。その際には優れた定着性および耐久性を両立させやすいため望ましい。
本発明のトナーは、着色剤を含有している。黒色着色剤としては、カーボンブラック、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
イエロー着色剤としては、顔料系としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Yellow3,7,10,12,13,14,15,17,23,24,60,62,74,75,83,93,94,95,99,100,101,104,108,109,110,111,117,123,128,129,138,139,147,148,150,166,168,169,177,179,180,181,183,185,191:1,191,192,193,199が好適に用いられる。染料系としては、例えば、C.l.solventYellow33,56,79,82,93,112,162,163、C.I.disperse Yellow42,64,201,211が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254、C.I.ピグメントバイオレッド19が特に好ましい。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が特に好適に利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は結着樹脂100質量部に対し1乃至20質量部となる様に添加して用いられる。
本発明においては、重合法を用いてトナーを得る場合、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要がある。好ましくは、着色剤の表面改質、例えば、重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良い。特に、染料やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。着色剤を表面処理する好ましい方法としては、あらかじめこれら着色剤の存在下に重合性単量体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体組成物に添加するのが好ましい。また、カーボンブラックについては、上記着色剤と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサン等でグラフト処理を行ってもよい。
次に、本発明のトナーの製造方法について説明する。
本発明のトナーを製造する方法としては、特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に記載されている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法によるトナー化;単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナーを生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法によるトナー化;マイクロカプセル製法のような界面重合法、in situ重合法によるトナー化;コアセルベーション法によるトナー化;特開昭62−106473号公報や特開昭63−186253号公報に開示されている様な少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望の粒径のものを得る会合重合法によるトナー化;単分散を特徴とする分散重合法によるトナー化;非水溶性有機溶媒に必要な樹脂類を溶解させた後水中でトナー化する乳化分散法によるトナー化;さらに加圧ニーダーやエクストルーダー、或いはメディア分散機等を用いてトナー成分を混練、均一に分散せしめた後、冷却し、混練物を機械的又はジェット気流下でターゲットに衝突させて所望のトナー粒径に微粉砕し、更に分級工程を経て粒度分布をシャープにせしめてトナーを製造する粉砕法、さらに粉砕法で得られたトナーを溶媒中で加熱等により球形化処理しトナーを得る方法が挙げられる。
中でも、懸濁重合法、会合重合法、乳化分散法によるトナーの製造が好ましい。
より一層好ましくは、小粒径のトナーが容易に得られる懸濁重合方法が望まれる。さらに一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめるシード重合方法も本発明に好適に利用することができる。このとき、吸着せしめる単量体中に、極性を有する化合物を分散あるいは溶解させて使用することも可能である。
トナーの製造方法として懸濁重合を利用する場合には、以下の如き製造方法によって直接的にトナーを製造することが可能である。単量体中に離型剤、着色剤、重合開始剤、架橋剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を有する水系媒体中に通常の撹拌機またはホモミキサー、ホモジナイザーにより分散せしめる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナーのサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、通常50〜95℃(好ましくは55〜85℃)の温度に設定して重合を行う。重合反応後半に昇温しても良く、必要に応じpHを変更しても良い。更に、定着時の臭いの原因となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により収集し、乾燥する。
造粒中の水系媒体中のpHは特に制約は受けないが、好ましくはpH4.5〜13.0、更に好ましくは4.5〜12.0、特に好ましくは4.5〜11.0、最も好ましくは4.5〜7.5である。pHが4.5未満の場合は分散安定剤の一部に溶解がおこり、分散安定化が困難になり、造粒出来なくなることがある。またpHが13.0を超える場合はトナー中に添加されている成分が分解されてしまうことがあり、十分な帯電能力が発揮出来なくなることがある。造粒を酸性領域で行った場合には、分散安定剤に由来する金属のトナー中における含有量が過剰となるのを抑制することができ、本発明の規定を満たすようなトナーが得られやすくなる。
また、トナー粒子の洗浄をpH3以下、より好ましくはpH1.5以下の酸を用いて行うことが好ましい。トナー粒子の洗浄を酸で行うことにより、トナー粒子表面に存在する分散安定剤を低減することができる。洗浄に用いる酸としては、特に限定されるものではなく、塩酸、硫酸の如き無機酸を用いることができる。これによりトナー粒子の帯電性を所望の範囲に調整することも可能である。
本発明に用いられる分散安定剤としては、例えばリン酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイドなどが挙げられる。
また、分散安定剤としては、少なくともマグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、燐のいずれかが含まれているものが用いられる。好ましくは、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、燐のいずれかが含まれているものである。
上記分散安定剤に有機系化合物を併用しても構わない。例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、メチセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン。
これら分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して0.01〜2.0質量部を使用することが好ましい。
さらに、これら分散安定剤の微細化のため0.001〜0.1質量%の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムが好ましく用いられる。
本発明のトナーを重合法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。
該ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン,p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテルが挙げられる。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独或いは、2種以上組み合わせて、又は、上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。多官能性重合性単量体は架橋剤として使用することも可能である。更にこれらにマクロモノマーを組み合わせて使用することも可能である。
上記した重合性単量体の重合の際に用いられる重合開始剤としては、本発明で用いられるもの以外にも本発明の効果を阻害しない範囲であれば油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が適宜用いることが可能である。例えば、油溶性開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルの如きアゾ化合物、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジt−ブチルパーオキシイソフタレート、ジt−ブチルパーオキサイドの如き過酸化物などが挙げられる。
水溶性開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]−プロピオンアミド}、塩酸塩硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。
本発明においては、重合性単量体の重合度を制御する為に、連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
また本発明においては、架橋剤を用いて架橋を有する樹脂とすることもでき、架橋剤として、2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を用いることができる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンの如きジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物が挙げられる。これらは単独もしくは混合物として用いられる。
本発明のトナー粒子の形状係数を制御する方法としては、例えば、乳化重合、懸濁重合、分散重合などによる重合法によりトナー粒子を製造する際の重合条件をコントロールしてトナーを製造する方法が挙げられる。
具体的にはトナー粒子を製造する際の分散安定剤の種類及び量、撹拌条件、水層のpH及び重合条件、添加剤の分子量をコントロールすることにより、トナー粒子の形状係数を調整することができる。更には生成したトナー粒子を乾燥させた後、分級や篩いなどの手段を用いることで所望の粒度、粒度分布、円形度のトナー粒子を得ることも可能である。
また、懸濁重合法を用いてトナー粒子を得る方法においては、重合性単量体の重合反応を阻害無く行わせしめるという観点からも、極性樹脂を同時に添加することが特に好ましい。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体,スチレンと不飽和カルボン酸エステル等との共重合体、アクリロニトリル等のニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン系単量体、アクリル酸或はメタクリル酸等の不飽和カルボン酸、その他不飽和二塩基酸及び不飽和二塩基酸無水物、ニトロ系単量体等の重合体若しくはこれらの単量体とスチレン系単量体等との共重合体、マレイン酸共重合体,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いられる。該極性樹脂は、単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。これらの極性重合体及び/又は共重合体の添加量としては、重合性単量体の0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%であると特に好ましい。
本発明のトナーにおいては各種特性付与を目的として様々な無機、有機の添加剤を用いることが可能である。用いる添加剤としては、トナーに添加した時の耐久性の点から、トナー粒子の重量平均径の1/10以下の粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、走査型電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした添加剤としては、例えば、以下のようなものが用いられるが、特に何ら限定するものではない。
1)流動性付与剤としては:金属酸化物(シリカ、疎水性シリカ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンなど)、カーボンブラック、フッ化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理を行ったものがより好ましい。
2)研磨剤としては:金属酸化物(チタン酸ストロチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロムなど)、窒化物(窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)などが好ましい。
3)滑剤としては:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなど)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)などが好ましい。
4)荷電制御性粒子としては:金属酸化物(酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなど)、カーボンブラックなどが好ましい。
また他にも、有機微粒子としては、例えば乳化重合法やスプレードライ法による、スチレン、アクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートの如きトナー用結着樹脂に用いられるモノマー成分の単独重合体あるいは共重合体を適宜用いることが出来る。
これら添加剤は、トナー100質量部に対し、0.01〜5質量部(好ましくは0.02〜3質量部)が用いられるのが良い。これらの添加剤は単独で用いても、複数併用しても良い。
これらの添加剤のうち無機微粒子は疎水化処理されていると望ましい。疎水化度の範囲としては20%以上99%以下が望ましく、より望ましくは40%以上99%以下であり、特にシリカの場合は80%以上が望ましい。
無機微粉体の疎水化度の測定方法
メタノール滴定試験は、疎水化された表面を有する無機微粉体の疎水化度を確認する実験的試験である。
処理された無機微粉体の疎水化度を評価するための“メタノール滴定試験”は次の如く行う。供試無機微粉体0.2gを容器中の水50mlに添加する。メタノールをビュレットから無機微粉体の全量が湿潤されるまで滴定する。この際、容器内の溶液はマグネチックスターラーで常時撹拌する。その終点は無機微粉体の全量が液体中に懸濁されることによって観察され、疎水化度は、終点に達した際のメタノール及び水の液状混合物中のメタノールの百分率として表わされる。
該無機微粒子の疎水化処理方法としては、従来公知の方法が使用される。例えば具体的には、あらかじめ上記の酸化チタン微粒子を真空下で100〜150℃に加熱し、デシケーター中に貯蔵することによって処理し、水を除去しておく。例えば、脱水処理した酸化チタン微粒子とシランカップリング剤とを、トルエン中で反応させ、酸化チタン表面のOH基を疎水化処理する方法(溶剤湿式処理法)が挙げられる。その他にも溶剤乾式噴霧法、水系エマルジョン処理法、水系加水分解法などが挙げられる。
無機微粒子の疎水化処理を行う疎水性処理剤としては以下のようにシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルなどが利用できる。
シランカップリング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ポリエチレンイミン含有シラン等が挙げられる。好ましくはオクチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランであり、更に好ましくはγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである。
チタンカップリング剤としては、例えばビス〔ジオクチルパイロホスフェート〕オキシアセテートチタネート、ビス〔ジオクチルパイロホスフェート〕エチレンチタネート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート等が挙げられる。特に好ましくはビス〔ジオクチルパイロホスフェート〕エチレンチタネートである。
更に、トナー粒子にシリコーンオイル処理されているシリカ微粉体を外添すると望ましい。
本発明に用いられる無機微粉体は疎水性であることが好ましく、シランカップリング剤、チタンカップリング剤など各種カップリング剤を用いることが可能である。シリコーンオイルで疎水化度を高くすると、高湿下での無機微粉体の水分吸着が抑制され、更には規制部材や帯電部材などの汚染が抑制されるため高品位の画像が得られ、より好ましい。
シリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロロフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。特にクロロフェニルシリコーンオイルやメチルフェニルシリコーンオイルのごとき芳香族を含有する官能基を有するものやアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルが好ましいが、上記のものに限定されるわけではない。
上記シリコーンオイルは温度25℃における粘度が50乃至1000mm2/sのものが好ましい。50mm2/s未満では熱が加わることにより一部発揮し、帯電特性が劣化しやすい。1000mm2/sを超える場合では、処理作業上取扱いが困難となる。シリコーンオイル処理の方法としては、公知技術が使用できる。例えば、ケイ酸微粉体とシリコーンオイルとを混合機を用い、混合する。ケイ酸微粉体中にシリコーンオイルを噴霧器を用い噴霧する。或いは溶剤中にシリコーンオイルを溶解させた後、ケイ酸微粉体を混合する方法が挙げられる。処理方法としてはこれに限定されるものではない。
次に本発明のトナーは、例えば次のような画像形成方法、プロセスカートリッジ及び現像装置に適応できる。以下に詳細について説明する。
まず、図1は本発明に適用される非磁性一成分接触現像方式での画像形成方法および現像装置の具体例である。図1において、現像装置13は、一成分現像剤として非磁性トナー17を収容した現像剤容器23と、現像剤容器23内の長手方向に延在する開口部に位置し潜像担持体(感光ドラム)10と対向設置されたトナー担持体14とを備え、潜像担持体10上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。感光体接触帯電部材11は潜像担持体10に当接している。感光体接触帯電部材11のバイアスは電源12により印加されている。
トナー担持体14は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像容器23内に突入し、左略半周面を現像剤容器23外に露出して横設されている。この現像容器23外へ露出した面は、図1のように現像装置13の図中左方に位置する潜像担持体10に当接している。
トナー担持体14は矢印B方向に回転駆動され、またその表面は、トナー17との摺擦確率を高くし、かつ、トナー17の搬送を良好に行うための適度な凹凸を有している。トナー担持体14は、図1のようにトナー担持体14を潜像担持体10に当接させて用いる場合は、一例として、NBRの基層にエーテルウレタンを表層コートした、直径5〜25mm、抵抗が104〜108Ωの弾性ローラーを用いることができる。潜像担持体10の周速は50〜170mm/s、トナー担持体14の周速は潜像担持体10の周速に対して1〜2倍の周速で回転させている。トナー担持体14のアスカーC硬度としては15°〜50°であると望ましく、20°〜40°であると更に望ましい。これは、特に長期間での使用においてトナーに与えるダメージが低いため、そしてトナー担持体上に十分な量のトナー層が形成されやすいためである。そのため、長期間での使用においても画像濃度が低下することがないため望ましい。ここで、アスカーC硬度はJIS K6050で規定されるスプリング式硬度計アスカーC(高分子計器株式会社製)を用いて測定される硬度である。本発明においては、荷重を1kgとし、ローラーの形態において測定を行う。
トナー担持体14の上方位置には、SUS等の金属板やバネ弾性を有するSUSまたはリン青銅の金属薄板を基体とした規制部材16が、ブレード支持板金24に支持され、自由端側の先端近傍をトナー担持体14の外周面に面接触にて当接するように設けられている。その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体14の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になっている。トナー規制部材の一例としては、厚さ0.1〜1.5mmの板状のSUSまたはリン青銅等の金属薄板をブレード支持板金24の当接部分もしくは全面に接着した構成で、トナー担持体14に対する当接圧を、適宜設定したものである。トナー規制部材の厚さは0.1〜0.8mmであるとより望ましい。これは印加されるバイアスの効果が大きく、且つ金属薄板の弾性が最適であるためである。なお、線圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算した。また、規制部材16についてはL字型形状の金属板を用い、L字の曲がり角に相当する部分をトナー担持体14に当接する方式を用いても良い。規制部材16にはバネ弾性を有するSUSまたはリン青銅の金属薄板が本発明の効果を発揮するためには望ましい。これは、トナーと摩擦する接点において規制部材16に印加されるバイアスの効率が高いためである。理由は定かではないが特に、長期使用においてはトナーが受けるダメージが他の金属板と比較して低いため、長期間良好な画像品質が得られる。
弾性ローラー15は、トナー規制部材16のトナー担持体14表面との当接部に対しトナー担持体14の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。この構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や芯金上にレーヨン、ナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、トナー担持体14へのトナー17の供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましく、弾性ローラーの一例としては、芯金15a上にポリウレタンフォームを設けた直径12〜18mmの弾性ローラー15を用いた。この弾性ローラー15のトナー担持体14に対する当接幅としては、0.5〜8mmが有効で、またトナー担持体14に対してその当接部において相対速度を持たせることが好ましい。
本発明においては、図1のようにトナー規制部材16及びトナー供給部材15には電源9によってバイアスが印加されている。このバイアスは図1のように直流成分と交流成分が重畳させたものでも、図2のように直流成分のみであっても良い。トナー規制部材16及びトナー供給部材15に印加するバイアスとしては直流成分のみである方が望ましい。これは、トナーに含有される無機微粉体が交流バイアスにより遊離しやすくなることでの潜像担持体やトナー規制部材の汚染が抑制されるためである。
この現像部において、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、図1に示すように、電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に印加された直流バイアスによって、潜像担持体10上の静電潜像にトナー像として現像される。
なお、以上は現像方法および画像形成装置本体に着脱可能な現像装置からなるプロセスカートリッジに適用した場合について説明したが、画像形成装置本体内に固定され、トナーのみを補給するような構成の現像装置に適用してもよい。また、上記現像装置を備え、必要に応じ感光ドラム、クリーニングブレード、廃トナー収容容器、帯電装置の全てを、あるいはいくつかを一体で形成し画像形成装置本体に対し着脱可能なプロセスカートリッジに適用してもよい。
更に、ブレード状のクリーニング部材を感光体に圧接配置するなどして転写されずに感光体上に残留したトナーをクリーニングする工程が存在する場合、クリーニング工程の前段階においてはクリーニングを容易にするために感光体表面を除電する除電工程を付加することが望ましい。
更に非磁性一成分系現像剤を用いる非磁性一成分非接触現像による画像形成方法および現像装置について図3に示す概略構成図に基づいて説明する。
現像装置170は、非磁性トナーとしての非磁性一成分系現像剤176を収容する現像容器171、現像容器171に収容されている一成分系非磁性現像剤176を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体172、現像剤担持体上に一成分系非磁性現像剤を供給するための供給ローラー173、現像剤担持体上の現像剤層厚を規制するための現像剤層厚規制部材としての弾性ブレード174、現像容器171内の一成分系非磁性現像剤176を撹拌するための撹拌部材175を有している。
169は静電潜像を担持するための潜像担持体であり、潜像形成は図示しない電子写真プロセス手段または静電記録手段によりなされる。172は現像剤担持体としての現像スリーブであり、アルミニウムあるいはステンレスからなる非磁性スリーブからなる。
現像スリーブは、アルミニウム、ステンレスの粗管をそのまま用いてもよいが、好ましくはその表面をガラスビーズで吹きつけて均一に粗らしたものや、鏡面処理したもの、あるいは樹脂でコートしたものがよい。なかでも、スリーブ表面を樹脂でコートする方法は、樹脂中に各種粒子を分散させることで、スリーブ表面荒さや導電性を調整することや、スリーブ表面に滑性を付与することが簡便に行えるため、好適に用いられる。
スリーブ表面をコートするのに用いられる樹脂および樹脂に添加される各種粒子については特に限定されるものではないが、樹脂としてはステンレス系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂及びポリイミド樹脂等の熱或いは光硬化性樹脂が好適に用いられる。
また、添加する各種粒子としてはPMMA、アクリル樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、又はこれらの共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂粒子;ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック;酸化チタン、酸化すず、酸化亜鉛、酸化モリブデン、チタン酸カリ、酸化アンチモン及び酸化インジウム等の金属酸化物;アルミニウム、銅、銀及びニッケル等の金属、グラファイト、金属繊維及び炭素繊維等の無機系充填剤が好適に用いられる。
一成分系非磁性現像剤176は現像容器171に貯蔵されており、供給ローラー173によって現像剤担持体172上へ供給される。供給ローラー173はポリウレタンフォームの如き発泡材より成っており、現像剤担持体に対して、順または逆方向に0でない相対速度をもって回転する。そして、現像剤の供給とともに、現像剤担持体172上の現像後の現像剤(未現像現像剤)のはぎ取りも行っている。現像剤担持体172上に供給された一成分系非磁性現像剤は現像剤層厚規制部材としての弾性ブレード174によって均一かつ薄層に塗布される。
弾性ブレードと現像剤担持体との当接圧力は、現像スリーブ母線方向の線圧として0.3〜25kg/m(2.94〜245N/m)、好ましくは0.5〜12kg/m(4.9〜117.6N/m)が有効である。当接圧力が0.3kg/mより小さい場合、一成分系非磁性現像剤の均一塗布が困難となり、一成分系非磁性現像剤の帯電量分布がブロードとなりカブリや飛散の原因となる。当接圧力が25kg/mを超えると、一成分系非磁性現像剤に大きな圧力がかかり、一成分系非磁性現像剤が劣化するため、一成分系非磁性現像剤の凝集が発生するなど好ましくない。また、現像剤担持体を駆動させるために大きなトルクを要するため好ましくない。即ち、当接圧力を0.3〜25kg/mに調整することで、本発明のトナーを用いた一成分系非磁性現像剤の凝集を効果的にほぐすことが可能になる。さらに一成分系非磁性現像剤の帯電量を瞬時に立ち上げることが可能になる。
弾性ブレードとしては、ステンレス、鋼、リン青銅の如き金属弾性体が使用でき、さらにそれらの複合体であっても使用できる。好ましくは、バネ弾性を有するSUSまたはリン青銅の金属薄板が良い。
この非磁性一成分現像方法において、ブレードにより現像スリーブ上に一成分系非磁性現像剤を薄層コートする系においては、十分な画像濃度を得るために、現像スリーブ上の一成分系非磁性現像剤層の厚さを現像スリーブと潜像担持体との対抗間隙αよりも小さくし、この間隙に交番電場を印加することが好ましい。すなわち図3に示すバイアス電源により、現像スリーブ172と潜像担持体169との間に交番電場または交番電場に直流電場を重畳した現像バイアスを印加することにより、現像スリーブ上から像担持体上への一成分系非磁性現像剤の移動を容易にし、更に良質の画像を得ることができる。
本発明においては、潜像担持体と現像剤担持体との間隙αは、例えば50〜500μmに設定され、現像剤担持体上に担持される現像剤層の層厚は、例えば40〜400μmに設定されることが好ましい。
現像スリーブは潜像担持体に対し、100〜200%の周速で回転される。交番バイアス電圧は、ピークトゥーピークで0.1kV以上、好ましくは0.2〜3.0kV、更に好ましくは0.3〜2.0kVで用いるのが良い。交番バイアス周波数は、1.0〜5.0kHz、好ましくは1.0〜3.0kHz、更に好ましくは1.5〜3.0kHzで用いられる。交番バイアス波形は、矩形波、サイン波、のこぎり波、三角波の如き波形が適用できる。さらに、正、逆の電圧、時間の異なる非対称交流バイアスも利用できる。直流バイアスを重畳するのも好ましい。
本発明においては、図3のようにトナー規制部材174及びトナー供給部材173には電源9によってバイアスが印加されている。このバイアスは図3のように直流成分と交流成分が重畳させたものでも、図4のように直流成分のみであっても良い。
本発明において、図1及び2に示す画像形成装置を構成する部材としては例えば次のようなものが用いられる。トナー担持体として使用できる材料としては、弾性ローラーの構成としては、導電性基体上に弾性層、及び好ましくは比較的高抵抗層を設けたものが用いられる。ローラー弾性層としては、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDMゴム、ポリウレタンゴム、エポキシゴム、ブチルゴム、シリコーンゴムなどのゴム又はスポンジや、スチレン−ブタジエンサーモプラスチックエラストマー、ポリウレタン系サーモプラスチックエラストマー、ポリエステル系サーモプラスチックエラストマー、エチレン−酢酸ビニルサーモプラスチックエラストマー等のサーモプラスチックエラストマーなどで形成することができ、導電層としては、体積抵抗率が109Ωcm以下で、望ましくは103Ωcm以上である。ローラー弾性層としてはEPDMゴムもしくはシリコーンゴムが含有されていると望ましい。これは体積抵抗率と弾性のバランスが最適であるためである。
導電性を制御する手段としては、カーボン・アルミニウム・ニッケル・酸化チタンなどの導電性粒子を分散する方法、4級アンモニウム塩・過塩素酸リチウムなどを含有させイオン導電性を利用する方法が挙げられる。
比較的高抵抗層としては、例えば、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニリデンフルオライドなどのフッ素系樹脂、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、シリコーンアクリルなどのシリコーン系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−12、ナイロン−46、アラミド類などのポリアミド系樹脂、PETなどのポリエステル系樹脂、PEやPPなどのポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、メラミン系樹脂、スチロール系樹脂、ポリメタクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、フェノール系樹脂などが適宜抵抗調整の上使用できる。
本発明において、被覆層に導電性カーボンを含有させた場合には、被覆層の体積抵抗率が全面にわたり均一かつ安定にするための助材として有効である。
本発明において、被覆層に非導電性粉体を含有させた場合には、被覆層表面のRzを制御するのに有効である。
本発明に用いることの出来る非導電性粉体としては、SiO2、Al23の如き非導電性無機粉体及びアクリル、PMMA、ウレタン、ポリエチレン、ナイロン、メラミンの如き非導電性有機粉体を用いることができる。トナーへの帯電性付与およびトナーのトナー担持体への融着抑制の点から該非導電性粉体としてはPMMAもしくはウレタンからなる非導電性有機粉体が望ましい。特に望ましくはウレタンからなる非導電性有機粉体である。
本発明に用いられる電子写真感光体の感光層は、単層または積層構造を有する。単層構造の場合、感光層はキャリアを生成する電荷発生材料とキャリアを輸送する電荷輸送材料とを共に含有する。積層構造の場合、キャリアを生成する電荷発生材料を含有する電荷発生層と、キャリアを輸送する電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とが積層されて感光層が構成される。表面層を形成するのは電荷発生層または電荷輸送層どちらの場合もある。
単層感光層は5〜100μmの厚さが好ましく、特には10〜60μmであることが好ましい。また、電荷発生材料や電荷輸送材料を層の全質量に対し20〜80質量%含有することが好ましく、特には30〜70質量%であることが好ましい。単層感光層は、前記電荷発生材料、電荷輸送材料以外にバインダー樹脂を含有し、必要に応じて紫外線吸収剤や酸化防止剤、その他の添加剤等を含有することができる。
積層感光層においては、電荷発生層の膜厚は0.001〜6μmであることが好ましく、特には0.01〜2μmであることが好ましい。電荷発生材料の含有量は層の全質量に対し10〜100質量%であることが好ましく、特には40〜100質量%であることが好ましい。電荷発生層は電荷発生材料のみで構成される場合もあるが、それ以外の場合には上記バインダー樹脂等を含有することができる。電荷輸送層の膜厚は5〜100μmであることが好ましく、特には5〜19μmであることが好ましい。電荷輸送材料の含有量は20〜80質量%であることが好ましく、特には30〜70質量%であることが好ましい。電荷輸送層は電荷輸送材料以外にバインダー樹脂を含有し、上記同様のその他任意成分を含有することができる。
本発明に用いられる電子写真感光体は、上述の様に感光層の上に保護層を積層してもよい。保護層の膜厚は、0.01〜20μmであることが好ましく、特には0.1〜10μmであることが好ましい。保護層は通常バインダー樹脂に電荷発生材料または電荷輸送材料や、金属およびその酸化物、窒化物、塩、合金、更にはカーボン等の導電材料等が分散された構成を有する。保護層に用いるバインダー樹脂、電荷発生材料、電荷輸送材料としては、上記感光層に用いられる材料と同様のものが挙げられる。
本発明に用いられる電子写真感光体に用いられる導電性支持体は、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、スズ、アンチモン、インジウム、鉛、亜鉛、金および銀等の金属や合金、あるいはそれらの酸化物やカーボン、導電性樹脂等が使用可能である。形状は円筒形、ベルト状やシート状のものがある。また、前記導電性材料は、成型加工される場合もあるが、塗料として塗布したり、蒸着してもよい。なお、本例に用いられている導電性支持体は、直径約30mmの円筒形のものである。
また、上述の様に導電性支持体と感光層との間に、下引層を設けてもよい。下引層は主にバインダー樹脂からなるが、前記導電性材料やアクセプター性の化合物を含有してもよい。下引層を形成するバインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ボリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセタール、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂およびブチラール樹脂等が挙げられる。
さらに、上述の様に導電性支持体と感光層との間に、導電層を設けてもよい。感光体が下引層と導電層を共に有する場合には、通常、導電性支持体、導電層、下引層、感光層の順に積層される。導電層は、一般的には、上記下引層に用いられるのと同様なバインダー樹脂に前記導電性材料が分散された構成を有する。
本発明に用いられる電子写真感光体を製造する方法としては、通常、導電性支持体上に下引層、感光層および保護層等を、蒸着や塗布等で積層する方法が用いられる。塗布にはバーコーター、ナイフコーター、ロールコーター、アトライター、スプレー、浸漬塗布、静電塗布および粉体塗布等が用いられる。また、上記下引層、感光層および保護層等を塗布法により形成させるには、各層毎にその構成成分を、有機溶媒等に溶解、分散させた溶液、分散液等を上記の方法により塗布した後、溶媒を乾燥等によって除去すればよい。反応硬化型のバインダー樹脂を用いる場合には、各層の構成成分を樹脂原料成分および必要に応じて添加される適当な有機溶媒等に溶解、分散させた溶液、分散液等を上記の方法により塗布した後、例えば、熱や光等により樹脂原料を反応硬化させ、さらに必要に応じて溶媒を乾燥等によって除去すればよい。
感光体接触帯電部材としては、ローラーまたはブレードの場合は、導電性基体として、鉄、銅、ステンレス等の金属、カーボン分散樹脂、金属あるいは金属酸化物分散樹脂などが用いられる。その形状としては棒状、板状等が使用できる。例えば、弾性ローラーの構成としては、導電性基体上に弾性層、導電層、抵抗層を設けたものが用いられる。ローラー弾性層としては、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDMゴム、ポリウレタンゴム、エポキシゴム、ブチルゴムなどのゴム又はスポンジや、スチレン−ブタジエンサーモプラスチックエラストマー、ポリウレタン系サーモプラスチックエラストマー、ポリエステル系サーモプラスチックエラストマー、エチレン−酢ビサーモプラスチックエラストマー等のサーモプラスチックエラストマーなどで形成することができ、導電層としては、体積抵抗率を107Ω・cm以下、望ましくは106Ω・cm以下である。例えば、金属蒸着膜、導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂等が用いられ、具体例としては、アルミニウム、インジウム、ニッケル、銅、鉄等の蒸着膜、導電性粒子分散樹脂の例としては、カーボン、アルミニウム、ニッケル、酸化チタンなどの導電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂中に分散したものなどが挙げられる。導電性樹脂としては、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。抵抗層は、例えば、体積抵抗率が106〜1012Ω・cmの層であり、半導性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂等を用いることができる。半導性樹脂としては、エチルセルロース、ニトロセルロース、メトキシメチル化ナイロン、エトキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリビニルヒドリン、カゼイン等の樹脂が用いられる。導電性粒子分散樹脂の例としては、カーボン、アルミニウム、酸化インジウム、酸化チタンなどの導電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリメタクリル酸メチル等の絶縁性樹脂中に少量分散したものなどが挙げられる。
帯電部材としてのブラシは、一般に用いられている繊維に導電材を分散させて抵抗調整されたものが用いられる。繊維としては、一般に知られている繊維が使用可能であり、例えばナイロン、アクリル、レーヨン、ポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられる。また導電材としては、これも一般に知られている導電材が使用可能であり、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、金、銀等の金属あるいは酸化鉄、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化チタン等の金属酸化物、さらにはカーボンブラック等の導電粉が挙げられる。なおこれら導電粉は必要に応じ疎水化、抵抗調整の目的で表面処理が施されていてもよい。使用に際しては、繊維との分散性や生産性を考慮して選択して用いる。ブラシの形状としては、繊維の太さが1〜20デニール(繊維径10〜500μm程度)、ブラシの繊維の長さは1〜15mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり1万〜30万本(1平方メートル当り1.5×107〜4.5×108本程度)のものが好ましく用いられる。
本発明の画像形成方法においては感光体接触帯電部材としてはローラーであると帯電の均一性に優れているので望ましい。
カブリの測定は、画像形成装置として後述の評価機を用い、常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、高温高湿環境下(H/H:温度32.5℃,湿度80%RH)および低温低湿環境下(L/L:温度15℃、湿度10%RH)にて印字率1%にて2枚印刷する度に1分休止する方式で耐久試験を行い、初期から耐久10000枚印字後に各環境下において6日間放置し、その後の1枚目の画像サンプルのカブリ量を東京電色社製のREFLECT METER MODELTC−6DSを使用して測定し、下記式より算出した。数値が小さい程、カブリが少ない。カブリ量が2%以下を実用上問題無しとした。耐久試験に用いた転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
カブリ量(%)=(プリントアウト前の白色度)−(プリント後の記録材の非画像形成部(白地部)の白色度)
ボタ落ちは常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、高温高湿環境下(H/H:温度32.5℃,湿度80%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて2枚印刷する度に1分休止する方式で耐久試験を行い、初期から耐久10000枚印字後、高温多湿環境下に6日間放置し、その後1枚目の画像サンプルについて目視にて評価した。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
A:全く発生せず
B:画像上に1つ存在
C:画像上に2〜3つ存在するが実用上問題無し
D:発生し、実用上問題あり
画像濃度低下は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、高温高湿環境下(H/H:温度32.5℃,湿度80%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて2枚印刷する度に1分休止する方式で耐久試験を行い、初期から耐久5000枚目及び8000枚目の画像サンプルについて東京電色社製のREFLECT METERMODELTC−6DSを使用して濃度を測定し、その濃度差を評価した。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
A:濃度低下なし
B:濃度低下が0.02以下
C:濃度低下が0.05以下
D:濃度低下が0.07以下
E:濃度低下が0.10以下
F:濃度低下が0.10超
ベタ画像均一性は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて連続印字で耐久試験を行い、10枚目と4000枚目の画像を印字した直後および4000枚印字後7日間低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)に放置した後に、それぞれ全面ベタチャートを1枚印字し、画像評価を行った。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
画像サンプルについて以下のように評価した
A:全面が均一にトナーが転写され着色されている
B:画像先端から50mm以降において濃度の薄い個所が部分的に存在する
C:画像先端から50mm以降においてトナーが紙に転写されておらず紙の地肌が露出している箇所が存在する
画像ムラは常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、高温高湿環境下(H/H:温度32.5℃,湿度80%RH)および低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて連続印字で6000枚印字後、2日間各環境下にて放置し、その後の1枚目のハーフトーン画像について評価を行った。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。評価画像としては、全面に50%濃度のハーフトーン画像を印字している画像を用いた。画像サンプルについて以下のように評価した
A:画像上にムラは全く無い
B:画像上に軽微にムラが存在するが、実用上問題ない
C:画像上にムラが存在し、実用上問題あり
初期画像濃度は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて連続印字で耐久試験を行い、耐久試験前および耐久試験10枚目、100枚目の画像を印字した直後において、それぞれ全面ベタチャートを1枚印字し、各画像の画像濃度を測定した。画像サンプルの濃度については東京電色社製のREFLECT METER MODELTC−6DSを使用して濃度を測定した。画像濃度が1.20以上の場合を実用上問題無しとした。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
A:濃度1.30以上
B:濃度1.25以上
C:濃度1.20以上
D:濃度1.15以上
E:濃度1.15未満
定着性は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)にて後述の評価機を用い、マシンおよびトナーを充填したカートリッジが環境になじんだ状態(該環境下に24時間放置後)から電源を入れウェイトアップ直後に200μm幅の横線パターン(横幅200μm、間隔200μm)をプリントアウトし、50枚目のプリント画像を定着性の評価に用いた。定着性の評価は画像をシルボン紙で5往復100g荷重でこすり、画像のはがれを反射濃度の低下率(%)の平均で評価した。
評価には表面平滑度10〔sec〕以下のボンド紙を用いた。以下に評価基準を示す。
A…濃度低下率3%未満
B…濃度低下率3%以上5%未満
C…濃度低下率5%以上10%未満
D…濃度低下率10%以上15%未満
E…濃度低下率15%以上20%未満
耐オフセット性は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、高温高湿環境下(H/H:温度32.5℃,湿度80%RH)にて後述の評価機を用い、マシンおよびトナーを充填したカートリッジが環境になじんだ状態(該環境下に24時間放置後)から電源を入れウェイトアップ直後に全面ベタ画像を100枚プリントアウトし、その画像サンプルについて評価を行った。
評価にはOHPフィルム(CG3700、住友スリーエム株式会社製)を用いた。以下に評価基準を示す。
定着性
A…オフセットは全く発生せず
B…オフセットは極軽微に発生したが実用上問題無し(かつ発生枚数1枚)
C…オフセットは極軽微に発生したが実用上問題無し(かつ発生枚数2枚)
D…オフセットは極軽微に発生したが実用上問題無し(かつ発生枚数4枚以内)
E…オフセットが発生し、実用上問題あり
現像ローラーおよびトナー層規制部材へのトナーの融着や固着は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、高温高湿環境下(H/H:温度32.5℃,湿度80%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて2枚印刷する度に1分休止する方式で耐久試験を行い、初期から耐久8000枚目の画像サンプルについて目視にて評価した。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
A:全く発生せず
B:軽微に発生したが実用上問題無し
C:発生し、実用上問題あり
フィルミングは常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)にて後述の評価機を用い、印字率1%にて連続印字にて耐久試験を行い、初期から耐久2000枚目の画像サンプルについて目視にて評価した。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。
A:全く発生せず
B:極軽微に発生したが実用上問題無し
C:軽微に発生したが実用上問題無し
D:発生し、実用上問題あり
クリーニング性は常温常湿環境下(N/N:温度23.5℃,湿度60%RH)、低温低湿環境下(L/L:温度15℃,湿度10%RH)にて後述の評価機を用い、印字率2%で連続4000枚プリントアウトし、クリーニング性と画質を目視にて評価した。転写材としてはA4サイズのCLC用紙(キヤノン製、80g/m2)を用いた。クリーニングが良好なものはA、不良なもの、即ち、ブレードの弾性が低下し、トナーがすり抜けることにより画像に黒い横スジが軽微に発生したが、実用上問題の無いものはB、発生し、実用上問題のあるものはCで示した。
以下、発明を実施例により具体的に説明するがこれは本発明をなんら限定するものではない。なお、以下の実施例等における「部」は「質量部」である。
〔ポリエステル樹脂製造例1〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・ジメチルテレフタレート:40質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:39質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:68質量部
・ジブチル錫オキサイド:0.020質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で200℃で5時間反応を行い、その後220℃で1.5時間反応してポリエステル樹脂1を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例2〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・テレフタル酸:45.0質量部
・フマル酸:3質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:55質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:64質量部
・ジブチル錫オキサイド:0.030質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で18時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で1時間反応させた。その後、170℃に降温し、無水トリメリット酸を0.08質量部添加して、170℃で1.5時間反応させ、ポリエステル樹脂2を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例3〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・イソフタル酸:48質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:100質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:45質量部
・テトラブトキシチタネート:0.035質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で25時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で2.5時間反応させた。その後、170℃に降温し、無水トリメリット酸を0.15質量部添加して、170℃で1.5時間反応させ、ポリエステル樹脂3を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例4〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・テレフタレート:20質量部
・イソフタレート:20質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:59質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:37質量部
・シュウ酸チタン酸カリウム:0.025質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で22時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で2時間反応させた。その後、190℃に降温し、無水トリメリット酸を1.5質量部添加して、190℃で1.5時間反応させ、ポリエステル樹脂4を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例5〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・テレフタル酸:21質量部
・イソフタル酸:21質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:87.5質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:25.5質量部
・シュウ酸チタン酸カリウム:0.030質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で18時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で1時間反応させ、ポリエステル樹脂5を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例6〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・テレフタル酸:21質量部
・イソフタル酸:21質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:89.5質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:23.0質量部
・シュウ酸チタン酸カリウム:0.030質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で15時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で1時間反応させ、ポリエステル樹脂6を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例7〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・テレフタル酸:24質量部
・イソフタル酸:24質量部
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:87.5質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物:20.5質量部
・ビスフェノールA−エチレンオキサイド2モル付加物:2.5質量部
・ネオペンチルグリコール:1質量部
・シュウ酸チタン酸カリウム:0.035質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で210℃で23時間反応を行い、その後シュウ酸チタン酸カリウムを0.005質量部追加し、220℃で1.0時間反応させ、更に10〜20mmHgの減圧下で1.5時間反応させた。その後、180℃に降温し、無水トリメリット酸を0.10質量部添加して、180℃で1.5時間反応させ、ポリエステル樹脂7を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ポリエステル樹脂製造例8〕
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、
・テレフタル酸:21質量部
・イソフタル酸:21質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:120質量部
・シュウ酸チタン酸カリウム:0.030質量部
上記ポリエステルモノマーを仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で15時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で0.5時間反応させ、その後、180℃に降温し、無水トリメリット酸を0.01質量部添加して、180℃で1.5時間反応させ、ポリエステル樹脂8を得た。得られたポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔ビニル変性ポリエステル樹脂製造例1〕
キシレン50質量部にポリエステル樹脂1を85質量部、イソシアネートエチルメタクリレート4.2質量部を添加して、40℃で4時間まで加熱し、室温まで冷却後、窒素雰囲気下で、スチレン14.5質量部、アクリル酸0.70質量部および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(パーブチルO、日本油脂株式会社製)0.45質量部をキシレン10質量部に溶解したものを30分かけて滴下した。75℃で更に10時間保持してラジカル反応を終了させた。更に加熱しながら減圧して、脱溶剤を行い、更にシクロヘキサンで洗浄することでビニル変性ポリエステル樹脂1を得た。得られたビニル変性ポリエステル樹脂の物性は表1に示す。
〔低分子量ポリスチレン−アクリル樹脂製造例1〕
・スチレン:96質量部
・n−ブチルアクリレート:4質量部
・トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)[堺化学社製](β−メルカプトプロピオン酸類):0.05質量部
・キシレン:500質量部
・パーブチルD:10質量部
上記材料を仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で140℃で3.5時間反応を行い、その後180℃で2.0時間保持させることで脱溶剤を行い、低分子量ポリスチレン−アクリル樹脂1を得た。Mw=3800、Tg=52℃であった。
〔スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂製造例1〕
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管の付いた2Lフラスコにトルエン100質量部、メタノール350質量部、スチレン470質量部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸40質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル70質量部、メタクリル酸ベンジル20質量部、ラウリルパーオキサイド10質量部を仕込み、撹拌、窒素導入下65℃で10時間溶液重合し、内容物をフラスコから取り出し、イソプロピルアルコールで洗浄後、40℃で96時間減圧乾燥後、ハンマーミルにて粗砕し、該粗砕物を更に40℃で48時間減圧乾燥した。スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1を製造した。得られた樹脂の物性は、Mw=24000、Tg=67℃、残存モノマー=350ppmであった。
尚、得られたスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1の酸価は、20mgKOH/gであった。
〔スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂製造例2〕
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管の付いた2Lフラスコにトルエン300質量部、メタノール150質量部、スチレン470質量部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸40質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル70質量部、メタクリル酸ベンジル20質量部、ラウリルパーオキサイド7質量部仕込み、撹拌、窒素導入下65℃で10時間溶液重合し、内容物をフラスコから取り出し、40℃で減圧乾燥後、ハンマーミルにて粗砕し、該粗砕物を更に40℃で48時間減圧乾燥した。スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂2を製造した。得られた樹脂の物性は、Mw=40000、樹脂Tg=68℃、残存モノマー=380ppmであった。
尚、得られたスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂2の酸価は、18mgKOH/gであった。
〔スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂製造例3〕
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管の付いた2Lフラスコにトルエン100質量部、メタノール350質量部、スチレン470質量部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸50質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル60質量部、メタクリル酸ベンジル20質量部、ラウリルパーオキサイド10質量部を仕込み、撹拌、窒素導入下65℃で10時間溶液重合し、内容物をフラスコから取り出し、イソプロピルアルコールで洗浄後、40℃で96時間減圧乾燥後、ハンマーミルにて粗砕し、該粗砕物を更に40℃で48時間減圧乾燥した。スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1を製造した。得られた樹脂の物性は、Mw=20000、Tg=66℃、残存モノマー=360ppmであった。
尚、得られたスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂3の酸価は、24mgKOH/gであった。
〔疎水性シリカ製造例1〕
シリカ(AEROSIL 200CF、日本アエロジル製)をヘキサメチルジシラザン10質量部で処理して疎水性シリカ1を得た。一次粒子径は12nm、疎水化度=70であった。
〔疎水性シリカ製造例2〕
シリカ(AEROSIL 200CF、日本アエロジル製)をメチルフェニルシリコーンオイル20質量部で処理して疎水性シリカ2を得た。一次粒子径は12nm、疎水化度=97であった。
〔疎水性シリカ製造例3〕
シリカ(AEROSIL 200CF、日本アエロジル製)をγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10質量部で処理して疎水性シリカ3を得た。一次粒子径は12nm、疎水化度=70であった。
〔疎水性シリカ製造例4〕
シリカ(AEROSIL 200CF、日本アエロジル製)をエポキシ変性シリコーンオイル20質量部で処理して疎水性シリカ4を得た。一次粒子径は12nm、疎水化度=97であった。
〔疎水性シリカ製造例5〕
シリカ(AEROSIL 380、日本アエロジル製)をヘキサメチルジシラザン20質量部で処理して疎水性シリカ5を得た。一次粒子径は7nm、疎水化度=70であった。
〔疎水性酸化チタン製造例1〕
酸化チタン(P25、日本アエロジル製)をトルエン中でγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン20質量部で処理した後濾過、乾燥して疎水性酸化チタン1を得た。一次粒子径は25nm、疎水化度=60であった。
〔疎水性酸化アルミニウム製造例1〕
酸化アルミニウム(オキサイドC、日本アエロジル製)をγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10質量部で処理した後濾過、乾燥して疎水性酸化アルミニウム1を得た。一次粒子径は13nm、疎水化度=70であった。
(トナー担持体製造例1)
外径6mmの芯金に、カーボンブラックおよび酸化チタンを分散した導電性シリコーンゴムを用いてローラーに成型し研磨した後に、ポリエーテルウレタン樹脂に一次粒子径5μmのPMMA粒子を3質量%分散させたものにより、表面をディッピングによりコーティングしトナー担持体1とした。該トナー担持体のアスカーC硬度は45°であった。該トナー担持体のRzは2.5μmであった。該トナー担持体の外径は16mmであり、コーティングされた表層の厚みは15〜20μmの範囲になるようにした。
(トナー担持体製造例2)
一次粒子径5μmのPMMA粒子を一次粒子径0.3μmのPMMA粒子に変更した以外はトナー担持体製造例1と同様にしトナー担持体2を得た。該トナー担持体のアスカーC硬度は25°であった。該トナー担持体のRzは0.1μmであった。該トナー担持体の外径は16mmであり、コーティングされた表層の厚みは15〜20μmの範囲になるようにした。
(トナー担持体製造例3)
一次粒子径5μmのPMMA粒子を一次粒子径1.0μmのウレタン粒子に変更した以外はトナー担持体製造例1と同様にしトナー担持体3を得た。該トナー担持体のアスカーC硬度は25°であった。該トナー担持体のRzは0.5μmであった。該トナー担持体の外径は16mmであり、コーティングされた表層の厚みは15〜20μmの範囲になるようにした。
(トナー担持体製造例4)
一次粒子径5μmのPMMA粒子を一次粒子径1.8μmのPMMA粒子に変更した以外はトナー担持体製造例1と同様にしトナー担持体4を得た。該トナー担持体のアスカーC硬度は25°であった。該トナー担持体のRzは1.0μmであった。該トナー担持体の外径は16mmであり、コーティングされた表層の厚みは15〜20μmの範囲になるようにした。
(トナー担持体製造例5)
一次粒子径5μmのPMMA粒子を一次粒子径7.5μmのPMMA粒子に変更した以外はトナー担持体製造例1と同様にしトナー担持体5を得た。該トナー担持体のアスカーC硬度は25°であった。該トナー担持体のRzは3.5μmであった。該トナー担持体の外径は16mmであり、コーティングされた表層の厚みは15〜20μmの範囲になるようにした。
(トナー製造例1)
ビニル変性ポリエステル樹脂1 30質量部
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体
(Tg59.1℃,分子量:Mw57000) 70質量部
着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
5質量部
サリチル酸アルミニウム化合物(ボントロンE−88:オリエント化学社製)1質量部
ポリプロピレンワックス(m.p.115℃) 2質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合した後、125℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行い、混練物を室温まで徐々に冷却後、カッターミルで粗粉砕、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更にハイブリダイザー(奈良機械製作所製)を用いて球形化した後に、風力分級することで、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部と、疎水性シリカ1を0.7質量部、疎水性酸化チタン1を0.3質量部加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー1を得た。得られたトナー1の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例2)
着色剤をC.I.C.I.ピグメントブルー15:3に変更し、スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体をTg56.1℃,分子量:Mw23000のものにした以外はトナー製造例1と同様にして、外添剤を有するトナー2を得た。得られたトナー2の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例3)
着色剤をC.I.ピグメントイエロー17に変更した以外はトナー製造例2と同様にして、外添剤を有するトナー3を得た。得られたトナー3の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例4)
着色剤をカーボンブラックに変更した以外はトナー製造例2と同様にして、外添剤を有するトナー4を得た。得られたトナー4の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例5)
ビニル変性ポリエステル樹脂1 25質量部
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体
(Tg56.1℃,分子量:Mw37000) 75質量部
着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
5質量部
サリチル酸アルミニウム化合物(ボントロンE−88:オリエント化学社製)1質量部
ポリプロピレンワックス(m.p.115℃) 1質量部
離型剤 No.5(融点=70℃) 1質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合した後、125℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行い、混練物を室温まで徐々に冷却後、カッターミルで粗粉砕、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に80℃の熱気流中に分散させて球形化した後、風力分級することで、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部と、疎水性シリカ1を0.6質量部、疎水性酸化チタン1を0.3質量部加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー5を得た。得られたトナー5の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例6)
−−樹脂粒子分散液1の調製−−
・スチレン 75質量部
・nブチルアクリレート 25質量部
・アクリル酸 3質量部
以上を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)2.2質量部をイオン交換水120質量部に溶解したものに、フラスコ中で分散し、乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウム2.0質量部を溶解したイオン交換水10質量部を投入し、窒素置換を行った。その後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、4時間そのまま乳化重合を継続し、平均粒径が0.29μmである樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液1を調製した。
−−樹脂粒子分散液2の調製−−
・スチレン 40質量部
・nブチルアクリレート 58質量部
・ジビニルベンゼン 0.25質量部
・アクリル酸 3質量部
以上を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)2.2質量部をイオン交換水120質量部に溶解したものに、フラスコ中で分散し、乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウム0.9質量部を溶解したイオン交換水10質量部を投入し、窒素置換を行った。その後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、4時間そのまま乳化重合を継続し、平均粒径が0.31μmである樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液2を調製した。
−−樹脂粒子分散液3の調製−−
・スチレン 73質量部
・nブチルアクリレート 25質量部
・ジビニルベンゼン 0.25質量部
・アクリル酸 3質量部
以上を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)2.2質量部をイオン交換水120質量部に溶解したものに、フラスコ中で分散し、乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウム0.9質量部を溶解したイオン交換水10質量部を投入し、窒素置換を行った。その後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、4時間そのまま乳化重合を継続し、平均粒径が0.31μmである樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液3を調製した。
−−着色剤粒子分散液1の調製−−
・C.I.ピグメントレッド122 20質量部
・アニオン性界面活性剤 3質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 78質量部
以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散した。この着色剤粒子分散液1における粒度分布を、粒度測定装置(堀場製作所製、LA−700)を用いて測定したところ、含まれる着色剤粒子の平均粒径は、0.2μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されなかった。
−−離型剤粒子分散液の調製−−
・離型剤 No.5(融点=70℃) 50質量部
・アニオン性界面活性剤 7質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 200質量部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が0.5μmである離型剤を分散させてなる離型剤粒子分散液を調製した。
−−帯電制御粒子分散液の調製−−
・ジ−アルキル−サリチル酸の金属化合物 5質量部
(帯電制御剤、ボントロンE−84、オリエント化学工業社製)
・アニオン性界面活性剤 3質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 78質量部
以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散した。この帯電制御粒子分散液1における粒度分布を、粒度測定装置(堀場製作所製、LA−700)を用いて測定したところ、含まれる帯電制御粒子の平均粒径は、0.2μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されなかった。
<混合液調製>
・樹脂粒子分散液1 280質量部
・樹脂粒子分散液2 100質量部
・着色剤分散液1 40質量部
・離型剤分散液 70質量部
以上を、撹拌装置,冷却管,温度計を装着した1リットルのセパラブルフラスコに投入し撹拌した。この混合液を1N−水酸化カリウムを用いてpH=5.2に調整した。
<凝集粒子形成>
この混合液に凝集剤として、8%塩化ナトリウム水溶液150質量部を滴下し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら55℃まで加熱した。この温度の時、樹脂粒子分散液3を3質量部と帯電制御剤粒子分散液を10質量部とを加えた。55℃で2時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると平均粒径が約3.3μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
<融着工程>
その後、ここにアニオン製界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を追加した後、ステンレス製フラスコ中で磁力シールを用いて撹拌を継続しながら95℃まで加熱し、4.5時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、45℃で流動層乾燥を行い、スプレードライヤーで200〜300℃の気相中に分散させることより形状を調整し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部と、疎水性シリカ1を2.5質量部、疎水性シリカ5を1.0質量部、疎水性酸化チタン1を0.05質量部加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー6を得た。得られたトナー6の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例7)
トナーバインダーの合成:
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物660質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物100質量部、テレフタル酸290質量部およびジブチルチンオキサイド2.5質量部を入れ、常圧で220℃で12時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で6.5時間反応した後、190℃まで冷却して、これに32質量部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート180質量部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。
次いでプレポリマー(1)267質量部とイソホロンジアミン14質量部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量65000のウレア変性ポリエステル(1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物624質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物100質量部、テレフタル酸138質量部、イソフタル酸138質量部を常圧下、230℃で5時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5.5時間反応して、ピーク分子量6300の変性されていないポリエステル(a)を得た。
ウレア変性ポリエステル(1)250質量部と変性されていないポリエステル(a)750質量部を酢酸エチル溶剤2000質量部に溶解、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル溶液を得た。
トナーの作製:
ビーカー内に前記のトナーバインダー(1)の酢酸エチル溶液240質量部、C.I.ピグメントレッド122顔料4質量部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706質量部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.17質量部を入れ均一に溶解した。
ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに撹拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部と、疎水性シリカ5を2.5質量部、疎水性酸化チタン1を0.5質量部加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー7を得た。得られたトナー7の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例8)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に7.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂2 1.5質量部
・ビニル変性ポリエステル樹脂1 2.5質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を66℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)3.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.8で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ5を2.0質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー8を得た。得られたトナー8の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例9)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に7.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物:
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂3 1.5質量部
・ビニル変性ポリエステル樹脂1 2.5質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を66℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)3.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.8で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー9を得た。得られたトナー9の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例10)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に7.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂3 1.5質量部
・ビニル変性ポリエステル樹脂1 2.5質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を66℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)3.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.8で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー10を得た。得られたトナー10の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例11)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に7.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−89) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂3 12質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
・低分子量スチレン−アクリル樹脂1 20質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を69℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)3.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.5で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー11を得た。得られたトナー11の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例12)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に7.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−89) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂3 12質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
・低分子量スチレン−アクリル樹脂1 20質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を67℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)2.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.5で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー12を得た。得られたトナー12の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例13)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に8.0質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物:
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−89) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂3 12質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
・低分子量スチレン−アクリル樹脂1 20質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を67℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)2.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.5で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー13を得た。得られたトナー13の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例14)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に9.3質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−89) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂3 12質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
・低分子量スチレン−アクリル樹脂1 20質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を67℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)2.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.5で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー14を得た。得られたトナー14の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例15)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に8.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物:
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−89) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂4 3.0質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
・低分子量スチレン−アクリル樹脂1 20質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を68℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)3.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.5で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー15を得た。得られたトナー15の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例16)
重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレートの添加量を2.3質量部に変えた以外はトナー製造例15と同様にして、外添剤を有するトナー16を得た。得られたトナー16の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例17)
分散媒:
反応容器中のイオン交換水1000質量部に、リン酸ナトリウム14質量部ならびに10%塩酸を4.5質量部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10質量部に8.8質量部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物:
・スチレン 48質量部
・着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
7質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−88) 0.20質量部
・荷電制御剤(オリエント:ボントロンE−89) 0.20質量部
上記材料をアトライター分散機(三井三池化工機株式会社)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、重合性単量体組成物を得た。
上記重合性単量体組成物に、
・スチレン 16質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・ポリエステル樹脂4 12質量部
・離型剤 No.5(融点=70℃) 12質量部
・スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1
1.0質量部
・低分子量スチレン−アクリル樹脂1 20質量部
を加えた。
別容器中で上記材料を69℃に保温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂社製、商品名「パーヘキシルPV」、分子量:202、10時間半減期温度:53.2℃)2.5質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
反応容器中の上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、65℃、N2パージ下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで5分間撹拌し、pH5.5で造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で6時間、さらに90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了後、反応容器を冷却し、10%塩酸を加えpH=2とした状態で2時間撹拌しながら分散安定剤を溶解させる。そのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄する。得られたケーキを再び、1000質量部のイオン交換水に戻し、10%塩酸を加えpH=1以下とした状態で2時間撹拌しながら、再洗浄する。上記と同様にそのエマルションを加圧濾過しさらに2000質量部以上のイオン交換水で洗浄し、充分通気をした後、減圧乾燥し、その後風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部に、まず疎水性酸化チタン1を0.3質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、次に疎水性シリカ1を1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー17を得た。得られたトナー17の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例18)
ポリエステル樹脂4を3.0質量部だったのをポリエステル樹脂5を12.0質量部に変えた以外はトナー製造例17と同様にして、外添剤を有するトナー18を得た。得られたトナー18の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例19)
ポリエステル樹脂4を3.0質量部だったのをポリエステル樹脂6を6.0質量部に変えた以外はトナー製造例17と同様にして、外添剤を有するトナー19を得た。得られたトナー19の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例20)
ワックスを植物蝋(株式会社 加藤洋行製、商品名=「カルナウバ1号」、融点=83℃)に変えた以外はトナー製造例19と同様にして、外添剤を有するトナー20を得た。得られたトナー20の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例21)
ワックスを合成ワックス(シューマン・サゾ−ル社製、商品名=「サゾ−ルA2」、融点=101℃)に変えた以外はトナー製造例19と同様にして、外添剤を有するトナー21を得た。得られたトナー21の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例22)
ワックスをパラフィンワックス(日本精鑞社製、商品名=「HNP−9」、融点=76℃)に変えた以外はトナー製造例19と同様にして、外添剤を有するトナー22を得た。得られたトナー22の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例23)
ワックスを合成ワックス(シューマン・サゾ−ル社製、商品名=「サゾ−ルSPRAY30」、融点=98℃)に変えた以外はトナー製造例19と同様にして、外添剤を有するトナー23を得た。得られたトナー23の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例24)
ワックスを白蝋(エヌエスケミカル有限会社製、商品名=「精製白蝋A」、融点=53.3℃)に変えた以外はトナー製造例19と同様にして、外添剤を有するトナー24を得た。得られたトナー24の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例25〜27)
スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1をスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂2に変え、且つポリエステル樹脂6を表2に記載された通りにポリエステル樹脂5〜7に変えた以外はトナー製造例23と同様にして、外添剤を有するトナー25〜27を得た。得られたトナー25〜27の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例28〜30)
スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂1をスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂3に変え、且つポリエステル樹脂6を表2に記載された通りにポリエステル樹脂5〜7に変えた以外はトナー製造例23と同様にして、外添剤を有するトナー28〜30を得た。得られたトナー28〜30の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例31〜33)
ポリエステル樹脂6をポリエステル樹脂8にし、疎水性シリカ1を表2に記載の通りに変更した以外はトナー製造例25と同様にして、外添剤を有するトナー31〜33を得た。得られたトナー31〜33の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例34)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体
(Tg59.1℃,分子量:Mw57000) 100質量部
着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
5質量部
サリチル酸アルミニウム化合物(ボントロンE−88:オリエント化学社製)1質量部
ポリプロピレンワックス(m.p.115℃) 2質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合した後、125℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行い、混練物を室温まで徐々に冷却後、カッターミルで粗粉砕、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、風力分級することで、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部と、疎水性シリカ(R972,アエロジル社製)を0.7質量部、加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー34を得た。得られたトナー34の物性等については表3に記載した。
(トナー製造例35)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体
(Tg59.1℃,分子量:Mw57000) 100質量部
着色剤(C.I.ピグメントレッド122/C.I.ピグメントレッド57=1/1)
5質量部
サリチル酸アルミニウム化合物(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
0.5質量部
ベンジル酸ホウ素錯体(LR−147:日本カーリット社製) 1質量部
ポリプロピレンワックス(m.p.115℃) 2質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合した後、125℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行い、混練物を室温まで徐々に冷却後、カッターミルで粗粉砕、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。この混練物750質量部をトルエン溶剤2000質量部に溶解、混合し、トナー材料溶液を得た。
ビーカー内にイオン交換水706質量部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.17質量部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに撹拌しながら、上記トナー材料溶液300部を投入し10分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、溶剤を除去した。これをビーカー内のハイドロキシアパタイト10%懸濁液中に固形分率30%になるようにTK式ホモミキサーで12000rpmに撹拌しながら混合した。そのトナー粒子分散液を75℃に加熱し3時間保持した後、冷却、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、マゼンタ着色粒子を得た。
得られたマゼンタ着色粒子100質量部と、疎水性シリカ(R972,アエロジル社製)0.8質量部、シリカ(200V,アエロジル社製)1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合し、外添剤を有するトナー35を得た。得られたトナー35の物性等については表3に記載した。
(評価機)
市販のLBP−2710(キヤノン株式会社製)のプロセススピードを220mm/sに改造し、外部電源を設置して図2のようにトナー規制部材およびトナー供給部材にバイアスを印加できるようにし、評価機とした。また、その市販のマゼンタカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、トナー規制部材の表面にラミネートされている樹脂フィルムを剥がし、トナー担持体を適宜付け替え、本発明のトナーを250g充填し、その他のシアン、イエロー、ブラックのカートリッジについては製品トナーを抜いて各ステーションに挿入して、評価を行った。
〔実施例1〜60〕
表5−1に記載されたバイアス設定、トナー及びトナー担持体を用い、前記の評価機でもって各種評価を行った。その評価結果を表6−1、7−1、8−1及び8−3に示す。また、バイアスの設定条件の対応表は表4に示す。
〔比較例1〜7〕
表5−2に記載されたバイアス設定、トナー及びトナー担持体を用い、前記の評価機でもって各種評価を行った。その評価結果を表6−2、7−2、8−2及び8−4に示す。また、バイアスの設定条件の対応表は表4に示す。
Figure 2008158394
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Figure 2008158394
非磁性一成分接触現像をおこなう画像形成装置の概略図である。 非磁性一成分接触現像をおこなう画像形成装置の概略図である。 非磁性一成分非接触現像をおこなう画像形成装置の概略図である。 非磁性一成分非接触現像をおこなう画像形成装置の概略図である。 トナーの帯電量の測定に用いる装置の説明図である。
符号の説明
1 吸引機
2 測定容器
3 導電性スクリーン(500メッシュ)
4 フタ
5 真空計
6 風量調節弁
7 吸引口
8 コンデンサー
A 電位計
9 電源
10 潜像担持体(感光ドラム)
11 感光体接触帯電部材(弾性ローラー)
12 電源
13 現像装置
14 トナー担持体
15 弾性ローラ
16 弾性ブレード(規制部材)
17 トナー
24 ブレード支持板金
25 撹拌手段
26 トナー漏れ防止部材
27 電源
29 トナー帯電ローラ(圧接弾性部材)
30 抑圧部材
119 感光ドラム
120 現像装置
121 現像スリーブ
122 非磁性のスリーブ基体
123 マグネット
124 搬送スクリュー
125 搬送スクリュー
126 現像容器
127 現像ブレード
128 二成分系現像剤
129 補給用トナー(非磁性トナー)
130 隔壁
131 補給口
132 バイアス印加手段
R1 現像室
R2 撹拌室
R3 トナー貯蔵室
169 潜像担持体
170 現像装置
171 現像容器
172 現像剤担持
173 供給ローラー
174 現像剤層厚規制部材としての弾性ブレード
175 撹拌部材
176 非磁性一成分系現像剤

Claims (29)

  1. トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得る画像形成方法において、該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成方法に用いられる非磁性トナーであり、
    該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該トナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
    −150≧(Vb−Vd)≧(Vr−Vd)
    の関係を満たし、
    該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
    1.00≦B/A≦3.00
    の関係を満たすことを特徴とする非磁性トナー。
  2. 該トナーがスルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂を含有し、該スルホン酸もしくはスルホン酸塩基、スルホン酸エステルを有する樹脂の含有量が0.05〜2.00質量%であり、酸価が3.0〜30.0mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載の非磁性トナー。
  3. 該トナーがポリエステル樹脂を含有し、該トナー中における該ポリエステル樹脂の含有量が0.5〜15.0質量%であり、該ポリエステル樹脂の酸価が3〜25mgKOH/gであることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の非磁性トナー。
  4. 該トナーの2.0μm以下のトナーの割合が2.0〜10.0個数%であり、1.0μm以下のトナーの割合が1.0〜6.0個数%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の非磁性トナー。
  5. 該トナーのL/L振とう凝集度(B)がB≧35であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非磁性トナー。
  6. 該トナーのフローテスターによる測定で100℃粘度が15000〜45000Pa・sであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の非磁性トナー。
  7. 該トナー担持体のRzが0.1〜1.0μmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の非磁性トナー。
  8. 該トナー供給部材が発泡部材であり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該トナー担持体と該トナー供給部材とを両者の対向部位で互いに反対方向に回転することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の非磁性トナー。
  9. 該トナーのテトラヒドロフランTHF可溶分のゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)による測定される分子量分布のチャートにおいて、メインピークの分子量をM1とした場合の分子量の高さをH(M1)とし、分子量4000の高さをH(4000)とし、H(4000)及びH(M1)は、下記条件
    H(4000):H(M1)=(0.10〜0.95):1.00
    を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の非磁性トナー。
  10. 該トナーの平均円形度が0.950〜0.990であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の非磁性トナー。
  11. 該トナーの平均円形度が、0.970〜0.990であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の非磁性トナー。
  12. 該トナーの30℃,80%RHでの二成分トリボが−35.0mC/kg〜−90.0mC/kgであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の非磁性トナー。
  13. 該トナーの30℃,80%RHでの二成分トリボが−50.0mC/kg〜−90.0mC/kgであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の非磁性トナー。
  14. 該トナーが1.00≦B/A≦2.00の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の非磁性トナー。
  15. 該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分Vdが−200V〜−400Vであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の非磁性トナー。
  16. 該トナーが極性樹脂を含有し、該極性樹脂は少なくともチタン触媒を使用して重合したポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の非磁性トナー。
  17. 該トナー粒子は水系媒体中で製造されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の非磁性トナー。
  18. 該トナー粒子は懸濁重合で製造されることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の非磁性トナー。
  19. 該トナーは重量平均径が4.0〜7.8μmであることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の非磁性トナー。
  20. 該トナーのBETが1.8〜3.5(m2/g)であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の非磁性トナー。
  21. 該無機微粉体がオイル処理されていることを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の非磁性トナー。
  22. 該ポリエステル樹脂が芳香族系飽和ポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載の非磁性トナー。
  23. 該トナーが非磁性一成分接触現像に用いられることを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の非磁性トナー。
  24. トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得る画像形成方法であって、
    該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成方法であり、
    該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該ナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
    −150≧Vb−Vd≧Vr−Vd
    の関係を満たし、
    該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
    1.00≦B/A≦3.00
    の関係を満たすことを特徴とする画像形成方法。
  25. 該トナーは、請求項2乃至23のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする請求項24に記載の画像形成方法。
  26. トナー供給部材によりトナー担持体にトナーを供給し、トナー担持体上に薄層を形成させるための規制部材によりトナー層を形成し、感光体に非接触もしくは接触して現像するトナー担持体によりトナーを現像して感光体上にトナー像を得、該トナー像を転写材に転写することにより画像を形成させる画像形成装置であって、
    該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う画像形成装置であり、
    該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該ナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
    −150≧Vb−Vd≧Vr−Vd
    の関係を満たし、
    該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
    1.00≦B/A≦3.00
    の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  27. 該トナーは、請求項2乃至23のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする請求項26に記載の画像形成装置。
  28. トナーを収容するための現像剤容器と、該現像剤容器の開口部に設けられたトナー担持体と、該トナー担持体とニップを形成し該トナー担持体上に担持されているトナーの層厚を規制し、且つ該トナーを摩擦帯電させるためのトナー規制部材と、該トナー担持体にトナーを供給するトナー供給部材とを有する現像ユニットにおいて、
    該トナー担持体と該トナー規制部材の間にバイアス印加し、且つ該トナー供給部材と該トナー担持体とにバイアス印加させて画像形成を行う現像ユニットであり、
    該トナー規制部材は金属ブレードであり、該トナー供給部材と該トナー担持体とが接触しており、該ナー担持体のRzが0.1〜3.0μmであり、該トナー担持体に印加するバイアスの直流成分をVd、該トナー供給部材に印加するバイアスの直流成分をVr、該トナー規制部材に印加するバイアスの直流成分をVbとした場合、
    −150≧Vb−Vd≧Vr−Vd
    の関係を満たし、
    該トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、ワックスを含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該トナーの平均円形度は0.935〜0.990であり、30℃,80%RHでの二成分法でのトナー帯電量が−20.0mC/kg〜−100.0mC/kgであり、23℃,60%RH環境下における凝集度(A)と15℃,10%RH環境下における振とう凝集度(B)が
    1.00≦B/A≦3.00
    の関係を満たすことを特徴とする現像ユニット。
  29. 該トナーは、請求項2乃至23のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする請求項28に記載の現像ユニット。
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