JP2005532178A - モジュール式動力工具 - Google Patents

Abstract

モジュール式動力工具(10)は、モジュール式駆動システム(14、18、22)と、左手形態および右手形態の両方で使用される可逆的なモジュール式ハンドル・セット(12)とを包含する。本発明のモジュール式動力工具(10)のモジュール式駆動システム(14、18、22)およびハンドル・セット(12)によれば、共通構成要素を導入することにより、派生的な丸鋸設計態様に対する必要性が低減される。

Description

本発明は概略的にモジュール式動力工具に関する。特に本発明は、ハンドルが駆動アセンブリを支持すると共に鋸刃のいずれかの側に締着されることで右手用および左手用アセンブリを提供し得るというモジュール式丸鋸(modular circular saw)に関する。

当業界において丸鋸は公知である。丸鋸用途(circular saw applications)の拡大により、特定の使用形式の夫々に対して多くの派生的な丸鋸設計態様が作成された。これらの用途の多くは、モータ・プラットフォーム、ブレード・ガード部およびギヤ・ケースに対する変更を必要とする。特に、殆どの丸鋸設計態様によれば、同一のハウジングに対して異なるモータ・サイズを適合させ得ない。これにより、異なるもしくは新たなモータ・サイズの各々に対し、ハウジングの再設計および新たな動力伝達装置(transmission)が必要とされる。動力伝達装置もしくはギヤ・ケースは典型的に、開発および寸法的修正が最も複雑な構成要素である、と言うのも、それは最も厳しい許容差を有すると共に自身に対して取付けられる他の全ての構造の基礎となるからである。故に、派生的な丸鋸に対する製品開発期間は相当であり法外になることもある。

これに加え、多くの丸鋸設計態様に対し、ハンドル・セットに関する左手／右手用ブレード用途(left and right hand blade applications)の要望が在り、これは通常、ハンドル・セットの再設計を必要とする。ハンドル・セットの設計態様は複雑である、と言うのも、ハンドル・セットに対しては概略的にバッテリアプリケーションもしくは電源が嵌装されるからである。故に、丸鋸製品毎に新たなハンドル・セットを開発すると膨大な量の設計費用(design resources)、設備コストおよび開発期間が生じてしまう。

故に丸鋸用途に対しては、多数のギヤ・ケース、モータ・プラットフォームおよびガード部を取入れる機能を有すると共に左手および右手の形態のいずれでも操作可能なハンドルを備えたモジュール式動力工具に対する要望が在る。

本発明は、丸鋸用途に対するモジュール式動力工具を提供する。上記モジュール式動力工具は、種々のサイズのモータを汎用ギヤ・ケースに対して連結する共通の孔パターンを備えた取付け用フランジ部分を採用するモジュール式駆動システムを包含する。上記モジュール式動力工具のハンドル・セットは、上記駆動システムが通過するキャビティを備えて設計される。上記ハンドル・セットは、種々のバッテリおよび電源を受容する汎用係合部分を更に含む。上記ハンドル・セットはまた、左手形態および右手形態の両方での使用に対して可逆的である。本発明のモジュール式動力工具のモジュール式駆動システムおよびハンドル・セットによれば、共通構成要素を導入することにより、派生的な丸鋸設計態様に対する必要性が低減される。

本発明は、詳細な説明および添付図面から更に十分に理解されよう。

以下における好適実施例の説明は本質的に例示的なものにすぎず、本発明、および、その用途もしくは用法を限定することを意図していない。

概略的に図１および図２を参照すると、モジュール式動力工具10の第１実施例の分解図が示される。本発明は丸鋸に関するが、本明細書中で具現される原理は他の形式の動力工具にも等しく適用可能であることを理解すべきである。

モジュール式動力工具もしくは動力式丸鋸10は、対称的モータ・ハウジング14を備えた可逆的クラムシェル・ハンドル・セット(reversible clam shell handle set)12を含む。汎用駆動列プラットフォームは、更に小寸のモータが同一のフランジおよび孔のパターンを備え得る如く、フランジ20と、最大のモータに対して設計された取付け孔パターンとを備えるモータ・ケース18を備える。上記汎用駆動列プラットフォームは、汎用ギヤ・ケース22も含む。而して、右手および左手ブレード用途、木材もしくは金属切断などの特定の鋸用途に対し、種々のガード部24およびシュー・アセンブリ26が配備され得る。締結具28は、対称的モータ・ハウジング14に配備された取付け孔30、可逆的クラムシェル・ハンドル・セット12に配備された孔32、モータ・ケース18のフランジ20に配備された孔34、汎用ギヤ・ケース22に配備された取付け孔36を通り、最終的にはガード部24に配備された取付け孔38へと延在する。

対称的モータ・ハウジング14は、一個もしくは二個の部材から作成され得る。対称的モータ・ハウジング14は、概略的にプラスチックで作成されると共に、モータ・ケース18の端部を囲繞する。異なるサイズの対称的モータ・ハウジング14が選択的に使用されることで、異なるモータ・サイズに対して上記アセンブリのサイズが減少され得る。これにより、全体的に新しいハウジングの工具に必要とされるコストおよび開発期間が減少される。対称的モータ・ハウジング14は、二部材式クラムシェル・ハンドル・セット12に対して連結される。

二部材式クラムシェル・ハンドル・セット12は、各クラムシェル部分12a、12bの夫々の側に同一で対称的な取付けパターンを包含する。このクラムシェル・ハンドル・セット12は、汎用ギヤ・ケース22に対して取付けられるべく所望のモータ・ケース18の全機種が通過するのを許容する開口40を有する。クラムシェル・ハンドル・セット12はまた、対称的モータ・ハウジング14への連結のためにモータ・ケース18も支持する。これに加えてクラムシェル・ハンドル・セット12は、動力式丸鋸10に接続されるべき異なるバッテリおよび電源に対して異なる成形インサートが使用され得る様に設計された(図２に最適に示される)端部開放キャビティ42を有する。クラムシェル・ハンドル・セット12は更に、(図３に最適に示される)トリガ44および安全装置46を含む。トリガ44および安全装置46は両者ともに、全体的にプラスチックで作成される。安全装置46は、クラムシェル・ハンドル・セット12を通って延在すると共に、トリガ44を解除(release)するためには把持されねばならない。

上記のモジュール式汎用動力伝達装置及びギヤ・ケース22は対称的であり、且つ、多数のギヤ比、モータ・プラットフォームおよびガード部の設計態様を取入れる機能を有する。これに加えて、図４に示された如く汎用ギヤ・ケース22は、フィンおよびリブ48を備えた対称的な通気孔(vent)39であって右手および左手用ブレード用途の両方において切断線からの塵埃および破片を除去すべく空気を導向し得る通気孔39を有する。

概略的に図１および図２を参照すると、動力式丸鋸10の組立て法は概略的に、クラムシェル・ハンドル・セット12のキャビティ40を通してモータ・ケース18を挿入する段階を包含する。モータ・ケース18は、該モータ・ケース18に対して汎用ギヤ・ケース22を連結する孔34を備えたフランジ20を有する。汎用ギヤ・ケース22は更に、ガード部およびシュー・アセンブリ24、26に対して連結される。対称的モータ・ハウジング14は、それがモータ・ケース18の残部を覆う如くクラムシェル・ハンドル・セット12の端部に固定される。対称的モータ・ハウジング14は締結具28に対する開始点を提供し、特に各締結具28は、孔30を介して対称的モータ・ハウジング14を貫通し、孔32を介してクラムシェル・ハンドル・セット12を通り、モータ組付け孔34、ギヤ・ケース孔36を貫通して、ガード部24内へと螺着される。キャビティ42に対しては、バッテリ50(図５および図６)または他の電源が取付けられる。図５には、動力式丸鋸10に対する左手用アセンブリが示される。動力式丸鋸10に対する右手用アセンブリは図６に示されており、これはクラムシェル・ハンドル・セット12の配向(orientation)を反転することで達成される。

本発明の設計態様によればクラムシェル・ハンドル・セット12は、ブレードおよびギヤ・ケースの左側または右側のいずれかに取付けられ得る。この配置構成を許容する特徴としては、ハンドル用の各クラムシェルの夫々の側における同一で対称的な取付け用締結具が挙げられる。これに加えて上記ハンドル・セットは、異なるサイズとされたモータ・アセンブリの全機種が通過するのに十分なほど大寸である開口を画成する。更に、上記モータ・ハウジングおよびギヤ・ケースは左手および右手での使用に対して対称的に設計される。上記ブレード・ガード部およびシューは、異なる用途に対し且つ左手もしくは右手配向に対して変更され得る。

本発明の上記説明は本質的に例示的なものにすぎないことから、本発明の要旨から逸脱しない変形例は本発明の範囲内であることが意図される。斯かる変形例は、本発明の精神および範囲から逸脱するものと見做されるべきでない。

図１は、本発明の原理に係る左手用配向(left hand orientation)におけるモジュール式動力工具の分解斜視図である。 図２は、右手用配向(right hand orientation)における上記モジュール式動力工具の分解図である。 図３は、本発明の原理に係るハンドル・セットの側面図である。 図４は、本発明の原理に係るギヤ・ケースの前面図である。 図５は、左手形態(left hand configuration)におけるモジュール式丸鋸の斜視図である。 図６は、本発明の原理に係る上記モジュール式丸鋸の右手形態(right hand configuration)の斜視図である。

Claims (43)

1. 駆動システムと、
   上記駆動システムに対するチャンバを画成するハウジングと、
   第1側部および第2側部を有すると共に貫通キャビティを画成するハンドルであって、該ハンドルの上記第1側部は上記駆動システムおよび上記ハウジングの一方に係合し且つ該ハンドルの上記第2側部は上記駆動システムおよび上記ハウジングの他方に係合するというハンドルとを備え、
   上記駆動システム、上記ハウジングおよび上記ハンドルは左手および右手用配向での使用に対して適合可能である、
   モジュール式動力工具。
2. 前記駆動システムに連結されたガード部と、
   上記ガード部に取付けられたシューとを更に含む、請求項１記載のモジュール式動力工具。
3. 前記駆動システムは、
   モータと、
   上記モータに連結されたギヤ・ケースとを更に含む、請求項１記載のモジュール式動力工具。
4. 前記ギヤ・ケースは、配向(orientation)に関わらずに該ギヤ・ケースが通気を提供するのを可能とする実質的に対称的な一対の空気流通路を含む、請求項３記載のモジュール式動力工具。
5. 前記空気流通路は実質的に対称的なフィンおよびリブを有する、請求項４記載のモジュール式動力工具。
6. 前記ハンドルは電源を受容すべく適合可能である、請求項１記載のモジュール式動力工具。
7. 前記ハンドルは左側および右側シェルを含む、請求項１記載のモジュール式動力工具。
8. 前記駆動システムは前記ハンドルに対する連結のためのフランジを更に含む、請求項１記載のモジュール式動力工具。
9. 前記ハウジングは前記ハンドルに対する連結のためのフランジを更に含む、請求項１記載のモジュール式動力工具。
10. 前記ハウジングは対称的である、請求項１記載のモジュール式動力工具。
11. 前記ハンドル、前記駆動システムおよび前記ハウジングは複数の共通締結具により接続される、請求項１記載のモジュール式動力工具。
12. モータと、
    上記モータに対するチャンバを画成するモータ・ハウジングと、
    貫通キャビティを画成するハンドルと、
    上記モータに連結されたギヤ・ケースと、
    上記ギヤ・ケースに連結されたガード部アセンブリとを備え、
    上記ハンドルおよび上記ギヤ・ケースは左手および右手用配向での使用に対して適合可能である、
    モジュール式動力工具。
13. 前記ガード部アセンブリは、ガード部と、該ガード部に連結されたシュー・アセンブリとを含む、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
14. 前記ギヤ・ケースは、当該空気流通路の各々が左手および右手用配向の夫々において通気路を提供するという実質的に対称的な一対の空気流通路を含む、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
15. 前記空気流通路は実質的に対称的なフィンおよびリブを有する、請求項１４記載のモジュール式動力工具。
16. 前記ハンドルはクラムシェル・ハンドルである、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
17. 前記ハンドルは電源を受容すべく適合可能である、請求項１４記載のモジュール式動力工具。
18. 前記ハンドルは、該ハンドルの当該第1側部が前記モータおよび前記モータ・ハウジングの一方を受け入れるべく構成され且つ該ハンドルの当該第2側部が上記モータおよび上記モータ・ハウジングの他方を受け入れるべく構成される如く、第1側部および第2側部を有する、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
19. 前記モータは、前記ハンドルに対する連結のためのフランジを更に含む、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
20. 前記モータ・ハウジングは、前記ハンドルに対する連結のためのフランジを更に含む、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
21. 前記モータ・ハウジングは対称的である、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
22. 前記モータ、前記ギヤ・ケース、前記ハンドル、前記ガード部アセンブリおよび前記ハウジングは複数の共通締結具により接続される、請求項１２記載のモジュール式動力工具。
23. 当該駆動システムが当該キャビティを貫通して支持される如く、対称的ハンドルにおけるキャビティを貫通して駆動システムを挿入する段階と、
    上記対称的ハンドルに対して駆動器用ハウジングを締着する段階とを備え、
    上記駆動器用ハウジング、上記対称的ハンドルおよび前記駆動システムは複数の共通締結具により連結される、モジュール式動力工具を組立てる方法。
24. 前記駆動器用ハウジングに対してガード部アセンブリを締着する段階を更に含む、請求項２３記載の方法。
25. 前記駆動システムは、
    モータと、
    上記モータに連結されたギヤ・ケースとを含む、請求項２３記載の方法。
26. 前記空気流通路は実質的に対称的なフィンおよびリブを有する、請求項２５記載の方法。
27. 前記ハンドルに対してバッテリを取付ける段階を更に備えて成る、請求項２３記載の方法。
28. 前記ハンドルはクラムシェル・ハンドルである、請求項２３記載の方法。
29. 前記駆動システムは前記ハンドルに対する連結のためのフランジを更に含む、請求項２３記載の方法。
30. 前記駆動器用ハウジングは前記ハンドルに対する連結のためのフランジを更に含む、請求項２３記載の方法。
31. 前記駆動器用ハウジングは対称的である、請求項２３記載の方法。
32. 前記ガード部アセンブリは、ガード部と、該ガード部に連結されたシュー・アセンブリとを含む、請求項２４記載の方法。
33. 共通の取付け孔パターンを有する取付け用フランジ部分を各々が含む複数の異なるサイズのモータと、
    上記複数の異なるサイズのモータの各々に連結され得るギヤ・ケースと、
    上記複数の異なるサイズのモータの各々を自身内に受容し得るモータ開口を有するハンドルと、
    上記ギヤ・ケースに対して各々が取付けられ得る左手用ガード部アセンブリおよび右手用ガード部アセンブリとを備え、
    上記ハンドル、上記ギヤ・ケースおよび上記複数の異なるサイズのモータは、左手形態および右手形態の両方において上記左手用ガード部アセンブリおよび右手用ガード部アセンブリに連結される、
    モジュール式動力工具キット。
34. 前記ギヤ・ケースは左手形態および右手形態の両方において該ギヤ・ケースが通気を提供するのを可能とする実質的に対称的な一対の空気流通路を有する、請求項３３記載のキット。
35. 前記空気流通路は実質的に対称的なフィンおよびリブを有する、請求項３４記載のキット。
36. 前記ハンドルに取付けられ得るバッテリを更に備えて成る、請求項３３記載のキット。
37. 前記ハンドルはクラムシェル・ハンドルである、請求項３３記載のキット。
38. 前記ハンドルに対する連結のためのフランジを含むモータ・ハウジングを更に含む、請求項３３記載のキット。
39. 前記モータ・ハウジングは対称的である、請求項３８記載のキット。
40. 前記左手用ガード部アセンブリおよび右手用ガード部アセンブリは各々、鋸用ガード部と、該鋸用ガード部に連結された鋸シュー・アセンブリとを含む、請求項３３記載のキット。
41. 前記複数の異なるサイズのモータ、前記ギヤ・ケース、前記ハンドル、及び、前記左手用ガード部アセンブリおよび右手用ガード部アセンブリは、複数の共通締結具により接続され得る、請求項３３記載のキット。
42. 共通の取付け孔パターンを有する取付け用フランジ部分を各々が含む複数の異なるサイズのモータと、
    上記複数の異なるサイズのモータの各々に連結され得るギヤ・ケースと、
    上記複数の異なるサイズのモータの各々を自身内に受容し得るモータ開口を有するハンドルと、
    上記ギヤ・ケースに取付けられ得るガード部アセンブリとを備え、
    上記ハンドル、上記ギヤ・ケース、及び、上記複数の異なるサイズのモータは上記ガード部アセンブリに連結される、
    モジュール式動力工具キット。
43. モータと、
    上記モータに適合されたギヤ・ケースと、
    上記モータを自身内に受容し得るモータ開口を有するハンドルと、
    上記ギヤ・ケースに対して各々が取付けられ得る左手用ガード部アセンブリおよび右手用ガード部アセンブリとを備え、
    上記ハンドル、上記ギヤ・ケースおよび上記モータは、左手形態および右手形態の両方において上記左手用ガード部アセンブリおよび右手用ガード部アセンブリに連結される、
    モジュール式動力工具キット。

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