JP2007067681A - ルビジウム原子発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】LC発振回路で構成されるランプ励振器の発振回路は温度変化等に対する周波数変化率が極めて大きく、また、その信号成分がランプ励振器の回路構成部品を搭載したプリント基板上のパターン等を経由して周波数制御部の他の回路に入り込み、ルビジウム原子発振器としての特性を劣化させる。
【解決手段】PLL回路42の位相比較器42aに、基準の周波数源としての前記VCXO40の出力と、分周回路42cを介してランプ励振器19の出力とが入力する。
前記位相比較器42aにおいてVCXO40出力と分周回路42c出力の位相を比較し、ループ・フィルタ42bによってその位相差に応じた直流電圧を取り出し、該直流電圧レベルを前記ランプ励振器19の可変容量ダイオードD1に、ランプ励振器19の出力周波数のずれを打ち消すようにその容量値を変化させるよう印加する。
【選択図】図2
【解決手段】PLL回路42の位相比較器42aに、基準の周波数源としての前記VCXO40の出力と、分周回路42cを介してランプ励振器19の出力とが入力する。
前記位相比較器42aにおいてVCXO40出力と分周回路42c出力の位相を比較し、ループ・フィルタ42bによってその位相差に応じた直流電圧を取り出し、該直流電圧レベルを前記ランプ励振器19の可変容量ダイオードD1に、ランプ励振器19の出力周波数のずれを打ち消すようにその容量値を変化させるよう印加する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ルビジウム原子発振器に関し、特に、ランプ励振器の発振周波数のずれによる影響を抑えて、優れた周波数安定度を有するルビジウム原子発振器に関する。
従来、ルビジウム原子発振器は、光マイクロ波ユニットにおける原子の光・マイクロ波二重共鳴現象を利用して、ルビジウム原子の持つ極めて安定度の高い固有周波数に水晶発振器の発振周波数を同期させた発振器であって、SDH等の情報通信の網同期システム、GPS機能を用いた位置特定サービス用の基地局等における、周波数安定度の極めて高い基準周波数発生源として用いられている。
図4は、従来のルビジウム原子発振器の一例の構成概要を示す模式図である。本ルビジウム原子発振器50は、光マイクロ波ユニット10と、周波数制御部30と、電圧制御型水晶発振器40(スレーブ発振器)と、バッファアンプ41とで構成される。
前記光マイクロ波ユニット(0ptica1 Microwave Unit、以下、OMUという)10は、ルビジウム原子が封入されたルビジウムガスセル(以下、単にガスセルという)11、
ルビジウム原子励起光を発するルビジウムランプ12、前記ガスセルを通過してくる励起光の検出装置としての太陽電池13、マイクロ波を発生する逓倍・混変調回路14、前記ガスセル11と太陽電池13と逓倍・混変調回路14とを収容するキャビティ15、前記ルビジウムランプ12を収容する熱筒16、及び前記ガスセル11に封入されているルビジウム原子の共鳴周波数を設定するC磁場を発生するソレノイド・コイル17を備えている。
前記光マイクロ波ユニット(0ptica1 Microwave Unit、以下、OMUという)10は、ルビジウム原子が封入されたルビジウムガスセル(以下、単にガスセルという)11、
ルビジウム原子励起光を発するルビジウムランプ12、前記ガスセルを通過してくる励起光の検出装置としての太陽電池13、マイクロ波を発生する逓倍・混変調回路14、前記ガスセル11と太陽電池13と逓倍・混変調回路14とを収容するキャビティ15、前記ルビジウムランプ12を収容する熱筒16、及び前記ガスセル11に封入されているルビジウム原子の共鳴周波数を設定するC磁場を発生するソレノイド・コイル17を備えている。
さらに、前記OMU10は、前記ルビジウムガスセル11を外部の磁場から遮断する磁気シールド構造18、前記ルビジウムランプ12を励振するランプ励振器23、前記逓倍・混変調回路14に後述の周波数制御回路30の2つの高周波信号を効率よく伝達する整合回路20、前記ルビジウムガスセル11を所定の温度に保つためのガスセル部温度制御回路21、及び前記熱筒16を所定の温度に保つための熱筒部温度制御回路22を備えている。
また、前記周波数制御部30は、所定の低周波の変調用信号を発生する低周波発振器31、該低周波発振器31出力によって前記電圧制御型水晶発振器(以下、VCXOという)40の出力を位相変調する位相変調回路32と、該位相変調回路32出力信号の周波数を逓倍する周波数逓倍回路33と、前記VCXO40出力信号を所定の周波数に変換する周波数変換回路34と、前記OMU10の太陽電池13出力を前記低周波発振器31出力で位相検波する位相検波回路35と、該検波出力をもとに前記VCXO40の制御電圧を生成する制御電圧発生回路36とで、構成される。
上記構成のルビジウム原子発振器の動作は次のとおりである。先ず、OMU10における光・マイクロ波の二重共鳴現象について説明する。
図5は、ルビジウム原子発振器のOMU10における光・マイクロ波の二重共鳴の動作原理を説明する図である。
同図(a)に示されるように、通常の熱平衡状態ではガスセル11中のルビジウム原子は基底準位の(5S,F=1)と(5S,F=2)の各準位に、等しい確率で存在している。
この状態で、ランプ励振器23によって励振されたルビジウムランプ12の励起光がガスセル11に照射されると(5S,F=1)準位のルビジウム原子のみが励起光を吸収して光ポンピングされ、励起準位(5P準位)へ励起される(同図(b))。
図5は、ルビジウム原子発振器のOMU10における光・マイクロ波の二重共鳴の動作原理を説明する図である。
同図(a)に示されるように、通常の熱平衡状態ではガスセル11中のルビジウム原子は基底準位の(5S,F=1)と(5S,F=2)の各準位に、等しい確率で存在している。
この状態で、ランプ励振器23によって励振されたルビジウムランプ12の励起光がガスセル11に照射されると(5S,F=1)準位のルビジウム原子のみが励起光を吸収して光ポンピングされ、励起準位(5P準位)へ励起される(同図(b))。
しかし、励起準位(5P準位)は不安定なエネルギー準位であるので、自然放出によって基底準位である(5S,F1)準位と(5S,F2)準位に等しい確率で遷移する(同図(c))。
そして、ルビジウムランプ12の励起光による(5S,F1)準位のルビジウム原子の光ポンピングによる5P準位への励起と、自然放出による5P準位から(5S,F1)準位への遷移、あるいは(5S,F2)準位への遷移が繰り返される。これによって、ルビジウム原子は(5S,F2)準位にのみ存在する負温度の状態となる(同図(d))。
この負温度の状態で、逓倍・混変調回路16より輻射されるマイクロ波(以下、輻射マイクロ波という)によって、キャビティ12が励振されると、ガスセル11の(5S,F2)準位にあるルビジウム原子は誘導放出によって(5S,F1)準位に遷移する(同図(e))。
一方、前述の光ポンピングのときに、ガスセル11のルビジウム原子はルビジウムランプ12から出力された励起光のエネルギーを吸収するので、励起光検出する太陽電池13の出力レベルが低下する。
そして、ルビジウムランプ12の励起光による(5S,F1)準位のルビジウム原子の光ポンピングによる5P準位への励起と、自然放出による5P準位から(5S,F1)準位への遷移、あるいは(5S,F2)準位への遷移が繰り返される。これによって、ルビジウム原子は(5S,F2)準位にのみ存在する負温度の状態となる(同図(d))。
この負温度の状態で、逓倍・混変調回路16より輻射されるマイクロ波(以下、輻射マイクロ波という)によって、キャビティ12が励振されると、ガスセル11の(5S,F2)準位にあるルビジウム原子は誘導放出によって(5S,F1)準位に遷移する(同図(e))。
一方、前述の光ポンピングのときに、ガスセル11のルビジウム原子はルビジウムランプ12から出力された励起光のエネルギーを吸収するので、励起光検出する太陽電池13の出力レベルが低下する。
そして、ルビジウム原子が(5S、F2)準位から(5S,F1)準位に遷移する確率は、輻射マイクロ波の周波数が(5S,F2)準位と(5S,F1)準位のエネルギー差に対応する周波数(これを共鳴周波数という)に一致した時に最大になり、前記輻射マイクロ波の周波数と共鳴周波数との差が大きくなる程低下する。
即ち、前記太陽電池13の出力は、前記輻射マイクロ波の周波数が共鳴周波数f0に一致した時に最小になり、輻射マイクロ波の周波数と共鳴周波数f0との差が大きくなる程増加し、最終的には、輻射マイクロ波による誘導放出が起きない状態となり光検出器出力は一定となる。
その結果、ガスセル11を透過したルビジウムランプ12の励起光のレベルを光検出装置(太陽電池13)で検出すると、同図(f)に示されるように、共鳴周波数f0近傍に急激な凹部(ディップ部)を有する光吸収スペクトル曲線がえられる。
即ち、前記太陽電池13の出力は、前記輻射マイクロ波の周波数が共鳴周波数f0に一致した時に最小になり、輻射マイクロ波の周波数と共鳴周波数f0との差が大きくなる程増加し、最終的には、輻射マイクロ波による誘導放出が起きない状態となり光検出器出力は一定となる。
その結果、ガスセル11を透過したルビジウムランプ12の励起光のレベルを光検出装置(太陽電池13)で検出すると、同図(f)に示されるように、共鳴周波数f0近傍に急激な凹部(ディップ部)を有する光吸収スペクトル曲線がえられる。
上述のOMU10における光マイクロ波二重共鳴現象を利用したルビジウム原子発振器50の動作は次のとおりである。
前記VCXO40は、その制御端子に印加される制御電圧に応じた発振周波数を出力し、10MHzの標準周波数信号をバッファアンプ41を介して外部へ出力すると共に、その出力信号の一部は周波数制御部30の位相変調回路32において低周波発振器31の出力によって位相変調され、さらに、周波数逓倍回路33によって180MHzに周波数逓倍され、これが前記OMU10の整合回路20に供給される。
また、前記VCXO40の出力信号は、周波数変換回路34において、5.3125MHzに周波数変換され、これが前記OMU10の整合回路20に供給される。
前記VCXO40は、その制御端子に印加される制御電圧に応じた発振周波数を出力し、10MHzの標準周波数信号をバッファアンプ41を介して外部へ出力すると共に、その出力信号の一部は周波数制御部30の位相変調回路32において低周波発振器31の出力によって位相変調され、さらに、周波数逓倍回路33によって180MHzに周波数逓倍され、これが前記OMU10の整合回路20に供給される。
また、前記VCXO40の出力信号は、周波数変換回路34において、5.3125MHzに周波数変換され、これが前記OMU10の整合回路20に供給される。
前記整合回路20を介して逓倍・混変調回路14に供給された180MHzの位相変調信号は、該逓倍・混変調回路14において、図示しない、例えばステップリカバリダイオードによって6,840MHzに逓倍される。さらに、この6,840MHzと5.3125MHzの両信号が混変調されて、6834.6875MHzのマイクロ波が生成され、これが図示しないアンテナを介してキャビティ15を励振する。
図6は、太陽電池出力を位相検波して得られる出力を説明した図であって、(a)は太陽電池出力の説明図、(b)は位相検波出力特性図を示したものである。
前述のように、前記逓倍・混変調回路14の180MHzの高周波入力信号は、低周波発振器31出力によって位相変調されているので、キャビティ15を励振する逓倍・混変調回路14出力の輻射マイクロ波の周波数は変化する。このため、ガスセル11における光の吸収量が変わり、太陽電池13の出力レベルが変化する。
同図(a)において、まず、変調に伴う位相偏移が0の時の輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数f0に等しい時には、該輻射マイクロ波の周波数は前記光吸収スペクトル曲線のディップ部の底付近で変化するので、太陽電池13の出力は同図のアに示すように、低周波信号を全波整流したような波形になる。
前述のように、前記逓倍・混変調回路14の180MHzの高周波入力信号は、低周波発振器31出力によって位相変調されているので、キャビティ15を励振する逓倍・混変調回路14出力の輻射マイクロ波の周波数は変化する。このため、ガスセル11における光の吸収量が変わり、太陽電池13の出力レベルが変化する。
同図(a)において、まず、変調に伴う位相偏移が0の時の輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数f0に等しい時には、該輻射マイクロ波の周波数は前記光吸収スペクトル曲線のディップ部の底付近で変化するので、太陽電池13の出力は同図のアに示すように、低周波信号を全波整流したような波形になる。
次に、輻射マイクロ波の周波数がガスセルにおける共鳴周波数fOより高い時には、該周波数は光吸収スペクトル曲線のディップ部の右側の立ち上がり部で変化するので、太陽電池13の出力は同図のイに示す如く、低周波信号と同じ位相で変化する。
一方、輻射マイクロ波の周波数がガスセルにおける共鳴周波数fOより低い時には、該周波数は光吸収スペクトル曲線のディップ部の左側の立ち下がり部で変化するので、太陽電池13の出力は同図のウに示す如く、低周波信号と逆の位相で変化する。
一方、輻射マイクロ波の周波数がガスセルにおける共鳴周波数fOより低い時には、該周波数は光吸収スペクトル曲線のディップ部の左側の立ち下がり部で変化するので、太陽電池13の出力は同図のウに示す如く、低周波信号と逆の位相で変化する。
上述の太陽電池13の出力信号は、周波数制御回路30の位相検波回路35において低周波発振器31の出力によって位相検波されて、図6(b)の位相検波出力特性図に示されるように、輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数fOに等しい時には、位相検波回路35の出力はゼロになり、輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数f0より低い時には、位相検波回路35の出力は正の値になり、輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数fOより高い時には、位相検波回路35の出力は負の値になる。
上述の位相検波回路35の出力を制御電圧発生回路36に供給し、該制御電圧発生回路36においてこの出力を積分処理することによってVCXO40に供給する制御電圧を生成する。
即ち、この制御電圧発生回路36出力電圧によって前記VCXO40の出力周波数は、位相偏移がOの時の輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数fOに等しくなるように制御される。その結果、ルビジウム原子発振器50は高精度の10MHzの標準周波数信号を前記バッファアンプ41を介して外部へ供給することができる。
特開2000−4095号公報
"SMALL-SIZED RUBIDIUM OSCILLATOR" 1998 IEEE INTERNATIONAL FREQUENCY CONTROL SYMPOSIUM
即ち、この制御電圧発生回路36出力電圧によって前記VCXO40の出力周波数は、位相偏移がOの時の輻射マイクロ波の周波数がガスセル11における共鳴周波数fOに等しくなるように制御される。その結果、ルビジウム原子発振器50は高精度の10MHzの標準周波数信号を前記バッファアンプ41を介して外部へ供給することができる。
しかしながら、従来のルビジウム原子発振器50のルビジウムランプ12を点灯・励振するランプ励振器は、コルピッツ型LC発振回路で構成されるのが一般的である。図7は、従来のランプ励振器の一例を示す回路構成図である。
同図に示されるように、このランプ励振器23は、発振用トランジスタQ1と、バイアス用抵抗R1、R2、R3、R4と、発振周波数調整用のトリマーコンデンサC1と、固定コンデンサC2、C3と、前記ルビジウムランプ12を中に挿入した空芯コイルで形成されるインダクタンスL1と、で構成される一般的なコルピッツ型のLC発振器である。そして、その発振周波数は、前記コンデンサC1、C2、C3とインダクタンスL1とで決定される。
そのため、前記ランプ励振器23の発振周波数は温度変化等による周波数変化率が極めて大きいため周波数安定度が悪く、また、ルビジウムランプ12を点灯させるために大振幅の信号で発振させるため、その信号成分がランプ励振器23の回路構成部品を搭載した図示しないプリント基板上のパターンを経由して前記周波数制御部30の他の回路に回り込み、ルビジウム原子発振器としての特性を劣化させるという問題があった。
同図に示されるように、このランプ励振器23は、発振用トランジスタQ1と、バイアス用抵抗R1、R2、R3、R4と、発振周波数調整用のトリマーコンデンサC1と、固定コンデンサC2、C3と、前記ルビジウムランプ12を中に挿入した空芯コイルで形成されるインダクタンスL1と、で構成される一般的なコルピッツ型のLC発振器である。そして、その発振周波数は、前記コンデンサC1、C2、C3とインダクタンスL1とで決定される。
そのため、前記ランプ励振器23の発振周波数は温度変化等による周波数変化率が極めて大きいため周波数安定度が悪く、また、ルビジウムランプ12を点灯させるために大振幅の信号で発振させるため、その信号成分がランプ励振器23の回路構成部品を搭載した図示しないプリント基板上のパターンを経由して前記周波数制御部30の他の回路に回り込み、ルビジウム原子発振器としての特性を劣化させるという問題があった。
本来、位相変調回路32、周波数逓倍回路33及び逓倍・混変調回路14によって6,840MHzの周波数成分のみが選択出力されるべきであるが、温度変化等によって所定値から変動したランプ励振器23の発振周波数が前記位相変調回路32、周波数逓倍回路、逓倍・混変調回路14に回り込む場合があり、この回り込んだ周波数の高調波成分が悪影響を与えたり、或いは該高調波成分とVCXO40出力の高調波成分との混変調成分が悪影響を与えることがある。
例えば、本ランプ励振器23が70MHz帯の発振周波数をもつ場合、温度変化等によってその周波数が71.25MHzに変動した場合、ランプ励振器23の発振出力の96次の高調波成分として6,840MHzが現れる。また、同様に、ランプ励振器の周波数が71.6667MHzに変動した場合、ランプ励振器23の発振出力の96次の高調波成分(6,880.0032MHz)とVCXOの出力の10MHzの4次の高調波成分(40MHz)との混変調によって6,840MHzが現れる。
例えば、本ランプ励振器23が70MHz帯の発振周波数をもつ場合、温度変化等によってその周波数が71.25MHzに変動した場合、ランプ励振器23の発振出力の96次の高調波成分として6,840MHzが現れる。また、同様に、ランプ励振器の周波数が71.6667MHzに変動した場合、ランプ励振器23の発振出力の96次の高調波成分(6,880.0032MHz)とVCXOの出力の10MHzの4次の高調波成分(40MHz)との混変調によって6,840MHzが現れる。
従って、このように不要な6,840MHzの周波数成分が、周波数逓倍回路33及び逓倍・混変調回路14を経て生成される6,840MHzの信号と互いに干渉し合い、ルビジウム原子発振器100出力の周波数安定度を極めて低下させるという重大な問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、優れた出力周波数安定度を有するルビジウム原子発振器を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、優れた出力周波数安定度を有するルビジウム原子発振器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1のルビジウム原子発振器においては、ルビジウム原子が封入されたルビジウムランプと、該ルビジウムランプに高周波信号を供給してルビジウム励起光を点灯させるランプ励振手段と、ルビジウム原子が封入されたガスセルと、前記ガスセルを通過した前記ルビジウム励起光を検出する光検出手段と、少なくとも前記ガスセルを収容するキャビティと、前記ガスセルに封入されたルビジウム原子の共鳴周波数に同期した発振信号を出力する電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と、前記光検出手段の出力信号から前記電圧制御型圧電発振器の周波数を制御する電圧を生成する手段と、該電圧制御型圧電発振器の出力信号を所定の低周波信号にて位相変調あるいは周波数変調すると共にこれを前記共鳴周波数に等しい中心周波数のマイクロ波に周波数変換して前記キャビティに供給する手段とを備えたルビジウム原子発振器において、
前記ランプ励振手段は、周波数可変手段を有し前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する周波数可変発振器と、該周波数可変発振器の出力周波数と前記電圧制御型圧電発振器の出力周波数とを比較する周波数比較手段とを備え、前記周波数比較手段の出力する信号を前記周波数可変発振器に帰還し、これに基づいて前記周波数可変発振器の出力周波数を前記電圧制御型圧電発振器の出力周波数に同期するよう制御したものであって、前記ルビジウムランプに供給する高周波信号の周波数の変動を抑えるようにしたことを特徴とする。
前記ランプ励振手段は、周波数可変手段を有し前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する周波数可変発振器と、該周波数可変発振器の出力周波数と前記電圧制御型圧電発振器の出力周波数とを比較する周波数比較手段とを備え、前記周波数比較手段の出力する信号を前記周波数可変発振器に帰還し、これに基づいて前記周波数可変発振器の出力周波数を前記電圧制御型圧電発振器の出力周波数に同期するよう制御したものであって、前記ルビジウムランプに供給する高周波信号の周波数の変動を抑えるようにしたことを特徴とする。
請求項2においては、請求項1記載のルビジウム原子発振器であって、前記ランプ励振手段は、前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出力信号と前記電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)の出力信号との位相差あるいは周波数差を検出する位相比較器と、前記位相比較器の出力電圧をフィルタリングしこれを前記電圧制御発振器へフィードバックするループフィルタからなるPLL回路であることを特徴とする。
また、請求項3においては、請求項2記載のルビジウム原子発振器であって、前記電圧制御発振器と位相比較器との間に、あるいは前記電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と位相比較器との間に分周器が挿入されていることを特徴とする。
また、請求項3においては、請求項2記載のルビジウム原子発振器であって、前記電圧制御発振器と位相比較器との間に、あるいは前記電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と位相比較器との間に分周器が挿入されていることを特徴とする。
請求項4においては、ルビジウム原子が封入されたルビジウムランプと、該ルビジウムランプに高周波信号を供給してルビジウム励起光を点灯させるランプ励振手段と、ルビジウム原子が封入されたガスセルと、前記ガスセルを通過した前記ルビジウム励起光を検出する光検出手段と、少なくとも前記ガスセルを収容するキャビティと、前記ガスセルに封入されたルビジウム原子の共鳴周波数に同期した発振信号を出力する電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と、前記光検出手段の出力信号から前記電圧制御型圧電発振器の周波数を制御する電圧を生成する手段と、該電圧制御型圧電発振器の出力信号を所定の低周波信号にて位相変調あるいは周波数変調すると共にこれを前記共鳴周波数に等しい中心周波数のマイクロ波に周波数変換して前記キャビティに供給する手段とを備えたルビジウム原子発振器において、
前記ランプ励振手段は、周波数可変手段を有し前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する周波数可変発振器と、基準信号を発生する基準発振器と、該基準発振器の周波数と前記周波数可変発振器の出力周波数とを比較する周波数比較手段とを備え、前記周波数比較手段の出力する信号を前記周波数可変発振器に帰還し、これに基づき前記周波数可変発振器の出力周波数を前記基準信号の周波数に同期するよう制御したものであって、前記ルビジウムランプに供給する高周波信号の周波数の変動を抑えるようにしたことを特徴とする。
前記ランプ励振手段は、周波数可変手段を有し前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する周波数可変発振器と、基準信号を発生する基準発振器と、該基準発振器の周波数と前記周波数可変発振器の出力周波数とを比較する周波数比較手段とを備え、前記周波数比較手段の出力する信号を前記周波数可変発振器に帰還し、これに基づき前記周波数可変発振器の出力周波数を前記基準信号の周波数に同期するよう制御したものであって、前記ルビジウムランプに供給する高周波信号の周波数の変動を抑えるようにしたことを特徴とする。
請求項5においては、請求項4記載のルビジウム原子発振器であって、前記ランプ励振手段は、前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する電圧制御発振器と、基準信号を発生する基準発振器と、該基準信号と前記電圧制御発振器の出力信号との位相差あるいは周波数差を検出する位相比較器と、前記位相比較器の出力電圧をフィルタリングしこれを前記電圧制御発振器へフィードバックするループフィルタからなるPLL回路であることを特徴とする。
また、請求項6においては、請求項5記載のルビジウム原子発振器であって、前記電圧制御発振器と位相比較器との間に、あるいは前記基準発振器と位相比較器との間に分周器が挿入されていることを特徴とする。
また、請求項6においては、請求項5記載のルビジウム原子発振器であって、前記電圧制御発振器と位相比較器との間に、あるいは前記基準発振器と位相比較器との間に分周器が挿入されていることを特徴とする。
本発明のルビジウム原子発振器においては、ルビジウム原子発振器のルビジウムランプを点灯・励振するランプ励振器の出力信号と電圧制御型圧電発振器の出力信号とを位相比較して、その位相差の信号レベルをランプ励振器の発振回路における発振周波数を制御する可変容量素子に、周波数変動を抑えるように帰還するよう構成した。
その結果、ランプ励振器の発振回路の温度変化に対する周波数変化を極力抑えることができ、従来のランプ励振器の発振回路において温度変化による発振周波数のずれが生じ、その周波数の高調波成分や、前記高調波成分と前記電圧制御型圧電発振器の高調波成分との混変調によって作り出される不要な周波数成分が、本来、前記電圧制御型圧電発振器出力を逓倍することによって得る所定の高周波信号の周波数と一致し、お互いが干渉してルビジウム原子発振器の特性を劣化させるという問題を解決できる。
したがって、本発明によれば高安定なルビジウム原子発振器を実現する上で著しい効果を発揮する。
その結果、ランプ励振器の発振回路の温度変化に対する周波数変化を極力抑えることができ、従来のランプ励振器の発振回路において温度変化による発振周波数のずれが生じ、その周波数の高調波成分や、前記高調波成分と前記電圧制御型圧電発振器の高調波成分との混変調によって作り出される不要な周波数成分が、本来、前記電圧制御型圧電発振器出力を逓倍することによって得る所定の高周波信号の周波数と一致し、お互いが干渉してルビジウム原子発振器の特性を劣化させるという問題を解決できる。
したがって、本発明によれば高安定なルビジウム原子発振器を実現する上で著しい効果を発揮する。
本発明を図面に示した実施の形態に基づいて説明する。図1は、本発明に係わるルビジウム原子発振器の実施の一形態例を示す構成概要図である。
同図に示されるように、本ルビジウム原子発振器100は、光マイクロ波ユニット10と、周波数制御回路30と、スレーブ発振器としての電圧制御型水晶発振器(以下、VCXOという)40と、バッファアンプ41と、PLL回路42とで構成される。
前記光マイクロ波ユニット(0ptica1 Microwave Unit、以下、OMUという)10は、ルビジウムガスセル(以下、単にガスセルという)11、ルビジウムランプ12、太陽電池13(光検出手段)、逓倍・混変調回路14、キャビティ15、熱筒16、及びソレノイド・コイル17を備えている。
さらに、前記OMU10は、磁気シールド構造18、前記ルビジウムランプ12を励振するランプ励振器19、整合回路20、ガスセル部温度制御回路21、及び熱筒部温度制御回路22を備えている。
次に、前記周波数制御部30は、低周波発振器31、位相変調回路32、周波数逓倍回路33、周波数変換回路34、位相検波回路35及び制御電圧発生回路36で構成される。
同図に示されるように、本ルビジウム原子発振器100は、光マイクロ波ユニット10と、周波数制御回路30と、スレーブ発振器としての電圧制御型水晶発振器(以下、VCXOという)40と、バッファアンプ41と、PLL回路42とで構成される。
前記光マイクロ波ユニット(0ptica1 Microwave Unit、以下、OMUという)10は、ルビジウムガスセル(以下、単にガスセルという)11、ルビジウムランプ12、太陽電池13(光検出手段)、逓倍・混変調回路14、キャビティ15、熱筒16、及びソレノイド・コイル17を備えている。
さらに、前記OMU10は、磁気シールド構造18、前記ルビジウムランプ12を励振するランプ励振器19、整合回路20、ガスセル部温度制御回路21、及び熱筒部温度制御回路22を備えている。
次に、前記周波数制御部30は、低周波発振器31、位相変調回路32、周波数逓倍回路33、周波数変換回路34、位相検波回路35及び制御電圧発生回路36で構成される。
そして、前記光マイクロ波ユニット10の各構成部位は、ランプ励振器19を除いて、図4に示される従来のルビジウム原子発振器50における光マイクロ波ユニット10の同一の符号で示されたガスセル11、ルビジウムランプ12、太陽電池13、逓倍・混変調回路14、キャビティ15、熱筒16、ソレノイド・コイル17、磁気シールド構造18、整合回路20、ガスセル部温度制御回路21、及び熱筒部温度制御回路22と同一の構成、機能を有する。
また、前記周波数制御回路30、VCXO40及びバッファアンプ41は、図4の従来のルビジウム原子発振器50における同一符号で示された周波数制御回路30、VCXO40及びバッファアンプ41と同一の構成、機能を有する。
したがって、上記の共通の符号を有する各構成部位の詳細な機能・動作の説明は省略する。
また、前記周波数制御回路30、VCXO40及びバッファアンプ41は、図4の従来のルビジウム原子発振器50における同一符号で示された周波数制御回路30、VCXO40及びバッファアンプ41と同一の構成、機能を有する。
したがって、上記の共通の符号を有する各構成部位の詳細な機能・動作の説明は省略する。
同図に示されるように、本ルビジウム原子発振器100においては、VCXO40の出力信号とランプ励振器19の出力信号の一部は、それぞれPLL回路42に供給され、前記VCXO40出力を基準周波数信号としたPLL(Phase Locked Loop)を形成して、前記ランプ励振器19の出力周波数を制御する。
ここで本発明の最も特徴的な点は、PLLの基準信号にVCXO40の出力を利用した点にある。なお、このVCXO40はスレーブ発振器として極めて高い周波数安定度のものが要求されるため、通常は恒温槽入りのものが使われる。
ここで本発明の最も特徴的な点は、PLLの基準信号にVCXO40の出力を利用した点にある。なお、このVCXO40はスレーブ発振器として極めて高い周波数安定度のものが要求されるため、通常は恒温槽入りのものが使われる。
図2は、前記ランプ励振器19及びPLL回路42の詳細回路構成図である。同図に示されるように、ランプ励振器19は、トランジスタQ1、抵抗R1、R2、R3、R4、前記ルビジウムランプ12を中に挿入した空芯コイルで形成されるインダクタンスL1、トリマーコンデンサC1、固定コンデンサC2、C3、C4及び可変容量ダイオードD1(周波数可変手段)で構成される。
本ランプ励振器19は、図7の従来のランプ励振器23のトリマーコンデンサC1と接地間に可変容量ダイオードD1を挿入すると共に、前記トランジスタQ1のコレクタと抵抗R3の接続点と前記PLL回路42間に発振出力の一部を取り出すための固定コンデンサC4を接続した構成を有するコルピッツ型のLC発振器であって、その発振周波数は、トリマーコンデンサC1、固定コンデンサC2、C3及び後述のPLL回路42よりの制御電圧によってその容量値が決定される可変容量ダイオードD1及びインダクタンスL1とで決定される。
本ランプ励振器19は、図7の従来のランプ励振器23のトリマーコンデンサC1と接地間に可変容量ダイオードD1を挿入すると共に、前記トランジスタQ1のコレクタと抵抗R3の接続点と前記PLL回路42間に発振出力の一部を取り出すための固定コンデンサC4を接続した構成を有するコルピッツ型のLC発振器であって、その発振周波数は、トリマーコンデンサC1、固定コンデンサC2、C3及び後述のPLL回路42よりの制御電圧によってその容量値が決定される可変容量ダイオードD1及びインダクタンスL1とで決定される。
また、前記PLL回路42には、位相比較器42aとループ・フィルタ42bと分周回路42cを備え、前記位相比較器42aには基準の周波数源としての前記VCXO40の出力と、前記固定コンデンサC4と分周回路42cとを介してランプ励振器19の出力の一部とが入力する。
前記位相比較器42aにおいてVCXO40出力と分周回路42c出力の位相が比較されて、前記ループ・フィルタ42bによってその位相差に応じた直流電圧が取り出され、該直流電圧が前記ランプ励振器19のトリマーコンデンサC1と可変容量ダイオードD1との接続点に印加されて、ランプ励振器19の出力周波数を制御する。
即ち、ランプ励振器19の出力周波数が周囲温度変化等によって設定された所定の周波数より変動しようとした場合、周波数変動を打ち消すように可変容量ダイオードD1へ制御電圧がフィードバックされるので、ランプ励振器19の出力周波数は一定周波数に安定化される。
前記位相比較器42aにおいてVCXO40出力と分周回路42c出力の位相が比較されて、前記ループ・フィルタ42bによってその位相差に応じた直流電圧が取り出され、該直流電圧が前記ランプ励振器19のトリマーコンデンサC1と可変容量ダイオードD1との接続点に印加されて、ランプ励振器19の出力周波数を制御する。
即ち、ランプ励振器19の出力周波数が周囲温度変化等によって設定された所定の周波数より変動しようとした場合、周波数変動を打ち消すように可変容量ダイオードD1へ制御電圧がフィードバックされるので、ランプ励振器19の出力周波数は一定周波数に安定化される。
本ルビジウム原子発振器100において、VCXO40の標準周波数信号を10MHz、ランプ励振器19の発振周波数を70MHz帯の周波数とするときには、設定する発振周波数は、ランプ励振器19の発振周波数が逓倍されて生成される高調波成分、あるいは、ランプ励振器19の発振周波数が逓倍された高調波成分とVCXO40の発振出力の高調波成分とが混変調を起こして生成される周波数成分が、本来ルビジウム原子発振器100の前記VCXO40の発振周波数(10MHz)を周波数逓倍回路33及び逓倍・混変調回路14において逓倍して得られるべき6,840MHzと一致して、お互いが干渉しあってルビジウム原子発振器100の特性を劣化させることのないように、次の周波数は避けて設定する。
(1)71.2596MHz : 71.2596MHz×96=6840MHz
(2)70.625MHz : 70.625MHz×96+6×10MHz=6840MHz
(3)70.7143MHz : 70.7143MHz×98−9×10MHz=6840MHz
(4)70.8333MHz : 70.8333MHz×96+4×10MHz=6840MHz
(5)71.0000MHz : 71.0000MHz×100+26×10MHz=6840MHz
(6)71.1111MHz : 71.1111MHz×99−20×10MHz=6840MHz
(7)71.42857143MHz : 71.42857143MHz×96−16×10MHz=6840MHz
(8)71.6667MHz : 71.6667MHz×96−4×10MHz=6840MHz
(9)71.72043011MHz : 71.72043011MHz×93+17×10MHz=6840MHz
(1)71.2596MHz : 71.2596MHz×96=6840MHz
(2)70.625MHz : 70.625MHz×96+6×10MHz=6840MHz
(3)70.7143MHz : 70.7143MHz×98−9×10MHz=6840MHz
(4)70.8333MHz : 70.8333MHz×96+4×10MHz=6840MHz
(5)71.0000MHz : 71.0000MHz×100+26×10MHz=6840MHz
(6)71.1111MHz : 71.1111MHz×99−20×10MHz=6840MHz
(7)71.42857143MHz : 71.42857143MHz×96−16×10MHz=6840MHz
(8)71.6667MHz : 71.6667MHz×96−4×10MHz=6840MHz
(9)71.72043011MHz : 71.72043011MHz×93+17×10MHz=6840MHz
図3は、前記OMU10の図示しないアンテナを介して逓倍・混変調回路14より輻射されるマイクロ波をモニタリングして得られたマイクロ波帯のスプリアス発生状況を示す特性データで、(a)は従来のルビジウム原子発振器50の場合、(b)は本発明のルビジウム原子発振器100の場合を示す。
同図(a)の白丸の部分で示したように、中心周波数6.84GHzから約35〜37kHz程離れたところに発生した大きなレベルのスプリアスが、同図(b)では除去されていて、本発明の効果が著しいことが分かる。
同図(a)の白丸の部分で示したように、中心周波数6.84GHzから約35〜37kHz程離れたところに発生した大きなレベルのスプリアスが、同図(b)では除去されていて、本発明の効果が著しいことが分かる。
なお、本実施例においては、VCXO40の出力信号を直接位相比較器42aに入力する構成としたが、例えば、VCXO40の出力信号を分周し、これを位相比較器42aに入力しても良い。
また、ランプ励振器19についても、コルピッツ発振回路に限定されることなく、周波数を可変できるものであれば、どのような回路であっても良い。
また、図2の変形実施例として、温度補償された水晶発振器を備えるようにし、VCXO40の出力信号の代りに前記水晶発振器の出力を基準信号として、PLL回路42の位相比較器42aに入力するようにしても良い。
以上説明したように、本発明は、ランプ励振器の出力周波数の変動を抑えるようにしたので、ルビジウム原子発振器のマイクロ波共鳴周波数の近傍にスプリアスが現れるのを防止するのに極めて有効である。
また、ランプ励振器19についても、コルピッツ発振回路に限定されることなく、周波数を可変できるものであれば、どのような回路であっても良い。
また、図2の変形実施例として、温度補償された水晶発振器を備えるようにし、VCXO40の出力信号の代りに前記水晶発振器の出力を基準信号として、PLL回路42の位相比較器42aに入力するようにしても良い。
以上説明したように、本発明は、ランプ励振器の出力周波数の変動を抑えるようにしたので、ルビジウム原子発振器のマイクロ波共鳴周波数の近傍にスプリアスが現れるのを防止するのに極めて有効である。
10・・光マイクロ波ユニット(OMU)、 11・・ルビジウムガスセル(ガスセル)、
12・・ルビジウムランプ、 13・・太陽電池、 14・・逓倍・混変調回路、
15・・キャビティ、16・・熱筒、17・・ソレノイド・コイル、18・・磁気シールド構造、
19・・ランプ励振器、20・・整合回路、21・・ガスセル部温度制御回路、
22・・熱筒部温度制御回路、 23・・ランプ励振器、 30・・周波数制御部、
31・・低周波発振器、 32・・位相変調回路、 33・・周波数逓倍回路、
34・・周波数変換回路、35・・位相検波回路、 36・・制御電圧発生回路、
40・・電圧制御型水晶発振器(VCXO)、41・・バッファアンプ、42・・PLL回路、
42a・・位相比較器、42b・・ループ・フィルタ、 42c・・分周回路、
50・・ルビジウム原子発振器、100・・ルビジウム原子発振器、
C1・・トリマーコンデンサ、C2、C3、C4・・固定コンデンサ、L1・・インダクタンス、
Q1・・発振用トランジスタ、R1、R2、R3、R4・・バイアス用抵抗
12・・ルビジウムランプ、 13・・太陽電池、 14・・逓倍・混変調回路、
15・・キャビティ、16・・熱筒、17・・ソレノイド・コイル、18・・磁気シールド構造、
19・・ランプ励振器、20・・整合回路、21・・ガスセル部温度制御回路、
22・・熱筒部温度制御回路、 23・・ランプ励振器、 30・・周波数制御部、
31・・低周波発振器、 32・・位相変調回路、 33・・周波数逓倍回路、
34・・周波数変換回路、35・・位相検波回路、 36・・制御電圧発生回路、
40・・電圧制御型水晶発振器(VCXO)、41・・バッファアンプ、42・・PLL回路、
42a・・位相比較器、42b・・ループ・フィルタ、 42c・・分周回路、
50・・ルビジウム原子発振器、100・・ルビジウム原子発振器、
C1・・トリマーコンデンサ、C2、C3、C4・・固定コンデンサ、L1・・インダクタンス、
Q1・・発振用トランジスタ、R1、R2、R3、R4・・バイアス用抵抗
Claims (6)
- ルビジウム原子が封入されたルビジウムランプと、該ルビジウムランプに高周波信号を供給してルビジウム励起光を点灯させるランプ励振手段と、ルビジウム原子が封入されたガスセルと、前記ガスセルを通過した前記ルビジウム励起光を検出する光検出手段と、少なくとも前記ガスセルを収容するキャビティと、前記ガスセルに封入されたルビジウム原子の共鳴周波数に同期した発振信号を出力する電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と、前記光検出手段の出力信号から前記電圧制御型圧電発振器の周波数を制御する電圧を生成する手段と、該電圧制御型圧電発振器の出力信号を所定の低周波信号にて位相変調あるいは周波数変調すると共にこれを前記共鳴周波数に等しい中心周波数のマイクロ波に周波数変換して前記キャビティに供給する手段とを備えたルビジウム原子発振器において、
前記ランプ励振手段は、周波数可変手段を有し前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する周波数可変発振器と、該周波数可変発振器の出力周波数と前記電圧制御型圧電発振器の出力周波数とを比較する周波数比較手段とを備え、前記周波数比較手段の出力する信号を前記周波数可変発振器に帰還し、これに基づいて前記周波数可変発振器の出力周波数を前記電圧制御型圧電発振器の出力周波数に同期するよう制御したものであって、前記ルビジウムランプに供給する高周波信号の周波数の変動を抑えるようにしたことを特徴とするルビジウム原子発振器。 - 前記ランプ励振手段は、前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出力信号と前記電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)の出力信号との位相差あるいは周波数差を検出する位相比較器と、前記位相比較器の出力電圧をフィルタリングしこれを前記電圧制御発振器へフィードバックするループフィルタからなるPLL回路であることを特徴とする請求項1記載のルビジウム原子発振器。
- 前記電圧制御発振器と位相比較器との間に、あるいは前記電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と位相比較器との間に分周器が挿入されていることを特徴とする請求項2記載のルビジウム原子発振器。
- ルビジウム原子が封入されたルビジウムランプと、該ルビジウムランプに高周波信号を供給してルビジウム励起光を点灯させるランプ励振手段と、ルビジウム原子が封入されたガスセルと、前記ガスセルを通過した前記ルビジウム励起光を検出する光検出手段と、少なくとも前記ガスセルを収容するキャビティと、前記ガスセルに封入されたルビジウム原子の共鳴周波数に同期した発振信号を出力する電圧制御型圧電発振器(スレーブ発振器)と、前記光検出手段の出力信号から前記電圧制御型圧電発振器の周波数を制御する電圧を生成する手段と、該電圧制御型圧電発振器の出力信号を所定の低周波信号にて位相変調あるいは周波数変調すると共にこれを前記共鳴周波数に等しい中心周波数のマイクロ波に周波数変換して前記キャビティに供給する手段とを備えたルビジウム原子発振器において、
前記ランプ励振手段は、周波数可変手段を有し前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する周波数可変発振器と、基準信号を発生する基準発振器と、該基準発振器の周波数と前記周波数可変発振器の出力周波数とを比較する周波数比較手段とを備え、前記周波数比較手段の出力する信号を前記周波数可変発振器に帰還し、これに基づき前記周波数可変発振器の出力周波数を前記基準信号の周波数に同期するよう制御したものであって、前記ルビジウムランプに供給する高周波信号の周波数の変動を抑えるようにしたことを特徴とするルビジウム原子発振器。 - 前記ランプ励振手段は、前記ルビジウム励起光を点灯させるための高周波信号を発生する電圧制御発振器と、基準信号を発生する基準発振器と、該基準信号と前記電圧制御発振器の出力信号との位相差あるいは周波数差を検出する位相比較器と、前記位相比較器の出力電圧をフィルタリングしこれを前記電圧制御発振器へフィードバックするループフィルタからなるPLL回路であることを特徴とする請求項4記載のルビジウム原子発振器。
- 前記電圧制御発振器と位相比較器との間に、あるいは前記基準発振器と位相比較器との間に分周器が挿入されたものであることを特徴とする請求項5記載のルビジウム原子発振器。
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US7814663B2 (en) | 2002-06-07 | 2010-10-19 | Black & Decker Inc. | Modular power tool |
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2005
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